JP2002028005A - 光輝性スラッシュ成形靴およびその製造方法 - Google Patents

光輝性スラッシュ成形靴およびその製造方法

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JP2002028005A
JP2002028005A JP2000212410A JP2000212410A JP2002028005A JP 2002028005 A JP2002028005 A JP 2002028005A JP 2000212410 A JP2000212410 A JP 2000212410A JP 2000212410 A JP2000212410 A JP 2000212410A JP 2002028005 A JP2002028005 A JP 2002028005A
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shoe
slash
molded
glittering
slush
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JP2000212410A
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English (en)
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Shigeo Kubo
重男 久保
Shigeki Yamamoto
繁樹 山本
Tomoyuki Kimura
知幸 木村
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BAKO CO Ltd
Achilles Corp
Original Assignee
BAKO CO Ltd
Achilles Corp
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 靴本体部の表面形状自体によって十分な光輝
性を付与することができ、視点を移動すると光って見え
る部分も移動し、立体感を強調できるとともに、美観に
優れる光輝性スラッシュ成形靴およびその製造方法を提
供すること。 【解決手段】 反射面13により反射する角度が曲面に
応じて変化する靴の原型を作成し、この靴の原型から電
鋳法によりスラッシュ成形型を作成した後、このスラッ
シュ成形型を使用して靴本体部11の表面に凸状の反射
面13が転写形成された靴10をスラッシュ成形するよ
うにする。規則的に配列される凸状の反射面を備えた靴
本体部の平面部や曲面部で、ほぼ一定角度や僅かずつ変
化する角度に光が反射し、目の位置によって反射面が移
動するように見え、高い光輝性を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光輝性スラッシ
ュ成形靴およびその製造方法に関し、スラッシュ成形靴
の靴本体部の表面に光輝性を付与することで、視点を移
動すると光って見える部分も移動し、立体感を強調で
き、美観に優れるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】軟質のポリ塩化ビニル樹脂等の合成樹脂
で靴底部と靴本体部とが一体に成形されるスラッシュ成
形靴は、継ぎ目がなく、防水・防湿性や保温性に優れ、
履き心地も良く、降雪地での防寒用として履用されてい
るが、最近では、都市部でも使用されるようになってき
ており、デザインの多様化が求められている。
【0003】このようなスラッシュ成形靴は、靴のモデ
ル(原型)作成し、このモデルを用いて電鋳法により靴
の外形と同一の凹部を有するスラッシュ成形用モールド
を製作し、この中に可塑剤が多く含まれるポリ塩化ビニ
ル樹脂を流し込み、短時間加熱することにより内面に一
定厚さの半ゲル化状態の皮膜を形成したのち、ゲル化し
ていない余分なポリ塩化ビニル樹脂をスラッシュ成形用
モールド外に排出して全体を加熱し、半ゲル化された皮
膜を完全に固化し、これを冷却後・脱型することにより
靴となるスキンを得る。
【0004】こうしてスラッシュ成形されたスキンの内
側にライニング(裏布=インナーブーツ)や中底、ファ
スナー等の部品を縫製・接着し、さらに塗装を行って、
最終製品のスラッシュ成形靴に仕上げられる。
【0005】これまで、スラッシュ成形靴のデザイン
は、靴のモデルとほぼ同一の外観に成形できることから
皮革を使用してモデルを作成し、これを用いて電鋳法で
スラッシュ成形用モールドを製作し、皮絞が靴本体表面
に形成されたデザインのものが主流であった。
【0006】また、皮革に代え、生地を使用して靴のモ
デルを作成し、靴本体表面を生地調にし、この生地調の
表面にさらにパール塗装を施して光輝性を付与した新た
なデザインのスラッシュ成形靴も提案されている(特開
平5−56804号公報)。
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
生地調の表面にするため、生地を使用して靴のモデルを
作成し、このモデルから電鋳法でスラッシュ成形用モー
ルドを作成するためには、モデルの表面に防水処理を行
う必要があり、処理液によって細かい生地目が埋まり、
良好で自然な生地調にすることができないという問題が
ある。
【0007】また、生地調の表面にした場合でも、一般
に生地は細かい繊維や撚り目などにより、生地目のそれ
ぞれから一定角度に光が反射することがなく、十分な光
輝性を付与することができず、成形後塗布するパール塗
装によって光輝性が得られるにすぎないという問題もあ
る。
【0008】この発明は、上記従来技術の課題に鑑みて
なされたもので、靴本体部の表面形状自体によって十分
な光輝性を付与することができ、視点を移動すると光っ
て見える部分も移動し、立体感を強調できるとともに、
美観に優れる光輝性スラッシュ成形靴およびその製造方
法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
この発明の請求項1記載の光輝性スラッシュ成形靴は、
靴本体部と靴底部とが一体にスラッシュ成形されるスラ
ッシュ成形靴であって、前記靴本体部の表面に、規則的
に配列される凸状の反射面を備えてなり、前記凸状の反
射面は、前記靴本体部の平面部では反射する角度がほぼ
一定とされる一方、前記靴本体部の曲面部では反射する
角度が曲面に応じて変化するよう構成されてなることを
特徴とするものである。
【0010】この光輝性スラッシュ成形靴によれば、ス
ラッシュ成形靴の靴本体部の表面に、規則的に配列され
る凸状の反射面を備え、この反射面が前記靴本体部の平
面部では、反射する角度がほぼ一定とされる一方、前記
靴本体部の曲面部では、反射する角度が曲面に応じて変
化するよう構成してあり、規則的に配列される凸状の反
射面を備えた靴本体部の平面部や曲面部で、ほぼ一定角
度や僅かずつ変化する角度に光が反射し、目の位置によ
って反射面が移動するように見え、高い光輝性を得るこ
とができるとともに、立体感が強調され、美観にも優れ
たものになり、凸状の反射面が形成されたシート部材を
用いた靴の原型によって簡単に成形できるようになる。
【0011】また、この発明の請求項2記載の光輝性ス
ラッシュ成形靴は、請求項1記載の構成に加え、前記規
則的に配列された前記凸状の反射面が、20〜200メ
ッシュで成形されてなることを特徴とするものである。
【0012】この光輝性スラッシュ成形靴によれば、規
則的に配列された前記凸状の反射面が、20〜200メ
ッシュで成形してあり、このような微細な凸状の反射面
を規則的に配列することで光輝性に優れ、立体感が強調
され、美観にも優れたものになる。
【0013】さらに、この発明の請求項3記載の光輝性
スラッシュ成形靴は、請求項1または2記載の構成に加
え、前記規則的に配列された前記凸状の反射面上に、パ
ールまたはメタリックおよび/または艶出し塗料が塗布
されてなることを特徴とするものである。
【0014】この光輝性スラッシュ成形靴によれば、規
則的に配列された前記凸状の反射面上に、パールまたは
メタリックおよび/または艶出し塗料が塗布されてお
り、これら塗料による光輝性が加わり、一層光輝性が増
大し、立体感が強調され、美観にも優れたものになる。
【0015】また、この発明の請求項4記載の光輝性ス
ラッシュ成形靴の製造方法は、規則的に凸状の反射面が
配列された防水性のシート部材を用いて靴本体部の平面
部では、前記反射面により反射する角度がほぼ一定とな
り、前記靴本体部の曲面部では、前記反射面により反射
する角度が曲面に応じて変化する靴の原型を作成し、こ
の靴の原型から電鋳法によりスラッシュ成形型を作成し
た後、このスラッシュ成形型を使用して靴本体部に前記
凸状の反射面が転写形成された靴をスラッシュ成形する
ようにしたことを特徴とするものである。
【0016】この光輝性スラッシュ成形靴の製造方法に
よれば、規則的に凸状の反射面が配列された防水性のシ
ート部材を用いて靴本体部の平面部では、前記反射面に
より反射する角度がほぼ一定となり、前記靴本体部の曲
面部では、前記反射面により反射する角度が曲面に応じ
て変化する靴の原型を作成し、この靴の原型から電鋳法
によりスラッシュ成形型を作成した後、このスラッシュ
成形型を使用して靴本体部の表面に前記凸状の反射面が
転写形成された靴をスラッシュ成形するようにしてお
り、防水性のあるシート部材で作った靴の原型の規則的
な凸状の反射面を電鋳法によるスラッシュ成形型を介し
て転写してスラッシュ成形靴を製造することができ、規
則的に配列される凸状の反射面を備えた靴本体部の平面
部や曲面部で、ほぼ一定角度や僅かずつ変化する角度に
光が反射し、目の位置によって反射面が移動するように
見え、高い光輝性を得ることができるとともに、立体感
が強調され、美観にも優れたものを製造することができ
るようになる。
【0017】さらに、この発明の請求項5記載の光輝性
スラッシュ成形靴の製造方法は、請求項4記載の構成に
加え、前記靴の原型として、前記請求項4記載の製造方
法でスラッシュ成形された光輝性スラッシュ靴を用い、
スラッシュ成形型を電鋳法により作成してスラッシュ成
形するようにしたことを特徴とするものである。
【0018】この光輝性スラッシュ成形靴の製造方法に
よれば、靴の原型として、前記請求項4記載の製造方法
でスラッシュ成形された光輝性スラッシュ靴を用い、ス
ラッシュ成形型を電鋳法により作成してスラッシュ成形
するようにしており、一旦スラッシュ成形されたスラッ
シュ成形靴を原型としてスラッシュ成形型を作成でき、
多くの原型を必要とせず、大量生産に簡単に対応するこ
とができるようになる。
【0019】ここで、規則的な配列とは、同一のものが
前後・左右の直交する方向に繰り返し配列されたり、交
差する方向に繰り返し配列されたり、複数のもの、例え
ば1つおき等に異なるものを上記のように繰り返し配列
したり、平面的な纏まりのあるもの、例えばブロックご
とに異なるものを上記のように繰り返し配列する等、1
つのものや複数のもの、平面的なブロック等のようなあ
る纏まりのあるものを繰り返し配列するようにすること
をいう。
【0020】また、凸状の反射面とは、断面形状が三角
形状の突条の底面以外により形成される2つの反射面
や、断面形状が台形状の突条の底面以外により形成され
る3つの反射面、立体的な突起の底面以外により形成さ
れる3つ以上の反射面、例えば四角錐状の4つの側面の
反射面、四角錐状の頭部を切り落とした5つの反射面な
ど最低2つの反射面を有し、靴本体部から突き出してい
る反射面をいう。
【0021】なお、規則的に配列される凸状の反射面と
しては、靴の原型を作成する前のシート部材の状態で規
則的に反射面の反射角度が配列されていれば、立体的な
靴にした場合の曲面に対しては曲面に応じて反射面の反
射角度が僅かずつ変化するものも含むものである。
【0022】また、シート部材は、電鋳法によりスラッ
シュ成形型を作成する場合に、防水処理を必要としない
防水性のある素材であれば良く、例えば合成樹脂シート
に凸状の反射面をエンボス加工したものなどが用いられ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の光輝性スラッシ
ュ成形靴の一実施の形態を図面に基づき詳細に説明す
る。図1および図2はこの発明の光輝性スラッシュ成形
靴の一実施の形態にかかり、図1はスラッシュ成形靴の
説明図および反射面の部分拡大斜視図、図2は靴本体部
の表面が平面の場合の反射面の拡大断面図および靴本体
部の表面が曲面の場合の反射面の拡大断面図である。
【0024】この光輝性スラッシュ成形靴10は、スラ
ッシュ成形で一体成形される靴本体部11と靴底部12
のうち、靴本体部11の表面全体、あるいはデザイン上
必要とされる表面の一部分に規則的に配列される凸状の
反射面13が多数形成されて構成されている。
【0025】この凸状の反射面13は、例えば図1
(b)に拡大して示すように、頭部が切り落とされた四
角錐状の突起14を直交する前後・左右の2方向に連続
的に配置したもので構成され、台形状の4つの側面がそ
れぞれ反射面13とされる。
【0026】このような反射面13は、突起14を20
〜200メッシュ(1インチ平方中に20個〜200
個)、好ましくは50〜120メッシュで形成すること
で多数形成される。反射面13の突起14が20メッシ
ュより少ないと、突起が点在して反射面による十分な光
輝性が得られず、200メッシュより突起14が多くな
っても反射面が密集し過ぎて十分な光輝性を得ることが
できない。
【0027】この反射面13の角度は水平線に対する角
度で30〜60度、好ましくは45度程度とされ、さら
に突起14の高さは、角度を45度とすれば、1/20
0〜1/20インチとなる。
【0028】このような頭部が切り落とされた四角錐状
の突起14の4つの側面で構成される反射面13は、防
水性のシート部材15に突起14をエンボス加工するこ
とで得られる。
【0029】そして、光輝性スラッシュ成形靴10の靴
本体部11の表面に形成するには、例えば合成樹脂シー
トにエンボス加工したシート部材15を用いた靴本体部
11を備えるスラッシュ成形靴10の原型(モデル)を
作り、このスラッシュ成形靴10の原型から電鋳法でス
ラッシュ成形型(モールド)を作って、スラッシュ成形
することで、4つの側面の反射面13を備える突起14
が転写された光輝性スラッシュ成形靴10が得られる。
【0030】したがって、この光輝性スラッシュ成形靴
10では、靴の原型を作る前の平坦なシート部材15の
場合には、突起14の4つの側面で構成される反射面1
3は、ほぼ一定の角度の反射面となり、図2(a)に示
すように、靴本体部11の平面部分に形成される反射面
13もほぼ一定の角度に光が反射する反射面となるが、
靴本体部11の曲面部分に形成される反射面13は靴本
体部11の曲面に応じて突起14の向きが僅かずつ変化
し、光の反射する角度も少しずつ変化して連続したライ
ン状に反射して光って見える反射面となる。
【0031】このように構成した光輝性スラッシュ成形
靴10では、規則的に配列された凸状の反射面13が靴
本体部11の表面に立体的に連続して配列してあるの
で、従来の生地目を転写した反射面を形成する場合に比
べ、光輝性に優れた反射面を形成することができ、靴本
体部11の平面部分では、ほぼ同一角度に光が反射して
見えるとともに、曲面部分では、靴本体部11の曲面に
沿ってライン状に光が反射して見え、しかも視点の位置
が移動すると、光って見える部分も移動し動いて見える
ようになり、非常に強い立体感が感じられ、非常に美し
い光輝性が得られる。
【0032】このような光輝性を得るための規則的に配
列される凸状の反射面は、ある規則性を持つ凸状の反射
面であれば良く、例えば図3(a)に示すように、大小
2種類の大きさの突起21,22を、直交する一方向に
は、同一の大きさの突起21,22を配列し、もう一方
の方向には、大小の突起21,22を交互に配列するよ
うにして構成したものや、同図(b)に示すように、大
小2種類の大きさの突起31,32を、それぞれの突起
31,32ごとにブロック33,34とし、それぞれの
ブロック33,34を交互に配列するなど、一定の配列
として構成したものなどとされるほか、配列の仕方に何
等かの規則性があれば良く、配列方向も直交する方向に
限らず、他の交差する方向などでも良い。
【0033】また、反射面を突起で形成する場合に限ら
ず、凸条41で構成することもでき、突起や凸条の形状
も頭部を切り欠いた四角錐状にする場合に限らず四角錐
状や、図4に示すようなのこぎり状の凸条41などで反
射面を形成するようにしても良い。
【0034】次に、この発明の光輝性スラッシュ成形靴
の他の一実施の形態について説明する。この光輝性スラ
ッシュ成形靴10では、靴本体部11の規則的に配列さ
れた凸状の反射面13の表面に、さらにパール塗料また
はメタリック塗料、あるいは艶出し塗料のいずれかを塗
布するようにしたり、パール塗料またはメタリック塗料
を塗布した後、さらに艶出し塗料を塗布するようにす
る。
【0035】このようなパール塗料またはメタリック塗
料、あるいは艶出し塗料のいずれかを靴本体部11の規
則的に配列された凸状の反射面13の表面に塗布するよ
うにしたり、パール塗料またはメタリック塗料を靴本体
部11の規則的に配列された凸状の反射面13の表面に
塗布した後、さらに艶出し塗料を塗布するようにした光
輝性スラッシュ成形靴10では、一層光輝性を増大する
ことができ、立体感を増大できるとともに、一層美感が
増大する。
【0036】特に、これら塗料の色を靴本体部11の色
によって選択することで一層高貴な美感を付与すること
ができ、例えば濃い紺色の靴本体部に対してブルー系の
パール塗料を塗布するようにしたり、黒色の靴本体部に
対してホワイト系のパール塗料を塗布するなど、色の組
み合わせによって美感を変えることができるようにな
る。
【0037】次に、このような光輝性スラッシュ成形靴
の製造方法について説明する。この光輝性スラッシュ成
形靴の製造方法は、既に説明したような規則的に配列さ
れた凸状の反射面が形成された防水性のシート部材を用
いて靴の原型(モデル)を作成する。
【0038】例えば図1(b)に拡大して示した頭部が
切り落とされた四角錐状の突起14の4つの側面を反射
面13とする合成樹脂製の防水性のシート部材15を用
いて靴本体部11を構成した靴の原型(モデル)を作成
する。
【0039】次いで、この靴の原型(モデル)を用いて
電鋳法でスラッシュ成形用モールド(金型)を作成す
る。
【0040】この電鋳法によりスラッシュ成形型を作成
する場合、これまでの生地目のスラッシュ成形型を作成
しようとすると、生地で作られたモデルの表面に防水処
理を施す必要があり、これによって生地目が埋まり生地
目をそのまま転写したスラッシュ成形靴を成形すること
が出来ず、また生地目をそのまま再現したとしても十分
な光輝性を備えた反射面を作成することもできなかった
が、この防水性のシート部材15を用いたモデルにより
電鋳法でスラッシュ成形型を作成すると、靴本体部に規
則的な凸状の反射面を配列することができる。
【0041】このようなスラッシュ成形型を用いて、通
常と同様のスラッシュ成形法でスラッシュ成形靴を成形
する。
【0042】こうして製造された光輝性スラッシュ成形
靴は、靴の原型の表面状態が忠実に再現され、シート部
材の平面でほぼ一定角度に反射する反射面が、靴として
三次元に立体的に使用されると、曲面で反射面の角度が
少しずつ変化して行くので、一定位置から目視すると、
連続する反射面が曲線状に光って見え、目の位置を移動
すると、光った反射面のラインが移動し、美しい光輝性
とともに、立体感が強調される。
【0043】なお、この光輝性スラッシュ成形靴の製造
方法として、スラッシュ成形された光輝性スラッシュ成
形靴が靴の原型(モデル)の反射面が忠実に再現されて
いることから、靴の原型(モデル)から電鋳法でスラッ
シュ成形型を作成するのに代え、スラッシュ成形した光
輝性スラッシュ成形靴を原型として電鋳法でスラッシュ
成形型を作成しても良く、防水性もあり、規則的に配列
された凸状の反射面を備えるスラッシュ成形型を作成す
ることができ、特に大量生産に必要な多くのスラッシュ
成形型を電鋳して作成するのに好適である。
【0044】さらに、こうして製造された光輝性スラッ
シュ成形靴の靴本体部の反射面上にパール塗料やメタリ
ック塗料、あるいは艶出し塗料のいずれかを塗布した
り、パール塗料やメタリック塗料を塗布した上に艶出し
塗料を重ねて塗装することで光輝性を一層増大すること
ができる。このような塗料は、スプレー塗装など通常の
塗装法で塗布すれば良い。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように、この発明の請求項1
記載の光輝性スラッシュ成形靴によれば、スラッシュ成
形靴の靴本体部の表面に、規則的に配列される凸状の反
射面を備え、この反射面が前記靴本体部の平面部では、
反射する角度がほぼ一定とされる一方、前記靴本体部の
曲面部では、反射する角度が曲面に応じて変化するよう
構成したので、規則的に配列される凸状の反射面を備え
た靴本体部の平面部や曲面部で、ほぼ一定角度や僅かず
つ変化する角度に光が反射し、目の位置によって反射面
が移動するように見え、高い光輝性を得ることができる
とともに、立体感が強調され、美観にも優れたスラッシ
ュ成形靴になり、凸状の反射面が形成されたシート部材
を用いた靴の原型によって簡単に成形することができ
る。
【0046】また、この発明の請求項2記載の光輝性ス
ラッシュ成形靴によれば、規則的に配列された前記凸状
の反射面を、20〜200メッシュで成形したので、こ
のような微細な凸状の反射面を規則的に配列することで
光輝性に優れ、立体感が強調され、美観にも優れたスラ
ッシュ成形靴となる。
【0047】さらに、この発明の請求項3記載の光輝性
スラッシュ成形靴によれば、規則的に配列された前記凸
状の反射面上に、パールまたはメタリックおよび/また
は艶出し塗料を塗布するので、これら塗料による光輝性
が加わり、一層光輝性が増大し、立体感が強調され、美
観にも優れたスラッシュ成形靴となる。
【0048】また、この発明の請求項4記載の光輝性ス
ラッシュ成形靴の製造方法によれば、規則的に凸状の反
射面が配列された防水性のシート部材を用いて靴本体部
の平面部では、前記反射面により反射する角度がほぼ一
定となり、前記靴本体部の曲面部では、前記反射面によ
り反射する角度が曲面に応じて変化する靴の原型を作成
し、この靴の原型から電鋳法によりスラッシュ成形型を
作成した後、このスラッシュ成形型を使用して靴本体部
の表面に前記凸状の反射面が転写形成された靴をスラッ
シュ成形するようにしたので、防水性のあるシート部材
で作った靴の原型の規則的な凸状の反射面を電鋳法によ
るスラッシュ成形型を介して転写してスラッシュ成形靴
を製造することができ、規則的に配列される凸状の反射
面を備えた靴本体部の平面部や曲面部で、ほぼ一定角度
や僅かずつ変化する角度に光が反射し、目の位置によっ
て反射面が移動するように見え、高い光輝性を得ること
ができるとともに、立体感が強調され、美観にも優れた
スラッシュ成形靴を製造することができ、凸状の反射面
が形成されたシート部材を用いた靴の原型によって簡単
に成形することができる。
【0049】さらに、この発明の請求項5記載の光輝性
スラッシュ成形靴の製造方法によれば、靴の原型とし
て、前記請求項4記載の製造方法でスラッシュ成形され
た光輝性スラッシュ靴を用い、スラッシュ成形型を電鋳
法により作成してスラッシュ成形するようにしたので、
一旦スラッシュ成形されたスラッシュ成形靴を原型とし
てスラッシュ成形型を作成でき、多くの原型を必要とせ
ず、大量生産に簡単に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の光輝性スラッシュ成形靴の一実施の
形態にかかるスラッシュ成形靴の説明図および反射面の
部分拡大斜視図である。
【図2】この発明の光輝性スラッシュ成形靴の一実施の
形態にかかる靴本体部の表面が平面の場合の反射面の拡
大断面図および靴本体部の表面が曲面の場合の反射面の
拡大断面図である。
【図3】この発明の光輝性スラッシュ成形靴の他の実施
の形態にかかる反射面の部分拡大斜視図である。
【図4】この発明の光輝性スラッシュ成形靴の他の実施
の形態にかかる靴本体部の表面が平面の場合の反射面の
拡大断面図および靴本体部の表面が曲面の場合の反射面
の拡大断面図である。
【符号の説明】
10 光輝性スラッシュ成形靴 11 靴本体部 12 靴底部 13 反射面 14 突起 15 シート部材 21,22 突起 31,32 突起 33,34 ブロック 41 凸条
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 知幸 栃木県足利市山川町208−3 Fターム(参考) 4F050 AA01 AA06 BC01 BC03 GA25 HA57 HA69 KA02 KA09 LA01 LA02 NA25 NA51

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 靴本体部と靴底部とが一体にスラッシュ
    成形されるスラッシュ成形靴であって、前記靴本体部の
    表面に、規則的に配列される凸状の反射面を備えてな
    り、前記凸状の反射面は、前記靴本体部の平面部では反
    射する角度がほぼ一定とされる一方、前記靴本体部の曲
    面部では反射する角度が曲面に応じて変化するよう構成
    されてなることを特徴とする光輝性スラッシュ成形靴。
  2. 【請求項2】 前記規則的に配列された前記凸状の反射
    面が、20〜200メッシュで成形されてなることを特
    徴とする請求項1記載の光輝性スラッシュ成形靴。
  3. 【請求項3】 前記規則的に配列された前記凸状の反射
    面上に、パールまたはメタリックおよび/または艶出し
    塗料が塗布されてなることを特徴とする請求項1または
    2記載の光輝性スラッシュ成形靴。
  4. 【請求項4】 規則的に凸状の反射面が配列された防水
    性のシート部材を用いて靴本体部の平面部では、規則的
    な凸状の反射面により反射する角度がほぼ一定となり、
    前記靴本体部の曲面部では、規則的な凸状の反射面によ
    り反射する角度が曲面に応じて変化する靴の原型を作成
    し、この靴の原型から電鋳法によりスラッシュ成形型を
    作成した後、このスラッシュ成形型を使用して靴本体部
    に前記凸状の反射面が転写形成された靴をスラッシュ成
    形するようにしたことを特徴とする光輝性スラッシュ成
    形靴の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記靴の原型として、前記請求項4記載
    の製造方法でスラッシュ成形された光輝性スラッシュ靴
    を用い、スラッシュ成形型を電鋳法により作成してスラ
    ッシュ成形するようにしたことを特徴とする請求項4記
    載の光輝性スラッシュ成形靴の製造方法。
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