JP2002026710A - スイッチ回路、リレー回路及びその駆動方法 - Google Patents

スイッチ回路、リレー回路及びその駆動方法

Info

Publication number
JP2002026710A
JP2002026710A JP2000204063A JP2000204063A JP2002026710A JP 2002026710 A JP2002026710 A JP 2002026710A JP 2000204063 A JP2000204063 A JP 2000204063A JP 2000204063 A JP2000204063 A JP 2000204063A JP 2002026710 A JP2002026710 A JP 2002026710A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
avalanche photodiode
photodiode array
mosfet
circuit
source
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000204063A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichiro Nagaoka
裕一郎 長岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takamisawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Takamisawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takamisawa Electric Co Ltd filed Critical Takamisawa Electric Co Ltd
Priority to JP2000204063A priority Critical patent/JP2002026710A/ja
Publication of JP2002026710A publication Critical patent/JP2002026710A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで製造できる、高速ターンオンが可
能なスイッチ回路、リレー回路及びその駆動方法の実
現。 【解決手段】 MOSFET9 を有するスイッチ回路21
は、入力信号に応答して点灯若しくは消灯する発光素子
6 と、発光素子6 からの光を受光する1個又は直列接続
された複数個のアバランシェフォトダイオードから成る
アバランシェフォトダイオードアレイ7 であって、MO
SFET9 のゲートG とドレインD との間に接続される
アバランシェフォトダイオードアレイ7 とを備えて成
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MOSFET等の
半導体素子を有するスイッチ回路、そのスイッチ回路を
利用したリレー回路及びそれらの駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】MOSFET等の半導体素子を有するス
イッチ回路は、負荷となる各種電気機器を駆動する電源
の投入及び開放のためのリレー回路として幅広く用いら
れている。このようなスイッチ回路及びリレー回路に
は、発光素子及び受光素子を更に備え、入出力間が光結
合により絶縁されるものもある。受光素子としては、例
えばフォトダイオードが用いられている。フォトダイオ
ードにおいては、そのPN接合近傍にバンドギャップ以
上の光子エネルギーを有する光が入射すると、光電流が
発生する。フォトダイオードをバイアス電圧の印加なし
で使用する状態は、一般に太陽電池モードと呼ばれてい
る。
【0003】図3は従来例によるリレー回路の構成図で
ある。この図は、MOSFETを有するスイッチ回路
を、負荷となる回路を駆動する電源の投入及び開放のた
めのリレー回路50として用いた一例を示している。従
来例によるリレー回路50は、図3では2点鎖線で囲ま
れて示されているが、入力抵抗55、発光ダイオード5
6、複数のフォトダイオードが直列接続されて形成され
たフォトダイオードアレイ57、フォトダイオードアレ
イ57に並列接続される放電抵抗58及びMOSFET
59を備える。リレー回路50は、入力端子53及び5
4の間に入力信号生成用電源51及びスイッチ52が、
出力端子60及び61の間に負荷回路62及び負荷回路
駆動用電源63がそれぞれ接続されて使用される。
【0004】スイッチ52を閉じると、入力信号生成用
電源51の電圧がリレー回路の入力端子53及び54間
に印加され、入力抵抗55を介して発光ダイオード56
に電流が流れる。すると、発光ダイオード56は発光
し、この光をフォトダイオードアレイ57が受光する。
これによりフォトダイオードアレイ57は光電流を発生
し、この光電流はフォトダイオードアレイ57のアノー
ドAからMOSFET59のゲートGへと流れる。MO
SFET59のゲートGとソースSとの間には入力容量
があり、この入力容量をしきい値電圧以上に充電するま
で、光電流がMOSFET59のゲートGからゲートS
を介してフォトダイオードアレイ57のカソードKへ流
れる。
【0005】MOSFET59のゲートGとソースSと
の間の入力容量がしきい値電圧以上に充電されると、ド
レインDとソースSとの間は低インピーダンス状態に移
行して導通し、リレー回路50はターンオンする。これ
により負荷回路駆動用電源63が投入され、負荷回路6
2に電力が供給され始める。この状態においてスイッチ
52を開くと、発光ダイオード56に流れる電流がなく
なるので、発光ダイオード56は消灯する。従ってフォ
トダイオードアレイ57は受光しなくなるので光電流を
発生せず、MOSFET59のゲートGとソースSとの
間の入力容量に充電されていた電荷が放電抵抗58を介
して放電され始める。入力容量がしきい値電圧以下にな
るまで放電されると、ドレインDとソースSとの間は高
インピーダンス状態に移行して非導通状態となり、リレ
ー回路50はターンオフする。これにより負荷回路駆動
用電源63が開放され、負荷回路62への電力供給はな
くなる。
【0006】このようにスイッチ52を開閉することに
より、リレー回路21によって負荷回路62に対して負
荷回路駆動用電源63を投入若しくは開放することがで
きる。一般にスイッチ回路やリレー回路に用いられるM
OSFETは、素子自体の大きさにも依存するがゲート
とソースとの間に数百ピコ前後の入力容量を有してお
り、ゲートに電圧が印加されて入力容量がしきい値電圧
以上に充電されるとドレインとソースとの間は低インピ
ーダンス状態に移行して導通し、MOSFETはターン
オンする。図3で示した従来例では、MOSFET59
の駆動に必要なゲート電流として、フォトダイオードア
レイ57が生成する光電流を用いる。
【0007】現在、発光ダイオードとフォトダイオード
アレイとが1つのパッケージに納めされたフォトダイオ
ードアレイカプラが市販されているが、このフォトダイ
オードアレイカプラは、発光ダイオードに10mA程度
の電流を流すと、フォトダイオードアレイに光起電力が
10V程度で光電流が10μA程度である光起電力を発
生するのが一般的である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】MOSFETを有する
スイッチ回路やリレー回路において、発光ダイオード及
びフォトダイオードアレイによる光結合により入出力間
が絶縁されるような場合、フォトダイオードアレイが生
成する微弱な光電流では、MOSFETの入力容量をし
きい値電圧以上に充電するまでに時間がかかり、その結
果、ターンオンを指示する入力信号が発生してからスイ
ッチ回路やリレー回路が実際にターンオンするまでの時
間が長くなってしまい、応答性が悪いという問題があ
る。
【0009】MOSFETの入力容量を急速に充電でき
れば、ターンオンを指示する入力信号が発生してからス
イッチ回路やリレー回路がターンオンするまでの時間を
短くすることができるが、そのためには、ゲートに入力
される電流を大きくする必要がある。フォトダイオード
アレイの光起電圧は直列接続数に、光電流は1個当りの
フォトダイオードの受光面積に比例する。従って、ゲー
トに入力される光電流を大きくするためには、例えばフ
ォトダイオードの受光面積を増やせばよいことになる
が、しかしながら、所望の電流を得るためにはこの受光
面積を大きくしなければならない。更には直列接続され
ているフォトダイオード全てに光が当るようにしなけれ
ば効果がないので発光素子の数を増やす必要もある。い
ずれの場合でもコストの増加は避けられないといった問
題がある。
【0010】従って本発明の目的は、上記問題を鑑み、
低コストで製造できる、高速ターンオンが可能なスイッ
チ回路、それを利用したリレー回路及びそれらの駆動方
法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を実現するため
に、本発明の第1の態様においては、Nチャネルタイプ
のMOSFETを有するスイッチ回路は、入力信号に応
答して点灯若しくは消灯する発光素子と、発光素子から
の光を受光する1個又は直列接続された複数個のアバラ
ンシェフォトダイオードから成るアバランシェフォトダ
イオードアレイであって、アバランシェフォトダイオー
ドアレイのアノードがMOSFETのゲートに、カソー
ドがMOSFETのドレインにそれぞれ接続されるアバ
ランシェフォトダイオードアレイとを備えて成る。
【0012】本発明の第2の態様においては、Pチャネ
ルタイプのMOSFETを有するリレー回路は、入力信
号に応答して点灯若しくは消灯する発光素子と、発光素
子からの光を受光する1個又は直列接続された複数個の
アバランシェフォトダイオードから成るアバランシェフ
ォトダイオードアレイであって、アバランシェフォトダ
イオードアレイのカソードがMOSFETのゲートに、
アノードがMOSFETのドレインにそれぞれ接続され
るアバランシェフォトダイオードアレイとを備えて成
る。
【0013】本発明の第3の態様においては、本発明の
第1又は第2の態様におけるスイッチ回路を利用したリ
レー回路は、MOSFETのソースとドレインとの間が
導通若しくは非導通となることで、負荷となる回路を駆
動する電源が投入若しくは開放され、この電源の電圧値
がアバランシェフォトダイオードアレイのブレークダウ
ン電圧よりも低い。
【0014】また、本発明の第1又は第2の態様による
スイッチ回路の駆動方法は、アバランシェフォトダイオ
ードを少なくとも1つ直列接続して形成されるアバラン
シェフォトダイオードアレイであって、MOSFETの
ゲートとドレインとの間に接続されるアバランシェフォ
トダイオードアレイを、アバランシェフォトダイオード
のブレークダウン電圧よりも低い電圧値を有する逆方向
電圧でバイアスし、入力信号に応答して発光素子を点灯
若しくは消灯させ、発光素子が点灯したとき、アバラン
シェフォトダイオードアレイは受光してアバランシェ倍
増効果によるアバランシェ電流を生成してソースとゲー
トとの間の入力容量を充電し、入力容量がしきい値電圧
以上に充電されるとMOSFETのソースとドレインと
の間が非導通から導通に切り替わる。
【0015】また、本発明の第3の態様によるリレー回
路の駆動方法は、ドレインとソースとの間が導通若しく
は非導通となることで、負荷となる回路を駆動する電源
を投入若しくは開放し、本発明の第2の態様によるリレ
ー回路の駆動方法を利用して、逆方向電圧は、この電源
で形成される。本発明によれば、アバランシェフォトダ
イオードアレイのアバランシェ倍増効果により生じた極
めて大きい光電流を、MOSFETの入力容量の充電に
利用するので高速なターンオンが可能である。
【0016】また、アバランシェ倍増効果を発生させる
ためにアバランシェフォトダイオードアレイにバイアス
される逆方向電圧を、リレー回路の出力側に接続され
る、負荷回路の駆動用の電源を用いて形成するので、バ
イアス用電源を独立して設ける必要がなく、部品点数の
増加を抑え、製造コストを低減できる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明によれば、MOSFETを
有するスイッチ回路は、入力信号に応答して点灯若しく
は消灯する発光素子と、発光素子からの光を受光する1
個又は直列接続された複数個のアバランシェフォトダイ
オードから成るアバランシェフォトダイオードアレイで
あって、MOSFETのゲートとドレインとの間に接続
されるアバランシェフォトダイオードアレイとを備えて
成る。
【0018】このようなスイッチ回路を利用したリレー
回路は、MOSFETのソースとドレインとの間が導通
若しくは非導通となることで、負荷となる回路を駆動す
る駆動用電源が投入若しくは開放するが、この駆動用電
源の電圧値がアバランシェフォトダイオードアレイのブ
レークダウン電圧よりも若干低く設定される。本発明に
よるリレー回路では、アバランシェフォトダイオードア
レイのアバランシェ倍増効果により生じた光電流を、M
OSFETのゲートとソースとの間の入力容量の充電に
利用し、リレー回路の高速ターンオンを実現する。
【0019】ここでは、本発明によるスイッチ回路に負
荷回路及びこの負荷回路を駆動する駆動電源を接続して
リレー回路として利用する場合について、実施例を挙げ
て説明する。まず、本発明の第1の実施例におけるリレ
ー回路の回路構成について説明する。
【0020】図1は、本発明の第1の実施例におけるリ
レー回路の回路図である。本実施例によるリレー回路2
1は、図1では2点鎖線で囲まれて示されており、発光
ダイオード6と、MOSFET9のゲートGとドレイン
Dとの間に接続されるアバランシェフォトダイオードア
レイ7とを備えて成る。本実施例によるリレー回路21
においては、MOSFET9としてNチャネルタイプを
用いる。このとき、MOSFET9のドレインD及びゲ
ートGは、アバランシェフォトダイオードアレイ7のカ
ソードK及びアノードAにそれぞれ接続される。また、
MOSFET9のゲートGとソースSとの間には放電回
路8が接続される。なお、MOSFETは、一般にその
製造段階において、ソースSとドレインDとの間に寄生
ダイオードを形成する。
【0021】発光ダイオード6とアバランシェフォトダ
イオードアレイ7とは光結合される。すなわち、発光ダ
イオード6が発する光を受光できるような位置にアバラ
ンシェフォトダイオードアレイ7が設置される。入力端
子3と発光ダイオード6との間には入力抵抗5が接続さ
れる。本実施例によるリレー回路21の入力側には、入
力端子3と入力端子4との間に入力信号生成のための入
力信号生成用電源1及びスイッチ2が接続される。入力
信号生成用電源1は、例えば5、12若しくは24V等
でよい。
【0022】本実施例によるリレー回路21は、出力端
子10と出力端子11との間に負荷回路12及び負荷回
路駆動用電源13が接続されて使用される。負荷回路1
2を駆動するための負荷回路駆動用電源13は、その正
極側がアバランシェフォトダイオードアレイ7のカソー
ドK側に、負極側がアノードA側にそれぞれ接続される
ように、その極性が後述する理由に基づいて考慮されて
各出力端子10及び11に接続される。使用され得る負
荷回路駆動用電源13は、電圧が例えば24Vであり、
電流が例えば0.1〜2Aである。接続され得る負荷回
路11は、例えばステッピングモータ等の各種電気機器
である。
【0023】詳しい動作原理については後述するが、ス
イッチ2が閉じられることによって負荷回路駆動用電源
13の投入が指示されると、それに応答してMOSFE
T9のドレインDとソースSとの間が非導通状態から導
通状態にターンオンし、負荷回路駆動用電源13、負荷
回路12、出力端子10、ドレインD、ソースS、出力
端子11の順で閉ループが形成される。すなわち、負荷
回路駆動用電源13が投入されて負荷回路12に電力が
供給される。一方で、スイッチ2を開くことによって負
荷回路駆動用電源13の開放が指示されると、それに応
答してMOSFET9のドレインDとソースSとの間が
導通状態から非導通状態にターンオフする。このとき、
負荷回路駆動用電源13、負荷回路12、出力端子1
0、アバランシェフォトダイオードアレイ7のカソード
K、アノードA、放電回路8及び出力端子11によって
ループが形成される。
【0024】本実施例によるリレー回路21では、アバ
ランシェフォトダイオードアレイ7のアバランシェ倍増
効果により生じた光電流を、MOSFET9のゲートG
とソースSとの間の入力容量の充電に利用し、高速ター
ンオンを実現する。アバランシェ倍増効果を発生させる
ためには、アバランシェフォトダイオードアレイ7をブ
レークダウン電圧よりも若干低い値の、ブレークダウン
電圧を超えない逆方向電圧をバイアスする必要がある。
この状態は一般にアバランシェフォトダイオードモード
と呼ばれている。上述のように本実施例では、負荷回路
駆動用電源13の正極側がアバランシェフォトダイオー
ドアレイ7のカソードK側に、負極側がアノードA側に
それぞれ接続されているので、MOSFET9のドレイ
ンDとソースSとの間が非導通状態にあるときは、負荷
回路駆動用電源13の電圧はアバランシェフォトダイオ
ードアレイ7に対して逆方向電圧として印加されること
になる。すなわち、アバランシェフォトダイオードアレ
イ7をアバランシェフォトダイオードモードで動作させ
るために、アバランシェフォトダイオードアレイ7にバ
イアスされる逆方向電圧は、本発明によれば、MOSF
ET9のドレインDとソースSとの間が非導通状態にあ
るときの負荷回路駆動用電源13によって形成されるこ
とになる。このため、バイアス用電源を独立して設ける
必要がないので部品点数の増加を抑えることができる。
【0025】既に説明したように、本発明におけるアバ
ランシェフォトダイオードアレイは、複数個のアバラン
シェフォトダイオードを直列接続して形成される。本発
明によるリレー回路21においては、負荷回路駆動用電
源13によって形成される逆方向電圧が、アバランシェ
フォトダイオードアレイのブレークダウン電圧よりも若
干低い値にバイアスされるように、換言すれば、直列接
続されるアバランシェフォトダイオードのブレークダウ
ン電圧の合計値よりも若干低い値にバイアスされるよう
に、アバランシェフォトダイオードの接続数が選ばれ
る。すなわち、このアバランシェフォトダイオードの接
続数は、本発明によるリレー回路21が適用される負荷
回路12に対する負荷回路駆動用電源13とアバランシ
ェフォトダイオード単体の特性との関係から決定され、
アバランシェフォトダイオードアレイ7が形成される。
なお、負荷回路駆動用電源13の電圧値が小さい場合
は、アバランシェフォトダイオードの数が1個の場合も
あり得る。
【0026】このようにブレークダウン電圧よりも若干
低い値の逆方向電圧がバイアスされたアバランシェフォ
トダイオードアレイ7は、そのPN接合の近傍にバンド
ギャップ以上の光子エネルギーを有する光を受光する
と、アバランシェ倍増効果が発生する。すなわち、アバ
ランシェフォトダイオードが光を受光すると、その空乏
層内において、高電界で加速された電子及びホールによ
ってイオン化が生じ、その際発生する電子−ホール対
が、再度高電界で加速されてイオン化を起こして電子−
ホール対を発生するという、イオン化の連鎖反応が生ず
る。その結果、極めて大きな光電流を発生する。
【0027】本実施例では、この光電流をNチャネルM
OSFET9のゲートGとソースSとの間の入力容量の
充電に利用する。この光電流は、通常のフォトダイオー
ドが生成するものに比べて極めて大きいので、Nチャネ
ルMOSFET9の入力容量を急速に充電することがで
き、リレー回路21の高速なターンオンが可能となる。
【0028】続いて、本発明の第1の実施例におけるリ
レー回路の動作原理について説明する。図1に示された
本実施例のリレー回路21において、MOSFET9の
ドレインDとソースSとの間が非導通状態にあるとき、
アバランシェフォトダイオードアレイ7は、そのブレー
クダウン電圧よりも若干低い値である、負荷回路駆動用
電源13により形成される逆方向電圧がバイアスされて
いるアバランシェフォトダイオードモードにある。
【0029】このとき、負荷回路12に負荷回路駆動用
電源13を投入するためにスイッチ2を閉じると、入力
信号生成用電源1の電圧がリレー回路21の入力端子3
及び4間に印加され、入力抵抗5を介して発光ダイオー
ド6に電流が流れる。この電流は負荷回路駆動用電源1
3の投入を指示する入力信号に相当する。発光ダイオー
ド6に電流が流れると、発光ダイオード6は点灯する。
発光ダイオード6から発せられた光は、アバランシェフ
ォトダイオードアレイ7に受光される。
【0030】アバランシェフォトダイオードアレイ7が
光を受光すると、この光により生成された電子−ホール
対は、アバランシェ倍増効果によって、バイアスされた
逆方向電圧によって加速され、図3の従来例における光
電流に比べて極めて大きい光電流を発生する。この光電
流は、アバランシェフォトダイオードアレイ7のアノー
ドAから流れ出し、MOSFET9のゲートGとソース
Sとの間の入力容量がしきい値電圧以上に充電されるま
で、ゲートG、ソースS、ドレインDを通ってアバラン
シェフォトダイオードアレイ7のカソードKに流れ込
む。なお、MOSFET9のソースSからドレインDへ
の光電流の経路は、ソースSとドレインDとの間に形成
された寄生ダイオードになる。この寄生ダイオードは、
MOSFETを製造する際に発生するものであり、Nチ
ャネルMOSFETにおいては、図1に示すように、寄
生ダイオードのアノードがソースSに、カソードがドレ
インDにそれぞれ接続されたような形で形成される。
【0031】アバランシェ倍増効果により発生した光電
流は非常に大きな値を有しているので、MOSFET9
のゲートGとソースSとの間の入力容量が急速に充電さ
れる。入力容量がしきい値電圧以上に充電されると、ド
レインDとソースSとの間は低インピーダンス状態に移
行して非導通状態から導通状態に切り替わり、リレー回
路21はターンオンする。これにより負荷回路駆動用電
源13が投入され、負荷回路12に電力が供給され始め
る。
【0032】このように、本発明によれば、スイッチ2
が閉じられると、アバランシェ倍増効果により発生した
光電流によってMOSFET9の入力容量が急速に充電
されてドレインDとソースSとの間が非導通状態から導
通状態に切り替わるので、従来例に比べて高速なターン
オンが可能となる。リレー回路21のターンオン完了後
は、負荷回路駆動用電源13、負荷回路12、出力端子
10、ドレインD、ソースS、出力端子11の順で電流
経路が形成されるので、負荷回路駆動用電源13の電圧
は負荷回路12に印加される。また、アバランシェフォ
トダイオードアレイ7にバイアスされていた逆方向電圧
はなくなり、アバランシェ倍増効果は起きなくなる。従
って従来例とほぼ同様の大きさの通常の光電流が発生す
る。その後はこの光電流によってリレー回路21のター
ンオンを維持する。
【0033】この状態でスイッチ2を開くと、発光ダイ
オード6に流れる電流がなくなるので、発光ダイオード
6は消灯する。従ってアバランシェフォトダイオードア
レイ7は受光しなくなるので光電流を発生せず、MOS
FET9のゲートGとソースSとの間の入力容量に充電
されていた電荷が放電抵抗8を介して放電され始める。
入力容量がしきい値電圧以下になるまで放電されると、
ドレインDとソースSとの間は高インピーダンス状態に
移行して非導通状態となり、リレー回路21はターンオ
フする。これにより負荷回路駆動用電源13が開放さ
れ、負荷回路12への電力供給はなくなる。
【0034】このようにしてスイッチ2を開閉すること
により、負荷回路12に対して負荷回路駆動用電源13
を投入若しくは開放する。以上説明したように、本発明
の第1の実施例によれば、アバランシェフォトダイオー
ドアレイをブレークダウン電圧よりも若干低い値を有す
る逆方向電圧をバイアスしておき、アバランシェフォト
ダイオードアレイが受光したときに発生するアバランシ
ェ倍増効果により生じる極めて大きな光電流を利用して
NチャネルMOSFETのゲート−ソース間の入力容量
を急速に充電するので、リレー回路の高速なターンオン
が可能となる。
【0035】また、本実施例のリレー回路は、アバラン
シェフォトダイオードアレイのアバランシェ倍増効果を
利用するためにバイアスされるブレークダウン電圧より
も若干低い値の逆方向電圧が、MOSFETのドレイン
−ソース間の非導通状態における負荷回路駆動用電源に
よって形成されることになり、バイアス用電源を独立し
て設ける必要がなく、高速ターンオンが可能なリレー回
路を、部品点数を少なくして実現できる。
【0036】次に、本発明の第2の実施例におけるリレ
ー回路の回路構成について説明する。図2は、本発明の
第2の実施例におけるリレー回路の回路図である。この
図に示す第2の実施例によるリレー回路21は、MOS
FET9としてPチャネルタイプを用いた場合である。
【0037】本実施例によるリレー回路21は、図2で
は2点鎖線で囲まれて示されており、MOSFET9が
Nチャネルタイプであった第1の実施例と同様に、発光
ダイオード6と、MOSFET9のゲートGとドレイン
Dとの間に接続されるアバランシェフォトダイオードア
レイ7とを備える。本実施例によるリレー回路21にお
いては、PチャネルタイプのMOSFET9のドレイン
Dはアバランシェフォトダイオードアレイ7のアノード
Aに、ゲートGはアバランシェフォトダイオードアレイ
7のカソードKにそれぞれ接続される。そして、MOS
FET9のソースSが出力端子10に、ドレインDが出
力端子11にそれぞれ接続される。これら以外の回路構
成については第1の実施例と同様であるので説明は省略
する。
【0038】本実施例におけるリレー回路21において
も、負荷回路駆動用電源13は、その正極側がアバラン
シェフォトダイオードアレイ7のカソードK側に、負極
側がアノードA側にそれぞれ接続される。従って、MO
SFET9のドレインDとソースSとの間が非導通状態
にあるときは、負荷回路駆動用電源13、負荷回路1
2、出力端子10、放電回路8、アバランシェフォトダ
イオードアレイ7のカソードK、アノードA及び出力端
子11によってループが形成されるので、負荷回路駆動
用電源13の電圧はアバランシェフォトダイオードアレ
イ7に対して逆方向電圧としてバイアスされる。
【0039】このとき、アバランシェフォトダイオード
アレイ7が光を受光すると、アバランシェ倍増効果によ
り極めて大きい光電流を発生する。この光電流は、アバ
ランシェフォトダイオードアレイ7のアノードAから流
れ出し、MOSFET9のソースSとゲートGとの間の
入力容量がしきい値電圧以上に充電されるまで、ドレイ
ンD、ソースS、ゲートGを通って、アバランシェフォ
トダイオードアレイ7のカソードKに流れ込む。なお、
MOSFET9のドレインDからソースSまでの光電流
の経路は、ドレインDとソースSとの間に形成された寄
生ダイオードになる。
【0040】この光電流によりMOSFET9のソース
SとゲートGとの間の入力容量は急速に充電されて、ソ
ースSとドレインDとの間が非導通状態から導通状態に
切り替わるので、第1の実施例同様、高速なターンオン
が可能となる。ターンオフ時の動作原理については第1
の実施例と同様であるので説明は省略する。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
MOSFETを有するスイッチ回路若しくはリレー回路
において、アバランシェフォトダイオードアレイをブレ
ークダウン電圧よりも若干低い値の逆方向電圧をバイア
スしておき、アバランシェフォトダイオードアレイが受
光したときに発生するアバランシェ倍増効果により生じ
る極めて大きな光電流を利用してMOSFETの入力容
量を急速に充電するので、MOSFETの高速なターン
オンが可能となる。
【0042】また、アバランシェフォトダイオードアレ
イのアバランシェ倍増効果を利用するためにバイアスさ
れるブレークダウン電圧よりも若干低い値を有する逆方
向電圧は、負荷回路を駆動するための駆動用電源によっ
て形成されるので、バイアス用電源を独立して設ける必
要がなく、部品点数を少なくして実現できるので、高速
ターンオンが可能なリレー回路をコストで製造すること
ができる。
【0043】本発明によるスイッチ回路及びリレー回路
は、高速ターンオンが可能であるので、例えばステッピ
ングモータの駆動用等、高速応答が要求される用途に特
に効果的であるといえる。また、MOSFETの非導通
から導通への切り替え動作が高速に行われるので、MO
SFETのスイッチング損失も低減でき、各素子に加わ
るストレスも低減されるので長寿命であるといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるリレー回路の回
路図である。
【図2】本発明の第2の実施例におけるリレー回路の回
路図である。
【図3】従来例による半導体リレー回路の構成図であ
る。
【符号の説明】
1…入力信号生成用電源 2…スイッチ 3、4…入力端子 5…入力抵抗 6…発光ダイオード 7…アバランシェフォトダイオードアレイ 8…放電回路 9…MOSFET 10、11…出力端子 12…負荷回路 13…負荷回路駆動用電源 21…リレー回路 G…ゲート D…ドレイン S…ソース A…アノード K…カソード

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NチャネルタイプのMOSFETを有す
    るスイッチ回路であって、 入力信号に応答して点灯若しくは消灯する発光素子と、 該発光素子からの光を受光する1個又は直列接続された
    複数個のアバランシェフォトダイオードから成るアバラ
    ンシェフォトダイオードアレイであって、該アバランシ
    ェフォトダイオードアレイのアノードが前記MOSFE
    Tのゲートに、カソードが前記MOSFETのドレイン
    にそれぞれ接続されるアバランシェフォトダイオードア
    レイとを備えて成ることを特徴とするスイッチ回路。
  2. 【請求項2】 PチャネルタイプのMOSFETを有す
    るリレー回路であって、 入力信号に応答して点灯若しくは消灯する発光素子と、 該発光素子からの光を受光する1個又は直列接続された
    複数個のアバランシェフォトダイオードから成るアバラ
    ンシェフォトダイオードアレイであって、該アバランシ
    ェフォトダイオードアレイのカソードが前記MOSFE
    Tのゲートに、アノードが前記MOSFETのドレイン
    にそれぞれ接続されるアバランシェフォトダイオードア
    レイとを備えて成ることを特徴とするスイッチ回路。
  3. 【請求項3】 前記MOSFETのソース及びゲートの
    間に接続される放電回路を更に備える請求項1又は2に
    記載のスイッチ回路。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載のス
    イッチ回路を利用したリレー回路であって、前記MOS
    FETのソースと前記ドレインとの間が導通若しくは非
    導通となることで、負荷となる回路を駆動する電源が投
    入若しくは開放されるリレー回路において、 前記電源の電圧値が前記アバランシェフォトダイオード
    アレイのブレークダウン電圧よりも低いことを特徴とす
    るリレー回路。
  5. 【請求項5】 MOSFETを有するスイッチ回路の駆
    動方法であって、 アバランシェフォトダイオードを少なくとも1つ直列接
    続して形成されるアバランシェフォトダイオードアレイ
    であって、前記MOSFETのゲートとドレインとの間
    に接続されるアバランシェフォトダイオードアレイを、
    前記アバランシェフォトダイオードのブレークダウン電
    圧よりも低い電圧値を有する逆方向電圧でバイアスし、 入力信号に応答して発光素子を点灯若しくは消灯させ、 前記発光素子が点灯したとき、前記アバランシェフォト
    ダイオードアレイは受光してアバランシェ倍増効果によ
    るアバランシェ電流を生成して前記MOSFETのソー
    スと前記ゲートとの間の入力容量を充電し、前記入力容
    量がしきい値電圧以上に充電されると前記ソースと前記
    ドレインとの間が非導通から導通に切り替わることを特
    徴とするスイッチ回路の駆動方法。
  6. 【請求項6】 前記発光素子が消灯したとき、前記アバ
    ランシェフォトダイオードは光電流を生成せず、前記ソ
    ースと前記ゲートとの間に接続される放電回路を介して
    前記入力容量は放電し、前記入力容量がしきい値電圧以
    下に放電されると前記ドレインと前記ソースとの間が前
    記導通から前記非導通に切り替わる請求項5に記載のス
    イッチ回路の駆動方法。
  7. 【請求項7】 ドレインとソースとの間が導通若しくは
    非導通となることで、負荷となる回路を駆動する電源を
    投入若しくは開放するMOSFETを有するリレー回路
    の駆動方法であって、 アバランシェフォトダイオードを少なくとも1つ直列接
    続して形成されるアバランシェフォトダイオードアレイ
    であって、前記MOSFETのゲートと前記ドレインと
    の間に接続されるアバランシェフォトダイオードアレイ
    を、前記アバランシェフォトダイオードのブレークダウ
    ン電圧よりも低い電圧値を有する逆方向電圧でバイアス
    し、 前記逆方向電圧は、前記電源で形成され、 前記の投入若しくは開放を指示する入力信号に応答して
    発光素子を点灯若しくは消灯させ、 前記発光素子が点灯したとき、前記アバランシェフォト
    ダイオードアレイは受光してアバランシェ倍増効果によ
    るアバランシェ電流を生成して前記MOSFETのソー
    スと前記ゲートとの間の入力容量を充電し、前記入力容
    量がしきい値電圧以上に充電されると前記ドレインと前
    記ソースとの間が前記非導通から前記導通に切り替わる
    ことを特徴とするリレー回路の駆動方法。
  8. 【請求項8】 前記発光素子が消灯したとき、前記アバ
    ランシェフォトダイオードは光電流を生成せず、前記ゲ
    ートと前記ソースとの間に接続される放電回路を介して
    前記入力容量は放電し、前記入力容量がしきい値電圧以
    下に放電されると前記ドレインと前記ソースとの間が前
    記導通から前記非導通に切り替わる請求項7に記載のリ
    レー回路の駆動方法。
JP2000204063A 2000-07-05 2000-07-05 スイッチ回路、リレー回路及びその駆動方法 Pending JP2002026710A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000204063A JP2002026710A (ja) 2000-07-05 2000-07-05 スイッチ回路、リレー回路及びその駆動方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000204063A JP2002026710A (ja) 2000-07-05 2000-07-05 スイッチ回路、リレー回路及びその駆動方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002026710A true JP2002026710A (ja) 2002-01-25

Family

ID=18701389

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000204063A Pending JP2002026710A (ja) 2000-07-05 2000-07-05 スイッチ回路、リレー回路及びその駆動方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002026710A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012165228A (ja) * 2011-02-08 2012-08-30 Shindengen Electric Mfg Co Ltd 半導体リレー
JP7329124B1 (ja) * 2022-12-21 2023-08-17 セイコーグループ株式会社 電子回路及び電子装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012165228A (ja) * 2011-02-08 2012-08-30 Shindengen Electric Mfg Co Ltd 半導体リレー
JP7329124B1 (ja) * 2022-12-21 2023-08-17 セイコーグループ株式会社 電子回路及び電子装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR940009252B1 (ko) 포토커플러장치
JP2002026710A (ja) スイッチ回路、リレー回路及びその駆動方法
JP2004356702A (ja) 光半導体リレー
JP3837372B2 (ja) 半導体リレー
JPH07107975B2 (ja) ソリッドステートリレー
JPH10308529A (ja) 半導体リレー
JP2694808B2 (ja) ソリッドステートリレー
JP2743874B2 (ja) ソリッドステートリレー
JP2932782B2 (ja) 半導体リレー回路
JPH0629814A (ja) 半導体リレー回路
JP2973679B2 (ja) 半導体リレー
JP2004319674A (ja) Mos半導体リレー
JP2805974B2 (ja) 光結合型リレー回路
JPH0477015A (ja) 光結合型リレー回路
JP2003115755A (ja) 半導体スイッチ素子の駆動回路およびそれを用いた半導体リレー
JPH06177736A (ja) 固体リレー
JP2002050952A (ja) 半導体リレー及びその製造方法
JPH1117215A (ja) 半導体リレー
JP2003249676A (ja) 光結合型半導体リレー装置
JPH1098368A (ja) 半導体リレー
JPH01129528A (ja) 光結合型のリレー回路
JP2003046116A (ja) 光電変換装置、及びこれを備えた半導体リレー
JP2003115756A (ja) 半導体スイッチ素子の駆動回路およびそれを用いた半導体リレー
JPH11136113A (ja) 半導体リレー
JPH0290720A (ja) 半導体リレー回路