JP2002026425A - 磁電変換素子およびそれを用いた磁器センサおよび磁電変換素子の製造方法 - Google Patents
磁電変換素子およびそれを用いた磁器センサおよび磁電変換素子の製造方法Info
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 特性ばらつきが小さく、外部磁気ノイズによ
る誤動作が少ない磁電変換素子と、それを用いた磁気セ
ンサ、および磁電変換素子の製造方法を得る。 【解決手段】 磁電変換素子10は、非磁性体材料で形
成された基板12を含む。基板12上に、接着剤層14
を介して、応力緩和効果を有する保護層16を形成す
る。保護層16上に、印加される磁界の強さによって電
気抵抗値が変わる磁気抵抗効果層18を支持する。磁気
抵抗効果層18には、間隔を隔ててショートバー電極2
0が形成される。さらに、磁気抵抗効果層18の両端部
に、接続電極22を形成する。
る誤動作が少ない磁電変換素子と、それを用いた磁気セ
ンサ、および磁電変換素子の製造方法を得る。 【解決手段】 磁電変換素子10は、非磁性体材料で形
成された基板12を含む。基板12上に、接着剤層14
を介して、応力緩和効果を有する保護層16を形成す
る。保護層16上に、印加される磁界の強さによって電
気抵抗値が変わる磁気抵抗効果層18を支持する。磁気
抵抗効果層18には、間隔を隔ててショートバー電極2
0が形成される。さらに、磁気抵抗効果層18の両端部
に、接続電極22を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は磁電変換素子およ
びそれを用いた磁気センサに関し、特にたとえば、外部
磁界に対して抵抗値が変化する磁気抵抗効果層が形成さ
れた磁電変換素子と、それを用いた磁気センサに関す
る。また、この発明は、このような磁電変換素子を効率
的に製造するための磁電変換素子の製造方法に関する。
びそれを用いた磁気センサに関し、特にたとえば、外部
磁界に対して抵抗値が変化する磁気抵抗効果層が形成さ
れた磁電変換素子と、それを用いた磁気センサに関す
る。また、この発明は、このような磁電変換素子を効率
的に製造するための磁電変換素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は従来の磁電変換素子の一例を示す
平面図であり、図10はその断面図解図である。磁電変
換素子1は、磁性体材料で形成された基板2を含む。基
板2の一方面上には、InSb薄膜などの磁気抵抗効果
を有する材料で磁気抵抗効果層3が形成される。磁気抵
抗効果層3は、たとえばミアンダライン形状に形成さ
れ、間隔を隔てて複数のショートバー電極4が形成され
る。ショートバー電極4が形成された磁気抵抗効果層3
は、ポリイミド樹脂などの応力緩和効果を有する保護層
5で支持される。そして、この保護層5が、エポキシ樹
脂などの接着剤層6によって、基板2に接着される。さ
らに、磁気抵抗効果層3の両端には、磁電変換素子1を
収納するケースに形成されたリード端子などに接続する
ための接続電極7が形成される。
平面図であり、図10はその断面図解図である。磁電変
換素子1は、磁性体材料で形成された基板2を含む。基
板2の一方面上には、InSb薄膜などの磁気抵抗効果
を有する材料で磁気抵抗効果層3が形成される。磁気抵
抗効果層3は、たとえばミアンダライン形状に形成さ
れ、間隔を隔てて複数のショートバー電極4が形成され
る。ショートバー電極4が形成された磁気抵抗効果層3
は、ポリイミド樹脂などの応力緩和効果を有する保護層
5で支持される。そして、この保護層5が、エポキシ樹
脂などの接着剤層6によって、基板2に接着される。さ
らに、磁気抵抗効果層3の両端には、磁電変換素子1を
収納するケースに形成されたリード端子などに接続する
ための接続電極7が形成される。
【0003】この磁電変換素子1では、複数のショート
バー電極4が形成されることによって、磁気抵抗効果層
3を流れる電流が短絡され、電気的に磁気抵抗効果層3
が複数の磁電変換部に分割される。そして、これらの複
数の磁電変換部が、直列接続された形となっている。こ
の磁電変換素子1は、バイアス用磁石とともにケース内
に収納されることにより、基板2の面に直交する向きに
バイアス磁界が印加される。この状態で外部磁界が変化
すると、磁電変換素子1に印加される磁界の強さが変化
し、それによって磁気抵抗効果層3の抵抗値が変化する
ことにより、磁電変換素子1は磁気センサとして働く。
バー電極4が形成されることによって、磁気抵抗効果層
3を流れる電流が短絡され、電気的に磁気抵抗効果層3
が複数の磁電変換部に分割される。そして、これらの複
数の磁電変換部が、直列接続された形となっている。こ
の磁電変換素子1は、バイアス用磁石とともにケース内
に収納されることにより、基板2の面に直交する向きに
バイアス磁界が印加される。この状態で外部磁界が変化
すると、磁電変換素子1に印加される磁界の強さが変化
し、それによって磁気抵抗効果層3の抵抗値が変化する
ことにより、磁電変換素子1は磁気センサとして働く。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような磁電変換素
子では、バイアス用磁石によるバイアス磁界を効果的に
磁気抵抗効果層に印加するため、磁性体材料で形成され
た基板が用いられているが、図11に示すように、エッ
ジ効果によって磁性体基板の外周部に磁束が集中し、磁
性体基板の中央部と周辺部との間に磁束密度の差が生じ
る。そのため、基板の中央部と周辺部とで、磁気抵抗効
果層の抵抗に差が生じ、出力特性のばらつきが大きくな
るという問題があった。また、磁性体基板であるため、
外部磁界がのりやすく、外来磁気ノイズが大きくなるこ
とで、磁電変換素子が誤動作しやすくなるという不具合
もあった。
子では、バイアス用磁石によるバイアス磁界を効果的に
磁気抵抗効果層に印加するため、磁性体材料で形成され
た基板が用いられているが、図11に示すように、エッ
ジ効果によって磁性体基板の外周部に磁束が集中し、磁
性体基板の中央部と周辺部との間に磁束密度の差が生じ
る。そのため、基板の中央部と周辺部とで、磁気抵抗効
果層の抵抗に差が生じ、出力特性のばらつきが大きくな
るという問題があった。また、磁性体基板であるため、
外部磁界がのりやすく、外来磁気ノイズが大きくなるこ
とで、磁電変換素子が誤動作しやすくなるという不具合
もあった。
【0005】それゆえに、この発明の主たる目的は、特
性ばらつきが小さく、外部磁気ノイズによる誤動作が少
ない磁電変換素子と、それを用いた磁気センサを提供す
ることである。また、この発明の目的は、このような磁
電変換素子を効率的に製造することができる、磁電変換
素子の製造方法を提供することである。
性ばらつきが小さく、外部磁気ノイズによる誤動作が少
ない磁電変換素子と、それを用いた磁気センサを提供す
ることである。また、この発明の目的は、このような磁
電変換素子を効率的に製造することができる、磁電変換
素子の製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、非磁性体材
料で形成された基板と、基板上に接着される応力緩和効
果を有する保護層と、保護層を介して基板上に支持され
る磁気抵抗効果層と、磁気抵抗効果層に間隔を隔てて形
成される導電性を有するショートバー電極とを含む、磁
電変換素子である。また、この発明は、ケースと、ケー
ス内に収納される上述の磁電変換素子と、ケース内に収
納され磁電変換素子にバイアス磁界を印加するためのバ
イアス用磁石とを含む、磁気センサである。さらに、こ
の発明は、磁気抵抗効果を有する材料で形成されたウエ
ハーを準備する工程と、ウエハーの一方面上に間隔を隔
てて形成されるショートバー電極を形成する工程と、シ
ョートバー電極を含む所定の形状となるようにウエハー
の一方面に溝を形成する工程と、溝が形成されたウエハ
ーの一方面に応力緩和効果を有する材料で保護層を形成
する工程と、保護層形成面と非磁性体材料からなる基板
とを接着する工程と、ウエハーの他方面側から溝形成部
まで研削することにより溝で形成された所定の形状の複
数の磁気抵抗効果層を形成する工程と、複数の磁気抵抗
効果層が切り離されるように基板を切断する工程とを含
む、磁電変換素子の製造方法である。
料で形成された基板と、基板上に接着される応力緩和効
果を有する保護層と、保護層を介して基板上に支持され
る磁気抵抗効果層と、磁気抵抗効果層に間隔を隔てて形
成される導電性を有するショートバー電極とを含む、磁
電変換素子である。また、この発明は、ケースと、ケー
ス内に収納される上述の磁電変換素子と、ケース内に収
納され磁電変換素子にバイアス磁界を印加するためのバ
イアス用磁石とを含む、磁気センサである。さらに、こ
の発明は、磁気抵抗効果を有する材料で形成されたウエ
ハーを準備する工程と、ウエハーの一方面上に間隔を隔
てて形成されるショートバー電極を形成する工程と、シ
ョートバー電極を含む所定の形状となるようにウエハー
の一方面に溝を形成する工程と、溝が形成されたウエハ
ーの一方面に応力緩和効果を有する材料で保護層を形成
する工程と、保護層形成面と非磁性体材料からなる基板
とを接着する工程と、ウエハーの他方面側から溝形成部
まで研削することにより溝で形成された所定の形状の複
数の磁気抵抗効果層を形成する工程と、複数の磁気抵抗
効果層が切り離されるように基板を切断する工程とを含
む、磁電変換素子の製造方法である。
【0007】基板を非磁性体で形成することにより、磁
性体基板にみられたような磁界に対するエッジ効果を防
止することができる。そのため、ケース内にこの発明の
磁電変換素子とバイアス用磁石を収納した磁気センサで
は、バイアス磁界による基板表面の磁束密度分布が均一
となり、基板上に形成された磁気抵抗効果層の抵抗値の
部分的なばらつきが少なくなる。また、非磁性体基板を
用いることにより、基板に外部磁界がのりにくくなる。
また、この発明の製造方法を用いれば、大きい基板上に
複数の磁気抵抗効果層を形成することができ、これらを
切り離すことによって、効率的に多数の磁電変換素子を
製造することができる。このとき、応力緩和効果を有す
る保護層によって磁気抵抗効果層が支持されているた
め、保護層と基板とを接着するための接着剤による応力
が緩和され、磁気抵抗効果層やショートバー電極などの
破損を防ぐことができる。
性体基板にみられたような磁界に対するエッジ効果を防
止することができる。そのため、ケース内にこの発明の
磁電変換素子とバイアス用磁石を収納した磁気センサで
は、バイアス磁界による基板表面の磁束密度分布が均一
となり、基板上に形成された磁気抵抗効果層の抵抗値の
部分的なばらつきが少なくなる。また、非磁性体基板を
用いることにより、基板に外部磁界がのりにくくなる。
また、この発明の製造方法を用いれば、大きい基板上に
複数の磁気抵抗効果層を形成することができ、これらを
切り離すことによって、効率的に多数の磁電変換素子を
製造することができる。このとき、応力緩和効果を有す
る保護層によって磁気抵抗効果層が支持されているた
め、保護層と基板とを接着するための接着剤による応力
が緩和され、磁気抵抗効果層やショートバー電極などの
破損を防ぐことができる。
【0008】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0009】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の磁電変換素子の
一例を示す平面図であり、図2はその断面図である。磁
電変換素子10は、非磁性体材料で形成された基板12
を含む。基板12としては、たとえばガラス基板、アル
ミナ基板などのセラミックス基板、マイカ基板、Si基
板などの半導体基板を用いることができる。実用上は、
基板12として、安価で入手の容易なガラス基板やアル
ミナ基板などを用いることが好ましい。
一例を示す平面図であり、図2はその断面図である。磁
電変換素子10は、非磁性体材料で形成された基板12
を含む。基板12としては、たとえばガラス基板、アル
ミナ基板などのセラミックス基板、マイカ基板、Si基
板などの半導体基板を用いることができる。実用上は、
基板12として、安価で入手の容易なガラス基板やアル
ミナ基板などを用いることが好ましい。
【0010】基板12の一方面上には、接着剤層14を
介して保護層16が形成される。保護層16としては、
たとえばポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、シリコー
ン、エポキシ樹脂などの応力緩和効果を有する材料であ
れば何でも使用することができる。また、接着剤層14
としては、たとえばエポキシ樹脂などを用いることがで
きる。
介して保護層16が形成される。保護層16としては、
たとえばポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、シリコー
ン、エポキシ樹脂などの応力緩和効果を有する材料であ
れば何でも使用することができる。また、接着剤層14
としては、たとえばエポキシ樹脂などを用いることがで
きる。
【0011】保護層16には、磁気抵抗効果層18が支
持される。磁気抵抗効果層18は、たとえばInSb膜
などの磁気抵抗効果を有する材料で、ミアンダライン形
状に形成される。また、基板12側において、磁気抵抗
効果層18に複数のショートバー電極20が形成され
る。これらのショートバー電極20によって、磁気抵抗
効果層18を流れる電流が短絡され、電気的に磁気抵抗
効果層18が複数の磁電変換部に分割される。そして、
これらの磁電変換部が、直列接続された形となってい
る。さらに、磁電変換素子10を収納するためのケース
に形成されたリード端子などに接続するため、磁気抵抗
効果層18の両端に接続電極22が形成される。
持される。磁気抵抗効果層18は、たとえばInSb膜
などの磁気抵抗効果を有する材料で、ミアンダライン形
状に形成される。また、基板12側において、磁気抵抗
効果層18に複数のショートバー電極20が形成され
る。これらのショートバー電極20によって、磁気抵抗
効果層18を流れる電流が短絡され、電気的に磁気抵抗
効果層18が複数の磁電変換部に分割される。そして、
これらの磁電変換部が、直列接続された形となってい
る。さらに、磁電変換素子10を収納するためのケース
に形成されたリード端子などに接続するため、磁気抵抗
効果層18の両端に接続電極22が形成される。
【0012】なお、図3に示すように、磁気抵抗効果層
18上に接続電極22が形成されなくてもよい。接続電
極22が形成されていれば、リード線などを接続する際
に密着性を向上させることができるが、接続電極22が
なくても、磁気抵抗効果層18に直接リード線を接続す
ることができる。接続電極22を形成しない場合には、
磁電変換素子10の製造コストを低減することができ
る。
18上に接続電極22が形成されなくてもよい。接続電
極22が形成されていれば、リード線などを接続する際
に密着性を向上させることができるが、接続電極22が
なくても、磁気抵抗効果層18に直接リード線を接続す
ることができる。接続電極22を形成しない場合には、
磁電変換素子10の製造コストを低減することができ
る。
【0013】このような磁電変換素子10を作製するた
めに、図4(a)に示すように、InSbなどで形成さ
れた磁気抵抗効果を有するウエハー30が準備され、ウ
エハー30の一方面が鏡面研磨される。鏡面研磨された
ウエハー30上に、たとえばAl,Cu,Ag,Auな
どの単層膜やTi/Al,Cr/Cu,Cr/Au,C
r/Ni/Auなどの多層膜の電極材料を蒸着もしくは
スパッタリングなどの方法で成膜し、電極層32が形成
される。次に、図4(b)に示すように、フォトリソグ
ラフィなどの方法で、電極層32がショートバー電極2
0の形状に形成される。さらに、図4(c)に示すよう
に、フォトリソグラフィなどの方法で、ショートバー電
極を含む複数のミアンダライン形状となるようにウエハ
ー30の一方面側に溝34が形成される。このとき、複
数のミアンダラインを分離するための溝34aも形成さ
れる。
めに、図4(a)に示すように、InSbなどで形成さ
れた磁気抵抗効果を有するウエハー30が準備され、ウ
エハー30の一方面が鏡面研磨される。鏡面研磨された
ウエハー30上に、たとえばAl,Cu,Ag,Auな
どの単層膜やTi/Al,Cr/Cu,Cr/Au,C
r/Ni/Auなどの多層膜の電極材料を蒸着もしくは
スパッタリングなどの方法で成膜し、電極層32が形成
される。次に、図4(b)に示すように、フォトリソグ
ラフィなどの方法で、電極層32がショートバー電極2
0の形状に形成される。さらに、図4(c)に示すよう
に、フォトリソグラフィなどの方法で、ショートバー電
極を含む複数のミアンダライン形状となるようにウエハ
ー30の一方面側に溝34が形成される。このとき、複
数のミアンダラインを分離するための溝34aも形成さ
れる。
【0014】ウエハー30の溝34,34aが形成され
た面には、図4(d)に示すように、スピンコート法な
どによりポリイミドの有機溶媒溶液が塗布され、90℃
で30分間乾燥したのち350℃で2時間硬化して、保
護層36が形成される。次に、図4(e)に示すよう
に、保護層36形成面にエポキシ樹脂などの熱硬化性樹
脂による接着剤層38が形成され、非磁性体材料で形成
された基板40上に接着される。そして、図4(f)に
示すように、溝34形成部までウエハー30を研磨する
ことにより、ミアンダライン状の複数の磁気抵抗効果層
18が形成された基板40が得られる。次に、ダイシン
グソーなどによって、溝34a部分において基板40を
切断することによって、図3に示すような磁電変換素子
10が得られる。さらに、磁気抵抗効果層18の端部に
接続電極22を形成することにより、図1および図2に
示すような複数の磁電変換素子10が得られる。
た面には、図4(d)に示すように、スピンコート法な
どによりポリイミドの有機溶媒溶液が塗布され、90℃
で30分間乾燥したのち350℃で2時間硬化して、保
護層36が形成される。次に、図4(e)に示すよう
に、保護層36形成面にエポキシ樹脂などの熱硬化性樹
脂による接着剤層38が形成され、非磁性体材料で形成
された基板40上に接着される。そして、図4(f)に
示すように、溝34形成部までウエハー30を研磨する
ことにより、ミアンダライン状の複数の磁気抵抗効果層
18が形成された基板40が得られる。次に、ダイシン
グソーなどによって、溝34a部分において基板40を
切断することによって、図3に示すような磁電変換素子
10が得られる。さらに、磁気抵抗効果層18の端部に
接続電極22を形成することにより、図1および図2に
示すような複数の磁電変換素子10が得られる。
【0015】また、図5(a)に示すように、図4
(a)〜図4(c)に示す方法で溝34,34aを形成
したウエハー30に、スピンオングラス法によってシリ
カからなる保護層36を形成してもよい。そして、図5
(b)に示すように、保護層36がエポキシ樹脂などの
熱硬化性樹脂による接着剤層38によって基板40に接
着され、図5(c)に示すように、溝34,34a形成
部までウエハー30を研磨することにより、ミアンダラ
イン状の複数の磁気抵抗効果層18が形成された基板4
0が得られる。次に、ダイシングソーなどによって、溝
34a部分において基板40を切断することにより、図
6に示すような構造の複数の磁電変換素子10が得られ
る。
(a)〜図4(c)に示す方法で溝34,34aを形成
したウエハー30に、スピンオングラス法によってシリ
カからなる保護層36を形成してもよい。そして、図5
(b)に示すように、保護層36がエポキシ樹脂などの
熱硬化性樹脂による接着剤層38によって基板40に接
着され、図5(c)に示すように、溝34,34a形成
部までウエハー30を研磨することにより、ミアンダラ
イン状の複数の磁気抵抗効果層18が形成された基板4
0が得られる。次に、ダイシングソーなどによって、溝
34a部分において基板40を切断することにより、図
6に示すような構造の複数の磁電変換素子10が得られ
る。
【0016】このようにして得られた磁電変換素子10
を用いて、図7に示すように、磁気センサ50が形成さ
れる。磁気センサ50はケース52を含み、ケース52
内に収納されたベース54の一方面上に磁電変換素子1
0が取り付けられる。また、ベース54の他方面側に
は、バイアス用磁石56が配置される。さらに、ケース
52からリード端子58が延びるように形成され、この
リード端子58に磁電変換素子10の接続電極22がリ
ード線60などによって接続される。
を用いて、図7に示すように、磁気センサ50が形成さ
れる。磁気センサ50はケース52を含み、ケース52
内に収納されたベース54の一方面上に磁電変換素子1
0が取り付けられる。また、ベース54の他方面側に
は、バイアス用磁石56が配置される。さらに、ケース
52からリード端子58が延びるように形成され、この
リード端子58に磁電変換素子10の接続電極22がリ
ード線60などによって接続される。
【0017】この磁気センサ50では、バイアス用磁石
56によって、磁電変換素子10の磁気抵抗効果層18
にバイアス磁界が印加される。この状態で、外部磁界が
変化すると、磁気抵抗効果層18に印加される磁界の強
さも変化し、磁気抵抗効果層18の電気抵抗値が変化す
る。このような磁気抵抗効果層18の電気抵抗を測定す
ることによって、磁気センサ50の周囲の磁界の変化を
検知することができる。
56によって、磁電変換素子10の磁気抵抗効果層18
にバイアス磁界が印加される。この状態で、外部磁界が
変化すると、磁気抵抗効果層18に印加される磁界の強
さも変化し、磁気抵抗効果層18の電気抵抗値が変化す
る。このような磁気抵抗効果層18の電気抵抗を測定す
ることによって、磁気センサ50の周囲の磁界の変化を
検知することができる。
【0018】この磁電変換素子10では、基板12が非
磁性体材料で形成されているため、図8に示すように、
基板12の全面において、ほぼ均一な磁束密度分布を得
ることができる。そのため、磁気抵抗効果層18は、ど
の部分においても、ほぼ均一な電気抵抗値を有すること
となり、出力特性のばらつきを少なくすることができ
る。また、基板12が非磁性体材料で形成されているた
め、基板12に外部磁界がのりにくく、外来磁気ノイズ
による磁電変換素子10の誤動作を防止することができ
る。
磁性体材料で形成されているため、図8に示すように、
基板12の全面において、ほぼ均一な磁束密度分布を得
ることができる。そのため、磁気抵抗効果層18は、ど
の部分においても、ほぼ均一な電気抵抗値を有すること
となり、出力特性のばらつきを少なくすることができ
る。また、基板12が非磁性体材料で形成されているた
め、基板12に外部磁界がのりにくく、外来磁気ノイズ
による磁電変換素子10の誤動作を防止することができ
る。
【0019】また、この磁電変換素子10では、応力緩
和効果を有する保護層16が形成され、この保護層16
を介して磁気抵抗効果層18が基板12上に支持されて
いるため、磁電変換素子10を製造する際に、接着剤層
14の硬化収縮による応力が緩和される。そのため、製
造時において、磁気抵抗効果層18にクラックが発生し
にくく、またショートバー電極20が脱落しにくい。し
たがって、この発明の製造方法を用いれば、出力特性の
ばらつきが少なく、外来磁気ノイズによる誤動作の少な
い磁電変換素子10を効率的に製造することができる。
和効果を有する保護層16が形成され、この保護層16
を介して磁気抵抗効果層18が基板12上に支持されて
いるため、磁電変換素子10を製造する際に、接着剤層
14の硬化収縮による応力が緩和される。そのため、製
造時において、磁気抵抗効果層18にクラックが発生し
にくく、またショートバー電極20が脱落しにくい。し
たがって、この発明の製造方法を用いれば、出力特性の
ばらつきが少なく、外来磁気ノイズによる誤動作の少な
い磁電変換素子10を効率的に製造することができる。
【0020】
【発明の効果】この発明によれば、基板が非磁性体材料
で形成されていることにより、出力特性のばらつきが少
なく、外来磁気ノイズによる誤動作の少ない磁電変換素
子および磁気センサを得ることができる。また、この発
明の製造方法を用いることにより、上述のような優れた
特性を有する磁電変換素子を効率的に製造することがで
きる。
で形成されていることにより、出力特性のばらつきが少
なく、外来磁気ノイズによる誤動作の少ない磁電変換素
子および磁気センサを得ることができる。また、この発
明の製造方法を用いることにより、上述のような優れた
特性を有する磁電変換素子を効率的に製造することがで
きる。
【図1】この発明の磁電変換素子の一例を示す平面図で
ある。
ある。
【図2】図1に示す磁電変換素子の断面図解図である。
【図3】この発明の磁電変換素子の他の例を示す断面図
解図である。
解図である。
【図4】この発明の磁電変換素子を製造する工程の一例
を示す図解図である。
を示す図解図である。
【図5】この発明の磁電変換素子を製造する工程の他の
例を示す図解図である。
例を示す図解図である。
【図6】図5に示す工程で製造された磁電変換素子の断
面図解図である。
面図解図である。
【図7】この発明の磁電変換素子を用いた磁気センサの
一例を示す図解図である。
一例を示す図解図である。
【図8】この発明の磁電変換素子の磁束密度分布を示す
図解図である。
図解図である。
【図9】従来の磁電変換素子の一例を示す平面図であ
る。
る。
【図10】図9に示す従来の磁電変換素子の断面図解図
である。
である。
【図11】図9に示す従来の磁電変換素子の磁束密度分
布を示す図解図である。
布を示す図解図である。
10 磁電変換素子 12 基板 14 接着剤層 16 保護層 18 磁気抵抗効果層 20 ショートバー電極 22 接続電極 30 ウエハー 32 電極層 34 溝 36 保護層 38 接着剤層 40 基板 50 磁気センサ 52 ケース 54 ベース 56 バイアス用磁石 58 リード端子 60 リード線
Claims (3)
- 【請求項1】 非磁性体材料で形成された基板、 前記基板上に接着される応力緩和効果を有する保護層、 前記保護層を介して前記基板上に支持される磁気抵抗効
果層、および前記磁気抵抗効果層に間隔を隔てて形成さ
れる導電性を有するショートバー電極を含む、磁電変換
素子。 - 【請求項2】 ケース、 前記ケース内に収納される請求項1に記載の磁電変換素
子、および前記ケース内に収納され、前記磁電変換素子
にバイアス磁界を印加するためのバイアス用磁石を含
む、磁気センサ。 - 【請求項3】 磁気抵抗効果を有する材料で形成された
ウエハーを準備する工程、 前記ウエハーの一方面上に間隔を隔てて形成されるショ
ートバー電極を形成する工程、 前記ショートバー電極を含む所定の形状となるように前
記ウエハーの一方面に溝を形成する工程、 前記溝が形成された前記ウエハーの一方面に応力緩和効
果を有する材料で保護層を形成する工程、 前記保護層形成面と非磁性体材料からなる基板とを接着
する工程、 前記ウエハーの他方面側から前記溝形成部まで研削する
ことにより前記溝で形成された所定の形状の複数の磁気
抵抗効果層を形成する工程、および複数の前記磁気抵抗
効果層が切り離されるように前記基板を切断する工程を
含む、磁電変換素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000210014A JP2002026425A (ja) | 2000-07-11 | 2000-07-11 | 磁電変換素子およびそれを用いた磁器センサおよび磁電変換素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000210014A JP2002026425A (ja) | 2000-07-11 | 2000-07-11 | 磁電変換素子およびそれを用いた磁器センサおよび磁電変換素子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002026425A true JP2002026425A (ja) | 2002-01-25 |
Family
ID=18706345
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000210014A Pending JP2002026425A (ja) | 2000-07-11 | 2000-07-11 | 磁電変換素子およびそれを用いた磁器センサおよび磁電変換素子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002026425A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011097074A (ja) * | 2010-12-20 | 2011-05-12 | Yamaha Corp | 半導体ウェーハ及びその製造方法 |
CN102435961A (zh) * | 2010-09-28 | 2012-05-02 | 株式会社村田制作所 | 长型磁传感器 |
-
2000
- 2000-07-11 JP JP2000210014A patent/JP2002026425A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102435961A (zh) * | 2010-09-28 | 2012-05-02 | 株式会社村田制作所 | 长型磁传感器 |
JP2011097074A (ja) * | 2010-12-20 | 2011-05-12 | Yamaha Corp | 半導体ウェーハ及びその製造方法 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070614 |
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