JP2002026383A - AlGalnP系発光素子およびその製造方法 - Google Patents
AlGalnP系発光素子およびその製造方法Info
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- JP2002026383A JP2002026383A JP2000202759A JP2000202759A JP2002026383A JP 2002026383 A JP2002026383 A JP 2002026383A JP 2000202759 A JP2000202759 A JP 2000202759A JP 2000202759 A JP2000202759 A JP 2000202759A JP 2002026383 A JP2002026383 A JP 2002026383A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 活性層の応力の発生と酸化によるウィンドウ
層の劣化を防止して信頼性の高いAlGalnP系発光
素子およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 n型GaAs基板1上にMOVPE法に
よって活性層4およびウィンドウ層6を含むエピタキシ
ャル層を成長させる際に、ウィンドウ層6は、5×10
18cm-3以上のキャリア濃度を有し、かつ、活性層4よ
りバンドギャップの大きいAlGalnP層により構成
する。ウィンドウ層6にAl組成が少なく、かつ、Ga
As基板1と完全に格子整合するAlGalnP層を用
いることにより、格子定数の不整合による活性層4の応
力の発生と酸化によるウィンドウ層6の劣化を防止で
き、ウィンドウ層6が5×1018cm-3以上のキャリア
濃度を有することにより、ウィンドウ層6の必要条件で
ある低電気抵抗という条件を満足することができる。
層の劣化を防止して信頼性の高いAlGalnP系発光
素子およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 n型GaAs基板1上にMOVPE法に
よって活性層4およびウィンドウ層6を含むエピタキシ
ャル層を成長させる際に、ウィンドウ層6は、5×10
18cm-3以上のキャリア濃度を有し、かつ、活性層4よ
りバンドギャップの大きいAlGalnP層により構成
する。ウィンドウ層6にAl組成が少なく、かつ、Ga
As基板1と完全に格子整合するAlGalnP層を用
いることにより、格子定数の不整合による活性層4の応
力の発生と酸化によるウィンドウ層6の劣化を防止で
き、ウィンドウ層6が5×1018cm-3以上のキャリア
濃度を有することにより、ウィンドウ層6の必要条件で
ある低電気抵抗という条件を満足することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、650nm(赤
色)から550nm(黄緑)の領域の波長を有するAl
GalnP系発光素子およびその製造方法に関し、特
に、活性層の応力の発生と酸化によるウィンドウ層の劣
化を防止して信頼性の高いAlGalnP系発光素子お
よびその製造方法に関する。
色)から550nm(黄緑)の領域の波長を有するAl
GalnP系発光素子およびその製造方法に関し、特
に、活性層の応力の発生と酸化によるウィンドウ層の劣
化を防止して信頼性の高いAlGalnP系発光素子お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、AlGalnP系エピタキシャル
ウェハを用いて製造する高輝度の赤色および黄色発光ダ
イオードの需要が大幅に伸びている。主な需要は、交通
信号、自動車のテールランプ、フォグランプ、屋外表示
板、フルカラーディスプレイ等である。
ウェハを用いて製造する高輝度の赤色および黄色発光ダ
イオードの需要が大幅に伸びている。主な需要は、交通
信号、自動車のテールランプ、フォグランプ、屋外表示
板、フルカラーディスプレイ等である。
【0003】図3は、従来の発光波長590nmのAl
GalnP系発光ダイオード用エピタキシャルウェハの
典型的な構造を示す。このエピタキシャルウェハは、n
型GaAs基板1上に、n型(Seドープ)GaAsバ
ッファ層2、n型(Seドープ)(Al0.7Ga0.3)
0.5ln0.5Pクラッド層3、アンドープ(Al0.1Ga0
.9)0.5ln0.5P活性層4、P型(亜鉛ドープ)(Al
0.7Ga0.3)0.5ln0.5Pクラッド層5、およびp型G
aPウィンドウ層16を有機金属気相成長法有機金属気
相成長(MOVPE:Metal Organic Vaper Phase Epit
axy)法によって成長させたものである。
GalnP系発光ダイオード用エピタキシャルウェハの
典型的な構造を示す。このエピタキシャルウェハは、n
型GaAs基板1上に、n型(Seドープ)GaAsバ
ッファ層2、n型(Seドープ)(Al0.7Ga0.3)
0.5ln0.5Pクラッド層3、アンドープ(Al0.1Ga0
.9)0.5ln0.5P活性層4、P型(亜鉛ドープ)(Al
0.7Ga0.3)0.5ln0.5Pクラッド層5、およびp型G
aPウィンドウ層16を有機金属気相成長法有機金属気
相成長(MOVPE:Metal Organic Vaper Phase Epit
axy)法によって成長させたものである。
【0004】発光ダイオードのウィンドウ層16は、上
部電極から供給された電流を幅方向に広げる役割をして
いる。ウィンドウ層16の電気抵抗が低ければ低い程、
効率良く横方向に電流を広げることができるため、電気
抵抗が低い材料を用いることが望ましい。また、ウィン
ドウ層16は、活性層4からの発光を透過する材料でな
ければならない。このため、ウィンドウ層16は、これ
らの条件を満足しているGaP層あるいはAlGaAs
層が使われている。
部電極から供給された電流を幅方向に広げる役割をして
いる。ウィンドウ層16の電気抵抗が低ければ低い程、
効率良く横方向に電流を広げることができるため、電気
抵抗が低い材料を用いることが望ましい。また、ウィン
ドウ層16は、活性層4からの発光を透過する材料でな
ければならない。このため、ウィンドウ層16は、これ
らの条件を満足しているGaP層あるいはAlGaAs
層が使われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のAlG
alnP系発光ダイオード用エピタキシャルウェハによ
ると、GaP層をウィンドウ層16に用いた場合は、A
lが全く混入していないので酸化の間題はないが、Ga
As基板1およびその上にエピタキシャル成長されたA
lGalnP層3,4,5とGaP層との格子定数が大
きく異なるため、AlGalnPからなる活性層4に応
力がかかってしまう。この応力が発光ダイオードの信頼
性を低下させている。一方、AlGaAs層をウィンド
ウ層16に用いてもよいが、活性層4からの発光を透過
するためには、AlGaAs層のAl組成を0.7以上
にする必要がある。このようなAl組成が高いAlGa
As層は酸化による劣化が起こりやすく、そのことが発
光ダイオードの信頼性を低下させている。
alnP系発光ダイオード用エピタキシャルウェハによ
ると、GaP層をウィンドウ層16に用いた場合は、A
lが全く混入していないので酸化の間題はないが、Ga
As基板1およびその上にエピタキシャル成長されたA
lGalnP層3,4,5とGaP層との格子定数が大
きく異なるため、AlGalnPからなる活性層4に応
力がかかってしまう。この応力が発光ダイオードの信頼
性を低下させている。一方、AlGaAs層をウィンド
ウ層16に用いてもよいが、活性層4からの発光を透過
するためには、AlGaAs層のAl組成を0.7以上
にする必要がある。このようなAl組成が高いAlGa
As層は酸化による劣化が起こりやすく、そのことが発
光ダイオードの信頼性を低下させている。
【0006】従って、本発明の目的は、活性層の応力の
発生と酸化によるウィンドウ層の劣化を防止して信頼性
の高いAlGalnP系発光素子およびその製造方法を
提供することにある。
発生と酸化によるウィンドウ層の劣化を防止して信頼性
の高いAlGalnP系発光素子およびその製造方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、n型導電性を有する基板上に、少なくとも
AlGalnP系化合物半導体からなるn型クラッド層
と、前記n型クラッド層よりバンドギャップエネルギー
が小さい組成のAlGalnP系化合物半導体からなる
活性層と、前記活性層よりバンドギャップエネルギーが
大きい組成のp型AlGalnP系化合物半導体からな
るp型クラッド層と、前記p型クラッド層上にp型ウィ
ンドウ層を積層した構造のAlGalnP系発光素子に
おいて、前記p型ウィンドウ層は、5×1018cm-3以
上のキャリア濃度を有し、かつ、前記活性層よりバンド
ギャップの大きいAlGalnP層であることを特徴と
するAlGalnP系発光素子を提供する。上記構成に
よれば、ウィンドウ層にAl組成が少なく、かつGaA
s基板と完全に格子整合するAlGalnP層を用いる
ことにより、格子定数の不整合による活性層の応力の発
生を防止でき、酸化によるウィンドウ層の劣化を防止で
きる。さらに、ウィンドウ層が5×1018cm-3以上の
キャリア濃度を有することにより、ウィンドウ層の必要
条件である低電気抵抗という条件を満足することができ
る。
成するため、n型導電性を有する基板上に、少なくとも
AlGalnP系化合物半導体からなるn型クラッド層
と、前記n型クラッド層よりバンドギャップエネルギー
が小さい組成のAlGalnP系化合物半導体からなる
活性層と、前記活性層よりバンドギャップエネルギーが
大きい組成のp型AlGalnP系化合物半導体からな
るp型クラッド層と、前記p型クラッド層上にp型ウィ
ンドウ層を積層した構造のAlGalnP系発光素子に
おいて、前記p型ウィンドウ層は、5×1018cm-3以
上のキャリア濃度を有し、かつ、前記活性層よりバンド
ギャップの大きいAlGalnP層であることを特徴と
するAlGalnP系発光素子を提供する。上記構成に
よれば、ウィンドウ層にAl組成が少なく、かつGaA
s基板と完全に格子整合するAlGalnP層を用いる
ことにより、格子定数の不整合による活性層の応力の発
生を防止でき、酸化によるウィンドウ層の劣化を防止で
きる。さらに、ウィンドウ層が5×1018cm-3以上の
キャリア濃度を有することにより、ウィンドウ層の必要
条件である低電気抵抗という条件を満足することができ
る。
【0008】5×1018cm-3以上のキャリア濃度を有
するようにするためには、ウィンドウ層に3×1018c
m-3以上の炭素を混入してもよく、3×1018cm-3以
上の炭素とその他のp型ドーパントを同時に混入しても
よい。
するようにするためには、ウィンドウ層に3×1018c
m-3以上の炭素を混入してもよく、3×1018cm-3以
上の炭素とその他のp型ドーパントを同時に混入しても
よい。
【0009】本発明は、上記目的を達成するため、n型
導電性を有する基板上に、少なくともAlGalnP系
化合物半導体からなるn型クラッド層と、前記n型クラ
ッド層よりバンドギャップエネルギーが小さい組成のA
lGalnP系化合物半導体からなる活性層と、前記活
性層よりバンドギャップエネルギーが大きい組成のp型
AlGalnP系化合物半導体からなるp型クラッド層
と、前記p型クラッド層上にp型ウィンドウ層を成長さ
せた構造のAlGalnP系発光素子の製造方法におい
て、前記p型ウィンドウ層の成長は、5×1018cm-3
以上のキャリア濃度を有し、かつ、前記活性層よりバン
ドギャップの大きいAlGalnP層を形成することを
特徴とするAlGalnP系発光素子の製造方法を提供
する。
導電性を有する基板上に、少なくともAlGalnP系
化合物半導体からなるn型クラッド層と、前記n型クラ
ッド層よりバンドギャップエネルギーが小さい組成のA
lGalnP系化合物半導体からなる活性層と、前記活
性層よりバンドギャップエネルギーが大きい組成のp型
AlGalnP系化合物半導体からなるp型クラッド層
と、前記p型クラッド層上にp型ウィンドウ層を成長さ
せた構造のAlGalnP系発光素子の製造方法におい
て、前記p型ウィンドウ層の成長は、5×1018cm-3
以上のキャリア濃度を有し、かつ、前記活性層よりバン
ドギャップの大きいAlGalnP層を形成することを
特徴とするAlGalnP系発光素子の製造方法を提供
する。
【0010】ウィンドウ層の成長は、AlGalnP層
を580度以下の低温で成長させてもよい。これによ
り、高濃度の亜鉛をドーピングでき、低電気抵抗が得ら
れる。
を580度以下の低温で成長させてもよい。これによ
り、高濃度の亜鉛をドーピングでき、低電気抵抗が得ら
れる。
【0011】また、ウィンドウ層の成長は、V族原料に
ホスフィンを用いたV/III比50以下の条件下で成長
させてもよい。これにより、高濃度の炭素(3E18c
m-3以上)をドーピングでき、低電気抵抗が得られる。
ホスフィンを用いたV/III比50以下の条件下で成長
させてもよい。これにより、高濃度の炭素(3E18c
m-3以上)をドーピングでき、低電気抵抗が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態に係
るAlGalnP系発光ダイオード用エピタキシャルウ
ェハを示す。このエピタキシャルウェハから590nm
付近の発光波長を有する赤色発光ダイオードを作製する
場合を例に挙げて説明する。
るAlGalnP系発光ダイオード用エピタキシャルウ
ェハを示す。このエピタキシャルウェハから590nm
付近の発光波長を有する赤色発光ダイオードを作製する
場合を例に挙げて説明する。
【0013】このAlGalnP系発光ダイオード用エ
ピタキシャルウェハは、n型GaAs基板1と、n型G
aAs基板1上にMOVPE法によって成長された、n
型(Seドープ)GaAsバッファ層2、n型(Seド
ープ)(Al0.7Ga0.3)0. 5ln0.5Pクラッド層3、
アンドープ(Al0.1Ga0.9)0.5ln0.5P活性層4、
およびP型(亜鉛ドープ)(Al0.7Ga0.3)0.5ln
0.5Pクラッド層5と、p型クラッド層5上に成長され
た(Al0.36Ga0.65)0.5ln0.5Pウィンドウ層6と
を有する。
ピタキシャルウェハは、n型GaAs基板1と、n型G
aAs基板1上にMOVPE法によって成長された、n
型(Seドープ)GaAsバッファ層2、n型(Seド
ープ)(Al0.7Ga0.3)0. 5ln0.5Pクラッド層3、
アンドープ(Al0.1Ga0.9)0.5ln0.5P活性層4、
およびP型(亜鉛ドープ)(Al0.7Ga0.3)0.5ln
0.5Pクラッド層5と、p型クラッド層5上に成長され
た(Al0.36Ga0.65)0.5ln0.5Pウィンドウ層6と
を有する。
【0014】ウィンドウ層6は、5×1018cm-3以上
のキャリア濃度を有し、かつ、活性層4より大きいバン
ドギャップを有する。
のキャリア濃度を有し、かつ、活性層4より大きいバン
ドギャップを有する。
【0015】次に、本実施の形態に係るAlGalnP
系発光ダイオード用エピタキシャルウェハから赤色発光
ダイオードを製造する方法を説明する。まず、n型Ga
As基板1上に、MOVPE法によって、n型(Seド
ープ)GaAsバッファ層2、n型(Seドープ)(A
l0.7Ga0.3)0.5ln0.5Pクラッド層3、アンドープ
(Al0.1Ga0.9)0.5ln0.5P活性層4、P型(亜鉛
ドープ)(Al0.7Ga0.3)0.5ln0.5Pクラッド層5
を基板温度(成長温度)700度で成長させる。その
後、ホスフィン雰囲気中で基板温度を580度以下の例
えば550度に下げる。その後、基板温度を550度
で、p型クラッド層5上に(Al0.36Ga 0.65)0.5l
n0.5Pウィンドウ層6を5μm成長させる。なお、成
長圧力50Torr、各層の成長速度は0.3〜3.0
nm/s、V/III比はウィンドウ層6以外は200以
上、ウィンドウ層6は50以下で行う。これにより、高
濃度の炭素(3E18cm-3以上)をドーピングでき、
低電気抵抗が得られる。その後、上記エピタキシャルウ
ェハを加工してチップの大きさ300μm角を有する発
光ダイオードチップを作製する。その後、チップ下面全
体にn型電極を形成し、チップ上面に直径150μmの
円形のp型電極を形成する。n型電極は、金ゲルマニウ
ム、ニッケル、金を、それぞれ60nm、10nm、5
00nmの順に蒸着し、p型電極は、金亜鉛、ニッケ
ル、金を、それぞれ60nm、10nm、1000nm
の順に蒸着する。更に、このチップをステム組して、樹
脂モールドまで行うことにより、赤色発光ダイオードを
製造する。
系発光ダイオード用エピタキシャルウェハから赤色発光
ダイオードを製造する方法を説明する。まず、n型Ga
As基板1上に、MOVPE法によって、n型(Seド
ープ)GaAsバッファ層2、n型(Seドープ)(A
l0.7Ga0.3)0.5ln0.5Pクラッド層3、アンドープ
(Al0.1Ga0.9)0.5ln0.5P活性層4、P型(亜鉛
ドープ)(Al0.7Ga0.3)0.5ln0.5Pクラッド層5
を基板温度(成長温度)700度で成長させる。その
後、ホスフィン雰囲気中で基板温度を580度以下の例
えば550度に下げる。その後、基板温度を550度
で、p型クラッド層5上に(Al0.36Ga 0.65)0.5l
n0.5Pウィンドウ層6を5μm成長させる。なお、成
長圧力50Torr、各層の成長速度は0.3〜3.0
nm/s、V/III比はウィンドウ層6以外は200以
上、ウィンドウ層6は50以下で行う。これにより、高
濃度の炭素(3E18cm-3以上)をドーピングでき、
低電気抵抗が得られる。その後、上記エピタキシャルウ
ェハを加工してチップの大きさ300μm角を有する発
光ダイオードチップを作製する。その後、チップ下面全
体にn型電極を形成し、チップ上面に直径150μmの
円形のp型電極を形成する。n型電極は、金ゲルマニウ
ム、ニッケル、金を、それぞれ60nm、10nm、5
00nmの順に蒸着し、p型電極は、金亜鉛、ニッケ
ル、金を、それぞれ60nm、10nm、1000nm
の順に蒸着する。更に、このチップをステム組して、樹
脂モールドまで行うことにより、赤色発光ダイオードを
製造する。
【0016】図3は、従来品と本実施の形態(本発明
品)の発光ダイオードを、温度90度、湿度90%の雰
囲気中において、20mAで連続通電させた時の輝度の
経時変化を示す。本実施の形態の発光ダイオードは、従
来品と比べて輝度の低下が非常に少なくなっていること
が分かる。なお、ウィンドウ層6の厚さは、2〜15μ
mの範囲とするのが好ましく、さらには、2〜5μmの
範囲が最も好ましい。
品)の発光ダイオードを、温度90度、湿度90%の雰
囲気中において、20mAで連続通電させた時の輝度の
経時変化を示す。本実施の形態の発光ダイオードは、従
来品と比べて輝度の低下が非常に少なくなっていること
が分かる。なお、ウィンドウ層6の厚さは、2〜15μ
mの範囲とするのが好ましく、さらには、2〜5μmの
範囲が最も好ましい。
【0017】上述した本実施の形態によれば、ウィンド
ウ層6に5×1018cm-3以上のキャリア濃度を有し、
かつ、活性層4より大きいバンドギャップを有し、Al
組成が少なく、かつGaAs基板と完全に格子整合する
材料としてAlGalnP層を用いたので、格子定数の
不整合による活性層の応力の発生と酸化によるウィンド
ウ層の劣化を防止でき、低電気抵抗のウィンドウ層が得
られる。
ウ層6に5×1018cm-3以上のキャリア濃度を有し、
かつ、活性層4より大きいバンドギャップを有し、Al
組成が少なく、かつGaAs基板と完全に格子整合する
材料としてAlGalnP層を用いたので、格子定数の
不整合による活性層の応力の発生と酸化によるウィンド
ウ層の劣化を防止でき、低電気抵抗のウィンドウ層が得
られる。
【0018】なお、5×1018cm-3以上のキャリア濃
度を有するようにするために、ウィンドウ層に3×10
18cm-3以上の炭素を混入してもよく、3×1018cm
-3以上の炭素とその他のp型ドーパントを同時に混入し
てもよい。
度を有するようにするために、ウィンドウ層に3×10
18cm-3以上の炭素を混入してもよく、3×1018cm
-3以上の炭素とその他のp型ドーパントを同時に混入し
てもよい。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ウィンドウ層にAl組成が少なく、かつGaAs基板と
完全に格子整合するAlGalnP層を用いることによ
り、格子定数の不整合による活性層の応力の発生を防止
でき、酸化によるウィンドウ層の劣化を防止できる。さ
らに、ウィンドウ層が5×1018cm-3以上のキャリア
濃度を有することにより、ウィンドウ層の必要条件であ
る低電気抵抗という条件を満足することができる。従っ
て、この低電気抵抗のAlGalnP層をウィンドウ層
として用いることで、従来と同程度の発光ダイオードの
特性(輝度、波長、半値幅、順方向電圧)を維持しつ
つ、信頼性が従来品に比べて格段に高い発光ダイオード
を作製することが可能となる。
ウィンドウ層にAl組成が少なく、かつGaAs基板と
完全に格子整合するAlGalnP層を用いることによ
り、格子定数の不整合による活性層の応力の発生を防止
でき、酸化によるウィンドウ層の劣化を防止できる。さ
らに、ウィンドウ層が5×1018cm-3以上のキャリア
濃度を有することにより、ウィンドウ層の必要条件であ
る低電気抵抗という条件を満足することができる。従っ
て、この低電気抵抗のAlGalnP層をウィンドウ層
として用いることで、従来と同程度の発光ダイオードの
特性(輝度、波長、半値幅、順方向電圧)を維持しつ
つ、信頼性が従来品に比べて格段に高い発光ダイオード
を作製することが可能となる。
【図1】本発明の実施の形態に係るAlGalnP系発
光素子用エピタキシャルウェハの断面図である。
光素子用エピタキシャルウェハの断面図である。
【図2】従来例と本実施の形態に係る発光ダイオードの
特性比較試験結果を示す図である。
特性比較試験結果を示す図である。
【図3】従来のAlGalnP系発光素子用エピタキシ
ャルウェハの断面図である。
ャルウェハの断面図である。
1 n型GaAs基板 2 n型(Seドープ)GaAsバッファ層 3 n型(Seドープ)(Al0.7Ga0.3)0.5ln0.5
Pクラッド層 4 アンドープ(Al0.1Ga0.9)0.5ln0.5P活性層 5 P型(亜鉛ドープ)(Al0.7Ga0.3)0.5ln0.5
Pクラッド層 6 (Al0.36Ga0.65)0.5ln0.5Pウィンドウ層 16 p型GaPウィンドウ層
Pクラッド層 4 アンドープ(Al0.1Ga0.9)0.5ln0.5P活性層 5 P型(亜鉛ドープ)(Al0.7Ga0.3)0.5ln0.5
Pクラッド層 6 (Al0.36Ga0.65)0.5ln0.5Pウィンドウ層 16 p型GaPウィンドウ層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金田 直樹 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社アドバンスリサーチセンター内 (72)発明者 柴田 真佐知 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社アドバンスリサーチセンター内 (72)発明者 野口 雅弘 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内 Fターム(参考) 5F041 AA43 AA44 CA12 CA34 CA49 CA57 CA58 CA65 CB36 FF01
Claims (6)
- 【請求項1】n型導電性を有する基板上に、少なくとも
AlGalnP系化合物半導体からなるn型クラッド層
と、前記n型クラッド層よりバンドギャップエネルギー
が小さい組成のAlGalnP系化合物半導体からなる
活性層と、前記活性層よりバンドギャップエネルギーが
大きい組成のp型AlGalnP系化合物半導体からな
るp型クラッド層と、前記p型クラッド層上にp型ウィ
ンドウ層を積層した構造のAlGalnP系発光素子に
おいて、 前記p型ウィンドウ層は、5×1018cm-3以上のキャ
リア濃度を有し、かつ、前記活性層よりバンドギャップ
の大きいAlGalnP層であることを特徴とするAl
GalnP系発光素子。 - 【請求項2】前記p型ウィンドウ層は、3×1018cm
-3以上の炭素が混入された構成の請求項1記載のAlG
alnP系発光素子。 - 【請求項3】前記p型ウィンドウ層は、3×1018cm
-3以上の炭素とその他のp型ドーパントが同時に混入さ
れた構成の請求項1記載のAlGalnP系発光素子。 - 【請求項4】n型導電性を有する基板上に、少なくとも
AlGalnP系化合物半導体からなるn型クラッド層
と、前記n型クラッド層よりバンドギャップエネルギー
が小さい組成のAlGalnP系化合物半導体からなる
活性層と、前記活性層よりバンドギャップエネルギーが
大きい組成のp型AlGalnP系化合物半導体からな
るp型クラッド層と、前記p型クラッド層上にp型ウィ
ンドウ層を成長させた構造のAlGalnP系発光素子
の製造方法において、 前記p型ウィンドウ層の成長は、5×1018cm-3以上
のキャリア濃度を有し、かつ、前記活性層よりバンドギ
ャップの大きいAlGalnP層を形成することを特徴
とするAlGalnP系発光素子の製造方法。 - 【請求項5】前記p型ウィンドウ層の成長は、成長温度
580度以下で有機金属気相成長法によって行う構成の
請求項4記載のAlGalnP系発光素子の製造方法。 - 【請求項6】前記p型ウィンドウ層の成長は、V族原料
にホスフィンを用いたV/III比50以下の条件下で有
機金属気相成長法によって行う構成の請求項4記載のA
lGalnP系発光素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000202759A JP2002026383A (ja) | 2000-07-04 | 2000-07-04 | AlGalnP系発光素子およびその製造方法 |
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ID=18700243
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2002026383A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003075617A1 (fr) * | 2002-03-01 | 2003-09-12 | Sharp Kabushiki Kaisha | Dispositif emetteur lumiere et affichage utilisant ce dispositif et dispositif de lecture |
KR100674837B1 (ko) | 2005-02-28 | 2007-01-26 | 삼성전기주식회사 | 반도체 소자 및 그 제조방법 |
-
2000
- 2000-07-04 JP JP2000202759A patent/JP2002026383A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003075617A1 (fr) * | 2002-03-01 | 2003-09-12 | Sharp Kabushiki Kaisha | Dispositif emetteur lumiere et affichage utilisant ce dispositif et dispositif de lecture |
US7510300B2 (en) | 2002-03-01 | 2009-03-31 | Sharp Kabushiki Kaisha | Light emitting device and display apparatus and read apparatus using the light emitting device |
KR100674837B1 (ko) | 2005-02-28 | 2007-01-26 | 삼성전기주식회사 | 반도체 소자 및 그 제조방법 |
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