JP2002025279A - 不揮発性半導体メモリ装置の消去方法 - Google Patents

不揮発性半導体メモリ装置の消去方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 閾値電圧分布がタイトで且つ2V以下の正常
な消去を行なう。 【解決手段】 第1の段階では「消去パルス印加」と「ベ
リファイ」を行って、ブロック内の全メモリセルの閾値
電圧を3V以下にする。こうして、閾値電圧が負のメモ
リセルが生じないようにし、正確なベリファイを行って
ブロック内の全メモリセルを確実に消去状態にする。第
2の段階では、「消去パルス印加」を行って、最もイレー
ススローなメモリセルの閾値電圧を1.5V以下にす
る。この場合、ベリファイは行わない代りに、印加回数
を第1の段階のN倍にする。第3の段階では、「プログ
ラムパルス印加」と「ベリファイ」とを行い、チャネル書
き込みを行う。こうして、ブロック内の全メモリセルの
閾値電圧を確実に0.5V以上にし、全メモリセルの閾
値電圧の分布をタイトに且つ2V以下にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、不揮発性半導体
メモリ装置の消去方法に関し、特にチャネルホットエレ
クトロンによる書き込み方法を用いる不揮発性半導体メ
モリ装置における消去後の閾値電圧分布を改善できる不
揮発性半導体メモリ装置の消去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、最も一般的に用いられているフラ
ッシュメモリとして、ETOX(EPROMTHIN OXIDE:イン
テル社の商標)がある。このETOX型フラッシュメモ
リセルの模式的な断面図を図9に示す。図9から分るよ
うに、ソース1とドレイン2とソース‐ドレイン間の基
板(ウェル)3との上に、トンネル酸化膜4を介してフロ
ーティングゲート5が形成されている。さらに、上記フ
ローティングゲート5の上に、層間絶縁膜6を介してコ
ントロールゲート7が形成されている。
【0003】上記ETOX型フラッシュメモリの動作原
理について述べる。表1に示すように、書き込み時に
は、上記コントロールゲート7に電圧Vpp(例えば10
V)を印加し、ソース1に基準電圧Vss(例えば0V)を
印加し、ドレイン2に6Vの電圧を印加する。これによ
って、チャネル層には多くの電流が流れ、ドレイン2側
の電界が高い部分でホットエレクトロンが発生し、フロ
ーティングゲート5に電子が注入される。その結果、閾
値電圧が上昇して当該メモリセルへの書き込みが行われ
る。図10は、書き込み状態と消去状態とにおける閾値
電圧分布を示す。図10に示すように、書き込まれたメ
モリセルの閾値電圧は5V以上となる。
【0004】また、消去時は、図11に示すように、コ
ントロールゲート7に電圧Vnn(例えば−9V)を印加
し、ソース1に電圧Vpe(例えば4V)を印加し、ドレイ
ン2をオープンにして、ソース1側に電子を引き抜いて
閾値電圧を低下させる。その結果、図10に示すよう
に、消去されたメモリセルの閾値電圧は0.5V〜3V
となる。この場合、上記ソース1から基板(ウェル)3へ
BTBT(Band To BandTunneling)電流が流れる。この
電流が発生すると同時にホットホールとホットエレクト
ロンとが発生する。このうち、上記ホットエレクトロン
はドレイン2に流れてしまうのであるが、上記ホットホ
ールはトンネル酸化膜4側へ引かれてトンネル酸化膜4
内にトラップされる。この現象が、一般的に、信頼性を
悪化させると言われている。
【0005】また、読み出し時には、上記ドレイン2に
電圧1Vを印加し、コントロールゲート7に電圧5Vを
印加する。ここで、当該メモリセルが消去状態で閾値電
圧が低い場合は、当該メモリセルに電流が流れて状態
「1」と判定される。一方、当該メモリセルが書き込み状
態で閾値電圧が高い場合は、当該メモリセルに電流が流
れず状態「0」と判定される。
【0006】上述したように、表1に示す印加電圧によ
る動作の問題点としては、上記消去時に発生するBTB
T電流によってメモリセルの信頼性が劣化することがあ
る。これを解決する方法の1つとして、消去時に、BT
BT電流が発生しないチャネル消去動作を行う方法があ
る。ここで、上述したソース1側に電子を引き抜く消去
動作を「ソースサイド消去動作」と言う。尚、チャネル消
去動作を行う場合における書き込み動作と読み出し動作
は、上述のソースサイド消去動作を行う場合と同様であ
る。
【0007】以下、上記チャネル消去動作について説明
する。表2に、チャネル消去動作を行うETOX型フラ
ッシュメモリセルに対する書き込み,消去,読み出しの各
モードにおける電圧印加条件を示す。
【0008】上記チャネル消去においては、図12に示
すように、コントロールゲート7に電圧Vnn(例えば−
9V)を印加し、ソース1と第1のウェル(pウェル)8
とには電圧Vesc(例えば+7V)を印加する。これによ
って、チャネル層とフローティングゲート5との間のト
ンネル酸化膜4に強い電界が印加され、FN(ファウラ
ー−ノルドハイム)トンネル現象によって、フローティ
ングゲート5から上記チャネル側に電子が引き抜かれて
閾値電圧が低下する。尚、書き込み状態と消去状態とに
おける閾値電圧分布は上記ソースサイド消去動作の場合
と略同じであり、図10に示すようになる。
【0009】この場合、上記ソース1と第1のウェル
(pウェル:チャネル領域)8との電位は等しいので、ソ
ース1と第1のウェル8との境界部では電界が集中せ
ず、上記BTBT電流は発生しない。結果として、ホッ
トホールのトラップはなく、メモリセルの信頼性は向上
するのである。
【0010】しかしながら、上述したようなチャネル消
去を行った場合は、「Comparison ofCurrent Flash EEPR
OM Erasing Methods: Stability and How to contro
l」,IEDM Tech. Dig 1992 IDEM 92-595(文献1)に示
されているように、チャネル長のばらつきによる消去後
の閾値電圧分布のばらつきが、上記ソースサイド消去動
作時に比して大きい。したがって、チャネル消去動作を
行った場合は、消去後の閾値電圧のばらつきを抑制する
必要がある。
【0011】これを解決する方法の1つとして、「2段
階消去法によるフラッシュメモリ消去しきい値制御」,
電気通信学会 信学技報 SDM93-27 1993(文献2)で発
表されている方法がある。この方法を、図12のメモリ
セル構造に適用すると、その印加電圧波形は図13に示
すようになる。図13から分るように、上記2段階消去
法は第1の段階と第2の段階との2段階からなる。上記
第1の段階においては、コントロールゲート7に電圧V
nn(例えば−9V)を印加し、ソース1及び第1のウェル
(チャネル領域)8に電圧Vesc(例えば+7V)を印加す
る。また、第2の段階においては、コントロールゲート
7に電圧Vpcg(例えば10V)を印加し、ソース1およ
び第1のウェル(チャネル領域)8に電圧Vpsc(例えば−
7V)を印加する。上記第1の段階の動作は、図12に
示す通常のチャネル消去動作と同じであり、消去によっ
て閾値電圧を低下させる動作である。一方、上記第2の
段階の動作は、図14に示すように、チャネル層10か
らフローティングゲート5に電子を注入して、閾値電圧
を高める動作である。つまり、若干の書き込みを行うこ
とによって、メモリセルの閾値電圧のばらつきを低減す
るのである。以下、図14に示す書き込み動作を「チャ
ネル書き込み動作」という。
【0012】上記2段階消去動作における閾値電圧分布
の変化を図15に示す。図15と、図10に示す通常の
チャネル消去動作における閾値電圧分布の変化とを比較
すると、2段階消去法では消去状態の閾値電圧分布の広
がりが狭くタイトであることが分る。すなわち、上記2
段階消去法は、消去後の閾値電圧分布をタイトにするの
に有効な方法であると言える。
【0013】以下、図15に示す現象のメカニズムを、
図16および図17とFNトンネル電流のモデル式を用
いて説明する(詳細は文献2を参照)。FNトンネル電流
FNは式(1) で表わされる。但し、qは単位電荷量,mは電子の質量,
Eは酸化膜に加わる電界強度,hはプランク定数,φは障
壁の高さ,m'はトンネル酸化膜4中の電子の有効質量で
ある。
【0014】上記フラッシュメモリにおいて、FNトン
ネル現象を用いる場合、フローティングゲート5とチャ
ネル領域との電荷のやり取りは式(1)の電流式で表わす
ことができ、消去後および書き込み後の閾値電圧のばら
つきは、このFNトンネル電流JFNのばらつきに依存す
る。したがって、このFNトンネル電流JFNのばらつき
が大きい程消去や書き込み後の閾値電圧の分布がばらつ
くことを示している。
【0015】また、図16は、図9に示すメモリセル構
造(チャネルを基板3上に形成)に対する上記チャネル消
去動作時のエネルギーバンドギャップの状態を示す。ま
た、図17は、図9に示すメモリセル構造に対する上記
チャネル書き込み動作時のエネルギーバンドギャップの
状態を示す。夫々、フローティングゲート5のエネルギ
ー障壁(高さφFG)または基板3のエネルギー障壁(高さ
φsub)を電子がトンネリングして電子の放出および注入
が行なわれる。すなわち、式(1)中のφは、チャネル消
去時はφFGであり、チャネル書き込み時はφsubであ
る。文献2には、それらの具体的値は φFG=2.3〜2.95(実験値) φsub=2.7〜2.8(実験値) であり、このようにエネルギー障壁の高さφとばらつき
の程度とが異なる理由が述べられている。それによる
と、フローティングゲート5はポリシリコンで形成され
ているため、フローティングゲート5とトンネル酸化膜
4との界面では粒界位置にリン原子が偏析してエネルギ
ー障壁の高さφFGを低下させる。その結果、閾値電圧が
ばらつくのである。これに対して、基板3では、エネル
ギー障壁の高さφsubの低下は起きない。したがって、
上記閾値電圧のばらつきは小さいのである。
【0016】以上のことから、上述した2段階消去にお
いては、閾値電圧のばらつきが大きいチャネル消去を行
った後に、閾値電圧のばらつきが小さいチャネル書き込
みを行うので、閾値電圧をタイトに制御できるのであ
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の2段階消去によるETOX型フラッシュメモリセル
の消去方法には、以下のような問題がある。すなわち、
文献2に開示されている2段階消去は、数百Kビットの
レベルのフラッシュメモリに対するものであり、実際の
フラッシュメモリLSI(大規模集積回路)に適応するた
めには、閾値電圧検証動作が必要となる。
【0018】図18に、従来のフラッシュメモリLSI
に適用される通常の消去動作のアルゴリズムを示す。一
般的に、消去動作はブロック単位で行われる。消去動作
がスタートすると、ステップS1で、消去前プログラム
が行なわれる。その結果、消去対象のブロック内におけ
るメモリセルの閾値電圧が総て5V以上になる。ステッ
プS2で、消去対象ブロック内の全メモリセルに消去パ
ルスが印加される。ここで、上記消去パルスの印加条件
は表2に示す通りであり、コントロールゲート7には電
圧Vnn(例えば−9V)が印加され、ソース1およびチャ
ネル領域には電圧Vesc(例えば+7V)が印加されて、
閾値電圧が3V以下まで低下される。ステップS3で、
消去すべきブロック内のメモリセルの閾値電圧が全て3
V以下になったかを検証する閾値電圧検証(ベリファイ)
が行われる。ステップS4で、上記閾値電圧検証の結
果、全ビット(メモリセル)の閾値電圧が3V以下である
か否かが判別される。その結果、全ビットが3V以下で
なければステップS2にリターンして消去パルスの印加
が繰り返される。一方、全ビットの閾値電圧が3V以下
であれば、当該ブロックに対する消去動作を終了する。
こうして、全ビットの閾値電圧が3V以下になるまで、
消去パルスの印加とベリファイとを交互に行って消去動
作を行うのである。このような消去方法は、特開平9‐
320282号公報にも開示されている。
【0019】次に、図18に示すフラッシュメモリLS
Iに対する通常の消去動作に、上記2段階消去法を適用
した場合について述べる。図19に、上記通常の消去動
作に2段階消去法を適用した場合のアルゴリズムを示
す。この場合、2段階消去時の最終的な閾値分布の目標
は、図15に示すように0.5V〜2Vの範囲である。
【0020】ステップS11で、消去前プログラムが行な
われて、消去対象ブロック内の全メモリセルの閾値電圧
が5V以上になる。ステップS12で、消去パルスが印加
される(第1の段階)。ステップS13で、閾値電圧検証
(ベリファイ)が行われる。ステップS14で、閾値電圧検
証の結果、全ビットの閾値電圧が1.5V以下であるか
否かが判別される。その結果、全ビットが1.5V以下
であればステップS15に進み、そうでなければステップ
S12にリターンして消去パルスの印加が繰り返される。
こうして、当該ブロック内の全メモリセルの閾値電圧が
1.5V以下であると判別されるまで消去パルスの印加
とベイファイとが繰り返される。
【0021】ステップS15で、プログラムパルスが印加
される(上記第2の段階)。ステップS16で、閾値電圧検
証(ベリファイ)が行われる。ステップS17で、閾値電圧
検証の結果、全ビットの閾値電圧が0.5V以上である
か否かが判別される。その結果、全ビットが0.5V以
上でなければステップS15にリターンしてプログラムパ
ルスの印加が繰り返される。一方、全ビットが0.5V
以上であれば、当該ブロックに対する消去動作を終了す
る。こうして、全ビットの閾値電圧が0.5V以上にな
るまで、プログラムパルスの印加とベリファイとを交互
に行って消去動作を行うのである。
【0022】以下、図19に示す消去動作の問題につい
て述べる。図20に、NORタイプフラッシュメモリに
おける1本のビット線BLに接続されたメモリセルアレ
イの概略を示す。M0,M1,M2,M3はメモリセルで
あり、メモリセルアレイを構成している。各メモリセル
M0,M1,M2,M3のドレインは、共通にビット線B
Lに接続されている。一方、ソースは、共通ソース線S
に接続されいる。そして、これらのメモリセルM0,M
1,M2,M3は同一のブロックに属しており、一括して
消去されるものとする。また、メモリセルM0のコント
ロールゲートはワード線WL0に接続されている。以
下、同様に、各メモリセルM1,M2,M3のコントロー
ルゲートはワード線WL1,WL2,WL3に接続されて
いる。
【0023】上記ビット線BLは、センスアンプSAの
一方の入力端子に接続されている。また、センスアンプ
SAの他方の入力端子には、参照電圧Vrefが入力され
ている。そして、センスアンプSAは、参照電圧Vref
に対してビット線BLの電位が高いか低いかを判定し、
判定結果を表す電圧Voutを出力端子から出力するので
ある。
【0024】尚、図20は、消去時のベリファイ動作を
説明するためのものであり、簡略化して表現している。
実際は、メモリセルMに対して書き込みや読み出しを行
うために,ビット線BLには、書き込み電圧や読み出し
電圧を印加する電圧供給回路が接続されている。また、
消去時にはビット線BLをハイインピーダンス状態にす
る手段も必要である。何れも、図20においては省略し
ている。
【0025】図20において、先ず、ブロック内のメモ
リセルM0〜M3に対して、図19の消去動作アルゴリ
ズムに従って、消去前プログラム(消去前書き込み)が行
われる。そして、メモリセルM0〜M3の閾値電圧が5
V以上に設定される。次に、消去パルスが印加された後
にベリファイが行われ、全メモリセルM0〜M3の閾値
電圧が1.5V以下になったかが検証される。以後、消
去パルスの印加とベリファイとが繰り返され、ブロック
内の全メモリセルM0〜M3の閾値電圧が1.5V以下
になれば消去動作の第1の段階を終了する。以上の動作
によって、図15における第1の段階後の状態に示され
る閾値電圧分布になるはずである。
【0026】ところが、上記メモリセルMの消去特性に
はばらつきがあり、同じ消去パルスを印加しても早く閾
値電圧が引き下げられるメモリセル(イレースファース
トメモリセル)と、遅く閾値電圧が引き下げられるメモ
リセル(イレーススローメモリセル)とが、同一ブロック
内に混在することになる。ここで、図20におけるメモ
リセルM3は最もイレースファーストなメモリセルであ
り、メモリセルM0は逆に最もイレーススローなメモリ
セルであると仮定する。
【0027】図15から分かるように、上記第1の段階
によってブロック内で一括消去されたメモリセルMの閾
値電圧の分布幅は約2.5Vである。したがって、第1
の段階において消去パルスを1回あるいは複数回印加し
た結果、最もイレーススローなメモリセルM0の閾値電
圧が2.3Vに到達したとすると、最もイレースファー
ストなメモリセルM3の閾値電圧は−0.2V(=2.3
V−2.5V)と負の閾値電圧を持つことになる。
【0028】次に、この状態でベリファイを行うことに
なるが、ベリファイ時にはワード線WLが順次選択さ
れ、選択されたワード線WLには1.5Vが印加される
一方選択されないワード線WLには0Vが印加される。
ここで、本来は、ワード線WL0が選択されて1.5V
が印加され、非選択のワードWL1〜WL3に0Vが印
加されると、上述のごとくメモリセルM0の閾値電圧は
2.3Vであるためセル電流は流れず、センスアンプS
Aの出力電圧VoutからメモリセルM0の閾値電圧は1.
5V以上であると判定されるはずである。
【0029】ところが、実際には、上記メモリセルM3
の閾値電圧は−0.2Vになっているため、ワード線W
L3は非選択(印加電圧0V)であるにも拘らずセル電流
が流れてしまう。そのために、メモリセルM0の閾値電
圧は2.3Vであるにも拘らず、1.5V以下であると間
違って判定されてしまうことになる。その結果、第1の
段階が終了したと誤判定される。
【0030】この場合には、上記閾値電圧が2.3Vの
メモリセルM0が残っている状態で第2の段階に移行し
て、プログラムパルスが印加されることになる。その結
果、第2の段階後において、閾値電圧が2V以上のメモ
リセルMが存在することになり、正常な消去ができない
ことになる。尚、正常な2段階消去が行なわれた場合に
は、閾値電圧の分布は0.5V〜2Vの範囲内にあり、
同一ブロック内の全メモリセルM0〜M3の閾値電圧は
2V以下となる。
【0031】そこで、この発明の目的は、閾値電圧分布
がタイトで且つ2V以下である正常な消去を行なうこと
ができる不揮発性半導体メモリ装置の消去方法を提供す
ることにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、制御ゲート,浮遊ゲート,ドレインおよ
びソースを有して電気的に情報の書き込みおよび消去が
可能な浮遊ゲート電界効果トランジスタが基板あるいは
ウェル上にマトリクス状に配置され,行方向に配列され
た各浮遊ゲート電界効果トランジスタの制御ゲートに接
続された複数の行線と,列方向に配列された各浮遊ゲー
ト電界効果トランジスタのドレインに接続された複数の
列線を有すると共に,ブロックを構成する各浮遊ゲート
電界効果トランジスタのソースが共通に接続された不揮
発性半導体メモリ装置の消去方法であって、上記消去
は、上記ブロック単位で,FNトンネル現象を用いて行
なわれると共に、上記ブロック内の全浮遊ゲート電界効
果トランジスタの閾値電圧を,零よりも高く且つ消去状
態である第1所定電圧以下の電圧まで低下させる第1の
段階と,上記閾値電圧を上記第1所定電圧よりも低い第
2所定電圧以下の電圧まで低下させる第2の段階と,上
記閾値電圧を零よりも高い電圧まで高める第3の段階を
備えていることを特徴としている。
【0033】上記構成によれば、消去に際して、先ず、
第1の段階で、ブロック内の全浮遊ゲート電界効果トラ
ンジスタの閾値電圧が、零よりも高く且つ消去状態であ
る第1所定電圧以下の電圧まで低下される。その際に、
各閾値電圧は零よりも高くなっているため、ドレインが
同一列線に接続されると共にソースが共通に接続された
複数の浮遊ゲート電界効果トランジスタに対しても、ベ
リファイ動作によって全閾値電圧が消去状態になったこ
とを正確に検証することが可能になる。また、第2の段
階で、上記閾値電圧が上記第1所定電圧よりも低い第2
所定電圧以下の電圧まで十分に低下される。したがっ
て、次の第3の段階において、上記閾値電圧が零よりも
高い電圧まで高められることによって、上記閾値電圧分
布がタイトで且つ2V以下である正常な消去を行なうこ
とが可能になる。
【0034】その際に、上記第2の段階においては、既
に上記第1の段階において全閾値電圧が消去状態になっ
ているので、上記ベリファイ動作は省略することが可能
になる。したがって、イレースファーストな浮遊ゲート
電界効果トランジスタの閾値電圧が負の温度まで低下さ
れたとしても、従来のような上記ベリファイに伴う誤判
定の問題は生じない。
【0035】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法では、上記第1の段階に、上記閾値電圧を
低下させるための第1消去パルスの印加動作と、低下さ
れた閾値電圧の検証を行なうためのベリファイ動作を含
むことが望ましい。
【0036】上記構成によれば、上記各浮遊ゲート電界
効果トランジスタに第1消去パルスが印加される毎に上
記ベリファイ動作が行われ、各閾値電圧が上記第1所定
電圧以下の電圧になったと確認されるまで、上記第1消
去パルスの印加が繰り返される。
【0037】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記ベリファイ動作時に用いられる参
照電圧を、上記消去によって最終的に得られる上記閾値
電圧の分布の上限電圧よりも高い電圧にすることが望ま
しい。
【0038】上記構成によれば、上記第1の段階におい
て、上記閾値電圧の分布の上限電圧が本消去動作によっ
て最終的に得られる上記閾値電圧分布の上限電圧よりも
高く設定されることによって、下限電圧が負の電圧にな
らないように設定される。こうして、ドレインが同一列
線に接続されると共にソースが共通に接続された複数の
浮遊ゲート電界効果トランジスタに対する上記ベリファ
イ動作が正確に行われる。
【0039】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法では、上記第2の段階に、上記閾値電圧を
低下させるための第2消去パルスの印加動作を含み、低
下された閾値電圧の検証を行なうためのベリファイ動作
は含まないことが望ましい。
【0040】上記構成によれば、上記第2の段階では、
上記第1の段階で低下された上記閾値電圧が、第2消去
パルスの印加によって更に低下される。そのため、イレ
ースファーストな浮遊ゲート電界効果トランジスタの閾
値電圧が負の温度まで低下されたとしても、従来のよう
な上記ベリファイに伴う誤判定の問題は生じない。
【0041】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記第2消去パルスの印加回数を上記
第1消去パルスの印加回数のN(正の整数)倍とし、上記
第2の段階終了後における上記閾値電圧を,上記消去に
よって最終的に得られる上記閾値電圧の分布の上限電圧
よりも低い電圧にすることが望ましい。
【0042】上記構成によれば、上記第2の段階におい
ては、上記第1消去パルスのN倍の回数の第2消去パル
スが印加されて、上記閾値電圧が本消去動作によって最
終的に得られる上記閾値電圧分布の上限電圧よりも低く
設定される。その際に、上記Nの値を最適に選定するこ
とによって、ベリファイ動作を行わなくとも、上記閾値
電圧が、次の第3の段階で上記閾値電圧が高められた際
に所望の閾値電圧分布になるように設定される。
【0043】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記第1消去パルスの印加回数をiと
して、上記第2消去パルスの合計印加時間を上記第1消
去パルスのパルス幅の(i×N)倍にすることが望まし
い。
【0044】上記構成によれば、上記第2の段階におい
て、上記第1消去パルスのN倍の回数の第2消去パルス
が印加された場合と同じ効果が得られる。
【0045】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記第2の段階におけるパルスの合計
印加時間を、1つ若しくは複数の第2消去パルスのパル
ス幅で分割することが望ましい。
【0046】上記構成によれば、上記第2の段階におい
て、上記パルスの合計印加時間の分割数を少なくするこ
とによって、上記第2消去パルスの印加回数が少なくな
り、ウェル電圧,ソース電圧およびゲート電圧の充放電
による時間と消費電力との無駄が解消される。
【0047】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法では、上記第3の段階に、上記閾値電圧を
高めるための書き込みパルスの印加動作と、上昇された
閾値電圧の検証を行なうためのベリファイ動作を含むこ
とが望ましい。
【0048】上記構成によれば、上記各浮遊ゲート電界
効果トランジスタに書き込みパルスが印加される毎に上
記ベリファイ動作が行われ、各閾値電圧が零よりも高い
電圧になったと確認されるまで上記書き込みパルスの印
加が繰り返される。
【0049】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記ベリファイ動作時に用いられる参
照電圧を、上記消去によって最終的に得られる上記閾値
電圧の分布の下限電圧にすることが望ましい。
【0050】上記構成によれば、上記第3の段階におい
て、上記閾値電圧の分布の下限電圧が、本消去動作によ
って最終的に得られる上記閾値電圧分布の下限電圧以上
になるように正確に設定される。
【0051】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記第1消去パルスおよび第2消去パ
ルスの少なくとも一方におけるパルス電圧の絶対値を、
印加される毎に、所定電圧の絶対値ずつ高めるように成
すことが望ましい。
【0052】上記構成によれば、上記消去パルスのパル
ス電圧の絶対値が、印加される毎に所定電圧の絶対値ず
つ高められる。したがって、一定電圧の消去パルスを印
加する場合に比して、上記閾値電圧が所定電圧まで低下
される時間、延いては消去時間が短縮される。
【0053】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記第1消去パルスおよび第2消去パ
ルスのパルス電圧の絶対値が,印加される毎に高められ
るようになっており、上記第2の段階で最初に印加され
る第2消去パルスのパルス電圧の絶対値を,上記第1の
段階で最後に印加された第1消去パルスのパルス電圧の
絶対値に上記所定電圧の絶対値を加算した値にすること
が望ましい。
【0054】上記構成によれば、上記第1の段階から第
2の段階まで同一手順を繰り返す簡単な処理で、上記各
閾値電圧が上記第2所定電圧以下の電圧まで低下される
時間が短縮される。
【0055】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記第1の段階および第2の段階にお
ける上記閾値電圧の低下を、上記ブロック内の全浮遊ゲ
ート電界効果トランジスタの上記浮遊ゲートからチャネ
ル側に電子を引き抜くことによって行うことが望まし
い。
【0056】上記構成によれば、上記第1の段階および
第2の段階では、所謂チャネル消去が行われる。したが
って、上記浮遊ゲートからソース側に電子を引抜く所謂
ソースサイド消去を行う場合のように、ソース‐ウェル
間に発生するBTBT電流に起因するホットホールのト
ラップは発生せず、上記浮遊ゲート電界効果トランジス
タでなるメモリセルの信頼性が向上される。
【0057】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記第3の段階における上記閾値電圧
の上昇を、上記ブロック内の全浮遊ゲート電界効果トラ
ンジスタの上記浮遊ゲートにチャネル側から電子を注入
することによって行なうことが望ましい。
【0058】上記構成によれば、上記第1の段階および
第2の段階におけるチャネル消去によって生じた上記閾
値電圧分布のばらつきが、上記第3の段階で上記チャネ
ル側から浮遊ゲートに電子を注入する所謂チャネル書き
込みが行われることによって低減される。こうして、上
記閾値電圧分布をタイトにする消去が行われる。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形
態により詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけ
る不揮発性半導体メモリ装置の消去方法が適用されるフ
ラッシュメモリ装置のブロック図である。このフラッシ
ュメモリ装置は、通常のフラッシュメモリ装置に対し
て、パルス回数カウンタが付加されている点において異
なる。このパルス回数カウンタ11は、後に詳述する
が、消去動作時における上記第1の段階で制御回路12
から出力される消去パルス用信号ESPやリセット信号
に基づいて印加された消去パルスの回数をカウントし、
そのカウント結果を制御回路12に出力するものであ
る。尚、13はメモリセルアレイである。14は、制御
回路12からの制御信号を受けて各ビット線に電圧を印
加する駆動回路を含むYデコーダと各ビット線に接続さ
れたセンスアンプとが搭載されたソースドライバであ
る。15は、制御回路12からの制御信号を受けて各ワ
ード線に印加する駆動回路を含むXデコーダが搭載され
たゲートドライバである。16は、制御回路12からの
上記制御信号を、書き込みや消去や読み出し用の電圧
(例えば、10V)にレベル変換して出力するレベルシフ
タである。17は、共通ソース線を選択するソーススイ
ッチである。
【0060】本実施の形態のフラッシュメモリ装置にお
ける書き込み,消去,読み出しの各モードにおける印加電
圧条件は、表3に示す通りである。
【0061】上記メモリセルアレイ13を構成する各メ
モリセルの構造は、図12に示すような第1のウェル
(pウェル)と第2のウェル(nウェル)との2重ウェル構
造である(一般に、このような構造をトリプルウェル構
造と呼ぶ)。表3に示すように、消去(第1の段階)で
は、メモリセルのコントロールゲートにワード線を介し
て電圧Vnn(例えば−9V)が印加され、ソースと第1の
ウェル(チャネル領域)に電圧Verc(例えば+7V)が印
加される。その際に、第1の段階での消去はチャネル消
去であるため、ドレインはオープンにしてブロック内を
一括して消去する。
【0062】図2に、図1に示すフラッシュメモリ装置
によって実行される消去動作のアルゴリズムを示す。以
下、図2に従って、本実施の形態における消去動作につ
いて詳細に説明する。ステップS21で、上記パルス回数
カウンタ11のカウント値iが、制御回路12からのリ
セット信号によって「0」に初期化される。ステップS22
で、消去対象ブロック内の全メモリセルに対して、消去
前プログラムが行われる。その結果、全メモリセルの閾
値電圧が5V以上になる。
【0063】ステップS23で、消去対象ブロック内の全
メモリセルに対して消去パルスが印加される(第1の段
階)。ここで、上記消去パルスとは、コントロールゲー
ト印加パルス,ソース印加パルス及び第1のウェル印加
パルスの総称である。ステップS24で、パルス回数カウ
ンタ11のカウント値iがインクリメントされる。ステ
ップS25で、閾値電圧の検証が行われる。ステップS26
で、上記閾値電圧検証の結果、消去対象ブロック内の全
メモリセルの閾値電圧が3V以下であるか否かが判別さ
れる。その結果、全メモリセルが3V以下であればステ
ップS27に進み、そうでなければステップS23にリター
ンして消去パルスの印加が繰り返される。こうして、当
該ブロック内の全メモリセルの閾値電圧が3V以下であ
ると判別されるまで消去パルスの印加とベイファイとが
繰り返されて、当該ブロック内の全メモリセルの閾値電
圧を3V以下にする。
【0064】ここで、上記第1の段階におけるメモリセ
ルに対する閾値電圧の検証レベルを3Vに設定したの
は、次の理由による。すなわち、上述したごとく、図2
0に示すようなNORタイプフラッシュメモリにおいて
は、同一ビット線BLにドレインが接続される一方共通
ソース線Sにソースが接続されたメモリセルM0,M1,
M2,M3の中に一つでも閾値電圧が負のメモリセルが
あると、セル電流が流れてしまうために正常なベリファ
イを行うことができない。一方において、メモリセルの
消去特性から閾値電圧の分布幅は2.5Vとなる。した
がって、検証レベルを3Vに設定しておけば、最もイレ
ースファーストなメモリセルの閾値電圧でも負の値を取
らないようにできる。そうすれば、同一ビット線BLお
よび共通ソース線Sに接続された複数のメモリセルに対
する正常なベリファイを行うことができるのである。
【0065】尚、本実施の形態においては検証レベルを
3Vに設定しているが、特にこれに限定されるものでは
なく、閾値電圧のばらつき等メモリセルの消去特性を勘
案して適宜変更しても差し支えない。
【0066】図3に、上記メモリセルの消去特性を示
す。本フラッシュメモリ装置で消去の際に用いられる消
去パルスの幅を10msとすれば、最もイレーススローな
メモリセルの閾値電圧が3V以下になるためには全印加
時間が20ms必要であり、2回の消去パルス(合計印加
時間=20ms)印加が必要であることが分かる。したが
って、この場合における上記第1の段階での消去パルス
印加回数は2となる。つまり、ステップS27において
は、パルス回数カウンタ11のカウント値iは、通常で
は「2」となるのである。
【0067】こうして、第2の段階に移行する。ステッ
プS27で、消去パルスが印加される(第2の段階)。その
場合における印加回数は、上記第1の段階における上記
カウント値iのN倍(例えば7倍:メモリセルの構造や
カップリング比等によって異なる)である。尚、本例の
場合には、上述のごとく、カウント値iは「2」となって
いるので、既に、20ms(=10ms×2)だけ消去パルス
が印加されている。そして、第2の段階において印加す
る消去パルスの回数は14(2×7)回であり、第1,第
2の段階での総パルス印加時間はl60msとなる。した
がって、図3から、最もイレーススローなメモリセルで
も閾値電圧が所望の1.5Vになっていることが分る。
そこで、第2の段階の消去では、ベリファイを行わず、
消去パルスの(i×N)回の印加で終了するのである。
尚、表3に示すように、第2の段階における印加電圧条
件は、第1の段階と同一である。
【0068】ここで、Nの値は、メモリセルの構造やカ
ップリング比やメモリセルの消去特性等を勘案して、第
1,第2の段階での総パルス印加時間が、イレーススロ
ーなメモリセルも含めて消去対象ブロック内の全メモリ
セルの閾値電圧が1.5V以下になるように決めればよ
い。
【0069】その場合、上述のごとく、上記閾値電圧分
布の幅は2.5Vであるために、イレースファーストな
メモリセルの閾値電圧は負の閾値電圧値となる。しかし
ながら、第2の段階においてはベリファイを行わないの
で、閾値電圧が負のメモリセルがあると正常なベリファ
イを行うことができないという不都合は起きないのであ
る。
【0070】こうして、第3の段階に移行する。ステッ
プS28で、プログラムパルスが印加される。ここで、上
記プログラムパルスとは、コントロールゲート印加パル
ス,ソース印加パルスおよび第1のウェル印加パルスの
総称である。この第3の段階では、若干の書き込みを行
うことでメモリセルの閾値電圧を高めて、ブロック内の
メモリセルにおける閾値電圧のばらつきを抑制して閾値
電圧の分布幅を狭くするのである。すなわち、チャネル
書き込みを行うのである。尚、その場合における印加電
圧条件は表3に示す通りであり、コントロールゲートに
はワード線を介して電圧Vpcg(例えば、10V)が印加
され、ソースと第1のウェル(チャネル領域)には電圧V
psc(例えば、−7V)が印加される。一方、ドレインは
オープン状態である。これによって、ブロック内のメモ
リセルに一括して書き込みを行う。こうして、フローテ
ィングゲートにチャネル領域から電子が注入されて閾値
電圧が若干高められる。
【0071】ステップS29で、上記閾値電圧の検証が行
われる。ステップS30で、上記閾値電圧検証の結果、消
去対象ブロック内の全ビット(メモリセル)の閾値電圧が
0.5V以上であるか否かが判別される。その結果、全
メモリセルが0.5V以上でなければステップS28にリ
ターンしてプログラムパルスの印加が繰り返される。一
方、全メモリセルが0.5V以上であれば、当該ブロッ
クに対する消去動作を終了する。こうして、全メモリセ
ルの閾値電圧が0.5V以上になるまでプログラムパル
スの印加とベイファイとを交互に行うのである。
【0072】図4に、本実施の形態における消去動作時
の各段階での閾値電圧変化の状態を示す。図4から分る
ように、第1,第2の段階後では2.5Vの範囲でばらつ
いていた閾値電圧が、第3の段階後では1.5Vの範囲
内に収まる。このように、上記チャネル書き込みによっ
て閾値電圧がタイトになる理由については、従来の技術
で述べた通りである。
【0073】このように、本実施の形態においては、フ
ラッシュメモリ装置にパルス回数カウンタ11を設け
て、消去動作時における上記第1の段階で印加された消
去パルスの回数をカウントするようにする。そして、第
1の段階では「消去パルス印加」と「ベリファイ」とを行っ
て、消去対象ブロック内の全メモリセルの閾値電圧を3
V以下にする。こうして、全メモリセルの閾値電圧を消
去レベルである3V以下にすることと、同一ブロック内
に閾値電圧が負であるメモリセルを生じさせないことと
を両立させて、正確なベリファイを行って当該ブロック
内の全メモリセルを確実に消去状態にするのである。
【0074】さらに、第2の段階では、「消去パルス印
加」を行って、最もイレーススローなメモリセルの閾値
電圧を1.5V以下にする。この場合には、イレースフ
ァーストなメモリセルの閾値電圧は負になるためベリフ
ァイは行わないのである。その代わり、上記第1の段階
での消去パルス印加回数のN倍の消去パルスを印加する
ことによって、全メモリセルの閾値電圧を確実に1.5
V以下にするのである。その場合の整数値Nは、図3と
消去パルスのパルス幅とから予め求めておく。
【0075】さらに、第3の段階では、「プログラムパ
ルス印加」と「ベリファイ」とでチャネル書き込みを行
い、消去対象ブロック内の全メモリセルの閾値電圧を確
実に0.5V以上にする。こうして、全メモリセルの閾
値電圧の分布をタイトに且つ2V以下にするのである。
【0076】すなわち、本実施の形態によれば、従来の
2段消去法では一つの段階で行っていたチャネル消去
を、上記第1の段階と第2の段階との二つの段階で行う
ことによって、同一ブロック内の全メモリセルの閾値電
圧を確実に1.5V以下にすることができる。したがっ
て、従来通りのチャネル書き込みによって、閾値電圧分
布がタイトで且つ2V以下である正常な消去を行なうこ
とができるのである。
【0077】<第2実施の形態>上記第1実施の形態に
おいては、上記第2の段階で消去パルスを印加する際に
は、第1の段階での消去パルス印加回数iのN倍(例え
ば7倍)を印加している。ところが、その場合は、1回
の消去パルス印加毎にウェル電圧,ソース電圧およびゲ
ート電圧の充放電を行なうことになる。第1実施の形態
の場合、パルス印加回数は14回であるから14回充放
電を繰り返すことになる。そして、この充放電は、消費
電力の点と充放電に要する時間の点から非常に無駄であ
る。本実施の形態は、そのような無駄を無くす場合の例
である。
【0078】図5に、本実施の形態における消去動作の
アルゴリズムを示す。図5に示すアルゴリズムの基本構
成は、第1実施の形態における図2に示す消去動作のア
ルゴリズムと同じである。但し、本実施の形態における
アルゴリズムは、上記第2の段階に内容において、上記
第1実施の形態とは異なる。
【0079】因みに、上記第1の段階の消去(ステップ
S33)では、パルス幅Tsが10msの消去パルスを回数i
だけ印加して、合計印加時間を、最もイレーススローな
メモリセルの閾値電圧が3Vになる印加時間である20
msにする。従って、通常は、第1の段階を終了した時点
でパルス回数カウンタ11のカウント値iは「2」とな
る。
【0080】次に、本実施の形態での特徴である第2の
段階での消去(ステップS37)を行うのであるが、第2の
段階では、第1の段階での消去パルスとは異なるパルス
幅の消去パルスを印加するのである。ここで、第1実施
の形態の場合と同様に、第1の段階と同じパルス幅Ts
(=10ms)の消去パルスを第1の段階での印加回数i
(=2)のN(=7)倍回印加するとすると、第2の段階
における消去パルスの合計印加時間はTsの(i×N)倍
となる。つまり、10ms×(2×7)=140msとなり、
図3から、最もイレーススローなメモリセルの閾値電圧
でも1.5Vにできることが分る。そして、その場合、
合計印加時間が140msであればその印加回数は問わな
い。
【0081】そこで、本実施の形態では、上記消去パル
スのパルス幅Tsを上記第1の段階の10msよりも広く
して、印加回数の低減を図るのである。ここで、第2の
段階での印加回数Nは、N=140ms/Ts'で表され
る。尚、Ts'は第2の段階でのパルス幅である。その結
果、パルス幅Ts'が140msの消去パルスを印加すれば
1回の印加で、第1実施の形態における第2の段階と同
様に、消去対象ブロック内の全メモリセルの閾値電圧を
1.5V以下にできる。その場合、ベリファイは第1実
施の形態と同様に行わない。また、パルス幅Ts'が70
msの消去パルスを印加すれば印加回数は2回となる。
尚、パルス幅Ts'と印加回数Nとの選択は、回路構成等
を勘案して実現し易い値を選択すればよい。
【0082】本実施の形態における第3の段階は、第1
実施の形態の場合と同じであり、表3の印加電圧条件で
チャネル書き込みを行う。その結果、同一ブロック内の
全メモリセルの閾値分布は0.5V〜2Vの範囲とタイ
トになる。同時に、閾値電圧分布が2V以下となり、正
常な消去動作を行なうことができるのである。
【0083】上述したように、本実施の形態によれば、
第1実施の形態の場合と同様に、チャネル消去を上記第
1の段階と第2の段階との二つの段階で行うことによっ
て、閾値電圧分布がタイトで且つ2V以下である正常な
消去を行なうことができるのである。
【0084】さらに、上記第2の段階における消去パル
スの印加回数を、上記第1実施の形態の場合よりも少な
くでき、充放電による時間と消費電力との無駄を解消す
ることができるのである。
【0085】<第3実施の形態>上記第1,第2実施の
形態においては、上記第1の段階において印加される消
去パルスのトータル印加時間が20msであるのに対し
て、第2の段階で印加される消去パルスのトータル印加
時間は140msであり、第2の段階では第1の段階の7
倍の印加時間が必要である。したがって、高速消去の実
現を考慮した場合、消去パルスの印加時間が長すぎる
(総印加時間は160ms)。このような問題を解決する方
法として、電圧インクリメントイレース方法がある。本
実施の形態は、この電圧インクリメントイレース方法を
上記第1,第2の段階の消去に適用するものである。
【0086】本実施の形態における書き込み,消去,読み
出しの各モードにおける印加電圧条件は、表4に示す通
りである。
【0087】また、図6に、上記電圧インクリメントイ
レース方法によるコントロールゲート印加パルスのパル
ス電圧の1例を示す。図6において、パルス幅Wは、第
1実施の形態と同様に例えば10msとする。そして、先
ず、最初に印加するパルスの電圧をVnn=−6.5Vと
する。以後、印加する毎に、例えば−0.5Vずつ電圧
を下げて行くことで消去を行うのである。こうして、コ
ントロールゲートヘの印加電圧の絶対値を第1,第2実
施の形態の場合よりも増加させて、消去パルスの印加時
間を短縮し、メモリセルの消去動作の高速化を図るので
ある。その場合、電圧Vnnの最初の値を、第1実施の形
態の場合の−7Vよりも低い値とすることによって、ト
ンネル酸化膜等へのストレスを低減でき、信頼性を向上
できるという効果をも奏する。尚、その場合、他の消去
パルスの電圧条件は、表4に示す通りである。
【0088】また、上記電圧Vnnの下限を絶縁膜等の耐
圧に悪影響を及ぼさない電圧(例えば−12V)とし、こ
の下限電圧−12Vに至ると、以後は印加パルスの電圧
を変えずにパルス幅を2Wに広げて印加を繰り返すので
ある。こうして、上記耐圧以上の電圧を印加しないよう
にして信頼性の低下を極力抑えるようにしている。この
場合の消去特性を図7に示す。図7から分るように、閾
値電圧は、パルスを1回印加する毎に0.5Vずつ低く
なって行く。
【0089】図8は、本実施の形態における消去動作の
アルゴリズムを示す。以下、図8に従って、本実施の形
態における消去動作について詳細に説明する。ステップ
S41で、パルス回数カウンタ11のカウント値iが「0」
に、コントロールゲート印加パルスの電圧Vnnが「−6.
5V」に、コントロールゲート印加パルスのパルス幅W
が「10ms」に初期化される。また、カウント値iの最大
値Iが「11」に設定される。ここで、最大値Iの値「1
1」は、図7から最もイレーススローなメモリセルの閾
値電圧が1.5Vになるまでの印加回数から得られる。
【0090】ステップS42で、消去対象ブロック内の全
メモリセルに対して、消去前プログラムが行われて、全
メモリセルの閾値電圧が5V以上になる。ステップS43
で、消去対象ブロック内の全メモリセルに対して消去パ
ルスが印加される(第1の段階)。ステップS44で、上記
カウント値iがインクリメントされる。ステップS45
で、上記電圧Vnnが−0.5Vだけ低下される。その場
合、コントロールゲート印加パルス以外の消去パルスの
電圧はそのままである。ステップS46で、閾値電圧の検
証が行われる。ステップS47で、上記閾値電圧検証の結
果、消去対象ブロック内の全メモリセルの閾値電圧が3
V以下であるか否かが判別される。その結果、全メモリ
セルが3V以下であればステップS48に進み、そうでな
ければステップS43にリターンして消去パルスの印加が
繰り返される。こうして、当該ブロック内の全メモリセ
ルの閾値電圧が3V以下であると判別されるまで消去パ
ルスの印加とベイファイとが繰り返されて、当該ブロッ
ク内の全メモリセルの閾値電圧を3V以下にする。
【0091】尚、その際に、上記コントロールゲートヘ
の印加電圧Vnnは、図6に示すように−0.5Vずつ順
次低下される。また、ソースと第1のウェル(チャネル
領域)とには電圧Vesc(例えば+7V)を印加する。その
場合、図7からコントロールゲートヘの印加パルスは8
回の印加で全セルの閾値電圧は3V以下になることが分
る。また、図6からその場合のパルス電圧Vnnは−10
Vである。ここで、パルス幅は10msであるから、第1
の段階におけるトータル印加時間は80msである。
【0092】こうして、第2の段階に移行する。ステッ
プS48で、消去パルスが印加される(第2の段階)。ステ
ップS49で、上記カウント値iがインクリメントされ
る。ステップS50で、上記電圧Vnnが−0.5Vだけ低
下される。ステップS51で、上記カウント値iが上記最
大値I以上であるか否かが判別される。その結果、最大
値I以上であればステップS52に進み、そうでなければ
ステップS48にリターンして消去パルスの印加が繰り返
される。本実施の形態の場合も、上記第1,第2実施の
形態の場合と同様にベリファイは行なわない。
【0093】上述したように、上記第1の段階は、上記
コントロールゲート印加パルスの電圧Vnnが−10Vで
終了している。したがって、第2の段階におけるコント
ロールゲートヘの印加パルスは、電圧Vnn=−10.5
V(9回目)からスタートすることになり、以後3回の印
加で上記カウント値iが最大値I(=11)に至ることに
なる。その場合におけるソースと第1のウェル(チャネ
ル領域)への印加電圧はVesc(例えば+7V)であり、図
7から消去対象ブロック内の全メモリセルの閾値電圧が
1.5V以下になっていることが分る。ここで、コント
ロールゲート印加パルスのパルス幅は10msのままであ
るから、第2の段階におけるトータル印加時間は30ms
(=10ms×3)である。
【0094】以上の結果、上記第1の段階と第2の段階
との総印加時間は110msとなり、上記第1,第2実施
の形態の160msよりも50ms(30%)だけ短縮するこ
とができる。
【0095】ここで、説明を簡単にするために図8では
省略しているが、実際には、第1の段階のルーチンおよ
び第2段階のルーチンにおいて、コントロールゲート印
加パルスの電圧Vnnが上記下限値(例えば−12V)に至
ったか否かの判定と、上記下限値に至った場合のパルス
幅の増加とを行う必要がある。そして、製造ばらつきや
特性の変化等によってメモリセルの消去速度が非常に遅
く、上記第1の段階や第2の段階の途中でコントロール
ゲート印加パルスの電圧Vnnが上記下限値(例えば−1
2V)に至った場合、以後は印加パルスの電圧Vnnを変
えずに、図6に示すように、パルス幅を20ms,40ms,
80ms,…と増加するのである。
【0096】こうして、第3の段階に移行する。ステッ
プS52〜ステップS54で、第1実施の形態の図2におけ
るステップS28〜ステップS30と同様にして、プログラ
ムパルスの印加(チャネル書き込み),閾値電圧の検証お
よび上記閾値電圧検証の結果判別が行われる。そして、
消去対象ブロック内の全メモリセルが0.5V以上であ
れば、当該ブロックに対する消去動作を終了するのであ
る。
【0097】その結果、同一ブロック内の全メモリセル
の閾値電圧分布は0.5V〜2Vの範囲をとり、閾値電
圧の分布をタイトにすると同時に閾値電圧を2V以下に
して正常な消去動作を行うことができるのである。
【0098】上述したように、本実施の形態によれば、
上記第1,第2実施の形態の場合と同様に、チャネル消
去を上記第1の段階と第2の段階との二つの段階で行う
ことによって、閾値電圧分布がタイトで且つ2V以下で
ある正常な消去を行なうことができるのである。
【0099】さらに、本実施の形態においては、上記第
1の段階及び第2の段階を通して、コントロールゲート
ヘの印加電圧Vnnを−6.5Vの初期値から印加毎に−
0.5Vずつ低下していく。その場合、絶縁膜等の耐圧
に悪影響を及ぼさないように上記電圧Vnnの下限値を設
定する。また、予め、メモリセルの消去特性から、最も
イレーススローなメモリセルの閾値電圧が1.5V以下
になるまでの電圧インクリメントイレース方法によるコ
ントロールゲート印加パルスの総印加回数Iを求めてお
く。
【0100】そして、上記第1の段階においては、電圧
インクリメントイレース方法によるコントロールゲート
印加パルスを含む消去パルスの印加とベリファイとを行
い、当該ブロック内の全メモリセルの閾値電圧を3V以
下にする。さらに、第2の段階における消去パルスの印
加の際には、上記第1の段階における電圧インクリメン
トイレース方法によるコントロールゲートへのパルス印
加の続きを、回数Iになるまで行うのである。
【0101】したがって、全メモリセルの閾値電圧を消
去レベルである3V以下にすることと、同一ブロック内
に閾値電圧が負であるメモリセルを生じさせないことと
を両立させる第1の段階と、ベリファイは行わずに全メ
モリセルの閾値電圧を確実に1.5V以下にする第2の
段階とを、上記第1,第2実施の形態の場合よりも短い
消去パルス印加時間で行うことができるのである。
【0102】尚、上述においては、第1の段階から第2
の段階ヘ移行する際に、電圧インクリメントイレース方
法によるコントロールゲートへのパルス印加を連続して
行う場合を例に説明したが、この発明は、特にこれに限
定されるものではない。すなわち、メモリセルの消去特
性に応じて、第1の段階と第2の段階とで印加電圧の変
更幅や開始時電圧を変えてもよい。また、第1の段階と
第2の段階とでパルス幅を変えてもよい。
【0103】さらに、上記第1の段階および第2の段階
の何れか一方のみに、電圧インクリメントイレース方法
を適用してもよい。また、ソースあるいは第1のウェル
への印加パルスに電圧インクリメントイレース方法を適
用してもよい。
【0104】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の不
揮発性半導体メモリ装置の消去方法では、制御ゲート,
浮遊ゲート,ドレイン及びソースを有して上記ドレイン
が同一列線に接続されると共に上記ソースが共通に接続
された複数の浮遊ゲート電界効果トランジスタを含む一
つのブロックに対する消去を、全浮遊ゲート電界効果ト
ランジスタの閾値電圧を零よりも高く且つ消去状態であ
る第1所定電圧以下の電圧まで低下させる第1の段階
と、上記閾値電圧を上記第1所定電圧よりも低い第2所
定電圧以下の電圧まで低下させる第2の段階と、上記閾
値電圧を零よりも高い電圧まで高める第3の段階で行う
ので、各閾値電圧が零よりも高くなっている上記第1の
段階では、ベリファイ動作によって全閾値電圧が消去状
態になったことを正確に検証することができる。さら
に、第2の段階で、上記閾値電圧を上記第1所定電圧よ
りも低い第2所定電圧以下の電圧まで十分に低下でき
る。したがって、次の第3の段階において、上記閾値電
圧を零よりも高い電圧まで高めることによって、上記閾
値電圧分布をタイトで且つ2V以下にすることが可能に
なる。
【0105】その際に、上記第2の段階では、既に上記
第1の段階において全閾値電圧が消去状態になっている
ので上記ベリファイ動作は省略することができる。した
がって、イレースファーストな浮遊ゲート電界効果トラ
ンジスタの閾値電圧が負の温度まで低下されたとして
も、従来生じた上記ベリファイに伴う誤判定の問題を解
消できる。
【0106】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記第1の段階において、上記閾値電
圧を低下させるための第1消去パルスの印加動作とベリ
ファイ動作を行うようにすれば、上記各浮遊ゲート電界
効果トランジスタに上記第1消去パルスを印加する毎
に、低下された閾値電圧の検証を行うことができる。し
たがって、全閾値電圧を確実に消去状態にできる。
【0107】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記ベリファイ動作時に用いられる参
照電圧を、上記消去によって最終的に得られる上記閾値
電圧の分布の上限電圧よりも高い電圧にすれば、上記第
1の段階によって、上記閾値電圧の分布の上限電圧を最
終的に得られる上記閾値電圧分布の上限電圧よりも高く
設定して、下限電圧を負の電圧にならないように設定で
きる。したがって、上記複数の浮遊ゲート電界効果トラ
ンジスタに対する上記ベリファイ動作を正確に行うこと
ができる。
【0108】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記第2の段階において、上記閾値電
圧を低下させるための第2消去パルスの印加動作を行
い、上記ベリファイ動作は行わないようにすれば、上記
第2の段階では、上記閾値電圧が更に低下される際に、
イレースファーストな浮遊ゲート電界効果トランジスタ
の閾値電圧が負の温度まで低下されたとしても、従来の
ように上記ベリファイに伴って誤判定が生ずることはな
い。
【0109】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記第2消去パルスの印加回数を上記
第1消去パルスの印加回数のN(正の整数)倍とし、上記
第2の段階終了後における上記閾値電圧を上記消去によ
って最終的に得られる上記閾値電圧の分布の上限電圧よ
りも低い電圧にすれば、上記Nの値を最適に選定するこ
とによって、上記第2の段階において、ベリファイ動作
を行うことなく、上記閾値電圧を、次の第3の段階で上
記閾値電圧を高めた際に所望の閾値電圧分布になるよう
に設定することができる。したがって、上記閾値電圧分
布を容易にタイトで且つ所望する上限値よりも低くでき
るのである。
【0110】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記第1消去パルスの印加回数をiと
した際に、上記第2消去パルスの合計印加時間を上記第
1消去パルスのパルス幅の(i×N)倍にすれば、上記第
2の段階において、上記第1消去パルスのN倍の回数の
第2消去パルスを印加したと同じ効果を得ることができ
る。
【0111】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記第2の段階におけるパルスの合計
印加時間を、1つ若しくは複数の第2消去パルスのパル
ス幅で分割すれば、上記第2の段階において、上記第2
消去パルスの印加回数を少なくして、ウェル電圧,ソー
ス電圧およびゲート電圧の充放電による時間と消費電力
との無駄を解消することができる。
【0112】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記第3の段階において、上記閾値電
圧を高めるための書き込みパルスの印加動作とベリファ
イ動作を行うようにすれば、上記各浮遊ゲート電界効果
トランジスタに上記書き込みパルスを印加する毎に、上
昇された閾値電圧の検証を行なうことができる。したが
って、全閾値電圧を確実に零よりも高くできる。
【0113】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記ベリファイ動作時に用いられる参
照電圧を、上記消去によって最終的に得られる上記閾値
電圧の分布の下限電圧にすれば、上記第3の段階によっ
て、上記閾値電圧の分布の下限電圧を最終的に得られる
上記閾値電圧分布の下限電圧以上の近傍値になるよう
に、延いては上限電圧を所望の電圧(例えば2V)の近傍
値になるように正確に設定できる。
【0114】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記第1消去パルス及び第2消去パル
スの少なくとも一方におけるパルス電圧の絶対値を、印
加される毎に、所定電圧の絶対値ずつ高めるようにすれ
ば、一定電圧の消去パルスを印加する場合に比して、上
記閾値電圧を所定電圧まで低下する時間を短縮でき、延
いては消去時間全体を短縮できる。
【0115】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記第1消去パルスおよび第2消去パ
ルスのパルス電圧の絶対値を印加する毎に高めるように
し、上記第2の段階で最初に印加される第2消去パルス
のパルス電圧の絶対値を、上記第1の段階で最後に印加
された第1消去パルスのパルス電圧の絶対値に上記所定
電圧の絶対値を加算した値にすれば、上記第1の段階か
ら第2の段階まで同一の手順を繰り返す簡単な処理で、
上記各閾値電圧を上記第2所定電圧以下の電圧まで低下
する時間を短縮できる。
【0116】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記第1の段階および第2の段階にお
ける上記閾値電圧の低下を、上記ブロック内の全浮遊ゲ
ート電界効果トランジスタの上記浮遊ゲートからチャネ
ル側に電子を引き抜く所謂チャネル消去で行えば、ソー
ス側に引抜く所謂ソースサイド消去の場合のように、ソ
ースからウェルにBTBT電流が流れることを防止でき
る。したがって、上記BTBT電流に起因するホットホ
ールのトラップは発生せず、上記浮遊ゲート電界効果ト
ランジスタでなるメモリセルの信頼性を向上できる。
【0117】また、この発明の不揮発性半導体メモリ装
置の消去方法は、上記第3の段階における上記閾値電圧
の上昇を、上記ブロック内の全浮遊ゲート電界効果トラ
ンジスタの上記浮遊ゲートにチャネル側から電子を注入
する所謂チャネル書き込みで行えば、上記第1の段階お
よび第2の段階におけるチャネル消去によって生じた上
記閾値電圧分布のばらつきを、上記第3の段階で上記チ
ャネル側から浮遊ゲートへ電子を注入することによって
低減できる。こうして、上記消去終了時における上記閾
値電圧分布をタイトにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の不揮発性半導体メモリ装置の消去
方法が適用されるフラッシュメモリ装置のブロック図で
ある。
【図2】 図1に示すフラッシュメモリ装置によって実
行される消去動作のフローチャートである。
【図3】 図1におけるメモリセルの消去パルス印加時
間に対する消去特性を示す図である。
【図4】 図2による消去動作時における閾値電圧分布
の変化を示す図である。
【図5】 図2とは異なる消去動作のフローチャートで
ある。
【図6】 電圧インクリメントイレース方法によるパル
ス電圧の1例を示す図である。
【図7】 図6に示すパルス電圧による消去パルスの印
加回数に対するメモリセルの消去特性を示す図である。
【図8】 図2および図5とは異なる消去動作のフロー
チャートである。
【図9】 ETOX型フラッシュメモリセルの模式的な
断面図である。
【図10】 図9のメモリセルに対する通常の書き込み
状態と消去状態における閾値電圧分布の変化を示す図で
ある。
【図11】 従来のソースサイド消去時における動作説
明図である。
【図12】 従来のチャネル消去時における動作説明図
である。
【図13】 図12のメモリセル構造に2段階消去法を
適用した場合の印加電圧波形を示す図である。
【図14】 図12のメモリセル構造に2段階消去法を
適用した場合のチャネル書き込み時における動作説明図
である。
【図15】 図12のメモリセル構造に2段階消去法を
適用した場合における閾値電圧分布の変化を示す図であ
る。
【図16】 図9に示すメモリセル構造に対するチャネ
ル消去動作時のエネルギーバンドギャップの状態を示す
図である。
【図17】 図9に示すメモリセル構造に対するチャネ
ル書き込み動作時のエネルギーバンドギャップの状態を
示す図である。
【図18】 従来のフラッシュメモリLSIに対する通
常の消去動作のフローチャートである。
【図19】 図18に示す通常の消去動作に2段階消去
法を適用した場合のフローチャートである。
【図20】 NORタイプフラッシュメモリのメモリセ
ルアレイの概略図である。
【符号の説明】
11…パルス回数カウンタ、 12…制御回路、 13…メモリセルアレイ、 14…ソースドライバ、 15…ゲートドライバ、 16…レベルシフタ、 17…ソーススイッチ。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御ゲート,浮遊ゲート,ドレインおよび
    ソースを有して電気的に情報の書き込みおよび消去が可
    能な浮遊ゲート電界効果トランジスタが基板あるいはウ
    ェル上にマトリクス状に配置され、行方向に配列された
    各浮遊ゲート電界効果トランジスタの制御ゲートに接続
    された複数の行線と、列方向に配列された各浮遊ゲート
    電界効果トランジスタのドレインに接続された複数の列
    線を有すると共に、ブロックを構成する各浮遊ゲート電
    界効果トランジスタのソースが共通に接続された不揮発
    性半導体メモリ装置の消去方法であって、 上記消去は、 上記ブロック単位で、ファウラー‐ノルドハイムトンネ
    ル現象を用いて行なわれると共に、 上記ブロック内の全浮遊ゲート電界効果トランジスタの
    閾値電圧を、零よりも高く且つ消去状態である第1所定
    電圧以下の電圧まで低下させる第1の段階と、上記閾値
    電圧を上記第1所定電圧よりも低い第2所定電圧以下の
    電圧まで低下させる第2の段階と、上記閾値電圧を零よ
    りも高い電圧まで高める第3の段階を備えていることを
    特徴とする不揮発性半導体メモリ装置の消去方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の不揮発性半導体メモリ
    装置の消去方法において、 上記第1の段階には、上記閾値電圧を低下させるための
    第1消去パルスの印加動作と、低下された閾値電圧の検
    証を行なうためのベリファイ動作が含まれていることを
    特徴する不揮発性半導体メモリ装置の消去方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の不揮発性半導体メモリ
    装置の消去方法において、 上記ベリファイ動作時に用いられる参照電圧は、上記消
    去によって最終的に得られる上記閾値電圧の分布の上限
    電圧よりも高い電圧であることを特徴とする不揮発性半
    導体メモリ装置の消去方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3の何れか一つに記
    載の不揮発性半導体メモリ装置の消去方法において、 上記第2の段階には、上記閾値電圧を低下させるための
    第2消去パルスの印加動作が含まれ、低下された閾値電
    圧の検証を行なうためのベリファイ動作は含まれていな
    いことを特徴する不揮発性半導体メモリ装置の消去方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の不揮発性半導体メモリ
    装置の消去方法において、 上記第2消去パルスの印加回数は、上記第1消去パルス
    の印加回数のN(正の整数)倍であり、 上記第2の段階終了後における上記閾値電圧は、上記消
    去によって最終的に得られる上記閾値電圧の分布の上限
    電圧よりも低い電圧であることを特徴とする不揮発性半
    導体メモリ装置の消去方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の不揮発性半導体メモリ
    装置の消去方法において、 上記第1消去パルスの印加回数をiとすると、上記第2
    消去パルスの合計印加時間は、上記第1消去パルスのパ
    ルス幅の(i×N)倍であることを特徴とする不揮発性半
    導体メモリ装置の消去方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の不揮発性半導体メモリ
    装置の消去方法において、 上記第2の段階におけるパルスの合計印加時間を、1つ
    若しくは複数の第2消去パルスのパルス幅で分割するこ
    とを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置の消去方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の不揮発性半導体メモリ
    装置の消去方法において、 上記第2の段階におけるパルスの合計印加時間を分割す
    る上記第2消去パルスのパルス幅は、上記第1消去パル
    スのパルス幅のN倍であり、 当該第2消去パルスの個数はiであることを特徴とする
    不揮発性半導体メモリ装置の消去方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8の何れか一つに記
    載の不揮発性半導体メモリ装置の消去方法において、 上記第3の段階には、上記閾値電圧を高めるための書き
    込みパルスの印加動作と、上昇された閾値電圧の検証を
    行なうためのベリファイ動作が含まれていることを特徴
    する不揮発性半導体メモリ装置の消去方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の不揮発性半導体メモ
    リ装置の消去方法において、 上記ベリファイ動作時に用いられる参照電圧は、上記消
    去によって最終的に得られる上記閾値電圧の分布の下限
    電圧であることを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置
    の消去方法。
  11. 【請求項11】 請求項2乃至請求項4,請求項9およ
    び請求項10の何れか一つに記載の不揮発性半導体メモ
    リ装置の消去方法において、 上記第1消去パルスおよび第2消去パルスの少なくとも
    一方におけるパルス電圧の絶対値は、印加される毎に、
    所定電圧の絶対値ずつ高められることを特徴とする不揮
    発性半導体メモリ装置の消去方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の不揮発性半導体メ
    モリ装置の消去方法において、 上記第1消去パルスおよび第2消去パルスのパルス電圧
    の絶対値が、印加される毎に高められるようになってお
    り、 上記第2の段階で最初に印加される第2消去パルスのパ
    ルス電圧の絶対値は、上記第1の段階で最後に印加され
    た第1消去パルスのパルス電圧の絶対値に上記所定電圧
    の絶対値を加算した値であることを特徴とする不揮発性
    半導体メモリ装置の消去方法。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至請求項12の何れか一つ
    に記載の不揮発性半導体メモリ装置の消去方法におい
    て、 上記第1の段階および第2の段階における上記閾値電圧
    の低下は、上記ブロック内の全浮遊ゲート電界効果トラ
    ンジスタの上記浮遊ゲートからチャネル側に電子を引き
    抜くことによって行なわれることを特徴とする不揮発性
    半導体メモリ装置の消去方法。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至請求項13の何れか一つ
    に記載の不揮発性半導体メモリ装置の消去方法におい
    て、 上記第3の段階における上記閾値電圧の上昇は、上記ブ
    ロック内の全浮遊ゲート電界効果トランジスタの上記浮
    遊ゲートにチャネル側から電子を注入することによって
    行なわれることを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置
    の消去方法。
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