JP2002025123A - カード型光情報記録媒体 - Google Patents

カード型光情報記録媒体

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JP2002025123A
JP2002025123A JP2000209544A JP2000209544A JP2002025123A JP 2002025123 A JP2002025123 A JP 2002025123A JP 2000209544 A JP2000209544 A JP 2000209544A JP 2000209544 A JP2000209544 A JP 2000209544A JP 2002025123 A JP2002025123 A JP 2002025123A
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Junichi Iimura
純一 飯村
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境負荷に対する耐久性が向上した高画質の
印刷画像を長期間表示できるカード型光情報記録媒体を
提供する。 【解決手段】 CD−Rのフォーマットに準拠して情報
を記録再生するカード型光ディスクBであって、情報記
録面10A上には、情報記録領域8を設け、情報記録領
域8以外の情報記録面10A上及び/又は表示面10B
上には、熱転写印刷用の印刷受容層10を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば昇華型熱転
写プリンタを用いて画像を印刷表示したカード型光情報
記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンパクトディスク(以下CDと記す)
やデジタル多用途ディスク(以下DVDと記す)などに
代表される再生専用型或いは追記型、書き換え型の光デ
ィスクは、記録容量、転送速度、プレーヤ互換性、信頼
性、耐久性、可搬性、価格などの特徴を活かし、その用
途は拡大、多様化してきている。最近ではCD−ROM
やCD−Rなどの光ディスクをカード型に加工すること
により新しいビジネスへの応用展開も図られている。例
えば、IDカード、医療カード、クレジットカード、イ
ンターネット認証カードなどとしての需要が見込まれて
いる。
【0003】ところで、この様な用途では特に意匠性や
セキュリティ性が求められており、カードの表面にフル
カラー高画質の装飾デザインや顔写真、氏名、会員番号
などの個人情報を印刷表示することが行われている。カ
ードへの印刷方法としては一般に熱転写方式が知られて
おり、特に昇華型熱転写プリンタは画質や印刷効率など
の点で優れ、広く普及している。こうした昇華型熱転写
プリンタの一例としては、例えば特開平11−2630
32号公報などに開示されている方法にて昇華性のイン
キをサーマルヘッドなどを用いて加熱し昇華させ、被印
刷物の表面に定着することにより画像を形成している。
【0004】しかしながら、昇華型熱転写プリンタによ
る印刷では被印刷物表面の材質により染色性や密着性、
隠蔽性などが変化する為、被印刷物表面の材質としては
塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂などの特定の基材を
用いることが不可欠である。
【0005】一方、カード型形状にその外形が加工され
たカード型光ディスクの場合は、その最外層(表面層)
が紫外線硬化性アクリル樹脂の保護層又は透明性ポリカ
ーボネート樹脂の基板であるために、この最外層上に昇
華型熱転写プリンタを用いて昇華性のインキをサーマル
ヘッドなどを用いて加熱し昇華させることによって、印
刷すると、印刷後のこの最外層上では染色性や密着性、
隠蔽性などが劣り、高画質、高耐久性の画像を形成する
ことが困難であった。他方、前記した昇華型熱転写プリ
ンタを用いて画像を形成する方法として、特開平8−4
8080号公報、特開平10−188345号公報、特
開平10−250267号公報、特開平11−1054
43号公報、特開平11−139046号公報などが提
案されており、これらの方法に従えば良好な画像を形成
することは可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の技術では、保護層と印刷受容層との密着性、あ
るいは、基板と印刷受容層との密着性がそれぞれ不十分
であり、また、印刷受容層自体の機械的強度、耐熱性、
耐水性が不十分であった。この結果、カードの保護層
上、あるいは、基板上に積層してある印刷受容層上に熱
転写印刷する際には、昇華型熱転写プリンタのサーマル
ヘッドの加熱、加圧によって印刷受容層及びその下地層
(基板、保護層、記録層、反射層)にダメージが生じて
しまい、さらにこの印刷後のカード使用環境(摩擦、温
度湿度)によるダメージも相乗することになり、これに
よって、カードに印刷された画像の耐久性が短期間に劣
化した。特に、このカードが記録再生可能な前記したカ
ード型光ディスクの場合には、このようなダメージが生
じると情報記録再生特性の劣化やカードに反りが発生す
る問題があり、印刷された画像の画質、耐久性とカード
型光ディスクとしての基本性能を両立することが困難で
あった。さらに従来の技術では生産工程や材料構成が複
雑化し、コストの面で不利となる問題があった。
【0007】そこで本発明は、情報記録領域を除く一方
の面及び/又は他方の面に熱転写印刷用の印刷受容層を
設けたことによって、この印刷受容層上に熱転写印刷し
た画像における昇華性インキの染色性、密着性を向上す
ることができ、また、この印刷受容層の下地層(保護
層、基板) との密着性も高いからこの印刷受容層上の
印刷画像層(印刷画像)の耐久性を大幅に向上すること
ができ、さらに、この印刷受容層は昇華型熱転写プリン
タのサーマルヘッドの加熱、加圧を和らげる断熱、クッ
ションの役目も果たすから印刷受容層の下地層(保護
層、基板、記録層、反射層)に対するダメージを大幅に
低減でき、さらにまた、この印刷受容層自体が温度湿度
や外力による変形や変質が小さいから媒体としての記録
再生特性の劣化や反りも発生しないカード型光情報記録
媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、下記(1)〜(6)の構成を有する
カード型光情報記録媒体を提供する。 (1) 図1〜図3に示すように、光ディスクのフォー
マット(図4、図5に示すCD、CD−R A等のディ
スクフォーマット)に準拠して情報を記録再生し、かつ
前記光ディスクの中心孔と同一の中心孔2を備えたカー
ド型光情報記録媒体(カード型光ディスク)Bであっ
て、基板4の一方の面(情報記録面)10A上には、情
報記録領域8を設け、前記一方の面上の前記情報記録領
域8を除く周辺領域及び/又は前記基板の他方の面上
(即ち、情報記録面10Aの周辺部10A1,10A
2,10A3上、又は、情報記録面10Aの周辺部10
A1,10A2,10A3+表示面10B上、又は、表
示面10B上)には、(昇華型熱転写プリンタで印刷可
能な)熱転写印刷用の印刷受容層10を設けたことを特
徴とするカード型光情報記録媒体(カード型光ディス
ク)B。 (2) 請求項1記載のカード型光情報記録媒体であっ
て、前記印刷受容層10は、塩化ビニル樹脂と白色顔料
とを含有する紫外線硬化性樹脂を用いた印刷受容層であ
ることを特徴とするカード型光情報記録媒体。 (3) 請求項2記載のカード型光情報記録媒体であっ
て、前記紫外線硬化性樹脂は、紫外線硬化前の状態にお
いて有機溶剤を含有しない紫外線硬化性樹脂であること
を特徴とするカード型光情報記録媒体。 (4) 請求項1乃至請求項3のいずれか1に記載のカ
ード型光情報記録媒体であって、前記印刷受容層10と
前記印刷受容層10の下層(保護層7又は基板4)との
間の付着強度、及び、前記印刷受容層10と前記印刷受
容層10の上層(印刷画像層11)との間の付着強度は
それぞれ、JIS K5400に基づく碁盤目試験法に
おいて、評価点数10であることを特徴とするカード型
光情報記録媒体。 (5) 請求項1乃至請求項4のいずれか1に記載のカ
ード型光情報記録媒体であって、前記印刷受容層10の
表面強度は、JIS K5400 8.4に基づく表面強
度試験法において、Hであることを特徴とするカード型
光情報記録媒体。 (6) 請求項1乃至請求項5のいずれか1に記載のカ
ード型光情報記録媒体であって、前記印刷受容層10の
厚さは、10μmから30μmまでの厚さであることを
特徴とするカード型光情報記録媒体。
【0009】
【発明の実施の態様】以下、本発明のカード型光情報記
録媒体の実施の態様につき、その好ましい実施例につい
て、図1〜図5を用いて説明する。図1は本発明の一実
施例であるカード型光情報記録媒体の情報記録面を説明
するための図、図2は図1に示したカード型光情報記録
媒体の印刷面を説明するための図、図3は図1に示した
カード型光情報記録媒体の縦断面構造を説明するための
図、図4はCD−Rの情報記録面を説明するための図、
図5は図4に示したCD−Rの縦断面構造を説明するた
めの図である。
【0010】追記可能なCD−R Aは、図4に示すよ
うに、直径120mmであり、情報の記録及び再生が可
能な情報記録面1Aと表示面1Bとを有する。この情報
記録面1Aには中心孔2と情報記録領域3とが形成され
ている。
【0011】CD−R Aの積層構造は、図5に示すよ
うに、螺旋状の連続したグルーブを有する透明なポリカ
ーボネート樹脂から成る基板4上に、有機色素から成る
記録層5、Agから成る反射層6、紫外線硬化性アクリ
ル樹脂から成る保護層7を順次積層したものである。基
板4の入射面4aは記録層5に入射する記録又は再生用
レーザ光が照射される(lは入射方向)。ここで、情報
記録面1Aは基板4の入射面4a側を示し、また表示面
1Bは保護層7の表面7a側を示している。
【0012】本発明の一例を示すCD−R A(図4)
対応のカード型光ディスクBは、図1、図2に示すよう
に、情報記録面10A(図1)と表示面10B(図2)
とを有する。この情報記録面10Aには中心孔2と情報
記録領域8と周辺部10A1,10A2,10A3とが
形成されており、また、表示面10B上には印刷画像が
形成されている(後述する印刷画像層11)。
【0013】カード型光ディスクBは、図3に示すよう
に、円形の光ディスク(前記したCD−R A)の保護
層7上に後述する構造の印刷受容層10を設け、次に、
図1に示す様なカード型に加工し、この後,印刷受容層
10上に昇華型熱転写プリンタにより画像が印刷された
印刷画像層11を有している。
【0014】この印刷画像層11を形成する面は、情報
記録領域8に対する記録再生用レーザ光の照射に支障が
ない部分であればその印刷位置は特に限定されない。即
ち、カード型光ディスクBの情報記録領域8以外の面で
あれば特に限定されない。具体的には、図2、図3に示
すように、表示面10B側の中央孔2を除く全面(周辺
部10A1,10A2,10A3)に印刷画像層11を
形成したり、あるいは、基板層4の入射面4a上へ部分
的に印刷画像層11を形成したり、あるいは、表示面1
0B側の中央孔2を除く全面(周辺部10A1,10A
2,10A3と)に印刷画像層11を形成すると共に基
板層4の入射面4a上へ部分的に印刷画像層11を形成
しても良い。ここで前述したものと同一構成部分には同
一符号を付しその説明を省略した。基板層4の入射面4
a上へ部分的に印刷画像層11を形成する場合にはその
部分に印刷受容層10を予め形成しておくことは言うま
でもない。
【0015】ここで、本発明の印刷受容層10は、昇華
型熱転写プリンタの昇華性インキの染色性及び下地とな
るカード型光ディスクBの最外層(保護層7又は基板
4)との密着性、隠蔽性を向上させる為のものであり、
カード型光ディスクBのこの最外層との親和性の良い紫
外線硬化性アクリル樹脂の中に昇華性インキとの親和性
の良い塩化ビニル樹脂及び隠蔽性の良い白色顔料が均一
に分散した樹脂組成物で構成することにより、印刷画像
(印刷画像層11)の高画質化、高耐久性化が図られ
る。
【0016】紫外線硬化性樹脂としては、公知の官能性
アクリルレート(例えばエポキシアクリレート、ウレタ
ンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエー
テルアクリレート)、光開始剤(例えばベンゾイン系、
アセトフェノン系、チオキサンソン系、パーオキシド
系)、添加剤(例えば熱重合禁止剤、充填剤、チクソ付
与剤、レベリング剤、消泡剤、分散剤)などから成る樹
脂組成物が挙げられる。
【0017】塩化ビニル樹脂の具体例としては、塩化ビ
ニルホモポリマーの他に、共重合体として、塩化ビニル
−酢酸ビニル、塩化ビニル−エチレン、塩化ビニル−官
能性アクリレートなど、また、グラフト共重合体とし
て、塩化ビニル−EVA(エチレン−酢酸ビニル)、塩
化ビニル−ウレタンなどが挙げら、前記紫外線硬化性樹
脂との相溶性が良いものが好ましい。
【0018】白色顔料としては、酸化チタン、亜鉛華、
硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどが挙げられ、体質顔
料などと併用してもよい。塩化ビニル樹脂及び白色顔料
の含有量は、印刷適性や硬化性、機械的強度などを損な
わない適正な範囲において要求されるカード型光ディス
クBの性能品質に応じて調整することが可能であり、塩
化ビニル樹脂は15wt%以下、白色顔料は30wt%
以下であることが好ましい。
【0019】また、印刷受容層10と昇華型熱転写プリ
ンタを用いて形成される印刷画像層11との間の付着強
度を、碁盤目試験法(JIS K5400)において評
価点数が10になる様に設定し、また、印刷受容層10
とカード型光ディスクの最外層(保護層7又は基板4)
との間の付着強度を、評価点数が10になる様に設定す
る。これにより印刷画像層11における印刷画像の摩擦
や温度湿度などの環境負荷に対する耐久性が向上する。
【0020】また、昇華型熱転写プリンタを用いて印刷
する際のカード型光ディスクBに対する熱、圧力などの
ダメージを低減する為に印刷受容層10の表面強度を、
表面強度試験法(JIS K5400 8.4)において
Hになる様に設定している。これは印刷受容層10を構
成する紫外線硬化性樹脂が、硬化により3次元網目構造
を形成し、優れた耐熱性、機械的強度を発現することに
由来する。
【0021】また、紫外線硬化性樹脂の硬化収縮による
カード型光ディスクBの反りを低減させ、下地の隠蔽性
による印刷画質の向上を図る為に印刷受容層の厚みを1
0μmから30μmまでに設定している。これは既存の
光ディスク用レーベル印刷機を活用し、容易に所定の膜
厚を得ることができる。
【0022】また、一般の紫外線硬化性樹脂には印刷適
性を改良する為にトルエンやメチルエチルケトンなどの
有機溶剤を10wt%以上50wt%以下含有させてい
るものがある。しかしながら、印刷受容層10を形成す
る際の基板1へのダメージや作業性の低下、さらには残
留有機溶剤による耐久性、信頼性の低下などの問題があ
る。従って、印刷受像層10を、紫外線硬化前の状態に
おいて有機溶剤を含有しない紫外線硬化性樹脂にて構成
することにより、安定した性能品質の印刷受容層を得る
ことが出来る。
【0023】以上の如く構成することにより、簡便な方
法で、カード型光ディスクとしての基本性能を損なうこ
となく、画質、耐久性の優れた昇華型熱転写プリンター
による画像を有するカード型光ディスクを得ることがで
きる。
【0024】次に、本発明の具体的な実施例を挙げて、
さらに具体的に説明する。先ず、図4に示す様なCD−
Rのディスク(直径120mm)を作製し、その保護層
7上に印刷受容層10をスクリーン法(300メッシ
ュ)により30μm以下の厚さになる様に塗布し、紫外
線硬化(メタルハライドランプ、500mJ/cm2
させた後に、打ち抜き機を用いてカード型光ディスクB
(58×86×1.2mm)(図1)を作製した。
【0025】次に、この印刷受容層10上に昇華型熱転
写プリンタ(型式CX710シリーズ、ビクター・デー
タ・システムズ社製)を用いてテストパターン画像を印
刷し、図2に示す様なカード型光ディスクを得た。
【0026】印刷受容層10としては、種々の紫外線硬
化性樹脂(スクリーン印刷用メジウムインキ)に対して
塩化ビニル樹脂(10wt%)及び白色顔料(25wt
%)を添加し、均一に分散させたものを用いて、表1に
示す様な付着強度、表面強度の異なる印刷受容層10を
有するカード型光ディスクBを作製した。そして、印刷
画像層11の印刷画像の画質や耐久性及びカード型光デ
ィスクの信号特性、反り角、信頼性の評価を行った。そ
の結果を表1に示す。表1中、「受容層」は印刷受容層
10を、「画像」は印刷画像層11を、「最外層」は保
護層7を、そして「印刷画像」は印刷画像層11の印刷
画像をそれぞれ示す。
【0027】
【表1】
【0028】印刷画像層11の印刷画像の画質は、色
調、光沢、画像再現性や転写欠陥などを目視により判定
した。この印刷画像の耐久性は、温度80℃湿度85%
RH300hの高温高湿試験を行った後の印刷面をワイ
パー(品番ベンコットM3、旭化成製)を用いて手で強
く摩擦し、表面状態を観察した。
【0029】印刷受容層10と昇華型熱転写プリンタを
用いて形成される印刷画像層11との間の付着強度は、
図1〜図3に示す様なカード型光ディスクBにおいて印
刷画像層11、印刷受容層10、保護層7、反射層6、
記録層5を貫通して、基板4に達する切り傷を碁盤目状
に付けた試験片を用いて、碁盤目試験法(JIS K5
400)に従い、印刷受容層10と印刷画像層11との
間の剥離状態を目視により判定した。
【0030】また、印刷受容層10とカード型光ディス
クBの最外層(保護層7又は基板4)との間の付着強度
は、図1において印刷画像層10が設けられていないカ
ード型光ディスクBを試験片として用いる以外は、前記
試験法と同様に行い、印刷受容層10とカード型光ディ
スクBの最外層(この場合は保護層4)との間の剥離状
態を目視により判定した。
【0031】印刷受容層10の表面強度は、清浄なガラ
ス板上に印刷受容層10をスクリーン法(300メッシ
ュ)により30μm以下の厚さになる様に塗布し、紫外
線硬化(メタルハライドランプ、500mJ/cm2
させたものを試験片とし、表面強度試験法(JIS K
5400 8.4)に従い評価した。
【0032】カード型光ディスクBの特性としては、情
報記録領域8に情報記録後のEFM信号、C1エラーレ
ートと反り角、そして温度80℃湿度85%RH300
hの高温高湿試験を行い、諸特性の変化を評価した。印
刷受容層10の厚さは、接触式表面形状測定器(型式D
EKTAK、日本真空技術製)を用いて測定した。
【0033】表1から明らかな様に、印刷受容層10が
塩化ビニル樹脂及び白色顔料を含有する紫外線硬化性樹
脂から成る実施例1〜4の場合は、印刷画像の画質や耐
久性において良好な結果を示している。特に、実施例1
に示す様に、印刷受容層10と昇華型熱転写プリンタを
用いて形成される印刷画像層11との間の付着強度が評
価点数10、また、印刷受容層10とカード型光ディス
クBの最外層(保護層7)との間の付着強度が評価点数
10、また、印刷受容層10の表面強度がHの場合に
は、カード型光ディスクBの信号特性、反り角、信頼性
を含む全ての特性が優れていることが判明した。
【0034】これに対して、比較例1,2に示す様に印
刷受容層10が塩化ビニル樹脂及び白色顔料を含有しな
い紫外線硬化性樹脂から成る場合は、昇華性インキの染
色性、定着性が極めて悪く、印刷できないことが判明し
た。
【0035】尚、上記実施例ではカード型光ディスクB
がCD−R対応の場合を例にとって説明したが、本発明
におけるカード型光ディスクの外観、寸法、構成、製造
方法や印刷領域などは、これにより限定されるものでは
ない。また、前記したカード型光ディスクBには情報記
録領域8しか形成されていないが、中心孔2を中心とし
て同心円状に記録専用領域、情報記録領域8を形成して
も良い。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、情報記録
領域以外の一方の面及び/又は他方の面に熱転写印刷用
の印刷受容層を設けたことによって、この印刷受容層上
に熱転写印刷した画像における昇華性インキの染色性、
密着性を向上することができ、また、この印刷受容層の
下地層(保護層、基板) との密着性も高いからこの印
刷受容層上の印刷画像層(印刷画像)の耐久性を大幅に
向上することができ、さらに、この印刷受容層は昇華型
熱転写プリンタのサーマルヘッドの加熱、加圧を和らげ
る断熱、クッションの役目も果たすから印刷受容層の下
地層(保護層、基板)に対するダメージを大幅に低減で
き、さらにまた、この印刷受容層自体が温度湿度や外力
による変形や変質が小さいから媒体としての記録再生特
性の劣化や反りも発生しないカード型光情報記録媒体を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるカード型光情報記録
媒体の情報記録面を説明するための図である。
【図2】 図1に示したカード型光情報記録媒体の印刷
面を説明するための図である。
【図3】 図1に示したカード型光情報記録媒体の縦断
面構造を説明するための図である。
【図4】 CD−Rの情報記録面を説明するための図で
ある。
【図5】 図4に示したCD−Rの縦断面構造を説明す
るための図である。
【符号の説明】
1A,10A 情報記録面(一方の面) 1B,10B 表示面(他方の面) 2中心孔 3,8 情報記録領域 4 基板 7 保護層 10 印刷受容層 10A1,10A2,10A3 周辺部 11 印刷画像層 A CD−R B カード型光ディスク(カード型光情報記録媒体)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクのフォーマットに準拠して情
    報を記録再生し、かつ前記光ディスクの中心孔と同一の
    中心孔を備えたカード型光情報記録媒体であって、 基板の一方の面上には、情報記録領域を設け、 前記一方の面上の前記情報記録領域を除く周辺領域及び
    /又は前記基板の他方の面上には、熱転写印刷用の印刷
    受容層を設けたことを特徴とするカード型光情報記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のカード型光情報記録媒体
    であって、 前記印刷受容層は、塩化ビニル樹脂と白色顔料とを含有
    した紫外線硬化性樹脂を用いた印刷受容層であることを
    特徴とするカード型光情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のカード型光情報記録媒体
    であって、 前記紫外線硬化性樹脂は、紫外線硬化前の状態において
    有機溶剤を含有しない紫外線硬化性樹脂であることを特
    徴とするカード型光情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1に記
    載のカード型光情報記録媒体であって、 前記印刷受容層と前記印刷受容層の下層との間の付着強
    度、及び、前記印刷受容層と前記印刷受容層の上層との
    間の付着強度はそれぞれ、JIS K5400に基づく
    碁盤目試験法において、評価点数10であることを特徴
    とするカード型光情報記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか1に記
    載のカード型光情報記録媒体であって、 前記印刷受容層の表面強度は、JIS K5400 8.
    4に基づく表面強度試験法において、Hであることを特
    徴とするカード型光情報記録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか1に記
    載のカード型光情報記録媒体であって、 前記印刷受容層の厚さは、10μmから30μmまでの
    厚さであることを特徴とするカード型光情報記録媒体。
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