JP2002023295A - ハロゲン化銀写真感光材料およびメチン色素 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料およびメチン色素

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JP2002023295A
JP2002023295A JP2001118281A JP2001118281A JP2002023295A JP 2002023295 A JP2002023295 A JP 2002023295A JP 2001118281 A JP2001118281 A JP 2001118281A JP 2001118281 A JP2001118281 A JP 2001118281A JP 2002023295 A JP2002023295 A JP 2002023295A
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Tetsuo Nakamura
哲生 中村
Takanori Hioki
孝徳 日置
Katsuhisa Ozeki
勝久 大関
Naoyuki Hanaki
直幸 花木
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高感度で処理後の残色の少なく、連続処理後の
写真性変動が小さく、または圧力耐性を悪化させないハ
ロゲン化銀感光材料を提供する。 【解決手段】下記一般式(I)で表されるメチン色素を
少なくとも1種含有するハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(I) 【化1】 式(I)中、Yは5〜6員の不飽和複素環を形成するの
に必要な原子群を表し、さらに他の5〜6員の炭素環ま
たは複素環と縮合していても置換基を有していてもよ
い。Zは5〜6員の含窒素複素環を形成するために必要
な原子群を表し、芳香族環が縮環していてもよい。Rは
置換もしくは無置換の、アルキル基、アリール基、複素
環基を表し、Dはメチン色素を形成するのに必要な基を
表す。L1及びL2はメチン基を表し、pは0又は1を表
す。Mは対イオンを表し、mは分子中の電荷を中和させ
るために必要な0以上の数を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀写真
感光材料に関するものである。さらに詳しくは、高感度
で処理後の残色の少ないハロゲン化銀写真感光材料に関
するものである。また、圧力耐性を悪化させないハロゲ
ン化銀写真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ハロゲン化銀写真感光材料の
高感度化、および処理後の残色低減のために、多大の努
力がなされてきた。分光増感のために用いられる増感色
素は、ハロゲン化銀写真感光材料の性能に大きな影響を
与えることが知られている。増感色素においては、構造
上の僅かな違いが、感度・かぶり・保存安定性・処理後
の残存着色(残色)などの写真性能に大きな影響を与
え、また増感色素を2種以上併用することによっても写
真性能に大きな影響を与えるが、その効果を事前に予測
するのは困難であり、従来から多くの研究者は数多くの
増感色素を合成し、また数多くの増感色素の併用を検討
してその写真性能を調べる努力をしてきた。しかし、依
然として写真性能を予想することができないのが現状で
ある。
【0003】以上の理由から、ハロゲン化銀粒子を高感
度に、かつかぶりや残色等の悪影響を生じさせずに分光
増感する技術が求められていた。また、分光増感に使用
する増感色素は粒子表面に吸着することで、粒子の圧力
耐性を悪化させることが知られている。増感色素として
は、圧力耐性を悪化させないものが望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、高感
度で処理後の残色の少ないハロゲン化銀感光材料を提供
することにある。また、圧力耐性を悪化させないハロゲ
ン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は鋭意研究
を行なった結果、下記の手段によって達成することがで
きた。すなわち、
【0006】(1)下記一般式(I)で表されるメチン
色素を少なくとも1種含有することを特徴とするハロゲ
ン化銀写真感光材料。 一般式(I)
【0007】
【化10】
【0008】式(I)中、Yは5〜6員の不飽和複素環
を形成するのに必要な原子群を表し、さらに他の5〜6
員の炭素環または複素環と縮合していても置換基を有し
ていてもよい。Zは5〜6員の含窒素複素環を形成する
ために必要な原子群または結合を表し、さらに他の5〜
6員の炭素環または複素環と縮合していてもよい。Rは
置換もしくは無置換の、アルキル基、アリール基、また
は複素環基を表し、Dはメチン色素を形成するのに必要
な基を表す。L1およびL2は各々メチン基を表し、pは
0または1を表す。Mは対イオンを表し、mは分子中の
電荷を中和させるために必要な0以上の数を表す。 (2)前記一般式(I)で表されるメチン色素におい
て、YとZを含んだ縮合環が下記のY−1〜Y−24か
ら選ばれることを特徴とする上記(1)に記載のハロゲ
ン化銀写真感光材料。ただしY−1〜Y−24はさらに
他の5〜6員の炭素環または複素環と縮合していても置
換基を有していてもよい。
【0009】
【化11】
【0010】各構造式中、*はメチン鎖と連結する位置
を表す。 (3)前記一般式(I)で表されるメチン色素が下記一
般式(II)で表されることを特徴とする上記(1)に記
載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(II)
【0011】
【化12】
【0012】式(II)中、X21およびX22は各々酸素原
子、硫黄原子、またはセレン原子を表し、V21、V22
各々水素原子または置換基を表し、互いに連結して縮合
環を形成してもよい。D、R、Mおよびmは一般式
(I)におけるものと同義である。 (4)前記一般式(II)で表されるメチン色素におい
て、V21とV22が同時に水素原子であることはないこと
を特徴とする上記(3)に記載のハロゲン化銀写真感光
材料。 (5)前記一般式(II)で表されるメチン色素におい
て、X22が硫黄原子であり、Rはカルボキシアルキル
基、スルホアルキル基、及びアルカンスルホニルカルバ
モイルアルキル基の内から選ばれ、V21とV22が同時に
水素原子であることはないことを特徴とする上記(4)
に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 (6)前記一般式(I)で表されるメチン色素が下記一
般式(III)で表されることを特徴とする上記(1)に
記載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(III)
【0013】
【化13】
【0014】式(III)中、X23およびX24は各々酸素
原子、硫黄原子、またはセレン原子を表し、V23、V24
は各々水素原子または置換基を表し、互いに連結して縮
合環を形成してもよい。D、R、Mおよびmは一般式
(I)におけるものと同義である。 (7)前記一般式(III)で表されるメチン色素におい
て、V23とV24が同時に水素原子であることはなく、X
23が硫黄原子の場合にはV23がフェニル基ではないかV
24がメチル基ではないことを特徴とする上記(6)に記
載のハロゲン化銀写真感光材料。 (8)前記一般式(III)で表されるメチン色素におい
て、X24が硫黄原子であり、Rはカルボキシアルキル
基、スルホアルキル基、及びアルカンスルホニルカルバ
モイルアルキル基の内から選ばれ、V23とV24が同時に
水素原子であることはなく、X23が硫黄原子の場合には
24がメチル基ではないことを特徴とする上記(7)に
記載のハロゲン化銀写真感光材料。 (9)前記一般式(I)で表されるメチン色素が下記一
般式(IV)で表されることを特徴とする上記(1)に記
載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(IV)
【0015】
【化14】
【0016】式(IV)中、X1は酸素原子、硫黄原子、
セレン原子、テルル原子、>N−R3、または−La=L
b−を表し、Y1は5〜6員の不飽和複素環を形成するの
に必要な原子群を表し、さらに他の5〜6員の炭素環ま
たは複素環と縮合していても置換基を有していてもよ
い。Z1は5〜6員の含窒素複素環を形成するのに必要
な原子群を表し、さらに他の5〜6員の炭素環または複
素環と縮合していてもよい。R1、R2、R3は各々置換
もしくは無置換の、アルキル基、アリール基、または複
素環基を表し、La、Lb、L3、L4、L5、L6、L7
各々メチン基を表し、n1は0以上の整数を表し、p1
0または1を表す。M1は対イオンを表し、m1は分子中
の電荷を中和させるために必要な0以上の数を表す。 (10)前記一般式(IV)で表されるメチン色素におい
て、複素環Y1を構成する原子群(環上の置換基を含ま
ない)およびX1のうち少なくとも1つに酸素原子が含
まれることを特徴とする上記(9)に記載のハロゲン化
銀写真感光材料。 (11)前記一般式(IV)で表されるメチン色素が下記
一般式(V)で表されることを特徴とする上記(9)に
記載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(V)
【0017】
【化15】
【0018】式(V)中、X3、X4は各々酸素原子、硫
黄原子、またはセレン原子を表し、Y3はフラン環を表
し、さらに他の5〜6員の炭素環または複素環と縮合し
ていても置換基を有していてもよい。Y4はベンゼン環
または5〜6員の不飽和複素環を形成するのに必要な原
子群を表し、さらに他の5〜6員の炭素環または複素環
と縮合していても置換基を有していてもよい。R4、R5
は各々置換もしくは無置換の、アルキル基、アリール
基、又は複素環基を表し、M2は対イオンを表し、m2
分子中の電荷を中和させるために必要な0以上の数を表
す。 (12)前記一般式(IV)で表されるメチン色素が下記
一般式(VI)で表されることを特徴とする上記(9)に
記載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(VI)
【0019】
【化16】
【0020】式(VI)中、X5、X6は各々酸素原子、硫
黄原子、またはセレン原子を表すが、少なくとも一方は
酸素原子である。Y5は5〜6員の不飽和複素環を形成
するのに必要な原子群を表し、さらに他の5〜6員の炭
素環または複素環と縮合していても置換基を有していて
もよい。Y6はベンゼン環または5〜6員の不飽和複素
環を形成するのに必要な原子群を表し、さらに他の5〜
6員の炭素環または複素環と縮合していても置換基を有
していてもよい。R6、R7、R8は各々置換もしくは無
置換の、アルキル基、アリール基、または複素環基を表
し、M3は対イオンを表し、m3は分子中の電荷を中和さ
せるために必要な0以上の数を表す。 (13)下記一般式(VII)で表されることを特徴とす
るメチン色素。 一般式(VII)
【0021】
【化17】
【0022】式(VII)中、X31、X32は各々酸素原
子、硫黄原子、またはセレン原子を表し、V31、V32
各々水素原子または置換基を表すが、同時に水素原子で
あることはない。Y31はベンゼン環または5〜6員の不
飽和複素環を形成するのに必要な原子群を表し、さらに
他の5〜6員の炭素環または複素環と縮合していても置
換基を有していてもよい。R31、R32は各々カルボキシ
アルキル基、スルホアルキル基、及びアルカンスルホニ
ルカルバモイルアルキル基の内から選ばれ、L32
33、L34は各々メチン基を表し、n31は0以上の整数
を表し、M31は対イオンを表し、m31は分子中の電荷を
中和させるために必要な0以上の数を表す。 (14)前記一般式(VII)で表されるメチン色素にお
いて、X31が硫黄原子であり、V31が水素原子であり、
32が塩素原子または臭素原子であることを特徴とする
上記(13)に記載のメチン色素。 (15)下記一般式(VIII)で表されることを特徴とす
るメチン色素。 一般式(VIII)
【0023】
【化18】
【0024】式(VIII)中、X33、X34は各々酸素原
子、硫黄原子、またはセレン原子を表し、V33、V34
各々水素原子または置換基を表すが、同時に水素原子で
あることはない。Y32はベンゼン環または5〜6員の不
飽和複素環を形成するのに必要な原子群を表し、さらに
他の5〜6員の炭素環または複素環と縮合していても置
換基を有していてもよい。R33、R34は各々カルボキシ
アルキル基、スルホアルキル基、及びアルカンスルホニ
ルカルバモイルアルキル基の内から選ばれ、L35
36、L37は各々メチン基を表し、n32は0以上の整数
を表し、M32は対イオンを表し、m32は分子中の電荷を
中和させるために必要な0以上の数を表す。 (16)前記一般式(VIII)で表されるメチン色素にお
いて、X33が硫黄原子であり、V34が水素原子であり、
33が塩素原子または臭素原子であることを特徴とする
上記(15)に記載のメチン色素。 (17)前記一般式(VII)または一般式(VIII)のメ
チン色素を少なくとも1種含有することを特徴とする上
記(1)に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 (18)前記一般式(I)で表されるメチン色素におい
て、Yがフラン環またはピロール環であり、さらに該環
は他の5〜6員の炭素環または複素環と縮合していても
置換基を有していてもよいことを特徴とする上記(1)
に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 (19)前記一般式(I)で表されるメチン色素が下記
一般式(XX)で表されることを特徴とする上記(18)
に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(XX)
【0025】
【化19】
【0026】式(XX)中、Y51は他の5〜6員の炭素環
または複素環と縮合していても置換基を有していてもよ
いフラン環またはピロール環を表す。なお、Y51が縮環
している2つの炭素原子の間の結合は、1重結合であっ
ても2重結合であってもよい。X51およびX52は各々酸
素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子、窒素原
子、又は炭素原子を表す。Y52はベンゼン環または5〜
6員の不飽和複素環を形成するのに必要な原子群を表
し、さらに他の5〜6員の炭素環または複素環と縮合し
ていても置換基を有していてもよい。なお、Y52が縮環
している2つの炭素原子の間の結合は、1重結合であっ
ても2重結合であってもよい。R51およびR 52は各々置
換もしくは無置換の、アルキル基、アリール基、または
複素環基を表す。L51、L52およびL53は各々メチン基
を表し、n51は0、1、2、3、又は4を表す。M51
対イオンを表し、m51は分子中の電荷を中和させるため
に必要な0以上の数を表す。 (20)前記一般式(I)で表されるメチン色素におい
て、Yがチオフェン環であり、さらに該環は他の5〜6
員の炭素環または複素環と縮合していても置換基を有し
ていてもよいが、少なくとも1つの置換基が置換してい
ることを特徴とする上記(1)に記載のハロゲン化銀写
真感光材料。 (21)前記一般式(I)で表されるメチン色素におい
て、Yがチオフェン環であり、さらに該環は他の5〜6
員の炭素環または複素環と縮合していても置換基を有し
ていてもよいが、少なくとも1つのハロゲン原子が置換
していることを特徴とする上記(20)に記載のハロゲ
ン化銀写真感光材料。 (22)前記一般式(I)で表されるメチン色素が下記
一般式(XXX)で表されることを特徴とする上記(2
1)に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(XXX)
【0027】
【化20】
【0028】式(XXX)中、Y61は他の5〜6員の炭素
環または複素環と縮合していても置換基を有していても
よいが、少なくとも1つのハロゲン原子が置換したチオ
フェン環を表す。なお、Y61が縮環している2つの炭素
原子の間の結合は、1重結合であっても2重結合であっ
てもよい。X61およびX62は各々酸素原子、硫黄原子、
セレン原子、テルル原子、窒素原子、又は炭素原子を表
す。Y62はベンゼン環または5〜6員の不飽和複素環を
形成するのに必要な原子群を表し、さらに他の5〜6員
の炭素環または複素環と縮合していても置換基を有して
いてもよい。なお、Y62が縮環している2つの炭素原子
の間の結合は、1重結合であっても2重結合であっても
よい。R61およびR62は各々置換もしくは無置換の、ア
ルキル基、アリール基、または複素環基を表す。L61
62およびL63は各々メチン基を表し、n61は0または
1を表す。M61は対イオンを表し、m61は分子中の電荷
を中和させるために必要な0以上の数を表す。 (23)前記一般式(XXX)で表されるメチン色素にお
いて、n61は1であることを特徴とする上記(22)に
記載のハロゲン化銀写真感光材料。 (24)前記一般式(XXX)で表されるメチン色素にお
いて、R61およびR62の少なくとも一方が酸基が置換し
たアルキル基であることを特徴とする上記(22)のい
ずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料。 (25)前記一般式(XXX)で表されるメチン色素にお
いて、R61およびR62の両方とも酸基が置換したアルキ
ル基であることを特徴とする上記(24)に記載のハロ
ゲン化銀写真感光材料。 (26)前記一般式(XXX)で表されるメチン色素にお
いて、R61およびR62の少なくとも一方はスルホ基以外
の酸基で置換されたアルキル基であることを特徴とする
上記(25)に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 (27)前記一般式(XXX)で表されるメチン色素にお
いて、R61およびR62の少なくとも一方はカルボキシル
基、−CONHSO2−基、−SO2NHCO−基、−C
ONHCO−基、−SO2NHSO2−基が置換したアル
キル基であることを特徴とする上記(26)に記載のハ
ロゲン化銀写真感光材料。 (28)前記一般式(XXX)で表されるメチン色素にお
いて、R61およびR62の一方はスルホ基以外の酸基で置
換されたアルキル基であり、他方はスルホ基で置換され
たアルキル基であることを特徴とする上記(25)また
は(26)のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材
料。 (29)前記一般式(XXX)で表されるメチン色素にお
いて、R61およびR62の一方はカルボキシル基、−CO
NHSO2−基、−SO2NHCO−基、−CONHCO
−基、−SO2NHSO2−基が置換したアルキル基であ
り、他方はスルホ基で置換されたアルキル基であること
を特徴とする上記(28)に記載のハロゲン化銀写真感
光材料。 (30)前記(22)に記載の一般式(XXX)で表され
るメチン色素が下記一般式(XXXI)または(XXXII)で
表されることを特徴とする上記(22)に記載のハロゲ
ン化銀写真感光材料。 一般式(XXXI)
【0029】
【化21】
【0030】一般式(XXXII)
【0031】
【化22】
【0032】式(XXXI)および(XXXII)中、L61、L
62およびL63は各々メチン基を表し、V61はハロゲン原
子を表す。X61、X62、Y62、R61、R62、L61
62、L 63、n61、M61およびm61は(22)記載の一
般式(XXX)と同義である。(31)前記(30)に記
載の一般式(XXXI)または(XXXII)で表されるメチン
色素が下記一般式(XXXIa)または(XXXIIa)で表され
ることを特徴とする上記(30)に記載のハロゲン化銀
写真感光材料。 一般式(XXXIa)
【0033】
【化23】
【0034】一般式(XXXIIa)
【0035】
【化24】
【0036】式(XXXIa)および(XXXIIa)中、V85
ハロゲン原子を表し、X81およびX8 2は各々酸素原子ま
たは硫黄原子を表す。R81およびR82は各々酸基で置換
されたアルキル基を表す。V81、V82、V83およびV84
は各々水素原子または置換基を表す。M81は対イオンを
表し、m81は分子中の電荷を中和させるために必要な0
以上の数を表す。 (32)前記(31)に記載の一般式(XXXIa)または
(XXXIIa)で表されるメチン色素において、R81および
82の少なくとも一方はカルボキシル基またはアルカン
スルホニルカルバモイル基で置換されたアルキル基であ
り、他方はスルホ基で置換されたアルキル基であること
を特徴とする上記(31)に記載のハロゲン化銀写真感
光材料。 (33)前記(30)に記載の一般式(XXXI)または
(XXXII)で表されるメチン色素が下記一般式(XXXIb)
または(XXXIIb)で表されることを特徴とする上記(3
0)に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(XXXIb)
【0037】
【化25】
【0038】一般式(XXXIIb)
【0039】
【化26】
【0040】式(XXXIb)および(XXXIIb)中、V95
ハロゲン原子を表し、X91およびX9 2は各々酸素原子ま
たは硫黄原子を表す。R91およびR92は各々置換もしく
は無置換の、アルキル基、アリール基、または複素環基
を表す。A91はメチル基、エチル基またはプロピル基を
表し、V91、V92、V93およびV94は各々水素原子また
は置換基を表す。M91は対イオンを表し、m91は分子中
の電荷を中和させるために必要な0以上の数を表す。 (34)J会合体を形成した前記(1)〜(33)のい
ずれかに記載の色素を含むことを特徴とする上記(1)
〜(33)のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材
料。 (35)前記(18)〜(34)のいずれかに記載のメ
チン色素。
【0041】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。まず本発明の一般式(I)で表されるメチン色素
について詳しく説明する。
【0042】Yで形成される5員不飽和複素環としては
ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾ
ール環、フラン環、オキサゾール環、イソオキサゾール
環、チオフェン環、チアゾール環、イソチアゾール環、
チアジアゾール環、セレノフェン環、セレナゾール環、
イソセレナゾール環、テルロフェン環、テルラゾール
環、イソテルラゾール環等を、6員不飽和複素環として
はピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン
環、ピラン環、チオピラン環等を挙げることができ、さ
らに他の5〜6員の炭素環または複素環と縮合して、例
えばインドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン
環、チエノチオフェン環を形成することもできる。好ま
しくはピロール環、フラン環、チオフェン環、またはピ
リジン環であり、特にチオフェン環またはフラン環であ
ることが好ましい。なお、Yが縮環している2つの炭素
原子の間の結合は、1重結合であっても2重結合であっ
てもよいが、好ましくは2重結合である。
【0043】Zにより完成される5〜6員の含窒素複素
環は、ベンゼン環、シクロヘキセン環、ナフタレン環な
どの炭素環や、ピラジン環、チオフェン環などの複素環
が縮合していてもよい。Zは好ましくはオキサゾール
環、チアゾール環、セレナゾール環、イミダゾール環、
2−ピリジン環、4−ピリジン環を挙げることができ
る。Zはより好ましくはオキサゾール環、チアゾール
環、イミダゾール環またはピリジン環であり、さらに好
ましくはオキサゾール環、またはチアゾール環である。
特に好ましくはチアゾール環である。
【0044】Rで表されるアルキル基は無置換でも置換
されていてもよく、炭素原子1から18、好ましくは1
から7、特に好ましくは1から4の無置換アルキル基
(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル、
オクタデシル)、炭素原子1から18、好ましくは1か
ら7、特に好ましくは1から4の置換アルキル基{置換
基として例えば炭素数6から12のアリール基(例えば
フェニル、p−クロロフェニル、p−トリル)、炭素数
2から6の不飽和炭化水素基(例えばビニル)、カルボ
キシ基、スルホ基、スルファト基、シアノ基、ハロゲン
原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ヒドロキ
シ基、メルカプト基、炭素数1から7のアルコキシ基
(例えばメトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、
ベンジルオキシ)、炭素数6から12のアリーロキシ基
(例えばフェノキシ、1−ナフトキシ)、炭素数1から
7のアルキルチオ基(例えばメチルチオ)、炭素数6か
ら12のアリールチオ基(例えばフェニルチオ、1−ナ
フチルチオ)、炭素数1から7のアシル基(例えばアセ
チル、ベンゾイル)、炭素数2から8のアルコキシカル
ボニル基(例えばエトキシカルボニル、ベンジルオキシ
カルボニル)、炭素数7から13のアリーロキシカルボ
ニル基(例えばフェノキシカルボニル)、炭素数1から
8のアシルオキシ基(例えばアセチルオキシ)、カルバ
モイル基(例えばモルホリノカルボニル)、スルファモ
イル基(例えばN,N−ジメチルスルファモイル)、複
素環基(例えばテトラヒドロフリル)、アルカンスルホ
ニルカルバモイル基(例えばメタンスルホニルカルバモ
イル)、アシルカルバモイル基(例えばアセチルカルバ
モイル)、アシルスルファモイル基(例えばアセチルス
ルファモイル)、アルカンスルホニルスルファモイル基
(例えばメタンスルホニルスルファモイル)など}が挙
げられる。
【0045】Rで表されるアリール基は無置換でも置換
されていてもよく、炭素数6から20、好ましくは炭素
数6から15、さらに好ましくは炭素数6から10の無
置換アリール基(例えばフェニル、1−ナフチル)、炭
素数6から26、好ましくは炭素数6から21、さらに
好ましくは炭素数6から16の置換アリール基{置換基
としては、前記置換アルキル基の説明中で述べた各置換
基(アリール基、不飽和炭化水素基、カルボキシ基、ス
ルホ基、スルファト基、シアノ基、ハロゲン原子(例え
ばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ヒドロキシ基、メル
カプト基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニ
ル基、アリーロキシカルボニル基、アシルオキシ基、カ
ルバモイル基、スルファモイル基、複素環基、アルカン
スルホニルカルバモイル基、アシルカルバモイル基、ア
シルスルファモイル基、アルカンスルホニルスルファモ
イル基など)またはアルキル基(置換されてよい)が挙
げられる}であり、好ましくはフェニル基である。
【0046】Rで表される複素環基は無置換でも置換さ
れていてもよく、炭素数1から20、好ましくは炭素数
1から15、さらに好ましくは炭素数1から10の無置
換複素環基(例えばピロール、フラン、チオフェン)、
炭素数1から26、好ましくは炭素数1から21、さら
に好ましくは炭素数1から16の置換アゾール基{置換
基としては、前記置換アルキル基の説明中で述べた各置
換基(アリール基、不飽和炭化水素基、カルボキシ基、
スルホ基、スルファト基、シアノ基、ハロゲン原子(例
えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ヒドロキシ基、メ
ルカプト基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボ
ニル基、アリーロキシカルボニル基、アシルオキシ基、
カルバモイル基、スルファモイル基、複素環基、アルカ
ンスルホニルカルバモイル基、アシルカルバモイル基、
アシルスルファモイル基、アルカンスルホニルスルファ
モイル基など)またはアルキル基(置換されてよい)が
挙げられる}である。
【0047】Rは好ましくは、酸基または解離性プロト
ンを有する基{具体的にはカルボキシル基、スルホ基、
リン酸基、ホウ酸基、アルカンスルホニルカルバモイル
基(例えばメタンスルホニルカルボニル)、アシルカル
バモイル基(例えばアセチルカルバモイル)、アシルス
ルファモイル基(例えばアセチルスルファモイル)、ア
ルカンスルホニルスルファモイル基(例えばメタンスル
ホニルスルファモイル)等}が置換したアルキル基であ
る。さらに好ましくは、カルボキシメチル基、2−スル
ホエチル基、3−スルホプロピル基、3−スルホブチル
基、4−スルホブチル基、またはメタンスルホニルカル
バモイルメチル基である。
【0048】L1、L2で表されるメチン基は各々置換基
を有していてもよく、置換基としては前記Rで表される
置換アルキル基の説明中で述べた各置換基(アリール
基、不飽和炭化水素基、カルボキシ基、スルホ基、スル
ファト基、シアノ基、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩
素、臭素、ヨウ素)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ア
ルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリー
ロキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルバモイル
基、スルファモイル基、複素環基、アルカンスルホニル
カルバモイル基など)またはアルキル基(置換されてよ
い)が挙げられる。pは0が好ましい。
【0049】Mは対イオンを表し、色素のイオン電荷を
中性にするために必要であるとき、陽イオンまたは陰イ
オンの存在を示すために式の中に含められている。ある
色素が陽イオン、陰イオンであるか、あるいは正味のイ
オン電荷を持つかどうかは、その置換基および溶液中の
環境(pHなど)に依存する。典型的な陽イオンとして
は水素イオン(H+)、アルカリ金属イオン(例えばナ
トリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン)、
アルカリ土類金属イオン(例えばカルシウムイオン)な
どの無機陽イオン、アンモニウムイオン(例えば、アン
モニウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオン、
トリエチルアンモニウムイオン、ピリジニウムイオン、
エチルピリジニウムイオン、1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕−7−ウンデセニウムイオン)などの有
機イオンが挙げられる。陰イオンは無機陰イオンあるい
は有機陰イオンのいずれであってもよく、ハロゲン化物
陰イオン(例えばフッ化物イオン、塩化物イオン、臭化
物イオン、ヨウ化物イオン)、置換アリ−ルスルホン酸
イオン(例えばp−トルエンスルホン酸イオン、p−ク
ロルベンゼンスルホン酸イオン)、アリ−ルジスルホン
酸イオン(例えば1,3−ベンゼンスルホン酸イオン、
1,5−ナフタレンジスルホン酸イオン、2,6−ナフ
タレンジスルホン酸イオン)、アルキル硫酸イオン(例
えばメチル硫酸イオン)、硫酸イオン、チオシアン酸イ
オン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、
ピクリン酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロメタンス
ルホン酸イオンが挙げられる。さらに、イオン性ポリマ
ーまたは色素と逆電荷を有する他の色素を用いてもよ
い。好ましい陽イオンは、ナトリウムイオン、カリウム
イオン、トリエチルアンモニウムイオン、テトラエチル
アンモニウムイオン、ピリジニウムイオン、エチルピリ
ジニウムイオン、メチルピリジニウムイオンである。好
ましい陰イオンは過塩素酸イオン、ヨウ化物イオン、臭
化物イオン、置換アリールスルホン酸イオン(例えばp
−トルエンスルホン酸イオン)である。mは電荷を均衡
させるのに必要な0以上の数を表し、分子内塩を形成す
る場合は0である。好ましくは0以上4以下の数であ
る。
【0050】Dはメチン色素を形成するのに必要な基で
あり、Dによりいかなるメチン色素を形成することも可
能であるが、好ましくはシアニン色素、メロシアニン色
素、ロダシアニン色素、3核メロシアニン色素、アロポ
ーラー色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素などが挙
げられる。これらの色素の詳細については、F.M.Harmer
著「Heterocyclic Compounds-Cyanine Dyes and Relate
d Compounds 」、JohnWiley & Sons社−ニューヨーク、
ロンドン、1964年刊、D.M.Sturmer 著「Heterocycl
ic Compounds-Special topics in heterocyclic chemis
try 」、第18章、第14節、第482から515頁な
どに記載されている。シアニン色素、メロシアニン色
素、ロダシアニン色素の一般式は、米国特許第5、34
0、694号第21、22欄の(XI)、(XII)、(XII
I)に示されているものが好ましい。ただし、n12、n1
5、n17、n18の数は限定せず、0以上の整数(好まし
くは4以下)とする。また、一般式(I)において、D
によりシアニン色素が形成される場合などは、下記のよ
うな共鳴式で表現することも可能である。
【0051】
【化27】
【0052】さらに好ましいのは一般式(I)で表わさ
れるメチン色素が、下記一般式(IX)、(X)、(X
I)、(XII)から選ばれたメチン色素である場合であ
る。 一般式(IX)
【0053】
【化28】
【0054】式(IX)中、Y、R、Z、L1、L2、pは
式(I)と同義であり、L11、L12、L13、L14および
15は各々メチン基を表す。p11は0または1を表す。
11は0、1、2、または3を表す。Y11は5〜6員の
含窒素複素環を形成するために必要な原子群を表し、さ
らに他の炭素環または複素環が縮環していてもよい。M
11は対イオンを表し、m11は分子の電荷を中和するのに
必要な0以上4以下の数を表す。R11は置換もしくは無
置換の、アルキル基、アリール基、または複素環基を表
す。 一般式(X)
【0055】
【化29】
【0056】式(X)中、Y、R、Z、L1、L2、pは
式(I)と同義であり、L16およびL17は各々メチン基
を表す。n12は0、1、2、または3を表す。Y12は5
〜6員の含窒素複素環を形成するために必要な原子群を
表す。M12は対イオンを表し、m12は分子の電荷を中和
するのに必要な0以上4以下の数を表す。R12は置換も
しくは無置換の、アルキル基、アリール基、または複素
環基を表す。 一般式(XI)
【0057】
【化30】
【0058】式(XI)中、Y、R、Z、L1、L2、pは
式(I)と同義であり、L18、L19、L20、L21
22、L23およびL24は各々メチン基を表す。p12は0
または1を表す。n13およびn14は各々0、1、2、ま
たは3を表す。Y13およびY14は各々5〜6員の含窒素
複素環を形成するために必要な原子群を表す。ただしY
14にはさらに他の炭素環または複素環が縮環していても
よい。M13は対イオンを表し、m13は分子の電荷を中和
するのに必要な0以上4以下の数を表す。R13およびR
14は各々置換もしくは無置換の、アルキル基、アリール
基、または複素環基を表す。 一般式(XII)
【0059】
【化31】
【0060】式(XII)中、Y、R、Z、L1、L2、pは
式(I)と同義であり、L25、L26、L27、L28
29、L30およびL31は各々メチン基を表す。p13は0
または1を表す。n15およびn16は各々0、1、2、ま
たは3を表す。Y15およびY16は各々5〜6員の含窒素
複素環を形成するために必要な原子群を表す。ただしY
15にはさらに他の炭素環または複素環が縮環していても
よい。M14は対イオンを表し、m14は分子の電荷を中和
するのに必要な0以上4以下の数を表す。R15およびR
16は各々置換もしくは無置換の、アルキル基、アリール
基、または複素環基を表す。
【0061】一般式(IX)、(X)、(XI)および(XI
I)中のY11、Y14およびY15で表される5〜6員の含窒
素複素環は、さらに他の5〜6員の炭素環または複素環
と縮合していてもよい。炭素環としてはベンゼン環、ナ
フタレン環など、複素環としてはピラジン環、チオフェ
ン環などが挙げられる。具体的には、後述の一般式(I
V)のZ1の例として挙げる5〜6員含窒素複素環が好ま
しい。
【0062】Y12は酸性核を形成するために必要な原子
群を表すが、いかなる一般のメロシアニン色素の酸性核
の形をとることもできる。ここでいう酸性核とは、例え
ばT.H.James編「The Theory of the Photographic Proc
ess」第4版、MacMillan Publishing社刊、1977
年、198頁により定義される。具体的には、米国特許
第3,567,719号、同第3,575,869号、
同第3,804,634号、同第3,837,862
号、同第4,002,480号、同第4,925,77
7号、特開平3−167546号などに記載されている
ものが挙げられる。酸性核が、炭素、窒素、およびカル
コゲン(典型的には酸素、硫黄、セレン、およびテル
ル)原子からなる5〜6員の含窒素複素環を形成すると
き好ましく、次の核が挙げられる。
【0063】2−ピラゾリン−5−オン、ピラゾリジン
−3,5−ジオン、イミダゾリン−5−オン、ヒダント
イン、2または4−チオヒダントイン、2-イミノオキ
サゾリジン−4−オン、2−オキサゾリン−5−オン、
2−チオオキサゾリン−2,4−ジオン、イソオキサゾ
リン−5−オン、2−チアゾリン−4−オン、チアゾリ
ジン−4−オン、チアゾリジン−2,4−ジオン、ロー
ダニン、チアゾリジン−2,4−ジチオン、イソローダ
ニン、インダン−1,3−ジオン、チオフェン−3−オ
ン、チオフェン−3−オン−1,1−ジオキシド、イン
ドリン−2−オン、インドリン−3−オン、2−オキソ
インダゾリニウム、3−オキソインダゾリニウム、5,
7−ジオキソ−6,7−ジヒドロチアゾロ[3,2−
a]ピリミジン、シクロヘキサン−1,3−ジオン、
3,4−ジヒドロイソキノリン−4−オン、1,3−ジ
オキサン−4,6−ジオン、バルビツール酸、2−チオ
バルビツール酸、クロマン−2,4−ジオン、インダゾ
リン−2−オン、ピリド[1,2−a]ピリミジン−
1,3−ジオン、ピラゾロ[1,5−b]キナゾロン、
ピラゾロ[1,5−a]ベンズイミダゾール、ピラゾロ
ピリドン、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−
2,4−ジオン、3−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾ
[d]チオフェン−1,1−ジオキシド、3−ジシアノ
メチレン−2,3−ジヒドロベンゾ[d]チオフェン−
1,1−ジオキシドの核。
【0064】Y12として好ましくはヒダントイン、2ま
たは4−チオヒダントイン、2−オキサゾリン−5−オ
ン、2−チオオキサゾリン−2,4−ジオン、チアゾリ
ジン−2,4−ジオン、ローダニン、チアゾリジン−
2,4−ジチオン、バルビツール酸、2−チオバルビツ
ール酸であり、さらに好ましくは、ヒダントイン、2ま
たは4−チオヒダントイン、2−オキサゾリン−5−オ
ン、ローダニン、バルビツール酸、2−チオバルビツー
ル酸である。特に好ましくは2または4−チオヒダント
イン、2−オキサゾリン−5−オン、ローダニンであ
る。
【0065】Y13およびY16によって形成される5〜6
員の含窒素複素環は、Y12によって表される複素環から
オキソ基、またはチオキソ基を除いたものである。好ま
しくはヒダントイン、2または4−チオヒダントイン、
2−オキサゾリン−5−オン、2−チオオキサゾリン−
2,4−ジオン、チアゾリジン−2,4−ジオン、ロー
ダニン、チアゾリジン−2,4−ジチオン、バルビツー
ル酸、2−チオバルビツール酸からオキソ基、またはチ
オキソ基を除いたものであり、さらに好ましくは、ヒダ
ントイン、2または4−チオヒダントイン、2−オキサ
ゾリン−5−オン、ローダニン、バルビツール酸、2−
チオバルビツール酸からオキソ基、またはチオキソ基を
除いたものであり、特に好ましくは2または4−チオヒ
ダントイン、2−オキサゾリン−5−オン、ローダニン
からオキソ基、またチオキソ基を除いたものである。
【0066】R11、R12、R13、R14、R15およびR16
は各々置換もしくは無置換の、アルキル基、アリール
基、又は複素環基を表し、一般式(I)のメチン色素に
おけるRの例として挙げた基が好ましい。
【0067】L11、L12、L13、L14、L15、L16、L
17、L18、L19、L20、L21、L22、L23、L24
25、L26、L27、L28、L29、L30およびL31は各々
独立にメチン基を表す。L11〜L31で表されるメチン基
は置換基を有していてもよく、置換基としては前記一般
式(I)のメチン色素におけるRで表される置換アルキ
ル基の説明中で述べた各置換基(アリール基、不飽和炭
化水素基、カルボキシ基、スルホ基、スルファト基、シ
アノ基、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素)、ヒドロキシ基、メルカプト基、アルコキシ基、
アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ア
シル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボ
ニル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルファモ
イル基、複素環基、アルカンスルホニルカルバモイル
基、アシルカルバモイル基、アシルスルファモイル基、
アルカンスルホニルスルファモイル基など)またはアル
キル基(置換されてよい)が挙げられる。また他のメチ
ン基と環を形成してもよく、あるいはY11、Y12
13、Y14、Y15、Y16と共に環を形成することもでき
る。
【0068】n11、n12、n13およびn15として好まし
くは0、1、2であり、さらに好ましくは0、1であ
り、特に好ましくは1である。n14およびn16として好
ましくは0、1であり、さらに好ましくは0である。n
11、n12、n13、n14、n15およびn16が2以上の時、
メチン基が繰り返されるが同一である必要はない。
【0069】p11、p12およびp13は各々独立に0また
は1を表す。好ましくは0である。
【0070】M11、M12、M13、M14およびm11
12、m13、m14は、各々一般式(I)のメチン色素に
おけるM、mと同義であり、同様のものが好ましい。
【0071】一般式(I)のメチン色素の一つの形とし
て、YとZを含んだ縮合環が前記のY−1〜Y−24か
ら選ばれることが好ましい。ただしY−1〜Y−24は
さらに他の5〜6員の炭素環または複素環と縮合してい
ても置換基を有していてもよい。これらのうち特に好ま
しいのはY−1〜Y−7である。
【0072】一般式(I)のメチン色素の一つの形とし
て、一般式(II)または一般式(III)で表されることが
より好ましく、一般式(II)のメチン色素が特に好まし
い。
【0073】一般式(II)中、X21、X22は各々酸素原
子、硫黄原子、セレン原子を表すが、酸素原子または硫
黄原子であることが好ましく、X21、X22とも硫黄原子
であることが特に好ましい。
【0074】V21、V22で表される置換基としては前記
Rで表される置換アルキル基の説明中で述べた各置換基
(アリール基、不飽和炭化水素基、カルボキシ基、スル
ホ基、スルファト基、シアノ基、ハロゲン原子(例えば
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ヒドロキシ基、メルカ
プト基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル
基、アリーロキシカルボニル基、アシルオキシ基、カル
バモイル基、スルファモイル基、複素環基、アルカンス
ルホニルカルバモイル基、アシルカルバモイル基、アシ
ルスルファモイル基、アルカンスルホニルスルファモイ
ル基など)またはアルキル基(置換されてよい)が挙げ
られる。またV21とV22が互いに連結してさらに縮合環
を形成してもよく、縮合環としてはベンゼン環、シクロ
ヘキセン環、ナフタレン環やチオフェン環が挙げられる
が、さらなる縮合環は存在しないことが好ましい。
【0075】置換基V21およびV22としては水素原子、
ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、
シアノ基、メチル基、メトキシ基、メチルチオ基などが
好ましいが、同時に水素原子ではないことが好ましい。
21は水素原子であることがより好ましい。V22は塩素
原子、臭素原子、ヨウ素原子またはシアノ基であること
がより好ましく、塩素原子または臭素原子であることが
特に好ましく、最も好ましくは臭素原子である。
【0076】Rで表される置換基としてはカルボキシア
ルキル基、スルホアルキル基、またはアルカンスルホニ
ルカルバモイルアルキル基が好ましく、中でも特にカル
ボキシメチル基、2−スルホエチル基、3−スルホプロ
ピル基、3−スルホブチル基、4−スルホブチル基、ま
たはメタンスルホニルカルバモイルメチル基が好まし
い。
【0077】一般式(III)中、X23、X24は各々酸素原
子、硫黄原子、セレン原子を表すが、酸素原子または硫
黄原子であることが好ましく、X23、X24とも硫黄原子
であることが特に好ましい。
【0078】V23、V24で表される置換基としては前記
Rで表される置換アルキル基の説明中で述べた各置換基
(アリール基、不飽和炭化水素基、カルボキシ基、スル
ホ基、スルファト基、シアノ基、ハロゲン原子(例えば
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ヒドロキシ基、メルカ
プト基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル
基、アリーロキシカルボニル基、アシルオキシ基、カル
バモイル基、スルファモイル基、複素環基、アルカンス
ルホニルカルバモイル基、アシルカルバモイル基、アシ
ルスルファモイル基、アルカンスルホニルスルファモイ
ル基など)またはアルキル基(置換されてよい)が挙げ
られる。またV23とV24が互いに連結してさらに縮合環
を形成してもよく、縮合環としてはベンゼン環、シクロ
ヘキセン環、ナフタレン環やチオフェン環が挙げられる
が、さらなる縮合環は存在しないことが好ましい。
【0079】置換基V23およびV24としては水素原子、
ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、
シアノ基、メチル基、メトキシ基、メチルチオ基などが
好ましいが、同時に水素原子ではないことが好ましい。
またX23が硫黄原子の場合、V23はフェニル基ではない
ことが好ましく、V24基はメチル基でないことが好まし
い。V24は水素原子であることがより好ましい。V23
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子またはシアノ基である
ことがより好ましく、塩素原子または臭素原子であるこ
とが特に好ましく、最も好ましくは臭素原子である。
【0080】Rで表される置換基としてはカルボキシア
ルキル基、スルホアルキル基、またはアルカンスルホニ
ルカルバモイルアルキル基が好ましく、中でも特にカル
ボキシメチル基、2−スルホエチル基、3−スルホプロ
ピル基、3−スルホブチル基、4−スルホブチル基、ま
たはメタンスルホニルカルバモイルメチル基が好まし
い。
【0081】一般式(II)のメチン色素は一般式(VII)
で表されることが特に好ましく、一般式(III)のメチン
色素は一般式(VIII)で表されることが特に好ましい。
これらの内、一般式(VII)で表されるメチン色素が最も
好ましい。
【0082】一般式(VII)において、X31、X32は各々
酸素原子、硫黄原子、セレン原子を表すが、酸素原子ま
たは硫黄原子であることが好ましく、X31は特に硫黄原
子であることが好ましい。
【0083】V31、V32は各々水素原子または置換基を
表し、V31とV32が同時に水素原子であることはない。
31、V32で表される置換基としては前記Rで表される
置換アルキル基の説明中で述べた各置換基(アリール
基、不飽和炭化水素基、カルボキシ基、スルホ基、スル
ファト基、シアノ基、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩
素、臭素、ヨウ素)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ア
ルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリー
ロキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルバモイル
基、スルファモイル基、複素環基、アルカンスルホニル
カルバモイル基、アシルカルバモイル基、アシルスルフ
ァモイル基、アルカンスルホニルスルファモイル基な
ど)またはアルキル基(置換されてよい)が挙げられ
る。
【0084】置換基V31およびV32としては各々水素原
子、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ
素)、シアノ基、メチル基、メトキシ基、メチルチオ基
などが好ましい。V31は水素原子であることがより好ま
しい。V32は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子またはシ
アノ基であることがより好ましく、特に塩素原子または
臭素原子が好ましく、最も好ましくは臭素原子である。
【0085】Y31はベンゼン環または5〜6員の不飽和
複素環を形成するのに必要な原子群を表すが、Y31で形
成される5〜6員不飽和複素環としては前記一般式
(I)のメチン色素におけるYで説明した各複素環を挙
げることができ、さらに他の5〜6員の炭素環または複
素環と縮合環を形成することもできるが、第3の縮合環
は存在しないことが好ましい。Y31は好ましくはベンゼ
ン環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、又はピリ
ジン環であり、特にベンゼン環、フラン環またはチオフ
ェン環であることが好ましい。
【0086】R31、R32は各々カルボキシアルキル基、
スルホアルキル基、及びアルカンスルホニルカルバモイ
ルアルキル基の内から選ばれ、中でも特にカルボキシメ
チル基、2−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、
3−スルホブチル基、4−スルホブチル基、またはメタ
ンスルホニルカルバモイルメチル基が好ましい。
【0087】n31は好ましくは0または1である。
32、L33、L34で表されるメチン基は各々無置換また
は置換されてもよく、置換基としては前記一般式(I)
のメチン色素におけるRで表される置換アルキル基の説
明中で述べた各置換基(アリール基、不飽和炭化水素
基、カルボキシ基、スルホ基、スルファト基、シアノ
基、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ
素)、ヒドロキシ基、メルカプト基、アルコキシ基、ア
リーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシ
ル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニ
ル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルファモイ
ル基、複素環基、アルカンスルホニルカルバモイル基、
アシルカルバモイル基、アシルスルファモイル基、アル
カンスルホニルスルファモイル基など)またはアルキル
基(置換されてよい)が挙げられる。L32は無置換が好
ましく、n31が1の場合はL34は無置換が好ましく、L
33の置換基は無置換アルキル基、特にメチル基、エチル
基が好ましい。
【0088】M31としては前記一般式(I)のメチン色
素におけるMで説明した各イオンを挙げることができ、
好ましい陽イオンはナトリウム、カリウム、トリエチル
アンモニウム、ピリジニウム、N−エチルピリジニウム
であり、好ましい陰イオンはブロミド、ヨージド、p−
トルエンスルホナート、過塩素酸イオンである。m31
分子内の電荷を中和させるために必要な0以上の数を表
し、分子内塩を形成する場合は0である。好ましくは
0、1、2または3である。
【0089】一般式(VII)のメチン色素が青感性色素と
して用いられる場合に好ましい組み合わせは、X31が硫
黄原子であり、X32が酸素原子または硫黄原子であり、
31がベンゼン環であり、V32が塩素原子、臭素原子、
ヨウ素原子またはシアノ基であり、V31が水素原子であ
り、R31、R32が各々カルボキシメチル基、2−スルホ
エチル基、3−スルホプロピル基、3−スルホブチル
基、4−スルホブチル基、またはメタンスルホニルカル
バモイルメチル基であり、n31が0であり、L32が無置
換メチン基であり、M31が無機または有機の陽イオンで
あり、m31が0または1である。V32が塩素原子または
臭素原子であり、R31、R32の内の片方が3−スルホプ
ロピル基または4−スルホブチル基、もう片方がカルボ
キシメチル基またはメタンスルホニルカルバモイルメチ
ル基である組み合わせが特に好ましい。
【0090】一般式(VII)のメチン色素が緑〜赤感性色
素として用いられる場合に好ましい組み合わせは、X31
が硫黄原子であり、X32が酸素原子または硫黄原子であ
り、Y31がベンゼン環であり、V32が塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子またはシアノ基であり、V31が水素原子
であり、R31、R32がカルボキシメチル基、2−スルホ
エチル基、3−スルホプロピル基、3−スルホブチル
基、4−スルホブチル基、またはメタンスルホニルカル
バモイルメチル基であり、n31が1であり、L32および
34がともに無置換メチン基であり、L33がメチル基ま
たはエチル基で置換されたメチン基であり、M31が無機
または有機の陽イオンであり、m31が0または1であ
る。V32が塩素原子または臭素原子であり、R31、R32
の内の片方が3−スルホプロピル基または4−スルホブ
チル基、もう片方がカルボキシメチル基またはメタンス
ルホニルカルバモイルメチル基である組み合わせが特に
好ましい。
【0091】一般式(VIII)において、X33、X34は各
々酸素原子、硫黄原子、又はセレン原子を表すが、酸素
原子または硫黄原子であることが好ましく、X33は特に
硫黄原子であることが好ましい。
【0092】V33、V34は各々水素原子または置換基を
表し、V33とV34が同時に水素原子であることはない。
33、V34で表される置換基としては前記Rで表される
置換アルキル基の説明中で述べた各置換基(アリール
基、不飽和炭化水素基、カルボキシ基、スルホ基、スル
ファト基、シアノ基、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩
素、臭素、ヨウ素)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ア
ルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリー
ロキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルバモイル
基、スルファモイル基、複素環基、アルカンスルホニル
カルバモイル基、アシルカルバモイル基、アシルスルフ
ァモイル基、アルカンスルホニルスルファモイル基な
ど)またはアルキル基(置換されてよい)が挙げられ
る。
【0093】置換基V33およびV34としては各々水素原
子、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ
素)、シアノ基、メチル基、メトキシ基、メチルチオ基
などが好ましい。V34は水素原子であることがより好ま
しい。V33は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子またはシ
アノ基であることがより好ましく、特に塩素原子または
臭素原子が好ましく、最も好ましくは臭素原子である。
【0094】Y32はベンゼン環または5〜6員の不飽和
複素環を形成するのに必要な原子群を表すが、Y32で形
成される5〜6員不飽和複素環としては前記一般式
(I)のメチン色素におけるYで説明した各複素環を挙
げることができ、さらに他の5〜6員の炭素環または複
素環と縮合環を形成することもできるが、第3の縮合環
は存在しないことが好ましい。Y32は好ましくはベンゼ
ン環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、又はピリ
ジン環であり、特にベンゼン環、フラン環またはチオフ
ェン環であることが好ましい。
【0095】R33、R34は各々カルボキシアルキル基、
スルホアルキル基、及びアルカンスルホニルカルバモイ
ルアルキル基の内から選ばれ、中でも特にカルボキシメ
チル基、2−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、
3−スルホブチル基、4−スルホブチル基、またはメタ
ンスルホニルカルバモイルメチル基が好ましい。
【0096】n32は好ましくは0または1である。
35、L36、L37で表されるメチン基は各々無置換また
は置換されてもよく、置換基としては前記一般式(I)
のメチン色素におけるRで表される置換アルキル基の説
明中で述べた各置換基(アリール基、不飽和炭化水素
基、カルボキシ基、スルホ基、スルファト基、シアノ
基、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ
素)、ヒドロキシ基、メルカプト基、アルコキシ基、ア
リーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシ
ル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニ
ル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルファモイ
ル基、複素環基、アルカンスルホニルカルバモイル基、
アシルカルバモイル基、アシルスルファモイル基、アル
カンスルホニルスルファモイル基など)またはアルキル
基(置換されてよい)が挙げられる。L35は無置換が好
ましく、n32が1の場合はL37は無置換が好ましく、L
36の置換基は無置換アルキル基、特にメチル基、エチル
基が好ましい。
【0097】M32としては前記一般式(I)のメチン色
素におけるMで説明した各イオンを挙げることができ、
好ましい陽イオンはナトリウム、カリウム、トリエチル
アンモニウム、ピリジニウム、N−エチルピリジニウム
であり、好ましい陰イオンはブロミド、ヨージド、p−
トルエンスルホナート、過塩素酸イオンである。m32
分子内の電荷を中和させるために必要な0以上の数を表
し、分子内塩を形成する場合は0である。好ましくは
0、1、2または3であり、さらに好ましくは0または
1である。
【0098】一般式(VIII)のメチン色素が青感性色素
として用いられる場合に好ましい組み合わせは、X33
硫黄原子であり、X34が酸素原子または硫黄原子であ
り、Y 32がベンゼン環であり、V33が塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子またはシアノ基であり、V34が水素原子
であり、R33、R34がカルボキシメチル基、2−スルホ
エチル基、3−スルホプロピル基、3−スルホブチル
基、4−スルホブチル基、またはメタンスルホニルカル
バモイルメチル基であり、n32が0であり、L35が無置
換メチン基であり、M32が無機または有機の陽イオンで
あり、m32が0または1である。V33が塩素原子または
臭素原子であり、R33、R34の内の片方が3−スルホプ
ロピル基または4−スルホブチル基、もう片方がカルボ
キシメチル基またはメタンスルホニルカルバモイルメチ
ル基である組み合わせが特に好ましい。
【0099】一般式(VIII)のメチン色素が緑〜赤感性
色素として用いられる場合に好ましい組み合わせは、X
33が硫黄原子であり、X34が酸素原子または硫黄原子で
あり、Y32がベンゼン環であり、V33が塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子またはシアノ基であり、V34が水素原
子であり、R33、R34が各々カルボキシメチル基、2−
スルホエチル基、3−スルホプロピル基、3−スルホブ
チル基、4−スルホブチル基、またはメタンスルホニル
カルバモイルメチル基であり、n32が1であり、L35
よびL37が無置換メチン基であり、L36がメチル基また
はエチル基で置換されたメチン基であり、M32が無機ま
たは有機の陽イオンであり、m32が0または1である。
33が塩素原子または臭素原子であり、R33、R34の内
の片方が3−スルホプロピル基または4−スルホブチル
基、もう片方がカルボキシメチル基またはメタンスルホ
ニルカルバモイルメチル基である組み合わせが特に好ま
しい。
【0100】一般式(I)のメチン色素はさらに一般式
(IV)で表されることも好ましい。
【0101】一般式(IV)において、X1は酸素原子、
硫黄原子、セレン原子、テルル原子、>N−R3、また
は−La=Lb−を表すが、酸素原子、硫黄原子、または
セレン原子であることが好ましく、特に酸素原子または
硫黄原子であることが好ましい。
【0102】Y1で形成される5〜6員不飽和複素環と
しては前記一般式(I)のメチン色素におけるYで説明
した各複素環を挙げることができ、さらに他の5〜6員
の炭素環または複素環と縮合環を形成することもできる
が、第3の縮合環は存在しないことが好ましい。好まし
くはピロール環、フラン環、チオフェン環、ピリジン環
であり、特にピロール環、フラン環またはチオフェン環
であることが好ましい。さらにY1で形成される複素環
においては、少なくとも1つのヘテロ原子が縮合環炭素
原子を挟んでX1と隣接する位置にあることが特に好ま
しい。
【0103】Z1で形成される5〜6員含窒素複素環
は、ベンゼン環、シクロヘキセン環、ナフタレン環など
の炭素環や、ピラジン環、チオフェン環、フラン環、ピ
ロール環などの複素環が縮合していてもよい。Z1は好
ましくは、チアゾリン環、チアゾール環、ベンゾチアゾ
ール環、オキサゾリン環、オキサゾール環、ベンゾオキ
サゾール環、セレナゾリン環、セレナゾール環、ベンゾ
セレナゾール環、3,3−ジアルキルインドレニン環
(例えば3、3−ジメチルインドレニン)、イミダゾリ
ン環、イミダゾール環、ベンズイミダゾール環、2−ピ
リジン環、4−ピリジン環、2−キノリン環、4−キノ
リン環、1−イソキノリン環、3−イソキノリン環、イ
ミダゾ[4,5−b]キノキザリン環、オキサジアゾー
ル環、チアジアゾール環、テトラゾール環、ピリミジン
環を挙げることができる。より好ましくはベンゾオキサ
ゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンズイミダゾール環
およびキノリン環であり、さらに好ましくはベンゾオキ
サゾール環、ベンゾチアゾール環である。特に好ましく
はベンゾチアゾール環である。これらに前述のRで表さ
れる置換アルキル基の説明中で述べた核置換基が置換し
ていてもよい。
【0104】R1、R2、R3で表されるアルキル基、ア
リール基、複素環基としては前記一般式(I)のメチン
色素におけるRで説明した各基を挙げることができ、R
1、R2は各々好ましくは、酸基または解離性プロトンを
有する基{具体的にはカルボキシル基、スルホ基、リン
酸基、ホウ酸基、アルカンスルホニルカルバモイル基
(例えばメタンスルホニルカルボニル)、アシルカルバ
モイル基(例えばアセチルカルバモイル)、アシルスル
ファモイル基(例えばアセチルスルファモイル)、アル
カンスルホニルスルファモイル基(例えばメタンスルホ
ニルスルファモイル)等}が置換したアルキル基であ
る。さらに好ましくは、2−スルホエチル基、3−スル
ホプロピル基、3−スルホブチル基、または4−スルホ
ブチル基である。R3は好ましくは無置換アルキル基で
あり、メチル基またはエチル基であることが特に好まし
い。
【0105】La、Lb、L3、L4、L5、L6、L7で表
されるメチン基は各々無置換でもまたは置換されてもよ
く、置換基としては前記一般式(I)のメチン色素にお
けるRで表される置換アルキル基の説明中で述べた各置
換基(アリール基、不飽和炭化水素基、カルボキシ基、
スルホ基、スルファト基、シアノ基、ハロゲン原子(例
えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ヒドロキシ基、メ
ルカプト基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボ
ニル基、アリーロキシカルボニル基、アシルオキシ基、
カルバモイル基、スルファモイル基、複素環基、アルカ
ンスルホニルカルバモイル基、アシルカルバモイル基、
アシルスルファモイル基、アルカンスルホニルスルファ
モイル基など)またはアルキル基(置換されてよい)が
挙げられる。La、Lbは好ましくは、両方とも無置換メ
チン基である。n1は0以上の整数であるが、好ましく
は0〜4であり、より好ましくは0、1、2であり、さ
らに好ましくは0または1である。p1は0または1を
表し、好ましくは0である。
【0106】M1としては前記一般式(I)のメチン色
素におけるMで説明した各イオンを挙げることができ、
好ましい陽イオンはナトリウム、カリウム、トリエチル
アンモニウム、ピリジニウム、N−エチルピリジニウム
であり、好ましい陰イオンはブロミド、ヨージド、p−
トルエンスルホナート、過塩素酸イオンである。m1
分子内の電荷を中和させるために必要な0以上の数を表
し、分子内塩を形成する場合は0である。好ましくは
0、1、2または3である。
【0107】一般式(IV)のメチン色素の別の形とし
て、複素環Y1を構成する原子群(環上の置換基を含ま
ない)およびX1のうち少なくとも1つに酸素原子が含
まれていることが好ましい。この場合、X1の部分がオ
キサゾール環を形成してもよく、あるいはY1の部分が
フラン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、ピラ
ン環等を形成してもよい。好ましいのはX1の部分がオ
キサゾール環を形成する場合あるいはY1の部分がフラ
ン環を形成する場合である。
【0108】一般式(IV)のメチン色素は、青感性色素
として用いられる場合には、さらに好ましい形の一つは
一般式(V)で表される。
【0109】一般式(V)において、X3、X4は各々酸
素原子、硫黄原子、セレン原子を表すが、酸素原子また
は硫黄原子であることが好ましい。
【0110】Y4で形成される5〜6員不飽和複素環と
しては前記一般式(I)のメチン色素におけるYで説明
した各複素環を挙げることができ、さらに他の5〜6員
の炭素環または複素環と縮合環を形成することもできる
が、第3の縮合環は存在しないことが好ましい。好まし
くはピロール環、フラン環、チオフェン環、ピリジン環
であり、特にピロール環、フラン環またはチオフェン環
であることが好ましい。さらにY4で形成される複素環
においては、少なくとも1つのヘテロ原子が縮合環炭素
原子を挟んでX4と隣接する位置にあることが特に好ま
しい。またY4はベンゼン環やナフタレン環等を形成し
てもよく、ベンゼン環であることが好ましい。
【0111】R4、R5で表されるアルキル基、アリール
基、複素環基としては前記一般式(I)のメチン色素に
おけるRで説明した各基を挙げることができ、R4、R5
は各々好ましくは、酸基または解離性プロトンを有す
る基{具体的にはカルボキシル基、スルホ基、リン酸
基、ホウ酸基、アルカンスルホニルカルバモイル基(例
えばメタンスルホニルカルボニル)、アシルカルバモイ
ル基(例えばアセチルカルバモイル)、アシルスルファ
モイル基(例えばアセチルスルファモイル)、アルカン
スルホニルスルファモイル基(例えばメタンスルホニル
スルファモイル)等}が置換したアルキル基である。さ
らに好ましくは、カルボキシメチル基、2−スルホエチ
ル基、3−スルホプロピル基、3−スルホブチル基、4
−スルホブチル基、またはメタンスルホニルカルバモイ
ルメチル基である。
【0112】M2としては前記一般式(I)のメチン色
素におけるMで説明した各イオンを挙げることができ、
好ましい陽イオンはナトリウム、カリウム、トリエチル
アンモニウム、ピリジニウム、N−エチルピリジニウム
であり、好ましい陰イオンはブロミド、ヨージド、p−
トルエンスルホナート、過塩素酸イオンである。m2
分子内の電荷を中和させるために必要な0以上の数を表
し、分子内塩を形成する場合は0である。好ましくは
0、1または2である。
【0113】一般式(V)において好ましい組み合わせ
は、X3、X4が各々酸素原子または硫黄原子であり、Y
3がフラン環、Y4がフラン環、チオフェン環またはベン
ゼン環であり、R4、R5が各々スルホアルキル基、カル
ボキシアルキル基またはメタンスルホニルカルバモイル
アルキル基であり、M2は無機または有機の陽イオンで
あり、m2が0または1である。さらに好ましくはX3
4 はいずれも硫黄原子であり、R4、R5が各々カルボ
キシメチル基、2−スルホエチル基、3−スルホプロピ
ル基、3−スルホブチル基、4−スルホブチル基、また
はメタンスルホニルカルバモイルメチル基である。
4、R5の内の片方が3−スルホプロピル基または4−
スルホブチル基、もう片方がカルボキシメチル基または
メタンスルホニルカルバモイルメチル基である組み合わ
せが特に好ましい。
【0114】一般式(IV)のメチン色素は、緑〜赤感性
色素として用いられる場合、さらに好ましい形の一つは
一般式(VI)で表される。
【0115】X5、X6は各々酸素原子、硫黄原子、セレ
ン原子を表すが、少なくとも一方は酸素原子であり、他
方は酸素原子または硫黄原子であることが好ましい。
【0116】Y5、Y6で形成される5〜6員不飽和複素
環としては前記一般式(I)のメチン色素におけるYで
説明した各複素環を挙げることができ、さらに他の5〜
6員の炭素環または複素環と縮合環を形成することもで
きるが、第3の縮合環は存在しないことが好ましい。好
ましくはピロール環、フラン環、チオフェン環、ピリジ
ン環であり、特にピロール環、フラン環またはチオフェ
ン環であることが好ましい。さらにY5、Y6で形成され
る複素環においては、少なくとも1つのヘテロ原子が縮
合環炭素原子を挟んでX5、X6と隣接する位置にあるこ
とが特に好ましい。またY6においてはベンゼン環やナ
フタレン環等を形成してもよく、ベンゼン環であること
が好ましい。
【0117】R6、R7、R8で表されるアルキル基、ア
リール基、複素環基としては前記一般式(I)のメチン
色素におけるRで説明した各基を挙げることができ、R
6、R7は好ましくは、酸基または解離性プロトンを有す
る基{具体的にはカルボキシル基、スルホ基、リン酸
基、ホウ酸基、アルカンスルホニルカルバモイル基(例
えばメタンスルホニルカルボニル)、アシルカルバモイ
ル基(例えばアセチルカルバモイル)、アシルスルファ
モイル基(例えばアセチルスルファモイル)、アルカン
スルホニルスルファモイル基(例えばメタンスルホニル
スルファモイル)等}が置換したアルキル基である。中
でも特にカルボキシメチル基、2−スルホエチル基、3
−スルホプロピル基、3−スルホブチル基、4−スルホ
ブチル基、またはメタンスルホニルカルバモイルメチル
基が好ましい。R8は好ましくは無置換アルキル基であ
り、特にメチル基、エチル基が好ましい。
【0118】M3としては前記一般式(I)のメチン色
素におけるMで説明した各イオンを挙げることができ、
好ましい陽イオンはナトリウム、カリウム、トリエチル
アンモニウム、ピリジニウム、N−エチルピリジニウム
であり、好ましい陰イオンはブロミド、ヨージド、p−
トルエンスルホナート、過塩素酸イオンである。m3
分子内の電荷を中和させるために必要な0以上の数を表
し、分子内塩を形成する場合は0である。好ましくは
0、1または2である。
【0119】一般式(VI)において好ましい組み合わせ
は、X5、X6のいずれかが酸素原子、他方が硫黄原子で
あり、Y5がフラン環またはチオフェン環、Y6がフラン
環、チオフェン環またはベンゼン環であり、R6、R7
スルホアルキル基、カルボキシアルキル基またはメタン
スルホニルカルバモイルアルキル基であり、R8がメチ
ル基またはエチル基であり、M3は無機または有機の陽
イオンであり、m3が1である。特に好ましくはY5がチ
オフェン環、Y6がベンゼン環であり、R6、R7がカル
ボキシメチル基、2−スルホエチル基、3−スルホプロ
ピル基、3−スルホブチル基、4−スルホブチル基、ま
たはメタンスルホニルカルバモイルメチル基である。R
6、R7の内の片方が3−スルホプロピル基または4−ス
ルホブチル基、もう片方がカルボキシメチル基またはメ
タンスルホニルカルバモイルメチル基である組み合わせ
が特に好ましい。
【0120】次に、本発明において最も好ましく用いら
れる請求項2〜9について、説明する。我々は、本発明
の請求項2〜9の色素が、特異的に一段と優れた写真性
能を示すことを見出したので、これらの好ましい色素に
ついて以下に説明を加える。まず、本発明に用いられる
基などについて、詳細に説明する。
【0121】本発明において、特定の部分を「基」と称
した場合には、当該部分はそれ自体が置換されていなく
ても、一種以上の(可能な最多数までの)置換基で置換
されていてもよいことを意味する。例えば、「アルキル
基」とは置換または無置換のアルキル基を意味する。ま
た、本発明における化合物に使用できる置換基は、置換
の有無にかかわらず、どのような置換基でも含まれる。
【0122】このような置換基をWとすると、Wで示さ
れる置換基としては、いかなるものでも良く、特に制限
は無いが、例えば、ハロゲン原子、アルキル基[(環状
アルキル基を含む)、また、アルケニル基(環状アルケ
ニル基を含む)、アルキニル基、も含むこととす
る。]、アリール基、複素環基(ヘテロ環基と言っても
よい)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボ
キシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオ
キシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモ
イルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリー
ルオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アニリノ基を
含む)、アンモニオ基、アシルアミノ基、アミノカルボ
ニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリー
ルオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ
基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メル
カプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環
チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよび
アリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスル
ホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、ア
ルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールおよ
びヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィ
ニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ
基、ホスフォ基(またはホスホノ基とも呼ぶ)、シリル
基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基、ホスファ
ト基、スルファト基、その他の公知の置換基、が例とし
て挙げられる。
【0123】さらに詳しくは、Wは、ハロゲン原子(例
えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子)、アルキル基[〔直鎖、分岐、環状の置換もしくは
無置換のアルキル基を表す。それらは、アルキル基(好
ましくは炭素数1から30のアルキル基、例えばメチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチ
ル、n−オクチル、エイコシル、2−クロロエチル、2
−シアノエチル、2−エチルヘキシル)、シクロアルキ
ル基(好ましくは、炭素数3から30の置換または無置
換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル、シク
ロペンチル、4−n−ドデシルシクロヘキシル)、ビシ
クロアルキル基(好ましくは、炭素数5から30の置換
もしくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数
5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り
去った一価の基である。例えば、ビシクロ〔1.2.
2〕ヘプタン−2−イル、ビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−イル)、さらに環構造が多いトリシクロ構造
なども包含するものである。以下に説明する置換基の中
のアルキル基(例えばアルキルチオ基のアルキル基)は
このような概念のアルキル基を表すが、さらにアルケニ
ル基、アルキニル基も含むこととする。]、アルケニル
基[直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルケニ
ル基を表す。それらは、アルケニル基(好ましくは炭素
数2から30の置換または無置換のアルケニル基、例え
ば、ビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイ
ル)、シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数3から
30の置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、つま
り、炭素数3から30のシクロアルケンの水素原子を一
個取り去った一価の基である。例えば、2−シクロペン
テン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル)、ビ
シクロアルケニル基(置換もしくは無置換のビシクロア
ルケニル基、好ましくは、炭素数5から30の置換もし
くは無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を
一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った
一価の基である。例えば、ビシクロ〔2.2.1〕ヘプ
ト−2−エン−1−イル、ビシクロ〔2.2.2〕オク
ト−2−エン−4−イル)を包含するものである。]、
アルキニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換ま
たは無置換のアルキニル基、例えば、エチニル、プロパ
ルギル、トリメチルシリルエチニル基)]、アリール基
(好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換の
アリール基、例えばフェニル、p−トリル、ナフチル、
m−クロロフェニル、o−ヘキサデカノイルアミノフェ
ニル)、複素環基(好ましくは5または6員の置換もし
くは無置換の、芳香族もしくは非芳香族の複素環化合物
から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、さら
に好ましくは、炭素数3から30の5もしくは6員の芳
香族の複素環基である。例えば、2−フリル、2−チエ
ニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル、な
お、1−メチル−2−ピリジニオ、1−メチル−2−キ
ノリニオのようなカチオン性の複素環基でもよい。)、
シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル
基、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1から30の置
換もしくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ、
エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、n−オクチ
ルオキシ、2−メトキシエトキシ)、アリールオキシ基
(好ましくは、炭素数6から30の置換もしくは無置換
のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ、2−メチル
フェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフ
ェノキシ、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ)、
シリルオキシ基(好ましくは、炭素数3から20のシリ
ルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ、t−ブ
チルジメチルシリルオキシ)、ヘテロ環オキシ基(好ま
しくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のヘテ
ロ環オキシ基、1−フェニルテトラゾールー5−オキ
シ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アシルオキシ
基(好ましくはホルミルオキシ基、炭素数2から30の
置換もしくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭
素数6から30の置換もしくは無置換のアリールカルボ
ニルオキシ基、例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキ
シ、ピバロイルオキシ、ステアロイルオキシ、ベンゾイ
ルオキシ、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ)、
カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素数1から30
の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基、例え
ば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N,N−ジ
エチルカルバモイルオキシ、モルホリノカルボニルオキ
シ、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキ
シ、N−n−オクチルカルバモイルオキシ)、アルコキ
シカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数2から30
の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基、
例えばメトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニル
オキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、n−オクチル
カルボニルオキシ)、アリールオキシカルボニルオキシ
基(好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置
換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェ
ノキシカルボニルオキシ、p−メトキシフェノキシカル
ボニルオキシ、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシ
カルボニルオキシ)、アミノ基(好ましくは、アミノ
基、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキル
アミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のア
ニリノ基、例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルア
ミノ、アニリノ、N−メチル−アニリノ、ジフェニルア
ミノ)、アンモニオ基(好ましくはアンモニオ基、炭素
数1から30の置換もしくは無置換のアルキル、アリー
ル、ヘテロ環が置換したアンモニオ基、例えば、トリメ
チルアンモニオ、トリエチルアンモニオ、ジフェニルメ
チルアンモニオ)、アシルアミノ基(好ましくは、ホル
ミルアミノ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換
のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6から30の置
換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例え
ば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、ピバロイルアミ
ノ、ラウロイルアミノ、ベンゾイルアミノ、3,4,5
−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミ
ノ)、アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数
1から30の置換もしくは無置換のアミノカルボニルア
ミノ、例えば、カルバモイルアミノ、N,N−ジメチル
アミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカル
ボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ)、アルコ
キシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2から30
の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、
例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニ
ルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタ
デシルオキシカルボニルアミノ、N−メチルーメトキシ
カルボニルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ
基(好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置
換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェ
ノキシカルボニルアミノ、p−クロロフェノキシカルボ
ニルアミノ、m−(n−オクチルオキシ)フェノキシカ
ルボニルアミノ)、スルファモイルアミノ基(好ましく
は、炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファ
モイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ、N,
N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、N−n−オクチ
ルアミノスルホニルアミノ)、アルキルおよびアリール
スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1から30の置
換もしくは無置換のアルカンスルホニルアミノ、炭素数
6から30の置換もしくは無置換のアリールスルホニル
アミノ、例えば、メチルスルホニルアミノ、ブチルスル
ホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、2,3,5
−トリクロロフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフ
ェニルスルホニルアミノ)、メルカプト基、アルキルチ
オ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無
置換のアルキルチオ基、例えばメチルチオ、エチルチ
オ、n−ヘキサデシルチオ)、アリールチオ基(好まし
くは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリール
チオ、例えば、フェニルチオ、p−クロロフェニルチ
オ、m−メトキシフェニルチオ)、ヘテロ環チオ基(好
ましくは炭素数2から30の置換または無置換のヘテロ
環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、1−フ
ェニルテトラゾール−5−イルチオ)、スルファモイル
基(好ましくは炭素数0から30の置換もしくは無置換
のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイ
ル、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイ
ル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−アセチルス
ルファモイル、N−ベンゾイルスルファモイル、N−
(N’−フェニルカルバモイル)スルファモイル)、ス
ルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基(好ま
しくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキ
ルスルフィニル基、6から30の置換または無置換のア
リールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル、
エチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、p−メチ
ルフェニルスルフィニル)、アルキルおよびアリールス
ルホニル基(好ましくは、炭素数1から30の置換また
は無置換のアルカンスルホニル基、6から30の置換ま
たは無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルス
ルホニル、エチルスルホニル、フェニルスルホニル、p
−メチルフェニルスルホニル)、アシル基(好ましくは
ホルミル基、炭素数2から30の置換または無置換のア
ルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換もしくは
無置換のアリールカルボニル基、炭素数4から30の置
換もしくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合して
いるヘテロ環カルボニル基、例えば、アセチル、ピバロ
イル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイ
ル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル、2−
ピリジルカルボニル、2−フリルカルボニル)、アリー
ルオキシカルボニル基(好ましくは、炭素数7から30
の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、
例えば、フェノキシカルボニル、o−クロロフェノキシ
カルボニル、m−ニトロフェノキシカルボニル、p−t
−ブチルフェノキシカルボニル)、アルコキシカルボニ
ル基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無
置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボ
ニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、
n−オクタデシルオキシカルボニル)、カルバモイル基
(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換
のカルバモイル、例えば、カルバモイル、N−メチルカ
ルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−
ジ−n−オクチルカルバモイル、N−(メチルスルホニ
ル)カルバモイル)、アリールおよびヘテロ環アゾ基
(好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換の
アリールアゾ基、炭素数3から30の置換もしくは無置
換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ、p−クロ
ロフェニルアゾ、5−エチルチオ−1,3,4−チアジ
アゾール−2−イルアゾ)、イミド基(好ましくは、N
−スクシンイミド、N−フタルイミド)、ホスフィノ基
(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換
のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ、ジフェ
ニルホスフィノ、メチルフェノキシホスフィノ)、ホス
フィニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換もし
くは無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル、
ジオクチルオキシホスフィニル、ジエトキシホスフィニ
ル)、ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2か
ら30の置換もしくは無置換のホスフィニルオキシ基、
例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ、ジオクチル
オキシホスフィニルオキシ)、ホスフィニルアミノ基
(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換
のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィ
ニルアミノ、ジメチルアミノホスフィニルアミノ)、ホ
スフォ基、シリル基(好ましくは、炭素数3から30の
置換もしくは無置換のシリル基、例えば、トリメチルシ
リル、t−ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシ
リル)、ヒドラジノ基(好ましくは炭素数0から30の
置換もしくは無置換のヒドラジノ基、例えば、トリメチ
ルヒドラジノ)、ウレイド基(好ましくは炭素数0から
30の置換もしくは無置換のウレイド基、例えばN,N
−ジメチルウレイド)、を表わす。
【0124】また、2つのWが共同して環(芳香族、ま
たは非芳香族の炭化水素環、または複素環。これらは、
さらに組み合わされて多環縮合環を形成することができ
る。例えばベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン
環、キノリン環、フェナントレン環、フルオレン環、ト
リフェニレン環、ナフタセン環、ビフェニル環、ピロー
ル環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、オキ
サゾール環、チアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、
ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インド
ール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、イソベ
ンゾフラン環、キノリジン環、イソキノリン環、フタラ
ジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キノキサゾ
リン環、キノリン環、カルバゾール環、フェナントリジ
ン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレ
ン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン
環、フェノチアジン環、フェナジン環、が挙げられ
る。)が縮合した構造をとることもできる。
【0125】上記の置換基Wの中で、水素原子を有する
ものは、これを取り去りさらに上記の基で置換されてい
てもよい。そのような置換基の例としては、−CONH
SO 2−基(スルホニルカルバモイル基、カルボニルス
ルファモイル基)、−CONHCO−基(カルボニルカ
ルバモイル基)、−SO2NHSO2−基(スルフォニル
スルファモイル基)、が挙げられる。より具体的には、
アルキルカルボニルアミノスルホニル基(例えば、アセ
チルアミノスルホニル)、アリールカルボニルアミノス
ルホニル基(例えば、ベンゾイルアミノスルホニル
基)、アルカンスルホニルアミノカルボニル基(例え
ば、メチルスルホニルアミノカルボニル)、アリールス
ルホニルアミノカルボニル基(例えば、p−メチルフェ
ニルスルホニルアミノカルボニル)が挙げられる。
【0126】請求項1に記載の一般式(I)で表される
メチン色素において、Yはフラン環またはピロール環が
好ましく、さらに該環は他の5〜6員の炭素環または複
素環と縮合していても置換基を有していてもよい。ま
た、請求項1に記載の一般式(I)で表されるメチン色
素において、Yがチオフェン環であり、さらに該環は他
の5〜6員の炭素環または複素環と縮合していても置換
基を有していてもよいが、少なくとも1つの置換基が置
換している場合が好ましい。置換基として好ましくは、
前述のWが挙げられる。好ましくはアルキル基(例えば
メチル、トリフルオロメチル)、アリール基(例えばフ
ェニル)、芳香族複素環基(例えば1−ピロリル)、ア
ルコキシ基(例えばメトキシ)、アルキルチオ基(例え
ばメチルチオ)、シアノ基、アシル基(例えばアセチ
ル)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボ
ニル)、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素)であり、さらに好ましくは芳香族複素環基(例え
ば1−ピロリル)、アルコキシ基(例えばメトキシ)、
アルキルチオ基(例えばメチルチオ)、シアノ基、アシ
ル基(例えばアセチル)、アルコキシカルボニル基(例
えばメトキシカルボニル)、ハロゲン原子(例えばフッ
素、塩素、臭素、ヨウ素)であり、さらに好ましくはメ
トキシ基、シアノ基、アセチル基、メトキシカルボニル
基、ハロゲン原子であり、さらに好ましくはシアノ基、
ハロゲン原子であり、さらに好ましくはハロゲン原子で
あり、特に好ましくはフッ素、塩素、臭素原子であり、
最も好ましくは塩素原子である。Dはメチン色素を形成
するのに必要な基を表すが、好ましくはシアニン色素を
形成する場合であり、さらに好ましくは前述の一般式
(IX)で表される場合である。ここで、フラン環または
ピロール環を表すYとして好ましい構造を、Zを含む環
と合わせて次に示す。
【0127】
【化32】
【0128】式中、Xaは酸素原子、または窒素原子
(N−Rw)を表す。これらのフランまたはピロール環
部は、さらに置換されていても環が縮環していてもよ
い。好ましくは、一価の置換基が置換している場合であ
り、(1a)、(1b)の場合には、Xaの隣の炭素原子
に一価の置換基が1つだけ置換している場合が好まし
い。(1c)の場合には、Xaの隣の炭素原子の少なくと
も一方に一価の置換基が置換している場合が好ましい。
置換基としては、前述のWが挙げられるが、好ましくは
アルキル基(例えばメチル)、アリール基(例えばフェ
ニル)、芳香族複素環基(例えば1−ピロリル)、アル
コキシ基(例えばメトキシ)、アルキルチオ基(例えば
メチルチオ)、シアノ基、アシル基(例えばアセチ
ル)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボ
ニル)、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素)であり、さらに好ましくはメチル基、メトキシ
基、シアノ基、ハロゲン原子であり、さらに好ましくは
ハロゲン原子であり、特に好ましくはフッ素、塩素、臭
素原子であり、最も好ましくは塩素原子である。Rwは
水素原子または一価の置換基(例えば前述のW)である
が、好ましくは水素原子、置換アルキル基(例えば前述
のWが置換したアルキル基)、または無置換のアルキル
基である。置換アルキル基の置換基として好ましくは、
ヨウ素原子よりも親水性の高い置換基であり、さらに好
ましくは塩素原子と同じか、さらに親水性の高い置換基
であり、特に好ましくはフッ素原子と同じか、さらに親
水性の高い置換基で置換されたアルキル基である。Rw
として、さらに好ましくは、水素原子、または無置換ア
ルキル基であり、特に好ましくは水素原子、またはメチ
ル基である。(1a)、(1b)および(1c)のうち好
ましくは、(1a)、(1b)である。
【0129】チオフェン環を表すYとして好ましい構造
を、Zを含む環と合わせて次に示す。
【0130】
【化33】
【0131】式中、チオフェン環部はさらに置換されて
いてもよい。ただし、少なくとも1つの置換基で置換さ
れている。(2a)、(2b)の場合には、S原子の隣の
炭素原子に一価の置換基が1つだけ置換している場合が
好ましい。(2c)の場合には、S原子の隣の炭素原子
の少なくとも一方に一価の置換基が置換している場合が
好ましい。置換基としては、前述のWが挙げられるが、
さらに好ましくは芳香族複素環基(例えば1−ピロリ
ル)、アルコキシ基(例えばメトキシ)、アルキルチオ
基(例えばメチルチオ)、シアノ基、アシル基(例えば
アセチル)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシ
カルボニル)、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素)であり、さらに好ましくはメトキシ基、シ
アノ基、アセチル基、メトキシカルボニル基、ハロゲン
原子であり、さらに好ましくはシアノ基、ハロゲン原子
であり、さらに好ましくはハロゲン原子であり、特に好
ましくはフッ素、塩素、臭素原子であり、最も好ましく
は塩素原子である。(2a)、(2b)および(2c)の
うち好ましくは(2a)、(2b)である。
【0132】上記で述べたように、Dにより一般式(I
X)で表されるシアニン色素を形成する場合が好ましい
が、このときRおよびR11の少なくとも一方が酸基が置
換したアルキル基である場合が好ましく、さらにRおよ
びR11の両方とも酸基が置換したアルキル基である場合
が好ましい。
【0133】ここで、酸基について説明する。酸基と
は、解離性プロトンを有する基である。具体的には、例
えばスルホ基、カルボキシル基、スルファト基、−CO
NHSO2−基(スルホニルカルバモイル基、カルボニ
ルスルファモイル基)、−CONHCO−基(カルボニ
ルカルバモイル基)、−SO2NHSO2−基(スルフォ
ニルスルファモイル基)、スルホンアミド基、スルファ
モイル基、ホスファト基、ホスホノ基、ボロン酸基、フ
ェノール性水酸基、など、これらのpKaと周りのpH
によっては、プロトンが解離する基が挙げられる。例え
ばpH5〜11の間で90%以上解離することが可能な
プロトン解離性酸性基が好ましい。
【0134】一般式(IX)で表されるシアニン色素にお
いて、酸基が置換したアルキル基として好ましいもの
を、式の形で表すと下記のように表現できる。
【0135】
【化34】
【0136】Qaはアルキル基を形成するのに必要な連
結基(好ましくは2価の連結基)を表す。Ra、Rb、R
cおよびRdは各々、アルキル基、アリール基、複素環
基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ヘテロシクリルオ
キシ基、又はアミノ基を表わす。
【0137】Qaは上記の要件を満たすものであればい
かなる連結基でもよいが、好ましくは炭素原子、窒素原
子、硫黄原子、酸素原子のうち、少なくとも1種を含む
原子または原子団からなる。好ましくはアルキレン基
(例えばメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメ
チレン、ペンタメチレン、メチルトリメチレン)、アル
ケニレン基(例えば、エテニレン、プロペニレン)、ア
ルキニレン基(例えば、エチニレン、プロピニレン)、
アミド基、エステル基、スルホアミド基、スルホン酸エ
ステル基、ウレイド基、スルホニル基、スルフィニル
基、チオエーテル基、エーテル基、カルボニル基、−N
(Wa)−(Waは水素原子、または一価の置換基を表わ
す。一価の置換基としては前述のWが挙げられる。)、
を1つまたはそれ以上組み合わせて構成される炭素数0
以上10以下、好ましくは炭素数1以上8以下、さらに
好ましくは炭素数1以上5以下の連結基を表す。
【0138】上記の連結基は、さらに前述のWで表わさ
れる置換基を有しても良く、また、環(芳香族、または
非芳香族の炭化水素環、または複素環)を含有してもよ
い。但し、これらの連結基において、ヘテロ原子を含ま
ない場合がより好ましい。また、前述のWで表わされる
置換基で置換されていない場合がより好ましい。
【0139】さらに好ましくは炭素数1以上5以下のア
ルキレン基(例えばメチレン、エチレン、トリメチレ
ン、テトラメチレン、ペンタメチレン、メチルトリメチ
レン)、炭素数2以上5以下のアルケニレン基(例え
ば、エテニレン、プロペニレン)、炭素数2以上5以下
のアルキニレン基(例えば、エチニレン、プロピニレ
ン)を1つまたはそれ以上組み合わせて構成される炭素
数1以上5以下の2価の連結基である。特に好ましく
は、炭素数1以上5以下のアルキレン基(好ましくはメ
チレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン)で
ある。
【0140】T1がスルホ基の場合は、Qaとしてさらに
好ましくはエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、
メチルトリメチレンであり、特に好ましくはトリメチレ
ンである。T1がカルボキシル基の場合は、Qaとしてさ
らに好ましくはメチレン、エチレン、トリメチレンであ
り、特に好ましくはメチレンである。T1が−CONH
SO2Ra、SO2NHCORb、CONHCORc、SO2
NHSO2Rdの場合は、Qaとしてさらに好ましくはメ
チレン、エチレン、トリメチレンであり、特に好ましく
はメチレンである。
【0141】Ra、Rb、Rc、Rdは各々アルキル基、ア
リール基、複素環基、アルコキシ基、アリーロキシ基、
ヘテロシクリルオキシ基、またはアミノ基を表わすが、
好ましく次のものが挙げられる。
【0142】例えば、炭素数1から18、好ましくは炭
素数1から10、さらに好ましくは炭素数1から5の無
置換アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、
ブチル)、炭素数1から18、好ましくは炭素数1から
10、さらに好ましくは炭素数1から5の置換アルキル
基(ヒドロキシメチル、トリフルオロメチル、ベンジ
ル、カルボキシエチル、エトキシカルボニルメチル、ア
セチルアミノメチル、また、ここでは好ましくは炭素数
2から18、さらに好ましくは炭素数3から10、特に
好ましくは炭素数3から5の不飽和炭化水素基(例えば
ビニル基、エチニル基、1−シクロヘキセニル基、ベン
ジリジン基、ベンジリデン基)も置換アルキル基に含ま
れることにする。)、炭素数6から20、好ましくは炭
素数6から15、さらに好ましくは炭素数6から10の
置換または無置換のアリール基(例えばフェニル、ナフ
チル、p−カルボキシフェニル、p−ニトロフェニル、
3、5−ジクロロフェニル、p−シアノフェニル、m−
フルオロフェニル、p−トリル)、炭素数1から20、
好ましくは炭素数2から10、さらに好ましくは炭素数
4から6の置換されてもよいヘテロ環基(例えばピリジ
ル、5−メチルピリジル、チエニル、フリル、モルホリ
ノ、テトラヒドロフルフリル)、炭素数1から10、好
ましくは炭素数1から8のアルコキシ基(例えばメトキ
シ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−ヒドロキシ
エトキシ、2−フェニルエトキシ)、炭素数6から2
0、好ましくは炭素数6から12、さらに好ましくは炭
素数6から10のアリールオキシ基(例えばフェノキ
シ、p−メチルフェノキシ、p−クロロフェノキシ、ナ
フトキシ)、炭素数1から20、好ましくは炭素数3か
ら12、さらに好ましくは炭素数3から10のヘテロシ
クリルオキシ基(複素環基で置換されたオキシ基を意味
する。例えば2−チエニルオキシ、2−モルホリノオキ
シ)、アミノ基としては炭素0から20、好ましくは炭
素数0から12、さらに好ましくは炭素数0から8のア
ミノ基(例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミ
ノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、ヒドロキシエチル
アミノ、ベンジルアミノ、アニリノ、ジフェニルアミ
ノ、環を形成したモルホリノ、ピロリジノ)が挙げられ
る。さらに、これらに、前述のWが置換していてもよ
い。さらに好ましくは、メチル基、エチル基、ヒドロキ
シエチル基であり、特に好ましくはメチル基である。
【0143】なお、酸基において、例えばカルボキシル
基、解離性の窒素原子などは、解離していない形(CO
OH、NH)で表記しても、解離した形(COO-
-)で表記してもどちらでもよい。実際には、色素の
置かれたpHなどの環境により解離状態になったり、非
解離状態になったりする。対イオンとして陽イオンが存
在する場合、例えば(COO-Na+)、(N- Na+
と表記してもよい。非解離状態では(COOH)、(N
H)と表記するが、対イオンのカチオン化合物がプロト
ンと考えれば、(COO-+)、(N-+)と表記する
ことも可能である。
【0144】一般式(IX)で表されるシアニン色素にお
いて、特に好ましくはRおよびR11の少なくとも一方は
スルホ基以外の酸基で置換されたアルキル基である場合
であり、最も好ましくはRおよびR11の一方はスルホ基
以外の酸基で置換されたアルキル基であり、他方はスル
ホ基で置換されたアルキル基である場合である。
【0145】このときのスルホ基以外の酸基が置換した
アルキル基として好ましくは、カルボキシル基、−CO
NHSO2−基、−SO2NHCO−基、−CONHCO
−基、又は−SO2NHSO2−基が置換したアルキル基
である。
【0146】上記で、スルホ基を持つアルキル基として
好ましくは、3−スルホプロピル基、4−スルホブチル
基、3−スルホブチル基、又は2−スルホエチル基であ
り、さらに好ましくは3−スルホプロピル基である。ス
ルホ基以外の酸基を持つアルキル基として、特に好まし
くはカルボキシメチル基、又はメタンスルホニルカルバ
モイルメチル基である。
【0147】RとR11の組み合わせとして好ましくは、
一方がカルボキシメチル基、またはメタンスルホニルカ
ルバモイルメチル基であり、他方が3−スルホプロピル
基、4−スルホブチル基、3−スルホブチル基、2−ス
ルホエチル基である場合であり、さらに好ましくは一方
がカルボキシメチル基、またはメタンスルホニルカルバ
モイルメチル基であり、他方が3−スルホプロピル基で
ある場合である。
【0148】本発明において、さらに好ましくは一般式
(I)で表されるメチン色素が前述の一般式(XX)、ま
たは(XXX)で表される場合である。式(XX)中、Y51
は他の5〜6員の炭素環または複素環と縮合していても
置換基を有していてもよいフラン環またはピロール環を
表す。なお、Y51が縮環している2つの炭素原子の間の
結合は、1重結合であっても2重結合であってもよいが
好ましくは2重結合である。式(XX)のようにフラン環
またはピロール環を持つ色素は特に優れた写真性能を示
す。フラン環またはピロール環を表すY51として好まし
い構造を、X51を含む環と合わせて次に示す。
【0149】
【化35】
【0150】式中、Xaは、前述の(1a)、(1b)、
(1c)のXaと同義であり、酸素原子、または窒素原子
(N−Rw)を表し、同様なものが好ましい。Va、V
b、VcおよびVdは各々水素原子、または一価の置換基
を表し、VaとVbは共同して環を形成してもよい。好ま
しくは、水素原子、または一価の置換基である。(3
a)、(3b)の場合には、Vaが一価の置換基、Vbが水
素原子の場合が好ましい。(3c)の場合には、Vc、V
dのうち少なくとも一方に一価の置換基が置換している
場合が好ましい。置換基としては、前述のWが挙げられ
るが、好ましくはアルキル基(例えばメチル)、アリー
ル基(例えばフェニル)、芳香族複素環基(例えば1−
ピロリル)、アルコキシ基(例えばメトキシ)、アルキ
ルチオ基(例えばメチルチオ)、シアノ基、アシル基
(例えばアセチル)、アルコキシカルボニル基(例えば
メトキシカルボニル)、又はハロゲン原子(例えばフッ
素、塩素、臭素、ヨウ素)であり、さらに好ましくはメ
チル基、メトキシ基、シアノ基、又はハロゲン原子であ
り、さらに好ましくはハロゲン原子であり、特に好まし
くはフッ素、塩素、又は臭素原子であり、最も好ましく
は塩素原子である。(3a)、(3b)および(3c)の
うち好ましくは(3a)、(3b)である。
【0151】X51およびX52は各々酸素原子、硫黄原
子、セレン原子、テルル原子、窒素原子、又は炭素原子
を表す。窒素原子は好ましくは−N(Rx)−、炭素原
子は好ましくは−C(Ry)(Rz)−で表すことがで
き、Rx、RyおよびRzは各々水素原子、または一価の
置換基(例えば、前述のW)であり、好ましくはRと同
様なアルキル基、アリール基、または複素環基であり、
さらに好ましくはアルキル基である。X51およびX52
して、好ましくは酸素原子、硫黄原子、又は窒素原子で
あり、さらに好ましくは酸素原子、又は硫黄原子であ
る。
【0152】Y52はベンゼン環または5〜6員の不飽和
複素環を形成するのに必要な原子群を表し、さらに他の
5〜6員の炭素環または複素環と縮合していても置換基
を有していてもよい。なお、Y52が縮環している2つの
炭素原子の間の結合は、1重結合であっても2重結合で
あってもよいが、好ましくは2重結合である。Y52はベ
ンゼン環または5〜6員の不飽和複素環を形成するのに
必要な原子群を表すが、Y52で形成される5〜6員不飽
和複素環としては前記一般式(I)のメチン色素におけ
るYで説明した各複素環を挙げることができ、さらに他
の5〜6員の炭素環または複素環と縮合環を形成するこ
ともできるが、第3の縮合環は存在しないことが好まし
い。Y52は好ましくはベンゼン環、ピロール環、フラン
環、チオフェン環(ピロール環、フラン環、チオフェン
環として好ましくは前述の(1a)、(1b)、(1
c)、(2a)、(2b)、(2c)、(3a)、(3b)、
(3c)、および後述の(4a)、(4b)、(4c)が挙
げられ、同様なものが好ましい)であり、特に好ましく
はベンゼン環、フラン環、ピロール環であり、最も好ま
しくはベンゼン環である。置換基としてはいずれでもよ
いが、例えば前述のWが挙げられる。好ましくは、アル
キル基(例えばメチル)、アリール基(例えばフェニ
ル)、芳香族複素環基(例えば1−ピロリル)、アルコ
キシ基(例えばメトキシ)、アルキルチオ基(例えばメ
チルチオ)、シアノ基、アシル基(例えばアセチル)、
アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニ
ル)、又はハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、
ヨウ素)であり、さらに好ましくはメチル基、メトキシ
基、シアノ基、又はハロゲン原子であり、さらに好まし
くはハロゲン原子であり、特に好ましくはフッ素、塩
素、又は臭素原子であり、最も好ましくは塩素原子であ
る。
【0153】R51およびR52は各々置換もしくは無置換
の、アルキル基、アリール基、または複素環基を表す。
51およびR52として好ましくは、前述のRおよびR11
と同様に、少なくとも一方が酸基が置換したアルキル基
である場合が好ましく、さらに好ましくはR51およびR
52の両方とも酸基が置換したアルキル基である場合であ
り、特に好ましくは酸基が置換したアルキル基であるR
51およびR52のうち、少なくとも一方はスルホ基以外の
酸基で置換されたアルキル基である場合であり、最も好
ましくはR51およびR52の一方はスルホ基以外の酸基で
置換されたアルキル基であり、他方はスルホ基で置換さ
れたアルキル基である場合である。また、これらの酸基
で置換されたアルキル基の具体例や好ましい組み合わせ
は、前述のRおよびR11で説明したものと同様である。
特に好ましくは、R51がスルホ基以外の酸基で置換され
たアルキル基である場合である。
【0154】L51、L52およびL53は各々メチン基を表
し、無置換であっても置換基(例えば前述のW)が置換
していてもよいが、前述のL11、L12およびL13と同様
なものが挙げられる。n51は0、1、2、3、又は4を
表すが、好ましくは0、1、又は2であり、さらに好ま
しくは0、又は1である。n51が2以上のとき、L52
よびL53が繰り返されるが同一である必要はない。n51
が0のとき、L51として好ましくは無置換のメチン基で
あり、n51が1のとき、L51、L53として好ましくは無
置換のメチン基であり、L52として好ましくは無置換ア
ルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル)が置換し
たメチン基であり、L52としてさらに好ましくはエチル
基が置換したメチン基である。
【0155】M51は対イオンを表し、前述のMと同様な
ものが挙げられる。好ましい陽イオンは、ナトリウムイ
オン、カリウムイオン、トリエチルアンモニウムイオ
ン、テトラエチルアンモニウムイオン、ピリジニウムイ
オン、エチルピリジニウムイオン、メチルピリジニウム
イオンである。好ましい陰イオンは過塩素酸イオン、ヨ
ウ化物イオン、臭化物イオン、置換アリールスルホン酸
イオン(例えばp−トルエンスルホン酸イオン)であ
る。m51は電荷を均衡させるのに必要な0以上の数を表
し、分子内塩を形成する場合は0である。好ましくは0
以上4以下の数である。
【0156】さらに好ましくは、一般式(XX)が下記一
般式(XXI)から選ばれた場合である。
【0157】
【化36】
【0158】式(XXI)中、Y71は他の5〜6員の炭素
環または複素環と縮合していても置換基を有していても
よいフラン環またはピロール環を表す。なお、Y71が縮
環している2つの炭素原子の間の結合は、1重結合であ
っても2重結合であってもよい。X71およびX72は各々
酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子、窒素原
子、又は炭素原子を表す。R71およびR72は各々置換も
しくは無置換の、アルキル基、アリール基、または複素
環基を表す。L71、L72およびL73は各々メチン基を表
し、n71は0、1、2、3、又は4を表す。M71は対イ
オンを表し、m 71は分子中の電荷を中和させるために必
要な0以上の数を表す。V71、V72、V 73およびV74
各々水素原子または置換基を表す。
【0159】Y71は前述のY51と同様なものが挙げられ
同様なものが好ましい。なお、Y71が縮環している2つ
の炭素原子の間の結合は、1重結合であっても2重結合
であってもよいが、2重結合が好ましい。X71およびX
72は各々酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原
子、窒素原子、又は炭素原子を表すが、前述のX51およ
びX52と同様なものが挙げられ同様なものが好ましい。
71およびR72は各々置換もしくは無置換の、アルキル
基、アリール基、または複素環基を表すが、前述のR51
およびR52と同様なものが挙げられ同様なものが好まし
い。L71、L72およびL73は各々メチン基を表すが、前
述のL51、L52およびL53と同様なものが挙げられ同様
なものが好ましい。n71は0、1、2、3、又は4を表
すが、好ましくは0、1、又は2であり、さらに好まし
くは0、又は1である。特に好ましくは、=L71−(L
72=L73n71−で表されるメチン鎖が下記のLLa又
はLLbの場合である。
【0160】
【化37】
【0161】式中、Aはメチル基、エチル基、またはプ
ロピル基であり、さらに好ましくはエチル基である。
【0162】M71は対イオンを表し、m71は分子中の電
荷を中和させるために必要な0以上の数を表すが、前述
のM、mと同様なものが挙げられる。M71としては、特
に陽イオンであることが好ましく、好ましい陽イオンは
ナトリウム、カリウム、トリエチルアンモニウム、ピリ
ジニウム、N−エチルピリジニウムである。
【0163】V71、V72、V73およびV74は各々水素原
子または置換基を表す。置換基としては、前述のWが挙
げられる。これらのうち、隣接する2つの置換基が互い
に連結して飽和または不飽和の縮合環を形成してもよい
が、特に不飽和の縮合環を形成する場合は好ましくな
い。不飽和の縮合環を形成する場合は、写真性能上特に
好ましくない。また、飽和の縮合環も形成しない方が好
ましい。V71、V74はともに水素原子であることが好ま
しく、V72、V73は各々水素原子、アルキル基(例えば
メチル)、アリール基(例えばフェニル)、芳香族複素
環基(例えば1−ピロリル)、アルコキシ基(例えばメ
トキシ)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ)、シア
ノ基、アシル基(例えばアセチル)、アルコキシカルボ
ニル基(例えばメトキシカルボニル)、又はハロゲン原
子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)であることが
好ましい。V72はより好ましくは水素原子であり、V73
はより好ましくはメチル基、メトキシ基、シアノ基、ア
セチル基、メトキシカルボニル基、又はハロゲン原子で
あり、さらに好ましくはハロゲン原子であり、特に好ま
しくはフッ素、塩素、又は臭素原子であり、最も好まし
くはフッ素原子、または塩素原子である。
【0164】一般式(XXI)の色素を赤感性乳剤層で使
用する場合は、メチン鎖(L71、L7 2、L73、n71)は
前述のLLb(Aとして好ましくはエチル基)であり、
71とX72は一方が酸素原子、他方が硫黄原子であり、
71はハロゲン原子(好ましくは塩素原子または臭素原
子)で置換されたピロール環またはフラン環であること
が好ましい。R71とR72は各々スルホアルキル基、カル
ボキシアルキル基またはアルカンスルホニルカルバモイ
ルアルキル基であり、V71、V72、V74はすべて水素原
子であり、V73はアルキル基(例えばメチル)、アルコ
キシ基(例えばメトキシ)、アルキルチオ基(例えばメ
チルチオ)、シアノ基、アシル基(例えばアセチル)、
アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニ
ル)、又はハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、
ヨウ素)、より好ましくはメチル基、メトキシ基、シア
ノ基、アセチル基、メトキシカルボニル基、又はハロゲ
ン原子であり、特に好ましくはハロゲン原子であり、最
も好ましくはフッ素原子、又は塩素原子であり、M71
有機または無機の1価の陽イオンであり、m71は0また
は1であることが好ましい。
【0165】緑感性乳剤層で使用する場合は、メチン鎖
(L71、L72、L73、n71)は前述のLLb(Aとして
好ましくはエチル基)であり、X71とX72はともに酸素
原子であり、Y71はハロゲン原子(好ましくは塩素原子
または臭素原子)で置換されたピロール環またはフラン
環であることが好ましい。R71とR72は各々スルホアル
キル基、カルボキシアルキル基またはアルカンスルホニ
ルカルバモイルアルキル基であり、V71、V72、V74
すべて水素原子であり、V73はアルキル基(例えばメチ
ル)、アリール基(例えばフェニル)、芳香族複素環基
(例えば2−チエニル)、アルコキシ基(例えばメトキ
シ)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ)、シアノ
基、アシル基(例えばアセチル)、アルコキシカルボニ
ル基(例えばメトキシカルボニル)、又はハロゲン原子
(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、より好ましく
はメチル基、メトキシ基、シアノ基、アセチル基、メト
キシカルボニル基、又はハロゲン原子であり、特に好ま
しくはハロゲン原子であり、最も好ましくはフッ素原
子、又は塩素原子であり、M71は有機または無機の1価
の陽イオンであり、m71は0または1であることが好ま
しい。
【0166】青感性乳剤層で使用する場合は、メチン鎖
(L71、L72、L73、n71)は前述のLLaであり、X
71とX72はともに硫黄原子であり、Y71はハロゲン原子
(好ましくは塩素原子または臭素原子)で置換されたピ
ロール環またはフラン環であることが好ましい。R71
72は各々スルホアルキル基、カルボキシアルキル基ま
たはアルカンスルホニルカルバモイルアルキル基であ
り、V71、V72、V74はすべて水素原子であり、V73
アルキル基(例えばメチル)、アルコキシ基(例えばメ
トキシ)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ)、シア
ノ基、アシル基(例えばアセチル)、アルコキシカルボ
ニル基(例えばメトキシカルボニル)、又はハロゲン原
子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、より好まし
くはメチル基、メトキシ基、シアノ基、アセチル基、メ
トキシカルボニル基、又はハロゲン原子であり、特に好
ましくはハロゲン原子であり、最も好ましくはフッ素原
子、又は塩素原子であり、M71は有機または無機の1価
の陽イオンであり、m71は0または1であることが好ま
しい。
【0167】式(XXX)中、Y61は他の5〜6員の炭素
環または複素環と縮合していても置換基を有していても
よいが、少なくとも1つのハロゲン原子が置換したチオ
フェン環を表す。なお、Y61が縮環している2つの炭素
原子の間の結合は、1重結合であっても2重結合であっ
てもよいが、好ましくは2重結合である。式(XXX)の
ように少なくとも1つのハロゲン原子が置換したチオフ
ェン環を持つ色素は特に優れた写真性能を示す。チオフ
ェン環を表すY61として好ましい構造を、X61を含む環
と合わせて次に示す。
【0168】
【化38】
【0169】式中、Ve、Vf、VgおよびVhは各々水素
原子、または一価の置換基を表す。ただし、Ve、Vfの
うち、少なくとも1つ、Vg、Vhのうち少なくとも1つ
はハロゲン原子である。(4a)、(4b)の場合には、
Veがハロゲン原子、Vfは水素原子の場合が好ましい。
(4c)の場合には、Vg、Vhのうち少なくとも一方に
ハロゲン原子が置換している場合が好ましい。以上のハ
ロゲン原子として、好ましくはフッ素、塩素、臭素、又
はヨウ素であり、さらに好ましくは塩素原子、又は臭素
原子であり、特に好ましくは塩素原子である。一価の置
換基としては、前述のWが挙げられるが、好ましくはア
ルキル基(例えばメチル)、アリール基(例えばフェニ
ル)、芳香族複素環基(例えば1−ピロリル)、アルコ
キシ基(例えばメトキシ)、アルキルチオ基(例えばメ
チルチオ)、シアノ基、アシル基(例えばアセチル)、
アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニ
ル)、又はハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、
ヨウ素)であり、さらに好ましくはメチル基、メトキシ
基、シアノ基、アセチル基、メトキシカルボニル基、又
はハロゲン原子であり、さらに好ましくはメトキシ基、
シアノ基、アセチル基、メトキシカルボニル基、又はハ
ロゲン原子であり、さらに好ましくはハロゲン原子であ
り、特に好ましくはフッ素、塩素、又は臭素原子であ
り、最も好ましくは塩素原子である。(4a)、(4b)
および(4c)のうち好ましくは、(4a)、(4b)で
ある。
【0170】X61およびX62は各々酸素原子、硫黄原
子、セレン原子、テルル原子、窒素原子、又は炭素原子
を表す。窒素原子は好ましくは−N(Rx)−、炭素原
子は好ましくは−C(Ry)(Rz)−で表すことがで
き、Rx、RyおよびRzは各々水素原子、または一価の
置換基(例えば、前述のW)であり、好ましくはRと同
様なアルキル基、アリール基、または複素環基であり、
さらに好ましくはアルキル基である。X61およびX62
して、各々好ましくは酸素原子、硫黄原子、又は窒素原
子であり、さらに好ましくは酸素原子、又は硫黄原子で
ある。
【0171】Y62はベンゼン環または5〜6員の不飽和
複素環を形成するのに必要な原子群を表し、さらに他の
5〜6員の炭素環または複素環と縮合していても置換基
を有していてもよい。なお、Y62が縮環している2つの
炭素原子の間の結合は、1重結合であっても2重結合で
あってもよいが、好ましくは2重結合である。Y62はベ
ンゼン環または5〜6員の不飽和複素環を形成するのに
必要な原子群を表すが、Y62で形成される5〜6員不飽
和複素環としては前記一般式(I)のメチン色素におけ
るYで説明した各複素環を挙げることができ、さらに他
の5〜6員の炭素環または複素環と縮合環を形成するこ
ともできるが、第3の縮合環は存在しないことが好まし
い。Y62は好ましくはベンゼン環、ピロール環、フラン
環、チオフェン環(ピロール環、フラン環、チオフェン
環として好ましくは前述の(1a)、(1b)、(1
c)、(2a)、(2b)、(2c)、(3a)、(3b)、
(3c)、(4a)、(4b)、(4c)が挙げられ、同様
なものが好ましい)であり、特に好ましくはベンゼン
環、フラン環、ピロール環であり、最も好ましくはベン
ゼン環である。置換基としてはいずれでもよいが、例え
ば前述のWが挙げられる。好ましくは、アルキル基(例
えばメチル)、アリール基(例えばフェニル)、芳香族
複素環基(例えば1−ピロリル)、アルコキシ基(例え
ばメトキシ)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ)、
シアノ基、アシル基(例えばアセチル)、アルコキシカ
ルボニル基(例えばメトキシカルボニル)、又はハロゲ
ン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)であり、
さらに好ましくはメチル基、メトキシ基、シアノ基、又
はハロゲン原子であり、さらに好ましくはハロゲン原子
であり、特に好ましくはフッ素、塩素、又は臭素原子で
あり、最も好ましくは塩素原子である。
【0172】R61およびR62は各々置換もしくは無置換
の、アルキル基、アリール基、または複素環基を表す。
61およびR62として好ましくは、前述のRおよびR11
と同様に、少なくとも一方が酸基が置換したアルキル基
である場合が好ましく、さらに好ましくはR61およびR
62の両方とも酸基が置換したアルキル基である場合であ
り、特に好ましくは酸基が置換したアルキル基であるR
61およびR62のうち、少なくとも一方はスルホ基以外の
酸基で置換されたアルキル基である場合であり、最も好
ましくはR61およびR62の一方はスルホ基以外の酸基で
置換されたアルキル基であり、他方はスルホ基で置換さ
れたアルキル基である場合である。また、これらの酸基
で置換されたアルキル基の具体例や好ましい組み合わせ
は、前述のRおよびR11で説明したものと同様である。
特に好ましくは、R61がスルホ基以外の酸基で置換され
たアルキル基である場合である。
【0173】L61、L62およびL63は各々メチン基を表
すが、前述のL51、L52およびL53と同様なものが挙げ
られる。n61は0または1を表すが、好ましくは1であ
る。n61が0のとき、L61として好ましくは無置換のメ
チン基であり、n61が1のとき、L61、L63として好ま
しくは無置換のメチン基であり、L62として好ましくは
無置換アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル)
が置換したメチン基であり、L62としてさらに好ましく
はエチル基が置換したメチン基である。M61は対イオン
を表し、m61は分子中の電荷を中和させるために必要な
0以上の数を表すが、前述のM、mと同様なものが挙げ
られる。
【0174】さらに、一般式(XXX)で表されるメチン
色素が上述の一般式(XXXI)または(XXXII)で表され
る場合が好ましい。式(XXXI)および(XXXII)中、V
61はハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ
素)を表し、さらに好ましくはフッ素、塩素、又は臭素
原子であり、特に好ましくは塩素原子である。Y61、X
61、X62、Y62、R61、R62、L61、L62、L63
61、M61およびm61は一般式(XXX)と同義であり、
同様なものが好ましい。n61が0のとき、L61として好
ましくは無置換のメチン基であり、n61が1のとき、L
61、L63として好ましくは無置換のメチン基であり、L
62として好ましくは無置換アルキル基(例えばメチル、
エチル、プロピル)が置換したメチン基であり、L62
してさらに好ましくはエチル基が置換したメチン基であ
る。
【0175】一般式(XXXI)として好ましくは、下記一
般式(XXXIa)または(XXXIb)から選ばれた場合であ
る。一般式(XXXII)として好ましくは、下記一般式(X
XXIIa)または(XXXIIb)から選ばれた場合であり、さ
らに好ましくは一般式(XXXIIb)から選ばれる場合であ
る。
【0176】式(XXXIa)および(XXXIIa)中、V85
ハロゲン原子を表し、X81およびX8 2は酸素原子または
硫黄原子を表す。R81およびR82は酸基で置換されたア
ルキル基を表す。V81、V82、V83およびV84は水素原
子または置換基を表す。M81は対イオンを表し、m81
分子中の電荷を中和させるために必要な0以上の数を表
す。
【0177】V85はハロゲン原子(例えばフッ素、塩
素、臭素、ヨウ素)を表すが、さらに好ましくはフッ
素、塩素、又は臭素原子であり、特に好ましくは塩素原
子である。R81およびR82は各々酸基で置換されたアル
キル基を表すが、好ましくは前述のRおよびR11と同様
に酸基が置換したアルキル基であるR81およびR82のう
ち、少なくとも一方はスルホ基以外の酸基で置換された
アルキル基である場合であり、より好ましくはR81およ
びR82の一方はスルホ基以外(好ましくはカルボキシル
基またはアルカンスルホニルカルバモイル基)で置換さ
れたアルキル基であり、他方はスルホ基で置換されたア
ルキル基である場合である。また、これらの酸基で置換
されたアルキル基の具体例や好ましい組み合わせは前述
のRおよびR 11で説明したものと同様である。さらに好
ましくは、R81およびR82の一方がカルボキシメチル基
またはメタンスルホニルカルバモイルメチル基である場
合であり、特に好ましくは、R81がカルボキシメチル基
またはメタンスルホニルカルバモイルメチル基である場
合であり、最も好ましくはR81がメタンスルホニルカル
バモイルメチル基である場合である。
【0178】M81は対イオンを表し、m81は分子中の電
荷を中和させるために必要な0以上の数を表すが、前述
のM、mと同様なものが挙げられる。M81としては、特
に陽イオンであることが好ましく、好ましい陽イオンは
ナトリウム、カリウム、トリエチルアンモニウム、ピリ
ジニウム、N−エチルピリジニウムである。
【0179】V81、V82、V83およびV84は各々水素原
子または置換基を表す。置換基としては、前述のWが挙
げられる。これらのうち、隣接する2つの置換基が互い
に連結して飽和または不飽和の縮合環を形成してもよい
が、特に不飽和の縮合環を形成する場合は好ましくな
い。不飽和の縮合環を形成する場合は、写真性能上特に
好ましくない。また、飽和の縮合環も形成しない方が好
ましい。V81、V84はともに水素原子であることが好ま
しく、V82、V83は各々水素原子またはアルキル基(例
えばメチル)、アリール基(例えばフェニル)、芳香族
複素環基(例えば1−ピロリル)、アルコキシ基(例え
ばメトキシ)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ)、
シアノ基、アシル基(例えばアセチル)、アルコキシカ
ルボニル基(例えばメトキシカルボニル)、又はハロゲ
ン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)であるこ
とが好ましい。V82はより好ましくは水素原子であり、
83はより好ましくはメチル基、メトキシ基、シアノ
基、アセチル基、メトキシカルボニル基、又はハロゲン
原子であり、さらに好ましくはハロゲン原子であり、特
に好ましくはフッ素、塩素、又は臭素原子であり、最も
好ましくはフッ素原子、または塩素原子である。
【0180】式(XXXIb)および(XXXIIb)中、V95
ハロゲン原子を表し、X91およびX9 2は各々酸素原子ま
たは硫黄原子を表す。R91およびR92は各々置換もしく
は無置換の、アルキル基、アリール基、または複素環基
を表す。A91はメチル基、エチル基またはプロピル基を
表し、V91、V92、V93およびV94は各々水素原子また
は置換基を表す。M91は対イオンを表し、m91は分子中
の電荷を中和させるために必要な0以上の数を表す。
【0181】V95はハロゲン原子(例えばフッ素、塩
素、臭素、ヨウ素)を表すが、さらに好ましくはフッ
素、塩素、臭素原子であり、特に好ましくは塩素原子で
ある。R 91およびR92は各々置換もしくは無置換の、ア
ルキル基、アリール基、または複素環基を表すが、前述
のR61およびR62と同様なものが挙げられ同様なものが
好ましい。A91はメチル基、エチル基またはプロピル基
を表すが、メチル基またはエチル基が好ましく、エチル
基が特に好ましい。
【0182】M91は対イオンを表し、m91は分子中の電
荷を中和させるために必要な0以上の数を表すが、前述
のM、mと同様なものが挙げられる。M91としては、特
に陽イオンであることが好ましく、好ましい陽イオンは
ナトリウム、カリウム、トリエチルアンモニウム、ピリ
ジニウム、N−エチルピリジニウムである。
【0183】V91、V92、V93およびV94は各々水素原
子または置換基を表す。置換基としては、前述のWが挙
げられる。これらのうち、隣接する2つの置換基が互い
に連結して飽和または不飽和の縮合環を形成してもよい
が、特に不飽和の縮合環を形成する場合は好ましくな
い。不飽和の縮合環を形成する場合は、写真性能上特に
好ましくない。また、飽和の縮合環も形成しない方が好
ましい。V91、V94はともに水素原子であることが好ま
しく、V92、V93は各々水素原子またはアルキル基(例
えばメチル)、アリール基(例えばフェニル)、芳香族
複素環基(例えば1−ピロリル)、アルコキシ基(例え
ばメトキシ)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ)、
シアノ基、アシル基(例えばアセチル)、アルコキシカ
ルボニル基(例えばメトキシカルボニル)、又はハロゲ
ン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)であるこ
とが好ましい。V92はより好ましくは水素原子であり、
93はより好ましくはメチル基、メトキシ基、シアノ
基、アセチル基、メトキシカルボニル基、又はハロゲン
原子であり、さらに好ましくはハロゲン原子であり、特
に好ましくはフッ素、塩素、又は臭素原子であり、最も
好ましくはフッ素原子、または塩素原子である。
【0184】一般式(XXX)の色素を赤感性乳剤層で使
用する場合は、一般式(XXXIb)または(XXXIIb)(A
91として好ましくはエチル基)より選ばれ、X91とX92
は一方が酸素原子、他方が硫黄原子であり、V95は塩素
原子または臭素原子であることが好ましい。R91とR92
は各々スルホアルキル基、カルボキシアルキル基または
アルカンスルホニルカルバモイルアルキル基であり、V
91、V92、V94はすべて水素原子であり、V93はアルキ
ル基(例えばメチル)、アルコキシ基(例えばメトキ
シ)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ)、シアノ
基、アシル基(例えばアセチル)、アルコキシカルボニ
ル基(例えばメトキシカルボニル)、又はハロゲン原子
(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、より好ましく
はメチル基、メトキシ基、シアノ基、アセチル基、メト
キシカルボニル基、又はハロゲン原子であり、特に好ま
しくはハロゲン原子であり、最も好ましくはフッ素原
子、又は塩素原子であり、M91は有機または無機の1価
の陽イオンであり、m91は0または1であることが好ま
しい。
【0185】一般式(XXX)の色素を緑感性乳剤層で使
用する場合は、一般式(XXXIb)または(XXXIIb)(A
91として好ましくはエチル基)より選ばれ、X91とX92
はともに酸素原子であり、V95は塩素原子または臭素原
子であることが好ましい。R91とR92は各々スルホアル
キル基、カルボキシアルキル基またはアルカンスルホニ
ルカルバモイルアルキル基であり、V91、V92、V94
すべて水素原子であり、V93はアルキル基(例えばメチ
ル)、アルコキシ基(例えばメトキシ)、アルキルチオ
基(例えばメチルチオ)、シアノ基、アシル基(例えば
アセチル)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシ
カルボニル)、又はハロゲン原子(例えばフッ素、塩
素、臭素、ヨウ素)、より好ましくはメチル基、メトキ
シ基、シアノ基、アセチル基、メトキシカルボニル基、
又はハロゲン原子であり、特に好ましくはハロゲン原子
であり、最も好ましくはフッ素原子、又は塩素原子であ
り、M91は有機または無機の1価の陽イオンであり、m
91は0または1であることが好ましい。
【0186】一般式(XXX)の色素を青感性乳剤層で使
用する場合は、一般式(XXXIa)または(XXXIIa)より
選ばれ、X81とX82はともに硫黄原子であり、V85は塩
素原子または臭素原子であることが好ましい。また一般
式(XXXIa)の方がより好ましい。R81とR82は各々ス
ルホアルキル基、カルボキシアルキル基またはアルカン
スルホニルカルバモイルアルキル基であり、より好まし
くはR81およびR82の一方はカルボキシル基またはアル
カンスルホニルカルバモイル基で置換されたアルキル基
であり、他方はスルホ基で置換されたアルキル基である
場合であり、さらに好ましくはR81およびR82の一方が
カルボキシメチル基またはメタンスルホニルカルバモイ
ルメチル基である場合であり、特に好ましくは、R81
カルボキシメチル基またはメタンスルホニルカルバモイ
ルメチル基である場合であり、最も好ましくはR81がメ
タンスルホニルカルバモイルメチル基である場合であ
る。V81、V82、V84はすべて水素原子であり、V83
アルキル基(例えばメチル)、アルコキシ基(例えばメ
トキシ)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ)、シア
ノ基、アシル基(例えばアセチル)、アルコキシカルボ
ニル基(例えばメトキシカルボニル)、又はハロゲン原
子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、より好まし
くはメチル基、メトキシ基、シアノ基、アセチル基、メ
トキシカルボニル基、又はハロゲン原子であり、特に好
ましくはハロゲン原子であり、最も好ましくはフッ素原
子、又は塩素原子であり、M81は有機または無機の1価
の陽イオンであり、m81は0または1であることが好ま
しい。
【0187】通常、残色が少ない増感色素はJ−会合性
に乏しく低感度であるが、本発明の増感色素は特異的
に、残色が少ないにも拘わらずJ−会合性が高く高感度
である。
【0188】以下に本発明の一般式(I)、(II)、
(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VII
I)、(XX)、(XXI)、(XXX)、(XXXI)、(XXXI
a)、(XXXIb)、(XXXII)、(XXXIIa)および(XXXII
b)で表されるメチン色素の具体例を示すが、これによ
り本発明が制限されるものではない。
【0189】
【化39】
【0190】
【化40】
【0191】
【化41】
【0192】
【化42】
【0193】
【化43】
【0194】
【化44】
【0195】
【化45】
【0196】
【化46】
【0197】
【化47】
【0198】
【化48】
【0199】
【化49】
【0200】
【化50】
【0201】
【化51】
【0202】
【化52】
【0203】
【化53】
【0204】
【化54】
【0205】
【化55】
【0206】
【化56】
【0207】
【化57】
【0208】
【化58】
【0209】
【化59】
【0210】
【化60】
【0211】
【化61】
【0212】
【化62】
【0213】
【化63】
【0214】
【化64】
【0215】
【化65】
【0216】
【化66】
【0217】本発明に用いられる一般式(I)、(I
I)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VII
I)、(XX)、(XXI)、(XXX)、(XXXI)、(XXXI
a)、(XXXIb)、(XXXII)、(XXXIIa)および(XXXII
b)のメチン色素は、以下の文献に記載の方法に基づい
て合成することができる。 a)F.M.Harmer著「Heterocyclic Compounds-Cyanine d
yes and related compounds」(John Wiley & Sons社−
ニューヨーク、ロンドン、1964年刊)、 b)D.M.Sturmer 著「Heterocyclic Compounds-Special
topics in heterocyclic chemistry」、第8章、第4
節、482−515頁(John Wiley & Sons 社−ニュー
ヨーク、ロンドン、1977年刊)、 c)「Rodd's Chemistry of Carbon Compounds」、第2
版、第4巻、パートB、第15章、369−422頁
(Elsevier Science Publishing Company Inc.社−ニュ
ーヨーク、1977年刊)
【0218】また本発明の一般式(I)、(II)、(II
I)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(X
X)、(XXI)、(XXX)、(XXXI)、(XXXIa)、(XXXI
b )、(XXXII)、(XXXIIa)および(XXXIIb)で表さ
れるメチン色素の原料となるヘテロ環の合成については
例えばBulletin de la Societe Chimique de France、I
I−150頁(1980年)やJournal of Heterocyclic
Chemistry、16巻1563頁(1979年)などの文
献の記載を参考にすることができる。
【0219】本発明の一般式(I)、(II)、(III)、
(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(XX)、
(XXI)、(XXX)、(XXXI)、(XXXIa)、(XXXIb)、
(XXXII)、(XXXIIa)および(XXXIIb)で表されるメ
チン色素を本発明のハロゲン化銀乳剤中に含有せしめる
には、それらを直接乳剤中に分散してもよいし、あるい
は水、メタノール、エタノール、プロパノール、アセト
ン、メチルセルソルブ、2,2,3,3−テトラフルオ
ロプロパノール、2,2,2−トリフルオロエタノー
ル、3−メトキシ−1−プロパノール、3−メトキシ−
1−ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、
N,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒の単独もしくは
混合溶媒に溶解して乳剤に添加してもよい。
【0220】また、米国特許第3,469,987号明
細書等に記載のように、色素を揮発性の有機溶剤に溶解
し、該溶液を水または親水性コロイド中に分散し、この
分散物を乳剤中へ添加する方法、特公昭46−2418
5号等に記載のように、水不溶性色素を溶解することな
しに水溶性溶剤中に分散させ、この分散物を乳剤中へ添
加する方法、特公昭44−23389号、同44−27
555号、同57−22091号等に記載されているよ
うに、色素を酸に溶解し、該溶液を乳剤中へ添加した
り、酸または塩基を共存させて水溶液とし乳剤中へ添加
する方法、米国特許第3,822,135号、同第4,
006,026号明細書等に記載のように、界面活性剤
を共存させて水溶液あるいはコロイド分散物としたもの
を乳剤中へ添加する方法、特開昭53−102733
号、同58−105141号に記載のように、親水性コ
ロイド中に色素を直接分散させ、その分散物を乳剤中へ
添加する方法、特開昭51−74624号に記載のよう
に、レッドシフトさせる化合物を用いて色素を溶解し、
該溶液を乳剤中へ添加する方法等を用いる事もできる。
また、溶解に超音波を使用することもできる。
【0221】本発明の一般式(I)、(II)、(III)、
(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(XX)、
(XXI)、(XXX)、(XXXI)、(XXXIa)、(XXXIb)、
(XXXII)、(XXXIIa)および(XXXIIb)で表されるメ
チン色素を本発明のハロゲン化銀乳剤中に添加する時期
は、これまで有用である事が認められている乳剤調製の
いかなる工程中であってもよい。例えば、米国特許第
2,735,766号、同第3,628,960号、同
第4,183,756号、同第4,225,666号、
特開昭58−184142号、同60−196749号
等の明細書に開示されているように、ハロゲン化銀の粒
子形成工程および/または脱塩前の時期、脱塩工程中お
よび/または脱塩後から化学熟成の開始前までの時期、
特開昭58−113920号等の明細書に開示されてい
るように、化学熟成の直前または工程中の時期、化学熟
成後塗布までの時期の乳剤が塗布される前ならいかなる
時期、工程において添加されてもよい。また、米国特許
第4,225,666号、特開昭58−7629号等の
明細書に開示されているように、同一化合物を単独で、
または異種構造の化合物と組み合わせて、例えば、粒子
形成工程中と化学熟成工程中または化学熟成完了後とに
分けたり、化学熟成の前または工程中と完了後とに分け
るなどして分割して添加しても良く、分割して添加する
化合物および化合物の組み合わせの種類をも変えて添加
されてもよい。
【0222】本発明の一般式(I)、(II)、(III)、
(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(XX)、
(XXI)、(XXX)、(XXXI)、(XXXIa)、(XXXIb)、
(XXXII)、(XXXIIa)および(XXXIIb)で表されるメ
チン色素の使用量は、ハロゲン化銀粒子の形状、サイズ
により異なるが、好ましくは、ハロゲン化銀1モルあた
り1×10-2〜1×10-8モルである。
【0223】本発明において、一般式(I)、(II)、
(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、
(XX)、(XXI)、(XXX)、(XXXI)、(XXXIa)、(X
XXIb)、(XXXII)、(XXXIIa)および(XXXIIb)で表
されるメチン色素以外にも他の増感色素を用いてもよ
い。増感色素の組み合わせは特に強色増感の目的でしば
しば用いられる。その代表例は米国特許第2,688,
545号、同第2,977,229号、同第3,39
7,060号、同第3,522,052号、同第3,5
27,641号、同第3,617,293号、同第3,
628,964号、同第3,666,480号、同第
3,672,898号、同第3,679,428号、同
第3,703,377号、同第3,769,301号、
同第3,814,609号、同第3,837,862
号、同第4,026,707号、英国特許第1,34
4,281号、同第1,507,803号、特公昭43
−4936号、同53−12375号、特開昭52−1
10618号、同52−109925号に記載されてい
る。
【0224】本発明のハロゲン化銀写真感光材料におい
ては、ハロゲン化銀粒子としては塩化銀、臭化銀、塩臭
化銀、ヨウ臭化銀、ヨウ塩化銀、塩ヨウ臭化銀等のいず
れも用いることができる。
【0225】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤に含まれ
るハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズ(粒子の投影面積
と等価な円の直径を以て粒子サイズとし、その数平均を
とったもの)は0.1〜2μmが好ましい。またそれら
の粒子サイズ分布は変動係数(粒子サイズ分布の標準偏
差を平均粒子サイズで除したもの)20%以下、好まし
くは15%以下、さらに好ましくは10%以下のいわゆ
る単分散なものが好ましい。このとき広いラチチュード
を得る目的で、上記の単分散乳剤を同一層にブレンドし
て使用することや、重層塗布することも好ましく行われ
る。
【0226】写真乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の形
状は、立方体、八面体、あるいは十四面体のような規則
的な結晶形を有するもの、球状、板状などのような変則
的な結晶形を有するもの、あるいはこれらの混合したも
のからなっていてもよい。本発明においては、これらの
中でも上記規則的な結晶形を有する粒子を50%以上、
好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上含有
するのがよい。またこれ以外にも平均アスペクト比(円
換算直径/厚み)が5以上、好ましくは8以上の平板状
粒子が投影面積として全粒子の50%を越えるような乳
剤も好ましく用いることができる。
【0227】本発明に用いる乳剤は、P.Glafkides 著
「Chimie et Phisique Photographique 」(Paul Monte
l社刊、1967年)、G.F.Duffin著「Photographic Em
ulsionChemistry」(Focal Press 社刊、1966
年)、V.L.Zelikman et al著「Making and coating Pho
tographic Emulsion」(Focal Press 社刊、1964
年)などに記載された方法を用いて調製することができ
る。すなわち、酸性法、中性法、アンモニア法等のいず
れの方法でもよく、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩
を反応させる方式としては、片側混合法、同時混合法、
およびそれらの組み合わせなどのいずれの方法を用いて
もよい。粒子を銀イオン過剰の雰囲気の下において形成
させる方法(いわゆる逆混合法)を用いることもでき
る。同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成
する液相中のpAgを一定に保つ方法、すなわちいわゆ
るコントロールド・ダブルジェット法を用いることもで
きる。この方法によると、結晶形が規則的で粒子サイズ
が均一に近いハロゲン化銀乳剤を得ることができる。
【0228】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
通常化学増感を施される。化学増感法については、カル
コゲン増感剤を用いた化学増感(具体的には不安定硫黄
化合物の添加に代表される硫黄増感、あるいはセレン化
合物によるセレン増感、テルル化合物によるテルル増感
が挙げられる)、金増感に代表される貴金属増感、ある
いは還元増感などを単独もしくは併用して用いることが
できる。化学増感に用いられる化合物については、特開
昭62−215272号公報の第18頁右下欄〜第22
頁右上欄に記載のものが好ましく用いられる。
【0229】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤には、感
光材料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶり
を防止する、あるいは写真性能を安定化させる目的で種
々の化合物あるいはそれらの前駆体を添加することがで
きる。これらの化合物の具体例は前出の特開昭62−2
15272号公報明細書の第39頁〜第72頁に記載の
ものが好ましく用いられる。さらにEP0447647
号に記載された5−アリールアミノ−1,2,3,4−
チアトリアゾール化合物(該アリール残基には少なくと
も一つの電子求引性基を持つ)も好ましく用いられる。
【0230】本発明により調製されたハロゲン化銀乳剤
はカラー写真感光材料および黒白写真感光材料のいずれ
にも用いることができる。カラー写真感光材料としては
特にカラーペーパー、カラー撮影用フィルム、カラーリ
バーサルフィルム、黒白写真感光材料としてはX−レイ
用フィルム、一般撮影用フィルム、印刷感材用フィルム
等を挙げることができる。好ましくはカラー写真感光材
料である。
【0231】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
ることのできる種々の技術や無機・有機の素材について
は一般にはリサーチ・ディスクロージャーNo.308
119(1989年)、同37038(1995年)に
記載されたものを用いることができる。
【0232】これに加えて、より具体的には、例えば、
本発明のハロゲン化銀写真乳剤が適用できるカラー写真
感光材料に用いることができる技術および無機・有機素
材については、欧州特許第436938A2号の下記の
箇所および下記に引用の特許に記載されている。
【0233】 項 目 該 当 箇 所 1)層構成 第146頁34行目〜第147頁25行目 2)ハロゲン化銀乳剤 第147頁26行目〜第148頁12行目 3)イエローカプラー 第137頁35行目〜第146頁33行目,第14 9頁21行目〜23行目 4)マゼンタカプラー 第149頁24行目〜28行目;欧州特許第421 453A1号の第3頁5行目〜第25頁55行目 5)シアンカプラー 第149頁29行目〜33行目;欧州特許第432 804A2号の第3頁28行目〜第40頁2行目 6)ポリマーカプラー 第149頁34行目〜38行目;欧州特許第435 334A2号の第113頁39行目〜第123頁37 行目 7)カラードカプラー 第53頁42行目〜第137頁34行目,第149 頁39行目〜45行目 8)その他の機能性 第7頁1行目〜第53頁41行目;第149頁46 カプラー 行目〜第150頁3行目;欧州特許第435334 A2号の第3頁1行目〜第29頁50行目 9)防腐剤 第150頁25行目〜28行目 10)ホルマリン 第149頁15行目〜17行目 スカベンジャー 11)その他の添加剤 第153頁38行目〜47行目;欧州特許第421 453A1号の第75頁21行目〜第84頁56行目 12)分散方法 第150頁4行目〜24行目 13)支持体 第150頁32行目〜34行目 14)膜厚・膜物性 第150頁35行目〜49行目 15)発色現像工程 第150頁50行目〜第151頁47行目 16)脱銀工程 第151頁48行目〜第152頁53行目 17)自動現像機 第152頁54行目〜第153頁2行目 18)水洗・安定工程 第153頁3行目〜37行目
【0234】本発明に関わる感光材料では、イラジエー
ションやハレーションを防止する、セーフライト安全性
等を向上させる目的で親水性コロイド層を着色すること
も好ましく行われる。このような着色物質として使用で
きる水溶性染料としては、EP0337490A号明細
書の第27−76頁に記載の、処理により脱色可能な染
料(中でもオキソノール染料、シアニン染料)が挙げら
れる。このような着色は、着色物質の添加位置に関わら
ず着色物質が拡散し、感光材料構成層全体にわたる。
【0235】シアン、マゼンタまたはイエローカプラー
は、前出表中記載の高沸点有機溶媒の存在下で(または
不存在下で)ローラブルラテックスポリマー(例えば米
国特許第4,203,716号)に含浸させて、または
水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマーとともに溶解し
て親水性コロイド水溶液に乳化分散させることが好まし
い。好ましく用いることができる水不溶性かつ有機溶媒
可溶性のポリマーは、米国特許第4,857,449号
明細書の第12頁〜30頁に記載の単独重合体または共
重合体が挙げられる。より好ましくはメタクリレート系
あるいはアクリルアミド系ポリマー、特にアクリルアミ
ド系ポリマーの使用が色像安定性等の上で好ましい。
【0236】本発明に関わる感光材料には、カプラーと
ともにEP0277589A2号明細書に記載のような
色像保存性改良化合物を使用することが好ましい。特に
ピラゾロアゾールカプラーやピロロトリアゾールカプラ
ーとの併用が好ましい。すなわち、発色現像処理後に残
存する芳香族アミン系現像主薬と化学結合して、化学的
に不活性でかつ実質的に無色の化合物を生成する前記特
許明細書中の化合物および/または発色現像処理後に残
存する芳香族アミン系発色現像主薬の酸化体と化学結合
して、化学的に不活性でかつ実質的に無色の化合物を生
成する前記特許明細書中の化合物を単独または同時に用
いることが、例えば処理後の保存における膜中残存発色
現像主薬ないしその酸化体とカプラーとの反応による発
色色素生成によるステイン発生その他の副作用を防止す
る上で好ましい。
【0237】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するがこれに限定されるものではない。
【0238】実施例1 (メチン色素S−76の合成)5−ブロモ−2−メチル
チエノ[3,2−d]チアゾールは、3−アセチルアミ
ノ−2,5−ジブロモチオフェン(J. Am. Chem. Soc,
1954, 76, 2447の記載に従い合成)をトルエン中五硫化
リンとともに加熱還流することにより、収率34%で得
た。5−ブロモ−2−メチルチエノ[3,2−d]チア
ゾール2.58gと1,3−プロパンサルトン1.61
g、アニソール6.4mlを混合し、150℃で3時間
加熱撹拌した。冷却後、黒色沈殿をアセトンで洗浄し、
上澄みをデカンテーションで除いた後に、4−(5−ク
ロロ−2−スルホブチルチオ−3−ベンゾチアゾリオ)
ブタンスルホナート5.21gとアセトニトリル55m
lを加え、100℃で加熱撹拌した。トリエチルアミン
7.7mlを添加し、1.5時間加熱還流すると黄色沈
殿を生じた。氷冷して沈殿を濾別し、アセトニトリルで
洗浄して黄色粉末2.27gを得た。メタノール150
mlに溶解し、溶媒を留去濃縮することによりS−76
の粉末1.34gを得た。1H−NMR、FAB−M
S、元素分析により構造を確認した。λmax(MeOH)=
435.7nm(ε7.1×104)。
【0239】実施例2 (メチン色素S−31の合成)5−ブロモ−2−メチル
チエノ[3,2−d]チアゾール1.47gと1,3−
プロパンサルトン0.93g、アニソール3.7mlを
混合し、150℃で3時間加熱撹拌した。冷却後、黒色
沈殿をアセトンで洗浄し、上澄みをデカンテーションで
除いた後に、3−[5−クロロ−2−(2−エトキシ−
1−ブテニル)−3−ベンゾオキサゾリオ]プロパンス
ルホナート3.28gとジメチルスルホキシド45ml
を加え、室温で撹拌した。1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕−7−ウンデセン2.4mlを添加し、
30分間撹拌した後、酢酸6ml、酢酸エチル600m
lを加えると赤色沈殿を生じた。カラムクロマトグラフ
ィーで精製し、メタノール溶液に酢酸カリウム1.0g
を加えて溶媒を留去濃縮することによりS−31の緑色
粉末1.03gを得た。1H−NMR、FAB−MS、
元素分析により構造を確認した。λmax(MeOH)=52
4.3nm(ε7.8×104)。
【0240】実施例3 (メチン色素S−85の合成)5−ブロモ−2−メチル
チエノ[2,3−d]チアゾールは、2−メチルチエノ
[2,3−d]チアゾール(J. Heterocyclic Chem., 1
983, 20, 113の記載に従って合成)に、酢酸溶媒中酢酸
ナトリウム存在下で臭素を滴下することにより、収率9
6%で得た。5−ブロモ−2−メチルチエノ[2,3−
d]チアゾール9.37gとメタンスルホニルカルバモ
イルメチルブロミド10.37g、クメン12mlを混
合し、150℃で5時間加熱撹拌した。80℃に下げて
アセトンを加え1時間還流し、冷却後に灰色沈殿を濾
別、アセトンで洗浄し、5−ブロモ−3−メタンスルホ
ニルカルバモイルメチル−2−メチルチエノ[2,3−
d]チアゾリウムブロミドの粉末18.45gを得た。
上記化合物1.80gと4−(5−クロロ−2−スルホ
プロピルチオ−3−ベンゾチアゾリオ)プロパンスルホ
ナート1.78g、アセトニトリル16mlを加え、4
0℃で加熱撹拌した。トリエチルアミン2mlを添加
し、1時間加熱すると黄色沈殿を生じた。氷冷して沈殿
を濾別し、アセトニトリルで洗浄して黄色粉末1.61
gを得た。メタノール20ml、水20mlとトリエチ
ルアミン1mlの混合溶媒に溶解し、酢酸3mlを加え
ると沈殿が生じ、これを濾別しアセトン洗浄することに
よりS−85の粉末1.24gを得た。1H−NMR、
FAB−MS、元素分析により構造を確認した。λmax
(MeOH)=445.8nm(ε7.1×104)。
【0241】実施例4 (メチン色素S−96の合成)5−クロロ−2−メチル
チエノ[2,3−d]チアゾールは、前述の2−メチル
チエノ[2,3−d]チアゾールに、ジクロロメタン溶
媒中トリクロロイソシアヌル酸を作用させることによ
り、収率98%で得た。5−クロロ−2−メチルチエノ
[2,3−d]チアゾール15.2gとブロモ酢酸1
3.3g、クメン24mlを混合し、外温135℃で8
時間加熱撹拌した。冷却後、反応溶液にアセトン100
mlを加え、析出した結晶を吸引ろ過でろ別し、アセト
ン50mlで洗浄した後、減圧乾燥し黄色粉末の3−カ
ルボキシメチル−5−クロロ−2−メチルチエノ[2,
3−d]チアゾリウム=ブロミド(A)を15.6g得
た。この(A)を7.4g、3−[5−クロロ−2−
(2−エトキシ−1−ブテニル)−3−ベンゾオキサゾ
リオ]プロパンスルホナート18.5g,ベンジルアル
コール70mlを加え、室温で撹拌した。次に、1,8
−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン1
0.1mlを添加し、外温50℃で20分間撹拌した
後、酢酸エチルを1000ml加え、上澄みをデカンテ
ーションで除いた後に、残渣を得た。この残渣をメタノ
ールに溶かし、セファデックスカラムクロマトグラフィ
ーにより精製した。さらに、精製物をメタノール150
mlに溶かし、酢酸カリウムを3g加え、10分間加熱
還流し放冷後、析出した結晶を吸引ろ過によりろ別し
た。得られた粉末に、メタノール300mlを加え、5
0分間加熱還流した後に、溶媒を100ml留去濃縮
し、放冷後得られた結晶を吸引ろ過によりろ別し、メタ
ノール50mlで洗浄した後に減圧乾燥を行い、S−9
6の橙色粉末2.65gを得た。1H−NMR、FAB
−MS、元素分析により構造を確認した。λmax(MeO
H)=535nm(ε8.3×104)。
【0242】実施例5 (メチン色素S−97の合成)実施例15において、3
−[5−クロロ−2−(2−エトキシ−1−ブテニル)
−3−ベンゾオキサゾリオ]プロパンスルホナートのか
わりに、3−[5−フルオロ−2−(2−エトキシ−1
−ブテニル)−3−ベンゾオキサゾリオ]プロパンスル
ホナートを用いた以外は、実施例4と同様にして合成を
行うことにより、S−97の橙色粉末を得た。1H−N
MR、FAB−MS、元素分析により構造を確認した。
λmax(MeOH)=534nm(ε8.2×104)。
【0243】実施例6 (メチン色素S−122の合成) ・2−アセチル−3−ヒドロキシチオフェンの合成 Synth. Commun. 1996,26,1083の記載に従い、クロロ
アセトンとアセチレンジカルボン酸ジメチル、水硫化ナ
トリウムを原料として2−アセチル−3−ヒドロキシチ
オフェン−5−カルボン酸メチルを合成した(収率60
%)。これを水酸化ナトリウム水溶液で加水分解した
後、銅−キノリンで加熱し脱炭酸することによって、目
的とする2−アセチル−3−ヒドロキシチオフェンを得
た(収率58%)。 ・2−メチルチエノ[2,3−d]オキサゾールの合成 Arch. Pharm.(Weinheim) 1987, 320, 837 の記載に従
い、2−アセチル−3−ヒドロキシチオフェンとヒドロ
キシルアミンでオキシムを調製し(収率88%)、さら
に無水酢酸でアセチル化した(収率69%)。このオキ
シムアセテートをN,N−ジメチルホルムアミド溶媒
中、室温で水素化ナトリウムで処理することによって、
目的とする2−メチルチエノ[2,3−d]オキサゾー
ルを得た(収率57%)。 ・5−ブロモ−2−メチルチエノ[2,3−d]オキサ
ゾールの合成 酢酸溶媒24mlに酢酸ナトリウム1.4gおよび2−
メチルチエノ[2,3−d]オキサゾール2gを溶解
し、室温で攪拌しながら臭素15.8mlの酢酸7.2
ml溶液を滴下した。室温で2.5時間撹拌した後に、
反応溶液を水150mlに加え、さらに室温で2時間撹
拌した。析出した結晶を吸引ろ過でろ別し、減圧乾燥を
行い、淡黄色粉末の5−ブロモ−2−メチルチエノ
[2,3−d]オキサゾール1.7gを得た(収率54
%)。 ・メチン色素S−122の合成 5−ブロモ−2−メチルチエノ[2,3−d]オキサゾ
ール1.53g(7ミリモル)と1,3−プロパンサル
トン0.94g(7.7ミリモル)を130℃で6時間加
熱攪拌した。放冷した後、これに3−[5−クロロ−2
−(3−スルホプロピル)チオ−1−ベンゾチアゾリ
オ]プロパンスルホナート3.1g(7ミリモル)、ジ
メチルスルホキシド5ml、アセトニトリル5mlを加
え60℃で攪拌しながらトリエチルアミン3.9ml
(28ミリモル)を加えて1時間攪拌を続けた。溶液を
濃縮した後、カラムクロマトグラフィーで精製を行い、
目的とする色素S−122を得た。収量0.51g、収
率10%。λmax(MeOH)=428.6nm。
【0244】実施例7 (メチン色素S−125の合成) ・2−メチルピロロ[3,2−d]チアゾールの合成 J. Heterocyclic Chem. 1979, 16, 1563の記載に従い、
1,3−ジクロロアセトンとチオアセトアミドを原料と
して4−クロロメチル−2−メチルチアゾールを合成
し、希硫酸で4−ヒドロキシメチル体に変換した後、二
酸化マンガン酸化により4−ホルミル体に導いた(ここ
まで収率62%)。これにナトリウムエトキシド存在下
アジド酢酸エチルを作用させ、さらにキシレン中で加熱
して、5−エトキシカルボニル−2−メチルピロロ
[3,2−d]チアゾールを得た(収率31%)。次に
これをSynth. Commun. 1992, 2077 の記載に従い水酸化
ナトリウムで加水分解し、ジフェニルメタン中で230
℃、3.5時間加熱することによって、脱炭酸した目的
とする2−メチルピロロ[3,2−d]チアゾールを得
た(収率63%)。 ・メチン色素S−125の合成 2−メチルピロロ[3,2−d]チアゾール0.70g
(5ミリモル)と1,3−プロパンサルトン0.67g
(5.5ミリモル)を130℃で6時間加熱攪拌した。
放冷後、析出した結晶を濾過してアセトンで洗浄するこ
とにより、3−[2−メチル−1−ピロロ[3,2−
d]チアゾリオ]プロパンスルホナート1.2gを得た
(収率92%)。同四級塩0.26g(1ミリモル)に
3−[5−クロロ−2−(3−スルホプロピル)チオ−
1−ベンゾチアゾリオ]プロパンスルホナート0.45
g(1ミリモル)、ジメチルスルホキシド2ml、アセ
トニトリル2mlを加え50℃で攪拌しながらトリエチ
ルアミン0.56ml(4ミリモル)を加えて1時間攪
拌を続けた。溶液を濃縮した後、カラムクロマトグラフ
ィーで精製を行い、目的とするメチン色素S−125を
得た。収量0.10g、収率15%。λmax(MeOH)=
447.5nm。
【0245】実施例8 (試料101の作製)下塗りを施した厚み127μmの
三酢酸セルロースフィルム支持体上に、下記の組成の各
層より成る多層カラー感光材料を作製し、試料101と
した。数字はm2当りの添加量を表わす。なお添加した
化合物の効果は記載した用途に限らない。
【0246】第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.28g ゼラチン 2.20g 紫外線吸収剤U−1 0.27g 紫外線吸収剤U−3 0.08g 紫外線吸収剤U−4 0.08g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.29g カプラーC−9 0.12mg
【0247】第2層:中間層 ゼラチン 0.38g 化合物Cpd−K 5.0mg 紫外線吸収剤U−2 3.0mg 高沸点有機溶媒Oil−3 0.06g 染料D−4 10.0mg
【0248】第3層:中間層 黄色コロイド銀 銀量 0.007g ゼラチン 0.40g
【0249】第4層:第1赤感性乳剤層 乳剤A 銀量 0.55g 乳剤B 銀量 0.23g 表面をかぶらせた微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.11μ
m)0.07g ゼラチン 1.11g カプラーC−1 0.04g カプラーC−2 0.09g 化合物Cpd−A 1.0mg 化合物Cpd−E 0.14g 化合物Cpd−K 2.0mg 化合物Cpd−H 4.4mg 高沸点有機溶媒Oil−2 0.09g
【0250】第5層:第2赤感性乳剤層 乳剤C 銀量 0.14g 乳剤D 銀量 0.28g ゼラチン 0.65g カプラーC−1 0.05g カプラーC−2 0.11g 化合物Cpd−E 0.10g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.09g
【0251】第6層:第3赤感性乳剤層 乳剤E 銀量 0.50g ゼラチン 1.56g カプラーC−3 0.63g 化合物Cpd−E 0.11g 添加物P−1 0.16g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.04g
【0252】第7層:中間層 ゼラチン 0.50g 化合物Cpd−D 0.04g 高沸点有機溶媒Oil−3 0.08g 第8層:中間層 黄色コロイド銀 銀量 0.01g ゼラチン 1.56g 化合物Cpd−A 0.12g 化合物Cpd−I 0.04mg 化合物Cpd−J 0.07g 高沸点有機溶媒Oil−3 0.15g
【0253】第9層:第1緑感性乳剤層 乳剤F 銀量 0.42g 乳剤G 銀量 0.38g 乳剤H 銀量 0.32g 表面をかぶらせたコア/シェル型微粒子臭化銀乳剤(平
均粒径0.11μm)銀量 0.08g ゼラチン 1.53g カプラーC−7 0.07g カプラーC−8 0.17g 化合物Cpd−B 0.30mg 化合物Cpd−C 2.00mg 化合物Cpd−K 3.0mg ポリマーラテックスP−2 0.02g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.10g
【0254】第10層:第2緑感性乳剤層 乳剤I 銀量 0.16g 乳剤J 銀量 0.34g ゼラチン 0.75g カプラーC−4 0.20g 化合物Cpd−B 0.03g ポリマーラテックスP−2 0.01g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.01g
【0255】第11層:第3緑感性乳剤層 乳剤K 銀量 0.44g ゼラチン 0.91g カプラーC−4 0.34g 化合物Cpd−B 0.06g ポリマーラテックスP−2 0.01g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.02g
【0256】第12層:イエローフィルター層 黄色コロイド銀 銀量 0.02g ゼラチン 0.73g 染料E−1の微結晶分散物 0.24g 化合物Cpd−G 0.02g 化合物Cpd−J 0.04g 高沸点有機溶媒Oil−3 0.08g ポリマーM−1 0.23g
【0257】第13層:第1青感性乳剤層 乳剤L 銀量 0.35g ゼラチン 0.55g カプラーC−5 0.20g カプラーC−6 4.00g カプラーC−10 0.02g 化合物Cpd−E 0.07g 化合物Cpd−K 0.03mg
【0258】第14層:第2青感性乳剤層 乳剤M 銀量 0.06g 乳剤N 銀量 0.10g ゼラチン 0.75g カプラーC−5 0.35g カプラーC−6 5.00g カプラーC−10 0.30g 化合物Cpd−E 0.04g
【0259】第15層:第3青感性乳剤層 乳剤O 銀量 0.20g 乳剤P 銀量 0.02g ゼラチン 2.40g カプラーC−6 0.09g カプラーC−10 0.90g 化合物Cpd−E 0.09g 化合物Cpd−M 0.05mg 高沸点有機溶媒Oil−2 0.40g 添加物P−2 0.10g
【0260】第16層:第1保護層 ゼラチン 1.30g 紫外線吸収剤U−1 0.10g 紫外線吸収剤U−2 0.03g 紫外線吸収剤U−5 0.20g 化合物Cpd−F 0.40g 化合物Cpd−J 0.06g 染料D−1 0.01g 染料D−2 0.01g 染料D−3 0.01g 染料D−5 0.01g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.37g
【0261】第17層:第2保護層 微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、AgI含量 1
モル%)銀量 0.05g ゼラチン 1.80g 化合物Cpd−L 0.8mg ポリメチルメタクリレート(平均粒径1.5μm)5.00g メチルメタクリレートとメタクリル酸の6:4の共重合
体 (平均粒径1.5μm) 0.10g シリコーンオイルSO−1 0.030g 界面活性剤W−2 0.030g
【0262】また、すべての乳剤層には上記組成物の他
に添加剤F−1〜F−11を添加した。さらに各層には
上記組成物の他にゼラチン硬化剤H−1および塗布用、
乳化用界面活性剤W−1、W−3、W−4、W−5、W
−6を添加した。さらに防腐、防黴剤としてフェノー
ル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−フ
ェノキシエタノール、フェネチルアルコール、p−ヒド
ロキシ安息香酸ブチルエステルを添加した。試料101
に用いた感光性乳剤は、表1に示した。
【0263】
【表1】
【0264】注1) 上記乳剤は、いずれも金・硫黄・セ
レンを用いて化学増感された、沃臭化銀乳剤である。 注2) 上記乳剤は、いずれも増感色素を化学増感前に添
加している。 注3) 上記乳剤には、化合物F−5、F−7、F−8、
F−9、F−10、F−11、F−12、F−13、F
−14を適宜添加している。 注4) 乳剤A、B、I、Jは主平面が(100)、その
他は主平面が(111)の3重構造平板粒子である。 注5) 乳剤A、B、E、F、I、Pは表面感度よりも内
部感度の方が高い乳剤である。 注6) 乳剤E、I、Pは化学増感後塩化銀をエピタキシ
ャル成長させた粒子である。 注7) 乳剤A、E、Fを除く粒子には1粒子あたり50本
以上の転位が透過型電子顕微鏡にて観察される粒子であ
る。
【0265】(有機固体分散染料の分散物の調製)染料
E−1を以下の方法で分散した。すなわち、水30%含む
染料のウェットケーキ1400gに水およびW−4を70g加
えて撹拌し、染料濃度30%のスラリーとした。次に、ア
イメックス(株)製ウルトラビスコミル(UVM−2)
に平均粒径0.5mmのジルコニアビースを1700ml充填
し、スラリーを通して周速約10m/sec、吐出量0.51/m
inで8時間粉砕した。ビーズを濾過して除き、安定化の
ために90℃で10時間加熱した後、水とゼラチンを加えて
染料濃度3%に希釈した。得られた染料微粒子の平均粒
径は0.4μmであり、粒径の分布の広さ(粒径標準偏差
×100/平均粒径)は18%であった。
【0266】(試料100、102〜130の作製)試
料101において用いられる乳剤の増感色素Sen−2ま
たはSen−7を表2および表3のように当モルで置き換
えることで試料102〜130、また両者の色素を抜く
ことで色素ブランク試料100を作製した。このように
得られた試料片を1/100秒の露光時間、20CMS
の露光量でグレーウェッジを通して白色露光した後、下
記に示す処理工程により処理し、センシトメトリーを行
った。さらに処理後の試料片のステインのイエロー濃度
およびマゼンタ濃度から色素ブランク試料100のイエ
ローステインおよびマゼンタステインの濃度を差し引
き、残色を評価した。ステイン濃度はX−RITE社製
濃度測定器、ステータスAで測定した。
【0267】
【化67】
【0268】
【化68】
【0269】
【化69】
【0270】
【化70】
【0271】
【化71】
【0272】
【化72】
【0273】
【化73】
【0274】
【化74】
【0275】
【化75】
【0276】
【化76】
【0277】
【化77】
【0278】
【化78】
【0279】
【化79】
【0280】
【化80】
【0281】
【化81】
【0282】
【化82】
【0283】
【化83】
【0284】 (処理) 処理工程 時 間 温 度 タンク容量 補充量 第一現像 6分 38℃ 12リットル 2200ミリリットル/m2 第一水洗 2分 38℃ 4リットル 7500ミリリットル/m2 反 転 2分 38℃ 4リットル 1100ミリリットル/m2 発色現像 6分 38℃ 12リットル 2200ミリリットル/m2 前漂白 2分 38℃ 4リットル 1100ミリリットル/m2 漂 白 6分 38℃ 2リットル 220ミリリットル/m2 定 着 4分 38℃ 8リットル 1100ミリリットル/m2 第二水洗 4分 38℃ 8リットル 7500ミリリットル/m2 最終リンス 1分 25℃ 2リットル 1100ミリリットル/m2
【0285】各処理液の組成は以下の通りであった。 〔第一現像液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ニトリロ−N,N,N-トリメチレンホスホン 酸・5ナトリウム塩 1.5g 1.5g ジエチレントリアミン五酢酸・5ナトリ ウム塩 2.0g 2.0g 亜硫酸ナトリウム 30g 30g ハイドロキノン・モノスルホン酸カリウム 20g 20g 炭酸カリウム 15g 20g 重炭酸ナトリウム 12g 15g 1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシ メチル−3−ピラゾリドン 1.5g 2.0g 臭化カリウム 2.5g 1.4g チオシアン酸カリウム 1.2g 1.2g ヨウ化カリウム 2.0mg − ジエチレングリコール 13g 15g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 9.60 9.60 pHは硫酸または水酸化カリウムで調整した。
【0286】 〔反転液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ニトリロ−N,N,N-トリメチレンホスホン 酸・5ナトリウム塩 3.0g タンク液に同じ 塩化第一スズ・2 水塩 1.0g p−アミノフェノール 0.1g 水酸化ナトリウム 8g 氷酢酸 15ミリリットル 水を加えて 1000ミリリットル pH 6.00 pHは酢酸または水酸化ナトリウムで調整した。
【0287】 〔発色現像液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ニトリロ−N,N,N-トリメチレンホスホン 酸・5ナトリウム塩 2.0g 2.0g 亜硫酸ナトリウム 7.0g 7.0g リン酸3ナトリウム・12水塩 36g 36g 臭化カリウム 1.0g − ヨウ化カリウム 90mg − 水酸化ナトリウム 3.0g 3.0g シトラジン酸 1.5g 1.5g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミド エチル)−3−メチル−4−アミノアニリン ・3/2硫酸・1水塩 11g 11g 3,6−ジチアオクタン−1,8−ジオール 1.0g 1.0g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 11.80 12.00 pHは硫酸または水酸化カリウムで調整した。
【0288】 〔前漂白〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 エチレンジアミン4酢酸・2ナトリウム塩 ・2水塩 8.0g 8.0g 亜硫酸ナトリウム 6.0g 8.0g 1−チオグリセロール 0.4g 0.4g ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウム 付加物 30g 35g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 6.30 6.10 pHは酢酸または水酸化ナトリウムで調整した。
【0289】 〔漂白液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 エチレンジアミン4酢酸・2ナトリウム塩 ・2水塩 2.0g 4.0g エチレンジアミン4酢酸・Fe(III) ・アンモ ニウム・2水塩 120g 240g 臭化カリウム 100g 200g 硝酸アンモニウム 10g 20g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 5.70 5.50 pHは硝酸または水酸化ナトリウムで調整した。
【0290】 〔定着液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 チオ硫酸アンモニウム 80g タンク液に同じ 亜硫酸ナトリウム 5.0g 〃 重亜硫酸ナトリウム 5.0g 〃 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 6.60 pHは酢酸またはアンモニア水で調整した
【0291】 〔安定液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.02g 0.03g ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェ ニルエーテル(平均重合度10) 0.3g 0.3g ポリマレイン酸(平均分子量2,000) 0.1g 0.15g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 7.0 7.0
【0292】下記の表2および表3にセンシトメトリー
および残色の評価結果を示す。BL相対感度およびRL
相対感度は最低濃度から濃度1.0大なる相対露光量を
基に比較した。
【0293】
【表2】
【0294】
【表3】
【0295】表2および表3の結果から明らかなよう
に、本発明の化合物および乳剤を用いることで、残色が
少なく、感度の高い感材が得られ、とりわけ一般式(VI
I)または一般式(VIII)のメチン色素を用いた場合に優
れた効果を与えることがわかる。このように本発明の構
成を用いることで、初めて高感度と良好な残色が両立で
きることは明らかである。
【0296】実施例9 (種乳剤aの調製)KBr0.017g、平均分子量2
0000の酸化処理ゼラチン0.4gを含む水溶液11
64mlを35℃に保ち撹拌した。AgNO3(1.6
g)水溶液とKBr水溶液と平均分子量20000の酸
化処理ゼラチン(2.1g)水溶液をトリプルジェット
法で48秒間に渡り添加した。この時、銀電位を飽和カ
ロメル電極に対して13mVに保った。KBr水溶液を
加え、銀電位を−66mVとした後、60℃に昇温し
た。平均分子量100000のコハク化ゼラチン21g
を添加した後、NaCl(5.1g)水溶液を添加し
た。AgNO3(206.3g)水溶液とKBr水溶液
をダブルジェット法で流量加速しながら61分間に渡っ
て添加した。この時、銀電位を飽和カロメル電極に対し
て−44mVに保った。脱塩した後、平均分子量100
000のコハク化ゼラチンを加え、40℃でpH5.
8、pAg8.8に調整し、種乳剤を調製した。この種
乳剤は乳剤1kg当たり、Agを1モル、ゼラチンを8
0g含有し、平均円相当直径1.46μm、円相当直径
の変動係数28%、平均厚み0.046μm、平均アス
ペクト比32の平板粒子であった。
【0297】(コアの形成)上記種乳剤aを134g、
KBr1.9g、平均分子量100000のコハク化ゼ
ラチン22gを含む水溶液1200mlを75℃に保ち
撹拌した。AgNO 3(43.9g)水溶液とKBr水
溶液と分子量20000のゼラチン水溶液を特開平10
−43570号に記載の磁気カップリング誘導型攪拌機
を有する別のチャンバ−内で添加前直前混合して25分
間に渡り添加した。この時、銀電位を飽和カロメル電極
に対して−40mVに保った。
【0298】(第1シェルの形成)上記コア粒子の形成
後、AgNO3(43.9g)水溶液とKBr水溶液と
分子量20000のゼラチン水溶液を同上の別のチャン
バ−内で添加前直前混合して20分間に渡って添加し
た。この時、銀電位を飽和カロメル電極に対して−40
mVに保った。
【0299】(第2シェルの形成)上記第1シェルの形
成後、AgNO3(42.6g)水溶液とKBr水溶液
と分子量20000のゼラチン水溶液を同上の別のチャ
ンバ−内で添加前直前混合して17分間に渡って添加し
た。この時、銀電位を飽和カロメル電極に対して−20
mVに保った。その後、55℃に降温した。
【0300】(第3シェルの形成)上記第2シェルの形
成後、銀電位を−55mVに調整し、AgNO3(7.
1g)水溶液とKI(6.9g)水溶液と分子量200
00のゼラチン水溶液を同上の別のチャンバ−内で添加
前直前混合して5分間に渡って添加した。
【0301】(第4シェルの形成)上記第3シェルの形
成後、AgNO3(66.4g)水溶液とKBr水溶液
をダブルジェット法で30分間に渡って一定流量で添加
した。途中で6塩化イリジウムカリウムと黄血塩を添加
した。この時、銀電位を飽和カロメル電極に対して30
mVに保った。通常の水洗を行い、ゼラチンを添加し、
40℃でpH5.8、pAg8.8に調整した。この乳
剤を乳剤bとした。乳剤bは平均円相当径3.3μm、
円相当径の変動係数21%、平均厚み0.090μm、
平均アスペクト比37の平板粒子であった。また、全投
影面積の70%以上が円相当径3.3μm以上で厚み
0.090μm以下の平板粒子により占められていた。
【0302】乳剤bを56℃に昇温し、表4に記載の増
感色素を1.1×10-3mol/molAg添加した
後、C−5、チオシアン酸カリウム、塩化金酸、チオ硫
酸ナトリウムおよびN,N−ジメチルセレノ尿素を添加
し最適に化学増感を施し60分間攪拌した。但し、増感色
素は、特開平11−52507号に記載の方法で作成し
た固体微分散物として、使用した。すなわち硝酸ナトリ
ウム0.8質量部および硫酸ナトリウム3.2質量部を
イオン交換水43部に溶解し、増感色素13質量部を添
加し、60℃の条件下でディゾルバ−翼を用い2000
rpmで20分間分散することにより、増感色素の固体
分散物を得た。
【0303】・塗布試料の作製 下塗り層を設けてあるトリアセチルセルロースフィルム
支持体に、表4に示すような乳剤層および保護層を塗布
し、表5の試料201から214を作成した。
【0304】
【表4】
【0305】
【化84】
【0306】
【化85】
【0307】表5の試料にセンシトメトリー用露光(1
/100秒)を与え、下記のカラー現像処理を行った。
【0308】 処 理 方 法 工程 処理時間 処理温度 補 充 量 タンク容量 発色現像 2分45秒 38℃ 33ml 20リットル 漂 白 6分30秒 38℃ 25ml 40リットル 水 洗 2分10秒 24℃ 1200ml 20リットル 定 着 4分20秒 38℃ 25ml 30リットル 水洗(1) 1分05秒 24℃ (2)から(1)への 10リットル 向流配管方式 水洗(2) 1分00秒 24℃ 1200ml 10リットル 安 定 1分05秒 38℃ 25ml 10リットル 乾 燥 4分20秒 55℃ 補充量は35mm巾1m長さ当たり 次に、処理液の組成を記す。
【0309】 (発色現像液) 母液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1.1 1−ヒドロキシエチリデン−1,1 −ジホスホン酸 3.0 3.2 亜硫酸ナトリウム 4.0 4.4 炭酸カリウム 30.0 37.0 臭化カリウム 1.4 0.7 ヨウ化カリウム 1.5 mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 2.8 4−〔N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルア ミノ〕−2−メチルアニリン硫酸塩 4.5 5.5 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH 10.05 10.05
【0310】 (漂白液) 母液(g) 補充液(g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄ナトリウム三水塩 100.0 120.0 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0 11.0 臭化アンモニウム 140.0 160.0 硝酸アンモニウム 30.0 35.0 アンモニア水(27%) 6.5ml 4.0ml 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH 6.0 5.7
【0311】 (定着液) 母液(g) 補充液(g) エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩 0.5 0.7 亜硫酸ナトリウム 7.0 8.0 重亜硫酸ナトリウム 5.0 5.5 チオ硫酸アンモニウム水溶液(70%) 170.0ml 200.0ml 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH 6.7 6.6
【0312】 (安定液) 母液(g) 補充液(g) ホルマリン(37%) 2.0ml 3.0ml ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニル エーテル(平均重合度10) 0.3 0.45 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 0.08 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH 5.8〜8.0 5.8〜8.0
【0313】処理済みの試料を試料201から206は
赤色フィルター、試料207から209は緑色フィルタ
ー、試料210から214は青色フィルターで濃度測定
し、感度を評価した。感度はカブリ濃度より0.2高い
濃度を与える露光量の逆数で定義し、各試料の感度は試
料201から206では試料201の値を100とした
相対値、試料207から209では試料207の値を1
00とした相対値、試料210から214では試料21
0の値を100とした相対値で表した。なお試料206
においてはほぼ605nm、試料213においてはほぼ
487nmに極大を有するJ-会合体を各々の増感色素が
形成し、いずれも吸収と同様な形の分光感度分布を示し
た。
【0314】さらに、増感色素の残色を評価するため
に、表5の試料を露光せず、上記と同様にカラー現像処
理を行った試料(通常処理試料)と、十分に水洗を行な
い(すなわち、処理方法において水洗(2)の時間を3
0分に変えた以外は同様の処理を行った)残存増感色素
を完全に除去した試料(水洗処理試料)を準備した。な
お、試料を露光していないため現像が起こらず、画像形
成色素が形成されなかった。
【0315】処理後、分光光度計により、試料の360
〜700nmの透過モードでスペクトルを記録した。次
に、通常処理試料での増感色素の残存を評価するため、
通常処理試料と水洗処理試料の差スペクトルをとった。
この差スペクトルの吸収は、保持された色素の量、すな
わち増感色素の残色を表している。試料201から20
6では、試料201のピーク波長の吸光度を100とし
たときの各試料のピーク波長の吸光度の相対値、試料2
07から209では、試料207のピーク波長の吸光度
を100としたときの各試料のピーク波長の吸光度の相
対値、試料210から214では、試料210のピーク
波長の吸光度を100としたときの各試料のピーク波長
の吸光度の相対値で表した。
【0316】さらに、下記のように圧力性試験を行っ
た。上記の露光前の試料に対して、直径0.1mmの針
に5g加重し、600mm/分の速度で移動させた(圧
力処理)。露光することなく現像した試料の、圧力処理
有無の部分の濃度差(圧力かぶりという)を10μmの
アパーチャー径を有するミクロ濃度計を用いて測定し
た。
【0317】各試料の感度、残色、圧力性の結果を表5
に示す。
【0318】
【表5】
【0319】表5より、本発明の色素を含む試料は、比
較の色素を含む試料に対して高感度であり、さらに残色
が著しく少ないことが分かる。特にトリメチンシアニン
色素において際立った感度向上が見られた。また、圧力
性においても顕著に優れていることが分かる。
【0320】実施例10 ({111}高塩化銀平板粒子(A)の調製)水1.2
リットル中に塩化ナトリウム1.0gおよび不活性ゼラ
チン2.5gを添加し27℃に保った容器中へ撹拌しな
がら硝酸銀水溶液75ml(硝酸銀18gを含む)と塩
化ナトリウム水溶液75ml(塩化ナトリウム6.2g
および不活性ゼラチン0.75gを含む)をダブルジェ
ット法により1分間で添加した。添加終了1分後に晶相
制御剤1を0.92ミリモルを含む水溶液18.6ml
を添加した。さらに1分後に10%酸化処理ゼラチン溶
液450mlを添加した。次の28分間で反応容器の温
度を55℃に昇温した後、27分間熟成した。熟成後、
ベンジルチオ硫酸ナトリウムを2.35mg加えた後、
加速された流量で32分間に硝酸銀水溶液(硝酸銀26
3gを含む)とNaCl水溶液(NaCl、96gおよ
びK2IrCl6、0.016mgを含む)を添加した。
この間、同時に加速された流量(硝酸銀添加量に比例)
で晶相制御剤1を2.63ミリモル添加した。次に、加
速された流量で14分間に硝酸銀水溶液(硝酸銀71g
を含む)とNaCl水溶液(NaCl、24.2g、K
I、1.39gおよび黄血塩12mgを含む)を添加し
た。添加終了後、20分間で温度を75℃上昇させた
後、一定流量で一分間に硝酸銀水溶液(硝酸銀2.9g
を含む)とKBr水溶液(KBr、2.25gを含む)
を添加した。温度を40℃に降下させた後、通常のフロ
キュレーション法で水洗した。水洗後、不活性ゼラチン
175gとフェノキシエタノール(35%)を34ml
および蒸留水を700mlを添加した。さらに苛性ソー
ダと塩化ナトリウム水溶液でpH6.2、pAg7.5
に調整した。得られた粒子(A)は全投影面積の99%
以上が平板粒子であり、平均の円相当径は0.85μ
m、平均厚みは0.146μmであった。厚みの変動係
数は16.8%であり、円相当径の変動係数は19.0
%であった。
【0321】
【化86】
【0322】(化学増感)乳剤Aを60℃において、表
6に記載の増感色素Sen-17、Sen-18、Sen-19、S-132お
よびS-78、ベンジルチオスルホン酸ナトリウム、チオシ
アン酸ナトリウム、1−(5−メチルウレイドフェニ
ル)−5−メルカプトテトラゾール、チオ硫酸ナトリウ
ムおよび塩化金酸を用いて最適に化学増感した。
【0323】
【表6】
【0324】
【化87】
【0325】(塗布試料の調製と写真性および安定性の
評価)紙の両面をポリエチレン樹脂で被覆してなる支持
体の表面に、コロナ放電処理を施した後、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラチン下塗り層を設
け、さらに第一層〜第七層の写真構成を順次塗設して、
以下に示す層構成のハロゲン化銀カラー写真感光材料の
塗布試料を作成した。各写真構成層の塗布液は、以下の
ようにして調製した。
【0326】塗布液調製 カプラー、色像安定剤、紫外線吸収剤を溶媒および酢酸
エチルに溶解し、この液を界面活性剤を含む10質量%
ゼラチン水溶液に高速撹拌乳化機(ディゾルバー)で乳
化分散させ、乳化分散物を調製した。前記乳化分散物と
塩臭化銀乳剤とを混合溶解し、後記組成となるように塗
布液を調製した。
【0327】各層のゼラチン硬化剤として、1−オキシ
−3,5−ジクロロ−s−トリアジンアトリウムを用い
た。また、各層にAb−1、Ab−2およびAb−3を
各々全量が15.0mg/m2、60.0mg/m2およ
び5.0mg/m2となるように添加した。
【0328】
【化88】
【0329】各感光性乳剤層に用いたの高塩化銀乳剤は
以下である。 青感性乳剤層(表6参照)
【0330】緑感性乳剤 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.45μmの
大サイズ乳剤と0.35μmの小サイズ乳剤との1:3
混合物(銀モル比)。粒子サイズの変動係数は10%お
よび8%。各サイズの乳剤とも臭化銀0.4モル%を塩
化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた)に
増感色素Dを、ハロゲン化銀1モルあたり、大サイズ乳
剤に対しては各々3.0×10-4モル、小サイズ乳剤に
対しては各々3.6×10-4モル添加した。また、増感
色素Eを、ハロゲン化銀1モルあたり、大サイズ乳剤に
対しては各々4.0×10-5モル、小サイズ乳剤に対し
ては各々2.8×10-4モル添加した。
【0331】
【化89】
【0332】赤感光性乳剤層 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.40μmの
大サイズ乳剤と0.30μmの小サイズ乳剤との1:1
混合物(銀モル比)。粒子サイズの変動係数は0.09
と0.11。各サイズの乳剤とも臭化銀0.5モル%を
塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた)
に増感色素GおよびHを、ハロゲン化銀1モルあたり、
大サイズ乳剤に対しては各々9.0×10-5モル、小サ
イズ乳剤に対しては各々1.2×10-4モル添加した。
さらに、以下の化合物Iをハロゲン化銀1モルあたり
3.0×10-3モル添加した。
【0333】
【化90】
【0334】また、青感性、緑感性および赤感性乳剤層
に対し、1−(3−メチルウレイドフェニル)−5−メ
ルカプトテトラゾールを、各々ハロゲン化銀1モルあた
り、3.3×10-4モル、1.0×10-3モルおよび
5.9×10-4モル添加した。さらに、第二層、第四
層、第六層および第七層にも、1−(3−メチルウレイ
ドフェニル)−5−メルカプトテトラゾールを、各々
0.2mg/m2、0.2mg/m2、0.6mg/m2
および0.1mg/m2となるように添加した。また、
青感性乳剤層および緑感性乳剤層に対し、4−ヒドロキ
シ−6−メチル−1、3、3a,7−テトラアザインデ
ンをハロゲン化銀1モルあたり、各々1×10-4モル、
2×10-4モル添加した。また、赤感性乳剤層にメタク
リル酸とアクリル酸ブチルの共重合体(質量比1:1、
平均分子量200000〜400000)を0.05g
/m2添加した。また、第二層、第四層および第六層に
カテコール−3,5−ジスルホン酸二ナトリウムを各々
6mg/m2、6mg/m2および18mg/m2となる
ように添加した。また、イラジエーション防止のため
に、以下の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加し
た。
【0335】
【化91】
【0336】(層構成)以下に各層の構成を示す。数字
は塗布量(g/m2)を表す。乳剤の場合は銀換算塗布
量を表す。 支持体 ポリエチレン樹脂ラミネート紙 [第一層側のポリエチレン樹脂に白色顔料(TiO2
含有率16質量%、ZnO;含有量4質量%)と蛍光増
白剤(4,4’−ビス(5−メチルベンゾオキサゾリ
ル)スチルベンを13mg/m2)、青味染料(群青)
を96mg/m2含む]
【0337】 第一層(赤感性乳剤層) 乳剤(前述の赤感性乳剤) 0.12 ゼラチン 0.59 シアンカプラー(ExC−1) 0.13 シアンカプラー(ExC−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−7) 0.01 色像安定剤(Cpd−9) 0.04 色像安定剤(Cpd−15) 0.19 色像安定剤(Cpd−18) 0.04 溶媒(Solv−5) 0.09
【0338】 第二層(混色防止層) ゼラチン 0.60 混色防止剤(Cpd−19) 0.09 色像安定剤(Cpd−5) 0.007 色像安定剤(Cpd−7) 0.007 紫外線吸収剤(UV−C) 0.05 溶媒(Solv−5) 0.11
【0339】 第三層(緑感性乳剤層) 乳剤(緑感性乳剤) 0.14 ゼラチン 0.73 マゼンタカプラー(ExM) 0.15 紫外線吸収剤(UV−A) 0.05 色像安定剤(Cpd−2) 0.02 色像安定剤(Cpd−7) 0.008 色像安定剤(Cpd−8) 0.07 色像安定剤(Cpd−9) 0.03 色像安定剤(Cpd−10) 0.009 色像安定剤(Cpd−11) 0.0001 溶媒(Solv−3) 0.06 溶媒(Solv−4) 0.11 溶媒(Solv−5) 0.06
【0340】 第四層(混色防止層) ゼラチン 0.48 混色防止剤(Cpd−4) 0.07 色像安定剤(Cpd−5) 0.006 色像安定剤(Cpd−7) 0.006 紫外線吸収剤(UV−C) 0.04 溶媒(Solv−5) 0.09
【0341】 第五層(青感性乳剤層) 乳剤(表1参照) 0.24 ゼラチン 1.25 イエロ−カプラー(Ex−Y) 0.57 色像安定剤(Cpd−1) 0.07 色像安定剤(Cpd−2) 0.04 色像安定剤(Cpd−3) 0.07 色像安定剤(Cpd−8) 0.02 溶媒(Solv−1) 0.21
【0342】 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.32 紫外線吸収剤(UV−C) 0.42 溶媒(Solv−7) 0.08 第七層(保護層) ゼラチン 0.70 ポリビニルアルコールのアクリル変成共重合体 0.04 (変成度17%) 流動パラフィン 0.01 界面活性剤(Cpd−13) 0.01 ポリジメチルシロキサン 0.01 二酸化珪素 0.003
【0343】
【化92】
【0344】
【化93】
【0345】
【化94】
【0346】
【化95】
【0347】
【化96】
【0348】
【化97】
【0349】
【化98】
【0350】
【化99】
【0351】
【化100】
【0352】以上のような層構成を持つ感光材料の青感
性層に、表6の乳剤を用いて塗布試料301〜304を
得た。
【0353】(露光)下記露光装置を用い、B、G、R、
3色のレーザー光で3色分解の階調を露光を与えた。そ
の際、各試料に対して、最適な改良が得られるようにレ
ーザー出力を補正した。
【0354】(露光装置)光源は、半導体レーザーGaAlAs
(発振波長;808.5nm)を励起光源としたYAG固体レーザー
(発振波長;946nm)を反転ドメイン構造を有するLiNbO3
のSHG結晶により波長変換して取り出した473nmと、半導
体レーザーGaAlAs(発振波長;808.5nm)を励起光源とし
たYVO4固体レーザー(発振波長;1064nm)を反転ドメイン
構造を有するLiNbO3のSHG結晶により波長変換して取り
出した532nmと、AlGaInP(発振波長;680nm:松下電産製
タイプNo.LN9R20)とを用いた。3色各々のレーザー光は
AOMにて強度変調されポリゴンミラーにより走査方向に
対して垂直方向に移動し、カラー印画紙上に、順次走査
露光できるようにした。半導体レーザーの温度による光
量変動は、ペルチェ素子を利用して温度が一定に保たれ
ることで抑えられている。この走査露光は、600dpiであ
り、光ビーム径測定装置[1180GP/ビームスキャン社製
(米国)]を用いた光ビーム径測定では、B、G、Rとも
65μmであった(主走査方向径/副走査方向径の差が
1%以内の円形ビームであった)。
【0355】(現像処理;dry to dry 18
0秒)以上のようにして露光した試料を富士写真フィル
ムフイルム社製CP45X処理を行った。処理の終了し
た発色試料を富士写真フイルム社製TCD型濃度測定装置
を用いて反射濃度を測定した。感度はカブリ濃度よりも
1.0高い発色濃度を与えるのに必要な露光量の対数で表
した。青感性層の感度を表7に示した。表7では塗布試
料1から2に関しては塗布試料1の感度を0とした相対
値で表されている。正の値は感度が高いことを表す。
【0356】(圧力性試験)上記試料に対して、直径
0.1mmの針に10g加重し、600mm/分の速度
で移動させた(圧力処理)。露光することなく現像した
試料の、圧力処理有無の部分の濃度差(圧力かぶりとい
う)を10μmのアパーチャー径を有するミクロ濃度計
を用いて測定した。結果を表7に示す。
【0357】
【表7】
【0358】表7の結果より、本発明に係る乳剤は高感
度であり、さらに圧力かぶりが抑制されて安定性が向上
した。
【0359】実施例11 多層カラー感光材料は特開平8-29904号の実施例5の試
料101に従い同様に作製した。特開平8-29904号の実
施例5の試料101における第5層のExS−1、2、
3を増感色素(Sen-10)(5.0×10-4mol/Agmol)もしく
は増感色素(S−31)(5.0×10-4mol/Agmol)に置き
換え試料401および試料402とした。こうして得た
試料の感度を調べるために、富士FW型感光計(富士写
真フイルム株式会社)の光に光学ウエッジと赤色フィル
ターを通して1/100秒露光を与え、特開平8-29904
号の実施例1と同じ処理工程と処理液を用いて発色現像
処理をしてシアン濃度測定を行なった。感度はかぶり濃
度+0.2の相対値で表示した。その結果、比較試料4
01の感度100(基準)に対して、本発明の試料40
2は113と高感度であった。また、処理後の残色も少
なかった。
【0360】実施例12 特開平7-92601号の実施例1の乳剤1とは、分光増感色
素を増感色素(Sen-10)(8×10-4mol/Agmol)もしくは
増感色素(S−31)(8×10-4mol/Agmol)に置き換え
たことのみ異なる14面体状沃臭化銀乳剤を調製して、
これを乳剤(1)および(2)とした。また、特開平7-92601
号の実施例1の乳剤1とは、2回目のダブルジェット中
の銀電位を+65mVから+115mVに変更したこと
と、分光増感色素を増感色素(Sen-12)(8×10-4mol/
Agmol)もしくは増感色素(S−76)(8×10-4mol/Ag
mol)に置き換えたことのみ異なる立方体沃臭化銀乳剤を
調製して、これを乳剤(3)および(4)とした。多層カラー
感光材料は特開平7-92601号の実施例4の試料401に
従い同様に作製した。特開平7-92601号の実施例4の試
料401の第9層の乳剤1を乳剤(1)もしくは乳剤(2)に
変更した試料を試料411および試料412とした。同
様に、同実施例の第9層の乳剤1を乳剤(3)もしくは乳
剤(4)に変更した試料を試料413および試料414と
した。こうして得た試料の感度評価を行なった。特開平
7-92601号の実施例4と同様に1/50秒の露光とカラ
ー反転現像処理してマゼンタ濃度測定を行なった。感度
は十分な露光を与えて得られる最低濃度+0.2の濃度
を与えるのに必要な露光量の逆数を求め、比較試料41
1の感度を100とする相対値として示した。その結
果、本発明の試料412の感度は129と高感度であっ
た。また、処理後の残色も少なかった。さらに、同様に
比較試料413の感度を100としたとき、本発明の試
料414の感度は133と高感度であった。また、処理
後の残色も少なかった。
【0361】実施例13 特開平5-313297号の実施例1の乳剤1と同様に八面体臭
化銀内部潜像型直接ポジ乳剤を調製して、これを乳剤
(5)とした。カラー拡散転写写真フィルムは特開平5-313
297号の実施例1の試料101に従い同様に作製した。
特開平5-313297号の実施例1の試料101の第16層の
乳剤−2と増感色素(3)を乳剤(5)と増感色素(Sen-1
2)(9×10-4mol/Agmol)もしくは増感色素(S−7
6)(9×10-4mol/Agmol)に置き換えて、試料421お
よび試料422とした。こうして得た試料の感度を調べ
るために、特開平5-313297号の実施例1と同様の露光と
処理工程と処理液を用いて処理し、転写濃度をカラー濃
度計で測定した。感度は濃度1.0を与えるのに必要な
露光量の逆数の相対値で表示した。比較の試料421の
感度を100としたとき本発明の試料422の感度は1
23と高感度であり、また処理後の残色も少なかった。
【0362】実施例14 特開平4-142536号の実施例2の乳剤Fとは、赤感性増感
色素(S−1)を硫黄増感前に添加しないこと、トリエ
チルチオ尿素の硫黄増感に加えて、塩化金酸も併用して
最適に金硫黄増感したこと、金硫黄増感後、増感色素
(Sen-10)(2×10-4mol/Agmol)もしくは増感色素(S
−31)(2×10-4mol/Agmol)を添加したことのみ異な
る塩臭化銀乳剤を調製して、これを乳剤(6)および(7)と
した。多層カラー印刷紙は特開平6-347944号の実施例1
の試料20に従い同様に作製した。特開平6-347944号の
実施例1の試料20における第5層の乳剤を乳剤(6)も
しくは乳剤(7)に変更した試料を試料431および試料
432とした。こうして得た試料の感度を調べるため
に、富士FW型感光計(富士写真フイルム株式会社)の
光に光学ウェッジと赤色フィルターを通して1/10秒
露光を与え、特開平6-347944号の実施例1と同じ処理工
程と処理液を用いて発色現像処理を行なった。その結
果、比較試料431の感度を100としたとき本発明の
試料432の感度は136と高感度であった。また、処
理後の残色も少なかった。
【0363】実施例15 特開平8-122954号の実施例1の乳剤Aと同様に平板状塩
化銀乳剤を調製して、同実施例の化学増感(B)とは、
増感色素−1、2を増感色素(Sen-10)(2×10-4mol/
Agmol)もしくは増感色素(S−31)(2×10-4mol/Ag
mol)、に置き換えたことのみ異なる化学増感を行い、こ
れを乳剤(8)および乳剤(9)とした。塗布試料は特開平8-
122954号の実施例1の乳剤を乳剤(8)もしくは乳剤(9)に
置き換え、同実施例と同様に支持体上に乳剤層と表面保
護層とを組合せて同時押し出し法により両面に塗布し、
これを試料441および試料442とした。片面当たり
の塗布銀量は1.75g/m2とした。こうして得た試料
の感度を調べるために、富士写真フイルム(株)社製の
XレイオルソスクリーンHGMを使用して両側から0.
05秒の露光を与え、特開平8-122954号の実施例1と同
様に自動現像機と処理液を用いて処理した。感度はかぶ
り+0.1の濃度を与えるに要する露光量の逆数の対数
で表し試料441の感度を100として他を相対値で表
した。その結果、本発明の試料442の感度は120と
高感度であった。また、処理後の残色も少なかった。露
光時に使用したXレイオルソスクリーンHGMのかわり
にHR−4もしくはHGHで露光しても同様の効果が得
られた。
【0364】実施例16 特開平8-227117号の実施例2の乳剤Dとは、増感色素−
2および3を添加しないことのみ異なる平板状塩化銀乳
剤を調製して、これを乳剤(10)とした。塗布試料は特開
平8-227117号の実施例3の塗布試料Fに従い同様に作製
した。特開平8-227117号の実施例3の塗布試料Fの乳剤
Fと増感色素−1を乳剤(10)と増感色素(Sen-12)(5
×10-4mol/Agmol)もしくは増感色素(S−76)(5×
10-4mol/Agmol)に置き換えて、試料451および試料4
52とした。こうして得た試料の感度を調べるために、
富士FW型感光計(富士写真フイルム株式会社)の光に
光学ウェッジと青色フィルターを通して1/100秒露
光を与え、富士写真フイルムCN16処理を行い写真性
を比較した。感度はかぶり+0.2の濃度を与えるに要
する露光量の逆数の対数で表し、試料451の感度を1
00とした。本発明の試料452の感度は124と高感
度であった。また、処理後の残色も少なかった。
【0365】実施例17 塗布試料は特開平8-227117号の実施例3の塗布試料Fに
従い同様に作製した。特開平8-227117号の実施例3の塗
布試料Fの増感色素−1を増感色素(Sen-12)(5×10
-4mol/Agmol)もしくは増感色素(S−76)(5×10
-4mol/Agmol)に置き換えて、試料461および試料4
62とした。こうして得た試料の感度を調べるために、
富士FW型感光計(富士写真フイルム株式会社)の光に
光学ウェッジと赤色フィルターを通して1/100秒露
光を与え、富士写真フイルムCN16処理を行い写真性
を比較した。感度はかぶり+0.2の濃度を与えるに要
する露光量の逆数の対数で表し、試料461の感度を1
00とした。本発明の試料462の感度は129と高感
度であった。また、処理後の残色も少なかった。
【0366】実施例18 欧州特許第0699950号の乳剤CCと同様に平板粒子
乳剤を調製し、化学増感する際に、色素1および色素8
の替わりに増感色素(Sen-12)を5×10-4mol/Agmol添
加して化学増感した後、(Sen-12)を3×10-4mol/Agmo
l添加し、さらにその後、(Sen-12)を3×10-4mol/Agm
ol添加した乳剤を乳剤(11)、(S−76)を同様に添加
した乳剤を乳剤(12)とした。塗布試料は欧州特許第06
99950号の実施例の塗布試料と同様に作成し、乳剤
(11)および乳剤(12)を用いた試料を各々試料471およ
び試料472とした。露光および現像も該特許と同様に
行い、写真性を比較した。感度はかぶり+0.2の濃度
を与えるに要する露光量の逆数の対数で表わし、試料4
71の感度を100とした相対値で表わした。本発明の
試料472の感度は136と高感度であった。また、処
理後の残色も少なかった。
【0367】実施例19 (試料501の作製)実施例8の試料101と同じもの
を作製し試料501とした。
【0368】(試料500、502〜516の作製)試
料501において用いられる乳剤の増感色素Sen−2ま
たはSen−7を表8および表9のように当モルで置き換
えることで試料502〜516、また両者の色素を抜く
ことで色素ブランク試料500を作製した。このように
得られた試料片を1/100秒の露光時間、20CMS
の露光量でグレーウェッジを通して白色露光した後、実
施例8におけると同じ処理液を用いて実施例8における
と同じ処理工程により処理し、センシトメトリーを行っ
た。さらに処理後の試料片のステインのイエロー濃度お
よびマゼンタ濃度から色素ブランク試料500のイエロ
ーステインおよびマゼンタステインの濃度を差し引き、
残色を評価した。ステイン濃度はX−RITE社製濃度
測定器、ステータスAで測定した。
【0369】下記の表8および表9にセンシトメトリー
および残色の評価結果を示す。BL相対感度およびRL
相対感度は最低濃度から濃度1.0大なる相対露光量を
基に比較した。
【0370】
【表8】
【0371】
【表9】
【0372】表8および表9の結果から明らかなよう
に、本発明の化合物および乳剤を用いることで、残色が
少なく、感度の高い感材が得られ、とりわけ一般式(VI
I)または一般式(VIII)のメチン色素を用いた場合に優
れた効果を与えることがわかる。このように本発明の構
成を用いることで、初めて高感度と良好な残色が両立で
きることは明らかである。
【0373】実施例20 (ハロゲン化銀乳剤調整に用いたゼラチンとその製法)
以下の乳剤調整で保護コロイド分散媒として用いたゼラ
チン−1〜3は、以下の属性を持つゼラチンである。 ゼラチン−1:牛骨を原料とする、通常のアルカリ処理
オセインゼラチン。ゼラチン中の−NH2基の化学修飾
なし。 ゼラチン−2:ゼラチン−1の水溶液に、50℃、pH
9.0の条件下で無水コハク酸を加えて化学反応させた
後、残留するコハク酸を除去して乾燥させたゼラチン。
ゼラチン中の−NH2基が化学修飾された数の割合98
%。 ゼラチン−3:ゼラチン−1に酵素を作用させて低分子
量化し、質量平均分子量を15000にした後、酵素を
失活させて乾燥させたゼラチン。ゼラチン中の−NH2
基の化学修飾なし。上記のゼラチン−1〜3は、全て脱
イオン処理をした後、5%水溶液の35℃におけるpH
が6.0になるように調整を行った。
【0374】(乳剤EM−1〜15の調製)KBrを
0.9g、前記のゼラチン−3を1.2g含む水溶液1
100mlを35℃に保ち、撹拌した(1st液調
製)。Ag−1水溶液(100ml中にAgNO3
4.9g含有する)45mlと、X−1水溶液(100
ml中にKBr2.9g含有する)71ml、およびG
−1水溶液(100ml中に前記ゼラチン−3を7.2
g含有する)12.5mlをトリプルジェット法で、一
定の流量で52秒間にわたり添加した(添加1)。その
後、KBr2.7gを添加し、温度を75℃に昇温して
熟成した。熟成終了直前に、G−2水溶液(100ml
中にゼラチン−1を15.0g含有する)280mlお
よびベンゼンチオスルホン酸ナトリウム0.0025g
を1分間ずつ間隔をあけて順次添加した。
【0375】次に、Ag−2水溶液(100ml中にA
gNO3を32.0g含有する)112mlと、X−2
水溶液(100ml中にKBrを26.0g含有する)
をダブルジェット法で9分間にわたり添加した。この
時、Ag−2水溶液の添加は最終流量が初期流量の3.
4倍になるように流量加速を行い、X−2水溶液の添加
は反応容器内のバルク乳剤溶液pAgが7.8を保つよ
うに行った(添加2)。次いで、Ag−2水溶液261
mlと、X−3水溶液(100ml中にKBrを22.
6g、KIを1.07g含有する)をダブルジェット法
で12分間にわたり添加した。この時、Ag−2水溶液
の添加は最終流量が初期流量の1.4倍になるように流
量加速を行い、X−3水溶液の添加は反応容器内のバル
ク乳剤溶液pAgが7.8を保つように行った(添加
3)。さらに、Ag−2水溶液160mlと、X−2水
溶液をダブルジェット法で12分間にわたり添加した。
この時、Ag−2水溶液の添加は一定の流量で行い、X
−2水溶液の添加は反応容器内のバルク乳剤溶液pAg
が7.8を保つように行った(添加4)。その後、G−
3水溶液(100ml中に前記のゼラチン−1を12.
0g含有する)150mlを添加してから、温度を60
℃に降温した。次いでKBr11.0gを添加し、反応
容器内のバルク乳剤溶液pAgを9.14にしてから、
球相当径の平均が9.5nmのヨウ化銀微粒子の添加
(添加5)を開始し、その10秒後にAg−2水溶液と
X−2水溶液のダブルジェット法による添加(添加6)
を開始した。前記添加5は、硝酸銀換算で11.3gの
ヨウ化銀微粒子を一定の流量で3.2分間にわたり添加
することで行った。添加6については、Ag−2水溶液
107mlを一定の流量で9.3分間にわたり添加し、
同時にX−2水溶液の添加をバルク乳剤溶液のpAgが
9.14を保つように行った。
【0376】球相当径の平均が9.5nmのヨウ化銀微
粒子は、特開平10−239787号の図1に記載され
た構造の混合器を用いて形成し、その後直ちにホストと
なるハロゲン化銀平板粒子より成る乳剤に添加した。前
記混合器は混合空間の体積が0.7mlのものを用い、
混合器に導入された水溶性銀塩、水溶性ハライドおよび
ゼラチンの添加液が混合器の混合空間に滞在する時間が
0.4秒になるようにした。
【0377】前記の添加5および添加6により、ヨウ化
銀含量30モル%のヨウ臭化銀相と臭化銀相が形成され
たことがEPMA法で確認された。前記臭化銀相の銀量
は前記ヨウ臭化銀相の銀量の1/4倍程度と見積もられ
た。次いで、添加6の終了後から2分後に、Ag−2水
溶液207mlと、X−2水溶液をダブルジェット法で
15分間にわたり添加した。この時、Ag−2水溶液の
添加は一定の流量で行い、X−2水溶液の添加は反応容
器内のバルク乳剤溶液pAgが7.4を保つように行っ
た(添加7)。添加7の終了直後に、KBr11.5g
を添加し、次いで通常のフロキュレーション法により脱
塩を行い、次いで撹拌しながら水、NaOH、前記のゼ
ラチン−1を添加し、50℃でpH5.8、pAg8.
8になるように調整した。
【0378】得られた乳剤は、球相当径の平均値0.7
5μm、主平面の円相当径の平均値1.16μm、粒子
厚みの平均値0.21μm、アスペクト比の平均値5.
5、AgI含有量の平均値5.0モル%の平行な主平面
が(111)面であるハロゲン化銀平板粒子より成って
いた。全投影面積の70%以上はアスペクト比5以上で
粒子厚みが0.25μm以下の平板粒子であった。
【0379】続いて、下記化合物PRZ−1および表1
0に記載の増感色素を添加し、次いでチオシアン酸カリ
ウム、塩化金酸、チオ硫酸ナトリウムおよびN,N−ジ
メチルセレノ尿素を順次添加し最適に化学増感を施した
後、下記の水溶性メルカプト化合物MER−1およびM
ER−2を97:3の比率で合計でハロゲン化銀1モル
当たり4.0×10-4モル添加して化学増感を終了させ
ることにより乳剤EM−1〜EM−15を調製した。乳
剤EM−1では、前記PRZ−1の添加量がハロゲン化
銀1モル当たり3.00×10-5モルで、前記増感色素
の添加量がハロゲン化銀1モル当たり5.90×10-4
モルであった。
【0380】
【表10】
【0381】
【化101】
【0382】
【化102】
【0383】
【化103】
【0384】(試料601〜615の作成と評価)下塗
り層を設けてある三酢酸セルロースフィルム支持体上に
下記表11に示すような塗布条件で前記の乳剤EM−1
〜EM−15の塗布を行った。
【0385】
【表11】
【0386】これらの試料を40℃、相対湿度70%の
条件下で14時間硬膜処理を施した。その後、試料60
1〜609については富士写真フイルム(株)社製ゼラ
チンフィルターSC−40(カットオフ波長が400n
mである長波長光透過フィルター)と連続ウェッジを通
して1/100秒間露光を行い、後述の現像処理を行っ
た試料を緑色フィルターで濃度測定することにより写真
性能の評価を行った。試料610〜615については富
士写真フイルム(株)社製ゼラチンフィルターSC−5
0(カットオフ波長が500nmである長波長光透過フ
ィルター)と連続ウェッジを通して1/100秒間露光
を行い、後述の現像処理を行った試料を緑色フィルター
で濃度測定することにより写真性能の評価を行った。富
士写真フイルム(株)社製ネガプロセッサーFP−35
0を用い、以下に記載の方法で(液の累積補充量がその
タンクの容量の3倍になるまで)処理した。
【0387】 (処理方法) 工程 処理時間 処理温度 補充量 発色現像 2分45秒 38℃ 45ml 漂 白 6分30秒 38℃ 20ml 漂白液オーバーフローは 漂白定着タンクに残量流入 漂白定着 3分15秒 38℃ 30ml 水洗(1) 40秒 35℃ (2)から(1)への 向流配管方式 水洗(2) 1分00秒 35℃ 30ml 安 定 40秒 38℃ 20ml 乾 燥 1分15秒 55℃ 補充量は35mm巾1m長さ当たり(24Ex.1本相当) 次に、処理液の組成を記す。
【0388】 (発色現像液) タンク液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1.1 1−ヒドロキシエチリデン−1,1 −ジホスホン酸 2.0 2.0 亜硫酸ナトリウム 4.0 4.4 炭酸カリウム 30.0 37.0 臭化カリウム 1.4 0.7 ヨウ化カリウム 1.5 mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 2.8 4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル) ミノ〕−2−メチルアニリン硫酸塩 4.5 5.5 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05 10.10
【0389】 (漂白液) タンク液、補充液共通(g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム二水塩 120.0 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0 臭化アンモニウム 100.0 硝酸アンモニウム 10.0 漂白促進剤 0.005モル (CH3)2N-CH2-CH2-S-S-CH2-CH2-N(CH3)2・2HCl アンモニア水(27%) 15.0ml 水を加えて 1.0リットル pH(アンモニア水と硝酸にて調整) 6.3
【0390】 (漂白定着液) タンク液(g) 補充液(g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム二水塩 50.0 − エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩 5.0 2.0 亜硫酸ナトリウム 12.0 20.0 チオ硫酸アンモニウム水溶液(700g/L) 240.0ml 400.0ml アンモニア水(27%) 6.0ml − 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH(アンモニア水と酢酸にて調整) 7.2 7.3
【0391】(水洗液) タンク液、補充液共通 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハ
ース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型ア
ニオン交換樹脂(同アンバーライトIR−400)を充
填した混床式カラムに通水してカルシウムおよびマグネ
シウムイオン濃度を3mg/L以下に処理し、続いて二
塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/Lと硫酸ナ
トリウム0.15g/Lを添加した。この液のpHは
6.5〜7.5の範囲にあった。
【0392】 (安定液) タンク液、補充液共通(g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニル エーテル(平均重合度10) 0.2 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1− 0.75 イルメチル)ピペラジン 水を加えて 1.0リットル pH 8.5
【0393】塗布した乳剤の属性と写真性能の評価を行
った結果を、表10に示す。感度はかぶり濃度プラス
0.2の濃度に到達するのに必要な露光量の逆数の相対
値で表示した。(試料601および試料610の感度を
100とした。)未露光部の濃度は「かぶり」として表
示してあるが、主に残存色素によるイエロー〜マゼンタ
のステインである。また上記の試料601〜615に対
して、直径0.1mmの針に10g加重し、600mm
/分の速度で移動させた(圧力処理)。露光することな
く現像した試料の、圧力処理有無の部分の濃度差(圧力
かぶりという)を10μmのアパーチャー径を有するミ
クロ濃度計を用いて測定した。結果を表10に示す。
【0394】表10の結果より、本発明に係る乳剤は高
感度、低残色であり、さらに圧力かぶりが抑制されて安
定性が向上した。
【0395】実施例21 多層カラー感光材料は特開平8-29904号の実施例5の試
料101に従い同様に作製した。特開平8-29904号の実
施例5の試料101における第5層のExS−1、2、
3を増感色素(Sen-10)(5.0×10-4mol/Agmol)もしく
は増感色素(S−152)(5.0×10-4mol/Agmol)に置
き換え試料701および試料702とした。こうして得
た試料の感度を調べるために、富士FW型感光計(富士
写真フイルム株式会社)の光に光学ウエッジと赤色フィ
ルターを通して1/100秒露光を与え、特開平8-2990
4号の実施例1と同じ処理工程と処理液を用いて発色現
像処理をしてシアン濃度測定を行なった。感度はかぶり
濃度+0.2の相対値で表示した。その結果、比較試料
701の感度100(基準)に対して、本発明の試料7
02は112と高感度であった。また、処理後の残色も
少なかった。
【0396】実施例22 特開平7-92601号の実施例1の乳剤1とは、分光増感色
素を増感色素(Sen-10)(8×10-4mol/Agmol)もしくは
増感色素(S−152)(8×10-4mol/Agmol)に置き換
えたことのみ異なる14面体状沃臭化銀乳剤を調製し
て、これを乳剤(21)および(22)とした。また、特開平7-
92601号の実施例1の乳剤1とは、2回目のダブルジェ
ット中の銀電位を+65mVから+115mVに変更し
たことと、分光増感色素を増感色素(Sen-12)(8×10
-4mol/Agmol)もしくは増感色素(S−139)(8×10
-4mol/Agmol)に置き換えたことのみ異なる立方体沃臭化
銀乳剤を調製して、これを乳剤(23)および(24)とし
た。多層カラー感光材料は特開平7-92601号の実施例4
の試料401に従い同様に作製した。特開平7-92601号
の実施例4の試料401の第9層の乳剤1を乳剤(21)も
しくは乳剤(22)に変更した試料を試料711および試料
712とした。同様に、同実施例の第9層の乳剤1を乳
剤(23)もしくは乳剤(24)に変更した試料を試料713お
よび試料714とした。こうして得た試料の感度評価を
行なった。特開平7-92601号の実施例4と同様に1/5
0秒の露光とカラー反転現像処理してマゼンタ濃度測定
を行なった。感度は十分な露光を与えて得られる最低濃
度+0.2の濃度を与えるのに必要な露光量の逆数を求
め、比較試料711の感度を100とする相対値として
示した。その結果、本発明の試料712の感度は130
と高感度であった。また、処理後の残色も少なかった。
さらに、同様に比較試料713の感度を100としたと
き、本発明の試料714の感度は133と高感度であっ
た。また、処理後の残色も少なかった。
【0397】実施例23 特開平5-313297号の実施例1の乳剤1および乳剤5と同
様に八面体臭化銀内部潜像型直接ポジ乳剤および六角平
板状臭化銀内部潜像型直接ポジ乳剤を調製して、これを
乳剤(25)および乳剤(26)とした。カラー拡散転写写真フ
ィルムは特開平5-313297号の実施例1の試料101に従
い同様に作製した。特開平5-313297号の実施例1の試料
101の第16層の乳剤−2と増感色素(3)を乳剤(2
5)と増感色素(Sen-12)(9×10-4mol/Agmol)もしくは
増感色素(S−139)(9×10-4mol/Agmol)に置き換
えて、試料721および試料722とした。同様に同実
施例の試料101の第11層の乳剤−2と増感色素
(2)を乳剤(26)と増感色素(Sen-10)(9×10-4mol/
Agmol)もしくは増感色素(S−152)(9×10-4mol/
Agmol)に置き換えて、試料723および試料724とし
た。こうして得た試料の感度を調べるために、特開平5-
313297号の実施例1と同様の露光と処理工程と処理液を
用いて処理し、転写濃度をカラー濃度計で測定した。感
度は濃度1.0を与えるのに必要な露光量の逆数の相対
値で表示した。比較の試料721の感度を100とした
とき本発明の試料722の感度は123と高感度であ
り、また処理後の残色も少なかった。また比較の試料7
23の感度を100としたとき本発明の試料724の感
度は113と高感度であり、また処理後の残色も少なか
った。
【0398】実施例24 特開平4-142536号の実施例2の乳剤Fとは、赤感性増感
色素(S−1)を硫黄増感前に添加しないこと、トリエ
チルチオ尿素の硫黄増感に加えて、塩化金酸も併用して
最適に金硫黄増感したこと、金硫黄増感後、増感色素
(Sen-10)(2×10-4mol/Agmol)もしくは増感色素(S
−152)(2×10-4mol/Agmol)を添加したことのみ異
なる塩臭化銀乳剤を調製して、これを乳剤(27)および(2
8)とした。多層カラー印刷紙は特開平6-347944号の実施
例1の試料20に従い同様に作製した。特開平6-347944
号の実施例1の試料20における第5層の乳剤を乳剤(2
7)もしくは乳剤(28)に変更した試料を試料731および
試料732とした。こうして得た試料の感度を調べるた
めに、富士FW型感光計(富士写真フイルム株式会社)
の光に光学ウェッジと赤色フィルターを通して1/10
秒露光を与え、特開平6-347944号の実施例1と同じ処理
工程と処理液を用いて発色現像処理を行なった。その結
果、比較試料731の感度を100としたとき本発明の
試料732の感度は139と高感度であった。また、処
理後の残色も少なかった。
【0399】実施例25 特開平8-122954号の実施例1の乳剤Aと同様に平板状塩
化銀乳剤を調製して、同実施例の化学増感(B)とは、
増感色素−1、2を増感色素(Sen-10)(2×10-4mol/
Agmol)もしくは増感色素(S−152)(2×10-4mol/
Agmol)に置き換えたことのみ異なる化学増感を行い、こ
れを乳剤(29)および乳剤(30)とした。塗布試料は特開平
8-122954号の実施例1の乳剤を乳剤(29)もしくは乳剤(3
0)に置き換え、同実施例と同様に支持体上に乳剤層と表
面保護層とを組合せて同時押し出し法により両面に塗布
し、これを試料741および試料742とした。片面当
たりの塗布銀量は1.75g/m2とした。こうして得た
試料の感度を調べるために、富士写真フイルム(株)社
製のXレイオルソスクリーンHGMを使用して両側から
0.05秒の露光を与え、特開平8-122954号の実施例1
と同様に自動現像機と処理液を用いて処理した。感度は
かぶり+0.1の濃度を与えるに要する露光量の逆数の
対数で表し試料741の感度を100として他を相対値
で表した。その結果、本発明の試料742の感度は12
2と高感度であった。また、処理後の残色も少なかっ
た。露光時に使用したXレイオルソスクリーンHGMの
かわりにHR−4もしくはHGHで露光しても同様の効
果が得られた。
【0400】実施例26 特開平8-227117号の実施例2の乳剤Dとは、増感色素−
2および3を添加しないことのみ異なる平板状塩化銀乳
剤を調製して、これを乳剤(31)とした。塗布試料は特開
平8-227117号の実施例3の塗布試料Fに従い同様に作製
した。特開平8-227117号の実施例3の塗布試料Fの乳剤
Fと増感色素−1を乳剤(31)と増感色素(Sen-12)(5
×10-4mol/Agmol)もしくは増感色素(S−139)(5
×10-4mol/Agmol)に置き換えて、試料751および試料
752とした。こうして得た試料の感度を調べるため
に、富士FW型感光計(富士写真フイルム株式会社)の
光に光学ウェッジと青色フィルターを通して1/100
秒露光を与え、富士写真フイルムCN16処理を行い写
真性を比較した。感度はかぶり+0.2の濃度を与える
に要する露光量の逆数の対数で表し、試料751の感度
を100とした。本発明の試料752の感度は126と
高感度であった。また、処理後の残色も少なかった。
【0401】実施例27 塗布試料は特開平8-227117号の実施例3の塗布試料Fに
従い同様に作製した。特開平8-227117号の実施例3の塗
布試料Fの増感色素−1を増感色素(Sen-12)(5×10
-4mol/Agmol)もしくは増感色素(S−139)(5×1
0-4mol/Agmol)に置き換えて、試料761および試料7
62とした。こうして得た試料の感度を調べるために、
富士FW型感光計(富士写真フイルム株式会社)の光に
光学ウェッジと赤色フィルターを通して1/100秒露
光を与え、富士写真フイルムCN16処理を行い写真性
を比較した。感度はかぶり+0.2の濃度を与えるに要
する露光量の逆数の対数で表し、試料761の感度を1
00とした。本発明の試料762の感度は125と高感
度であった。また、処理後の残色も少なかった。
【0402】実施例28 欧州特許第0699950号の乳剤CCと同様に平板粒子
乳剤を調製し、化学増感する際に、色素1および色素8
の替わりに増感色素(Sen-12)を5×10-4mol/Agmol添
加して化学増感した後、(Sen-12)を3×10-4mol/Agmo
l添加し、さらにその後、(Sen-12)を3×10-4mol/Agm
ol添加した乳剤を乳剤(32)、(S−139)を同様に添
加した乳剤を乳剤(33)とした。塗布試料は欧州特許第0
699950号の実施例の塗布試料と同様に作成し、乳
剤(32)および乳剤(33)を用いた試料を各々試料771、
試料772とした。露光および現像も該特許と同様に行
い、写真性を比較した。感度はかぶり+0.2の濃度を
与えるに要する露光量の逆数の対数で表わし、試料77
1の感度を100とした相対値で表わした。本発明の試
料772の感度は135と高感度であった。また、処理
後の残色も少なかった。
【0403】
【発明の効果】本発明の構成により、高感度と良好な残
色、圧力性改良の効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大関 勝久 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 花木 直幸 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H023 CA07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるメチン色素
    を少なくとも1種含有することを特徴とするハロゲン化
    銀写真感光材料。 一般式(I) 【化1】 式(I)中、Yは5〜6員の不飽和複素環を形成するの
    に必要な原子群を表し、さらに他の5〜6員の炭素環ま
    たは複素環と縮合していても置換基を有していてもよ
    い。なお、Yが縮環している2つの炭素原子の間の結合
    は、1重結合であっても2重結合であってもよい。Zは
    5〜6員の含窒素複素環を形成するために必要な原子群
    または結合を表し、さらに他の5〜6員の炭素環または
    複素環と縮合していてもよい。Rは置換もしくは無置換
    の、アルキル基、アリール基、または複素環基を表し、
    Dはメチン色素を形成するのに必要な基を表す。L1
    よびL2は各々メチン基を表し、pは0または1を表
    す。Mは対イオンを表し、mは分子中の電荷を中和させ
    るために必要な0以上の数を表す。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の一般式(I)で表され
    るメチン色素において、Yがフラン環またはピロール環
    であり、さらに該環は他の5〜6員の炭素環または複素
    環と縮合していても置換基を有していてもよいことを特
    徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の一般式(I)で表され
    るメチン色素が下記一般式(XX)で表されることを特徴
    とする請求項2に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(XX) 【化2】 式(XX)中、Y51は他の5〜6員の炭素環または複素環
    と縮合していても置換基を有していてもよいフラン環ま
    たはピロール環を表す。なお、Y51が縮環している2つ
    の炭素原子の間の結合は、1重結合であっても2重結合
    であってもよい。X51およびX52は各々酸素原子、硫黄
    原子、セレン原子、テルル原子、窒素原子、又は炭素原
    子を表す。Y52はベンゼン環または5〜6員の不飽和複
    素環を形成するのに必要な原子群を表し、さらに他の5
    〜6員の炭素環または複素環と縮合していても置換基を
    有していてもよい。なお、Y52が縮環している2つの炭
    素原子の間の結合は、1重結合であっても2重結合であ
    ってもよい。R51およびR 52は各々置換もしくは無置換
    の、アルキル基、アリール基、または複素環基を表す。
    51、L52およびL53は各々メチン基を表し、n51
    0、1、2、3又は4を表す。M51は対イオンを表し、
    51は分子中の電荷を中和させるために必要な0以上の
    数を表す。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の一般式(I)で表され
    るメチン色素が下記一般式(XXX)で表されることを特
    徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(XXX) 【化3】 式(XXX)中、Y61は他の5〜6員の炭素環または複素
    環と縮合していても置換基を有していてもよいが、少な
    くとも1つのハロゲン原子が置換したチオフェン環を表
    す。なお、Y61が縮環している2つの炭素原子の間の結
    合は、1重結合であっても2重結合であってもよい。X
    61およびX62は各々酸素原子、硫黄原子、セレン原子、
    テルル原子、窒素原子、又は炭素原子を表す。Y62はベ
    ンゼン環または5〜6員の不飽和複素環を形成するのに
    必要な原子群を表し、さらに他の5〜6員の炭素環また
    は複素環と縮合していても置換基を有していてもよい。
    なお、Y62が縮環している2つの炭素原子の間の結合
    は、1重結合であっても2重結合であってもよい。R61
    およびR62は各々置換もしくは無置換の、アルキル基、
    アリール基、または複素環基を表す。L61、L62および
    63は各々メチン基を表し、n61は0または1を表す。
    61は対イオンを表し、m61は分子中の電荷を中和させ
    るために必要な0以上の数を表す。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の一般式(XXX)で表さ
    れるメチン色素が下記一般式(XXXI)または(XXXII)
    で表されることを特徴とする請求項4に記載のハロゲン
    化銀写真感光材料。 一般式(XXXI) 【化4】 一般式(XXXII) 【化5】 式(XXXI)および(XXXII)中、L61、L62およびL63
    は各々メチン基を表し、V61はハロゲン原子を表す。X
    61、X62、Y62、R61、R62、L61、L62、L 63
    61、M61およびm61は請求項4記載の一般式(XXX)
    と同義である。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の一般式(XXXI)または
    (XXXII)で表されるメチン色素が下記一般式(XXXIa)
    または(XXXIIa)で表されることを特徴とする請求項5
    に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(XXXIa) 【化6】 一般式(XXXIIa) 【化7】 式(XXXIa)および(XXXIIa)中、V85はハロゲン原子
    を表し、X81およびX8 2は各々酸素原子または硫黄原子
    を表す。R81およびR82は各々酸基で置換されたアルキ
    ル基を表す。V81、V82、V83およびV84は各々水素原
    子または置換基を表す。M81は対イオンを表し、m81
    分子中の電荷を中和させるために必要な0以上の数を表
    す。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の一般式(XXXIa)また
    は(XXXIIa)で表されるメチン色素において、R81およ
    びR82の少なくとも一方はカルボキシル基またはアルカ
    ンスルホニルカルバモイル基で置換されたアルキル基で
    あり、他方はスルホ基で置換されたアルキル基であるこ
    とを特徴とする請求項6に記載のハロゲン化銀写真感光
    材料。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の一般式(XXXI)または
    (XXXII)で表されるメチン色素が下記一般式(XXXIb)
    または(XXXIIb)で表されることを特徴とする請求項5
    に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(XXXIb) 【化8】 一般式(XXXIIb) 【化9】 式(XXXIb)および(XXXIIb)中、V95はハロゲン原子
    を表し、X91およびX9 2は各々酸素原子または硫黄原子
    を表す。R91およびR92は各々置換もしくは無置換の、
    アルキル基、アリール基、または複素環基を表す。A91
    はメチル基、エチル基またはプロピル基を表し、V91
    92、V93およびV94は各々水素原子または置換基を表
    す。M91は対イオンを表し、m91は分子中の電荷を中和
    させるために必要な0以上の数を表す。
  9. 【請求項9】 前記一般式(XXXIa)、一般式(XXXII
    a)、一般式(XXXIb)または一般式(XXXIIb)で表され
    るメチン色素。
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