JP2002021119A - コンソールボックス装置 - Google Patents

コンソールボックス装置

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JP2002021119A
JP2002021119A JP2000211682A JP2000211682A JP2002021119A JP 2002021119 A JP2002021119 A JP 2002021119A JP 2000211682 A JP2000211682 A JP 2000211682A JP 2000211682 A JP2000211682 A JP 2000211682A JP 2002021119 A JP2002021119 A JP 2002021119A
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洋 澤田
Yoshio Nishisaka
好夫 西坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充分な出入りスペースを確保できる程度にコ
ンソールボックスを移動させることができるコンソール
ボックス装置を得る。 【解決手段】 本コンソールボックス装置10では、キ
ャビン12の前後方向にスライド自在なスライドシャフ
ト40、50にステーブロック20が支持されており、
ゲートレバー60を解除位置へ向けて回動させてベース
プレート30と一体のピン104をガイドプレート90
のロック孔98とスライド孔94との接続部分へ相対的
に移動させると、ガススプリング110の空気圧でステ
ーブロック20がキャビン12後方側へスライドする。
このような後方側へのステーブロック20のスライド
は、その移動量の全てがキャビンへの出入口からの離間
に寄与するため、少ない移動量で充分な出入りスペース
を確保できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベル等の
建設機械の操作用として用いられるコンソールボックス
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】所謂油圧ショベルカー等の建設用機械
は、キャビンと称されるオペレーションルームを有して
おり、キャビン内に設置された座席にオペレータが着座
した状態で座席側方に設けられたコンソールボックス装
置の本体部分であるコンソールボックスに設けられたレ
バー等の操作手段を操作して作業を行なうようになって
いる。
【0003】また、上述したキャビン内のキャビン出入
口近傍にはゲートレバーが設けられている。ゲートレバ
ーは基端部がコンソールボックスへ支持されており、概
ね上下方向に長手になる解除位置から前後方向に長手と
なる規制位置へ基端部周りに回動でき、規制位置ではキ
ャビンの出入口を遮るようにゲートレバーが配置され、
基本的には規制位置から解除位置へゲートレバーを回動
させなければキャビンへ出入りできないようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、座席の側方
にはキャビンへの出入口が設けられており、コンソール
ボックスはこの出入口の近傍に配置されることになるた
め、キャビンへの出入りに際してコンソールボックスが
妨げになりやすいということから、コンソールボックス
を跳ね上げて一時的にコンソールボックスを出入口から
遠ざける構造もある。
【0005】この種の構造では、キャビン左右方向を軸
方向としてコンソールボックスがそのキャビン後方側の
端部周りに所定角度回動可能にキャビンに取り付けられ
ていると共に、キャビン前方側のコンソールボックスの
端部近傍にはコンソールボックスをキャビン上後方側へ
付勢する付勢手段が設けられている。さらに、付勢手段
の付勢力に抗してキャビン床部にコンソールボックスの
キャビン前方側の部分が接近した状態でコンソールボッ
クスをロックするロック機構がコンソールボックス若し
くはキャビンに設けられており、ゲートレバーを解除位
置へ回動させるとロック機構によるロックが解除されて
コンソールボックスが自らの後端部周りに回動し、コン
ソールボックスの前端側が上後方側へ変位してコンソー
ルボックスの前端側が出入口から遠ざかる。
【0006】しかしながら、実際には、このような跳ね
上げ(回動)によるコンソールボックスの前端側のキャ
ビン後方への変位量は少なく、このため、このような跳
ね上げ(回動)では充分にコンソールボックスを出入口
から遠ざけることができず、キャビンへの出入りするた
めの充分なスペースを確保できなかった。
【0007】本発明は、上記事実を考慮して、充分な出
入りスペースを確保できる程度にコンソールボックスを
移動させることができるコンソールボックス装置を得る
ことが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のコンソー
ルボックス装置は、キャビンの室内側で前記キャビンの
出入口近傍のセット位置に設けられたコンソールボック
スと、前記セット位置から離間した退避位置へ向けて前
記コンソールボックスを略水平にスライド可能に支持す
る支持手段と、前記退避位置へ向けて前記コンソールボ
ックスを付勢する付勢手段と、前記付勢手段の付勢力に
抗して前記セット位置で前記コンソールボックスを保持
する保持手段と、所定範囲回動可能に前記コンソールボ
ックスへ支持され、規制位置への回動により前記出入口
を介した前記キャビンへの出入りを制限すると共に、前
記規制位置への回動により前記保持手段による前記コン
ソールボックスの保持を解除するゲートレバーと、を備
えている。
【0009】上記構成のコンソールボックス装置によれ
ば、コンソールボックスがキャビンの出入口近傍のセッ
ト位置で保持手段に保持された状態ではゲートレバーが
出入口を介したキャビンへの出入りを制限している。こ
の状態からゲートレバーを解除位置へ回動させてゲート
レバーによる出入制限が解除されると共に、保持手段に
よるコンソールボックスの保持が解除される。保持手段
による保持が解除されたコンソールボックスは付勢手段
の付勢力によって支持手段に案内されつつ出入口近傍の
セット位置から離間した退避位置まで水平にスライドす
る。このように、コンソールボックスが出入口から離間
することで、コンソールボックスが出入りの妨げになる
ことはない。
【0010】ところで、上述したように従来の技術では
コンソールボックスが回動することで出入口近傍からコ
ンソールボックスが退避していたが、この場合、出入口
から離間する方向のみならず上方へも移動することにな
るため、コンソールボックスの移動量に比してその距離
は退避する方向への移動距離は短かったが、本コンソー
ルボックス装置では、コンソールボックスの移動量の全
てが退避する方向への移動距離であるため、出入口から
コンソールボックスが充分に遠ざかる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1には本発明の一実施の形態に
係るコンソールボックス装置10の要部の分解斜視図が
示されており、図2には本コンソールボックス装置10
を搭載したキャビン12の斜視図が示されている。図2
に示されるように、コンソールボックス装置10は略箱
形状のコンソールボックス14を備えている。コンソー
ルボックス14はキャビン12内の座席16の側方(本
実施の形態では座席の左側方)で座席16と出入口18
が設けられた側のキャビン12の側壁との間に設置され
ている。
【0012】このコンソールボックス14の内側には図
1に示されるステーブロック20が収容されている。ス
テーブロック20はキャビン12の左右方向に沿って互
いに対向する一対の縦壁部22、24を有しており、こ
の縦壁部22、24の間に操作レバー25の支持体や図
示しない電気回路の各部材、各装置が配置される。ま
た、これらの縦壁部22、24の上端部近傍にはキャビ
ン12の左右方向に沿って長手方向とされた板状の連結
片26が設けられている。連結片26の長手方向量端部
はキャビン12の下方へ向けて屈曲されており、これら
の屈曲部分の一方が縦壁部22の縦壁部24側の面へ溶
接等により一体的に固着され、屈曲部分の一方が縦壁部
24の縦壁部22側の面へ溶接等により一体的に固着さ
れている。これにより、縦壁部22と縦壁部24とが一
体となっている。
【0013】このステーブロック20の下方にはベース
プレート30が配置されている。ベースプレート30は
キャビン12の前後方向に沿って長手方向でキャビン1
2の上下方向に沿って厚さ方向とされた板材で、ボルト
等の締結手段や溶接等によってキャビン12の床部へ一
体的に固着されている。
【0014】ベースプレート30上の幅方向中央部より
も左側にはキャビン12の前後方向に沿って互いに対向
した一対の支持ブロック32、34が設けられている。
これらの支持ブロック32、34にはそれぞれ支持孔3
6、38が同軸的に形成されている。支持孔36、38
にはキャビン12の前後方向に沿って長手方向とされた
支持手段としてのスライドシャフト40が貫通してお
り、スライドシャフト40は自らの長手方向に沿ってス
ライド可能に支持ブロック32、34に支持されてい
る。
【0015】一方、ベースプレート30上の幅方向中央
部よりも右側にはキャビン12の前後方向に沿って互い
に対向した一対の支持ブロック42、44が設けられて
いる。これらの支持ブロック42、44にはそれぞれ支
持孔46、48が同軸的に形成されている。支持孔4
6、48にはキャビン12の前後方向に沿って長手方向
とされた支持手段としてのスライドシャフト50がスラ
イドシャフト40と平行に貫通しており、スライドシャ
フト50は自らの長手方向に沿ってスライドシャフト4
0と平行にスライド可能に支持ブロック42、44に支
持されている。
【0016】これに対して縦壁部22には固定片52、
54が形成されている。固定片52はスライドシャフト
40の先端側へねじやボルト等の締結手段によって一体
的に固定されており、固定片54はスライドシャフト4
0の長手方向中間部へねじやボルト等の締結手段によっ
て一体的に固定されている。また、図示はしないが縦壁
部24にも縦壁部22と同様に固定片52、54が形成
されており、これらの固定片52、54がスライドシャ
フト50へ固定されている。
【0017】一方、ステーブロック20の前端側にはゲ
ートレバー60が配置されている。ゲートレバー60は
本コンソールボックス装置10の側面視(図4及び図5
図示状態)で略『く』字形状に屈曲した棒状部材で、図
1に示されるように、その先端部には把持用のノブ62
が固定されている。また、ゲートレバー60の基端部に
はボス64が形成されている。ボス64はキャビン12
の左右方向に沿って軸方向とされた円筒形状で、このボ
ス64にはシャフト66が貫通している。
【0018】これに対して、縦壁部22、24の下端部
の前端側には支持部68が形成されており、これらの支
持部68に上述したシャフト66の両端部が支持され
る。したがって、ゲートレバー60は間接的に縦壁部2
2、24(すなわち、ステーブロック20)へシャフト
66周りに回動可能に支持されることになる。
【0019】なお、このボス64及びシャフト66の少
なくとも何れか一方に、複数の小球を有するボールベア
リング等のシャフト66に対してゲートレバー60が回
動する際の抵抗を軽減する回動抵抗軽減手段を設けてゲ
ートレバー60の回動をより一層円滑にできる構成とし
てもよい。
【0020】このボス64の回動半径方向外側にはレバ
ースプリング70が設けられている。図6に示されるよ
うに、レバースプリング70は軸方向一端が開口した有
底円筒状のシリンダ72を備えていると共に、このシリ
ンダ72の軸方向に沿って摺動可能にシリンダ72に収
容されたピストン74を備えている。ピストン74はシ
リンダ72の底部側の端部が開口した有底円筒状とされ
ており、その内側には圧縮コイルスプリング76が収容
されている。圧縮コイルスプリング76はその一端がピ
ストン74の底部に当接していると共に他端がシリンダ
72の底部に当接しており、ピストン74をシリンダ7
2から押し出す方向へ付勢している。
【0021】なお、本実施の形態では、レバースプリン
グ70の付勢力の源として圧縮コイルスプリング76を
用いたが、圧縮コイルスプリング76以外の部材を適用
しても構わない。
【0022】また、ピストン74の外底部には取付片7
8が形成されており、この取付片78が縦壁部24の縦
壁部22側の面に形成された支持ピン80へキャビン1
2の左右方向を軸方向として回動自在に取り付けられて
いる。
【0023】一方、図1に示されるように、シリンダ7
2の外底部にはキャビン12の左右方向に沿って互いに
対向した一対の取付片82、84が形成されている。こ
れらの取付片82、84はボス64の外周部に形成され
た支持片86を挟んだ状態でキャビン12の左右方向に
支持片86及び取付片82、84を貫通するピン88に
よって支持片86に対して相対的に回動可能に支持片8
6へ連結されている。
【0024】ここで、図4に示されるように、所定角度
倒れた規制位置にゲートレバー60が位置している状態
でキャビン12の上下方向に沿ってボス64の回転中心
を通る仮想中心線Aよりも前方側(図4においてボス6
4の中心周り左側)に支持片86が位置し、図5に示さ
れるように、解除位置までゲートレバー60が起立した
状態で仮想中心線Aよりも後方側(図5においてボス6
4の中心周り右側)に支持片86が位置するように、ボ
ス64の中心周りにゲートレバー60に対して所定角度
変位した位置に支持片86が形成されている。
【0025】また、図1に示されるように、ボス64に
は保持手段としてのガイドプレート90が一体的に設け
られている。ガイドプレート90はキャビン12の左右
方向に沿って厚さ方向とされた板状部材で、その長手方
向一端側が溶接等によりボス64の外周部(周囲)に一
体的に固着されている。このガイドプレート90にはそ
の厚さ方向に沿ってガイド孔92が貫通形成されてい
る。図3に示されるように、ガイド孔92はスライド孔
94、ロック孔96、及びロック孔98により構成され
ている。スライド孔94は概ねガイドプレート90の長
手方向に沿って長手方向とされている。スライド孔94
の長手方向一方の端部(ボス64側の端部)からはガイ
ドプレート90の幅方向一方へ向けてロック孔96が連
続して形成されており、スライド孔94の長手方向他方
の端部からはガイドプレート90の幅方向他方へ向けて
ロック孔98が連続して形成されている。
【0026】図1に示されるように、ガイドプレート9
0は、ベースプレート30の前端側でキャビン12の左
右方向に沿って互いに対向する如くベースプレート30
上に立設された一対のホルダプレート100、102の
間に挟まれた状態で、キャビン12の左右方向にガイド
プレート90及びホルダプレート100、102を貫通
するピン104によりベースプレート30へ連結されて
いる。ピン104の本体部分の外径寸法はガイド孔92
の内幅寸法よりも極僅かに小さい程度とされておりガイ
ド孔92を貫通している。したがって、ガイドプレート
90はピン104周りに回動可能であると共にガイド孔
92の長手方向両端部へピン104が当接するまでの
間、ガイド孔92の長手方向に沿ってピン104に対し
て相対移動可能である。
【0027】また、ホルダプレート100とホルダプレ
ート102との間に対応してベースプレート30にはそ
の厚さ方向に沿って貫通すると共にベースプレート30
の前端部においても開口したスリット状の切欠部106
が形成されている。この切欠部106は、ガイドプレー
ト90が所定角度以上回動した際(図5参照)に切欠部
106の内側にガイドプレート90が入り込むようにな
っている。すなわち、この切欠部106を形成すること
によってベースプレート30がガイドプレート90の回
動に干渉しないようになっている。
【0028】一方、縦壁部22の縦壁部24とは反対側
には付勢手段としてのガススプリング110が配置され
ている。図7に示されるように、ガススプリング110
は有底円筒形状のシリンダ112を備えている。このシ
リンダ112の内部には円盤状のピストン114が収容
されており、ピストン114とシリンダ112の底部と
の間の空間は気室116とされている。シリンダ112
の底部とは反対側のピストン114の端面にはロッド1
18が一体的且つ同軸的に形成されている。ロッド11
8はシリンダ112の開口端に螺合してシリンダ112
の開口端を閉止している蓋部120を貫通してシリンダ
112の外部へ延出されている。ロッド118の先端部
にはキャビン12の左右方向に沿って貫通した円孔を有
するリング状の取付部122が形成されている。
【0029】この取付部122に対応してベースプレー
ト30上には支持片124が形成されている。この支持
片124にはキャビン12の左右方向に沿って軸方向と
された円柱状の支持ピン126が形成されており、上述
した取付部122の円孔を貫通してロッド118を支持
ピン126周りに回動可能に支持している。
【0030】これに対し、シリンダ112の外底部には
ロッド128が一体的且つ同軸的に形成されており、そ
の先端部にはキャビン12の左右方向に沿って貫通した
円孔を有するリング状の取付部130が形成されてい
る。
【0031】この取付部130に対応して縦壁部22の
縦壁部24とは反対側の面で且つ縦壁部22の後端側か
らはキャビン12の左右方向に沿って軸方向とされた円
柱状の支持ピン132が延出されており、上述した取付
部130の円孔を貫通してロッド128を支持ピン13
2周りに回動可能に支持している。
【0032】次に、本実施の形態の作用並びに効果につ
いて説明する。
【0033】例えば、キャビン12内に作業者がいて作
業を行なっている状態では図5に示されるように制限位
置までゲートレバー60が回動している。この状態で
は、キャビン12の室内側でゲートレバー60が出入口
18を遮断する如く配置され、これにより、出入口18
を介した作業者の出入りが規制される。したがって、こ
の状態から作業者がキャビン12から出る場合には、図
4に示される解除位置までゲートレバー60を引き上げ
て回動させなくてはならない。
【0034】また、この状態ではピストン114がシリ
ンダ112の底部側へ移動しており、気室116内の空
気がピストン114により圧縮されている。この状態で
は、気室116内の空気がピストン114をシリンダ1
12の開口端側へ付勢しているが、ベースプレート30
はキャビン12の床部に固定されているためベースプレ
ート30をキャビン12の前方側へ移動させることはで
きない。したがって、この付勢力はステーブロック20
をキャビン12の後方側へ移動させるように作用する。
【0035】ステーブロック20はスライドシャフト4
0、50へ固定されているためキャビン12後方側への
スライドが可能である。しかしながら、この状態では、
図5に示されるように、ピン104がロック孔98の先
端(すなわち、スライド孔94との連通部分とは反対側
のロック孔98の端部)に位置しており、キャビン12
の前後方向に沿ったピン104に対するガイドプレート
90の移動がロック孔98の幅方向両端部とピン104
とにより制限されている。したがって、この状態では、
ボス64及びシャフト66を介してガイドプレート90
へ連結された縦壁部22、24(すなわち、ステーブロ
ック20)は、ピン104と一体のベースプレート30
に対するキャビン12の前後方向に沿った相対移動がで
きず、請求項1でいうところのセット位置(図5図示状
態)からコンソールボックス14が移動できない。
【0036】しかも、図5に示されるように、この状態
では、仮想中心線Aよりも前方側(図5においてボス6
4の中心周り左側)に支持片86が位置しており、ロッ
ク孔98とスライド孔94との連通部分へピン104が
位置するまでガイドプレート90を回動させるには、支
持片86を仮想中心線A側へ移動させなくてはならず、
その移動はレバースプリング70(圧縮コイルスプリン
グ76)の付勢力に抗することになる。したがって、ゲ
ートレバー60に別の外力を付与しない限りは解除位置
でゲートレバー60がロックされる。
【0037】この状態からゲートレバー60を解除位置
へ向けて回動させると、ゲートレバー60と共にガイド
プレート90がシャフト66周りに回動して、これによ
り、相対的にピン104がロック孔98とスライド孔9
4との連結部分(すなわち、スライド孔94の長手方向
他端部)へ移動すると共に、スライド孔94の長手方向
がキャビン12の前後方向に対してスライド孔94の一
端側が他端側よりもキャビン12下方側に位置するよう
に傾斜した状態となる。
【0038】したがって、この状態ではピン104がス
ライド孔94の長手方向一端部(スライド孔94のボス
64側の端部)に当接するまでキャビン12の後方側へ
のガイドプレート90の移動が可能となる。すなわち、
この状態においてはベースプレート30に対するステー
ブロック20のキャビン12後方側へのスライド移動が
可能であり、しかも、この状態では上述したようにシリ
ンダ112の気室116内でピストン74に圧縮させら
れているため、気室116内の空気の圧力でステーブロ
ック20がキャビン12後方側の退避位置(図4図示状
態)へスライドさせられる。
【0039】さらに、上述したように、スライド孔94
は、その長手方向がキャビン12の前後方向に対して一
端側が他端側よりもキャビン12下方側に位置するよう
に傾斜しているため、ピン104がスライド孔94の一
端側へ移動する際には、ピン104がスライド孔94の
内周部をキャビン12上方へ向けて押圧することにな
る。したがって、上述した気室116内の空気の圧力で
ステーブロック20が移動する際にもガイドプレート9
0がシャフト66周りに回動し、ゲートレバー60が解
除位置へ向けて回動する。
【0040】ピン104がスライド孔94の長手方向一
端部に当接するまでキャビン12の後方側へガイドプレ
ート90が移動した状態で更にゲートレバー60を解除
位置へ向けて回動させると、ピン104がロック孔96
へ入り込み、図4に示されるように解除位置までゲート
レバー60が回動すると、ロック孔96の先端(すなわ
ち、スライド孔94との連通部分とは反対側のロック孔
96の端部)にピン104が位置するまでガイドプレー
ト90が回動する。
【0041】ピン104がロック孔96の先端まで移動
した状態では、キャビン12の前後方向に沿ったピン1
04に対するガイドプレート90の移動がロック孔96
の幅方向両端部とピン104とにより制限されている。
したがって、この状態では、キャビン12の前後方向に
沿ったステーブロック20のベースプレート30に対す
る相対移動ができない。
【0042】しかも、図4に示されるように、この状態
では、仮想中心線Aよりも後方側(図4においてボス6
4の中心周り右側)に支持片86が位置しており、ロッ
ク孔96とスライド孔94との連通部分へピン104が
位置するまでガイドプレート90を回動させるには、支
持片86を仮想中心線A側へ移動させなくてはならず、
その移動はレバースプリング70(圧縮コイルスプリン
グ76)の付勢力に抗することになる。したがって、ゲ
ートレバー60に別の外力を付与しない限りは解除位置
でゲートレバー60がロックされる。
【0043】一方、解除位置から規制位置へゲートレバ
ー60を回動させる際には、基本的に上述した規制位置
から解除位置へゲートレバー60を回動させる際の作用
と反対の作用を奏することになる。但し、ピン104が
スライド孔94内を移動している状態では、スライド孔
94の長手方向がキャビン12の前後方向に対して一端
側が他端側よりもキャビン12下方側に位置するように
傾斜しているため、ゲートレバー60を規制位置へ回動
させる際には、スライド孔94の内周部でピン104を
押圧した際のピン104からの押圧反力でステーブロッ
ク20がキャビン12前方側へスライドすることにな
る。
【0044】以上のように、本実施の形態においては、
規制位置から解除位置へのゲートレバー60の回動に連
動してステーブロック20、すなわち、コンソールボッ
クス14がキャビン12後方側へ移動し、コンソールボ
ックス14が出入口18からキャビン12後方側へ遠ざ
かるため、コンソールボックス14がキャビン12から
出ようとする作業者に干渉することはなくなり、作業者
はキャビン12から容易に出ることができる。
【0045】また、ゲートレバー60の回動に連動した
ステーブロック20の移動方向は、キャビン12の前後
方向であるため、キャビン12後方側への移動の全てが
出入口18から遠ざかる方向への移動に寄与することに
なる。このため、コンソールボックスを跳ね上げること
で出入口からコンソールボックスを遠ざける従来の構成
に比べると、少ない移動量でより遠くへコンソールボッ
クス14を出入口18から遠ざけることができ、キャビ
ン12への充分な出入りスペースを確保できる。
【0046】なお、本実施の形態では特に言及しなかっ
たが、上述したゲートレバー60の回動が、本コンソー
ルボックス装置10が搭載される建設機器等の油圧弁等
の制御装置とを連動させる構成であってもよいし、ま
た、ゲートレバー60よりも座席の近傍に設けられた別
のレバー部材をゲートレバー60と連動させ、このレバ
ー部材でゲートレバー60を操作可能とした構成であっ
てもよい。
【0047】また、本実施の形態では、付勢手段にガス
スプリング110を適用した構成であったが、付勢手段
の構成はガススプリング110に限定されるものではな
く、例えば、レバースプリング70の如く機械的なばね
部材を適用してもよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、コン
ソールボックスを水平に移動させて出入口からコンソー
ルボックスを離間させるため、少ない移動量で充分な出
入りスペースを確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るコンソールボック
ス装置の要部の分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るコンソールボック
ス装置を搭載したキャビンの斜視図である。
【図3】保持手段の平面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係るコンソールボック
ス装置の要部の側面図で、コンソールボックスが退避位
置に位置した状態の図である。
【図5】コンソールボックスがセット位置に位置した状
態の図4に対応した側面図である。
【図6】レバースプリングの断面図である。
【図7】付勢手段としてガススプリングの断面図であ
る。
【符号の説明】
10 コンソールボックス装置 12 キャビン 14 コンソールボックス 40 スライドシャフト(支持手段) 50 スライドシャフト(支持手段) 60 ゲートレバー 90 ガイドプレート(保持手段) 110 ガススプリング(付勢手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤田 洋 大阪府枚方市上野三丁目1−1 株式会社 小松製作所大阪工場内 (72)発明者 西坂 好夫 大阪府枚方市上野三丁目1−1 株式会社 小松製作所大阪工場内 Fターム(参考) 2D003 AA01 AC06 BA07 EA04 2D015 EB01 3D022 CA07 CB07 CC07 CC18 CD02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビンの室内側で前記キャビンの出入
    口近傍のセット位置に設けられたコンソールボックス
    と、 前記セット位置から離間した退避位置へ向けて前記コン
    ソールボックスを略水平にスライド可能に支持する支持
    手段と、 前記退避位置へ向けて前記コンソールボックスを付勢す
    る付勢手段と、 前記付勢手段の付勢力に抗して前記セット位置で前記コ
    ンソールボックスを保持する保持手段と、 所定範囲回動可能に前記コンソールボックスへ支持さ
    れ、規制位置への回動により前記出入口を介した前記キ
    ャビンへの出入りを制限すると共に、前記規制位置への
    回動により前記保持手段による前記コンソールボックス
    の保持を解除するゲートレバーと、 を備えるコンソールボックス装置。
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