JPH04117055U - 建設車両の安全ロツク装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】建設車両において前後方向に移動可能なコント
ロールスタンドが前方位置にセットされた状態でもオペ
レータの降車時には、ロックレバーの回動によって作業
機の作動をロックする安全ロック装置の作動とコントロ
ールスタンドの後方移動とを連動させるようにしたの
で、駐車の際の降車時におけるオペレータの操作が簡単
となる。 【構成】作業機の作動をロックする安全ロック装置を備
えた建設車両において、安全ロック装置のロックレバー
を前方解除位置から上方位置へ回動してロックするのに
連動して、コントロールスタンドを自動的に後方位置に
退避するようにしたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は操作レバ−を備えたコントロ−ルスタンドを運転席の側方に前後移動 可能に設けられた建設車両において、安全ロックレバ−装置のロック操作に連動 して前記コントロ−ルスタンドを後方移動可能にした建設車両等の安全ロック装 置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近時建設車両殊に油圧式掘削機においては、図５に示すようにリスコン式操作 レバ−１を備えたコントロ−ルスタンド２を運転席３の側方に設け、しかも足元 掘削の場合オペレ−タは姿勢を前窓に近ずけて窓下を見ながら操縦する必要から 前記コントロ−ルスタンド２を前後方向に移動可能になっている。上記コントロ −ルスタンド２の前記移動については種々の機構があるが、図示した前後移動機 構は、最適な水平移動を可能にした四節リンク機構が採用されており、運転室４ の床面５に立設されたＬ字状ブラケット６に下端を各軸ピン７ａ、７ｂで取付け られた支脚８ａ、８ｂの上端をコントロ−ルスタンド２に各軸ピン９ａ、９ｂで 夫々回転自在に軸支されている。そして、上記コントロ−ルスタンド２の前後移 動はメカニカルロック機構１０をプッシュプルケ−ブル１１ａ、１１ｂ及び連結 金具１２を介してノブ１３による解放、係止操作で所定位置に移動してロックす るようになっている。他方建設車両においては駐車時の安全装置として作業機の 作動をロックするために、前記コントロ−ルスタンド２の下方に安全ロック装置 が設けられている。安全ロック装置は図示の如く解除位置である前方に突出した ロックレバ−１４からロッド１５ａ、１５ｂ及び連結金具１６を介して操作バル ブ１７の開閉レバ−１８に連結され、この解除位置から上方に回動することによ って開閉レバ−１８が制御バルブ１７を閉止してロックするようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記した如く従来はコントロ−ルスタンド２の移動と安全ロック装置 のロック操作とは別個独立したものとなっており、そのために、オペレ−タが駐 車により降車する時６図Ａの如く、先ずろんくレバ−１４をそれまで乗降通路（ Ｌ）を遮断していたロック解除状態の影線位置（イ）から上方実線位置（ロ）に 回動してロックするが、図示の如く操作レバ−１を備えたコントロ−ルスタンド ２が前方位置でセットされている場合は、このコントロ−ルスタンド２が乗降通 路（Ｌ）内に突出しているため、改めて６図Ｂの如くオペレ−タはノブ１３をし てメカニカルロック機構１０を解除したうえ、該コントロ−ルスタンド２を後方 に退避ロックさせるという操作をしなければならない。本考案は上記従来の不具 合を改善する目的でなされたもので、安全ロック操作に連動して前位置にあるコ ントロ−ルスタンドを自動的に後方に退避するようにした建設車両等の安全ロッ ク装置を提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するために、運転席の側方に前後移動可能に配設され た操作レバ−を備えたコントロ−ルスタンド、及び該コントロ−ルスタンドの下 部にロックレバ−の回動により作業機の作動をロック及び解除する安全ロック装 置を備えた建設車両において、前記安全ロック装置のロックレバ−を前方解除位 置から上方位置へ回動してロックするのに連動して前記コントロ−ルスタンドを 自動的に後方位置に退避するようにして、駐車によるオペレ−タの降車時ロック レバ−をロック操作するだけでコントロ−ルスタンドが自動的に後方に退避して 乗降通路（Ｌ）が確保できオペレ−タの乗降車が支障なくできる建設車両等の安 全ロック装置を提供するものである。

【０００５】

【実施例】

本考案の一実施例を添付図面により詳述する。なお、従来技術と同一部材につ いては同一符号を付す。図１は、本考案に係る安全ロック装置の側面図である。 図において、２は前部にリスコン式の操作レバ−１を備えたコントロ−ルスタン ドであって、該コントロ−ルスタンド２には各種制御スイッチ、機器類が内蔵さ れている。そして、上記のコントロ−ルスタンド２は運転席の側方において運転 室４の床面５、固定されたＬ字状ブラケット６に四節リンク機構からなる支脚８ ａ、８ｂによって前後方向に水平移動可能に支承されており、オペレ−タは作業 内容によって、操作レバ−１を前後に移動させて最適な位置に固定するためのコ ントロ−ルスタンド２のメカニカルロック機構１０が設けられている。メカニカ ルロック機構１０はシリンダタイプのロック本体１０ａがコントロ−ルスタンド ２を支承する後部支脚８ｂの回動を拘束するように該支脚８ｂに固定されたレバ −１９とＬ字状ブラケット６の上端間に斜めに取付けられており、前記コントロ −ルスタンド２の上部に取付けられたノブ１３の操作によって後述する支持金具 ２０、係止金具２１及びプッシュプルケ−ブル２２ａ、２２ｂを介して係止ピン １０ｂをロック本体１０ａに挿込み、抜出させることによって該ロック本体１０ ａを伸縮及び係止してコントロ−ルスタンド２の移動、或いはロックするように なっている。次いで上記コントロ−ルスタンド２の下方に設けられた安全ロック 装置は作業機の制御バルブ１７を中立位置にロックすることによって行われ、こ のために、該制御バルブ１７の開閉レバ−１８を連結金具２３及び第１、第２ロ ッド２４ａ、２４ｂを介して運転席前方に突出したロックレバ−１４に連結され た構造となっており、図示実線位置はロック解除状態を示し、この図示前方位置 から上方位置へ回動することによって、制御バルブ１７を中立ロックするように なっている。

【０００６】 以上説明したコントロ−ルスタンド２及び安全ロック装置は従来技術として既 述した処で詳細説明は省略する。かかるコントロ−ルスタンド２と安全ロック装 置の連動機構を本図及び図２により述べる。駐車によってオペレ−タが降車する に際して、先ずロックレバ−１４を実線のロック解除位置（イ）から上方に回動 して影線のロック位置（ロ）に動かすと、該ロックレバ−１４の支軸２５に固着 されたレバ−２６を介して第１ロッド２４ａを前方矢印方向に引張られ中間支軸 ２７に取付けられたレバ−２９が前方に回動すると、該中間支軸２７に固着され たリンク３０が上方に回動する。このリンク３０の上方回動によって制御バルブ １７の開閉レバ−１８間を連結している第２ロッド２４ｂが上方方向に引張られ て前記開閉レバ−１８が上方向に回動して制御バルブ１７を中立位置に切換えて ロックすることになる。そして安全ロック装置に設けられた前記中間支軸２７の リンク３０とコントロ−ルスタンド２の前後移動メカニカルロック機構１０の第 １、第２プッシュプルケ−ブル２２ａ、２２ｂ間に介装した支持金具２０の下部 に取付けられた従動板３１間にＨ状の連結リンク３２が取付けられている。この 連結リンク３２の上端と従動板３１との連結部は、該連結リンク３２に取付けら れた係止ピン３４が該従動板３１に穿設されている長孔３３に係合されていて、 連結リンク３２の動きに応じて従動板３１を押動し、或いは従動板３１単独の遊 動を許容するようになっている。従って、ロックレバ−１４のロック作動によっ てリンク３０が上方に回動すると、図示影線で示すように連結リンク３２の上端 の係止ピン３４が従動板３１を押上げ時計方向に回動させると、この従動板３１ に取付けてある係止板２１を同じく時計方向に回動してメカニカルロック機構１ ０の第１プッシュプルケ−ブル２２ａを後方に引張ることから係止ピン１０ｂを 抜出してロックを解除する。これによりバネ１０ｃによってコントロ−ルスタン ド２は後方矢印方向に自動的に移動する。この場合ノブ１３から第２プッシュプ ルケ−ブル２２ｂは静止のままである。勿論上記コントロ−ルスタンド２が、既 に後方にセットされている場合はロック解除されるが移動はしない。また、運転 稼働中は安全ロック装置は解除状態であり、この状態で作業中コントロ−ルスタ ンド２を最適位置移動する場合、ノブ１３の操作により、第１、第２プッシュプ ルケ−ブル２２ａ、２２ｂを引いてメカニカルロック機構１０を解除及びロック 操作が行われるから、この場合中間に介装された係止金具２１及び従動板３１は 、その都度前後に一体的に回動されるが、従動板３１に穿設された長孔３３によ って連結リンク３２の係止ピン３４は、この長孔３３内を遊動し、安全ロック装 置は影響を受けずロック作動することはない。なお３５は図示しない反対側の四 節リンク機構の支脚に設けられているメカニカルロンク機構用のプッシュプルケ −ブルである。 しかして、駐車によりオペレ−タは降車時図４に示すように安全ロック装置のロ ックレバ−１４を影線位置（イ）から上方の実線位置（ロ）に回動することによ り作業機をロックすると同時にコントロ−ルスタンド２は前方の影線（ハ）から 実線位置（ニ）に自動的に退避移動して乗降通路（Ｌ）を支障なく降車すること になる。

【０００７】

【考案の効果】

本考案は以上詳述したように、安全ロック装置のロックレバ−による回動ロッ ク作動にコントロ−ルスタンドの後方移動を連動するようにしたことから駐車に よる降車時はロックレバ−の操作のみで安全ロックとコントロ−ルスタンドの後 方移動が可能となることからオペレ−タの降車時の従来の煩雑な操作が解消され る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る安全ロック装置の側面図である。

【図２】本考案に係る安全ロック装置の連動機構部分の
詳細図である。

【図３】図２のＡ−Ａ断面図である。

【図４】本考案に係る安全ロック装置の作用図である。

【図５】従来の安全ロック装置の側面図である。

【図６】従来の安全ロック装置の作用図である。

【符号の説明】 １ 操作レバ− ２ コントロ−ルスタンド ３ 運転席 ５ 床面 １０ メカニカルロック機構 １１ａ、ｂ プッシュプルケ−ブル １３ ノブ １４ ロックレバ− １５ａ、ｂ ロッド １７ 制御バルブ １８ 開閉レバ− ２２ａ、ｂ プッシュプルケ−ブル ２８、２９ レバ− ３０ リンク ３１ 従動板 ３２ 連結リンク ３３ 長孔 ３４ 係止ピン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 運転席の側方に前後移動可能に配設され
   た操作レバ−を備えたコントロ−ルスタンドの下部にロ
   ックレバ−の回動により作業機の作動をロック、及び解
   除する安全ロック装置を備えた建設車両において、前記
   安全ロック装置のロックレバ−を前方解除位置から上方
   位置へ回動してロックするのに連動して、前記コントロ
   −ルスタンドを自動的に後方位置に退避するようにした
   ことを特徴とする建設車両の安全ロック装置。