JP2002020881A - 薄膜成長方法及び装置 - Google Patents

薄膜成長方法及び装置

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JP2002020881A
JP2002020881A JP2000201282A JP2000201282A JP2002020881A JP 2002020881 A JP2002020881 A JP 2002020881A JP 2000201282 A JP2000201282 A JP 2000201282A JP 2000201282 A JP2000201282 A JP 2000201282A JP 2002020881 A JP2002020881 A JP 2002020881A
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JP2000201282A
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English (en)
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Kuniaki Horie
邦明 堀江
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Ebara Corp
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Ebara Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板との間に十分な密着力を持った薄膜を、
成膜速度を上げて、より迅速に作製できるようにした薄
膜成長方法及び装置を提供する。 【解決手段】 処理室内に搬入した基板を加熱しつつ、
放電により帯電させた薄膜原料粒子を基板表面に付着さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜成長方法及び
装置に関し、特に、半導体基板上に形成された高度集積
回路における微細な配線等を形成するのに使用される薄
膜成長方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体基板上に配線回路を形成するため
の材料としては、アルミニウム又はアルミニウム合金が
一般に用いられており、これをスパッタリング、CVD
等の方法で成膜した後、エッチング等によりパターン形
成していた。近年の集積度の向上に伴い、より伝導率の
高い銀や銅又はその合金を配線材料に採用することが要
求されており、これはエッチングが難しいので、予め形
成された配線パターン溝を有する基板をめっき液中に浸
漬させて電解又は無電解めっきを行い、溝に銀や銅又は
その合金を充填する方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、めっき
法は、安価でかつ技術的に完成度が高い技術であるが、
電解めっきでは導電性材料上にしか成膜ができず、ま
た、無電解めっきでは、めっき液中に含まれる物質が、
環境や作業労働環境へ与える影響が問題となっている。
このため、例えば、配線パターン溝にめっき法に替わる
方法で銅等の金属を埋込むことができるようにした薄膜
成長技術の開発が強く望まれていた。
【0004】一方、基板を枚葉式で処理する際には、処
理室内での基板一枚当たりの処理時間をより短くして、
時間当たりの基板処理枚数をできるだけ多くすることが
求められているが、従来の一般的なCVDでは、成膜速
度が遅く、処理時間が比較的長いのが現状であった。ま
た、下地との十分な密着力を得ることが困難であるとい
った問題もあった。
【0005】本発明は上記に鑑みて為されたもので、下
地との間に十分な密着力を持った薄膜を、成膜速度を上
げて、より迅速に作製できるようにした薄膜成長方法及
び装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、処理室内に搬入した基板を加熱しつつ、放電により
帯電させた薄膜原料粒子を基板表面に付着させることを
特徴とする薄膜成長方法である。これにより、放電によ
り帯電させた薄膜原料ガスやミスト等の薄膜原料粒子
を、例えばクーロン力により基板表面に吸引し付着さ
せ、静電気による吸引力を利用して薄膜原料粒子の基板
表面への付着を促進させて、成膜速度を上げることがで
きる。なお、基板の全面に薄膜を成長させる際には、基
板表面に薄膜原料粒子と反対の電荷をかけるか、又は基
板をアースしておく。また、薄膜原料粒子と別途供給さ
れる成膜支援ガス、キャリアガス或いは不溶性ガス等の
ガスも薄膜原料粒子と同時に帯電させても良い。
【0007】請求項2に記載の発明は、処理室内に搬入
した基板を加熱しつつ、放電により帯電させたガスと衝
突させて帯電させた薄膜原料粒子を基板表面に付着させ
ることを特徴とする薄膜成長方法である。この薄膜原料
粒子、例えばミスト状の薄膜原料粒子は、例えば液体原
料の非常に微細な液滴や、少なくとも一部に金属を含む
超微粒子、或いはこれを所定の溶媒に分散させた液体原
料(超微粒子分散液)等を霧化することによって生成さ
れる。成膜原料ガスやこのように霧化したミスト状の薄
膜原料粒子は、成膜支援ガス、キャリアガス或いは不溶
性ガス等の帯電ガスと衝突することで帯電する。このよ
うに、薄膜原料粒子を帯電させることで、静電気による
吸引力を利用して薄膜原料粒子の基板表面への付着を促
進させて、成膜速度を上げることができる。
【0008】請求項3に記載の発明は、処理室内に搬入
した基板を加熱しつつ、静電霧化により帯電させた薄膜
原料粒子を基板表面に付着させることを特徴とする薄膜
成長方法である。この静電霧化により帯電させた薄膜原
料粒子は、例えば、ノズル先端から滴下する通常の液体
原料や、少なくとも一部に金属を含む超微粒子、或いは
これを所定の溶媒に分散させた液体原料(超微粒子分散
液)等を、この液体原料の表面張力による凝集力よりも
電気的な力による分裂力の方が大きくなるように、適当
な条件で帯電させて霧状に微粒化することによって生成
される。
【0009】請求項4に記載の発明は、基板の表面に形
成した凹凸パターンの凸部上面に前記薄膜原料粒子と同
極或いは異極の電荷を帯電させ、しかる後、基板を保持
した基板保持部に前記パターンの凸部上面に帯電した電
荷と反対の電荷をかけるか、又は該基板保持部をアース
した状態で成膜を行うことを特徴とする請求項1乃至3
のいずれかに記載の薄膜成長方法である。これにより、
基板の表面に形成した凹凸パターンの凸部上面に薄膜原
料粒子と同極の電荷を帯電させた場合には、凹凸パター
ンの凹部内に、反対の電極を帯電させた場合には、凹凸
パターンの凸部上面に選択的に薄膜を成長させることが
できる。
【0010】請求項5に記載の発明は、処理室内に搬入
した基板の表面に薄膜を成長させる薄膜成長装置におい
て、基板を加熱しつつ保持する基板保持部と、前記処理
室の内部又は該処理室の内部へ薄膜原料を導入する薄膜
原料搬送路内に配置されて薄膜原料粒子を帯電させる帯
電手段とを有することを特徴とする薄膜成長装置であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図10を参照し
て、本発明の実施の形態を説明する。図1は、例えば、
還元ガス雰囲気で、銅配線用の銅シード層を基板Wの表
面に成長させる本発明の第1の実施の形態の薄膜成長装
置の全体構成を示すもので、これは、例えば、1価の銅
原料であるCu(hfac(ヘキサフルオルアセチルアセト
ン))tmvs(トリメチルビニシラン),tmvs(5%)及
びH(hfac)を混合した液体原料10を貯蔵する容器12
と、液体原料10を、例えば50〜70℃に加熱し気化
させて薄膜原料ガスを生成する気化器14と、成膜室
(処理室)16の内部に搬入して基板保持部18上に載
置保持した基板Wの表面に銅を成膜する成膜装置20と
を備えている。
【0012】これにより、例えばHe等で液面を加圧し
て液用流量調整器22から気化器14に液体原料10
を、同時にHe,H又はAr等のキャリアガスをガス
用流量調整器24から気化器14に送る。そして、この
気化器14で気化した薄膜原料ガスを原料ガス搬送路2
6から成膜室16の内部に、H(hfac),H,Ar,
,He等の添加ガスをガス導入路28から成膜室1
6の内部にそれぞれ送って、基板保持部18で保持し該
基板保持部18の内部に内蔵したヒータ等の加熱部30
で加熱した基板Wの表面に下記の反応式(1)及び
(2)により銅を成膜するようになっている。 Cu(hfac) tmvs →Cu(hfac)+tmvs (1) 2Cu(hfac) →Cu(hfac)+Cu↓ (2)
【0013】なお、成膜後のCu(hfac)や tmvs を
含む排ガス及び原料ガス等は、トラップ32a,32b
によりトラップされ、真空ポンプ34を経て除害装置3
6から外部に排気される。
【0014】図2は、図1に示す薄膜成長装置に使用さ
れている成膜装置20の拡大図で、この成膜装置20に
は、成膜室16の上部に配置された先端の尖った放電電
極40を有し、この放電電極40と基板Wとの間に電源
42から放電電極40側をマイナスとした高電圧をかけ
ることでコロナ放電を起こさせる放電装置44が備えら
れている。これによって、成膜室16内に薄膜原料ガス
とAr等の添加ガスを導入しつつ、放電装置44で放電
電極40と基板Wとの間にコロナ放電を起こさせること
で、この薄膜原料ガスと添加ガスをマイナスに帯電させ
るようになっている。
【0015】一方、基板保持部18には、基板保持部1
8に薄膜原料ガスと添加ガスに帯電させた電極と反対の
極性、例えばプラス極の電圧をかける電源46が選択的
に接続され、電源46を接続することで、基板保持部1
8上に載置保持した基板Wをプラスに帯電させるように
なっている。なお、この実施の形態にあっては、基板W
をプラスに帯電させるようにした例を示しているが、基
板Wの裏面側をアースするようにして良い。
【0016】次に、この実施の形態における銅の成膜動
作について説明する。先ず、成膜室16内に搬入した基
板Wを基板保持部18に載置保持し、加熱部30への電
力を調整して基板Wを一定の温度に加熱する。この状態
で、気化器14で気化した薄膜原料ガスと添加ガスを成
膜室16内に導入し、同時に放電装置44で放電電極4
0と基板Wとの間にコロナ放電を起こさせるとともに、
基板保持部18及び基板Wを電源46を介してプラスに
帯電させる。
【0017】すると、成膜室16内に導入された薄膜原
料ガスと添加ガスは、コロナ放電によってマイナスに帯
電されて、プラスに帯電された基板Wに吸引され、薄膜
原料ガスは基板W上で熱分解して薄膜原料粒子としての
銅が基板Wの表面に析出する。このように、静電気によ
る吸引力を利用して薄膜原料ガスの薄膜原料粒子の基板
表面への付着を促進させることで、成膜速度を上げ、し
かも薄膜原料ガスの有効利用率を向上させることができ
る。
【0018】なお、基板Wの裏面側をアースした場合
は、図3(a)に示すように、マイナスの電荷を帯びた
粒子が基板Wの周辺に近づくと、これに従い、図3
(b)に示すように、基板Wの表面にプラスの電荷が加
速度的に誘引されてマイナス電荷を帯びた粒子の吸引力
を増す。この時、基板Wの裏面側をアースしているの
で、基板Wの裏面側のマイナス電気はアースに流れてゆ
く。そして、図3(c)に示すように、マイナスの電荷
を帯びた粒子が基板Wに付着すると、その瞬間に電荷は
相殺されるが、まだ基板Wに付着していないマイナスの
電荷を帯びた粒子により基板Wの表面はプラスに維持さ
れ続け、これによって、静電気による吸引力を利用して
薄膜原料ガスの薄膜原料粒子の基板表面への付着を促進
させ続けることができる。なお、このことは、以下の各
実施の形態においても同様である。
【0019】図4は、本発明の第2の実施の形態の薄膜
成長装置の要部を示すもので、この薄膜成長装置には、
例えば液体原料の非常に微細な液滴や、少なくとも一部
が金属からなる超微粒子を所定の溶媒に分散させた超微
粒子分散液(液体原料)50等を貯蔵する容器52と、
この容器52と成膜室16とを繋ぐ、内部にポンプ54
を介装した薄膜原料搬送路56と、成膜室16の上端に
位置して薄膜原料搬送路56の先端に固着した霧化器5
8が備えられ、これによって、ポンプ54の駆動に伴っ
て容器52から順次送られている液体原料50は、霧化
器58で霧化されて成膜室16の内部に導入されるよう
になっている。また、成膜室16の内周面は、電源60
によってマイナスに帯電するようになっている。その他
の構成は、第1の実施の形態とほぼ同様である。
【0020】ここで、超微粒子は、例えばコア金属(金
属超微粒子)の周囲を有機物で被覆した複合金属超微粒
子であり、これは、例えば金属塩と脂肪酸とを反応させ
ることによって作製した脂肪酸塩(金属有機化合物)を
この分解開始温度以上で完全分解温度未満の温度で熱処
理し、精製することによって製造される。例えば、金属
塩として硝酸塩(金属:M)を使用した時の反応は以下
のようになる。 C(2n+1)COOH+MNO → C
(2n+1)COOM+HNO ここで、この金属Mとしては、Si,Ta,Ca,Sr,B
a,Ti,Bi,Pb,Nb,Y,Mn,Al,Hf,Zr,C
e,Ir,Ru,Zn,Mg,La,Ga,Tm,Cu,Tb,E
u,Sm 又はW等が挙げられ、使用状況に応じて選定さ
れる。
【0021】このようにして製造した複合金属超微粒子
は、例えば中心に5nm程度の粒子径のコア金属を有
し、その周囲を有機物で被覆したものであると考えら
れ、このため、例えばシクロヘキサン等の有機溶媒に溶
解させると、互いに凝集することなく、安定した状態で
溶媒中に均一に混ざり合い、透明な状態、即ち可溶化状
態となる。
【0022】なお、非水系溶媒中でかつイオン性有機物
の存在下で、金属塩を該金属塩の分解還元温度以上でか
つ前記イオン性有機物の分解温度以下で加熱すること
で、超微粒子を製造することもできる。またその他の方
法で作られる超微粒子を用いることもできる。
【0023】前記有機溶媒としては、例えば、シクロヘ
キサン、n−ヘキサン、トルエン、ケロシン等が挙げら
れる。この有機溶媒中に超微粒子を溶解・分散させた超
微粒子分散液は、分散粒子である超微粒子が非常に細か
いのでほぼ透明であるが、溶媒の種類、超微粒子の濃
度、温度等を適宜選択することにより、粘度、揮発性、
表面張力(基板との濡れ性)等の性質を自由に調整する
ことができる。また、下記の溶媒の除去を考えると、一
般的に溶媒は、溶媒自体が比較的容易に揮発するもので
あることが好ましく、例えばアルコールを使用すれば常
温でも直ちに揮発させることができる。しかし、プロセ
スにあった溶媒を適当に選ぶことにより、揮発温度、揮
発時間を自由に設定することができる。
【0024】この実施の形態にあっては、成膜室16内
に搬入した基板Wを基板保持部18に載置保持し、加熱
部30への電力を調整して基板Wを一定の温度に加熱し
た状態で、霧化器58で霧化した霧状の薄膜原料粒子と
Ar等の添加ガスを成膜室16内に導入し、同時に放電
装置44で放電電極40と基板Wとの間にコロナ放電を
起こさせるとともに、基板保持部18及び基板Wを電源
46を介してプラスに、成膜室16の内周面を電源60
を介してマイナスにそれぞれ帯電させる。
【0025】すると、成膜室16内に導入された添加ガ
スは、コロナ放電によってマイナスに帯電され、霧化し
た薄膜原料粒子は、このマイナスに帯電した添加ガスに
衝突することでマイナスに帯電され、プラスに帯電され
た基板Wに吸引されて、基板Wの表面に付着する。この
時、質量の小さな霧状の薄膜原料粒子は、加熱された基
板Wに到達時に直ちに加熱されて溶媒と有機物が除去さ
れ、これによって、金属ないし金属化合物同士が結合し
て、基板Wの表面に、基板Wとの間に十分な密着力を有
する金属薄膜ないし金属化合物薄膜が作製される。しか
も、霧状の薄膜原料粒子を帯電させて、静電気による吸
引力を利用して霧状の薄膜原料粒子の基板表面への付着
を促進させることで、成膜速度を上げ、薄膜原料粒子の
有効利用率を向上させるとともに、基板への付着力及び
加熱効率を向上させることができる。また、成膜室16
の内周面を霧化した薄膜原料粒子と同極のマイナスに帯
電させることで、ここに薄膜原料粒子が付着することが
防止される。
【0026】ここで、成膜室16内に導入する添加ガス
として、N,或いはAr等の不活性ガスやH等の還
元ガスを選択することで、純粋な金属を成膜することが
でき、O,O,NO,NO,HO等の酸化ガ
スを選択することで金属酸化膜を、N或いはNH
の窒素ガスを選択することで金属窒化物を、硫化水素を
選択することで金属硫化物を成膜することができる。こ
のことは、前記第1の実施の形態にあっても同様であ
る。
【0027】金属粒子の融点は、粒径が小さくなると低
下することが知られているが、その効果が現れはじめる
粒径は20nm以下であり、10nm以下になるとその
効果が顕著となる。従って、金属超微粒子の平均粒径
は、1〜20nmであるのが好ましく、1〜10nmで
あるのが特に好ましい。例えば、平均粒径が5nm程度
のクラスターレベルの極小の超微粒子を使用し、適当な
脂肪酸を選ぶことにより、200℃程度で金属ないし金
属化合物同士の結合が可能となる。
【0028】次に、結合後の金属をアニールして結晶化
させる。つまり、前記処理のままでは、アモルファスの
状態の場合があるので、その場合に、例えば金属酸化物
の場合は酸化ガス雰囲気で、金属硫化物の場合は硫化水
素雰囲気で、金属窒化物の場合は窒化ガス雰囲気でアニ
ールして、金属を結晶化させる。
【0029】これにより、基板の表面に、均一な膜厚
で、十分な密着接着力を有する金属薄膜を作製するので
あり、これによって、基板との間に十分な密着力を持っ
た金属薄膜ないし金属化合物薄膜を、高価な大規模真空
装置を用いることなく、安価かつ迅速に作製することが
できる。
【0030】図5は、本発明の第3の実施の形態の薄膜
成長装置の要部を示すもので、この薄膜成長装置は、薄
膜原料搬送路56の先端に、第2の実施の形態における
霧化器58の代わりに、静電霧化ノズル62と該静電霧
化ノズル62の先端に高電圧を印加する電源64とを有
する静電霧化器66を取付け、この静電霧化器66で帯
電させた霧状の薄膜原料粒子を生成することで、放電装
置44を省略したものである。その他の構成は第2の実
施の形態とほぼ同様である。
【0031】この実施の形態によれば、静電霧化ノズル
62の先端から滴下する液体原料10を、この滴下する
液体原料10の表面張力による凝集力Aよりも帯電した
液体原料10に作用する電気的な力による分裂力Bの方
が大きくなるように、適当な条件で帯電させることで、
帯電させた霧状の薄膜原料粒子が生成される。
【0032】次に、例えば表面に絶縁膜を有する基板W
の該表面に選択的に薄膜を成長させる場合について説明
する。図6(a)に示すように、例えば、表面にホール
やトレンチ等の凹凸パターンを有する基板Wの該凹部H
内に選択的に薄膜を成長させる時には、基板W上の凹凸
パターンの凸部Pの先端を予めマイナスにチャージアッ
プさせておき、しかる後、前記各実施の形態と同様に、
基板保持部18にプラスの電圧をかけて基板保持部18
をプラスに帯電させるか、又はアースした状態で薄膜を
成長させる。これにより、マイナスに帯電した薄膜原料
粒子を凹部Hの内部に引き込んで、この凹部Hの底から
薄膜を成長させることができる。
【0033】一方、図6(b)に示すように、表面にホ
ールやトレンチ等の凹凸パターンを有する基板Wの該凸
部Pの先端に選択的に薄膜を成長させる時には、基板W
上の凹凸パターンの凸部Pの先端を予めプラスにチャー
ジアップさせておき、しかる後、基板保持部18にマイ
ナスの電圧をかけて基板保持部18をマイナスに帯電さ
せるか、又はアースした状態で薄膜を成長させる。これ
により、マイナスに帯電した薄膜原料粒子の凸部Pの先
端以外への付着を防止して、凸部Pの先端のみに薄膜を
成長させることができる。
【0034】ここで、基板W上の凹凸パターンの表面の
凸部Pの先端のみを負に帯電させるには、図7に示すよ
うに、基板保持部18上に載置保持した基板Wをアース
した状態で、成膜室16の内部にAr等の添加ガスのみ
を流し、同時に放電装置44で放電電極40と基板Wと
の間にコロナ放電を起こさせる。すると、添加ガスはマ
イナスに帯電し、このマイナス電子がアースした基板W
上に付着する。この時、マイナス電子は凹部H内に殆ど
入らず、これによって、例えば、図8に示すように、シ
リコン基板70の周囲を囲繞する自然酸化膜72上に堆
積したTEOS膜74の凹部Hを除く凸部Pの先端のみ
にマイナスの電荷を帯電させることができる。
【0035】これは、凹部H内に電界が生じ難く、電気
力線が入り難いばかりでなく(ファラデーケージ効
果)、凹部H内では、対面が互いに反発し合うので、電
子がチャージアップされ難いためであると考えられる。
【0036】また、図9に示すように、マイナスの電源
80を接続した電極82を有するプラズマ発生装置84
で該電極82とアースした基板保持部86に載置保持し
た基板Wとの間にプラズマを発生させた状態で、ここに
Arガス等の添加ガスをパージすることで、図10に示
すように、SiO等の酸化膜88のホールやトレンチ
等の凹部H作成用のマスク90の表面のみにマイナス電
子をチャージアップすることができる。これは、例えば
RIEのエッチングプロセスでSiO膜等の酸化膜8
8をエッチングした後、このマスク90にマイナス電子
をチャージアップするようにしても良い。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、静電気による吸引力を利用して薄膜原料粒子の基板
表面への付着を促進させて、成膜速度を上げ、これによ
って、成膜時間をより短縮するとともに、原料のより有
効利用を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の薄膜成長装置の全
体構成を示す図である。
【図2】図1に示す薄膜成長装置に使用される成膜装置
の拡大図である。
【図3】基板をアースした状態における成膜過程の説明
に付する図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の薄膜成長装置の要
部を示す図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態の薄膜成長装置の要
部を示す図である。
【図6】基板の表面に選択的に薄膜を成長させる際の説
明に付する図である。
【図7】基板の表面の凸部先端のみを負に帯電させる一
例を示す図である。
【図8】図7に示す方法で基板の表面の凸部先端のみを
負に帯電させた状態の一部拡大図である。
【図9】基板の表面の凸部先端のみを負に帯電させる他
の例を示す図である。
【図10】図9に示す方法で基板の表面の凸部先端のみ
を負に帯電させた状態の一部拡大図である。
【符号の説明】
10 液体原料 14 気化器 16 成膜室(処理室) 18 基板保持部 20 成膜装置 26 原料ガス搬送路 30 加熱部 40 放電電極 44 放電装置 50 液体原料(超微粒子分散液) 56 薄膜原料搬送路 58 霧化器 62 静電霧化ノズル 66 静電霧化器 84 プラズマ発生装置 90 マスク W 基板
フロントページの続き Fターム(参考) 4K030 AA11 CA04 CA12 FA10 KA30 4K044 AA11 AB05 BA06 BB01 BB10 BC14 CA34 CA36 4M104 BB01 BB02 BB04 BB14 BB17 BB18 BB36 CC01 DD36 5F103 AA02 BB06 BB09 BB12 BB23 BB27 BB42 BB46 BB52 DD27 DD28 DD30 GG03 HH03 NN05 NN06 PP03 PP20 RR10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理室内に搬入した基板を加熱しつつ、
    放電により帯電させた薄膜原料粒子を基板表面に付着さ
    せることを特徴とする薄膜成長方法。
  2. 【請求項2】 処理室内に搬入した基板を加熱しつつ、
    放電により帯電させたガスと衝突させて帯電させた薄膜
    原料粒子を基板表面に付着させることを特徴とする薄膜
    成長方法。
  3. 【請求項3】 処理室内に搬入した基板を加熱しつつ、
    静電霧化により帯電させた薄膜原料粒子を基板表面に付
    着させることを特徴とする薄膜成長方法。
  4. 【請求項4】 基板の表面に形成した凹凸パターンの凸
    部上面に前記薄膜原料粒子と同極或いは異極の電荷を帯
    電させ、しかる後、基板を保持した基板保持部に前記パ
    ターンの凸部上面に帯電した電荷と反対の電荷をかける
    か、又は該基板保持部をアースした状態で成膜を行うこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の薄膜
    成長方法。
  5. 【請求項5】 処理室内に搬入した基板の表面に薄膜を
    成長させる薄膜成長装置において、 基板を加熱しつつ保持する基板保持部と、 前記処理室の内部又は該処理室の内部へ薄膜原料を導入
    する薄膜原料搬送路内に配置されて薄膜原料粒子を帯電
    させる帯電手段とを有することを特徴とする薄膜成長装
    置。
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