JP2002020716A - 組立式マンホール躯体の接合又はマンホールのステップ取り付け用接着剤組成物 - Google Patents

組立式マンホール躯体の接合又はマンホールのステップ取り付け用接着剤組成物

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JP2002020716A
JP2002020716A JP2000203001A JP2000203001A JP2002020716A JP 2002020716 A JP2002020716 A JP 2002020716A JP 2000203001 A JP2000203001 A JP 2000203001A JP 2000203001 A JP2000203001 A JP 2000203001A JP 2002020716 A JP2002020716 A JP 2002020716A
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steps
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JP2000203001A
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Eishi Kawasaki
川崎栄資
Takuji Tsunoda
角田卓二
Teppei Saito
斉藤鉄平
Kazuyuki Tanaka
田中一幸
Mitsuhiro Yoshida
吉田光宏
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Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
CRK KK
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Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
CRK KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マンホール躯体の接合又はマンホールのステ
ップ取り付けにおいて、実用上の固結強度を維持しつ
つ、エポキシ樹脂の硬化速度が遅い点を解決して、数時
間後には使用できるように、冬場でも翌日には使用でき
るようにする。 【解決手段】 組立式マンホールを構成する躯体を互い
に接合するため又はマンホールの昇降用ステップの端部
をマンホールに固定するために用いられる接着剤組成物
であり、有機ポリイソシアネート(a)を含有するA成
分とケイ酸ナトリウム水溶液(b)を含有するB成分か
らなる。又、この接着剤組成物を用いた組立マンホール
及びステップ付きマンホール、並びにこれらの形成方法
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マンホール躯体の
接合又はマンホールのステップ取り付け用の接着剤組成
物、並びに該接着剤組成物を用いて接合した組立マンホ
ール及びステップ付きマンホールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マンホール躯体は、接続部にセメ
ントモルタル或いは粘着ブチル系テープを使用し、接着
して組み立てられている。また、上下のマンホール躯体
をボルトで締結する方法を、この接着工法に併用してい
る場合もある。セメントモルタルは経時によりクラック
を発生し、該クラック部分から漏水するばかりでなく、
挿着端部が腐食して弱くなり、土中に汚水が混入するお
それがあり、環境衛生上好ましくないばかりでなく、マ
ンホールの機能を失うことにもなる。ボルト締結工法は
作業が煩雑になり、その結果として高価なものになる。
一方、マンホールにおけるステップの取り付けは、マン
ホールに穿孔した取付孔にステップの挿着端部を挿着
し、挿着端部と取付孔との間隙にセメントモルタルを充
填して固定するか、あるいは、挿着端部にネジ山を設
け、挿着端部をコンクリート製品の外側に突出させ、該
突出端にナットを螺合させると共に挿着端部と取付孔と
の間隙にセメントモルタルを充填して固定している。何
れにしても、挿着端部と取付孔との間隙をセメントモル
タルで充填しているため、経時変化によって充填したセ
メントモルタルが取付孔との間においてクラックを発生
し、該クラック部分から漏水するばかりでなく、挿着端
部が腐食して弱くなり、特に深いマンホール等において
は、漏水するだけでもステップが滑りやすく危険であ
り、また、土中に汚水が混入するおそれがあり、環境衛
生上好ましくないばかりでなく、マンホールの機能を失
うことにもなる。また、前者の単にセメントモルタルで
固定したものにあっては、固定強度が弱く、安全性に欠
け、ナットで固定したものにあっては、その取付作業が
著しく煩雑であり、セメントモルタルの充填作業とも相
まって作業性に著しく劣る欠点があった。
【0003】この解決策として、特公平6−28797
2号公報には、マンホール躯体の接着剤による組立方法
が開示されており、また特公平3−79493号公報に
は、マンホールにおけるステップの取付方法として、コ
字状両端の挿着端部が接着用樹脂含浸スポンジを介して
マンホール躯体の取付孔内に接着固定され、かつ挿着端
部を除く部分が樹脂モールドされたステップを備えたス
テップ付マンホールが開示されている。ここで用いられ
ている接着用樹脂としては、具体的には液状のエポキシ
樹脂のみが開示されている。エポキシ樹脂は一般に主剤
と硬化剤からなる2液タイプの樹脂であり、その硬化は
周囲温度に大きく影響され、低温時、例えば冬場での屋
外作業では完全硬化まで数日を要するのが通例である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、マンホール
躯体の接合又はマンホールのステップ取り付けにおい
て、実用上の固結強度を維持しつつ、エポキシ樹脂の硬
化速度が遅い点を解決して、数時間後には使用できるよ
うに、冬場でも翌日には使用できるようにすることを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するべく研究した結果、ケイ酸ナトリウム水溶液
と有機ポリイソシアネートの無機有機複合体からなる接
着剤組成物により、前記課題が解決できることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は以下の(1)〜(7)
である。 (1) 有機ポリイソシアネート(a)を含有するA成
分とケイ酸ナトリウム水溶液(b)を含有するB成分か
らなることを特徴とする、組立式マンホールを構成する
躯体を互いに接合するため又はマンホールの昇降用ステ
ップの端部をマンホールに固定するために用いられる接
着剤組成物。
【0007】(2) A成分が有機ポリイソシアネート
(a)及び分子量700以下の減粘効果のある希釈剤
(c)を含有する、前記(1)に記載の接着剤組成物。
【0008】(3) 有機ポリイソシアネート(a)
が、モノオール及び/又はポリオールとポリメチレンポ
リフェニレンポリイソシアネートとを反応させて得られ
るイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーである、
前記(1)又は(2)に記載の接着剤組成物。
【0009】(4) 組立式マンホールを構成する躯体
を前記(1)、(2)又は(3)に記載の接着剤組成物
を用いて互いに接合させること、を特徴とするマンホー
ルの組立方法。
【0010】(5) マンホールの昇降用ステップの端
部を前記(1)、(2)又は(3)に記載の接着剤組成
物を用いてマンホールに接合させて固定すること、を特
徴とするステップ付きマンホールの形成方法。
【0011】(6) 組立式マンホールを構成する躯体
を前記(1)、(2)又は(3)に記載の接着剤組成物
を用いて互いに接合させた組立マンホール。
【0012】(7) マンホールの昇降用ステップの端
部を前記(1)、(2)又は(3)に記載の接着剤組成
物を用いてマンホールに接合させて固定したステップ付
きマンホール。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明する。
本発明におけるA成分は、有機ポリイソシアネート
(a)と場合により分子量700以下の減粘効果のある
希釈剤(c)とを含有するものである。有機ポリイソシ
アネート(a)としては、芳香族ポリイソシアネート、
脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート
などを用いることができるが、反応性の点からは芳香族
ポリイソシアネートが好ましい。
【0014】芳香族ポリイソシアネートとしては、2,
4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイ
ソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネートを代
表例として挙げることができ、さらには、4,4′−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタ
ンジイソシアネートを30〜70質量%と三核体を70
〜30質量%含有するポリメチレンポリフェニレンポリ
イソシアネート(以下、ポリメックMDIという)も挙
げることができる。これらのうち、その蒸気圧の低いこ
とや低温時に結晶化が起こりにくいことから、ポリメリ
ックMDIが好ましい。その他には、フェニレンジイソ
シアネート等の芳香族ジイソシアネート、キシリレンジ
イソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネ
ート等の芳香脂肪族ジイソシアネート、テトラメチレン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、リジ
ンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、更に
は、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジ
イソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネー
ト、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素
添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂環
族ジイソシアネートも挙げることができる。これらのイ
ソシアネート基の一部をビウレット、アロファネート、
カルボジイミド、ウレトンイミン、イソシアヌレート
(3量体)、ウレトジオン(2量体)、オキサゾリド
ン、アミド、イミド等に変性したものも使用することが
できる。これらは、単独又は2種以上の混合物として使
用することができる。
【0015】ケイ酸ナトリウム水溶液(b)との相溶
性、固結強度、非発泡性の点から、ポリメリックMDI
とモノオール及び/又はポリオールを反応させたイソシ
アネート基末端ウレタンプレポリマーも好適に使用する
ことができる。
【0016】そして、そのモノオール又はポリオールと
しては、具体的には、下記に示す化合物を開始剤として
用いてエチレンオキシド、プロピレンオキシド、グリシ
ジルエーテル、メチルグリシジルエーテルなどのモノマ
ーの単独又は2種以上を公知の方法により付加重合する
ことによって得られたポリエーテルモノオール又はポリ
オールや、モノエタノールアミンやジエタノールアミン
などのアミノアルコール系モノオール又はポリオール、
含窒素系モノオール又はポリオール、片末端をアルキル
基で封鎖したポリオキシエチレンモノアルキルエーテル
類、アジピン酸、無水フタル酸などの二塩基酸とエチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリメチロール
プロパンなどのグリコールやトリオールとの脱水縮合反
応により得られる各種ポリエステルポリオール、ε−カ
プロラクタムの開環重合により得られるラクトン系ポリ
オール、ポリカーボネート系モノオール又はポリオー
ル、アクリル系ポリオール、ポリブタジエン系ポリオー
ル、そしてノボラック樹脂やレゾール樹脂などのフェノ
ール系ポリオール、さらにポリオール中でアクリロニト
リル、スチレンなどのビニル系モノマーをラジカル重合
させたタイプや、これらのポリマーをポリオール中に分
散、溶解させたポリマーポリオール、テトラヒドロフラ
ンのカチオン重合により得られるポリテトラメチレン系
ポリオールなどを挙げることができ、これらは単独で又
は2種以上の混合物として使用することができる。しか
し、蒸気圧の高い有機ポリイソシアネートは作業環境が
悪化するので、使用しないほうが好ましい。さらに、前
記のように相溶性の点から、25℃での粘度が400m
Pa・s以下であることが好ましい。
【0017】前記ポリエーテルモノオール又はポリオー
ルの製造の開始剤としては、メチルアルコール、エチル
アルコール、エチレングリコール、トリメチロールプロ
パンなどのモノオール又はポリオール類、エチレンジア
ミン、プロピレンジアミンなどのジアミン類、モノエタ
ノールアミン、N−メチルジエタノールアミンなどの2
官能アミノアルコール類、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル
などのグリコールエーテル類を単独で又は2種以上の混
合物として使用することができる。
【0018】イソシアネート基末端ウレタンプレポリマ
ーの製造には、(数)平均分子量が76〜10,000
のモノオール及び/又はポリオールを使用するのが好ま
しい。(数)平均分子量が76より小さいとウレタン基
濃度が高くなり、強度または硬度は発現するが、イソシ
アネート基末端ウレタンプレポリマーの粘度が高くな
り、作業時の混合性が悪くなる。一方、数平均分子量が
10,000より大きいと逆にウレタン基濃度が低くな
り、接着強度および耐久性が不足し、好ましくない。ま
た、その官能基数としては1〜5が好ましい。またその
際、有機ポリイソシアネートと前記モノオール又はポリ
オールとは、当量比でNCO/OH=1.5〜300で
反応させるのが好ましい。
【0019】このイソシアネート基末端ウレタンプレポ
リマーのNCO含量は5〜33質量%が好ましく、5〜
31質量%がより好ましく、10〜30質量%が最も好
ましい。
【0020】イソシアネート基末端ウレタンプレポリマ
ーは、撹拌機、温度調節器等を備えた容器に有機ポリイ
ソシアネートとモノオール及び/又はポリオールとを前
記当量比で配合し、目標NCO含量に達するまで通常5
0〜90℃、2〜5時間の条件で反応させることにより
好適に得ることができる。
【0021】本発明に用いることのできる希釈剤(c)
はイソシアネート基と反応しないものであって、本発明
の接着剤組成物の低粘度化に効果のあるものならば全て
用いることができる。このようなものとしては、分子量
700以下の低分子量の末端アルコキシ基で封鎖された
ジアルコキシポリオキシアルキレングリコールやエステ
ル基濃度の小さい脂肪酸のエステル類、カーボネート類
などを挙げることができる。さらには、(分子量700
以下の)有機ポリイソシアネート(a)そのものを希釈
剤として使用することもできる。
【0022】本発明におけるB成分は、ケイ酸ナトリウ
ム水溶液(b)を含有するものである。ケイ酸ナトリウ
ム水溶液(b)としては、JIS規格で1号〜4号まで
規定されており、本発明においては、硬化物の強度の面
から、なるべく固形分濃度の高いものが好ましいが、有
機ポリイソシアネート(a)との混合の容易さから、2
5℃における水溶液の粘度が1000mPa・s以下で
あることが好ましい。さらには、粘度が400mPa・
s以下の市販の水ガラス、JIS2号やJIS3号が好
ましい。具体的には、48珪酸ソーダ2号(日本化学工
業社製、濃度:43質量%、粘度:150mPa・s/
20℃)を挙げることができる。B成分は更に活性水素
化合物を含有することもできる。この活性水素化合物と
しては、前記モノオール及び/又はポリオールを用いる
ことができる。
【0023】A成分とB成分及びB成分に添加して使用
できる活性水素化合物との両成分間の反応性を調整する
目的で、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N
−メチルモルホリン、N−メチルイミダゾール、ピリジ
ン、α−ピコリンなどのアミン触媒やN,N′−ジメチ
ルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、N、N、N′−トリメチルアミ
ノエチル−エタノールアミンなどの活性水素を有するア
ミン系触媒(アルカノールアミン系化合物)、そしてジ
ブチルチンジラウレート、ジオクチルチンジラウレー
ト、ナフテン酸カルシウム、オクチル酸スズ、オクチル
酸亜鉛などの金属系触媒も併用できる。
【0024】本発明の接着剤組成物においてその難燃化
に効果のある難燃剤は、A成分のイソシアネート基と反
応しないものであっても併用することができる。具体的
には、第四ホスホニウム化合物、有機燐酸塩、有機亜燐
酸塩、有機フォスホネート、含ハロゲン燐酸エステル、
脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族ハロゲン化炭化水
素、ハロゲン化アルコール、ハロゲン化エステル、ハロ
ゲン化エーテル、三酸化アンチモン系などを挙げること
ができる。たとえば、ヘキスト社のHostaflam
−AP422、AP423、バイエル社のLevaga
rd4090N、ストウファーケミカル社のFYROL
−6、FYROL−PCFなどがある。
【0025】また、有機ポリイソシアネート(a)とケ
イ酸ナトリウム水溶液(b)の二相関の分散や反応性を
調整する目的で、界面活性剤を併用することもできる。
具体的には、日本ユニカー社製のL−5340、テー・
ゴールドシュミット製のB−8451、B−8407等
を挙げることができる。なお、界面活性剤の添加量は、
A成分に対して0.05〜5質量%が好ましい。
【0026】本発明の接着剤組成物は、前記の希釈剤、
触媒、難燃剤、界面活性剤以外に、カップリング剤、発
泡剤、さらには分散剤、増粘剤、酸化防止剤、耐熱性付
与剤などの各種添加剤を添加することもできるが、あく
までも作業時の労働安全衛生を確保できるものや環境汚
染をおこさないものに限定すべきである。これらの添加
剤はA成分側だけでなく、B成分側へ添加することもで
きる。
【0027】A成分とB成分との混合は、大量の場合は
混合機を用いるのが便利である。少量の場合は、容器に
計り取った後、撹拌棒で撹拌して混合しても良い。
【0028】本発明におけるマンホール躯体同士の接合
(接着)は、以下のように行うことができる。すなわ
ち、まず、本発明の2液型接着剤組成物を容器に移して
よく撹拌する。次に、この中にひも状の連泡になったポ
リウレタンスポンジを浸漬し、スポンジに接着剤組成物
をよく浸漬させてから、それをブロック上全周にわたっ
て切れ目の無いように敷き並べる。そして、その上にブ
ロックを載せて組み立て、接合(接着)させる。
【0029】本発明におけるステップ端部のマンホール
への接合、固定は、以下のように行うことができる。す
なわち、まず、本発明の2液型接着剤組成物を容器に入
れて良くかき混ぜる。次に、この接着剤組成物を各ステ
ップ挿入孔に所定量注入する。そして、ステップ挿着端
にも同様によく含浸させてからステップを挿入し、接合
させ固定する。
【0030】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の接着剤組成
物は、従来のエポキシ系接着剤より硬化性能に優れてい
るので、マンホールの迅速な組立やステップのマンホー
ルへの迅速な固定が可能になった。又、接着強度が高い
ため、マンホールの耐久性向上に寄与するだけでなく、
腐食等により昇降用ステップの端部が経時で劣化するこ
とが無いため、マンホールの点検作業上安全を図ること
ができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例等により更に詳しく説
明する。 合成例1〜4 表1に示すように、有機ポリイソシアネートとモノオー
ル又はポリオールとを80℃で3時間反応させて、有機
ポリイソシアネート組成物A〜Dを得た。なお、B〜D
は粘度が高いため、希釈剤X〜Zで希釈した。これらの
原料の種類、使用量、生成物の分析値を表1にまとめて
示す。表1において、 有機ポリイソシアネート NCO−1 :ポリメリックMDI(日本ポリウレタン
工業社製、ミリオネートMR−200) モノオール又はポリオール OH−1 :数平均分子量=200 官能基数=2 ポリオキシエチレングリコール OH−2 :数平均分子量=2000 官能基数=1 メトキシポリオキシエチレンモノオール OH−3 :数平均分子量=4000 官能基数=2 ポリオキシプロピレングリコール 希釈剤 X :ポリオキシエチレンアルキルエーテル(分子量=
400) Y :ポリオキシプロピレンアルキルエーテル(分子量
=600) Z :プロピレンカーボネート
【0032】
【表1】
【0033】実施例1〜4 表2に示す配合で、A成分:有機ポリイソシアネート組
成物(有機ポリイソシアネートと場合により希釈剤)と
B成分:ケイ酸ナトリウム水溶液(48珪酸ソーダ2号
/日本化学工業社製:固形分43%、20℃での粘度が
150mPa・s)を配合し、撹拌棒で10秒間(5
℃)混合撹拌した。下記の方法にて、硬化物の外観、硬
化時間、低温時(5℃)における接着性能(曲げ強度)
を測定した。その結果を表2に示す。
【0034】比較例1〜3 表2に示す配合で、エポキシ接着剤の主剤:アデカレジ
ンEP−4520Sと硬化剤:EH−257−15又は
EH−220(アデカ社製)を配合し、撹拌棒で10秒
間(5℃)混合撹拌した。下記の方法にて、硬化物の外
観、硬化時間、低温時(5℃)における接着性能(曲げ
強度)を測定した。その結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】〔硬化物の試験方法〕 (1)硬化物の外観 硬化物が発泡することなく硬化しているものを○、若干
発泡しているが硬化しているものを△、著しく発泡した
り硬化しなかったものを×と評価した。 (2)硬化時間 前述のように5℃で接着剤(組成物)の各成分を配合
し、撹拌したのち静置し、手で触れたとき、べたつかな
くなるまでの5℃での時間を測定した。 (3)曲げ強度 JIS−A−6024に準じて、モルタル/モルタル
で、圧縮スピード5mm/分、25℃にて測定した。
【0037】実施例5 組立式マンホールを構成する躯体(構成ブロック)を次
の条件、手順で接合(接着)した。 1.低部内径900mm、上部内径600mmの組立式
マンホールを構成する躯体(ブロック)を用いた。 2.接着剤組成物は表2の実施例3に記載のものを用い
た。 3.A成分270g、B成分180g(A成分/B成分
=3/2)を1000ccの容器に入れ、良く撹拌し
た。この中に、10×20mm角、約3000mmのポ
リウレタンスポンジを浸漬してスポンジに接着剤組成物
をよく含浸させて、ブロック上全周にわたって切れ目の
無いように敷き並べた。その上に上段のブロックを載せ
て、マンホールを組み立て、6℃で4時間接合(接着)
した。
【0038】実施例6 マンホールにステップを次の条件、手順で接合させて固
定した。 1.ステップはコ字状ステップを用いた。 2.接着剤組成物は表2の実施例3に記載のものを用い
た。 3.A成分300g、B成分200gを500ccの容
器に入れてよく撹拌した。 4.ステップ取り付け孔を穿孔したマンホールを横向き
に置き、その取り付け孔に水膨潤性のステップエンドキ
ャップをはめ込み、ステップ端挿入用の孔に上記接着剤
組成物を流し込み、その後、ステップを挿入して6℃で
4時間静置して接合させ固定した後、ロープをかけて引
っ張ってみたが、抜けたり、ゆるんだりするようなこと
はなかった。1日後に300kgの荷重をかける試験を
実施したところ、異常は認められなかった。
【0039】比較例4 組立式マンホールを構成する躯体(構成ブロック)を次
の条件、手順で接合した。 1.低部内径900mm、上部内径600mmの組立式
マンホールを構成する躯体(ブロック)を用いた。 2.接着剤としては表2の比較例2に記載の次の接着剤
を用いた。 主剤:アデカレジンEP−4520S 硬化剤:EH−257−15 3.主剤360g、硬化剤140gを1000ccの容
器に入れ良く撹拌した。この中に、10×20mm角、
約3000mmのポリウレタンスポンジを浸漬してスポ
ンジに接着剤を良く含浸させて、ブロック上全周にわた
って切れ目の無いよう敷き並べた。その上に上段のブロ
ックを載せて、マンホールを組み立て、6℃で48時間
接合(接着)した。
フロントページの続き (72)発明者 角田卓二 群馬県高崎市小八木町306番地 シー・ア ール・ケイ株式会社内 (72)発明者 斉藤鉄平 神奈川県横浜市港北区綱島東3−5−37 (72)発明者 田中一幸 東京都足立区千住元町20−11 (72)発明者 吉田光宏 神奈川県中郡大磯町石神台2−9−13 Fターム(参考) 2D047 BA01 BA21 4J040 EF051 EF071 EF111 EF121 EF131 EF141 EF181 EF281 EF301 EF321 HA316 JA02 JA13 KA24 KA25 LA01 LA05 PA00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ポリイソシアネート(a)を含有す
    るA成分とケイ酸ナトリウム水溶液(b)を含有するB
    成分からなることを特徴とする、組立式マンホールを構
    成する躯体を互いに接合するため又はマンホールの昇降
    用ステップの端部をマンホールに固定するために用いら
    れる接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 A成分が有機ポリイソシアネート(a)
    及び分子量700以下の減粘効果のある希釈剤(c)を
    含有する、請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 有機ポリイソシアネート(a)が、モノ
    オール及び/又はポリオールとポリメチレンポリフェニ
    レンポリイソシアネートとを反応させて得られるイソシ
    アネート基末端ウレタンプレポリマーである、請求項1
    又は2に記載の接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 組立式マンホールを構成する躯体を請求
    項1、2又は3に記載の接着剤組成物を用いて互いに接
    合させること、を特徴とするマンホールの組立方法。
  5. 【請求項5】 マンホールの昇降用ステップの端部を請
    求項1、2又は3に記載の接着剤組成物を用いてマンホ
    ールに接合させて固定すること、を特徴とするステップ
    付きマンホールの形成方法。
  6. 【請求項6】 組立式マンホールを構成する躯体を請求
    項1、2又は3に記載の接着剤組成物を用いて互いに接
    合させた組立マンホール。
  7. 【請求項7】 マンホールの昇降用ステップの端部を請
    求項1、2又は3に記載の接着剤組成物を用いてマンホ
    ールに接合させて固定したステップ付きマンホール。
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