JP2002020704A - 転写シート、その製造方法およびそれを用いた塗膜形成方法 - Google Patents

転写シート、その製造方法およびそれを用いた塗膜形成方法

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皓一 木村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】厚膜化が可能であり、溶剤を実質的に含有しな
い樹脂層を含む、基材の表面に対して塗装を施すための
転写シートを提供する。 【解決方法】基材の表面に対して塗装を施すためのもの
であり、上記転写シートは放射線硬化性を有する樹脂層
とベースフィルム層とからなり、上記樹脂層は、実質的
に溶剤を含有せず、40℃以上で流動性を発現するとと
もに、その厚みが5〜300μmであることを特徴とす
る転写シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は転写シート、その製
造方法およびそれを用いた塗膜形成方法、特に基材の表
面に対して塗装を施すための転写シート、その製造方法
およびそれを用いた塗膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属、木材、ガラスなどの種々の基材に
対して、その表面に耐久性などを高めることを目的とし
て塗膜が形成されている。この塗膜を形成するのに用い
られる塗料として、UVなどの放射線で硬化する塗料が
用いられるようになってきた。これらの塗料は硬化時間
や硬度の点では優れているが、硬化時の膜厚が5μm程
度であることから、耐候性や耐擦傷性に劣る問題点を有
していた。しかしUV塗料は粘度が低く、そのままで厚
膜化を行うことは難しい。そこで放射線で硬化する樹脂
層を有するシートを張り付けることにより、塗膜を形成
する方法が適用することが考えられる。
【0003】特開平11−33484号公報には、常温
において実質的に非流動性を示しかつ未硬化状態で感熱
性を示す硬化性樹脂からなるコーティングフィルムを熱
圧着することが記載されている。ここで、形成されるコ
ーティング層の厚みは5〜200μmと広いものであ
る。しかし、このコーティングフィルムはロールコータ
ーやカーテンフローコートによって製造されるものであ
るため、これらの塗布機に適した粘度にするための溶剤
を必要とし、厚膜化するには複数回の塗布を行わねばな
らない。さらにこのコーティング層に含まれる溶剤は硬
化前に留去する必要があり、効率的ではないという問題
点を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、厚膜
化が可能であり、溶剤を実質的に含有しない樹脂層を含
む、基材の表面に対して塗装を施すための転写シートを
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の転写シートは、
基材の表面に対して塗装を施すためのものであり、上記
転写シートは放射線硬化性を有する樹脂層とベースフィ
ルム層とからなり、上記樹脂層は、実質的に溶剤を含有
せず、40℃以上で流動性を発現するとともに、その厚
みが5〜300μmであることを特徴とする。上記樹脂
層は光硬化性樹脂を含んでいることが好ましく、また、
放射線硬化性を有しない樹脂を含んでいてもよい。ここ
で樹脂層は、押出機により形成されたものであってよ
い。上記転写シートは、さらに保護フィルム層を放射線
硬化性を有する樹脂層の上に有していてもよく、ロール
状に巻き取られていてもよい。
【0006】本発明の転写シートの製造方法は、ベース
フィルム層の上に放射線硬化性を有する樹脂層を形成す
る転写シートの製造方法であって、上記樹脂層が押出機
により形成されることを特徴とする。ここで上記樹脂層
が、実質的に溶剤を含有せず、40℃以上で流動性を発
現するとともに、その厚みが5〜300μmであること
が好ましい。また、上記樹脂層は光硬化性樹脂を含んで
いてもよく、さらに放射線硬化性を有しない樹脂を含ん
でいてもよい。さらに、保護フィルム層を、上記放射線
硬化性を有する樹脂層の上に形成してもよく、転写シー
トがロール状に巻き取られものであってもよい。
【0007】また本発明の転写シートは、上記製造方法
により得られたものである。
【発明の実施の形態】
【0008】本発明の塗膜形成方法は、先の転写シート
を基材表面に圧着する工程、上記転写シートの樹脂層に
放射線を照射して硬化させる工程、および、上記硬化さ
せた樹脂層からベースフィルム層を剥離する工程を含ん
でいる。
【0009】本発明の転写シートは、放射線硬化性を有
する樹脂層とベースフィルム層とからなる。この放射線
硬化性を有する樹脂層は、実質的に溶剤を含まない。こ
こで実質的に溶剤を含まないとは、全く含まないか含ん
でいても数%以下であることを意味する。好ましくは、
3%以下である。
【0010】また、上記樹脂層は、40℃以上で流動性
を発現する。このような性質を有しているため、後述す
るように、押出機による樹脂層の形成が可能となる。逆
に、室温では流動性を発現しないため、指触感がなくそ
の取扱いが容易であり、作業性に優れている。さらに上
記樹脂層は、室温で折り曲げ可能な柔らかさを有してい
ることが好ましい。折り曲げ可能であることにより、転
写シートをロール状に巻き取ることができ、作業性およ
び収納性を向上させることができる。このような室温で
折り曲げ可能であるためには、上記樹脂層のTgは20
〜120℃が好ましい。
【0011】さらに上記樹脂層は、その厚みが5〜30
0μmである。5μm未満では、樹脂層の形成が困難で
あるとともに転写して得られる膜の物性が劣り、300
μmを上回るとその厚みに比例した効果が得られず効率
的でない。
【0012】上記樹脂層は放射線硬化性を有するもので
あり、このような性質を有する樹脂を含んでいる。ここ
で放射線とは、可視光線、紫外線、電子線を意味する。
放射線硬化性を有する樹脂としては、例えば、エチレン
性不飽和二重結合を分子内に1個以上有するものやエポ
キシ基などのカチオン重合性基を分子内に1個以上有す
るものが挙げられる。エチレン性不飽和二重結合を分子
内に1個以上有する樹脂としては、不飽和ポリエステル
樹脂、ポリエステルポリアクリレート樹脂、ポリエステ
ルポリメタクリレート樹脂、エポキシポリアクリレート
樹脂、エポキシポリメタクリレート樹脂、ウレタンポリ
アクリレート樹脂、ウレタンポリメタクリレート樹脂、
アクリルポリアクリレート樹脂、アクリルポリメタクリ
レート樹脂などが挙げられる。先に述べたように、この
樹脂層は実質的に溶剤を含まないことから、これらは無
溶剤である必要がある。
【0013】上記樹脂層は光硬化性樹脂を含んでいるこ
とが、硬化時に用いる放射線照射装置の汎用性の点から
好ましい。この光硬化性樹脂とは、先に挙げた樹脂の他
に、光によりラジカルやカチオンを発生する開始剤を共
存させたものを意味する。なお、電子線の場合には、開
始剤は一般に必要とされない。
【0014】上記樹脂層はさらに放射線硬化性を有しな
い樹脂を含んでいることが好ましい。この放射線硬化性
を有しない樹脂は、先に述べたエチレン性不飽和二重結
合やカチオン重合性基を分子内に有していない。
【0015】この放射線硬化性を有しない樹脂は、先の
放射線硬化性を有する樹脂だけでは、40℃以上で流動
性を発現する性質が樹脂層として得られないときに用い
られる。よって、この放射線硬化性を有しない樹脂は、
40℃以上で流動性を発現する性質を有している必要が
ある。
【0016】放射線硬化性を有しない樹脂としては、飽
和アクリル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂、ジアリルフタレート樹脂、セルロース樹脂、ブチ
ラール樹脂、合成ゴム、ポリスチレン樹脂、スチレン−
マレイン酸樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂な
どを挙げることができる。なお、これらの樹脂は熱硬化
のための官能基として例えば、水酸基を有していてもよ
い。その場合、メラミン樹脂などの硬化剤を組み合わせ
て熱硬化性樹脂として用いることもできる。熱安定性を
考慮すると、上記硬化性を有しない樹脂は熱可塑性樹脂
であることが好ましい。上記の中で好ましいものは、飽
和アクリル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂である。
【0017】放射線硬化性を有する樹脂層において、放
射線硬化性を有する樹脂と有しない樹脂との比は、先に
述べた性質を満たす限り、任意に設定できるが、例え
ば、10/90〜70/30とすることが一般的であ
る。10/90未満では硬化性が不充分となる恐れがあ
り、70/30を上回るとシート形成が困難になる恐れ
がある。
【0018】上記放射線硬化性を有する樹脂層は、先に
述べた性質を満たす限り、通常の光硬化性樹脂用または
電子線硬化性樹脂用として用いられる各種のアクリルエ
ステル類やメタクリルエステル類を含んでいてもよい。
また、放射線の透過を妨げない範囲で、必要に応じて、
顔料や染料などの着色成分を含むことができる。
【0019】さらに上記放射線硬化性を有する樹脂層
は、押出機により形成されたものであることが好まし
い。押出機により形成することにより、厚膜化を容易に
達成することができる。この押出機によって成形する場
合、放射線硬化性を有する樹脂層は、60〜120℃で
102〜106Pa・sの粘性を有していることが好まし
い。なお、この樹脂層の押出機による形成については、
後述する転写シートの製造方法についてのところで詳述
することとする。
【0020】一方、上記ベースフィルム層は、上記樹脂
層が浸透や透過および付着しない材料からなる。このよ
うなベースフィルム層を構成する材料は、特に限定され
るものではないが、放射線透過性を有している必要があ
り、透明であることが好ましい。このような材料とし
て、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエ
ステル樹脂,ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂な
どのポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂などの各種合成樹
脂を挙げることができる。なお、上述の合成樹脂からな
るベースフィルム層は、例えば、ロールキャスティング
法や押出し成形法などの公知のフイルム製造方法により
得られるものである。
【0021】上記ベースフィルム層の厚さは、通常、1
0〜200μmが好ましく、25〜100μmがより好
ましい。厚さが10μm未満の場合は、上記樹脂層を形
成する際の取扱い性の低下や剥離しにくいことなどの不
具合を生じる恐れがある。逆に、200μmを超える場
合は、それに比例した効果が得られず、経済的でない。
【0022】本発明の転写シートは、上記放射線硬化性
を有する樹脂層とベースフィルム層とからなるが、放射
線硬化性を有する樹脂層の表面側に、すなわちベースフ
ィルム層と接している面と反対側の面に模様層を有して
いてもよい。この模様層は、転写した基材に意匠性を付
与するためのものである。模様層の形成には、グラビア
印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷などの印刷方法
を用いて得られた転写箔の張り付けやスクリーン印刷や
インクジェット法などによる印刷によって、上記樹脂層
の表面の一部に模様層を形成する方法および、流動性を
有する樹脂に顔料や染料などの着色成分を含有させた塗
料を上記樹脂層の表面全体に形成する方法がある。
【0023】本発明の転写シートは、さらに保護フィル
ム層を、上記放射線硬化性を有する樹脂層の上に有して
いてもよい。この「上記放射線硬化性を有する樹脂層の
上」とは、先の模様層と同様、ベースフィルム層と接し
ている面と反対側の面を意味する。もちろん、模様層が
形成されている場合には、その面を意味する。
【0024】上記保護フィルム層は、転写シートを使用
するまでの期間、上記樹脂層の表面を保護する目的を有
する。保護フィルム層としては、上記ベースフィルム層
に用いたものを用いることができる。その厚みは、5〜
100μmが好ましく、10〜80μmがより好ましい
が、上記ベースフィルム層より薄くするのが通常であ
る。厚さが5μm未満の場合は剥離が困難になる恐れが
あり、100μmを超える場合はそれに比例した効果が
得られず、経済的でない。
【0025】次に本発明の転写シートの製造方法につい
て説明する。本発明の転写シートの製造方法は、ベース
フィルム層の上に放射線硬化性を有する樹脂層を形成す
る転写シートの製造方法であって、この樹脂層が押出機
により形成されることを特徴とするものである。なお、
ベースフィルム層および放射線硬化性を有する樹脂層に
ついては、転写シートについて説明した内容がそれぞれ
そのまま適用される。
【0026】本発明の転写シートの製造方法では、上記
樹脂層を形成する前に、放射線硬化性を有する樹脂層を
構成する成分を加熱してよく混合しておくことが好まし
い。この加熱は通常、60〜180℃で行うことが好ま
しく、混合にはエクストゥルーダーなどの粘度の高い材
料を混合するのに適した機器を用いることが好ましい。
このようにして混合された上記樹脂層を構成する成分を
押出機にかける。押出機は通常に使用されているものが
使用できるが、一般的な条件として、温度60〜180
℃、押出圧力20〜150Kg/cm2、押出量5〜2
00Kg/時間である。上記樹脂層は40℃以上で流動
性を発現するものであるが、その粘度は102〜106
a・s/40℃である。このような条件下で押出機から
上記保護層に上記樹脂層を構成する成分を押し出すこと
により、転写シートを得ることができる。
【0027】ここで模様層を形成する場合には、転写シ
ートの模様層についての説明に基づき、放射線硬化性を
有する樹脂層の表面側に模様層を設けて、転写シートを
得ることもできる。さらに、保護フィルム層を設ける場
合には、圧延ロールなどを用いて、保護フィルム層をす
でに形成された放射線硬化性を有する樹脂層の上に形成
することができる。
【0028】このようにして得られた転写シートは、ロ
ールを用いて巻き取ることができる。こうすることで、
保管する上でスペースを最小限にできるだけでなく、後
述する塗膜形成方法を行う場合、特に工場のラインにお
いて、連続的に生産を行うことができるため、効率的で
ある。
【0029】本発明の塗膜形成方法は、先のようにして
得られた転写シートを基材表面に圧着する工程、上記転
写シートの樹脂層に放射線を照射して硬化させる工程、
および、このようにして硬化させた樹脂層からベースフ
ィルム層を剥離する工程を含んでいる。
【0030】本発明の塗膜形成方法における最初の工程
は、転写シートを基材表面に圧着する工程である。この
工程では、先のようにして得られた転写シートが保護フ
ィルム層を有している場合には、まず、これを取り除く
必要がある。この保護フィルム層の除去は、手動で行っ
ても自動化されていてもいいが、自動化されていること
が好ましい。
【0031】次いで、転写シートと基材とを接着するた
めの接着剤を塗布する。この接着剤は、転写シート側に
塗布してもよいが、連続的に実施することを考慮する
と、基材側に接着剤を塗布することが好ましい。なお、
転写シート側に接着剤を塗布する場合には、放射線硬化
性を有する樹脂層、または、その上に模様層が形成され
ている場合には、その模様層に対して、接着剤を塗布す
る。接着剤およびその塗布方法としては、特に限定され
ず、当業者によく知られたものを用いることができる。
接着剤は、例えば、5〜100μmの厚さで塗布され、
必要に応じて、接着剤に含まれる溶剤を加熱により留去
した後、転写シートが基材に圧着される。
【0032】ここで基材としては、スレートなどの窯業
系材料、プラスチック、木材、鉄、銅、アルミニウム、
マグネシウムなどの金属など種々のものに対して適用す
ることができる。なお、圧着が可能であれば、基材表面
は平面であっても、3次元形状を有するものであっても
よい。
【0033】接着剤を硬化させるため、上記圧着は60
〜150℃で行うことが好ましい。圧着には、ドライラ
ミネート、ホットメルト、真空成型、射出一体成型など
種々の方法を使用でき、これらに応じた機器を用いて、
加熱と圧着とをそれぞれ行うことができる。
【0034】本発明の塗膜形成方法における次の工程
は、転写シートの樹脂層に放射線を照射して硬化させる
工程である。照射する放射線としては、可視光線、紫外
線または電子線である。放射線の照射は、放射線硬化性
を有する樹脂層に含まれる放射線硬化性を有する樹脂の
性質により、適宜条件を設定して当業者によく知られた
方法で行うことができる。
【0035】本発明の塗膜形成方法における最後の工程
は、硬化させた樹脂層からベースフィルム層を剥離する
工程である。この剥離は手動で行っても、機械を用いて
自動的に行っても構わない。このようにして、基材の表
面に対して塗装が施される。
【0036】本発明の塗膜形成方法は、ユニットバス、
システムキッチンなどの家庭製品、木工家具、外板やバ
ンパーなどの自動車、家電や事務用品などのPCMなど
広い分野への適用が可能である。
【0037】
【実施例】樹脂層を構成する成分の調製 NKエステルA−6HA(新中村化学社製のウレタンポ
リアクリレート樹脂)50重量部、イルガキュア184
(チバガイギー社製の光重合開始剤)3重量部およびチ
ヌビン292(チバガイギー社製の光安定剤)1重量部
をディスパーにより3000rpmで30分間撹拌し
た。得られた混合物を加圧双腕ニーダーに移し、ダイア
ナールBR30(三菱レーヨン社製の飽和アクリル樹
脂)50重量部を加え、90℃で1時間撹拌した。
【0038】転写シートの製造 ベースフィルム層としてのルミラーT−75(東レ社製
のポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ75μ
m)の上に、上で調製した樹脂層を構成する成分を押出
機を用いて、温度90℃、押出圧力60Kg/cm2
押し出し、Tダイを通して50μmとなるよう、樹脂層
を形成した。次いで、圧延ロールによって、保護フィル
ム層としてのTAF511(東セロ社製のポリオレフィ
ン系フィルム、厚さ30μm)を、この樹脂層の上に形
成して、転写シートを得た。この転写シートは、ロール
状に巻き取ることが可能であった。
【0039】塗膜形成方法 まず、上で得られた転写シートの保護フィルム層を剥離
した後、放射線硬化性を有する樹脂層上に、市販のウレ
タン系接着剤を塗布した。続いて、この接着剤面を表面
を模様塗装したスレート板上に重ね合わせ、80℃の条
件下、4Kg/cm2の圧力でラミネートした。その
後、転写シートのベースフィルム層側を上部とし、集光
型反射板を使用した120W/cmの高圧水銀灯の下を
10m/分の速度で通過させて樹脂層を硬化させた。さ
らに、スレート板が貼り付けられていない転写シートの
みの部分をカッターナイフ等で切り離し、表面のベース
フィルム層を剥離して、表面に塗膜が形成されたスレー
ト板を得た。
【0040】
【発明の効果】本発明の転写シートは、厚膜化が可能で
あり、溶剤を実質的に含有しない樹脂層を含み、基材の
表面に対して塗装を施すことができる。厚膜化すること
により、基材に適用した場合の耐候性や耐擦傷性を向上
させることができる。また溶剤を実質的に含有しないた
め、環境にやさしいだけでなく、これまでの転写シート
に必要であった加熱による溶媒の留去を行わなくてよ
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B44C 5/08 B44C 5/08 B

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材の表面に対して塗装を施すための転写
    シートであって、前記転写シートは放射線硬化性を有す
    る樹脂層とベースフィルム層とからなり、前記樹脂層
    は、実質的に溶剤を含有せず、40℃以上で流動性を発
    現するとともに、その厚みが5〜300μmであること
    を特徴とする転写シート。
  2. 【請求項2】前記樹脂層が光硬化性樹脂を含んでいる請
    求項1記載の転写シート。
  3. 【請求項3】前記樹脂層がさらに放射線硬化性を有しな
    い樹脂を含んでいる請求項1または2記載の転写シー
    ト。
  4. 【請求項4】前記樹脂層が押出機により形成されたもの
    である請求項1〜3のいずれか1つに記載の転写シー
    ト。
  5. 【請求項5】さらに保護フィルム層を、前記放射線硬化
    性を有する樹脂層の上に有している請求項1〜4のいず
    れか1つに記載の転写シート。
  6. 【請求項6】ロール状に巻き取られていることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれか1つに記載の転写シート。
  7. 【請求項7】ベースフィルム層の上に放射線硬化性を有
    する樹脂層を形成する転写シートの製造方法であって、
    前記樹脂層が押出機により形成されることを特徴とする
    転写シートの製造方法。
  8. 【請求項8】前記樹脂層が、実質的に溶剤を含有せず、
    40℃以上で流動性を発現するとともに、その厚みが5
    〜300μmである請求項5記載の転写シートの製造方
    法。
  9. 【請求項9】前記樹脂層が光硬化性樹脂を含んでいる請
    求項7または8記載の転写シートの製造方法。
  10. 【請求項10】前記樹脂層がさらに放射線硬化性を有し
    ない樹脂を含んでいる請求項7〜9のいずれか1つに記
    載の転写シートの製造方法。
  11. 【請求項11】さらに保護フィルム層を、前記放射線硬
    化性を有する樹脂層の上に形成する請求項7〜10のい
    ずれか1つに記載の転写シートの製造方法。
  12. 【請求項12】転写シートがロール状に巻き取られるも
    のである請求項7〜11のいずれか1つに記載の転写シ
    ートの製造方法。
  13. 【請求項13】請求項7〜12のいずれか1つに記載の
    製造方法により得られた転写シート。
  14. 【請求項14】請求項1〜4および13のいずれか1つ
    に記載の転写シートを基材表面に圧着する工程、前記転
    写シートの樹脂層に放射線を照射して硬化させる工程、
    および、前記硬化させた樹脂層からベースフィルム層を
    剥離する工程を含む塗膜形成方法。
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