JP2002020608A - 帯電防止性ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

帯電防止性ポリカーボネート樹脂組成物

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JP2002020608A
JP2002020608A JP2000211158A JP2000211158A JP2002020608A JP 2002020608 A JP2002020608 A JP 2002020608A JP 2000211158 A JP2000211158 A JP 2000211158A JP 2000211158 A JP2000211158 A JP 2000211158A JP 2002020608 A JP2002020608 A JP 2002020608A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性、色相、耐熱色相安定性、耐熱帯電防
止性能に優れた帯電防止性ポリカーボネート樹脂組成物
を提供する。 【解決手段】 (A)ポリカーボネート樹脂100重量
部、(B)特定のベンゼンスルホン酸ホスホニウム塩
0.05〜5重量部および(C)特定のリン系安定剤
0.0001〜1重量部よりなる帯電防止性ポリカーボ
ネート樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電防止性ポリカ
ーボネート樹脂組成物に関する。更に詳しくは帯電防止
性能に優れ、さらに透明性、色相、耐熱色相安定性、耐
熱帯電防止性能に優れた帯電防止性ポリカーボネート樹
脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は、優れた透明
性、耐熱性、機械的強度等を有するがゆえに電気、機
械、自動車、医療用途等に幅広く使用されている。しか
しながら、ポリカーボネート樹脂は表面固有抵抗が大き
く、接触や摩擦などで誘起された静電気が消失し難く、
成形品表面への埃の付着、人体への電撃による不快感、
更にはエレクトロニクス製品におけるノイズの発生や誤
動作を生じる等の問題がある。
【0003】特に、最近では自動車用途の素通しヘッド
ランプレンズ内面や内装透明カバー内面、車両用樹脂窓
ガラスにおいて、使用するにつれて埃が付着し透明性を
損なうということが問題となっている。このような部位
において透明性を損なうことは、外観上の問題だけでな
く走行時の安全を確保する上でも大きな問題となってい
る。
【0004】従来、ポリカーボネート樹脂の帯電を防止
する方法としてスルホン酸のアルカリ金属塩を配合する
方法、スルホン酸のホスホニウム塩を配合する方法(特
開昭62−230835号公報)、スルホン酸のホスホ
ニウム塩と亜リン酸エステルを配合する方法(特開平1
−14267号公報)、スルホン酸のアミン塩とリン酸
エステルを配合する方法(特開平3−64368号公
報)が提案されている。しかしながら、これらの方法で
得られるポリカーボネート樹脂は、成形板にすると透明
性、色相、耐熱色相安定性が大きく低下する等の問題が
あった。
【0005】一方、透明性、色相、耐熱色相安定性を改
善する目的で脂肪酸グリセリンエステルを配合する方法
(特公昭55−4141号公報)も提案されているが、
この方法で得られるポリカーボネート樹脂成形物は、帯
電防止性能が保管温度、湿度により大きく影響を受け易
く、また耐熱帯電防止性能に劣る等の問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
性、色相、耐熱色相安定性、耐熱帯電防止性能に優れた
帯電防止性ポリカーボネート樹脂組成物を提供すること
にある。
【0007】本発明者は、上記目的を達成せんとして鋭
意検討を重ねた結果、ポリカーボネート樹脂にベンゼン
スルホン酸ホスホニウム塩と特定の化学構造を有するリ
ン系安定剤を特定量配合することによって、ポリカーボ
ネート樹脂にその透明性、色相、耐熱性などを損なうこ
となく優れた帯電防止性能、耐熱帯電防止性能を付与し
得ることを究明し、本発明を完成した。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ば、(A)ポリカーボネート樹脂100重量部、(B)
下記一般式(I)で表されるベンゼンスルホン酸ホスホ
ニウム塩0.05〜5重量部および(C)下記一般式
(II)で表されるリン系安定剤0.0001〜1重量
部よりなる帯電防止性ポリカーボネート樹脂組成物が提
供される。
【0009】
【化4】
【0010】(式中、R1は水素原子、炭素数1〜35
のアルキル基、炭素数6〜20のアラルキル基または炭
素数5〜15のアリール基を示し、R2は水素原子、炭
素数1〜7のアルキル基、炭素数6〜20のアラルキル
基または炭素数5〜15のアリール基を示し、R3
4、R5およびR6はそれぞれ独立して、水素原子、炭
素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜20のアラルキル
基または炭素数5〜15のアリール基を示す。)
【0011】
【化5】
【0012】(式中、R7、R8、R11およびR12はそれ
ぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜40のアルキル
基、炭素数6〜20のアラルキル基または炭素数5〜2
0のアリール基を示し、R9およびR10はそれぞれ独立
して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数
6〜20のアラルキル基または炭素数5〜15のアリー
ル基を示す。)本発明で使用されるポリカーボネート樹
脂は、二価フェノールとカーボネート前駆体とを界面縮
重合法または溶融法等の方法で反応させて得る事ができ
る。ここで使用される二価フェノールの代表的な例とし
ては、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4′−ビ
フェノール、1,1―ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン(略称ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)―1―フェニルエタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)―3,
3,5―トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)ペンタン、4,4′−(p−フ
ェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール、4,4′
−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノー
ル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イ
ソプロピルシクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)オキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スル
フィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシ
ド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)エステル、2,2−ビス(3,5−ジブ
ロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,
5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビ
ス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィ
ド、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレ
ンおよび9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフ
ェニル)フルオレン等が挙げられる。好ましい二価フェ
ノールは、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカンで
あり、なかでもビスフェノールAが特に好ましい。
【0013】カーボネート前駆体としてはカルボニルハ
ライド、炭酸ジエステルまたはハロホルメート等が使用
され、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネートま
たは二価フェノールのジハロホルメート等が挙げられ
る。
【0014】上記二価フェノールとカーボネート前駆体
を界面重縮合法によって反応させてポリカーボネート樹
脂を製造するに当っては、必要に応じて触媒、末端停止
剤、二価フェノールの酸化防止剤等を使用してもよい。
またポリカーボネート樹脂は三官能以上の多官能性芳香
族化合物を共重合した分岐ポリカーボネート樹脂であっ
ても、芳香族または脂肪族の二官能性カルボン酸を共重
合したポリエステルカーボネート樹脂であってもよく、
また、得られたポリカーボネート樹脂の2種以上を混合
した混合物であってもよい。
【0015】界面重縮合法による反応は、通常二価フェ
ノールとホスゲンとの反応であり、酸結合剤および有機
溶媒の存在下に反応させる。酸結合剤としては例えば水
酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸
化物、ピリジン等が用いられる。
【0016】有機溶媒としては例えば塩化メチレン、ク
ロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。
【0017】また、反応促進のために例えば第三級アミ
ンや第四級アンモニウム塩等の触媒を用いることがで
き、分子量調節剤として例えばフェノール、p−ter
t−ブチルフェノール、p−クミルフェノール等の末端
停止剤を用いるのが好ましい。
【0018】反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数
分〜5時間、反応中のpHは通常10以上に保つのが好
ましい。
【0019】溶融法による反応は、通常二価フェノール
と炭酸ジエステルとのエステル交換反応であり、不活性
ガスの存在下に二価フェノールと炭酸ジエステルを混合
し、減圧下通常120〜350℃で反応させる。減圧度
は段階的に変化させ、最終的には133Pa以下にして
生成したフェノール類を系外に除去させる。反応時間は
通常1〜4時間程度である。
【0020】炭酸ジエステルとしては、例えばジフェニ
ルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフ
ェニル)カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチ
ルカーボネートおよびジブチルカーボネート等が挙げら
れ、なかでもジフェニルカーボネートが好ましい。
【0021】重合速度を速めるために重合触媒を使用す
ることができ、重合触媒としては、例えば水酸化ナトリ
ウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属やアルカリ土類
金属の水酸化物、ホウ素やアルミニウムの水酸化物、ア
ルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、第4級アンモニウ
ム塩、アルカリ金属やアルカリ土類金属のアルコキシ
ド、アルカリ金属やアルカリ土類金属の有機酸塩、亜鉛
化合物、ホウ素化合物、ケイ素化合物、ゲルマニウム化
合物、有機錫化合物、鉛化合物、アンチモン化合物、マ
ンガン化合物、チタン化合物、ジルコニウム化合物等の
通常エステル化反応やエステル交換反応に使用される触
媒があげられる。触媒は単独で使用しても良いし、二種
類以上を併用して使用しても良い。
【0022】また、重合反応において、フェノール性の
末端基を減少するために、重縮反応の後期あるいは終了
後に、例えば2−クロロフェニルフェニルカーボネー
ト、2−メトキシカルボニルフェニルフェニルカーボネ
ートおよび2−エトキシカルボニルフェニルフェニルカ
ーボネート等の化合物を加えることが好ましい。
【0023】上記以外の反応形式の詳細についても、成
書及び特許公報などで良く知られている。
【0024】本発明におけるポリカーボネート樹脂の分
子量は、粘度平均分子量(M)で10,000〜100,
000が好ましく、11,000〜45,000がより好
ましく、12,000〜30,000が特に好ましい。か
かる粘度平均分子量を有するポリカーボネート樹脂は、
十分な強度が得られ、また、成形時の溶融流動性も良好
であり成形歪みが発生せず好ましい。かかる粘度平均分
子量は塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂
0.7gを20℃で溶解した溶液から求めた比粘度(η
sp)を次式に挿入して求めたものである。
【0025】 ηsp/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]は極限粘度) [η]=1.23×10-40.83 c=0.7
【0026】本発明において、上記一般式(I)で示さ
れるベンゼンスルホン酸ホスホニウム塩が、帯電防止剤
として使用される。
【0027】上記一般式(I)中、R1は水素原子、炭
素数1〜35のアルキル基、炭素数6〜20のアラルキ
ル基または炭素数5〜15のアリール基を示す。
【0028】炭素数1〜35のアルキル基としては、直
鎖または分岐状のアルキル基であってよい。例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、イソブチル基、ペンチル基、2−エチルブチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチル
ヘキシル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラ
デシル基、オクタデシル基、エイコシル基等が挙げられ
る。
【0029】炭素数6〜20のアラルキル基としては、
ベンジル基、2,6−ジターシャリーブチル−4−メチ
ルベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナ
フチルメチル基および2−フェニルイソプロピル基等が
挙げられる。
【0030】炭素数5〜15のアリール基としては、フ
ェニル基、トリル基およびナフチル基等が挙げられる。
【0031】R1としては、これらの中で炭素数1〜3
5のアルキル基が好ましく、炭素数5〜20のアルキル
基がより好ましく、炭素数10〜15のアルキル基がさ
らに好ましい。特に、ポリカーボネート樹脂との相溶
性、樹脂中の分子分散性の観点からドデシル基が好まし
い。
【0032】上記一般式(I)中、R2は水素原子、炭
素数1〜7のアルキル基、炭素数6〜20のアラルキル
基または炭素数5〜15のアリール基を示す。
【0033】炭素数1〜7のアルキル基としては、直鎖
または分岐状のアルキル基であってよい。例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、ペンチル基、2−エチルブチル基、
ヘキシル基およびヘプチル基等が挙げられる。
【0034】炭素数6〜20のアラルキル基としては、
ベンジル基、2,6−ジターシャリーブチル−4−メチ
ルベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナ
フチルメチル基および2−フェニルイソプロピル基等が
挙げられる。
【0035】炭素数5〜15のアリール基としては、フ
ェニル基、トリル基およびナフチル基等が挙げられる。
【0036】R2としては、これらの中で水素原子また
は炭素数1〜7のアルキル基が好ましく、水素原子が特
に好ましい。
【0037】R3、R4、R5およびR6はそれぞれ独立し
て、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜
20のアラルキル基または炭素数5〜15のアリール基
を示す。
【0038】炭素数1〜5のアルキル基としては、直鎖
または分岐状のアルキル基であってよい。例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基およびペンチル基等が挙げられる。
【0039】炭素数6〜20のアラルキル基としては、
ベンジル基、2,6−ジターシャリーブチル−4−メチ
ルベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナ
フチルメチル基および2−フェニルイソプロピル基等が
挙げられる。
【0040】炭素数5〜15のアリール基としては、フ
ェニル基、トリル基およびナフチル基等が挙げられる。
【0041】R3、R4、R5およびR6としては、これら
の中で炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、炭素数2
〜5のアルキル基がより好ましく、ブチル基が特に好ま
しい。
【0042】かかるベンゼンスルホン酸ホスホニウム塩
は、ポリカーボネート樹脂100重量部に対して0.0
5〜5.0重量部、好ましくは0.1〜3.0重量部、
より好ましくは0.5〜2.5重量部の範囲で配合され
る。0.05重量部未満では充分な帯電防止効果が得ら
れず、5.0重量部を越えると成形して得られるポリカ
ーボネート樹脂成形品の機械的物性が劣り、透明性及び
外観も低下するため好ましくない。
【0043】かかる帯電防止剤は、本発明の目的を損ね
ない範囲であれば製造時の未反応物や不純物が極少量混
入していてもよい。
【0044】また、帯電防止剤として、下記一般式(I
II)で表されるベンゼンスルホン酸ナトリウム塩が併
用できる。
【0045】
【化6】
【0046】(式中、R13は水素原子、炭素数1〜35
のアルキル基、炭素数6〜20のアラルキル基または炭
素数5〜15のアリール基を示し、R14は水素原子、炭
素数1〜7のアルキル基、炭素数6〜20のアラルキル
基または炭素数5〜15のアリール基を示す。)上記一
般式(III)中、R13は水素原子、炭素数1〜35の
アルキル基、炭素数6〜20のアラルキル基または炭素
数5〜15のアリール基を示す。
【0047】炭素数1〜35のアルキル基としては、直
鎖または分岐状のアルキル基であってよい。例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、イソブチル基、ペンチル基、2−エチルブチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチル
ヘキシル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラ
デシル基、オクタデシル基、エイコシル基等が挙げられ
る。
【0048】炭素数6〜20のアラルキル基としては、
ベンジル基、2,6−ジターシャリーブチル−4−メチ
ルベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナ
フチルメチル基および2−フェニルイソプロピル基等が
挙げられる。
【0049】炭素数5〜15のアリール基としては、フ
ェニル基、トリル基およびナフチル基等が挙げられる。
【0050】R13としては、これらの中で炭素数1〜3
5のアルキル基が好ましく、炭素数5〜20のアルキル
基がより好ましく、炭素数10〜15のアルキル基がさ
らに好ましい。特に、ポリカーボネート樹脂との相溶
性、樹脂中の分子分散性の観点からドデシル基が好まし
い。
【0051】上記一般式(III)中、R14は水素原
子、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数6〜20のアラ
ルキル基または炭素数5〜15のアリール基を示す。
【0052】炭素数1〜7のアルキル基としては、直鎖
または分岐状のアルキル基であってよい。例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、ペンチル基、2−エチルブチル基、
ヘキシル基およびヘプチル基等が挙げられる。
【0053】炭素数6〜20のアラルキル基としては、
ベンジル基、2,6−ジターシャリーブチル−4−メチ
ルベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナ
フチルメチル基および2−フェニルイソプロピル基等が
挙げられる。
【0054】炭素数5〜15のアリール基としては、フ
ェニル基、トリル基およびナフチル基等が挙げられる。
【0055】R14としては、これらの中で水素原子また
は炭素数1〜7のアルキル基が好ましく、水素原子が特
に好ましい。
【0056】かかるベンゼンスルホン酸ナトリウム塩
は、ポリカーボネート樹脂100重量部に対して好まし
くは0.001〜0.1重量部、より好ましくは0.0
05〜0.08重量部、さらに好ましくは0.01〜
0.06重量部の範囲で配合される。ベンゼンスルホン
酸ナトリウム塩を配合することにより、さらにポリカー
ボネート樹脂組成物の帯電防止性能が向上する。
【0057】さらに、本発明の帯電防止性ポリカーボネ
ート樹脂組成物には、前記ベンゼンスルホン酸ホスホニ
ウム塩およびベンゼンスルホン酸ナトリウム塩以外の帯
電防止剤を併用して配合することができる。
【0058】かかる他の帯電防止剤としては、例えばベ
ンゼンスルホン酸カルシウム、ベンゼンスルホン酸マグ
ネシウム、ベンゼンスルホン酸バリウム、脂肪酸エステ
ル化合物、カーボン、グラファイト、金属粉末等が挙げ
られる。かかる帯電防止剤の配合量は、ポリカーボネー
ト樹脂組成物100重量部に対して0.01〜5重量部
が好ましい。
【0059】本発明の帯電防止性ポリカーボネート樹脂
組成物には、成形時における分子量の低下や色相の悪化
を高度に防止するために、上記一般式(II)で示され
るリン系安定剤が使用される。
【0060】上記一般式(II)中、R7、R8、R11
よびR12はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜4
0のアルキル基、炭素数6〜20のアラルキル基または
炭素数5〜20のアリール基を示す。
【0061】炭素数1〜40のアルキル基としては、直
鎖または分岐状のアルキル基であってよい。例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、イソブチル基、ペンチル基、2−エチルブチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチル
ヘキシル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラ
デシル基、オクタデシル基、エイコシル基等が挙げられ
る。
【0062】炭素数6〜20のアラルキル基としては、
ベンジル基、2,6−ジターシャリーブチル−4−メチ
ルベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナ
フチルメチル基および2−フェニルイソプロピル基等が
挙げられる。
【0063】炭素数5〜20のアリール基としては、フ
ェニル基、トリル基、ナフチル基、2,4−ジターシャ
リーブチル基および2,6−ジターシャリーブチル基等
が挙げられる。
【0064】R7、R8、R11およびR12としては、これ
らの中で炭素数5〜20のアリール基が好ましい。
【0065】上記一般式(II)中、R9およびR10
それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキ
ル基、炭素数6〜20のアラルキル基または炭素数5〜
15のアリール基を示す。
【0066】炭素数1〜10のアルキル基としては、直
鎖または分岐状のアルキル基であってよい。例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、イソブチル基、ペンチル基、2−エチルブチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチル
ヘキシル基、ノニル基およびデシル基等が挙げられる。
【0067】炭素数6〜20のアラルキル基としては、
ベンジル基、2,6−ジターシャリーブチル−4−メチ
ルベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナ
フチルメチル基および2−フェニルイソプロピル基等が
挙げられる。
【0068】炭素数5〜15のアリール基としては、フ
ェニル基、トリル基およびナフチル基等が挙げられる。
【0069】R9およびR10としては、これらの中で炭
素数1〜10のアルキル基または水素原子が好ましく、
特に、水素原子が好ましい。
【0070】上記一般式(II)の化合物として、具体
的には、テトラキス(2,4−ジ−iso−プロピルフ
ェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テ
トラキス(2,4−ジ−n−ブチルフェニル)−4,
4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,
4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフ
ェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−t
ert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジ
ホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブ
チルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイ
ト、
【0071】テトラキス(2,6−ジ−iso−プロピ
ルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイ
ト、テトラキス(2,6−ジ−n−ブチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス
(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’
−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−
ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニ
レンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−ter
t−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホス
ホナイト等が挙げられ、テトラキス(ジ−tert−ブ
チルフェニル)−ビフェニレンジホスホナイトが好まし
く、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニ
ル)−ビフェニレンジホスホナイトがより好ましい。
【0072】かかるリン系安定剤組成物は、ポリカーボ
ネート樹脂100重量部に対して0.0001〜1.0
重量部、好ましくは0.0005〜0.8重量部、より
好ましくは0.001〜0.6重量部の範囲で配合され
る。0.0001重量部未満では熱安定剤としての効果
が不十分であり、成形時の分子量低下や色相悪化が起こ
りやすく好ましくなく、また1.0重量部以上では、過
剰量となり逆に成形時の分子量低下、色相悪化がより起
こりやすくなり好ましくない。
【0073】本発明の帯電防止性ポリカーボネート樹脂
組成物には、前記リン系安定剤と他の安定剤を併用して
配合することができる。かかる他の安定剤としては、亜
リン酸、リン酸、亜ホスホン酸、ホスホン酸およびこれ
らのエステル等が挙げられ、具体的には、トリス(ジ−
tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリフェニ
ルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイ
ト、トリデシルホスファイト、トリオクチルホスファイ
ト、トリオクタデシルホスファイト、ジデシルモノフェ
ニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイ
ト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブ
チルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホ
スファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、ト
リス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフ
ァイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メ
チルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、
2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチル
フェニル)オクチルホスファイト、ビス(ノニルフェニ
ル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,
4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリト
ールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトー
ルジホスファイト、
【0074】トリブチルホスフェート、トリエチルホス
フェート、トリメチルホスフェート、トリフェニルホス
フェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェー
ト、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、
ジイソプロピルホスフェート、ビス(2,4−ジ−te
rt−ブチルフェニル)−フェニル−フェニルホスホナ
イト、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン
酸ジエチル、ベンゼンホスホン酸ジプロピル等が挙げら
れ、なかでもトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフ
ェニル)ホスファイトおよびビス(2,4−ジ−ter
t−ブチルフェニル)−フェニル−フェニルホスホナイ
トが好ましい。
【0075】これらは、1種もしくは2種以上を混合し
て用いてもよい。かかる他の熱安定剤の配合量は、該ポ
リカーボネート樹脂100重量部に対して0.001〜
0.15重量部が好ましい。
【0076】本発明の帯電防止性ポリカーボネート樹脂
組成物には、帯電防止剤の樹脂中での分散効率を良くし
濃度分布を小さくする目的や、成形時に成形品表面への
帯電防止剤の移行性を向上させる目的、さらに成形時の
金型からの離型性を付与する目的等で脂肪酸エステル化
合物を配合することができる。
【0077】かかる脂肪酸エステルとしては、炭素原子
数1〜20の一価または多価アルコールと炭素原子数1
0〜30の飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステ
ルであるのが好ましい。かかる一価または多価アルコー
ルと飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルとし
ては、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸ジグ
リセリド、ステアリン酸トリグリセリド、ステアリン酸
モノソルビテート、ベヘニン酸モノグリセリド、ペンタ
エリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトー
ルテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラペ
ラルゴネート、プロピレングリコールモノステアレー
ト、ステアリルステアレート、パルミチルパルミテー
ト、ブチルステアレート、メチルラウレート、イソプロ
ピルパルミテート、ビフェニルビフェネ−ト、ソルビタ
ンモノステアレート、2−エチルヘキシルステアレート
等が挙げられ、なかでも、ステアリン酸モノグリセリ
ド、ステアリン酸トリグリセリド、ペンタエリスリトー
ルテトラステアレートが好ましく用いられる。かかる脂
肪酸エステルの配合量は、ポリカーボネート樹脂組成物
100重量部に対して0.001〜0.5重量部が好ま
しい。
【0078】かかる脂肪酸エステル化合物をポリカーボ
ネート樹脂に配合する場合、あらかじめ脂肪酸エステル
化合物中に帯電防止剤を均一に分散させたマスターを作
成し、これをポリカーボネート樹脂に配合し成形する方
法が帯電防止剤の樹脂中での分散性、濃度の均一性、成
形品表面への移行性の観点からより望ましい。
【0079】本発明のポリカーボネート樹脂組成物に
は、酸化防止の目的で通常知られた酸化防止剤を配合す
ることができる。かかる酸化防止剤としては、例えばペ
ンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピ
オネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラ
ウリルチオプロピオネート)、グリセロール−3−ステ
アリルチオプロピオネート、トリエチレングリコール−
ビス[3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキ
サンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペ
ンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−
tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベ
ンゼン、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t
ert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマイ
ド)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ
−ベンジルホスホネート−ジエチルエステル、トリス
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)イソシアヌレート、3,9−ビス{1,1−ジメ
チル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチ
ル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,
5)ウンデカン等が挙げられる。これら酸化防止剤の配
合量は、該ポリカーボネート樹脂100重量部に対して
0.001〜0.05重量部が好ましい。
【0080】本発明のポリカーボネート樹脂組成物に
は、溶融成形時の金型からの離型性をより向上させるた
めに、本発明の目的を損なわない程度で離型剤を配合す
ることができる。かかる離型剤としては、前記脂肪酸エ
ステル、ポリオルガノシロキサン、パラフィンワック
ス、蜜蝋等が挙げられる。かかる離型剤の配合量は、ポ
リカーボネート樹脂組成物100重量部に対して0.0
01〜0.5重量部が好ましい。
【0081】本発明のポリカーボネート樹脂組成物に
は、紫外線吸収剤を配合することができる。紫外線吸収
剤化合物は、具体的に、ベンゾフェノン系では、2,4
−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクト
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジロキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5
−スルホキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシ−5−スルホキシトリハイドライドレイトベンゾ
フェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベ
ンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジ
メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−
4,4’−ジメトキシ−5−ソジウムスルホキシベンゾ
フェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2
−メトキシフェニル)メタン、2−ヒドロキシ−4−n
−ドデシルオキシベンソフェノン、2−ヒドロキシ−4
−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン等が挙げ
られる。
【0082】ベンゾトリアゾール系では、2−(2−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、
2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−3,
5−ジクミルフェニル)フェニルベンゾトリアゾール、
2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メ
チルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,
2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメ
チルブチル)−6−(2N−ベンゾトリアゾール−2−
イル)フェノール]、2−(2−ヒドロキシ−3,5−
ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、
2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2
−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミルフェニ
ル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−5−
tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2
−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)
ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−4−オク
トキシフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2,2’−メチ
レンビス(4−クミル−6−ベンゾトリアゾールフェニ
ル)、2,2’−p−フェニレンビス(1,3−ベンゾ
オキサジン−4−オン)、2−[2−ヒドロキシ−3−
(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル)
−5−メチルフェニル]ベンゾトリアゾ−ルが挙げら
れ、これらを単独あるいは2種以上の混合物で用いるこ
とができる。かかる紫外線吸収剤の配合量は、ポリカー
ボネート樹脂組成物100重量部に対して0.01〜2
重量部が好ましい。
【0083】本発明のポリカーボネート樹脂組成物に
は、発明の目的を損なわない範囲でブルーイング剤を配
合することができる。ブルーイング剤は、ポリカーボネ
ート樹脂組成物の黄色味を消すために有効である。とく
に耐候性を付与した組成物の場合は、一定量の紫外線吸
収剤が配合されているため「紫外線吸収剤の作用や色」
によって樹脂製品が黄色味を帯びやすい現実があり、特
にシート等の成形品に自然な透明感を付与するためには
ブルーイング剤の配合は非常に有効である。
【0084】本発明におけるブルーイング剤の配合量
は、ポリカーボネート樹脂組成物に対して0.05〜2
ppmが好ましく、0.5〜1.5ppmがより好まし
い。配合量が多すぎると樹脂製品の青みが強くなって視
感透明度が低下する場合がある。
【0085】ブル−イング剤としては代表例として、チ
バ・スペシャリティ・ケミカルズ社のマクロレックスバ
イオレットやトリアゾ−ルブル−RLS等が挙げられ
る。
【0086】本発明のポリカーボネート樹脂組成物に
は、本発明の目的が損なわれない量の難燃剤を配合する
ことができる。難燃剤としては、ハロゲン化ビスフェノ
ールAのポリカーボネート型難燃剤、有機塩系難燃剤、
芳香族リン酸エステル系難燃剤、あるいは、ハロゲン化
芳香族リン酸エステル型難燃剤等が挙げられ、それらを
一種以上配合することができる。
【0087】具体的にハロゲン化ビスフェノールAのポ
リカーボネート型難燃剤は、テトラブロモビスフェノー
ルAのポリカーボネート型難燃剤、テトラブロモビスフ
ェノールAとビスフェノールAとの共重合ポリカーボネ
ート型難燃剤等である。
【0088】具体的に有機塩系難燃剤は、ジフェニルス
ルホン−3,3’−ジスルホン酸ジカリウム、ジフェニ
ルスルホン−3−スルホン酸カリウム、2,4,5−ト
リクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム、2,4,5−
トリクロロベンゼンスルホン酸カリウム、ビス(2,6
−ジブロモ−4−クミルフェニル)リン酸カリウム、ビ
ス(4−クミルフェニル)リン酸ナトリウム、ビス(p
−トルエンスルホン)イミドカリウム、ビス(ジフェニ
ルリン酸)イミドカリウム、ビス(2,4,6−トリブ
ロモフェニル)リン酸カリウム、ビス(2,4−ジブロ
モフェニル)リン酸カリウム、ビス(4−ブロモフェニ
ル)リン酸カリウム、ジフェニルリン酸カリウム、ジフ
ェニルリン酸ナトリウム、パーフルオロブタンスルホン
酸カリウム、ラウリル硫酸ナトリウムあるいはカリウ
ム、ヘキサデシル硫酸ナトリウムあるいはカリウム等で
ある。
【0089】具体的にハロゲン化芳香族リン酸エステル
型難燃剤は、トリス(2,4,6−トリブロモフェニ
ル)ホスフェート、トリス(2,4−ジブロモフェニ
ル)ホスフェート、トリス(4−ブロモフェニル)ホス
フェート等である。
【0090】具体的に芳香族リン酸エステル系難燃剤
は、トリフェニルホスフェート、トリス(2,6−キシ
リル)ホスフェート、テトラキス(2,6−キシリル)
レゾルシンジホスフェート、テトラキス(2,6−キシ
リル)ヒドロキノンジホスフェート、テトラキス(2,
6−キシリル)−4,4’−ビフェノールジホスフェー
ト、テトラフェニルレゾルシンジホスフェート、テトラ
フェニルヒドロキノンジホスフェート、テトラフェニル
−4,4’−ビフェノールジホスフェート、芳香環ソー
スがレゾルシンとフェノールでありフェノール性OH基
を含まない芳香族ポリホスフェート、芳香環ソースがレ
ゾルシンとフェノールでありフェノール性OH基を含む
芳香族ポリホスフェート、芳香環ソースがヒドロキノン
とフェノールでありフェノール性OH基を含まない芳香
族ポリホスフェート、同様のフェノール性OH基を含む
芳香族ポリホスフェート、(以下に示す「芳香族ポリホ
スフェート」は、フェノール性OH基を含む芳香族ポリ
ホスフェートと含まない芳香族ポリホスフェートの両方
を意味するものとする)芳香環ソースがビスフェノール
Aとフェノールである芳香族ポリホスフェート、芳香環
ソースがテトラブロモビスフェノールAとフェノールで
ある芳香族ポリホスフェート、芳香環ソースがレゾルシ
ンと2,6−キシレノールである芳香族ポリホスフェー
ト、芳香環ソースがヒドロキノンと2,6−キシレノー
ルである芳香族ポリホスフェート、芳香環ソースがビス
フェノールAと2,6−キシレノールである芳香族ポリ
ホスフェート、芳香環ソースがテトラブロモビスフェノ
ールAと2,6−キシレノールである芳香族ポリホスフ
ェート等である。
【0091】本発明のポリカーボネート樹脂組成物に
は、他の樹脂やエラストマーを本発明の目的が損なわれ
ない範囲で少割合配合することもできる。
【0092】かかる他の樹脂としては、例えばポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の
ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、
ポリエーテルイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコー
ン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレン
スルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹
脂、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS樹
脂)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合
体(ABS樹脂)、ポリメタクリレート樹脂、フェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。
【0093】また、エラストマーとしては、例えばイソ
ブチレン/イソプレンゴム、スチレン/ブタジエンゴ
ム、エチレン/プロピレンゴム、アクリル系エラストマ
ー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラス
トマー、コアシェル型のエラストマーであるMBS(メ
タクリル酸メチル/ステレン/ブタジエン)ゴム、MA
S(メタクリル酸メチル/アクリロニトリル/スチレ
ン)ゴム等が挙げられる。
【0094】本発明のポリカーボネート樹脂組成物を製
造するには、任意の方法が採用される。例えばポリカー
ボネート樹脂パウダー、帯電防止剤、リン系安定剤およ
び所望の添加剤を、タンブラー、V型ブレンダー、スー
パーミキサー、ナウターミキサー、バンバリーミキサ
ー、混練ロール、押出機等で混合する方法が適宜用いら
れる。こうして得られるポリカーボネート樹脂組成物
は、そのまま又は溶融押出機で一旦ペレット状にしてか
ら、射出成形法、押出成形法、圧縮成形法等の通常知ら
れている方法で成形品にすることができる。
【0095】添加剤のブレンドにあたっては、一段階で
実施してもよいが、二段階以上に分けて実施してもよ
い。二段階に分けて実施する方法には、例えば、配合予
定のポリカーボネート樹脂パウダーの一部と添加剤とを
ブレンドした後、つまり、添加剤をポリカーボネート樹
脂パウダーで希釈して添加剤のマスターバッチとした
後、このマスターバッチとポリカーボネート樹脂パウダ
ーをブレンドする方法も採用できる。
【0096】本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、
透明性、色相、耐熱性、帯電防止性能に優れることよ
り、ヘッドランプレンズ、照明灯カバー、有機窓ガラス
(車両用や建材用)に好適である。特に、本発明のポリ
カーボネート樹脂組成物は、熱に対して継続して帯電防
止性能が保持され、色相劣化も少ないことから、ヘッド
ランプレンズとして好適に使用される。
【0097】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明す
る。なお特に説明が無い限り実施例中の部は重量部、%
は重量%である。なお、評価は下記の方法によった。
(1)帯電防止性能(乾燥前の表面抵抗率):成形板表
面の固有抵抗を、東亜電波工業(株)製SM−8210
極限絶縁計により測定した。数値が小さいほど帯電防止
性能が優れていることを示す。 (2)透明性(ヘイズ):透明性は、厚さ2.0mmの
成形板のヘイズを日本電色(株)製NDH−300Aに
より測定した。ヘイズの数値が大きいほど光の拡散が大
きく、透明性に劣ることを示す。 (3)色相(YI値):日本電色(株)製色差計Z−1
001DP型を用いて測定したX,Y,ZからASTM
−E1925に基づき、下記式を用いて算出した。YI
値が大きいほど成形板の黄色味が強いことを示す。
【0098】 YI=[100(1.28X−1.06Z)]/Y
【0099】(4)耐熱色相安定性(ΔYI値):厚さ
2.0mmの成形板を温度設定130℃の乾燥機中に5
00時間保管した。保管前に対する保管後の成形板YI
値の差であるΔYI値を算出した。ΔYI値が小さいほ
ど成形板の色変化が小さく、耐熱色相安定性に優れるこ
とを示す。 (5)耐熱帯電防止性能(乾燥後の表面抵抗率):厚さ
2.0mmの成形板を温度設定120℃の乾燥機中に1
時間保管し、保管後取り出した成形板を1時間室温にて
放冷後、表面抵抗率を測定した。
【0100】[実施例1〜3、比較例1〜4]ビスフェ
ノールAとホスゲンから界面縮重合法により製造された
分子量22000(ポリマー0.7gを100mlの塩
化メチレンに溶解し、20℃で測定した比粘度が0.4
0)のポリカーボネート樹脂100部に、表1記載の帯
電防止剤及び熱安定剤を表1記載の量配合し、ブルーイ
ング剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製マ
クロレックスバイオレット)を0.00007部配合
し、ブレンダーにて混合した後、ベント式単軸押出し機
を用いて溶融混練しペレットを得た。得られたペレット
を射出成形機を用いて、シリンダー温度275℃の条件
で、厚さ2mmの50mm角板を成形した。得られた成
形板の各評価結果を表1に示した。なお、表1中記号表
記の帯電防止剤および熱安定剤は下記の通りである。ま
た、実施例1〜3の組成物より得たペレットを用い、公
知方法に従いヘッドランプレンズを作成した。このヘッ
ドランプレンズは、色相、透明性等外観が良好であっ
た。
【0101】A−1;ドデシルベンゼンスルホン酸テト
ラブチルホスホニウム塩 A−2;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩 A−3;グリセリン脂肪酸モノエステル B−1;4,4’−ビフェニレンジホスフィン酸テトラ
キス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)66
%、4−ビフェニレンホスフィン酸ビス(2、4−te
rt−ブチルフェニル)20%、トリス(2,4−ジ−
tert−ブチルフェニル)ホスファイト14%の混合
組成物 B−2;トリスノニルフェニルホスファイト[参考例
1]実施例1にて用いたポリカーボネート樹脂に、帯電
防止剤を配合しない以外はすべて実施例1と同様の方法
によりペレットを得た。得られたペレットを実施例1と
同様の方法により成形した。得られた成形板の評価結果
を表1に示した。
【0102】
【表1】
【0103】
【発明の効果】本発明の帯電防止性ポリカーボネート樹
脂組成物は、透明性、色相、耐熱色相安定性、耐熱帯電
防止性能に優れ、熱に強く、且つ粉塵の付着を継続的に
抑制できるので、特にヘッドランプレンズ用途において
極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/16 107 C09K 3/16 107D 108 108D 15/32 15/32 C G02B 1/04 G02B 1/04 H05F 1/00 H05F 1/00 K Fターム(参考) 4H025 AA62 AC07 4J002 CG001 CG011 CG031 EV258 EW117 EW176 FD030 FD037 FD050 FD070 FD100 FD106 FD108 FD130 FD160 GN00 GP01 5G067 AA16 CA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリカーボネート樹脂100重量
    部、(B)下記一般式(I)で表されるベンゼンスルホ
    ン酸ホスホニウム塩0.05〜5重量部および(C)下
    記一般式(II)で表されるリン系安定剤0.0001
    〜1重量部よりなる帯電防止性ポリカーボネート樹脂組
    成物。 【化1】 (式中、R1は水素原子、炭素数1〜35のアルキル
    基、炭素数6〜20のアラルキル基または炭素数5〜1
    5のアリール基を示し、R2は水素原子、炭素数1〜7
    のアルキル基、炭素数6〜20のアラルキル基または炭
    素数5〜15のアリール基を示し、R3、R4、R5およ
    びR6はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜5の
    アルキル基、炭素数6〜20のアラルキル基または炭素
    数5〜15のアリール基を示す。) 【化2】 (式中、R7、R8、R11およびR12はそれぞれ独立し
    て、水素原子、炭素数1〜40のアルキル基、炭素数6
    〜20のアラルキル基または炭素数5〜20のアリール
    基を示し、R9およびR10はそれぞれ独立して、水素原
    子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のア
    ラルキル基または炭素数5〜15のアリール基を示
    す。)
  2. 【請求項2】 さらに、ポリカーボネート樹脂100重
    量部に対して(D)下記一般式(III)で表されるベ
    ンゼンスルホン酸ナトリウム塩0.001〜0.1重量
    部を含む請求項1記載の帯電防止性ポリカーボネート樹
    脂組成物。 【化3】 (式中、R13は水素原子、炭素数1〜35のアルキル
    基、炭素数6〜20のアラルキル基または炭素数5〜1
    5のアリール基を示し、R14は水素原子、炭素数1〜7
    のアルキル基、炭素数6〜20のアラルキル基または炭
    素数5〜15のアリール基を示す。)
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のいずれか
    の帯電防止性ポリカーボネート樹脂組成物よりなるヘッ
    ドランプレンズ。
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