JP2002018817A - 装飾板 - Google Patents

装飾板

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JP2002018817A
JP2002018817A JP2000206300A JP2000206300A JP2002018817A JP 2002018817 A JP2002018817 A JP 2002018817A JP 2000206300 A JP2000206300 A JP 2000206300A JP 2000206300 A JP2000206300 A JP 2000206300A JP 2002018817 A JP2002018817 A JP 2002018817A
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flat
decorative plate
decorative
door
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JP2000206300A
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English (en)
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Takeshi Sasaki
武 佐々木
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高級感とインテリア性を有し、製造が比較的
容易であって、標準的な価格で提供することができる新
規な装飾板を提供することである。 【解決手段】 凹凸部と複数の平面部とを一方の面に有
する矩形の平板状木質基材からなり、前記凹凸部は前記
平板状木質基材の一方の一対の二辺に連接する前記平面
部を介して設けられると共に、前記平板状木質基材の前
記一方の一対の二辺に平行に、かつ、前記平板状木質基
材の他方の一対の二辺間を繋ぐ複数の帯状凹部と該帯状
凹部間に介在する前記平面部の表面と面一の表面を有す
る複数の帯状凸部とが等間隔に設けられた構成からなる
ことを特徴とする装飾板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内の壁面(腰壁
を含む)や収納扉、家具扉、あるいは、建具等の装飾に
用いられる装飾板に関し、特にドアや引き戸等の建具の
面材として用いられる装飾板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ドアや引き戸等の建具、あるい
は、収納扉や家具扉などの装飾としては、(1)框材で
框組みされると共に開口部に鏡材(鏡板)が嵌合された
框組み構成のもの、あるいは、(2)枠組み芯材等の芯
材を用いてその表裏に窓部を有する化粧板を貼着すると
共に、前記窓部に鏡材(鏡板)を額縁材で固設した框組
み風構成のもの、あるいは、(3)枠組み芯材等の芯材
を用いてその表裏に化粧板を貼着しただけのプレーンな
構成のものなどが一般的であるが、(1)の構成は高価
であり、(3)の構成は安っぽく見えるなどの理由か
ら、高級感があって、製造も比較的容易であり、また、
価格面においても標準的な価格であることなどから
(2)の構成が顧客に好ましいものとして受け入れらよ
うになり、ドアや引き戸等の建具、あるいは、収納扉や
家具扉などの装飾に多用されている。
【0003】その結果、(2)の框組み風構成は、ドア
や引き戸等の建具、あるいは、収納扉や家具扉などの装
飾の一般的な仕様と化したために、顧客に飽きられるよ
うになり、これに代わるドアや引き戸等の建具、あるい
は、収納扉や家具扉などの装飾に用いることができる高
級感とインテリア性を合わせ持った装飾板が要望されて
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
要望に鑑みてなされたものであり、その目的とすること
ろは、高級感とインテリア性を有し、製造が比較的容易
であって、標準的な価格で提供することができる新規な
装飾板を提供することであり、特にドアや引き戸等の建
具の装飾として用いることができる新規な装飾板を提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
達成するために、請求項1記載の本発明の装飾板は、凹
凸部と複数の平面部とを一方の面に有する矩形の平板状
木質基材からなり、前記凹凸部は前記複数の平面部間に
前記平板状木質基材の一方の一対の二辺に平行に、か
つ、前記平板状木質基材の他方の一対の二辺間を繋ぐ複
数の帯状凹部と該帯状凹部間に介在する前記平面部の表
面と面一の表面を有する複数の帯状凸部とが等間隔に設
けられた構成からなることを特徴とするものである。
【0006】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載する装飾板において、前記凹凸部が前記平面部を
介して複数設けられていることを特徴とするものであ
る。
【0007】また、請求項3に記載の発明は、請求項
1、2のいずれかに記載する装飾板において、前記凹凸
部を形成する前記帯状凹部が少なくとも5本設けられて
いることを特徴とするものである。
【0008】請求項1〜3のいずれかに記載の構成とす
ることにより、框組み風構成に代わる高級感とインテリ
ア性のある新規な意匠を有する装飾板とすることができ
る。
【0009】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
〜3のいずれかに記載する装飾板において、前記平面部
の前記表面と前記帯状凸部の前記表面とが平滑面であ
り、前記帯状凹部の底面が粗面であることを特徴とする
ものである。このように構成することにより、削り出し
たリアル感のある帯状凹部を形成することができる。
【0010】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
〜4のいずれかに記載する装飾板において、前記平板状
木質基材の前記凹凸部と前記複数の平面部とを有する面
に化粧仕上げが施されていることを特徴とするものであ
る。このように構成することにより、平板状木質基材と
して無垢材を用いることなく、たとえば、中密度繊維板
(MDF)、パーチクルボード、合板等を用いることが
でき、安価な装飾板とすることができる。
【0011】また、請求項6に記載の発明は、請求項5
に記載する装飾板において、前記化粧仕上げが化粧シー
トを前記平板状木質基材の前記凹凸部と前記複数の平面
部とを有する面に貼着されたものであることを特徴とす
るものである。このように構成することにより、生産性
と意匠性において優れた装飾板とすることができる。
【0012】また、請求項7に記載の発明は、請求項6
に記載する装飾板において、前記化粧シートが表出面側
の最表面に電離放射線硬化型樹脂からなる表面保護層を
形成した合成樹脂製フィルムからなることを特徴とする
ものである。このように構成することにより、擦傷性、
摩耗性に優れた装飾板とすることができる。
【0013】また、請求項8に記載の発明の装飾板を用
いたドアないし引き戸は、請求項1〜7のいずれかに記
載する装飾板をドアないし引き戸用面材としてドアない
し引き戸用芯材の表裏に貼着したことを特徴とするもの
である。このように構成することにより、框組み風構成
に代わる目新しい意匠(装飾)を有するドアないし引き
戸を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】上記の本発明について、図面等を
用いて以下に説明する。図1は本発明にかかる装飾板の
第1の実施形態を示す平面図、図2は図1のX−X線の
拡大断面図、図3は本発明にかかる装飾板の第2の実施
形態を示す図2に対応する図、図4は本発明にかかる装
飾板に用いる化粧シートの模式的な層構成を示す断面
図、図5は本発明にかかる装飾板に用いる化粧シートの
具体的な一実施例を示す断面図、図6は本発明にかかる
装飾板に用いる化粧シートの具体的な他の実施例を示す
断面図、図7は本発明にかかる装飾板を用いたドアない
し引き戸の一例を示す分解平面図、図8は本発明にかか
る装飾板の第3の実施形態を示す平面図であり、図中の
1,1’,1''は装飾板、2は凹凸部、3は平面部、
4,4’,4''は化粧シート、5は枠組み芯材、10は平
板状木質基材、20は帯状凸部、21は帯状凹部、41,4
1’,41''は合成樹脂製シート、42,42’,42''はプラ
イマー層、43は表面保護層、44はエンボス模様、45はワ
イピングインキ、46は絵柄印刷層、47はベタ印刷層、48
は接着剤層をそれぞれ示す。
【0015】図1は本発明にかかる装飾板の第1の実施
形態を示す平面図、図2は図1のX−X線の拡大断面図
であって、装飾板1は、ドアないし引き戸用面材として
供せられるものである。前記装飾板1は、矩形の平板状
木質基材10の一方の面の中央部に前記平板状木質基材10
の長辺に平行に6本の帯状凹部21を溝加工により等間隔
に(帯状凹部21の溝幅と同じ幅で)形成することにより
隣接する前記帯状凹部21間に5本の帯状凸部20を形成し
た凹凸部2となし、これにより前記平板状木質基材10の
一方の面に前記凹凸部2と前記凹凸部2以外の部分から
なる平面部3とを構成したものである。このように構成
することにより、左右両側(図1上)に前記平面部3
を、中央部(図1上)に前記凹凸部2を配置した目新し
い高級感のある意匠を有する装飾板1を得ることができ
る。そして、このように構成した装飾板1は、ドアない
し引き戸用芯材の表裏に貼着するだけで、新規なデザイ
ンドアないし引き戸とすることができる。図1に示した
装飾板1は、平板状木質基材10が無垢材である場合は、
この状態でドアないし引き戸用面材として用いることも
できるし、また、表面保護の目的や意匠性の面から必要
に応じて前記平面部3および前記凹凸部2に塗装を施し
てもよい。また、平板状木質基材10が中密度繊維板(M
DF)やパーチクルボード、ハードボード、合板等であ
る場合は、前記平面部3および前記凹凸部2に化粧仕上
げとして意匠性向上や表面物性向上のための絵柄印刷層
や表面保護層等を転写により設けてもよいし、また、塗
装を施す、あるいは、化粧シートを貼着してもよいが、
後述する理由により、化粧仕上げとして化粧シートを用
いるのが最も好ましい。また、前記帯状凹部21の形成
は、たとえば、NCルーターやVカットマシーンといっ
た周知の加工機を用いることにより容易に形成すること
ができる。
【0016】図3は本発明にかかる装飾板の第2の実施
形態を示す図2に対応する図であって、装飾板1’は、
図1に示した装飾板1の平板状木質基材10が中密度繊維
板(MDF)やパーチクルボード、ハードボード、合板
等からなり、化粧シート4を前記平板状木質基材10の前
記平面部3および前記凹凸部2に沿うように前記平板状
木質基材10の前記平面部3および前記凹凸部2を設けた
面全面に接着剤(図示せず)を介して貼着した化粧仕上
げの一つの態様を示したものである。このように構成す
ることにより、全体的な意匠は前記平面部3と前記凹凸
部2とからなる平板状木質基材10で表現することができ
ると共に、前記平面部3と前記凹凸部2の部分的な意匠
は化粧シート4に印刷等により形成する意匠(絵柄、
艶、色調、エンボス模様等)で表現することができるた
めに、多彩な意匠表現が可能となり、框組み風構成(意
匠)に代わる目新しい意匠を有する装飾板とすることが
できる。また、化粧シート4を用いることにより、色々
な意匠(絵柄、艶、色調、エンボス模様等)を容易に表
現することができる共に、化粧シート4の最表出面に保
護層を設けることにより、耐擦傷性、耐摩耗性、耐汚染
性等の表面物性を容易に付与することができ、さらに、
製造も容易であることなどから化粧仕上げとして化粧シ
ート4を用いることが最も好ましい。ところで、前記平
板状木質基材10に化粧シート4を貼着して装飾板1’を
製造する方法としては、真空プレス機や曲面ラミネータ
のような周知の加工機を用いることにより容易に製造す
ることができる。
【0017】次に、色々な意匠(絵柄、艶、色調、エン
ボス模様等)を容易に表現することができる共に、耐擦
傷性、耐摩耗性、耐汚染性等の表面物性を容易に付与す
ることができる化粧シート4について説明する。化粧シ
ート4は、塩化ビニルフィルムやポリエチレン、ポリプ
ロピレン等のオレフィン系フィルムに適当な絵柄模様を
印刷等により形成し、必要に応じて、エンボス加工やワ
イピング加工を施すなどした周知の化粧シートを適宜用
いることができるが、ドアや引き戸の面材となる装飾板
は、ドアや引き戸の表面に設けられるために、家具類の
搬入や移動時の衝突傷、また、バリアフリー住宅などで
発生する車椅子等の衝突傷、あるいは、室内で飼育する
ようになった犬猫による引っ掻き傷等が生じ易く、図4
に示すように合成樹脂製シート41の一方の面にプライマ
ー層42を介して電離放射線硬化型樹脂からなる保護層43
を設けた構成とするのが、耐擦傷性、耐磨耗性、耐汚染
性等の表面物性に優れることから特に好ましい。
【0018】前記合成樹脂製シート41としては、低密度
ポリエチレン(線状低密度ポリエチレンを含む),中密
度ポリエチレン,高密度ポリエチレン,エチレンαオレ
フィン共重合体,ホモポリプロピレン,ポリメチルペン
テン,ポリブテン,エチレン−プロピレン共重合体,プ
ロピレン−ブテン共重合体,エチレン−酢酸ビニル共重
合体,エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、あるい
は、これらの混合物等のオレフィン系熱可塑性樹脂、ポ
リエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレー
ト,ポリエチレンナフタレート,ポリエチレンナフタレ
ート−イソフタレート共重合体,ポリカーボネート,ポ
リアリレート等の熱可塑性エステル系樹脂、ポリメタア
クリル酸メチル,ポリメタアクリル酸エチル,ポリアク
リル酸エチル,ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系熱
可塑性樹脂、ナイロン−6,ナイロン−66等のポリアミ
ド系熱可塑性樹脂、あるいは、ポリイミド、ポリウレタ
ン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン樹脂等の非ハロゲン系熱可塑性樹脂が昨今の環境
問題を考慮すると適当である。また、前記合成樹脂製シ
ート41はこれら熱可塑性樹脂の単層シートであってもよ
いし、これら熱可塑性樹脂を積層した複層シートであっ
てもよい。しかし、本発明の化粧シート4に用いる合成
樹脂製シート41には、通常、印刷絵柄やエンボス模様を
設ける印刷やエンボス等の加工が施されるために、これ
らの適性が要求されると共に安価である必要があり、こ
れらを考慮するとオレフィン系熱可塑性樹脂が好まし
い。
【0019】また、前記オレフィン系熱可塑性樹脂から
なる合成樹脂製シート41は、無延伸の状態、あるいは、
1軸ないし2軸方向に延伸した状態のいずれの状態のシ
ートであってもよいし、また、顔料等を添加した着色シ
ートであっても構わないが、この合成樹脂製シート41の
厚さとしては、概ね60〜300 μm程度が好ましい。ま
た、必要に応じて、この合成樹脂製シート41の一方の面
ないし両方の面にコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾ
ン処理等の易接着処理を施してもよい。また、この合成
樹脂製シート41を構成するオレフィン系熱可塑性樹脂に
は適宜、周知の酸化防止剤、光安定剤、紫外線防止剤、
あるいは、難燃性を付与するための無機充填剤、あるい
は、意匠性を付与するための発泡剤等の各種の添加剤を
添加することができる。ところで、上記着色シートに用
いる顔料としては、耐熱性や耐候性を考慮すると周知の
無機系顔料が適当である。
【0020】また、前記保護層43としては、耐擦傷性、
耐磨耗性、耐汚染性等の表面物性を向上させるために設
けられるものであり、この保護層43を形成する樹脂とし
ては、たとえば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウ
レタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹
脂、あるいは、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリブ
テン,ポリブタジエン,ポリイソプレン等のポリオレフ
ィンの1種ないしエチレン,プロピレン,ブテン,ブタ
ジエン,イソプレン等のオレフィンの2種以上の共重合
体、あるいは、炭素数が4以上のαオレフィンの共重合
体(線状低密度ポリエチレン)、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、あ
るいは、これらの1種ないしそれ以上からなる混合樹脂
等を挙げることができる。また、表面保護層の形成方法
としては、たとえば、前記樹脂を溶液化したもの、ある
いは、加熱溶融したものを周知のグラビア印刷法、ロー
ルコート法、あるいは、押し出し塗工法等の塗工手段を
適宜用いて塗工するなり、あるいは、上記樹脂をフィル
ム化したものを周知のドライラミネーション法等で貼合
することにより形成することができるが、電離放射線硬
化型樹脂で形成するのが特に好適である。
【0021】電離放射線硬化型樹脂とは、電離放射線を
照射することにより架橋重合反応を起こし3次元の高分
子構造に変化する樹脂である。電離放射線は、電磁波ま
たは荷電粒子線のうち分子を重合、架橋し得るエネルギ
ー量子を有するものを意味し、可視光線、紫外線(近紫
外線、真空紫外線等)、X線、電子線、イオン線等があ
る。通常は紫外線や電子線が用いられる。紫外線源とし
ては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボ
ンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドラ
ンプ灯の光源が使用できる。紫外線の波長としては、通
常1900〜3800Åの波長域が主として用いられ、また、電
子線源としては、コックロフトワルトン型、バンデグラ
フト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直
線型、ダイナミトロン型、高周波型灯の各種電子線加速
器を用い、100 〜1000KeV、好ましくは100 〜300 K
eVのエネルギーをもつ電子を照射するものを使用でき
る。
【0022】前記保護層43を形成する電離放射線硬化型
樹脂としては、分子中に、(メタ)アクリロイル基、
(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽
和基、又はエポキシ基等のカチオン重合性官能基を有す
る単量体、プレポリマー又はポリマー(以下、これらを
総称して化合物と呼称する)からなる。これら単量体、
プレポリマー、及びポリマーは、単体で用いるか、或い
は複数種混合して用いる。尚、本明細書で(メタ)アク
リレートとは、アクリレート又はメタアクリレートの意
味で用いる。
【0023】ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリ
マーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウ
レタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリ
レート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン
(メタ)アクリレート、ポリビニルピロリドン等が挙げ
られる。このプレポリマーは、通常、分子量が10000 程
度以下のものが用いられる。分子量が10000 を超えると
硬化した樹脂層の耐擦傷性、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱
性等の表面物性が不足する。上記のアクリレートとメタ
アクリレートは共用し得るが、電離放射線での架橋硬化
速度という点ではアクリレートの方が速い為、高速度、
短時間で能率よく硬化させるという目的ではアクリレー
トの方が有利である。
【0024】カチオン重合性官能基を有するプレポリマ
ーとしては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラッ
ク型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂等のエポキシ系
樹脂、脂肪族系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテ
ル、ウレタン系ビニルエーテル、エステル系ビニルエー
テル等のビニルエーテル系樹脂、環状エーテル化合物、
スピロ化合物等のプレポリマーが挙げられる。
【0025】ラジカル重合性不飽和基を有する単量体の
例としては、(メタ)アクリレート化合物の単官能単量
体として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、メト
キシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メ
タ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2エチルヘキシル(メタ)アクリレート、N,N−
ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N
−ジベンジルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウ
リル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリ
レート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フ
ェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒド
ロフルフリル(メタ)アクリレート、メトキシプロピレ
ングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アク
リロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレ
ート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイド
ロゲンテレフタレート等が挙げられる。
【0026】また、ラジカル重合性不飽和基を有する多
官能単量体として、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロ
ピレングリコール(メタ)アクリレート、ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ビスフェノール−A−ジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオ
キサイドトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンポリエチレン
オキサイドトリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)
アクリロイルオキシエチルフォスフェ−ト等が挙げられ
る。
【0027】カチオン重合性官能基を有する単量体は、
上記カチオン重合性官能基を有するプレポリマーの単量
体を用いることができる。
【0028】上記の電離放射線硬化型樹脂は電子線を照
射すれば十分に硬化するが、紫外線を照射して硬化させ
る場合には、増感剤として光重合開始剤を添加する。ラ
ジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合の光重合開
始剤は、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキ
サントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、
ミヒラーベンゾイルベンゾエート、ミヒラーケトン、ジ
フェニルサルファイド、ジベンジルジサルファイド、ジ
エチルオキサイト、トリフェニルビイミダゾール、イソ
プロピル−N,N−ジメチルアミノベンゾエート等を単
独又は混合して用いることができる。又、カチオン重合
性官能基を有する樹脂系の場合は、芳香族ジアゾニウム
塩、芳香族スルホニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾ
インスルホン酸エステル、フリールオキシスルホキソニ
ウムジアリルヨードシル塩等を単独又は混合物として用
いることができる。尚、これら光重合開始剤の添加量は
一般に、電離放射線硬化性樹脂100 重量部に対して、0.
1 〜10重量部程度である。また、この電離放射線硬化性
樹脂で保護層を形成する方法としては、たとえば、この
電離放射線硬化性樹脂を溶液化し、グラビアコート法、
ロールコート法等の周知の塗工法で塗工することにより
形成することができる。この場合の塗工量としては、固
形分として概ね5〜30g/m2 が適当であり、より好ま
しくは15〜25g/m2 である。
【0029】また、電離放射線硬化性樹脂から形成され
た保護層43に、より一層耐擦傷性、耐磨耗性を付与する
場合には、粉末状の酸化アルミニウム、炭化珪素、二酸
化珪素、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、マグ
ネシウムパイロボレート、酸化亜鉛、窒化珪素、酸化ジ
ルコニウム、酸化クロム、酸化鉄、窒化硼素、ダイアモ
ンド、金剛砂、ガラス繊維等の研磨材を加えることによ
り達成することができる。この研磨材の電離放射線硬化
性樹脂100 重量部に対する割合は1〜80重量部が適当で
ある。
【0030】また、前記プライマー層42としては、ア
クリル樹脂とウレタン樹脂との共重合体と、イソシア
ネートとからなる樹脂で形成されたものである。すなわ
ち、のアクリル樹脂とウレタン樹脂との共重合体は、
末端に水酸基を有するアクリル重合体成分(成分A)、
両末端に水酸基を有するポリエステルポリオール成分
(成分B)、ジイソシアネート成分(成分C)を配合し
て反応させてプレポリマーとなし、該プレポリマーにさ
らにジアミンなどの鎖延長剤(成分D)を添加して鎖延
長することで得られるものである。この反応によりポリ
エステルウレタンが形成されると共にアクリル重合体成
分が分子中に導入され、末端に水酸基を有するアクリル
−ポリエステルウレタン共重合体が形成される。そし
て、このアクリル−ポリエステルウレタン共重合体の末
端の水酸基をのイソシアネートと反応させて硬化させ
たものがプライマー層42である。
【0031】前記成分Aは、末端に水酸基を有する直鎖
状のアクリル酸エステル重合体が用いられる。具体的に
は、末端に水酸基を有する直鎖状のポリメチルメタクリ
レート(PMMA)が耐候性(特に光劣化に対する特
性)に優れ、ウレタンと共重合させて相溶化するのが容
易である点から好ましい。前記成分Aは共重合体におい
てアクリル樹脂成分となるものであり、分子量5000〜70
00(重量平均分子量)のものが耐候性、接着性が特に良
好であるために好ましく用いられる。また、前記成分A
は両末端に水酸基を有するもののみを用いてもよいが、
片末端に共役二重結合が残っているものを上記の両末端
に水酸基を有するものと混合して用いてもよい。共役二
重結合が残っているアクリル重合体を混合することによ
り、プライマー層42と接する層、たとえば、保護層43の
樹脂に電離放射線硬化型樹脂を用いた場合に、該電離放
射線硬化型樹脂とアクリル重合体の共役二重結合が反応
するために特に電離放射線硬化型樹脂との間の接着性を
向上させることができる。
【0032】前記成分Bは、ジイソシアネートと反応し
てポリエステルウレタンを形成し、共重合体においてウ
レタン樹脂成分を構成する。成分Bは両末端に水酸基を
有するポリエステルジオールが用いられる。このポリエ
ステルジオールとしては、芳香族またはスピロ環骨格を
有するジオール化合物とラクトン化合物またはその誘導
体、またはエポキシ化合物との付加反応生成物、二塩基
酸とジオールとの縮合生成物、および環状エステル化合
物から誘導されるポリエステル化合物等を挙げることが
できる。上記ジオールとしては、エチレングリコール、
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブタン
ジオール、ヘキサンジオール、メチルペンタンジオール
等の短鎖ジオール、1,4シクロヘキサンジメタノール
などの脂環族短鎖ジオール等を挙げることができる。ま
た、上記二塩基酸としては、アジピン酸、フタル酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸等を挙げることができる。ポ
リエステルポリオールとして好ましいのは、酸成分とし
てアジピン酸またはアジピン酸とテレフタル酸の混合
物、特にアジピン酸が好ましく、ジオール成分として3
−メチルペンタンジオールおよび1,4シクロヘキサン
ジメタノールを用いたアジペート系ポリエステルであ
る。
【0033】前記プライマー層42において、成分Bと成
分Cとが反応して形成されるウレタン樹脂成分は、該プ
ライマー層42に柔軟性を与え、合成樹脂製シート41との
接着性に寄与する。また、アクリル重合体からなるアク
リル樹脂成分は、前記プライマー層42において耐候性お
よび耐ブロッキング性に寄与する。ウレタン樹脂におい
て、成分Bの分子量は前記プライマー層42に柔軟性を十
分に発揮可能なウレタン樹脂が得られる範囲であればよ
く、アジピン酸またはアジピン酸とテレフタル酸の混合
物と、3−メチルペンタンジオールおよび1,4シクロ
ヘキサンジメタノールからなるポリエステルジオールの
場合、500 〜5000(重量平均分子量)が好ましい。
【0034】成分Cは、1分子中に2個のイソシアネー
ト基を有する脂肪族または脂環族のジイソシアネート化
合物が用いられる。このジイソシアネートとしては、た
とえば、テトラメチレンジイソシアネート、2,2,4(2,4,
4)-1,6ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、4,4'ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート、1,4'シクロヘキシルジイソシアネート等を挙
げることできる。ジイソシアネート成分としては、イソ
ホロンジイソシアネートが物性およびコストが優れる点
で好ましい。上記の成分A〜Cを反応させる場合のアク
リル重合体、ポリエステルポリオール、および、後述す
る鎖延長剤の合計の水酸基(アミノ基の場合も含める)
と、イソシアネート基の当量比はイソシアネート基が過
剰となるようにする。
【0035】上記の三成分A、B、Cを60〜120 ℃で2
〜10時間程度反応させると、ジイソシアネートのイソシ
アネート基がポリエステルポリオール末端の水酸基と反
応してポリエステルウレタン樹脂成分が形成されると共
にアクリル重合体末端の水酸基にジイソシアネートが付
加した化合物も混在し、過剰のイソシアネート基および
水酸基が残存した状態のプレポリマーが形成される。こ
のプレポリマーに鎖延長剤として、たとえば、イソホロ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のジアミンを加
えてイソシアネート基を該鎖延長剤と反応させ、鎖延長
することでアクリル重合体成分がポリエステルウレタン
の分子中に導入され、末端に水酸基を有するのアクリ
ル−ポリエステルウレタン共重合体を得ることができ
る。
【0036】こののアクリル−ポリエステルウレタン
共重合体に、のイソシアネートを加えると共に、塗工
法、塗工量(乾燥後の)を考慮して必要な粘度に調節し
た塗工液となし、たとえば、グラビアコート法、ロール
コート法等の周知の塗工法で塗工することにより、プラ
イマー層42を形成することができる。前記プライマー層
42の乾燥後の塗工量としては、1〜20g/m2が適当であ
り、好ましくは1〜5g/m2である。また、前記プライマ
ー層42は、上記樹脂以外に必要に応じてシリカ微粉末な
どの充填剤、光安定剤、着色剤等の添加剤を添加した層
としてもよい。また、のイソシアネートとしてはの
アクリル−ポリエステルウレタン共重合体の水酸基と反
応して架橋硬化させることが可能なものであればよく、
たとえば、2価以上の脂肪族または芳香族イソシアネー
トが使用でき、特に熱変色防止、耐候性の点から脂肪族
イソシアネートが望ましい。具体的には、トリレンジイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4'- ジ
シクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、リジンジイソシアネートの単量
体、または、これらの2量体、3量体などの多量体、あ
るいは、これらのイソシアネートをポリオールに付加し
た誘導体(アダクト体)のようなポリイソシアネートな
どを挙げることができる。
【0037】また、前記化粧シート4と平板状木質基材
10を接着する接着剤(図示せず)としては、たとえば、
アクリル系、酢酸ビニル系、ウレタン系、エポキシ系等
の樹脂からなる接着剤を用いることにより、容易に両者
を接着することができる。
【0038】次に、本発明の装飾板に用いる化粧シート
4の具体的な実施例について説明する。図5は本発明に
かかる装飾板に用いる化粧シートの具体的な一実施例を
示す断面図であって、化粧シート4’は前記化粧シート
4の具体的な一つの態様を示したものであって、合成樹
脂製透明シート41’の一方の面にエンボス加工を施して
エンボス模様44を設け、その上からワイピング処理を施
して前記エンボス模様44の凹部内にワイピングインキ45
を充填した後に、表出面全面にプライマー層42を設け、
該プライマー層42上に電離放射線硬化型樹脂からなる保
護層43を形成すると共に前記合成樹脂製透明シート41’
の他方の面にプライマー層42’を介して絵柄印刷層46、
ベタ印刷層47を形成したものである。この化粧シート
4’を該化粧シート4’の前記保護層43が表出するよう
に平板状木質基材10の平面部3と凹凸部2を設けた面全
面に前記平面部3と前記凹凸部2に沿うように接着剤
(図示せず)を介して貼着することにより、左右方向の
中央部(図1上)に前記凹凸部2で構成された凹凸模様
を有すると共に、表面に多様な模様を形成した目新しい
高級感のある意匠を有する本発明の装飾板1’(図3参
照)とすることができる。
【0039】図6は本発明にかかる装飾板に用いる化粧
シートの具体的な他の実施例を示す断面図であって、化
粧シート4''は前記化粧シート4の具体的な別の態様を
示したものであって、合成樹脂製シート41''の少なくと
も一方の面にコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処
理などの易接着処理を施して後に、該易接着処理面(図
示せず)にプライマー層42''を設け、該プライマー層4
2''上にベタ印刷層47、絵柄印刷層46を順に印刷形成
し、さらに前記絵柄印刷層46上に2液硬化型ウレタン樹
脂等の周知ドライラミネーション用接着剤で形成した接
着剤層48を介して合成樹脂製透明シート41’が周知のド
ライラミネーション法で貼合され、該合成樹脂製透明シ
ート41’の表面にエンボス加工を施してエンボス模様44
を設け、その後、図5に示した化粧シート4’と同様
に、エンボス模様44の上からワイピング処理を施して前
記エンボス模様44の凹部内にワイピングインキ45を充填
した後に、表面にプライマー層42を設け、該プライマー
層42上に電離放射線硬化型樹脂からなる保護層43を形成
したものである。この化粧シート4''は該化粧シート
4''の前記保護層43が表出するように平板状木質基材10
の平面部3と凹凸部2を設けた面全面に前記平面部3と
前記凹凸部2に沿うように接着剤(図示せず)を介して
貼着することにより、左右方向の中央部(図1上)に前
記凹凸部2で構成された凹凸模様を有すると共に、表面
に多様な模様を形成した目新しい高級感のある意匠を有
する本発明の装飾板1’(図3参照)とすることができ
る。ところで、前記合成樹脂製シート41''は、一般的に
は着色シートが用いられるが、無着色シートであっても
よい。
【0040】次に、図5に示した前記合成樹脂製透明シ
ート41’の他方の面に設けるプライマー層42’は、オレ
フィン系熱可塑性樹脂からなる合成樹脂製透明シート4
1’と絵柄印刷層46あるいはベタ印刷層47等の印刷層と
の接着性を向上させるために設けるものであり、上記で
説明したプライマー層42と同様の樹脂を用いるのが好ま
しく、形成方法も前記プライマー層42の形成方法と同じ
である。また、図6に示した合成樹脂製シート41''に設
けるプライマー層42''は、前記合成樹脂製シート41''と
ベタ印刷層47などの印刷層との接着性を向上させるため
に設けるものであり、前記合成樹脂製シート41''がオレ
フィン系熱可塑性樹脂からなる場合には、上記で説明し
たプライマー層42と同様の樹脂を用いるのが好ましく、
形成方法も前記プライマー層42の形成方法と同じであ
る。
【0041】そして、前記エンボス模様44は加熱プレス
やヘアライン加工などにより形成することができる。エ
ンボス模様44としては、たとえば、導管溝、石板表面凹
凸、布表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万
線条溝等である。
【0042】また、前記絵柄印刷層46および前記ベタ印
刷層47は、一般的にはグラビア印刷、オフセット印刷、
シルクスクリーン印刷等の周知の印刷法でインキを用い
て形成することができる。前記絵柄印刷層46としては、
たとえば、木目模様、石目模様、布目模様、皮紋模様、
幾何学模様、文字、記号、線画、各種抽象模様柄であ
り、前記ベタ印刷層47としては、隠蔽性を有する着色イ
ンキでベタ印刷したものである。図5、6においては、
前記絵柄印刷層46および前記ベタ印刷層47の両方を設け
た構成を示したが、いずれか一方の構成であっても構わ
ない。
【0043】また、前記絵柄印刷層46および前記ベタ印
刷層47に用いるインキとしては、ビヒクルとして、塩素
化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリ
オレフィン、ポリエステル、イソシアネートとポリオー
ルからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂等を1種ない
し2種以上混合して用い、これに顔料、溶剤、各種補助
剤等を加えてインキ化したものを用いることができる
が、環境問題を考慮すると、ポリエステル、イソシアネ
ートとポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリ
ル、ポリ酢酸ビニル、セルロース系樹脂、ポリアミド系
樹脂等の1種ないし2種以上混合した非塩素系のビヒク
ルが適当であり、より好適にはポリエステル、イソシア
ネートとポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリ
ル、ポリアミド系樹脂等の1種ないし2種以上混合した
ものである。
【0044】次に、上記した装飾板1、1’を用いて得
られるドアないし引き戸について説明する。図7に示す
ように、角材等からなる枠組み芯材5に接着剤(たとえ
ば、上記した化粧シート4と平板状木質基材10を接着す
る接着剤と同じ接着剤)を介して、たとえば、上記した
装飾板1’、1’を前記枠組み芯材5の表裏に貼着して
ドアないし引き戸の概略形状を形成すると共に四周縁を
仕上げカットした後に、仕上げカット面に塗装やエッジ
テープを貼着して化粧を施し、ドアノブや把手などの金
具を取り付けることにより、容易にドアないし引き戸を
得ることができ、また、得られたドアないし引き戸は、
框組み風構成に代わる目新しい意匠を有するドアないし
引き戸とすることができる。
【0045】図8は本発明にかかる装飾板の第3の実施
形態を示す要部平面図であって、装飾板1''は矩形の平
板状木質基材10の一方の面の長辺側端部と中央部を除く
2箇所に長辺に平行な帯状凹部21と帯状凸部20とからな
る凹凸部2、2を設けて該凹凸部2、2以外の部分を平
面部3としたものである。
【0046】ところで、今まで例示した形態は、凹凸部
2を構成する帯状凹部21を6本としたが、これは一例を
示したものであってこれに限るものではなく、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲であれば、何本設けても構わない
し、また、凹凸部2を設ける箇所についても2箇所に限
るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれ
ば、何箇所設けても構わない。また、本発明の装飾板を
ドアないし引き戸の面材として用いる場合には、面材の
一部に、たとえば、長方形状のくり抜き加工を施してガ
ラス等を嵌め込むように構成してもよいし、また、面材
の枠組み芯材側の面に、たとえば、紙層/ポリエチレン
層/紙層からなる防湿シートを貼着した構成として、面
材の枠組み芯材側からの吸放湿(水)を防止して面材の
反りや割れを防止するようにしてもよい。また、本発明
の装飾板をドアないし引き戸用面材として用いた例を示
したが、これに限るものではなく、たとえば、収納扉や
家具扉、あるいは、壁面(腰壁を含む)に用いても構わ
ない。さらに、本発明の装飾板を、該装飾板の凹凸部2
が天地方向に平行となるように設けた例を示したが、天
地方向に直交する方向に設けた構成としてもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明は、今まで縷々説明してきたよう
に、框組み風構成に代わる目新しい意匠を有する装飾板
であって、高級感とインテリア性を合わせ持ち、製造が
比較的容易であることなどから価格も標準的な価格で提
供することができるという効果を奏するものである。ま
た、本発明の装飾板はドアや引き戸等の建具の面材とし
て用いることができ、この場合は枠組み芯材の表裏に装
飾板を接着剤を介して貼着するだけで容易に高級感とイ
ンテリア性を合わせ持ったデザインドアないし引き戸を
得ることができ、従来の框組み構成、あるいは、框組み
風構成に比べて框部、鏡部、額部等の部材のそれぞれの
製造工程やアッセンブリー工程が省略でき、それだけ安
価に提供することができるという効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる装飾板の第1の実施形態を示す
平面図である。
【図2】図1のX−X線の拡大断面図である。
【図3】本発明にかかる装飾板の第2の実施形態を示す
図2に対応する図である。
【図4】本発明にかかる装飾板に用いる化粧シートの模
式的な層構成を示す断面図である。
【図5】本発明にかかる装飾板に用いる化粧シートの具
体的な一実施例を示す断面図である。
【図6】本発明にかかる装飾板に用いる化粧シートの具
体的な他の実施例を示す断面図である。
【図7】本発明にかかる装飾板を用いたドアないし引き
戸の一例を示す分解平面図である。
【図8】本発明にかかる装飾板の第3の実施形態を示す
平面図である。
【符号の説明】
1,1’,1'' 装飾板 2 凹凸部 3 平面部 4,4’,4'' 化粧シート 5 枠組み芯材 10 平板状木質基材 20 帯状凸部 21 帯状凹部 41、41’、41'' 合成樹脂製シート 42、42’、42'' プライマー層 43 表面保護層 44 エンボス模様 45 ワイピングインキ 46 絵柄印刷層 47 ベタ印刷層 48 接着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04F 13/10 E04F 13/10 A E06B 3/84 E06B 3/84 Fターム(参考) 2B002 AA02 AA03 AA06 AA10 BB04 2B250 AA11 BA03 CA11 FA02 FA33 GA03 2E016 HA10 JA01 JA11 LA03 LA14 LA15 LB05 LB12 LC03 LD02 MA11 NA01 2E110 AA57 AB04 AB23 BA02 BA12 BB02 BB03 BB12 BB22 GB42W GB62W GB62X 4F100 AK01B AK01C AK03 AK25 AK51 AP00A AR00B AT00D BA03 BA04 BA05 BA10B BA10C DD01A DD07A GB07 GB08 GB84 HB00 HB00B HB21 JB14C JK15A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹凸部と複数の平面部とを一方の面に有
    する矩形の平板状木質基材からなり、 前記凹凸部は前
    記複数の平面部間に前記平板状木質基材の一方の一対の
    二辺に平行に、かつ、前記平板状木質基材の他方の一対
    の二辺間を繋ぐ複数の帯状凹部と該帯状凹部間に介在す
    る前記平面部の表面と面一の表面を有する複数の帯状凸
    部とが等間隔に設けられた構成からなることを特徴とす
    る装飾板。
  2. 【請求項2】 前記凹凸部が前記平面部を介して複数設
    けられていることを特徴とする請求項1記載の装飾板。
  3. 【請求項3】 前記凹凸部を形成する前記帯状凹部が少
    なくとも5本設けられていることを特徴とする請求項
    1、2のいずれかに記載の装飾板。
  4. 【請求項4】 前記平面部の前記表面と前記帯状凸部の
    前記表面とが平滑面であり、前記帯状凹部の底面が粗面
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の装飾板。
  5. 【請求項5】 前記平板状木質基材の前記凹凸部と前記
    複数の平面部とを有する面に化粧仕上げが施されている
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の装飾
    板。
  6. 【請求項6】 前記化粧仕上げが化粧シートを前記平板
    状木質基材の前記凹凸部と前記複数の平面部とを有する
    面に貼着されたものであることを特徴とする請求項5記
    載の装飾板。
  7. 【請求項7】 前記化粧シートが表出面側の最表面に電
    離放射線硬化型樹脂からなる表面保護層を形成した合成
    樹脂製フィルムからなることを特徴とする請求項6記載
    の装飾板。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の装飾板
    をドアないし引き戸用面材としてドアないし引き戸用芯
    材の表裏に貼着したことを特徴とする装飾板を用いたド
    アないし引き戸。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7761997B2 (en) 2002-06-28 2010-07-27 Masonite International Corporation Method of forming a composite door structure
KR101228352B1 (ko) * 2012-07-19 2013-02-01 주식회사 씨쓰리 마감캡이 구비된 도어

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7761997B2 (en) 2002-06-28 2010-07-27 Masonite International Corporation Method of forming a composite door structure
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