JP2002016913A - トランスコーディング方法およびトランスコーディング装置 - Google Patents

トランスコーディング方法およびトランスコーディング装置

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JP2002016913A
JP2002016913A JP2000195050A JP2000195050A JP2002016913A JP 2002016913 A JP2002016913 A JP 2002016913A JP 2000195050 A JP2000195050 A JP 2000195050A JP 2000195050 A JP2000195050 A JP 2000195050A JP 2002016913 A JP2002016913 A JP 2002016913A
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Shinichi Mine
伸一 峰
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Original Assignee
Yamaha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画質の著しい劣化を伴うことなく、効率的に
符号化データの変換を行うことができるトランスコーデ
ィング方法およびトランスコーディング装置を提供す
る。 【解決手段】 動画像を構成する複数のピクチャから量
子化を含む符号化処理により得られた第1符号化データ
を、第2符号化データに変換する。具体的には、各ピク
チャを構成する複数のマクロブロックの各々に対応する
第1符号化データに対して上記量子化に対応する逆量子
化を施し、各マクロブロックが他のピクチャを構成する
マクロブロックの上記符号化処理に際して参照された程
度を表す被参照度を求めるとともに、各マクロブロック
に対応する逆量子化後の第1符号化データに対し、当該
マクロブロックの被参照度に応じた再量子化スケールを
用いた再量子化を施して第2符号化データを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動画像データを符
号化して伝送する技術に係り、特に、ある伝送レートを
想定して生成された符号化データを、異なる伝送レート
に対応する符号化データに変換するためのトランスコー
ディング方法およびトランスコーディング装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来よりISO/IECのMPEG(Mo
ving Picture Experts Group)1等に代表される各種の
動画像符号化方法が提案されている。さらに、これらの
符号化方法を用いて得られた符号化データを、様々な通
信システムを用いて伝送することが検討されるに至って
いる。
【0003】ところで、このような符号化方法によって
得られた符号化データを、伝送レートが相互に異なる複
数のネットワークを介して伝送しなければならない場合
がある。例えば、社内LANやイントラネット等の高速
ネットワーク(伝送レート;10乃至100Mbps)
と、ISDN(伝送レート;最高128kbps)等の
低速ネットワークの双方を介して符号化データを伝送す
る場合等である。このような場合、各ネットワーク間に
トランスコーディング装置を介在させ、高速ネットワー
クの伝送レートを想定した符号化により得られた符号化
データを、低速ネットワークに対応する伝送レートに変
換する必要がある。
【0004】ここで、図8は、従来のトランスコーディ
ング装置の構成例を模式的に示すブロック図である。な
お、ここでは、トランスコーディング装置50が、MP
EG1方式の符号化処理によって得られた第1符号化デ
ータ(すなわち、量子化されたDCT(Discrete Cosin
e Transform)係数の可変長符号)を受信する場合を想
定する。
【0005】同図に示すように、このトランスコーディ
ング装置50は、可変長復号部51、逆量子化部52、
量子化部53、可変長符号化部54および量子化スケー
ル制御部55を含んで構成される。かかる構成の下、ト
ランスコーディング装置50は、高速ネットワークに対
応する伝送レートを想定して生成された第1符号化デー
タを受信し、この第1符号化データを、低速ネットワー
クの伝送レートに対応する第2符号化データに変換す
る。
【0006】すなわち、まず、高速ネットワークを介し
て受信された第1符号化データは、可変長復号部51に
よって可変調復号された後、逆量子化部52によって逆
量子化される。そして、この逆量子化によって得られた
DCT係数は、量子化部53によって再量子化され、可
変長符号化部54によって可変調符号化されて、第2符
号化データとして低速ネットワークに送信されるのであ
る。ここで、量子化部53は、可変長復号部52によっ
て出力されたデータに対し、量子化スケール制御部55
によって指定された量子化スケールを用いて量子化を施
す。この量子化スケール制御部55は、当該トランスコ
ーディング装置50から送信される第2符号化データが
低速ネットワークの伝送レートに対応する符号化データ
となるように、量子化スケールの粗さを制御するように
なっている。具体的には、量子化スケール制御部55
は、例えば可変長符号化部54から出力される第2符号
化データを格納するバッファメモリの符号量を検出し、
この符号量に応じた粗さの量子化スケールを生成する。
すなわち、バッファメモリに格納された符号量が多い場
合には粗い量子化スケールを生成して符号量を減らす一
方、符号量が少ない場合には細かい量子化スケールを生
成して符号量を増やす(つまり、画質の劣化を抑制す
る)といった具合である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように、バッファメモリ内の符号量のみに依存して量子
化スケールの粗さを指定する場合、例えば、第2符号化
データの受信側において復号を行う際に重要な役割を担
う画像のデータであるにも拘わらず、粗い量子化スケー
ルによって量子化される場合も生じ得る。このような場
合、当該画像の画質のみならず、当該画像に基づいて復
元されるべき画像の画質の劣化をも引き起こしてしま
い、受信側において再生される動画像の画質が著しく損
なわれてしまうという問題があった。このように、上記
手法を用いた従来のトランスコーディング装置において
は、動画像の画質を損なうことなく効率的に量子化を行
うのは困難であった。
【0008】本発明は、以上説明した事情に鑑みてなさ
れたものであり、画質の著しい劣化を伴うことなく、効
率的に符号化データの変換を行うことができるトランス
コーディング方法およびトランスコーディング装置を提
供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明は、動画像を構成する複数のピクチャから
量子化を含む符号化処理により得られた第1符号化デー
タを、第2符号化データに変換するトランスコーディン
グ方法であって、各ピクチャを構成する複数のマクロブ
ロックの各々に対応する第1符号化データに対して、前
記量子化に対応する逆量子化を施し、前記各マクロブロ
ックが他のピクチャを構成するマクロブロックの前記符
号化処理に際して参照された程度を表す被参照度を求
め、前記各マクロブロックに対応する前記逆量子化後の
第1符号化データに対し、当該マクロブロックについて
求められた前記被参照度に応じた再量子化スケールを用
いた再量子化を施して前記第2符号化データを生成する
ことを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態について説明する。かかる実施の形態は、本発
明の一態様を示すものであり、この発明を限定するもの
ではなく、本発明の範囲内で任意に変更可能である。
【0011】A:実施形態の構成 図1は、本発明の実施形態に係るトランスコーディング
装置30を用いた通信システムの構成を模式的に例示す
るブロック図である。同図に示すように、この通信シス
テムは、送信側11、第1ネットワーク12、トランス
コーディング装置30、第2ネットワーク22および受
信側21を含んで構成される。送信側11は、例えば動
画像データをクライアントに対して提供するサーバであ
り、受信側21に送信すべき動画像データを動き補償を
伴った符号化アルゴリズムによって符号化し、これによ
り得られた符号化データを第1ネットワーク12に送信
する。一方、受信側21は、例えばパーソナルコンピュ
ータ等の端末装置であり、送信側11から送信された符
号化データを第2ネットワーク22を介して受信すると
ともに、この符号化データを復号して動画像の再生を行
う。ここで、図1においては、第2ネットワーク22の
伝送レートが第1ネットワーク12の伝送レートよりも
低い場合を想定している。同図に示すトランスコーディ
ング装置30は、第1ネットワーク12と第2ネットワ
ーク22との間に介在し、第1ネットワーク12の伝送
レートを想定して送信側11で生成された符号化データ
(以下、「第1符号化データ」という)を、第2ネット
ワーク22の伝送レートに対応する符号化データ(以
下、「第2符号化データ」という)に変換するための役
割を担っている。
【0012】ここで、本発明に係るトランスコーディン
グ装置30の説明に先立ち、送信側11に設けられた符
号化器110の構成および動作について説明する。この
符号化器110は、受信側21への伝送対象となる動画
像データを符号化して第1符号化データを生成するため
の手段である。
【0013】図2は、この符号化器110の構成を例示
するブロック図である。同図に示すように、この符号化
器110は、減算部111、DCT部112、量子化部
113、逆量子化部114、逆DCT部115、動き補
償部116、可変調符号化部117および118、なら
びに多重化部119を含んでいる。かかる構成におい
て、この符号化器110には、動画像を構成する複数の
画面(以下、「ピクチャ」という。)からなるピクチャ
グループ(以下、「GOP(Group Of Picture)」とい
う。)の画像データが順次供給される。符号化器110
は、このGOPを一単位として、画像データの符号化を
行う。1つのGOPには、いわゆるフレーム内符号化の
対象となる1つのIピクチャと、1または複数のPピク
チャまたはBピクチャが含まれる。なお、Pピクチャは
当該ピクチャの前のピクチャの画像を参照することによ
って符号化および復号が施されるピクチャであり、Bピ
クチャは当該ピクチャの前または後の各ピクチャを参照
することによって符号化および復号可が施されるピクチ
ャである。
【0014】次に、この符号化器110の動作を説明す
る。なお、以下では、符号化器110に対し、Iピクチ
ャ、B1ピクチャ、B2ピクチャ、P1ピクチャ、B3
ピクチャ、…、という順序で各ピクチャが入力される場
合を想定する。ただし、符号化器110においては、I
ピクチャ、P1ピクチャ、B1ピクチャ、B2ピクチ
ャ、B3ピクチャという順序に並べ替えられて符号化が
施される。
【0015】まず、Iピクチャに対応する画像データが
入力された場合、図2に示した各要素による処理は実行
されることなく、当該画像データに対してフレーム内符
号化が施され、この結果得られた第1符号化データが第
1ネットワーク12に送信される。一方、この第1符号
化データは復号され、これにより得られたIピクチャの
画像データが図示しないメモリに格納される。このよう
に、復号されてメモリに格納されたピクチャは、他のピ
クチャの符号化に際して参照されることとなる。以下で
は、このように他のピクチャの符号化に際して参照され
るピクチャを「被参照ピクチャ」という。
【0016】続いて、P1ピクチャの符号化が実行され
る。具体的には、まず、P1ピクチャが複数のマクロブ
ロックに分割される。ここで、各マクロブロックは、2
×2=4個のブロックにより構成され、各ブロックは8
×8=64個の画素により構成される(図7参照)。以
後、このような複数のマクロブロックの各々について、
以下に示す処理が実行される。
【0017】まず、動き補償部116は、既に復号され
てメモリに格納された被参照ピクチャ(ここではIピク
チャ)を参照することにより、現画像(P1ピクチャ)
のマクロブロックMB1(図3(a)において斜線が付
されたマクロブロック)について、動きベクトルMVを
検出する。具体的には、図3(b)に示すように、メモ
リに格納された被参照ピクチャたるIピクチャのうち、
当該マクロブロックMB1に類似する領域であって、当
該マクロブロックMB1と同サイズの領域(図3(b)
において破線で囲まれた領域。以下、「被参照領域」と
いう。)を探索するとともに、当該被参照領域からマク
ロブロックMB1への移動距離および方位を表す動きベ
クトルMVを生成する。なお、図3(b)においては、
被参照領域が参照ピクチャ中の1つのマクロブロックが
占める領域と一致する場合を例示しているが、図3
(c)に示すように、被参照領域が被参照ピクチャ中の
複数のマクロブロックに跨る場合(つまり、複数のマク
ロブロックが被参照領域の一部を含む場合)もある。こ
うして生成された動きベクトルMVは、図2に示す可変
長符号部118によって可変長符号化される。
【0018】次に、減算部111は、マクロブロックM
B1の画像データから、被参照領域の画像データを減算
して両画像の差分を算出する。DCT部112は、この
差分に対し、直交変換の一種であるDCTを施す。量子
化部113は、DCT部112から得られる差分画像の
DCT係数を量子化する。以下では、この量子化に際し
て用いられる量子化スケール(量子化ステップ)を「第
1量子化スケールQ1」と呼ぶ。この第1量子化スケー
ルQ1の粗さは、第1ネットワーク12の伝送レート等
に応じて、例えばマクロブロック毎に選定される。
【0019】この後、可変長符号化部117から出力さ
れたデータ(すなわち、量子化されたDCT係数の可変
長符号)と、可変長符号化部118から出力されたデー
タ(すなわち、動きベクトルMVの可変長符号)とが多
重化部119によって多重化され、当該マクロブロック
に対応する第1符号化データとして受信側21宛に送信
される。
【0020】一方、量子化部113によって量子化され
たDCT係数は、逆量子化部114によって逆量子化さ
れるとともに、逆DCT部115によって逆DCTが施
され、この結果、逆DCT部115からは差分画像(す
なわち、マクロブロックMB1と被参照ピクチャ中の被
参照領域との差分情報)が出力される。動き補償部11
6は、この差分画像と被参照領域との加算等を行うこと
により、現画像(P1ピクチャ)のマクロブロックMB
1の画像データを復元する。こうして復元された画像デ
ータは、後に続くピクチャの符号化の際に参照される被
参照ピクチャの一部として図示しないメモリに格納され
る。以上の処理が、現画像(P1ピクチャ)を構成する
すべてのマクロブロックについて実行されるのである。
【0021】次に入力されるB1ピクチャについても同
様の処理が実行される。ただし、Bピクチャについて
は、当該ピクチャの前に符号化処理の対象となったIピ
クチャおよびPピクチャ(もしくは2つのPピクチャ)
を参照することによって符号化が実行される。このよう
に、IピクチャおよびPピクチャは、ともに他のピクチ
ャの符号化に際して参照される場合があり得るため被参
照ピクチャとなり得るが、Bピクチャは他のピクチャの
符号化に際して参照されることはないため、被参照ピク
チャとはなり得ない。
【0022】次に、図4を参照して、本発明に係るトラ
ンスコーディング装置30の構成を説明する。同図に示
すように、このトランスコーディング装置30は、受信
バッファ311、可変長復号部312、逆量子化部31
3、量子化部314、可変長符号化部315、送信バッ
ファ316、動きベクトル抽出部321、可変長復号部
322、被参照度検知部323、被参照度テーブル32
4、符号量検出部325および量子化スケール制御部3
26を含んで構成される。なお、図4に示す各構成要素
は、ハードウェアによって構成することもできるが、所
定のプログラムを実行するDSP(Digital Signal Pro
cessor)等によって構成することもできる。
【0023】図4に示す各部のうち、受信バッファ31
1、可変長復号部312、逆量子化部313、量子化部
314、可変長符号化部315および送信バッファ31
6は、第1ネットワーク12を介して受信した第1符号
化データを第2符号化データに変換するための役割を担
っている。具体的には、以下の通りである。
【0024】受信バッファ311は、第1ネットワーク
12を介して受信された第1符号化データを順次格納す
るための手段である。本実施形態に係る受信バッファ3
11は、各GOPを構成する複数のピクチャの第1符号
化データを格納するようになっている。この受信バッフ
ァ311に格納された第1符号化データは、所定のタイ
ミングで各ピクチャのマクロブロックごとに読み出さ
れ、可変長復号部312に順次出力される。可変長復号
部312は、各マクロブロックの第1符号化データを可
変長復号する。
【0025】逆量子化部313は、可変長復号部312
から受信した符号化データを逆量子化するための手段で
ある。ここで、この逆量子化部313による逆量子化に
際しては、送信側11における量子化に際して用いられ
た第1量子化スケールQ1が用いられる。なお、この第
1量子化スケールQ1は、当該トランスコーディング装
置30が受信したビットストリーム中に含まれている。
さらに、この逆量子化部313は、上記第1量子化スケ
ールQ1を量子化スケール制御部326に出力する。
【0026】量子化部314は、逆量子化部313から
出力された逆量子化後の第1符号化データに対して、量
子化スケール制御部326によって指定される第2量子
化スケールQ2を用いた量子化を施し、これにより得ら
れたデータを可変長符号化部315に出力する。なお、
以下では、送信側11内の符号化器110における量子
化と区別するため、量子化部314において実行される
量子化を「再量子化」と呼ぶ。
【0027】可変長符号化部315は、この量子化部3
14からの出力データを可変長符号化し、この結果得ら
れた第2符号化データを送信バッファ316に出力す
る。この第2符号化データは、送信バッファ316から
所定のタイミングで読み出され、第2ネットワーク22
を介して受信側21に送信される。
【0028】一方、図4に示す各部のうち、動きベクト
ル抽出部321、可変長復号部322、被参照度検知部
323、被参照度テーブル324、符号量検出部325
および量子化スケール制御部326は、上記量子化部3
14における再量子化に際して用いられる第2量子化ス
ケールQ2を指定するための役割を担っている。具体的
には、以下の通りである。
【0029】動きベクトル抽出部321は、第1ネット
ワーク12を介して受信した第1符号化データから、他
のピクチャを参照して符号化処理が施されたマクロブロ
ックに対応する動きベクトルMVの可変長符号を抽出し
て出力する。可変長復号部322は、この動きベクトル
MVの可変長符号を可変長復号し、この結果得られた動
きベクトルMVを被参照度検知部323に出力する。
【0030】被参照度検知部323は、受信バッファ3
11に格納された各被参照ピクチャ(つまりIピクチャ
またはPピクチャ)が、他のピクチャのマクロブロック
に関する符号化に際してどの程度参照されたのかを検知
するとともに、メモリに格納された被参照度テーブル3
24の内容を、この検知結果に応じて更新する。
【0031】ここで、図5は、被参照度テーブル324
の内容を模式的に例示する図である。同図に示すよう
に、この被参照度テーブル324は、1つのピクチャを
構成するマクロブロックの各々に付されたアドレス(以
下、「MBA」と表記する)と、各マクロブロックの被
参照度Rとが対応付けられて構成されている。なお、図
5においては、各マクロブロックのMBAが“#”が付
された数値によって示されており、各マクロブロックの
被参照度Rが括弧内の数値によって示されている。例え
ば、MBA=「3」のマクロブロックに対応する被参照
度Rは「1」であり、MBA=「18」のマクロブロッ
クに対応する被参照度Rは「2」である。また、この被
参照度テーブル324は、受信バッファ311に第1符
号化データが格納されたピクチャの各々について作成さ
れる。ただし、Bピクチャは、他のピクチャの符号化に
際して参照されることはないので、Bピクチャについて
は被参照度テーブル324は作成されない。
【0032】ここで、本実施形態における被参照度R
は、各マクロブロックが、他のピクチャの符号化処理に
際して参照された頻度を表すパラメータである。以下、
図6を参照して、被参照度Rについて説明する。上述し
たように、送信側11におけるPピクチャまたはBピク
チャの符号化に際しては、被参照ピクチャ(つまり、I
ピクチャまたはPピクチャ)のうち、符号化の対象とな
るマクロブロックに類似する領域、すなわち被参照領域
が探索されることとなる。例えば、図6(b)において
は、被参照ピクチャのうちの破線で囲まれた領域が、被
参照領域として探索された場合を例示している。この場
合、この被参照領域の一部を含むマクロブロック、すな
わち、マクロブロックMB9、10、17および18の
被参照度Rが「1」だけ増やされることとなる。なお、
図6においては、被参照領域が4つのマクロブロックに
跨る場合を想定しているため、これらの4つのマクロブ
ロックの被参照度が「1」だけ増加されることとなる。
しかしながら、探索された被参照領域が、被参照ピクチ
ャのいずれかのマクロブロックが占める領域と一致する
場合には、当該マクロブロックの被参照度Rのみが
「1」だけ増やされることとなる。このように、本実施
形態における被参照度Rは、対応するマクロブロックの
全部または一部が、他のピクチャのマクロブロックの符
号化処理に際して参照された回数に応じた値となる。
【0033】再び図4において、符号量検出部325
は、送信バッファ316に格納された第2符号化データ
の符号量を検知し、検知された符号量Xを量子化スケー
ル制御部326に出力する。
【0034】量子化スケール制御部326は、量子化部
314における再量子化に際して用いられる第2量子化
スケールQ2を生成するための手段である。具体的に
は、量子化スケール制御部326は、被参照度テーブル
324から、量子化部314による再量子化の対象たる
マクロブロックに対応する被参照度Rを読み出す。そし
て、量子化スケール制御部326は、この被参照度R
と、符号量検出部325から供給される符号量Xと、逆
量子化部313から供給される第1量子化スケールQ1
とに基づいて、量子化部314における再量子化に際し
て用いられるべき第2量子化スケールQ2を指定するの
である。
【0035】B:実施形態の動作 次に、本実施形態の動作を説明する。なお、以下では、
一連のピクチャI1、B1、B2、P1、B3、…、が
送信側11における符号化器110によって符号化さ
れ、これらの第1符号化データが、I1、P1、B1、
B2、…、の順に受信側21宛に送信された場合を想定
する。
【0036】まず、第1ネットワークを介して受信され
た一連のピクチャの第1符号化データが、受信バッファ
311に順次格納される。一方、動きベクトル抽出部3
21は、受信された第1符号化データの中から各マクロ
ブロックに対応する動きベクトルMVの可変長符号を抽
出して出力する。各動きベクトルMVの可変長符号は、
可変長復号部322において復号され、この結果得られ
た動きベクトルMVが被参照度検知部323に出力され
る。被参照度検知部323は、可変長復号部322から
受取った各動きベクトルMVを参照して、各ピクチャの
被参照度テーブル324を適宜更新する。以下、この更
新処理について詳述する。
【0037】まず、被参照度検知部323は、受信バッ
ファ311に格納された第1符号化データに対応する複
数のピクチャのうち、他のピクチャの符号化に際して参
照された可能性のあるすべてのピクチャ(つまり、Iピ
クチャまたはPピクチャ)について、被参照度テーブル
324を生成してメモリに格納する。なお、この段階で
は、各被参照度テーブル324中のすべてのマクロブロ
ックについての被参照度Rは初期値「0」に設定され
る。以後、被参照度検知部323は、可変長復号部32
2からいずれかのマクロブロックについての動きベクト
ルMVを受け取るたびに、被参照度テーブル324の被
参照度Rを更新するための処理を行う。詳述すると、以
下の通りである。
【0038】まず、被参照度検知部323は、受け取っ
た動きベクトルMVに対応するマクロブロックの符号化
に際して参照された被参照ピクチャを特定する。例えば
P1ピクチャ内のマクロブロックについての動きベクト
ルを受取った場合、Iピクチャを被参照ピクチャとして
特定する。続いて、被参照度検知部323は、受け取っ
た動きベクトルMVに対応するマクロブロックの位置と
当該動きベクトルMVとに基づき、上記のようにして特
定された被参照ピクチャのうち、当該マクロブロックの
符号化に際して用いられた被参照領域を求める。例え
ば、図6(a)に斜線を付して示すように、MBA=
「20」のマクロブロックに対応する動きベクトルMV
を受け取った場合、被参照度検知部323は、図6
(b)に示すように、被参照ピクチャのうち、受け取っ
た動きベクトルMVに応じた方向・距離だけ移動した場
合にMBA=「20」のマクロブロックに一致する領域
を、被参照領域として探索する。
【0039】こうして被参照領域を求めると、被参照度
検知部323は、被参照ピクチャ内の複数のマクロブロ
ックのうち、当該被参照領域の一部または全部を含むマ
クロブロックを探索するとともに、当該マクロブロック
のMBAを求める。例えば、図6(b)に示す例にあっ
ては、被参照領域が4つのマクロブロックに跨っている
場合が示されているが、この場合、被参照度検知部32
3は、これらのマクロブロックの各々のMBA、すなわ
ち、MBA=「9」、「10」、「17」および「1
8」を求める。なお、被参照領域が、被参照ピクチャ内
のいずれかのマクロブロックが占める領域と一致する場
合には、当該1つのマクロブロックのMBAのみが求め
られることとなる。
【0040】続いて、被参照度検知部323は、メモリ
に格納された複数の被参照度テーブル324のうち、当
該被参照ピクチャの被参照度テーブル324を選択す
る。そして、選択した被参照度テーブル324に含まれ
る被参照度Rのうち、先に算出されたMBAに対応する
被参照度Rを「1」だけ増加させる。ここで、複数のM
BAが算出されている場合には、すべてのMBAに対応
する被参照度Rを「1」だけ増加させる。この結果、被
参照ピクチャ(例えばIピクチャ)を構成するマクロブ
ロックのうち、他のピクチャのマクロブロックを符号化
する際に参照された被参照領域の一部または全部を含む
マクロブロックについての被参照度Rが「1」だけ増え
ることとなる。以上の処理が、いずれかのマクロブロッ
クについての動きベクトルMVが供給されるたびに実行
されるのである。
【0041】さらに、いずれかのピクチャについての処
理が終了すると、次のピクチャのマクロブロックに関す
る動きベクトルが供給されることとなるが、この場合に
も、上記と同様の処理がなされる。つまり、他のピクチ
ャを参照して符号化された各ピクチャについて、被参照
ピクチャの特定、当該被参照ピクチャ内の被参照領域の
特定、当該被参照領域を含むマクロブロックのMBAの
算出、および被参照度Rの更新の各処理が実行される。
【0042】こうしてGOPを構成するすべてのピクチ
ャについて上記の処理が完了すると、以後、各ピクチャ
を再量子化するための処理が実行される。以下、この再
量子化のための処理について説明する。
【0043】まず、受信バッファ311に格納された第
1符号化データが、各マクロブロックごとに読み出され
て可変長復号部312に出力される。本実施形態におい
ては、まず最初にIピクチャの第1符号化データが各マ
クロブロックごとに可変長復号部312に供給され、以
後、P1ピクチャの各マクロブロックの第1符号化デー
タ、B1ピクチャの各マクロブロックの第1符号化デー
タ、…、という順で可変長復号部312に供給される。
なお、可変長復号部312に供給される各マクロブロッ
クの第1符号化データには、第1量子化スケールQ1に
よって量子化されたDCT係数の可変長符号が含まれ、
さらにPピクチャまたはBピクチャの各マクロブロック
の第1符号化データには、動きベクトルMVの可変長符
号が含まれている。
【0044】まず、可変長復号部312は、受け取った
マクロブロック毎の第1符号化データのうち、量子化さ
れたDCT係数の可変長符号を抽出して可変長復号を施
し、これにより得られたデータ(すなわち、量子化され
たDCT係数)を逆量子化部313に出力する。なお、
PピクチャまたはBピクチャに属するマクロブロックの
第1符号化データに含まれる動きベクトルMVの可変長
符号については、何らの処理も行われることなく、量子
化されたDCT係数ととともに逆量子化部313に出力
される。逆量子化部313は、可変長復号部312から
受け取ったデータのうち、量子化されたDCT係数に対
し、第1量子化スケールQ1を用いた逆量子化を施し、
これにより得られたDCT係数を量子化部314に出力
する。なお、この場合にも、PピクチャまたはBピクチ
ャ中の動きベクトルの可変長符号は、何ら処理がなされ
ることなくDCT係数とともに量子化部314に出力さ
れる。さらに、逆量子化部313は、この逆量子化に用
いた第1量子化スケールQ1を量子化スケール制御部3
26に出力する。
【0045】一方、量子化スケール制御部326は、被
参照度テーブル324から、量子化部314による再量
子化の対象となるマクロブロックに対応する被参照度R
を検索する。そして、量子化スケール制御部326は、
この被参照度Rと、符号量検出部325から通知される
符号量Xと、逆量子化部313から供給される第1量子
化スケールQ1とに基づいて、当該マクロブロックのD
CT係数の再量子化に用いるべき第2量子化スケールQ
2を指定する。具体的には、量子化スケール制御部32
6は、以下の各条件を考慮して、第2量子化スケールQ
2を指定する。 (1)被参照度Rが大きいマクロブロック、つまり、他
のピクチャの符号化に際して参照される頻度が多かった
マクロブロックのDCT係数については、符号量の低減
よりも画質(情報量)の保持を優先させる必要があるた
め、比較的細かい第2量子化スケールQ2を指定する。
一方、被参照度Rが小さいブロック、つまり、他のピク
チャの符号化に際して参照される頻度が少なかったマク
ロブロックについては、符号量の低減が画質に与える影
響がそれほど大きくないと考えられるため、画質(つま
り情報量)の保持よりも符号量の低減を優先し、比較的
粗い第2量子化スケールQ2を指定する。 (2)再量子化後の第2符号化データを送信バッファ3
16に格納した場合に、当該送信バッファ316の符号
量が所定の値を超えないように、第2量子化スケールの
粗さを指定する。具体的には、符号量検出部325から
通知される符号量Xが大きい場合には、粗い第2量子化
スケールQ2を指定して符号量を減らす一方、符号量X
が小さい場合には細かい第2量子化スケールQ2を指定
する。 (3)第2量子化スケールQ2の粗さを、第1量子化ス
ケールQ1の粗さに対応させる。つまり、第1量子化ス
ケールQ1が比較的粗い場合には、粗い第2量子化スケ
ールQ2を指定する一方、第1量子化スケールQ1が比
較的細かい場合には、細かい第2量子化スケールを指定
する。
【0046】ところで、上述したように、Bピクチャは
他のピクチャの符号化に際して参照されないため、Bピ
クチャに関する被参照度テーブルは作成されない。この
ため、量子化スケール制御部326は、Bピクチャの各
マクロブロックが再量子化の対象となっている場合に
は、符号量検出部325から供給される符号量Xと、逆
量子化部313から供給される第1量子化スケールQ1
とに基づいて(すなわち、上記(2)および(3)の条
件を考慮して)、当該Bピクチャのマクロブロックを再
量子化するための第2量子化スケールQ2を指定する。
【0047】さて、量子化部314は、逆量子化部31
3から受け取ったデータに含まれるDCT係数に対し
て、量子化スケール制御部326から供給される第2量
子化スケールQ2を用いた量子化を施して出力する。こ
の出力データは、これに含まれる量子化されたDCT係
数が可変長符号化部315において可変長符号化された
後、第2符号化データとして送信バッファ316に順次
格納される。
【0048】以上示した処理が、受信バッファ311に
格納された各ピクチャのマクロブロックごとに実行され
るのである。そして、送信バッファ316に格納された
第2符号化データは、所定のタイミングで順次第2ネッ
トワーク22に送信される。
【0049】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、各マクロブロックが他のピクチャのマクロブロック
の符号化処理に際して参照された程度を表す被参照度R
が検知される一方、当該マクロブロックの第1符号化デ
ータは、当該被参照度Rに応じて粗さが指定された第2
量子化スケールQ2を用いた再量子化が施されるように
なっている。この結果、例えば、他のピクチャの符号化
の際に参照された回数が多いマクロブロックについては
細かい第2量子化スケールQ2を用いることにより、当
該マクロブロックのみならずこれを参照して得られた他
のマクロブロックの画質が損なわれないようにする一
方、他のピクチャの符号化に際して参照された回数が少
ないマクロブロックについては粗い第2量子化スケール
Q2を用いることにより、他のピクチャの画質の著しい
劣化を伴うことなく符号量を低減する、といった具合
に、画質の著しい劣化を伴うことなく、効率的に再量子
化を実現することができるのである。
【0050】C:変形例 以上この発明の一実施形態について説明したが、上記実
施形態はあくまでも例示であり、上記実施形態に対して
は、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加
えることができる。変形例としては、例えば以下のよう
なものが考えられる。
【0051】<変形例1>上記実施形態においては、被
参照ピクチャ中の被参照領域が探索されるとともに、当
該被参照領域の一部または全部を含むマクロブロックの
被参照度Rが「1」だけ増やされるようにした。すなわ
ち、探索された被参照領域のうちのわずかな部分のみを
含むマクロブロックであっても、当該マクロブロックが
参照されたものとして被参照度Rを「1」だけ増やすよ
うにしたが、これに限らず、例えば以下のようにしても
よい。
【0052】すなわち、被参照度検知部323は、探索
された被参照領域の一部または全部を含むマクロブロッ
クを特定すると、各マクロブロックを構成する画素のう
ち、当該被参照領域が占める領域に属する画素の個数を
算出するとともに、この画素の個数に応じて、当該マク
ロブロックの被参照度Rを更新するようにしてもよい。
例えば、図7に示すように、探索された被参照領域がマ
クロブロックMB1、MB2、MB3およびMB4に跨
っている場合を例にとると、被参照度検知部323は、
各マクロブロックのうちの被参照領域が占める領域に属
する画素の個数を求める。例えば、図7に示す例におい
ては、マクロブロックMB1のうち被参照領域が占める
領域に属する画素は50個(=横5個×縦10個)であ
る。この場合、被参照度検知部323は、この数値「5
0」を、当該マクロブロックMB1の被参照度Rに加え
るのである。同様に、マクロブロックMB2のうちの被
参照領域が占める領域に属する画素の個数は110個
(=横11個×縦10個)であるから、被参照度検知部
323は、この数値「110」を、当該マクロブロック
MB2の被参照度Rに加えるといった具合である。な
お、この場合、探索された被参照領域がいずれかのマク
ロブロックが占める領域と一致する場合、画素の個数は
256個(=横16個×縦16個)であるから、この数
値「256」が対応するマクロブロックの被参照度Rに
加えられることとなる。
【0053】こうすることにより、同一の被参照領域が
跨る複数のマクロブロック同士であっても、その参照さ
れた度合(参照された画素の個数)に応じて被参照度R
を異ならせることができるから、第2量子化スケールQ
2の粗さをより精細に指定することができるという利点
がある。なお、上記においては、画素の個数を計数する
ようにしたが、これ以外にも、各マクロブロックのう
ち、探索された被参照領域が占める領域の面積を被参照
度Rとしてもよい。もっとも、上記に挙げた手法は一例
に過ぎず、他にも種々の手法を用いることができる。つ
まり、各マクロブロック毎に、当該マクロブロックが他
のマクロブロックの符号化に際してどの程度参照された
のかが判別できるパラメータであれば、どのようなパラ
メータであっても被参照度Rとして用いることができる
のである。
【0054】<変形例2>上記実施形態においては、各
マクロブロックごとに被参照度Rを求めるようにした
が、これに限らず、例えばブロック単位で被参照度Rを
求めたり、または複数のマクロブロック(またはブロッ
ク)単位で被参照度Rを求めるようにしてもよい。
【0055】<変形例3>上記実施形態における量子化
スケール制御部326は、被参照度テーブル中の被参照
度と、符号量検出部325によって検出された符号量X
と、逆量子化部313から供給される第1量子化スケー
ルQ1とを考慮して、第2量子化スケールを生成するよ
うにした。しかしながら、第2量子化スケールQ2の生
成に際して考慮すべきパラメータは、これに限られるも
のではない。要は、第2量子化スケールQ2の指定に際
して、少なくとも被参照度Rが考慮されるようになって
いればよいのである。
【0056】<変形例4>上記実施形態においては、ひ
とつのGOPに属するすべてのピクチャの第1符号化デ
ータを受信バッファ311に格納するとともに、当該G
OPに属するすべてのピクチャ(Bピクチャを除く)の
被参照度テーブル324を作成した後に、各ピクチャの
第1符号化データに対して再量子化等の処理を施すよう
にしたが、必ずしもGOP単位で被参照度テーブルの更
新等の処理を行う必要はない。つまり、いずれかのピク
チャの被参照度テーブル324の更新が完了するたび
に、当該ピクチャの第1符号化データを再量子化するた
めの処理を実行するようにしてもよい。例えば、あるG
OPのうちの最初に再量子化の対象となるIピクチャの
各マクロブロックについて、当該Iピクチャを参照して
符号化された他のすべてのピクチャを反映させた被参照
度Rが算出されたら、当該GOPに属する他のピクチャ
の被参照度テーブルの更新が完了するのを待つことな
く、当該Iピクチャの再量子化のための処理を開始する
ようにしてもよい。
【0057】また、上記実施形態においては、1つのG
OPに属するすべてのピクチャを受信バッファ311に
格納したが、受信バッファ311に格納されるピクチャ
の数はこれに限られるものではない。要は、あるピクチ
ャに対応する第1符号化データと、当該ピクチャを参照
して得られた他の1または複数のピクチャに対応する第
1符号化データとが受信バッファ311に格納されるよ
うにすればよいのである。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被参照ピクチャを構成する各マクロブロックが他のピク
チャのマクロブロックの符号化処理に際して参照された
程度を表す被参照度が検知される一方、当該マクロブロ
ックの第1符号化データに対して、当該被参照度Rに応
じて粗さが指定された第2量子化スケールQ2を用いた
再量子化が施されるようになっているから、動画像の画
質の著しい劣化を伴うことなく、効率的に符号化データ
の変換を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るトランスコーディン
グ装置を用いた通信システムの構成を例示するブロック
図である。
【図2】 同通信システムにおける送信側の符号化器の
構成を例示するブロック図である。
【図3】 同符号化器における動作を説明するための図
である。
【図4】 同通信システムにおけるトランスコーディン
グ装置の構成を例示するブロック図である。
【図5】 同トランスコーディング装置における被参照
度テーブルの内容を模式的に例示する図である。
【図6】 同トランスコーディング装置の動作を説明す
るための図である。
【図7】 本発明の変形例に係るトランスコーディング
装置の動作を説明するための図である。
【図8】 従来のトランスコーディング装置の構成を例
示するブロック図である。
【符号の説明】
11……送信側、110……符号化器、111……減算
器、112……DCT部、113……量子化部、114
……逆量子化部、115……逆DCT部、116……動
き補償部、117,118……可変調符号化部、119
……多重化部、12……第1ネットワーク、21……受
信側、22……第2ネットワーク、30……トランスコ
ーディング装置、311……受信バッファ、312……
可変調復号部、313……逆量子化部、314……量子
化部、315……可変調符号化部、321……動きベク
トル抽出部、322……可変調復号部、323……被参
照度検知部、324……被参照度テーブル、325……
符号量検出部、326……量子化スケール制御部。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動画像を構成する複数のピクチャから量
    子化を含む符号化処理により得られた第1符号化データ
    を、第2符号化データに変換するトランスコーディング
    方法であって、 各ピクチャを構成する複数のマクロブロックの各々に対
    応する第1符号化データに対して、前記量子化に対応す
    る逆量子化を施し、 前記各マクロブロックが他のピクチャを構成するマクロ
    ブロックの前記符号化処理に際して参照された程度を表
    す被参照度を求め、 前記各マクロブロックに対応する前記逆量子化後の第1
    符号化データに対し、当該マクロブロックの前記被参照
    度に応じた再量子化スケールを用いた再量子化を施して
    前記第2符号化データを生成することを特徴とするトラ
    ンスコーディング方法。
  2. 【請求項2】 各マクロブロックの前記被参照度は、当
    該マクロブロックの全部または一部が、他のピクチャの
    マクロブロックの符号化処理に際して参照された回数に
    応じて求められることを特徴とする請求項1に記載のト
    ランスコーディング方法。
  3. 【請求項3】 各マクロブロックの前記被参照度は、当
    該マクロブロックのうち、他のピクチャのマクロブロッ
    クの符号化処理に際して参照された領域に属する画素の
    数に応じて求められることを特徴とする請求項1に記載
    のトランスコーディング方法。
  4. 【請求項4】 各マクロブロックの前記被参照度は、当
    該マクロブロックのうち、他のピクチャのマクロブロッ
    クの符号化処理に際して参照された領域の面積に応じて
    求められることを特徴とする請求項1に記載のトランス
    コーディング方法。
  5. 【請求項5】 動画像を構成する複数のピクチャから量
    子化を含む符号化処理により得られた第1符号化データ
    を、第2符号化データに変換するトランスコーディング
    装置であって、 各ピクチャを構成する複数のマクロブロックの各々に対
    応する第1符号化データに対して、前記量子化に対応す
    る逆量子化を施す逆量子化手段と、 各ピクチャに属する複数のマクロブロックの各々につい
    て、当該マクロブロックが他のピクチャのマクロブロッ
    クの前記符号化処理に際して参照された程度を表す被参
    照度を求める被参照度検知手段と、 前記各マクロブロックの前記被参照度に応じて、当該マ
    クロブロックの再量子化スケールを指定する指定手段
    と、 前記各マクロブロックに対応する前記逆量子化後の第1
    符号化データに対し、当該マクロブロックについて指定
    された前記再量子化スケールを用いて再量子化を施し、
    前記第2符号化データを生成する再量子化手段とを具備
    することを特徴とするトランスコーディング装置。
  6. 【請求項6】 前記符号化処理は、各マクロブロック毎
    に実行される動き補償を含み、 前記被参照度検知手段は、 各ピクチャのマクロブロックに対応する動きベクトルを
    用いて、当該マクロブロックの符号化処理に際して参照
    された被参照ピクチャ内の領域を探索し、 当該領域の位置に基づいて当該被参照ピクチャを構成す
    るマクロブロックの前記被参照度を求めることを特徴と
    する請求項5に記載のトランスコーディング装置。
  7. 【請求項7】 前記被参照度検知手段は、 各マクロブロックの全部または一部が、他のピクチャの
    マクロブロックの符号化処理に際して参照された回数に
    応じて、当該マクロブロックの被参照度を求めることを
    特徴とする請求項5または6に記載のトランスコーディ
    ング装置。
  8. 【請求項8】 前記被参照度検知手段は、 各マクロブロックのうち、他のピクチャのマクロブロッ
    クの符号化処理に際して参照された領域に属する画素の
    数に応じて、当該マクロブロックの被参照度を求めるこ
    とを特徴とする請求項5または6に記載のトランスコー
    ディング装置。
  9. 【請求項9】 前記被参照度検知手段は、 各マクロブロックのうち、他のピクチャのマクロブロッ
    クの符号化処理に際して参照された領域の面積に応じ
    て、当該マクロブロックの被参照度を求めることを特徴
    とする請求項5または6に記載のトランスコーディング
    装置。
  10. 【請求項10】 前記第2符号化データを順次格納する
    格納手段と、 前記格納手段に格納された第2符号化データの符号量を
    検知する符号量検知手段とを具備し、 前記指定手段は、前記符号量検知手段によって検知され
    た符号量に応じて、前記量子化スケールを指定すること
    を特徴とする請求項5乃至9のいずれかに記載のトラン
    スコーディング装置。
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