JP2002016269A - 薄膜太陽電池パネルの製造方法及び製造装置 - Google Patents
薄膜太陽電池パネルの製造方法及び製造装置Info
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Abstract
電極層と裏面電極層とが短絡せず、また、分離溝がより
少ない工程で形成される製造方法を提供する。 【解決手段】透明基板11、透明電極層12、半導体層
13と裏面電極層14を含む積層体を備え、積層体は分
離溝4によって光電変換セル領域2と外周端部3とに分
離されている薄膜太陽電池パネルの製造方法であり、レ
ーザビーム15を透明基板側から入射するステップと、
レーザビームを第1(y軸)方向に走査して透明電極
層、半導体層、裏面電極層を切断し、分離溝を形成する
ステップとを具備する。レーザビームには、透明電極層
と半導体層と裏面電極層とを透明基板から離脱させる第
1光強度を有する中心領域15aと、第1光強度よりも
小さく半導体層と裏面電極層とを透明電極層から離脱さ
せる第2光強度を有し中心領域を包囲する外部領域15
bとが積極的に設けられている。
Description
る。より詳細には、本発明は、薄膜薄膜太陽電池パネル
を構成する薄膜にレーザビームを照射し、その薄膜を切
断する方法に関する。
変換する光電変換装置である太陽電池の種類として、各
種のものが実用化されている。なかでも、非晶質シリコ
ン系の薄膜太陽電池は、製造のためのコストが小さく大
面積化が容易である。そのため、非晶質シリコン系の薄
膜太陽電池を使用した屋外用の大面積太陽電池の開発が
進められている。薄膜太陽電池パネルの製造において
は、CVD(Chemical Vapor Depo
sition)法及びスパッタリング法のような薄膜の
堆積工程と、レーザスクライブ法のようなパターンニン
グ工程とが、組み合わせて行われ、所望の構造が形成さ
れる。薄膜太陽電池パネルは、通常、1枚の透明絶縁基
板に複数の光電変換セルが電気的に直列接続された構造
を採用している。この光電変換セルは、薄膜太陽電池パ
ネルの面積を有効に用いるため、その透明絶縁基板のほ
とんどを占めている。薄膜太陽電池パネルには、更に、
光電変換セルを取り囲むように、外周端部が設けられて
いる。この外周端部は、薄膜太陽電池パネルを保持する
フレームと接触する部分である。この光電変換セルは、
外周端部から電気的に絶縁されている必要がある。外周
端部には、フレームと接触するために機械的な力が作用
される。その力により、薄膜が損傷して上下の電極膜が
電気的にショートして発電能力が大幅に低下する。光電
変換セルと外周端部とが電気的に絶縁されていれば、発
電能力の低下は起こらない。
るために、レーザビームを用いて薄膜太陽電池パネルを
構成する薄膜を切断するレーザビーム加工法が知られて
いる。このようなレーザビーム加工法を使用した薄膜太
陽電池パネルの製造方法が、公開特許公報(特開昭59
−193076)に知られている。
(以下、「第1の公知の薄膜太陽電池パネルの製造方
法」という。)では、図21に示されているように、透
明基板501の上に順に形成された透明電極層502、
半導体層503、及び裏面電極層504に、透明基板5
01側からレーザビーム505が入射される。これによ
り、透明電極層502、半導体層503、及び裏面電極
層504を貫通する分離溝506が形成され、光電変換
セル部500と外周端部510との間の絶縁が確保され
る。
の間には、絶縁がとられていなければならない。従っ
て、光電変換セル部500の透明電極層502aと外周
端部510の透明電極層502bとの間、及び、光電変
換セル部500の裏面電極層504aと外周端部510
の裏面電極層504bとは絶縁されていなければならな
い。
502aと裏面電極層504aとは短絡してはならな
い。なぜなら、薄膜太陽電池の正極及び負極である透明
電極層502aと裏面電極層504aとが短絡している
と、薄膜太陽電池の機能が損なわれるからである。
の製造方法は、透明電極層502を構成する物質がレー
ザビームのエネルギにより蒸発して飛散する際に、分離
溝506の内壁506aに付着し、透明電極層502a
と裏面電極層504aの間を短絡するという問題があ
る。
3)には、かかる問題を解決する第2の公知の薄膜太陽
電池パネルの製造方法が開示されている。
法では、まず、図22に示されているように、透明基板
511上に、透明電極層512が堆積される。透明電極
層512は、ITO(Indium Tin Oxid
e)、SnO2、ZnO2等の透明な導線性膜で形成さ
れている。
ラス基板511側から透明電極512にレーザ光513
が入射され、透明電極層512に透明電極層分離溝51
4が形成される。
導体層515と裏面電極層516とが順次堆積される。
半導体層515と裏面電極層516とが順次形成された
後、公知のレーザパターニングが実施され、複数の光電
変換セルが薄膜太陽電池パネル全面に形成される。
ーザ光517が入射されて半導体層515と裏面電極層
516とが切断され、分離溝518が形成される。分離
溝516により、外周端部と光電変換セルとが絶縁され
る。レーザ光517の光強度は、透明電極層512に損
傷を与えることのない程度に選ばれている。透明電極層
512を蒸発させるのに必要な単位面積あたりのレーザ
エネルギは、半導体層515のそれの10倍程度であ
る。従って、レーザ光517が、半導体層515のみを
蒸発させるだけのエネルギを有するレーザ光であれば、
透明電極層512に損傷が与えられることはない。この
とき、裏面電極層516は、半導体層515が蒸発する
際に、その半導体層から生ずるガスのガス圧力で除去さ
れる。
の製造方法は、以下に述べられているような問題点があ
った。
する分離溝は、透明電極層512を切断する分離溝の上
に形成されなければならない。しかし、透明電極層51
2を切断する分離溝の形成は、半導体層515及び裏面
電極層516の堆積の前であり、半導体層515と裏面
電極層516を切断する分離溝の形成は、半導体層51
5及び裏面電極層516の堆積の後である。即ち、透明
電極層512を切断する分離溝の形成と、半導体層51
5と裏面電極層516を切断する分離溝の形成とは、別
の工程である。従って、それらの分離溝の位置合わせを
する必要がある。通常、透明電極層512に形成される
分離溝の幅は、50μm程度であり、半導体層515及
び裏面電極層516に形成される分離溝の幅は、100
μm〜200μmである。従って、微細な位置合わせが
なされる必要がある。このような微細な位置合わせを行
える装置は高価である。
太陽電池パネルの外部端部と光電変換セルを分離する分
離溝を形成するとき、光電変換セルの透明電極層と裏面
電極層とが短絡しないような薄膜太陽電池パネルの製造
方法を提供することにある。
の外部端部と光電変換セルを分離する分離溝が、より少
ない工程で形成される薄膜太陽電池パネルの製造方法を
提供することにある。
の手段は、下記のように表現される。その表現中に現れ
る技術的事項には、括弧()つきで、番号、記号等が添
記されている。その番号、記号等は、本発明の複数の実
施の形態のうちの、少なくとも1つの実施の形態を構成
する技術的事項、特に、その実施の形態に対応する図面
に表現されている技術的事項に付せられている参照番
号、参照記号等に一致している。このような参照番号、
参照記号は、請求項記載の技術的事項と実施の形態の技
術的事項との対応・橋渡しを明確にしている。このよう
な対応・橋渡しは、請求項記載の技術的事項が実施の形
態の技術的事項に限定されて解釈されることを意味しな
い。
法は、透明基板(11)と、透明基板(11)の上に形
成された透明電極層(12)と、透明電極層(12)の
上に形成された半導体層(13)と、半導体層(13)
の上に形成された裏面電極層(14)とを含む積層体と
を備え、その積層体は分離溝(4)によって光電変換セ
ル領域(2)と外周端部(3)とに分離されている薄膜
太陽電池パネルの製造方法である。当該薄膜太陽電池パ
ネルの製造方法は、(a) レーザビーム(15)を透
明基板(11)側から薄膜太陽電池パネル(1)に入射
するステップと、(b) レーザビーム(15)を第1
方向(y軸方向)に走査して透明電極層(12)、半導
体層(13)、及び前記裏面電極層(14)を切断し、
分離溝(4)を形成するステップとを具備する。レーザ
ビーム(15)には、透明電極層(12)と半導体層
(13)と前記裏面電極層(14)とを透明基板(1
1)から離脱させる第1光強度(ITCO)を有する中
心領域(15a)と、第1光強度(ITCO)よりも小
さく、半導体層(13)と裏面電極層(14)とを透明
電極層(12)から離脱させる第2光強度(ISC)を
有し、且つ、中心領域(15a)を包囲する外部領域
(15b)とが積極的に設けられている。
5)の断面は、楕円であることが望ましい。このとき、
その楕円の長軸が延びる第2方向(x軸方法)は、実質
的に、第1方向(y軸方向)に垂直であることが望まし
い。
部領域(15b)にある部分の第1長さ(d1)は、そ
の楕円の短軸のうち外部領域(15b)にある部分の第
2長さ(d2)よりも大きいことが望ましい。
は、透明電極層(12)を構成する物質が、半導体層
(13)に再付着しないように選ばれることが望まし
い。
法は、透明基板(11)と、透明基板(11)の上に形
成された透明電極層(12)と、透明電極層(12)の
上に形成された半導体層(13)と、半導体層(13)
の上に形成された裏面電極層(14)とを含む積層体と
を備え、その積層体は分離溝(4)によって光電変換セ
ル領域(2)と外周端部(3)とに分離されている薄膜
太陽電池パネルの製造方法である。当該薄膜太陽電池パ
ネルの製造方法は、(c) 透明電極層(12)を透明
基板(11)から離脱させず、且つ、半導体層(13)
と裏面電極層(14)とを透明電極層(12)から離脱
させる第1光強度(ITCO)を有する第1レーザビー
ム(18)を半導体層(13)に入射するステップと、
(d) 第1レーザビーム(18)を第1方向(y軸方
向)に走査して半導体層(13)を切断するステップ
と、(e) (d)ステップの後、透明電極層(12)
を透明基板(11)から離脱させる第2光強度を有する
第2レーザビーム(19)を、前記第1レーザビームが
通過した領域内を通過するように前記透明電極に入射す
るステップと、(f) 前記第2レーザビームを前記第
1方向に走査して、透明電極層(12)を切断するステ
ップとを具備する。ここで第1レーザビーム(18)
は、第1径(r1)を有し、第2レーザビーム(19)
は、第1径(r1)より小さい第2径(r2)を有す
る。
(18)は、第1レーザビーム(18)の中心が第1方
向(18b)に延びる第1走査線(18a)上を通過す
るように走査され、且つ、第2レーザビーム(19)
は、第2レーザビーム(19)の中心が第1方向(18
b)に延びる第2走査線上(19a)を通過するように
走査されることがある。このとき、第1走査線(18
a)の第1位置と、第2走査線(19a)の第2位置
と、第1径(r1)と、第2径(r1)とは、透明電極
層(12)を構成する物質が、半導体層(13)に再付
着しないように選ばれることが望ましい。
ビーム(18)の波長は、第1レーザビーム(18)が
前記透明電極によって実質的に吸収されないように選ば
れることが望ましい。
法は、透明基板(11)と、透明基板(11)の上に形
成された透明電極層(12)と、透明電極層812)の
上に形成された半導体層(13)と、半導体層(13)
の上に形成された裏面電極層(14)とを含む積層体と
を備え、その積層体は分離溝(4)によって光電変換セ
ル領域(2)と外周端部(3)とに分離されている薄膜
太陽電池パネルの製造方法である。当該薄膜太陽電池パ
ネルの製造方法は、(g) 第1レーザビーム(20、
71)と第2レーザビーム(21、72)とを、透明基
板(11)側から薄膜太陽電池パネル(1)に、入射す
るステップと、(h) 第1レーザビーム(20、7
1)と第2レーザビーム(21、72)とを、第1方向
(22、73)に走査して、透明電極層(12)と半導
体層(13)とを切断するステップとを具備する。ここ
で前記第1レーザビーム(20、71)と第2レーザビ
ーム(21、72)とは、少なくともその一部で重畳す
る。第1レーザビーム(20、71)は、透明電極層
(12)を透明基板(11)から離脱させず、且つ、半
導体層(13)と裏面電極層(14)とを透明電極層
(12)から離脱させる第1光強度(ITCO)を有す
る。第2レーザビーム(21、72)は、透明電極層
(12)を透明基板(11)から離脱させる第2光強度
(ISE)を有する。第1レーザビーム(20、71)
のうちの他の一部は、第2レーザビーム(21、72)
に隣接し、且つ、第2レーザビーム(21、72)に対
し第1方向(22、73)と垂直な第2方向に位置す
る。
ビーム(20)は、第1方向に垂直な第2方向に第1径
(r3)を有し、第2レーザビーム(21)は、第2方
向に第1径(r3)より短い第2径(b2)を有し、第
2レーザビーム(21)の全体は、前記第1レーザビー
ム(20)の中に含まれるように位置することがある。
ビーム(21)は、断面が楕円であり、その楕円の長軸
が延びる第2方向は、実質的に、第1方向(22)に一
致することが望ましい。
ビーム(20、71)の第1波長λ 1は、第1レーザビ
ーム(20、71)が透明電極(12)によって実質的
に吸収されないように選ばれることが望ましい。
ップは、第1波長λ1のn倍(nは2以上の自然数)で
ある第2波長λ2を有する第3レーザビーム(63、1
11)を生成するステップと、n倍の高調波を発生する
高調波発生素子(52、102)に、第3レーザビーム
(63)を入射して、第1レーザビーム(20)と第2
レーザビーム(21)とを発生するステップとを含むこ
とが望ましい。
本発明による薄膜太陽電池パネルの製造方法を説明す
る。
形態による薄膜太陽電池パネルの製造方法によって製造
される薄膜太陽電池パネル1の構造を示す。薄膜太陽電
池パネル1には、複数の光電変換セル2と、複数の光電
変換セル2を取り囲む周辺領域3とが設けられている。
複数の光電変換セル2と周辺領域3とは、周辺分離溝4
により分離されている。複数の光電変換セル2同士は、
セル分離溝5により分離されている。
ネルの製造方法を説明する。
板11上に、透明電極層12、半導体層13、及び裏面
電極膜14が順次形成される。透明電極層12、半導体
層13、及び裏面電極膜14の膜厚は、それぞれ、約
0.7(μm)、約0.3(μm)、約0.3(μm)
である。
電極膜14が形成された後、通常の公知のレーザパター
ニングが実施されてセル分離溝5が形成され、複数の光
電変換セル2が薄膜太陽電池パネル1の全体に形成され
る。
電気的絶縁のために、周辺分離溝4が形成される。図3
は、周辺分離溝4が形成される過程を示す断面図であ
り、図4は、周辺分離溝4が形成される過程を示す平面
図である。
れたレーザビーム15を使用したレーザスクライブ法に
より形成される。レーザビーム15は、図3に示されて
いるように、透明基板11側から、薄膜太陽電池パネル
1に入射される。以下の説明では、レーザビーム15が
入射される方向をz軸とする。更にレーザビーム15
は、図4に示されているように、矢16が示す方向に走
査される。周辺分離溝4の形成が、矢16が示す方向に
進行する。以下の説明では、矢16が示す方向、即ち、
周辺分離溝4の形成が進行していく方向にy軸をとる。
更に、透明基板11の表面に平行であり、且つ、y軸に
垂直な方向にx軸を取る。x軸は、周辺分離溝4の形成
が進行していく方向に垂直である。
15の断面は、楕円をなす。レーザビーム15の断面が
なす楕円の長軸は、x軸方向に延び、短軸は、y軸方向
に延びる。ここで、レーザビーム15の断面がなす楕円
の長軸の長さ2a1(μm)、短軸の長さを2b1(μ
m)とする。長軸の長さ2a1は、概ね、200(μ
m)である。レーザビーム15は、断面が円であるレー
ザビームを円筒レンズ(シリンドリカルレンズ)を通す
ことによって生成される。
ある中心領域15aと、中心領域15aを包囲する外部
領域15bとからなる。中心領域15a内におけるレー
ザビーム15の光強度は、透明電極層12が透明基板1
1から離脱する光強度ITC Oよりも大きい。
ーム15の光強度は、透明電極層12が透明基板11か
ら離脱する光強度ITCOよりも小さく、半導体層13
が透明電極層12から離脱する光強度ISCよりも大き
い。
ーザビーム15の光強度の分布を示す。x軸方向に沿っ
たレーザビーム15の光強度の分布は、概ねガウシアン
分布である。ここで、中心領域15aは、x2≦x≦x
3に位置し、外部領域15bは、x1≦x≦x2及びx
3≦x≦x4に位置する。中心領域15aにおけるレー
ザビーム15の光強度は、透明電極層12が透明基板1
1から離脱する光強度ITCOよりも大きい。一方、外
部領域15bにおけるレーザビーム15の光強度は、透
明電極層12が透明基板11から離脱する光強度I
TCOよりも小さく、半導体層13が透明電極層12か
ら離脱する光強度ISCよりも大きい。
意図的に、又は、積極的に形成されている。レーザビー
ムの光強度は、一般にガウシアン分布に従って分布す
る。従って、透明電極層12が透明基板11から離脱す
る光強度ITCOよりも大きい光強度を有するレーザビ
ームには、外部領域15bに相当する光強度を有する領
域が必然的に伴う。
に、又は、積極的に、外部領域15bが広く設けられる
ことは、短絡しにくい構造を有する周辺分離溝4が形成
される点で有用である。短絡しにくい構造を有する周辺
分離溝4が形成される過程は後述されるため、ここでは
詳細には説明しない。
ーザビーム15の断面がなす楕円と中心Oを共有する楕
円である。中心領域15aの断面がなす楕円の長軸は、
x軸方向に延び、短軸はy軸方向に延びる。ここで、中
心領域15aの断面がなす長軸の長さを2a1’(μ
m)、短軸の長さを2b1’(μm)とする。長軸の長
さ2a1’は、概ね100(μm)である。
ム15が、薄膜太陽電池パネル1に入射され、走査され
て、周辺分離溝4が形成される。レーザビーム15は、
公知技術と同様に、走査装置(図示されない)により走
査される。
2のうち中心領域15aにより照射された部分は、透明
基板11から離脱する。透明電極層12のうち中心領域
15aが照射された部分に、溝4aが形成される。溝4
aの幅w1は、中心領域15aの長軸の長さ2a1’に
概ね等しく、約100(μm)である。
5の外部領域15bにより照射された部分は、透明電極
層11から離脱する。このとき、裏面電極膜14のう
ち、レーザビーム15の外部領域15bにより照射され
る部分は、半導体層13が離脱するときに生じる圧力に
よって半導体層13と共に離脱する。この結果、半導体
層13及び裏面電極膜14のうち外部領域15bによっ
て照射された部分に溝4bが形成される。溝4bの幅w
2は、レーザビーム15の断面の長軸の長さ2a 1に等
しく、約200(μm)である。
照射されても透明基板11から離脱しない。従って、溝
4aの内壁4cの位置と溝4bの内壁4dの位置がずれ
る。内壁4cと内壁4dの位置が積極的にずらされてい
ることにより、透明電極層11を構成する物質が内壁4
dに再付着しにくくなる。
ね、Δw=a1−a1’である。即ち、ずれ量Δwは、
概ね50(μm)である。ここで前述されているよう
に、透明電極11、半導体層13及び裏面電極膜14の
厚さは、それぞれ、約0.7(μm)、約0.3(μ
m)及び、約0.3(μm)である。内壁4cと内壁4
dのずれ量Δwは、透明電極12、半導体層13及び裏
面電極膜14の膜厚に比べて極めて大きい。従って、透
明電極層11を構成する物質が離脱して内壁4dに再付
着することが防止される。内壁4cと内壁4dとのずれ
量Δwは、透明電極層11を構成する物質が内壁4dに
再付着しない程度の大きさに選ばれる。
ーザビーム15の長軸の長さ2a1と、中心領域15a
の長軸の長さ2a1’とにより調整できる。レーザビー
ム15の長軸の長さ2a1と、中心領域15aの長軸の
長さ2a1’とは、内壁4cと内壁4dとのずれ量cが
透明電極層11を構成する物質が内壁4dに再付着しな
い程度の大きさになるように調整される。レーザビーム
15の長軸の長さ2a 1と、中心領域15aの長軸の長
さ2a1’とは、レーザビーム15を生成するのに使用
される円筒レンズ(シリンドリカルレンズ)の曲率によ
り調整される。
bとは、周辺分離溝4を構成する。
基板11、透明電極層12、半導体層13、及び裏面電
極膜14の上にパッシベーション膜17が被覆され、太
陽電池の製造工程が終了する。
明電極層11を構成する物質が内壁4dに再付着しにく
い形状を有する周辺分離溝4を、より少ない工程で形成
できる。更に、本実施の形態の太陽電池の製造方法は、
溝4aに半導体層13が残さとして残ることがない。
ム15の断面の形状は、楕円ではなく円であることが可
能である。即ち、a1=b1、且つ、a1’=b1’で
あることも可能である。この場合も、内壁4cと内壁4
dのずれ量Δwが、透明電極層11を構成する物質が内
壁4dに再付着しない程度の大きさになるように、a 1
及びa1’が定められる。
は、図4に示されているように、y軸方向に短軸を有す
る楕円であることが望ましい。なぜなら、レーザビーム
15の断面の形状が図7(a)に示されているように円
であると、図7(b)に示されているように、裏面電極
膜14にバリ14aが発生しやすいからである。裏面電
極膜14にバリ14aが発生することは、パッシベーシ
ョン膜17が形成されたときに、光電変換セル2と周辺
領域3との間、又は、光電変換セル2の透明電極層12
と裏面電極層14との間が短絡しやすくなる点で好まし
くない。
と、裏面電極膜14にバリ14aが発生しやすい理由を
以下に説明する。図7(a)に示されているように、レ
ーザビーム15として、一のパルスが照射された場合、
その次のパルスは、中心領域15aの領域がわずかに重
なるように移動して照射される。前述されたように、裏
面電極膜14は、半導体層13が離脱するときに生じる
圧力によって、薄膜太陽電池パネル1から離脱するので
あるが、外部領域15bの重なりが大きいと、半導体層
13が離脱するときに生じる圧力は、既に形成された周
辺分離溝4から逃げてしまう。このため、次のパルスの
外部領域15bの内部にある裏面電極膜14は、薄膜太
陽電池パネル1から離脱しにくく、バリとして残りやす
い。
のパルスと、次のパルスとが照射される領域が重なる部
分を小さくすることにより回避される。従って、レーザ
ビーム15aと外部領域15bの切断が進行される方向
の径の差d2は、小さいことが望ましい。楕円形状のビ
ームをレーザビーム15として使用することにより、d
2は小さくすることができる。従って、レーザビーム1
5の断面の形状は、y軸方向に短軸を有する楕円である
ことが望ましい。
離溝4と同様の過程によって、複数の光電変換セル2同
士を分離するセル分離溝5が形成されることも可能であ
る。
膜太陽電池パネルの製造方法は、第1の実施の形態によ
る薄膜太陽電池パネルの製造方法と同一の構成を有する
薄膜太陽電池を製造する製造方法である。第2の実施の
形態の薄膜太陽電池パネルの製造方法は、周辺分離溝4
を形成する工程が第1の実施の形態と異なる。
ネルの製造方法を説明する。
池パネルの製造方法と同様、図2に示されているよう
に、透明基板11上に、透明電極層12、半導体層1
3、及び裏面電極膜14が順次形成される。透明電極層
12、半導体層13、及び裏面電極膜14の膜厚は、そ
れぞれ、約0.7(μm)、約0.3(μm)、約0.
3(μm)である。
電極膜14が形成された後、通常の公知のレーザパター
ニングが実施されてセル分離溝5が形成され、複数の光
電変換セル2が薄膜太陽電池パネル1の全体に形成され
る。
法により形成される。
板11側からレーザビーム18が入射され、更に、走査
されて、溝4bが形成される。
12が透明基板11から離脱する光強度ITCOよりも
小さく、半導体層13が透明電極層12から離脱する光
強度ISCよりも大きい。レーザビーム18の径r
1は、概ね200nmである。
ザビーム18が透明電極層12によって実質的に吸収さ
れにくいように、400nmから650nmの波長域か
ら選ばれることが望ましい。このように波長が選択され
ていることにより、半導体層13のみが、より選択的に
薄膜太陽電池パネル1から離脱される。
り照射された部分は、透明電極層11から離脱する。こ
のとき、裏面電極膜14のうち、レーザビーム18によ
り照射された部分の直上にある部分も、半導体層13と
共に離脱する。この結果、半導体層13のうちレーザビ
ーム18が照射された部分に、溝4bが形成される。溝
4bの幅w2は、概ね、レーザビーム18の径r1と同
じ約200(μm)である。
基板11側からレーザビーム19が入射される。
12が透明基板11から離脱する光強度ITCOよりも
大きい。レーザビーム19の径r2は、概ね100(μ
m)である。
るように、溝4bの中心を通過するように走査される。
このとき、レーザビーム18の中心が通過する第1走査
線18aと、レーザビーム19の中心が通過する第2走
査線19aとは、実質的に一致する。
aが形成される。以上のようにして形成された溝4aと
溝4bとは、周辺分離溝4を構成する。
dの位置は、第1の実施の形態と同様に、透明電極層1
1を構成する物質が内壁4dに再付着しないように調整
される。内壁4cと、内壁4dとは、透明基板11に垂
直である。内壁4cと内壁4dは、透明基板11に平行
な方向にずれている。内壁4cと内壁4dのずれΔw
は、約50μmである。内壁4cと内壁4dのずれΔw
は、透明電極12、半導体層13及び裏面電極膜14の
膜厚に比べて極めて大きい。従って、透明電極層11を
構成する物質が離脱して内壁4dに再付着することが防
止される。このように、内壁4cと内壁4dとのずれ量
Δwは、透明電極層11を構成する物質が内壁4dに再
付着しない程度の大きさに選ばれることが望ましい。
ーザビーム18、19のそれぞれの径r1、r2により
調整される。径r1、r2は、内壁4cと内壁4dとの
ずれ量cが透明電極層11を構成する物質が内壁4dに
再付着しない程度の大きさになるように選ばれる。
に示されているように、透明基板11、透明電極層1
2、半導体層13、及び裏面電極膜14がパッシベーシ
ョン膜16が被覆され、太陽電池の製造工程が終了す
る。
明電極層11を構成する物質が内壁4dに再付着しない
形状を有する周辺分離溝4を形成できる。更に、本実施
の形態の太陽電池の製造方法は、溝4bに裏面電極膜1
4のバリが残ることもない。
査線18aと第2走査線19aとは、ずれていることも
可能である。この場合には、第1走査線18a及び第2
走査線19aの位置に応じて、レーザビーム18の半径
r1と、レーザビーム19の半径r2とは、透明電極層
11を構成する物質が、半導体層12に再付着しないよ
うに選ばれる。
離溝4と同様の過程により、複数の光電変換セル2同士
を分離するセル分離溝5が形成されることも可能であ
る。
膜太陽電池パネルの製造方法は、第1の実施の形態によ
る薄膜太陽電池パネルの製造方法と、同一の構造を有す
る薄膜太陽電池を製造する製造方法である。しかし、第
3の実施の形態の薄膜太陽電池パネルの製造方法は、透
明電極層12、半導体層13、及び裏面電極膜14を切
断するのに使用されるレーザビームの構成が、第1の実
施の形態と異なる。
ネルの製造方法を説明する。
池パネルの製造方法と同様、図2に示されているよう
に、透明基板11上に、透明電極層12、半導体層1
3、及び裏面電極膜14が順次形成される。透明電極層
12、半導体層13、及び裏面電極膜14の膜厚は、そ
れぞれ、約0.7(μm)、約0.3(μm)、約0.
3(μm)である。
0は、周辺分離溝4が形成される過程を示す断面図であ
り、図11は、周辺分離溝4が形成される過程を示す平
面図である。
ーム20、21を使用したレーザスクライブ法により形
成される。レーザビーム20、21はそれぞれ、パルス
発振により発生されたレーザビームである。レーザビー
ム20、21は、図3に示されているように、透明基板
11側から、薄膜太陽電池パネル1に同時に入射され
る。以下の説明では、レーザビーム20、21が入射さ
れる方向をz軸とする。
れているように、矢22が示す方向に走査される。レー
ザビーム20、21は、公知技術と同様に、走査装置
(図示されない)により走査される。周辺分離溝4の形
成が、矢22が示す方向に進行する。以下の説明では、
矢22が示す方向、即ち、周辺分離溝4の形成が進行し
ていく方向にy軸をとる。更に、透明基板11の表面に
平行であり、且つ、y軸に垂直な方向にx軸を取る。
れているように、円をなす。レーザビーム20の半径r
は、概ね200(μm)である。
12が透明基板11から離脱する光強度ITCOよりも
小さく、半導体層13が透明電極層12から離脱する光
強度ISCよりも大きい。
20が透明電極12によって実質的に吸収されず、且
つ、半導体層13による吸収が大きくなるように選ばれ
ている。より具体的には、レーザビーム20の波長λ1
は、400〜650(nm)に設定されている。このよ
うに波長λ1が選択されていることにより、半導体層1
3のみが、より選択的に薄膜太陽電池パネル1から離脱
される。
20の中に含まれるように位置する。レーザビーム21
の断面は、図12に示されているように、楕円をなして
いる。レーザビーム21の断面がなす楕円の長軸21a
が延びる方向は、周辺分離溝4の形成が進行していく方
向であるy軸方向に実質的に一致する。長軸21aが延
びる方向が、周辺分離溝4の形成が進行していく方向と
一致していることは、周辺分離溝4の形成の速度を速く
する点で有用である。また、レーザビーム21の断面が
なす楕円の短軸21bが延びる方向は、x軸方向に概ね
一致する。短軸21bの長さを2b2(μm)は、概ね
100(μm)である。長軸21aの長さ2a2(μ
m)は、レーザビーム20の直径2r3と実質的に同じ
である。
12が透明基板11から離脱する光強度ITCOよりも
大きい。
ーム20の波長λ1のn倍(nは2以上の整数)である
ことは、レーザビーム20、21を発生させるレーザ光
源を1つにすることができる点で好ましい。即ち、レー
ザビーム21と同一の波長を有するレーザビームを発生
し、そのレーザービームを第n次高調波を発生する高調
波発生素子に入射することにより、波長λ1を有するレ
ーザビーム20と、波長λ2を有するレーザビーム21
を一のレーザ光源で発生できる。なお、レーザビーム2
1の波長λ2は他の波長であることも可能である。
ム20、21が、薄膜太陽電池パネル1に入射され、走
査されて、周辺分離溝4が形成される。
12のうちレーザビーム21により照射された部分は、
透明基板11から離脱する。透明電極層12のうちレー
ザビーム21が照射された部分に、溝4aが形成され
る。溝4aの幅w1は、レーザビーム21の短軸の長さ
2b2に概ね等しく、約100(μm)である。
0により照射された部分は、透明電極層11から離脱す
る。このとき、裏面電極膜14のうち、レーザビーム2
0により照射される部分は、半導体層13が離脱すると
きに生じる圧力によって半導体層13と共に離脱する。
のうちレーザビーム20に照射された部分には、溝4b
が形成される。溝4bの幅w2は、レーザビーム20の
断面の半径r3に等しく、約200(μm)である。
にのみ照射され、レーザビーム21に照射されていない
部分は、透明基板11から離脱せず、透明基板11に残
留する。この結果、溝4aの内壁4cの位置と溝4bの
内壁4dの位置がずれることになる。
dの位置は、x軸方向にΔwだけずれている。内壁4c
と内壁4dの位置は、積極的にずらされている。内壁4
cと内壁4dの位置が積極的にずらされていることによ
り、透明電極層11を構成する物質が内壁4dに再付着
しにくくなる。
ね、Δw=r3−b2である。即ち、ずれ量Δwは、概
ね50(μm)である。ここで前述されているように、
透明電極11、半導体層13及び裏面電極膜14の厚さ
は、それぞれ、約0.7(μm)、約0.3(μm)及
び、約0.3(μm)である。内壁4cと内壁4dのず
れ量Δwは、透明電極12、半導体層13及び裏面電極
膜14の膜厚に比べて極めて大きい。従って、透明電極
層11を構成する物質が離脱して内壁4dに再付着する
ことが防止される。内壁4cと内壁4dとのずれ量Δw
は、透明電極層11を構成する物質が内壁4dに再付着
しない程度の大きさに選ばれる。
ーザビーム20の半径r3と、レーザビーム21の短軸
の長さ2b2とにより調整できる。レーザビーム20の
半径r3と、レーザビーム21の短軸の長さ2b2と
は、内壁4cと内壁4dとのずれ量cが透明電極層11
を構成する物質が内壁4dに再付着しない程度の大きさ
になるように調整される。
bとは、周辺分離溝4を構成する。
光電変換セル2同士を分離するセル分離溝5も形成され
る。その後、図6に示されているように、透明基板1
1、透明電極層12、半導体層13、及び裏面電極膜1
4がパッシベーション膜16が被覆され、太陽電池の製
造工程が終了する。
おいて使用されるレーザビーム20、21は、図13に
示されている光学系30によって発生され、更に、重畳
される。図13は、光学系30をxz平面からみた図で
ある。
は、YAGレーザ31、凹レンズ32、凸レンズ33、
ミラー34、ダイクロイックミラー35、YAGレーザ
36、凹レンズ37、凸レンズ38、シリンドリカル凸
レンズ39、シリンドリカル凹レンズ40からなる。
nm)のレーザビーム41を発生し、凹レンズ32に入
射する。レーザビーム41の断面の形状は円をなしてい
る。
レンズ33によって径が拡大され、断面の形状が円であ
るレーザービーム20が生成される。レーザビーム20
は、ミラー34により反射され、ダイクロイックミラー
35に入射される。
1064nm)のレーザビーム43を発生する。レーザ
ビーム43の断面の形状は円をなしている。
レンズ38により、径が拡大され、レーザービーム44
が生成される。レーザビーム44は、シリンドリカル凸
レンズ39に入射される。
ンズ39及びシリンドリカル凹レンズ40によってx軸
方向の径が短縮され、その断面の形状が楕円であるレー
ザビーム21が生成される。レーザービーム21の断面
をなす楕円の長軸は、y軸方向になり、その短軸はx軸
方向になる。レーザビーム21は、前述のダイクロイッ
クミラー35に入射される。
0nm以下の光を反射し、波長が600nmより大きい
光を通過するミラーである。即ち、ダイクロイックミラ
ー35は、レーザビーム20を反射し、且つ、レーザビ
ーム21を通過する。
進行する方向にダイクロイックミラー35によって反射
され、レーザビーム20とレーザビーム21が重畳され
る。光学系30は、以上の過程により、レーザビーム2
0、21を発生し、更に、重畳する。
れているように、一のレーザ光源のみしか含まれない光
学系50により生成することも可能である。光学系50
は、図14に示されているように、YAGレーザ51、
SHG結晶52、ダイクロイックミラー53、凹レンズ
54、凸レンズ55、ミラー56、ダイクロイックミラ
ー57、ミラー58、凹レンズ59、凸レンズ60、シ
リンドリカル凸レンズ61、シリンドリカル凹レンズ6
2からなる。
4nm)を有するレーザビーム63を発生し、SHG結
晶52に入射する。SHG結晶52は、入射されたレー
ザ光の2次高調波を発生する結晶である。但し、SHG
結晶52の2次高調波への変換効率は100%ではな
い。SHG結晶52は、入射されたレーザ光と同一の波
長のレーザ光と、入射されたレーザ光の2倍の波長を有
するレーザ光の両者を出力する。
され、波長λ1(=532nm)のレーザ光と、波長λ
2(=1064nm)のレーザ光の混合波であるレーザ
ビーム64が発生される。レーザビーム64は、ダイク
ロイックミラー53に入射される。
0nm以下の光を通過し、波長が600nmより大きい
光を反射するミラーである。ダイクロイックミラー53
は、レーザビーム64のうち、波長λ1を有する成分を
通過して、レーザビーム65を発生する。更に、ダイク
ロイックミラー53は、レーザビーム64のうち、波長
λ2を有する成分を反射して、レーザビーム66を発生
する。
レンズ55によって径が拡大され、断面の形状が円であ
るレーザービーム20が生成される。レーザビーム20
は、ミラー56により反射され、ダイクロイックミラー
57に入射される。
よって反射され、凹レンズ59に入射される。レーザビ
ーム66は、凹レンズ59及び凸レンズ60により、径
が拡大され、レーザービーム67が生成される。レーザ
ビーム67は、シリンドリカル凸レンズ61に入射され
る。レーザビーム67は、シリンドリカル凸レンズ61
及びシリンドリカル凹レンズ62によってx軸方向の径
が短縮され、その断面の形状が楕円であるレーザビーム
21が生成される。レーザービーム21の断面をなす楕
円の長軸は、y軸方向になり、その短軸はx軸方向にな
る。レーザビーム21は、前述のダイクロイックミラー
57に入射される。
0nm以下の光を反射し、波長が600nmより大きい
光を通過するミラーである。即ち、ダイクロイックミラ
ー57は、レーザビーム20を反射し、且つ、レーザビ
ーム21を通過する。
進行する方向にダイクロイックミラー57によって反射
され、レーザビーム20とレーザビーム21が重畳され
る。光学系50は、以上の過程により、レーザビーム2
0、21を発生し、更に、重畳する。光学系50は、単
一のレーザ光源しか使用せずに、レーザビーム20、2
1を発生し、更に、重畳する。
明電極層11を構成する物質が内壁4dに再付着しにく
い形状を有する周辺分離溝4及びセル分離溝5を、より
少ない工程で形成できる。
ビーム20が透明電極12によっては、実質的に吸収さ
れず、且つ、半導体層13による吸収が大きくなるよう
に選ばれているため、半導体層13のみが、より選択的
に半導体パネル11から離脱される。従って、透明基板
11のうち、薄膜太陽電池パネル1に残存する部分に対
して与えられるダメージが低減される。
膜太陽電池パネルの製造方法は、第1の実施の形態によ
る薄膜太陽電池パネルの製造方法と、概ね同一の構造を
有する薄膜太陽電池を製造する製造方法である。しか
し、第4の実施の形態の薄膜太陽電池パネルの製造方法
は、周辺分離溝4の構造と、その形成方法とが第1の実
施の形態と異なる。
陽電池パネルの製造方法によって製造される薄膜太陽電
池パネル1’の構造を示す。薄膜太陽電池パネル1’に
は、複数の光電変換セル2’と、複数の光電変換セル
2’を取り囲む周辺領域3’とが設けられている。複数
の光電変換セル2’と周辺領域3’とは、周辺分離溝
4’により分離されている。前述されているように、周
辺分離溝4’の構造は、第1の実施の形態の薄膜太陽電
池パネル1’に含まれる周辺分離溝4’の構造と異な
る。複数の光電変換セル2’同士は、セル分離溝5’に
より分離されている。
ネルの製造方法を説明する。
基板11’上に、透明電極層12’、半導体層13’、
及び裏面電極膜14’が順次形成される。透明電極層1
2’、半導体層13’、及び裏面電極膜14’の膜厚
は、それぞれ、約0.7(μm)、約0.3(μm)、
約0.3(μm)である。
17は、周辺分離溝4’が形成される過程を示す断面図
であり、図18は、周辺分離溝4’が形成される過程を
示す平面図である。
ーム71、72を使用したレーザスクライブ法により形
成される。レーザビーム71、72はそれぞれ、パルス
発振により発生されたレーザビームである。レーザビー
ム71、72は、図17に示されているように、透明基
板11’側から、薄膜太陽電池パネル1’に同時に入射
される。以下の説明では、レーザビーム71、72が入
射される方向をz軸とする。
れているように、矢73が示す方向に走査される。レー
ザビーム71、72は、公知技術と同様に、走査装置
(図示されない)により走査される。周辺分離溝4’の
形成が、矢73が示す方向に進行する。以下の説明で
は、矢73が示す方向、即ち、周辺分離溝4’の形成が
進行していく方向にy軸をとる。更に、透明基板11’
の表面に平行であり、且つ、y軸に垂直な方向にx軸を
とる。
対して、x軸方向にずれた位置に入射される。レーザビ
ーム71は、光電変換セル2’側にあり、レーザビーム
72は、周辺領域3’側にある。
れているように、円をなす。以下、レーザビーム71の
断面がなす円の中心を、中心O1と記載する。レーザビ
ーム71の半径r4は、概ね75(μm)である。
12が透明基板11から離脱する光強度ITCOよりも
小さく、半導体層13が透明電極層12から離脱する光
強度ISCよりも大きい。
71が透明電極12’によっては、実質的に吸収され
ず、且つ、半導体層13’による吸収が大きくなるよう
に選ばれている。より具体的には、レーザビーム71の
波長λ1は、532(nm)に設定されている。このよ
うに波長λ1が選択されていることにより、半導体層1
3’のみが、より選択的に薄膜太陽電池パネル1’から
離脱され、透明基板11のうち、薄膜太陽電池パネル
1’に残存する部分に対して与えられるダメージが低減
される。
重畳されている。レーザビーム72の断面は、図18に
示されているように、円をなしている。以下、レーザビ
ーム72の断面がなす円の中心を、中心O2と記載す
る。レーザビーム71は、レーザビーム71の中心O1
と、レーザビーム72の中心O2を結ぶ直線は、y軸に
対して実質的に、垂直である。更に、レーザビーム71
の中心O1と、レーザビーム72の中心O2の距離D
は、概ね、50(μm)である。レーザビーム72の半
径r5は、レーザビーム71の半径r4と概ね同じ75
(μm)である。
12’が透明基板11’から離脱する光強度ITCOよ
りも大きい。レーザビーム72の波長λ2は、レーザビ
ーム71の波長λ1の2倍であり、約1064nmであ
る。
ム71、72が、薄膜太陽電池パネル1’に入射され、
走査されて、周辺分離溝4’が形成される。
12’、半導体層13’及び裏面電極膜14’のうちレ
ーザビーム72により照射された部分は、透明基板1
1’から離脱する。透明電極層12’、半導体層13’
及び裏面電極膜14’のうちレーザビーム72が照射さ
れた部分に、溝4a’が形成される。溝4a’の幅
w1’は、レーザビーム72の直径2r5に概ね等し
く、約150(μm)である。
4’のうちレーザビーム71にのみ照射され、レーザビ
ーム72に照射されていない部分は、透明電極層11’
から離脱する。この結果、半導体層13’ 及び裏面電
極膜14’のうちレーザビーム71にのみ照射された部
分に、溝4b’が形成される。溝4b’の幅w2’は、
(D+r4)−r5と概ね等しく、w2’=50μmで
ある。
にのみ照射され、レーザビーム72に照射されていない
部分は、透明基板11から離脱せず、透明基板11に残
留する。この結果、溝4a’の内壁のうち光電変換セル
2側にある内壁4c’と、溝4b’の内壁のうち光電変
換セル2側にある内壁4d’の位置がずれることにな
る。内壁4c’と内壁4d’の位置のずれ量Δw’は、
溝4b’の幅w2’に等しい50(μm)である。
1、半導体層13及び裏面電極膜14の厚さは、それぞ
れ、約0.7(μm)、約0.3(μm)及び、約0.
3(μm)である。内壁4c’と内壁4d’のずれ量Δ
wは、透明電極12、半導体層13及び裏面電極膜14
の膜厚に比べて極めて大きい。従って、透明電極層11
を構成する物質が離脱して内壁4d’に再付着すること
が防止される。このため、光電変換セル2を構成する透
明電極層12’と裏面電極膜14’とが短絡することが
防がれる。内壁4c’と内壁4d’とのずれ量Δw’
は、透明電極層11を構成する物質が内壁4d’に再付
着しない程度の大きさに選ばれる。
側にある内壁4e’は、実質的に平面をなす。従って、
透明電極層11を構成する物質は、内壁4e’に再付着
しやすい。しかし、周辺領域3は、光電変換に使用され
るのではないため、何ら問題を生じない。
は、レーザビーム71の半径r4と、レーザビーム72
の半径r5、及びレーザビーム71の中心O1とレーザ
ビーム72の中心O2の距離Dとにより調整できる。内
壁4c’と内壁4d’とのずれ量Δw’が透明電極層1
1を構成する物質が内壁4d’に再付着しない程度の大
きさになるように調整される。
施の形態の薄膜太陽電池を製造する方法と同様にして、
パッシベーション膜(図示されない)が形成され、太陽
電池の製造工程が終了する。
ビーム71、72は、図19に示されている光学系80
によって生成される。光学系80は、図19に示されて
いるように、YAGレーザ81、凹レンズ82、凸レン
ズ83、ミラー84、ダイクロミックミラー85、YA
Gレーザ86、凹レンズ87、凸レンズ88からなる。
nm)のレーザビーム89を発生し、凹レンズ82に入
射する。レーザビーム89の断面の形状は円をなしてい
る。
レンズ83によって径が拡大され、断面の形状が円であ
るレーザービーム71が生成される。レーザビーム71
は、ミラー84により反射され、ダイクロイックミラー
85に入射される。
1064nm)のレーザビーム90を発生する。レーザ
ビーム90の断面の形状は円をなしている。
レンズ88により、径が拡大され、レーザービーム72
が生成される。
0nm以下の光を反射し、波長が600nmより大きい
光を通過するミラーである。即ち、ダイクロイックミラ
ー35は、レーザビーム71を反射し、且つ、レーザビ
ーム72を通過する。
進行する方向にダイクロイックミラー85によって反射
され、レーザビーム71とレーザビーム72が重畳され
る。光学系80は、以上の過程により、レーザビーム7
1、72を発生し、更に、重畳する。
製造方法で使用される光学系80は、シリンドリカル凸
レンズ、シリンドリカル凹レンズを必要としない。薄膜
太陽電池パネルの製造方法で使用される光学系80は、
第3の実施の形態の薄膜太陽電池パネルの製造方法で使
用される光学系30に比べ、構造が簡単である。
に示されているように、一のレーザ光源のみしか含まれ
ない光学系100により生成することも可能である。光
学系100は、図20に示されているように、YAGレ
ーザ101、SHG結晶102、ダイクロイックミラー
103、凹レンズ104、凸レンズ105、ミラー10
6、ダイクロイックミラー107、ミラー108、凹レ
ンズ109、凸レンズ110からなる。
64nm)を有するレーザビーム111を発生し、SH
G結晶102に入射する。SHG結晶102は、入射さ
れたレーザ光の2次高調波を発生する結晶である。但
し、2次高調波への変換効率は100%ではなく、SH
G結晶102は、入射されたレーザ光と同一の波長のレ
ーザ光と、入射されたレーザ光の2倍の波長を有するレ
ーザ光の両者を出力する。
入射され、波長λ1(=532nm)のレーザ光と、波
長λ2(=1064nm)のレーザ光の混合波であるレ
ーザビーム112が発生される。レーザビーム112
は、ダイクロイックミラー103に入射される。
00nm以下の光を通過し、波長が600nmより大き
い光を反射するミラーである。ダイクロイックミラー1
03は、レーザビーム112のうち、波長λ1を有する
成分を通過して、レーザビーム113を発生する。更
に、ダイクロイックミラー53は、レーザビーム112
のうち、波長λ2を有する成分を反射して、レーザビー
ム114を発生する。
凸レンズ33によって径が拡大され、レーザービーム7
1が生成される。レーザビーム71は、ミラー106に
より反射され、ダイクロイックミラー107に入射され
る。
8によって反射され、凹レンズ109に入射される。レ
ーザビーム114は、凹レンズ109及び凸レンズ11
0により、径が拡大され、レーザービーム72が生成さ
れる。レーザビーム72は、ダイクロイックミラー10
7に入射される。
00nm以下の光を反射し、波長が600nmより大き
い光を通過するミラーである。即ち、ダイクロイックミ
ラー57は、レーザビーム71を反射し、且つ、レーザ
ビーム72を通過する。
進行する方向にダイクロイックミラー107によって反
射され、レーザビーム71とレーザビーム72が重畳さ
れる。光学系100は、以上の過程により、レーザビー
ム71、72を発生し、更に、重畳する。光学系100
は、単一のレーザ光源しか使用せずに、レーザビーム7
1、72を発生し、更に、重畳する。更に光学系100
は、第3の実施の形態の薄膜太陽電池パネルの製造方法
で使用される光学系50に比べ、構造が簡単である。
に必要な外周部の絶縁加工において、高い電気的絶縁抵
抗が得られる薄膜太陽電池パネルの製造方法が提供され
る。
ル化に必要な絶縁加工において、より少ない工程で安価
な薄膜太陽電池パネルの製造方法が提供される。
太陽電池パネルの製造方法により製造される薄膜太陽電
池の構成を示す。
太陽電池パネルの製造方法を説明するための図である。
太陽電池パネルの製造方法を説明するための断面図であ
る。
太陽電池パネルの製造方法を説明するための平面図であ
る。
太陽電池パネルの製造方法を説明するための断面図であ
る。
の薄膜太陽電池パネルの製造方法を説明するための平面
図であり、図7(b)は、本発明による第1の実施の形
態の薄膜太陽電池パネルの製造方法を説明するための断
面図である。
太陽電池パネルの製造方法を説明するための断面図であ
る。
太陽電池パネルの製造方法を説明するための断面図であ
る。
薄膜太陽電池パネルの製造方法を説明するための平面図
である。
薄膜太陽電池パネルの製造方法を説明するための断面図
である。
薄膜太陽電池パネルの製造方法を説明するための平面図
である。
薄膜太陽電池パネルの製造方法で使用される光学系30
の構成を示す。
薄膜太陽電池パネルの製造方法で使用される光学系50
の構成を示す。
薄膜太陽電池パネルの製造方法により製造される薄膜太
陽電池の構成を示す。
薄膜太陽電池パネルの製造方法を説明するための断面図
である。
薄膜太陽電池パネルの製造方法を説明するための断面図
である。
薄膜太陽電池パネルの製造方法を説明するための平面図
である。
薄膜太陽電池パネルの製造方法で使用される光学系80
の構成を示す。
薄膜太陽電池パネルの製造方法で使用される光学系10
0の構成を示す。
方法を示す断面図である。
方法を示す断面図である。
方法を示す断面図である。
方法を示す断面図である。
方法を示す断面図である。
ビーム
Claims (16)
- 【請求項1】 透明基板と、 前記透明基板の上に形成された透明電極層と、 前記透明電極層の上に形成された半導体層と、 前記半導体の上に形成された裏面電極層とを含む積層体
とを備え、前記積層体は分離溝によって光電変換セル領
域と外周端部とに分離されている薄膜太陽電池パネルの
製造方法であって、(a) レーザビームを前記透明基
板側から前記薄膜太陽電池パネルに入射するステップ
と、(b) 前記レーザビームを第1方向に走査して前
記透明電極層、前記半導体層、及び前記裏面電極層を切
断し、前記分離溝を形成するステップを具備し、 前記レーザビームには、 前記透明電極層と前記半導体層と前記裏面電極層とを前
記透明基板から離脱させる第1光強度を有する中心領域
と、 前記第1光強度よりも小さく、前記半導体層と前記裏面
電極層とを前記透明電極層から離脱させる第2光強度を
有し、且つ、前記中心領域を包囲する外部領域とが積極
的に設けられた薄膜太陽電池パネルの製造方法。 - 【請求項2】 請求項1の製造方法において、 前記レーザビームの断面は、楕円であり、 前記楕円の長軸が延びる第2方向は、実質的に、前記第
1方向に垂直である薄膜態様電池パネルの製造方法。 - 【請求項3】 請求項2の製造方法において、 前記長軸のうち前記外部領域にある部分の第1長さは、
前記楕円の短軸のうち前記外部領域にある部分の第2長
さよりも大きい薄膜太陽電池パネルの製造方法。 - 【請求項4】 請求項3の製造方法において、 前記第1長さは、前記透明電極層を構成する物質が、前
記半導体層に再付着しないように選ばれた薄膜太陽電池
パネルの製造方法。 - 【請求項5】 透明基板と、 前記透明基板の上に形成された透明電極層と、 前記透明電極層の上に形成された半導体層と、 前記半導体の上に形成された裏面電極層とを含む積層体
とを備え、前記積層体は分離溝によって光電変換セル領
域と外周端部とに分離されている薄膜太陽電池パネルの
製造方法であって、(c) 前記透明電極層を前記透明
基板から離脱させず、且つ、前記半導体層と前記裏面電
極層とを前記透明電極層から離脱させる第1光強度を有
する第1レーザビームを前記半導体層に入射するステッ
プと、ここで前記第1レーザビームは、第1径を有し、
(d) 前記第1レーザビームを第1方向に走査して前
記半導体層と前記裏面を切断するステップと、(e)
前記(d)ステップの後、前記透明電極層を前記透明基
板から離脱させる第2光強度を有する第2レーザビーム
を、前記第1レーザビームが通過した領域内を通過する
ように前記透明電極に入射するステップと、ここで前記
第2レーザビームは、前記第1径より小さい第2径を有
し、(f) 前記第2レーザビームを前記第1方向に走
査して、前記透明電極層を切断するステップとを具備す
る薄膜太陽電池パネルの製造方法。 - 【請求項6】 請求項5の製造方法において、 前記第1レーザビームは、前記第1レーザビームの中心
が前記第1方向に延びる第1走査線上を通過するように
走査され、 前記第2レーザビームは、前記第2レーザビームの中心
が前記第1方向に延びる第2走査線上を通過するように
走査され、 前記第1走査線の位置と、前記第2走査線の位置と、前
記第1径と、前記第2径とは、前記透明電極層を構成す
る物質が、前記半導体層に再付着しないように選ばれた
薄膜太陽電池パネルの製造方法。 - 【請求項7】 請求項5の製造方法において、 前記第1レーザビームの波長は、前記第1レーザビーム
が前記透明電極によって実質的に吸収されないように選
ばれた薄膜太陽電池パネルの製造方法。 - 【請求項8】 透明基板と、 前記透明基板の上に形成された透明電極層と、 前記透明電極層の上に形成された半導体層と、 前記半導体の上に形成された裏面電極層とを含む積層体
とを備え、前記積層体は分離溝によって光電変換セル領
域と外周端部とに分離されている薄膜太陽電池パネルの
製造方法であって、(g) 第1レーザビームと第2レ
ーザビームとを、前記透明基板側から前記薄膜太陽電池
パネルに入射するステップと、(h) 前記第1レーザ
ビームと前記第2レーザビームとを、第1方向に走査し
て、前記透明電極層と前記半導体層とを切断し、前記分
離溝を形成するステップとを具備し、 前記第1レーザビームは、前記透明電極層を前記透明基
板から離脱させず、且つ、前記半導体層と前記裏面電極
層とを前記透明電極層から離脱させる第1光強度を有
し、 前記第2レーザビームは、前記透明電極層を前記透明基
板から離脱させる第2光強度を有し、 ここで前記第1レーザビームと前記第2レーザビームと
は、少なくともその一部で重畳し、 前記第1レーザビームのうちの他の一部は、前記第2レ
ーザビームに隣接し、且つ、前記第2レーザビームに対
して前記第1方向と垂直な第2方向に位置する薄膜太陽
電池パネルの製造方法。 - 【請求項9】 請求項8の製造方法において、 前記第1レーザビームは、前記第1方向に垂直な第2方
向に第1径を有し、 前記第2レーザビームは、前記第2方向に前記第1径よ
り短い第2径を有し、 前記第2レーザビームの全体は、前記第1レーザビーム
の中に含まれるように位置する薄膜太陽電池パネルの製
造方法。 - 【請求項10】 請求項9の製造方法において、 前記第2レーザビームは、断面が楕円であり、 前記楕円の長軸が延びる第2方向は、実質的に、前記第
1方向に一致する薄膜太陽電池パネルの製造方法。 - 【請求項11】 請求項8において、前記第1レーザビ
ームの第1波長λ1は、前記第1レーザビームが前記透
明電極によって実質的に吸収されないように選ばれた薄
膜太陽電池パネルの製造方法。 - 【請求項12】 請求項8において、 前記第1レーザビームの第1波長λ1は、400(n
m)以上650(nm)以下である薄膜態様電池パネル
の製造方法。 - 【請求項13】 請求項11又は請求項12において、 前記(g)ステップは、(i) 前記第1波長λ1のn
倍(nは2以上の自然数)である第2波長λ2を有する
第3レーザビームを生成するステップと、(j) 前記
n倍の高調波を発生する高調波発生素子に、前記第3レ
ーザビームを入射して、前記第1レーザビームと前記第
2レーザビームとを発生するステップとを含む薄膜太陽
電池パネルの製造方法。 - 【請求項14】 断面が楕円であるレーザビームを薄膜
太陽電池パネルに入射するレーザビーム発生装置と、こ
こで前記薄膜太陽電池パネルは、透明基板と、 前記透明基板の上に形成された透明電極層と、 前記透明電極層の上に形成された半導体層と、 前記半導体の上に形成された裏面電極層とを含み、且
つ、前記レーザビームは、前記透明基板の側から前記太
陽電池に入射され、 前記レーザビームを第1方向に走査して前記透明電極
層、前記半導体層、及び前記裏面電極層を切断する走査
手段とを具備する薄膜太陽電池パネル製造装置。 - 【請求項15】 第1レーザビームと第2レーザビーム
とを、前記透明基板側から薄膜太陽電池パネルに入射す
るレーザビーム生成装置と、ここで、前記薄膜膜太陽電
池パネルは、 透明基板と、 前記透明基板の上に形成された透明電極層と、 前記透明電極層の上に形成された半導体層 前記透明電
極層の上に形成された半導体層と、 前記半導体の上に形成された裏面電極層とを含み、 前記第1レーザビームと前記第2レーザビームとを、第
1方向に走査する手段とを具備し、 前記第1レーザビームと前記第2レーザビームとは、少
なくともその一部で重畳し、 前記第1レーザビームは、前記透明電極層を前記透明基
板から離脱させず、且つ、前記半導体層と前記裏面電極
層とを前記透明電極層から離脱させる第1光強度を有
し、 前記第2レーザビームは、前記透明電極層を前記透明基
板から離脱させる第2光強度を有し、 前記第1レーザビームのうちの他の一部は、前記第2レ
ーザビームに隣接し且つ、前記第2レーザビームに対し
て前記第1方向と垂直な第2方向に位置する薄膜太陽電
池パネルの製造装置。 - 【請求項16】 請求項15において、 前記第1レーザビームの波長は、前記第1レーザビーム
が前記透明電極によって実質的に吸収されないように選
ばれた薄膜太陽電池パネルの製造装置。
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