JP2002014723A - 熱供給設備の保守管理方法 - Google Patents

熱供給設備の保守管理方法

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JP2002014723A
JP2002014723A JP2000198934A JP2000198934A JP2002014723A JP 2002014723 A JP2002014723 A JP 2002014723A JP 2000198934 A JP2000198934 A JP 2000198934A JP 2000198934 A JP2000198934 A JP 2000198934A JP 2002014723 A JP2002014723 A JP 2002014723A
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JP2000198934A
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Toshihiro Kayahara
敏広 茅原
Kazuhiro Tateno
一博 舘野
Yasuo Watabe
康男 渡部
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Miura Co Ltd
Original Assignee
Miura Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボイラ等を備えた熱供給設備において、異常
発生に対して迅速な対応を行い、停止時間を極力短くす
る。 【解決手段】 保証契約を結んだ熱供給設備1における
異常発生データ,運転データ,熱管理データ等の運転情
報を通信手段7を介して管理拠点5の第一コンピュータ
6が受信し、受信した運転情報に基づいて性能維持,機
能維持および異常復旧の対応を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ボイラ等を備え
た熱供給設備の保守管理方法に関し、特に安全および安
心を担保する熱供給設備の保守管理方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】熱供給設備におけるボイラの保守管理を
行うにあたっては、管理区域ごとにメンテナンス拠点を
設け、これらの各メンテナンス拠点に配置したサービス
員が前記ボイラの保守管理を行うようにしている。そし
て、前記ボイラに異常が発生して前記ボイラが停止する
と、前記ボイラの管理担当者から前記メンテナンス拠点
へ電話連絡が入り、この連絡内容に基づいてサービス員
が対応するようにしている。
【0003】しかしながら、電話連絡だけでは異常の原
因が不明確で、出向して原因を確認するのに時間がかか
ったり、原因が判明しても交換部品を持っていないため
再出向することがあった。また、サービス員が現場に到
達するまでの間および異常の原因を確認している間は、
前記ボイラは停止したままの状態にある。さらに、前記
管理担当者が前記ボイラの停止に気付くのが遅れた場合
は、その分、停止が長引くことになる。このように、前
記ボイラの停止時間が長くなると、生産工場等において
多大な損失が生じる。したがって、前記ボイラにおいて
は、なるべく異常が発生しないようにする必要があると
ともに、万一異常が発生した場合には迅速な対応を必要
とする。
【0004】また、前記ボイラにおける異常は、夜間や
前記メンテナンス拠点の休日に発生することもある。し
たがって、1日24時間にわたって迅速な対応を行える
ようにすることが望ましいが、そのためには、前記メン
テナンス拠点のサービス員を増員する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする主たる課題は、ボイラ等を備えた熱供給設備にお
いて、異常発生に対して迅速な対応を行い、停止時間を
極力短くすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を
解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明
は、保証契約を結んだ熱供給設備における異常発生デー
タ,運転データ,熱管理データ等の運転情報を通信手段
を介して管理拠点の第一コンピュータが受信し、受信し
た運転情報に基づいて性能維持,機能維持および異常復
旧の対応を行うことを特徴としている。
【0007】請求項2に記載の発明は、前記異常発生デ
ータを受信したとき、前記異常発生データに関連する詳
細情報を前記通信手段を介して入手し、前記異常発生デ
ータおよび前記詳細情報の解析結果に基づいて前記対応
を行うことを特徴としている。
【0008】請求項3に記載の発明は、前記管理拠点を
管理区域ごとに設けるとともに、前記管理拠点のバック
アップを行う管理センターを設けたことを特徴としてい
る。
【0009】請求項4に記載の発明は、前記運転情報を
定期的に集計し、この集計に基づく解析結果を保証契約
者へ報告することを特徴としている。
【0010】請求項5に記載の発明は、前記運転情報に
基づいて、予防保全のための診断を行うことを特徴とし
ている。
【0011】さらに、請求項6に記載の発明は、前記熱
供給設備の前記診断に際し、事前に前記運転情報を前記
通信手段を介して入手し、解析することを特徴としてい
る。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態に
ついて説明する。この発明に係る保守管理方法は、ボイ
ラ等を備えた熱供給設備に用いられ、前記ボイラとして
は、蒸気ボイラ,温水ボイラ,熱媒ボイラ等の種々のボ
イラが含まれる。また、前記熱供給設備は、冷熱を供給
する機器,たとえば冷温水機等も含まれる。さらに、こ
の発明に係る保守管理方法は、前記ボイラに付設されて
いる水処理装置等の機器にも適用される。
【0013】まず、前記熱供給設備の保守管理を行うに
あたっては、前記熱供給設備の所有者または使用者(以
下、「保証契約者」と云う。)と保証契約を結ぶ。この
保証契約は、前記熱供給設備における機器の性能維持,
機能維持および異常復旧や予防保全のための診断を行う
内容になっている。すなわち、前記機器の性能を良好な
状態(高効率の状態)に維持し、また前記機器が異常発
生により停止しないようにして、前記機器の本来の機能
を維持し、さらに前記機器に万一異常が発生しても、直
ちに正常な状態に復旧させるようにしている。また、予
防保全のための診断として、たとえば4ヶ月ごとの定期
点検が行われるようになっている。
【0014】また、前記熱供給設備と管理拠点の第一コ
ンピュータおよび管理センターの第二コンピュータと
が、通信手段を介して相互に通信可能に接続されてい
る。すなわち、前記熱供給設備には、前記第一コンピュ
ータおよび前記第二コンピュータと接続されるコンピュ
ータが設けられており、このコンピュータは、前記熱供
給設備における個々の機器のコンピュータとするか、各
機器を統合するコンピュータとする。そして、前記相互
通信による前記熱供給設備の運転情報に基づいて、前記
保証契約の内容が実現されるようになっている。ここ
で、前記運転情報としては、異常発生データ,運転デー
タ,熱管理データ等が含まれる。また、前記管理拠点と
しては、サービス員を配置したメンテナンス拠点がその
役割を果たすとともに、前記管理拠点は、管理区域ごと
に設けられている。また、前記管理センターは、前記各
管理拠点のバックアップを統合して行うところであり、
1個所または複数個所設けられている。すなわち、平日
の昼間は、前記各管理拠点が前記熱供給設備から送られ
てくる情報に基づいて対応し、平日の夜間および休日
は、前記管理センターが対応するようにして、1日24
時間の対応を最少の人員で行えるようにしている。さら
に、通信を行うにあたっては、一般電話回線や専用回線
が用いられ、これらの回線は、有線式のものであっても
無線式のものであってもよい。
【0015】つぎに、前記熱供給設備からの前記運転情
報に基づいて前記保証契約の内容を実現するための処理
について、具体的に説明する。
【0016】まず、第一の処理として、前記熱供給設備
において異常が発生すると、異常発生データが、前記熱
供給設備から前記第一コンピュータへ自動的に送信さ
れ、この異常発生データを前記第一コンピュータが受信
するようになっている。前記異常発生データとしては、
異常データおよび予知データがある。前記異常データ
は、実際に異常が発生して前記熱供給設備が停止したこ
とを知らせるものである。たとえば、不着火発生や低水
位発生が、これに該当する。一方、前記予知データは、
前記熱供給設備を直ちに停止させる必要はないが、近日
中に異常が発生して前記熱供給設備が停止する可能性が
高い状態になっていることを知らせるものである。たと
えば、給水ポンプ能力低下が、これに該当し、給水ポン
プの能力が低下すると、低水位が発生しやすくなる。
【0017】したがって、前記異常発生データを自動受
信することにより、前記熱供給設備の管理担当者が前記
熱供給設備の停止に気付くのが遅れた場合でも、前記管
理拠点側で前記熱供給設備の停止を遅滞なく知ることが
でき、直ちに対応することができる。また、前記異常デ
ータだけでなく前記予知データも受信することにより、
前記熱供給設備に異常が発生して前記熱供給設備が停止
する前に対応することが可能となる。
【0018】また、第二の処理として、前記管理拠点
は、前記異常発生データを受信したとき、受信した前記
異常発生データの内容を確認し、さらに前記異常発生デ
ータに関連する詳細情報を前記熱供給設備へ要求して受
信するようにしている。すなわち、前記管理拠点は、前
記第一コンピュータを操作して、前記熱供給設備へ前記
詳細情報の要求信号を送信し、この要求信号に応答し
て、前記熱供給設備から前記詳細情報が返信されるよう
になっている。
【0019】また、第三の処理として、前記管理拠点
は、前記異常発生データおよび前記詳細情報を解析し、
この解析結果に基づいて、サービス員の派遣または前記
熱供給設備の管理担当者への復旧の指示を行うようにし
ている。そうすることにより、前記管理拠点は、前記熱
供給設備が設置されている現場まで行かなくても、記熱
供給設備が現在どのような運転状況にあるかを正確に知
ることができ、前記サービス員または前記管理担当者へ
適切な対応の指示を直ちに行うことができるようになっ
ている。
【0020】したがって、前記熱供給設備の管理担当者
へ電話で指示することにより復旧可能なケースが増え、
サービス員の出向の手間を削減することができるととも
に、前記熱供給設備の停止時間を大幅に短縮することが
できる。また、サービス員が現場へ出向しなければなら
ない場合であっても、事前に異常原因の特定を行い、修
理に必要な部品等をそろえておくことができ、現場で直
ちに修理にとりかかることができるとともに、再出向す
ることがなくなる。
【0021】また、第四の処理として、夜間,休日等、
前記管理拠点が未応答の場合、前記異常発生データを前
記第一コンピュータから前記第二コンピュータへ転送
し、前記管理センターが前記管理拠点に代わって前記第
二の処理および前記第三の処理を行うようにしている。
すなわち、電話による指示で復旧が可能な場合は、前記
管理センターが前記熱供給設備の管理担当者へ復旧を指
示し、サービス員の派遣が必要な場合は、前記管理セン
ターから前記各管理拠点における担当のサービス員へ緊
急連絡を行い、各担当サービス員が対応するようにして
いる。したがって、前記保証契約の内容を24時間にわ
たって最少の人員で効率よく実現することができるよう
になっている。
【0022】ここにおいて、前記管理センターとして
は、平日の昼間、前記管理拠点のサービス員が不在とな
る場合は、隣接する地域の管理拠点が、前記管理センタ
ーとして機能してバックアップを行うようにすることも
できる。また、前記管理拠点が未応答の場合とは、平日
の昼間において、サービス員が不在等の理由で応答でき
ない場合と、平日の夜間や休日のように予め応答しない
ように設定した場合とを含む。また、転送の方法につい
ては、前記第一コンピュータを操作して、転送するか否
かの設定を切り換えるようにすることもできるし、前記
異常発生データを受信して所定時間内に前記第一コンピ
ュータにおいて何らかの操作が行われなければ、自動的
に転送が行われるようにすることもできる。さらに、転
送の形態としては、前記第一コンピュータを介さず、前
記熱供給設備から前記第二コンピュータへ直接前記異常
発生データを送信する構成も含む。
【0023】さらに、第五の処理として、前記診断のた
めに、前記熱供給設備の診断に関する情報,たとえば前
記異常発生データや後述する運転データおよび熱管理デ
ータを前記通信手段を介して入手し、この入手した情報
を解析するようにしている。すなわち、予防保全のため
の診断を行う際には、必要な情報を必要なときに任意に
入手可能になっている。
【0024】また、前記保証契約の内容を実現するため
の定期点検(たとえば4ヶ月ごとに行われる)に際して
は、前記第五の処理を行い、事前に点検内容に関連する
情報を前記通信手段を介して入手し、この入手した情報
を解析するようにしている。そうすることにより、サー
ビス員が定期点検に出向する前に、定期点検の対象機器
に対して、重点的な点検が必要な部位および部品交換が
必要な部位を絞りこむことが可能となり、定期点検の工
数を大幅に低減することができる。
【0025】以上の処理を行うことにより、24時間の
対応が可能であるとともに、安全および安心を担保する
予防保全を含む保守管理方法を提供することができる。
また、実施に応じては、前記第二の処理を行わず、前記
第三の処理において、前記異常発生データのみによって
前記サービス員の派遣または前記管理担当者への指示を
行うこともできる。また、必要に応じて、前記第四の処
理および/または前記第五の処理を省略することもでき
る。
【0026】さらに、前記熱供給設備へ運転データおよ
び熱管理データを定期的(たとえば1ヶ月ごと)に要求
して受信することにより、前記通信手段が正常であるか
どうかを確認している。そうすることにより、前記通信
手段の異常を早期に検出することができ、前記通信手段
による相互通信を確実に行うことができる。そして、必
要に応じて、前記熱供給設備の前記コンピュータから前
記両データを前記管理拠点の前記第一コンピュータへ移
して保存するようにしている。したがって、前記熱供給
設備の前記コンピュータに付属のデータ記憶手段とし
て、比較的小容量で安価なものを用いることができる。
ここで、前記運転データとしては、着火回数や燃焼時間
等のデータを受信するようになっており、一方前記熱管
理データとしては、運転効率や水管温度等のデータを受
信するようになっている。
【0027】そして、受信した前記運転データおよび熱
管理データを集計し、この集計に基づく解析結果や熱収
支報告を前記保証契約者へ提供するようにしている。す
なわち、前記両データの集計を定期的(たとえば1ヶ月
ごと)に行い、その解析結果や熱収支報告を定期報告書
(月報)として、前記保証契約者へ送付するようにして
いる。たとえば、運転効率,蒸発量,燃料使用量等を報
告するようにしている。また、前記定期報告書の送付
は、郵送,ファクシミリ,電子メール等により行われ
る。このように、定期的に前記保証契約者へ前記解析結
果や前記熱収支報告を提供することにより、前記保証契
約者は、前記熱供給設備の稼動状況を容易に知ることが
でき、安心して前記熱供給設備を使用することができ
る。
【0028】以上のように、前記構成によれば、前記熱
供給設備の予防保全を確実にかつ効率よく行うことがで
き、前記熱供給設備に異常が発生する前に事前に対応し
て、前記熱供給設備を停止させることなく運転すること
ができるとともに、万一異常が発生しても迅速な対応を
行うことができ、停止時間を極力短くすることができ
る。また、保守管理を行うための工数を大幅に低減する
ことができるとともに、非常に効率の良い保守管理を行
うことができる。さらに、1日24時間の対応を最少の
人員で効率よく行うことができる。
【0029】
【実施例】以下、この発明の具体的実施例を図面に基づ
いて詳細に説明する。この発明に係る熱供給設備の保守
管理方法を実施するにあたっては、まず熱供給設備の所
有者または使用者(以下、「保証契約者」と云う。)と
有償の保証契約を結ぶ。この保証契約の内容は、図1に
示すように、熱供給設備における機器の性能維持,機能
維持および異常復旧や予防保全のための診断を行う内容
になっている。
【0030】つぎに、この発明を実現するシステムの概
略構成を図2に基づいて説明する。図2に示すように、
熱供給設備1,1,…は、管理対象機器としてボイラ
2,2,…や軟水器3,3,…等をそれぞれ備えてい
る。そして、これらの各軟水器3は給水ライン4,4,
…を介して前記各ボイラ2にそれぞれ接続されている。
また、前記各熱供給設備1の保守管理を行う管理拠点
5,5,…が、管理区域ごとにそれぞれ設けられてお
り、これらの各管理拠点5には、第一コンピュータ6,
6,…がそれぞれ設置されている。そして、これらの各
第一コンピュータ6と前記各ボイラ2および前記各軟水
器3とが、通信手段7,7,…を介してそれぞれ通信可
能に接続されている。
【0031】すなわち、前記各ボイラ2および前記各軟
水器3のコンピュータ(図示省略)は、第一信号線8,
8,…を介して第一モデム9,9,…にそれぞれ接続さ
れており、一方前記各第一コンピュータ6も同様に、第
二信号線10,10,…を介して第二モデム11,1
1,…にそれぞれ接続されており、前記各第一モデム9
と前記各第二モデム11とが、一般電話回線12を介し
てそれぞれ接続されている。したがって、この実施例に
おいては、前記各通信手段7が、前記各第一モデム9,
前記各第二モデム11および前記一般電話回線12によ
りそれぞれ構成されており、前記各ボイラ2および前記
各軟水器3における異常発生データ,運転データ,熱管
理データ等の運転情報が、前記各通信手段7を介して前
記各第一コンピュータ6へ送信されるようになってい
る。
【0032】また、前記各管理拠点5に対して共通の管
理センター13が設けられている。そして、前記各熱供
給設備1における前記運転情報を前記各第一コンピュー
タ6からこの管理センター13に設置されている第二コ
ンピュータ14へ転送可能としている。すなわち、前記
第二コンピュータ14は、第三信号線15を介して第三
モデム16に接続されており、この第三モデム16と前
記各第二モデム11とが、前記一般電話回線12を介し
てそれぞれ接続されている。
【0033】したがって、前記各各熱供給設備1におけ
る前記運転情報が、前記各コンピュータ6,14へ送信
され、前記各コンピュータ6,14に蓄積されるように
なっている。また、前記運転情報は、前記各熱供給設備
1から自動的に送信される場合と、前記各コンピュータ
6,14からの要求信号に応じて送信される場合とがあ
る。
【0034】つぎに、前記構成における保守管理方法の
具体的内容について、図3〜図6を参照しながら説明す
る。
【0035】まず、図3に基づいて、この発明における
第一の処理,第二の処理および第三の処理について説明
する。さて、第一の処理としては、前記各熱供給設備1
に異常が発生すると、前記異常発生データが、前記各第
一コンピュータ6へ自動的に送信され、この送信された
前記異常発生データを前記各第一コンピュータ6が受信
するようにしている。たとえば、前記各ボイラ2で不着
火が発生すると、不着火が発生した旨の前記異常発生デ
ータが送信される。また、給水ポンプ(図示省略)の能
力が低下した状態になると、低水位が発生しやすくなる
ので、その旨の予知データとしての前記異常発生データ
が送信される。
【0036】また、前記異常発生データを受信したとき
は、第二の処理として、その内容を確認し、さらに前記
各第一コンピュータ6を操作し、前記異常発生データに
関連する詳細情報を前記各熱供給設備1へ要求して受信
するようにしている。すなわち、前記各第一コンピュー
タ6から前記各熱供給設備1へ前記詳細情報を要求する
信号を送信し、この要求信号に応答して、前記各熱供給
設備1から前記各第一コンピュータ6へ前記詳細情報が
送信される。
【0037】さらに、第三の処理としては、前記異常発
生データおよび前記詳細情報を解析し、この解析結果に
基づいて、サービス員の派遣または前記熱供給設備1の
管理担当者への復旧の指示を行うようにしている。すな
わち、送信された前記詳細情報は、前記各第一コンピュ
ータ6のモニタ画面に映し出され、前記各管理拠点5で
は、これを前記異常発生データの内容と合わせて解析
し、この解析結果に基づいて対応するようにしている。
したがって、前記各熱供給設備1が設置されている現場
まで行かなくても、前記各管理拠点5に居ながらにし
て、前記各熱供給設備1が現在どのような運転状況にあ
るかを正確に知ることができ、適切な対応指示を直ちに
行うことができるようになっている。
【0038】そして、この第三の処理によれば、前記各
熱供給設備1が現在どのような運転状況にあるかを正確
に把握することができるので、電話での指示により復旧
可能なケースが増え、サービス員の出向の手間を大幅に
削減することができる。また、前記各熱供給設備1の停
止時間を大幅に短縮することができる。さらに、サービ
ス員が現場へ出向しなければならない場合であっても、
事前に異常原因の特定を行い、修理に必要な部品等をそ
ろえておくことができるので、現場で直ちに修理にとり
かかることができるとともに、再出向することがなくな
る。
【0039】また、前記異常発生データとしては、異常
発生により前記各熱供給設備1が停止したことを知らせ
る異常データに加えて、前記各熱供給設備1を直ちに停
止させる必要はないが、近日中に異常発生により前記各
熱供給設備1が停止する可能性が高い状態になっている
ことを知らせる予知データ(たとえば前記給水ポンプの
能力低下のデータ)が送信されるようになっている。し
たがって、前記各熱供給設備1が停止する前に対応する
ことが可能となっている。すなわち、通常、前記各熱供
給設備1の停止が必要な異常が発生する前には、その前
兆となる現象が起きるので、その前兆を判定する条件を
予め設定しておき、この判定条件にしたがって前記予知
データを送信するようにしている。したがって、前記予
知データが送信されたときは、まだ前記各熱供給設備1
が停止していないので、翌日の対応等,余裕をもって計
画的な対応を行うことができる。
【0040】つぎに、図4に基づいて、この発明におけ
る第四の処理について説明する。さて、この第四の処理
においては、平日の昼間は、前記各管理拠点5が、前記
異常発生データを受けて対応し、平日の夜間および休日
は、前記管理センター13が、前記各管理拠点5から転
送された前記異常発生データを受けて対応するようにし
ている。したがって、前記各熱供給設備1の保守管理を
1日24時間継続して行うことができるとともに、最少
の人員で効率よく行うことができるようになっている。
また、前記管理センター13においては、電話による指
示で復旧が可能な場合は、前記管理センター13から前
記各熱供給設備1の管理担当者へ電話で復旧を指示し、
現場へのサービス員の派遣が必要な場合は、前記管理セ
ンター13から前記各管理拠点5における担当のサービ
ス員へ緊急連絡を行い、各担当サービス員が対応するよ
うにしている。ここで、前記管理センター13から前記
各熱供給設備1へ前記異常発生データに関連する詳細情
報を要求して受信する処理は、前記第二の処理および前
記第三の処理と同様であるので、詳細な説明を省略す
る。
【0041】つぎに、図5に基づいて、この発明におけ
る第五の処理について説明する。さて、この第五の処理
においては、前記診断のために、前記各熱供給設備1の
診断に関する情報,たとえば前記異常発生データや運転
データおよび熱管理データを前記各通信手段7を介して
入手し、この入手した情報を解析するようにしている。
図示した実施例においては、前記各熱供給設備1の定期
点検に際し、事前に点検内容に関連する情報を前記各通
信手段7を介して入手し、解析するようにしている。前
記各熱供給設備1においては、たとえば4ヶ月ごとに、
前記各管理拠点5のサービス員が、前記各熱供給設備1
へ出向し、前記各熱供給設備1の定期点検を行うように
しており、この定期点検に際し、事前に前記情報を入手
し、解析するようにしている。前記情報は、たとえば運
転データとしては着火回数や燃焼時間を入手し、熱管理
データとしては運転効率,給水ポンプ能力,水管温度等
を入手する。具体的には、これらのデータを要求する信
号を前記各第一コンピュータ6から前記各熱供給設備1
へ送信し、この要求信号に応答して、前記各熱供給設備
1から前記各第一コンピュータ6へ前記情報が送信され
るようになっている。そして、送信された前記情報は、
レポートとして出力(印刷)される。
【0042】したがって、サービス員は、定期点検に行
く前に、前記レポートの内容を解析して、定期点検の対
象機器に対して、重点的な点検が必要な部位および部品
交換が必要な部位を絞りこむことができる。よって、こ
の方法によれば、現場における定期点検の工数を大幅に
低減することができる。
【0043】また、前記レポートの内容に基づいて、前
記各ボイラ2において、運転効率を所定値以上に維持す
るために、スケールの除去作業や煤の除去作業が行われ
る。このようにして、性能維持のための対応を行うこと
により、前記各熱供給設備1を常に高効率で運転するこ
とができる。
【0044】さらに、図6に基づいて、この発明におけ
る定期報告書を送付する処理について説明する。さて、
この処理においては、前記各熱供給設備1における運転
データおよび熱管理データをたとえば1ヶ月ごとに定期
的に集計し、この集計に基づく解析結果や熱収支報告を
前記保証契約者へ提供するようにしている。すなわち、
たとえば熱管理データとして運転効率,蒸発量,燃料使
用量等を要求する信号を前記各第一コンピュータ6から
前記各熱供給設備1へ送信し、この要求信号に応答し
て、前記各熱供給設備1から前記各第一コンピュータ6
へ前記データが送信されるようになっている。そして、
送信された前記データを集計し、この集計に基づく解析
結果や熱収支報告を定期報告書(月報)として出力(印
刷)し、この定期報告書を前記保証契約者へ送付するよ
うにしている。このように、定期的に前記保証契約者へ
前記定期報告書を送付することにより、前記保証契約者
は、前記各熱供給設備1の稼動状況を容易に知ることが
でき、安心して前記各熱供給設備1を使用することがで
きる。
【0045】また、前記各熱供給設備1に何ら異常が発
生しなければ、前記異常発生データが送信されてくるこ
とはないが、前記各通信手段7に異常が発生している場
合は、前記異常発生データが送信されているのに、前記
各第一コンピュータ6まで届いていない可能性も考えら
れる。そこで、前記定期報告書を作成する処理を行うこ
とにより、前記各通信手段7が正常であるかどうかを定
期的に確認することができ、保守管理の信頼性を向上さ
せることができる。
【0046】
【発明の効果】この発明によれば、異常発生に対して迅
速な対応を行うことができ、熱供給設備の停止時間を極
力短くすることができる。。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明における保証契約の概要を示す説明図
である。
【図2】この発明におけるシステムの概略構成を示す説
明図である。
【図3】この発明における第一の処理,第二の処理およ
び第三の処理の概要を示す説明図である。
【図4】この発明における第四の処理の概要を示す説明
図である。
【図5】この発明における第五の処理の概要を示す説明
図である。
【図6】この発明における他の処理の概要を示す説明図
である。
【符号の説明】 1 熱供給設備 5 管理拠点 6 第一コンピュータ 7 通信手段 13 管理センター

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保証契約を結んだ熱供給設備1における
    異常発生データ,運転データ,熱管理データ等の運転情
    報を通信手段7を介して管理拠点5の第一コンピュータ
    6が受信し、受信した運転情報に基づいて性能維持,機
    能維持および異常復旧の対応を行うことを特徴とする熱
    供給設備の保守管理方法。
  2. 【請求項2】 前記異常発生データを受信したとき、前
    記異常発生データに関連する詳細情報を前記通信手段7
    を介して入手し、前記異常発生データおよび前記詳細情
    報の解析結果に基づいて前記対応を行うことを特徴とす
    る請求項1に記載の熱供給設備の保守管理方法。
  3. 【請求項3】 前記管理拠点5を管理区域ごとに設ける
    とともに、前記管理拠点5のバックアップを行う管理セ
    ンター13を設けたことを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の熱供給設備の保守管理方法。
  4. 【請求項4】 前記運転情報を定期的に集計し、この集
    計に基づく解析結果を保証契約者へ報告することを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱供給設備
    の保守管理方法。
  5. 【請求項5】 前記運転情報に基づいて、予防保全のた
    めの診断を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の熱供給設備の保守管理方法。
  6. 【請求項6】 前記熱供給設備1の前記診断に際し、事
    前に前記運転情報を前記通信手段7を介して入手し、解
    析することを特徴とする請求項5に記載の熱供給設備の
    保守管理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008020186A (ja) * 2007-08-23 2008-01-31 Miura Co Ltd ボイラ室監視装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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