JP2002013683A - 管継手 - Google Patents

管継手

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JP2002013683A
JP2002013683A JP2000194496A JP2000194496A JP2002013683A JP 2002013683 A JP2002013683 A JP 2002013683A JP 2000194496 A JP2000194496 A JP 2000194496A JP 2000194496 A JP2000194496 A JP 2000194496A JP 2002013683 A JP2002013683 A JP 2002013683A
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裕典 大谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1対の継手(2本の管)を相対回転不能に接
続すると共に、1対の継手を周方向に位置決めして所定
の位置関係で接続するのを容易にし、連結金具を小型か
つ簡単に構成すると共にその連結金具により1対の継手
を分離不能に強固に接続できる管継手を提供する。 【解決手段】 第1継手1の先端部に複数の嵌合凸部1
5と複数の嵌合凹部16とを周方向に交互に形成し、第
2継手2に複数の嵌合凸部25と複数の嵌合凹部26と
を周方向に交互に形成し、第1,第2継手1,2の複数
の嵌合凸部15,25を相手側継手2,1の複数の嵌合
凹部26,16に夫々嵌合させた状態で、両継手1,2
の複数の嵌合凸部15,25の外周凹溝41に、ほぼリ
ング状の弾性連結金具3を装着して両継手1,2を接続
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は管継手に関し、特
に2本の管を相対回転不能に接続する管継手に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、水、油、エア、ガス等を通す2
本の管の端部同士を接続する為の1対の継手を備えた管
継手として、1対の継手にフランジを夫々設け、1対の
フランジを当接させてこれらフランジに弾性接続金具を
装着することにより、1対の継手(2本の管)を接続す
るものがある。1対の継手のフランジをボルト等を用い
て締結するものもあるが、これら両継手の接続と接続解
除を容易に行うことができないため不便な場合が多い。
【0003】特許第2897908号公報の継手では、
前記弾性接続金具が、1対の円弧板バネ片とこれら円弧
板バネ片の基端部を連結する連結部とを一体形成してほ
ぼリング状に構成され、各円弧板バネ片にはその全長に
亙って1対のフランジと略同幅のスリットが形成されて
いる。この接続金具を弾性変形させて1対の円弧板バネ
片の先端部間の間隔を拡大しフランジに着脱することが
できる。接続金具がフランジに装着されるとほぼ元の形
状に復帰し、1対の継手のフランジの一部が1対の円弧
板バネ片のスリットに係合して分離不能に接続される。
【0004】即ち、1対の継手が分離しようとすると、
その力がフランジを介して接続金具で受け止められて、
1対の継手の接続状態が維持される。但し、接続金具の
うちスリットの長さ方向両端付近にはかなり大きな引張
り力が局部的に作用する。尚、この継手では、接続金具
が1対のフランジに装着された状態から容易に外れるの
を防止するために、フランジに係合する1対の係止爪が
1対の円弧板バネ片の先端部に設けられている。
【0005】特開平6−174166号公報の管継手で
は、第1継手が筒状部を有し、その筒状部に1対のスリ
ットが周方向に形成されている。第2継手は第1継手の
筒状部に挿入される挿入部を有し、その挿入部にフラン
ジが設けられている。そして、第1継手の筒状部に第2
継手の挿入部が挿入された状態で、第1,第2継手を分
離不能に接続する接続金具が別途設けられている。
【0006】この接続金具は、1対の円弧脚とこれら円
弧脚を連結する頭部とを一体形成して構成され弾性を有
する。第1継手の筒状部に第2継手の挿入部を挿入し、
筒状部の奥端面にフランジを当接させた状態で、接続金
具を弾性変形させて継手に装着して1対の円弧脚を筒状
部の1対のスリットからその内部に挿入させる。する
と、1対の円弧脚と筒状部の奥端面の間にフランジが挟
持された状態となり、第1,第2継手が分離不能に接続
される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】 特許第289790
8号公報の管継手では、1対の継手のフランジを当接さ
せこれらフランジに接続金具を装着して、1対の継手を
相離隔方向へ分離しないように接続する構造であり、1
対の継手を相対回転不能に接続するようになっていな
い。つまり、1対の継手が接続された状態で相対回転す
る虞があり、そうなると、継手に連結される管がフレキ
シブル管の場合、その管に捩じれが生じて流体漏れ等の
原因になりかねない。
【0008】更に、この管継手では、1対のスリットを
有する接続金具の構造が複雑になること、1対の継手が
分離しようとした場合、その力がフランジを介して接続
金具で受け止められるが、接続金具のうちスリットの長
さ方向両端付近部にかなり大きな引張り力が局部的に作
用するため、接続金具が破損する虞があること、等の問
題がある。接続金具の破損防止の為にその幅を大きくし
て強度を高めると、接続金具が大型化し製作コスト的に
不利になる。
【0009】また、1対の継手を周方向に自由な位置関
係で接続できるものの、これが却って2本の管の接続状
態を悪くするという問題がある。つまり、1対の継手を
周方向に位置決めして所定の位置関係で設計通りに接続
することが難しいため、継手に連結される管がフレキシ
ブル管の場合、その管を捩じれた状態で接続したり、1
対の継手に連結される管が非可撓性の管の場合、これら
管に不要な力が加わって管同士が無理に接続された状態
になる虞がある。
【0010】尚、特開平6−174166号公報の継手
でも、1対の継手を相対回転不能に接続するようになっ
ていないし、1対の継手を周方向に位置決めして所定の
位置関係で接続することが難しいため、上記同様の課題
が生じる。
【0011】本発明の目的は、管継手において、1対の
継手(2本の管)を相対回転不能に接続すること、1対
の継手を周方向に位置決めして所定の位置関係で接続す
るのを容易にすること、連結金具を小型かつ簡単に構成
すると共にその連結金具による1対の継手を分離不能に
強固に接続すること、等である。
【0012】
【課題を解決するための手段】 請求項1の管継手は、
2本の管の端部同士を接続する為の第1,第2継手を備
えた管継手において、前記第1継手の先端部に複数の嵌
合凸部と複数の嵌合凹部とを周方向に交互に形成すると
共に、第2継手に複数の嵌合凸部と複数の嵌合凹部とを
周方向に交互に形成し、前記第1,第2継手の複数の嵌
合凸部を相手側継手の複数の嵌合凹部に夫々嵌合させた
状態で、両継手の複数の嵌合凸部の外周係止部に、ほぼ
リング状の弾性連結金具を装着して両継手を接続するよ
うに構成したことを特徴とするものである。
【0013】この管継手では、第1継手の先端部に複数
の嵌合凸部と複数の嵌合凹部とが周方向に交互に形成さ
れ、第2継手に複数の嵌合凸部と複数の嵌合凹部とが周
方向に交互に形成されている。従って、第1,第2継手
の複数の嵌合凸部を相手側継手の複数の嵌合凹部に夫々
嵌合させると、両継手の複数の嵌合凸部が環状になり、
これら嵌合凸部の外周係止部に、ほぼリング状の弾性連
結金具を装着して両継手を接続することができる。
【0014】従って、第1,第2継手(2本の管)を相
対回転不能に接続できるため、継手に連結される管がフ
レキシブル管の場合、第1,第2継手を接続した状態で
その管に捩じれが生じるのを防止することができる。更
に、第1,第2継手を周方向に所定の位置関係で接続し
易くなるため、継手に連結される管がフレキシブル管の
場合、その管を捩じれた状態で接続したり、第1,第2
継手に連結される管が非可撓性の管の場合、2本の管に
不要な力が加わってこれら管同士が無理に接続された状
態になる虞がなくなり、2本の管を設計通りに良好に接
続することが可能になる。
【0015】請求項2の管継手は、請求項1の発明にお
いて、前記第1,第2継手を接続した状態において両継
手の複数の嵌合凸部が環状フランジをなすように構成さ
れたことを特徴とするものである。各継手の嵌合凸部を
径方向に厚く形成することができるためその強度を高
め、第1,第2継手を相対回転不能に確実に接続するこ
とができる。外周係止部と弾性連結金具を大径化できる
ため、外周係止部と弾性連結金具との係合部分を大きく
とることができ、第1,第2継手を相離隔方向へ分離不
能に確実に接続でき、外周係止部への弾性連結金具の着
脱も容易になる。
【0016】請求項3の管継手は、請求項2の発明にお
いて、前記第1,第2継手の複数の嵌合凸部は、前記環
状フランジを周方向に均等に複数分割した形状であるこ
とを特徴とするものである。1つの継手の嵌合凸部(嵌
合凹部)の数に相当する複数の周方向位置で1対の継手
を容易に位置決めして接続することができる。
【0017】請求項4の管継手は、請求項2の発明にお
いて、前記第1,第2継手の複数の嵌合凸部は、前記環
状フランジを周方向に不均等に複数分割した形状である
ことを特徴とするものである。1対の継手を1つの周方
向位置で容易に位置決めして接続することができる。
【0018】請求項5の管継手は、請求項1〜4の何れ
かの発明において、前記両継手の複数の嵌合凸部の外周
係止部は、環状の外周凹溝からなることを特徴とするも
のである。外周凹溝からなる外周係止部に装着される弾
性連結金具を小型かつ簡単に構成でき、弾性連結金具を
外周凹溝に簡単・確実に装着することができ、この弾性
連結金具により第1,第2継手を相離隔方向へ分離不能
に強固に接続できる。
【0019】請求項6の管継手は、請求項5の発明にお
いて、前記第1,第2継手の何れか一方の嵌合凸部の外
周側先端部に先端側程小径化するテーパ面を形成したこ
とを特徴とするものである。他方の継手の外周係止部に
弾性連結金具を装着した状態で、第1,第2継手の複数
の嵌合凸部を相手側継手の複数の嵌合凹部に夫々嵌合さ
せることにより、弾性連結金具がテーパ面にガイドされ
て一方の継手の外周係止部に装着され、弾性連結金具の
装着作業を同時に行えるため便利である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。本実施形態は、2本の
管の端部同士を接続する為の第1,第2継手を備えた管
継手に、本発明を適用した場合の一例である。図1〜図
4に示すように、管継手Jは、管1aが連結される第1
継手1と、管2aが連結される第2継手2と、第1,第
2継手1,2を接続した状態で分離不能に連結する弾性
連結金具3を備えている。
【0021】図1〜図6に示すように、第1継手1は、
管連結筒部10、継手接続筒部11、3つの嵌合凸部1
5、3つの嵌合凹部16を有し、管連結筒部10と継手
接続筒部11と嵌合凸部15は金属又は合成樹脂材料で
一体形成されている。継手接続筒部11は管連結筒部1
0よりも大径で短く、管連結筒部10の先端部側に形成
されている。そして、継手接続筒部11の先端部側(第
1継手1の先端部)に、3つの嵌合凸部15と3つの嵌
合凹部16が形成されている。
【0022】3つの嵌合凸部15と3つの嵌合凹部16
は、第1継手1の軸心を中心として周方向に60度間隔
で交互に形成されている。3つの嵌合凸部15は夫々円
弧状をなし、第1,第2継手1,2を接続した状態にお
いて形成される環状フランジ40の1/2部分を構成す
る。また、3つの嵌合凸部15の外周部には、第1継手
1の軸心を中心とする円弧状の凹溝15aが夫々形成さ
れ、これら凹溝15aは前記環状フランジ40に形成さ
れる外周凹溝41の1/2部分を構成する。
【0023】一方、図1〜図4、図7、図8に示すよう
に、第2継手2は、管連結筒部20、継手接続筒部2
1、3つの嵌合凸部25、3つの嵌合凹部26を有し、
管連結筒部20と継手接続筒部21と嵌合凸部25は金
属又は合成樹脂材料で一体形成されている。管連結筒部
20の先端側に継手接続筒部21が形成され、この継手
接続筒部21は、鍔部21aと第1,第2挿入部21
b,21cを有する。
【0024】第1挿入部21bは鍔部21aよりも小径
で鍔部21aの先端側に形成され、第2挿入部21cは
第1挿入部21bよりも小径で第1挿入部21bの先端
側に形成され、第2挿入部21cにOリング29が外装
されている。そして、継手接続筒部21の鍔部21aの
外周部側に、3つの嵌合凸部25と3つの嵌合凹部26
が形成されている。
【0025】3つの嵌合凸部25と3つの嵌合凹部26
は、第2継手2の軸心を中心として周方向に60度間隔
で交互に形成されている。3つの嵌合凸部25は夫々円
弧状をなし、第1,第2継手1,2を接続した状態にお
いて形成される環状フランジ40の1/2部分を構成す
る。また、3つの嵌合凸部25の外周部には、第2継手
2の軸心を中心とする円弧状の凹溝25aが夫々形成さ
れ、これら凹溝25aは前記環状フランジ40に形成さ
れる外周凹溝41の1/2部分を構成する。
【0026】さて、図2〜図4、図9に示すように、第
1,第2継手1,2の3つの嵌合凸部15,25を相手
側継手2,1の3つの嵌合凹部26,16に夫々嵌合さ
せると、両継手1,2の6つの嵌合凸部15,25が環
状フランジ40をなし、6つの嵌合凸部15,25の凹
溝15a,25aが環状に繋がって外周係止部としての
外周凹溝41を形成する。第1,第2継手1,2の6つ
の嵌合凸部15,25は、環状フランジ40を周方向に
均等に6分割した形状である。
【0027】また、第1,第2継手1,2の複数の嵌合
凸部15,25を相手側継手2,1の複数の嵌合凹部2
6,16に夫々嵌合させると、図9に示すように、第1
継手1の継手接続筒部11の先端部が、第2継手2の鍔
部21aの先端面に当接し、第2継手2の第1,第2挿
入部21b,21cの先端部分が、第1継手1の継手接
続筒部11と管連結筒部10の先端部分に夫々挿入され
て、第1,第2継手1,2の内部がOリング29により
シールされた状態で連通する。
【0028】図1〜図4に示すように、弾性連結金具3
は、1対の円弧板バネ片30と、これら円弧板バネ片3
0の上端部を連結する連結部31と、1対の円弧板バネ
片30の下端部に夫々設けられた1対のガイド片32を
一体形成してほぼリング状に構成され、1対の円弧板バ
ネ片30を外周凹溝41に係合させて装着される。ここ
で、外周凹溝41の幅は円弧板バネ片30の幅よりも少
し大きく、外周凹溝41の深さは円弧板バネ片30の厚
さよりも大きい。
【0029】弾性連結金具3が外周凹溝41に係合した
状態から容易に離脱しないように、1対の円弧板バネ片
30が通常時には外周凹溝41の径以下になる形状に構
成されている。この弾性接続金具3を弾性変形させて1
対の円弧板バネ片30の先端部間の間隔を拡大して外周
凹溝41に着脱することができる。弾性接続金具3が装
着されると略元形状に復帰して外周凹溝41に確実に係
合する。尚、弾性接続金具3を外周凹溝41から取外す
際、連結部31を把持して容易に行える。
【0030】上記管継手Jの作用・効果について説明す
る。第1継手1の先端部に3つの嵌合凸部15と3つの
嵌合凹部16とを周方向に60度間隔で交互に形成し、
第2継手2に3つの嵌合凸部25と3つの嵌合凹部26
とを周方向に60度間隔で交互に形成したので、第1,
第2継手1,2の3つの嵌合凸部15,25を相手側継
手2,1の3つの嵌合凹部26,16に夫々嵌合させる
ことができる。すると、両継手1,2の6つの嵌合凸部
15,25により環状フランジ40が形成され、6つの
嵌合凸部15,25に形成された凹溝15a,25aに
より、環状フランジ40に外周凹溝41が形成され、そ
の外周凹溝41に弾性連結金具3を装着して両継手1,
2を接続することができる。
【0031】第1,第2継手1,2の3つの嵌合凸部1
5,25を相手側継手2,1の3つの嵌合凹部26,1
6に夫々嵌合させることにより、第1,第2継手1,2
(2本の管1a,2a)を相対回転不能に接続できるた
め、継手1,2に連結される管1a,2aがフレキシブ
ル管の場合、第1,第2継手1,2を接続した状態でそ
のフレキシブル管1a,2aに捩じれが生じるのを防止
することができる。
【0032】第1,第2継手1,2の3つの嵌合凸部1
5,25は、環状フランジ40を周方向に均等に6分割
した形状であるので、1つの継手1,2の嵌合凸部1
5,25(嵌合凹部16,26)の数に相当する3つの
周方向位置で1対の継手1,2を容易に位置決めして接
続できる。依って、継手1,2に連結される管1a,2
aがフレキシブル管の場合、そのフレキシブル管1a,
2aを捩じれた状態で接続したり、第1,第2継手1,
2に連結される管1a,2aが非可撓性の管の場合、2
本の管1a,2aに不要な力が加わりこれら管同士が無
理に接続された状態になる虞がなくなり、2本の管1
a,2aを設計通りに良好に接続できる。
【0033】第1,第2継手1,2を接続した状態にお
いて両継手1,2の6つの嵌合凸部15,25が環状フ
ランジ40をなすように構成したので、各継手1,2の
嵌合凸部15,25を径方向に厚く形成することができ
その強度を高め、第1,第2継手1,2を相対回転不能
に確実に接続することができる。外周凹溝41と弾性連
結金具3を大径化できるため、外周凹溝41と弾性連結
金具3との係合部分を大きくとることができ、第1,第
2継手1,2を相離隔方向へ分離不能に確実に接続する
ことができ、外周凹溝41への弾性連結金具3の着脱も
容易になる。
【0034】両継手1,2の6つの嵌合凸部15,25
の外周係止部は、環状の外周凹溝41からなるので、そ
の外周凹溝41に装着される弾性連結金具3を小型かつ
簡単に構成でき、弾性連結金具3を外周凹溝41に簡単
・確実に装着することができる。そして、1対の継手
1,2が分離しようとすると、その力が6つの外周凸部
15,25を介して弾性連結金具3に、周方向に均等に
作用して幅方向の剪断力として受けることができるた
め、小型かつ簡単な構成の弾性連結金具3により、第
1,第2継手1,2を分離不能に強固に接続することが
できる。
【0035】次に、前記実施形態の変形例について説明
する。但し、前記実施形態と基本的に同じものには同一
符号を付して説明を省略する。 1〕図10に示すように、この管継手JAは、第1継手
1の3つの嵌合凸部15の外周側先端部に先端側程小径
化するテーパ面50を形成したものである。尚、このテ
ーパ面50の先端を、外周凹溝41の底部よりも継手
1,2の軸心側に位置させるように構成することが望ま
しい。
【0036】この管継手JAにおいては、第2継手2の
3つの嵌合凸部25の凹溝25a(外周係止部)に弾性
連結金具3を装着した状態で、第1,第2継手1,2の
3つの嵌合凸部15,25を相手側継手2,1の3つの
嵌合凹部26,16に夫々嵌合させることにより、弾性
連結金具3がテーパ面50にガイドされて第1継手1の
3つの嵌合凸部15の凹溝15a即ち外周凹溝41に装
着され、弾性連結金具3の装着作業を同時に行えるため
便利である。
【0037】尚、前記ガイド面50の代わりに、第2継
手の嵌合凸部の外周側先端部に先端側程小径化するテー
パ面を形成してもよく、この場合、第1継手1の凹溝2
5aに弾性連結金具3を装着した状態で、第1,第2継
手1,2の3つの嵌合凸部15,25を相手側継手2,
1の3つの嵌合凹部26,16に夫々嵌合させることに
より、弾性連結金具3が第1継手1の凹溝15a即ち外
周凹溝41に装着される。また、第1,第2継手1,2
の両方の嵌合凸部15,25の外周側先端部に先端側程
小径化するテーパ面を夫々形成してもよい。
【0038】2〕図11に示すように、この管継手JB
は、第1継手1の管連結筒部10Bと3つの嵌合凸部1
5の外周部を略同径に構成し、第2継手2の管連結筒部
20Bと3つの嵌合凸部25の外周部を略同径に構成し
たものである。第1,第2継手1,2を接続した状態に
おいて両継手1,2の6つの嵌合凸部15,25が前記
環状フランジとならないが、第1,第2継手1,2の接
続状態においては前記実施形態と同様の作用・効果を奏
する他、第1,第2継手1,2の形状が簡単化するため
製作コスト的に有利になる。また、管連結筒部10B,
20Bを夫々厚肉に形成できることから、管1a,1b
との連結においても有利な面がある。
【0039】次に、別実施形態について説明する。図1
2〜図15に示すように、別実施形態に係る管継手JC
は、第1,第2継手1C,2Cと、弾性連結金具3C
と、筒状部材4を備えている。第1継手1Cは、筒部6
0と3つの嵌合凸部61と3つの嵌合凹部62を有し、
筒部60と嵌合凸部61は金属又は合成樹脂材料で一体
形成されている。筒部60の先端側(第1継手1Cの先
端部)に、3つの嵌合凸部61と3つの嵌合凹部62が
形成され、筒部60の反先端側端部には筒部60の内径
よりも小径の挿通穴60aが形成されている。
【0040】3つの嵌合凸部61と3つの嵌合凹部62
は、第1継手1Cの軸心を中心として周方向に60度間
隔で交互に形成されて夫々円弧状をなし、3つの嵌合凸
部61には、第1継手1Cの軸心を中心とする円弧状の
凹溝61aが夫々形成されている。第2継手2Cは前記
第1継手1Cと同様の構造に構成され、筒部70と3つ
の嵌合凸部71と3つの嵌合凹部72を有する。筒部7
0の反先端側端部に挿通穴70aが形成され、3つの嵌
合凸部71に、第2継手2Cの軸心を中心とする円弧状
の凹溝71aが夫々形成されている。
【0041】図13、図15に示すように、第1,第2
継手1C,2Cの3つの嵌合凸部61,71を相手側継
手2C,1Cの3つの嵌合凹部72,62に夫々嵌合さ
せると、両継手1C,2Cの6つの嵌合凸部61,71
が環状凸部80を構成し、これら6つの嵌合凸部61,
71の凹溝61a,71aが環状に繋がって外周係止部
としての外周凹溝81を形成する。第1,第2継手1
C,2Cの6つの嵌合凸部61,71は、環状凸部80
を周方向に均等に6分割した形状である。
【0042】筒状部材4は、第1,第2継手1C,2C
の挿通穴60a,70aと同径の穴4aを有し、その穴
4aの長さ方向中央において穴4aの外周部がリング部
4bで仕切られている。穴4aの内面部には夫々環状溝
4cが形成され、その環状溝4cにOリング85が装着
されている。第1,第2継手1C,2Cが接続された状
態で、これら継手1C,2Cに筒状部材4が内嵌状に装
着される。この管継手JCにより接続される2本の管1
a,2aは、例えば継手1C,2Cの挿通穴70aと筒
状部材4の穴4aに内嵌状に挿入可能な可撓性のある管
であり、各管1a,2aの先端付近部に、止めリング5
(図15参照)がその歯を管1a,2aに食い込ませて
固定されている。
【0043】そして、図15に示すように、各管1a,
2aが第1,第2継手1C,2Cの挿通穴60a,70
aを挿通して、筒状部材4の穴4aに挿入された状態
で、第1,第2継手1C,2Cが接続されると、止めリ
ング5が筒状部材4の端部と筒部60,61の間に挟持
されて、2本の管1a,1bの端部同士が接続される。
この状態で、2本の管1a,1bの内部が筒状部材4を
介してOリング85によりシールされた状態で連通す
る。
【0044】弾性連結金具3Cは、1対の円弧板バネ片
90と、これら円弧板バネ片90の上端部を連結する連
結部91と、1対の円弧板バネ片90の下端部に夫々設
けられた1対のガイド片92を一体形成してほぼリング
状に構成され、1対の円弧板バネ片90を外周凹溝81
に係合させて装着される。弾性連結金具3Cのその他の
構造と作用は前記弾性連結金具3と略同様であるので説
明を省略する。
【0045】この管継手JCによれば、前記管継手Jと
略同様の作用・効果を奏するが、各継手1C,2Cにお
いて、嵌合凸部61,71が筒部60,70よりも僅か
に外側へ突出した構造であるため、構造を小型化でき小
さなスペースに管継手JCを配設する場合等に有効とな
る。
【0046】尚、前記管継手J〜JCにおいて次のよう
に変更してもよい。 1〕例えば図16に示すように、継手の各嵌合凸部にお
いて、凹溝を形成する1対の側壁部のうち、先端側と反
対の側壁部を省略してもよい。即ち、1対の継手が分離
しようとすると、その力が前記1対の側壁部のうち先端
側の側壁部を介して弾性連結金具に作用するため、先端
側と反対の側壁部を省略可能になる。 2〕第1継手の先端部に2又は4以上の嵌合凸部及び嵌
合凹部を周方向に交互に形成すると共に、第2継手に2
又は4以上の嵌合凸部及び嵌合凹部とを周方向に交互に
形成してもよい。
【0047】3〕前記第1,第2継手の複数の嵌合凸部
について、前記環状フランジを周方向に不均等に複数分
割した形状にしてもよい。これにより、両継手を1つの
周方向位置で容易に位置決めして接続できるようにな
る。 4〕第1,第2継手を接続した状態において両継手の複
数の嵌合凸部により形成される環状フランジや環状凸部
の形状を、円形状ではなく多角形状になるように構成し
てもよい。 5〕継手を管と一体的に形成してもよい。尚、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施形態や別実施形態に
種々の変更を付加した形態で実施することも可能であ
る。
【0048】
【発明の効果】 請求項1の管継手によれば、第1継手
の先端部に複数の嵌合凸部と複数の嵌合凹部とを周方向
に交互に形成し、第2継手に複数の嵌合凸部と複数の嵌
合凹部とを周方向に交互に形成したので、第1,第2継
手の複数の嵌合凸部を相手側継手の複数の嵌合凹部に夫
々嵌合させると、第1,第2継手(2本の管)を相対回
転不能に接続でき、更に、第1,第2継手を周方向に位
置決めして所定の位置関係で設計通りに接続し易くな
る。第1,第2継手の複数の嵌合凸部を相手側継手の複
数の嵌合凹部に夫々嵌合させると、両継手の複数の嵌合
凸部が環状になるため、これら嵌合凸部に外周係止部を
確実に形成し、その外周係止部に弾性連結金具を装着し
て第1,第2継手を分離不能に確実に連結できる。
【0049】請求項2の管継手によれば、第1,第2継
手を接続した状態において両継手の複数の嵌合凸部が環
状フランジをなすので、各継手の嵌合凸部を径方向に厚
く形成することができるためその強度を高め、第1,第
2継手を相対回転不能に確実に接続することができる。
外周係止部と弾性連結金具を大径化できるため、外周係
止部と弾性連結金具との係合部分を大きくとることがで
き、第1,第2継手を分離不能に確実に接続でき、外周
係止部への弾性連結金具の着脱も容易になる。
【0050】請求項3の管継手によれば、第1,第2継
手の複数の嵌合凸部は、前記環状フランジを周方向に均
等に複数分割した形状であるので、1つの継手の嵌合凸
部(嵌合凹部)の数に相当する複数の周方向位置で1対
の継手を容易に位置決めして接続することができる。
【0051】請求項4の管継手によれば、第1,第2継
手の複数の嵌合凸部は、前記環状フランジを周方向に不
均等に複数分割した形状であるので、1対の継手を1つ
の周方向位置で容易に位置決めして接続することができ
る。
【0052】請求項5の管継手によれば、両継手の複数
の嵌合凸部の外周係止部は、環状の外周凹溝からなるの
で、外周凹溝からなる外周係止部に装着される弾性連結
金具を小型かつ簡単に構成でき、弾性連結金具を外周凹
溝に簡単・確実に装着することができ、この弾性連結金
具により第1,第2継手を相離隔方向へ分離不能に強固
に接続することができる。
【0053】請求項6の管継手によれば、第1,第2継
手の何れか一方の嵌合凸部の外周側先端部に先端側程小
径化するテーパ面を形成したので、他方の継手の外周係
止部に弾性連結金具を装着した状態で、第1,第2継手
の複数の嵌合凸部を相手側継手の複数の嵌合凹部に夫々
嵌合させることにより、弾性連結金具がテーパ面にガイ
ドされて一方の継手の外周係止部に装着され、弾性連結
金具の装着作業を同時に行えるため便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る管継手(分離状態)の
斜視図である。
【図2】管継手(嵌合状態)の斜視図である。
【図3】管継手(接続状態)の側面図である。
【図4】図3のIV矢視図である。
【図5】第1継手の縦断面図である。
【図6】第1継手の正面図である。
【図7】第2継手の縦断面図である。
【図8】第2継手の正面図である。
【図9】管継手(接続状態)の縦断面図である。
【図10】変更形態に係る管継手(接続状態)の縦断面
図である。
【図11】別の変更形態に係る管継手(接続状態)の縦
断面図である。
【図12】別実施形態に係る管継手(分離状態)の斜視
図である。
【図13】管継手(接続状態)の側面図である。
【図14】管継手(分離状態)の縦断面図である。
【図15】管継手と2本の管(接続状態)の縦断面図で
ある。
【図16】変更形態に係る管継手(分離状態)の斜視図
である。
【符号の説明】
J,JA〜JC 管継手 1,1C 第1継手 2,2C 第2継手 1a,2a 管 3,3C 弾性連結金具 15,25,61,71 嵌合凸部 16,26,62,72 嵌合凹部 40 環状フランジ 41,81 外周凹溝 50 テーパ面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大谷 裕典 東大阪市布市町4丁目3番19号 株式会社 光洋内 (72)発明者 柏木 義行 東大阪市布市町4丁目3番19号 株式会社 光洋内 Fターム(参考) 3J106 AB01 BA01 BB01 BC04 BD01 BE23 BE31 BE40 CA02 CA06 CA12 CA16 EA10 EB08 EC07 ED33 ED36 ED41 EE02 EF05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2本の管の端部同士を接続する為の第
    1,第2継手を備えた管継手において、 前記第1継手の先端部に複数の嵌合凸部と複数の嵌合凹
    部とを周方向に交互に形成すると共に、第2継手に複数
    の嵌合凸部と複数の嵌合凹部とを周方向に交互に形成
    し、 前記第1,第2継手の複数の嵌合凸部を相手側継手の複
    数の嵌合凹部に夫々嵌合させた状態で、両継手の複数の
    嵌合凸部の外周係止部に、ほぼリング状の弾性連結金具
    を装着して両継手を接続するように構成したことを特徴
    とする管継手。
  2. 【請求項2】 前記第1,第2継手を接続した状態にお
    いて両継手の複数の嵌合凸部が環状フランジをなすよう
    に構成されたことを特徴とする請求項1に記載の管継
    手。
  3. 【請求項3】 前記第1,第2継手の複数の嵌合凸部
    は、前記環状フランジを周方向に均等に複数分割した形
    状であることを特徴とする請求項2に記載の管継手。
  4. 【請求項4】 前記第1,第2継手の複数の嵌合凸部
    は、前記環状フランジを周方向に不均等に複数分割した
    形状であることを特徴とする請求項2に記載の管継手。
  5. 【請求項5】 前記両継手の複数の嵌合凸部の外周係止
    部は、環状の外周凹溝からなることを特徴とする請求項
    1〜4の何れかに記載の嵌合継手。
  6. 【請求項6】 前記第1,第2継手の何れか一方の嵌合
    凸部の外周側先端部に先端側程小径化するテーパ面を形
    成したことを特徴とする請求項5に記載の管継手。
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JP2006346615A (ja) * 2005-06-17 2006-12-28 Furomu Kogyo:Kk ディスポーザーの取付装置
JP2009264690A (ja) * 2008-04-28 2009-11-12 Hitachi Appliances Inc 給湯機
JP2018009559A (ja) * 2016-06-30 2018-01-18 株式会社鷺宮製作所 排水ポンプ
JP2021096004A (ja) * 2019-12-13 2021-06-24 三菱電機株式会社 貯湯式給湯機

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