JP2002013581A - 油圧緩衝器の減衰力発生装置 - Google Patents

油圧緩衝器の減衰力発生装置

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JP2002013581A
JP2002013581A JP2000193379A JP2000193379A JP2002013581A JP 2002013581 A JP2002013581 A JP 2002013581A JP 2000193379 A JP2000193379 A JP 2000193379A JP 2000193379 A JP2000193379 A JP 2000193379A JP 2002013581 A JP2002013581 A JP 2002013581A
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piston
case
damping force
fixed
valve
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Takashi Tsukahara
貴 塚原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧緩衝器において、減衰力設定の変更を容
易にし、ダストの侵入も少なくすること。 【解決手段】 油圧緩衝器10の減衰力発生装置におい
て、固定ピストン71にピストンボルト74とピストン
ナット75と板バルブ72、73を組付けたピストン組
立体70のピストンボルト74の内周を、減衰力調整ロ
ッド81の先端に嵌合し、固定ピストン71の外周を第
1のケース31と第2のケース32の接合部に挟持した
もの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油圧緩衝器の減衰力
発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧緩衝器の内部に、固定ピストンの油
路を開閉する板バルブと、減衰力調整ロッドの油路の開
口面積を調整する調整弁とを併せ備えるものがある。即
ち、特開平11-280821では、固定ピストンを第1のケー
ス(シリンダとリザーバタンクケースをつなぐジョイン
トケース)と第2のケース(リザーバタンクケース)の
内部に配置し、固定ピストンに油路を設け、固定ピスト
ンの油路を開閉する板バルブを該固定ピストンに挿着さ
れるピストンボルトと該ピストンボルトに螺着されるピ
ストンナットにより挟んで固定するものを有するととも
に、減衰力調整ロッドを第1のケースの内外に貫通して
固定し、調整ロッドに固定ピストンをバイパスする油路
を設け、調整ロッドの油路の開口面積を調整する調整弁
を設け、該調整弁を操作する操作部を備える。
【0003】このとき、固定ピストンに上述の如くに挿
着されて固定化されているピストンボルトの内周を、減
衰力調整ロッドに螺合しており、減衰力設定を変更する
ために固定ピストンの板バルブを変えるには、固定ピス
トンと減衰力調整ロッドを一体で第1のケース及び第2
のケースから外すこととしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】減衰力設定の変更に
際し、固定ピストンと減衰力調整ロッドを一体で第1の
ケース及び第2のケースから外す必要があり、然もその
後、固定ピストンの側のピストンボルトと減衰力調整ロ
ッドの螺合を解く必要があり、減衰力設定の変更に多く
の工数を必要とする。
【0005】減衰力設定の変更に際し、第2のケース
を第1のケースから外して固定ピストンを取外し可能と
するだけでなく、固定ピストンと一体の減衰力調整ロッ
ドを第1のケースの貫通孔から取外す必要がある。この
ため、第1のケースの外面側で減衰力調整ロッドに付着
していたダストが、該減衰力調整ロッドの取外し時に、
その貫通孔から該第1のケースの内部に侵入する。
【0006】本発明の課題は、油圧緩衝器において、減
衰力設定の変更を容易にし、ダストの侵入も少なくする
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、固定
ピストンを第1のケースと第2のケースの内部に配置
し、固定ピストンに油路を設け、固定ピストンの油路を
開閉する板バルブを該固定ピストンに挿着されるピスト
ンボルトと該ピストンボルトに螺着されるピストンナッ
トにより挟んで固定し、減衰力調整ロッドを第1のケー
スの内外に貫通して固定し、調整ロッドに固定ピストン
をバイパスする油路を設け、調整ロッドの油路の開口面
積を調整する調整弁を設け、該調整弁を操作する操作部
を備えてなる油圧緩衝器の減衰力発生装置において、前
記固定ピストンに前記ピストンボルトと前記ピストンナ
ットと前記板バルブを組付けたピストン組立体の該ピス
トンボルトの内周を、前記調整ロッドの先端に嵌合し、
前記固定ピストンの外周を第1のケースと第2のケース
の接合部に挟持したものである。
【0008】
【作用】請求項1の発明によれば下記、の作用があ
る。 減衰力設定の変更に際し、第1のケースから第2のケ
ースを外すだけで、減衰力調整ロッドを第1のケースに
固定したまま、ピストン組立体のピストンボルトと減衰
力調整ロッドとの嵌合を解けば、ピストン組立体を直ち
に脱着でき、板バルブを変える、又は減衰力設定の異な
る板バルブを予め組込済の他のピストン組立体と交換す
る等によって該板バルブに基づく減衰力設定を容易に変
更できる。
【0009】ピストン組立体の上述の脱着時に、第
1のケースの貫通孔を内外に貫通している減衰力調整ロ
ッドは、該第1のケースへの固定状態を維持されてお
り、第1のケースのその減衰力調整ロッドのための貫通
孔からのダストの侵入を生ずることがない。従って、上
述の減衰力設定の変更に伴う第1のケースへのダスト
の侵入を少なくできる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は油圧緩衝器を示す断面図、
図2は固定ピストンバルブ装置を示す断面図、図3は固
定ピストンバルブ装置の分解状態を示す断面図である。
【0011】油圧緩衝器10は、図1、図2に示す如
く、シリンダ11にピストンロッド12を挿入し、シリ
ンダ11とピストンロッド12の外側部に懸架スプリン
グ13を介装している。
【0012】シリンダ11は車輪側取付部14を備え、
ピストンロッド12に車体側取付部15を備える。シリ
ンダ11の外周部にはばね受け調整リング16とばね受
け17が螺着され、ピストンロッド12にはばね受け1
8が固定されており、ばね受け17とばね受け18の間
に懸架スプリング13を介装し、ばね受け調整リング1
6とばね受け17の螺動により懸架スプリング13の設
定長さを調整可能としている。懸架スプリング13の弾
発力が、車両が路面から受ける衝撃力を吸収する。
【0013】シリンダ11はピストンロッド12が貫通
するロッドガイド21を備える。ロッドガイド21はシ
リンダ11に螺着されるとともに、Oリング22を介し
てシリンダ11に液密に装着され、ブッシュ23、オイ
ルシール24を備える内径部にピストンロッド12を液
密に摺動自在としている。25はシール押え、26はス
トッパリングである。
【0014】油圧緩衝器10は、シリンダ11に第1の
ケース(ジョイントケース)31を介して第2のケース
(リザーバタンクケース)32を連通し、シリンダ11
の内部に可動ピストンバルブ装置(圧側及び伸側減衰力
発生装置)40を備え、第1のケース31と第2のケー
ス32の内部に固定ピストンバルブ装置(圧側減衰力発
生装置)60を備える。油圧緩衝器10は、可動ピスト
ンバルブ装置40と固定ピストンバルブ装置60が発生
する減衰力により、懸架スプリング13による衝撃力の
吸収に伴うシリンダ11とピストンロッド12の伸縮振
動を抑制する。尚、第1のケース31はシリンダ11の
下端側外周部にOリング33、34を介して液密に挿着
され、ロックナット35、ストッパリング36で固定さ
れている。また、第2のケース32は第1のケース31
に螺着され、第1のケース31の内周段差部と第2のケ
ース32の端面との間にOリング37を挟んで液密に組
立てられる。38は第2のケース32が備えるキャップ
であり、ストッパリング39で保持され、Oリング39
Aで気密化されている。
【0015】(可動ピストンバルブ装置40)(図1) 可動ピストンバルブ装置40は、シリンダ11に挿入さ
れたピストンロッド12の端部にバルブシート41、圧
側板バルブ42、可動ピストン43、伸側板バルブ4
4、バルブシート45を装着し、これらをピストンナッ
ト46で固定してある。
【0016】可動ピストン43は、外周部に備えたOリ
ング47A、ピストンリング47Bを介してシリンダ1
1の内部を液密に摺接し、シリンダ11の内部をピスト
ンロッド12が収容されないピストン側油室48Aと、
ピストンロッド12が収容されるロッド側油室48Bと
に区画する。可動ピストン43は、圧側板バルブ42を
備えてピストン側油室48Aとロッド側油室48Bとを
連通可能とする圧側流路49と、伸側板バルブ44を備
えてピストン側油室48Aとロッド側油室48Bとを連
通可能とする伸側流路50とを備える。
【0017】従って、油圧緩衝器10の圧縮時には、ピ
ストン側油室48Aの油が圧側流路49を通り圧側板バ
ルブ42を開いてロッド側油室48Bに導かれる。ま
た、油圧緩衝器10の伸長時には、ロッド側油室48B
の油が伸側流路50を通り伸側板バルブ44を撓み変形
させてピストン側油室48Aへ導かれ、伸側の減衰力を
生ずる。
【0018】(固定ピストンバルブ装置60)(図1〜
図3) 固定ピストンバルブ装置60は、シリンダ11に前述の
如く連通せしめられた前述の第2のケース32の内部に
フリーピストン61(Oリング61A、ピストンリング
61B)(ダイヤフラム型の隔壁部材でも可)を摺動自
在に収容し、このフリーピストン61により、ガス室6
2とリザーバ油室63を区画している。ガス室62を閉
じる前述のキャップ38にはガス封入バルブ38Aが設
けられている。
【0019】固定ピストンバルブ装置60は、第1のケ
ース31と第2のケース32の内部で、シリンダ11の
ピストン側油室48Aに第1のケース31の連絡路64
により連通する中間油室65とリザーバ油室63との連
通領域にピストン組立体70を設けている。ピストン組
立体70は、固定ピストン71、圧側板バルブ(積層
体)72、伸側板バルブ(積層体)(チェックバルブ)
73、ピストンボルト74、ピストンナット75を有し
て構成される。即ち、固定ピストン71は第1のケース
31と第2のケース32の内部に固定配置されて中間油
室65とリザーバ油室63を区画するとともに、圧側板
バルブ72により開閉されて中間油室65とリザーバ油
室63とを連通可能とする圧側油路76と、伸側板バル
ブ73により開閉されて中間油室65とリザーバ油室6
3とを連通可能とする伸側油路77とを備える。そし
て、ピストン組立体70は、固定ピストン71の中心孔
71Aに伸側板バルブ73の側から挿着されるピストン
ボルト74に圧側板バルブ72の側でピストンナット7
5を螺着し、ピストンボルト74の頭部の端面に設けら
れるバルブ支持面74Aにより伸側板バルブ73を直接
押さえ、ピストンナット75の端面に設けるバルブ支持
面75Aにより圧側板バルブ72を直接押さえるよう
に、固定ピストン71の両面に圧側板バルブ72、伸側
板バルブ73を挟んで固定する。
【0020】また、固定ピストンバルブ装置60は、第
1のケース31の中間油室65を形成する部分の底部に
設けた貫通孔31Aに、減衰力調整ロッド81を中間油
室65の側からOリング82を介して液密に挿入し、減
衰力調整ロッド81の貫通孔31Aから外部に突出した
部分に支持部材83を螺着し、減衰力調整ロッド81の
フランジ81Aと支持部材83によって第1のケース3
1を挟むことにより、減衰力調整ロッド81を固定して
いる。減衰力調整ロッド81は固定ピストン71をバイ
パスし、中間油室65とリザーバ油室63を連通可能と
する油路84を備える。他方、支持部材83には操作部
85を備えた操作ロッド86がOリング87を介して液
密に、外部から回転操作可能に装着され、操作ロッド8
6の先端部には回転方向には係合し、軸方向には相対移
動できるニードル弁等の調整弁88(Oリング88A)
が係合され、調整弁88の外周ねじ部を減衰力調整ロッ
ド81に螺着している。支持部材83は操作部85が摺
接する外端面に、セットスプリング89で付勢されたボ
ール90を備え、このボール90を操作部85の周方向
複数位置に設けてある係合凹部91のそれぞれに順に係
合可能としている。これにより、操作部85を第1のケ
ース31の外部から上述の回転操作位置のいずれかに設
定することにより、操作ロッド86により螺動せしめら
れる調整弁88を油路84の弁座84Aに対して進退
し、油路84の開口面積を調整可能とする。
【0021】これにより、油圧緩衝器10の圧縮時に
は、シリンダ11に進入したピストンロッド12の進入
容積分の油が、ピストン側油室48Aから第1のケース
31の連絡路64、中間油室75を介し、減衰力調整ロ
ッド81の油路84、もしくは固定ピストン71の圧側
油路76を通ってリザーバ油室63に排出される。この
とき、シリンダ11とピストンロッド12の相対速度が
低速のときには、油路84に設けてある調整弁88によ
る絞り抵抗により圧側の減衰力を得る。この減衰力は、
操作部85による調整弁88の位置調整により調整され
る。また、シリンダ11とピストンロッド12の相対速
度が中高速のときには、ピストン側油室48Aから固定
ピストン71の圧側油路76を通る油が圧側板バルブ7
2を撓み変形させてリザーバ油室63に導かれ、圧側の
減衰力を生ずる。
【0022】油圧緩衝器10の伸長時には、シリンダ1
1から退出するピストンロッド12の退出容積分の油
が、リザーバ油室63から伸側板バルブ73、伸側油路
77を通ってピストン側油室48Aに返送される。
【0023】尚、第2のケース32のガス室62に封入
された加圧ガスは、シリンダ11内の作動油を加圧し、
圧縮時に、固定ピストン71の圧側油路76を経てピス
トン側油室48Aからリザーバ油室63に油が吹き上が
るのを防止し、これにより油中にエア等が混入するキャ
ビテーションの発生を防止し、また伸長時に続く圧縮時
の減衰力発生の遅れも回避する。
【0024】従って、油圧緩衝器10は以下の如くに減
衰作用を行なう。 (圧縮時)油圧緩衝器10の圧縮時には、(a) 固定ピス
トンバルブ装置60において、調整弁88により開度調
整される減衰力調整ロッド81の油路84、或いは固定
ピストン71の圧側油路76に設けられる圧側板バルブ
72を通る油により圧側減衰力を生ずるとともに、(b)
可動ピストンバルブ装置40において、可動ピストン4
3の圧側流路49に設けられる圧側板バルブ42を通る
油により圧側減衰力を生ずる。
【0025】(伸長時)油圧緩衝器10の伸長時には、
可動ピストンバルブ装置40において、可動ピストン4
3の伸側流路50に設けられる伸側板バルブ44を通る
油により伸側減衰力を生ずる。
【0026】これらの圧側と伸側の減衰力により、油圧
緩衝器10の伸縮振動が抑制される。
【0027】然るに、油圧緩衝器10にあっては、図2
に示す如く、固定ピストンバルブ装置60のピストン組
立体70において、ピストンナット75の端面を圧側板
バルブ72に接するバルブ支持面75Aとする他、以下
の特徴を具備する。即ち、ピストンナット75が上記バ
ルブ支持面75Aの中央にて突出するねじ部75Bを有
し、ピストンナット75のねじ部75Bは圧側板バルブ
72を貫通して固定ピストン71の内周凹部71Bに入
る状態で、ピストンボルト74に螺着し、ピストンナッ
ト75のバルブ支持面75Aと固定ピストン71の間に
圧側板バルブ72を挟圧固定する。
【0028】従って、油圧緩衝器10によれば、以下の
作用がある。 固定ピストン71に圧側板バルブ72を添設するピス
トン組付構造において、ピストンナット75の端面を圧
側板バルブ72に接するバルブ支持面75Aとしたか
ら、バルブシートを別部品として用いる必要がなくな
り、部品点数を削減できる。
【0029】ピストンナット75と圧側板バルブ72
の間に一定の厚みのバルブシートを介装することがない
から、ピストンナット75に一定のねじの嵌合代を確保
しながら、ピストン組付構造の長さを短くできる。この
ため、油圧緩衝器10はコンパクトになり、固定ピスト
ン71が設置される第2のケース32の内部でこの固定
ピストン71に対し上下動するフリーピストン61の移
動ストロークを制限することもなくなる。
【0030】ピストンナット75のねじ部75Bが圧
側板バルブ72を貫通して固定ピストン71の内周に入
り込むように設置されるから、ピストンナット75に一
定のねじの螺合代を確保しながら、ピストン取付構造の
長さをより短く、油圧緩衝器10をよりコンパクトにで
きる。
【0031】更に、油圧緩衝器10にあっては、図2、
図3に示す如く、固定ピストンバルブ装置60におい
て、固定ピストン71に圧側板バルブ72、伸側板バル
ブ73、ピストンボルト74、ピストンナット75を組
付けたピストン組立体70のピストンボルト74を中空
とし、このピストンボルト74の中空の内周を減衰力調
整ロッド81の先端外周にOリング92を介して液密に
嵌合し、固定ピストン71の外周の薄肉凸部93を、第
1のケース31と第2のケース32のOリング37が装
着される接合部で、第1のケース31の内周段差部と第
2のケース32の端面との間に挟持する。これにより、
図3に示す如く、第2のケース32を第1のケース31
から螺合解除して取外す(フリーピストン61は第2の
ケース32のピストン制止部32Aに衝合して制止され
る)ことにより、ピストン組立体70のピストンボルト
74を減衰力調整ロッド81の先端から脱着でき、予め
減衰力設定の異なる圧側板バルブ72、伸側板バルブ7
3を組付済の他のピストン組立体70を用意しておくこ
とにより、ピストン組立体70を交換し、固定ピストン
バルブ装置60の減衰力設定を容易に変更できる。この
とき、ピストン組立体70のピストンボルト74、ピス
トンナット75の螺合を解き、圧側板バルブ72、伸側
板バルブ73を交換しても良い。
【0032】従って、油圧緩衝器10によれば、以下の
作用がある。 減衰力設定の変更に際し、第1のケース31から第2
のケース32を外すだけで、減衰力調整ロッド81を第
1のケース31に固定したまま、ピストン組立体70の
ピストンボルト74と減衰力調整ロッド81との嵌合を
解けば、ピストン組立体70を直ちに螺着でき、板バル
ブ72、73を変える、又は減衰力設定の異なる板バル
ブ72、73を予め組込済の他のピストン組立体70と
交換する等によって該板バルブ72、73に基づく減衰
力設定を容易に変更できる。
【0033】ピストン組立体70の上述の脱着時
に、第1のケース31の貫通孔31Aを内外に貫通して
いる減衰力調整ロッド81は、該第1のケース31への
固定状態を維持されており、第1のケース31のその減
衰力調整ロッド81のための貫通孔31Aからのダスト
の侵入を生ずることがない。従って、上述の減衰力設
定の変更に伴う第1のケース31へのダスト侵入を少な
くできる。
【0034】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、本
発明の固定ピストンは、シリンダにジョイントケースを
介して接続したリザーバタンクケースの内部に設けるも
のに限らず、シリンダの内部(ボトム)に設けるもので
あっても良い。
【0035】尚、本発明の実施において、板バルブ(7
2、73)は、ピストンの油路を開閉するために実際に
撓む板バルブaと、この板バルブaの撓みの支点とな
り、且つスペーサにもなる板バルブbの積層体とするこ
とができる。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、油圧緩衝
器において、減衰力設定の変更を容易にし、ダストの侵
入も少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は油圧緩衝器を示す断面図である。
【図2】図2は固定ピストンバルブ装置を示す断面図で
ある。
【図3】図3は固定ピストンバルブ装置の分解状態を示
す断面図である。
【符号の説明】
10 油圧緩衝器 31 第1のケース 32 第2のケース 70 ピストン組立体 71 固定ピストン 72、73 板バルブ 74、 ピストンボルト 75 ピストンナット 76、77 油路 81 減衰力調整ロッド 84 油路 85 操作部 88 調整弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定ピストンを第1のケースと第2のケ
    ースの内部に配置し、固定ピストンに油路を設け、固定
    ピストンの油路を開閉する板バルブを該固定ピストンに
    挿着されるピストンボルトと該ピストンボルトに螺着さ
    れるピストンナットにより挟んで固定し、 減衰力調整ロッドを第1のケースの内外に貫通して固定
    し、調整ロッドに固定ピストンをバイパスする油路を設
    け、調整ロッドの油路の開口面積を調整する調整弁を設
    け、該調整弁を操作する操作部を備えてなる油圧緩衝器
    の減衰力発生装置において、 前記固定ピストンに前記ピストンボルトと前記ピストン
    ナットと前記板バルブを組付けたピストン組立体の該ピ
    ストンボルトの内周を、前記調整ロッドの先端に嵌合
    し、前記固定ピストンの外周を第1のケースと第2のケ
    ースの接合部に挟持したことを特徴とする油圧緩衝器の
    減衰力発生装置。
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