JP2009079710A - 油圧緩衝器の減衰力調整構造 - Google Patents

油圧緩衝器の減衰力調整構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 油圧緩衝器の減衰力調整構造において、ピストン移動速度が一定速度に達する高圧力時に、減衰バルブの減衰力を高減衰力状態から極端に下げること。
【解決手段】 油圧緩衝器10の減衰力調整構造において、減衰バルブ34をバイパスしてロッド側室12Aとピストン側室12Bを連絡するバイパス路51に、加圧されたピストン側室12Bの油液をロッド側室12Aへブローするブローバルブ60を設け、ブローバルブ60はピストン側室12Bの圧力を開弁前及び開弁後に受圧可能にする第1受圧部61と、ピストン側室12Bの圧力を開弁後に受圧可能にする第2受圧部62を有するもの。
【選択図】 図2

Description

本発明は油圧緩衝器の減衰力調整構造に関する。
油圧緩衝器の減衰力調整構造として、特許文献1に記載のものがある。この油圧緩衝器は、シリンダの油室に油液を収容し、シリンダに挿入されたピストンロッドの挿入端に設けたピストンをシリンダに摺動可能に嵌挿し、ピストンの摺動によって加圧される一方の油室から他方の油室への油液の流れを減衰バルブにより制御して減衰力を発生させる。そして、減衰バルブをバイパスするバイパス路と、このバイパス路を開閉するフリーピストンを設けることにより、減衰バルブが発生する減衰力を調整する。フリーピストンはオリフィスを備え、油圧緩衝器のピストン移動速度の周波数が低いときにはバイパス路を閉じる位置に止まって減衰バルブの減衰力を発生させ、油圧緩衝器のピストン移動速度の周波数が高いときにはバイパス路を開く位置に移動して減衰バルブの減衰力を下げる。
特開2000-110881
特許文献1に記載の油圧緩衝器の減衰力調整構造は、油圧緩衝器のピストン移動速度の周波数に依存して減衰力特性を制御するものである。従って、例えば油圧緩衝器の圧縮行程でピストン移動速度の周波数が高くなってフリーピストンがバイパス路を開く位置に移動して減衰力を下げた後、伸長行程に反転したとき、ピストン移動速度の周波数が低いとフリーピストンはバイパス路を開いた位置から移動せず、高減衰力を発生させることができない。
本発明の課題は、油圧緩衝器の減衰力調整構造において、ピストン移動速度が一定速度に達する高圧力時に、減衰バルブの減衰力を高減衰力状態から極端に下げることにある。
請求項1の発明は、シリンダの油室に油液を収容し、シリンダに挿入されたピストンロッドの挿入端に設けたピストンをシリンダに摺動可能に嵌挿し、ピストンの摺動によって加圧される一方の油室から他方の油室への油液の流れを減衰バルブにより制御して減衰力を発生させる油圧緩衝器の減衰力調整構造において、減衰バルブをバイパスして前記双方の油室を連絡するバイパス路に、加圧された一方の油室の油液を他方の油室へブローするブローバルブを設け、ブローバルブは一方の油室の圧力を開弁前及び開弁後に受圧可能にする第1受圧部と、一方の油室の圧力を開弁後に受圧可能にする第2受圧部を有し、ブローバルブは開弁後に、該ブローバルブの一方の油室に連通する側の圧力に対し、該ブローバルブの他方の油室に連通する側の圧力を低くする差圧発生手段を備えるようにしたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記ブローバルブが、油圧緩衝器の圧縮時にブローする圧側ブローバルブ及び/又は油圧緩衝器の伸長時にブローする伸側ブローバルブであるようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記ブローバルブが、減衰バルブをバイパスし、ピストンロッドに設けたピストンにより区画されたロッド側室とピストン側室を連絡するバイパス路に設けられるようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記ブローバルブが、減衰バルブをバイパスし、シリンダの下端部に設けたボトムピースにより区画されたピストン側室とリザーバ室を連絡するバイパス路に設けられるようにしたものである。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記差圧発生手段がオリフィスであるようにしたものである。
請求項6の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記差圧発生手段が板バルブであるようにしたものである。
(請求項1)
(a)減衰バルブをバイパスして一方の油室と他方の油室を連絡するバイパス路に、加圧された一方の油室の油液を他方の油室へブローするブローバルブを設けた。ピストン移動速度が一定速度に達し、一方の油室の圧力がブローバルブの開弁圧になると、ブローバルブが開弁して一方の油室の高圧油液を他方の油室へブローし、減衰バルブの減衰力を高減衰力状態から極端に下げる。
一方の油室の圧力に依存して減衰力特性を制御するものであるから、例えば油圧緩衝器の圧縮行程で一方の油室の圧力が高くなって圧側ブローバルブが開き、圧側減衰バルブの減衰力を高減衰力状態から極端に下げた後、伸長行程に反転したとき、圧側ブローバルブは無関係であって伸側減衰バルブは通常の減衰力を発生する。
(b)ブローバルブは一方の油室の圧力を開弁前及び開弁後に受圧可能にする第1受圧部と、一方の油室の圧力を開弁後に受圧可能にする第2受圧部を有する(受圧面の2段化)。従って、一方の油室の圧力がブローバルブの開弁圧に達して開弁するまでに、ブローバルブは一方の油室の圧力を第1受圧部(狭い受圧面)だけで受ける。ブローバルブの開弁圧は、バルブスプリングと第1受圧部の面積で決まり、第1受圧部の面積が大きくなれば開弁圧は小さくなり、一方の油室の圧力を低目の段階でブローし、減衰バルブによる減衰力を下げる。
ブローバルブの開弁後には、一方の油室の圧力がブローして低下するものの、ブローバルブはこの低下した一方の油室の圧力を第1受圧部と第2受圧部の両者(広い受圧面)で受けて開き続ける。従って、ブローバルブは、一旦開弁した後、安定的に開き続け(開閉を繰り返す不安定な脈動を生じない)、減衰バルブによる減衰力を下げ続ける。
(c)ブローバルブは開弁後に、該ブローバルブの一方の油室に連通する側の圧力に対し、該ブローバルブの他方の油室に連通する側の圧力を低くする差圧発生手段を備える。一方の油室の圧力が上述(b)より更に低下しても、この差圧によりブローバルブを開き続けることができる。
(請求項2)
(d)ブローバルブを圧側に設けることにより、油圧緩衝器の圧縮時に上述(a)〜(c)を実現できる。
(e)ブローバルブを伸側に設けることにより、油圧緩衝器の伸長時に上述(a)〜(c)を実現できる。
(請求項3)
(f)ブローバルブが、減衰バルブをバイパスし、ピストンロッドに設けたピストンにより区画されたロッド側室とピストン側室を連絡するバイパス路に設けられるものとすることにより、ピストンバルブ装置で上述(a)〜(c)を実現できる。
(請求項4)
(g)ブローバルブが、減衰バルブをバイパスし、シリンダの下端部に設けたボトムピースにより区画されたピストン側室とリザーバ室を連絡するバイパス路に設けられるものとすることにより、ボトムバルブ装置で上述(a)〜(c)を実現できる。
(請求項5)
(h)差圧発生手段がオリフィスであるものとすることで、オリフィスの絞り設定により差圧を発生させ、ブローバルブを開き続けることができる。オリフィスの絞りが大径のときには差圧の発生が小さく、ブローバルブの開き速度を遅くし、減衰バルブによる減衰力をゆっくり下げる(図4の減衰力特性R1)。オリフィスの絞りが小径のときには差圧の発生が大きく、ブローバルブの開き速度を早くし、減衰バルブによる減衰力を早く下げる(図4の減衰力特性R2)。
(請求項6)
(i)差圧発生手段が板バルブであるものとすることで、板バルブのたわみ剛性の設定により差圧を発生させ、ブローバルブを開き続けることができる。板バルブのたわみ剛性が小さいときには差圧の発生が小さく、ブローバルブの開き速度を遅くし、減衰バルブによる減衰力をゆっくり下げる。板バルブのたわみ剛性が大きいときには差圧の発生が大きく、ブローバルブの開き速度を早くし、減衰バルブによる減衰力を早く下げる。
図1は油圧緩衝器を示す模式断面図、図2は圧側減衰力調整構造を示し、(A)は模式断面図、(B)は可変オリフィスを示す模式断面図、図3はピストン速度と減衰力の関係を示す線図、図4は減衰力調整結果を示す線図、図5は圧側減衰力調整構造の変形例を示す模式断面図、図6は伸側減衰力調整構造を示す模式断面図である。
減衰力調整式油圧緩衝器10は、図1に示す如く、ダンパチューブ11にシリンダ12を内蔵した二重管からなる複筒式であり、油液を収容したシリンダ12にピストンロッド13を挿入し、ダンパチューブ11の下部に車軸側取付部を備えるとともに、ピストンロッド13の上部に車体側取付部14を備え、車両の懸架装置を構成する。
油圧緩衝器10は、ダンパチューブ11の外周の下スプリングシート15と、ピストンロッド13の上端部の車体側取付部14に設けられた上スプリングシート(不図示)の間に懸架ばね16を介装する。
油圧緩衝器10は、シリンダ12に挿入されるピストンロッド13のためのロッドガイド17、ブッシュ18、オイルシール19を、ダンパチューブ11の上端加締部11Aとシリンダ12の上端部の間に挟圧固定している。
減衰力調整式油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置20とボトムバルブ装置40を有する。ピストンバルブ装置20とボトムバルブ装置40は、ピストンロッド13のシリンダ12への挿入端に設けた後述するピストン24がシリンダ12を摺動することによって生ずる油液の流れを制御して減衰力を発生させ、それらが発生する減衰力により、懸架ばね16による衝撃力の吸収に伴うピストンロッド13の伸縮振動を制振する。
(ピストンバルブ装置20)
ピストンバルブ装置20は、図2に示す如く、ピストンロッド13のシリンダ12への挿入端の外周に螺子部21を有し、螺子部21の外周にバルブストッパ23、ピストン24、後述するブローバルブ60のためのバルブケース52、スペーサ25を挿着し、これらを螺子部21に螺着されるナット26により螺子部21の基端段差部との間に挟圧固定する。
ピストン24は、シリンダ12に摺動可能に嵌挿され、伸側流路31と圧側流路32を設け、ピストン24とバルブケース52の間にディスクバルブ状の伸側減衰バルブ33の環状中央部を挟圧し、ピストン24とバルブストッパ23の間にディスクバルブ状の圧側減衰バルブ34の環状中央部を挟圧する。即ち、ピストンバルブ装置20は、ピストン24によりシリンダ12内をロッド側室12Aとピストン側室12Bに区画し、ロッド側室12Aとピストン側室12Bはピストン24に設けた伸側流路31及び該伸側流路31を開閉する伸側減衰バルブ33と、圧側流路32及び該圧側流路32を開閉する圧側減衰バルブ34のそれぞれを介して連通される。
従って、伸長時には、ロッド側室12Aの油が、ピストン24の伸側流路31を通り、伸側減衰バルブ33を撓み変形させて開き、ピストン側室12Bに導かれ、伸側減衰力を発生させる。また、圧縮時には、ピストン側室12Bの油が、ピストン24の圧側流路32を通り、圧側減衰バルブ34を撓み変形させて開き、ロッド側室12Aに導かれ、圧側減衰力を発生させる。
(ボトムバルブ装置40)
油圧緩衝器10は、ダンパチューブ11とシリンダ12の間隙をリザーバ室12Cとし、このリザーバ室12Cの内部を油室とガス室に区画している。そして、ボトムバルブ装置40は、シリンダ12の内部のピストン側室12Bとリザーバ室12Cとを仕切るボトムピース41をシリンダ12の下端部とダンパチューブ11の底部との間に配置し、ダンパチューブ11の底部とボトムピース41の間の空間をボトムピース41に設けた流路によりリザーバ室12Cに連絡可能にする。
ボトムバルブ装置40は、ボトムピース41に設けた圧側流路41Aと伸側流路(不図示)をそれぞれ開閉するボトムバルブとしての、ディスクバルブ42とチェックバルブ43を備える。
そして、伸長時には、シリンダ12から退出するピストンロッド13の退出容積分の油が、チェックバルブ43を押し開き、リザーバ室12Cからボトムピース41の伸側流路(不図示)経由でピストン側室12Bに補給される。圧縮時には、シリンダ12に進入するピストンロッド13の進入容積分の油が、ピストン側室12Bからボトムピース41の圧側流路41Aを通ってディスクバルブ42を撓み変形させて開き、リザーバ室12Cへ押出され、圧側減衰力を得る。
尚、油圧緩衝器10にあっては、シリンダ12のロッド側室12Aに位置するピストンロッド13まわりで、ピストン24の側(下側)に固定されたリバウンドシート46の上に、ピストンロッド13の伸切り時(油圧緩衝器10の最伸長状態)に圧縮変形せしめられるリバウンドラバー47を備えている。
しかるに、油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置20の減衰力、本実施例では圧側減衰力を調整するための圧側減衰力調整装置50を以下の如くに備える。尚、前述のピストンバルブ装置20において、伸側減衰バルブ33で発生する伸側減衰力TFと、圧側減衰バルブ34で発生する圧側減衰力CFは、ピストン移動速度V/Pに対し、図3に示す如く、概ね実線で示す直線状に変化する。圧側減衰力調整装置50は、ピストン移動速度V/Pが一定速度に達する高減衰力時に、圧側減衰バルブ34で発生する圧側減衰力CFを、図3に1点鎖線で示す如くに極端に下げるものである。
圧側減衰力調整装置50は、図2に示す如く、圧側減衰バルブ34をバイパスしてロッド側室12Aとピストン側室12Bを連絡するバイパス路51に、油圧緩衝器10の圧縮時に加圧されたピストン側室12Bの油液をロッド側室12Aへブローする圧側ブローバルブ60を設ける。本実施例において、バイパス路51はピストンロッド13に穿設される。
ブローバルブ60は、ピストンロッド13の外周に挿着されて固定される前述のバルブケース52に内蔵される。バルブケース52は上下両端閉塞状の筒箱53の中心部に設けた中空軸54をピストンロッド13の外周に挿着される。バルブケース52はスペーサ25の開口25Aを介してピストン側室12Bに連通する入口52Aを筒箱53の下板に備え、ピストンロッド13のバイパス路51に連通する出口52Bを中空軸54に備える。ブローバルブ60は、バルブケース52の筒箱53の内周と、中空軸54の外周のそれぞれにシール材を介して液密に摺動する環状体をなす。ブローバルブ60は、環状体の下端面を、内周側において高段差状をなしてバルブケース52の入口52Aに臨む第1受圧部61と、第1受圧部61の外周において第1受圧部61より低段差状をなす第2受圧部62の2段構造を呈する。ブローバルブ60は、バルブケース52において、ピストン側室12Bに連通する側である下室56Aと、ロッド側室12Aに連通する側である上室56Bを開弁時に連通する通路63を第2受圧部62内にて環状体の上下に貫通形成している。ブローバルブ60は、環状体の上端面と筒箱53の上板との間にバルブスプリング55を介装し、このバルブスプリング55のばね力により、第1受圧部61の外周縁を入口52Aの開口縁に圧接され、閉弁される。これにより、ブローバルブ60は、図2(A)に2点鎖線で示す開弁前(閉弁時)、及び図2(A)に実線で示す開弁後にピストン側室12Bの圧力を第1受圧部61において受圧し、図2(A)に実線で示す開弁後にピストン側室12Bの圧力を上述の第1受圧部61に加えて第2受圧部62においても受圧する。尚、ブローバルブ60は、バルブケース52の中空軸54の外周に摺動する環状体の上端面に設けたボス部に、バルブケース52の出口52Bに連通する通路63Aを備える。
ブローバルブ60は、開弁後に、ピストン側室12Bに連通する側である下室56Aの圧力に対し、ロッド側室12Aに連通する側である上室56Bの圧力を低くする差圧発生手段57を付帯的に備える。本実施例の差圧発生手段57は、ブローバルブ60の通路63が開口する環状体の下端面に固定的に設けた板58Aの小孔58Bよりなるオリフィス58にて構成される。差圧発生手段57は、ブローバルブ60の開弁後に下室56Aから通路63経由でオリフィス58を通り、上室56Bに流れる油液にオリフィス58が付与する絞り抵抗損失により、上室56Bの圧力を下室56Aの圧力より低くする。
尚、差圧発生手段57は、図2(B)に示す如く、ブローバルブ60の通路63が開口する環状体の下端面に固定的に設けた板59Aの小孔59Bの流路面積を、ブローバルブ60の環状体に螺動可能に設けたニードル59Cにより調整する、可変オリフィス59により構成することもできる。
従って、油圧緩衝器10は圧側減衰力調整装置50を備えて以下の如くに動作する。
(1)油圧緩衝器10の伸縮行程で、ピストン移動速度V/Pが上昇してロッド側室12A又はピストン側室12Bの圧力が上昇すると、伸側減衰バルブ33と圧側減衰バルブ34が開き、図3に実線で示す伸側減衰力TFと圧側減衰力CFを生ずる。ピストン移動速度V/Pが一定速度(例えば1.0m/s)より低い(例えば0.5m/s、0.7m/s)ときには、伸側減衰バルブ33と圧側減衰バルブ34の減衰力TF、CFは、図4に示す如く、それらの行程中で極端な下げを生じない。
(2)油圧緩衝器10の圧縮行程で、ピストン移動速度V/Pが更に上昇して一定速度に達し、ピストン側室12Bの圧力も上昇して一定圧力(ブローバルブ60の開弁圧)に達すると、ブローバルブ60はこの圧力を第1受圧部61(狭い受圧面)に受圧していて開弁し、ピストン側室12Bの高圧油液をバルブケース52の下室56A、ブローバルブ60の通路63、バルブケース52の上室56B、バイパス路51等を介してロッド側室12Aへブローする。これにより、圧側減衰バルブ34の減衰力CFは図3の1点鎖線で示す如くに高減衰力状態から極端に下がる。図4は、ピストン移動速度V/Pが例えば1.0m/sに達した圧側行程中に、圧側減衰バルブ34の減衰力CFが極端な下げを生ずることを示す。
(3)ブローバルブ60の上述(2)の開弁後には、ピストン側室12Bの圧力がブローして低下するものの、ブローバルブ60はこの低下したピストン側室12Bの圧力を第1受圧部61と第2受圧部62の両者(広い受圧面)で受けて開き続ける。
また、ブローバルブ60の上述(2)の開弁後には、オリフィス58にて構成される差圧発生手段57が下室56Aの圧力に対し、上室56Bの圧力を低くする。この下室56Aと上室56Bの差圧がブローバルブ60を開き続ける。
従って、油圧緩衝器10を備えた車両が例えば道路から駐車場等へ入るとき、車輪が縁石等の段差を乗り越える場合に、油圧緩衝器10が急激に圧縮されると、通常では、圧側減衰力が急上昇して圧縮ストロークし難くなり、ゴツゴツした乗心地になる。本発明では、圧側減衰力が急激に上昇すると、圧側減衰力調整装置50の圧側ブローバルブ60が開いて減衰力が極端に下がることにてスムースな圧縮ストロークを行ない、車輪に作用する衝撃を吸収するため、ゴツゴツした感じがなく、段差を軽く乗り越える乗心地になる。
図1、図2の油圧緩衝器10によれば以下の作用効果を奏する。
(a)圧側減衰バルブ34をバイパスして油室12Aと油室12Bを連絡するバイパス路51に、加圧されたピストン側室12Bの油液をロッド側室12Aへブローするブローバルブ60を設けた。ピストン移動速度V/Pが一定速度に達し、ピストン側室12Bの圧力がブローバルブ60の開弁圧になると、ブローバルブ60が開弁してピストン側室12Bの高圧油液をロッド側室12Aへブローし、圧側減衰バルブ34の減衰力を高減衰力状態から極端に下げる。
ピストン側室12Bの圧力に依存して減衰力特性を制御するものであるから、例えば油圧緩衝器10の圧縮行程でピストン側室12Bの圧力が高くなって圧側ブローバルブ60が開き、圧側減衰バルブ34の減衰力を高減衰力状態から極端に下げた後、伸長行程に反転したとき、圧側ブローバルブ60は無関係であって伸側減衰バルブ33は通常の減衰力を発生する。
(b)ブローバルブ60はピストン側室12Bの圧力を開弁前及び開弁後に受圧可能にする第1受圧部61と、ピストン側室12Bの圧力を開弁後に受圧可能にする第2受圧部62を有する(受圧面の2段化)。従って、ピストン側室12Bの圧力がブローバルブ60の開弁圧に達して開弁するまでに、ブローバルブ60はピストン側室12Bの圧力を第1受圧部61(狭い受圧面)だけで受ける。ブローバルブ60の開弁圧は、バルブスプリング55と第1受圧部61の面積で決まり、第1受圧部61の面積が大きくなれば開弁圧は小さくなり、ピストン側室12Bの圧力を低目の段階でブローし、圧側減衰バルブ34による減衰力を下げる。図3に示した圧側減衰バルブ34の圧側減衰力CFの極端な下げ状態において、P1は第1受圧部61の受圧面積を大きくして開弁圧を小さくした例、P2は第1受圧部61の受圧面積を小さくして開弁圧を大きくした例である。
ブローバルブ60の開弁後には、ピストン側室12Bの圧力がブローして低下するものの、ブローバルブ60はこの低下したピストン側室12Bの圧力を第1受圧部61と第2受圧部62の両者(広い受圧面)で受けて開き続ける。従って、ブローバルブ60は、一旦開弁した後、安定的に開き続け(開閉を繰り返す不安定な脈動を生じない)、圧側減衰バルブ34による減衰力を下げ続ける。
(c)ブローバルブ60は開弁後に、該ブローバルブ60のピストン側室12Bに連通する側の圧力に対し、該ブローバルブ60のロッド側室12Aに連通する側の圧力を低くする差圧発生手段57を備える。ピストン側室12Bの圧力が上述(b)より更に低下しても、この差圧によりブローバルブ60を開き続けることができる。
(d)ブローバルブ60を圧側に設けることにより、油圧緩衝器10の圧縮時に上述(a)〜(c)を実現できる。
(e)ブローバルブ60が、圧側減衰バルブ34をバイパスし、ピストンロッド13に設けたピストン24により区画されたロッド側室12Aとピストン側室12Bを連絡するバイパス路51に設けられるものとすることにより、ピストンバルブ装置20で上述(a)〜(c)を実現できる。
(f)差圧発生手段57がオリフィス58であるものとすることで、オリフィス58の絞り設定により差圧を発生させ、ブローバルブ60を開き続けることができる。オリフィス58の絞りが大径のときには差圧の発生が小さく、ブローバルブ60の開き速度を遅くし、圧側減衰バルブ34による減衰力をゆっくり下げる(図4の減衰力特性R1)。オリフィスの絞りが小径のときには差圧の発生が大きく、ブローバルブ60の開き速度を早くし、圧側減衰バルブ34による減衰力を早く下げる(図4の減衰力特性R2)。
図5の油圧緩衝器10が図2の油圧緩衝器10と異なる点は、圧側減衰力調整装置50を構成する差圧発生手段57を板バルブ57Aにより構成したことにある。板バルブ57Aは、ブローバルブ60の環状体の上端面に添設される環状板からなり、環状板の環状中央部をブローバルブ60の環状体の上端面に設けたボス部まわりに固定し、たわみ変形可能な外周側の環状部によりブローバルブ60の通路63を閉じる。板バルブ57Aは、ブローバルブ60の開弁後に下室56Aから通路63経由で板バルブ57Aをたわみ変形させて上室56Bに流れる油液に板バルブ57Aが付与するたわみ抵抗損失により、上室56Bの圧力を下室56Aの圧力より低くする。
図5の油圧緩衝器10によれば、差圧発生手段50が板バルブ57Aであるものとすることで、板バルブ57Aのたわみ剛性の設定により差圧を発生させ、ブローバルブ60を開き続けることができる。板バルブ57Aのたわみ剛性が小さいときには差圧の発生が小さく、ブローバルブ60の開き速度を遅くし、圧側減衰バルブ34による減衰力をゆっくり下げる。板バルブ57Aのたわみ剛性が大きいときには差圧の発生が大きく、ブローバルブ60の開き速度を早くし、圧側減衰バルブ34による減衰力を早く下げる。
図6の油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置20に、伸側減衰力を調整するための伸側減衰力調整装置70を備えたものである。伸側減衰力調整装置70は、ピストン移動速度V/Pが一定速度に達する高減衰力時に、伸側減衰力バルブ33で発生する伸側減衰力TFを図3に2点鎖線で示す如くに極端に下げるものである。尚、油圧緩衝器10のピストンバルブ装置20にあっては、ピストンロッド13の螺子部21の外周にスペーサ71、後述するブローバルブ90のためのバルブケース82、圧側減衰バルブ34、ピストン24、伸側減衰バルブ33、バルブストッパ72を挿着し、これらを螺子部21に螺着されるナット26により螺子部21の基端段差部との間に挟圧固定する。
伸側減衰力調整装置70は、図6に示す如く、伸側減衰バルブ33をバイパスしてロッド側室12Aとピストン側室12Bを連絡するバイパス路81に、油圧緩衝器10の伸長時に加圧されるロッド側室12Aの油液をピストン側室12Bへブローする伸側ブローバルブ90を設ける。本実施例において、バイパス路81はピストンロッド13に穿設される。
ブローバルブ90は、ピストンロッド13の外周に挿着されて固定される前述のバルブケース82に内蔵される。バルブケース82は上下両端閉塞状の筒箱83の中心部に設けた中空軸84をピストンロッド13の外周に挿着される。バルブケース82はスペーサ71の開口71Aを介してロッド側室12Aに連通する入口82Aを筒箱83の上板に備え、ピストンロッド13のバイパス路81に連通する出口82Bを中空軸54に備える。ブローバルブ90は、バルブケース82の筒箱83の内周と、中空軸84の外周のそれぞれにシール材を介して液密に摺動する環状体をなす。ブローバルブ90は、環状体の上端面を、内周側において高段差状をなしてバルブケース82の入口82Aに臨む第1受圧部91と、第1受圧部91の外周側において第1受圧部91より低段差状をなす第2受圧部92の2段構造を呈する。ブローバルブ90は、バルブケース82において、ロッド側室12Aに連通する側である上室86Aと、ピストン側室12Bに連通する側である下室86Bを開弁時に導通する通路93を第2受圧部92内にて環状体の上下に貫通形成している。ブローバルブ90は、環状体の下端面と筒箱83の下板との間にバルブスプリング85を介装し、このバルブスプリング85のばね力により、第1受圧部91の外周縁を入口82Aの開口縁に圧接され、閉弁される。これにより、ブローバルブ90は、開弁前(閉弁時)及び開弁後にロッド側室12Aの圧力を第1受圧部91において受圧し、開弁後にロッド側室12Aの圧力を第2受圧部92において受圧する。尚、ブローバルブ60は、バルブケース82の中空軸84の外周に摺動する環状体の下端面に設けたボス部に、バルブケース82の出口82Bに連通する通路93Aを備える。
ブローバルブ90は、開弁後に、ロッド側室12Aに連通する側である上室86Aの圧力に対し、ピストン側室12Bに連通する側である下室86Bの圧力を低くする差圧発生手段87を付帯的に備える。本実施例の差圧発生手段87は、板バルブ87Aにより構成される。板バルブ87Aは、ブローバルブ90の環状体の下端面に添設される環状板からなり、環状板の環状中央部をブローバルブ90の環状体の下端面に設けたボス部まわりに固定し、たわみ変形可能な外周側の環状部によりブローバルブ90の通路93を閉じる。板バルブ87Aは、ブローバルブ90の開弁後に上室86Aから通路93経由で板バルブ87Aをたわみ変形させて下室86Bに流れる油液に板バルブ87Aが付与するたわみ抵抗損失により、下室86Bの圧力を上室86Aの圧力より低くする。
従って、油圧緩衝器10は伸側減衰力調整装置70を備えて以下の如くに動作する。
(1)油圧緩衝器10の伸縮行程で、ピストン移動速度V/Pが上昇してロッド側室12A又はピストン側室12Bの圧力が上昇すると、伸側減衰バルブ33と圧側減衰バルブ34が開き、図3に実線で示す伸側減衰力TFと圧側減衰力CFを生ずる。ピストン移動速度V/Pが一定速度(例えば1.0m/s)より低い(0.5m/s、0.7m/s)ときには、伸側減衰バルブ33と圧側減衰バルブ34の減衰力TF、CFは、図4に示す如く、それらの行程中で極端な下げを生じない。
(2)油圧緩衝器10の伸長行程で、ピストン移動速度V/Pが更に上昇して一定速度に達し、ロッド側室12Aの圧力も上昇して一定圧力(ブローバルブ90の開弁圧)に達すると、ブローバルブ90はこの圧力を第1受圧部91(狭い受圧面)に受圧していて開弁し、ロッド側室12Aの高圧油液をバルブケース82の上室86A、ブローバルブ90の通路93、バルブケース82の下室86B、バイパス路81等を介してピストン側室12Bへブローする。これにより、伸側減衰バルブ33の減衰力TFは図3の2点鎖線で示す如くに高減衰力状態から極端に下がる。
(3)ブローバルブ90の上述(2)の開弁後には、ロッド側室12Aの圧力がブローして低下するものの、ブローバルブ90はこの低下したロッド側室12Aの圧力を第1受圧部91と第2受圧部92の両者(広い受圧面)で受けて開き続ける。
また、ブローバルブ90の上述(2)の開弁後には、板バルブ87Aにて構成される差圧発生手段87が上室86Aの圧力に対し、下室86Bの圧力を低くする。この上室86Aと下室86Bの差圧がブローバルブ90を開き続ける。
図6の油圧緩衝器10によれば以下の作用効果を奏する。
(a)伸側減衰バルブ33をバイパスして油室12Aと油室12Bを連絡するバイパス路81に、加圧されたロッド側室12Aの油液をピストン側室12Bへブローするブローバルブ90を設けた。ピストン移動速度V/Pが一定速度に達し、ロッド側室12Aの圧力がブローバルブ90の開弁圧になると、ブローバルブ90が開弁してロッド側室12Aの高圧油液をピストン側室12Bへブローし、伸側減衰バルブ33の減衰力を高減衰力状態から極端に下げる。
ロッド側室12Aの圧力に依存して減衰力特性を制御するものであるから、例えば油圧緩衝器10の伸長行程でロッド側室12Aの圧力が高くなって伸側ブローバルブ90が開き、伸側減衰バルブ33の減衰力を高減衰力状態から極端に下げた後、圧縮行程に反転したとき、伸側ブローバルブ90は無関係であって圧側減衰バルブ34は通常の減衰力を発生する。
(b)ブローバルブ90はロッド側室12Aの圧力を開弁前及び開弁後に受圧可能にする第1受圧部91と、ロッド側室12Aの圧力を開弁後に受圧可能にする第2受圧部92を有する(受圧面の2段化)。従って、ロッド側室12Aの圧力がブローバルブ90の開弁圧に達して開弁するまでに、ブローバルブ90はロッド側室12Aの圧力を第1受圧部91(狭い受圧面)だけで受ける。ブローバルブ90の開弁圧は、バルブスプリング85と第1受圧部91の面積で決まり、第1受圧部91の面積が大きくなれば開弁圧は小さくなり、ロッド側室12Aの圧力を低目の段階でブローし、伸側減衰バルブ33による減衰力を下げる。
ブローバルブ90の開弁後には、ロッド側室12Aの圧力がブローして低下するものの、ブローバルブ90はこの低下したロッド側室12Aの圧力を第1受圧部91と第2受圧部92の両者(広い受圧面)で受けて開き続ける。従って、ブローバルブ90は、一旦開弁した後、安定的に開き続け(開閉を繰り返す不安定な脈動を生じない)、伸側減衰バルブ33による減衰力を下げ続ける。
(c)ブローバルブ90は開弁後に、該ブローバルブ90のロッド側室12Aに連通する側の圧力に対し、該ブローバルブ90のピストン側室12Bに連通する側の圧力を低くする差圧発生手段87を備える。ロッド側室12Aの圧力が上述(b)より更に低下しても、この差圧によりブローバルブ90を開き続けることができる。
(d)ブローバルブ90を伸側に設けることにより、油圧緩衝器の伸長時に上述(a)〜(c)を実現できる。
(e)ブローバルブ90が、伸側減衰バルブ33をバイパスし、ピストンロッド13に設けたピストン24により区画されたロッド側室とピストン側室を連絡するバイパス路81に設けられるものとすることにより、ピストンバルブ装置20で上述(a)〜(c)を実現できる。
(f)差圧発生手段87が板バルブ87Aであるものとすることで、板バルブ87Aのたわみ剛性の設定により差圧を発生させ、ブローバルブ90を開き続けることができる。板バルブ87Aのたわみ剛性が小さいときには差圧の発生が小さく、ブローバルブ90の開き速度を遅くし、伸側減衰バルブ33による減衰力をゆっくり下げる。板バルブ87Aのたわみ剛性が大きいときには差圧の発生が大きく、ブローバルブ90の開き速度を早くし、伸側減衰バルブ33による減衰力を早く下げる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、本発明の減衰力調整構造は、油圧緩衝器10の圧縮時にブローする圧側ブローバルブ60と油圧緩衝器10の伸長時にブローする伸側ブローバルブ90の両者を併せ備えるものでも良い。
また、本発明の減衰力調整構造は、ブローバルブが、減衰バルブ42をバイパスし、シリンダ12の下端部に設けたボトムピース41により区画されたピストン側室12Bとリザーバ室12Cを連絡するバイパス路に設けられるものでも良い。
また、本発明の減衰力調整構造は、ブローバルブの入口(ブローバルブ60のためのバルブケース52の入口52A、スペーサ25の開口25A等、又はブローバルブ90のためのバルブケース82の入口82A、スペーサ71の開口71A等)にオリフィスを設けることで、ピストン移動速度V/Pの周波数に応じた周波数依存型減衰力調整を行なうこともでき、ピストン移動速度V/Pの高周波時にはブローバルブを作動させないように設定することもできる。
また、本発明の減衰力調整構造は、車輪に一定以上の衝撃が作用すると、油圧緩衝器の減衰力を下げるから、衝撃力ユニット装置としても採用できる。
図1は油圧緩衝器を示す模式断面図である。 図2は圧側減衰力調整構造を示し、(A)は模式断面図、(B)は可変オリフィスを示す模式断面図である。 図3はピストン速度と減衰力の関係を示す線図である。 図4は減衰力調整結果を示す線図である。 図5は圧側減衰力調整構造の変形例を示す模式断面図である。 図6は伸側減衰力調整構造を示す模式断面図である。
符号の説明
10 油圧緩衝器
12 シリンダ
12A ロッド側室
12B ピストン側室
12C リザーバ室
13 ピストンロッド
24 ピストン
33 伸側減衰バルブ
34 圧側減衰バルブ
50 圧側減衰力調整装置
51 バイパス路
55 バルブスプリング
57 差圧発生手段
57A 板バルブ
58 オリフィス
59 可変オリフィス
60 圧側ブローバルブ
61 第1受圧部
62 第2受圧部
63 通路
70 伸側減衰力調整装置
81 バイパス路
85 バルブスプリング
87 差圧発生手段
87A 板バルブ
90 伸側ブローバルブ
91 第1受圧部
92 第2受圧部
93 通路

Claims (6)

  1. シリンダの油室に油液を収容し、シリンダに挿入されたピストンロッドの挿入端に設けたピストンをシリンダに摺動可能に嵌挿し、ピストンの摺動によって加圧される一方の油室から他方の油室への油液の流れを減衰バルブにより制御して減衰力を発生させる油圧緩衝器の減衰力調整構造において、
    減衰バルブをバイパスして前記双方の油室を連絡するバイパス路に、加圧された一方の油室の油液を他方の油室へブローするブローバルブを設け、
    ブローバルブは一方の油室の圧力を開弁前及び開弁後に受圧可能にする第1受圧部と、一方の油室の圧力を開弁後に受圧可能にする第2受圧部を有し、
    ブローバルブは開弁後に、該ブローバルブの一方の油室に連通する側の圧力に対し、該ブローバルブの他方の油室に連通する側の圧力を低くする差圧発生手段を備えることを特徴とする油圧緩衝器の減衰力調整構造。
  2. 前記ブローバルブが、油圧緩衝器の圧縮時にブローする圧側ブローバルブ及び/又は油圧緩衝器の伸長時にブローする伸側ブローバルブである請求項1に記載の油圧緩衝器の減衰力調整構造。
  3. 前記ブローバルブが、減衰バルブをバイパスし、ピストンロッドに設けたピストンにより区画されたロッド側室とピストン側室を連絡するバイパス路に設けられる請求項1又は2に記載の油圧緩衝器の減衰力調整構造。
  4. 前記ブローバルブが、減衰バルブをバイパスし、シリンダの下端部に設けたボトムピースにより区画されたピストン側室とリザーバ室を連絡するバイパス路に設けられる請求項1又は2に記載の油圧緩衝器の減衰力調整構造。
  5. 前記差圧発生手段がオリフィスである請求項1〜4のいずれかに記載の油圧緩衝器の減衰力調整構造。
  6. 前記差圧発生手段が板バルブである請求項1〜4のいずれかに記載の油圧緩衝器の減衰力調整構造。
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