JP2002013381A - 岩盤探査方法 - Google Patents

岩盤探査方法

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JP2002013381A
JP2002013381A JP2000192945A JP2000192945A JP2002013381A JP 2002013381 A JP2002013381 A JP 2002013381A JP 2000192945 A JP2000192945 A JP 2000192945A JP 2000192945 A JP2000192945 A JP 2000192945A JP 2002013381 A JP2002013381 A JP 2002013381A
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雅之 山下
Junichi Tsukada
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧式削岩機の穿孔時の主に油圧系の測定デ
ータから容易かつ確実に地質の予測を行うことが可能な
岩盤探査方法を提供することである。 【解決手段】探査すべき岩盤を油圧式削岩機2によって
穿孔した際に、単位体積当りの岩盤を穿孔するのに要し
たエネルギ量を示す穿孔エネルギを穿孔距離に対応して
算出する。この穿孔エネルギに基づいて、地質の性状を
予測する。また、穿孔エネルギの算出は、まず、穿孔時
に打撃を与える油圧シリンダ装置のピストンの受圧面積
と、このピストンのストローク長さと、打撃圧とから打
撃エネルギを算出する。次いで、打撃エネルギと単位時
間当たりの打撃数と穿孔速度と穿孔の孔断面積とから穿
孔エネルギを算出する。穿孔に際しては、油圧式削岩機
2のビットを岩盤に押しつけるためのフィード圧を穿孔
中にほぼ一定にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧式削岩機によ
る穿孔時の油圧系のデータ等を用いて、穿孔区間の地質
を予測する岩盤探査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トンネル等の地下空洞を掘削する場合に
おいて、切羽前方あるいは空洞周辺の岩盤(地山の地
質)の性状を探査することは、掘削を進める上から極め
て重要である。このような岩盤の探査方法としては、従
来、ボーリングを用いた直接的探査方法と、物理探査技
術を利用した間接的探査方法とに分けられる。しかし、
これらの方法を用いた場合には、コストや工期に与える
影響等の問題あるいは間接的探査方法における精度の問
題等があり、より低コストでかつ短期間に正確に岩盤の
探査を行うことができる方法が求められていた。
【0003】そこで、油圧パーカッションドリル等の油
圧式削岩機を用いて切羽前方あるいは空洞周辺の穿孔
(削孔)を行うとともに、その際に油圧式削岩機の穿孔
に関する各種データを測定し、測定されたデータから地
質の予測を行う方法が提案されている。たとえば、特開
平4−161588号公報には、累積掘削時間、瞬間削
孔速度、ピストン打撃エネルギ、給進力、トルク、送水
圧の削孔データファイルを作成し、これを処理して単位
孔長当りの平均破壊エネルギ(削孔時に岩盤を破壊する
のに要したエネルギ)を算出し、確率・統計的手法によ
り岩盤等級と破壊エネルギとの対応付けを行い、破壊エ
ネルギによる岩盤評価を実施し、さらに、画像処理によ
り破壊エネルギの分布状況を把握して切羽前方地質を予
測する方法が開示されている。なお、破壊エネルギを求
める際には、さらに、ピストン打撃回数、削孔断面積等
が必要となる。
【0004】また、特開平9−317372号公報に
は、岩盤への打撃に対する岩盤からの打撃反力を受け止
め吸収するダンピング機能を有する油圧式削岩機を用い
て穿孔を行う際に、油圧式削岩機を作動させる各種油圧
シリンダ装置と、打撃反力を受け止め吸収する油圧シリ
ンダ装置の油圧(ダンピング圧)データを油圧センサを
介してパソコン上で収集、処理し、特にダンピング圧デ
ータを岩盤の性状に対応させて穿孔区間の地質を予測す
る岩盤探査方法が開示されている。さらに、特開200
0−038889号公報には、ダンピング機能が無い削
岩機、すなわち、打撃反力を受ける油圧シリンダ装置が
無く、該油圧シリンダ装置から打撃反力(ダンピング
圧)を測定できない油圧式削岩機においても、ダンピン
グ圧、すなわち、穿孔時の反力(穿孔反力)を測定可能
とする媒体圧検出装置が開示されている。なお、媒体圧
検出装置は、油圧式削岩機に穿孔反力を受けるシリンダ
装置を着脱自在に取り付けてダンピング機能を持たない
油圧式削岩機でも、シリンダ装置の媒体圧(油圧)を測
定することにより穿孔反力を測定可能としたものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の破壊
エネルギから地質を予測する方法においては、破壊エネ
ルギを求めるのに、累積掘削時間、瞬間削孔速度、ピス
トン打撃エネルギ、給進力、トルク、送水圧、削孔断面
積、ピストン打撃回数等の多くの測定データを必要とす
る。また、破壊エネルギを算出した後にも、多くの処理
を必要とするとともに、破壊エネルギの分布を求めるた
めには、削孔を数多く行う必要があると思われる。これ
らのことから、地質を予測する処理が煩雑になり、コス
トも高くなる可能性がある。さらに、削孔時の各種条件
の違いによっては、予測にある程度の誤差が生じる可能
性がある。また、穿孔反力を求める方法においても、岩
盤の条件や穿孔時の条件などの違いなどを考慮すると、
穿孔反力単独で地質を予測するのには限界があると思わ
れる。
【0006】本発明の課題は、油圧式削岩機の穿孔時の
主に油圧系の測定データから容易かつ確実に地質の予測
を行うことが可能な岩盤探査方法を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
岩盤探査方法は、探査すべき岩盤を油圧式削岩機によっ
て穿孔した際に、単位体積当りの岩盤を穿孔するのに要
したエネルギ量を示す穿孔エネルギを穿孔距離に対応し
て算出し、該穿孔エネルギに基づいて、地質の性状を予
測する岩盤探査方法であって、油圧式削岩機による穿孔
に際して、穿孔時間に対応した穿孔距離と、穿孔された
孔の孔断面積と、穿孔時に打撃を与える油圧シリンダ装
置における打撃圧としての油圧と、前記油圧シリンダ装
置の受圧面積と、前記油圧シリンダ装置のピストンスト
ロークとを求め、前記受圧面積と、前記ピストンストロ
ークと、前記打撃圧とから打撃エネルギを、前記打撃圧
より単位時間当りの打撃数をそれぞれ算出するととも
に、前記穿孔距離の変化量を時間で除算することにより
穿孔速度を算出し、前記打撃エネルギと前記打撃数と前
記穿孔速度と前記孔断面積とから前記穿孔エネルギを算
出することを特徴とする。
【0008】上記構成によれば、前記打撃圧より単位時
間当りの打撃数を求め、前記受圧面積と、前記ピストン
ストロークと、前記打撃圧とから打撃エネルギを算出し
た後は、前記打撃数と前記打撃エネルギと前記穿孔速度
と前記孔断面積とから穿孔エネルギを算出することがで
きる。すなわち、事前に前記孔断面積および打撃を与え
る油圧シリンダ装置から前記受圧面積と、前記ピストン
ストロークを求め、削孔時に前記打撃圧と前記穿孔速度
を求めることにより、前記打撃数および前記穿孔エネル
ギを求めることができ、従来の破壊エネルギを求める場
合に比較して処理が容易である。
【0009】また、穿孔エネルギを地質予測の判断材料
として直接使用するようにすれば、穿孔エネルギの分布
等を画像処理して求める必要はなく、たとえば、単純な
グラフ等を出力するだけで良く、処理を容易なものとす
ることができる。なお、穿孔エネルギは、単位体積当た
りの岩盤を穿孔するのに要したエネルギであり、硬質な
岩盤ほど穿孔に多くのエネルギを要するため、穿孔エネ
ルギ値は大きな値を示すという特徴を有する。従って、
穿孔距離に対応した穿孔エネルギの値や変化量を見るこ
とにより、地質の性状を予測したり、地質の変化を予測
したりすることが可能となる。
【0010】また、同一の岩種で、硬軟の変化が明瞭で
ない部分においては、穿孔エネルギも基本的にあまり変
化しないが、たとえば、亀裂や硬質の礫が多く存在する
ような部分では、穿孔エネルギのバラツキが多くなるの
で、たとえば、所定の区間毎の穿孔エネルギの標準偏差
を求めることにより、標準偏差の高低で、亀裂や硬質な
礫が多い地山か、そうでない地山かを判断することがで
きる。
【0011】本発明の請求項2記載の岩盤探査方法は、
前記穿孔に際して、油圧式削岩機のビットを岩盤に押し
つけるためのフィード圧を穿孔中にほぼ一定にすること
を特徴とする。
【0012】上記構成によれば、同じ性状の地質を穿孔
する際にも、フィード圧を変えることにより穿孔エネル
ギが変わってしまうのを防止し、より正確に地質の予測
を行うことができる。すなわち、一般に、穿孔速度と推
力(フィード圧)の関係は、推力を増加させると穿孔速
度は非線形に増加していくと言われており、同一岩種を
異なるフィード圧で穿孔すると穿孔速度が変わってしま
い、打撃エネルギと穿孔速度等から求められる穿孔エネ
ルギも変化してしまう。従って、フィード圧を穿孔中に
一定とすることで、穿孔エネルギの変化が主に穿孔され
る地質の性状の変化に対応するものとなる。
【0013】言い換えれば、フィード圧を一定としない
で穿孔を行った場合には、穿孔エネルギから地質を予測
する際に、フィード圧を考慮する必要がある。また、複
数の穿孔を行い、各穿孔の穿孔エネルギを比較するよう
な場合には、全ての穿孔を行う際に、フィード圧を略同
じにすることが好ましく、このようにすれば、フィード
圧を考慮することなく、穿孔エネルギ値を直接比較して
地質の性状の違いを判断することができる。また、穿孔
エネルギの変化から地質の性状の変化を予測するだけで
なく、穿孔エネルギ値から直接的に地質の性状を予測す
る際には、ある程度、穿孔エネルギと地質の性状、たと
えば、岩盤等級等の対応を示すデータを蓄積する必要が
あるが、この場合にも、穿孔エネルギを求めるための穿
孔を行った際のフィード圧が一定となっていることが好
ましい。
【0014】本発明の請求項3記載の岩盤探査方法は、
前記穿孔エネルギを比較する際に、比較すべき穿孔エネ
ルギを算出する際の穿孔時の油圧式削岩機のビットを岩
盤に押しつけるためのフィード圧が異なる場合に、前記
フィード圧と前記穿孔速度との関係を求め、比較すべき
穿孔エネルギの少なくとも一つを求める際に、前記フィ
ード圧と前記穿孔速度との関係から前記穿孔速度を補正
して、穿孔エネルギを算出することを特徴とする。
【0015】上記構成によれば、フィード圧の変化によ
って変化する穿孔速度を、フィード圧と穿孔速度との関
係に基づいて補正して穿孔エネルギを求めることによ
り、異なるフィード圧で穿孔された際に求められた穿孔
エネルギ同士を比較する場合に、フィード圧の違いによ
る穿孔エネルギの違いをある程度排除して、穿孔エネル
ギの違いから地質の性状の違いを判断することができ
る。また、既に得られた穿孔エネルギと地質の性状との
関係のデータがある場合に、所定のフィード圧に対応さ
せるように、穿孔速度を補正して穿孔エネルギを算出し
なおすことにより、より精度の高い地質性状の予測が可
能となる。
【0016】本発明の請求項4記載の岩盤探査方法は、
前記穿孔時に岩盤から油圧式削岩機に伝わる穿孔反力を
求め、前記穿孔速度、前記穿孔エネルギ及び前記穿孔反
力から岩盤の性状を予測することを特徴とする。
【0017】上記構成によれば、穿孔エネルギ単独で、
地質の性状を予測した場合に比較して、多面的に地質の
性状を判断することができるとともに、各種誤差や各種
条件の違い等により、前記穿孔速度、前記穿孔エネルギ
及び前記穿孔反力のうちのどれか一つの値が、必ずしも
地質の性状と対応しない場合があっても、他の値と比較
することで地質の性状の判断を誤るの防止することがで
きる。すなわち、より確実に地質の性状を予測すること
ができる。なお、穿孔速度は、上述のように穿孔エネル
ギを算出する際に必要となるが、穿孔速度の値は、たと
えば、強固な地層では遅く、脆弱な地層では速くなり、
速度が速いほど脆弱な地層となる。従って、穿孔速度か
ら地質の性状を予測することが可能である。また、穿孔
反力(ダンピング圧)は、従来例で述べたように、地質
の性状の予測に用いられるものである。
【0018】なお、削岩機による岩盤の破壊は、削岩機
内部のピストンによりシャンクロッドに加えられた打撃
エネルギがスリーブ、ロッド及びビットを介して岩盤に
伝えられることにより行われる。そして、このとき岩盤
に加えられたエネルギの一部が打撃反力として削岩機に
伝達される。そして、打撃を与える油圧シリンダ装置
は、基本的には、所定の打撃エネルギで、かつ、所定の
時間当りの打撃数で、打撃を与えている。すなわち、打
撃エネルギは、基本的には、ほぼ一定(一打撃当りの打
撃エネルギ)なので、穿孔対象の岩盤が硬質である程一
打撃当りの岩盤の破壊に使用されるエネルギが小さくな
り、打撃エネルギの余剰エネルギに対応する打撃反力は
大きくなる。逆に、脆弱な岩盤は打撃反力が小さくな
る。従って、打撃反力から地質の性状を予測することが
可能である。
【0019】また、穿孔反力は、たとえば、従来例で述
べたダンピング機能用の油圧シリンダ装置の油圧系に設
けられた油圧センサや媒体圧検出装置によって求められ
るが、この際には、ビットから岩盤に与えられる打撃力
に対する前記打撃反力と、ビットを岩盤に押しつけるた
めの推力(フィード圧)の反力との両方が合わされたも
のが油圧(ダンピング圧)として求められることにな
る。従って、穿孔反力とは、打撃反力と推力に対する反
力とを合わせたものである。なお、打撃反力だけを求め
られるならば、これを穿孔反力としても良い。
【0020】また、穿孔反力に上述のようにフィード圧
に対応する反力が含まれることから、穿孔反力もフィー
ド圧の変化によって変化するので、穿孔中はフィード圧
を一定とすることが好ましい。また、穿孔速度も上述の
ようにフィード圧に対応して変化するので、穿孔中にフ
ィード圧を一定とすることが好ましい。なお、穿孔速度
及び穿孔反力は、穿孔エネルギを算出するためのデータ
の測定と同時に測定されるデータもしくは同じデータか
ら求められるので、穿孔エネルギを算出するための穿孔
時にフィード圧を一定とすれば、穿孔速度及び穿孔反力
を求める際にもフィード圧が一定となる。
【0021】また、基本的に、単位穿孔体積当りの穿孔
エネルギと、穿孔速度と、穿孔反力との関係は、上述の
ことから、硬質な岩盤では穿孔エネルギ及び穿孔反力が
大きくなり、穿孔速度が遅くなる。そして、脆弱な地盤
では、穿孔エネルギ及び穿孔反力が小さくなり、穿孔速
度が速くなる。なお、穿孔速度は、単位時間当りの穿孔
距離の変化量となり、穿孔距離から求められることにな
るが、穿孔距離を求める方法としては、たとえば、ジャ
ンボ台車に配置されたマスターシリンダをフィード圧を
かけるための油圧シリンダ装置であるフィードシリンダ
の移動に同調させ、その移動距離をロータリーエンコー
ダーで検出して穿孔距離を算出する方法を用いても良
い。また、フィード圧をかける油圧シリンダ装置におい
て、出入する油の油量を計測することにより、該油圧シ
リンダの伸縮量を求め、該伸縮量からフィード量すなわ
ち、穿孔距離を求めるものとしても良い。なお、穿孔速
度を上述のように油量から求めるものとすれば、穿孔中
に変化する測定データとしては、基本的に油圧系から得
られるデータだけとなり、計測装置や計測方法を簡略化
することができる。
【0022】本発明の請求項5記載の岩盤探査方法は、
穿孔時に油圧式削岩機のビットを回転させるのに加えら
れる回転圧を測定し、かつ、穿孔された孔の孔口からく
り粉を採取してくり粉の性状を目視するとともに、孔口
からの湧水量を測定し、前記穿孔速度、前記穿孔エネル
ギ、前記穿孔反力、くり粉の性状及び湧水量から岩盤の
性状を予測することを特徴とする。
【0023】上記構成によれば、回転圧は、粘土質の多
い地山では大きくなる傾向があり、穿孔速度が速くな
り、ダンピング圧や穿孔エネルギが小さくなる位置にお
いて、回転圧が大きくなるような場所があれば、粘土質
を多く含む地山であることが予測でき、上述の単位穿孔
体積当りの穿孔エネルギと、穿孔反力や穿孔速度と合わ
せて地質の性状を予測することにより、より確実な予測
を行うことができる。さらに、回転圧の上昇は孔曲がり
の推定の判断材料にもなり、その程度に応じて、穿孔速
度やダンピング圧、または穿孔エネルギの補正に利用で
きる。また、くり粉の性状を目視することにより、ある
程度岩盤を構成する岩石等の種類を判断することがで
き、さらに、確実な地質の性状の予測を行うことができ
る。また、孔口から流出する湧水量を測定することによ
り、穿孔された地山に滞留している湧水量の推定を行う
ことができる。また、湧水量の多い位置で穿孔エネルギ
が高くなるような状態が見られれば、水を閉じこめるよ
うな硬質の不透水層が存在することが予想される。
【0024】なお、回転圧は、ビットに回転圧をかける
ための油圧系において油圧を測定することにより求めら
れる。また、孔口からの湧水量の測定においては、孔口
から流出する水量から穿孔時に送水される削孔水量を除
いて、湧水量とする。また、湧水量の測定は、目視によ
るものであっても良く、たとえば、孔口からの水の流出
量が削孔水程度であるとか、それより僅かに多いとか、
湧水量がかなり多いとか、逆に削孔水よりも少なく削孔
水の散逸が見られるとかでも良い。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態例の
岩盤探査方法を図面を参照して説明する。ここで、岩盤
探査方法を説明する前に、図1から図3を参照してこの
例の岩盤探査方法に用いられる装置としてのドリルジャ
ンボ1、測定システム10、解析システム30について
説明する。この例の岩盤探査方法においては、たとえ
ば、図1に示すように、切羽への発破用ダイナマイト設
置用孔や、トンネル側壁へのロックボルト打設用孔を穿
孔する際に用いられるドリルジャンボ(たとえば、車輪
で自走するジャンボホイール1)に搭載された油圧パー
カッションドリル等の油圧式削岩機2を用いる。
【0026】ジャンボホイール1は、台車3と、台車3
の前部に取り付けられるブーム4と、ブーム4の先端に
取り付けられるガイドシェル5と、ガイドシェル5の上
を前後に動く油圧式削岩機2とを備えている。そして、
この例においては、図2に示すように、ジャンボホイー
ル1に、油圧式削岩機2を用いて穿孔した際に、後述す
る各種油圧及び油量の計測、穿孔距離を求めるための油
量の積算等を行う計測システム10が設置されている。
また、計測システム10で測定されたデータを解析する
解析システム30が、たとえば、図3に示すように、現
場事務所等に設置されている。
【0027】ここで、ブーム4は、ガイドシェル5を支
承すると共に、ガイドシェル5を移動、回転させてガイ
ドシェル5前方の油圧式削岩機2のビットを所定の穿孔
位置に配置する。そして、ガイドシェル5は、油圧式削
岩機2の前進、後退を所定の方向に案内する。また、油
圧式削岩機2は、周知のものであり、図示しないシャン
クロッドと、該シャンクロッドにスリーブを介して取り
付けられるロッドと、ロッドの先端部に取り付けられた
ビットとを備えている。また、油圧式削岩機2には、図
示しないが、前記シャンクロッドにピストンを衝突させ
てビットに打撃力を与える打撃用の油圧シリンダ装置を
備えた打撃用の油圧系と、穿孔時に岩盤から削岩機に加
えられる穿孔反力を受けて吸収するための油圧シリンダ
装置を備えたダンピング用の油圧系と、ビットを回転さ
せるための回転用の油圧系とを備えている。また、油圧
式削岩機2は、ガイドシェル5内に配置されて油圧式削
岩機2自体を前進、後退させるためのフィード用の油圧
シリンダ装置(フィードシリンダ6(図2にブロックと
して図示))を備えたフィード用の油圧系を備えてい
る。
【0028】そして、計測システム10は、図1及び図
2に示すように、ホイールジャンボ1の屋根部分に設置
された装置ボックス11内に配置されたデータレコーダ
12と、積算流量計13と、油圧センサボックス14と
を備える。また、上記計測システム10は、ホイールジ
ャンボ1のブーム4の基端部の近傍に設けられた油量計
ボックス15内に配置された油量計16と、プレッシャ
スイッチ17とを備える。また、計測システム10は、
ホイールジャンボ1の操作室18内に計測信号スイッチ
19と、ストローク表示計20と、リセットスイッチ2
1とを備える。また、計測システム10は、ホイールジ
ャンボ1の後部に設けられた電源22から配線を介して
電力を供給されるようになっている。なお、装置ボック
ス14には、計測システム10への電源供給をオンオフ
する電源スイッチ23が設けられている。
【0029】そして、油圧センサボックス14には、図
2に示すように、ダンピング用の油圧系における油圧を
穿孔反力を示すダンピング圧として検知する油圧センサ
24と、フィード用の油圧系における油圧をフィード圧
として検知する油圧センサ25と、回転用の油圧系の油
圧を回転圧として検知する油圧センサ26と、打撃用の
油圧系における油圧を打撃圧として検知する油圧センサ
27とを備える。
【0030】そして、各油圧センサ24〜27は、油圧
式削岩機2の上述の各油圧系に接続された油圧配管28
により各油圧系に接続されており、各油圧系の作動時の
油圧を自動的に計測できるようになっている。なお、フ
ィード用の油圧系は、油圧式削岩機2の外側のガイドシ
ェル5側にある。そして、各油圧センサ24〜27から
の信号線は、端子台29を介してデータレコーダ12に
接続されており、油圧センサ24〜27からの油圧を示
す信号は、時間経過に対応してデータレコーダ12に保
存されるようになっている。すなわち、データレコーダ
12には、フィード圧、打撃圧、回転圧、穿孔反力を示
すダンピング圧が記憶される。なお、穿孔反力の測定
は、油圧式削岩機2のダンピング用の油圧系ではなく、
特開2000−038889号公報に示されるような媒
体圧検出装置を用いても良い。
【0031】また、この例では、特開平11−1076
71に示される周知の穿孔距離の測定方法とほぼ同様の
方法で穿孔距離を測定するようになっている。すなわ
ち、穿孔距離をフィードシリンダに出入する油量から計
測するようになっている。そして、前記装置ボックス内
の積算流量計13と、前記油量計ボックス15内の油量
計16及びプレッシャスイッチ17と、ジャンボ操作室
18内のストローク表示計20と、リセットスイッチ2
1とが、フィードシリンダ6に出入する油量から時間経
過に対応した穿孔距離を計測するためのシステムであ
る。
【0032】油量計16は、油圧ライン中を流れる圧力
伝達媒体としての作動油の流量を双方向について測定可
能な計測器であり、本実施の形態では、例えば、タービ
ン流量計を用いる。また、正方向、逆方向の流量に対し
て判別可能な2種類の信号を備え、タービン流量計の内
部のギヤが一定回転する毎に、積算流量計13へパルス
信号を出力する。また、油量計16は、フィードシリン
ダ6へ作動油を出入させる油圧系に接続されている。
【0033】積算流量計13は、CPU(Central Pros
essing Unit)、RAM(Ramdom Access Memory)、R
OM(Read Only Memory)、出入力インターフェース等
からなる。積算流量計13は、油量計16から出力され
た2種類のパルス信号に対応する換算係数の積算から前
進および後退におけるフィードシリンダ内の油量変化を
算出し、この油量変化とフィードシリンダ内径よりフィ
ードシリンダの伸縮長を算出し、該伸縮長から穿孔距離
を算出する。
【0034】プレッシャスイッチ17は、フィードシリ
ンダ6の前室側の油圧を計測する油圧センサと、該油圧
センサからの出力値が予め設定された値より大きくなっ
た場合にリセット信号を積算流量計に出力するスイッチ
とからなる。そして、プレッシャスイッチ17は、たと
えば、フィードシリンダ6において、ワンストローク分
だけピストンが往復した際に、ピストンが最も後退した
状態で前室側にさらに作動油を送り込もうとすることに
より、フィードシリンダ6の前室側の圧が高くなるのを
利用して、フィードシリンダ6がワンストローク分だけ
往復動作したことを検知してリセット信号を出力するも
のである。
【0035】すなわち、油量計16により、フィートシ
リンダ6が前進した際に計測された油量や後退した際に
計測された油量に誤差があり、フィードシリンダ6がワ
ンストローク分だけ前進して後退した際のピストンの移
動量が0にならなかった場合に、これをリセット信号に
より0とするものである。
【0036】また、ジャンボ操作室18内のストローク
表示計20は、フィードシリンダ6の上記油量から計測
される作動状態を表示するものである。リセットスイッ
チ21は、手動により上記リセット信号を出力するため
のものである。そして、上記積算流量計13において
は、フィードシリンダ6のワンストローク中の穿孔距離
がデータレコーダ12に出力される。なお、長距離の穿
孔は、フィードシリンダ6の伸縮を繰り返すことにより
行われるので、穿孔距離は、フィードシリンダ6のスト
ローク距離の倍数に、ストローク中の油量により計測さ
れたフィードシリンダ6の伸縮量に対応する穿孔距離を
足したものとなる。
【0037】また、積算流量計13で算出されるフィー
ドシリンダ6の伸縮量は、ストローク表示計に出力され
て、上述のように求められたフィードシリンダ6の伸縮
量が表示される。そして、積算流量計13で算出された
穿孔距離は、時間経過に対応してデータレコーダ12に
記憶される。また、ジャンボ操作室18内の計測信号ス
イッチ19は、計測の開始、停止等をデータレコーダ1
2等に指示するためのものである。
【0038】ここで、上述の各種油圧センサ24〜27
や、油量計16と積算流量計13とで計測されるデータ
について簡単に説明する。フィード圧は、油圧式削岩機
のビットを岩盤に押しつける圧力である。なお、この例
において、岩盤探査時には、フィード圧は常に略一定と
なるようにフィードシリンダが制御されている。打撃圧
は、ピストンをシャンクロッドへ衝突させるときに加え
る圧力で、後述する打撃エネルギの算出に用いられる。
回転圧は、ビットを回転させるのに加えられる圧力で、
地質性状の予測のパラメータとして用いられる。ダンピ
ング圧は、穿孔時に岩盤から削岩機に伝わる反力を示す
もので、地質性状の予測のパラメータに用いられる。穿
孔距離は、穿孔している距離を示し、この変化量を時間
で割ることにより穿孔速度を算出する。
【0039】そして、データレコーダ12に記憶された
データは、解析システム30において、解析されること
になるが、この際のデータの受け渡しは、どのように行
うものとしても良い。すなわち、データレコーダ13
に、フロッピー(登録商標)ディスクや、その他の磁気
や光等による記憶媒体や半導体メモリを用いた記憶媒体
等の記憶媒体と、該記憶媒体用のドライブ装置とを設け
ておき、記憶媒体を受け渡すことによりデータを受け渡
しても良い。
【0040】また、有線もしくは無線で、計測システム
10と解析システム30を繋いで、データの受け渡しを
行うものとしても良いし、たとえば、各種携帯電話等を
用いて公衆回線を介してデータを受け渡すものとしても
良いし、さらに公衆回線を用いる場合にインターネット
を介してデータを受け渡すものとしても良い。
【0041】解析システム30は、図3に示すように、
基本的にパソコン等の汎用のコンピュータシステムであ
り、演算処理装置、補助記憶装置等を備えたコンピュー
タ本体31と、ディスプレイ32と、プリンタ33等と
を備えたものである。そして、解析システム30は、測
定データと、後述するその他のデータとから穿孔エネル
ギ、穿孔速度等を求めるものである。また、測定データ
は、時間経過に対応して保存されているが、これら測定
データ及び算出されたデータを、時間経過に対応して記
憶された穿孔距離のデータに基づいて、穿孔距離に対応
するデータとして出力するようになっている。なお、ト
ンネルの掘削に本発明を応用した場合には、穿孔距離を
たとえば、トンネル内の位置を示すためにトンネルの距
離(TD)に変換して出力しても良い。
【0042】上記解析システム30は、たとえば、時間
経過に対応して記憶された穿孔距離の単位時間当りの変
化量を穿孔速度として算出する。また、上記解析システ
ム30は、上述の測定システム10によって求められた
打撃圧と、上述のように求められた穿孔速度と、打撃圧
から算出される単位時間当りの打撃用の油圧シリンダ装
置における打撃数と、ビットの径もしくは穿孔現場での
測定により得られる穿孔の孔断面積と、打撃用の油圧シ
リンダ装置の既知のピストンストロークの長さと、既知
の打撃用の油圧シリンダ装置のピストン受圧面積とから
後述するように単位穿孔体積当りの穿孔エネルギを算出
する。
【0043】そして、単位穿孔体積当りの穿孔エネルギ
の算出には、まず、下記の式(1)を用いて、打撃エネ
ルギを求める。すなわち、測定で得られた打撃圧Ppに
ピストン受圧面積Aと、ピストンストロークLとを乗算
して、打撃エネルギEpを求める。
【数1】
【0044】次いで、下記の式(2)に基づいて、上述
のように求められた打撃エネルギPpと、単位時間当り
の打撃数Cpと、上述のように求められた穿孔速度Vd
と、孔断面積Sとから穿孔エネルギを求める。
【数2】 すなわち、打撃エネルギEpと打撃数Cpとを乗算した
値を、穿孔速度Vdと孔断面積Sとを乗算した値で除算
することにより穿孔エネルギEdを求める。ここで、打
撃数Cpは打撃圧Ppによって変化するため、図4に示
すように予め求めておいた打撃圧Ppと打撃数Cpの関
係式から算出される。なお、グラフにおいて、Y軸が単
位時間当りの打撃数を示し、X軸が打撃圧を示すもので
あり、式においてYが打撃数を示し、Xが打撃圧を示
す。また、図4に使用される単位時間当りの打撃数の各
データを求める方法としては、図5に示すように、例え
ば200Hz程度の高周波なサンプリング周波数で、穿孔時
に打撃を与える油圧シリンダ装置における打撃圧を計測
し、その脈動周期から求める方法等がある。
【0045】なお、実際には、打撃エネルギの全てが穿
孔に用いられるわけではなく、損失があり、上述のよう
に算出された値に損失係数Kを乗算して穿孔エネルギE
dとする。なお、損失係数Kは、たとえば、実験的に求
められるものである。また、穿孔時に岩盤の性状の変化
を穿孔エネルギの変化から予測するような場合には、必
ずしも、損失係数Kを用いなくとも良い。
【0046】また、解析システム30においては、たと
えば、穿孔中に何らかの理由によりフィード圧を変えた
場合や、複数の穿孔を行った際に、複数の穿孔の中にお
いて、フィード圧が異なっている穿孔があるような場合
に、穿孔エネルギの補正を行うようになっている。この
際には、たとえば、切羽面の同一の岩種の部分におい
て、フィード圧を変えて複数の穿孔を行い、フィード圧
と穿孔との関係を求め、これを用いて穿孔速度を補正し
て穿孔エネルギを求めるようになっている。すなわち、
図6に示すような、グラフと式とに示されるようなフィ
ード圧と穿孔速度との関係を求める。なお、グラフにお
いて、Y軸が穿孔速度を示し、X軸がフィード圧を示す
ものであり、式においてYが穿孔速度を示し、Xがフィ
ード圧を示す。
【0047】そして、たとえば、フィード圧がAの場合
の穿孔と、フィード圧がBの場合の穿孔とにおいて、フ
ィード圧がBの穿孔エネルギをフィード圧がAの穿孔エ
ネルギに合わせる際には、フィード圧がAの場合の前記
グラフもしくは関係式から求められる穿孔速度と、フィ
ード圧がBの場合の前記グラフもしくは関係式から求め
られる穿孔速度とを求め、これら求められた穿孔速度の
比を用いて、フィード圧がBの穿孔速度を補正し、この
補正された穿孔速度を用いて穿孔エネルギを求めるもの
としても良い。
【0048】そして、解析システム30においては、測
定データと上述の算出されたデータとが、ディスプレイ
32と、プリンタ33とから出力されるようになってい
る。たとえば、図4(a)、(b)、(c)に示すよう
に、回転圧、打撃圧、フィード圧の測定データと穿孔速
度、穿孔エネルギをY軸とし、穿孔距離(ここではトン
ネルにおける距離TD)をX軸としたグラフが出力され
る。なお、ここでは、ダンピング圧のデータが図示され
ていないが、ダンピング圧のデータをY軸とし、穿孔距
離をX軸としたグラフも出力される。
【0049】また、この例においては、上述の測定シス
テム10から得られるデータの他に、後述するように、
穿孔の孔口からの湧水量の測定や孔口から流出する削孔
水の色や、くり粉の性状(サイズとくり粉の材質)とを
計測したり目視で確認したりした結果を穿孔を行ってい
る現場から解析システム30に伝達するようになってい
るので、その結果も、上述のグラフと一緒に図8に示す
ように出力するようになっている。
【0050】なお、上述のグラフと湧水量やくり粉のデ
ータと、これらから予測される地質の性状等がたとえ
ば、一枚の用紙としてプリントアウトされるようになっ
ていることが好ましい。なお、湧水量やくり粉等のデー
タは、たとえば、ホイールジャンボ1の操作室18等で
データレコーダ12に入力されて、上述の測定データと
ともに、解析システム30に送られるものとしても良い
し、測定データとは別に解析システム30に送られるよ
うになっていても良い。
【0051】次に、上述のホイールジャンボ1、測定シ
ステム10、解析システム30を用いた岩盤探査方法を
説明する。まず、ホイールジャンボ1において、ブーム
4等を操作することにより、油圧式削岩機2を穿孔位置
に配置するなどの穿孔準備が行われる。また、測定シス
テム10においては、予め、各油圧センサ24〜27等
における測定の時間間隔や積算流量計13における穿孔
距離の出力の時間間隔等の設定等が行われる。そして、
ホールジャンボ1により穿孔が行われ、各油圧センサ2
4〜27による油圧の測定と、油量計16の測定結果に
基づく積算流量計13における穿孔距離の算出等が行わ
れ、上述の各種油圧のデータと穿孔距離のデータがデー
タレコーダ12に記憶される。なお、この際には、各デ
ータは時間経過に対応してデータレコーダ12に記憶さ
れるが、時間経過を計測する計時機能は、データレコー
ダ12にあるものとしても、積算流量計13にあるもの
としても良い。
【0052】また、穿孔中においては、孔口から流出す
る水の量が計測されるとともに、該水の色が目視により
確認されて、削孔水の色のデータとされる。また、流出
した水の水量から使用された削孔水の水量を除算するこ
とにより、湧水量が求められる。また、孔口から採取さ
れるくり粉の性状、たとえば、くり粉となった岩の種類
やくり粉の大きさが目視により確認される。そして、た
とえば、ホイールジャンボ1の操作室18からデータレ
コーダ12に削孔水の色、湧水量、くり粉の性状等のデ
ータが入力される。
【0053】そして、データレコーダ12に記憶された
データは、解析システム30に送られる。解析システム
30においては、測定データとしての時間経過に対応し
た各種油圧データが、測定データとしての時間経過に対
応した穿孔距離のデータに基づいて、穿孔距離に対応し
た油圧データに変換される。また、穿孔距離から穿孔速
度が算出されるとともに、上述のように打撃圧のデータ
及び穿孔速度のデータ等から穿孔エネルギのデータが算
出される。
【0054】そして、図7及び図8に示すように、各種
油圧データと、穿孔速度と、穿孔エネルギと、湧水量、
削孔水の色、くり粉の性状等のデータがディスプレイや
プリンタから出力される。フィード圧のデータの出力
は、フィード圧が一定となっていることを確認するため
のものであり、打撃圧も基本的には、正常に打撃が加え
られているか否か等を確認するためのものである。そし
て、穿孔速度、穿孔エネルギ、ダンピング圧、あるいは
回転圧のデータから岩盤が硬質なものか脆弱なものか等
の地質の性状を予測するようになっている。
【0055】そして、穿孔エネルギ、ダンピング圧は、
基本的に岩盤が脆弱ならば低く、岩盤が硬質ならば高く
なる。また、穿孔速度は、岩盤が脆弱ならば速く、岩盤
が硬質ならば遅くなる。また、粘土質が多い地層におい
ては、柔らかい地層なので、穿孔エネルギ、ダンピング
圧が低下し、穿孔速度が速くなるが、回転圧は上昇す
る。そして、測定データには、各種の誤差が含まれてい
るが、これらのデータの全てを参照することにより、誤
差を排除して、地質の予測を行うことができる。
【0056】たとえば、図7に示されるグラフにおい
て、TD=328〜329mとTD=338〜340m
の区間においては、穿孔速度が速く、穿孔エネルギが小
さく、かつ、回転圧が大きいので、粘土層が存在すると
考えられる。そして、図6に示されるように、TD=3
38mの前後の区間では、くり粉に粘土が多くなってい
る。また、上述のようにくり粉の性状の目視や、湧水量
の測定等を行うことにより、地層に含まれる岩等の種類
や、不透水層や帯水層などの有無等も合わせて判断する
ことができ、トンネルの掘削等に有用なデータを得るこ
とができる。従って、これらの複数のデータを見ること
により、一つのデータでは、判断できなかった地層の判
断を行うことができる。なお、これらのデータと、実際
に掘削することによりわかったデータとを対応させて蓄
積することにより、さらに、多くのことが予測可能とな
る。
【0057】
【実施例】以下に、本発明の第一の実施例を説明する。
この例において、本発明の穿孔エネルギを求める岩盤探
査を実施したトンネル周辺には、堆積軟岩が分布してい
る。また、炭坑跡が近くにあり、その坑道もしくは炭層
払いによると思われる空洞の存在が懸念されていた。こ
のため、切羽から先進コアボーリングが実施されてお
り、この例の岩盤探査は、コアボーリングのデータを補
うために実施された。この際に用いられた岩盤探査用の
システムは、上記実施の形態例におけるホイールジャン
ボ1と、測定システム10と、解析システム30とを含
むものであるが、この例において、ホイールジャンボ1
及び測定システム10は、ダンピング圧を計測できない
ものであった。また、この例においては、測定システム
10により自動的に計測される測定データの他に、上述
のくり粉の性状の目視による確認や湧水量の測定も行わ
れた。
【0058】また、穿孔による岩盤探査の適用方法とし
ては、施工時の穿孔データを基に切羽前方数m区間の探
査を連続的に行う方法と、施工休止時を利用してロッド
を継ぎ足しながらたとえば切羽前方約30m区間程度ま
での探査を行う方法があり、今回は後者の方法を採用し
た。そして、穿孔に際しては、フィード圧を略一定とし
て、ダンピング圧を除いて上記実施の形態例と同様の測
定を行い、解析システム30により穿孔エネルギのデー
タを得た。
【0059】なお、今回の実施例においては、複数の穿
孔探査を行った際に、探査毎に僅かにフィード圧が異な
ったので、上述のように図6に示すような穿孔速度とフ
ィード圧との関係を示すグラフ及び関係式を求め、該関
係式に基づいて上述のように穿孔速度を補正して穿孔エ
ネルギを得るものとした。この例において、岩盤探査を
適用したトンネルは、NATM(New Austrian Tunnell
ing Method)工法で施工中の延長約1kmの道路トンネ
ルであり、地山は、古第三紀石狩層群の美唄層、赤平層
と呼ばれる頁岩、砂岩、砂岩・頁岩互層、石炭から構成
される比較的均質な堆積軟岩層である。図9(a)に、
TD=300〜310m区間を探査中に得られた、穿孔
エネルギの出力例をY軸を穿孔エネルギとし、X軸を穿
孔距離(トンネル距離TD)としたグラフで示す。
【0060】また、同じ頁岩で主に構成されているが、
硬質でしかも亀裂質な丹波層を掘削中の道路トンネル
(延長約1.5km)で得られた穿孔エネルギの出力例
を、比較の対象として、図9(b)に示す。両図の比較
から軟岩では単位穿孔体積当たりの穿孔エネルギがほぼ
一様に200J/cm3と低く、バラツキも少ないが、
逆に硬岩では変動、およびバラツキが大きいとともに、
平均値も軟岩に比べて大きいことがわかる。このような
両者の差異は、岩の強度とそれに伴う亀裂の影響による
ものと推定される。
【0061】そして、切羽から先進コアボーリングを実
施した地点とほぼ同じ位置で実施した7回の探査結果を
基に、穿孔エネルギとボーリング調査で実施された各種
試験の結果および岩盤分類との比較・検討を行った。な
お、切羽面での穿孔探査を行った位置とボーリングの位
置とを全く同じにはできないので、コアから求めた走行
・傾斜にしたがい、穿孔エネルギのデータの深度方向
(穿孔方向)の位置を補正した。
【0062】ボーリングコア観察結果に原位置試験(孔
内水平載荷試験、速度検層)や室内岩石試験(一軸圧縮
試験、超音波速度試験)の結果を加えて行った岩盤分類
とその分類に対応する区間での1m毎の単位穿孔体積当
たりの穿孔エネルギの平均値との関係を図10に示す。
図10から穿孔エネルギの底値は、どの分類においても
200J/cm3程度であるが、穿孔エネルギの高いと
ころで見ると、概ね岩盤等級のC級とD級との区別がつ
き、C級の方がより穿孔エネルギが大きい区間を多く含
み穿孔にエネルギを要したことがわかる。また、図11
に穿孔エネルギと実施支保パターンとの関係を示す。実
施支保パターンの選定は、先の岩盤等級に切羽観察結果
を加味して行われた。その結果、岩盤等級との関係に比
べて、実施支保パターンの方がより穿孔エネルギと関連
していることがわかった。なお、図9のグラフにおける
CI、DI、DII等は、周知の標準支保パターンの分類を
示すものである。
【0063】穿孔探査を行った際の掘削孔を利用して、
速度検層を実施した。速度検層は、切羽でハンマー打撃
により起振し、掘削孔の孔口部と掘削孔内の所定の位置
に設置された2個の受信機により振動を検出し、初動の
伝播時間の差から各区間の弾性波速度を把握するもので
ある。穿孔探査と速度検層を実施した区間の走時曲線を
図12(a)に示し、穿孔エネルギを図12(b)に示
す。図12(b)から、砂質頁岩、及び頁岩の区間で穿
孔エネルギが高くなっている区間が見られる。また、砂
岩の区間においても僅かだが穿孔エネルギが高くなる区
間がある。この区間を図12(a)の走時曲線と照らし
合わせてみると、探査深度が浅いところでは、計測器の
分解能、読取り誤差等により、傾向は顕著に現れていな
いが、穿孔区間全体としては、穿孔エネルギが高くなる
区間において、図12(a)の走時曲線の実線よりP波
到達時間の測定値が低くなっており、実線より傾きが小
さくなっている。すなわち、穿孔エネルギが高くなる区
間では、弾性波速度が速くなっていることがわかる。つ
まり、この穿孔区間において、局所的に穿孔エネルギが
高くなるような硬く、弾性波速度の速い礫質部が存在し
たと考えられる。言い換えれば、このような穿孔エネル
ギの出力が見られた場合、硬質部あるいはその境界の存
在が示唆されていると考えられる。
【0064】以上のように、この実施例によれば、岩盤
分類で地山が良いほど穿孔エネルギの大きな区間を多く
含み、穿孔エネルギが岩盤分類の指標になりる可能性を
示している。堆積軟岩層において、急激に穿孔エネルギ
が大きくなる区間がある場合、礫等の硬質部がそこに存
在する可能性がある。
【0065】以下に、本発明の第二実施例を説明する。
この例で、本発明の岩盤探査方法を適用したトンネル周
辺には、炭坑跡である旧坑道の存在が推定されたが、そ
の位置・規模等は資料調査等からは特定されなかった。
そこで、施工の妨げとなる旧坑道(空洞)の有無と位置
・形状を確認するために、想定地点に対して穿孔探査を
実施するとともにボーリング調査及びカメラ調査を行っ
た。その結果、空洞調査における岩盤探査方法の有効性
が確認された。
【0066】トンネル周辺は、古第三紀石狩層群赤平層
・美唄層と呼ばれる頁岩、砂岩、砂岩・頁岩互層及び石
炭層から構成されており、比較的均質な堆積軟岩層が分
布している。図13に資料調査により想定され、存在す
れば施工の妨げとなると判断された旧坑道と掘削中のト
ンネルとの位置関係及び調査概要を示す。図中、V−1
及びV−2は地表からのコアボーリング、H−1〜3は
切羽から油圧式削岩機2による岩盤探査を実施したボー
リング孔を示す。
【0067】始めに想定されていた旧坑道の直上からコ
アボーリングを実施した。コア観察の結果を図13の縦
断面図に示す。V−1孔では、標高155.2〜15
7.7m区間で、また、V−2孔では、155.4〜1
59.45m区間で旧坑道の空洞・充填物が確認され
た。その後、V−2孔を利用してカメラ調査を実施した
が、光量不足のため空洞の奥行きに関しては把握できな
かった。そこで、コアボーリングによるボーリング孔間
の情報を補完すべく、切羽から三方向に岩盤探査を実施
した。岩盤探査により推定された旧坑道の位置を図14
の平面図に示す。以上の結果、調査対象である旧坑道の
位置・形状がほぼ推定され、セメントミルク等の注入に
よる対策工が検討・実施された。
【0068】この例の岩盤探査方法においては、上記例
で示したように、主に穿孔速度、穿孔エネルギに基づき
地山評価を行うとともに、回転圧の測定、孔口からの流
水量に基づく湧水量の測定、孔口から採取したくり粉の
性状の目視検査を行った。この例においては、特に穿孔
エネルギの挙動に着目し、旧坑道穿孔時の特徴について
述べる。図15(a)、(b)(c)にH−1(穿孔深
度(穿孔距離)19.5m)、H−2(穿孔深度19.
5m)、H−3(穿孔深度31.1m)の3孔を穿孔し
た際の穿孔エネルギの挙動を示す。トンネル周辺の地質
は比較的軟質な軟岩であるため、H−1、H−2の穿孔
エネルギの値は200J/cm3前後で、また、H−3
は120J/cm3前後と亀裂質な硬岩地山を穿孔した
場合に比べて値が小さいとともに、変動、バラツキが少
ない結果が得られた。ここで、H−3の中心値がH−
1、H−2の値に比べて小さいのは、穿孔中のくり粉及
び回転圧の変動等から判断して、H−1、H−2では砂
岩・頁岩互層を穿孔していたのに対し、H−3ではより
平均地山強度の低い頁岩優勢層を穿孔した結果と考えら
れる。さらに、H−3においては、6〜8m区間におい
て60J/cm3程度までの穿孔エネルギの低下が見ら
れる。これもくり粉から判断すると、さらに強度が低い
石炭層を穿孔したためと評価している。上記の結果を考
慮し、石炭層穿孔時よりも穿孔エネルギ値が低くバラツ
キの少ない区間、図中H−1では、深度13.7m〜1
9.3m、H−2で15.3〜18.3m、H−3で2
6.7〜30.2mにおいて、旧坑道(空洞あるいは充
填物)が存在すると考えた。さらに、空洞間隔が大きい
箇所を穿孔した際の特徴である削孔水の散逸(測定され
た湧水量(流出水量−削孔水量)がマイナス)も本区間
にて見受けられたことから、最終的にこの三区間を結ぶ
線上に旧坑道があるものと断定した。
【0069】以上のように、掘削中のトンネル周辺に想
定される旧坑道(空洞)の位置・形状等を確認するため
に、油圧式削岩機を利用した岩盤探査方法を孔内切羽か
ら実施したところ、穿孔エネルギにより旧坑道の位置を
特定できることが確認できた。また、穿孔エネルギ等の
地山評価パラメータの挙動のみならず、くり粉の性状、
孔口からの流水量等の情報を考慮することで、さらに、
評価を確実なものとすることができた。
【0070】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の岩盤探査方法に
よれば、油圧式削岩機から求められる測定データ等から
容易に穿孔エネルギを求めることができ、かつ、該穿孔
エネルギから地山の性状を予測することができる。本発
明の請求項2記載の岩盤探査方法によれば、穿孔中のフ
ィード圧を一定とすることにより、フィード圧の変動に
より地山の性状に関係なく穿孔エネルギが変動するのを
防止して、フィード圧を考慮することなく、容易に穿孔
エネルギから地山の性状を予測することができる。
【0071】本発明の請求項3記載の岩盤探査方法によ
れば、異なるフィード圧により穿孔された際に得られた
他の穿孔における穿孔エネルギをフィード圧に対応して
補正して、比較検討することができる。また、フィード
圧が異なる穿孔により得られた穿孔エネルギのデータの
蓄積があった場合に、これをより有効に活用することが
できる。
【0072】本発明の請求項4記載の岩盤探査方法によ
れば、穿孔エネルギだけではなく、穿孔速度と、穿孔反
力とを参照して地山の性状を予測することで、より確実
に地山の性状の予測が可能となる。
【0073】本発明の請求項5記載の岩盤探査方法によ
れば、さらに、地山の性状の予測に回転圧や、穿孔の孔
口からの水の流出流(湧水量)や、孔口から採取された
くり粉の性状等を加えることにより、地山の性状をより
総合的に判断して、より詳しい地山の性状の予測が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例の岩盤探査方法に用いら
れるホイールジャンボを説明するための図面である。
【図2】上記例の岩盤探査方法で用いられる測定システ
ムを説明するためのブロック図である。
【図3】上記例の岩盤探査方法で用いられる解析システ
ムを説明するための図面である。
【図4】上記例の岩盤探査方法において、打撃数の算出
の用いられる打撃数と打撃圧の関係を示すグラフと式で
ある。
【図5】上記例の岩盤探査方法において、打撃数を求め
るのに用いられる比較的高周波(200Hz)なサンプリン
グ周波数で計測された打撃圧データである。図中の打撃
圧の周期(脈動周期)が打撃数に対応している。
【図6】上記例の岩盤探査方法において、フィード圧に
対応して穿孔速度及び穿孔エネルギを補正する際に用い
られるフィード圧と穿孔速度との関係を示すグラフと式
である。
【図7】上記例の岩盤探査方法におけるデータの出力例
を示す図面である。
【図8】上記例の岩盤探査方法におけるデータの出力例
を示す図面である。
【図9】本発明の第一実施例の結果を示すグラフであ
る。
【図10】本発明の第一実施例の結果を示すグラフであ
る。
【図11】本発明の第一実施例の結果を示すグラフであ
る。
【図12】本発明の第一実施例の結果を示すグラフであ
る。
【図13】本発明の第二実施例を説明するための図面で
ある。
【図14】本発明の第二実施例を説明するための図面で
ある。
【図15】本発明の第二実施例の結果を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 ホールジャンボ 2 油圧式削岩機 10 測定システム 13 積算流量計 16 油量計 24 ダンピング圧用油圧センサ 25 フィード圧用油圧センサ 26 回転圧用油圧センサ 27 打撃圧用油圧センサ 30 解析システム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 雅之 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松建 設株式会社内 (72)発明者 塚田 純一 東京都荒川区西日暮里2丁目23番11号 ド リルマシン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 探査すべき岩盤を油圧式削岩機によって
    穿孔した際に、単位体積当りの岩盤を穿孔するのに要し
    たエネルギ量を示す穿孔エネルギを穿孔距離に対応して
    算出し、該穿孔エネルギに基づいて、地質の性状を予測
    する岩盤探査方法であって、 油圧式削岩機による穿孔に際して、穿孔時間に対応した
    穿孔距離と、穿孔された孔の孔断面積と、穿孔時に打撃
    を与える油圧シリンダ装置における打撃圧としての油圧
    と、前記打撃圧に対応した単位時間当りの打撃数と、前
    記油圧シリンダ装置の受圧面積と、前記油圧シリンダ装
    置のピストンストロークとを求め、 前記受圧面積と、前記ピストンストロークと、前記打撃
    圧とから打撃エネルギを算出するとともに、前記穿孔距
    離の変化量を時間で除算することにより穿孔速度を算出
    し、 前記打撃エネルギと前記打撃数と前記穿孔速度と前記孔
    断面積とから前記穿孔エネルギを算出することを特徴と
    する岩盤探査方法。
  2. 【請求項2】 前記穿孔に際して、油圧式削岩機のビッ
    トを岩盤に押しつけるためのフィード圧を穿孔中にほぼ
    一定にすることを特徴とする請求項1記載の岩盤探査方
    法。
  3. 【請求項3】 前記穿孔エネルギを比較する際に、比較
    すべき穿孔エネルギを算出する際の穿孔時の油圧式削岩
    機のビットを岩盤に押しつけるためのフィード圧が異な
    る場合に、 前記フィード圧と前記穿孔速度との関係を求め、 比較すべき穿孔エネルギの少なくとも一つを求める際
    に、前記フィード圧と前記穿孔速度との関係から前記穿
    孔速度を補正して、穿孔エネルギを算出することを特徴
    とする請求項1または2記載の岩盤探査方法。
  4. 【請求項4】 穿孔時に岩盤から油圧式削岩機に伝わる
    穿孔反力を求め、 前記穿孔速度、前記穿孔エネルギ及び前記穿孔反力から
    岩盤の性状を予測することを特徴とする請求項1〜3の
    いずれか一つに記載の岩盤探査方法。
  5. 【請求項5】 穿孔時に油圧式削岩機のビットを回転さ
    せるのに加えられる回転圧を測定し、かつ、穿孔された
    孔の孔口からくり粉を採取してくり粉の性状を目視する
    とともに、孔口からの湧水量を測定し、前記穿孔速度、
    前記穿孔エネルギ、前記穿孔反力、くり粉の性状及び湧
    水量から岩盤の性状を予測することを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか一つに記載の岩盤探査方法。
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