JP2002012628A - 不飽和カルボン酸系共重合体とその製造法 - Google Patents

不飽和カルボン酸系共重合体とその製造法

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Yasunari Okada
保也 岡田
Shigeru Matsuo
松尾  茂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗剤用ビルダーや地盤掘削用添加剤として
有用性が高く、また架橋化や高分子反応により土壌保水
剤や衛生用品などの吸水材に用いることのできる不飽和
カルボン酸系共重合体と、その簡略な工程での製造法を
提供する。 【解決手段】2種の不飽和カルボン酸、例えば、アクリ
ル酸とソルビン酸の残基を構成単位として含有する不飽
和カルボン酸系共重合体、およびアクリル酸とソルビン
酸を重合開始剤の存在下に共重合させることからなる該
不飽和カルボン酸系共重合体の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不飽和カルボン酸
系共重合体とその製造法に関する。さらに詳しくは、洗
剤用ビルダーや吸水材として有用性の高い不飽和カルボ
ン酸系共重合体とその効率的な製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アクリル酸系重合体は、親水性を
有することから洗剤用ビルダーや地盤掘削用添加剤、土
壌の保水剤、紙おむつなどの衛生用品として幅広い分野
において利用されている。
【0003】そして、例えば、洗剤用ビルダーは、界面
活性剤を主たる構成成分とする繊維用の合成洗剤におい
て、その洗浄能力を高めるために、界面活性剤の補助成
分として配合されている。この洗剤用ビルダーには、従
来、炭酸ナトリウムや炭酸カリウム、ほう酸ナトリウム
などが用いられていた。その後、洗浄水として硬水を使
用した場合においても不溶性の沈殿を生成することのな
いトリポリリン酸ナトリウムが盛んに使用されるように
なった。しかしながら、このトリポリリン酸ナトリウム
は、その使用済の廃液が湖沼や河川に流入して、湖沼や
河川での富栄養化の原因になることから、現在では、ゼ
オライトAが用いられている。このゼオライトAは、ビ
ルダーとしての性能が不充分であることから、高分子量
ポリカルボン酸がこのゼオライトAの性能を補うために
用いられている。
【0004】また、鉱業や土木建設の分野においては、
地盤の掘削に際して、掘削時に発生する摩擦熱の吸収
や、坑底での掘削屑の地上への搬出、坑壁の維持あるい
は崩壊性地層での崩壊防止のために、予め地上で調製し
た泥水組成物を掘削個所に連続的にかつ循環して注入さ
れている。この泥水組成物への添加剤成分としてもアク
リル酸系重合体が用いられている。さらに、砂漠などの
乾燥地帯における緑化事業において植栽した植物の成長
を助けるために用いる土壌保水剤や、紙おむつなどの衛
生用品などにもアクリル酸系重合体が用いられている。
【0005】このようにアクリル酸系重合体は、広い産
業分野において利用されているのであるが、用途分野の
拡大に伴って、洗剤用ビルダーや各種の吸水材における
要求特性が多様化しており、このような特性に適応する
ことのできる新しい材料の開発が要望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、洗剤用ビル
ダーや地盤掘削用添加剤として有用性が高く、また共重
合体主鎖の二重結合部位を架橋化あるいは高分子反応さ
せることにより土壌保水剤、衛生用品などの吸水材の分
野に利用できる不飽和カルボン酸系共重合体と、その簡
略な工程での効率的な製造法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため鋭意研究を重ねた結果、特定の2種の不
飽和カルボン酸類を特定割合で共重合させて得られる不
飽和カルボン酸系共重合体によれば、上記目的を達成す
ることができることを見出し、これら知見に基づいて本
発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、下記のとおり
である。 (1)下記一般式〔1〕、
【0009】
【化5】
【0010】〔式〔1〕中、R1 は水素原子またはメチ
ル基を示し、R2 は水素原子または−COOM1 を示
し、M1 は水素原子、アルカリ金属原子またはアンモニ
ウム基を示す〕で表される繰返し単位20〜98モル%
と、下記一般式〔2〕、
【0011】
【化6】
【0012】〔式〔2〕中、R3 は水素原子、メチル基
または−COOM2 を示し、M2 は水素原子、アルカリ
金属原子、アンモニウム基または炭素数1〜4のアルキ
ル基を示す〕で表される繰返し単位2〜80モル%から
なる不飽和カルボン酸系共重合体。 (2)数平均分子量が、500〜25,000である前
記(1)に記載の不飽和カルボン酸系共重合体。 (3)下記一般式〔3〕、
【0013】
【化7】
【0014】〔式〔3〕中のR1 、R2 、M1 は、それ
ぞれ前記一般式〔1〕中のR1 、R2、M1 と同一の意
味を有する〕で表される化合物20〜98モル%と、下
記一般式〔4〕、
【0015】
【化8】
【0016】〔式〔4〕中のR3 、M2 は、それぞれ前
記一般式〔2〕中のR3 、M2 と同一の意味を有する〕
で表される化合物2〜80モル%を、重合開始剤の存在
下に共重合させることを特徴とする不飽和カルボン酸系
共重合体の製造法。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の不飽和カルボン酸系共重
合体は、前記一般式〔1〕で表される繰返し単位20〜
98モル%と、前記一般式〔2〕で表される繰返し単位
2〜80モル%からなる不飽和カルボン酸系共重合体で
ある。
【0018】そして、この一般式〔1〕におけるM1
表わすアルカリ金属原子としては、リチウム原子、ナト
リウム原子、カリウム原子であるものが挙げられる。ま
た、一般式〔2〕におけるM2 が表わす炭素数1〜4の
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチルル
基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げ
られる。
【0019】また、本発明の不飽和カルボン酸系共重合
体を構成する一般式〔1〕で表される繰返し単位と、一
般式〔2〕で表される繰返し単位の構成割合は、一般式
〔1〕:一般式〔2〕が20〜98モル%:2〜80モ
ル%、好ましくは40〜80ル%:20〜60モル%で
ある。これら一般式〔1〕で表される繰返し単位と、一
般式〔2〕で表される繰返し単位の構成割合をこのよう
な割合とするのは、この一般式〔1〕で表される繰返し
単位の構成割合が20モル%未満であると、充分なカル
シウムイオン捕捉能が得られなくなることがあり、ま
た、上記一般式〔1〕で表される繰返し単位の構成割合
が98モル%を超えると、上記一般式〔2〕で表される
繰返し単位の導入による共重合体主鎖の二重結合部位を
利用した架橋化や高分子反応を行うことが困難になるか
らである。
【0020】また、本発明の不飽和カルボン酸系共重合
体は、これら一般式〔1〕で表される繰返し単位と一般
式〔2〕で表される繰返し単位とを基本的な構成単位と
するものであるが、さらに第三の構成単位として、マレ
イン酸や無水マレイン酸、フマル酸、アクロレイン、ビ
ニルアセテート、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル
などの残基からなる繰返し単位を含有させたものであっ
てもよい。この場合、これら第三の構成単位の含有割合
は、得られる不飽和カルボン酸系共重合体の水溶性を低
下させることのない含有割合、例えば30質量%未満と
することが望ましい。
【0021】さらに、この不飽和カルボン酸系共重合体
の分子量については、数平均分子量において、500〜
25,000であるものが好ましい。それは、この不飽
和カルボン酸系共重合体の数平均分子量が500未満で
あると、充分なカルシウムイオン捕捉能が得られなくな
ることがあり、また、この不飽和カルボン酸系共重合体
の数平均分子量は、25,000を超えてもカルシウム
イオン捕捉能が低下するようなことはないが、分散能が
低下することから25,000以内であるものが好まし
いのである。
【0022】つぎに、この不飽和カルボン酸系共重合体
を製造する際には、前記一般式〔3〕で表される化合物
20〜98モル%と、前記一般式〔4〕で表される化合
物2〜80モル%を、重合開始剤の存在下に共重合させ
ればよい。この一般式〔3〕で表される化合物として
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、
フマル酸およびこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム
塩が挙げられる。また、一般式〔4〕で表される化合物
としては、ソルビン酸、ムコン酸およびこれらのアルカ
リ金属塩、アンモニウム塩、アルキルエステル類が挙げ
られる。
【0023】そして、これら一般式〔3〕で表される化
合物と一般式〔4〕で表される化合物との共重合時に用
いる重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル
や2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)などのアゾ系重合開始剤、2,2−アゾビス(2−
アミジノプロパン)二塩酸塩や4,4’−アゾビス(4
−シアノ吉草酸)などの水溶性アゾ系重合開始剤が好適
に用いられる。これら重合開始剤の使用割合は、原料化
合物に対して、0.5〜10質量%、好ましくは1〜5
質量%である。また、この共重合反応時に、連鎖移動剤
を用いて得られる不飽和カルボン酸系共重合体の分子量
調節をすることができる。この連鎖移動剤としては、例
えば、メルカプトエタノールやエタンチオールなどのメ
ルカプタン類が好適に用いられる。さらに、この連鎖移
動剤の使用割合は、通常、原料化合物に対して、0.5
〜5質量%程度とすればよい。
【0024】そして、これら重合開始剤の存在下に、一
般式〔3〕で表される化合物と一般式〔4〕で表される
化合物の共重合反応を行う際の反応温度は、70〜12
0℃の範囲内が好ましく、反応時間は1〜10時間とす
ればよい。反応溶媒としては、アセトンやN−メチル−
2−ピロリドン、水などが好適に用いられる。
【0025】また、これら一般式〔3〕で表される化合
物と一般式〔4〕で表される化合物の共重合反応におい
て用いるこれら両化合物の使用割合については、一般式
〔3〕で表される化合物20〜98モル%と一般式
〔4〕で表される化合物2〜80モル%、好ましくは一
般式〔3〕で表される化合物40〜80モル%と一般式
〔4〕で表される化合物20〜60モル%である。
【0026】このようにして得られる不飽和カルボン酸
系共重合体は、カルシウムイオンの捕捉能や、無機化合
物の水中への分散能や凝集能、保水能を有しているの
で、幅広い産業分野で利用することができる。したがっ
て、この不飽和カルボン酸系共重合体は、洗剤用ビルダ
ーや地盤掘削泥水組成物用の添加剤、土壌保水剤、紙お
むつなどの衛生用品などに幅広く利用することができ
る。
【0027】ここで、この不飽和カルボン酸系共重合体
を洗剤用ビルダーとして使用する場合、この共重合体と
組み合わせて用いる界面活性成分としては、陰イオン性
界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活
性剤、両性界面活性剤のいずれも用いることができる。
この陰イオン性界面活性剤としては、例えば脂肪酸石ケ
ン、アルキルエーテルカルボン酸塩、N−アシルアミノ
酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタ
レンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル
塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸
エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、脂肪酸アルキロ
ールアミドの硫酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸
エステル塩、アルキルリン酸エステル塩などが好適に用
いられる。また、陽イオン性界面活性剤としては、脂肪
族アミン塩、脂肪族四級アンモニウム塩、ベンザルコニ
ウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダ
ゾリニウム塩などが好適に用いられる。
【0028】さらに、非イオン性界面活性剤としては、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステ
ル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モ
ノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビ
タン脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリ
オキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアル
キルアミン、アルキルアミンオキシドなどが好適に用い
られる。そして、両性界面活性剤としては、例えばカル
ボキシベタイン型化合物、アミノカルボン酸塩、イミダ
ゾリニウムベタインなどが好適に用いられる。また、こ
の不飽和カルボン酸系重合体を洗剤用ビルダーとして液
体洗剤組成物を製造する際には、この不飽和カルボン酸
系共重合体からなるビルダー成分と界面活性剤成分の他
に、酵素や蛍光増白剤、制泡剤を配合して使用すればよ
い。
【0029】また、鉱業や土木建設の分野での地盤の掘
削に際して使用する泥水組成物への添加剤成分に用いる
ことが出来る。さらに、架橋化や高分子反応により、乾
燥地帯での緑化事業において使用する土壌保水剤や、紙
おむつなどの衛生用品など吸水材分野に用いることがで
きる。
【0030】
【実施例】つぎに、実施例により本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0031】〔実施例1〕 (1)アクリル酸−ソルビン酸共重合体の製造 攪拌装置、熱電対および還流冷却器を備えた内容積10
0ミリリットルのセパラブルフラスコに、アクリル酸
7.2g、ソルビン酸11.2g、重合開始剤としてア
ゾビスイソブチロニトリル0.66gおよび溶媒のアセ
トン10ミリリットルを入れ、これを80℃に保持され
たオイルバスに浸して、攪拌下に4時間重合反応を実施
した。
【0032】反応終了後、生成物をヘキサンにより再沈
殿させることにより、アクリル酸−ソルビン酸共重合体
を得た。この共重合体につき、 1H−NMRによる測定
をしたところ、アクリル酸の残基に由来する構造単位が
65モル%であり、ソルビン酸の残基に由来する構造単
位が35モル%のアクリル酸−ソルビン酸共重合体であ
ることが確認された。 (2)不飽和カルボン酸系共重合体のカルシウムイオン
捕捉能の評価 内容積200ミリリットルのビーカーに、上記(1)で
得られた不飽和カルボン酸系共重合体20mgを入れ、
ついで、これに塩化カルシウム0.1規定、塩化カリウ
ム0.1規定、アンモニア0.4規定とを含有するカル
シウムイオン濃度40ppmの水溶液100gを加え
て、これらを溶解させた。
【0033】つぎに、カルシウムイオン電極を用いて、
この水溶液中の二価のカルシウムイオン濃度を測定し、
この共重合体1gによって捕捉される炭酸カルシウム
(単位;mg)に換算し、この値をカルシウムイオン捕
捉能力とした。この結果、この不飽和カルボン酸系共重
合体のカルシウムイオン捕捉能力は、120mg/gで
あった。
【0034】〔実施例2〕 (1)アクリル酸−ソルビン酸共重合体の製造 ソルビン酸の使用量を5.6gとし、アゾビスイソブチ
ロニトリルの使用量を0.5gとした他は、実施例1の
(1)と同様にして不飽和カルボン酸系共重合体を得
た。ここで得られた共重合体は、アクリル酸の残基に由
来する構造単位が74モル%であり、ソルビン酸の残基
に由来する構造単位が26モル%のアクリル酸−ソルビ
ン酸共重合体であることが確認された。 (2)不飽和カルボン酸系共重合体のカルシウムイオン
捕捉能の評価 上記(1)で得られた不飽和カルボン酸系共重合体につ
き、実施例1の(2)と同様にして、この共重合体のカ
ルシウムイオン捕捉能の評価をした。この結果、この不
飽和カルボン酸系共重合体のカルシウムイオン捕捉能は
140mg/gであった。
【0035】〔実施例3〕 (1)アクリル酸−ムコン酸共重合体の製造 ソルビン酸に代えてムコン酸を14.2g用い、かつ溶
媒のアセトンの使用量を20ミリリットルとした他は、
実施例1の(1)と同様にしてアクリル酸−ムコン酸共
重合体を得た。ここで得られた共重合体は、アクリル酸
の残基に由来する構造単位が85モル%であり、ムコン
酸の残基に由来する構造単位が15モル%のアクリル酸
−ムコン酸共重合体であることが確認された。 (2)不飽和カルボン酸系共重合体のカルシウムイオン
捕捉能の評価 上記(1)で得られた不飽和カルボン酸系共重合体につ
き、実施例1の(2)と同様にして、この共重合体のカ
ルシウムイオン捕捉能の評価をした。この結果、この不
飽和カルボン酸系共重合体のカルシウムイオン捕捉能は
155mg/gであった。
【0036】〔実施例4〕 (1)アクリル酸−ソルビン酸共重合体の製造 攪拌装置、熱電対および還流冷却器を備えた内容積10
0ミリリットルのセパラブルフラスコに、ソルビン酸
5.6gと、水酸化ナトリウム2gを水20ミリリット
ルに溶解させた溶液を入れた。つぎに、アクリル酸7.
2gと、重合開始剤として2,2−アゾビス(2−アミ
ジノプロパン)二塩酸塩0.18gを加えた。そして、
このフラスコを100℃に保持されたオイルバスに浸し
て、攪拌下に6時間重合反応を実施した。
【0037】反応終了後、生成物を凍結乾燥させること
により、アクリル酸−ソルビン酸共重合体を得た。この
共重合体につき、 1H−NMRによる測定をしたとこ
ろ、アクリル酸の残基に由来する構造単位が70モル%
であり、ソルビン酸の残基に由来する構造単位が30モ
ル%のアクリル酸−ソルビン酸共重合体であることが確
認された。 (2)不飽和カルボン酸系共重合体のカルシウムイオン
捕捉能の評価 上記(1)で得られた不飽和カルボン酸系共重合体につ
き、実施例1の(2)と同様にして、この共重合体のカ
ルシウムイオン捕捉能の評価をした。この結果、この不
飽和カルボン酸系共重合体のカルシウムイオン捕捉能は
135mg/gであった。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、洗剤用ビルダーや地盤
掘削用添加剤としての有用性が高く、また架橋化や高分
子反応により土壌保水剤や衛生用品などの吸水材分野に
利用することのできる不飽和カルボン酸系共重合体と、
その簡略な工程での効率的な製造法を提供することがで
きる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔1〕、 【化1】 〔式〔1〕中、R1 は水素原子またはメチル基を示し、
    2 は水素原子または−COOM1 を示し、M1 は水素
    原子、アルカリ金属原子またはアンモニウム基を示す〕
    で表される繰返し単位20〜98モル%と、下記一般式
    〔2〕、 【化2】 〔式〔2〕中、R3 は水素原子、メチル基または−CO
    OM2 を示し、M2 は水素原子、アルカリ金属原子、ア
    ンモニウム基または炭素数1〜4のアルキル基を示す〕
    で表される繰返し単位2〜80モル%からなる不飽和カ
    ルボン酸系共重合体。
  2. 【請求項2】数平均分子量が、500〜25,000で
    ある請求項1に記載の不飽和カルボン酸系共重合体。
  3. 【請求項3】下記一般式〔3〕、 【化3】 〔式〔3〕中のR1 、R2 、M1 は、それぞれ前記一般
    式〔1〕中のR1 、R2、M1 と同一の意味を有する〕
    で表される化合物20〜98モル%と、下記一般式
    〔4〕、 【化4】 〔式〔4〕中のR3 、M2 は、それぞれ前記一般式
    〔2〕中のR3 、M2 と同一の意味を有する〕で表され
    る化合物2〜80モル%を、重合開始剤の存在下に共重
    合させることを特徴とする不飽和カルボン酸系共重合体
    の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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