JP2002011757A - 寸法可変成形用金型 - Google Patents

寸法可変成形用金型

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JP2002011757A
JP2002011757A JP2000192754A JP2000192754A JP2002011757A JP 2002011757 A JP2002011757 A JP 2002011757A JP 2000192754 A JP2000192754 A JP 2000192754A JP 2000192754 A JP2000192754 A JP 2000192754A JP 2002011757 A JP2002011757 A JP 2002011757A
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Noritsugu Sekido
典次 関戸
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TOKAI JIYUKEN KOGYO KK
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TOKAI JIYUKEN KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】1台の成形用金型で、成形品の長辺寸法だけで
なく、それに直交する短辺寸法や厚さについても、成形
寸法を複数種類に変更することのできる寸法可変金型を
提供する。 【解決手段】本発明の寸法可変成形用金型は、寸法固定
の可動側金型3と、寸法可変の固定側金型2とからな
る。固定側金型2は、長辺方向に沿って適宜ピッチに分
割された組み替え式の金型ブロック6を圧受板21上に
複数個連結して形成される。その金型ブロック6の成形
面は、キャビティQ内に突設するセパレータ65を短辺
方向に沿って適宜間隔で装着することにより、キャビテ
ィQ内を区画することができるように形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてビル建築
や土木建設等に使用されるコンクリート打設用のプラス
チック製型枠(以下、プラコンパネルという)を成形す
るのに好適な金型に関する。より詳しくは、成形される
プラコンパネルの縦横寸法及び厚さを多種類に変更可能
とした寸法可変の成形用金型に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、コンクリート打設用の型枠には、
木質素材からなる合板製のパネルが広く利用されてき
た。しかし、近年では、資源保護や環境汚染防止などの
観点から、ポロプロピレン等を主原料とするプラスチッ
ク製型枠(プラコンパネル)が利用されるようになって
いる。
【0004】ところで、本出願人は、かかるプラコンパ
ネルを成形するための成形装置として、特許30118
74号にかかる射出圧縮成形機を開発し、実用化してい
る。この射出圧縮成形機は、射出機構と型締機構とを備
え、可動側金型と固定側金型とにより形成された金型キ
ャビティを無圧あるいは無圧に近い状態で型閉じしたと
ころに溶融樹脂を圧入供給し、供給される樹脂の圧力に
より可動側金型を押し開きつつ溶融樹脂をキャビティ内
に流動させ、設定量の溶融樹脂が供給された後に型締機
構に型締力を与えて圧縮成形するものである。この射出
圧縮成形機によれば、より小さい射出圧力と型締力によ
って、従来の射出成形機の7〜8倍の大きさの成形品で
も経済的に、かつ品質良く生産することができる。ま
た、大きな投影面積を有する成形品でも、多点ゲートを
必要とせず、中央一カ所のダイレクトゲートのみから溶
融樹脂を供給することができる。さらに、従来の射出成
形機ではゲート摩耗の問題から現実的に不可能であった
ガラス繊維等を複合材とする合成樹脂の成形について
も、この射出圧縮成形機によって成形が可能になるとい
う特長を有する。
【0005】また、本出願人は、特開平9−30913
4号公報において、成形されるプラコンパネルの長辺寸
法を数種類の寸法から選択して1台の金型装置で成形す
ることのできる寸法可変金型を開示している。この寸法
可変金型は、前記特許3011874号にかかる射出成
形機構の基本的構成を利用したもので、固定側金型を長
辺方向に適宜間隔で分割した組み替え式の構造とし、成
形しようとするプラコンパネルの長辺寸法に合わせて固
定側金型を構成するキャビティブロックを所定個数だけ
圧受板上に連結することにより、長辺寸法の異なるプラ
コンパネルを経済的に成形することができるようになっ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
技術に改良を加え、さらに経済的に、プラコンパネルあ
るいはこれに類するさまざまな用途に適した板状の成形
品を経済的に、かつ品質良く成形するためになされたも
のである。すなわち、本発明の解決課題は、1台の成形
用金型で、成形品の長辺寸法だけでなく、それに直交す
る短辺寸法や成形厚さについても、それらを複数種類に
変更することのできる寸法可変金型を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の請求項1記載の寸法可変成形用金型の構成
は、可動側金型及び固定側金型からなる金型機構と、前
記固定側金型の略中央に設けられた開閉自在のノズル口
を通じて前記両金型間のキャビティ内に溶融樹脂を射出
する射出機構と、前記可動側金型に型締力を付与する型
締機構とを備え、キャビティを無圧あるいは無圧に近い
状態で型閉じしたときにノズル口を開いて溶融樹脂を射
出圧力により圧入供給し、供給される溶融樹脂の圧力に
より可動側金型を押し開きつつ溶融樹脂をキャビティ内
に流動させ、設定量の溶融樹脂が供給された後にノズル
口を閉塞するとともに型締機構を作動させて成形品を圧
縮成形するように構成された射出圧縮成形機の成形用金
型において、前記成形用金型の固定側金型は、その長辺
方向または短辺方向のうちいずれか一方に沿って適宜ピ
ッチに分割された組み替え式の金型ブロックを圧受板上
に複数個連結することにより、該方向の成形寸法を変更
することができるように形成されるとともに、各金型ブ
ロックの成形面は、キャビティ内に突設するセパレータ
を該固定側金型の長辺方向または短辺方向のいずれか他
方または双方に沿って適宜間隔で装着することにより、
キャビティ内を区画することができるように形成された
ことを特徴とする。
【0008】すなわち、この発明は、固定側金型の長辺
方向または短辺方向のうちいずれか一方を組み替え式の
寸法可変構造とするとともに、他方または双方を適宜間
隔で区画して成形品を分割成形できるように構成された
ものである。長辺方向または短辺方向のうちいずれか一
方(例えば長辺方向)については、分割された金型ブロ
ックを複数個連結して、必要な成形長さを得る。また他
方(例えば短辺方向)については、キャビティ内を適宜
間隔で区画する仕切板状のセパレータを金型ブロックの
成形面に装着し、成形幅を分割する。ただし、長辺方向
と短辺方向の双方にセパレータを装着し、これら双方に
沿ってキャビティ内を分割することもできる。なお、可
動側金型については、長辺寸法、短辺寸法とも一定不変
で、成形品の最大成形寸法に応じてその寸法が定められ
る。この発明により、1台の成形用金型で、長辺寸法及
び短辺寸法の異なる複数種類の成形品を経済的に生産す
ることができる。しかがって、金型製作のための投資コ
ストを大幅に削減することが可能になる。
【0009】また、本発明の請求項2に記載の寸法可変
成形用金型の構成は、前記固定側金型の四周の枠部は、
連結された金型ブロックを締結する固定枠と、キャビテ
ィ内の溶融樹脂が圧入供給時及び型締時に流出するのを
防止する可動枠とから形成され、この可動枠は、上下方
向に摺動自在となるように固定枠に取り付けられて、上
方への付勢手段により可動側金型に常時密着するように
形成されたことを特徴とする。
【0010】この構成により、溶融樹脂の供給時には、
可動枠が溶融樹脂の供給圧力によって押し開かれる可動
側金型に追従して上昇し、型締時には、可動枠が可動側
金型とともに下降して、キャビティ内の溶融樹脂の流出
を防止する。そのため、成形品の周囲を、バリを残さず
に美麗に仕上げることができる。成形品の厚さを変更す
る場合でも、可動枠が可動側金型に常時密着するので、
バリは残らない。
【0011】なお、この発明における付勢手段として
は、コイルバネや板バネ、あるいは流体圧(油圧または
空気圧)等を利用した任意の機構を利用することができ
る。
【0012】さらに、本発明の請求項3に記載の寸法可
変成形用金型の構成は、前記固定枠には、固定側金型と
可動側金型との間の型締時の間隔を一定に保持するスト
ッパーが交換自在に取り付けられたことを特徴とする。
【0013】すなわち、固定側金型と可動側金型との間
の型締間隔を一定に保持するストッパーが交換自在に取
り付けられることにより、このストッパーを厚さの異な
るものに交換して、成形品の厚みを自由に変更すること
ができる。この場合でも、固定側金型と可動側金型との
間隔がストッパーにより一定に保持されるので、精度の
よい成形品を得ることができる。
【0014】さらに本発明の請求項4に記載の寸法可変
成形用金型の構成は、前記固定側金型における各金型ブ
ロックは、セパレータの装着間隔に応じて分割された複
数個のキャビティブロックと、それらキャビティブロッ
クを取替自在に固定支持するベースブロックとから形成
されることを特徴とする。
【0015】この構成により、キャビティブロックをベ
ースブロックから取り外して他の形状のものに交換する
ことにより、成形面の形状の異なる他の成形品を経済的
に成形することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳述する。
【0017】まず、本発明の寸法可変成形用金型を利用
して成形しようとする成形品について、コンクリート打
設用のプラコンパネルを例にとり説明する。
【0018】図1〜図3に例示したプラコンパネルP
は、ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂、PET樹
脂等の熱可塑性樹脂に、ガラス繊維や木粉、紙粉その他
を複合材として使用した樹脂素材を成形して生産され
る。このような複合材を使用することにより、コンクリ
ート打設時の水和熱によるプラコンパネルPの熱膨張を
低減させることができるからである。
【0019】プラコンパネルPは、表面が平坦で、裏面
に多数のリブp1が格子状に形成されている。このリブ
p1は、プラコンパネルP自体の剛性の強化や、施工現
場における建て込み時の桟木の釘打ちの便宜等の目的で
形成されるものである。
【0020】プラコンパネルPは、基板部分の厚さが約
5mm、リブp1の高さが約7mmで、全体で約12m
mの厚さを有している。プラコンパネルPの長辺方向及
び短辺方向の縁部と中間部におけるリブp1の形状を、
それぞれ図2及び図3に例示する。
【0021】このプラコンパネルPの縦横寸法は、市場
ニーズに幅広く対応することができるよう、長辺が最小
600mmから最大2,100mmまで300mm刻み
で、また短辺が最小300mmから最大1,800mm
まで300mm刻みで、それぞれ段階的に設定できるよ
うになっている。なお、図1に示したものは、長辺を
1,800mm、短辺を1,200mmとした成形例で
ある。
【0022】次いで、このようなプラコンパネルPを成
形するための射出圧縮成形機の全体的構成について、図
4〜図8を参照しつつ説明する。
【0023】この射出圧縮成形機1は、プラコンパネル
Pを水平な状態で成形するもので、下側に固定側金型
2、上側に可動側金型3がそれぞれ配置され、これら両
金型2,3の間にキャビティQが形成されて、これら両
金型2,3がいわゆる竪型の型締機構(図示せず)によ
って型締されるように構成されている。固定側金型2及
び可動側金型3は、プラコンパネルPの最大成形寸法
(長辺2,100mm×短辺1,800mm)に合わせ
て形成されており、固定側金型2はその長辺寸法が可変
で、可動側金型3は長辺寸法、短辺寸法とも固定寸法に
形成されている。
【0024】固定側金型2は、射出圧縮成形機1の基台
部分5を構成する固定側金型取付板51と、その上に立
設された支柱52とによって安定的に固定されている。
固定側金型2の略中央には溶融樹脂を射出するノズル口
41が開口し、樹脂通路42を経由して供給された溶融
樹脂が、このノズル口41からキャビティQ内に供給さ
れる。ノズル口41は、ノズルバルブ作動用アクチュエ
ータ43及びこれに連結されたバルブロッド44の作動
により、成形のタイミングに合わせて開閉制御される。
ただし、樹脂通路42の形態やノズル口41の開閉制御
のための機構等は、本発明において特に前記の構成に限
定されるものではない。
【0025】可動側金型3は、キャビティQ内に溶融樹
脂が圧入供給される際に、その供給圧力によって上昇
し、溶融樹脂の供給完了後に型締力が作用して下降する
ようになっている。成形完了後には、固定側金型2に挿
入された複数本のエジェクタピン53と、これを昇降さ
せるエジェクタ板54の作動により、成形品が固定側金
型2から押し上げられて脱型する。
【0026】本発明の寸法可変成形用金型は、前記の固
定側金型2と可動側金型3とから構成されるもので、特
に固定側金型2の寸法可変構造にその特徴を有する。
【0027】固定側金型2は、成形されるプラコンパネ
ルPの短辺と平行に所定ピッチで分割された細長い金型
ブロック6を、長辺方向に複数個、圧受板21上に組み
替え自在に連結して形成されている。各金型ブロック6
の分割ピッチは、この例では、中央部分の金型ブロック
6だけが300mm、他の金型ブロック6が全て150
mmとなっている。中央部分の金型ブロック6だけは圧
受板21上に固定されており、この中央部分の金型ブロ
ック6を中心にして、長辺方向両側に同数ずつの金型ブ
ロック6を連結することにより、プラコンパネルPの成
形長さを300mm刻みで段階的に設定できるようにな
っている。
【0028】各金型ブロック6は、キャビティQに面し
て配置された複数個のキャビティブロック61と、それ
らキャビティブロック61を固定支持するベースブロッ
ク62とから形成されている。ベースブロック62は、
プラコンパネルPの最大成形幅(1,800mm)にわ
たって一体に形成されている。
【0029】ベースブロック62の上面は平坦で、その
上にキャビティブロック61が載置されている。キャビ
ティブロック61は、その上面にプラコンパネルPのリ
ブ形状が形成されてキャビティQに面し、下面は平坦に
形成されている。キャビティブロック61は、プラコン
パネルPの短辺方向に沿って300mmずつに分割さ
れ、各ベースブロック62上に一列に並べられている。
隣り合う各キャビティブロック61の間には約1mm程
度の隙間が形成され、この隙間に薄い鋼板等からなるセ
パレータ65が挿し込まれるようになっている。セパレ
ータ65は、ベースブロック62上に支持されて、隣り
合うキャビティブロック61の間に挟持され、その上縁
がキャビティQ内に立ち上がって、型締時に可動側金型
3の成形面に当接するようになっている。
【0030】固定側金型2の四周には、連結された金型
ブロック6を長辺方向及び短辺方向に相対して締結する
枠部7が設けられる。枠部7は、固定枠71と、この固
定枠71に昇降自在に取り付けられた可動枠72とから
形成されている。長辺側の固定枠71(71x)は圧受
板21の上面に相対して固定されており、これらの長辺
側の固定枠71xの内側に、短辺側の固定枠71(71
y)が相対して取り付けられている。短辺側の固定枠7
1yは、ベースブロック62の連結個数に応じてその位
置を段階的にずらすことができ、それぞれの位置にて、
圧受板21や長辺側の固定枠71xとボルト連結等によ
り固定される。
【0031】長辺側及び短辺側の各固定枠71(71
x,71y)は、図7及び図6にそれぞれの断面を示す
ように、その内側(金型ブロック6側)が階段状に形成
されて、そこに断面逆階段状の可動枠72が取り付けら
れている。可動枠72は、固定枠71に挿通された支持
ボルト73と、この支持ボルト73に嵌装された圧縮コ
イルバネ74等の付勢手段によって支持され、常時、上
方に向けて付勢されている。そして、可動側金型3の昇
降に伴って、固定枠71に接触する垂直面を摺り合わせ
ながら昇降する。なお、可動枠72を上方に向けて付勢
する付勢手段としては、コイルバネ以外のバネ部材や、
油圧、空気圧等を利用した加圧機構など、他の公知の付
勢手段を利用することもできる。
【0032】固定枠71の上面には、コーナー部と適宜
の中間部に、ストッパー75が取り付けられている。こ
のストッパー75は、可動側金型3が下降したときにそ
の下面に当接して、型締時の固定側金型2と可動側金型
3との間隔を一定に保持するものである。そして、この
ストッパー75を厚さの異なるものに交換することによ
り、成形品の厚さを任意に変更できるようになってい
る。
【0033】続いて、前記の特徴を有する寸法可変成形
用金型を使用して、縦横寸法の異なるプラコンパネルP
を成形する場合の成形方法について説明する。
【0034】まず、最大寸法のプラコンパネルPを成形
する場合は、金型ブロック6を成形品の長辺方向に沿っ
て最大個数連結する。図5に示した例では、中央部分
(記号Gの位置)の金型ブロック6の両側に記号Aから
記号Fまでの金型ブロック6を対称に配置して計13個
連結している。これにより、プラコンパネルPの成形長
さは2,100mmとなる。
【0035】そして、各金型ブロック6における各キャ
ビティブロック61間の隙間には、図8に示すように、
プラコンパネルPの基板部分p2の位置までは突出しな
い高さの鋼板を埋め板66として挿入する。これによ
り、キャビティQは、プラコンパネルPの短辺方向に沿
って一体に連続するものとなり、この例では成形幅が
1,800mmのプラコンパネルPが成形される。な
お、この例に示した埋め板66は、プラコンパネルPの
全体的な剛性バランスを整えるため、キャビティQ内に
リブp1の高さと同じだけ突出するように挿入してい
る。しかし、埋め板66のキャビティQ内への突出高さ
は、特にこのような形態に限定されず、キャビティQ内
を短辺方向に連続させうる高さの好適な範囲内で、成形
品の断面形状に応じて設定される。
【0036】一方、前記した最大寸法のプラコンパネル
Pよりも小さい寸法のプラコンパネルPを成形する場合
は、以下のようになる。
【0037】プラコンパネルPの長辺寸法を小さくする
場合には、長辺方向に連結される金型ブロック6の個数
を少なくする。図5に示した例では、例えば記号Bと記
号Cの位置にある金型ブロック6をそれぞれ両側から取
り外すことにより、プラコンパネルPの成形長さは60
0mm短縮されて1,500mmとなる。(この例で
は、プラコンパネルPのリブ形状の関係から、記号Aの
金型ブロック6は常時最縁部にて使用される。)金型ブ
ロック6を組み替えて全体の成形長さが変更された後
は、短辺側の枠部7も移動させて、金型ブロック6の両
側を挟み込むように固定しておく。
【0038】また、プラコンパネルPの短辺寸法を小さ
くする場合には、前記した最大成形幅(1,800m
m)をキャビティブロック61の幅単位(300mm)
で分割する。これにより、例えば成形幅600mmのプ
ラコンパネルPの3枚どりや、成形幅900mmのプラ
コンパネルPの2枚どりを行うことができる。成形幅を
分割する位置には、隣り合うキャビティブロック61の
間に、前記図7に示したようにセパレータ65を挿入す
る。すると、セパレータ65の上縁がキャビティQ内に
立ち上がって、キャビティQが短辺方向に沿って区画さ
れる。このセパレータ65は、当然、プラコンパネルP
の長辺方向全体にわたって挿入されることとなるが、各
セパレータ65の長さを予め金型ブロック6の分割ピッ
チ(150mm)と同じにしておけば、プラコンパネル
Pの成形長さが変わっても共通して使用することができ
る。
【0039】このように準備されたキャビティQにノズ
ル口41から溶融樹脂を供給すると、溶融樹脂は、その
供給圧力で可動側金型3を押し開きつつ、キャビティQ
内を短時間で流動する。そして、設定量の溶融樹脂が供
給された後、型締機構の作動によって可動側金型3が下
降すると、可動側金型3とセパレータ65の上縁とが当
接してキャビティQ内が短辺方向に沿って区画され、所
定の成形幅に分割されたプラコンパネルPが得られる。
【0040】ただし厳密には、図9に示すように、セパ
レータ65による分割部分は、セパレータ65の上縁を
乗り越えた樹脂の薄膜p3によりつながった状態で成形
される。そこで、脱型後、この薄膜p3の部分をカッタ
ー等で切断する。こうして、簡単かつ経済的に、成形幅
の異なるプラコンパネルPを量産することができる。
【0041】ところで、例えば成形幅900mmの2枚
どりなど、分割位置が短辺方向の中央になる場合には、
この中央部分に設けられたノズル口41とセパレータ6
5とが干渉すると溶融樹脂の円滑な供給が妨げられるの
で、ノズル口41の近傍だけはセパレータ65を分断す
るようにして装着するのが好ましい。こうして成形され
たプラコンパネルPは、ノズル口41の近傍の分割位置
だけが幅方向に一体化して肉厚になるため、この部分を
機械的に切断するなどした後、カンナ掛け等によって仕
上げることとなる。
【0042】なお、以上に述べた本発明の実施の形態
は、表面が平坦で裏面にリブp1を有するコンクリート
打設用のプラコンパネルPを例にとったものであるが、
本発明の適用はこの種のプラコンパネルPに限定される
ものではない。板状の成形品であれば、その表面及び裏
面の形状は、可動側金型3及び固定側金型2の形状を変
更することにより、適宜変更可能である。また、かかる
板状の成形品の用途も任意である。
【0043】また、以上に述べた本発明の実施の形態
は、固定側金型2を長辺方向に沿って組み替え自在と
し、短辺方向に沿ってはセパレータ65で分割自在に構
成したものであるが、長辺方向に連結する各金型ブロッ
ク6の間にも前記セパレータ65と直交するセパレータ
を挿入すれば、長辺方向に沿ってもさらに成形寸法を分
割することができる。これにより、さらに多種類の寸法
の成形品を経済的に生産することができる。
【0044】また、例えば前記実施の形態においては、
固定側金型2のキャビティブロック61をベースブロッ
ク62上で反転させることにより、両面が平坦な成形品
を得ることもできる。また、上記の説明では、便宜上、
成形品の長辺方向と短辺方向とを特定して説明したが、
この長短関係は入れ替わってもよい。
【0045】
【発明の効果】本発明の寸法可変成形用金型によれば、
固定側金型の長辺方向または短辺方向のうちいずれか一
方を組み替え式の寸法可変構造とし、他方を適宜間隔で
区画して成形品を分割できるように構成されているの
で、長辺方向または短辺方向のうちいずれか一方につい
ては、分割された金型ブロックを複数個連結して、必要
な成形長さを得ることができるとともに、長辺方向また
は短辺方向のうち他方または前記一方と他方の双方につ
いては、キャビティ内を適宜間隔で区画する仕切板状の
セパレータを金型ブロックの成形面に装着して、成形幅
を分割することができる。これにより、1台の成形用金
型で、長辺寸法及び短辺寸法の異なる複数種類の成形品
を経済的に生産することができる。
【0046】また、本発明の寸法可変成形用金型によれ
ば、固定側金型の四周の枠部が固定枠と可動枠とから形
成され、可動枠が上下方向に摺動自在となるように固定
枠に取り付けられて可動側金型に常時密着するように付
勢されているので、溶融樹脂の圧入供給時及び型締時に
溶融樹脂がキャビティ外へ流出するのが防止され、成形
品の周囲が美麗に仕上げる。さらに、固定枠の上面に、
固定側金型と可動側金型との間の型締間隔を一定に保持
するストッパーが交換自在に取り付けられることによ
り、このストッパーを厚さの異なるものに交換して、成
形品の厚みを自由に変更することができる。
【0047】こうして、1台の成形用金型で、長辺寸
法、短辺寸法および成形厚さの異なる複数種類の成形品
を経済的に、かつ品質良く生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の寸法可変成形用金型を利用して成形さ
れるプラコンパネルの底面図である。
【図2】図1に示したプラコンパネルの長辺方向の部分
断面図である。
【図3】図1に示したプラコンパネルの短辺方向の部分
断面図である。
【図4】本発明の寸法可変成形用金型の全体構成を示す
部分断面図である。
【図5】本発明の寸法可変成形用金型を構成する固定側
金型の上面図である。(リブ形状の図示は省略)
【図6】図5に示した寸法可変成形用金型の長辺方向の
部分断面図である。
【図7】図5に示した寸法可変成形用金型の短辺方向の
部分断面図であり、セパレータを使用する場合の状態を
示す図である。
【図8】図5に示した寸法可変成形用金型の短辺方向の
部分断面図であり、セパレータを使用しない場合の状態
を示す図である。
【図9】セパレータによって短辺方向に分割成形された
プラコンパネルの分割部分の断面拡大図である。
【符号の説明】
1 射出圧縮成形機 2 固定側金型 21 圧受板 3 可動側金型 41 ノズル口41 6 金型ブロック 61 キャビティブロック 62 ベースブロック 65 セパレータ 7 枠部 71 固定枠 72 可動枠 74 圧縮コイルバネ(付勢手段) 75 ストッパー P プラコンパネル(成形品) Q キャビティ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動側金型及び固定側金型からなる金型
    機構と、前記固定側金型の略中央に設けられた開閉自在
    のノズル口を通じて前記両金型間のキャビティ内に溶融
    樹脂を射出する射出機構と、前記可動側金型に型締力を
    付与する型締機構とを備え、 キャビティを無圧あるいは無圧に近い状態で型閉じした
    ときにノズル口を開いて溶融樹脂を射出圧力により圧入
    供給し、供給される溶融樹脂の圧力により可動側金型を
    押し開きつつ溶融樹脂をキャビティ内に流動させ、設定
    量の溶融樹脂が供給された後にノズル口を閉塞するとと
    もに型締機構を作動させて成形品を圧縮成形するように
    構成された射出圧縮成形機の成形用金型において、 前記成形用金型の固定側金型は、その長辺方向または短
    辺方向のうちいずれか一方に沿って適宜ピッチに分割さ
    れた組み替え式の金型ブロックを圧受板上に複数個連結
    することにより、該方向の成形寸法を変更することがで
    きるように形成されるとともに、 各金型ブロックの成形面は、キャビティ内に突設するセ
    パレータを該固定側金型の長辺方向または短辺方向のい
    ずれか他方または双方に沿って適宜間隔で装着すること
    により、キャビティ内を区画することができるように形
    成されたことを特徴とする寸法可変成形用金型。
  2. 【請求項2】 固定側金型の四周の枠部は、連結された
    金型ブロックを締結する固定枠と、キャビティ内の溶融
    樹脂が圧入供給時及び型締時に流出するのを防止する可
    動枠とから形成され、この可動枠は、上下方向に摺動自
    在となるように固定枠に取り付けられて、上方への付勢
    手段により可動側金型に常時密着するように形成された
    ことを特徴とする請求項1に記載の寸法可変成形用金
    型。
  3. 【請求項3】 固定枠には、固定側金型と可動側金型と
    の間の型締時の間隔を一定に保持するストッパーが交換
    自在に取り付けられたことを特徴とする請求項2に記載
    の寸法可変成形用金型。
  4. 【請求項4】 各金型ブロックは、セパレータの装着間
    隔に応じて分割された複数個のキャビティブロックと、
    それらキャビティブロックを取替自在に固定支持するベ
    ースブロックとから形成されることを特徴とする請求項
    1、2又は3に記載の寸法可変成形用金型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101362393B1 (ko) 2011-10-31 2014-02-14 에스케이이노베이션 주식회사 사출금형장치

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