JPWO2007052351A1 - 多層射出成型装置及び該多層射出成型装置を用いた積層樹脂成型品の成型方法 - Google Patents

多層射出成型装置及び該多層射出成型装置を用いた積層樹脂成型品の成型方法 Download PDF

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利和 岩本
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拓也 丸山
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隆一 石坪
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Abstract

1つの層上の一部領域にのみ追加の層を成型・積層するための多層射出成型装置及び該多層射出成型装置を用いた積層樹脂成型品の成型方法を提供することを目的とする。キャビティ(300)の少なくとも1つの部位には、該キャビティ(300)の容積の縮小拡大の動作方向と平行である平坦な立設面(29)を成型する堰部成型領域(304)が設けられ、複数の射出装置(231,232)のうち一つの射出装置が前記キャビティ(300)の全領域を熱可塑性樹脂で充填した後、前記キャビティ(300)の容積を拡大し、新たなキャビティを形成したとき、前記堰部成型領域(304)にある充填された樹脂が前記新たなキャビティを複数の空間(400,410)に分け、該複数の空間(400,410)それぞれには、前記複数の射出装置のうち一つと連通する流路が設けられることを特徴とする多層射出成型装置。

Description

本発明は、異なる樹脂を積層してなる積層樹脂成型品を製造可能な多層射出成型装置並びに積層樹脂成型品の成型方法に関し、より詳しくは、一の層上に部分的に積層された層を備える積層樹脂成型品を製造可能な多層射出成型装置並びに積層樹脂成型品の成型方法に関する。
一の層上に異なる樹脂を積層してなる樹脂成型品は、多くの場面で使用されている。例えば、自動車のドア内壁部やインストゥールメンタル・パネルに多く用いられている。
特許文献1は、このような積層樹脂成型品の成型方法の一例を開示している。
図7は、特許文献1に開示される積層樹脂成型品の成型方法を示す。
図7(a)に示す如く、雌型(100)と雄型(110)が用意される。雌型(100)は、雄型(110)に対向する面に凹部(101)を備え、雄型(110)は、雌型(100)に対向する面に凸部(111)を備える。
図7(b)に示す如く、雄型(110)が雌型(100)に近づく方向に移動すると、凸部(111)は、凹部(101)に嵌入され、凸部(111)の天面(112)と凹部(101)の底面(102)との間に第1のキャビティ(120)が形成される。
雌型(100)は複数の流路(図7(b)においては、2つの流路(103、104)が示されている)を備える。流路(103,104)の一端部は、第1のキャビティ(120)に連通し、他端部は溶融樹脂を射出する射出ノズル(図示せず)に連通する。
図7(c)に示す如く、射出ノズルから溶融した樹脂が射出されると、流路(103)を通じて第1のキャビティ(120)内に溶融した樹脂が流入する。第1のキャビティ(120)内に流入した溶融樹脂は、第1のキャビティ(120)内で固化し、第1のキャビティ(120)の形状に成型され、基層(130)をなす。
図7(d)に示す如く、基層(130)が成型された後、雄型(110)は雌型(100)から離れる方向に所定量だけ移動し、基層(130)上面と凹部(101)の底面(102)との間に第2のキャビティ(121)を形成する。
図7(e)に示す如く、流路(104)から基層(130)をなす樹脂と異なる種類の樹脂が、第2のキャビティ(121)内に射出され、基層(130)上に追加の層(131)が成型・積層される。
図7(f)に示す如く、雄型(101)は、追加の層(131)が成型された後、更に雌型(130)から離れる方向に移動し、積層樹脂成型品(132)が取り出される。
特開2002−283389号公報
特許文献1に開示される積層樹脂成型品の成型方法は、金型構造を複雑化させることなく、積層樹脂成型品(132)を成型することができる優れた方法であるが、追加の層(131)を基層(130)上の一部の領域にのみ積層することは非常に困難である。
図8は、図7に示す金型構造を応用して、基層(130)上の一部領域のみに追加の層(131)を成型・積層する方法を示す。
図8(a)に示す如く、基層(130)上の一部領域にのみ追加の層(131)を配するために、雌型(100)は、第1ブロック(105)と第2ブロック(106)からなる分割構造を採用する必要がある。そして、第1ブロック(105)と第2ブロック(106)はそれぞれ独立に移動可能である。尚、成型工程前において、第1ブロック(105)と第2ブロック(106)は、凹部(101)を形成するとともに該凹部(101)の底面(102)が平坦となるような位置に配される。また、第1ブロック(105)に流路(103)が配され、第2ブロック(106)側に流路(104)が配される。
図8(b)に示す如く、図7(b)に示す工程と同様に、雄型(110)は雌型(100)に近づくように移動し、雄型(110)に形成された凸部(111)が凹部(101)に嵌入し、第1のキャビティ(120)を形成する。
図8(c)に示す如く、図7(c)に示す工程と同様に、流路(103)から溶融樹脂が第1のキャビティ(120)内に流入し、基層(130)が成型される。
図8(d)に示す如く、基層(130)の形成後、第2ブロック(106)が雄型(110)から離れる方向に移動し、第2のキャビティ(121)が形成され、第2のキャビティ(121)は基層(130)上の一部領域上を占める。
図8(e)に示す如く、第2のキャビティ(121)内に流路(104)から溶融した樹脂が射出され、基層(130)上の一部領域を占める追加の層(131)が成型される。
図8(f)に示す如く、図7(f)の工程と同様に、雄型(110)がその後雌型(100)から離れる方向に移動し、積層樹脂成型品(132)が取り出される。
図8に示す如く、基層(130)の上面のうち一部の領域に他の樹脂からなる層を積層しようとすると、雌型(100)に対して分割構造を採用しなければならず、金型構造の複雑化を招来することとなる。また図8には示されないが、分割構造に加えて、第1ブロック(105)と第2ブロック(106)とを別個独立に移動させるための駆動機構も必要である。更には、この駆動機構を制御するための制御システムの同時に必要とされる。
金型構造の複雑化に加えて、得られる積層樹脂成型品(132)の品質の低下も招来する。上述の如く、雌型(100)に対して分割構造を採用することに起因して、分割構造の分割線に当たる基層(130)の部分には、分割線に沿った突出部(バリ)が形成されることとなる。この突出部をなくすために、突出部除去工程を別途設ける必要性を生ずることとなる。
金型構造の複雑化や積層樹脂成型品(132)の品質低下を避けるために、基層(130)の成型後に、他の金型装置に基層(130)を据付け、基層(130)上に一部領域にのみ追加の層(131)を成型・積層する手段も考えられるが、このような方法によれば、複数の金型装置を使用する必要があり、成型工程の煩雑さを招来することとなる。
本発明は上記実情を鑑みてなされたものであって、1つの層上の一部領域にのみ追加の層を成型・積層するための多層射出成型装置及び該多層射出成型装置を用いた積層樹脂成型品の成型方法を提供することを目的とする。
特許請求の範囲第1項記載の発明は、少なくとも2種類の熱可塑性樹脂をそれぞれ独立に可塑化させるとともに独立に充填射出する複数の射出装置(231,232)と、可動盤(214)と固定盤(213)とに取付けられるとともに内部に形成されるキャビティ(300)の容積を縮小拡大可能である金型(210)と、前記金型(210)を開閉する型締装置(220)からなる多層射出成型装置(200)であって、前記キャビティ(300)の少なくとも1つの部位には、該キャビティ(300)の容積の縮小拡大の動作方向と平行である平坦な立設面(29)を成型する堰部成型領域(304)が設けられ、前記複数の射出装置(231,232)のうち一の射出装置が前記キャビティ(300)の全領域を前記熱可塑性樹脂で充填した後、前記キャビティ(300)の容積を拡大し、新たなキャビティを形成したとき、前記堰部成型領域(304)にある前記充填された樹脂が前記新たなキャビティを複数の空間(400,410)に分け、該複数の空間(400,410)それぞれには、前記複数の射出装置のうち一つと連通する流路と該射出装置(231,232)からの溶融樹脂の流れを選択的に遮るバルブ(239)が設けられることを特徴とする多層射出成型装置(200)である。
特許請求の範囲第2項記載の発明は、少なくとも2種類の熱可塑性樹脂をそれぞれ独立に可塑化させるとともに独立に充填射出する複数の射出装置(231,232)と、可動盤(214)と固定盤(213)とに取付けられるとともに内部に形成されるキャビティ(300)の容積を縮小拡大可能である金型(210)と、前記金型(210)を開閉する型締装置(220)からなる多層射出成型装置(200)であって、前記キャビティ(300)の少なくとも1つの部位には、該キャビティ(300)の容積の縮小拡大の動作方向と平行である平坦な立設面(29)を成型する堰部成型領域(304)が設けられ、前記複数の射出装置(231,232)のうち1つから、樹脂を射出した際及び後に前記キャビティの容積を拡大し、次の樹脂が充填されるための新たなキャビティが形成されたときに、前記堰部成型領域(304)にある樹脂が新たなキャビティを複数の空間(400,410)に分け、該複数の空間(400,410)それぞれには、前記複数の射出装置(231,232)のうち一つと連通する流路(215,216)と該射出装置(231,232)からの溶融樹脂の流れを選択的に遮るバルブ(239)が設けられることを特徴とする多層射出成型装置(200)である。
特許請求の範囲第3項記載の発明は、前記射出装置(231,232)には、それぞれ独立して、前記流路(215,216)の開閉を制御する手段が備えられることを特徴とする特許請求の範囲第1項又は第2項記載の多層射出成型装置(200)である。
特許請求の範囲第4項記載の発明は、前記多層射出成型装置(200)が、前記樹脂の射出充填と前記キャビティ(300)の拡大動作を繰り返し、熱可塑性樹脂からなる積層樹脂成型品(1)を得るものであって、前記堰部成型領域(304)の前記拡大縮小方向の長さは、前記積層樹脂成型品(1)を構成する各層の厚さの総和以上であることを特徴とする特許請求の範囲第1項又は第2項記載の多層射出成型装置(200)である。
特許請求の範囲第5項記載の発明は、型締装置(220)で金型(210)の型締を行い、該金型(210)内部で第1の容積を備えるキャビティ(300)を形成する段階と、該キャビティ(300)内に通ずる流路(215,216)のバルブ(239)を開き、溶融樹脂を前記キャビティ(300)内に射出する段階と、所望量の溶融樹脂が射出された後、前記バルブ(239)を閉じ、前記キャビティ(300)内に射出された溶融樹脂を所定時間、冷却保持する段階と、前記金型(210)を開き、前記冷却された溶融樹脂と前記金型(210)の内壁との間に第2の容積を備えるキャビティ(400,410)を新たに形成する段階と、該新たに形成されたキャビティ(400,410)に通ずる流路のバルブ(239)を開き、溶融樹脂を前記新たに形成されたキャビティ(400,410)に射出する段階と、所望量の溶融樹脂が前記新たに形成されたキャビティ(400,410)内に射出された後、前記新たに形成されたキャビティ(400,410)に通ずる流路(215,216)のバルブ(239)を閉じ、前記新たなキャビティ(400,410)内に射出された溶融樹脂を所定時間、冷却保持する段階と、型開して、金型(210)から積層樹脂成型品(1)を取り出す段階からなる積層樹脂成型品の成型方法である。
特許請求の範囲第6項記載の発明は、前記成型品(1)を構成する樹脂層の積層数に応じて、順次、前記新たなキャビティ(400,410)を形成する段階と、前記新たなキャビティ(400,410)に溶融樹脂を射出する段階と、前記新たなキャビティ(400,410)内の溶融樹脂を冷却保持する段階を繰り返すことを特徴とする特許請求の範囲第5項記載の積層樹脂成型品の成型方法である。
特許請求の範囲第7項記載の発明は、前記溶融樹脂のうち少なくとも1つに発泡剤が混合され、該発泡剤が混合された溶融樹脂の所望量の射出が完了した後、前記バルブ(239)を閉じ、所望の発泡倍率となる容積となるように金型(210)を開く段階を備えることを特徴とする特許請求の範囲第5項又は第6項記載の積層樹脂成型品(1)の成型方法である。
特許請求の範囲第1項及び第2項記載の発明によれば、キャビティ容積を縮小・拡大可能であり、キャビティ容積を拡大させることにより新たなキャビティを形成することが可能である。新たなキャビティは、堰部成型領域内に充填された樹脂により分割される。したがって、分割されたキャビティのうち一方に溶融樹脂を射出したとしても、他方のキャビティに射出された溶融樹脂が流れ込むことがなく、第1層の上面において部分的に積層された層を設けることが可能となる。
特許請求の範囲第3項記載の発明によれば、好適に溶融樹脂の射出開始並びに停止を制御可能となる。
特許請求の範囲第4項記載の発明によれば、第1層上の一部に多数の樹脂層を積層可能となる。
特許請求の範囲第5項記載の発明によれば、キャビティ容積を縮小・拡大可能であり、キャビティ容積を拡大させることにより新たなキャビティを形成することが可能である。新たなキャビティは、堰部成型領域内に充填された樹脂により分割される。したがって、分割されたキャビティのうち一方に溶融樹脂を射出したとしても、他方のキャビティに射出された溶融樹脂が流れ込むことがなく、第1層の上面において部分的に積層された層を設けることが可能となる。
特許請求の範囲第6項記載の発明によれば、第1層上の一部に多数の樹脂層を積層可能となる。
特許請求の範囲第7項記載の発明によれば、均質な発泡層を形成可能となる。
以下、本発明に係る積層樹脂成型品及び該積層樹脂成型品を成型するための金型構造及び該積層樹脂成型品を成型するための成型方法の実施形態について、図を参照しつつ説明する。尚、以下に示す実施形態は、本発明の単なる例示であって、異なる形状の積層樹脂成型品並びに金型構造を採用することも可能である。
図1は、積層樹脂成型品を示す。図1(a)は積層樹脂成型品の平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線断面図である。
積層樹脂成型品(1)は、基層(2)と、基層(2)上面に積層される追加層(3)からなる。
基層(2)は、図1中左方に配される第1領域(21)と、図1中右方に配される第2領域(22)と、第1領域(21)と第2領域(22)との間に配される堰部(23)から構成される。第2領域(22)上には追加層(3)が積層されている。
堰部(23)は第1領域(21)右縁から延設し、直角方向下方へ向かって屈曲して成型される。そして、堰部(23)下端側面と、第2領域(22)は接続し、第2領域(22)は、堰部(23)に対して直角方向に屈曲し、右方に向かって延設している。堰部(23)の右側の面は、後述する立設面(29)とされる。
第2領域(22)は、堰部(23)と接続するとともに右方に向かって延設する接続部(221)と、接続部(221)に接続するとともに接続部(221)に対して所定の傾斜角度をもって上方に向かって傾斜する傾斜部(222)と、傾斜部(222)と接続するとともに右方に向かって水平に延設する主要部(223)からなる。
追加層(3)は、第2領域(22)上面に積層され、第2領域(22)と同様の断面形状を備える。即ち、追加層(3)は、堰部(23)の立設面(29)と接続するとともに堰部(23)に対して直角右方向に延設する接続部(31)と、接続部(31)に接続するとともに接続部(31)に対して所定の傾斜角度をもって上方に傾斜する傾斜部(32)と、傾斜部(32)と接続するとともに右方に向かって水平に延設する主要部(33)からなる。
追加層(3)の主要部(33)上面と、基層(2)の第1領域(21)上面とは、面一の状態にある。
図1に示す樹脂成型品(1)の各部位は平面状に構成されているが、本発明はこれに限られるものではなく、曲面状に形成されていてもよく、凸部や凹部を備えていてもよい。尚、堰部(23)の立設面は縦断面が直線状の輪郭を備える必要がある。
また、図1(a)において全体形状が平面視矩形の樹脂成型品(1)を示したが、平面視形状もこれに限られるものではなく、円形、楕円形、三角形或いはその他多角形等所望の形状を採用可能である。
更には、2層構造の樹脂成型品を例示しているが、それ以上の層を備える多層構造も適宜採用可能である。
尚、樹脂成型品(1)の各層を形成する樹脂も任意のものが適用可能である。例えば、基層(2)に対して、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂、ポリスチレン系サーモプラスティック・エラストマ樹脂、ポリオレフィン系サーモプラスティック・エラストマ樹脂、ポリエステル系サーモプラスティック・エラストマ樹脂、ポリブタジエン系サーモプラスティック・エラストマ樹脂やこれらサーモプラスティック・エラストマに無機系発泡剤を添加したものを用いてもよい。
また、追加層(3)に対して、同様に、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂、ポリスチレン系サーモプラスティック・エラストマ樹脂、ポリオレフィン系サーモプラスティック・エラストマ樹脂、ポリエステル系サーモプラスティック・エラストマ樹脂、ポリブタジエン系サーモプラスティック・エラストマ樹脂やこれらサーモプラスティック・エラストマに無機系発泡剤を添加したものを用いてもよい。
基層(2)を構成する樹脂と追加層(3)を構成する樹脂とを異ならせることで、様々の物理的特性を有する樹脂成型品を得ることができる。したがって、所望の物理的特性を得られるような組み合わせで、使用される樹脂を選択すればよい。
図2は、図1に示す樹脂成型品(1)の成型に用いられる射出成形装置の全体構成図である。
射出成型装置(200)は、金型(210)、型締装置(220)、第1射出装置(231)、第2射出装置(232)並びに制御装置(240)から構成される。
金型(210)は、雌型(211)と雄型(212)を備える。雌型(211)は固定盤(213)に取付けられ、固定されている。雄型(212)は、可動盤(214)に取付けられ、型締装置(220)の動作に伴って、雌型(211)に近づく方向及び離れる方向に前後に移動可能である。
雌型(211)の雄型(212)と対向する面には凹部(217)が形成され、雄型(212)の雌型(211)と対向する面には凸部(218)が形成され、型締装置(220)により、雄型(212)が雌型(211)の方向へ接近されると、凸部(218)は凹部(217)内に嵌入する。そして、凸部(218)の天面(301)と、凹部(217)の底面(302)との間で、所定形状のキャビティ(300)が形成される。
雌型(211)内部には、第1流路(215)及び第2流路(216)が形成され、第1流路(215)及び第2流路(216)の一端部は、雌型(211)と雄型(212)との間に形成されるキャビティ(300)と連通する。第1流路(215)の他端部は、第1射出装置(231)先端部と連通し、第2流路(216)の他端部は第2射出装置(232)先端部と連通する。
型締装置(220)は、モータ(229)を備え、モータ(229)の動作に伴い、型締装置(220)は、可動盤(214)を前後に動かし、これにより雄型(212)も前後に移動する。
型締装置(220)は更に、可動盤(214)の位置を検知するためのセンサ(222)を備える。センサ(222)からの信号は、制御装置(240)の型締装置制御部(241)に送られる。型締装置制御部(241)はセンサ(222)からの信号に応じて、モータ(229)の回転量を定め、モータ(229)に信号を送り、モータ(229)は、送信された信号に基づいて動作する。これにより、可動盤(214)の位置が正確に制御され、型締め・型開きの動作が制御下で行われる。
尚、図2に示す型締装置(220)は、トグルタイプの電動式型締装置(220)であるが、本発明はこれに限られず、可動盤(214)の位置制御を精度よく行うことが可能であって、金型(210)に十分な型締力を負荷することができるものであれば適宜採用可能である。例えば、油圧式で動作可能な形態を採用してもよいし、トグルタイプに代えて、直圧タイプのものを採用してもよい。
射出装置(231,232)は、バレル(233)と、バレル(233)内部に配されるとともにスクリュフライト(234)を備えるスクリュ(235)を備える。
バレル(233)は、ホッパ(236)を備え、ホッパ(236)から樹脂が供給される。スクリュ(235)後端部は、射出用サーボモータ(237)とスクリュ回転用サーボモータ(238)と接続する。射出用サーボモータ(237)は、スクリュ(235)を前後進させ、スクリュ回転用サーボモータ(238)は、スクリュ(235)を回転させる。
また、バレル(233)外周面にはヒータ(図示せず)が配され、バレル(233)は加熱可能とされる。
スクリュ回転用サーボモータ(238)の回転動作により、ホッパ(236)内部のペレット状の樹脂がバレル(233)内に供給される。バレル(233)内に供給された樹脂は、加熱されたバレル(233)により溶融される。そして、溶融された樹脂は、スクリュ(235)の回転により、スクリュフライト(234)から混練圧縮作用を受け、スクリュ(235)前方へと送られる。
バレル(233)の先端部には回転式バルブ(239)が配される。回転式バルブ(239)の回転により、バレル(233)先端の流路の開閉が行われる。スクリュ(235)前方に送られた溶融樹脂は、バルブ(239)が開の状態となったとき、射出用サーボモータ(237)により前進するスクリュ(235)によって、バレル(233)先端から射出され、雌型(211)内部に形成された流路(215,216)を介して、キャビティ(300)へ至る。
制御装置(240)は、型締装置制御部(241)、型締条件設定器(242)、射出装置制御部(243)及び射出条件設定器(244)を備える。
上述の如く、型締装置制御部(241)はセンサ(222)の信号を受け、この信号に基づき型締装置(220)を制御する。また型締条件設定器(242)を介して、所定の型締装置(220)動作フロー並びに動作条件が入力され、この入力に基づき、型締装置制御部(241)は型締装置(220)の動作を制御する。
射出装置制御部(243)は、射出条件設定器(244)を介して入力された設定条件にしたがって、射出用サーボモータ(237)とスクリュ回転用サーボモータ(238)の動作を制御する。
図3は、図2に示す射出成型装置(200)を用いて、図1の積層樹脂成型品(1)を成型する成型方法を示すフローチャートである。
積層樹脂成型品(1)の成型方法は、第1キャビティ形成工程、基層成型工程、第2キャビティ形成工程と積層工程からなる。
図4は、第1キャビティ形成工程における金型(210)の状態図である。
第1キャビティ形成工程において、型締装置制御部(241)からの制御信号に応じて、型締装置(220)が動作し、雄型(212)を雌型(211)側に近づける。そして、雄型(212)の雌型(211)側の面から突出する凸部(218)は、雌型(211)の雄型(212)側の面に形成された凹部(217)内に嵌入する。そして、凸部(218)の天面(301)と凹部(217)の底面(302)との間に第1キャビティ(300)が形成される。
尚、図4に示す状態において、凸部(218)は、凹部(217)内に最大限嵌入している。
第1キャビティ(300)は、図4中左方の空間として位置する第1成型領域(303)と、第1成型領域(303)右縁から直角に屈曲して下方に向けて形成される堰部成型領域(304)と、堰部成型領域(304)の下端右側部と連通するとともに右方へ向けて形成される第2成型領域(305)からなる。尚、堰部成型領域(304)の第2成型領域(305)側の面は、図1で示す堰部(23)の立設面(29)を成型し、雄型(212)が移動可能な方向(図4において上下方向)に対して平行である。
第2成型領域(305)は、堰部成型領域(304)と接続し、水平に右方へ延設する接続部成型領域(351)と、接続部成型領域(351)右縁と接続し、接続部成型領域(351)に対して所定の角度をもって上方に傾斜する傾斜部成型領域(352)と、傾斜部成型領域(352)の右縁と接続し、右方に向けて水平に延びる主要部成型領域(353)からなる。
雌型(211)内部に形成された第1流路(215)は、第1成型領域(303)と連通し、第2流路(216)は、第2成型領域(305)の主要部成型領域(353)と連通する。
型締装置(220)は、金型(210)に対して所定の型締力を負荷し、金型(210)は図4に示す状態で固定される。
第1キャビティ形成工程の後、基層成型工程が行われる。基層成型工程において、第1射出装置(231)のバレル(233)内部先端に備えられたバルブ(239)が閉状態から開状態に切換えられる。そして、射出用サーボモータ(237)を作動させ、スクリュ(235)をバレル(233)先端方向へ移動させ、射出動作を行う。
バレル(233)内部から射出された溶融樹脂は、雌型(211)内部の流路(215)を通じて第1キャビティ(300)内部に至る。
そして、スクリュ(235)の位置を調整して、所定時間、第1キャビティ(300)内部の溶融樹脂に対して保圧した後、バルブ(239)は再度閉状態に切換えられる。
この保圧時間は、制御装置(240)に組み込まれたタイマにより計測され、タイマの計測値が型締条件設定器(242)により設定された値と等しくなったとき、型締装置制御部(241)は、型締装置(220)のモータ(229)に信号を送り、型締装置(220)に型開きの動作を行わせしめ、第2キャビティ形成工程が開始される。尚、設定される保圧時間は、第1キャビティ(300)内部に射出された溶融樹脂が十分に冷却され固化可能な長さに設定される。第1キャビティ(300)内の溶融樹脂は、保圧時間中に冷却固化され、基層(2)が成型される。
第2キャビティ形成工程において、まず、型締装置(220)から金型(210)への型締力の負荷が解除される。そして、型締装置(220)は、雄型(212)を雌型(211)から離れる方向へ移動させる。雄型(212)の移動は、センサ(222)によりモニタされ、型締条件設定器(242)により定められた移動量だけ、雄型(212)は正確に移動する。
図5は、第2キャビティ形成工程にて、雄型(212)が所定の移動量だけ雌型(211)から離れる方向へ移動した状態を示す。
基層成型工程にて成型された基層(2)は、凸部(218)の天面(301)に付着して、雄型(212)の移動とともに、凹部(217)の底面(302)から離れる。
ここで、雄型(212)の移動量は、堰部成型領域(304)の第2成型領域(305)側の面の長さ(即ち、基層成型工程にて成型された基層(2)の第2領域(22)上面から堰部(23)の上端までの距離として定義される堰部(23)の高さ)よりも小さく設定される。この結果、基層(2)の上面には新たなキャビティ(400,410)が形成される。
新たなキャビティ(400)は、基層成型工程にて成型された基層(2)の第1領域(21)上に形成される。新たなキャビティ(410)は、基層成型工程にて成型された基層(2)の第2領域(22)上に形成される。
新たなキャビティ(400)の形状に関しては、基層成型工程にて成型された基層(2)の第1領域(21)と同様に、新たなキャビティ(400)の上下面はともに平坦であり、新たなキャビティ(400)の左側面は基層(2)の左側面に対して面一であり、新たなキャビティ(400)の右側面は、基層(2)の堰部(23)の右側面に対して面一である。
新たなキャビティ(410)の形状に関しては、基層成型工程にて成型された基層(2)の第2領域(21)と略同様の形状である。新たなキャビティ(410)は、基層成型工程にて成型された堰部(23)と接続する接続部成型領域(411)と、接続部成型領域(411)の右端縁と接続するとともに所定の傾斜角度をもって上方に傾斜して右方へ延出する傾斜部成型領域(412)と、傾斜部成型領域(412)の右端縁と接続し、右方へ水平に延出する主要部成型領域(413)からなる。
一対の新たなキャビティ(400,410)同士は、基層成型工程にて成型された基層(2)の堰部(23)により分離している。新たなキャビティ(400,410)はともに、凹部(217)の底面(302)と凹部(217)の内周面並びに基層成型工程にて成型された基層(2)上面にて囲まれ気密性を保たれており、新たなキャビティ(400,410)に溶融樹脂が射出されても、該溶融樹脂がキャビティ(400,410)から漏れることはない。
尚、本実施例において、新たなキャビティ(410)を第2キャビティ(410)とし、第2キャビティ(410)に第2射出装置(232)から溶融樹脂を射出する。
上述の如く、第2キャビティ形成工程が行われ、所定厚さの新たなキャビティ(400,410)が基層(2)上面に形成された後、積層工程が行われる。
積層工程において、第1射出装置(232)のバレル(233)内部先端に備えられたバルブ(239)が閉状態から開状態に切換えられる。そして、射出用サーボモータ(237)を作動させ、スクリュ(235)をバレル(233)先端方向へ移動させ、射出動作を行う。
バレル(233)内部から射出された溶融樹脂は、雌型(211)内部の流路(216)を通じて第2キャビティ(410)内部に至る。
第2キャビティ(410)内の溶融樹脂は、基層成型工程にて成型された基層(2)の堰部(23)によって堰き止められ、新たなキャビティ(400)内部へは流入しない。更に、上述した如く、第2キャビティ(410)は、気密性を保たれているため、金型(210)の他の部分から流出することはない。
したがって、第2キャビティ(410)内に射出された溶融樹脂は、堰部(23)右側面に接続するとともに、基層(2)の第2領域(22)上に形成された第2キャビティ(410)の形状を模った層に成型される。
第2キャビティ(410)内に溶融樹脂を射出した後、スクリュ(235)の位置を調整して、所定時間、第2キャビティ(410)内部の溶融樹脂に対して保圧した後、バルブ(239)は再度閉状態に切換えられる。
この保圧時間は、基層成型工程と同様に、制御装置(240)に組み込まれたタイマにより計測され、タイマの計測値が型締条件設定器(242)により設定された値と等しくなったとき、型締装置制御部(241)は、型締装置(220)のモータ(229)に信号を送り、型締装置(220)に型開きの動作を行わせしめ、雄型(212)を雌型(211)から離れる方向へ移動させる。尚、設定される保圧時間は、第2キャビティ(410)内部に射出された溶融樹脂が十分に冷却され固化可能な長さに設定される。第2キャビティ(410)内の溶融樹脂は、保圧時間中に冷却固化され、追加層(3)が成型される。
尚、基層(2)や追加層(3)に成型される樹脂が、発泡剤を含有する発泡樹脂であるならば、基層成型工程や積層工程において次のような動作を行ってもよい。
バルブ(239)を閉状態とした後、雄型(212)を徐々に雌型(211)から離間させ、キャビティ(300,410)の容積を徐々に拡大させる。例えば、雄型(212)を2mm程度移動させた後、2秒程度、雄型(212)の移動を停止させ、その位置を保つ。この工程を複数回繰り返し、キャビティ(300,410)の容積を徐々に拡大させることで、均一な発泡を層内に得ることが可能である。
このような動作は、型締条件設定器(242)により予め設定可能であり、センサ(222)の信号により位置制御される型締装置(220)の動作によって、精度よく行うことが可能である。
また、このような動作形態は、使用される樹脂の種類によって、適宜好適な設定が選択され、定められる。
上記のように積層工程までの工程が完了した後、雄型(212)は、更に雌型(211)から離間する方向へ移動され、凸部(218)の天面(301)に付着した積層樹脂成型品(1)が取り出される。
図6は、上記した本発明の原理に従って得られる様々な形態の積層樹脂成型品(1)を示す。尚、図示例に限られず、他の多様な形態も本発明の原理にしたがって、得ることができる。
図6(a)は、基層(2)の第2領域(22)上に複数の追加層(3)を積層した形態である。
図6(a)に示す積層樹脂成型品(1)は以下の手順で得ることができる。
基層(2)を成型した後、図5に示す雄型(212)の移動量よりも小さな移動量で雄型(212)を移動させる。雌型(211)には、複数の樹脂射出用流路が形成されており、この流路に接続する射出装置がそれぞれ搭載されている。キャビティ内に複数の流路のうち1つのバルブ(239)を開き、雄型(212)の移動により形成されたキャビティ内に溶融樹脂が射出される。そして、所望量の溶融樹脂が射出され、所定時間、保持され、溶融樹脂は冷却固化される。
そして、溶融樹脂が冷却固化された後、再度、雄型(212)を微小量移動させ、新たなキャビティを形成し、この新たなキャビティに、上記と同様の方式で、他の流路から他の溶融樹脂を射出して、追加層の上に更に追加層を積層する。これを繰り返して、第2領域(22)上に複数の追加層(3)を設けることができる。
図6(b)は、図5に示すキャビティ(400)に溶融樹脂を射出して成型した例である。
図6(b)に示す積層樹脂成型品(1)は、図5に示すキャビティ(400)に連通する溶融樹脂射出用の流路を複数設け、各流路に射出装置を接続させることにより得ることができる。
即ち、一の流路から溶融樹脂を射出し、基層(2)を成型した後、他の流路から溶融樹脂を射出して、基層(2)の第1領域(21)上に追加層(3)を積層可能である。この場合、基層(2)の堰部(23)上端が第1領域(21)上に射出される溶融樹脂を堰き止める。また、図6(a)の例に示したように、図6(b)の例においても複数の追加層(3)を成型することが可能である。
図6(c)及び図6(d)は、多数の積層領域を有する積層樹脂成型品(1)を示す。図6(c)は、積層樹脂成型品(1)の正面図であり、図6(d)は、積層樹脂成型品(1)の平面図である。
図6(c)及び(d)に示す積層樹脂成型品(1)は、平板状の部分と、該平板状の部分の上面から直角に立設する平面視十字形状の堰部(23)からなり、堰部(23)により、平板状部分の上面は4つの区画に区切られている。そして各区画に追加層(3)が積層されている。
このように3以上の領域上に積層部分を形成することも可能である。
尚、図6(e)に示す如く、単数の領域上に積層部分を設けることも十分に可能である。
図6の様々な形態の積層樹脂成型品(1)から明らかな如く、本発明の積層樹脂成型品(1)は、以下の共通する特徴を備える。
基層(2)は、平坦な立設面(29)を有する堰部(23)と、堰部(23)上端側部及び/又は、下端側部に接続する領域を備える。追加層(3)が、堰部(23)上端側部と接続する領域上に積層されるならば、追加層(3)は、堰部(23)の立設面(29)に対して面一となる縁部を備える。追加層(3)が、堰部(23)の下端側部と接続する領域上に積層されるならば、追加層(3)は、堰部(23)の立設面(29)と接続する縁部を備える。また追加層(3)の上面は、該追加層(3)が積層される基層(2)の領域の上面と平行に形成される。
本発明は、自動車のドア内壁部やインストゥールメンタル・パネル並びにこれらの成型方法及び該成型方法に用いられる金型装置に好適に適用される。
本発明に係る積層樹脂成型品の一例を示す図である。 本発明に係る積層樹脂成型品の成型に用いられる射出成形装置の全体構成図である。 本発明に係る積層樹脂成型品の成型方法のフローチャートである。 本発明に係る積層樹脂成型品の成型方法の第1キャビティ形成工程の金型を示す図である。 本発明に係る積層樹脂成型品の成型方法の第2キャビティ形成工程の金型を示す図である。 本発明に係る積層樹脂成型品の様々な形態を示す図である。 従来の積層樹脂成型品の製造工程の一例を示す図である。 従来の積層樹脂成型品の製造工程の応用例を示す図である。
符号の説明
1・・・・・積層樹脂成型品
2・・・・・基層
210・・・金型
211・・・雌型
212・・・雄型
215・・・流路
216・・・流路
217・・・凹部
218・・・凸部
23・・・・堰部
29・・・・立設面
3・・・・・追加層
300・・・キャビティ
301・・・天面
302・・・底面
304・・・堰部成型領域

Claims (7)

  1. 少なくとも2種類の熱可塑性樹脂をそれぞれ独立に可塑化させるとともに独立に充填射出する複数の射出装置(231,232)と、
    可動盤(214)と固定盤(213)とに取付けられるとともに内部に形成されるキャビティ(300)の容積を縮小拡大可能である金型(210)と、
    前記金型(210)を開閉する型締装置(220)からなる多層射出成型装置(200)であって、
    前記キャビティ(300)の少なくとも1つの部位には、該キャビティ(300)の容積の縮小拡大の動作方向と平行である平坦な立設面(29)を成型する堰部成型領域(304)が設けられ、
    前記複数の射出装置(231,232)のうち一の射出装置が前記キャビティ(300)の全領域を前記熱可塑性樹脂で充填した後、前記キャビティ(300)の容積を拡大し、新たなキャビティを形成したとき、前記堰部成型領域(304)にある前記充填された樹脂が前記新たなキャビティを複数の空間(400,410)に分け、
    該複数の空間(400,410)それぞれには、前記複数の射出装置のうち一つと連通する流路と該射出装置(231,232)からの溶融樹脂の流れを選択的に遮るバルブ(239)が設けられることを特徴とする多層射出成型装置(200)。
  2. 少なくとも2種類の熱可塑性樹脂をそれぞれ独立に可塑化させるとともに独立に充填射出する複数の射出装置(231,232)と、
    可動盤(214)と固定盤(213)とに取付けられるとともに内部に形成されるキャビティ(300)の容積を縮小拡大可能である金型(210)と、
    前記金型(210)を開閉する型締装置(220)からなる多層射出成型装置(200)であって、
    前記キャビティ(300)の少なくとも1つの部位には、該キャビティ(300)の容積の縮小拡大の動作方向と平行である平坦な立設面(29)を成型する堰部成型領域(304)が設けられ、
    前記複数の射出装置(231,232)のうち1つから、樹脂を射出した際及び後に前記キャビティの容積を拡大し、次の樹脂が充填されるための新たなキャビティが形成されたときに、前記堰部成型領域(304)にある樹脂が新たなキャビティを複数の空間(400,410)に分け、
    該複数の空間(400,410)それぞれには、前記複数の射出装置(231,232)のうち一つと連通する流路(215,216)と該射出装置(231,232)からの溶融樹脂の流れを選択的に遮るバルブ(239)が設けられることを特徴とする多層射出成型装置(200)。
  3. 前記射出装置(231,232)には、それぞれ独立して、前記流路(215,216)の開閉を制御する手段が備えられることを特徴とする特許請求の範囲第1項又は第2項記載の多層射出成型装置(200)。
  4. 前記多層射出成型装置(200)が、前記樹脂の射出充填と前記キャビティ(300)の拡大動作を繰り返し、熱可塑性樹脂からなる積層樹脂成型品(1)を得るものであって、
    前記堰部成型領域(304)の前記拡大縮小方向の長さは、前記積層樹脂成型品(1)を構成する各層の厚さの総和以上であることを特徴とする特許請求の範囲第1項又は第2項記載の多層射出成型装置(200)。
  5. 型締装置(220)で金型(210)の型締を行い、該金型(210)内部で第1の容積を備えるキャビティ(300)を形成する段階と、
    該キャビティ(300)内に通ずる流路(215,216)のバルブ(239)を開き、溶融樹脂を前記キャビティ(300)内に射出する段階と、
    所望量の溶融樹脂が射出された後、前記バルブ(239)を閉じ、前記キャビティ(300)内に射出された溶融樹脂を所定時間、冷却保持する段階と、
    前記金型(210)を開き、前記冷却された溶融樹脂と前記金型(210)の内壁との間に第2の容積を備えるキャビティ(400,410)を新たに形成する段階と、
    該新たに形成されたキャビティ(400,410)に通ずる流路のバルブ(239)を開き、溶融樹脂を前記新たに形成されたキャビティ(400,410)に射出する段階と、
    所望量の溶融樹脂が前記新たに形成されたキャビティ(400,410)内に射出された後、前記新たに形成されたキャビティ(400,410)に通ずる流路(215,216)のバルブ(239)を閉じ、前記新たなキャビティ(400,410)内に射出された溶融樹脂を所定時間、冷却保持する段階と、
    型開して、金型(210)から積層樹脂成型品(1)を取り出す段階からなる積層樹脂成型品の成型方法。
  6. 前記成型品(1)を構成する樹脂層の積層数に応じて、順次、前記新たなキャビティ(400,410)を形成する段階と、前記新たなキャビティ(400,410)に溶融樹脂を射出する段階と、前記新たなキャビティ(400,410)内の溶融樹脂を冷却保持する段階を繰り返すことを特徴とする特許請求の範囲第5項記載の積層樹脂成型品の成型方法。
  7. 前記溶融樹脂のうち少なくとも1つに発泡剤が混合され、
    該発泡剤が混合された溶融樹脂の所望量の射出が完了した後、前記バルブ(239)を閉じ、所望の発泡倍率となる容積となるように金型(210)を開く段階を備えることを特徴とする特許請求の範囲第5項又は第6項記載の積層樹脂成型品(1)の成型方法。
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