JP2002010765A - カルシウムおよびマグネシウム溶液及びそれを含有する飲食品並びにそれらの製造方法 - Google Patents

カルシウムおよびマグネシウム溶液及びそれを含有する飲食品並びにそれらの製造方法

Info

Publication number
JP2002010765A
JP2002010765A JP2001130958A JP2001130958A JP2002010765A JP 2002010765 A JP2002010765 A JP 2002010765A JP 2001130958 A JP2001130958 A JP 2001130958A JP 2001130958 A JP2001130958 A JP 2001130958A JP 2002010765 A JP2002010765 A JP 2002010765A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solution
water
salt
acid
calcium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001130958A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4245821B2 (ja
JP2002010765A5 (ja
Inventor
Shinpei Harada
新平 原田
Motoichi Nakayama
素一 中山
Takahiro Hara
孝博 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd filed Critical Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
Priority to JP2001130958A priority Critical patent/JP4245821B2/ja
Publication of JP2002010765A publication Critical patent/JP2002010765A/ja
Publication of JP2002010765A5 publication Critical patent/JP2002010765A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4245821B2 publication Critical patent/JP4245821B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドロマイト溶液またはカルシウムおよびマグ
ネシウム溶液および該溶液を添加した飲食品を提供する
こと。 【解決手段】 ドロマイトまたは水難溶性または水不溶
性のカルシウム塩と水難溶性または水不溶性のマグネシ
ウム塩との混合物と、α−オキシモノカルボン酸もしく
はその塩またはそれらの水溶液およびオキシポリカルボ
ン酸もしくはその塩またはそれらの水溶液とを混合する
ことで得られるドロマイト溶液またはカルシウムおよび
マグネシウム溶液並びに該溶解液が添加された飲食品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カルシウムおよび
マグネシウムを強化した飲食品およびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】カルシウムおよびマグネシウムは人体に
とって必須のミネラルである。近年、骨粗鬆症の増加等
によりカルシウムの摂取については留意されるようにな
ってきた。一方、マグネシウムについては、欠乏すると
心疾患、不整脈等を引き起こすにも関わらずあまり留意
されてこなかった。しかしながら、最近になってカルシ
ウム摂取量に対して相対的にマグネシウムが不足すると
虚血性の心疾患等種々の疾病が誘発されることが判明
し、カルシウムとマグネシウムのバランス良い摂取が重
要視されるようになってきた。
【0003】カルシウムとマグネシウムは生体内での明
らかな相互作用が指摘されており、カルシウムの細胞内
外での移動はすべて「マグネシウムの関与する酵素」に
よって営まれているため、その摂取バランスが重要であ
る。現在、カルシウムとマグネシウムの重量摂取比とし
ては、2:1が推奨されている。第6次改訂の日本人の
栄養所要量によれば、カルシウムは、男性700mg、
女性600mgとやや引き上げられ、マグネシウムは男
性310mg、女性250mgと項目が新たに設定され
ている(数字はいずれも18〜29才を対象とする)。
【0004】カルシウムまたはマグネシウム強化に用い
る製剤としては、ドロマイト、卵殻粉末、貝殻粉末、サ
ンゴ粉末、骨粉等の天然素材や炭酸カルシウム、塩化カ
ルシウム、有機酸カルシウム、炭酸マグネシウム、塩化
マグネシウム、硫酸マグネシウム等の化学合成品が知ら
れているが、これらのカルシウム剤及び/又はマグネシ
ウム剤は水に対する溶解性が低いこと、または呈味性に
悪影響を与えること等の問題点がある。
【0005】特開平4−234960号公報には、水難
溶性または水不溶性カルシウム塩を特定条件下でオキシ
酸(主としてクエン酸)と反応させ、可溶化する方法が
開示されている。特開昭56−97248号公報には、
クエン酸カルシウム単独より飛躍的に水への溶解度を上
昇させたクエン酸カルシウム・リンゴ酸カルシウム複合
体の製造方法が開示されている。特開平4−23496
0号には、水難溶性または水不溶性カルシウム塩と反応
して水難溶性または水不溶性カルシウムオキシ酸を生じ
得るオキシ酸溶液中で、前記カルシウムオキシ酸塩を生
じない範囲で前記カルシウムを溶解してなるオキシ酸カ
ルシウム溶液が添加されたカルシウム強化食品が開示さ
れている。特開平9−121811号公報及び特開平9
−98738号公報には、水難溶性または水不溶性のカ
ルシウム塩を、乳酸とリンゴ酸又は乳酸とクエン酸を併
用して可溶化する方法が開示されている。これらは、カ
ルシウムの可溶化に関する方法であり、水難溶性カルシ
ウムとマグネシウム塩を共に可溶化することについては
開示されていない。
【0006】特開平11−299454号公報には、水
難溶性のカルシウム・マグネシウムの炭酸塩であるドロ
マイトを有機酸で可溶化する方法が開示されており、具
体的にはリンゴ酸とクエン酸の組合せが好ましいことが
開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は水難溶
性または水不溶性のカルシウムと水難溶性または水不溶
性のマグネシウム塩を可溶化した溶液を飲食品に添加し
て得られ、カルシウムとマグネシウムの溶解状態が保持
され、または苦みの抑制された状態のカルシウムおよび
マグネシウム溶液および該溶液を添加しカルシウムとマ
グネシウムを強化した飲食品並びにそれらの製造方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(1)〜
(26)に関する。 (1) ドロマイトと、α−オキシモノカルボン酸もし
くはその塩またはそれらの水溶液およびオキシポリカル
ボン酸もしくはその塩またはそれらの水溶液とを混合す
ることで得られるドロマイト溶液。
【0009】(2) 溶液が、長期間保存してもドロマ
イトが溶解しており水難溶性または水不溶性の塩の白濁
または沈殿が生じない溶液である前記(1)記載の溶
液。
【0010】(3) 溶液が、苦みの軽減されている溶
液である前記(1)または(2)記載の溶液。
【0011】(4) 水難溶性または水不溶性のカルシ
ウム塩と水難溶性または水不溶性のマグネシウム塩との
混合物と、α−オキシモノカルボン酸もしくはその塩ま
たはそれらの水溶液およびオキシポリカルボン酸もしく
はその塩またはそれらの水溶液とを混合することで得ら
れるカルシウムおよびマグネシウム溶液。
【0012】(5) 溶液が、長期間保存しても水難溶
性または水不溶性のカルシウム塩と水難溶性または水不
溶性のマグネシウム塩が溶解しており水難溶性または水
不溶性の塩の白濁または沈殿が生じない溶液である前記
(4)記載の溶液。
【0013】(6) 溶液が、苦みの軽減されている溶
液である前記(4)または(5)記載の溶液。
【0014】(7) α−オキシモノカルボン酸が、乳
酸またはグルコン酸である前記(1)〜(6)のいずれ
かに記載の溶液。
【0015】(8) オキシポリカルボン酸が、クエン
酸またはリンゴ酸である前記(1)〜(7)のいずれか
に記載の溶液。
【0016】(9) 溶液が、カルシウム1モルに対し
マグネシウムが0.1〜10モルが溶解している溶液で
ある前記(1)〜(8)のいずれかに記載の溶液。
【0017】(10) カルシウム1モルに対し、α−
オキシモノカルボン酸またはその塩が、1.2〜24モ
ル、オキシポリカルボン酸またはその塩が0.04〜1
6モルからなる前記(1)〜(9)のいずれかに記載の
溶液。
【0018】(11) 溶液のpHが2〜7である前記
(1)〜(10)のいずれかに記載の溶液。
【0019】(12) 前記(1)〜(11)のいずれ
かの溶液を添加されたカルシウムおよびマグネシウムが
強化された飲食品。
【0020】(13) 飲食品が、液状またはゲル状で
ある前記(12)記載の飲食品。
【0021】(14) 前記(1)〜(11)のいずれ
かの溶液を、飲食品に添加することを特徴とするカルシ
ウムおよびマグネシウムが強化された飲食品の製造方
法。
【0022】(15) 飲食品が、液状またはゲル状で
ある前記(14)記載の製造方法。
【0023】(16) ドロマイトを、α−オキシモノ
カルボン酸もしくはその塩またはそれらの水溶液および
オキシポリカルボン酸もしくはその塩またはそれら水溶
液に混合することを特徴とするドロマイト溶液の製造方
法。
【0024】(17) 溶液が、長期間保存してもドロ
マイトが溶解しており水難溶性または水不溶性の塩の白
濁または沈殿が生じない溶液である前記(16)記載の
製造方法。
【0025】(18) 溶液が、苦みの軽減されている
溶液である前記(16)または(17)記載の製造方
法。
【0026】(19) 水難溶性または水不溶性のカル
シウム塩と水難溶性または水不溶性のマグネシウム塩と
の混合物を、α−オキシモノカルボン酸もしくはその塩
またはそれらの水溶液およびオキシポリカルボン酸もし
くはその塩またはそれらの水溶液とを混合することを特
徴とするカルシウムおよびマグネシウムの溶液の製造方
法。
【0027】(20) 溶液が、長期間保存しても水難
溶性または水不溶性のカルシウム塩と水難溶性または水
不溶性のマグネシウム塩が溶解しており水難溶性または
水不溶性の塩の白濁または沈殿が生じない溶液である前
記(19)記載の製造方法。
【0028】(21) 溶液が、苦みの軽減されている
溶液である前記(19)または(20)記載の製造方
法。
【0029】(22) α−オキシモノカルボン酸が、
乳酸またはグルコン酸である前記(16)〜(21)の
いずれかに記載の溶液の製造方法。
【0030】(23) オキシポリカルボン酸が、クエ
ン酸またはリンゴ酸である前記(16)〜(22)のい
ずれかに記載の溶液の製造方法。
【0031】(24) 溶液が、カルシウム1モルに対
しマグネシウムが0.1〜10モルが溶解している溶液
である前記(16)〜(23)のいずれかに記載の溶液
の製造方法。
【0032】(25) カルシウム1モルに対し、α−
オキシモノカルボン酸またはその塩が、1.2〜24モ
ル、オキシポリカルボン酸またはその塩が0.04〜1
6モルからなる前記(16)〜(24)のいずれかに記
載の溶液の製造方法。
【0033】(26) 溶液のpHが2〜7である前記
(16)〜(25)のいずれかに記載の溶液の製造方
法。
【0034】 〔発明の詳細な説明〕本発明に用いるドロマイト(苦灰
石または白雲石ともいう)は、石灰層の堆積岩から採取
される炭酸カルシウム・炭酸マグネシウム[CaMg
(CO32]を主成分とする鉱石である。ドロマイトを
細粒化したものは、例えば協和醗酵工業株式会社、明治
製菓株式会社、三共フーズ株式会社から粉末として市販
されており、本発明のドロマイトとして使用できる。
【0035】また、本発明に用いる水難溶性または水不
溶性カルシウム塩と水難溶性または水不溶性のマグネシ
ウム塩の混合物の混合比は、水難溶性または水不溶性の
カルシウム塩と水難溶性または水不溶性のマグネシウム
塩とを含む比率であれば特に制限がないが、カルシウム
1モルに対しマグネシウム0.1〜10モル、好ましく
は、カルシウム1モルに対してマグネシウム0.5〜5
モル、特に好ましくはカルシウム1モルに対してマグネ
シウム0.75〜1.25モルである。
【0036】水難溶性または水不溶性カルシウム塩とし
ては、卵殻、貝殻、珊瑚等の炭酸カルシウムを主成分と
する天然物、それらの粉末および精製物あるいは化学合
成した炭酸カルシウム等があげられる。水難溶性または
水不溶性マグネシウム塩としては、炭酸マグネシウム、
珊瑚等の天然物由来の炭酸マグネシウム等があげられ
る。
【0037】ドロマイト並びに水難溶性もしくは水不溶
性のカルシウム塩およびマグネシウム塩は、小片のまま
でも使用できるが、細粒化されたものを使用するのが好
ましい。粒径は、1mm以下が好ましく、100μm以
下がより好ましく、10μm以下が特に好ましい。
【0038】細粒化は、例えば粉砕は乾式粉砕法および
湿式粉砕法で行うことができるが、湿式粉砕法が好まし
く用いられる。乾式粉砕に用いる粉砕機としては、例え
ばジェットミル、振動ミル、ボールミル等があげられ
る。乾式粉砕で得られるドロマイトまたは水難溶性もし
くは水不溶性のカルシウム塩およびマグネシウム塩の微
粒子は、さらに加熱処理してもよい。湿式粉砕は、例え
ば乾式粉砕等により粗粉砕されたドロマイトまたは水難
溶性もしくは水不溶性のカルシウム塩およびマグネシウ
ム塩を水に1〜50重量%、好ましくは、5〜30重量
%となるように添加したものを用いて処理する。
【0039】湿式粉砕に用いるドロマイトの平均粒径と
しては特に制限はないが、好ましくは1〜500μm、
より好ましくは1〜100μmである。湿式粉砕方法は
特に制限されないが、例えば湿式粉砕機を用いる粉砕方
法があげられる。湿式粉砕機とは粉砕室中でガラスビー
ズ、アルミナビーズ、ジルコニアビーズ、チタニアビー
ズ等のメディアを回転ディスクまたはローターを回転さ
せ、該粉砕室に供給される被粉砕物スラリーを粉砕する
機器であり、一般にビーズミル、サンドミル、ダイノー
ミル、コボールミル等があげられる。ビーズ径は、0.
1〜5mmφが好ましい。温度条件は特に制限が無い
が、50℃以下が好ましく、30℃以下がより好まし
い。
【0040】α−オキシモノカルボン酸としては、カル
ボキシル基を一つとヒドロキシ基を一つ以上分子内に有
する炭化水素化合物であれば特に制限がなく、例えば乳
酸、グルコン酸等があげられる。オキシポリカルボン酸
としては、カルボキシル基を二つ以上とヒドロキシ基を
一つ以上分子内に有する炭化水素化合物であれば特に制
限が無く、例えばクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、イソク
エン酸等があげられる。α−オキシモノカルボン酸塩の
塩およびオキシポリカルボン酸塩の塩としては、例え
ば、ナトリウム、カリウム等があげられる。
【0041】ドロマイト溶液中のα−オキシモノカルボ
ン酸またはその塩とオキシカルボン酸またはその塩のモ
ル比は、ドロマイトを溶解させるモル比であれば特に制
限はないが、ドロマイト1モルに対し、α−モノオキシ
カルボン酸またはその塩が1.2〜24.0モル、オキ
シポリカルボン酸またはその塩が0.04〜16.0モ
ルの比率であることが好ましい。
【0042】カルシウムおよびマグネシウム溶液中のα
−オキシモノカルボン酸またはその塩とオキシカルボン
酸またはその塩のモル比は、水難溶性または水不溶性の
カルシウム塩と水難溶性または水不溶性のマグネシウム
塩との混合物を溶解させるモル比であれば特に制限はな
いが、カルシウムまたはマグネシウム1モルに対し、α
−モノオキシカルボン酸またはその塩が1.2〜24.
0モル、オキシポリカルボン酸またはその塩が0.04
〜16.0モルの比率であることが好ましい。
【0043】ドロマイト溶液、並びにカルシウムおよび
マグネシウム溶液中のカルシウム濃度としては、特に制
限はないが、200mg/100ml以上が好ましく、
300mg/100ml以上がより好ましく、400m
g/100ml以上が特に好ましい。ドロマイト溶液、
並びにカルシウムおよびマグネシウム溶液中のマグネシ
ウム濃度としては、特に制限はないが、20〜2000
mg/100mlが好ましく、30〜3000mg/1
00mlがより好ましく、40〜4000mg/100
mlが特に好ましい。
【0044】これら溶液のpHとしては、特に制限が無
いがpH2〜7が好ましく、pH3〜6がより好まし
い。pHの調整をするに際しては、例えばアジピン酸、
酢酸、フマール酸、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、乳
酸、グルコン酸等の有機酸、塩酸、硫酸等の鉱酸、アン
モニア等の有機アルカリ剤、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムの無機ア
ルカリ剤等を使用することができる。
【0045】本発明の飲食品は、上記のドロマイト溶液
またはカルシウムおよびマグネシウム溶液を、通常の飲
食品に添加して製造することができる。飲食品中のカル
シウム濃度としては、特に制限がないが、200mg/
100ml以上が好ましく、300mg/100ml以
上がより好ましく、400mg/100ml以上が特に
好ましい。また飲食品中のマグネシウム濃度としては特
に制限がないが、20〜2000mg/100mが好ま
しく、30〜3000mg/100mlがより好まし
く、40〜4000mg/100mlが特に好ましい。
【0046】飲食品としては特に制限がないが、液状ま
たはゲル状の飲食品が好ましく、具体的には、例えばポ
ーションゼリー等のゼリー食品、エンガード(協和発酵
工業社製)等の嚥下補助食品、清涼飲料、健康飲料、ス
ポーツ飲料、牛乳、乳飲料、豆乳、コーヒー、各種お茶
等の飲料等をあげることができ、酸性飲料が好ましい。
飲食品のpHとしては、特に制限が無いがpH2〜7が
好ましく、pH3〜6がより好ましい。pHの調整をす
るに際しては、例えばアジピン酸、酢酸、フマール酸、
シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、グルコン酸等の
有機酸、塩酸、硫酸等の鉱酸、アンモニア等の有機アル
カリ剤、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、重炭酸ナ
トリウム、重炭酸カリウムの無機アルカリ剤等を使用す
ることができる。これら飲食品には、必要に応じて、例
えば果汁、甘味料、フレーバー等を添加することができ
る。
【0047】本発明のドロマイト溶液またはカルシウム
およびマグネシウム溶液は、前述のドロマイトまたは水
難溶性もしくは水不溶性のカルシウム塩および水難溶性
もしくは水不溶性のマグネシウム塩の混合物に、α−オ
キシモノカルボン酸もしくはその塩またはそれらの水溶
液およびオキシポリカルボン酸もしくはその塩またはそ
れら水溶液を添加することにより得ることができる。添
加を50〜100℃で行うことが溶解時間を短縮できる
ので好ましい。また前述のドロマイトおよび水難溶性ま
たは水不溶性のカルシウム塩と水難溶性または水不溶性
のマグネシウム塩は、前述の方法等で粉砕されたものを
使用するのが好ましい。
【0048】ドロマイトまたは水難溶性または水不溶性
のカルシウム塩と水難溶性または水不溶性のマグネシウ
ム塩との混合物を、α−オキシモノカルボン酸もしくは
その塩またはそれらの水溶液およびオキシポリカルボン
酸もしくはその塩またはそれらの水溶液に混合する方法
は特に制限はないが、ドロマイトまたは水難溶性もしく
は水不溶性のカルシウム塩と水難溶性もしくは水不溶性
のマグネシウム塩の混合物をまずα−オキシモノカルボ
ン酸もしくはその塩またはそれらの水溶液で溶解した
後、オキシポリカルボン酸もしくはその塩またはそれら
の水溶液を添加するのが好ましい。
【0049】また、ドロマイトと、α−オキシモノカル
ボン酸もしくはその塩またはそれらの水溶液およびオキ
シポリカルボン酸もしくはその塩またはそれらの水溶液
とを混合することで得られるドロマイト溶液、あるいは
水難溶性または水不溶性のカルシウム塩と水難溶性また
は水不溶性のマグネシウム塩との混合物と、α−オキシ
モノカルボン酸もしくはその塩またはそれらの水溶液お
よびオキシポリカルボン酸もしくはその塩またはそれら
の水溶液とを混合することで得られるカルシウムおよび
マグネシウム溶液を添加されたカルシウムとマグネシウ
ムが強化された飲食品の製造に際しては、前述のドロマ
イト溶液またはカルシウムおよびマグネシウム溶液を食
品に添加して製造することもできるが、以下の方法で製
造することもできる。
【0050】即ち、ドロマイト、あるいは水難溶性また
は水不溶性のカルシウム塩と水難溶性または水不溶性の
マグネシウム塩との混合物を、前述のα−オキシモノカ
ルボン酸もしくはその塩またはそれらの水溶液で溶解し
た得られた溶液と、前述のオキシポリカルボン酸もしく
はその塩またはそれらの水溶液とを飲食品に添加して製
造することもできる。
【0051】本発明のα−オキシモノカルボン酸もしく
はその塩またはそれらの水溶液およびオキシポリカルボ
ン酸もしくはその塩またはそれらの水溶液を併用する方
法により、水難溶性または水不溶性のオキシ酸カルシウ
ム塩またはオキシ酸マグネシウム塩が生成し得ないドロ
マイト溶液またはカルシウムおよびマグネシウム溶液を
製造することができる。
【0052】また本発明のα−オキシモノカルボン酸も
しくはその塩またはそれらの水溶液およびオキシポリカ
ルボン酸もしくはその塩またはそれらの水溶液を併用す
る方法により、α−オキシモノカルボン酸、オキシポリ
カルボン酸またはマグネシウムの有する苦み等好ましく
ない味質を低減または改善することができる。また、本
発明のα−オキシモノカルボン酸もしくはその塩または
それらの水溶液およびオキシポリカルボン酸もしくはそ
の塩またはそれらの水溶液を併用する方法により、カル
シウムおよびマグネシウムが析出や沈殿を形成すること
なく長期に渡り安定的に可溶化状態を保持することがで
きる。
【0053】また、本発明のα−オキシモノカルボン酸
もしくはその塩またはそれらの水溶液およびオキシポリ
カルボン酸もしくはその塩またはそれらの水溶液を併用
する方法により、ドロマイトあるいは水難溶性または水
不溶性のカルシウム塩と水難溶性または水不溶性のマグ
ネシウム塩が溶解しており水不溶性の塩の白濁または沈
殿が生じておらずかつ苦みの軽減されたドロマイト溶液
あるいはカルシウムおよびマグネシウム溶液を製造する
ことができる。
【0054】以下に本発明の実施例を示す。
【0055】
【実施例】実施例1 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを約50
mlの水に懸濁した。これに50%グルコン酸を21.
2g加え、70℃に加温し、約30分間攪拌してドロマ
イトを可溶化した。ついでクエン酸を0.78g加え、
70℃で約1時間撹拌した後室温に戻した後、水を加え
全量を100mlとした。この溶液をカルシウム濃度と
して200mg/100ml(マグネシウム濃度として
109mg/100ml)となるように水で希釈した
後、濾紙濾過(アドバンテック東洋社製 No.5C)
して、カルシウムおよびマグネシウムを含有する水溶液
を得た。
【0056】実施例2 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを約50
mlの水に懸濁した。これに50%グルコン酸を19g
加え、70℃に加温し、約30分間攪拌してドロマイト
を可溶化した。ついでクエン酸を1.235g加え、7
0℃で約1時間撹拌した後室温に戻した後、水を加え全
量を100mlとした。この溶液をカルシウム濃度とし
て200mg/100ml(マグネシウム濃度として1
09mg/100ml)となるように水で希釈した後、
濾紙濾過(アドバンテック東洋社製 No.5C)し
て、カルシウムおよびマグネシウムを含有する水溶液を
得た。
【0057】比較例1 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを約50
mlの水に懸濁した。これに50%グルコン酸を26.
4g加え、70℃に加温し、約60分間攪拌してドロマ
イトを可溶化した。室温に戻した後、水を加え全量を1
00mlとした。この溶液をカルシウム濃度として20
0mg/100ml(マグネシウム濃度として109m
g/100ml)となるように水で希釈した後、濾紙濾
過(アドバンテック東洋社製 No.5C)して、カル
シウムおよびマグネシウムを含有する水溶液を得た。
【0058】実施例3 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを約50
mlの水に懸濁した。これに50%グルコン酸を21g
加え、70℃に加温し、約30分間攪拌してドロマイト
を可溶化した。ついでリンゴ酸を1.325g加え、7
0℃で約1時間撹拌した後室温に戻した後、水を加え全
量を100mlとした。この溶液をカルシウム濃度とし
て330mg/100ml(マグネシウム濃度として1
80mg/100ml)となるように水で希釈した後、
濾紙濾過(アドバンテック東洋社製 No.5C)し
て、カルシウムおよびマグネシウムを含有する水溶液を
得た。
【0059】実施例4 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを約50
mlの水に懸濁した。これに50%グルコン酸を19g
加え、70℃に加温し、約30分間攪拌してドロマイト
を可溶化した。ついでリンゴ酸を1.8g加え、70℃
で約1時間撹拌した後室温に戻した後、水を加え全量を
100mlとした。この溶液をカルシウム濃度として3
30mg/100ml(マグネシウム濃度として180
mg/100ml)となるように水で希釈した後、濾紙
濾過(アドバンテック東洋社製No.5C)して、カル
シウムおよびマグネシウムを含有する水溶液を得た。
【0060】実施例5 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを約50
mlの水に懸濁した。これに50%グルコン酸を17g
加え、70℃に加温し、約30分間攪拌してドロマイト
を可溶化した。ついでリンゴ酸を2.2g加え、70℃
で約1時間撹拌した後室温に戻した後、水を加え全量を
100mlとした。この溶液をカルシウム濃度として3
30mg/100ml(マグネシウム濃度として180
mg/100ml)となるように水で希釈した後、濾紙
濾過(アドバンテック東洋社製No.5C)して、カル
シウムおよびマグネシウムを含有する水溶液を得た。
【0061】実施例6 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを約50
mlの水に懸濁した。これに50%グルコン酸を14g
加え、70℃に加温し、約30分間攪拌してドロマイト
を可溶化した。ついでリンゴ酸を2.45g加え、70
℃で約1時間撹拌した後室温に戻した後、水を加え全量
を100mlとした。この溶液をカルシウム濃度として
330mg/100ml(マグネシウム濃度として18
0mg/100ml)となるように水で希釈した後、濾
紙濾過(アドバンテック東洋社製No.5C)して、カ
ルシウムおよびマグネシウムを含有する水溶液を得た。
【0062】実施例7 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを約50
mlの水に懸濁した。これに50%グルコン酸を12g
加え、70℃に加温し、約30分間攪拌してドロマイト
を可溶化した。ついでリンゴ酸を3.275g加え、7
0℃で約1時間撹拌した後室温に戻した後、水を加え全
量を100mlとした。この溶液をカルシウム濃度とし
て330mg/100ml(マグネシウム濃度として1
80mg/100ml)となるように水で希釈した後、
濾紙濾過(アドバンテック東洋社製 No.5C)し
て、カルシウムおよびマグネシウムを含有する水溶液を
得た。
【0063】実施例8 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを約50
mlの水に懸濁した。これに50%グルコン酸を10g
加え、70℃に加温し、約30分間攪拌してドロマイト
を可溶化した。ついでリンゴ酸を3.7g加え、70℃
で約1時間撹拌した後室温に戻した後、水を加え全量を
100mlとした。この溶液をカルシウム濃度として3
30mg/100ml(マグネシウム濃度として180
mg/100ml)となるように水で希釈した後、濾紙
濾過(アドバンテック東洋社製No.5C)して、カル
シウムおよびマグネシウムを含有する水溶液を得た。
【0064】比較例2 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを約50
mlの水に懸濁した。これに50%グルコン酸を26.
4g加え、70℃に加温し、約60分間攪拌してドロマ
イトを可溶化した後、水を加え全量を100mlとし
た。この溶液をカルシウム濃度として330mg/10
0ml(マグネシウム濃度として180mg/100m
l)となるように水で希釈した後、濾紙濾過(アドバン
テック東洋社製 No.5C)して、カルシウムおよび
マグネシウムを含有する水溶液を得た。
【0065】実施例9 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを約50
mlの水に懸濁した。これに90%乳酸を7g加え、7
0℃に加温し、約30分間攪拌してドロマイトを可溶化
した。ついでリンゴ酸を0.7g加え、70℃で約1時
間撹拌した後室温に戻した後、水を加え全量を100m
lとした。この溶液をカルシウム濃度として500mg
/100ml(マグネシウム濃度として273mg/1
00ml)となるように水で希釈した後、濾紙濾過(ア
ドバンテック東洋社製 No.5C)し、カルシウムお
よびマグネシウムを含有する水溶液を得た。
【0066】実施例10 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを約50
mlの水に懸濁した。これに90%乳酸を6g加え、7
0℃に加温し、約30分間攪拌してドロマイトを可溶化
した。ついでリンゴ酸を1.45g加え、70℃で約1
時間撹拌した後室温に戻した後、水を加え全量を100
mlとした。この溶液をカルシウム濃度として500m
g/100ml(マグネシウム濃度として273mg/
100ml)となるように水で希釈した後、濾紙濾過
(アドバンテック東洋社製 No.5C)して、カルシ
ウムおよびマグネシウムを含有する水溶液を得た。
【0067】実施例11 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを約50
mlの水に懸濁した。これに90%乳酸を5g加え、7
0℃に加温し、約30分間攪拌してドロマイトを可溶化
した。ついでリンゴ酸を2.1g加え、70℃で約1時
間撹拌した後室温に戻した後、水を加え全量を100m
lとした。この溶液をカルシウム濃度として500mg
/100ml(マグネシウム濃度として273mg/1
00ml)となるように水で希釈した後、濾紙濾過(ア
ドバンテック東洋社製 No.5C)して、カルシウム
およびマグネシウムを含有する水溶液を得た。
【0068】実施例12 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを約50
mlの水に懸濁した。これに90%乳酸を7g加え、7
0℃に加温し、約30分間攪拌してドロマイトを可溶化
した。ついでクエン酸を0.7g加え、70℃で約1時
間撹拌した後室温に戻した後、水を加え全量を100m
lとした。この溶液をカルシウム濃度として500mg
/100ml(マグネシウム濃度として273mg/1
00ml)となるように水で希釈した後、濾紙濾過(ア
ドバンテック東洋社製 No.5C)して、カルシウム
およびマグネシウムを含有する水溶液を得た。
【0069】比較例3 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを約50
mlの水に懸濁した。これに90%乳酸を8.25g加
え、70℃に加温し、約60分間攪拌してドロマイトを
可溶化した後、水を加え全量を100mlとした。この
溶液をカルシウム濃度として500mg/100ml
(マグネシウム濃度として273mg/100ml)と
なるように水で希釈した後、濾紙濾過(アドバンテック
東洋社製No.5C)して、カルシウムおよびマグネシ
ウムを含有する水溶液を得た。
【0070】比較例4 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを約50
mlの水に懸濁した。これにクエン酸12.5g加え、
70℃に加温し、約60分間攪拌してドロマイトを可溶
化した後、水を加え全量を100mlとした。この溶液
をカルシウム濃度として500mg/100ml(マグ
ネシウム濃度として273mg/100ml)となるよ
うに水で希釈した後、濾紙濾過(アドバンテック東洋社
製 No.5C)して、カルシウムおよびマグネシウム
を含有する水溶液を得た。
【0071】比較例5 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを約50
mlの水に懸濁した。これにリンゴ酸7.5g加え、7
0℃に加温し、約60分間攪拌してドロマイトを可溶化
した後、水を加え全量を100mlとした。この溶液を
カルシウム濃度として500mg/100ml(マグネ
シウム濃度として273mg/100ml)となるよう
に水で希釈した後、濾紙濾過(アドバンテック東洋社製
No.5C)して、カルシウムおよびマグネシウムを
含有する水溶液を得た。
【0072】試験例1 実施例1〜12および比較例1〜5で得られた溶液を5
℃に1ヶ月保存した後、溶液を観察した結果を第1表に
示す。
【0073】
【表1】
【0074】第1表に示すように、α−オキシモノカル
ボン酸単独または、オキシポリカルボン酸単独(比較例
1〜5)では、白濁または沈殿物が認められるのに対
し、α−オキシモノカルボン酸とオキシポリカルボン酸
の併用により、白濁または沈殿物が生成するのを防止す
ることができた。
【0075】試験例2 実施例1〜12および比較例1〜5の溶液の味質を調査
した結果を第2表に示す。
【0076】
【表2】
【0077】第2表に示すように、α−オキシモノカル
ボン酸単独または、オキシポリカルボン酸単独(比較例
1〜5)では、苦みが認められるが、α−オキシモノカ
ルボン酸とオキシポリカルボン酸の併用により、該苦み
を抑制することができた。
【0078】実施例13 70℃に加温した約700mlの水に、ドロマイトFM
(協和発酵工業社製)を25g分散し、市販の90%乳
酸83gを添加して70℃を保持しながら約1時間攪拌
して溶解した。水を添加し全量で1Lとし、濾紙濾過
(アドバンテック東洋社製 No.5C)し、ドロマイ
ト2.5%乳酸可溶化液を調製した(pH3.9)。こ
れをベース溶液として、以下の配合でオレンジ味の飲料
を調製した。
【0079】 ベース溶液 40ml クエン酸 0.2g ブドウ糖果糖液糖 15g 乳清発酵液T−2 3g バレンシアオレンジフレーバー 0.1ml (上記を混合し水で100mLに調整)
【0080】実施例14 実施例13で製造したベース溶液を用い、以下の配合で
オレンジ味の飲料を調製した。
【0081】 ベース溶液 40ml リンゴ酸 0.2g ブドウ糖果糖液糖 15g 乳清発酵液T−2 3g バレンシアオレンジフレーバー 0.1ml (上記を混合し水で100mLに調整)
【0082】比較例6 実施例13で製造したベース溶液を用い、以下の配合で
オレンジ味の飲料を調製した。
【0083】 ベース溶液 40ml ブドウ糖果糖液糖 15g 乳清発酵液T−2 3g バレンシアオレンジフレーバー 0.1ml (上記を混合し水で100mLに調整)
【0084】実施例15 70℃に加温した約700mlの水に、ドロマイトFM
(協和発酵工業社製)を25g分散し、市販の50%グ
ルコン酸264gを添加して70℃を保持しながら約1
時間攪拌して溶解した。水を加え全量で1Lとし、濾紙
濾過(アドバンテック東洋社製 No.5C)し、ドロ
マイト2.5%グルコン酸可溶化液を調製した(pH
3.9)。これをベース溶液として、以下の配合でオレ
ンジ味の飲料を調製した。
【0085】 ベース溶液 40ml リンゴ酸 0.2g ブドウ糖果糖液糖 15g 乳清発酵液T−2 3g バレンシアオレンジフレーバー 0.1ml (上記を混合し水で100mLに調整)
【0086】実施例16 実施例15で製造したベース溶液を用いて、以下の配合
でオレンジ味の飲料を調製した。
【0087】 ベース溶液 40ml クエン酸 0.2g ブドウ糖果糖液糖 15g 乳清発酵液T−2 3g バレンシアオレンジフレーバー 0.1ml (上記を混合し水で100mLに調整)
【0088】比較例7 実施例15で製造したベース溶液を用いて、以下の配合
でオレンジ味の飲料を調製した。
【0089】 ベース溶液 40ml ブドウ糖果糖液糖 15g 乳清発酵液T−2 3g バレンシアオレンジフレーバー 0.1ml (上記を混合し水で100mLに調整)
【0090】試験例3 実施例13〜16及び試験例6〜7で製造した飲料の味
覚試験をした結果を第3表に示す。
【0091】
【表3】
【0092】第3表に示すように、比較例6と比較例7
は後味に顕著な苦味(エグミのようなもの)が感じられ
たが、実施例13〜16については後味の苦味が明らか
に低減されていた。
【0093】実施例17 グルコン酸とクエン酸で可溶
化したドロマイトを含有する清涼飲料 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを水50
mLに加え70℃に加温した後、50%グルコン酸を2
1.2gを加え30分間攪拌した。次いでクエン酸0.
78gを加え、70℃にて1時間攪拌してドロマイトを
溶解させた。濾過助剤による濾過を行った後、100m
Lに調整してドロマイト可溶化液を得た。得られた溶液
のpHは、3.9であった。このドロマイト溶液を使用
して下記の組成の清涼飲料を製造した。
【0094】 ドロマイト溶液 40mL ブドウ糖果糖液糖 9g プラムエキストラクト 10g コクヨカラメル色素 0.1g 梅酒エッセンス 0.1mL ウメフレーバー 0.1mL (上記を混合し水で100mLに調整)
【0095】実施例18 グルコン酸とリンゴ酸で可溶
化したドロマイトを含有する清涼飲料 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを水50
mLに加え70℃に加温した後、50%グルコン酸を1
7.0gを加え30分間攪拌した。次いでリンゴ酸2.
2gを加え、70℃にて1時間攪拌してドロマイトを溶
解させた。濾過助剤による濾過を行った後、100mL
に調整してドロマイト可溶化液を得た。得られた溶液の
pHは、3.9であった。このドロマイト溶液を使用し
て下記の組成の清涼飲料を製造した。
【0096】 ドロマイト溶液 40mL ブドウ糖果糖液糖 9g プラムエキストラクト 10g コクヨカラメル色素 0.1g 梅酒エッセンス 0.1mL ウメフレーバー 0.1mL (上記を混合し水で100mLに調整)
【0097】実施例19 乳酸とクエン酸で可溶化した
ドロマイトを含有する清涼飲料 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを水50
mLに加え70℃に加温した後、90%乳酸を7.0g
を加え30分間攪拌した。次いでクエン酸0.7gを加
え、70℃にて1時間攪拌してドロマイトを溶解させ
た。濾過助剤による濾過を行った後、100mLに調整
してドロマイト可溶化液を得た。得られた溶液のpH
は、3.9であった。このドロマイト溶液を使用して下
記の組成の清涼飲料を製造した。
【0098】 ドロマイト溶液 40mL ブドウ糖果糖液糖 9g 乳清発酵液T−2 3g バレンシアオレンジフレーバー 0.1mL (上記を混合し水で100mLに調整)
【0099】実施例20 乳酸とリンゴ酸で可溶化した
ドロマイトを含有する清涼飲料 ドロマイトFM(協和発酵工業社製)2.5gを水50
mLに加え70℃に加温した後、90%乳酸を6.0g
を加え30分間攪拌した。次いでリンゴ酸1.45gを
加え、70℃にて1時間攪拌してドロマイトを溶解させ
た。濾過助剤による濾過を行った後、100mLに調整
してドロマイト可溶化液を得た。得られた溶液のpH
は、3.9であった。このドロマイト溶液を使用して下
記の組成の清涼飲料を製造した。
【0100】 ドロマイト溶液 40mL ブドウ糖果糖液糖 15g 乳清発酵液T−2 3g バレンシアオレンジフレーバー 0.1mL (上記を混合し水で100mLに調整)
【0101】
【発明の効果】本発明によれば、α−オキシモノカルボ
ン酸もしくはその塩またはそれらの水溶液およびオキシ
ポリカルボン酸もしくはその塩またはそれらの水溶液を
併用することにより、ドロマイト溶液またはカルシウム
およびマグネシウム溶液を製造することができる。
【0102】該溶液は苦み等が軽減されており、該溶液
中のカルシウムおよびマグネシウムを長期に渡り安定的
に可溶化状態に保持することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B017 LC03 LK02 LK08 4B018 LB08 LE05 LE06 MD03 MD04 MD09 4G076 AA16 AA18 AB09 AB11 BC08 BF09 CA14 DA30

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドロマイトと、α−オキシモノカルボン
    酸もしくはその塩またはそれらの水溶液およびオキシポ
    リカルボン酸もしくはその塩またはそれらの水溶液とを
    混合することで得られるドロマイト溶液。
  2. 【請求項2】 溶液が、長期間保存してもドロマイトが
    溶解しており水難溶性または水不溶性の塩の白濁または
    沈殿が生じない溶液である請求項1記載の溶液。
  3. 【請求項3】 溶液が、苦みの軽減されている溶液であ
    る請求項1または2記載の溶液。
  4. 【請求項4】 水難溶性または水不溶性のカルシウム塩
    と水難溶性または水不溶性のマグネシウム塩との混合物
    と、α−オキシモノカルボン酸もしくはその塩またはそ
    れらの水溶液およびオキシポリカルボン酸もしくはその
    塩またはそれらの水溶液とを混合することで得られるカ
    ルシウムおよびマグネシウム溶液。
  5. 【請求項5】 溶液が、長期間保存しても水難溶性また
    は水不溶性のカルシウム塩と水難溶性または水不溶性の
    マグネシウム塩が溶解しており水難溶性または水不溶性
    の塩の白濁または沈殿が生じない溶液である請求項4記
    載の溶液。
  6. 【請求項6】 溶液が、苦みの軽減されている溶液であ
    る請求項4または5記載の溶液。
  7. 【請求項7】 α−オキシモノカルボン酸が、乳酸また
    はグルコン酸である請求項1〜6のいずれかに記載の溶
    液。
  8. 【請求項8】 オキシポリカルボン酸が、クエン酸また
    はリンゴ酸である請求項1〜7のいずれかに記載の溶
    液。
  9. 【請求項9】 溶液が、カルシウム1モルに対しマグネ
    シウムが0.1〜10モルが溶解している溶液である請
    求項1〜8のいずれかに記載の溶液。
  10. 【請求項10】 カルシウム1モルに対し、α−オキシ
    モノカルボン酸またはその塩が、1.2〜24モル、オ
    キシポリカルボン酸またはその塩が0.04〜16モル
    からなる請求項1〜9のいずれかに記載の溶液。
  11. 【請求項11】 溶液のpHが2〜7である請求項1〜
    10のいずれかに記載の溶液。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかの溶液を添
    加されたカルシウムおよびマグネシウムが強化された飲
    食品。
  13. 【請求項13】 飲食品が、液状またはゲル状である請
    求項12記載の飲食品。
  14. 【請求項14】 請求項1〜11のいずれかの溶液を、
    飲食品に添加することを特徴とするカルシウムおよびマ
    グネシウムが強化された飲食品の製造方法。
  15. 【請求項15】 飲食品が、液状またはゲル状である請
    求項14記載の製造方法。
  16. 【請求項16】 ドロマイトを、α−オキシモノカルボ
    ン酸もしくはその塩またはそれらの水溶液およびオキシ
    ポリカルボン酸もしくはその塩またはそれら水溶液に混
    合することを特徴とするドロマイト溶液の製造方法。
  17. 【請求項17】 溶液が、長期間保存してもドロマイト
    が溶解しており水難溶性または水不溶性の塩の白濁また
    は沈殿が生じない溶液である請求項16記載の製造方
    法。
  18. 【請求項18】 溶液が、苦みの軽減されている溶液で
    ある請求項16または17記載の製造方法。
  19. 【請求項19】 水難溶性または水不溶性のカルシウム
    塩と水難溶性または水不溶性のマグネシウム塩との混合
    物を、α−オキシモノカルボン酸もしくはその塩または
    それらの水溶液およびオキシポリカルボン酸もしくはそ
    の塩またはそれらの水溶液とを混合することを特徴とす
    るカルシウムおよびマグネシウムの溶液の製造方法。
  20. 【請求項20】 溶液が、長期間保存しても水難溶性ま
    たは水不溶性のカルシウム塩と水難溶性または水不溶性
    のマグネシウム塩が溶解しており水難溶性または水不溶
    性の塩の白濁または沈殿が生じない溶液である請求項1
    9記載の製造方法。
  21. 【請求項21】 溶液が、苦みの軽減されている溶液で
    ある請求項19または20記載の製造方法。
  22. 【請求項22】 α−オキシモノカルボン酸が、乳酸ま
    たはグルコン酸である請求項16〜21のいずれかに記
    載の溶液の製造方法。
  23. 【請求項23】 オキシポリカルボン酸が、クエン酸ま
    たはリンゴ酸である請求項16〜22のいずれかに記載
    の溶液の製造方法。
  24. 【請求項24】 溶液が、カルシウム1モルに対しマグ
    ネシウムが0.1〜10モルが溶解している溶液である
    請求項16〜23のいずれかに記載の溶液の製造方法。
  25. 【請求項25】 カルシウム1モルに対し、α−オキシ
    モノカルボン酸またはその塩が、1.2〜24モル、オ
    キシポリカルボン酸またはその塩が0.04〜16モル
    からなる請求項16〜24のいずれかに記載の溶液の製
    造方法。
  26. 【請求項26】 溶液のpHが2〜7である請求項16
    〜25のいずれかに記載の溶液の製造方法。
JP2001130958A 2000-04-28 2001-04-27 カルシウムおよびマグネシウム溶液及びそれを含有する飲食品並びにそれらの製造方法 Expired - Lifetime JP4245821B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001130958A JP4245821B2 (ja) 2000-04-28 2001-04-27 カルシウムおよびマグネシウム溶液及びそれを含有する飲食品並びにそれらの製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000128774 2000-04-28
JP2000-128774 2000-04-28
JP2001130958A JP4245821B2 (ja) 2000-04-28 2001-04-27 カルシウムおよびマグネシウム溶液及びそれを含有する飲食品並びにそれらの製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002010765A true JP2002010765A (ja) 2002-01-15
JP2002010765A5 JP2002010765A5 (ja) 2008-04-17
JP4245821B2 JP4245821B2 (ja) 2009-04-02

Family

ID=26591053

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001130958A Expired - Lifetime JP4245821B2 (ja) 2000-04-28 2001-04-27 カルシウムおよびマグネシウム溶液及びそれを含有する飲食品並びにそれらの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4245821B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004086883A1 (ja) * 2003-03-28 2004-10-14 Maruo Calcium Company Limited ドロマイト食品添加剤組成物、及びこれを含有する食品組成物
US10624879B2 (en) 2014-03-19 2020-04-21 Ferring International Center S.A. Liquid pharmaceutical composition
US11612592B2 (en) 2015-08-17 2023-03-28 Ferring B.V. Liquid formulations containing picosulfate and magnesium citrate

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004086883A1 (ja) * 2003-03-28 2004-10-14 Maruo Calcium Company Limited ドロマイト食品添加剤組成物、及びこれを含有する食品組成物
US10624879B2 (en) 2014-03-19 2020-04-21 Ferring International Center S.A. Liquid pharmaceutical composition
US11191753B2 (en) 2014-03-19 2021-12-07 Ferring International Center Sa. Liquid pharmaceutical composition
US11612592B2 (en) 2015-08-17 2023-03-28 Ferring B.V. Liquid formulations containing picosulfate and magnesium citrate

Also Published As

Publication number Publication date
JP4245821B2 (ja) 2009-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5851578A (en) Clear or translucent liquid beverage with souluble fiber and nutrients
US7713559B2 (en) Amorphous water-soluble calcium citrate salts and method of making and using same
JP2003510060A (ja) カルシウム/カルシウム−マグネシウム強化水、ジュース、飲料その他の液体食品
JP2006166927A (ja) カルシウム複合体及びそれらで強化した食品
JPH08187067A (ja) カルシウム補強飲料
WO1998042210A1 (fr) Compositions d'additif alimentaire en poudre et en coulis et compositions alimentaires les contenant
JP2002525091A (ja) 栄養性カルシウム源が補給された低酸性飲料
JP2001515019A (ja) 歯の侵食を抑制するための固形組成物
JP2508547B2 (ja) 苦味低減方法及び苦味低減化組成物
US6808726B2 (en) Manufacturing method of food additive composition and food composition containing the same
JP4245821B2 (ja) カルシウムおよびマグネシウム溶液及びそれを含有する飲食品並びにそれらの製造方法
JP3666094B2 (ja) カルシウム液剤、カルシウム飲料及びその製造方法
EP1444902B1 (en) Inorganic-particle-containing additive composition, process for producing the same, and food composition containing the additive composition
JP2930737B2 (ja) カルシウム強化食品およびその製造方法
EP1493454A1 (en) Biomaterials for nerve reconstruction and process for producing the same
GB2299992A (en) Complexes of magnesium and calcium
JPH11299454A (ja) ドロマイトの可溶化方法
JPH05103645A (ja) カルシウム強化飲料及びその製造法
JP3194672B2 (ja) カルシウムおよびマグネシウム経口補給剤、およびそれを配合してなる食品
JPH0313858B2 (ja)
JP2000014372A (ja) カルシウム強化飲料用分散剤、それを含有するカルシウム強化飲料および飲料用カルシウム強化剤
JPH104877A (ja) カルシウム強化コーヒー又は紅茶ホワイトナー
WO2024166929A1 (ja) ツバメの巣含有飲食品組成物
JPH1121123A (ja) 炭酸マグネシウム分散液の製造方法およびその分散液を含む飲料
JP2001275617A (ja) カルシウム及びマグネシム含有飲食品

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080303

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080303

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080910

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20081017

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081209

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090107

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4245821

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120116

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130116

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term