JPH11299454A - ドロマイトの可溶化方法 - Google Patents

ドロマイトの可溶化方法

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JPH11299454A
JPH11299454A JP10116934A JP11693498A JPH11299454A JP H11299454 A JPH11299454 A JP H11299454A JP 10116934 A JP10116934 A JP 10116934A JP 11693498 A JP11693498 A JP 11693498A JP H11299454 A JPH11299454 A JP H11299454A
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JP
Japan
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dolomite
magnesium
solution
calcium
acid
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JP10116934A
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English (en)
Inventor
Takeshi Kagasaki
武之 加賀崎
Minato Tabata
みなと 田端
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SANKYO FOODS KK
Original Assignee
SANKYO FOODS KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カルシウムとマグネシウムの炭酸塩鉱物であ
るドロマイトを可溶化することによって、食品への利用
の道をより広くする。 【解決手段】 ドロマイトを有機酸、特にクエン酸、D
L- リンゴ酸溶液に添加することによって溶液化が可能
となった。このドロマイト溶液を食品に添加することに
より、日本人にとって不足がちのカルシウムとマグネシ
ウムをバランスよく摂取することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カルシウムとマグ
ネシウムの炭酸塩鉱物であるドロマイトの食品への利用
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マグネシウムは、古来から豆腐、こん
ぶ、わかめ、ココア等の食品に豊富に含まれており、こ
れらを摂取することで1日に100ミリグラム以上のマ
グネシウムが人体に供給されていた。しかしながら最近
の食生活の変化と共に、マグネシウムの摂取量が減少す
る傾向が見られるようになった。マグネシウムは人体で
は主に骨に蓄えられており、血中のマグネシウムが減少
しても骨中のマグネシウムが動員されるところから、よ
ほどのひどいマグネシウム欠乏でないかぎり血中濃度は
低下しない。しかし、人体におけるマグネシウムの欠乏
は、生体の恒常性に影響を与る。
【0003】最近になって、有識者から日本人のマグネ
シウムの摂取量の不足が指摘されている。ミネラルのな
かでカルシウムの摂取不足は、骨粗鬆症をひきおこすと
ころから、厚生省の強力な指導もあって解消されつつあ
るが、マグネシウムの摂取不足は、まだ所要量すら定め
られておらず解消のめどはたってない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】マグネシウムの摂取を
食品の含有物としてではなく、マグネシウムそのものと
してのかたちで行うについては、いろいろな問題点を有
している。 例えば、酸化マグネシウムおよび炭酸マグ
ネシウムは、食品添加物として認められてはいるが、そ
の使用は食品の製造または加工に必要不可欠な場合に限
られ、他の用途への転用は難しい。塩化マグネシウム、
硫酸マグネシウムはその使用に規制はないが苦味を有し
ており直接の摂取は無理であり、まして高濃度の飲料
化、食品化は困難である。グルタミン酸マグネシウムは
調味料であるグルタミン酸ナトリウムの代替品であり、
これもまた高含有の飲料用、食品用にはなり難い。
【0005】本発明者は、長年ミネラル強化食品の検討
を行っており、その一つとしてドロマイト(炭酸カルシ
ウム・マグネシウム)に注目してきた。ドロマイトは天
然物であって日本では苦灰石(くか石)と呼ばれ、カル
シウムとマグネシウムの含量はカルシウムが20.5〜
22.7%、マグネシウムは12.4〜13.6%であ
りその比率がほぼ2:1である。厚生省が推奨する日本
人の栄養所要量の目標値では、カルシウムとマグネシウ
ムの摂取量は、健康維持のためには重量比でほぼ2:1
が望ましいとされており、このドロマイトは、まさにカ
ルシウムとマグネシウムの摂取には好適なものと言え
る。
【0006】ドロマイトは、無味無臭の白色微粉末であ
って、マグネシウム化合物に特有の苦味やえぐみ、炭酸
カルシウムにあるチョーク味やざらつきがない。従っ
て、食品に添加しても味や品質に悪影響を及ぼさない。
欧米では、その特徴から、むかしからミネラルサプリメ
ントとして使用されている。わが国においても、最近に
なってパン、ビスケット、うどん等に使用されている
が、他のミネラル類とは異なり、殆ど味に影響を与えな
い。特に苦みは全くと言ってよい程感じられず、食品素
材としては好適なものある。
【0007】ただ、ドロマイトは水に添加した場合、微
粉末であるため懸濁するが溶解はしない。ドロマイトの
溶液化ができればカルシウムと共にマグネシウムの補給
が可能な液剤ができ、飲料の他ジャム、ゼリ一、飴等へ
の配合や、調味酢、ドレッシングの原料等への使用可能
となるところから、溶液化の検討を行った。
【0008】
【課題を解決するための手段】ドロマイトの溶液化の検
討を、食品添加物として認められている各種の酸につい
て行ったところ、ある種の有機酸に溶解することが判明
した。そこで各種の有機酸のうち飲料として好ましい味
をだし、多く使用されているクエン酸、DL-リンゴ
酸、L−酒石酸、アジピン酸、L- アスコルビン酸、グ
ルコノデルタラクトンを選び、これらの酸の溶液への溶
解度を調べ、またその味も調べた。その結果を表1に示
す。
【0009】
【表1】
【0010】 〇:溶解する △:少し沈殿を生ずる ×:全く溶解しない この試験の結果、ドロマイトはアジピン酸、クエン酸、
DL- リンゴ酸に溶解するが、L- 酒石酸には一旦溶け
るが後から沈殿を生じ、L- アスコルビン酸には溶解す
るものの黄色に着色する。なお、グルコノラクトンはL
−酒石酸よりはよく溶けるものの、やはり完全には溶解
しなかった。これらのドロマイトを完全に溶解したアジ
ピン酸、クエン酸、およびDL- リンゴ酸溶液につい
て、パネラー10名(男子7名女子3名)により行った
味覚テストでは、全員がアジピン酸に溶解した液に苦み
を感じ、アジピン酸溶液では飲料に適さないことが判明
した。一方クエン酸、DL- リンゴ酸への溶液について
は全員が容認できる味と答えた。したがって以後この二
つの有機酸について検討を進めることにした。
【0011】表1からドロマイト1gを100ml中に
溶解するためには、5%クエン酸溶液あるいは3%DL
- リンゴ酸溶液が必要な事がわかった。しかしこの1%
のドロマイト溶液では、カルシウム含量は約2.16m
g/ml、マグネシウム含量は約1.3mg/mlにし
かならず、飲料原料として考えた場合、もっと高濃度に
溶解することが望ましい。そこで表1の結果を参考にし
て、ドロマイトの高濃度溶液化を検討したところ、実際
的な使用濃度であるDL- リンゴ酸20%溶液100m
lおよびクエン酸25%溶液100mlにドロマイトが
それぞれ5gまで溶解した。
【0012】実用面を考えた場合、有機酸単独の溶液で
は旨味にかける欠点がある。実際に市販の飲料水では、
複数の有機酸を使用するのが大多数である。そこで、D
L-リンゴ酸とクエン酸の混合液でドロマイトの溶解性
を検討したところ、クエン酸15%およびDL- リンゴ
酸20%を含む100mlの溶液にドロマイト9gが溶
解した。その状況を表2に示す。
【0013】
【表2】
【0014】 〇:溶解する ×:全く溶解しない 以上の結果をふまえ、飲み易さも考慮した飲料化の試験
およびジャムへの添加の試験を実施した。その詳細を実
施例で説明する。
【0015】
【実施例】[実施例1]5%クエン酸溶液500ml中
にドロマイト5gを添加し、攪拌したところ完全に溶解
した。このドロマイト溶液100mlを水道水200m
lで希釈し砂糖24g、レモンエッセンス3滴を加えよ
く攪拌し、冷蔵庫で冷却した。本液コップ一杯(200
ml)には、マグネシウム82.7〜90.7mg カ
ルシウム137〜151.3mgが溶解している計算に
なる。
【0016】パネラー全員が酸味はきついものの、苦味
は気にならず飲料になるとの答えであった。
【0017】[実施例2]3%DL- リンゴ酸溶液50
0ml中にドロマイト5gを添加し、攪拌したところ完
全に溶解した。このドロマイト溶液100mlを水道水
200mlで希釈し砂糖16g、レモンエッセンス3滴
を加えよく攪拌し、冷蔵庫で冷却した。本液コップー林
(200ml)には、マグネシウム124〜136mg
カルシウム205〜227mgが溶解している計算に
なりカルシウムについては略、牛乳一本並の摂取量とな
る。味については、パネラー全員が酸味は多少きついも
のの苦味は気にならず飲科になるとの答えであった。
【0018】[実施例3]クエン酸、DL- リンゴ酸の
両方の酸が溶解している液への溶解を試みた。
【0019】クエン酸20%、DL- リンゴ酸5%の溶
液500mlにドロマイト25gを加え攪拌し溶解し
た。この溶液100mlを水道水900mlで希釈し砂
糖80g、レモンエッセンス5滴を加え攪拌溶解後冷蔵
庫で冷却した。本液コップ一杯(200ml)には、マ
グネシウム124〜136mgカルシウム205〜22
7mg含有している計算になり、カルシウムについて
は、ほぼ、牛乳一本並の摂取量となる。本飲料について
は、パネラー全員が味がまろやかで大変飲み易いとの評
であった。
【0020】[実施例4]水洗した苺300gを琺瑯び
きの鍋に入れ、砂糖240gをまぶして放置、砂糖が溶
けたところで、クエン酸10%、DL- リンゴ酸15%
の溶液50mlにドロマイト3gを溶解したものを加え
て加熱し、徐々に煮詰めて345gのジャムを得た。こ
のジャムは透明感があり、酸味も程々で苦みも無く美味
であった。なお、このジャム100g中にはマグネシウ
ム107.8〜118.3mgカルシウム178.3〜
197.4mg含有している計算になる。
【0021】[実施例5]クエン10%酸、DL- リン
ゴ酸15%の溶液100mlにドロマイト6gを溶解し
たものに、食酢(ミツカン穀物酢)300mlを合わ
せ、調味酢とした。酢のカドがとれ、透明なまろやかな
酢となつた。本品100mlには、マグネシウム186
〜200mg カルシウム307.5〜340.5mg
含有している計算になる。
【0022】[実施例6]実施例5で調製した調味酢1
95mlに食塩8gを溶解た後、胡椒2gを加えサラダ
油325mlを加えてよく振り混ぜ、サラダドレッシン
グとした。本品の酢の味がきつくなく、果物酢を使用し
た様なドレッシングになった。
【0023】
【発明の効果】 ドロマイトを有機酸によって溶液化す
ることにより、カルシウムと共にマグネシウムを食品を
とうして摂取することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12J 1/00 A23L 2/00 F

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドロマイトに有機酸を添加することによ
    る、ドロマイトの可溶化方法。
  2. 【請求項2】 有機酸がクエン酸、DL- リンゴ酸であ
    る請求項1記載のドロマイトの可溶化方法
  3. 【請求項3】 請求項1および2記載の可溶化したドロ
    マイトを含んだ食品。
JP10116934A 1998-04-27 1998-04-27 ドロマイトの可溶化方法 Pending JPH11299454A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000125749A (ja) * 1998-10-27 2000-05-09 Murakashi Sekkai Kogyo Kk パン類食品添加剤
JP2020048444A (ja) * 2018-09-25 2020-04-02 サッポロビール株式会社 アルコール飲料、アルコール飲料の製造方法、及び、カド低減方法
US10624879B2 (en) 2014-03-19 2020-04-21 Ferring International Center S.A. Liquid pharmaceutical composition
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