JP2002010400A - 音響装置 - Google Patents

音響装置

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JP2002010400A
JP2002010400A JP2000186619A JP2000186619A JP2002010400A JP 2002010400 A JP2002010400 A JP 2002010400A JP 2000186619 A JP2000186619 A JP 2000186619A JP 2000186619 A JP2000186619 A JP 2000186619A JP 2002010400 A JP2002010400 A JP 2002010400A
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speaker
audio signal
signal
channel signal
sound source
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JP2000186619A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Oikami
博 大井上
Shinichi Maru
真一 丸
Junichi Usui
純一 臼井
Toshihiko Konno
利彦 今野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
    • H04S1/00Two-channel systems
    • H04S1/002Non-adaptive circuits, e.g. manually adjustable or static, for enhancing the sound image or the spatial distribution
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R2499/00Aspects covered by H04R or H04S not otherwise provided for in their subgroups
    • H04R2499/10General applications
    • H04R2499/13Acoustic transducers and sound field adaptation in vehicles

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Stereophonic System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】スピーカから音声信号に応じた再生音を得るに
あたり、聴取者が実際のスピーカの位置より前方かつ上
方に仮想音源位置を認識できる状態を、比較的簡単でコ
ストの嵩みを抑制できる回路構成をもって得ることがで
きるものとなす。 【解決手段】左右スピーカ12,13に加えて、可変減
衰器22,26,LPF23,27及び差動増幅器2
1,25を備え、LPF23,27の夫々の遮断周波数
が2キロヘルツ以上で6キロヘルツ以下に選定されるも
とで、可変減衰器22,26の夫々における音声信号に
ついての減衰量が、聴取者にとって左右スピーカ12,
13の夫々の位置より前方かつ上方に左右仮想音源位置
が認識されることになる状態を設定すべく選定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願の特許請求の範囲に記載
された発明は、音声信号に所定の信号処理を施してスピ
ーカに供給し、そのスピーカを音源として音声信号に応
じた再生音を得る音響装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の音響装置を用いて音楽,講話等を
内容とする再生音を得るにあたっては、再生音を聴取す
る者(聴取者:リスナ)にとってその再生音が発せられ
る音源の位置が自らの前方にある状況が、通常望まれ
る。このことは、音場内に入った聴取者は、特別な意図
を持って行動する、あるいは、位置あるいは向きについ
て制約を受けるという状態にない限り、通常、ごく自然
に、その音場を形成している音の音源が自らの前方とな
る位置及び向きをとる、という日常的な事柄からも理解
されるところである。
【0003】それゆえ、例えば、音声信号をスピーカに
供給して得られる再生音によって音楽を鑑賞するという
ような場合、格別な画像あるいは映像を伴わない場合に
あっても、聴取者が音源を形成するスピーカに、あるい
は、斯かるスピーカが複数個用いられる場合には主たる
スピーカに向き合うことになる状況とされるようなレイ
アウトが設定される。このようにされることにより、聴
取者は、心理的な落着きと安定感とを得ることができ
る。
【0004】また、音源の高さ位置についても、聴取者
との関係にあっては、通常、音源がおおよそ聴取者の目
の高さ付近に配される状況が望まれる。即ち、音源と聴
取者との間における高さ位置関係にあっては、音源が聴
取者の目の高さ付近に置かれることが、聴取者に心理的
な落着きと安定感とを与えることに貢献することとな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなもとで、様
々な音響装置を用いてスピーカによる再生音を得るにあ
たり、聴取者がその位置,向き,姿勢等について制約を
受けた状況におかれることも少なくない。そして、その
際には、聴取者は、止むを得ず、音源を形成するスピー
カの位置が、自らの前方に無い状況、あるいは、自らの
目の高さから著しく外れたところとされる状況に置かれ
ることになる。
【0006】例えば、車両の車室内において車両に搭載
された音響装置(車載音響装置)による再生音を聴取す
る場合、聴取者、即ち、運転者を含む車両の乗員は、通
常、座席に着座した姿勢を維持する状態におかれ、しか
も、座席の位置及び向きは、多少の調整はできるにして
も、基本的には制約されたものとされ、従って、乗員
は、その位置,向き,姿勢等について制約を受けた状況
のもとで、車載音響装置による再生音を聴取することに
なる。このようなもとで、車両には、多種多様な装備品
が車体内スペースの有効利用を最大限に図って組み込ま
れることもあって、車載音響装置については、その主要
構成部分が車室前方のダッシュボード部あるいはコンソ
ール部等に組み込まれ、それに配線を通じて接続された
スピーカが、例えば、車体の左右に配される左右ドアの
夫々の下方部分等に組み込まれるものとされることが多
い。
【0007】このようにして、例えば、左右ドアの夫々
の下方部分等に埋め込まれたスピーカは、車両の乗員の
前方には位置せず、また、乗員の目の高さから著しく外
れた位置をとることになる。従って、車両の乗員、少な
くとも車両の運転席もしくは助手席に着座した乗員は、
スピーカによって形成される音源が、自らの側方もしく
は後方における、目の高さから著しく外れた下方に位置
する状況のもとで、車載音響装置による再生音を聴取せ
ざるを得ないことになる。
【0008】従来、例えば、特開平5−316599号
公報にも示される如くに、再生音を発するスピーカが実
際の音源を形成するもとで、聴取者にとっては、スピー
カからの再生音が、恰もスピーカの位置とは異なった位
置、例えば、前方の位置に配された音源から得られる如
くに聞こえるようになすこと、即ち、聴取者が、スピー
カの位置とは異なった位置に仮想音源を認識できるよう
にすることが提案されている。このような従来の提案
が、都合良く車載音響装置に適用されることになれば、
上述の車載音響装置に関わる問題を解消することも可能
であると考えられる。
【0009】しかしながら、上述の従来の提案を実現す
るにあたっては、スピーカに供給する音声信号に所定の
処理を施すための、特性を選択することができる補正フ
ィルタを含んだ回路構成が必要とされるが、このような
回路構成は、回路規模の増大とコストの相当な増大とを
まねくものとなってしまう。それゆえ、斯かる従来の提
案を車載音響装置に都合良く適用することは、実際にあ
たって困難を伴うことになる。
【0010】斯かる点に鑑み、本願の特許請求の範囲に
記載された発明は、音声信号に所定の信号処理を施して
スピーカ手段に供給し、スピーカ手段から音声信号に応
じた再生音を得るにあたり、その再生音を聴取する聴取
者が実際のスピーカ手段の位置より前方かつ上方に仮想
音源位置を認識できる状態を、比較的簡単でコストの嵩
みを抑制できる回路構成をもって得ることができ、車載
音響装置とされるに好適な音響装置を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願の特許請求の範囲に
おける請求項1から請求項5までのいずれかに記載され
た発明に係る音響装置は、第1の音声信号が供給されて
その第1の音声信号を減衰させることができる減衰手段
と、減衰手段から得られる第2の音声信号が供給されて
その第2の音声信号の高域成分を低減させる低域通過フ
ィルタ手段と、第1の音声信号と低域通過フィルタ手段
から得られる第3の音声信号とが供給され、第1の音声
信号と第3の音声信号との差に応じた第4の音声信号を
形成する差動増幅手段と、差動増幅手段から得られる第
4の音声信号が供給されるスピーカ手段とを備えて構成
される。そして、このようなもとで、低域通過フィルタ
手段の遮断周波数が2キロヘルツ以上で6キロヘルツ以
下に選定されるとともに、減衰手段における第1の音声
信号についての減衰量が、スピーカ手段から発せられる
音を聴取する聴取者にとってスピーカの位置より前方か
つ上方に仮想音源位置が認識されることになる状態を設
定すべく選定される。
【0012】特に、本願の特許請求の範囲における請求
項3から請求項5までのいずれかに記載された発明に係
る音響装置は、減衰手段が、第1の音声信号として左チ
ャンネル信号及び右チャンネル信号を含んだステレオ音
声信号が供給され、左チャンネル信号及び右チャンネル
信号の夫々を減衰させて、減衰せしめられた左チャンネ
ル信号及び右チャンネル信号を含む第2の音声信号を形
成することができ、低域通過フィルタ手段が、第2の音
声信号に含まれる左チャンネル信号及び右チャンネル信
号の夫々の高域成分を低減させて、高域成分が低減せし
められた左チャンネル信号及び右チャンネル信号を含む
第3の音声信号を形成し、差動増幅手段が、第1の音声
信号に含まれる左チャンネル信号と第3の音声信号に含
まれる左チャンネル信号との差に応じた左チャンネル差
信号、及び、第1の音声信号に含まれる右チャンネル信
号と第3の音声信号に含まれる右チャンネル信号との差
に応じた右チャンネル差信号を含む第4の音声信号を形
成し、スピーカ手段が第4の音声信号に含まれる左チャ
ンネル差信号及び右チャンネル差信号が、夫々供給され
る左スピーカ及び右スピーカとを含むものとされて、構
成される。そして、このようなもとで、減衰手段におけ
る左チャンネル信号及び右チャンネル信号の夫々につい
ての減衰量が、左スピーカ及び右スピーカの夫々から発
せられる音を聴取する聴取者にとって左スピーカ及び右
スピーカの夫々の位置より前方かつ上方に左仮想音源位
置及び右仮想音源位置が認識されることになる状態を設
定すべく選定される。
【0013】上述の如くの本願の特許請求の範囲におけ
る請求項1から請求項5までのいずれかに記載された発
明に係る音響装置にあっては、第4の音声信号が供給さ
れるスピーカ手段から、第1の音声信号に応じた再生音
が発せられる。そして、低域通過フィルタ手段の遮断周
波数が2キロヘルツ以上で6キロヘルツ以下に選定され
たもとで、減衰手段における第1の音声信号についての
減衰量が選定されることにより、スピーカ手段から発せ
られる音を聴取する聴取者にとってスピーカ手段の位置
より前方かつ上方に仮想音源位置が認識されることにな
る状態が設定される。
【0014】このような聴取者にとってスピーカ手段の
位置より前方かつ上方に仮想音源位置が認識されること
になる状態は、第4の音声信号が供給されるスピーカ手
段に加えて、供給される第1の音声信号を減衰させるこ
とができる減衰手段,減衰手段から得られる第2の音声
信号の高域成分を低減させる低域通過フィルタ手段、及
び、第1の音声信号と低域通過フィルタ手段から得られ
る第3の音声信号との差に応じた第4の音声信号を形成
する差動増幅手段を含んだ回路構成が設けられることに
よって得られる。斯かる回路構成は、比較的簡単であっ
て、コストが嵩まないもの、あるいは、嵩むとしても極
めて僅かであるものとされる。
【0015】従って、本願の特許請求の範囲における請
求項1から請求項5までのいずれかに記載された発明に
係る音響装置によれば、第1の音声信号に所定の信号処
理を施して第4の音声信号を形成し、それをスピーカ手
段に供給してスピーカ手段から第1の音声信号に応じた
再生音を得るにあたり、その再生音を聴取する聴取者が
実際のスピーカ手段の位置より前方かつ上方に仮想音源
位置を認識できる状態を、比較的簡単でコストの嵩みを
抑制できる回路構成をもって得ることができることにな
る。それゆえ、本願の特許請求の範囲における請求項1
から請求項5までのいずれかに記載された発明に係る音
響装置は、車載音響装置とされるに好適である。
【0016】特に、本願の特許請求の範囲における請求
項3から請求項5までのいずれかに記載された発明に係
る音響装置にあっては、第1の音声信号が左チャンネル
信号及び右チャンネル信号を含んだステレオ音声信号と
され、それに伴って、スピーカ手段が左スピーカ及び右
スピーカとを含むものとされるもとで、左スピーカから
の再生音及び右スピーカからの再生音を聴取する聴取者
が実際の左スピーカ及び右スピーカの夫々の位置より前
方かつ上方に左仮想音源位置及び右仮想音源位置を認識
できる状態が、減衰手段,低域通過フィルタ手段及び差
動増幅手段を含んだ、比較的簡単でコストの嵩みを抑制
できる回路構成によって得られることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本願の特許請求の範囲に
おける請求項1から請求項5までのいずれかに記載され
た発明に係る音響装置の一例を示す。
【0018】この例は、左チャンネル信号と右チャンネ
ル信号とを含んだステレオ音声信号に応じた再生音を得
る車載音響装置を成すものとされている。それゆえ、左
チャンネル信号SLと右チャンネル信号SRとを含んだ
ステレオ音声信号(第1の音声信号)を送出する音声信
号発生部11を備え、さらに、左チャンネル信号SLに
応じた再生音を発する左スピーカ12と右チャンネル信
号SRに応じた再生音を発する右スピーカ13とを含ん
だスピーカ手段を備えている。
【0019】左スピーカ12及び右スピーカ13は、例
えば、図2及び図3に示される如くに、車両の車体14
に設けられた左ドア15及び右ドア16の各々の下方部
分に夫々組み込まれる。このように設置された左スピー
カ12及び右スピーカ13は、それらから発せられる再
生音を聴取する聴取者となる、車両に装備された運転席
に着座した運転者17にとって、その左側方であって目
の高さから著しく外れた下方の位置、及び、その右側方
であって目の高さから著しく外れた下方の位置に夫々配
されていることになる。
【0020】図1に示される例において、音声信号発生
部11からの左チャンネル信号SLは、差動増幅器21
(差動増幅手段)における一対の入力端の一方に供給さ
れるとともに、可変減衰器22(可変減衰手段)に供給
される。可変減衰器22は、左チャンネル信号SLを設
定された減衰量をもって減衰させ、減衰せしめられた左
チャンネル信号SL’(第2の音声信号)を形成して、
それを低域通過フィルタ(LPF)23(低域通過フィ
ルタ手段)に供給する。
【0021】LPF23は、その遮断周波数(fc)が
2キロヘルツ(kHz)以上であって6キロヘルツ以下
の特定周波数、例えば、4キロヘルツに選定される。そ
して、LPF23は、左チャンネル信号SL’の高域成
分、例えば、4キロヘルツより高い周波数を有した高域
成分を低減させ、高域成分が低減された左チャンネル信
号SLL(第3の音声信号)を形成して、それを差動増
幅器21における一対の入力端の他方に供給する。
【0022】差動増幅器21は、音声信号発生部11か
らの左チャンネル信号SLとLPF23からの高域成分
が低減された左チャンネル信号SLLとの差を、左チャ
ンネル信号SLから左チャンネル信号SLLを減じる演
算によって求め、左チャンネル信号SLと左チャンネル
信号SLLとの差に応じた左チャンネル差信号SLX
(第4の音声信号)を形成し、それを出力増幅部24に
供給する。
【0023】このようにして差動増幅器21から得られ
る左チャンネル差信号SLXは、そのレベル−周波数特
性が、LPF23の遮断周波数が4キロヘルツに選定さ
れたもとにおいて、例えば、図4の特性図にあらわされ
る曲線a,b,c及びdによって示される如くの、高域
のゲインが低域のゲインより大となるものとされる。図
4に示される特性図にあって、曲線a,b,c及びd
は、可変減衰器22における左チャンネル信号SLに対
する減衰量に応じて得られ、可変減衰器22における左
チャンネル信号SLに対する減衰量が増大するに従って
曲線a→曲線b→曲線c→曲線dと変化していく。
【0024】出力増幅部24は、左チャンネル差信号S
LXを電力増幅し、増幅された左チャンネル差信号SL
Oとして、左スピーカ12に供給する。それにより、左
スピーカ12からは、左チャンネル差信号SLOに基づ
く再生音、従って、左チャンネル信号SLに応じた再生
音が発せられる。
【0025】一方、音声信号発生部11からの右チャン
ネル信号SRは、差動増幅器25(差動増幅手段)にお
ける一対の入力端の一方に供給されるとともに、可変減
衰器26(可変減衰手段)に供給される。可変減衰器2
6は、右チャンネル信号SRを設定された減衰量をもっ
て減衰させ、減衰せしめられた右チャンネル信号SR’
(第2の音声信号)を形成して、それを低域通過フィル
タ(LPF)27(低域通過フィルタ手段)に供給す
る。
【0026】LPF27も、その遮断周波数が2キロヘ
ルツ以上であって6キロヘルツ以下の特定周波数、例え
ば、4キロヘルツに選定される。そして、LPF27
は、右チャンネル信号SR’の高域成分、例えば、4キ
ロヘルツより高い周波数を有した高域成分を低減させ、
高域成分が低減された右チャンネル信号SRL(第3の
音声信号)を形成して、それを差動増幅器25における
一対の入力端の他方に供給する。
【0027】差動増幅器25は、音声信号発生部11か
らの右チャンネル信号SRとLPF27からの高域成分
が低減された右チャンネル信号SRLとの差を、右チャ
ンネル信号SLから右チャンネル信号SRLを減じる演
算によって求め、右チャンネル信号SRと右チャンネル
信号SRLとの差に応じた右チャンネル差信号SRX
(第4の音声信号)を形成し、それを出力増幅部28に
供給する。
【0028】このようにして差動増幅器25から得られ
る右チャンネル差信号SRXも、そのレベル−周波数特
性が、LPF27の遮断周波数が4キロヘルツに選定さ
れたもとにおいて、例えば、図4の特性図にあらわされ
る曲線a,b,c及びdによって示される如くの、高域
のゲインが低域のゲインより大となるものとされる。図
4に示される特性図にあって、曲線a,b,c及びd
は、可変減衰器26における右チャンネル信号SRに対
する減衰量に応じて得られ、可変減衰器26における右
チャンネル信号SRに対する減衰量が増大するに従って
曲線a→曲線b→曲線c→曲線dと変化していく。
【0029】出力増幅部28は、右チャンネル差信号S
RXを電力増幅し、増幅された右チャンネル差信号SR
Oとして、右スピーカ13に供給する。それにより、右
スピーカ13からは、右チャンネル差信号SROに基づ
く再生音、従って、右チャンネル信号SRに応じた再生
音が発せられる。
【0030】前述の如くに、差動増幅器21から得られ
る左チャンネル差信号SLXが、そのレベル−周波数特
性が、例えば、図4の特性図にあらわされる曲線a,
b,c及びdによって示される如くの、高域のゲインが
低域のゲインより大となるものとされることにより、左
スピーカ12から発せられる左チャンネル信号SLに応
じた再生音を聴取する聴取者である、例えば、車両の運
転者17が、左スピーカ12から発せられる再生音を、
恰も図2及び図3に示される実際の左スピーカ12の位
置より前方かつ上方に配された音源から得られる音の如
くに聴取する状態とされる。即ち、左スピーカ12から
発せられる左チャンネル信号SLに応じた再生音を聴取
する聴取者である車両の運転者17にとって、図2及び
図3に示される実際の左スピーカ12の位置より前方か
つ上方に左仮想音源位置が認識されることになる状態が
設定されるのである。
【0031】斯かるもとで聴取者である車両の運転者1
7により認識される左仮想音源位置は、可変減衰器22
における左チャンネル信号SLについての減衰量の設定
により、例えば、図2及び図3において車両におけるダ
ッシュボード部上の位置12’として示される如くに、
運転者17の左側前方であって運転者17の目の高さに
近い位置とされる。このような左仮想音源位置12’、
特に、その高さは、可変減衰器22における左チャンネ
ル信号SLについての減衰量が変えられるとき、それに
応じて容易に調整される。
【0032】また、差動増幅器25から得られる右チャ
ンネル差信号SRXが、そのレベル−周波数特性が、例
えば、図4の特性図にあらわされる曲線a,b,c及び
dによって示される如くの、高域のゲインが低域のゲイ
ンより大となるものとされることにより、右スピーカ1
3から発せられる右チャンネル信号SRに応じた再生音
を聴取する聴取者である、例えば、車両の運転者17
が、右スピーカ13から発せられる再生音を、恰も図2
及び図3に示される実際の右スピーカ13の位置より前
方かつ上方に配された音源から得られる音の如くに聴取
する状態とされる。即ち、右スピーカ13から発せられ
る右チャンネル信号SRに応じた再生音を聴取する聴取
者である車両の運転者17にとって、図2及び図3に示
される実際の右スピーカ13の位置より前方かつ上方に
右仮想音源位置が認識されることになる状態が設定され
るのである。
【0033】斯かるもとで聴取者である車両の運転者1
7により認識される右仮想音源位置は、可変減衰器26
における右チャンネル信号SRについての減衰量の設定
により、例えば、図2及び図3において車両におけるダ
ッシュボード部上の位置13’として示される如くに、
運転者17の前方であって運転者17の目の高さに近い
位置とされる。このような右仮想音源位置13’、特
に、その高さは、可変減衰器26における右チャンネル
信号SRについての減衰量が変えられるとき、それに応
じて容易に調整される。
【0034】このようにして、図1に示される例におい
ては、左スピーカ12及び右スピーカ13が、図2及び
図3に示される如くに、それらから発せられる再生音を
聴取する聴取者となる、車両に装備された運転席に着座
した運転者17にとって、その左側方であって目の高さ
から著しく外れた下方の位置、及び、その右側方であっ
て目の高さから著しく外れた下方の位置に夫々配された
状況にあって、LPF23及びLPF27の夫々の遮断
周波数が2キロヘルツ以上で6キロヘルツ以下の特定の
周波数、例えば、4キロヘルツに選定されたもとで、可
変減衰器22における左チャンネル信号SLについての
減衰量及び可変減衰器26における右チャンネル信号S
Rについての減衰量が選定されることにより、聴取者で
ある運転者17にとって、図2及び図3に示される如く
に、実際の左スピーカ12の位置より前方かつ上方に左
右仮想音源位置12’が認識されるとともに、実際の右
スピーカ13の位置より前方かつ上方に右仮想音源位置
13’が認識されることになる状態が設定される。
【0035】斯かる際、図5に示される如くに、左スピ
ーカ12から聴取者である運転者17の左耳までの頭部
音響伝達関数を ALL(z) ; 左スピーカ12から聴取者
である運転者17の右耳までの頭部音響伝達関数を ALR
(z) ; 右スピーカ13から聴取者である運転者17の
左耳までの頭部音響伝達関数を ARL(z) ; 右スピーカ
13から聴取者である運転者17の右耳までの頭部音響
伝達関数を ARR(z) ;左仮想音源位置12’から聴取者
である運転者17の左耳までの頭部音響伝達関数を BLL
(z) ; 左仮想音源位置12’から聴取者である運転者
17の右耳までの頭部音響伝達関数を BLR(z) ; 右仮
想音源位置13’から聴取者である運転者17の左耳ま
での頭部音響伝達関数を BRL(z) ; 右仮想音源位置1
3’から聴取者である運転者17の右耳までの頭部音響
伝達関数を BRR(z) として、可変減衰器22における左
チャンネル信号SLについての減衰量及び可変減衰器2
6における右チャンネル信号SRについての減衰量は、
左スピーカ12に供給される左チャンネル差信号SLO
が下記の数5に示される式によってあらわされるものと
なるとともに、右スピーカ13に供給される右チャンネ
ル差信号SROが下記の数6に示される式によってあら
わされるものとなるように選定される。
【0036】
【数5】SLO = ( L×ARR(z)− R×ARL(z) )/( ALL(z)
×ARR(z)−ALR(z)×ARL(z) )
【0037】
【数6】SR0 = ( R×ALL(z)− L×ALR(z) )/( ALL(z)
×ARR(z)−ALR(z)×ARL(z) )
【0038】但し、数5及び数6において、L及びR
は、左チャンネル信号SL及び右チャンネル信号SRを
含んだ下記の数7及び数8により示される式によってあ
らわされるものである。
【0039】
【数7】L = SL×BLL + SR×BRL
【0040】
【数8】R = SL×BLR + SR×BRR
【0041】このように可変減衰器22における左チャ
ンネル信号SLについての減衰量及び可変減衰器26に
おける右チャンネル信号SRについての減衰量の夫々が
選定されることにより、左スピーカ12及び右スピーカ
13が、図2及び図3に示される如くに、聴取者である
運転者17にとって、その左側方であって目の高さから
著しく外れた下方の位置、及び、その右側方であって目
の高さから著しく外れた下方の位置に夫々配されたもと
で、聴取者である運転者17にとって実際の左スピーカ
12の位置より前方かつ上方に左仮想音源位置12’が
認識されるとともに、実際の右スピーカ13の位置より
前方かつ上方に右仮想音源位置13’が認識されること
になる状態が設定されるのである。そして、可変減衰器
22における左チャンネル信号SLについての減衰量及
び可変減衰器26における右チャンネル信号SRについ
ての減衰量が変えられることにより、聴取者である運転
者17により認識される左仮想音源位置12’及び右仮
想音源位置13’が調整される。その際、特に、左仮想
音源位置12’及び右仮想音源位置13’の夫々の高さ
の調整を容易に行えることになる。
【0042】図6は、図1における可変減衰器22,L
PF23及び差動増幅器21を含む部分、及び、可変減
衰器26,LPF27及び差動増幅器25を含む部分の
夫々の具体回路構成例を示す。この図6に示される具体
回路構成例にあっては、可変抵抗器31を含む部分32
によって可変減衰器22もしくは可変減衰器26が形成
され、演算増幅器33を含む部分34によってLPF2
3もしくはLPF27が形成され、演算増幅器35を含
む部分36によって差動増幅器21もしくは差動増幅器
25が形成されている。なお、部分36にあっては、左
チャンネル信号SLもしくは右チャンネル信号SRを演
算増幅器35の一対の入力端の一方に供給する抵抗器3
7と左チャンネル信号SLLもしくは右チャンネル信号
SRLを演算増幅器35の一対の入力端の他方に供給す
る抵抗器38とについての、抵抗値の比を変化させるこ
とにより、部分36における、左チャンネル信号SLと
左チャンネル信号SLLとの差、もしくは、右チャンネ
ル信号SRと右チャンネル信号SRLとの差を変化させ
ることができる。それにより、可変抵抗器31を含む部
分32によって形成される可変減衰器22もしくは可変
減衰器26における減衰量を変化させた場合と同様に、
左仮想音源位置12’もしくは右仮想音源位置13’に
ついての、例えば、高を調整することが可能とされる。
【0043】このような図1における可変減衰器22,
LPF23及び差動増幅器21を含む部分、及び、可変
減衰器26,LPF27及び差動増幅器25を含む部分
の夫々は、構成が比較的簡単であって、低コストをもっ
て得ることができるものである。それゆえ、図1に示さ
れる例にあっては、左スピーカ12からの左チャンネル
信号SLに応じた再生音及び右スピーカ13からの右チ
ャンネル信号SRに応じた再生音を聴取する聴取者であ
る運転者17が、実際の左スピーカ12及び右スピーカ
13の夫々の位置より前方かつ上方に左仮想音源位置1
2’及び右仮想音源位置13’を認識できる状態を、可
変減衰器22及び26,LPF23及び27、及び、差
動増幅器21及び25を含んだ、比較的簡単でコストの
嵩みを抑制できる回路構成によって得ることができるこ
とになる。
【0044】なお、図1に示される例は、左チャンネル
信号SLと右チャンネル信号SRとを含んだステレオ音
声信号に応じた再生音を得る車載音響装置を成すものと
されているが、本願の特許請求の範囲における請求項1
または請求項2に記載された発明に係る音響装置は、ス
テレオ音声信号に応じた再生音を得るものに限られるも
のではなく、減衰手段,LPF手段及び作動増幅手段と
してモノラル音声信号を扱う減衰器,LPF及び差動増
幅器を含んで構成されるものとされてもよい。さらに、
本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項5の
いずれかに記載された発明に係る音響装置は、必ずしも
車載音響装置を成すものとされる必要はなく、車載音響
装置以外の各種の形態をとり得るものである。
【0045】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本願の特
許請求の範囲における請求項1から請求項5までのいず
れかに記載された発明に係る音響装置にあっては、供給
される音声信号が、減衰手段,LPF手段及び差動増幅
手段を含む回路構成による所定の信号処理が施されてス
ピーカ手段に供給され、スピーカ手段から供給される音
声信号に応じた再生音が発せられる。その際、LPF手
段の遮断周波数が2キロヘルツ以上で6キロヘルツ以下
に選定されたもとで、減衰手段における音声信号につい
ての減衰量が選定されることにより、スピーカ手段から
発せられる音を聴取する聴取者にとってスピーカ手段の
位置より前方かつ上方に仮想音源位置が認識されること
になる状態が設定される。
【0046】このような聴取者にとってスピーカ手段の
位置より前方かつ上方に仮想音源位置が認識されること
になる状態は、スピーカ手段に加えて、供給される音声
信号を減衰させることができる減衰手段,減衰手段から
得られる音声信号の高域成分を低減させるLPF手段、
及び、減衰手段に供給される音声信号とLPF手段から
得られる音声信号との差に応じた音声信号を形成する差
動増幅手段を含んだ回路構成が設けられることによって
得られるのであり、斯かる回路構成は、比較的簡単であ
って、コストが嵩まないもの、あるいは、嵩むとしても
極めて僅かであるものとされる。
【0047】従って、本願の特許請求の範囲における請
求項1から請求項5までのいずれかに記載された発明に
係る音響装置によれば、供給される音声信号に、減衰手
段,LPF手段及び差動増幅手段を含む回路構成による
所定の信号処理を施してスピーカ手段に供給し、スピー
カ手段から供給される音声信号に応じた再生音を得るに
あたり、その再生音を聴取する聴取者が実際のスピーカ
手段の位置より前方かつ上方に仮想音源位置を認識でき
る状態を、比較的簡単でコストの嵩みを抑制できる回路
構成をもって得ることができることになる。それゆえ、
本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項5ま
でのいずれかに記載された発明に係る音響装置は、車載
音響装置とされるに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願の特許請求の範囲における請求項1から
請求項5までのいずれかに記載された発明に係る音響装
置の一例を示すブロック構成図である。
【図2】 本願の特許請求の範囲における請求項1から
請求項5までのいずれかに記載された発明に係る音響装
置の一例において備えられる左スピーカ及び右スピーカ
の位置、さらには、左仮想音源位置及び右仮想音源位置
の説明に供される概念図である。
【図3】 本願の特許請求の範囲における請求項1から
請求項5までのいずれかに記載された発明に係る音響装
置の一例において備えられる左スピーカ及び右スピーカ
の位置、さらには、左仮想音源位置及び右仮想音源位置
の説明に供される概念図である。
【図4】 本願の特許請求の範囲における請求項1から
請求項5までのいずれかに記載された発明に係る音響装
置の一例の説明に供される特性図である。
【図5】 本願の特許請求の範囲における請求項1から
請求項5までのいずれかに記載された発明に係る音響装
置の一例の説明に供される概念図である。
【図6】 本願の特許請求の範囲における請求項1から
請求項5までのいずれかに記載された発明に係る音響装
置の一例における可変減衰器,LPF及び差動増幅器を
含む部分についての具体回路構成例を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
11・・・音声信号発生部, 12・・・左スピーカ,
13・・・右スピーカ, 14・・・車体, 15・
・・左ドア, 16・・・右ドア, 17・・・運転
者, 21,25・・・差動増幅器, 22,26・・
・可変減衰器,23,27・・・LPF, 24,28
・・・出力増幅部, 31・・・可変抵抗器, 33,
35・・・演算増幅器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年5月29日(2001.5.2
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【数1】SLO = ( L×ARR(z)− R×ARL(z) )/( ALL(z)
×ARR(z)−ALR(z)×ARL(z) )
【数2】SRO = ( R×ALL(z)− L×ALR(z) )/( ALL(z)
×ARR(z)−ALR(z)×ARL(z) ) (但し、R及びLは、下記の数3及び数4に示される式
によってあらわされ、
【数3】L = SL×BLL(z)+ SR ×BRL(z)
【数4】R = SL×BLR(z)+ SR ×BRR(z) また、ALL(z)は、左スピーカから聴取者の左耳までの頭
部音響伝達関数であり、ALR(z)は、左スピーカから聴取
者の右耳までの頭部音響伝達関数であり、ARL(z)は、右
スピーカから聴取者の左耳までの頭部音響伝達関数であ
り、ARR(z)は 右スピーカから聴取者の右耳までの頭部
音響伝達関数であり、BLL(z)は 左仮想音源位置から聴
取者の左耳までの頭部音響伝達関数であり、BLR(z)は、
左仮想音源位置から聴取者の右耳までの頭部音響伝達関
数であり、BRL(z)は、右仮想音源位置から聴取者の左耳
までの頭部音響伝達関数であり、BRR(z)は、右仮想音源
位置から聴取者の右耳までの頭部音響伝達関数であ
る。)を成立させるべく選定されることを特徴とする請
求項3記載の音響装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】
【数7】L = SL×BLL(z)+ SR ×BRL(z)
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】
【数8】R = SL×BLR(z)+ SR ×BRR(z)
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】図6は、図1における可変減衰器22,L
PF23及び差動増幅器21を含む部分、及び、可変減
衰器26,LPF27及び差動増幅器25を含む部分の
夫々の具体回路構成例を示す。この図6に示される具体
回路構成例にあっては、可変抵抗器31を含む部分32
によって可変減衰器22もしくは可変減衰器26が形成
され、演算増幅器33を含む部分34によってLPF2
3もしくはLPF27が形成され、演算増幅器35を含
む部分36によって差動増幅器21もしくは差動増幅器
25が形成されている。なお、部分36にあっては、左
チャンネル信号SLもしくは右チャンネル信号SRを演
算増幅器35の一対の入力端の一方に供給する抵抗器3
7と左チャンネル信号SLLもしくは右チャンネル信号
SRLを演算増幅器35の一対の入力端の他方に供給す
る抵抗器38とについての、抵抗値の比を変化させるこ
とにより、部分36における、左チャンネル信号SLと
左チャンネル信号SLLとの差、もしくは、右チャンネ
ル信号SRと右チャンネル信号SRLとの差を変化させ
ることができる。それにより、可変抵抗器31を含む部
分32によって形成される可変減衰器22もしくは可変
減衰器26における減衰量を変化させた場合と同様に、
左仮想音源位置12’もしくは右仮想音源位置13’に
ついての、例えば、高を調整することが可能とされ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 臼井 純一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 今野 利彦 宮城県加美郡中新田町字雁原325番地 ソ ニー中新田株式会社内 Fターム(参考) 5D062 AA65 AA67 CC13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の音声信号が供給され、該第1の音声
    信号を減衰させることができる減衰手段と、 該減衰手段から得られる第2の音声信号が供給され、該
    第2の音声信号の高域成分を低減させる低域通過フィル
    タ手段と、 上記第1の音声信号と上記低域通過フィルタ手段から得
    られる第3の音声信号とが供給され、上記第1の音声信
    号と上記第3の音声信号との差に応じた第4の音声信号
    を形成する差動増幅手段と、 該差動増幅手段から得られる上記第4の音声信号が供給
    されるスピーカ手段と、を備えて成り、 上記低域通過フィルタ手段の遮断周波数が2キロヘルツ
    以上で6キロヘルツ以下に選定され、上記減衰手段にお
    ける上記第1の音声信号についての減衰量が、上記スピ
    ーカ手段から発せられる音を聴取する聴取者にとって上
    記スピーカ手段の位置より前方かつ上方に仮想音源位置
    が認識されることになる状態を設定すべく選定されるこ
    とを特徴とする音響装置。
  2. 【請求項2】減衰手段が第1の音声信号についての減衰
    量を変化させることができる可変減衰手段とされ、上記
    第1の音声信号についての減衰量の変化に応じて仮想音
    源位置が調整されることを特徴とする請求項1記載の音
    響装置。
  3. 【請求項3】減衰手段が、第1の音声信号として左チャ
    ンネル信号及び右チャンネル信号を含んだステレオ音声
    信号が供給され、上記左チャンネル信号及び右チャンネ
    ル信号の夫々を減衰させて、減衰せしめられた左チャン
    ネル信号及び右チャンネル信号を含む第2の音声信号を
    形成することができ、低域通過フィルタ手段が、第2の
    音声信号に含まれる左チャンネル信号及び右チャンネル
    信号の夫々の高域成分を低減させて、高域成分が低減せ
    しめられた左チャンネル信号及び右チャンネル信号を含
    む第3の音声信号を形成し、差動増幅手段が、上記第1
    の音声信号に含まれる左チャンネル信号と上記第3の音
    声信号に含まれる左チャンネル信号との差に応じた左チ
    ャンネル差信号、及び、上記第1の音声信号に含まれる
    右チャンネル信号と上記第3の音声信号に含まれる右チ
    ャンネル信号との差に応じた右チャンネル差信号を含む
    第4の音声信号を形成し、スピーカ手段が上記第4の音
    声信号に含まれる左チャンネル差信号及び右チャンネル
    差信号が、夫々供給される左スピーカ及び右スピーカと
    を含むものとされ、上記減衰手段における上記左チャン
    ネル信号及び右チャンネル信号の夫々についての減衰量
    が、上記左スピーカ及び右スピーカの夫々から発せられ
    る音を聴取する聴取者にとって上記左スピーカ及び右ス
    ピーカの夫々の位置より前方かつ上方に左仮想音源位置
    及び右仮想音源位置が認識されることになる状態を設定
    すべく選定されることを特徴とする請求項1記載の音響
    装置。
  4. 【請求項4】減衰手段が、左チャンネル信号及び右チャ
    ンネル信号の夫々についての減衰量に関して、第1の音
    声信号に含まれる左チャンネル信号及び右チャンネル信
    号を夫々SL及びSRとあらわし、左スピーカに供給さ
    れる左チャンネル差信号及び右スピーカに供給される右
    チャンネル差信号を夫々SLO及びSROとあらわした
    もとで、下記の数1及び数2により示される式: 【数1】SLO = ( L×ARR(z)− R×ARL(z) )/( ALL(z)
    ×ARR(z)−ALR(z)×ARL(z) ) 【数2】SRO = ( R×ALL(z)− L×ALR(z) )/( ALL(z)
    ×ARR(z)−ALR(z)×ARL(z) ) (但し、R及びLは、下記の数3及び数4に示される式
    によってあらわされ、 【数3】L = SL×BLL + SR×BRL 【数4】R = SL×BLR + SR×BRR また、ALL(z)は、左スピーカから聴取者の左耳までの頭
    部音響伝達関数であり、ALR(z)は、左スピーカから聴取
    者の右耳までの頭部音響伝達関数であり、ARL(z)は、右
    スピーカから聴取者の左耳までの頭部音響伝達関数であ
    り、ARR(z)は 右スピーカから聴取者の右耳までの頭部
    音響伝達関数であり、BLL(z)は 左仮想音源位置から聴
    取者の左耳までの頭部音響伝達関数であり、BLR(z)は、
    左仮想音源位置から聴取者の右耳までの頭部音響伝達関
    数であり、BRL(z)は、右仮想音源位置から聴取者の左耳
    までの頭部音響伝達関数であり、BRR(z)は、右仮想音源
    位置から聴取者の右耳までの頭部音響伝達関数であ
    る。)を成立させるべく選定されることを特徴とする請
    求項3記載の音響装置。
  5. 【請求項5】減衰手段が左チャンネル信号及び右チャン
    ネル信号の夫々についての減衰量を変化させることがで
    きる可変減衰手段とされ、上記左チャンネル信号及び右
    チャンネル信号の夫々についての減衰量の変化に応じて
    左仮想音源位置及び右仮想音源位置が調整されることを
    特徴とする請求項4記載の音響装置。
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