JPH0834653B2 - 音場拡大制御装置 - Google Patents

音場拡大制御装置

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JPH0834653B2
JPH0834653B2 JP2305707A JP30570790A JPH0834653B2 JP H0834653 B2 JPH0834653 B2 JP H0834653B2 JP 2305707 A JP2305707 A JP 2305707A JP 30570790 A JP30570790 A JP 30570790A JP H0834653 B2 JPH0834653 B2 JP H0834653B2
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俊孝 大和
和也 佐古
宏 小脇
博之 山口
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Description

【発明の詳細な説明】 概 要 自動車の車室内のように、左スピーカの方向角と右ス
ピーカの方向角とが異なる位置に設けられた聴取位置に
おける非対称な音場を補正するにあたつて、音響信号源
からの基本音のステレオ音響信号と、該音響信号を演算
処理して作成した残響音などの効果音の音響信号とを、
前記左および右の各スピーカにそれぞれ出力するととも
に、これら左および右の各チヤネルの基本音および効果
音の音響信号のレベルおよび位相の少なくともいずれか
一方を補正して、前記聴取位置に左右対称な音場を形成
するためのクロストーク信号を作成し、前記右および左
スピーカ、または左および右スピーカの中央位置付近に
配置したセンタスピーカへ出力する。
また、左および右の各チヤネルの基本音の音響信号と
効果音の音響信号との少なくともいずれか一方のレベル
を補正した信号を、クロストーク調整信号として、前記
右および左スピーカ、または前記センタスピーカへ出力
する。
これによって、聴取位置に、正面方向に音像の定位し
た左右対称な音場を形成し、かつクロストーク調整信号
のレベルを調整することによつて、簡便に前記音場の拡
がり角を調整可能とする。
産業上の利用分野 本発明は、自動車の車室内のように、聴取位置から左
右非対称に配置されたスピーカによつてステレオ音響信
号を再生したときに生じる音場の非対称性を補正する音
場拡大制御装置に関する。
従来の技術 従来から、特に車載用の音響再生装置では、聴取位置
から左右各チヤネルのスピーカまでの距離差によつて生
じる音場の非対称性を補正するために、各種の方法が提
案されている。たとえば、右チヤネルの音響信号の位相
およびレベルを調整して左チヤネルのスピーカに与え、
同様に左チヤネルの音響信号の位相およびレベルを調整
して右チヤネルのスピーカに与えて、聴取者が感じる音
源方向を左右各チヤネルのスピーカの外側に変位させ、
実際の聴取位置には左右対称な音場を形成するようにし
た方法などが挙げられる。
一般に、音響は、その周波数によつて伝播速度が異な
る。また、特に車室内で顕著なように、その周波数によ
つて伝播特性が大きく異なる。したがつて、前記位相や
レベルを調整するにあたつて、音響信号を複数の帯域に
分割し、各帯域毎に前記位相やレベルの変化量を設定す
る必要がある。
発明が解決しようとする課題 しかしながら従来の音響再生装置では、前記各変化量
は、聴取者が所望とする音場の拡がり角となるように、
個別に変更するように構成されている。したがつて非常
に煩雑な操作を必要とし、特に車載用の音響機器では、
運転操作に支障をきたすという問題がある。
さらに、近年、磁気テープ再生装置やラジオ受信機な
どからの音響信号に、初期反射音や残響音などの効果音
を付加して、臨場感のある音響再生を行うようにした構
成が提案されている。したがつてこのような構成では、
音場の拡がり角を調整するために、さらに煩雑な操作が
必要となる。
本発明の目的は、簡便な操作で所望とする左右対称な
音簿を形成することができる音場拡大制御装置を提供す
ることである。
課題を解決するための手段 本発明は、左右チヤネルの基本音の音響信号を出力す
る音響信号源と、 前記音響信号源からの左右チヤネルの基本音の音響信
号を演算処理して、初期反射音および残響音から成る効
果音の音響信号を、左右チヤネルそれぞれについて作成
する効果音作成手段と、 前記左右チヤネルの基本音の音響信号と、対応するチ
ヤネルの効果音の音響信号とを加算して、左チヤネル音
響信号と右チヤネル音響信号を作成する第1加算手段
と、 前記第1加算手段から出力される左チヤネル音響信号
と右チヤネル音響信号とを加算する第2加算手段と、第
2加算手段の出力にレベル補正を行うレベル補正手段
と、左チヤネル音響信号に対してレベル補正および位相
補正を行う左レベル・位相補正手段と、右チヤネル音響
信号に対してレベル補正および位相補正を行う右レベル
・位相補正手段と、レベル補正手段、左レベル・位相補
正手段および右レベル・位相補正手段それぞれの出力を
加算する第3加算手段と、第3加算手段の出力を位相補
正してクロストーク信号を出力する位相補正手段とから
成るクロストーク信号作成手段と、 前記音響信号源からの左右チヤネルの基本音の音響信
号および効果音作成手段からの左右チヤネルの効果音の
音響信号それぞれに対してレベル補正を行い、左右各チ
ヤネルのクロストーク調整信号を出力するクロストーク
調整手段とを備え、 前記第1加算手段から出力される左チヤネル音響信号
と右チヤネル音響信号はそれぞれ、聴取者の前方左右に
それぞれ配置された左チヤネルスピーカと右チヤネルス
ピーカに入力され、 前記クロストーク信号作成手段から出力されるクロス
トーク信号とクロストーク調整手段から出力されるクロ
ストーク調整信号とが加算され、左チヤネルスピーカと
右チヤネルスピーカとの中央位置に配置されたセンタチ
ヤネルスピーカに入力されることを特徴とする音場拡大
制御装置である。
また本発明は、左右チヤネルの基本音の音響信号を出
力する音響信号源と、 前記音響信号源からの左右チヤネルの基本音の音響信
号を演算処理して、初期反射音および残響音から成る効
果音の音響信号を、左右チヤネルそれぞれについて作成
する効果音作成手段と、 前記左右チヤネルの基本音の音響信号と、対応するチヤ
ネルの効果音の音響信号とを加算して、左チヤネル音響
信号と右チヤネル音響信号を作成する第1加算手段と、 前記第1加算手段から出力される左チヤネル音響信号
に対してレベル補正および位相補正を行う左レベル・位
相補正手段と、第1加算手段から出力される右チヤネル
音響信号に対してレベル補正および位相補正を行う右レ
ベル・位相補正手段と、右チヤネル音響信号と左レベル
・位相補正手段の出力を加算して右チヤネルクロストー
ク信号を作成する第2加算手段と、左チヤネル音響信号
と右レベル・位相補正手段の出力を加算して左チヤネル
クロストーク信号を作成する第3加算手段とから成るク
ロストーク信号作成手段と、 前記音響信号源からの左右チヤネルの基本音の音響信
号および効果音作成手段からの左右チヤネルの効果音の
音響信号それぞれに対してレベル補正を行い、左右各チ
ヤネルのクロストーク調整信号を出力するクロストーク
調整手段とを備え、 前記第1加算手段から出力される右チヤネル音響信
号、クロストーク信号作成手段から出力される右チヤネ
ルクロストーク信号、および、クロストーク調整手段か
ら出力される左チヤネルクロストーク調整信号が加算さ
れ、聴取者の前方右側に配置された右チヤネルスピーカ
に入力され、 前記第1加算手段から出力される左チヤネル音響信
号、クロストーク信号作成手段から出力される左チヤネ
ルクロストーク信号、および、クロストーク調整手段か
ら出力される右チヤネルクロストーク調整信号が加算さ
れ、聴取者の前方左側に配置された左チヤネルスピーカ
に入力されることを特徴とする音場拡大制御装置であ
る。
作 用 本発明に従えば、自動車の車室内などにおいて、ステ
レオ音響再生を行うために左右の各スピーカとそれらの
中央位置にセンタチヤネルスピーカを配置した構成にお
いて、第1加算手段からの左および右の各チヤネル音響
信号が、左および右の各チヤネルスピーカにそれぞれ入
力され、センタチヤネルスピーカには、クロストーク信
号作成手段からのクロストーク信号とクロストーク調整
手段からのクロストーク調整信号とが加算されて与えら
れる。
また本発明に従えば、自動車の車室内などにおいて左
右のスピーカが備えられている構成では、第1加算手段
からの右チヤネル音響信号とクロストーク信号作成手段
からの右チヤネルクロストーク信号とクロストーク調整
手段からの左チヤネルクロストーク調整信号とが加算さ
れて右チヤネルスピーカに入力され、また第1加算手段
からの左チヤネル音響信号とクロストーク信号作成手段
からの左チヤネルクロストーク信号とクロストーク調整
手段からの右チヤネルクロストーク調整信号とが加算さ
れて左チヤネルスピーカに入力される。
したがつて、前記クロストーク調整手段におけるレベ
ル補正量を調整することによつて、前記クロストーク信
号によつて比較的大きい拡がり角に形成されていた基本
音および効果音の音場は、前記レベル補正量に対応して
小さくなつてゆく。
こうして、前記各スピーカが配置される音響空間の音
響特性などに対応して、前記クロストーク信号が複数の
各周波数帯域毎に作成される場合であつても、クロスト
ーク信号作成手段における前記各周波数帯域毎の位相や
レベルの補正量を変更することなく、前記クロストーク
調整手段におけるレベル補正量を調整するだけの簡便な
操作で、基本音および効果音の音場の拡がり角の調整を
可能とする。
実施例 第1図は、本発明の前提となる構成を示す車載用音響
再生装置1の電気的構成を示すブロツク図である。音響
空間である自動車の車室2内において、運転席3および
助手席4の前方に配置されているインストルメントパネ
ル5には、スピーカSL,SC,SRが設けられている。すなわ
ち、運転席3および助手席4から向かつて左側にはスピ
ーカSLが設けられ、右側にはスピーカSRが設けられ、中
央部付近にはセンタスピーカSCが設けられている。
磁気テープ再生装置やラジオ受信機などの音響信号源
11からは、ライン12に左チヤネルの基本音の音響信号が
導出され、ライン13に右チヤネルの基本音の音響信号が
導出される。これは両チヤネルの音響信号は、効果音作
成手段である音場制御装置14に入力される。
音場制御装置14は、直接音調整回路15と、初期反射音
作成回路16と、残響音作成回路17とを含んで構成されて
いる。音響信号源11からのステレオ音響信号は、直接音
調整回路15で左右バランスなどが調整されて、基本音で
ある直接音の音響信号として加算器KL,KRへ出力され
る。
また、前記音響信号源11からの音響信号に基づいて初
期反射音作成回路16は、たとえばコンサートホールなど
の再現すべき音場に対応した時間だけ前記直接音を遅延
して減衰させ、左右各チヤネルな初期反射音の音響信号
を作成し、前記加算器KL,KRへそれぞれ出力する。同様
に、残響音作成回路17は、前記直接音の音響信号に基づ
いて、前記再現すべき音場に対応した左右各チヤネルの
残響音を作成し、加算器KL,KRへそれぞれ出力する。
こうして前記加算器KL,KRからは、直接音と効果音で
ある初期反射音および残響音とが加算された音響信号が
出力され、音像制御装置18へ入力される。この音像制御
装置18は、複数(この実施例では3)の音像制御回路U1
〜U3を含んで構成されている。
一般に、音響の伝播特性は周波数によつて異なり、こ
のため前記運転席3および助手席4に着座する聴取者3
a,4aの外耳道の入口付近において聴取される音響のすべ
ての周波数帯域の位相を揃えるために、前記音響信号は
予め定める周波数帯域毎に前記音像制御回路U1〜U3で補
正される。
したがつて、加算器KLから音像制御回路U1に入力され
た左チヤネルの音響信号は、バンドパスフイルタ(以
下、BPFと略称する)F1Lに入力され、この音像制御回路
U1が音像性旅を行うべき周波数帯域1、たとえば200H
z〜400Hzの信号成分が波される。BPFF1Lの出力は、加
算器MLに入力されるとともに、後述するクロストーク発
生回路C1に入力される。同様に、加算器KRからの右チヤ
ネルの音響信号は、BPFF1Rで前記周波数帯域1の信号
成分が波された後、加算器MRおよび前記クロストーク
発生回路C1に入力される。
また音像制御回路U2においても同様に、左チヤネルの
音響信号は、BPFF2Lで周波数帯域2、たとえば400〜8
00Hzの信号成分が波された後、前記加算器MLおよびク
ロストーク発生回路C2に入力され、右チヤネルの音響信
号は、BPFF2Rを介して、前記加算器MRおよびクロストー
ク発生回路C2に入力される。
さらにまた音像制御回路U3において、左チヤネルの音
響信号は、BPFF3Lで周波数帯域3、たとえば800〜160
0Hzの信号成分が波された後、前記加算器MLおよびク
ロストーク発生回路C3に入力され、右チヤネルの音響信
号は、BPFF3Rを介して、前記加算器MRおよびクロストー
ク発生回路C3に入力される。
また加算器KLからの左チヤネルの音響信号は、ハイパ
スフイルタ(以下、HPFと略称する)F4L、またはローパ
スフイルタ(以下、LPFと略称する)F5Lを介して加算器
MLに入力される。同様に、加算器KRからの右チヤネルの
音響信号は、HPFF4RまたはLPFF5Rを介して加算器MRに入
力される。なお、たとえばHPFF4L,F4Rの遮断周波数4
は1600Hzに選ばれ、LPFF5L,F5Rの遮断周波数5は200H
zに選ばれる。
第2図は、クロストーク発生回路C1の具体的構成を示
すブロツク図である。このクロストーク発生回路C1にお
いて、前記BPFF1L,F1Rの出力は、それぞれ位相器PL,PR
および減衰器AL,ARを介して、加算器M1に入力される。
前記位相器PL,PRは、入力音響信号の位相をそれぞれθ
L,θRだけ補正し、また減衰器AL,ARは、入力音響信号
をaL,aRだけ減衰する。
また、このクロストーク発生回路C1において、前記BP
FF1L,F1Rの出力はまた加算器M2で加算され、さらに減衰
器ACで減衰率aCだけ減衰された後、前記加算器M1に入力
される。加算器M1の出力は、位相器PCで位相がφだけ補
正された後、クロストーク信号として加算器MCへ出力さ
れる。
残余のクロストーク発生回路C2,C3は、上述のクロス
トーク発生回路C1と同様に構成され、ただし位相器PL,P
R,PCにおける位相補正量θL,θR,φおよび減衰器AL,AR,
ACにおける減衰率aL,aR,aCは、車室2の音響特性に対応
して、各周波数帯域1,2,3毎に相互に異なる値
に、本実施例では設定される。
一方、前記直接音調整回路15からの全帯域の直接音の
音響信号は、クロストーク調整手段であるバツフアBDL,
BDRを介して、クロストーク調整信号として加算器KCへ
出力されている。この加算器KCへは、前記加算器MCから
の出力が与えられており、またこの加算器KCからの音響
信号は、電力増幅器AMPCで増幅された後、前記スピーカ
SCに与えられる。
また、加算器ML,MRからの音響信号は、それぞれ電力
増幅器AMPL,AMPRを介して前記スピーカSL,SRに与えられ
る。
第3図は、音像制御回路U1〜U3およびバツフアBDL,BD
Rの機能を説明するための平面図である。運転席3の聴
取者3aにとつて、スピーカSRは方向角θ11をなす位置に
配置され、スピーカSCは前記方向角θ11よりも大きい方
向角θ12をなす位置に配置され、スピーカSLは前記方向
角θ12よりも大きい方向角θ13をなす位置に配置されて
いる。今、第3図(1)で示されるようにスピーカSRの
みから音響が放出されると、前記聴取者3aは参照符l1方
向に音源方向を知覚する。
これに対して、第3図(2)で示されるように、前記
スピーカSRからの音響とともに、スピーカSCからも同じ
音響が放出されると、聴取者3aは参照符l2方向で示され
るように、ほぼ前方に音源方向を知覚する。
このため、前記クロストーク発生回路C1〜C3の位相器
PRによつて音響信号の位相をθRだけ変換し、さらにレ
ベルをaRだけ変換することによつて、聴取者3aは前記参
照符l2で示されるスピーカSR側に知覚していた右チヤネ
ルの音源方向を、第3図(3)の参照符l3で示されるよ
うに、スピーカSRの外側に知覚することができる。
しかしながらこの状態で、スピーカSCから位相器PLを
介する左チヤネルの音響を放出し、スピーカSLからもBP
FF1L〜F3Lを介する左チヤネルの音響を放出すると、こ
の第3図(3)および第4図において参照符l4で示され
る聴取者3aの正面方向に定位すべき音像の定位方向も、
参照符l5で示されるようにスピーカSR側にずれてしま
う。これは、聴取者3aの聴取位置において聴取される音
響エネルギのピーク分布を、前記参照符l4で示される聴
取者3aの正面に設定することはできるけれども、左右の
エネルギ分布が非対称となつてしまうからである。
このため位相器PCで前記位相φだけ補正することによ
つて、前記音響エネルギの分布を左右対称にすることが
できる。したがつて第3図(4)で示されるように、音
像の定位方向を前記参照符l4で示される聴取者3aの正面
方向とし、さらに参照符l6,l7で示されるように、この
正面方向から拡がり角θ1の左右対称な音場を形成する
ことができる。
なお前記拡がり角θ1は、比較的大きい、たとえば70
度程度となるように、前記位相θL,θR,φが調整され
る。このようにして、第4図において参照符JRで示され
る左右対称で比較的大きい拡がり角θ1の音場が形成さ
れた状態で、前記バツフアBDL,BDRのゲインgDL,gDRを調
整することによつて、すなわち上述のような信号処理の
施されていない無信号処理の信号であるクロストーク調
整信号のレベルを調整することによつて、直接音のみの
前記拡がり角θ1を狭くし、たとえば参照符JRAで示さ
れる理想的な音場を形成することができる拡がり角θ
3、たとえば30度程度となるように、前記ゲインgDL,gD
Rが調整される。同様に、助手席4の聴取者4aについて
も、参照符JLaで示される左右対称で理想的な拡がり角
θ3の音場を形成することができる。
このようにこの実施例では、運転席3と助手席4と
に、それぞれ参照符JRa,JLaで示される左右対称で理想
的な拡がり角θ3を有する直接音の音場を形成し、これ
によつて聴取者3a,4aの正面方向に、がたつきなく音像
を定位させることができる。また前記拡がり角θ3は、
位相θL,θR,φなどのクロストーク発生回路C1内のパラ
メータを変更することなく、バツフアBDL,BDRのゲインg
DL,gDRを調整するだけの簡便な操作で調整することがで
き、これによつて操作性を格段に向上し、自動車の運転
操作に及ぼす影響を軽減することができる。
第5図は本発明の一実施例の車載用音響再生装置21の
電気的構成を示すブロツク図であり、この実施例は前述
の構成に類似し、対応する部分には同一の参照符を付
す。この実施例では、上述の構成が直接音の音場のみを
調整可能な構成にしたのに対して、初期反射音および残
響音の効果音についても同様に音場の拡がり角θ1を調
整可能にしている。
すなわち、初期反射音作成回路16からの左チヤネルの
初期反射音の音響信号は、ゲインgRLのバツフアBRLを介
してクロストーク調整信号として前記加算器KCに入力さ
れ、同様に右チヤネルの初期反射音の音響信号は、ゲイ
ンgRRのバツフアBRRを介して加算器KCに入力されてい
る。また残響音作成回路17からの左チヤネルの残響音の
音響信号は、ゲインgELのバツフアBELを介して加算器KC
に入力され、右チヤネルの残響音の音響信号は、ゲイン
gERのバツフアBERを介して加算器KCに入力されている。
これによつて、初期反射音や残響音などの効果音に対
しても、前記音場の拡がり角θ1を調整することがで
き、たとえば音楽の種類などに対応して、きめ細かく聴
取者の所望とする音場を形成することができる。
第6図は本発明のさらに他の実施例の車載用音響再生
装置31の電気的構成を示すブロツク図であり、前述の実
施例に対応する部分には同一の参照符を付す。この実施
例では、車室2内には2つのスピーカSL,SRしか設けら
れておらず、したがつて音像制御装置18aを構成する音
像制御回路U1〜U3aのクロストーク発生回路C1a〜C3a
は、以下のように構成される。
第7図は、クロストーク発生回路C1aの具体的構成を
示すブロツク図である。このクロストーク発生回路C1a
において、前記BPFF1Lの出力は位相器PLおよび減衰器AL
を介して加算器M1aに入力され、BPFF1Rの出力と加算さ
れた後、前記加算器MRへ出力される。またBPFF1Rの出力
は、位相器PRおよび減衰器ARを介して加算器M2aに入力
され、BPFF1Lの出力と加算された後、前記加算器MLへ出
力される。
残余のクロストーク発生回路C2a,C3aは、このクロス
トーク発生回路C1aと同様に構成され、ただし前述の実
施例と同様に、位相器PL,PRにおける位相補正量θL,θ
Rおよび減衰器AL,ARにおける減衰率aL,aRは、車室2の
音響特性に対応して、各周波数帯域1,2,3毎に相
互に異なる値に、本実施例では設定される。
また加算器MLからの音響信号は、加算器KLaで、バツ
フアBDR,BRR,BERからの音響信号と加算された後、電力
増幅器AMPLに与えられる。同様に、加算器MRからの音響
信号は、加算器KRaで、バツフアBDL,BRL,BELからの音響
信号と加算された後、電力増幅器AMPRへ出力される。
したがつて、前記位相θL,θRおよび減衰率aL,aRを
調整することによつて、第8図で示されるように、2つ
のスピーカSL,SRであつても、運転席3に前述の実施例
と同様な左右対称で拡がりのある音場JRを形成し、前記
ゲインgDL,gDR;gRL,gRR;gEL,gERを調整することによつ
て、直接音と初期反射音と残響音とのそれぞれの音場
を、たとえば参照符JRaで示されるように、所望とする
拡がり角θ3に設定することができる。
なおこの実施例では、第8図で示されるような最適な
音場は、前記位相θL,θRおよび減衰率aL,aRを調整す
ることによつて、助手席4側に形成するようにしてもよ
い。
なお上述の各実施例において、バツフアBDL,BDR;BRL,
BRR;BEL,BERを介する音響信号ラインにフイルタなどを
設け、特定の周波数帯域、たとえばボーカル音声帯域の
みを波し、該帯域のみの音場を狭くして、該帯域の音
像をふらつきなく定位させるようにしてもよい。
発明の効果 本発明によれば、自動車の車室内などにおいて、ステ
レオ音響再生を行うために左右の各スピーカとそれらの
中央位置にセンタチヤネルスピーカを配置した構成にお
いて、第1加算手段からの左および右の各チヤネル音響
信号が、左および右の各チヤネルスピーカにそれぞれ入
力され、センタチヤネルスピーカには、クロストーク信
号作成手段からのクロストーク信号とクロストーク調整
手段からのクロストーク調整信号とが加算されて与えら
れる。
また本発明によれば、自動車の車室内などにおいて左
右のスピーカが備えられている構成では、第1加算手段
からの右チヤネル音響信号とクロストーク信号作成手段
からの右チヤネルクロストーク信号とクロストーク調整
手段からの左チヤネルクロストーク調整信号とが加算さ
れて右チヤネルスピーカに入力され、また第1加算手段
からの右チヤネル音響信号とクロストーク信号作成手段
からの左チヤネルクロストーク信号とクロストーク調整
手段からの右チヤネルクロストーク調整信号とが加算さ
れて左チヤネルスピーカに入力される。
このような構成とすることによつて、聴取位置に左右
対称で拡がりのある音場を形成することができる。
また、前記クロストーク信号によつて形成された音場
の拡がり角を、クロストーク調整信号のレベルを調整す
ることによつて、簡便に調整することができる。したが
つて、各スピーカが配置される音響空間の音響特性など
に対応して、前記クロストーク信号が複数の各周波数帯
域毎に作成される場合であつても、該クロクトーク信号
を作成するための各周波数帯域毎の位相やレベルの補正
量を変更することなく、前記クロストーク信号のレベル
を変化することによつて、容易に前記音場の拡がり角を
所望とする大きさに設定することができ、操作性を格段
に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の前提となる構成を示す車載用音響再生
装置1の電気的構成を示すブロツク図、第2図はクロス
トーク発生回路C1の具体的構成を示すブロツク図、第3
図は音像制御回路U1〜U3およびバツフアBDL,BDRの機能
を説明するための平面図、第4図は第1図で示される構
成の音場の拡がりを示す平面図、第5図は本発明の一実
施例の車載用音響再生装置21の電気的構成を示すブロツ
ク図、第6図は本発明のさらに他の実施例の車載用音響
再生装置31の電気的構成を示すブロツク図、第7図は第
6図で示される音響再生装置31に用いられる音像制御回
路U1aのクロストーク発生回路C1aの具体的構成を示すブ
ロツク図、第8図は第6図で示される実施例による音場
の拡がりを示す平面図である。 1,21,31……車載用音響再生装置、2……車室、3……
運転席、4……助手席、3a,4a……聴取者、11……音響
信号源、14……音場制御装置、15……直接音調整回路、
16……初期反射音作成回路、17……残響音作成回路、1
8,18a……音像制御装置、AL,AR,AC……減衰器、BDL,BD
R;BRL,BRR;BEL,BER……バツフア、C1〜C3;C1a〜C3a……
クロストーク発生回路、PL,PR,PC……位相器、SL,SR,SC
……スピーカ、U1〜U3;U1a〜U3a……音像制御回路
フロントページの続き (72)発明者 山口 博之 兵庫県神戸市兵庫区御所通1丁目2番28号 富士通テン株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−194800(JP,A) 特開 昭53−139501(JP,A) 実公 昭39−9002(JP,Y1)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右チヤネルの基本音の音響信号を出力す
    る音響信号源と、 前記音響信号源からの左右チヤネルの基本音の音響信号
    を演算処理して、初期反射音および残響音から成る効果
    音の音響信号を、左右チヤネルそれぞれについて作成す
    る効果音作成手段と、 前記左右チヤネルの基本音の音響信号と、対応するチヤ
    ネルの効果音の音響信号とを加算して、左チヤネル音響
    信号と右チヤネル音響信号を作成する第1加算手段と、 前記第1加算手段から出力される左チヤネル音響信号と
    右チヤネル音響信号とを加算する第2加算手段と、第2
    加算手段の出力にレベル補正を行うレベル補正手段と、
    左チヤネル音響信号に対してレベル補正および位相補正
    を行う左レベル・位相補正手段と、右チヤネル音響信号
    に対してレベル補正および位相補正を行う右レベル・位
    相補正手段と、レベル補正手段、左レベル・位相補正手
    段および右レベル・位相補正手段それぞれの出力を加算
    する第3加算手段と、第3加算手段の出力を位相補正し
    てクロストーク信号を出力する位相補正手段とから成る
    クロストーク信号作成手段と、 前記音響信号源からの左右チヤネルの基本音の音響信号
    および効果音作成手段からの左右チヤネルの効果音の音
    響信号それぞれに対してレベル補正を行い、左右各チヤ
    ネルのクロストーク調整信号を出力するクロストーク調
    整手段とを備え、 前記第1加算手段から出力される左チヤネル音響信号と
    右チヤネル音響信号はそれぞれ、聴取者の前方左右にそ
    れぞれ配置された左チヤネルスピーカと右チヤネルスピ
    ーカに入力され、 前記クロストーク信号作成手段から出力されるクロスト
    ーク信号とクロストーク調整手段から出力されるクロス
    トーク調整信号とが加算され、左チヤネルスピーカと右
    チヤネルスピーカとの中央位置に配置されたセンタチヤ
    ネルスピーカに入力されることを特徴とする音場拡大制
    御装置。
  2. 【請求項2】左右チヤネルの基本音の音響信号を出力す
    る音響信号源と、 前記音響信号源からの左右チヤネルの基本音の音響信号
    を演算処理して、初期反射音および残響音から成る効果
    音の音響信号を、左右チヤネルそれぞれについて作成す
    る効果音作成手段と、 前記左右チヤネルの基本音の音響信号と、対応するチヤ
    ネルの効果音の音響信号とを加算して、左チヤネル音響
    信号と右チヤネル音響信号を作成する第1加算手段と、 前記第1加算手段から出力される左チヤネル音響信号に
    対してレベル補正および位相補正を行う左レベル・位相
    補正手段と、第1加算手段から出力される右チヤネル音
    響信号に対してレベル補正および位相補正を行う右レベ
    ル・位相補正手段と、右チヤネル音響信号と左レベル・
    位相補正手段の出力を加算して右チヤネルクロストーク
    信号を作成する第2加算手段と、左チヤネル音響信号と
    右レベル・位相補正手段の出力を加算して左チヤネルク
    ロストーク信号を作成する第3加算手段とから成るクロ
    ストーク信号作成手段と、 前記音響信号源からの左右チヤネルの基本音の音響信号
    および効果音作成手段からの左右チヤネルの効果音の音
    響信号それぞれに対してレベル補正を行い、左右各チヤ
    ネルのクロストーク調整信号を出力するクロストーク調
    整手段とを備え、 前記第1加算手段から出力される右チヤネル音響信号、
    クロストーク信号作成手段から出力される右チヤネルク
    ロストーク信号、および、クロストーク調整手段から出
    力される左チヤネルクロストーク調整信号が加算され、
    聴取者の前方右側に配置された右チヤネルスピーカに入
    力され、 前記第1加算手段から出力される左チヤネル音響信号、
    クロストーク信号作成手段から出力される左チヤネルク
    ロストーク信号、および、クロストーク調整手段から出
    力される右チヤネルクロストーク調整信号が加算され、
    聴取者の前方左側に配置された左チヤネルスピーカに入
    力されることを特徴とする音場拡大制御装置。
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