JP2002008963A - 露光装置 - Google Patents

露光装置

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JP2002008963A
JP2002008963A JP2000184903A JP2000184903A JP2002008963A JP 2002008963 A JP2002008963 A JP 2002008963A JP 2000184903 A JP2000184903 A JP 2000184903A JP 2000184903 A JP2000184903 A JP 2000184903A JP 2002008963 A JP2002008963 A JP 2002008963A
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wafer
afij
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JP2000184903A
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Tsuneo Miyai
恒夫 宮井
Shinji Wakamoto
信二 若本
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板の表面の異常状態の影響を回避して、パ
ターンの像がデフォーカス状態で転写されるのを抑制す
ることができる露光装置を提供する。 【解決手段】 予め受光器の受光センサにより、ウエハ
の表面の位置を検出し、その検出結果に基づいて追い込
み面APFを求める。ウエハの表面をその追い込み面A
PFに合わせ込み、この状態で受光センサの一部によ
り、ウエハの表面の位置を再度検出する。その検出結果
における各検出点AFijの位置について異常の有無を判
定し、異常値を示す異常検出点AFij’が含まれる場合
には、その異常検出点AFij’を特定する。そして、異
常検出点AFij’とは異なる検出点AFijにおける受光
センサの検出結果に基づいて新たな追い込み面を求め、
ウエハの表面をその新たな追い込み面に合わせ込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、液晶表示素子、撮像素子(CCD等)、薄膜磁気ヘ
ッド等のマイクロデバイスを製造するためのリソグラフ
ィ工程で使用される露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の露光装置では、照明光学系から
の照明によりマスク(レチクル、フォトマスク等)上の
回路パターンの像が、投影光学系を介して感光材料(フ
ォトレジスト等)の塗布された基板(ウエハ、ガラスプ
レート等)上に投影転写されるようになっている。前記
基板は、前記投影光学系の光軸に交差するように基板ス
テージ上に保持され、合焦機構によりその基板の露光面
が所定の追い込み面に合わせ込まれるようになってい
る。
【0003】このような合焦機構としては、例えば次の
ような多点斜入射式焦点検出系が知られている。すなわ
ち、この従来構成においては、基板上のショット領域内
の複数(例えば5つ)の検出点のそれぞれに、投影光学
系を介することなく、例えばピンホール像を斜入射方式
で投射する。そのピンホールの各反射像を2次元位置セ
ンサ(CCD等)で一括受光し、前記基板の露光面が全
体として予め仮想的に設定した基準面から投影光学系の
光軸方向にどのくらいずれているかを検出する。そし
て、その検出結果から、最小二乗近似等により前記複数
の検出点の平均面を求め、その平均面を投影光学系の像
面に合わせ込むようになっている。このような従来構成
は、一般に「斜入射方式の多点AF系」と呼ばれ、焦点
検出と傾斜検出とを高精度に実行できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、基板は、一
般に、その露光面上に複数の回路パターンが重ね合わさ
れることが多い。このような場合、その基板は、感光材
料を塗布する塗布工程、回路パターンを投影転写する露
光工程、露光終了後の現像工程等が繰り返される。特
に、ウエハ上に形成される半導体素子では、近年の集積
度の向上要求の著しい高まりに対応するため、重ね合わ
される回路パターンの数が増加しており、前記各工程の
繰り返し回数が多くなってきている。
【0005】この各工程の繰り返しの中で、例えば前記
塗布工程においては、過剰な感光材料が異物として基板
の露光面あるいはその露光面と反対側の裏面に付着した
りすることがある。また、現像中に基板から脱落した感
光材料の重合物が、異物として前記露光面または裏面に
付着したりすることがある。さらに、クリーンルーム内
にわずかに浮遊する微小な異物が、前記基板の露光面ま
たは裏面に付着したりすることもある。
【0006】そして、このような異物が基板に付着した
場合には、基板の異物の付着した部分における投影光学
系の光軸方向への高さが突出することとなり、露光面の
平均面の演算時に誤差を生じることとなる。この誤差が
投影光学系の焦点深度を超えて大きくなると、目標追い
込み面への合わせ込みが行われているにも係わらず、そ
のショット領域がデフォーカス状態となって異常ショッ
トとなる。また、その異物の付着した部分が、現像後に
欠陥(いわゆる「抜け」)となったり、隣接する配線間
との短絡を引き起こすことがある。
【0007】これに対して、前記従来構成では、露光面
の複数の検出点からの高さに関する情報は、単にその露
光面の平均面の演算に用いられているのみである。そし
て、その演算結果に基づいて、基板を保持する基板ステ
ージを、投影光学系の光軸と平行な方向に昇降させて、
基板の露光面の傾斜を調整しつつ、その露光面の平均面
と目標の追い込み面とを一致させているのみである。こ
のため、たとえ誤差を含んで算出された平均面であって
も、その平均面と追い込み面との一致が見られると、そ
のショット領域の露光動作が行われ、異常ショットが発
生するおそれがあるという問題点があった。また、この
ような異常ショットは、露光後の現像処理を経なければ
発見することができず、効率が悪いという問題があっ
た。
【0008】特に、1つのショット領域を複数の露光領
域に区画して、各区画領域にパターンの像を投影転写す
るようにした露光装置では、例えば1つの区画領域に異
常がある場合でも、ショット領域全体が異常として判別
処理されて、製品の歩留まりが著しく低下するという問
題があった。
【0009】本発明は、このような従来の技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とし
ては、基板の表面の異常状態に影響されることなく合わ
せ込み動作を行うことができて、パターンの像がデフォ
ーカス状態で転写されるおそれを抑制することができる
露光装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本願請求項1に記載の発明は、マスク上に形成され
た所定のパターンの像を基板上に投影転写する投影光学
系と、前記基板を前記投影光学系の光軸方向及びその直
交方向に移動可能に載置する基板ステージと、前記投影
光学系の投影視野内の所定位置に配置された複数の検出
点と、その検出点における前記基板の前記光軸方向の位
置を検出する位置検出機構と、その位置検出機構の検出
結果の少なくとも一部に基づいて追い込み面を求め、前
記基板の表面をその追い込み面に合わせ込む合焦機構と
を備えた露光装置において、前記合焦機構により前記基
板の表面を前記追い込み面に合わせ込んだ状態で、その
基板の表面の前記光軸方向の位置を前記位置検出機構に
より再度検出し、その検出結果における各検出点の位置
について異常の有無を判定し、異常値を示す異常検出点
が含まれる場合には、その異常検出点を特定する特定手
段を設けたことを特徴とするものである。
【0011】この請求項1に記載の発明では、合焦機構
により基板の表面が追い込み面に合わせ込まれた状態
で、その基板の表面の光軸方向の位置が位置検出機構に
より再度検出される。そして、基板の表面に異物等があ
って、その検出結果に異常値を示す異常検出点が含まれ
ている場合には、その異常検出点が特定される。よっ
て、例えばこの異常検出点における検出結果を除いて新
たな追い込み面を求め、その新たな追い込み面に基板の
表面を合わせ込むことにより、基板の表面の異常状態に
影響されることなく合わせ込み動作を行うことができ
て、パターンの像がデフォーカス状態で転写されるおそ
れを抑制することができる。
【0012】本願請求項2に記載の発明は、前記請求項
1に記載の発明において、前記特定手段が、前記投影視
野に区画された複数の領域のそれぞれについて前記異常
検出点の有無を判定することを特徴とするものである。
【0013】この請求項2に記載の発明では、例えば1
つの区画領域に異物等の異常がある場合、その区画領域
の異常状態を判定して、他の区画領域を生かすことがで
き、製品の歩留まりを向上させることができる。
【0014】本願請求項3に記載の発明は、前記請求項
2に記載の発明において、前記特定手段が、前記複数の
領域のすべてにおいて前記異常検出点が存在すると判定
した場合、その判定対象となった前記基板のショット領
域に対する後続の前記パターンの像の投影転写動作を中
止し、前記基板ステージを投影光学系の光軸にほぼ直交
する面内で駆動させ、直ちに次のショット領域を前記投
影光学系の投影視野に対応させることを特徴とするもの
である。
【0015】この請求項3に記載の発明では、1ショッ
ト領域中のすべての区画領域に異物等の異常がある場
合、そのショット領域に対する後続のパターンの像の投
影転写動作を続行することなく、直ちに次のショット領
域に対するパターンの像の投影転写動作に移行すること
ができる。このため、露光装置のスループットを向上さ
せることができる。
【0016】本願請求項4に記載の発明は、前記請求項
1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の発明におい
て、前記合焦機構が、前記特定手段により特定された異
常検出点とは異なる検出点における前記位置検出機構の
検出結果に基づいて新たな追い込み面を求め、前記基板
の表面をその新たな追い込み面に合わせ込むことを特徴
とするものである。
【0017】この請求項4に記載の発明では、基板の表
面位置の再検出により、異常値を示す異常検出点が特定
されたとき、その異常検出点とは異なる検出点における
検出結果に基づいて新たな追い込み面が求められ、その
新たな追い込み面に基板の表面が合わせ込まれる。よっ
て、基板の表面の異常状態に影響されることなく合わせ
込み動作を正確に行うことができる。
【0018】本願請求項5に記載の発明は、前記請求項
1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の発明におい
て、前記合焦機構が、予め取得されている前記基板の表
面状態に基づいて前記追い込み面を求めることを特徴と
するものである。
【0019】この請求項5に記載の発明では、基板上に
複数のパターンが重ね合わされることによって基板の表
面に生じた段差の状態の影響を加味して目標となる追い
込み面を求めることができ、基板の表面を正確に合わせ
込むことができる。
【0020】本願請求項6に記載の発明は、前記請求項
1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の発明におい
て、前記特定手段が、前記各検出点の位置情報について
前記追い込み面上の各検出点に対応する点の位置情報と
の相関係数を求め、その相関係数が所定値を下回る検出
点を異常検出点と判定することを特徴とするものであ
る。
【0021】この請求項6に記載の発明では、各検出点
の位置情報について、追い込み面上の各検出点に対応す
る点の位置情報との相関係数が、所定値を下回るか否か
を判定することによって、異常検出点を容易に特定する
ことができる。
【0022】本願請求項7に記載の発明は、前記請求項
1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の発明におい
て、前記特定手段が、前記各検出点の位置情報と前記追
い込み面上の各検出点に対応する点の位置情報との差分
を求め、その差分が所定値を超える検出点を異常検出点
と判定することを特徴とするものである。
【0023】この請求項7に記載の発明では、各検出点
の位置情報と追い込み面上の各検出点に対応する点の位
置情報との差分が、所定値を超えるか否かを判定するこ
とによって、異常検出点を容易に特定することができ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下に、本発明
をステップ・アンド・リピート方式の一括露光型露光装
置に具体化した第1実施形態について、図1〜図6に基
づいて説明する。
【0025】図1に示すように、露光装置21は、照明
光学系22、マスクとしてのレチクルRを保持するレチ
クルステージ23、投影光学系24、基板としてのウエ
ハWを保持する基板ステージとしてのウエハステージ2
5、位置検出機構を含む合焦機構26、そして特定手段
を構成する主制御系27とから構成されている。
【0026】前記照明光学系22には、高圧水銀灯、K
rFエキシマレーザ光源、ArFエキシマレーザ光源、
2レーザ光源、金属蒸気レーザまたはYAGレーザ等
のファイバレーザの高調波を発振する光源等のいずれか
からなる光源31から、露光光ELが入射する。照明光
学系22は、図示しないリレーレンズ、フライアイレン
ズ(またはロット・インテグレータ)、コンデンサレン
ズ等の各種レンズ系や、開口絞り及び前記レチクルRの
パターン面と共役な位置に配置されたブラインド等を含
んで構成されている。
【0027】そして、前記露光光ELは、この照明光学
系22を通過することにより、前記レチクルRのパター
ン面に形成された回路パターンを均一に照明するように
調整される。ここでは、レチクルRとウエハWとを静止
させた状態で、レチクルR上の回路パターンの像が、図
2に示すウエハWの露光面Wf上の所定の露光領域とし
てのショット領域SAijに一括露光で転写露光される。
このため、前記露光光ELの照明領域が、前記ショット
領域SAijに対応するように矩形状に整形される。
【0028】前記レチクルステージ23は、照明光学系
22の下方において、そのレチクル載置面が前記投影光
学系24の光軸方向と直交するように配置されている。
このレチクルステージ23には、レチクル支持台32上
においてレチクル微小駆動ステージ33が載置されてい
る。このレチクル微小駆動ステージ33上には、前記レ
チクル載置面をなすレチクルホルダ34が載置されてい
る。そして、このレチクルホルダ34には真空チャック
が配備され、その真空チャックによりレチクルRが保持
されている。
【0029】前記レチクル微小駆動ステージ33は、前
記投影光学系24の光軸に垂直な面内で、図1の紙面に
平行なX方向、図1の紙面に垂直なY方向、及び、前記
投影光学系24の光軸と平行な軸線を中心とする回転方
向(θ方向)に対して、それぞれ微小量だけ移動になっ
ている。これにより、高精度にレチクルRの位置制御が
行なわれるようになっている。
【0030】前記投影光学系24は図示しない複数のレ
ンズ等を含んで構成され、前記露光光ELはこの投影光
学系24を通過する際に、その断面形状が前記照明領域
の大きさから所定の縮小倍率1/n(nは正の整数)に
縮小される。そして、前記レチクルR上の回路パターン
が、所定の縮小倍率で縮小された状態で、前記ウエハス
テージ25上に投影光学系24の光軸と交差するように
保持されたウエハWの露光面Wfに投影転写されるよう
になっている。
【0031】前記ウエハステージ25は、前記投影光学
系24の下方において、そのウエハ載置面が投影光学系
24の光軸方向と交差するように配置されている。この
ウエハステージ25のウエハ支持台39上には、Y方向
に駆動自在なウエハY駆動ステージ40が載置されてい
る。そのウエハY駆動ステージ40上には、X方向に駆
動自在なウエハX駆動ステージ41が載置されている。
また、ウエハX駆動ステージ41上には、上面を前記投
影光学系24の光軸と直交するXY平面に対し微小に傾
斜させることができるとともにZ方向に微小駆動自在な
Zレベリングステージ42が設けられている。そして、
このZレベリングステージ42上に、ウエハWが真空吸
着によって保持されるようになっている。
【0032】前記Zレベリングステージ42上には、X
方向及びY方向に沿って延びる平面L字状の移動鏡43
が固定されている。一対の干渉計44は、その移動鏡4
3の外側面と対向するように配置されている。そして、
これらの干渉計44によって、常時Zレベリングステー
ジ42のX方向、Y方向及びθ方向の位置がモニターさ
れ、これらの干渉計44により得られた位置情報S1は
前記主制御系27に供給される。
【0033】図1に示すように、前記合焦機構26に
は、前記露光光ELとは異なる波長を有しウエハW上の
フォトレジストを感光させない照明光が、図示しない照
明光源から光ファイバ束47を介して導かれている。光
ファイバ束47から射出された照明光は、集光レンズ4
8を経て、多数のスリット状開口49−ij(i=1〜
7、j=1〜7、図4参照)を有するパターン形成板4
9を照明する。
【0034】前記パターン形成板49を透過した照明光
は、レンズ50、ミラー51及び照射対物レンズ52を
経てウエハWの露光面Wfに投射される。これにより、
その露光面Wfには、パターン形成板49上のパターン
の像が前記投影光学系24の光軸に対して斜めに投影結
像される。ウエハWの露光面Wfで反射された照明光
は、集光対物レンズ53、回転方向振動板54及び結像
レンズ55を経て、位置検出機構を構成する受光器56
の受光面に再投影される。これにより、受光器56の受
光面には、パターン形成板49上のパターンの像が再結
像される。
【0035】前記回転方向振動板54は、加振装置57
に接続されており、前記主制御系27の制御のもとで後
述するように振動される。前記受光器56の受光面には
多数の受光センサ56−ij(i=1〜7、j=1〜7、
図5参照)が配設されており、それらの受光センサ56
−ijからの検出信号が信号処理装置58に供給される。
その信号処理装置58は、前記各受光センサ56−ijか
らの検出信号を加振装置57の駆動信号で同期検波し、
多数のフォーカス信号が得られるようになっている。そ
して、この信号処理装置58は、多数のフォーカス信号
を前記主制御系27に供給するようになっている。
【0036】図1に示すように、前記Zレベリングステ
ージ42上のウエハWの近傍には、レチクルアライメン
ト用の基準マークを有する基準マーク板61が固定され
ている。レチクルRの上方には、基準マーク板61上の
基準マークとレチクルR上の計測用マークとを同時に観
察するためのレチクルアライメント顕微鏡62が装備さ
れている。そして、基準マークに対する計測用マークの
相対位置に基づいて、レチクル微小駆動ステージ33上
のレチクルRの位置が微調整される。これにより、レチ
クルR上のパターンが所定位置に配置されて、そのパタ
ーンのアライメントが正確に行われるようになってい
る。
【0037】前記投影光学系24の側面には、ウエハW
の各ショット領域SAijの近傍に形成されたアライメン
トマークを検出するオフ・アクシス方式のウエハアライ
メント顕微鏡63が装備されている。この場合、ウエハ
アライメント顕微鏡63の検出中心とレチクルRの投影
領域の中心との間隔、いわゆるベースライン量が予め求
められている。そして、このベースライン量とウエハア
ライメント顕微鏡63で検出されたアライメントマーク
の位置情報とに基づいて、前記ウエハステージ25上の
ウエハWの位置が調整される。これにより、ウエハW上
の各ショット領域SAijが所定位置に配置されて、それ
らのショット領域SAijのアライメントが正確に行われ
るようになっている。
【0038】このように、前記主制御系27は、レチク
ルステージ23のレチクル微小駆動ステージ33及びウ
エハステージ25の各ステージ40〜42の位置決め動
作、レチクルRとウエハWとの同期露光動作、及び合焦
機構26の合焦動作等をはじめとして、露光装置21全
体の動作を制御する。
【0039】次に、前記合焦機構26の合焦動作につい
て、さらに詳細に説明する。図4に示すように、前記パ
ターン形成板49には、第1列目に7個のスリット状の
開口49−11〜49−17が形成され、第2列目〜第7列
目にもそれぞれ7個の開口49−21〜49−77が形成さ
れている。すなわち、パターン形成板49には、合計で
49個のスリット状の開口49−ij(i=1〜7、j=
1〜7)が形成されている。
【0040】そして、前記光ファイバ束47から射出さ
れた照明光によって、これらの開口49−ijによりなる
パターン像が、図3に示すように、ウエハWの露光面W
f上にX方向及びY方向に対して斜めに投影される。す
なわち、ウエハWの露光面Wf上における1つの前記シ
ョット領域SAij内で、図3におけるY方向において上
方から順に、第1列の7個の検出点AF11〜AF1
7、第2列の7個の検出点AF21〜AF27、第3列
の検出点AF31〜AF37、第4列の検出点AF41
〜AF47、第5列の検出点AF51〜AF57、第6
列の検出点AF61〜AF67、及び第7列の検出点A
F71〜AF77に、それぞれ前記各開口49−ijと対
応する49個のすべての像が投影されるようになってい
る。
【0041】図5に示すように、前記受光器56上に
は、その第1列目に7個の受光センサ56−11〜56−
17が配置され、第2列目〜第5列目にもそれぞれ7個の
受光センサ56−21〜56−77が配置されている。すな
わち、受光器56には、合計で49個の受光センサ56
−ij(i=1〜7、j=1〜7)が配列されており、各
受光センサ56−ij上には図示しないスリット状の絞り
が配置されている。そして、これらの各受光センサ56
−ij上に、図3の各検出点AFijに投影されたスリット
状の開口パターンの像がそれぞれ再結像される。
【0042】ここで、図1の前記回転方向振動板54
は、露光面Wfからの反射光を受光器56上に再結像さ
せる際に、各像の位置を絞りの開口幅の短手方向に振動
させるように回転振動されている。そして、各受光セン
サ56−ijで検出された検出信号は、信号処理装置58
に供給される。信号処理装置58は、それぞれの検出信
号を回転振動周波数の信号で同期検波することにより、
ウエハW上の前記各検出点AFijについて、投影光学系
24の光軸方向の位置に対応する位置信号を生成して、
前記主制御系27に供給する。
【0043】ところで、主制御系27は、ウエハWの各
ショット領域SAijへのレチクルR上の回路パターンの
投影転写に先だって、前記ウエハアライメント顕微鏡6
3により、ウエハW上の複数のショット領域SAijの一
部を利用して投影光学系24に対するウエハW全体の位
置を検出させる。そして、その検出結果に基づいて、ウ
エハステージ25の各ステージ40〜42を駆動して、
ウエハW全体の位置を調整するウエハアライメントが行
われる。
【0044】このウエハアライメントの際に、主制御系
27は、その一部のショット領域SAijを利用して、合
焦機構26によりウエハWの表面状態を検出させる。こ
の場合、図3に示すように、ショット領域SAij内に位
置する49個すべての検出点AFijにおいて、ウエハW
の表面状態が各受光センサ56−ijにより検出され、そ
れらの位置検出信号が信号処理装置58から主制御系2
7に供給される。そして、主制御系27は、各検出点A
Fijの位置情報の最小二乗平均を求めて、図6に示すよ
うに、ウエハWの露光面Wfに近似する近似平面(目標
の追い込み面)APFを算出する。
【0045】一方、この実施形態では、図3に示すよう
に、ウエハW上に区画された各ショット領域SAijにお
いて一括露光を行う場合、前記49個の検出点AFijの
うちの一部が、フォーカス位置を検出するための検出点
(以下、「サンプル検出点」という)として設定するよ
うになっている。これは、サンプル検出点を多く設定す
るほど、より正確なフォーカス位置の検出が可能になる
ものの、その検出動作の所要時間が長くなるとともに主
制御系27の負担が増大するのを回避するためである。
【0046】ここで、この実施形態では、図1のレチク
ルRの回路パターンが、投影光学系24の投影視野内で
矩形状のショット領域SAij内に、4つの区画領域SA
ij−1〜SAij−4に区画した状態でそれぞれ一括露光
されるようになっている。このため、例えば、第1列の
検出点の中の1番目と7番目の検出点AF11,AF1
7、第2列の検出点の中の2番目と6番目の検出点AF
22,AF26、第4列の検出点の中の4番目の検出点
AF44、第6列の検出点の中の2番目と6番目の検出
点AF62,AF66、及び第7列の検出点の中の1番
目と7番目の検出点AF71,AF77の9点がサンプ
ル点として設定されている。
【0047】すなわち、ショット領域SAijの第1区画
領域SAij−1には検出点AF11,AF22が位置
し、第2区画領域SAij−2には検出点AF17,AF
26が位置するように設定されている。また、第3区画
領域SAij−3には検出点AF62,AF71が位置
し、第4区画領域SAij−4には検出点AF66,AF
77が位置するように設定されている。さらに、各区画
領域SAij−1〜SAij−4の境界部には検出点AF4
4が位置するように設定されている。
【0048】そして、図2に示すように、ウエハW上の
各ショット領域SAijにおいて、先ずウエハWの露光面
Wfが前記目標の追い込み面APFに合わせ込まれる。
この場合、前記の選択された9つのサンプル検出点AF
ijにおいて、対応する受光センサ56−ijによりウエハ
Wの露光面Wfの光軸方向位置が検出される。そして、
信号処理装置58は、各受光センサ56−ijからの検出
信号に基づいて、前記露光面Wfの投影光学系24の光
軸方向の位置(フォーカス位置)に対応するフォーカス
信号を生成して、前記主制御系27に供給する。
【0049】主制御系27は、このフォーカス信号によ
り、ウエハWの露光面Wfの傾斜角(レベリング角)及
び平均的なフォーカス位置(合わせ込み面の位置)を算
出する。そして、このレベリング角及び合わせ込み面の
位置に基づいて、Zレベリングステージ42を駆動し
て、ウエハWの露光面Wfの傾斜及び投影光学系24の
光軸方向の高さを調整する。この調整により、目標の追
い込み面APFに対するウエハWの露光面Wfの合わせ
込みが行われる。
【0050】次に、前記Zレベリングステージ42の制
御動作について説明する。図2に示すように、Zレベリ
ングステージ42の上面部材は下面部材上に3個の支点
66〜68を介して支持されている。各支点66〜68
は、それぞれ独立してフォーカス方向(投影光学系24
の光軸と平行な方向、つまりZ方向)に伸縮できるよう
になっている。そして、主制御系27の制御のもとに駆
動部69〜71を介して各支点66〜68の伸縮量を調
整することにより、Zレベリングステージ42上のウエ
ハWの露光面Wfの合わせ込み位置、X方向及びY方向
の傾斜角が所望の値に設定される。各支点66〜68の
近傍には、それぞれ各支点66〜68のフォーカス方向
の変位量を例えば0.01μm程度の分解能で検出でき
る高さセンサー72〜74が取り付けられている。な
お、フォーカス方向への位置決め機構としては、例えば
ストロークのより長い高精度な機構を別に設けてもよ
い。
【0051】ところで、支点66〜68が配置されてい
る位置をそれぞれ駆動点TL1,TL2及びTL3とし
た場合、2つの駆動点TL1、TL2はY軸に平行な一
直線上に配置されている。また、駆動点TL3は、前記
2つの駆動点TL1、TL2間を結ぶ線分に対する垂直
2等分線上に配置されている。
【0052】そして、前述のように、Zレベリングステ
ージ42のレベリング制御が完了した状態で、同ステー
ジ42のフォーカス制御、つまり目標の追い込み面AP
Fに対するウエハWの露光面Wfの合わせ込み動作が行
われる。この場合、合わせ込み位置の設定は3個の支点
66〜68を同じ量だけ変位させることにより行われ
る。
【0053】続いて、この合わせ込み状態で、前記9つ
のサンプル検出点AFijにおいて、対応する受光センサ
56−ijによりウエハWの露光面Wfの光軸方向位置が
再度検出され、それらの位置検出信号が信号処理装置5
8を介して主制御系27に供給される。主制御系27
は、図6に示すように、各サンプル検出点AFijの位置
情報Iaについて、前記目標の追い込み面APF上の各
検出点AFijに対応する点の位置情報Ibとの相関係数
を求め、その相関係数が所定値を下回るか否かを判定す
る。そして、ウエハWの露光面Wf上に異物等の異常が
あって、相関係数が所定値を下回る検出点が存在する場
合には、その検出点を異常検出点AFij’と判定して、
その異常検出点AFij’がショット領域SAij中のいず
れの区画領域SAij1〜SAij−4にあるかを特定す
る。
【0054】この場合、例えば図6に示す5つの検出点
AFijを、AF11,AF22,AF44,AF66,
AF77としたとき、各検出点AF11〜AF77にお
いて、検出位置情報Ia11〜Ia77と追い込み面A
PF上の位置情報Ib11〜Ib77との差ΔI11〜
ΔI77が求められる。そして、第1区画領域SAij−
1中における2つの検出点AF11,AF22での位置
情報の差ΔI11,ΔI22の二乗和をとり、これを検
出点の数で割るとともに平方根をとることによって、相
関係数の平均値が求められる。同様に、第4区画領域S
Aij−4における2つの検出点AF66,AF77での
位置情報の差ΔI66,ΔI77の二乗和をとり、これ
を検出点の数で割るとともに平方根をとることによっ
て、相関係数の平均値が求められる。
【0055】そして、各区画領域SAij−1,SAij−
4における相関係数の平均値が、予め設定された所定値
を下回るか否か判定される。図6に示す検出結果では、
第4区画領域SAij−4中の検出点AF77に異物等の
異常があるため、第4区画領域SAij−4における相関
係数の平均値が所定値を下回ることになる。従って、そ
の第4区画領域SAij−4に異常検出点AFij’が存在
することが特定される。同様に、第2区画領域SAij−
2及び第3区画領域SAij−3についても、位置情報の
相関係数の平均値が求められ、その相関係数の平均値が
所定値を下回るか否か判定されて、異常検出点AFij’
の特定が行われる。
【0056】このように、任意の区画領域SAij−1〜
SAij−4に異常検出点AFij’が存在すると特定され
た場合、主制御系27は、異常検出点AFij’を除く残
りの検出点AFijの検出位置情報に基づいて、新たな追
い込み面を求める。そして、前記のように合焦機構26
を作動制御して、ウエハWの露光面Wfをその新たな追
い込み面に合わせ込む。よって、任意の区画領域SAij
−1〜SAij−4に異物等の異常が存在する場合でも、
その異常状態に影響されることなく、残りの区画領域S
Aij−1〜SAij−4において合わせ込みが行われるこ
とになる。
【0057】一方、4つの区画領域SAij−1〜SAij
−4のすべてにおいて異常検出点AFij’が存在すると
判定された場合、主制御系27は、その判定対象となっ
たウエハWのショット領域SAijに対する後続のパター
ンの像の投影転写動作を中止させる。そして、ウエハス
テージ25を投影光学系24の光軸にほぼ直交する面内
で駆動させて、直ちにウエハW上の次のショット領域S
Aijを投影光学系24の投影視野に対応させる。
【0058】従って、本実施形態によれば、以下のよう
な効果を得ることができる。 (イ) この実施形態の露光装置21では、予め受光器
56の受光センサ56−ij(例えばすべてのセンサ56
−11〜56−77)により、ウエハWの表面の位置が検出
され、その検出結果に基づいて追い込み面APFが求め
られる。さらに、合焦機構26によりウエハWの表面が
その追い込み面APFに合わせ込まれ、この状態で受光
センサ56−ijの少なくとも一部(例えば56−11,5
6−17,56−22,56−26,56−44,56−62,5
6−66,56−71,56−77)により、ウエハWの表面
の位置が再度検出される。そして、その検出結果におけ
る各検出点AFij(例えばAF11,AF17,AF2
2,AF26,AF44,AF62,AF66,AF7
1,AF77の9点)の位置について異常の有無が判定
され、異常値を示す異常検出点AFij’が含まれる場合
には、その異常検出点AFij’が特定されるようになっ
ている。
【0059】このため、ウエハWの表面に異物等があっ
て、その検出結果に異常値を示す異常検出点AFij’が
含まれている場合には、その異常検出点AFij’を容易
に特定することができる。よって、この異常検出点AF
ij’における検出結果を除いて新たな追い込み面を求
め、その新たな追い込み面にウエハWの表面を合わせ込
むことにより、ウエハWの表面の異常状態に影響される
ことなく合わせ込み動作を行うことができる。従って、
ウエハWの表面の異常状態に起因して、パターンの像が
デフォーカス状態で転写されるおそれを抑制することが
できる。
【0060】(ロ) この実施形態の露光装置21で
は、1つのショット領域SAijに4つの区画領域SAij
−1〜SAij−4が設けられ、それらの区画領域SAij
−1〜SAij−4のそれぞれについて異常検出点AFi
j’の有無が判定されるようになっている。
【0061】このため、例えば1つの区画領域SAij−
1〜SAij−4に異物等の異常がある場合、その区画領
域の異常状態を判定して、他の区画領域を生かすことが
でき、製品の歩留まりを向上させることができる。
【0062】(ハ) この実施形態の露光装置21で
は、4つの区画領域SAij−1〜SAij−4のすべてに
おいて異常検出点AFij’が存在すると判定された場
合、その判定対象となったウエハWのショット領域SA
ijに対する後続のパターンの像の投影転写動作が中止さ
れる。そして、ウエハステージ25が投影光学系24の
光軸にほぼ直交する面内で駆動されて、直ちに次のショ
ット領域SAijが投影光学系24の投影視野に対応配置
されるようになっている。
【0063】このため、1ショット領域SAij中のすべ
ての区画領域SAij−1〜SAij−4に異物等の異常が
ある場合、そのショット領域SAijに対する後続のパタ
ーンの像の投影転写動作を続行することなく、直ちに次
のショット領域SAijに対するパターンの像の投影転写
動作に移行することができる。従って、露光装置21の
スループットを向上させることができる。
【0064】(ニ) この実施形態の露光装置21で
は、異常検出点AFij’が特定されたとき、合焦機構2
6により異常検出点AFij’とは異なる検出点AFijに
おける受光センサ56−ijの検出結果に基づいて新たな
追い込み面が求められる。そして、ウエハWの表面が、
その新たな追い込み面に合わせ込まれるようになってい
る。このため、ウエハWの表面の異常状態に影響される
ことなく、合わせ込み動作を正確に行うことができる。
【0065】(ホ) この実施形態の露光装置21で
は、予め受光器56の受光センサ56−ijを使用してウ
エハWの表面状態が検出され、その検出結果に基づいて
目標の追い込み面APFが求められる。そして、合焦機
構26により、この目標の追い込み面APFにウエハW
の表面が合わせ込まれるようになっている。
【0066】このため、ウエハW上に複数のパターンが
重ね合わされることによって、ウエハWの表面に段差が
生じている場合には、各受光センサ56−ijの検出結果
におけるウエハWの表面の段差状態による影響と異常状
態(異物、欠陥等)による影響とを区別することができ
る。従って、ウエハWの表面を、目標の追い込み面AP
Fに正確に合わせ込むことができる。
【0067】(へ) この実施形態の露光装置21で
は、各検出点AFijの位置情報について、追い込み面A
PF上の各検出点AFijに対応する点の位置情報との相
関係数が求められる。そして、その相関係数が所定値を
下回る検出点AFijを、異常検出点AFij’と判定する
ようになっている。このため、前記位置情報の相関係数
の大小を判定することによって、異常検出点AFij’を
容易に特定することができる。
【0068】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態について、前記第1実施形態と異なる部分を中心に
説明する。
【0069】この第2実施形態においては、ウエハW上
の各ショット領域SAijにおける合わせ込み動作時に、
ウエハWの露光面Wf上の段差のない平坦な部分と対応
する複数の検出点AFijが選択される。そして、それら
の検出点AFijと対応する受光センサ56−ijにより、
ウエハWの露光面Wfの光軸方向位置が検出されて、追
い込み面APF’が求められる。さらに、ウエハWの露
光面Wfがこの追い込み面APF’に合わせ込まれ、そ
の合わせ込み状態で、各検出点AFijと対応する受光セ
ンサ56−ijにより、ウエハWの露光面Wfの光軸方向
位置が再度検出される。そして、図7に示すように、各
検出点AFijの検出位置情報と追い込み面APF’上の
各検出点AFijに対応する点の位置情報との差分が求め
られ、その差分が所定値を超える検出点AFijが異常検
出点AFij’と判定されるようになっている。
【0070】この場合、例えば図7に示す5つの検出点
AFijを、AF11,AF22,AF44,AF66,
AF77としたとき、各検出点AF11〜AF77にお
いて、検出位置情報Ia11〜Ia77が求められる。
そして、第1区画領域SAij−1中における2つの検出
点AF11,AF22での位置情報Ia11,Ia22
の二乗和をとり、これを検出点の数で割るとともに平方
根をとることによって、位置情報の平均値が求められ
る。同様に、第4区画領域SAij−4における2つの検
出点AF66,AF77での位置情報Ia66,Ia7
7の二乗和をとり、これを検出点の数で割るとともに平
方根をとることによって、位置情報の平均値が求められ
る。
【0071】そして、各区画領域SAij−1,SAij−
4における位置情報の平均値と追い込み面APF’上の
位置情報との差分が求められ、その位置情報の差分が予
め設定された所定値を越えるか否か判定される。図7に
示す検出結果では、第4区画領域SAij−4中の検出点
AF77に異物等の異常があるため、第4区画領域SA
ij−4における位置情報の差分が所定値を越えることに
なる。従って、その第4区画領域SAij−4に異常検出
点AFij’が存在することが特定される。同様に、第2
区画領域SAij−2及び第3区画領域SAij−3につい
ても、位置情報の差分が求められ、その位置情報の差分
が所定値を越えるか否か判定されて、異常検出点AFi
j’の特定が行われる。
【0072】従って、本実施形態によれば、前記第1実
施形態における(イ)〜(ホ)に記載の効果に加えて、
以下のような効果を得ることができる。 (ト) この実施形態の露光装置21では、各検出点A
Fijの位置情報と追い込み面APF’上の各検出点AF
ijに対応する点の位置情報との差分が求められ、その差
分が所定値を超える検出点AFijが異常検出点AFij’
と判定されるようになっている。
【0073】このため、前記位置情報の差分の大小を判
定することによって、異常検出点AFij’を容易に特定
することができる。従って、この実施形態は、ウエハW
の表面状態が平坦になっている最初の露光時に採用する
と好適である。
【0074】(第3実施形態)次に、本発明の第3実施
形態について、前記第1実施形態と異なる部分を中心に
説明する。
【0075】この第3実施形態においては、ウエハW上
の各ショット領域SAijにおける合わせ込み動作時に、
先ず複数のサンプル検出点AFijのうちで、いずれか1
つの検出点AFijを除外して、残りの検出点AFijと対
応する受光センサ56−ijを用いて、目標の追い込み面
APFに対するウエハWの露光面Wfの合わせ込みが行
われる。そして、この合わせ込み位置が目標の追い込み
面APFに一致したか否か判定される。
【0076】引き続いて、除外する1つの検出点AFij
を順に変更しながら、前記と同様の動作が繰り返し行わ
れる。また、除外する検出点AFijの数が1つから2
つ、3つと順に増やしながら、種々の検出点AFijの組
み合わせ状態で、前記と同様の動作が繰り返し行われ
る。そして、ウエハWの露光面Wf上に異物や欠陥等の
異常状態が存在する場合には、それと対応する検出点A
Fijを除外した合わせ込み時に、合わせ込み位置と目標
の追い込み面APFとが一致するため、その検出点AF
ijが異常検出点AFij’と判定される。
【0077】例えば図8に示す5つの検出点AFijを、
AF11,AF22,AF44,AF66,AF77と
したとき、各検出点AF11〜AF77を順に除外し
て、種々の検出点AF11〜AF77の組み合わせ状態
で、目標の追い込み面APFに対する合わせ込みが行わ
れる。この場合、検出点AF77と対応する部分に異物
等の異常があるため、その検出点AF77を除外した合
わせ込み動作時に、合わせ込み位置と目標の追い込み面
APFとが一致する。このため、その検出点AF77を
異常検出点AFij’として容易に判定することができ
る。
【0078】従って、本実施形態によれば、前記第1実
施形態における(イ)〜(ホ)に記載の効果と同様の効
果を得ることができる。 (変形例)なお、本発明の実施形態は、以下のように変
形してもよい。
【0079】・ 前記各実施形態において、ウエハWの
表面状態の検出を、ウエハアライメントとは異なったタ
イミング、例えばウエハのロット処理の先頭等に行うよ
うにしてもよい。
【0080】・ 前記各実施形態において、ウエハWの
表面状態の検出を、49個の検出点AFijのうちの一部
を使用して行うようにしてもよい。 ・ 前記各実施形態において、ウエハWのショット領域
SAijにおける合わせ込みを、49個の検出点AFijの
すべてを使用し、または実施形態とは異なった個数の検
出点AFijを使用して行うようにしてもよい。
【0081】・ 前記各実施形態において、ウエハWの
ショット領域SAij内を4つの区画領域SAij−1〜S
Aij−4に区画したが、実施形態とは異なった複数の区
画領域SAij−nに区画してもよい。
【0082】これらのようにした場合でも、前記各実施
形態における効果とほぼ同様の効果が得られる。 ・ 本発明の露光装置は、半導体素子製造用の露光装置
に限定されるものではなく、また、縮小露光型、一括露
光型の露光装置に限定されるものでもない。すなわち、
この露光装置は、液晶表示素子、撮像素子、薄膜磁気ヘ
ッド等のマイクロデバイスを製造するための露光装置を
含むものである。また、等倍露光型、拡大露光型の露光
装置、ステップ・アンド・スキャン方式の走査露光型露
光装置をも含むものである。
【0083】
【発明の効果】以上詳述したように、本願請求項1に記
載の発明によれば、基板の表面に異物等の異常状態があ
る場合でも、その異常状態に影響されることなく合わせ
込み動作を行うことができる。従って、パターンの像が
デフォーカス状態で転写されるおそれを抑制することが
できる。
【0084】本願請求項2に記載の発明によれば、前記
請求項1に記載の発明の効果に加えて、例えば1つの区
画領域に異物等の異常がある場合、他の区画領域を生か
すことができ、製品の歩留まりを向上させることができ
る。
【0085】本願請求項3に記載の発明によれば、前記
請求項2に記載の発明の効果に加えて、1ショット領域
中のすべての区画領域に異物等の異常がある場合、直ち
に次のショット領域に対するパターンの像の投影転写動
作に移行することができる。従って、露光装置のスルー
プットを向上させることができる。
【0086】本願請求項4に記載の発明によれば、前記
請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の発明の
効果に加えて、基板の表面に異物等の異常状態がある場
合、その異常検出点を除いた他の検出点における検出結
果に基づいて新たな追い込み面を求めることができる。
そして、その新たな追い込み面に基板の表面を正確に合
わせ込むことができる。
【0087】本願請求項5に記載の発明によれば、前記
請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の発明の
効果に加えて、基板上に複数のパターンが重ね合わされ
ることによって生じた段差の状態に影響を加味して目標
となる追い込み面を求めることができ、基板の表面を正
確に合わせ込むことができる。
【0088】本願請求項6及び請求項7に記載の発明に
よれば、前記請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に
記載の発明の効果に加えて、各検出点の位置情報につい
て、追い込み面上の各検出点に対応する点の位置情報と
の相関係数を求めることで、異常検出点を容易に特定す
ることができる。
【0089】本願請求項7に記載の発明によれば、前記
請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の発明の
効果に加えて、各検出点の位置情報と追い込み面上の各
検出点に対応する点の位置情報との差分を求めること
で、異常検出点を容易に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の露光装置を、合焦機構を中心
に示す構成図。
【図2】 Zレべリングステージとその制御構成を示す
構成図。
【図3】 投影光学系による露光領域に投影された開口
パターンの像を示す平面図。
【図4】 合焦機構のパターン形成板上の開口パターン
を示す説明図。
【図5】 受光器の受光センサの配列を示す説明図。
【図6】 合わせ込み動作時におけるウエハの表面の異
常検出点の判定動作を示す説明図。
【図7】 第2実施形態の合わせ込み動作時における異
常検出点の判定動作を示す説明図。
【図8】 第3実施形態の合わせ込み動作時における異
常検出点の判定動作を示す説明図。
【符号の説明】
21…露光装置、24…投影光学系、25…基板ステー
ジとしてのウエハステージ、26…合焦機構、27…特
定手段を構成する主制御系、56…位置検出機構を構成
する受光器、R…マスクとしてのレチクル、W…基板と
してのウエハ、Wf…基板の表面をなす露光面、SAij
…露光領域としてのショット領域、SAij−1〜SAij
−4…区画領域、AFij…検出点、AFij’…異常検出
点、APF…目標の追い込み面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA03 BB02 BB29 CC18 DD06 FF10 FF51 FF61 GG01 HH12 JJ05 JJ08 LL02 PP24 QQ18 5F046 BA03 CC03 CC05 DA14 DB05 DB10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスク上に形成された所定のパターンの
    像を基板上に投影転写する投影光学系と、前記基板を前
    記投影光学系の光軸方向及びその直交方向に移動可能に
    載置する基板ステージと、前記投影光学系の投影視野内
    の所定位置に配置された複数の検出点と、その検出点に
    おける前記基板の前記光軸方向の位置を検出する位置検
    出機構と、その位置検出機構の検出結果の少なくとも一
    部に基づいて追い込み面を求め、前記基板の表面をその
    追い込み面に合わせ込む合焦機構とを備えた露光装置に
    おいて、 前記合焦機構により前記基板の表面を前記追い込み面に
    合わせ込んだ状態で、その基板の表面の前記光軸方向の
    位置を前記位置検出機構により再度検出し、その検出結
    果における各検出点の位置について異常の有無を判定
    し、異常値を示す異常検出点が含まれる場合には、その
    異常検出点を特定する特定手段を設けたことを特徴とす
    る露光装置。
  2. 【請求項2】 前記特定手段は、前記投影視野に区画さ
    れた複数の領域のそれぞれについて前記異常検出点の有
    無を判定することを特徴とする請求項1に記載の露光装
    置。
  3. 【請求項3】 前記特定手段は、前記複数の領域のすべ
    てにおいて前記異常検出点が存在すると判定した場合、
    その判定対象となった前記基板のショット領域に対する
    後続の前記パターンの像の投影転写動作を中止し、前記
    基板ステージを投影光学系の光軸にほぼ直交する面内で
    駆動させ、直ちに次のショット領域を前記投影光学系の
    投影視野に対応させることを特徴とする請求項2に記載
    の露光装置。
  4. 【請求項4】 前記合焦機構は、前記特定手段により特
    定された異常検出点とは異なる検出点における前記位置
    検出機構の検出結果に基づいて新たな追い込み面を求
    め、前記基板の表面をその新たな追い込み面に合わせ込
    むことを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか
    一項に記載の露光装置。
  5. 【請求項5】 前記合焦機構は、予め取得されている前
    記基板の表面状態に基づいて前記追い込み面を求めるこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項
    に記載の露光装置。
  6. 【請求項6】 前記特定手段は、前記各検出点の位置情
    報について前記追い込み面上の各検出点に対応する点の
    位置情報との相関係数を求め、その相関係数が所定値を
    下回る検出点を異常検出点と判定することを特徴とする
    請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の露光装
    置。
  7. 【請求項7】 前記特定手段は、前記各検出点の位置情
    報と前記追い込み面上の各検出点に対応する点の位置情
    報との差分を求め、その差分が所定値を超える検出点を
    異常検出点と判定することを特徴とする請求項1〜請求
    項5のうちいずれか一項に記載の露光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020003617A (ja) * 2018-06-27 2020-01-09 キヤノン株式会社 露光装置、露光方法、および物品の製造方法
JP7516984B2 (ja) 2020-08-28 2024-07-17 株式会社デンソー ワイドバンドギャップ半導体装置の製造方法

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JP7071230B2 (ja) 2018-06-27 2022-05-18 キヤノン株式会社 露光装置、露光方法、および物品の製造方法
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