JP2002008842A - 電磁誘導式加熱調理器 - Google Patents

電磁誘導式加熱調理器

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JP2002008842A
JP2002008842A JP2000184405A JP2000184405A JP2002008842A JP 2002008842 A JP2002008842 A JP 2002008842A JP 2000184405 A JP2000184405 A JP 2000184405A JP 2000184405 A JP2000184405 A JP 2000184405A JP 2002008842 A JP2002008842 A JP 2002008842A
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temperature
power
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grill
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Makoto Morishima
眞 森島
Hideaki Kishine
秀明 岸根
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Rinnai Corp
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Rinnai Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グリル部の近傍に配設された誘導加熱部、ま
たは、供給電力が制限される誘導加熱部に、調理物の温
度を指定温度に制御する機能をもたせることを可能とす
る。 【解決手段】 ステップS4において、油物調理を行う
誘導加熱部が左側の誘導加熱部と判断された場合は、グ
リルヒータがオン状態であるか否かを判断する(ステッ
プS6)。信号発生回路から、グリルヒータがオン状態
であることを示す信号が入力されている場合は、10℃
減算する(Y−5℃)。一方、オフ状態であることを示
す信号が入力されている場合は、温度を変化させない
(Y+5℃)。ステップS6において、グリルヒータ5
2がオン状態であること示す信号が入力された場合は、
誘導加熱コイルの電力が制限されているか否かを判断す
る(ステップS7)。信号発生回路から、誘導加熱コイ
ルの供給電力が制限されていることを示す信号が入力さ
れている場合は、5℃加算する(Y℃)。一方、供給電
力が制限されていないことを示す信号が入力されている
場合は、温度を変化させない(Y−5℃)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、電磁誘導式加熱
調理器に関する。特に、調理物の温度を指定温度に制御
することが可能な電磁誘導式加熱調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】 調理物の調理をする際、調理物の温度
を一定の指定温度に保ちたい場合がある。この要求に応
えるために、調理物の温度を指定温度に制御できる手段
を備えた電磁誘導式加熱調理器が提供されている。ここ
で、調理物の温度を指定温度に制御する形態としては、
調理物の近傍(例えば、調理物を収容した調理容器が載
置されたトッププレートの下面)に温度検知手段を配設
し、この温度検知手段で検知された温度から、所定の温
度相関(温度検知手段で検知された温度と調理物の温度
との間に成立する相関)を用いて調理物の温度を算出
し、この算出された調理物の温度を指定温度となるよう
に誘導加熱コイルに供給する電力を制御する形態が一般
に採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 通常の電磁誘導式加
熱調理器は、2つの誘導加熱部と1つのグリル部を備え
る。2つの誘導加熱部のうち、グリル部の近傍に配設さ
れた誘導加熱部に位置する温度検知手段は、グリル部が
発する熱による影響を受ける。このため、グリル部の近
傍に配設された誘導加熱部では、グリル部がオンしてい
る状態とオフしている状態では、温度相関(温度検知手
段で検知された温度と調理物の温度との間に成立する相
関)が変化することになる。このような事情から、この
電磁誘導式加熱調理器では、グリル部から離れた側に配
設された誘導加熱部は温度制御機能を有しているが、グ
リル部の近傍に配設された誘導加熱部は温度制御機能を
有していなかった。
【0004】また、2つの誘導加熱部を備える電磁誘導
式加熱調理器では、供給する総電力量が一定の値を超え
ないように、誘導加熱部に供給する電力を制限すること
がある。誘導加熱部に供給する電力が制限されている場
合は、供給電力が制限されていない場合に比べて、誘導
加熱コイルが発する熱によって温度検知手段が受ける影
響が小さくなる。このため、供給電力が制限されている
状態と制限されていない状態では、温度相関(温度検知
手段で検知された温度と調理物の温度との間に成立する
相関)が変化することになる。このような事情から、こ
の電磁誘導式加熱調理器では、供給電力が制限されてい
ない誘導加熱部は温度制御機能を有しているが、供給電
力が制限された誘導加熱部は温度制御機能を有していな
かった。
【0005】このため、グリル部から離れた側に配設さ
れた誘導加熱部、または、供給電力が制限されていない
誘導加熱部の近傍に壁があって調理しにくい場合や、調
理の都合等の事情がある場合に、グリル部の近傍に配設
された誘導加熱部、または、供給電力が制限される誘導
加熱部で調理物の温度を指定温度に制御しながら調理を
することができず、不便であるという問題が生じてい
た。
【0006】本発明は、グリル部の近傍に配設された誘
導加熱部、または、供給電力が制限される誘導加熱部
に、調理物の温度を指定温度に制御する機能をもたせる
ことを可能とし、もって電磁誘導式加熱調理器の利便性
を向上させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用と効果】 かか
る目的を達成するために、請求項1に記載の電磁誘導加
熱調理器は、グリル部の近傍に配設された誘導加熱部
と、この誘導加熱部で加熱される調理物の温度を指定温
度に制御する制御手段とを備えている。ここで、「調理
物」には、油物調理を行う際の油自体も含む。本発明の
構成によれば、グリル部の近傍に配設された誘導加熱部
に調理物の温度を指定温度に制御する機能をもたせるこ
とができる。従って、本発明の構成によれば、電磁誘導
加熱調理器の利便性を向上させることができる。
【0008】請求項2に記載の電磁誘導加熱調理器は、
調理容器を載置可能なトッププレートと、このトッププ
レートに載置された調理容器の近傍に位置する温度検知
手段と、この温度検知手段の近傍に配設された誘導加熱
コイルと、この誘導加熱コイルに供給する電力を制御す
る電力制御手段と、前記温度検知手段の近傍に配設され
たグリルヒータとを備えている。ここで、前記電力制御
手段は、前記グリルヒータがオン状態であることを示す
信号が入力された場合と前記グリルヒータがオフ状態で
あることを示す信号が入力された場合とで、前記温度検
知手段で検知された温度と指定温度に基づいて前記誘導
加熱コイルに供給する電力を制御する処理手順を切り換
えて用いることを特徴とする。グリルヒータがオンして
いる場合、このグリルヒータの近傍に配設された温度検
知手段は、グリルヒータが発する熱による影響を受け
る。これに対し、グリルヒータがオフしている場合に
は、このグリルヒータの近傍に配設された温度検知手段
はグリルヒータの影響を受けない。このため、グリルヒ
ータがオンしている状態とオフしている状態では、温度
相関(温度検知手段で検知された温度と調理物の温度と
の間に成立する相関)が変化することになる。従って、
グリルヒータがオンしている場合に、電力制御手段の処
理をグリルヒータがオフしている場合と同様の処理手順
にすると、調理物の温度と指定温度との間に誤差が生じ
るように誘導加熱コイルに供給する電力を制御してしま
うことになる。本発明の構成では、電力制御手段は、グ
リルヒータがオン状態であることを示す信号が入力され
た場合とグリルヒータがオフ状態であることを示す信号
が入力された場合とで、温度検知手段で検知された温度
と指定温度に基づいて誘導加熱コイルに供給する電力を
制御する処理手順を切り換えている。従って、本発明の
構成によれば、グリルヒータがオンしている状態でも、
調理物の温度と指定温度との間に大きな誤差が生じるこ
とがないように誘導加熱コイルに供給する電力を制御で
きる。
【0009】請求項3に記載の電磁誘導式加熱調理器
は、供給電力が制限される誘導加熱部と、この誘導加熱
部で加熱される調理物の温度を指定温度に制御する制御
手段とを備えている。本発明の構成によれば、供給電力
が制限される誘導加熱部に調理物の温度を指定温度に制
御する機能をもたせることができる。従って、本発明の
構成によれば、電磁誘導加熱調理器の利便性を向上させ
ることができる。
【0010】請求項4に記載の電磁誘導式加熱調理器
は、調理容器を載置可能なトッププレートと、このトッ
ププレートに載置された調理容器の近傍に位置する温度
検知手段と、この温度検知手段の近傍に配設された誘導
加熱コイルと、この誘導加熱コイルに供給する電力を制
御する電力制御手段とを備えている。ここで、前記電力
制御手段は、供給電力が制限されていることを示す信号
が入力された場合と供給電力が制限されていないことを
示す信号が入力された場合とで、前記温度検知手段で検
知された温度と指定温度に基づいて前記誘導加熱コイル
に供給する電力を制御する処理手順を切り換えて用いる
ことを特徴とする。誘導加熱部に供給する電力が制限さ
れている場合は、供給電力が制限されていない場合に比
べて、誘導加熱コイルが発する熱によって温度検知手段
が受ける影響が小さくなる。このため、供給電力が制限
されている状態と制限されていない状態では、温度相関
(温度検知手段で検知された温度と調理物の温度との間
に成立する相関)が変化することになる。従って、誘導
加熱コイルに供給される電力が制限されている場合に、
電力制御手段の処理を供給される電力が制限されていな
い場合と同様の処理手順とすると、調理物の温度と指定
温度との間に誤差が生じるように誘導加熱コイルに供給
する電力を制御してしまうことになる。本発明の構成で
は、電力制御手段は、供給電力が制限されていることを
示す信号が入力された場合と供給電力が制限されていな
いことを示す信号が入力された場合とで、温度検知手段
で検知された温度と指定温度に基づいて誘導加熱コイル
に供給する電力を制御する処理手順を切り換えている。
従って、本発明の構成によれば、供給電力が制限されて
いる場合でも、調理物の温度と指定温度との間に大きな
誤差が生じることがないように誘導加熱コイルに供給す
る電力を制御できる。
【0011】
【発明の実施の形態】 本発明の実施の形態の主要な特
徴を記載する。 (形態1) 請求項2に記載の前記電力制御手段は、前
記グリルヒータがオン状態であることを示す信号が入力
された場合に、さらに、前記グリルヒータの加熱力に応
じて、前記誘導加熱コイルに供給する電力を制御する処
理手順を切り換えて用いることを特徴とする。この形態
によれば、グリルヒータがオンしている状態でも、調理
物の温度と指定温度との間に、より大きな誤差が生じる
ことがないように誘導加熱コイルに供給する電力を制御
できる。 (形態2) 請求項4に記載の前記電力制御手段は、供
給電力が制限されていることを示す信号が入力された場
合に、さらに、使用電力に応じて、前記誘導加熱コイル
に供給する電力を制御する処理手順を切り換えて用いる
ことを特徴とする。この形態によれば、供給電力が制限
されている場合でも、調理物の温度と指定温度との間
に、より大きな誤差が生じることがないように誘導加熱
コイルに供給する電力を制御できる。
【0012】
【実施例】 本発明の電磁誘導式加熱調理器の好適な実
施例を図1および図2を参照しつつ説明する。図1は、
本発明の実施例に係る電磁誘導式加熱調理器を模式的に
示す斜視図である。図2は、図1を正面からみた断面図
である。図1に示す本実施例に係る電磁誘導式加熱調理
器20は、システムキッチンのキャビネットに一体的に
組み込まれるいわゆるビルトイン型電磁誘導式加熱調理
器である。この電磁誘導式加熱調理器20の外郭を構成
するケーシング22は、システムキッチンのキャビネッ
トに対応した形状に予め成形されている。このケーシン
グ22には、2つの誘導加熱部(IH部)26A、26
B、中央加熱部30、グリル部36が設けられている。
ここで、誘導加熱部26Aは、グリル部36から離れた
側に配設されている。誘導加熱部26Bは、グリル部3
6の近傍に配設されている。また、2つの誘導加熱部2
6A、26Bは、加熱手段として図2に示す誘導加熱コ
イル46a、46bをそれぞれ備えている。中央加熱部
30は、加熱手段として図示しない電熱輻射ヒータを備
えている。グリル部36は、加熱手段として図2に示す
電熱輻射ヒータ(グリルヒータ)52を備えている。な
お、図1に示すように、ケーシング22の前面部の右側
には、操作パネル38が設けられている。
【0013】ケーシング22の上部には、セラミック製
(典型的には結晶化ガラス製)のトッププレート24が
取り付けられている。このトッププレート24の上面部
であって、誘導加熱部26A、26Bの直上に相当する
部位には、それぞれ、図2に示す調理物(例えば、天ぷ
ら油)42a、42bが収容された調理容器(例えば、
天ぷら鍋)40a、40bを載置する載置部28a、2
8bが形成されている。また、中央加熱部30の直上の
相当する部位には、載置部32が形成されている。ま
た、このトッププレート24の後方には、ケーシング2
2の内部を冷却する空気を吸気し、グリル部36から排
出された空気を排出する開口が形成された吸排気カバー
34が取り付けられている。ケーシング22の中間部に
は、載置部28a、28bの下面側(即ち、トッププレ
ート24の下面側)に、それぞれ、図2に示すように、
温度検知手段(ここではサーミスタ)44a、44bが
トッププレート24の下面に密接した状態に配置されて
いる。このように、サーミスタ44をトッププレート2
4の下面に密接させることで、調理容器40a、40b
の底面(天ぷら鍋の鍋底)の温度を検知することができ
る。これらのサーミスタ44a、44bの下方には、そ
れぞれ、図2に示すように、誘導加熱コイル46a、4
6bが備えられている。これらの誘導加熱コイル46
a、46bの下方には、それぞれ、冷却ファン48a、
48bの冷却風によって制御基板50a、50bと誘導
加熱コイル46a、46bを冷却するように冷却ファン
48a、48bが備えられている。制御基板50a、5
0bには、後述するメイン制御部72(図3参照)がそ
れぞれ組み込まれている。これらの制御基板50a、5
0bには、操作パネル38、サーミスタ44、誘導加熱
コイル46がそれぞれ電気的に接続されている。
【0014】次に、電磁誘導式加熱調理器20の制御系
の主要構成について図3を用いて説明する。図3は、本
発明の実施例に係る電磁誘導式加熱調理器の制御系の主
要構成を示すブロック図である。図3に示すように、電
磁誘導式加熱調理器20の制御系は、メイン制御部72
を中心に、このメイン制御部72と電気的に接続される
操作パネル38、サーミスタ44、誘導加熱コイル46
等から構成されている。なお、このメイン制御部72
が、請求項1または3に記載の「制御手段」、請求項2
または4に記載の「電力制御手段」に対応する。メイン
制御部72の中心となるマイコン部73は、天ぷら油温
度算出回路76、加熱制御回路78を備えている。この
マイコン部73は、CPU、ROMやRAM等の記憶装
置、入出力ポート、タイマー等から構成されている。こ
のマイコン部73は、ROMに予め格納されている所定
のプログラムに従って、または、操作パネル38の各種
スイッチから送信される各種操作信号に基づいて、電磁
誘導式加熱調理器20の動作を全体的に制御している。
メイン制御部72には、サーミスタ44および操作パネ
ル38の各種スイッチから出力された操作信号をそれぞ
れ検出・増幅するとともに、マイコン部73で処理可能
なディジタル信号に変換するように構成された鍋温度検
出回路74および入力回路82が入力用インタフェース
として備えられている。また、メイン制御部72には、
誘導加熱コイル46を所定の態様で動作させるための駆
動回路80が出力用インタフェースとして備えられてい
る。さらに、メイン制御部72には、天ぷら油温度算出
回路76に信号を入力する信号発生回路75が備えられ
ている。
【0015】この信号発生回路75からは、図2に示す
グリルヒータ52がオン・オフ状態であることを示す信
号、または、誘導加熱コイル46に供給する電力を制限
中・非制限中であることを示す信号が発生される。即
ち、図2に示すグリル部36の近傍に配設されたサーミ
スタ44bを有する誘導加熱部26Bの制御基板50b
に組み込まれたメイン制御部72では、グリルヒータ5
2が使用されている場合は、グリルヒータ52がオン状
態であることを示す信号が信号発生回路75から発生さ
れる。また、本実施例に係る電磁誘導式加熱調理器20
では、電磁誘導式加熱調理器20全体として使用可能な
定格消費電力(ここでは4.8kW)が定められてい
る。そして、各調理加熱部では、個々に使用する場合の
使用可能な電力が定められている。具体的には、誘導加
熱部26A、26Bでは、それぞれ2.4kW、中央加
熱部30では1.2kW、グリル部36では1.2kW
である。また、中央加熱部30とグリル部36は同時に
使用できない。さらに、2つの誘導加熱部26A、26
Bと、中央加熱部30またはグリル部36の計3箇所が
同時に使用された場合、電磁誘導式加熱調理器20全体
として使用可能な定格消費電力4.8kWの条件を満た
すため、2つの誘導加熱部26A、26Bで使用可能な
電力はそれぞれ1.8kW、グリル部36で使用可能な
電力は1.2kWに制限される。このように3箇所の調
理加熱部を同時に使用して誘導加熱部26A、26Bで
使用可能な供給電力が制限された場合は、供給電力が制
限されたことを示す信号が信号発生回路75から発生さ
れる。
【0016】電磁誘導式加熱調理器20の制御系には、
図3に示したものの他にも、メイン制御部72等に電源
を供給する電源回路、マイコン部73の処理周期を定め
るクロック回路、グリル部36や中央加熱部30の電熱
輻射ヒータに電力を供給するための駆動回路等が備えら
れている。これらのマイコン部および入出力インタフェ
ースの物理的構成自体は従来の電磁誘導式加熱調理器に
おいて採用されるものと同様であればよい。
【0017】次に、電磁誘導式加熱調理器20の制御系
の動作について説明する。図2に示す調理物(ここで
は、天ぷら油)42を収容した調理容器(ここでは、天
ぷら鍋)40がトッププレート24の載置部28に載せ
られ、かつ、操作パネル38の油物調理モードがオンさ
れたことを条件に、図3に示すメイン制御部72は指定
温度運転(調理物の温度を指定温度に制御するための運
転)を開始する。指定温度運転中は、所定周期でサーミ
スタ44で検知された温度データが鍋温度検出回路74
を介してマイコン部73に逐次入力される。マイコン部
73の天ぷら油温度算出回路76は、サーミスタ44で
検知された温度から、温度相関(温度検知手段で検知さ
れた温度と調理物の温度との間に成立する相関)を用い
て現在の調理物の温度を算出する。加熱制御回路78に
は、天ぷら油温度算出回路76で算出された現在の調理
物の温度と、操作パネル38から入力された希望の調理
物の温度(指定温度)が入力される。この加熱制御回路
78は、希望の調理物の温度と現在の調理物の温度の偏
差に基づいた信号を出力する。この偏差に基づいた信号
が駆動回路80に入力されると、この駆動回路80の出
力である駆動信号は、図示しないドライブ回路に入力さ
れ、このドライブ回路を介して所定の電力が誘導加熱コ
イル46に供給される。これによって図2に示すトップ
プレート24上に載置された天ぷら鍋40に誘導加熱を
生じさせ、調理物の温度を希望の調理物の温度に制御す
ることができる。
【0018】次に、本発明の実施例に係る電磁誘導式加
熱調理器において、油物調理をする際に、天ぷら油の温
度を希望の温度(指定温度)となるように制御する処理
手順の一例を図4を用いて説明する。図4は、本発明の
実施例に係る電磁誘導式加熱調理器の温度制御処理を示
すフローチャートである。なお、以下の説明で示す温度
条件等は一例を示すものであり、本発明の適用範囲が以
下の温度条件等に限定されることはない。操作パネル3
8で希望の天ぷら油の温度を設定する(X℃)(ステッ
プS1)。サーミスタ44の出力から鍋温度検出回路7
4で現在の天ぷら鍋の鍋底の温度を検知する(Y℃)
(ステップS2)。天ぷら油温度算出回路76で現在の
天ぷら油の温度を算出する(ステップS3〜8)。具体
的には、以下の手順を行う。まず、初期条件における天
ぷら油の温度を算出する(ステップS3)。ここで、
「初期条件」とは、グリル部36の電熱輻射ヒータ(グ
リルヒータ)52がオフ状態であって、かつ、誘導加熱
コイル46への供給電力が制限されていない場合をい
う。ここでは、5℃加算する(Y+5℃)。この初期条
件における天ぷら油の温度は、天ぷら鍋と天ぷら油の温
度相関を考慮するほかに、電力制限されていない誘導加
熱コイル46の熱がサーミスタ44に与える影響、冷却
ファン48による送風がサーミスタ44に与える影響等
を考慮して算出されたものである。
【0019】次に、油物調理を行う誘導加熱部26が右
側の誘導加熱部26Aか左側の誘導加熱部26Bかを判
断する(ステップS4)。ここでは、初期条件における
天ぷら油の温度から変化はない(Y+5℃)。ステップ
S4において、油物調理を行う誘導加熱部26が右側の
誘導加熱部26Aと判断された場合は、誘導加熱部26
Aの誘導加熱コイル46aの供給電力が制限されている
か否かを判断する(ステップS5)。信号発生回路75
から、誘導加熱コイル46aの供給電力が制限されてい
ることを示す信号が入力されている場合は、5℃加算す
る(Y+10℃)。一方、供給電力が制限されていない
こと示す信号が入力されている場合は、温度を変化させ
ない(Y+5℃)。これに対し、ステップS4におい
て、油物調理を行う誘導加熱部26が左側の誘導加熱部
26Bと判断された場合は、グリル部36の電熱輻射ヒ
ータ(グリルヒータ)52がオン状態であるかオフ状態
であるかを判断する(ステップS6)。信号発生回路7
5から、グリルヒータ52がオン状態であることを示す
信号が入力されている場合は、10℃減算する(Y−5
℃)。一方、オフ状態であることを示す信号が入力され
ている場合は、温度を変化させない(Y+5℃)。
【0020】ステップS6において、グリル部36の電
熱輻射ヒータ52がオン状態であることを示す信号が入
力されている場合は、誘導加熱部26Bの誘導加熱コイ
ル46bの電力が制限されているか否かを判断する(ス
テップS7)。信号発生回路75から、誘導加熱コイル
46bの供給電力が制限されていることを示す信号が入
力されている場合は、5℃加算する(Y℃)。一方、供
給電力が制限されていないことを示す信号が入力されて
いる場合は、温度を変化させない(Y−5℃)。これに
対し、ステップS6において、グリルヒータ52がオフ
状態であることを示すが信号入力されている場合も、誘
導加熱部26Bの誘導加熱コイル46bの電力が制限さ
れているか否かを判断する(ステップS8)。誘導加熱
コイル46bの供給電力が制限されていることを示す信
号が入力されている場合は、5℃加算する(Y+10
℃)。一方、供給電力が制限されていないことを示す信
号が入力されている場合は、温度を変化させない(Y+
5℃)。
【0021】希望の天ぷら油の温度(X℃)と、ステッ
プS5、7、8においてそれぞれ求められた現在の天ぷ
ら油の温度(Y−5℃〜Y+10℃)との偏差に基づい
て加熱制御回路78から信号が出力され、この信号に基
づいて、現在の天ぷら油の温度を希望の天ぷら油の温度
となるように、誘導加熱コイル46に供給する電力を制
御する(ステップS9)。例えば、X℃=180℃、Y
℃=175℃とした場合、ステップS5で電力制限され
ていると判断された場合は、現在の天ぷら油の温度は、
Y+10℃より、185℃となる。よって、誘導加熱コ
イル46に供給する電力量を減少させることで、希望の
天ぷら油の温度(180℃)となるように加熱を制御す
る。これに対し、ステップS7で電力制限されていない
と判断された場合は、現在の天ぷら油の温度は、Y−5
℃より、170℃となる。よって、誘導加熱コイル46
に供給する電力量を増加させることで、希望の天ぷら油
の温度(180℃)となるように加熱を制御する。
【0022】本実施例の構成では、ステップS6におい
て、グリルヒータ52がオン状態であることを示す信号
が入力された場合とグリルヒータ52がオフ状態である
ことを示す信号が入力された場合とで、誘導加熱コイル
46bに供給する電力を制御する処理手順を切り換えて
いる。また、ステップS5、7および8において、供給
電力が制限されていることを示す信号が入力された場合
と供給電力が制限されていないことを示す信号が入力さ
れた場合とで、誘導加熱コイル46に供給する電力を制
御する処理手順を切り換えている。従って、実施例の構
成によれば、グリルヒータ52がオンしている状態で誘
導加熱部26Bを使用した場合でも、また、供給電力が
制限されている状態で誘導加熱部26A、26Bを使用
した場合でも、現在の天ぷら油の温度を希望の天ぷら油
の温度に制御する際に、大きな誤差が生じることがない
ように誘導加熱コイル46に供給する電力を制御でき
る。
【0023】以上、本発明の実施例に係る電磁誘導式加
熱調理器について説明したが、本発明は上記の実施例に
なんら限定されるものではなく、本発明は当業者の知識
に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施するこ
とができる。
【0024】例えば、本実施例では、図4に示すステッ
プS6において、グリル部36の電熱輻射ヒータ52が
オン状態であるかオフ状態であるかを判断している。そ
して、グリルヒータ52がオン状態であることを示す信
号が入力されている場合は、10℃減算させている。し
かし、グリルヒータ52の加熱力を調整できる場合は、
このグリルヒータ52の加熱力に応じて、誘導加熱コイ
ル46bに供給する電力を制御する処理手順を切り換え
てもよい。一例として、加熱力を「弱」、「中」、
「強」の3段階に調整できる場合は、図4に示すステッ
プS6に代えて、図5に示すような処理手順を行っても
よい。まず、グリル部36の電熱輻射ヒータ52がオン
状態であるかオフ状態であるかを判断する(ステップS
6A)。そして、グリルヒータ52がオン状態であるこ
とを示す信号が入力されている場合は、さらにグリルヒ
ータ52の加熱力に応じて、処理手順を切り換える。即
ち、グリルヒータ52の加熱力を「弱」に設定した場合
は、8℃減算させ(ステップS6B)、「中」に設定し
た場合は10℃減算させ(ステップS6C)、「強」に
設定した場合は12℃減算させる(ステップS6D)と
いうように処理手順を切り換えてもよい。
【0025】また、本実施例では、図4のステップS7
において、誘導加熱部26Bの誘導加熱コイル46bの
供給電力が制限されているか否かを判断している。そし
て、誘導加熱コイル46bの供給電力が制限されている
ことを示す信号が入力されている場合は、5℃加算して
いる。この5℃という値は、通常の使用態様において、
供給電力が制限されていない場合の誘導加熱コイル46
が発生する平均の熱力と、電力が制限されている場合の
誘導加熱コイルが発生する平均の熱力とから算出したも
のである。よって、実際には、供給電力が制限されてい
る場合でも、常に供給可能な最大電力で使用していれ
ば、5℃以下の加算でもよいし、逆に、常に供給可能な
最大電力で使用していなければ、5℃以上の加算をする
必要がある。このため、使用電力に応じて、誘導加熱コ
イルに供給する電力を制御する処理手順を切り換えても
よい。一例として、図4に示すステップS7に代えて、
図6に示すような処理手順を行ってもよい。まず、供給
電力が制限されているか否かを判断する(ステップS7
A)。供給電力が制限されていることを示す信号が入力
されている場合は、使用電力が小さいときは小さな値を
加算し、使用電力が大きいときは大きな値を加算する
(ステップS7B)というように処理手順を切り換えて
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る電磁誘導式加熱調理器を
模式的に示す斜視図。
【図2】図1を正面からみた断面図。
【図3】本発明の実施例に係る電磁誘導式加熱調理器の
制御系の主要構成を示すブロック図。
【図4】本発明の実施例に係る電磁誘導式加熱調理器の
制御処理を示すフローチャート。
【図5】本発明の他の実施例に係る電磁誘導式加熱調理
器の制御処理を示すフローチャート(1)。
【図6】本発明の他の実施例に係る電磁誘導式加熱調理
器の制御処理を示すフローチャート(2)。
【符号の説明】
操作パネル:38 サーミスタ:44 誘導加熱コイル:46 メイン制御部:72 マイコン部:73 鍋温度検出回路:74 信号発生回路:75 天ぷら油温度算出回路:76 加熱制御回路:78 駆動回路:80 入力回路:82

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリル部の近傍に配設された誘導加熱部
    と、この誘導加熱部で加熱される調理物の温度を指定温
    度に制御する制御手段とを備えた電磁誘導式加熱調理
    器。
  2. 【請求項2】 調理容器を載置可能なトッププレート
    と、このトッププレートに載置された調理容器の近傍に
    位置する温度検知手段と、この温度検知手段の近傍に配
    設された誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルに供給
    する電力を制御する電力制御手段と、前記温度検知手段
    の近傍に配設されたグリルヒータとを備え、 前記電力制御手段は、前記グリルヒータがオン状態であ
    ることを示す信号が入力された場合と前記グリルヒータ
    がオフ状態であることを示す信号が入力された場合と
    で、前記温度検知手段で検知された温度と指定温度に基
    づいて前記誘導加熱コイルに供給する電力を制御する処
    理手順を切り換えて用いることを特徴とする電磁誘導式
    加熱調理器。
  3. 【請求項3】 供給電力が制限される誘導加熱部と、こ
    の誘導加熱部で加熱される調理物の温度を指定温度に制
    御する制御手段とを備えた電磁誘導式加熱調理器。
  4. 【請求項4】 調理容器を載置可能なトッププレート
    と、このトッププレートに載置された調理容器の近傍に
    位置する温度検知手段と、この温度検知手段の近傍に配
    設された誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルに供給
    する電力を制御する電力制御手段とを備え、 前記電力制御手段は、供給電力が制限されていることを
    示す信号が入力された場合と供給電力が制限されていな
    いことを示す信号が入力された場合とで、前記温度検知
    手段で検知された温度と指定温度に基づいて前記誘導加
    熱コイルに供給する電力を制御する処理手順を切り換え
    て用いることを特徴とする電磁誘導式加熱調理器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009283392A (ja) * 2008-05-26 2009-12-03 Toshiba Corp 加熱調理器

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