JP2002008278A - 光情報記録媒体とその製造方法 - Google Patents
光情報記録媒体とその製造方法Info
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Abstract
クを遅効性紫外線硬化型接着剤で貼り合わせると反りな
どにより機械精度が低下する。 【解決手段】 接着剤塗布面における紫外線(UV)の
反射率差が15%を超える差を有する第1のディスクと
第2のディスクの少なくとも一方の前記塗布面を、反射
率差が15%以下になるように処理し、次いで前記両デ
ィスクのそれらの中心がほぼ一致するように前記両ディ
スクの前記塗布面に遅効性の紫外線硬化型接着剤を施
し、紫外線を照射した後、互いに貼り合わせることより
なる、光記録媒体の製造方法と得られた光記録媒体。
Description
くは第1のディスクと第2のディスクとを、それぞれの
ディスクの中心がほぼ一致するように接着剤によって貼
り合わせた光記録媒体に関する。
スクをそれぞれの中心がほぼ一致するように接着剤によ
って貼り合わせてなる光記録媒体のうち、第1のディス
クのみで情報の記録再生を行う光記録媒体の場合、第2
のディスクは厚みの規格や剛性を満足するために用いら
れることから、材質や構造等の条件が特に制約されな
い。そのため生産性を考慮して、主に第1のディスクと
同じ材料の樹脂を用いた光透過性の円盤(第2のディス
ク)をそのままの状態で用い、第2のディスク側からそ
の光透過性の円盤を通して紫外線(UV)を照射し、第
1のディスクと光透過性の円盤の間に充填されて挟まれ
る状態で存在する紫外線硬化型接着剤を硬化することに
よって貼り合わせる方法が用いられている。この方法に
は紫外線を照射することですぐに硬化するアクリル樹脂
を主成分とする紫外線硬化型アクリル樹脂接着剤が用い
られている。
ぞれのディスクの中心がほぼ一致するようにする必要が
ある。これは、ディスクの中心に形成された穴(センタ
ーホール)が光記録媒体を記録再生装置に設置するため
に用いられるためで、中心のずれは0.3mm以下とす
ることが好ましく、更に好ましくは0.1mm以下であ
る。第1のディスクと第2のディスクの両方とも記録や
再生を行うことができるディスクを使用した光記録媒
体、すなわち両方のディスクともほとんど光(紫外線)
を透過することができないディスクを用いて貼り合わせ
を行う場合は、第1のディスクと第2のディスクの間に
挟まれる状態で存在する紫外線硬化型アクリル樹脂接着
剤に、それを硬化するための十分な紫外線照射を行うこ
とができないためにこの接着剤を使用することができな
い。
1のディスクのみに記録や再生を行うことができるディ
スクを用いる場合でも、作製される光記録媒体の信頼性
を考慮して第1のディスクと構造を近似させた第2のデ
ィスクを用いることが開示されている。すなわち光透過
性基板上に金属反射層と保護層が設けてはあるものの、
記録及び/又は再生を行うディスクとしては使用しない
いわゆる「ダミーディスク」を第2のディスクとして用
いる場合も、このダミーディスクがほとんど光(紫外
線)を透過することができないために、同様に第1のデ
ィスクと第2のディスクの間に挟まれる状態で存在する
紫外線硬化型アクリル樹脂接着剤に、それを硬化するた
めの十分な紫外線照射を行うことができず、この接着剤
を使用することができない。
に、特開平9−69239号や特開平11−86344
号等には、紫外線の照射により瞬時に硬化する紫外線硬
化型アクリル樹脂接着剤の代わりに、紫外線を照射する
ことで硬化が始まり、徐々に硬化していくエポキシ樹脂
を主成分とする紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤を用い
ることが開示されている。この遅効性紫外線硬化型エポ
キシ樹脂接着剤の硬化の速度は、用いるエポキシ樹脂や
硬化剤等の種類や量、更には照射する紫外線の条件等に
よって変化するため、利用する状況によって完全に硬化
するまでの時間を数秒から数時間まで選択することが可
能である。
2のディスクのそれぞれにスクリーン印刷法やロールコ
ート法等により塗布し、塗布した面に紫外線照射するこ
とで硬化反応を開始させ、その塗布面が内側になるよう
に即座に貼り合わせ、硬化反応を更に進行させ、完全に
硬化させることによって接着する。
エポキシ樹脂接着剤の硬化速度は、前記のように照射す
る紫外線の条件によって変化する。同じ時間照射して
も、照度が大きければ大きいほど硬化までの時間は短く
なる。また照度は同じでも照射時間が長ければ同様に硬
化までの時間は短くなる。即ち、硬化速度は照射される
紫外線の積算光量に比例し、塗布された接着剤がどれだ
けの紫外線の光量を吸収するかによって硬化の状態は変
化する。塗布された接着剤が吸収する紫外線の光量は、
直接照射された紫外線と、接着剤層そのものやその隙間
を透過して、その下にある金属反射層等に到達し、そこ
で反射された紫外線とを合わせた光量となる。
う光記録媒体の場合、前記のようにダミーディスクの金
属反射膜が異なれば、貼り合わせ面の反射率が変わる。
また同じ金属の反射層を用いる場合でも、スパッタリン
グの時間短縮や材料コスト低減等を目的としてダミーデ
ィスクの金属反射層のみを薄くする等の理由によって貼
り合わせ面の反射率が変わり、照射する紫外線の条件を
同じにしても、接着剤が吸収する紫外線の光量が変わ
る。これらの場合、当然接着剤層の硬化速度が変化す
る。
スクを、吸収した紫外線の光量が違う接着剤によって貼
り合わせて硬化すると、形成される硬化後の接着剤層
は、見かけ上、硬化速度の違う2層の接着剤層によって
構成されることとなる。即ち、形成された接着剤層は、
第1のディスク側と第2のディスク側とで異なった応力
を有することとなり、製造される光記録媒体はこの応力
の差によって反ってしまったり、場合によっては硬化後
に接着剤層が剥離してしまう等の不具合を発生すること
となる。
本発明の光記録媒体により解決することができる。 (1)貼り合わせ面における紫外線(UV:波長365
nm)の反射率が異なる第1のディスクと第2のディス
クの前記貼り合わせ面の前記反射率差を15%以下に調
整し、次いで前記両ディスクの中心がほぼ一致するよう
にして前記両ディスクを紫外線硬化型接着剤によって互
いに貼り合わせてなる光記録媒体の製造方法。 (2)上記(1)において、反射率の調整が第1のディ
スク及び/又は第2のディスクに紫外線反射量調整層を
形成することによって行われる、光記録媒体の製造方
法。 (3)上記(1)または(2)において、前記紫外線硬
化型接着剤が遅効性の紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤
からなる、光記録媒体の製造方法。 (4)上記(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記反
射率の調整が金属膜の形成により行われる光記録媒体の
製造方法。 (5)上記(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記反
射率の調整が着色樹脂層の形成により行われる光記録媒
体の製造方法。本発明はまた、下記の光記録媒体により
従来の問題点を解決することができる。 (6)構造の異なる第1のディスクと第2のディスク
を、それらの中心がほぼ一致するようにして前記両ディ
スクを紫外線硬化型接着剤によって互いに貼り合わせて
なる光記録媒体において、第1のディスクと第2のディ
スクの間に着色した紫外線反射量調整層を有する光記録
媒体。 (7)上記(6)において、前記着色した紫外線反射量
調整層は、着色有機保護層である光記録媒体。 (8)構造の異なる第1のディスクと第2のディスク
を、それらの中心がほぼ一致するように前記両ディスク
を紫外線硬化型接着剤によって互いに貼り合わせてなる
光記録媒体において、第1のディスク及び又は第2のデ
ィスクの間に着色した紫外線反射量調整層を有する光記
録媒体。 (9)上記(6)乃至(8)において、前記紫外線硬化
型接着剤が遅効性の紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤で
ある光記録媒体。
波長365nm)の反射率とは、貼り合わせ面が金属層
の場合はその表面の反射率であるが、貼り合わせ面が金
属層の上に有機保護層を形成したものである場合は貼り
合わせ面の表面での反射率だけではなく、有機保護層表
面の反射とその下の金属層からの反射、さらには有機保
護層内を多重反射したものなどのすべてを合わせたもの
である。紫外線の反射率の測定法について図1を用いて
説明する。貼り合わせ面は、主として金属反射層又は金
属反射層上に有機保護層を有する状態の場合が多いが、
どちらの場合もまずその面を上にして紫外線吸収加工の
施された測定平面2上にディスク1を置き、20mm上
方に設置した、紫外線ランプ3から照射された紫外線
の、反射された光の量を同じく20mm上方に設置した
受光部4にて受光し、その値を測定する。
た構造を有する場合、常法に従ってそのまま貼り合わせ
たのでは上に指摘したように機械精度低下の問題を生じ
ることがある。その原因は従来十分に理解されていなか
ったが、本発明者は第1および第2のディスクの貼り合
わせ面における反射率の差が大き過ぎるためであること
を見いだした。すなわち、第1および第2のディスクの
紫外線反射率の差が15%を超えることが原因となって
第1および第2のディスクの貼り合わせ面にそれぞれ塗
布される遅効性の紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤の硬
化速度に差を生じて応力を生じ、機械精度の低下を生じ
ることを見いだした。そこで本発明は構造の異なる第1
および第2のディスクの反射率の差を意図的に15%以
下に調整することにより、製造される光記録媒体の機械
精度を良好にし、高温高湿保存試験後でも機械精度が悪
化しないで維持するもので、反射率差は更に好ましくは
10%以下である。15%を超えると前記のように硬化
後の接着剤層の内部応力の差によって機械精度が悪化し
たり、更には接着剤層の剥離が発生してしまう。
して、同じ条件で作製した同じ構造のものを用いる場
合、それぞれの貼り合わせ面における紫外線の反射率は
ほぼ等しく、測定誤差は1%を僅かに越える程度以下と
なる。ところが、第1および第2のディスクの構造が異
なったものを使用する必要性も多々あり、上記の問題を
生じていた。本発明は、第1のディスクと第2のディス
クの構造(金属反射層の種類や金属反射層の層厚等)が
異なることを前提としており、本発明に従って、貼り合
わせ面に所定の反射率すなわち15%以下となるように
金属反射膜の種類や層厚を調整したり、新たに金属層を
形成したり、着色層の形成等の調整を行うと、それぞれ
の貼り合わせ面における紫外線の反射率差は15%以下
になりあるいは0%に近くなり、従来の問題点は大幅に
抑制され或いは解消され、機械精度の高い光記録媒体が
提供できることが分かった。
いる材料、形成方法は特に限定されず、Au、Ag、A
l、Cu、Pt、Ni、Cr等の金属を、スパッタリン
グ法や蒸着法により形成することができる。また、紫外
線反射量調整層である着色有機保護層は、紫外線を吸収
するものであれば特に限定されず、貼り合わせ面の紫外
線反射率差の大小によって顔料、染料などから適宜選択
した種々色素を紫外線硬化型の樹脂等に混ぜ、スピンコ
ート法やスクリーン印刷法などによって形成することが
できる。
説明する。本発明の光記録媒体を構成する第1のディス
クは、主として円盤状の光透過性基板上に記録層を有す
る。光透過性基板は、記録又は再生光に対して透光性を
有するものであれば良く、例えばポリカーボネート(P
C)、ポリオレフィン等が実用化されており、主に射出
成形により成形され、その表面にグルーブやピット等を
有している。形状については特に制限はなく、直径12
0mm、厚み0.2mm〜1.2mm、主に0.6mm
程度の光透過性基板を用いたDVD等の光記録媒体が実
用化されている。
層を形成する。即ち、前記光透過性基板が再生専用の光
記録媒体として使用されるためのピットを有する場合は
Al等の金属反射層を形成する。一方、グルーブを有す
る光透過性基板上には、例えば有機色素記録層や、相変
化記録層等の公知の記録層を形成すればよい。これらの
記録層上に必要に応じて無色透明の紫外線硬化型アクリ
ル樹脂等による有機保護層を形成する。この保護層を、
スピンコート法やスクリーン印刷法等によって塗布し、
紫外線を照射することによって硬化させ、2〜50μm
程度の厚みに形成する。
同様に製造される第2のディスクと貼り合わせたり、特
開平11−86344号に開示されているようにダミー
ディスクと貼り合わせたりする。このダミーディスク
は、作製される光記録媒体の信頼性を考慮して第1のデ
ィスクと構造を近似させた第2のディスクで、光透過性
基板上に金属反射層と保護層が設けてはあるものの、記
録及び/又は再生を行うディスクとしては使用しないも
のである。また場合によっては、記録層そのものの種類
が異なった第2のディスクと貼り合わせたりすること等
も考えられる。
て、ロールコーター法、スピンコート法、スクリーン印
刷法等の方法が種々適用可能であるが、特に遅効性の紫
外線硬化型エポキシ樹脂接着剤を用いるスクリーン印刷
法が好ましい。スクリーン印刷法に用いるスクリーン
(版)の糸の太さやメッシュ(網目状の、接着剤等を通
過させる部分)の粗さ、形成するメッシュの形状は、用
いる接着剤の粘度や接着剤を塗布する厚み等によって適
宜選択され、版の糸の太さによって塗布される接着剤の
厚さを調節する。また、照射する紫外線光量は用いる接
着剤によって異なるが500〜1500mJ/cm2程
度が好ましい。遅効性の紫外線硬化型エポキシ樹脂接着
剤は様々なものが開発されており、本発明には、25℃
で1000〜100000cps(BH型粘度計、2r
pm測定器)程度の粘度を有するものが好ましい。
は、主としてエポキシ樹脂とエネルギー線重合開始剤と
からなる。エポキシ樹脂接着剤の硬化反応については一
般に広く知られており、エネルギー線重合開始剤として
はアミン系や酸無水系等が用いられ、エポキシ樹脂同士
をアニオン重合やカチオン重合によってイオン重合する
ため、その反応性の速さとエポキシ樹脂の硬化物性とを
併せ持つシステムとして期待されている。更に、このエ
ポキシ樹脂の種類や、紫外線の照射量、またはエポキシ
樹脂を遅延させる効果を有する物質等を添加することに
より、硬化反応の速度を調節することが可能である。
率(赤外線吸収スペクトル分析法等により定量された初
期のエポキシ基の量に対する、紫外線等のエネルギー線
を照射した後の、エポキシ基の量の割合を%で表す)
が、通常は50〜95%、好ましくは60〜90%の範
囲になるように紫外線等のエネルギー線を調節して照射
する。エポキシ基の残存率が95%以上の場合は十分に
硬化せず、50%以下の場合は接着性が悪くなる。
は、硬化後に発生する接着剤層の応力が、2枚のディス
クに対して均等になるように、必ず2枚のディスクと
も、できる限り同じ条件で塗布し、同じ条件で紫外線照
射することが好ましい。即ち、生産性等も考慮して、2
枚のディスクには同じ遅効性の紫外線硬化型エポキシ樹
脂接着剤を、同じスクリーン印刷法で、同じ糸の太さと
メッシュで形成された版を用いて同じ厚さに塗布し、同
じように紫外線照射する。
ても、前記のように用いる2枚のディスク同士の、貼り
合わせ面の紫外線反射率が違えば、硬化の状態が変わる
のは当然である。そこで、様々な紫外線反射率を有する
ディスクから選択された2枚のディスクを貼り合わせる
場合の、それぞれのディスクにおける貼り合わせ面の紫
外線反射率差を15%以下に調整する。
造の場合でも、記録層最上部の金属反射膜のスパッタリ
ングに使用する製造装置の違いや製造条件の違い、又は
使用する金属材料ターゲットのロットの違い等によって
貼り合わせ面の紫外線反射率が変わるため、これらの条
件が違う場合は、貼り合わせ面の紫外線反射率を管理す
る必要がある。
造が違う場合、例えば第1のディスクの反射層がAgで
第2のディスクの反射層がAuであるような場合は、貼
り合わせ面の紫外線反射率が大きく変わる。このような
場合、紫外線反射率の低いもの(Ag)を紫外線反射率
の高いもの(Au)に合わせることは容易ではないた
め、通常は紫外線反射率の高いAuの反射層を有する貼
り合わせ面に、紫外線反射率を低下させる層、例えば着
色有機保護層等を形成することによって、反射率の低い
貼り合わせ面の紫外線反射率に合わせる。
を吸収するものであれば特に限定されず、貼り合わせ面
の紫外線反射率差の大小によって顔料、染料などから適
宜選択する。着色剤としては例えば、アゾ顔料、アゾ染
料、アニリンブラック、アリザリンレーキ、アルカリブ
ルー、アントラノン系顔料、アントラノン系染料、イソ
インドリン顔料、イソインドリノン顔料、カーボンブラ
ック、キナクリドン顔料、キノフタロン顔料、キノフタ
ロン染料、ジオキサンジン顔料、ジクロルキノキサリン
系染料、スチリル系分散染料、チオインジゴ系顔料、ト
リアジン系反応染料、ニトロジフェニルアミン系分散染
料、ニトロソ顔料、ビニルスルホン系反応染料、ピリミ
ジン系反応染料、ピロコリン系顔料、フタロシアニン顔
料、フルオルビン系顔料、ブロムアクリルアミド系染
料、ペリノン顔料、ペリレン顔料、ホスホン酸系反応染
料、金属錯塩アゾメチン顔料、染付けレーキ、二官能基
反応染料および複合型反応染料から選択される少なくと
も1種が好ましい。着色有機保護層は、塗布法により形
成するのが好ましく、具体的には、上記の着色剤を含む
塗料を金属反射層表面に塗布し、その上に有機保護層を
形成するか、あるいは有機保護層を形成する樹脂中に混
合して塗布することにより形成する。
の、貼り合わせ面の紫外線反射率を合わせるために、A
uの反射層上に紫外線反射率の低い金属をスパッタリン
グすることや、Agの反射層上に紫外線反射率の高い金
属をスパッタリングすることによっても解決できる。更
には、両方のディスクの貼り合わせ面全体に、紫外線を
ほとんど透過しない印刷層を形成するか、紫外線カット
層を形成することによっても解決可能である。
ー法、スクリーン印刷法等の方法によって遅効性の紫外
線硬化型エポキシ樹脂接着剤を塗布し、接着剤の表面に
500〜1500mJ/cm2程度の紫外線を照射するこ
とで硬化反応が開始する。これらを、接着剤を挟み込む
ようにして重ねた後、1〜10kg/cm2程度の圧力
で加圧することにより密着させる。そして接着剤の硬化
反応が進行して硬化に至る。
6mm、直径120mmのポリカーボネート製の光透過
性基板上に、ジアセトンアルコール中にシアニン系色素
を2重量%含有する有機色素溶液をスピンコート法によ
って乾燥厚200nmになるように塗布し、乾燥後、そ
の上に3kWのパワーで5秒間Agのスパッタリングを
行って金属反射層を形成することで有機色素記録層を形
成した。更にその金属反射層上にスピンコート法によっ
て紫外線硬化型アクリル樹脂(ダイキュアクリアSD3
18(大日本インキ化学工業(株)製)をスピンコート
した後、500mJ/cm 2の紫外線を照射して硬化さ
せて有機保護層を形成した。同様の光透過性基板上に金
属反射層として、3kWのパワーで4秒間スパッタリン
グすることによりAgの金属反射層を形成し、同じく有
機保護層を形成してダミーディスクを作製し、これを第
2のディスクとした。
線反射率を、前記測定方法により測定した。更に、これ
ら2枚のディスクに、遅効性の紫外線硬化型エポキシ樹
脂接着剤SK7000(ソニーケミカル(株)製品名)
を、スクリーン印刷法によって塗布し、500mJ/c
m2の紫外線を照射した後、3kg/cm2、1秒間加圧
することで密着させ、硬化することで貼り合わせた。ス
クリーン印刷法に用いた版のメッシュは300、糸の太
さは40μmであった。以上のようにして作製した光記
録媒体の機械特性(反り角と面振れ量)を小野測器
(株)製LM−1200で測定した。
形成条件を、3kWのパワーで3秒間とした以外は実施
例1と同様にして光記録媒体を作製した。 (実施例3)第1のディスクの金属反射層形成条件を、
2kWのパワーで4秒間とし、第2のディスクの金属反
射層形成条件を、2kWのパワーで2.5秒間とした以
外は実施例1と同様にして光記録媒体を作製した。 (実施例4)第1のディスクの金属反射層形成条件を、
3kWのパワーで3秒間、第2のディスクの金属反射層
形成条件を、3kWのパワーで2秒間とした以外は実施
例1と同様にして光記録媒体を作製した。 (実施例5)第1のディスクの金属反射層形成条件を、
2kWのパワーで5秒間とし、第2のディスクの金属反
射層形成条件を、2kWのパワーで2.3秒間とした以
外は実施例1と同様にして光記録媒体を作製した。 (実施例6)第1のディスクの金属反射層上に形成する
有機保護層に黄色色素(ジスアゾ系顔料であるジスアゾ
イエローHR)を1wt%添加し、膜厚10μmに形成
し、第2のディスクの金属反射層形成条件を、3kWの
パワーで2秒間とした以外は実施例1と同様にして光記
録媒体を作製した。
形成条件を、3kWのパワーで4秒間、第2のディスク
の金属反射層形成条件を、3kWのパワーで2秒間とし
た以外は実施例1と同様にして光記録媒体を作製した。 (比較例2)第2のディスクの金属反射層形成条件を、
3kWのパワーで2秒間とした以外は実施例1と同様に
して光記録媒体を作製した。 (比較例3)第2のディスクの金属反射層形成条件を、
3kWのパワーで1秒間とした以外は実施例1と同様に
して光記録媒体を作製した。 (比較例4)第2のディスクの金属反射層を、3kWの
パワーで2秒間スパッタリングしたAlとした以外は、
実施例1と同様にして光記録媒体を作製した。 (比較例5)第2のディスクの金属反射層を、2kWの
パワーで2秒間スパッタリングしたAuとした以外は、
実施例1と同様にして光記録媒体を作製した。
した結果を表1に示す。
内で良好なものが◎、目標値内ぎりぎりであったものが
○、目標値に対してどちらかが外れたものが△、両方外
れたものが×とした。 注2:高温高湿試験条件は80℃80%RHで100時
間とした。
ィスクと第2のディスクが、遅効性の紫外線硬化型エポ
キシ樹脂接着剤からなる接着剤によって貼り合わされた
光記録媒体において、第1のディスクと第2のディスク
の貼り合わせ面から可視できる金属反射層材料が異なる
か、又は同じ金属反射層材料でも膜厚によって反射率が
変化する領域での反射膜厚みが異なる場合、それぞれの
貼り合わせ面における紫外線(UV)の反射率差を15
%以下とすることで、形成される接着剤層の、第1のデ
ィスク側と第2のディスク側とで有する応力の差を小さ
くすることができ、貼り合わせ後の機械精度が良好で、
高温高湿試験後もその特性が劣化しない良好な光記録媒
体を得ることができる。
Claims (9)
- 【請求項1】 貼り合わせ面における紫外線(UV:波
長365nm)の反射率が異なる第1のディスクと第2
のディスクの前記貼り合わせ面の前記反射率差を15%
以下に調整し、次いで前記両ディスクの中心がほぼ一致
するようにして前記両ディスクを紫外線硬化型接着剤に
よって互いに貼り合わせてなる光記録媒体の製造方法。 - 【請求項2】 前記反射率の調整が第1のディスク及び
/又は第2のディスクに紫外線反射量調整層を形成する
ことによって行われる、請求項1の光記録媒体の製造方
法。 - 【請求項3】 前記紫外線硬化型接着剤が遅効性の紫外
線硬化型エポキシ樹脂接着剤からなる、請求項1または
2の光記録媒体の製造方法。 - 【請求項4】 前記反射率の調整が金属膜の形成により
行われる請求項1乃至3のいずれかの光記録媒体の製造
方法。 - 【請求項5】 前記反射率の調整が着色層の形成により
行われる請求項1乃至3のいずれかの光記録媒体の製造
方法。 - 【請求項6】 構造の異なる第1のディスクと第2のデ
ィスクを、それらの中心がほぼ一致するようにして前記
両ディスクを紫外線硬化型接着剤によって互いに貼り合
わせてなる光記録媒体において、第1のディスクと第2
のディスクの間に着色した紫外線反射量調整層を有する
光記録媒体。 - 【請求項7】 前記着色した紫外線反射量調整層は、着
色有機保護層である、請求項6の光記録媒体。 - 【請求項8】 構造の異なる第1のディスクと第2のデ
ィスクを、それらの中心がほぼ一致するように前記両デ
ィスクを紫外線硬化型接着剤によって互いに貼り合わせ
てなる光記録媒体において、第1のディスク及び/又は
第2のディスクの光反射層表面に該反射層とは異なる金
属からなる紫外線反射量調整層を有することを特徴とす
る光記録媒体。 - 【請求項9】 前記紫外線硬化型接着剤が遅効性の紫外
線硬化型エポキシ樹脂接着剤である請求項6乃至8のい
ずれかの光記録媒体。
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KR101016682B1 (ko) * | 2002-10-15 | 2011-02-25 | 제옥스 에스. 뻬.아. | 방수 및 통기성 신발창 및 그 제조 방법 |
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2000
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KR101016682B1 (ko) * | 2002-10-15 | 2011-02-25 | 제옥스 에스. 뻬.아. | 방수 및 통기성 신발창 및 그 제조 방법 |
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