JP2002004535A

JP2002004535A - 壁、床、天井の表装材及びこの表装材を使用する壁、床、天井の表装方法

Info

Publication number: JP2002004535A
Application number: JP2000127091A
Authority: JP
Inventors: Zenzo Mori; 善三森
Original assignee: ZEN KK
Current assignee: ZEN KK
Priority date: 2000-04-17
Filing date: 2000-04-27
Publication date: 2002-01-09

Abstract

(57)【要約】【課題】壁等に貼るクロスのジョイントの補修や幅
木、回し縁に使用して便利な表装材を提供する。【解決手段】所定幅の表装材の裏面に、片面に離型紙
を貼った両面接着テープの接着剤層を接着してリール状
に巻回したことを特徴とする壁、床、天井の表装材。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、壁、床、天井に貼
る表面材の新設工事のとき或いは補修の場合に用いて好
適な表装材及びこの表装材を使用する壁、床、天井の表
装方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】壁、床、天井（以下、壁等という）には
クロスや化粧板といった一定規格の表面材を貼るが、こ
のジョイント（継ぎ目）の施工は非常に難しい。即ち、
間が空かず、しかも、重ならないように貼るには、表面
材を隙間なく突き合わせて貼っただけでは無理で、重合
して貼って重合部を切断するといった作業等を必要と
し、手間と熟練を要す。又、正規に貼った表面材であっ
ても、ジョイントの部分では接着力が弱いことから、時
間が経過するに連れて剥がれることがある。加えて、こ
の剥がれは、端が捲れ上がったような状態となり、非常
に美観が悪い。

【０００３】このため、特開平５−２７２２１５号公報
には、ジョイントを挟む両側のクロスに跨がってジョイ
ントテープを貼る工法が開示されている。これによれ
ば、クロスの切断等を必要としないから、熟練者でなく
ても作業ができるといった利点がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、この工法は、
ジョイントテープと隣り合うクロスの表面を同じ高さに
することが前提であるから、ジョイントテープが貼られ
るクロスの端部部分には、薄い裏地層を設けた特殊のも
のを使用しなければならない。又、この工法は、新設工
事のときだけを目的としたものであり、途中で剥がれた
クロスの補修には適用できない。

【０００５】本発明は、このような課題を解決したもの
であり、離型紙を剥がせば即座に貼れるリール状に巻回
した便利な表装材を提供するとともに、この表装材を用
いて表面材のジョイント部分の剥がれ防止や補修を行う
表装方法を提供するのである。尚、特開平８−８２０６
４号公報にも、この表装材に似た接着テープが示されて
いるが、これは、単に離型材を塗布しただけのものであ
り、又、これを用いる工法も本発明とは異なっている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】以上の課題の下、本発明
は、所定幅の表装材の裏面に、片面に離型紙を貼った両
面接着テープの接着剤層を接着してリール状に巻回した
ことを特徴とする壁、床、天井の表装材を提供する。こ
れによれば、必要なだけ巻き出して切断し、離型紙を剥
がせば即座に相手方に接着できるから、接着剤を塗布す
る手間が省けるし、持ち運びにも便利である。又、表装
材同士はリール状に巻いても離型紙によって互いに接着
しない。

【０００７】又、本発明は、壁、床、天井の表面材のジ
ョイントの表面に、両側の表面材に跨がって前記の表装
材を凸条状態で貼着することを特徴とする壁、床、天井
の表装方法を提供する。この方法は、新設工事のときで
も、補修工事のときでも可能であり、作業に熟練を要せ
ず、かつ、早い。尚、ここで用いる表装材は、表面材と
材質、柄、色及び規格が同じであってもよいし、違って
いてもよい。又、表面は、平坦であってもよいし、筋状
に凹凸が付けられるものであってもよい。

【０００８】この方法によると、表面材のジョイントの
部分には表装材が凸状状態になって突出するが、この状
態を容認する場合には、ジョイントの部分が剥がれ難く
なって長持ちするし、剥がれかかっている場合はこれを
隠すことができる。又、表装材が一つのアクセントとな
ってデザイン性を高めることもある。

【０００９】又、本発明は、以上の表装方法において、
ジョイントの両側の表面の端部が切断されて間に切断空
間が形成されている手段、ジョイントの両側の表面材の
端部を切断し、この切断空間に表装材を嵌め込んで両側
の表面材とほぼ同じ高さで貼着した手段を提供する。

【００１０】ジョイント部分の表面材は、その端が捲れ
て剥がれている場合が多いから、このような場合、その
範囲をカッター等によって切断し、この切断空間を覆う
ように両側の表面材にかけて表装材を貼着する。捲れ部
分をそのままにしておくと、表面材を持ち上げで美観の
悪いものになる場合があるが、これによると、このよう
なことが防止できる。

【００１１】又、切断空間に表装材を嵌め込んで貼着す
れば、表装材の厚みを表面材の厚みに合わせ、更に、そ
の幅を切断空間の幅と同じにしておくことで、両側の表
面材と同じ高さに、しかも、隙間なく貼着できる。従っ
て、この方法は、補修等に適する。この場合、切断空間
の幅は捲れ等がない部分まで入り込んで切断するのが適
する。

【００１２】更に、本発明は、壁に貼られた表面材の下
端又は上端の表面に、表装材を凸条状態で貼着して幅木
又は回し縁にすることを特徴とする壁等の表面材の表装
方法を提供する。従来における幅木や回し縁は、壁に貼
られた表面材の上に直接貼る場合と、下地材に貼り、表
面材をこれと突き合わせて貼る場合とがあるが、本発明
では、前者の方法をとることになる。この場合において
用いる表装材は前記したものであるから、その作業が簡
単であり、迅速である。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図１は本発明に係る表装材の説明
図であるが、この表装材４は、所定幅のテープ状をして
おり、その裏面４ａに、片面に離型紙９ａが貼られた両
面接着テープ９の接着剤層９ｂを接着し、これをリール
状に巻回したものである。従って、表装材４には可撓性
が求められるが、これを充足するものとして、ＰＥ、Ｐ
Ｐ或いは塩ビ系の樹脂製品が一般的である。尚、表装材
４の表面は平坦である必要はなく、凹凸４ａが筋状に形
成されるものであってもよい。

【００１４】このような表装材４によると、必要なだけ
巻き出し、これを鋏等で切断した後、離型紙９ａを剥が
して接着剤層９ｂを露出させれば、直ちに使用できる。
又、巻回したものであるから、スペースを取らなくて持
ち運び等に便利である。尚、巻回したとしても、接着剤
層９ｂは、両面を表装材４と離型紙９とで覆われている
から、他の物にくっついたりすることはない。

【００１５】図２は以上の表装材４を使用する壁、床、
天井（以下、壁等という）の表装方法を示す断面説明図
であるが、壁等に貼られる表面材１は、その基体２の表
面に接着剤等を用いて貼着されることは周知のことであ
る。この場合、表面材１の端面はきっちりと突き合わさ
ってジョイント３が目立たないようにするのが通常であ
る。

【００１６】本発明では、このジョイント３の表面に、
両側の表面材１に跨がって前記した表装材４を貼着する
のである。従って、表装材４を貼着した個所は、当然に
凸状状態で突出しているが、本発明では、これを容認す
る。尚、ここでの表装材４の材質、柄、色及び規格等
は、必ずしも表面材１と同じにしておかなくてもよいの
は前述したとおりである。

【００１７】以上の表装方法は、新設工事時に施工して
もよいし、一度貼着して剥がれかかったときに施工して
もよい（補修工事）。新設工事に適用すると、表面材１
のジョイントの貼着はラフでよいから、作業コストが著
しく低減するし、補修工事に適用すれば、貼り替え等を
しなくても低コストで補修ができる。図３は表面材１の
端がやや捲り上がって剥がれたときに施工する工法の断
面説明図であるが、このようなときでも、そのジョイン
ト３に表装材４を直接貼着する。表装材４が表面材１に
強固に貼着されると、表面材１の捲り上がりが抑えられ
る。

【００１８】図４はこの表装方法の他の例を示す断面説
明図であるが、表面材１の端の捲れ上がりが大きいよう
な場合、その端の捲れていない部分（両側の表面材１と
も捲れ上がっている場合は両方を、又、片側だけ捲れ上
がっているときは、その片側だけ或いは両方を）をカッ
ター等で切断し、この間に切断空間５を現出させる。次
いで、この切断空間５を覆うように表装材４を貼着す
る。

【００１９】この場合、表装材４を両側の表面材１に跨
がって凸状状態で貼着してもよいし（間が陥没するよう
であれば、詰め物６をすることも考えられる）、表装材
４の幅に合わせて切断空間５を形成し、切断空間５の中
に表装材４を嵌め込んで貼着してもよい。前者の方法に
よれば、切断空間５の幅は適宜でよく、かつ、貼着作業
も容易であるから、作業が楽で速い利点があり、後者の
方法によれば、表装材４の部分が突出しない。この場
合、表装材４の厚みや色を表面材１と合わせると、補修
が目立たない利点がある。

【００２０】図５は更に他の表装方法を示す説明図であ
るが、通常、装飾や補強を目的として、壁の下端は幅木
（はばき）で、上端は回し縁（まわしぶち）で表装され
るが、以上の表装材４をこの幅木や回し縁として使用す
ることもできる。即ち、表面材１を床又は天井７近くま
で貼っておき、その上から表装材４を貼れば、これが幅
木や回し縁８となる。この場合、表面材１の端を床や天
井７にきっちりと合わせる必要はなく、表装材４の幅内
に入っておればよいから（あまり隙間があって陥没する
ようなら、詰め物６をすることも考えられる）、これら
の貼着に気を使わなくてもよく、作業が楽である。加え
て、このような目的の表装材４には、表面に筋状の凹凸
４ａを付けておけば、装飾性が高いものとなる。

【００２１】

【発明の効果】以上、本発明に係る表装材は、離型紙を
貼ってリール状に巻回したものであるから、使い勝手が
よいし、持ち運びにも便利である。又、この表装材を使
用して壁等の表装をする場合、表面材のジョイント部分
に貼着するだけでよい。従って、作業が容易であり、素
人でもできる。この点で、表面材の端が捲れ上がって剥
がれているとき等に施工して意義があるが、新設時に施
工しても、剥がれを抑える効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一例を示す表装材の説明図である。

【図２】本発明の一例を示す壁等の断面説明図である。

【図３】本発明の一例を示す壁等の断面説明図である。

【図４】本発明の一例を示す壁等の断面説明図である。

【図５】本発明の一例を示す壁等の断面説明図である。

【符号の説明】

１表面材３ジョイント（継ぎ目）４表装材４ａ〃の凹凸５切断空間８幅木又は回し縁９両面接着テープ９ａ〃の離型紙９ｂ〃の接着剤層

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】所定幅の表装材の裏面に、片面に離型紙
を貼った両面接着テープの接着剤層を接着してリール状
に巻回したことを特徴とする壁、床、天井の表装材。
【請求項２】表装材の表面に筋状の凹凸が付けられる
請求項１の壁、床、天井の表装材。
【請求項３】壁、床、天井の表面材のジョイントの表
面に、両側の表面材に跨がって請求項１又は２の表装材
を凸条状態で貼着することを特徴とする壁、床、天井の
表装方法。
【請求項４】ジョイントの両側の表面材の端部が切断
されて間に切断空間が形成されている請求項３の壁、
床、天井の表装方法。
【請求項５】ジョイントの両側の表面材の端部を切断
し、この切断空間に表装材を嵌め込んで両側の表面材と
ほぼ同じ高さで貼着した請求項３の壁、床、天井の表装
方法。
【請求項６】壁に貼られた表面材の下端又は上端の表
面に、請求項１又は２の表装材を凸条状態で貼着して幅
木又は回し縁にすることを特徴とする壁、床、天井の表
装方法。