JP2002004021A - 溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法

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JP2002004021A
JP2002004021A JP2000190393A JP2000190393A JP2002004021A JP 2002004021 A JP2002004021 A JP 2002004021A JP 2000190393 A JP2000190393 A JP 2000190393A JP 2000190393 A JP2000190393 A JP 2000190393A JP 2002004021 A JP2002004021 A JP 2002004021A
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dross
steel sheet
plating
plating bath
hot
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Toshio Ishii
俊夫 石井
Yoichi Miyagawa
洋一 宮川
Michitaka Sakurai
理孝 櫻井
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Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融亜鉛系めっき鋼板を製造するに際して、
溶融亜鉛中に発生するドロスを溶融亜鉛めっき槽底部に
速やかに沈降分離させて、めっき浴を清浄化し、清浄な
めっき浴でめっきすることにより、品質欠陥のない高品
質溶融亜鉛系鋼板を製造する。 【解決手段】 溶融亜鉛系めっき鋼板を製造するに際し
て、めっき浴を保持する部分を、鋼板にめっきするめっ
き部分と、めっき浴中のドロスを沈降させるドロス沈降
部分に分割し、めっき浴をめっき部分とドロス沈降部分
の間を循環する。またドロス沈降部分におけるめっき浴
の滞留時間を1時間以上にする。ドロス沈降部分で表面
品質を劣化させるめっき浴中のドロスを確実に除去し、
めっき部分のめっき浴を清浄にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続的に走行する
鋼板に溶融亜鉛を主成分とする金属めっきを施して製造
する溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法、特にめっき浴中
の不純物、いわゆるドロスが鋼板に付着することにより
発生する表面欠陥の無い高品質溶融亜鉛系めっき鋼板の
製造に好適な方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶融亜鉛系めっき鋼板は、連続的に鋼板
を予備処理して所定の加熱パターンで高温に保持した
後、めっき浴中を通板させ、めっき付着量制御した後
に、所定の冷却パターンで常温まで冷却して製造する方
法が代表的である。
【0003】前記方法では、めっき浴中で鋼板から鉄が
溶出して、めっき成分との金属間化合物、いわゆるドロ
スを生成する。このドロスは鉄成分を含有するため、密
度がめっき浴の密度に比べて高くなり、めっき浴中で沈
降することになる。
【0004】ドロスはめっき成分と溶出した鉄との反応
で発生するため、発生当初のドロスの粒径は小さい。そ
の場合には、このドロスが鋼板に付着しても何ら問題と
はならないが、凝集合体、温度変化あるいはめっき成分
濃度の時間的変化等の履歴を経てドロスが大きくなった
後に、このドロスが鋼板に付着した場合には、表面品質
を劣化させるばかりでなく、鋼板を加工時に表面の平滑
性を損うことにもなり、めっき鋼板の品質上の大きな問
題である。
【0005】また、連続操業においては、このドロスが
浴底部に沈降して堆積する。堆積したドロス量が増加す
ると、鋼板の通板により誘起するめっき浴の流れによっ
て、一旦沈降したドロスが再浮遊することがあり、この
再浮上したドロスの存在は製品品質上最も好ましくない
ものである。
【0006】また、浴中機器として、鋼板を巻掛けて案
内するシンクロール、シンクロールから離反した鋼板を
案内し、鋼板の形状を調整し、振動を防止するためのサ
ポートロールなどの浴中ロールが配設されている。これ
らのロールの軸受け材料には、消耗型の溶射金属などが
採用されている。シンクロールは軸受けの摩耗が大きい
ため長期間の連続操業が困難である。またサポートロー
ルは、浴外のモータによりユニバーサルジョイントを介
して回転駆動されているため一定速度で回転しない。消
耗型の溶射金属の使用に加えて鋼板とロールとの速度差
により、ロールの軸受けは使用されるにつれて摩耗し、
その摩耗したものがドロスとなって鋼板に付着するおそ
れがある。さらに、摩耗した軸受けを使用していると、
サポートロールにガタを発生させるため、板振動を生じ
させて安定な通板が困難になり、ライン速度を大幅に上
昇できない一因となっている。
【0007】そのため、ドロスの巻き上げ防止に関し
て、特開平5−171388号公報(先行文献1)で
は、溶融亜鉛槽内のめっき浴を濾過装置を循環させるこ
とによりドロスを除去する特殊な槽が提案されている。
【0008】また、特開平4−154948号公報(先
行文献2)では、溶融亜鉛浴槽と、めっき浴に浅い流路
を介してつながる沈殿浴を設け、浴中ロールの回転と鋼
板の移動により発生する攪拌効果によりめっき浴内での
ドロスの沈降堆積を防止し、かつ生成するドロスを積極
的に沈殿浴内で沈降堆積させて、ドロス分離できためっ
き浴をポンプで浴槽に戻す方法が提案されている。
【0009】また、特開平7−207419号公報(先
行文献3)では、亜鉛めっき浴槽内に、静定槽と吸引ポ
ンプを設置し、シンクロールの下部に上面が傾斜した傾
斜板を配設し、傾斜板の下部に設けた吸引ポンプの吸い
込み口を静定槽に連通させる方法が提案されている。
【0010】また、特許掲載公報第2928454号
(先行文献4)では、浴底が円弧状曲線を有するめっき
浴槽と、ドロスを沈降堆積する沈殿槽を配設するととも
に、めっき浴槽の側壁上端近傍に、めっき浴槽内の溶融
金属が沈殿槽内に進入及び/又は排出自在な連通口を設
け、さらに、溶融金属浴面に浮遊するトップドロスがめ
っき浴槽に入り込まないように、該側壁の上端位置を溶
融金属浴面より高くする溶融金属めっき装置が提案され
ている。
【0011】しかしながら、これらには多くの問題が存
在する。すなわち、先行文献1のような濾過式の場合に
は、濾過できるドロスのサイズが時系列で変化して、ド
ロス除去が安定にならないこと、また濾過したドロスを
除去するために装置を停止しなくてはならないため、そ
の間のドロスの除去ができなくなるという問題がある。
【0012】先行文献2のように流路を設けた場合に
は、従来のめっき浴を加熱保持する装置以外に、別途の
加熱装置を設けて、加熱制御することが必要になり、ま
た溶融亜鉛中でポンプを使用することは、ポンプ材料の
耐食性の問題から長期間の使用が困難であり、またメン
テナンスに手間がかかるという問題がある。
【0013】先行文献3でも、前記と同様、ポンプを使
用することの問題がある。また静定槽で回収できるドロ
スはシンクロール下部に沈降してきたドロスだけであ
り、鋼板の走行速度を増速した時、あるいは鋼板の幅が
広がった時に、めっき槽内で安定に沈降していたドロス
が巻き上げられて、そのドロスが鋼板に付着した場合に
は、表面欠陥になる危険性が高い。
【0014】先行文献4では、ポンプを使用していない
ものの、その流れの駆動力を鋼板の通板により確保して
いるため、鋼板の通板速度が変わると、進入板温度の変
化やめっき浴中のアルミ濃度に鋼板表裏で差がでるた
め、これによってドロスの発生が増加するという問題が
ある。さらに円弧状曲線を有するめっき槽に対面する側
の面のドロスは低減するが、円弧状曲線を有するめっき
槽側とは反対の面に存在するドロスは十分排除できない
ため、品質改善効果には限界がある。沈殿槽に堆積した
ドロス(ボトムドロス)の巻き上げ防止効果は期待でき
るものの、めっき浴槽の側壁上端がめっき浴面より高く
配設されているため、側壁部分の浴面での流れが強くな
り、トップドロス(浴面上に浮遊するドロス)を多量に
発生させると共に、トップドロスの除去を簡易にかつ確
実に行えないという大きな問題がある。
【0015】いずれにしても、これら従来技術の多く
は、鋼板の表裏に存在するドロスを、ポンプなどの駆動
装置を用いることなく、適切に系外に排出することがで
きていないため、抜本的にドロスの低減を行なうには限
界のあることがわかる。
【0016】また、サポートロールの軸受けの摩耗によ
り発生するドロスは鋼板と反応して発生するドロスとの
区別がつきにくく、ガタ発生による鋼板のライン速度ア
ップについは、鋼板と反応して発生するドロスによる低
速化の問題があるため、ロール軸受けの摩耗によるドロ
ス発生の問題と軸受けのガタ発生の問題に関しては、こ
れまであまり検討されていなかった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、溶融亜鉛系
めっき鋼板を製造するに際して、溶融亜鉛中に発生する
ドロスを溶融亜鉛めっき槽底部に速やかに沈降分離させ
て、めっき浴を清浄化し、清浄なめっき浴でめっきする
ことにより、品質欠陥のない高品質溶融亜鉛系鋼板の製
造に好適な方法を提供するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の手段は次の通りである。 (1)溶融亜鉛系めっき鋼板を製造するに際して、めっ
き浴を保持する部分を、鋼板にめっきするめっき部分
と、めっき浴中のドロスを沈降させるドロス沈降部分に
分割し、めっき浴を前記めっき部分と前記ドロス沈降部
分の間に循環することを特徴とする溶融亜鉛系めっき鋼
板の製造方法。
【0019】(2)ドロス沈降部分におけるめっき浴の
滞留時間を1時間以上にすることを特徴とする前記
(1)に記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
【0020】(3)ドロス沈降部分において、鉄亜鉛金
属間化合物であるδ1相を沈降させることを特徴とする
前記(1)または(2)に記載の溶融亜鉛系めっき鋼板
の製造方法。
【0021】(4)鋼板を案内する浴中ロールがアイド
ルロールであることを特徴とする前記(1)〜(3)の
いずれかに記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
【0022】(5)アイドルロールの軸受けが硼化窒素
の軸受けで構成されていることを特徴とする前記(1)
〜(4)のいずれかに記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の製
造方法。
【0023】(6)めっき部分とドロス沈降部分が同一
槽内に配設されていることを特徴とする前記(1)〜
(5)のいずれかに記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の製造
方法。
【0024】(7)めっき部分からドロス沈降部分への
めっき浴の排出を、めっき浴から引き上げられる鋼板に
対面するめっき部分の上部から行い、またドロス沈降部
分からめっき部分へのめっき浴の戻りを、鋼板端部側方
のめっき部分の上部から行うことを特徴とする前記
(1)〜(6)のいずれかに記載の溶融亜鉛系めっき鋼
板の製造方法。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、発明に至
った経緯と共に説明する。本発明者等は、通常の操業に
使用している溶融亜鉛めっき槽(以下、ポット)におけ
る溶融亜鉛の流れ、およびドロスの発生メカニズムとド
ロスのポット内での挙動を調査した。その結果、確認で
きたことについて説明する。
【0026】図1は、ポット内における溶融亜鉛流れを
説明するめっき装置の概略平面図、図2は、ポット内で
鋼板走行により生じる溶融亜鉛の随伴流れ、シンクロー
ル胴長方向に流れる吐き出し流れを説明するポット内の
斜視透視図である。図1および図2において、21は溶
融亜鉛を主成分とする溶融金属(めっき浴)22を保持
するポット、23は鋼板Sを巻掛けて案内するシンクロ
ール、24、25は溶融金属22(めっき浴)の温度を
所要温度に加熱保持する誘導加熱装置、26は鋼板に付
着してポット21から持ち出される溶融金属22を補給
するインゴット(固相亜鉛)投入部である。
【0027】図中、鋼板Sは矢印Aの方向に走行し、シ
ンクロール23に案内されて方向転換し、上方に走行し
てめっき浴22から引き上げられる。この際、溶融亜鉛
流れがポット21内で発生する。
【0028】ポット21内の溶融亜鉛流れの駆動力にな
っているのは、ポット内を走行する鋼板により生じる
溶融亜鉛の随拌流れ、鋼板とシンクロールの接触部分
で行き場所の無くなった随伴流がシンクロール胴長方向
に流れる吐き出し流れ、溶融亜鉛を保熱あるいは加熱
するための誘導加熱装置での電磁気力による流れ、固
相亜鉛を供給するインゴット投入部付近で生じる溶融亜
鉛の温度不均一による自然対流による流れ、に大別でき
る。〜に対応する流れの方向を、図1及び図2中
に、各々〜で示す。なお、図1中、「○」内に
「×」表示の記号は、流れの方向が下方に向かう流れ、
「○」内に「・」表示の記号は上方に向かう流れを示し
ている。
【0029】先行文献には、ポット内の溶融亜鉛流れの
駆動力になっているのは、の流れが主体的である旨記
述されているが、本発明者等の調査によると、の流れ
と同等に〜の流れが重要であることが、ドロスの沈
降分布のデータから明らかになった。
【0030】ポット21では、鋼板Sに随伴したの流
れによって、ドロスを含むめっき浴22は、めっき浴面
近傍を経て、めっき浴22から引き上げられる鋼板Sに
対面する側のポット21の側壁21f側を下降し、さら
にポット21の底部に沿ってシンクロール23側に戻る
(図2中、矢印bの流れ)。この流れによって、浴中の
ドロス27が流速が低くなるシンクロール23近傍下部
からポットの端部に集中的に沈降堆積し(図3)、また
堆積したドロス27が巻き上げられる。巻き上げられた
ドロス27が鋼板Sに付着し、表面品質を劣化させる。
【0031】また、これ以外に、の流れによって、ド
ロスを含む流れが、シンクロール23胴長方向のポット
21の側壁21s側から底部に流れる(図2中、矢印a
の流れ)。この流れによって、浴中のドロスが流速の低
いシンクロール23近傍下部からポット21の端部に吹
き寄せられ、そこで沈降堆積し(図3)、また堆積した
ドロス27が巻き上げられる。の流れによって、巻き
上げられたドロス27が鋼板Sに付着し、表面品質を劣
化させる。
【0032】またとの流れに関しては、の流れは
ポット21の側壁21s側からポット21中央に向かう
流れになり、の流れはインゴット投入部付近で下方に
向かう流れになるが、これらはいずれも沈静化していた
ドロス27を巻き上げる流れになることが、水モデル試
験のデータから明らかになった。したがって、との
流れも鋼板の表面品質を劣化させる流れとなる。
【0033】また、ポット21に進入する鋼板Sに付着
する鉄粉および鋼板Sが溶融亜鉛と反応して、鉄が溶出
して亜鉛と金属間化合物を生成する反応がめっき初期に
起きる。この金属間化合物は微細なドロスであり、これ
らは鋼板Sの走行と共に流されて、一旦はポット21底
部に達して、底部の低温めっき浴との混合および、溶融
亜鉛への鉄の溶解度や金属間化合物の組織が変化するこ
とにより、ドロスが成長する。
【0034】さらに、めっき浴22のドロスの形態、挙
動、また鋼板に付着して問題になるドロスの形態を調査
した。その結果、めっき浴22のドロス分析からは、こ
の鉄亜鉛金属間化合物であるドロスには、図4に示され
るようなζ相、δ1相、その他いろいろな形態のドロス
が存在することが明らかになった。一方、鋼板Sに付着
して問題となるドロスについて綿密に調査した結果、体
積が球形に換算して100μm程度になると製品品質が
問題となるドロスになり、またこのドロスはほぼ全量が
δ1相と呼ばれる金属間化合物であることがわかった。
【0035】また、ドロスのめっき浴22での挙動につ
いては、当初ζ相であった金属間化合物の組織がδ1
に変化しながら大径のドロスに成長することが判った。
さらに、問題となる100μm程度のδ1相のドロスの
密度は、分析結果によると、460℃の亜鉛浴中では6
860kg/m3の密度であり、溶融亜鉛の密度よりも
大きく、このドロスの沈降速度は、球形に換算した状態
では、両者の密度差から、めっき浴が静止状態になる
と、1時間で1m程度であることがわかった。
【0036】従って、従来、漠然と考えられてきたドロ
スをδ1相に限定して除去することで、より効果的なド
ロス除去が可能になることがわかった。
【0037】前記で説明した事項を考慮して、本発明で
は、ポット底部に堆積したドロスを巻上げる流れを発生
させないために、前記したとの流れとポット底部で
ドロスを巻き上げる流れとの縁を切り、また低速でも高
速でもドロスの堆積しないめっき部分を形成するため
に、シンクロール23の上方以外の部分を覆うように形
成した仕切部材を取り付け、ポット23を、鋼板Sにめ
っきするめっき部分とドロスを沈降除去するドロス沈降
部分に機能分離できるようにする。ただし、仕切部材の
シンクロール胴長方向の側壁上端が浴面近傍位置まであ
ると、側壁に衝突しためっき浴の上昇流(図2の矢印c
の流れ)によりめっき浴面が波立ち、トップドロスを増
加させることになるため、仕切部材のシンクロール胴長
方向の側壁上端位置は、シンクロールの中心軸より上ま
でを覆う位置に配設する。
【0038】機能分離の観点からは、両部分を完全に遮
断することが望ましいが、仕切部材取り付けの目的は、
前記したとの流れの影響がポット底部に及んでドロ
スを巻き上げることを防ぎ、あるいはドロスを巻き上げ
た流れがめっき部分に直接戻ることを遮断することであ
るから、例えば仕切部材に小さな開口部があっても、こ
の開口部から沈降するドロスを巻き上げる程度の運動量
をもった流れが流出しさえしなければ、本発明の目的が
達成できることになる。したがって、両部分は仕切部材
によって完全に遮断されていなくてもよい。めっき部分
のトップドロスを簡易かつ確実に除去できるように、仕
切部材の上端は、めっき浴面より下に配設することが必
要であり、また、前記しためっき浴面の波立ちを防止す
る観点から、仕切部材のシンクロール胴長方向の側壁の
上端位置は、シンクロールの中心軸より上までを覆う位
置に配設する。
【0039】本発明では、めっき部分には大径のドロ
ス、特にδ1相の大径ドロスが存在しないような流れを
作り出す。そのために、シンクロール周辺の溶融亜鉛を
常に強攪拌させて、ドロスが問題となる大きさのドロス
よりも小さいうちに鋼板に付着させ、あるいは、めっき
部分のドロスが問題となる大きさのドロスになる前に系
外のドロス沈降部分に排出する。
【0040】また、本発明では、一旦めっき部分から排
出されたドロスは、沈静化されたドロス沈降部分で極力
沈降分離させ、品質上問題になるドロスが再びめっき部
分に戻らないように、ドロス沈降部分の上澄み浴だけを
めっき部分に戻すことを基本とする。具体的には、問題
となるドロスが球形換算して求めた大きさが100μm
以上のδ1相のドロスであることから、100μm以上
に成長したドロス、特に100μm以上に成長したδ1
相のドロスが、めっき部分に存在せず、まためっき部分
に戻らない構造にする。
【0041】前記したように、仕切部材は、シンクロー
ルの上方以外の部分を覆うように配設される。また仕切
部材のシンクロール胴長方向の側壁上端位置は、シンク
ロールの中心軸より上までを覆う位置に配設される。こ
れにより、めっき部分では、シンクロールと鋼板の随伴
流に起因する流れは、ポット底部のドロスを巻き上げる
流れと縁が切れ、かつ、仕切部材はシンクロール胴長方
向にも側壁があるため、鋼板とシンクロールとの接触部
分でシンクロール胴長方向に流れた溶融亜鉛流れもポッ
ト底部に届かなくなる。またこの流れは仕切部材の側壁
に衝突して、仕切部材内の底部に向かう流れと、上昇す
る流れに分かれる。仕切部材の底部に向かう流れはこの
仕切部材内のめっき浴を十分混合させる効果を発揮する
ことにより、強攪拌でドロスの堆積を防げる。また上昇
した流れは側面から流入するめっき浴と混合することに
より温度の均一化、めっき浴の均一化を促進するが、め
っき浴面を波立たせてトップドロスを発生させることが
ない。また、この流れはポット底部のドロスを巻上げる
駆動力にはならないため、ポット底部では沈静化してド
ロスを十分沈降分離することが可能になる。
【0042】また、この仕切部材内の攪拌をさらに十分
に行なうためには、シンクロールとそれを支持する治具
と仕切部材の距離(L4)を100mm以上500mm
以下とするのが望ましい。100mm以上としたのは、
この仕切部材はシンクロールなどの浴中機器を装着する
以前に設置されなければならないため、設置の際に浴中
での熱膨張によるセリを考慮したものであり、また局所
的な温度分布や濃度分布の発生を防ぐためである。設置
のしやすさを重視する場合、シンクロールとそれを支持
する治具と仕切部材の距離を200mm以上にするのが
よい。また500mm以下にしたのは、この距離以上で
は仕切部材の底部を攪拌する強い流れを形成することが
難しくなるためである。
【0043】そして、仕切部材は直方体状のものでも効
果はあるが、流れはカドを持つ部分で淀む傾向があるた
めに、カドを曲面上にすることで仕切部材内の攪拌効果
はさらに良くなる。
【0044】めっき部分のめっき浴は、めっき浴から引
き上げられる鋼板に対面する側の仕切部材の側壁上部か
ら、ドロス沈降部分に流れ出る。また、ドロス沈降部分
からめっき部分へ戻るめっき浴は、シンクロール胴長方
向の仕切部材の側壁上部から、かつシンクロール上端部
より高い位置から戻るようにする。これはシンクロール
胴長方向の仕切部材の側壁上端を、鋼板がポットに進入
してくる側(スナウト側の側壁)の仕切部材の側壁上端
よりも低くすることで可能となる。この戻りの流れはシ
ンクロール上部の流れを活性化させてめっき部分の温度
・めっき成分の濃度を均一化させると共に発生したドロ
スをドロス沈降部分に積極的に排出できる方向に寄与す
る。
【0045】なお、以下の説明において、仕切部材の出
側側壁は、めっき浴から引き上げられる鋼板に対面する
側の仕切部材の側壁、仕切部材の入側側壁は、鋼板がポ
ットに進入してくる側(スナウト側)の仕切部材の側
壁、仕切部材の側面側壁は、シンクロール胴長方向の仕
切部材の側壁を指している。
【0046】ドロス沈降部分では、めっき浴が沈静化さ
れており、めっき部分から排出されためっき浴中に含ま
れているドロスが沈降分離される。品質上、有害な10
0μm以上のδ1相のドロスを確実に沈降分離させる観
点から、ドロス沈降部分におけるめっき浴の滞留時間は
1時間以上とすることが望ましい。
【0047】本発明では、めっき浴温度を所定温度に加
熱保持する誘導加熱装置、およびインゴット投入部が、
ドロス沈降部分に配設される。誘導加熱装置では電磁気
力による流れ、インゴット投入部では温度不均一による
自然対流による流れが発生する。これらの流れはドロス
沈降部分に堆積したドロスを巻き上げる流れになる。誘
導加熱装置およびインゴット投入部で発生した流れによ
って巻き上げられたドロスが、ドロス沈降部分からめっ
き部分に戻るめっき浴に巻き込まれることを防止する観
点から、これらは、めっき部分からめっき浴が流れ出る
仕切部材の出面側壁、ドロス沈降部分のめっき浴がめっ
き部分に戻る仕切部材の側面側壁、および両者の間を流
れるめっき浴の流路からなるべく離れている場所、例え
ば、仕切部材の入側側壁側に配設することが有利であ
る。
【0048】さらに、浴中ロール(シンクロール、サポ
ートロール)の消耗部分であるロール軸受けを摩耗しな
い材料に変更することにより、ドロスの発生源の低減を
図ることができるだけでなく、さらに、サポートロール
の軸受けの摩耗により発生する板振動を低減することに
よって、ライン速度を大幅に上昇することが可能にな
る。またシンクロールの取り替え周期が長くなり、より
長時間の連続操業が可能になる。
【0049】摩耗しない軸受け材料としては、硼化窒素
を用いることができる。これにより、これまで駆動して
いたサポートロールをアイドルロール(無駆動ロール)
にでき、摩耗によるドロスの発生低減と板振動の低減を
同時に実現できる。
【0050】以下、本発明の実施の形態について図を用
いてさらに説明する。図5および図6は本発明の実施に
使用するめっき装置の一例を示す図で、図5はめっき装
置の要部断面図、図6は図5のA−A矢視図である。
【0051】図5および図6において、1は溶融亜鉛を
主成分とする溶融金属(めっき浴)2を保持する溶融亜
鉛めっき槽(ポット)、3はスナウト、4はシンクロー
ル、5および6は鋼板形状を調整するサポートロール、
Sは鋼板である。ポット1内には、ポット1をめっき部
分7とドロス沈降部分8に区分する仕切部材9が配設さ
れている。また、10、11は誘導加熱装置、12はイ
ンゴット投入部である。
【0052】仕切部材9は、シンクロール4及び鋼板S
の板形状を調整するためのサポートロール5、6を覆う
ように配設されており、鋼板S走行方向の断面形状は、
底部が円弧状で入側側壁9bと出側側壁9fは上方外側
に傾斜状に形成され、側面側壁9sはほぼ垂直に配設さ
れている。
【0053】仕切部材9の入側側壁9bの上端部は、ド
ロス沈降部分8からめっき部分7へのめっき浴の戻りを
仕切部材9の側面側壁9s側から行うために、スナウト
3下端よりも高く配設し、かつ浴面からの距離(深さ;
L1)は200mm以内に設定することが望ましい。
【0054】仕切部材9の出側側壁9fの上端部は、入
側側壁9bの上端部よりも低く、浴面からの距離(深
さ;L2)は200mm以上500mm以下に設定する
ことが望ましい。200mm以下にするとめっき浴2の
排出循環がスムーズに流れず、500mm以上になる
と、循環量が大きくなりすぎて、ドロス沈降部分8で所
要の沈降時間が確保できなくなるためである。
【0055】さらに、仕切部材9の側面側壁9sの上端
部は、シンクロール4の上端よりも高くし、浴面からの
距離(深さ;L3)は200mm以上800mm以下に
設定することが望ましい。200mm以上では循環の戻
りが十分に得られないこと、800mmを超えると沈降
時間が十分にとれないことによる。
【0056】前記した流れを形成し、また仕切部材9の
側面側壁9sに衝突後、上昇する流れがめっき浴面を波
立たせることを防止する観点から、仕切部材9が、L1
<L2<L3の関係を満足するように配設することがよ
り望ましい。
【0057】仕切部材9の下部には、仕切部材9をポッ
ト1の底部から支持する脚13が2箇所に取り付けられ
ている。脚13は円筒部材(パイプ)で構成されてお
り、仕切部材9の脚13の取り付け部内側に開口部14
が形成されている。
【0058】仕切部材9の底部に開口部14が形成され
ているため、仕切部材9を沈める場合にはこのパイプか
らめっき浴2が流れ込むため、ポット1にめっき浴2が
入ったままの状態で、容易に仕切部材9をポット1に沈
めることが出来る。また仕切部材9を引上げる時は、こ
のパイプから仕切部材9内のめっき浴2が排出されるの
で、仕切部材9内にめっき浴2が入ったままの状態で、
容易にポット1から仕切部材9を引上げることができ
る。また操業中は脚13がポット底部に接地しているた
め、めっき部分7のめっき浴2がポット(ドロス沈降部
分8)底部のめっき浴2と混合することは無い。
【0059】誘導加熱装置10、11、インゴット投入
部12は、仕切部材9を挟んで、めっき部分7からドロ
ス沈降部分8へめっき浴2が流れ出る部分とは反対側の
ドロス沈降部分8に配設されている。両者の配設部は、
めっき部分7からめっき浴が流れ出る仕切部材9の出面
側壁9f、ドロス沈降部分8のめっき浴がめっき部分7
に戻る仕切部材9の側面側壁9s、および両者の間を流
れるめっき浴の流路から離れているため、誘導加熱装置
10,11およびインゴット投入部12で発生した流れ
によって、ドロス沈降部分8に堆積したドロスが巻き上
げられても、これがめっき部分7に持ち込まれるおそれ
がない。
【0060】サポートロール5および6については、軸
受け材料として従来より使用されている消耗型材料を使
用し、浴外のモータで駆動し回転させてもよいが、ドロ
ス低減効果をより高め、またライン速度を向上させる観
点から、軸受け材料として、耐摩耗性に優れる硼化窒素
の軸受けを使用し、ロールをアイドルロール(非駆動ロ
ール)とすることがより有利である。
【0061】シンクロール4については、軸受け材料と
して従来より使用されている消耗型材料を使用してもよ
いが、シンクロールの取り替え周期を長くする観点か
ら、耐摩耗性に優れる硼化窒素の軸受けを使用すること
が有利である。シンクロールは、通常行われているいる
ように非駆動に配設される。
【0062】本装置において、鋼板Sはスナウト3から
矢印の方向に進入し、シンクロール4で方向転換し、め
っき部分7から引出され、気体絞りノズル15でめっき
付着量を調整する。その際、鋼板走行方向にオフセット
したサポートロール5と6をパスライン方向に所要量押
し込み、鋼板の形状を調整する。
【0063】また、めっき部分7のめっき浴は、仕切部
材9の出側側壁9fの上部からドロス沈降部分8に流
れ、ドロス沈降部分8でめっき浴中に含まれるドロスが
沈降除去される。ドロスが除去されて清浄化されためっ
き浴は、仕切部材9の側面側壁9sの上部からめっき部
分に戻る。鋼板の表面品質に悪影響を与える体積が球形
換算で100μm以上のδ1相を確実に沈降除去するた
めに、ドロス沈降部分におけるめっき浴の滞留時間は1
時間以上にすることが望ましい。
【0064】めっき部分7では、めっき浴2が十分に攪
拌されるので、ドロスが沈降して堆積することがない。
またドロス沈降部分8から戻るめっき浴2も清浄なの
で、めっきされる鋼板に、品質上問題になるドロスが付
着することがなくなる。
【0065】
【実施例】(実施例1)図5及び図6に示した装置にお
いて、仕切部材9と、シンクロールおよび支持治具から
の距離(L4)を300mmに設定した仕切部材9をめ
っき浴2の中に設置した。また、仕切部材9の入側側壁
9b上端から浴面までの距離(L1)を100mm、出
側側壁9f上端から浴面までの距離(L2)を400m
m、側面側壁9s上端から浴面までの距離(L3)を6
00mmに設定した。シンクロール、サポートロールの
軸受け材料として窒化硼素を使用した。
【0066】本装置を用いて、サポートロール5と6を
浴外のモータ(図示なし)で駆動して、溶融亜鉛めっき
鋼板を製造したところ、ライン速度を従来の高品質溶融
亜鉛めっき鋼板製造の上限速度である100m/min
から120m/minに増速させても、ドロス沈降部分
8におけるめっき浴の滞留時間が1時間以上確保されて
おり、めっき鋼板の表面に球形換算で大きさ100μm
以上のδ1相のドロス付着がなく、品質欠陥のない高品
質溶融亜鉛めっき鋼板の製造可能になった。
【0067】(実施例2)実施例1で使用しためっき装
置において、シンクロールと支持治具の距離(L4)を
150mmに変え、また、仕切部材9の入側側壁9b上
端から浴面までの距離(L1)、出側側壁9f上端から
浴面までの距離(L2)および側面側壁9s上端から浴
面までの距離(L3)は実施例1と同じ条件に設定し
た。シンクロール、サポートロールの軸受け材料として
窒化硼素を使用した。
【0068】本装置を用いて、サポートロール5と6を
浴外のモータ(図示なし)で駆動して、溶融亜鉛めっき
鋼板を製造したところ、ライン速度を従来の高品質溶融
亜鉛めっき鋼板製造の上限速度である100m/min
から140m/minに増速させても、ドロス沈降部分
8におけるめっき浴の滞留時間が1時間以上確保されて
おり、めっき鋼板の表面に球形換算で大きさ100μm
以上のδ1相のドロス付着がなく、品質欠陥のない高品
質溶融亜鉛めっき鋼板の製造可能になった。
【0069】(実施例3)図5及び図6に示した装置に
おいて、仕切部材9と、シンクロールおよび支持治具か
らの距離(L4)を150mmに設定した仕切部材9を
めっき浴2の中に設置した。また、仕切部材9の入側側
壁9b上端から浴面までの距離(L1)を100mm、
出側側壁9f上端から浴面までの距離(L2)を300
mm、側面側壁9s上端から浴面までの距離(L3)を
700mmに設定した。シンクロール、サポートロール
の軸受け材料として硼化窒素を使用した。
【0070】本装置を用いて、サポートロール5と6を
非駆動にして、溶融亜鉛めっき鋼板を製造したところ、
ライン速度を従来の高品質溶融亜鉛めっき鋼板製造の上
限速度である100m/minから150m/minに
増速させても、ドロス沈降部分8におけるめっき浴の滞
留時間が1時間以上確保されており、めっき鋼板の表面
に球形換算で大きさ100μm以上のδ1相のドロス付
着がなく、品質欠陥のない高品質溶融亜鉛めっき鋼板の
製造可能になった。
【0071】
【発明の効果】本発明では、めっき浴を保持する部分
を、鋼板にめっきするめっき部分と、めっき浴中のドロ
スを沈降させるドロス沈降部分に分割し、めっき浴をめ
っき部分とドロス沈降部分の間を循環することによっ
て、従来のライン速度を大幅に増速させても、鋼板のド
ロス付着を防止できる。また、浴中ロールのサポートロ
ールの軸受け材料を従来の消耗型から非消耗型の材料に
変更することにより、ライン速度をさらに上昇させるこ
とが可能になる。また、シンクロールのの軸受け材料を
従来の消耗型から非消耗型の材料に変更することによ
り、シンクロール取り替え周期が長くなり、より長期間
の連続操業が可能になる。
【0072】本発明は、ドロス付着のない高品質溶融亜
鉛系めっき鋼板の製造方法として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポット内における溶融亜鉛流れを説明するめっ
き装置の概略平面図。
【図2】ポット内で鋼板走行により生じる溶融亜鉛の随
伴流れ、シンクロール胴長方向に流れる吐き出し流れを
説明するポット内の斜視透視図。
【図3】図1のめっき装置において、ポット内に堆積す
るドロスの状態を説明する図で、(a)は断面図、(b)
は(a)のA−A矢視図。
【図4】Zn−Al−Fe系の熱平衡状態図。
【図5】本発明の実施に使用するめっき装置の一例を示
す要部断面図。
【図6】図5のめっき装置のA−A矢視図。
【符号の説明】
1 溶融亜鉛めっき槽(ポット) 2 溶融金属(めっき浴) 3 スナウト 4 シンクロール 5、6 サポートロール 7 めっき部分 8 ドロス沈降部分 9 仕切部材 10、11 誘導加熱装置 12 インゴット投入部 13 脚(パイプ) 14 開口部 15 気体絞りノズル 21 溶融亜鉛めっき槽(ポット) 22 溶融金属(めっき浴) 23 シンクロール 24、25 誘導加熱装置 26 インゴット(固相亜鉛)投入部 27 ドロス(ボトムドロス) S 鋼板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 櫻井 理孝 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4K027 AA02 AA22 AB37 AB42 AD05 AD06 AD17 AE04 AE08 AE18

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融亜鉛系めっき鋼板を製造するに際し
    て、めっき浴を保持する部分を、鋼板にめっきするめっ
    き部分と、めっき浴中のドロスを沈降させるドロス沈降
    部分に分割し、めっき浴を前記めっき部分と前記ドロス
    沈降部分の間に循環することを特徴とする溶融亜鉛系め
    っき鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 ドロス沈降部分におけるめっき浴の滞留
    時間を1時間以上にすることを特徴とする請求項1に記
    載の溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】 ドロス沈降部分において、鉄亜鉛金属間
    化合物であるδ1相を沈降させることを特徴とする請求
    項1または2に記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 鋼板を案内する浴中ロールがアイドルロ
    ールであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
  5. 【請求項5】 アイドルロールの軸受けが硼化窒素の軸
    受けで構成されていることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
  6. 【請求項6】 めっき部分とドロス沈降部分が同一槽内
    に配設されていることを特徴とする請求項1〜5のいず
    れかに記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
  7. 【請求項7】 めっき部分からドロス沈降部分へのめっ
    き浴の排出を、めっき浴から引き上げられる鋼板に対面
    するめっき部分の上部から行い、またドロス沈降部分か
    らめっき部分へのめっき浴の戻りを、鋼板端部側のめっ
    き部分の上部から行うことを特徴とする請求項1〜6の
    いずれかに記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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