JP2003171750A - 溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置及び製造方法 - Google Patents

溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置及び製造方法

Info

Publication number
JP2003171750A
JP2003171750A JP2001375211A JP2001375211A JP2003171750A JP 2003171750 A JP2003171750 A JP 2003171750A JP 2001375211 A JP2001375211 A JP 2001375211A JP 2001375211 A JP2001375211 A JP 2001375211A JP 2003171750 A JP2003171750 A JP 2003171750A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dross
partition member
plating bath
steel sheet
bath
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001375211A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Ishii
俊夫 石井
Yoichi Miyagawa
洋一 宮川
Munehiro Ishioka
宗浩 石岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP2001375211A priority Critical patent/JP2003171750A/ja
Publication of JP2003171750A publication Critical patent/JP2003171750A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating With Molten Metal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】溶融亜鉛めっき鋼板を製造するに際して、溶融
亜鉛中に発生するドロス(特に80μm以上の大きさの
δ1相のドロス)を溶融亜鉛めっき槽底部に速やかに沈
降分離させてめっき浴を清浄化し、品質欠陥のない高品
質溶融亜鉛めっき鋼板を製造するのに好適な製造装置お
よび製造方法を提供する。 【解決手段】溶融亜鉛めっき浴を収容しためっき槽内
に、シンクロールをその上方を除いて外囲する仕切部材
を設置し、前記仕切部材は浴中機器及び鋼板との間隔を
所定の間隔とし、前記仕切部材を構成する側壁上端のめ
っき浴表面からの距離を所定の深さとすることを特徴と
する溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置である。この製造装
置を用い、めっき浴を前記仕切部材内外で循環させて、
仕切部材外側でドロスを沈降させつつ、仕切部材内側で
清浄なめっき浴により鋼板にめっきを施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、めっき浴中のドロ
スが鋼板に付着することを防止することにより表面欠陥
の無い高品質な溶融亜鉛めっき鋼板を製造することがで
きる溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置および製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】溶融亜鉛めっき鋼板を製造する際、鋼板
からめっき浴中に鉄が溶出し、この溶出した鉄とめっき
成分との金属間化合物、いわゆるドロスが生成する。こ
のドロスは鉄成分を含有するために密度がめっき浴の密
度よりも高く、めっき浴中で沈降する。
【0003】ドロスはめっき成分と溶出した鉄との反応
で発生するため、発生当初のドロスの粒径は小さく、鋼
板に付着しても何ら問題とはならない。しかし、凝集合
体、温度変化あるいはめっき成分濃度の時間的変化等の
履歴を経てドロスが大きくなった後に鋼板に付着した場
合には、表面品質を劣化させるばかりでなく、鋼板の加
工時に表面の平滑性を損うことにもなり、めっき鋼板の
品質上の大きな問題となる。
【0004】また、連続操業においては、このドロスが
めっき浴底部に沈降して堆積する。堆積したドロス量が
増加すると、鋼板の通板により誘起されるめっき浴の流
れによって、一旦沈降したドロスが再浮遊することがあ
り、この再浮上したドロスの存在は製品品質上最も好ま
しくないものである。
【0005】また、めっき浴中機器として、鋼板を巻掛
けて案内するシンクロール、シンクロールを通過した鋼
板を案内し、鋼板の形状を調整し且つ振動を防止しつつ
通板位置を安定化させるためのサポートロールなどの浴
中ロールが配設されている。これらのロールの軸受け材
料には、消耗型の溶射金属などが採用されているが、シ
ンクロールは軸受けの摩耗が非常に大きい。また、サポ
ートロールは浴外のモータによりユニバーサルジョイン
トを介して回転駆動されているため一定速度で回転せ
ず、そのため鋼板とロールとの速度差によりロールの軸
受けは使用されるにつれて摩耗する。これらの摩耗した
ものがドロスとなって鋼板に付着するおそれがある。さ
らに、摩耗した軸受けを使用していると、サポートロー
ルにガタを発生させるため、板振動を生じさせて安定な
通板が困難になり、ライン速度の高速化をさまたげる一
因となっている。
【0006】従来、上記のようなドロス対策として以下
のような技術が提案されている。特開平5−17138
8号公報(先行文献1)では、溶融亜鉛槽内のめっき浴
を濾過装置を循環させることによりドロスを除去する特
殊な槽が提案されている。
【0007】また、特公平7−65148号公報(先行
文献2)では、溶融亜鉛浴槽と、めっき浴に浅い流路を
介してつながる沈殿浴を設け、浴中ロールの回転と鋼板
の移動により発生する攪拌効果によりめっき浴内でのド
ロスの沈降堆積を防止し、かつ生成するドロスを積極的
に沈殿浴内で沈降堆積させて、ドロス分離できためっき
浴をポンプで浴槽に戻す方法が提案されている。
【0008】また、特開平7−207419号公報(先
行文献3)では、亜鉛めっき浴槽内に、静定槽と吸引ポ
ンプを設置し、シンクロールの下部に上面が傾斜した傾
斜板を配設し、傾斜板の下部に設けた吸引ポンプの吸い
込み口を静定槽に連通させる方法が提案されている。
【0009】また、特許掲載公報第2928454号
(先行文献4)では、浴底が円弧状曲線を有するめっき
浴槽と、ドロスを沈降堆積する沈殿槽を配設するととも
に、めっき浴槽の側壁上端近傍に、めっき浴槽内の溶融
金属が沈殿槽内に進入及び/又は排出自在な連通口を設
け、さらに、溶融金属浴面に浮遊するトップドロスがめ
っき浴槽に入り込まないように、該側壁の上端位置を溶
融金属浴面より高くする溶融金属めっき装置が提案され
ている。
【0010】しかしながら、以上のような従来技術に
は、それぞれ以下に述べるような問題がある。すなわ
ち、先行文献1のような濾過式の場合には、濾過できる
ドロスのサイズが時系列で変化して、ドロス除去が安定
にならないこと、また濾過したドロスを除去するために
装置を停止しなくてはならないため、その間のドロスの
除去ができなくなるという問題がある。
【0011】先行文献2のように流路を設けた場合に
は、従来のめっき浴を加熱保持する装置以外に、別途の
加熱装置を設けて、加熱制御することが必要になり、ま
た溶融亜鉛中でポンプを使用することは、ポンプ材料の
耐食性の問題から長期間の使用が困難であり、またメン
テナンスに手間がかかるという問題がある。
【0012】先行文献3でも、前記と同様、ポンプを使
用することの問題がある。また静定槽で回収できるドロ
スはシンクロール下部に沈降してきたドロスだけであ
り、鋼板の走行速度を増速した時、あるいは鋼板の幅が
広がった時に、めっき槽内で安定に沈降していたドロス
が巻き上げられて、そのドロスが鋼板に付着した場合に
は、表面欠陥になる危険性が高い。
【0013】先行文献4では、ポンプを使用していない
ものの、その流れの駆動力を鋼板の通板により確保して
いるため、鋼板の通板速度が変わると、進入板温度の変
化やめっき浴中のアルミ濃度に鋼板表裏で差がでるた
め、これによってドロスの発生が増加するという問題が
ある。さらに円弧状曲線を有するめっき槽に対面する側
の面のドロスは低減するが、円弧状曲線を有するめっき
槽側とは反対の面に存在するドロスは十分排除できない
ため、品質改善効果には限界がある。沈殿槽に堆積した
ドロス(ボトムドロス)の巻き上げ防止効果は期待でき
るものの、めっき浴槽の側壁上端がめっき浴面より高く
配設されているため、側壁部分の浴面での流れが強くな
り、トップドロス(浴面上に浮遊するドロス)を多量に
発生させると共に、トップドロスの除去を簡易にかつ確
実に行えないという大きな問題がある。
【0014】いずれにしても、これら従来技術の多く
は、鋼板の表裏に存在するドロスを、ポンプなどの駆動
装置を用いることなく適切に系外に排出することができ
ていないため、抜本的にドロスの低減を行なうには限界
がある。
【0015】また、浴中ロールの軸受けの摩耗により発
生するドロスは鋼板と反応して発生するドロスとの区別
がつきにくい。そのため、ロール軸受けの摩耗によるド
ロス発生の問題や、この軸受けの摩耗により発生するガ
タの問題に関しては、これまであまり検討されていなか
った。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、通常の
操業に使用している溶融亜鉛めっき槽(以下、ポット)
における溶融亜鉛の流れ、およびドロスの発生メカニズ
ムとドロスのポット内での挙動を調査した。その結果、
確認できたことについて説明する。
【0017】図3は、ポット内における溶融亜鉛流れを
説明するめっき装置の概略平面図、図4は、ポット内で
鋼板走行により生じる溶融亜鉛の随伴流れ、シンクロー
ル胴長方向に流れる吐き出し流れを説明するポット内の
斜視透視図である。図3および図4において、1は溶融
亜鉛を主成分とする溶融金属(めっき浴)2を保持する
ポット、4は鋼板Sを巻掛けて案内するシンクロール、
10および11は溶融金属2の温度を所要温度に加熱保
持する誘導加熱装置、12は鋼板に付着してポット1か
ら持ち出される溶融金属2を補給するインゴット(固相
亜鉛)投入部である。
【0018】図中、鋼板Sは矢印Aの方向に走行し、シ
ンクロール4に案内されて方向転換し、上方に走行して
めっき浴2から引き上げられる。この際、溶融亜鉛流れ
がポット1内で発生する。
【0019】ポット1内の溶融亜鉛流れの駆動力になっ
ているのは、ポット内を走行する鋼板Sにより生じる
溶融亜鉛の随拌流れ、鋼板Sとシンクロール4の接触
開始部分で行き場所の無くなった随伴流がシンクロール
胴長方向に流れる吐き出し流れ、溶融亜鉛を保熱ある
いは加熱するための誘導加熱装置10および11での電
磁気力による流れ、固相亜鉛を供給するインゴット投
入部12付近で生じる溶融亜鉛の温度不均一による自然
対流による流れ、に大別できる。〜に対応する流れ
の方向を、図3及び図4中に、各々〜で示す。な
お、図3中、「○」内に「×」表示の記号は、流れの方
向が下方に向かう流れ、「○」内に「・」表示の記号は
上方に向かう流れを示している。
【0020】先行文献には、ポット内の溶融亜鉛流れの
駆動力になっているのは、の流れが主体的である旨記
述されているが、本発明者等の調査によると、の流れ
と同等に,の流れが重要であることが、ドロスの沈
降分布のデータから明らかになった。ポット内に堆積し
たドロスの状態を図5に示す。
【0021】ポット1では、鋼板Sに随伴したの流れ
によって、ドロスを含むめっき浴2は、めっき浴面近傍
を経て、めっき浴2から引き上げられる鋼板Sに対面す
る側のポット1の側壁1f側を下降し、さらにポット1
の底部に沿ってシンクロール4側に戻る(図4中、矢印
aの流れ)。この流れによって、浴中のドロスは流速が
低くなるシンクロール4近傍下部からポットの端部に集
中的に沈降堆積し(図5(a))、また堆積したドロス
16が巻き上げられる。巻き上げられたドロス16が鋼
板Sに付着し、表面品質を劣化させる。
【0022】また、これ以外に、の流れによって、ド
ロスを含む流れが、シンクロール4胴長方向のポット1
の側壁1s側から底部に流れる(図4中、矢印bの流
れ)。この流れによって、浴中のドロスが流速の低いシ
ンクロール4近傍下部からポット1の端部に吹き寄せら
れ、そこで沈降堆積し(図5(b))、また堆積したド
ロス16が巻き上げられる。の流れによって、巻き上
げられたドロス16が鋼板Sに付着し、表面品質を劣化
させる。
【0023】またの流れに関しては、ポット1の側壁
1s側からポット1中央に向かう流れになり、沈静化し
ていたドロス16を巻き上げる流れになることが、水モ
デル試験のデータから明らかになった。したがって、
の流れも鋼板の表面品質を劣化させる流れとなる。
【0024】次に、めっき浴2のドロスの形態、挙動、
また鋼板に付着して問題になるドロスの形態を調査し
た。その結果、めっき浴2のドロス分析からは、この鉄
亜鉛金属間化合物であるドロスには、ζ相、δ1相、そ
の他いろいろな形態のドロスが存在することが明らかに
なった。一方、鋼板Sに付着して問題となるドロスにつ
いて綿密に調査した結果、体積を球形に換算したときの
直径が100μm程度の大きさになると、製品品質が問
題となるドロスになる。特に最近、鋼板製品への品質要
求が高まっており、特に厳しい高品質材では80μm程
度の大きさのドロスでも問題となることがわかった。ま
たこのドロスはほぼ全量がδ1相と呼ばれる金属間化合
物であることが明らかとなった。
【0025】また、ドロスのめっき浴2での挙動につい
ては、当初ζ相であった金属間化合物の組織がδ1相に
変化しながら大径のドロスに成長することが判った。さ
らに、問題となる80μm程度の大きさのδ1相のドロ
スの密度は、分析結果によると、460℃の亜鉛浴中で
は6860kg/m3の密度であり、溶融亜鉛の密度よ
りも大きい。このドロスの沈降速度は、球形に換算した
状態では、両者の密度差から、めっき浴が静止状態にな
ると、1時間で0.6m程度であることがわかった。
【0026】従って、従来、漠然と考えられてきたドロ
スを、品質上問題となる大きさのδ 1相のドロスに限定
して除去することができれば、より効果的なドロス除去
が可能になる。
【0027】本発明は、溶融亜鉛めっき鋼板を製造する
に際して、溶融亜鉛中に発生するドロス、特に品質上問
題となる80μm以上の大きさのδ1相のドロスを溶融
亜鉛めっき槽底部に速やかに沈降分離させて、めっき浴
を清浄化し、清浄なめっき浴でめっきすることにより、
品質欠陥のない高品質溶融亜鉛系鋼板の製造に好適な製
造装置および製造方法を提供することを目的とする。
【0028】さらに、浴中ロール軸受けの摩耗を防止す
ることにより、ここからのドロス発生と板振動を防止し
て、高速通板を可能とすることを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】前記で説明した事項を考
慮して、本発明では、ポット底部に堆積したドロスを巻
上げる流れを発生させないために、前記したとの流
れとポット底部でドロスを巻き上げる流れとの縁を切
り、また低速でも高速でもドロスの堆積しないめっき部
分を形成するために、シンクロール4をその上方を除い
て外囲する仕切部材を取り付け、ポット1内を、鋼板S
にめっきするめっき部分(仕切部材内側)とドロスを沈
降除去するドロス沈降部分(仕切部材外側)に機能分離
できるようにする。
【0030】機能分離の観点からは、両部分を完全に遮
断することが望ましいが、仕切部材取り付けの目的は、
前記したとの流れの影響がポット底部に及んでドロ
スを巻き上げることを防ぎ、あるいはドロスを巻き上げ
た流れがめっき部分に直接戻ることを遮断することであ
るから、例えば仕切部材に小さな開口部があっても、こ
の開口部から沈降したドロスを巻き上げる程度の運動量
をもった流れが流出しさえしなければ、本発明の目的が
達成できることになる。したがって、両部分は仕切部材
によって完全に遮断されていなくてもよい。また、めっ
き部分のトップドロスを簡易かつ確実に除去できるよう
に、仕切部材の上端は、めっき浴面より下に配設するこ
とが必要である。
【0031】めっき部分では、大径のドロス、特にδ1
相の大径ドロスが存在しないようにしなければならな
い。そのために、シンクロール周辺のめっき浴を常に強
攪拌させて、ドロスの大きさが小さいうちに鋼板に付着
させ、あるいは、めっき部分のドロスが大きくなる前に
ドロス沈降部分に排出する必要がある。前記の機能分離
の観点からは、仕切部材の隔壁を高くし、ドロス沈降部
分とは極力遮断した方が良いという考え方もある。しか
し、本発明者等が種々検討を行なった結果、めっき浴が
めっき部分に長時間滞留しないよう、めっき部分に強い
流れを作り出し、めっき部分のめっき浴をなるべく早く
ドロス沈降部分へ排出した方が望ましいことを知見し
た。そのためには、隔壁の高さはめっき浴表面近くまで
必要なく、むしろ適度に低くてよい。
【0032】また、本発明では、一旦めっき部分から排
出されたドロスは、沈静化されたドロス沈降部分で極力
沈降分離させ、品質上問題になるドロスが再びめっき部
分に戻らないように、ドロス沈降部分の上澄み浴だけが
めっき部分に戻るようにする。具体的には、問題となる
ドロスが球形換算して求めた大きさが80μm以上のδ
1相のドロスであることから、80μm以上に成長した
ドロス、特に80μm以上に成長したδ1相のドロス
が、めっき部分に存在せず、まためっき部分に戻らない
構造にする。
【0033】さらに、浴中ロール(シンクロール、サポ
ートロール)の消耗部分であるロール軸受けを摩耗しな
い材料に変更することにより、ドロスの発生源の低減を
図ることができるだけでなく、さらに、サポートロール
の軸受けの摩耗により発生する板振動を低減することに
よって、ライン速度を大幅に上昇することが可能にな
る。またシンクロールの径を適切に選べば、鋼板の反り
や形状不良の発生を抑え、サポートロールの本数を減ら
すことが可能となる。
【0034】本発明は以上のような知見に基づきなされ
たもので、以下のような特徴を有する。
【0035】(1)溶融亜鉛めっき浴を収容しためっき
槽内に、連続的に侵入する鋼板を巻き掛けて案内するシ
ンクロールを備えた溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置にお
いて、めっき槽内に、シンクロールをその上方を除いて
外囲する仕切部材を設置し、前記仕切部材は、前記シン
クロールおよびシンクロール上端よりも低い位置にある
鋼板との間隔を50mm以上300mm以下とし、前記
仕切部材を構成する側壁上端のめっき浴表面からの距離
は、鋼板入側の側壁で30mm以上800mm以下かつ
めっき浴深さの1/2以内、鋼板出側の側壁で200m
m以上800mm以下かつめっき浴深さの1/2以内、
側面の側壁で30mm以上800mm以下とし、かつ前
記仕切部材を構成する側面の側壁は、シンクロールと入
側鋼板との接触開始点より100mm以上高い位置とす
ることを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置。
【0036】(2)シンクロールの軸受けが硼化窒素系
の材質であることを特徴とする、上記(1)に記載の溶
融亜鉛めっき鋼板の製造装置 (3)仕切部材内側に配置される回転する部材は、通板
する鋼板の板厚の600倍以上の直径からなる1本のシ
ンクロールのみか、または前記シンクロールと1本のサ
ポートロールのみであることを特徴とする、上記(1)
または(2)に記載の溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置。
【0037】(4)上記(1)乃至(3)のいずれかに
記載の製造装置を用いた溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
において、めっき浴を仕切部材内外で循環させて、仕切
部材外側でドロスを沈降させつつ仕切部材内側で清浄な
めっき浴により鋼板にめっきを施すことを特徴とする溶
融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を用いて説明する。図1は本発明の実施に供するめ
っき装置の一例を示す図で、図1(a)はめっき装置の
縦断面図、図1(b)は図1(a)のA−A矢視図であ
る。
【0039】図1において、1は溶融亜鉛を主成分とす
る溶融金属(めっき浴)2を保持する溶融亜鉛めっき槽
(ポット)、3はスナウト、4はシンクロール、5およ
び6は鋼板形状を調整するサポートロール、Sは鋼板で
ある。ポット1内には、ポット1をめっき部分7とドロ
ス沈降部分8に仕切る仕切部材9が配設されている。ま
た、10、11は誘導加熱装置、12はインゴット投入
部である。
【0040】仕切部材9は、シンクロール4をその上方
を除いて外囲するように配設されており、鋼板S走行方
向の断面(図1(a))で見ると、底部が円弧状で入側
側壁9bと出側側壁9fは上方外側に傾斜状に形成さ
れ、側面側壁9sはほぼ垂直に配設されている。ここ
で、仕切部材9の入側側壁9bは鋼板Sがポットに進入
してくる側(スナウト3側)の仕切部材の側壁、出側側
壁9fはめっき浴2から引き上げられる鋼板Sに対面す
る側の仕切部材の側壁、側面側壁9sはシンクロール4
の胴長方向の仕切部材の側壁を指している。
【0041】また仕切部材の側面側壁9sの上端位置
は、シンクロール4と入側鋼板との接触開始点より上ま
でを覆う位置に配設される。このような仕切部材9によ
り、シンクロールと鋼板の随伴流に起因する流れは、ポ
ット底部のドロスを巻き上げる流れと縁が切れる。ま
た、仕切部材の側面側壁9sにより、鋼板とシンクロー
ルとの接触開始部分でシンクロール胴長方向に流れた溶
融亜鉛流れもポット底部に届かなくなる。さらに、この
流れは仕切部材の側面側壁9sに衝突後、仕切部材内の
底部に向かう流れと、上昇する流れに分かれる。仕切部
材の底部に向かう流れは、めっき部分7内のめっき浴を
十分に混合させる効果を発揮し、ドロスの堆積を防ぐ。
また上昇した流れは側面から流入するめっき浴と混合す
ることにより温度の均一化、めっき浴の均一化を促進す
るが、めっき浴面を波立たせてトップドロスを発生させ
ることがない。そして、これらの流れはポット底部のド
ロスを巻上げる駆動力にはならないため、ポット底部の
流れは沈静化し、ドロスを十分に沈降分離することが可
能になる。
【0042】また、この仕切部材内の攪拌をさらに十分
に行なうためには、シンクロール4と仕切部材9とが最
も接近する部分の距離(L4)を、50mm以上300
mm以下とするのが望ましい。50mm以上としたの
は、この仕切部材9はシンクロールなどの浴中機器を装
着する以前に設置されなければならないため、設置の際
に浴中での熱膨張によるセリを考慮したものであり、ま
た局所的な温度分布や濃度分布の発生を防ぐためであ
る。したがって、シンクロール以外にも、シンクロール
を支持する部材(治具)やその他の浴中機器を仕切部材
内に装着する場合には、同様に50mm以上とすること
が好ましい。また300mm以下としたのは、仕切部材
内の底部にドロスを堆積させないためには、仕切部材内
底部を攪拌する強い流れを形成しなければならないが、
この距離以上ではそのような強い流れを形成することが
難しくなるためである。さらに、150mm以下とする
と、より強い流れを形成することができ、より望まし
い。
【0043】さらに、同様の理由から、仕切部材内にあ
ってシンクロール上端よりも低い位置にある鋼板Sと仕
切部材9とが最も接近する部分の距離も、同様に50m
m以上300mm以下、より望ましくは150mm以下
とするのが望ましい。シンクロール上端よりも高い位置
にある鋼板と仕切部材とが最も接近する部分の距離につ
いても、他の浴中機器との配置の関係から可能であれ
ば、同様に50mm以上300mm以下である方がより
好ましい。
【0044】そして、仕切部材9は直方体状のものでも
効果はあるが、流れはカドを持つ部分で淀む傾向がある
ためにドロスが堆積しやすい。したがって、カドを曲面
状にした方が仕切部材内の攪拌効果はさらに良くなり、
ドロスの堆積もより防止できて望ましい。
【0045】めっき部分7のめっき浴は、仕切部材の出
側側壁9fの上部からドロス沈降部分に流れ出る。ま
た、ドロス沈降部分8からめっき部分7へ戻るめっき浴
は、仕切部材の入側側壁9bや側面側壁9sの上部から
戻るようにする。この戻りの流れは、シンクロール上部
の流れを活性化させてめっき部分の温度やめっき成分の
濃度を均一化させるとともに、発生したドロスをドロス
沈降部分に積極的に排出することに寄与する。
【0046】仕切部材の各側壁(9b,9s,9f)の
上端部の浴面からの距離(深さ:L1,L2,L3)は、
30mm以上800mm以下とする。30mm以上とす
るのは、浴流れを活発にして新たなトップドロスを生成
しないためである。また、800mmを超えると、めっ
き浴の循環量が大きくなりすぎて、ドロス沈降部分8で
所要の沈降時間が確保できなくなるためである。さら
に、各種ポットに設置し、ドロス沈降部分8とめっき部
分7とを機能分離するには、ポット深さの1/2以内で
あることが必要である。
【0047】さらに、仕切部材の入側側壁9bの上端部
は、ドロス沈降部分8からめっき部分7へのめっき浴の
戻りを仕切部材の側面側壁9s側からも行うためには、
浴面からの距離(深さ;L1)を500mm以内とし、
側面側壁9sの上端部よりも高くすることが望ましい。
また、スナウト3下端よりも高く配設することがより望
ましい。
【0048】仕切部材の出側側壁9fの上端部は、浴面
からの距離(深さ;L2)を200mm以上800mm
以内とし、また入側側壁9bの上端部よりも低く設定す
ることが望ましい。200mmより小さいとめっき部分
のめっき浴の排出が十分に得られないためである。さら
に、めっき部分のめっき浴をより早くドロス沈降部分へ
排出するためには、浴面からの距離は300mm以上と
することがより望ましい。
【0049】また、仕切部材の側面側壁9sの上端部
は、シンクロール4と入側鋼板との接触開始点より上部
へ100mm以上高く設定する。鋼板とシンクロールと
の接触開始部分で発生するシンクロール胴長方向の流れ
がドロス沈降部へ届かなくするためには、シンクロール
と入側鋼板との接触開始点より100mm以上高い位置
までを側面側壁9sで覆う必要があるためである。ま
た、浴面からの距離(深さ;L3)は200mm以上が
望ましい。200mmより小さいとめっき浴の循環の戻
りが十分に得られないことによる。さらに、ドロス沈降
部分からのめっき浴の戻りを側面側壁9sの上部から行
なうためには、側面側壁9sの上端部は出側側壁9fの
上端部以下の高さとし、浴面からの距離は300mm以
上とすることがより望ましい。
【0050】なお、図1では、仕切部材9の各側壁上端
部はめっき浴面と平行な直線で示しているが、本発明は
これに限定されるものではない。また、各側壁上端部が
実質的に上記で示したL1〜L3の範囲内にあればよ
く、部分的に浴面からの距離が小さい、あるいは側壁に
切り欠き部や開口部等を有していてもよい。
【0051】めっき部分7では、めっき浴が十分に攪拌
されるので、ドロスが沈降して堆積することがない。ま
たドロス沈降部分8から戻るめっき浴も清浄なので、め
っきされる鋼板に、品質上問題になるドロスが付着する
ことがなくなる。
【0052】さらに、仕切部材9の下部には、開口部1
4が形成されている。仕切部材9をポット1へ設置する
場合には、この開口部からめっき浴2が流れ込むため、
ポット1にめっき浴2が入ったままの状態で、容易に仕
切部材9をポット1に沈めることが出来る。また仕切部
材9をポット1から引上げる時は、この開口部から仕切
部材9内のめっき浴2が排出されるので、仕切部材9内
にめっき浴2が入ったままの状態で、容易にポット1か
ら仕切部材9を引上げることができる。また、この開口
部は、操業中にめっき部分7のめっき浴がドロス沈降部
分8底部のめっき浴と混合することがないように、操業
中は塞がるような構造とすることが望ましいが、開口部
を小さい穴とし、操業中にこの穴を通る流れが無視でき
る程度に小さければ、実際上は問題を生じない。
【0053】誘導加熱装置10、11、およびインゴッ
ト投入部12は、仕切部材9を挟んで、めっき部分7か
らドロス沈降部分8へめっき浴が流れ出る部分とは反対
側のドロス沈降部分8に配設されている。両者の配設部
は、めっき部分7からめっき浴が流れ出る仕切部材の出
側側壁9f、主にドロス沈降部分8のめっき浴がめっき
部分7に戻る仕切部材9の側面側壁9s、および両者の
間を流れるめっき浴の流路から離れているため、誘導加
熱装置10,11およびインゴット投入部12で発生し
た流れによって、ドロス沈降部分8に堆積したドロスが
巻き上げられても、これがめっき部分7に持ち込まれる
おそれがない。
【0054】本装置において、鋼板Sはスナウト3から
矢印の方向に進入し、シンクロール4で方向転換し、め
っき部分7から引出され、気体絞りノズル15でめっき
付着量を調整する。その際、鋼板走行方向にオフセット
したサポートロール5と6をパスライン方向に所要量押
し込み、鋼板の形状を調整する。
【0055】サポートロール5および6については、軸
受け材料として従来より使用されている消耗型材料を使
用し、浴外のモータで駆動し回転させてもよいが、ドロ
ス低減効果をより高め、またライン速度を向上させる観
点から、軸受け材料として、耐摩耗性に優れる硼化窒素
の軸受けを使用し、ロールをアイドルロール(非駆動ロ
ール)とすることがより有利である。
【0056】シンクロール4については、軸受け材料と
して従来より使用されている消耗型材料を使用してもよ
いが、シンクロールの取り替え周期を長くする観点か
ら、耐摩耗性に優れる硼化窒素の軸受けを使用すること
が有利である。シンクロールは、通常行われているいる
ように非駆動に配設される。
【0057】ここで、シンクロール4を通過した鋼板S
に反りが発生する場合がある。これは、シンクロール4
に巻きついた際の鋼板Sの内側表面(シンクロールと接
している側)に圧縮ひずみが、また外側表面(めっき浴
と接している側)には伸びひずみが生じることに起因し
て発生するものであり、シンクロール4の径が小さいほ
ど、また鋼板Sの板厚が厚いほど顕著となる。本発明者
等の実験によれば、シンクロール4の直径を、通板する
鋼板Sの板厚の600倍以上とすることで、シンクロー
ルを通過した時に発生する鋼板の反りを抑えることがで
きる。
【0058】また、シンクロールに起因する鋼板の反り
を防止することにより、サポートロールにより鋼板の形
状を調整する必要がなくなるため、通常は2本使用する
サポートロールを、1本としたりまたは無くすことがで
きる。これにより、この部分で発生する流れの乱れによ
るドロスの凝集合体確率を低減することができ、めっき
部分でのドロスの生成を低減する抑えることができる。
【0059】
【実施例】(実施例1)図1に示した装置において、シ
ンクロールおよびその支持治具と仕切り部材との距離
(L4)を50mmに設定し、仕切部材9をめっき浴2
の中に設置した。なお、仕切部材9と鋼板Sの距離も、
50mm以上とした。また、仕切部材の入側側壁9b上
端から浴面までの距離(L1)は、スナウト3下端より
高い位置となるように100mmとし、出側側壁9f上
端から浴面までの距離(L2)は入側側壁より低く30
0mm、側面側壁9s上端から浴面までの距離(L3)
は、シンクロールと入側鋼板との接触開始点より200
mm高い800mmに設定した。なお、この仕切部材9
の側面底部には、直径50mmの穴からなる開口部14
を4つ設けてあり、容器を沈める場合および引き上げる
場合にめっき浴がこの穴から流入および流出する。ま
た、この穴は小さいために、操業中にめっき部分のめっ
き浴がこの穴から流れ出すことによるドロス沈降部分8
の流れの乱れは無視できる程度である。さらに、シンク
ロール4、サポートロール5および6の軸受け材料とし
て窒化硼素を使用した。
【0060】本装置を用いて、サポートロール5および
6を浴外のモータ(図示なし)で駆動して、溶融亜鉛め
っき鋼板を製造したところ、ライン速度を従来の高品質
溶融亜鉛めっき鋼板製造の上限速度である70m/mi
nから140m/minに増速させても、めっき鋼板の
表面に球形換算で大きさ80μm以上のδ1相のドロス
付着がなく、品質欠陥のない高品質溶融亜鉛めっき鋼板
が得られた。
【0061】(実施例2)図2は本発明の実施に供する
めっき装置の他の一例を示す図で、図2(a)はめっき
装置の要部断面図、図2(b)は図2(a)のA−A矢
視図である。
【0062】図2に示した装置において、シンクロール
およびその支持治具と仕切り部材との距離(L4)を1
50mmに設定した仕切部材9をめっき浴2の中に設置
した。なお、仕切部材9と鋼板Sの距離も、150mm
以上とした。また、仕切部材の入側側壁9b上端から浴
面までの距離(L1)は200mmとし、出側側壁9f
上端から浴面までの距離(L2)は入側より低く400
mm、側面側壁9s上端から浴面までの距離(L3)は
シンクロール上端より高い400mmに設定した。な
お、この部材にはポット底部の開口部14に連通する直
径200mmのパイプからなる脚13を設けてあり、容
器を沈める場合および引き上げる場合にめっき浴がこの
パイプから流入および流出する。また、このパイプは操
業中はめっき浴底部に接地しているため、めっき部分の
めっき浴がドロス沈降部分8に流れ出すことはない。さ
らに、シンクロール4として、通板する最大板厚1.0
mmの600倍より大きい、直径700mmのものを使
用し、その軸受け材料として窒化硼素を使用した。ま
た、サポートロールは撤去して操業を行った。
【0063】本装置を用いて、溶融亜鉛めっき鋼板を製
造したところ、ライン速度を従来の高品質溶融亜鉛めっ
き鋼板製造の上限速度である70m/minから160
m/minに増速させても、めっき鋼板の表面に球形換
算で大きさ80μm以上のδ 1相のドロス付着がなく、
品質欠陥のない高品質溶融亜鉛めっき鋼板が得られた。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、溶融亜鉛めっき槽内の
めっき浴をめっき部分とドロス沈降部分に分割し、めっ
き浴をめっき部分とドロス沈降部分との間を循環させる
とともに、ドロス沈降部分に品質上問題となるドロスを
沈降させることにより、従来のライン速度を大幅に増速
させても、鋼板へのドロス付着を防止できる。また、浴
中ロールの軸受け材料として非消耗型の材料を用いるこ
とにより、ライン速度をさらに上昇させることが可能と
なる。また、シンクロールの直径を通板する板厚の60
0倍以上とすることにより、サポートロールの本数を少
なくすることができ、この部分での流れの乱れを抑制す
ることが可能になる。
【0065】本発明は、ドロス付着のない高品質溶融亜
鉛めっき鋼板の製造方法として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に供するめっき装置の一例を示す
要部説明図で、(a)はめっき装置の縦断面図、(b)
は(a)のA−A矢視図。
【図2】本発明の実施に供するめっき装置の他の一例を
示す要部説明図で、(a)はめっき装置の縦断面図、
(b)は(a)のA−A矢視図。
【図3】ポット内における溶融亜鉛流れを説明するめっ
き装置の概略平面図。
【図4】ポット内で鋼板走行により生じる溶融亜鉛の随
伴流れ、シンクロール胴長方向に流れる吐き出し流れを
説明するポット内の斜視透視図。
【図5】図3のめっき装置において、ポット内に堆積す
るドロスの状態を説明する図で、(a)は断面図、(b)
は(a)のA−A矢視図。
【符号の説明】
1 溶融亜鉛めっき槽(ポット) 2 溶融金属(めっき浴) 3 スナウト 4 シンクロール 5、6 サポートロール 7 めっき部分 8 ドロス沈降部分 9 仕切部材 10、11 誘導加熱装置 12 インゴット(固相亜鉛)投入部 13 脚(パイプ) 14 開口部 15 気体絞りノズル 16 ドロス(ボトムドロス) S 鋼板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石岡 宗浩 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4K027 AA02 AA22 AB14 AB42 AD08 AD09 AD15 AD17 AE04 AE14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融亜鉛めっき浴を収容しためっき槽内
    に、連続的に侵入する鋼板を巻き掛けて案内するシンク
    ロールを備えた溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置におい
    て、めっき槽内に、シンクロールをその上方を除いて外
    囲する仕切部材を設置し、前記仕切部材は、前記シンク
    ロールおよびシンクロール上端よりも低い位置にある鋼
    板との間隔を50mm以上300mm以下とし、前記仕
    切部材を構成する側壁上端のめっき浴表面からの距離
    は、鋼板入側の側壁で30mm以上800mm以下かつ
    めっき浴深さの1/2以内、鋼板出側の側壁で200m
    m以上800mm以下かつめっき浴深さの1/2以内、
    側面の側壁で30mm以上800mm以下とし、かつ前
    記仕切部材を構成する側面の側壁は、シンクロールと入
    側鋼板との接触開始点より100mm以上高い位置とす
    ることを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置。
  2. 【請求項2】 シンクロールの軸受けが硼化窒素系の材
    質であることを特徴とする、請求項1に記載の溶融亜鉛
    めっき鋼板の製造装置。
  3. 【請求項3】 仕切部材内側に配置される回転する部材
    は、通板する鋼板の板厚の600倍以上の直径からなる
    1本のシンクロールのみか、または前記シンクロールと
    1本のサポートロールのみであることを特徴とする、請
    求項1または請求項2に記載の溶融亜鉛めっき鋼板の製
    造装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の製造
    装置を用いた溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法において、
    めっき浴を仕切部材内外で循環させて、仕切部材外側で
    ドロスを沈降させつつ仕切部材内側で清浄なめっき浴に
    より鋼板にめっきを施すことを特徴とする溶融亜鉛めっ
    き鋼板の製造方法。
JP2001375211A 2001-12-10 2001-12-10 溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置及び製造方法 Pending JP2003171750A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001375211A JP2003171750A (ja) 2001-12-10 2001-12-10 溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置及び製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001375211A JP2003171750A (ja) 2001-12-10 2001-12-10 溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置及び製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003171750A true JP2003171750A (ja) 2003-06-20

Family

ID=19183622

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001375211A Pending JP2003171750A (ja) 2001-12-10 2001-12-10 溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置及び製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003171750A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109423589A (zh) * 2017-08-31 2019-03-05 宝钢新日铁汽车板有限公司 一种用于减少锌锅辊积渣稳流的系统

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109423589A (zh) * 2017-08-31 2019-03-05 宝钢新日铁汽车板有限公司 一种用于减少锌锅辊积渣稳流的系统
CN109423589B (zh) * 2017-08-31 2020-10-27 宝钢新日铁汽车板有限公司 一种用于减少锌锅辊积渣稳流的系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6426122B1 (en) Method for hot-dip galvanizing
JP4631913B2 (ja) 溶融亜鉛系めっき方法およびそのための装置
JP3580241B2 (ja) 溶融亜鉛系めっき鋼板の製造装置
JPH11323519A (ja) 溶融亜鉛系めっき装置及び方法
JP2003171750A (ja) 溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置及び製造方法
JP6825385B2 (ja) 鋼帯の溶融亜鉛めっき装置
JPH0797669A (ja) 溶融金属めっき鋼板の製造方法と装置
JP2002004021A (ja) 溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法
JP3463635B2 (ja) 溶融亜鉛めっき浴中のドロスの低減方法および溶融亜鉛めっき方法
JPH09316620A (ja) 溶融亜鉛めっき鋼帯の製造装置
JP2928454B2 (ja) 連続溶融金属めっき装置
JP4691821B2 (ja) 溶融亜鉛めっき方法および装置
JP2842204B2 (ja) 連続溶融めっき方法及びその装置
JPH0765148B2 (ja) 溶融亜鉛浴槽
JPH04247861A (ja) 連続溶融亜鉛メッキ方法および装置
JPH10204596A (ja) 溶融亜鉛浴のドロス沈降分離促進装置および溶融亜鉛浴 の清浄化方法
JPH10245665A (ja) 溶融亜鉛浴のドロス沈降分離促進装置および溶融亜鉛浴 の清浄化方法
JP2003231958A (ja) 溶融金属めっき鋼板の製造装置
JP3745730B2 (ja) 美麗な表面外観を有する溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JPH0538044Y2 (ja)
JPH10204595A (ja) 溶融亜鉛浴のドロス沈降分離促進装置および溶融亜鉛浴 の清浄化方法
JP3487240B2 (ja) 溶融金属めっき浴槽
JPH04168257A (ja) 連続溶融めっき用めっき槽
JP2002309356A (ja) 鋼帯の連続溶融金属めっき方法及びそのめっき装置
JPH0538043Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20031211

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20031224

A521 Written amendment

Effective date: 20040219

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040316