JP2002003923A - 脱pスラグを再利用する転炉溶銑脱p方法 - Google Patents
脱pスラグを再利用する転炉溶銑脱p方法Info
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- JP2002003923A JP2002003923A JP2000186143A JP2000186143A JP2002003923A JP 2002003923 A JP2002003923 A JP 2002003923A JP 2000186143 A JP2000186143 A JP 2000186143A JP 2000186143 A JP2000186143 A JP 2000186143A JP 2002003923 A JP2002003923 A JP 2002003923A
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- Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、脱Pスラグを再利用する転炉溶銑
脱P方法を提供する。 【解決手段】 上底吹き設備を有する転炉において、脱
Pスラグを冷間及び/又は熱間で再利用して脱P時の精
錬条件を調整し、転炉スラグ中の燐酸濃度が20%以下
である脱Pスラグを1回以上再利用する脱Pスラグを再
利用する転炉溶銑脱P方法。 【効果】 脱Pスラグ中の石灰分を有効に利用でき、副
原料の削減が可能となり、スラグのリサイクルにより全
体でのスラグ排出量を減少することができる。
脱P方法を提供する。 【解決手段】 上底吹き設備を有する転炉において、脱
Pスラグを冷間及び/又は熱間で再利用して脱P時の精
錬条件を調整し、転炉スラグ中の燐酸濃度が20%以下
である脱Pスラグを1回以上再利用する脱Pスラグを再
利用する転炉溶銑脱P方法。 【効果】 脱Pスラグ中の石灰分を有効に利用でき、副
原料の削減が可能となり、スラグのリサイクルにより全
体でのスラグ排出量を減少することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱Pスラグを再利
用する転炉溶銑脱P方法に関する。
用する転炉溶銑脱P方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高級鋼の需要が増大するにつれ低
P鋼の要請がますます強くなってきている。純酸素上吹
転炉による脱P・脱C同時処理で所定の低P鋼を得るに
は、媒溶剤が大量に必要となり、また、1基の転炉吹錬
で行うには炉壁へスラグが付着するため、〔%P〕を目
的値まで下げることに困難が伴っていた。そこで、低P
鋼の安定溶製および媒溶剤量の節減による溶製コスト合
理化を目的とする溶銑脱P法が検討され、一部実施され
るようになってきた。
P鋼の要請がますます強くなってきている。純酸素上吹
転炉による脱P・脱C同時処理で所定の低P鋼を得るに
は、媒溶剤が大量に必要となり、また、1基の転炉吹錬
で行うには炉壁へスラグが付着するため、〔%P〕を目
的値まで下げることに困難が伴っていた。そこで、低P
鋼の安定溶製および媒溶剤量の節減による溶製コスト合
理化を目的とする溶銑脱P法が検討され、一部実施され
るようになってきた。
【0003】具体的には、トーピードカー、取鍋または
転炉で溶銑中に生石灰、CaF2 、Na2 CO3 等を添
加して撹拌(インジェクション)する方法が採られてき
た。しかし、生石灰、CaF2 、Na2 CO3 等は比較
的高価であり、コスト面から媒溶剤量の更なる節減が望
まれる状況下にあった。
転炉で溶銑中に生石灰、CaF2 、Na2 CO3 等を添
加して撹拌(インジェクション)する方法が採られてき
た。しかし、生石灰、CaF2 、Na2 CO3 等は比較
的高価であり、コスト面から媒溶剤量の更なる節減が望
まれる状況下にあった。
【0004】脱Pについては、特公昭55−30042
号公報において、上吹転炉滓は溶銑段階における脱P処
理に用いて有効であることが開示されている。すなわ
ち、上吹転炉滓の脱P能力は1600〜1750℃とい
う高温の転炉終点では、ほぼ飽和状態となっているが、
溶銑のように1250〜1400℃程度の低温で、熱力
学的に脱Pに有利な条件で、かつ転炉終点に比べ未だ脱
Pされていない高いP含有量の溶銑に対しては、まだ充
分な脱P能力を有すると述べられている。
号公報において、上吹転炉滓は溶銑段階における脱P処
理に用いて有効であることが開示されている。すなわ
ち、上吹転炉滓の脱P能力は1600〜1750℃とい
う高温の転炉終点では、ほぼ飽和状態となっているが、
溶銑のように1250〜1400℃程度の低温で、熱力
学的に脱Pに有利な条件で、かつ転炉終点に比べ未だ脱
Pされていない高いP含有量の溶銑に対しては、まだ充
分な脱P能力を有すると述べられている。
【0005】該公報での脱P方法は、上吹転炉滓を溶銑
脱Pに使用し、低P鋼のみならず、一般鋼溶製のトータ
ルコストミニマム化を図る新プロセスであって、転炉滓
系媒溶剤を用いるメリットを最大限に活用した2段の回
分式向流精錬法を具現化したものであり、反応容器とし
ては、例えば脱P炉、脱C炉と2基の上底吹転炉形式の
炉を用いる製鋼法である。
脱Pに使用し、低P鋼のみならず、一般鋼溶製のトータ
ルコストミニマム化を図る新プロセスであって、転炉滓
系媒溶剤を用いるメリットを最大限に活用した2段の回
分式向流精錬法を具現化したものであり、反応容器とし
ては、例えば脱P炉、脱C炉と2基の上底吹転炉形式の
炉を用いる製鋼法である。
【0006】このような溶銑脱P法における脱P処理剤
(フラックス)として従来は、上記特公昭55−300
42号公報に示されているように、生石灰系または転炉
滓系の脱P剤を用いることができる。フラックスとして
転炉滓を使用することにより、スラグの滓化が促進され
るため、効率的な脱Pが可能になるとともに、しかも脱
P・脱Cに必要なトータルの媒溶剤量を約半減し、かつ
発生スラグ量も大幅に低減することができる。
(フラックス)として従来は、上記特公昭55−300
42号公報に示されているように、生石灰系または転炉
滓系の脱P剤を用いることができる。フラックスとして
転炉滓を使用することにより、スラグの滓化が促進され
るため、効率的な脱Pが可能になるとともに、しかも脱
P・脱Cに必要なトータルの媒溶剤量を約半減し、かつ
発生スラグ量も大幅に低減することができる。
【0007】上記のように、脱炭末期スラグ(転炉滓)
を脱P用上底吹転炉形式の炉に脱Pフラックスとしてリ
ターン使用することにより、大幅な媒溶剤節減と発生ス
ラグ量の大幅低減等、非常に有益な効果がもたらされ
る。通常、低P鋼溶製の際は、スラグの塩基度(CaO
/SiO2 )を2以上とし、滓化促進のためCaF2 を
添加した組成のフラックスを用いるのが一般的であっ
た。しかし、媒溶剤使用量を更に低減するためには、C
aF2 使用量をミニマムにし、かつ低い塩基度で脱Pす
ることが必要である。CaF2 を含む転炉滓を脱P処理
に使用する場合、脱P処理スラグ中の(%F)が高いと
スラグへの(MgO)溶解度が増大し、耐火物原単位が
悪化してしまう惧れがある。
を脱P用上底吹転炉形式の炉に脱Pフラックスとしてリ
ターン使用することにより、大幅な媒溶剤節減と発生ス
ラグ量の大幅低減等、非常に有益な効果がもたらされ
る。通常、低P鋼溶製の際は、スラグの塩基度(CaO
/SiO2 )を2以上とし、滓化促進のためCaF2 を
添加した組成のフラックスを用いるのが一般的であっ
た。しかし、媒溶剤使用量を更に低減するためには、C
aF2 使用量をミニマムにし、かつ低い塩基度で脱Pす
ることが必要である。CaF2 を含む転炉滓を脱P処理
に使用する場合、脱P処理スラグ中の(%F)が高いと
スラグへの(MgO)溶解度が増大し、耐火物原単位が
悪化してしまう惧れがある。
【0008】一方特開昭62−207810号公報に
は、CaF2 を使用しない脱Pフラックスとして、Ca
O−Al2 O3 −Fe2 O3 系でCaO:Al2 O3 =
2.5〜20:1、(SiO2 )で10%以下のものが
提案されている。この発明では、生石灰、天然ボーキサ
イト、鉄鉱石等を事前に混合して上記組成の脱P剤とし
ているが、その場合、粉砕および混合の費用が発生す
る。さらに、単に混合しただけでは滓化に時間がかかっ
てしまう。短時間に滓化させようとすれば、混合後プリ
メルトにする必要があり、さらにコストが増大する。し
たがって、低コストでしかも良好な滓化性を得るために
は、転炉滓を使用することが必要となる。
は、CaF2 を使用しない脱Pフラックスとして、Ca
O−Al2 O3 −Fe2 O3 系でCaO:Al2 O3 =
2.5〜20:1、(SiO2 )で10%以下のものが
提案されている。この発明では、生石灰、天然ボーキサ
イト、鉄鉱石等を事前に混合して上記組成の脱P剤とし
ているが、その場合、粉砕および混合の費用が発生す
る。さらに、単に混合しただけでは滓化に時間がかかっ
てしまう。短時間に滓化させようとすれば、混合後プリ
メルトにする必要があり、さらにコストが増大する。し
たがって、低コストでしかも良好な滓化性を得るために
は、転炉滓を使用することが必要となる。
【0009】該公報には、脱P処理初期に添加するフラ
ックスの組成のみが示されているが、脱P処理中に溶銑
中の〔Si〕が酸化してSiO2 を生成し、スラグ中
(%SiO2 )が増大するので、スラグ塩基度が低下し
てしまう。そのため、初期フラックス組成、特にCaO
/Al2 O3 比を規定するだけでは、安定した脱P能を
達成することができない可能性がある。また、脱P処理
中にスラグ中の(%FeO)は低下していくが、処理末
期まで或る値以上の高(%T.Fe)(スラグ中の酸化
鉄および金属鉄のFe分の合計をT.Feと記す)を維
持しなければ脱Pは充分に進行しない。つまり、脱P処
理中のスラグ組成〔塩基度、Al2 O3 濃度および(%
T.Fe)〕を規定しなければ、高脱P率を達成するこ
とができない。
ックスの組成のみが示されているが、脱P処理中に溶銑
中の〔Si〕が酸化してSiO2 を生成し、スラグ中
(%SiO2 )が増大するので、スラグ塩基度が低下し
てしまう。そのため、初期フラックス組成、特にCaO
/Al2 O3 比を規定するだけでは、安定した脱P能を
達成することができない可能性がある。また、脱P処理
中にスラグ中の(%FeO)は低下していくが、処理末
期まで或る値以上の高(%T.Fe)(スラグ中の酸化
鉄および金属鉄のFe分の合計をT.Feと記す)を維
持しなければ脱Pは充分に進行しない。つまり、脱P処
理中のスラグ組成〔塩基度、Al2 O3 濃度および(%
T.Fe)〕を規定しなければ、高脱P率を達成するこ
とができない。
【0010】これら従来方法の欠点の解決を図った脱P
方法として、特開平8−157921号公報が開示され
ている。この技術の概要は「上底吹転炉形式の炉で転炉
滓と酸化鉄が主成分の脱P用フラックスを用い、酸素上
吹で溶銑を脱Pする際、処理中のスラグ条件を塩基度
(%CaO/%SiO2 )=1.2〜2.0、(Al2
O3 )=2〜16%、(T.Fe)=7〜30%にする
溶銑の脱P方法であり、この方法では、更にスラグ中の
(%F)を2%以下にし、Al2 O3 源として鋼の連続
鋳造滓および/または造塊滓を用いるのがよい」という
もので、その結果フラックスにCaF2 を添加すること
なく脱P処理が可能であり、低P鋼溶製コストの低減を
達成することができ、処理後のスラグは、エージングを
省略して路盤材等へ活用することができる効果を有する
と述べられている。
方法として、特開平8−157921号公報が開示され
ている。この技術の概要は「上底吹転炉形式の炉で転炉
滓と酸化鉄が主成分の脱P用フラックスを用い、酸素上
吹で溶銑を脱Pする際、処理中のスラグ条件を塩基度
(%CaO/%SiO2 )=1.2〜2.0、(Al2
O3 )=2〜16%、(T.Fe)=7〜30%にする
溶銑の脱P方法であり、この方法では、更にスラグ中の
(%F)を2%以下にし、Al2 O3 源として鋼の連続
鋳造滓および/または造塊滓を用いるのがよい」という
もので、その結果フラックスにCaF2 を添加すること
なく脱P処理が可能であり、低P鋼溶製コストの低減を
達成することができ、処理後のスラグは、エージングを
省略して路盤材等へ活用することができる効果を有する
と述べられている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記に述べた発明は以
下の課題を有している。すなわち、脱炭滓、造塊滓の再
利用をおこなっても脱P処理後のスラグ中燐酸濃度は、
3〜5%に過ぎず、スラグの脱P能に充分な余裕を残し
たままスラグが系外に排出されていた。これは従来、脱
Pスラグを転炉に再利用することが技術的に未確立の状
態であったがため、脱Pスラグ中の燐酸濃度を更に高め
ることが困難視されていたがためである。
下の課題を有している。すなわち、脱炭滓、造塊滓の再
利用をおこなっても脱P処理後のスラグ中燐酸濃度は、
3〜5%に過ぎず、スラグの脱P能に充分な余裕を残し
たままスラグが系外に排出されていた。これは従来、脱
Pスラグを転炉に再利用することが技術的に未確立の状
態であったがため、脱Pスラグ中の燐酸濃度を更に高め
ることが困難視されていたがためである。
【0012】また、従来での脱炭滓もしくは造塊滓の再
利用操業においても、スラグが脱P処理に供される回数
は1回限りであり、まだ多くの脱P能を有しているスラ
グであっても、脱P済みスラグとして排出されることが
極通常の作業として行われていた。
利用操業においても、スラグが脱P処理に供される回数
は1回限りであり、まだ多くの脱P能を有しているスラ
グであっても、脱P済みスラグとして排出されることが
極通常の作業として行われていた。
【0013】「鉄と鋼」第69年(1983)第15号
1749ページに、P分配((P)/[P])とFet
Oの相関が示されている。これによると1300℃にお
いて、300を超えるP分配を得ることが可能であるこ
とがわかる。これは、溶銑[P]0.030%のときス
ラグ中P2 05 が20%になることを意味する。
1749ページに、P分配((P)/[P])とFet
Oの相関が示されている。これによると1300℃にお
いて、300を超えるP分配を得ることが可能であるこ
とがわかる。これは、溶銑[P]0.030%のときス
ラグ中P2 05 が20%になることを意味する。
【0014】すなわち、理論的にはスラグ中の燐酸濃度
は、脱Pに適正な条件をみたせば燐酸濃度>20%まで
は脱Pにより濃縮可能であるのに対し、1回程度のリサ
イクル使用においては、燐酸濃度は3〜5%のレベルに
しか濃化できない実状にあった。この結果、上記スラグ
を再利用しても削減できるスラグ量はリサイクルしたス
ラグ量の高々10〜30%程度に留まり、近年要求され
ているスラグ排出量の極少化の期待に沿うには不充分で
あった。
は、脱Pに適正な条件をみたせば燐酸濃度>20%まで
は脱Pにより濃縮可能であるのに対し、1回程度のリサ
イクル使用においては、燐酸濃度は3〜5%のレベルに
しか濃化できない実状にあった。この結果、上記スラグ
を再利用しても削減できるスラグ量はリサイクルしたス
ラグ量の高々10〜30%程度に留まり、近年要求され
ているスラグ排出量の極少化の期待に沿うには不充分で
あった。
【0015】さらに、スラグリサイクルに必要なスラグ
再加熱のための熱源コストを考え合わせると、脱炭滓、
造塊滓のリサイクルはコスト削減の観点からも大きな課
題を有していた。本発明は、転炉での脱Pスラグをその
まま捨てずに再利用し、脱P処理を行うことを目的す
る。
再加熱のための熱源コストを考え合わせると、脱炭滓、
造塊滓のリサイクルはコスト削減の観点からも大きな課
題を有していた。本発明は、転炉での脱Pスラグをその
まま捨てずに再利用し、脱P処理を行うことを目的す
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は前記した従来方
法における問題点を解決するためになされたものであっ
て、その要旨とするところは、下記手段にある。 (1) 上底吹き設備を有する転炉において、脱Pスラ
グを冷間及び/又は熱間で再利用して脱P処理する脱P
スラグを再利用する転炉溶銑脱P方法。 (2) 脱Pスラグ中のP2 O5 濃度が20%以下であ
る脱Pスラグを1回以上再利用する(1)記載の脱Pス
ラグを再利用する転炉溶銑脱P方法。
法における問題点を解決するためになされたものであっ
て、その要旨とするところは、下記手段にある。 (1) 上底吹き設備を有する転炉において、脱Pスラ
グを冷間及び/又は熱間で再利用して脱P処理する脱P
スラグを再利用する転炉溶銑脱P方法。 (2) 脱Pスラグ中のP2 O5 濃度が20%以下であ
る脱Pスラグを1回以上再利用する(1)記載の脱Pス
ラグを再利用する転炉溶銑脱P方法。
【0017】(3) 脱Pスラグ中のP2 O5 濃度を上
昇させるに当たって、転炉での精錬条件を調整し下記範
囲で行う(1)記載の脱Pスラグを再利用する転炉溶銑
脱P方法。 1.処理温度=1200℃以上、1350℃以下 2.スラグ中(%CaO)=20%以上、50%以下 3.塩基度(CaO/SiO2 )=1.2以上、3.0
以下 4.スラグ中T.Fe=15%以上、25%以下 (4) 転炉での溶銑精錬に当たって、予め脱S処理し
た溶銑を用いる(1)ないし(3)のいずれかに記載の
脱Pスラグを再利用する転炉溶銑脱P方法。
昇させるに当たって、転炉での精錬条件を調整し下記範
囲で行う(1)記載の脱Pスラグを再利用する転炉溶銑
脱P方法。 1.処理温度=1200℃以上、1350℃以下 2.スラグ中(%CaO)=20%以上、50%以下 3.塩基度(CaO/SiO2 )=1.2以上、3.0
以下 4.スラグ中T.Fe=15%以上、25%以下 (4) 転炉での溶銑精錬に当たって、予め脱S処理し
た溶銑を用いる(1)ないし(3)のいずれかに記載の
脱Pスラグを再利用する転炉溶銑脱P方法。
【0018】
【発明の実施の形態】転炉型予備処理においては、生産
性、設備上の制約から脱Pは高速送酸の短時間処理とな
らざるを得ない。このため、脱Pスラグ中の燐酸(P2
O5 )濃度は平衝値から大きくかけ離れた低い値に止ま
っていた。例えば、排出される脱Pスラグ中の燐酸(P
2 O5 )濃度は高々3〜6%程度であり、そのまま排出
されスラグ処理場に搬送されている現状であった。
性、設備上の制約から脱Pは高速送酸の短時間処理とな
らざるを得ない。このため、脱Pスラグ中の燐酸(P2
O5 )濃度は平衝値から大きくかけ離れた低い値に止ま
っていた。例えば、排出される脱Pスラグ中の燐酸(P
2 O5 )濃度は高々3〜6%程度であり、そのまま排出
されスラグ処理場に搬送されている現状であった。
【0019】本発明者らは、この脱Pスラグについて調
査・検討を行い、従来一般的には再利用困難と考えられ
ていた脱Pスラグであっても、脱Pスラグ中にはPと結
び付き安定した3CaO・P2 O5 となってPを固定し
ているCaOの外に、フリーのCaOが多分に存在し、
このCaOが顧みられることなく無駄に捨てられている
ことに気付き、この利用を図るべく多くの実験研究を行
った結果、このような脱Pスラグは、前述のようにまだ
大きな脱P能を有しており、適正な脱P条件で操業する
ならば再利用を繰り返すことにより、燐酸(P2 O5 )
=20%程度まで濃縮(使用)できる能力があり、再び
脱P処理に利用した場合でも、燐酸濃度を平衝値近傍ま
で近付けるまで使用可能であることを見いだした。
査・検討を行い、従来一般的には再利用困難と考えられ
ていた脱Pスラグであっても、脱Pスラグ中にはPと結
び付き安定した3CaO・P2 O5 となってPを固定し
ているCaOの外に、フリーのCaOが多分に存在し、
このCaOが顧みられることなく無駄に捨てられている
ことに気付き、この利用を図るべく多くの実験研究を行
った結果、このような脱Pスラグは、前述のようにまだ
大きな脱P能を有しており、適正な脱P条件で操業する
ならば再利用を繰り返すことにより、燐酸(P2 O5 )
=20%程度まで濃縮(使用)できる能力があり、再び
脱P処理に利用した場合でも、燐酸濃度を平衝値近傍ま
で近付けるまで使用可能であることを見いだした。
【0020】そこで、コスト的に最良な操業はP2 O5
を20%程度まで濃縮する操業であるとの仮定の下に、
本発明者らは、更なる研究を行ったところ脱Pにより燐
酸濃度を増加させるためには、脱P時において適正な条
件が存在することを突き止めた。
を20%程度まで濃縮する操業であるとの仮定の下に、
本発明者らは、更なる研究を行ったところ脱Pにより燐
酸濃度を増加させるためには、脱P時において適正な条
件が存在することを突き止めた。
【0021】すなわち、脱P処理中のスラグの温度12
00℃以上1350℃以下、塩基度(CaO/SiO
2 )1.2以上3.0以下、(%T.Fe)15%以上
25%以下、(%CaO)20%以上を保ち、脱Pに寄
与するCaO−FeO(カルシウムフェライト)が充分
に存在する条件を整えることが、必要があることが判っ
た。
00℃以上1350℃以下、塩基度(CaO/SiO
2 )1.2以上3.0以下、(%T.Fe)15%以上
25%以下、(%CaO)20%以上を保ち、脱Pに寄
与するCaO−FeO(カルシウムフェライト)が充分
に存在する条件を整えることが、必要があることが判っ
た。
【0022】温度については、1200℃以下では脱炭
時の熱が不足し、1350℃を超えると熱力学的にスラ
グ中P2 O5 が溶銑中の[C]により還元されやすくな
り復Pが起こり、P2 O5 濃度が低下してくるからであ
る。また酸化鉄の分解も起こり、酸化鉄濃度も低下す
る。スラグ中(CaO)については(CaO)=20%
以下になると、脱P能力が低下する。これはP2 O5 の
固定が主に3CaO・P2 O5 で行われることに起因す
る。
時の熱が不足し、1350℃を超えると熱力学的にスラ
グ中P2 O5 が溶銑中の[C]により還元されやすくな
り復Pが起こり、P2 O5 濃度が低下してくるからであ
る。また酸化鉄の分解も起こり、酸化鉄濃度も低下す
る。スラグ中(CaO)については(CaO)=20%
以下になると、脱P能力が低下する。これはP2 O5 の
固定が主に3CaO・P2 O5 で行われることに起因す
る。
【0023】スラグ塩基度については、1.2を下回る
と、酸性酸化物であるP2 O5 は不安定となり、3.0
を超えるとスラグの滓化性が極端に低下する。さらに、
酸化鉄濃度が15%を下回るとPの酸化反応が進行せ
ず、逆に燐酸が溶銑中〔C〕により還元されやすくな
り、燐酸濃度の低下となって現れる。また、T.Feが
25%以上になると、スロッピングが激しくなり操業に
支障をきたす。
と、酸性酸化物であるP2 O5 は不安定となり、3.0
を超えるとスラグの滓化性が極端に低下する。さらに、
酸化鉄濃度が15%を下回るとPの酸化反応が進行せ
ず、逆に燐酸が溶銑中〔C〕により還元されやすくな
り、燐酸濃度の低下となって現れる。また、T.Feが
25%以上になると、スロッピングが激しくなり操業に
支障をきたす。
【0024】なお、脱Pスラグの再利用に当たっては、
脱Pスラグ中の組成がどのような組成を有するかによっ
て決められるものであり、したがって、脱Pスラグが冷
間であっても熱間であっても使用に差し支えな。しか
し、冷間スラグであれば溶融滓化するために熱を必要と
するので、その点熱間スラグの方が熱をそのまま利用で
き熱効率から言っても有利である。
脱Pスラグ中の組成がどのような組成を有するかによっ
て決められるものであり、したがって、脱Pスラグが冷
間であっても熱間であっても使用に差し支えな。しか
し、冷間スラグであれば溶融滓化するために熱を必要と
するので、その点熱間スラグの方が熱をそのまま利用で
き熱効率から言っても有利である。
【0025】実際のプロセスに適用するに当たっては、
脱P処理中のスラグのリサイクルを繰り返すと、燐酸の
平衝到達濃度に対する脱Pスラグ中の燐酸の濃度差が減
少し、燐酸濃度の上昇のドライビングフォースが縮小す
るので、燐酸上昇速度が停滞する。これを勘案すると、
燐酸濃度は20%以下に止めて置く必要がある。すなわ
ち、燐酸濃度は20%以下の範囲で脱Pスラグリサイク
ルを実施することが望ましい。燐酸濃度が20%を超え
る場合では1回の脱P吹錬における燐酸濃度上昇代が1
%以下と少なくなり、スラグの再加熱コストに見合うコ
スト削減が期待しにくくなる。
脱P処理中のスラグのリサイクルを繰り返すと、燐酸の
平衝到達濃度に対する脱Pスラグ中の燐酸の濃度差が減
少し、燐酸濃度の上昇のドライビングフォースが縮小す
るので、燐酸上昇速度が停滞する。これを勘案すると、
燐酸濃度は20%以下に止めて置く必要がある。すなわ
ち、燐酸濃度は20%以下の範囲で脱Pスラグリサイク
ルを実施することが望ましい。燐酸濃度が20%を超え
る場合では1回の脱P吹錬における燐酸濃度上昇代が1
%以下と少なくなり、スラグの再加熱コストに見合うコ
スト削減が期待しにくくなる。
【0026】さらには、復燐を考慮した場合にもこの値
に意味がある。すなわち、本発明者らの研究結果から
は、燐酸濃度が15%を超えると復燐の可能性が大きく
なるからである。なお、系外に排出するスラグの燐酸濃
度は通常の転炉溶銑脱P操業より高くなるように操業し
た方がよく、具体的には燐酸(P2 O5 )濃度は6%以
上であることがコスト上より望ましい。
に意味がある。すなわち、本発明者らの研究結果から
は、燐酸濃度が15%を超えると復燐の可能性が大きく
なるからである。なお、系外に排出するスラグの燐酸濃
度は通常の転炉溶銑脱P操業より高くなるように操業し
た方がよく、具体的には燐酸(P2 O5 )濃度は6%以
上であることがコスト上より望ましい。
【0027】図1〜4に各種の因子と燐酸(P2 O5 )
濃度との関係を図示した。すなわち、図1は燐酸(P2
O5 )=15%のスラグを用いて脱P処理を行った場合
のスラグ中の(%P2 O5 )の変化の温度依存性を調査
した結果であり、スラグ温度が1200〜1350℃で
あれば、燐酸濃度は15%以上を確保できる。
濃度との関係を図示した。すなわち、図1は燐酸(P2
O5 )=15%のスラグを用いて脱P処理を行った場合
のスラグ中の(%P2 O5 )の変化の温度依存性を調査
した結果であり、スラグ温度が1200〜1350℃で
あれば、燐酸濃度は15%以上を確保できる。
【0028】同様に、図2はスラグ塩基度と燐酸濃度と
の関係を示したもので、同図からはスラグ塩基度が1.
2〜3.0であれば、燐酸濃度は15%以上を確保でき
る。また同様に、図3はスラグ中の酸化鉄濃度(T・F
eで示した)と燐酸濃度との関係を示したもので、同図
からはスラグ中のT・Feが15〜25%であれば、燐
酸濃度は15%以上が確保できる。
の関係を示したもので、同図からはスラグ塩基度が1.
2〜3.0であれば、燐酸濃度は15%以上を確保でき
る。また同様に、図3はスラグ中の酸化鉄濃度(T・F
eで示した)と燐酸濃度との関係を示したもので、同図
からはスラグ中のT・Feが15〜25%であれば、燐
酸濃度は15%以上が確保できる。
【0029】図4はスラグ中のCaO濃度と燐酸濃度の
関係を示したもので、同図からCaO濃度は20〜50
%であれば燐酸濃度は15%以上を確保できる。また、
図5はスラグ再利用回数と再利用後の燐酸濃度との関係
を示したもので、再利用条件によってばらつきもある
が、一応この図からは6回の再利用によて燐酸濃度は2
0%に達し、これ以上の再利用は脱P能力が不足する可
能性が高く、この程度が限度であるものと思われる。な
お、短時間で脱P処理を行うためには、溶銑中のPの移
動を促進するために鋼浴を強撹拌することが必要であり
上底吹き転炉を用いるのが適している。
関係を示したもので、同図からCaO濃度は20〜50
%であれば燐酸濃度は15%以上を確保できる。また、
図5はスラグ再利用回数と再利用後の燐酸濃度との関係
を示したもので、再利用条件によってばらつきもある
が、一応この図からは6回の再利用によて燐酸濃度は2
0%に達し、これ以上の再利用は脱P能力が不足する可
能性が高く、この程度が限度であるものと思われる。な
お、短時間で脱P処理を行うためには、溶銑中のPの移
動を促進するために鋼浴を強撹拌することが必要であり
上底吹き転炉を用いるのが適している。
【0030】一方、転炉における脱P処理の後、転炉を
傾動してスラグを排滓し引き続き脱C処理を行う等、脱
P・脱Cを同一炉で実施するプロセスにおいては、脱P
スラグが炉内に残留し脱C処理時にキャリーオーバーさ
れる。このプロセスの場合にも燐酸濃度を20%以下と
し、脱C処理時にインプットするPを制限する必要があ
る(10kg/t程度のスラグがキャリーオーバーした
場合に普通銑操業と同等の脱P負荷になり予備処理の効
果が失われる値)。
傾動してスラグを排滓し引き続き脱C処理を行う等、脱
P・脱Cを同一炉で実施するプロセスにおいては、脱P
スラグが炉内に残留し脱C処理時にキャリーオーバーさ
れる。このプロセスの場合にも燐酸濃度を20%以下と
し、脱C処理時にインプットするPを制限する必要があ
る(10kg/t程度のスラグがキャリーオーバーした
場合に普通銑操業と同等の脱P負荷になり予備処理の効
果が失われる値)。
【0031】また、本発明を実行する際には、脱P吹錬
に供する溶銑は、予め脱S処理を実施しておくことが望
ましい。これは、脱S処理時に溶銑温度は低下するが、
前述したようにスラグ温度が1350℃以下の低温条件
にて脱P処理を実施した後に脱S処理を行うと、脱S処
理後の温度は1300℃程度までに低下し、引き続き実
施する脱C吹錬における熱的な余裕が著しく減少するた
め、高価な炭材等の熱源添加が必要となりコスト増加に
繋がるからである。
に供する溶銑は、予め脱S処理を実施しておくことが望
ましい。これは、脱S処理時に溶銑温度は低下するが、
前述したようにスラグ温度が1350℃以下の低温条件
にて脱P処理を実施した後に脱S処理を行うと、脱S処
理後の温度は1300℃程度までに低下し、引き続き実
施する脱C吹錬における熱的な余裕が著しく減少するた
め、高価な炭材等の熱源添加が必要となりコスト増加に
繋がるからである。
【0032】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。330
t転炉において溶銑を装入し、脱P滓を6〜14kg/
t投入して脱P処理を実施した。その結果を本発明を従
来例とともに表1に示した。
t転炉において溶銑を装入し、脱P滓を6〜14kg/
t投入して脱P処理を実施した。その結果を本発明を従
来例とともに表1に示した。
【0033】
【表1】
【0034】表1から明らかなように、本実施例No.
1〜13によれば、脱P処理に際して脱Pスラグを再利
用することにより、生石灰の使用量10kg/t以下で
目的とする脱P効果を得ることができた。これに対し
て、従来例では脱Pに必要なCaO分を全て新規の生石
灰によりまかなわねばならず、目的とする脱P効果を得
るために15kg/t以上の生石灰使用が必要であっ
た。
1〜13によれば、脱P処理に際して脱Pスラグを再利
用することにより、生石灰の使用量10kg/t以下で
目的とする脱P効果を得ることができた。これに対し
て、従来例では脱Pに必要なCaO分を全て新規の生石
灰によりまかなわねばならず、目的とする脱P効果を得
るために15kg/t以上の生石灰使用が必要であっ
た。
【0035】また、表1から明らかなように、本実施例
No.9〜12は請求項3で規制した条件のうち、一部
の条件が外れた場合についての結果を示したものである
が、いずれにおいても生石灰の使用量10kg/t以下
で目的とする脱P効果を得ることができた。これに対し
て、本実施例No.1〜8によれば、生石灰の使用量は
さらに少ない1kg/tで目的とする脱P効果を得るこ
とができる。これは、本実施例No.1〜8では、脱P
処理温度、スラグ中CaO濃度、塩基度、スラグ中T.
Fe濃度の各々の項目について最適の条件で操業を行う
ことにより、高い脱P効果が得られたためである。
No.9〜12は請求項3で規制した条件のうち、一部
の条件が外れた場合についての結果を示したものである
が、いずれにおいても生石灰の使用量10kg/t以下
で目的とする脱P効果を得ることができた。これに対し
て、本実施例No.1〜8によれば、生石灰の使用量は
さらに少ない1kg/tで目的とする脱P効果を得るこ
とができる。これは、本実施例No.1〜8では、脱P
処理温度、スラグ中CaO濃度、塩基度、スラグ中T.
Fe濃度の各々の項目について最適の条件で操業を行う
ことにより、高い脱P効果が得られたためである。
【0036】さらに、表1から明らかなように、本実施
例No.13によれば、脱P処理後に脱S処理を行った
ため、転炉装入温度が低めとなり、脱C処理時の炭材使
用量が増加したが、生石灰の使用量は1kg/t以下で
目的とする脱P効果を得ることができた。これに対し
て、本実施例No.1〜8では生石灰の使用量1kg/
t以下で目的とする脱P効果と1300℃以上の転炉装
入温度が得られている。これは、本実施例No.1〜8
では脱P前に脱S処理を行うことにより、脱P後〜転炉
装入温度の温度低下要因から脱Sによる温度低下を排除
しているためである。
例No.13によれば、脱P処理後に脱S処理を行った
ため、転炉装入温度が低めとなり、脱C処理時の炭材使
用量が増加したが、生石灰の使用量は1kg/t以下で
目的とする脱P効果を得ることができた。これに対し
て、本実施例No.1〜8では生石灰の使用量1kg/
t以下で目的とする脱P効果と1300℃以上の転炉装
入温度が得られている。これは、本実施例No.1〜8
では脱P前に脱S処理を行うことにより、脱P後〜転炉
装入温度の温度低下要因から脱Sによる温度低下を排除
しているためである。
【0037】
【発明の効果】脱P処理時に脱Pスラグを再利用するこ
とにより、脱Pスラグ中の石灰分を有効に利用でき、副
原料の削減が可能となる。また、スラグのリサイクルに
より全体でのスラグ排出量を減少することができる。
とにより、脱Pスラグ中の石灰分を有効に利用でき、副
原料の削減が可能となる。また、スラグのリサイクルに
より全体でのスラグ排出量を減少することができる。
【図1】スラグ温度と燐酸濃度との関係を示す図
【図2】スラグ塩基度と燐酸濃度との関係を示す図
【図3】スラグ中の酸化鉄濃度(T・Fe)と燐酸濃度
との関係を示す図
との関係を示す図
【図4】スラグ中のCaO濃度と燐酸濃度との関係を示
す図
す図
【図5】スラグ使用回数と燐酸濃度との関係を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C21C 7/00 C21C 7/00 J 7/064 7/064 A (72)発明者 熊倉 政宣 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本製 鐵株式会社大分製鐵所内 (72)発明者 廣川 雄一 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本製 鐵株式会社大分製鐵所内 Fターム(参考) 4K002 AA10 AC07 AE01 AE02 AE10 4K013 AA07 BA03 CF02 EA00 4K014 AA03 AD01 AE01
Claims (4)
- 【請求項1】 上底吹き設備を有する転炉において、脱
Pスラグを冷間及び/又は熱間で再利用して脱P処理す
ることを特徴とする脱Pスラグを再利用する転炉溶銑脱
P方法。 - 【請求項2】 脱Pスラグ中のP2 O5 濃度が20%以
下である脱Pスラグを1回以上再利用することを特徴と
する請求項1記載の脱Pスラグを再利用する転炉溶銑脱
P方法。 - 【請求項3】 脱Pスラグ中のP2 O5 濃度を上昇させ
るに当たって、転炉での精錬条件を調整し下記範囲で行
うことを特徴とする請求項1記載の脱Pスラグを再利用
する転炉溶銑脱P方法。 1.処理温度=1200℃以上、1350℃以下 2.スラグ中(%CaO)=20%以上、50%以下 3.塩基度(CaO/SiO2 )=1.2以上、3.0
以下 4.スラグ中T.Fe=15%以上、25%以下 - 【請求項4】 転炉での溶銑精錬に当たって、予め脱S
処理した溶銑を用いることを特徴とする請求項1ないし
3のいずれかに記載の脱Pスラグを再利用する転炉溶銑
脱P方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000186143A JP2002003923A (ja) | 2000-06-21 | 2000-06-21 | 脱pスラグを再利用する転炉溶銑脱p方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000186143A JP2002003923A (ja) | 2000-06-21 | 2000-06-21 | 脱pスラグを再利用する転炉溶銑脱p方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002003923A true JP2002003923A (ja) | 2002-01-09 |
Family
ID=18686359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000186143A Pending JP2002003923A (ja) | 2000-06-21 | 2000-06-21 | 脱pスラグを再利用する転炉溶銑脱p方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002003923A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014189427A (ja) * | 2013-03-26 | 2014-10-06 | Nippon Steel & Sumitomo Metal | リン酸含有スラグの製造方法およびリン酸含有スラグ |
-
2000
- 2000-06-21 JP JP2000186143A patent/JP2002003923A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014189427A (ja) * | 2013-03-26 | 2014-10-06 | Nippon Steel & Sumitomo Metal | リン酸含有スラグの製造方法およびリン酸含有スラグ |
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A621 | Written request for application examination |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051011 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060221 |