JP2002003760A - インク組成物、記録方法及び記録物 - Google Patents

インク組成物、記録方法及び記録物

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JP2002003760A
JP2002003760A JP2000185132A JP2000185132A JP2002003760A JP 2002003760 A JP2002003760 A JP 2002003760A JP 2000185132 A JP2000185132 A JP 2000185132A JP 2000185132 A JP2000185132 A JP 2000185132A JP 2002003760 A JP2002003760 A JP 2002003760A
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Masaaki Itano
雅明 板野
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 目詰まりを起こすことがなく、吐出安定性に
優れ、ブリードが防止されて印刷品質にも優れたインク
組成物を提供すること。 【解決手段】 本発明のインク組成物は、着色剤、1,
5−ペンタンジオール、下記化学式(I)で表される化
合物、 及びブチルエーテル系溶剤を含有し、前記特定構造の化
合物の含有量を、全体量中1重量%以上としたものであ
る。特に、前記特定構造の化合物の含有量を1〜3重量
%とした前記インク組成物は好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット方
式による印刷に主として用いられるインク組成物に関
し、詳細には、インクの吐出安定性に優れ、目詰まりす
ることがなく、印刷品質の高いインク組成物に関する。
【0002】
【従来の技術と発明の解決しようとする課題】従来よ
り、インクジェット方式による印刷に用いるためのイン
ク組成物は種々提案されている。
【0003】しかし、従来提案されているインク組成物
では、カラーブリードについて印刷品質が低下するとい
う問題があった。そのため、ブリードを防止する技術と
して、各種界面活性剤を配合することが提案されている
が、ブリード防止に効果のある界面活性剤を多量に含む
インク組成物は、溶解安定性に劣り、固形分がプリンタ
ーのインク吐出部分に詰まってしまい、目詰まりにより
吐出安定性が悪くなるという問題があった。
【0004】従って、本発明の目的は、目詰まりを起こ
すことがなく、吐出安定性に優れ、ブリードが防止され
て印刷品質にも優れたインク組成物を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の課
題を解消すべく検討した結果、特定の構造を有する化合
物が、インク組成物の分散剤として、ブリード防止に効
果の高いものであることを知見した。更に、検討した結
果、特定の組成とすることにより、前記の特定構造の化
合物を、十分な効果が上がる程度の量インク組成物中に
含有させることができ、上述の目的を達成しうることを
知見し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、着色剤、1,5−ペンタ
ンジオール、下記化学式(I)で表される化合物、及び
ブチルエーテル系溶剤を含有し、前記化学式(I)で表
される化合物の含有量が、全体量中1重量%以上である
ことを特徴とするインク組成物を提供することにより、
上記目的を達成したものである。
【0007】
【化2】
【0008】また、本発明は、前記化学式(I)で表さ
れる化合物の含有量が、1〜3重量%である前記インク
組成物を提供するものである。
【0009】また、本発明は、前記ブチルエーテル系溶
剤が、トリエチレングリコールモノブチルエーテル又は
ジエチレングリコールモノブチルエーテルである前記イ
ンク組成物を提供するものである。
【0010】また、本発明は、前記着色剤の含有量が、
インク組成物全体量中15重量%以下であり、前記1,
5−ペンタンジオールの含有量がインク組成物全体量中
5重量%以上であり、前記ブチルエーテル系溶剤の含有
量が、インク組成物全体量中4重量%以上である前記イ
ンク組成物を提供するものである。
【0011】また、本発明は、さらに、分子中にカルボ
キシル基を有する高分子分散剤を含有する前記インク組
成物を提供するものである。
【0012】また、本発明は、さらに、グリセリン、ジ
エチレングリコール及びエチレングリコールからなる群
より選択される保湿剤を含有する前記インク組成物を提
供するものである。
【0013】また、本発明は、前記インク組成物を、記
録媒体に所定パターンで付着させて記録物の形成を行う
記録方法を提供するものである。
【0014】また、本発明は、前記インク組成物を、記
録媒体に所定パターンで付着させてなる記録物を提供す
るものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインク組成物につ
いて、さらに詳細に説明する。本発明は、着色剤、1,
5−ペンタンジオール、下記化学式(I)で表される化
合物(以下、「化合物(I)」という)、及びブチルエ
ーテル系溶剤を含有し、前記化合物(I)が特定の含有
量で含有されていることを特徴とする。
【0016】
【化3】
【0017】従来のインクの組成においてこの化合物
(I)を使用した場合には、インク組成物中に十分に溶
解しないことがある。また、インク組成物中に溶解しき
れない固形分が含まれていると、プリンターのインク吐
出部分にその固形分が詰まってしまい、目詰まりにより
吐出安定性に悪影響を及ぼすこととなる。このため、化
合物(I)の含有量は制限されることとなる。
【0018】本発明は、このような従来のインクの組成
に変えて、前記の特定の組成とすることにより、この化
合物(I)を、十分な効果が上がる程度の量インク組成
物中に含有させることを可能としたものである。本発明
の組成物は、化合物(I)を十分溶解することができ、
目詰まりを起こすことがなく、吐出安定性に優れ、ブリ
ードが防止されて印刷品質にも優れたものである。
【0019】以下、更に詳述すると、本発明において用
いられる前記着色剤としては、顔料や染料などが用いら
れる。
【0020】前記顔料としては、C.I.ピグメントブ
ルー1,2,3,15,15:3,14:34,15:
4,16,22及び60、C.I.バットブルー4及び
60等のシアン顔料;C.I.ピグメントレッド5,
7,12,48(Ca),48(Mn),57(C
a),57:1,112,122,123,168,1
84、202、209及びC.I.ピグメントバイオレ
ッド19等のマゼンタ顔料;C.I.ピグメントイエロ
ー1,2,3,12,13,14c、16,17,7
3,74,75,83、93,95,97,98,10
9,110,114,128,129,138,15
0,151,154,155,180,185等のイエ
ローインク顔料;No.2300,No.900,MCF88,N
o.33,No.40,No.45,No.52,MA7,MA8,MA100,N
o.2200B(三菱化学製)、コロンビア社製のRavenシ
リーズ、キャボット社製のMonarchシリーズ、デグッサ
社製のColorBlackシリーズ、Printexシリーズ、Special
Blackシリーズ等のカーボンブラック等のブラックイ
ンク顔料;C.I.ピグメントオレンジ36、43等の
オレンジインク顔料;C.I.ピグメントグリーン7、
36等のグリーンインク顔料等が挙げられる。これらの
各顔料は、それぞれ一種単独で用いてもよく、二種以上
を混合して用いてもよい。
【0021】用いられる顔料の平均粒径は、0.01〜
0.2μmとするのが好ましい。
【0022】また、前記染料としては、C.I.ダイレクト
ブラック17,19,62,154;C.I.フードブラッ
ク2;C.I.リアクティヴブラック5;C.I.アシッドブラ
ック52;C.I.プロジェクトファストブラック2等のブ
ラック染料、C.I.ダイレクトイエロー11,44,8
6,142,330;C.I.アシッドイエロー3,38;
C.I.ベーシックイエロー11,51;C.I.ディスパース
イエロー3,5;C.I.リアクティヴイエロー2等のイエ
ロー染料、C.I.ダイレクトレッド227,23;C.I.ア
シッドレッド18,52;C.I.ベーシックレッド14,
39;C.I.ディスパースレッド60等のマゼンタ染料、
C.I.ダイレクトブルー15,199,168;C.I.アシ
ッドブルー9,40,74;C.I.ベーシックブルー4
1;C.I.リアクティヴブルー15等のシアン染料等が挙
げられる。
【0023】前記ブチルエーテル系溶剤としては、トリ
エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレング
リコ−ルモノブチルエーテル等が挙げられ、使用に際し
てはそれぞれ単独で又は混合して用いることができる。
【0024】前記化合物(I)としては、オルフィンS
TG(商品名、日信化学社製)、サーフィノール104
(Air Products and Chemicals Inc.製、商品名)等の
市販品を用いることができる。該化合物(I)の前記の
特定の含有量は、インク組成物全体量中1重量%以上で
あり、1〜4重量%であるのが好ましく、1〜3重量%
であるのが特に好ましい。なお、用いる市販品が混合物
や希釈物である場合、含有量は、前記化合物(I)自体
の含有量である。
【0025】前記含有量が、1重量%未満であると、印
刷品質の面でカラーブリードに不具合が生じる。
【0026】また、前記着色剤の含有量が、インク組成
物全体量中15重量%以下であり、前記1,5−ペンタ
ンジオールの含有量がインク組成物全体量中5重量%以
上であり、前記ブチルエーテル系溶剤の含有量が、イン
ク組成物全体量中4重量%以上であるのが、好ましく、
前記着色剤の含有量が、インク組成物全体量中2〜10
重量%であり、前記1,5−ペンタンジオールの含有量
がインク組成物全体量中5〜10重量%であり、前記ブ
チルエーテル系溶剤の含有量が、インク組成物全体量中
4〜10重量%であるのが、更に好ましい。
【0027】前記着色剤の含有量が15重量%を超える
と、印刷安定性、目詰まり特性に不具合が生じるおれが
ある。また、前記1,5−ペンタンジオールの含有量が
5重量%未満であるか、又は前記ブチルエーテル系溶剤
の含有量が4重量%未満であると、化合物(I)が溶解
せず、印刷安定性、目詰まり特性に不具合が生じるおそ
れがある。
【0028】また、本発明においては、着色剤として顔
料を用いる場合には、高分子分散剤、界面活性剤等の分
散剤を添加してもよい。前記高分子分散剤としては、天
然高分子及び合成高分子が挙げられる。
【0029】前記天然高分子の具体例としては、にか
わ、ゼラチン、ガゼイン、アルブミンなどのタンパク質
類;アラビアゴム、トラガントゴムなどの天然ゴム類:
サポニンなどのグルコシド類;アルギン酸およびアルギ
ン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸トリエ
タノールアミン、アルギン酸アンモニウムなどのアルギ
ン酸誘導体;メテルセルロース、カルボキシメチルセル
ロース、ヒトロキシエチルセルロース、エチルヒドロシ
セルロースなどのセルロース誘導体などが挙げられる。
【0030】前記合成高分子の具体例としては、ポリビ
ニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアク
リル酸、アクリル酸―アクリルニトリル共重合体、アク
リル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニ
ル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸―アクリ
ル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂:スチレン
−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合
体、スチレン−メタクリル酸一アクリル酸エステル共重
合体、スチレン−α―メテルスチレン−アクリル酸共重
合体、スチレン−α―メチルスチレン−アクリル酸一ア
クリル酸エステル共重合体などのスチレン−アクリル樹
脂:スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マ
レイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重
合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、および
酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビ
ニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステ
ル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビ
ニルーアクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体
およびそれらの塩が挙げられる。これらの中で、疎水性
基を持つモノマーと親水性基を持つモノマーとの共重合
体、および疎水性基と親水性基を分子構造中に併せ持っ
たモノマーからなる重合体が好ましく、本発明において
は、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル樹脂等の分子
中にカルボキシル基を有する高分子分散剤が特に好まし
く用いられる。
【0031】また、前記界面活性剤としては、通常、こ
の種のインク組成物に用いられるものを特に制限なく用
いることができるが、たとえば、アニオン性界面活性剤
又は非イオン性界面活性剤等が好ましく用いられる。
【0032】前記アニオン性界面活性剤としては、例え
ば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル
酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエチルサル
フェートのアンモニウム塩等が挙げられ、前記非イオン
性界面活性剤としては、オキシエチレンアルキルエチ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエチル、ポリオキシエチレンアルキ
ルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド等が挙げ
られる。こらは単独又は二種以上を混合して用いること
ができる。
【0033】前記分散剤の添加量は、任意であるが、イ
ンク組成物中の顔料100重量部に対し、10〜60重
量部とするのが好ましい。
【0034】本発明のインク組成物は、前記着色剤を前
記化合物(I)を介して、前記ブチルエーテル系溶媒を
含む混合溶媒に分散させなるものであり、この際該混合
溶媒において、該ブチルエーテル系溶媒に混合して用い
られる他の溶媒としては、水、水溶性有機溶媒等が好ま
しく用いられる。該混合溶媒において、該ブチルエーテ
ル系溶媒と該水と該水溶性有機溶媒との混合比は、水1
00重量部に対して、ブチルエーテル系溶媒2〜15重
量部、水溶性有機溶媒10〜40重量部とするのが好ま
しい。
【0035】前記水溶性有機溶媒としては、沸点が25
0℃以下である低沸点有機溶剤及び沸点が250℃以上
である高沸点有機溶剤等の有機溶媒等が挙げられる。
【0036】前記低沸点有機溶剤の好ましい例として
は、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコー
ル、iso-プロピルアルコール、n−ブタノール、sec-ブ
タノール、tert-ブタノール、iso-ブタノール、n−ペ
ンタノール等が挙げられる。特に一価アルコールが好ま
しい。これらの低沸点有機溶剤は、インク組成物の乾燥
時間を短くする効果があるため好ましい。
【0037】また、前記高沸点有機溶剤の好ましい例と
しては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチ
レングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チ
オグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の多価
アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモ
ノエチルエーテル等の多価アルコールのアルキルエーテ
ル類、尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリ
ドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、トリ
エタノールアミン等が挙げられる。
【0038】本発明のインク組成物は、保湿剤としてグ
リセリンを含んでなるのが好ましい。グリセリンの添加
は記録ヘッドのノズル前面でのインク組成物の乾燥を有
効に防止し、ノズルの目詰まりを防ぐ。グリセリンの添
加量は、インク組成物100重量部中、5〜30重量部
とするのが好ましい。この他、保湿剤としては、ジエチ
レングリコールやエチレングリコールなどを用いること
もできる。
【0039】また、三級アミンや水酸化アルカリを含ん
でもよい。前記三級アミンとしては、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチ
ルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリ
イソプロペノールアミン、ブチルエタノールアミンなど
が挙げられる。前記水酸化アルカリとしては、水酸化カ
リウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどが挙げ
れらる。
【0040】また、無機酸化物コロイド(無機酸化物ゾ
ルともいう)を含むこともできる。このような無機酸化
物コロイドとしては、市販のものを利用することも可能
である。
【0041】また、前多価アルコールの炭素数3以上の
アルキルエチル誘導体、糖類、その他、必要に応じて、
pH調整剤、防腐剤、防かび剤等を添加することも可能
である。
【0042】本発明のインク組成物は、好ましくは、前
記着色剤が、前記化合物(I)や分散剤を介して、前記
混合溶媒中に分散された分散混合物の形態で使用に供さ
れる。このように分散混合する方法は、特に制限され
ず、公知の手法を適宜用いることができる。また、分散
させた後は、濾過を行い、粗大粒子や異物を除去するの
が好ましい。
【0043】そして、本発明のインク組成物は、インク
ジェット記録用として特に好ましく用いることができ、
記録媒体である紙などに対して高い浸透性を有するため
ブリードの防止性能に優れ、印刷品質の高いものであ
る。また、目詰まりを起こすことが少なく、吐出安定性
にも優れたものである。
【0044】また、本発明の記録方法は、前述の本発明
のインク組成物を、記録媒体に所定パターンで付着させ
て記録物の形成を行うことにより実施される。
【0045】この際用いられる前記記録媒体としては、
紙などのインク組成物に対して吸収性を有するもの、イ
ンク組成物に対して実質的に非吸収性のもののいずれで
あってもよい。本発明においては、インクジェット記録
方法が好ましく用いられるので、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチ
レン、ポリサルフォン、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル等
を基材とするプラスチックシート;黄銅、鉄、アルミニ
ウム、SUS、銅等の金属表面又は非金属の基材に蒸着
などの手法により金属コーティング処理を施した記録媒
体;紙を基材として撥水処理などがなされた記録媒体;
布等の繊維表面に撥水処理等がなさえた記録媒体;無機
質の材用を高温で焼成した、いわゆるセラミックス材料
からなる記録媒体等が挙げられる。
【0046】そして、インク組成物の付着は、好ましく
はインクジェット印刷法により行われる。インクジェッ
ト印刷法の具体例としては、特開平7−125220号
公報に記載の方法等、公知の方法を特に制限なく挙げる
ことができる。
【0047】また、前記所定パターンは、任意であり、
文章などのテキストデータや、写真や絵などの画像デー
タなど種々のパターンが特に制限なく採用される。
【0048】また、本発明の記録物は、前記の本発明の
インク組成物を、前記記録媒体に前記所定パターンで付
着させてなるものである。
【0049】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されるもので
はない。なお、以下の例において特に詳述しない限り、
「%」は重量%を示す。
【0050】〔実施例1〕 <インク調製法>カーボンブラックと分散剤とを混合
し、サンドミル(安川製作所製)中でガラスビーズ(直
径1.7mm、混合物の1.5倍量(重量))とともに
2時間分散させた。その後、ガラスビーズを取り除き、
他の成分を加え常温で60分間攪拌し、5μmのメンブ
ランフィルターでろ過して、下記組成のインクジェット
記録用インクを得た。
【0051】 <組成> カーボンブラック 5% 分散剤(スチレンーアクリル酸共重合体) 2% グリセリン 15% ジエチレングリコール 10% トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10% 1,5ペンタンジオール 10% 化合物(I) 1.5% 純水 残量
【0052】〔実施例2〕組成を下記の組成とした以外
は、実施例1と同様にしてインク組成物を調製した。 <組成> C.I.ピグメントイエロー74 5% 分散剤(スチレンーアクリル酸共重合体) 1% グリセリン 15% ジエチレングリコール 10% トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10% 1,5−ペンタンジオール 10% 化合物(I) 3% 純水 残量
【0053】〔実施例3〕組成を下記の組成とした以外
は、実施例1と同様にしてインク組成物を調製した。 <組成> C.I.ダイレクトブラック19 5% グリセリン 15% エチレングリコール 10% ジトエチレングリコールモノブチルエーテル 5% 1,5−ペンタンジオール 5% 化合物(I) 1% 純水 残量
【0054】〔実施例4〕組成を下記の組成とした以外
は、実施例1と同様にしてインク組成物を調製した。 <組成> C.I.ダイレクトイエロー86 4% グリセリン 15% エチレングリコール 10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル 5% 1,5−ペンタンジオール 5% 化合物(I) 3% 純水 残量
【0055】〔比較例1〕組成を下記の組成とした以外
は、実施例1と同様にしてインク組成物を調製した。 <組成> カーボンブラック 5% 分散剤(スチレンーアクリル酸共重合体) 2% グリセリン 15% トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5% 化合物(I) 1% 純水 残量
【0056】〔比較例2〕組成を下記の組成とした以外
は、実施例1と同様にしてインク組成物を調製した。 <組成> C.I.ピグメントイエロー74 5% 分散剤(スチレンーアクリル酸共重合体) 1% グリセリン 15% 1,5−ペンタンジオール 10% 化合物(I) 1% 純水 残量
【0057】〔試験例1〕 <印刷安定性評価>インクジェットプリンタ(商品名
「MJ−930C」、セイコーエプソン社製)を用い
て、得られたインク組成物を、インクジェット専用記録
媒体(セイコーエプソン株式会社製、専用光沢フィル
ム)に、長期間、常温下で連続印刷した。各インク組成
物について、印刷の際のドット抜け、及びインクの飛び
散りの有無を観察し、下記の基準によって評価した。な
お、1ドットあたりの吐出インク重量は0.040μg
とし、解像度は360dpi×360dpiの出力とし
た(以下の試験例2及び3についても同様)。
【0058】(評価基準) A;48時間経過後、ドット抜け、又はインクの飛び散
りの発生が10回未満であった。 B;24時間経過後、ドット抜け、又はインクの飛び散
りの発生は10回未満であったが、48時間経過後に
は、ドット抜け、又はインクの飛び散りの発生が10回
であった。 C;24時間経過後、ドット抜け、又はインクの飛び散
りの発生は10回であり、48時間経過後には、ドット
抜け、又はインクの飛び散りの発生が10回超過であっ
た。 D;24時間経過後、ドット抜け、又はインクの飛び散
りの発生が10回超過であった。
【0059】〔試験例2〕 <目詰まり信頼性>上記プリンタに、得られたインク組
成物を充填し、インクジェット専用記録媒体(セイコー
エプソン株式会社製、専用光沢フィルム)に、10分間
連続して英数文字を印刷した。その後、プリンターを停
止し、キャップをせずに、温度40℃、湿度25%の環
境下で、2週間放置した。放置後に再び英数文字を印刷
し、放置前と同等の印刷品質が得られるまでに要した復
帰動作の回数を調べた。評価は、下記の基準に従って行
った。
【0060】(評価基準) A;0〜2回の復帰動作で初期と同等の印刷品質が得ら
れた。 B;3〜5回の復帰動作で初期と同等の印刷品質が得ら
れた。 C;6回以上の復帰動作でも初期と同等の印刷品質が得
られなかった。
【0061】〔試験例3〕 <ブリードの有無>得られたインク組成物を用いて、イ
ンクジェットプリンタ(商品名「MJ−930C」、セ
イコーエプソン社製)を用いて、下記の組み合わせで2
色のインクが接するように、紙(商品名「Xerox4
024」、ゼロックス社製)に対して印刷を行った。そ
の後、各色間におけるブリードの発生を観察し、以下の
評価基準に従って評価した。
【0062】組み合わせ; (1):実施例1で得られたインク組成物と実施例2で
得られたインク組成物 (2):実施例3で得られたインク組成物と実施例4で
得られたインク組成物 (3):比較例1で得られたインク組成物と比較例2で
得られたインク組成物
【0063】(評価基準) A 2色間のブリードがなく、輪郭が鮮明である。 B 2色間にひげ状のブリードが発生して印刷品質が悪
い。
【0064】各試験例で得られた結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
【発明の効果】本発明のインク組成物は、目詰まりを起
こすことがなく、吐出安定性に優れ、ブリードが防止さ
れて印刷品質にも優れたものである。
フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA05 FC02 2H086 BA52 BA55 BA59 BA62 4J039 AB01 AB02 AB07 AB11 AD03 AD10 BC07 BC09 BC10 BC11 BC13 BC15 BE01 BE02 BE12 BE22 EA41 EA42 EA44 EA48 GA24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色剤、1,5−ペンタンジオール、下
    記化学式(I)で表される化合物、及びブチルエーテル
    系溶剤を含有し、 前記化学式(I)で表される化合物の含有量が、全体量
    中1重量%以上であることを特徴とするインク組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 前記化学式(I)で表される化合物の含
    有量が、1〜3重量%である請求項1記載のインク組成
    物。
  3. 【請求項3】 前記ブチルエーテル系溶剤が、トリエチ
    レングリコールモノブチルエーテル又はジエチレングリ
    コールモノブチルエーテルである請求項1又は2記載の
    インク組成物。
  4. 【請求項4】 前記着色剤の含有量が、インク組成物全
    体量中15重量%以下であり、前記1,5−ペンタンジ
    オールの含有量がインク組成物全体量中5重量%以上で
    あり、前記ブチルエーテル系溶剤の含有量が、インク組
    成物全体量中4重量%以上である請求項1〜3の何れか
    に記載のインク組成物。
  5. 【請求項5】 さらに、分子中にカルボキシル基を有す
    る高分子分散剤を含有する請求項1〜4の何れかに記載
    のインク組成物。
  6. 【請求項6】 さらに、グリセリン、ジエチレングリコ
    ール及びエチレングリコールからなる群より選択される
    保湿剤を含有する請求項1〜5の何れかに記載のインク
    組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れかに記載のインク組
    成物を、記録媒体に所定パターンで付着させて記録物の
    形成を行う記録方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6の何れかに記載のインク組
    成物を、記録媒体に所定パターンで付着させてなる記録
    物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007016146A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 Kao Corp インクジェット記録用水系インク
JP2007238916A (ja) * 2006-02-08 2007-09-20 Kao Corp インクジェット記録用水系インク

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JP2007016146A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 Kao Corp インクジェット記録用水系インク
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