JP2002002879A - 梁構造覆蓋の改造方法および改造構造 - Google Patents

梁構造覆蓋の改造方法および改造構造

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JP2002002879A
JP2002002879A JP2000183401A JP2000183401A JP2002002879A JP 2002002879 A JP2002002879 A JP 2002002879A JP 2000183401 A JP2000183401 A JP 2000183401A JP 2000183401 A JP2000183401 A JP 2000183401A JP 2002002879 A JP2002002879 A JP 2002002879A
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beams
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Kuniaki Onishi
国昭 大西
Tatsuo Ikebe
達男 池部
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現用の覆蓋に代えて異なるサイズの覆蓋を必
要とする場合でも、現用の覆蓋を効率良く改造して対応
できるようにした覆蓋の改造方法および改造構造を提案
する。 【解決手段】 面板(天板)10の左右側部の裏面に主
梁11を有し、主梁11間に小梁12が掛け渡されてそ
の両端部を主梁11に接合された梁構造覆蓋1を蓋受け
部から取り外し、面板10の前後両端部および主梁11
の前後両端部を所定長さだけ各々調整して切除すると共
に、切除した部分に含まれる小梁12または新たな小梁
12を主梁11の前後両端部に掛け渡して接合すること
により、元の覆蓋1よりも前後方向に短尺とした新たな
覆蓋1’とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水槽や水路などに
架設される梁構造覆蓋の改造方法および改造構造に係
り、更に詳しくは、覆蓋の再配置などによってスパンの
異なる場所に架設できるように覆蓋を改造して再利用す
るようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】水槽や水路などを覆うために架設する覆
蓋は軽量であることが要求されるため、従来は木材など
を用いた梁構造の覆蓋が用いられていた。しかし、木材
は長期の使用により腐食するため、木材に代えて軽量で
耐久性、耐食性に優れた合成木材(ガラス繊維強化プラ
スチック発泡体など)が開発され使用されるようになっ
てきた。
【0003】図5は、このような合成木材で成された覆
蓋の架設状況を斜視図で示したものである。覆蓋は、架
設場所の開口端Pに覆蓋100の前後端部を掛け渡し、
この覆蓋100の左右に覆蓋200を隣接させて掛け渡
すことにより、覆蓋100と覆蓋200とを交互に架設
するようにされている。
【0004】図6(a)〜(c)は、この覆蓋100を
示したもので、天板(面板)101の下面に梁部材を接
合した箱形状に成されている。則ち、天板101の左右
側部の裏面に主梁102,102を接合し、主梁102
同士間に複数の小梁103を掛け渡してその両端部を主
梁に接合している。主梁102の内面には小梁103の
両端部下面を支承するように補強梁104が接合されて
いる。また、天板101の左右両端部に左右側縁101
aから突出させて天板101の裏面に支持部105が接
合された構造である。
【0005】この覆蓋100と隣接して架設される覆蓋
200は図7の断面図に示すように、覆蓋100におい
て支持部105を取り除いた構造を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、架設地によ
っては水路配置や処理能力が変更されることがあり、こ
のため水路長や水路幅が変更されて、新たな架設場所で
は異なるサイズや強度の覆蓋を必要とすることが多かっ
た。特に、新たな架設場所で現用の覆蓋よりも大きいサ
イズの覆蓋を必要とする場合には現用の覆蓋を延長改造
する必要があり、改造方法や強度の面で問題を残してい
た。
【0007】このため、従来は、架設場所の変更に伴っ
て必要とされるサイズや強度に適合しない現用の覆蓋は
再利用することができず、その都度新たな覆蓋を製作し
て対応するのが実状であった。本発明は、このような事
情に鑑みて提案されるもので、現用の覆蓋に代えて異な
るサイズの覆蓋を必要とする場合であっても、現用の覆
蓋を効率良く改造して対応できるようにした覆蓋の改造
方法および改造構造を提案するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に提案される本発明は、天板(面板)の左右側部の裏面
に主梁を有し、主梁間に小梁が掛け渡されてその両端部
を主梁の面に接合された梁構造覆蓋の改造方法である。
則ち、梁構造覆蓋を蓋受け部から取り外し、天板および
主梁の前端部または後端部の少なくともいずれか一方を
所定長さだけ各々調整して切除すると共に、切除した部
分に含まれる小梁または新たな小梁を主梁の前後両端部
に掛け渡して接合することにより、元の覆蓋よりも前後
方向に短尺とした新たな覆蓋とする方法である。
【0009】この改造方法によれば、改造後の覆蓋の前
後方向の長さが改造前に比べて短尺となるので、短いス
パンの架設場所に架設して再利用することができる。ま
た、元の覆蓋に比べて短尺となるので、同じ曲げ剛性
(EI)でも前後方向の破壊荷重は増加するので安全性
は向上する。
【0010】前記本発明において、改造前の覆蓋は、隣
接する覆蓋の天板の側縁を下方から支持する支持部を天
板の側縁から突出させて設けた構造のものでも良い。こ
の覆蓋であれば、天板または主梁の切除長さに応じて支
持部の前後両端部を調整して切除することにより短尺形
状の覆蓋とすることができる。
【0011】前記本発明において、改造前の覆蓋は、主
梁の内面側に小梁の両端側下面を支承するように補強梁
を接合した構造のものでも良い。この覆蓋であれば、天
板または主梁の切除長さに応じて補強梁の前後両端部を
調整して切除することにより短尺形状の覆蓋とすること
ができる。
【0012】前記本発明において、覆蓋の前後両端部を
同一長さだけ切除すれば、覆蓋の前後方向に対称構造と
することができ、改造後の覆蓋における前後方向の強度
分布のアンバランスを除くことができる。また、改造後
の強度が確保できるのであれば、覆蓋の前後端部で異な
る長さだけ切除したり、或いは、覆蓋の前端部または後
端部のいずれか一方のみを切除して短尺構造とすること
も可能である。
【0013】また、前記本発明において、改造前の覆蓋
は、ガラス繊維強化プラスチック発泡体で成するのが好
ましい。則ち、木材などを用いた覆蓋であれば、長期の
使用によって腐食して再利用できないが、ガラス繊維強
化プラスチック発泡体の板材で成された覆蓋であれば、
耐久性、耐腐食性、加工性に優れており再利用が可能で
ある。
【0014】さらに好ましくは、覆蓋を構成する板材
は、長手方向に向けて埋設した長繊維で補強した樹脂
(これを「合成木材」という)により形成することがで
き、より好ましくはガラス長繊維を長手方向に引き揃え
て埋設した熱硬化性樹脂発泡体により形成することがで
きる。また、上記合成木材単体からなる板材により覆蓋
を構成してもよいが、合成木材や樹脂発泡体などからな
る板材を上下に積層してなる複合材により覆蓋を形成す
ることもできる。なお、合成木材の密度は、一般的には
500〜1000kg/m3(0.5〜1.0g/c
3)であり、補強材である長繊維の含有量は40〜6
0重量%程度のものとすることができる。長繊維として
は、無機質、有機質のいずれを使用してもよいが、ガラ
ス繊維を使用することが好ましい。熱硬化性樹脂発泡体
としては、硬質ポリウレタン樹脂や硬質ポリエステル樹
脂を好適に使用できる。
【0015】また、前記本発明において、梁部材の切除
部分や梁部材の接合部を耐食性樹脂で被覆することも可
能である。則ち、各梁部材の接合部分や切除部分を覆う
ように耐食性樹脂を被覆することで、廃液などに含まれ
る薬品や発生するガス等が接合部分や切除部分へ侵入す
ることを確実に防止することができる。これにより、接
合部の劣化および梁部材の劣化が抑えられる。耐食性樹
脂としては、FRP樹脂やイソフタル酸系樹脂、ビスフ
ェノールA系樹脂、ビニルエステル系樹脂などの樹脂を
用いることができる。
【0016】同時に提案される本発明は、天板(面板)
の左右側部の裏面に主梁を設け、主梁間に小梁を掛け渡
してその両端部を主梁の面に接合して成る梁構造覆蓋の
改造構造である。則ち、梁構造覆蓋において、天板の前
側縁または後側縁の少なくともいずれか一方に天板と同
一幅を有する延長天板(延長面板)の側縁を突き合わ
せ、天板と延長天板との突き合わせ部分の下部に接合板
を接合し、主梁の外面側に延長後の天板の長さに応じた
補強主梁を接合し、延長部分の補強主梁間に補強小梁を
掛け渡してその両端部を主梁の面に接合することによ
り、元の覆蓋よりも前後方向に長尺とする構造である。
【0017】この構造によれば、改造前よりも改造後の
覆蓋の前後方向の長さが長尺となるので、長いスパンの
架設場所にも対応することができる。また、この梁構造
によれば、改造前の覆蓋の主梁の外側面に延長部分まで
至る補強主梁を通している。これにより、比較的小さな
断面積で大きな断面二次モーメントが得られ、曲げ剛性
(EI)の向上が図られるので、充分な強度が得られ
る。
【0018】前記本発明において、覆蓋は、隣接する覆
蓋の天板の側縁を下方から支持する支持部を天板の側縁
から突出させて設けた構造のものでも良い。この覆蓋で
あれば、延長後の天板の長さに応じて、支持部の前後端
側に延長支持部を設けることによって長尺とした覆蓋と
することができる。
【0019】前記本発明において、補強主梁を主梁より
も下方に突出させた構造とすることもできる。この構造
であれば、補強主梁内面に生じる段部に、主梁、小梁及
び補強小梁を支承するように補強梁を接合することによ
り、更に強度を増した長尺の覆蓋とすることができる。
【0020】前記本発明において、覆蓋の前後両端部を
同一長さだけ延長すれば、覆蓋の前後方向に対称構造と
することができ、改造後の覆蓋における前後方向の強度
分布のアンバランスを除くことができる。また、本発明
では、改造後の覆蓋の強度が確保できるのであれば、前
後両端部で異なる長さだけ延長した構造としたり、或い
は、前端部または後端部の一方だけを延長する簡単な改
造構造を採ることも可能である。
【0021】前記本発明において、改造前の覆蓋および
延長のための追加部材は、ガラス繊維強化プラスチック
発泡体で成するのが好ましい。ガラス繊維強化プラスチ
ック発泡体の板材で成された覆蓋であれば、耐久性、耐
腐食性、加工性に優れており再利用が可能である。さら
に好ましくは、覆蓋を構成する板材は、長手方向に向け
て埋設した長繊維で補強した樹脂(これを「合成木材」
という)により形成することができ、より好ましくはガ
ラス長繊維を長手方向に引き揃えて埋設した熱硬化性樹
脂発泡体により形成することができる。また、上記合成
木材単体からなる板材により覆蓋を構成してもよいが、
合成木材や樹脂発泡体などからなる板材を上下に積層し
てなる複合材を用いることもできる。
【0022】また同時に提案される本発明は、請求項7
乃至11のいずれか1項に記載の梁構造とすることによ
って覆蓋を長尺とする方法を提案するものである。則
ち、蓋受け部に架設された梁構造覆蓋を取り外し、当該
覆蓋の長さを延長するための部材を新たに接合して請求
項7乃至11のいずれか1項に記載の構造とすることに
より、元の覆蓋よりも前後方向に長尺とした新たな覆蓋
とすることができる。これにより、スパンの長い架設場
所に架設することが可能とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
実施形態を説明する。図1は、本発明の梁構造覆蓋1の
改造方法を示した斜視図である。この改造方法では、元
の覆蓋1の両端部分を切除して短尺形状とするものであ
る。尚、図は覆蓋1を下方から見ているが、説明の便宜
上、覆蓋1の長手方向を前後方向とし、覆蓋1に別の覆
蓋を隣接させる方向を左右方向とする。
【0024】図1(a)に示すように、覆蓋1は天板
(面板)10の左右側部の裏面に主梁11,11を接合
し、主梁11間に複数の小梁12を掛け渡してその両端
部を主梁11に接合した箱形状をしている。主梁11の
内面側には、小梁12の両端部下面を支承するように補
強梁13が接合されている。また、天板10の左右側部
の裏面側には、左右側縁から突出させて支持部14が接
合されている。
【0025】この覆蓋1を短尺形状にする改造方法を説
明するが、改造工程の順序は特に限定されない。 (1)図1(a)に示すように、前後端側の小梁12,
12を取り外す。 (2)図1(b)に示すように、天板10、主梁11、
補強梁13及び支持部14の前後両端部を各々同一長さ
だけ切除する。本実施形態では、主梁11、補強梁13
及び支持部14の長さを各々同一にし、各々の切断端面
を揃えている。 (3)図1(c)に示すように、取り外した小梁12ま
たは新たな小梁12を主梁11及び補強梁13の前後両
端に接合する。 (4)以上の改造工程により、図1(d)に示したよう
に元の覆蓋1よりも短尺形状の覆蓋1’を成することが
できる。
【0026】この改造により、元の覆蓋1の前後端側を
同一長さだけ切除して前後方向に対称な形に改造した新
たな覆蓋1’を成することができる。この覆蓋1’で
は、元の覆蓋1に比べて前後方向に短尺となるので、同
じ曲げ剛性(EI)でも前後方向の破壊荷重は増加する
ので安全性は向上する。尚、覆蓋1の前後端部を各々異
なる長さだけ切除して改造したり、前端部または後端部
の一方だけを切除して改造することも可能である。
【0027】本実施形態の覆蓋1’では、更に図2の縦
断面図に示すように、各部材の接合部にFRP樹脂(高
耐食性樹脂)を被覆する構造としている。則ち、図2
(a)に示すように、天板10と前後両端側の小梁12
との接合部分を覆うように、FRP樹脂Cで被覆を行っ
ている。各梁部材の接合部分を覆うように、FRP樹脂
を被覆することで、廃液などに含まれる薬品や廃液から
生じるガス等が接合部分へ侵入することを確実に防止す
ることができ、接合部の劣化が抑えられる。このFRP
樹脂は天板10や各梁材の切除部分に被覆しても良く、
梁材の耐食性を一層向上させることができる。
【0028】図2(b)は、短尺形状に改造された覆蓋
1’の天板10の前後両端側縁と小梁12との間に補強
角材15を接合した実施形態を示した断面図である。こ
の例では、天板10と小梁12との接合部および小梁1
2と補強角材15との接合部を覆うようにFRP樹脂を
被覆して接合部の劣化を抑えている。
【0029】尚、前記実施形態では、天板10の左右側
部に支持部14を接合した覆蓋を改造する方法で説明し
たが、支持部を有さない覆蓋についても同様の方法によ
って短尺形状に改造することが可能である。このよう
に、本発明の改造方法によれば、簡単な工程によって覆
蓋1を架設場所に合わせた短尺形状に改造することがで
き、古い覆蓋を有効に再利用することが可能となる。
【0030】前記した本実施形態の覆蓋1は天板や梁部
材の全てについてガラス長繊維強化硬質ウレタン発泡体
(ガラス繊維強化プラスチック発泡体の一種)を素材と
した板材で成している。発泡体における発泡樹脂の種類
としては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニ
ルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール
樹脂などの熱硬化樹脂であっても硬質のものが好適に使
用される。尚、圧縮強度の向上や低コスト化を図るため
に、発泡樹脂中に炭酸カルシウム、石膏、タルク、水酸
化アルミニウム、クレーなどの無機充填材や、シラスバ
ルーン、パーライト、ガラスバルーンなどの軽量骨材を
添加しても良い。
【0031】また、発泡体を補強する繊維としては、例
えば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維などの無機質繊
維、天然繊維、合成樹脂などの有機質繊維のいずれであ
っても良いが、強度や経済性の面からガラス繊維が適し
ている。ガラス繊維としては、ガラスロービング、ガラ
スロービングクロス、ガラスマット、コンティニュアス
ストランドマットなどの形態のものが挙げられる。この
繊維は、単独で使用しても良いし、二層以上積層して使
用しても良く、また、長繊維と短繊維を混ぜて使用して
も良い。尚、ガラス長繊維を長手方向に引き揃えて補強
繊維としたガラス長繊維強化硬質ウレタン発泡体(例え
ば、積水化学工業株式会社製 商品名「エスロンネオラ
ンバーFFU」など)を採用するのが、軽量化、耐久性
および加工性の確保のために最も好ましい。
【0032】前記したように、本実施形態の覆蓋1でガ
ラス長繊維強化硬質ウレタン発泡体ガラス長繊維強化硬
質ウレタン発泡体ガラス長繊維強化硬質ウレタン発泡体
ガラス長繊維強化硬質ウレタン発泡体はガラス長繊維強
化硬質ウレタン発泡体を用いて成している。則ち、定尺
のガラス長繊維強化硬質ウレタン発泡体の原板から、覆
蓋の構成部材(天板、支持部材、横梁部材、縦梁部材な
ど)を切り出す場合に、全ての構成部材について繊維方
向がその部材の長手方向になるようにしている。切り出
した構成部材は、エポキシ接着剤などで接合して組み立
てており、各構成部材の繊維方向が長手方向に揃えられ
ていることで、覆蓋自体の強度が増すと共に軽量化を実
現している。
【0033】次に、本発明の別の実施形態に係る覆蓋1
を長尺形状にする改造方法を説明するが、改造工程の順
序は特に限定されない。尚、覆蓋1は図1(a)に示し
たものと同一であるので同一の符号を付して詳細な説明
を省略する。 (1)図3(a)に示すように、天板(面板)10の前
後側縁に天板10と同一幅を有する延長天板(延長面
板)16,16を突き合わせ、突き合わせ部分の下面に
接合板17,17を接合する。この接合板17は前後両
端側の小梁12の両端に合わせて接合する。 (2)支持部14の前後両端に延長支持部18をあてが
い、天板10と延長天板16との突き合わせ部分の下
面、支持部14の前後端面及び接合板17の左右端面に
接するようにして接合する。(図3(b)参照) (3)図3(b)に示すように、主梁11の外面側に補
強主梁19,19を主梁11の前後方向へ同一長さだけ
突出させて接合する。 (4)延長部分における補強主梁19の間に、補強小梁
20を掛け渡してその両端部を補強主梁19に接合す
る。 (5)補強主梁19の内面側に主梁11、補強梁13及
び前後両端の小梁12の各々の下端を支承するように補
強梁21,21を接合する。
【0034】この改造により、元の覆蓋1の前後端側を
同一長さだけ延長して前後方向に対称な形に改造した覆
蓋2を成することができる。尚、覆蓋1の前後端側で異
なる長さだけ延長して改造したり、或いは、前端部また
は後端部の一方だけを延長して改造することも可能であ
る。
【0035】図3(c)はこのようにして長尺形状に改
造された覆蓋2を斜視図で示したもので、元の覆蓋1を
そのまま有効に利用して新たな長尺の覆蓋2としてい
る。この覆蓋2の構造によれば、改造前の覆蓋の主梁1
1の外側面に延長部分まで補強主梁19を通し、この補
強主梁19を天板10および延長天板16に接合してい
る。また、補強主梁19の内面側に補強梁21が接合さ
れている。従って、比較的小さな断面積で大きな断面二
次モーメントが得られ、曲げ剛性(EI)の向上が図ら
れることにより、ロングスパンへの改造による強度の低
下を補償している。
【0036】図4(a)は図3(c)に示した改造され
た覆蓋2の中央縦断面図、図4(b)は図4(a)のA
−A矢視断面図であり、対応した部分には対応した符号
を付している。
【0037】尚、本実施形態では支持部14を有した覆
蓋1を長尺形状に改造した例で説明した。しかし、支持
部14を有しない覆蓋を長尺形状に改造して覆蓋2’と
する場合は、改造された覆蓋2と覆蓋2’とが交互に隣
接して架設される点を考慮する必要がある。則ち、図4
(c)に示すように、主梁11に補強主梁19を接合す
るにあたって、天板10から少なくとも支持部14の厚
みだけ隙間Dをあけて接合する必要がある。これによ
り、隣接する覆蓋2の支持部14が覆蓋2’の隙間Dに
嵌入するので、天板10の左右側縁同士を突き合わせて
架設することが可能となり、改造によっても天板同士の
シール性は損なわれない。
【0038】このように、本実施形態によれば、簡単な
工程によって覆蓋1を架設場所に合わせた長尺形状に改
造することができ、古い覆蓋を有効に再利用することが
可能となる。尚、前記した本実施形態では覆蓋1に追加
して接合する全ての梁部材についてガラス繊維強化プラ
スチック発泡体を素材とした板材を用いた。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、架設場所の変更に応じ
て現用の覆蓋を簡単な方法で短尺形状または長尺形状に
改造して再利用できるので、現用の覆蓋を無駄にするこ
とがなく、省資源化、コスト削減を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は本実施形態の短尺形状への改
造方法を示した斜視図である。
【図2】(a)は図1(d)に示した改造後の覆蓋の縦
断面図であり、(b)は(a)の覆蓋に補強材を追加し
た実施形態の縦断面図である。
【図3】(a)〜(c)は本実施形態の長尺形状への改
造方法を示した斜視図である。
【図4】(a)は図3(c)に示した改造後の覆蓋の縦
断面図、(b)は(a)のA−A矢視断面図、(c)は
支持部を有しない覆蓋を改造した場合の断面図である。
【図5】覆蓋の架設状況を示す斜視図である。
【図6】(a)は支持部を有した覆蓋の平面図、(b)
は(a)のB−B矢視断面図、(c)は(a)のC−C
矢視断面図である。
【図7】支持部を有しない覆蓋の断面図である。
【符号の説明】
1 梁構造覆蓋 1’ 新たな覆蓋 10 面板(天板) 11 主梁 12 小梁 13 補強梁 14 支持部 16 延長面板(延長天板) 17 接合板 18 延長支持部 19 補強主梁 20 補強小梁 2,2’改造された覆蓋 21 補強梁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04C 3/28 E04C 3/28

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面板の左右側部の裏面に主梁を有し、主
    梁間に小梁が掛け渡されてその両端部を主梁に接合され
    た梁構造覆蓋を蓋受け部から取り外し、 前記面板および主梁の前端部または後端部の少なくとも
    いずれか一方を所定長さだけ各々調整して切除すると共
    に、切除した部分に含まれる小梁または新たな小梁を主
    梁の前後両端部に掛け渡して接合することにより、元の
    覆蓋よりも前後方向に短尺とした新たな覆蓋とすること
    を特徴とする梁構造覆蓋の改造方法。
  2. 【請求項2】 覆蓋は、隣接する覆蓋の面板の側縁を下
    方から支持する支持部を面板の側縁から突出させて設け
    た構造とされており、前記面板または主梁の切除長さに
    応じて支持部の前後両端部を調整して切除することを特
    徴とする請求項1に記載の覆蓋の改造方法。
  3. 【請求項3】 覆蓋は、主梁の内面側に小梁の両端側下
    面を支承するように補強梁を接合した構造とされてお
    り、前記面板または主梁の切除長さに応じて補強梁の前
    後両端部を調整して切除することを特徴とする請求項1
    または2に記載の覆蓋の改造方法。
  4. 【請求項4】 覆蓋の前後両端部が同一長さだけ切除さ
    れて、当該覆蓋の前後方向に対称構造とされることを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の梁構造
    覆蓋の改造方法。
  5. 【請求項5】 覆蓋は、ガラス繊維強化プラスチック発
    泡体から成ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
    か1項に記載の梁構造覆蓋の改造方法。
  6. 【請求項6】 梁部材の切除部分および梁部材の接合部
    を耐食性樹脂で被覆することを特徴とする請求項1乃至
    5のいずれか1項に記載の梁構造覆蓋の改造方法。
  7. 【請求項7】 面板の左右側部の裏面に主梁を設け、主
    梁間に小梁を掛け渡してその両端部を主梁に接合して成
    る梁構造覆蓋において、 前記面板の前側縁または後側縁の少なくともいずれか一
    方に当該面板と同一幅を有する延長面板の側縁を突き合
    わせ、当該面板と延長面板との突き合わせ部分の下面に
    接合板を接合し、前記主梁の外面側に延長後の面板の長
    さに応じた補強主梁を接合し、延長部分の補強主梁間に
    補強小梁を掛け渡してその両端部を補強主梁に接合する
    ことにより、元の覆蓋よりも前後方向に長尺としたこと
    を特徴とする梁構造覆蓋の改造構造。
  8. 【請求項8】覆蓋は、隣接する覆蓋の面板の側縁を下方
    から支持する支持部を面板の側縁から突出させて設けた
    構造とされており、延長後の面板の長さに応じて、前記
    支持部の前後端側に延長支持部を設けたことを特徴とす
    る請求項7に記載の梁構造覆蓋の改造構造。
  9. 【請求項9】 前記補強主梁が前記主梁よりも下方に突
    出しており、当該補強主梁内面に生じる段部に、主梁、
    小梁及び補強小梁を支承するように補強梁を接合したこ
    とを特徴とする請求項7または8に記載の梁構造覆蓋の
    改造構造。
  10. 【請求項10】 前記覆蓋の前後両端部が同一長さだけ
    延長されて、当該覆蓋の前後方向に対称構造とされるこ
    とを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の
    梁構造覆蓋の改造構造。
  11. 【請求項11】 覆蓋および延長のための追加部材は、
    ガラス繊維強化プラスチック発泡体から成ることを特徴
    とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の梁構造
    覆蓋の改造構造。
  12. 【請求項12】 蓋受け部に架設された梁構造覆蓋を取
    り外し、当該覆蓋の長さを延長するための部材を新たに
    接合して請求項7乃至11のいずれか1項に記載の構造
    とすることにより、元の覆蓋よりも前後方向に長尺とし
    た新たな覆蓋とすることを特徴とする梁構造覆蓋の改造
    方法。
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