JPH10152888A - プレキャスト鉄筋コンクリート部材の接続構造 - Google Patents

プレキャスト鉄筋コンクリート部材の接続構造

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JPH10152888A
JPH10152888A JP31055596A JP31055596A JPH10152888A JP H10152888 A JPH10152888 A JP H10152888A JP 31055596 A JP31055596 A JP 31055596A JP 31055596 A JP31055596 A JP 31055596A JP H10152888 A JPH10152888 A JP H10152888A
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JP
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reinforced concrete
cotter
precast reinforced
precast
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JP31055596A
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Inventor
Kazuo Yagishita
和男 柳下
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Toda Corp
Original Assignee
Toda Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 せん断力及び引張力の双方に対して効果を発
揮できるプレキャスト鉄筋コンクリート部材の接続構造
を提供することである。 【解決手段】 プレキャスト鉄筋コンクリート部材の接
続面に、引張抵抗部を備えたコッタ7を設け、前記プレ
キャスト鉄筋コンクリート部材を接続面が近接するよう
に所定の間隙部5をもってセットし、該間隙部5に繊維
補強モルタル6又繊維補強コンクリート6a等の繊維補
強充填材を打設したことである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプレキャスト鉄筋コ
ンクリート部材の接続構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリート構造物の構築において工期
の短縮化や効率的な構築を図るために、プレキャスト鉄
筋コンクリート部材を使用した工事が多く行われるよう
になっている。例えば、図13に示すようなプレキャス
ト鉄筋コンクリート板20を用いた耐震補強壁21の増
設工事や、プレキャスト鉄筋コンクリート梁22を用い
た建物の構築工事等が多く行われている。
【0003】このような工事において、プレキャスト鉄
筋コンクリート板20及びプレキャスト鉄筋コンクリー
ト梁22の接続面23にはコッタ24が設けられ、前記
接続面23における間隙部25にはグラウト材として無
収縮モルタル26が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記のコッタ
及び無収縮モルタルを用いた接続構造では、コッタがせ
ん断力に対しては効果を発揮するが、引張力に対しては
効果を発揮できないという問題があった。
【0005】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、せん断力及び引張力の双方
に対して効果を発揮できるプレキャスト鉄筋コンクリー
ト部材の接続構造を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めの本発明のプレキャスト鉄筋コンクリート部材の接続
構造は、プレキャスト鉄筋コンクリート部材の接続面に
引張抵抗部を備えたコッタが設けられ、前記プレキャス
ト鉄筋コンクリート部材が、前記接続面を近接するよう
に所定の間隙部をもってセットされ、該間隙部に繊維補
強充填材が打設されたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明のプレキャスト鉄筋
コンクリート部材の接続構造の実施形態を図面に基づい
て詳細に説明する。図1はプレキャスト鉄筋コンクリー
ト板を使用した耐震補強壁の正面図、図2は図1のA−
A線断面図、図3の(1)はコッタの斜視図、同図の
(2)はコッタの断面図、同図の(3)は曲げ力に抵抗
するコッタの断面図、図4〜図7の(1)はコッタの他
の実施形態を示す断面図、同図(2)は同平面図であ
る。
【0008】図1はプレキャスト鉄筋コンクリート部材
の接続構造の第1の実施形態であるプレキャスト鉄筋コ
ンクリート板1(以下PC板という)を使用した耐震補
強壁2を示したものである。
【0009】この耐震補強壁2は、既存建物の柱3及び
梁4で構成されたオープンフレーム内にPC板1が設置
され、該PC板1の上下左右の4つの接続面1a、1b
と、柱3及び梁4の接続面3a、4aとの間隙部5に、
高引張強度及び高靱性の繊維補強充填材としての繊維補
強モルタル6が充填されて形成されている。
【0010】前記PC板1の上下の接続面1aにはコッ
タ7が適宜間隔ごとに設けられるととも、前記接続面1
aと対向する梁の接続面4aにもコッタ7が設けられ、
PC板のコッタ7と対面している。
【0011】これらのコッタ7は対面側が長くて接続面
側が短い蟻形に形成され、接続面側が接着剤8を介して
PC板及び梁の接続面1a、4aに接着されている。こ
のようにコッタ7が蟻形に形成されているため、図3の
(2)に示すように、その側面9が引張抵抗部9aとな
って引張力に対しても効果を発揮する。したがって、図
3の(3)に示すように、耐震補強壁2に対して作用す
る曲げ力も負担することができる。
【0012】図4〜図7はコッタ7の他の実施形態を示
したものであり、図4は引張抵抗部10aとしての頭部
10を備えたコッタ7である。また図5は前記と同様に
引張抵抗部11aとしての鍔部11を備えたコッタであ
り、この鍔部11で引張力に抵抗する。また図6は中空
で、かつ台形のコッタ7であり、前記中空内に繊維補強
モルタル6が充填されることにより、中空内側面12が
引張抵抗部12aとなって引張力に抵抗する。また図7
は前記と同様に中空で、かつ方形のコッタ7であり、前
記中空内に繊維補強モルタル6が充填されることによ
り、中空内上面13が引張抵抗部13aとなって引張力
に抵抗する。また図6及び図7のコッタ7には、空気抜
き孔7aがそれぞれ設けられて、中空内に繊維補強モル
タル6が充填され易いようになっている。
【0013】図8〜図10は耐震補強壁の他の実施形態
を示したものであり、図8はPC板のコッタ7と、梁の
コッタ7との位置をずらしたものであり、PC板1と梁
4との間隙部5に万遍なくコッタ7が配置されるので、
繊維補強モルタル6の充填性を高めることができる。
【0014】また、図9はPC板と梁との接続面1a、
4aだけでなく、柱3との接続面1b、3aにもコッタ
7を設けたものであり、このように上下左右の全ての面
に設けたことにより曲げ強度及びせん断強度がさらに大
きくなる。
【0015】また、図10はPC板1を3つに分割し、
これらの全ての接続面1a、1bにコッタ7を設けたこ
とにより、耐震補強壁2の強度や変形性能を柔軟に変化
させることができる。なお、前記PC板1の分割は3つ
に限らず、2つ又は3つ以上であっても良い。
【0016】また、図11はプレキャスト鉄筋コンクリ
ート部材の接続構造の第2の実施形態であるプレキャス
ト鉄筋コンクリート梁(以下PC梁という)14の接続
構造を示したものであり、接続面14aに蟻形のコッタ
7を対面させて設け、間隙部5に高引張強度及び高靱性
の繊維補強モルタル6が充填されている。
【0017】この接続構造も、前記と同様にせん断力及
び引張力に対して効果を発揮して、曲げ強度及びせん断
強度を大きくすることができる。またコッタ7は前記の
ものに限らず、図4〜図7の形状のものを使用すること
ができ、それぞれを対面させずに位置をずらした状態で
設置することもできる。
【0018】また、図12はプレキャスト鉄筋コンクリ
ート部材の接続構造の第3の実施形態であるPC梁14
とプレキャスト鉄筋コンクリート柱(以下PC柱とい
う)15との接合構造を示したものであり、PC梁の接
続面14a及びPC柱の頂面15aに蟻形のコッタ7が
設けられ、これらの間隙部5に高引張強度及び高靱性の
繊維補強充填材としての繊維補強コンクリート6aが充
填されている。
【0019】この接続構造も、前記と同様にせん断力及
び引張力に対して効果を発揮して曲げ強度及びせん断強
度を大きくすることができる。またコッタ7は前記のも
のに限らず、図4〜図7の形状のものを使用することが
でき、それぞれを対面させずに位置をずらした状態で設
置することもできる。
【0020】
【発明の効果】本発明のプレキャスト鉄筋コンクリート
部材の接続構造は、せん断力及び引張力に対して大きな
効果を発揮することができ、かつ曲げ力も負担すること
ができる。
【0021】対向する接続面同士のコッタの位置がずれ
た状態でプレキャスト鉄筋コンクリート部材をセットし
たことにより、間隙部に万遍なくコッタを配置できるの
で、繊維補強モルタルや繊維補強コンクリート等の繊維
補強充填材の充填性を高めることができる。
【0022】必要なせん断強度及び曲げ強度に応じ、コ
ッタを任意に選択して接続面に接着することができる。
【0023】壁板の分割数や、コッタの数を変えること
により、壁全体の性能を変化させることができる。ま
た、分割を適切に行うことにより、簡単な機械で施工す
ることも可能となり施工効率を良くすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐震補強壁の断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】(1)はコッタの斜視図、(2)は対向するコ
ッタの断面図、(3)は曲げ力に抵抗するコッタの断面
図である。
【図4】(1)は他のコッタの断面図、(2)は同平面
図である。
【図5】(1)は他のコッタの断面図、(2)は同平面
図である。
【図6】(1)は他のコッタの断面図、(2)は同平面
図である。
【図7】(1)は他のコッタの断面図、(2)は同平面
図である。
【図8】他の耐震補強壁の断面図である。
【図9】他の耐震補強壁の断面図である。
【図10】他の耐震補強壁の断面図である。
【図11】(1)はPC梁の接続構造の断面図、(2)
は(1)のB−B線断面図である。
【図12】PC梁とPC柱の接続構造の断面図である。
【図13】(1)は従来の耐震補強壁の断面図、(2)
は従来のPC梁の接続構造の断面図である。
【符号の説明】
1 PC板 1a 上下の接続面 1b 左右の接続面 2 耐震補強壁 3 柱 3a 柱の接続面 4 梁 4a 梁の接続面 5 間隙部 6 繊維補強モルタル 6a 繊維補強コンクリート 7 コッタ 7a 空気抜き孔 8 接着剤 9 側面 10 頭部 11 鍔部 12 中空内側面 13 中空内上面 9a、10a、11a、12a、13a 引張抵抗部 14 PC梁 15 PC柱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04B 2/56 602 E04B 2/56 602L 604 604B 611 611D 621 621A 621Q 622 622B 622Q 632 632B 632C 632Q 641 641Z 651 651A 651L 651M 651N 651W 652 652Q

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレキャスト鉄筋コンクリート部材の接
    続面に引張抵抗部を備えたコッタが設けられ、前記プレ
    キャスト鉄筋コンクリート部材が、前記接続面を近接す
    るように所定の間隙部をもってセットされ、該間隙部に
    繊維補強充填材が打設されたことを特徴とするプレキャ
    スト鉄筋コンクリート部材の接続構造。
  2. 【請求項2】 前記コッタが対面した状態でプレキャス
    ト鉄筋コンクリート部材をセットすることを特徴とする
    請求項1に記載のプレキャスト鉄筋コンクリート部材の
    接続構造。
  3. 【請求項3】 前記コッタの位置がずれた状態でプレキ
    ャスト鉄筋コンクリート部材をセットすることを特徴と
    する請求項1に記載のプレキャスト鉄筋コンクリート部
    材の接続構造。
  4. 【請求項4】 前記繊維補強充填材は繊維補強モルタル
    であることを特徴とする請求項1、2、3に記載のプレ
    キャスト鉄筋コンクリート部材の接続構造。
  5. 【請求項5】 前記繊維補強充填材は繊維補強コンクリ
    ートであることを特徴とする請求項1、2、3に記載の
    プレキャスト鉄筋コンクリート部材の接続構造。
JP31055596A 1996-11-21 1996-11-21 プレキャスト鉄筋コンクリート部材の接続構造 Pending JPH10152888A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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