JP2002002293A - 車両の開閉体制御装置 - Google Patents

車両の開閉体制御装置

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JP2002002293A
JP2002002293A JP2000192087A JP2000192087A JP2002002293A JP 2002002293 A JP2002002293 A JP 2002002293A JP 2000192087 A JP2000192087 A JP 2000192087A JP 2000192087 A JP2000192087 A JP 2000192087A JP 2002002293 A JP2002002293 A JP 2002002293A
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Manabu Sakai
学 酒井
Masashi Sawayanagi
正志 沢柳
Kenichi Sakanoue
賢一 坂之上
Shusaku Butani
周作 部谷
Minoru Tatemoto
實 竪本
Shigetaka Shimizu
茂孝 清水
Katsunori Ito
克憲 伊藤
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Omron Corp
Mitsubishi Motors Corp
Webasto Japan Co Ltd
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Omron Corp
Mitsubishi Motors Corp
Webasto Japan Co Ltd
Omron Tateisi Electronics Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両のサンルーフなどの開閉体を制御する開
閉体制御装置において、車両エンジン等の始動時に制御
回路22のリセットが発生する場合でも、絶対位置記憶
データを適正に記憶保持する。 【解決手段】 制御回路22が、開閉体駆動用のモータ
1の作動中に、イグニションスイッチ等の作動状態に基
づいて車両エンジン等の始動時であるか否か判断し(ス
テップS2,S3)、始動時であると判断したことを条
件として、強制的にモータ1を停止させて絶対位置学習
処理(ステップS6,S7)を実行する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のサンルーフ
などの開閉体を制御する開閉体制御装置に係り、車両エ
ンジン等の始動時の電圧降下によって制御回路のリセッ
ト等(機能停止)が発生する場合でも、絶対位置記憶デ
ータを適正に記憶保持できる開閉体制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、モータで駆動される車両の開閉
体(サンルーフやウインドウなど)の制御方式として
は、ワンタッチで全閉又は全開までの動作を実現するオ
ート機能や、自動反転機能(挟み込み防止機能)等を実
現する電子制御が主流になっている。このため、前記開
閉体の駆動源であるモータに適宜電源供給してその動作
を制御する制御装置としては、リレー等よりなるモータ
駆動回路による駆動方式を採用し、マイクロコンピュー
タ(以下、マイコンという)を含む制御回路を備えたも
のが一般的になっている。そして、上記自動反転機能等
を良好に実現するため、前記制御回路には、モータが作
動後停止したとき(即ち、例えばサンルーフが作動後停
止したとき)に、例えばモータの作動量を検出するパル
ス発生器の出力からモータの絶対的動作位置(即ち、サ
ンルーフ等の絶対的動作位置)を判定し不揮発性メモリ
に更新記憶する処理(本明細書では、絶対位置学習処理
という)を実行する機能が設けられる。
【0003】というのは、例えば上記自動反転機能を良
好に実現するためには、後述するような挟み込み判定の
しきい値の学習処理が必要であり、そのためには、開閉
体又はモータの絶対的動作位置を常に監視し、その情報
を電源オフ時も記憶保持する必要があるからである。即
ち、自動反転機能は、例えばオート機能による開閉体の
閉方向への作動中に、人の身体の一部や荷物などが開閉
体に挟まれることに対する危険回避や故障回避のために
設けられるもので、開閉体又はモータの作動速度やモー
タの負荷トルク(モータ電流値)などが所定のしきい値
を越えると(或いは、下回ると)、身体などの開閉体へ
の挟み込みが発生したと判定して、強制的に閉動作を停
止して開閉体を所定量開方向へ反転させる制御機能であ
る。そして、安全性向上の観点からは、できるだけ上記
しきい値を挟み込み荷重の小さい方向に設定して、挟み
込み判定が軽い荷重で敏感になされるようにする必要が
ある。しかし、閉動作中のモータの負荷トルクなどは、
製品毎にばらつきがあるとともに、周囲温度や経年変化
等の状況や開閉体の作動位置によってもばらついたり変
動したりする。このため、上記挟み込み判定のしきい値
を一律に軽い荷重に相当する値に設定すると、上記ばら
つきや変動による荷重の変化によって、実際には挟み込
みが生じていないのに挟み込みが発生したと誤判定する
場合が生じ易くなる。そこで、前記しきい値を、開閉体
又はモータの絶対的動作位置毎に適宜学習し微調整して
更新設定するようにし、このように絶対的動作位置毎に
適宜修正され更新設定された最適なしきい値に基づいて
前記挟み込み判定を常に実行することが行われており、
そのためには、開閉体又はモータの絶対的動作位置を常
に正確に把握する必要があるのである。ところで、前記
絶対位置学習処理(パルス発生器の出力をカウントする
処理を除く)は、モータの動作(即ち、開閉体の動作)
が停止しているときに行う必要がある。というのは、不
揮発性メモリへの書き込みには、通常10msec程度
の時間が必要であるため、刻々変化するモータの作動中
に、リアルタイムで最新の絶対的動作位置を十分に細か
いサンプリング間隔で読み取って記憶することは、不可
能だからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
車両における開閉体制御装置では、モータ作動中に車両
エンジン等が始動操作(クランキング)された場合に、
始動操作時の電圧降下により制御回路がリセットされる
と、モータが作動中であるにもかかわらず制御回路が機
能停止するため、上記絶対位置学習処理が実行不能とな
り、不揮発性メモリに記憶されている絶対位置のデータ
はその後(リセット解除後)に適正なデータとして挟み
込み判定等に使用できないものとなり、リセット解除後
に通常の動作を再開できず、例えばフェールモードで動
作再開するといった特殊な制御を行わなければならない
という問題があった。なお、ここでいうフェールモード
とは、通常のオート機能(特に閉動作についてのオート
機能)を無効とし、オート機能による動作が操作部で指
令された場合には、例えば僅かな量だけ指令方向にモー
タを作動させて停止させる寸動動作を実行させる動作モ
ードであり、例えば全閉位置又は全開位置(或いは、リ
ミットスイッチなどの位置センサが設けられた位置)に
おいて適正な絶対位置が新たに学習されるまで継続され
るものである。このようなモードは、一時的にしろオー
ト機能の利便性が享受できない状態になり、また発生頻
度によっては、車両ユーザが故障と誤判断しかねないた
め、なるべく発生しないようにすることが好ましい。
【0005】しかしながら、特にエンジン圧縮比の高い
ディーゼルエンジン車のように、始動操作時に車両バッ
テリーから大電流を流す必要がある車両では、車両バッ
テリーの消耗状態によっては、始動操作時に大きな電圧
降下(電源電圧の降下)が往々にして発生し、制御回路
がリセットされる。このため、例えばバッテリーの弱っ
た状態のディーゼルエンジン車の運転者が、夏期に昇温
した車中に乗り込んで車を発進させようとする場合など
に、暑さを避けようとしてオート機能によるウインドウ
等の全開動作を指令操作した直後に、エンジン始動操作
(クランキング)を実行した場合などには、ウインドウ
等の作動中に前記制御回路のリセットが発生し、その後
前記フェールモードが実行される可能性が高い。そこで
本発明は、車両のサンルーフなどの開閉体を制御する開
閉体制御装置であって、車両エンジン等の始動時に制御
手段の機能停止が発生する場合でも、絶対位置記憶デー
タを適正に記憶保持できる開閉体制御装置を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明による開閉体制
御装置は、車両における開閉体の駆動源であるモータに
対して、正逆何れかの方向で電源供給可能なモータ駆動
回路と、前記開閉体の動作を指令するための操作部の作
動状態に応じて、前記モータ駆動回路を制御して前記モ
ータを何れかの方向に作動させ或いは何れかの位置で停
止させるとともに、前記モータが作動後停止したときに
は、前記開閉体又はモータの作動量及び作動方向から前
記開閉体又はモータの絶対的動作位置を判定し更新記憶
する絶対位置学習処理を実行する制御手段とを備えた車
両の開閉体制御装置であって、前記制御手段が、前記モ
ータの作動中に、車両の始動操作手段の作動状態に基づ
いて車両駆動源が始動時であるか否か判断し、始動時で
あると判断したことを条件として、強制的に前記モータ
を停止させて前記絶対位置学習処理を実行するものであ
る。
【0007】この発明によれば、モータ作動中に車両駆
動源の始動操作がなされることに基づいて、強制的にモ
ータが停止制御されて絶対位置学習処理が実行される。
このため、車両駆動源の始動操作時の電圧降下によって
制御手段が機能停止する場合(例えば、マイコンがリセ
ットにより機能停止する場合)には、その直前にモータ
が必ず停止してその停止した絶対位置のデータが更新記
憶されるため、電圧復帰後(制御手段の機能回復後)に
はその絶対位置の記憶データに基づいて、モータ制御を
即座に通常状態で再開できる(前述したフェールモード
のような特別な状態で制御を再開する必要はない)。即
ち、始動操作時の電圧降下に起因する制御手段の機能停
止が、モータ作動中に起こった場合に、絶対位置学習処
理のデータが適正なものとして使えなくなる不具合が回
避され、この不具合に起因する前述したような不利益が
解消される。なお、モータ作動中に車両駆動源が始動操
作されて上記モータの強制停止が実行された場合には、
ユーザの意図する開閉体の動作が途中で停止してしまう
ことになるが、制御手段が機能停止しなければ、始動操
作後に即座に中断されたモータの動作を再開させること
は可能であり、この場合には、ユーザの意図に反した開
閉体の動作停止はごく短時間の一時的なもの(全体とし
てそれ程違和感のない動き)となる。
【0008】なお、本発明における「モータ」とは、電
力によって2方向に機械的な駆動力を出力するアクチュ
エータであって、必ずしも回転型モータに限られず、例
えばリニアモータであってもよいことはいうまでもな
い。また、「モータ駆動回路」は、モータコイルの各端
子をそれぞれ電源の正極側又は負極側(グランド側)に
接続可能な二組のスイッチング手段(リレーやトランジ
スタ)によって構成できる。また、「制御手段」は、マ
イコンを含む制御回路によって構成できる。また、絶対
的動作位置を更新記憶するメモリは、制御手段の電源が
オフ状態(電源電圧が規定の動作電圧以下の状態)とな
っていても、データを記憶保持可能なメモリとする必要
があるが、例えば制御手段を構成するマイコン等とは別
個の不揮発性メモリ(EEPROMなど)によって構成
できる。また、「車両の始動操作手段」は、一般的には
キー操作されるイグニションスイッチであるが、これに
限られない。例えば近年では、ユーザの携帯する携帯機
と車載機との間の無線通信による認証コードの照合確認
に基づいて車両のエンジン等の始動が許可された状態と
し、この状態でユーザが例えば運転席パネルの単なる押
ボタンを押圧操作するとエンジン等が始動するシステム
(機械的な鍵を使用しない、いわゆるイモビライザなど
と称されるもの)の実用化が検討されているが、このよ
うなものも含まれる。また、ユーザの携帯する携帯機と
車載機との間の無線通信による遠隔操作で、車両から離
れた位置からユーザが車両のエンジンを始動操作するよ
うな方式のものも含まれる。また、「車両駆動源」は、
車両を走行させるための駆動源であり、一般的にはエン
ジン(内燃機関)であるが、電気自動車の場合のモータ
や、或いはモータと内燃機関を組み合わせたハイブリッ
ドエンジンなども含まれる。また、「強制的に前記モー
タを停止させ」とは、「操作部の作動状態や開閉体の作
動状態に無関係に開閉体駆動用のモータを停止させ」と
いう意味である。なお、「開閉体」は、車両のウインド
ウのみならず、サンルーフであってもよい。即ち、本発
明は、例えば車両のパワーウインドウの制御装置に適用
することもできるし、サンルーフの制御装置に適用する
こともできる。
【0009】また、この発明の好ましい態様としては、
前記制御手段が、車両駆動源が始動時であると判断し、
さらに電源電圧の設定値以下への降下を判断したこと条
件として、強制的に前記モータを停止させて前記絶対位
置学習処理を実行する構成でもよい。このような構成で
あると、上記設定値を制御手段が機能停止する規定動作
電圧の近傍に設定することにより、制御手段の機能停止
を引き起こす電圧降下がほぼ確実に起きるときのみ、強
制的なモータ停止による前記絶対位置学習処理が実行さ
れるようになる。このため、始動操作時に一律に強制的
なモータ停止による前記絶対位置学習処理が実行される
場合の弊害を、必要最小限に抑制できる利点が得られ
る。というのは、始動操作時に制御手段が機能停止する
ような電圧降下が発生するのは、全体からみれば限られ
た条件が成立している場合(ディーゼルエンジンであ
り、しかもバッテリーが消耗している場合など)であ
り、毎回発生するわけでは当然ない。このため、始動操
作時に一律に強制的なモータ停止による前記絶対位置学
習処理が実行される場合には、実際には制御手段が機能
停止しないのに、作動中のモータを強制停止させてしま
い、一時的であったとしても、ユーザが意図した開閉体
の動作を不必要に強制停止させるケースが生じる恐れが
ある。また、始動操作時であるかどうかの判定が誤って
なされた場合にも、即座に作動中の開閉体が強制停止さ
れてしまうという弊害もある。しかし上記構成である
と、始動操作時であることを判断した上で、さらに電源
電圧の降下を読み取り、これが制御手段の機能停止が生
じる可能性が高いものである場合にのみ、強制的なモー
タ停止による前記絶対位置学習処理が実行されるので、
ユーザが意図した開閉体の動作が不必要に強制停止され
るケースはほとんど生じなくなる。
【0010】また、この発明のさらに好ましい態様とし
ては、前記制御手段が、電源電圧の設定値以下への降下
の判断のための電源電圧の読み取りを、車両駆動源が始
動時であると判断した時点から所定の遅延時間経過後に
実行する構成としてもよい。このようにすると、制御手
段の機能停止に影響のない始動直後の瞬間的かつ大きな
電圧降下が無視され、このような瞬間的な電圧降下を読
み取って、強制的なモータ停止による前記絶対位置学習
処理が実行されることが回避される。このため、ユーザ
が意図した開閉体の動作が不必要に強制停止される可能
性がさらに少なくなる利点がある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本例の開閉体制御装置
(車両のサンルーフの制御装置)の主要回路構成示す図
である。なお、装置の外観や操作部の機械的構造などは
図示省略している。本制御装置は、図1(a)に示すよ
うに、大きく分けて、操作スイッチ部10と制御ユニッ
ト20とよりなる。図1(a)において、符号1は、モ
ータ(サンルーフ駆動用モータ)であり、符号2は、こ
のモータ1に連動して作動してパルス信号を出力するパ
ルス発生器(モータの作動量検出手段)である。また、
符号3は電源(車両のバッテリー)を示し、符号4はイ
グニションスイッチの接点部を示している。なお、操作
スイッチ部10を含むスイッチモジュールと制御ユニッ
ト20は、一体のユニットとして設けられていてもよ
い。また以下では、便宜上、サンルーフを開動させるモ
ータ1の作動方向を正転方向といい、サンルーフを閉動
させるモータ1の作動方向を逆転方向という。
【0012】操作スイッチ部10は、図示省略した操作
部を含むスイッチモジュール内の回路部分であり、操作
部の操作に応じて作動するスイッチ接点SW1,SW
2,SW3を備える。なお、スイッチ接点SW3は、ス
イッチ接点SW1,SW2と同様の構成であるため、図
示省略している。なお、上記スイッチモジュールは、上
記操作部として、車両の運転者などがサンルーフを操作
するために押したり引いたり或いは倒したりする部分を
有し、この部分(即ち、操作部)が一方向に操作される
と、スイッチ接点SW1がオンとなり、他方向に操作さ
れると、スイッチ接点SW2がオンする。また後述する
ように、操作部が一方向又は他方向に規定量以上操作さ
れるとスイッチ接点SW3がオンする機構になってい
る。また、スイッチ接点SW1,SW2は、この場合図
1(a)に示すように、コモン端子(以下、C端子とい
う。)とノルマルオープン端子(以下、N.O端子とい
う。)を有し、C端子がグランドに接続され、N.O端
子が制御ユニット20(詳細には後述する制御回路22
の入力端子)に接続されるとともに、図示省略した抵抗
を介して電源ラインLB1(電源3の正極につながる回
路ライン)に接続されている。即ち、スイッチ接点SW
1,SW2がオンすると、対応する制御回路22の入力
端子の電圧がHレベル(高電位)からLレベル(低電
位)に変化するアクティブローの信号が制御回路22に
入力される。なお、スイッチ接点SW3の構成も、同様
である。
【0013】ここで、スイッチ接点SW1は、操作部が
モータの正転方向の作動を指令する方向(以下、オープ
ン方向という)に操作されると、そのC端子とN.O端
子が接続された作動状態(オン状態)となるもの(即
ち、サンルーフの開動操作のためのオープンスイッチ)
である。また、スイッチ接点SW2は、操作部がモータ
の逆転方向の作動を指令する方向(以下、クローズ方向
という)に操作されると、同期して動作して、そのC端
子とN.O端子が接続された作動状態となるもの(即
ち、サンルーフの閉動操作のためのクローズスイッチ)
である。また、スイッチ接点SW3は、操作部がオープ
ン方向又はクローズ方向に、例えば規定量以上操作され
ることで、そのC端子とN.O端子が接続されたオン状
態となるスイッチ接点(即ち、オート機能によるサンル
ーフの全開動作又は全閉動作のためのオートスイッチ)
である。
【0014】次に、イグニションスイッチの接点部4
は、図1(a)に示すように、接点IG1,IG2を備
える。接点IG1,IG2は、この場合、C端子とN.
O端子を有し、C端子が電源ラインLB1に接続され、
N.O端子が制御ユニット20(詳細には後述する制御
回路22の入力端子)に接続されるとともに、図示省略
した抵抗を介してグランドに接続されている。即ち、接
点IG1,IG2がオンすると、対応する制御回路2の
入力端子の電圧がLレベル(低電位)からHレベル(高
電位)に変化するアクティブハイの信号が制御回路22
に入力される。また、イグニションスイッチのキー操作
位置(OFF,ON,START)と、接点IG1,I
G2の作動状態との関係は、次のようになっている。即
ち、車両のエンジン等を停止させる際のキー操作位置
(OFF)では、接点IG1,IG2がいずれもオフと
なり、車両のエンジン等を稼働状態に維持する際のキー
操作位置(ON)では、接点IG1,IG2がいずれも
オンとなり、車両のエンジンを始動させる際のキー操作
位置(START)では、接点IG1のみがオン状態を
維持する(IG2はオフとなる)。
【0015】次に、制御ユニット20は、モータ1を駆
動するための駆動回路21と、この駆動回路21を制御
する制御回路22と、例えばEEPROMよりなる不揮
発性メモリ23と、電源3の出力を制御回路22用の電
源電圧に変換するとともに安定化させる電源回路24
と、モータ電流検出用の抵抗値の低いシャント抵抗25
と、このシャント抵抗25における電圧降下分を演算増
幅してモータ電流検出値(アナログ値)として制御回路
22に出力する電流検出回路26などを備える。まず、
駆動回路21は、モータ1に電源供給してモータ1をそ
れぞれ正転方向又は逆転方向に駆動するための二つのリ
レー(図示省略)と、これらリレーをそれぞれ駆動する
ためのスイッチング素子(図示省略)よりなる。ここ
で、各リレーは、励磁用のリレーコイルと、例えばC端
子,N.O端子及びノルマルクローズド端子(以下、
N.C端子という。)を有する接点部とよりなり、リレ
ーコイルの通電(即ち、励磁)が行われていない非作動
状態ではC端子とN.C端子が接続された状態となり、
リレーコイルの通電が行われた作動状態ではC端子と
N.O端子が接続された状態となる。また、各リレーの
N.O端子は、電源ラインLB2に接続され、N.C端
子は、グランドラインLGに接続され、C端子は、モー
タ1のコイルの両端子のうちのいずれかに接続されてい
る。なおこの場合、前記シャント抵抗25は、各リレー
のN.C端子が接続されたグランドラインLG上に接続
されている。また、前記スイッチング素子は、各リレー
コイルの図示省略した通電ライン(電源正極側又はグラ
ンド側)にそれぞれ設けられ、制御回路22によって駆
動制御される例えばトランジスタである。
【0016】また、制御回路22は、マイコンを含む回
路であり、電源3の出力電圧(+B電圧)を読み取るた
めのA/D入力端子AD1と、モータ電流検出値(電流
検出回路26のアナログ出力)を読み取るためのA/D
入力端子AD2とを備え、電源回路24から供給される
電源(この場合、5V)によって動作する。なお、図1
(b)に示すように、この制御回路22のマイコンを構
成するCPU22aの電源端子(VDD)には、電源電圧
(電源回路24の出力電圧)が供給され、この電源電圧
が規定電圧を下回ると、リセット回路22bがCPU2
2aのリセット端子(Reset)への入力信号をアクティ
ブとする(即ち、CPU22aをリセットして制御回路
22を機能停止させる)構成となっている。また、上記
電源電圧が規定電圧以上になると、リセット回路22b
がCPU22aのリセット端子(Reset)への入力信号
を非アクティブとして、CPU22aのリセット状態を
解除する(即ち、CPU22aを初期化状態から起動さ
せて制御回路22を機能復帰させる)構成となってい
る。そして、上記CPU22aよりなる制御回路22
は、起動状態において、図示省略した内蔵のROM等に
記憶されたプログラムに従って動作して、以下のような
制御処理を行うものである。
【0017】まず基本的な制御処理としては、前記スイ
ッチ接点部10の各N.O端子の端子電圧を読み込み、
操作部が何れかの向きに操作されたか否かの判定(以
下、操作判定という。)を行い、その判定結果に応じて
所定の前記リレーコイルの通電制御(即ち、モータ1の
正転又は逆転の駆動制御)を実行する。即ち、スイッチ
接点SW1〜SW3のN.O端子の端子電圧の大きさを
常時周期的に読み込み、例えばスイッチ接点SW1の端
子電圧のみがしきい値を下回りLレベルになると、モー
タ1の正転(サンルーフの開動作)を指令する操作入力
があったと判定し、駆動回路21の一方のスイッチング
素子をオンする駆動信号を出力する。そして、一方のス
イッチング素子がオンすると、一方のリレーが作動し
て、そのリレーのC端子とN.O端子を介して、モータ
コイルの両端子のうちの一方だけが電源ラインLB2に
接続されて、モータ1が正転する(サンルーフが開動す
る)。また同様に、スイッチ接点SW2の端子電圧のみ
がしきい値を下回りLレベルになると、モータ1を逆転
させる(サンルーフを閉動させる)制御が実行される。
なおこの場合、スイッチ接点SW1又はSW2の端子電
圧がその後しきい値以上になると(即ち、操作部の操作
入力がなくなると)、この通電制御は瞬時に停止され、
サンルーフの開動又は閉動が即座に停止する。
【0018】また、例えばスイッチ接点SW1及びSW
3のN.O端子の端子電圧がいずれもしきい値を下回る
と、サンルーフの自動全開動作を指令する操作入力があ
ったと判定し、駆動回路21の一方のスイッチング素子
を作動させる駆動信号のみを出力して一方のリレーコイ
ルのみを通電制御する処理を、サンルーフが完全に開い
たと判定されるまで継続する。これにより、サンルーフ
が完全に開くまで(全開状態になるまで)、モータ1が
正転してサンルーフが開動する。また同様に、スイッチ
接点SW2及びSW3のN.O端子の端子電圧がいずれ
もしきい値を下回ると、サンルーフの自動全閉動作を指
令する操作入力があったと判定し、サンルーフが完全に
閉じるまで(全閉状態になるまで)、モータ1を逆転さ
せる制御を実行する。なお、サンルーフが完全に閉じた
ことの判定や、完全に開いたことの判定は、この場合、
例えばパルス発生器2のパルス信号が停止したことに基
づいて制御回路22が実行する。
【0019】また、制御回路22は、前述した挟み込み
防止のための自動反転動作を実現する制御機能(詳細な
説明を省略する)を備えるとともに、この自動反転機能
を良好に実現するために、モータ1の絶対的動作位置を
適宜学習する学習機能を有する。即ち制御回路22は、
操作部の作動状態に応じて前述したようにモータ1を作
動させて停止させた時には、前述した絶対位置学習処理
を毎回実行する構成となっている。なお、絶対位置学習
処理は、この場合パルス発生器2の出力からモータ1の
絶対的動作位置を判定し不揮発性メモリ23に更新記憶
する処理であり、具体的には次のような原理で可能であ
る。即ち、モータ1が作動して停止するまでのモータ1
の作動量(相対位置変化)は、パルス発生器2の出力
(パルス信号)をカウントすることにより制御回路22
が演算でき、またその作動方向は制御回路22自身が把
握している。また、モータ1が作動する直前の絶対位置
は、不揮発性メモリ23に記憶されているため、この直
前の絶対位置のデータに対して、前記作動量のデータを
加算又は減算することによって、新たな停止位置の絶対
位置データが算出でき、こうして算出した絶対位置デー
タを逐次不揮発性メモリ23の所定アドレスに更新記憶
するようにすれば、常にモータ1の最新の停止位置の適
正な絶対位置情報が記憶保持できる。なお、不揮発性メ
モリ23に新たな絶対位置データを更新記憶する際に
は、以前の絶対位置データを必ずしも記憶情報として消
去する必要はなく、例えば最新の絶対位置データ用の所
定アドレス以外のアドレスに、過去に経由した位置デー
タとして一定期間記憶保持しておく構成でもよい。
【0020】なおこの場合、好ましくは製品出荷時(或
いはユーザへの納品時)などの初期状態において、不揮
発性メモリ23に絶対位置データの初期値が適正に設定
されている必要があるが、この設定は、メーカの工場
(或いは、車両のディラー)等における専門の作業者等
が、モータ1(或いはサンルーフ)の絶対位置データを
計測器を使用して計測して、制御回路22に接続可能な
端末装置などを使用して予め入力設定しておくようにし
てもよいが、本形態例の場合には、制御回路22が後述
するような機能を備えているので、ディラーの営業マン
或いはユーザ自身でも通常のサンルーフ操作を行うこと
で自動設定することができる。
【0021】即ち、不揮発性メモリ23に適正な絶対位
置データが登録されていない状態で、制御回路22が起
動すると、この場合制御回路22は、前述したフェール
モードで立ち上がるようになっている。このフェールモ
ードは、前述したように、通常のオート機能(特に閉動
作についてのオート機能)を無効とし、オート機能によ
る動作が操作部で指令された場合(即ち、前述のスイッ
チ接点SW3がオン状態になった場合)には、例えば僅
かな量だけ指令方向にモータ1を作動させて停止させる
寸動動作を実行させる動作モードであり、全閉位置又は
全開位置において適正な絶対位置が新たに学習されるま
で継続されるものである。なお、この場合には、リミッ
トスイッチなどの絶対的な位置センサを備えない構成で
あるため、全閉位置又は全開位置になったことの判定
は、前述したようにモータ1を何れかの方向に駆動して
いるにもかかわらずパルス発生機2の出力変化が停止し
たことに基づいて判断される。そして、上記フェールモ
ードにおいて、全閉位置又は全開位置であると判定され
た場合には、制御回路22が、その全閉位置又は全開位
置に相当する絶対位置データをその時点で不揮発性メモ
リ23に登録する処理(即ち、絶対位置の初期値学習処
理)を実行し、その後フェールモードを解除して通常状
態に戻る構成となっている。このような構成であるた
め、不揮発性メモリ23に適正なデータが登録されてい
ない状態であっても、例えばユーザが操作部を操作して
例えばオート機能以外の動作(マニュアル動作)でサン
ルーフを作動させて、全閉又は全開位置までサンルーフ
を一旦動作させれば、その時点で適正な絶対位置データ
が学習され、その後は通常の動作(オート機能や自動反
転機能含む)が可能となる。
【0022】そして、制御回路22は、前述した不具合
(エンジン等の始動時の電圧降下に起因して、モータ作
動中に制御回路22がリセットされて、不揮発性メモリ
23のデータが適正でなくなる不具合)を解消すべく、
図3に示す処理(ステップS1〜S7)を、例えばメイ
ンルーチンに対するサブルーチンとして周期的に実行す
る機能を有する。以下、この処理内容について詳細に説
明する。まず、ステップS1では、モータ1が作動中か
否か(即ち、モータ1を何れかの方向に駆動制御してい
る状態か否か、或いはパルス発生器2の出力が変化して
いるか否か)判定し、モータ1が作動中であると判定し
た場合にはステップS2に進み、そうでない場合には一
連の処理(1シーケンス)を終了する。次に、ステップ
S2では、イグニションスイッチの接点IG1がオン状
態となっているか否か(即ちこの場合、IG1のN.O
端子の電圧がしきい値を越えたHレベルにあるか否か)
判定し、オン状態であればステップS3に進み、そうで
ない場合には一連の処理を終了する。次いで、ステップ
S3では、イグニションスイッチの接点IG2がオフ状
態となっているか否か(即ちこの場合、IG2のN.O
端子の電圧がしきい値以下のLレベルにあるか否か)判
定し、オフ状態であればステップS4に進み、そうでな
い場合には一連の処理を終了する。
【0023】そして、ステップS4では、クランキング
開始待ちタイマの計時動作を開始し、このタイマがタイ
マアップするまで待機して、その後ステップS5に進
む。なお、このクランキング開始待ちタイマは、接点I
G1がオンで接点IG2がオフの状態になった後に実際
にクランキングが開始されるまでのタイムラグに対応
し、また、制御回路22のリセット発生に影響を及ぼさ
ない始動操作(クランキング)開始直後の瞬間的な電圧
降下を無視するために、ステップS3の判定からステッ
プS5の処理が実行されるまでの間に所定の遅延時間T
(例えば、10msec〜100msec)を設けるた
めのものである。次に、ステップS5では、A/D入力
端子AD1を介して+B電圧(通常は、例えば12V程
度)の最新値を読み取り、これが設定値(例えば、10
V程度)以下か否か判定する。即ち、制御回路22の電
源電圧(正常時は、5V)が制御回路22のリセット発
生電圧(例えば、3V)を下回るような、電源電圧の降
下が発生しそうか否かを判定する。そして、+B電圧が
設定値以下である場合(制御回路22のリセットを発生
させる電圧降下が発生する可能性が高い場合)には、ス
テップS6に進み、そうでない場合には一連の処理を終
了する。そして、ステップS6では、モータ1の作動状
態や操作部の操作状態に無関係に、モータ1の駆動制御
を強制的に停止する(即ち、駆動回路21の各リレーを
オフ状態として、モータコイルの両端子を何れもグラン
ドに接続させる)。次いで、ステップS7では、その時
点で不揮発性メモリ23に登録されている絶対位置デー
タと、それまでのパルス発生器2の出力のカウント値と
から、モータ1を強制停止させた状態での絶対位置デー
タを算出し、この算出結果(最新の適正な絶対位置デー
タ)を不揮発性メモリ23に更新記憶する。なお、ステ
ップS6,S7は、電圧降下によって制御回路22がリ
セットされ機能停止する前に必ず実行されるように、制
御回路22のCPU22aのリセットのタイミング等を
設定しておくべきである。
【0024】以上説明した図3の処理によると、例えば
図2(a)に示すように、イグニションスイッチがOF
F位置に操作され、接点IG1及びIG2がオフ状態と
なった場合には、ステップS2の判定が否定的になり、
実質的にはなにも制御動作がなされない。また、イグニ
ションスイッチがON位置に操作され、接点IG1及び
IG2がオン状態となっている場合には、ステップS3
の判定が否定的になり、やはり実質的な制御動作はなさ
れない。しかし、イグニションスイッチがSTART位
置に操作され、図2(b),(c)に示すように、接点
IG2のみがオフ状態となった場合には、ステップS2
及びS3の判定が肯定的になり、ステップS4の遅延時
間Tを経てステップS5が実行され、このステップS5
の判定が肯定的な場合には、ステップS6,S7が実行
される。即ち、図2(b)に示すように、遅延時間Tを
経た時点の電源電圧(+B電圧)が設定値を越えている
と、モータ1を強制停止させてその状態の絶対位置を学
習する処理(ステップS6,S7)を実行しない。一
方、図2(c)に示すように、遅延時間Tを経た時点の
電源電圧(+B電圧)が設定値以下であると、モータ1
を強制停止させて絶対位置を学習する処理を実行する。
【0025】以上説明した本例の開閉体制御装置では、
モータ1が作動中に車両駆動源の始動操作がなされるこ
とに基づいて、強制的にモータ1が停止制御されて絶対
位置学習処理が実行される。このため、車両駆動源の始
動操作時の電圧降下によって制御回路22がリセットさ
れて機能停止する場合には、その直前にモータ1が必ず
停止してその停止した絶対位置のデータが不揮発性メモ
リ23に更新記憶されるため、電圧復帰後にはその絶対
位置の記憶データに基づいて、モータ1の制御を即座に
通常状態で再開できる(前述したフェールモードのよう
な特別な状態で制御を再開する必要はない)。即ち、始
動操作時の電圧降下に起因する制御手段の機能停止が、
モータ1の作動中に起こった場合に、絶対位置学習処理
のデータが適正なものとして使えなくなる不具合が回避
され、この不具合に起因する前述したような不利益が解
消される。なお、モータ作動中に車両駆動源が始動操作
されて上記モータ1の強制停止が実行された場合には、
ユーザの意図するサンルーフの動作が途中で停止してし
まうことになるが、制御回路22がリセットされていな
ければ、始動操作後(エンジン始動後)に即座に中断さ
れたモータ1の動作を再開させることは可能であり、こ
の場合には、ユーザの意図に反したサンルーフの動作停
止はごく短時間の一時的なもの(全体としてそれ程違和
感のない動き)となる。
【0026】しかも、本形態例の制御装置では、制御回
路22が、始動時であると判断し(前記ステップS2,
S3参照)、さらに電源電圧の前記設定値以下への降下
を判断したこと条件として(前記ステップS5参照)、
強制的にモータ1を停止させて絶対位置学習処理を実行
する構成となっている。このため、制御回路22のリセ
ットを引き起こす電圧降下がほぼ確実に起きるときの
み、強制的なモータ停止による絶対位置学習処理(前記
ステップS6,S7)が実行されるようになる。このた
め、始動操作時に一律にステップS6,S7が実行され
る場合の弊害を、必要最小限に抑制できる利点が得られ
る。というのは、始動操作時に制御回路22が機能停止
するような電圧降下が発生するのは、全体からみれば限
られた条件が成立している場合(ディーゼルエンジンで
あり、しかもバッテリーが消耗している場合など)であ
り、毎回発生するわけでは当然ない。このため、前記ス
テップS2,S3の条件判定のみで一律にステップS
6,S7が実行される場合(例えばステップS4,S5
が削除された構成の場合)には、実際には制御回路22
がリセットされないのに、作動中のモータ1を強制停止
させてしまい、一時的であったとしても、ユーザが意図
したサンルーフの動作を不必要に強制停止させるケース
が生じる恐れがある。また、始動操作時であるかどうか
の判定が誤ってなされた場合にも、即座に作動中のサン
ルーフが強制停止されてしまうという弊害もある。つま
り、例えばイグニションスイッチがOFF位置に操作さ
れたときに、図2(a)に示すように完全に同時に接点
IG1,IG2がオフ状態となる構成は実現困難であ
り、実際には僅かなずれがある。このため、例えばイグ
ニションスイッチがOFF位置に操作されたときに、一
瞬ではあるが、接点IG2のみが先にオフ状態となる場
合があり、タイミングによってはステップS2,S3の
判定が何れも肯定的となり、ステップS6,S7が実行
されてしまう恐れがあるのである。しかし上記構成であ
ると、ステップS2,S3で始動操作時であることを判
断した上で、さらにステップS5で電源電圧の降下を読
み取り、これが制御回路22のリセットが生じる可能性
が高いものである場合にのみ、ステップS6,S7が実
行されるので、ユーザが意図したサンルーフの動作が不
必要に強制停止されるケースはほとんど生じなくなる。
【0027】また本形態例では、制御回路22が、電源
電圧の設定値以下への降下の判断のための電源電圧の読
み取り(即ち、ステップS5の処理)を、ステップS
2,S3の判定が肯定的になった時点(始動操作時と判
断した時点)から所定の遅延時間T経過後に実行する構
成としている(前記ステップS4参照)。このため、図
2(b)に示すように、始動操作直後の瞬間的かつ大き
な電源電圧降下が無視され、このような瞬間的な電源電
圧降下を読み取って、ステップS6,S7(強制的なモ
ータ停止による絶対位置学習処理)が実行されることが
回避される。このため、ユーザが意図したサンルーフの
動作が不必要に強制停止される可能性がさらに少なくな
る利点がある。なお、図2(b)に示すような始動操作
直後の瞬間的かつ大きな電源電圧降下は、例えば電源回
路24内の電源安定化用のコンデンサ(図示省略)等の
機能によって吸収されるため、制御回路22のリセット
発生には影響がない。またなお、制御回路22のリセッ
トが発生しそうな状況の判断は、電源電圧を常に監視し
て、例えば図3のステップS5の判定のみによって実現
する態様(例えば図3においてステップS2〜S4のな
い態様)が考えられるが、この場合には、A/D入力端
子AD1から入力されるアナログ値のA/D変換処理を
頻繁に行う必要があり、制御回路22の負荷が増大する
などの問題がある。この点、本形態例の装置では、ステ
ップS2,S3の処理でクランキング時と判断されたと
きのみ電源電圧を読み取る構成であるため、上記A/D
変換処理の頻度が極端に少なくてすみ、制御回路22の
負荷が低減されている。
【0028】なお、本発明は上述した形態例に限られ
ず、各種の変形や応用があり得る。例えば、同様の構成
で車両のパワーウインドウの制御装置を実現し、同様の
効果を奏することができる。また、コスト面で問題がな
ければ、例えば全閉位置又は全開位置になったことを判
定するためのリミットスイッチなどの絶対的な位置セン
サを設けてもよい。
【0029】
【発明の効果】本発明の開閉体制御装置によれば、モー
タ作動中に車両駆動源の始動操作がなされることに基づ
いて、強制的にモータが停止制御されて絶対位置学習処
理が実行される。このため、車両駆動源の始動操作時の
電圧降下によって制御手段が機能停止する場合(例え
ば、マイコンがリセットにより機能停止する場合)に
は、その直前にモータが必ず停止してその停止した絶対
位置のデータが更新記憶されるため、電圧復帰後にはそ
の絶対位置の記憶データに基づいて、モータ制御を即座
に通常状態で再開できる(前述したフェールモードのよ
うな特別な状態で制御を再開する必要はない)。即ち、
始動操作時の電圧降下に起因する制御手段の機能停止
が、モータ作動中(開閉体作動中)に起こった場合に、
絶対位置学習処理のデータが適正なものとして使えなく
なる不具合が回避され、この不具合に起因する前述した
ような不利益が解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】開閉体制御装置の回路構成を示すブロック図で
ある。
【図2】開閉体制御装置の作用を説明するための図であ
る。
【図3】開閉体制御装置の特徴的な制御処理を示すのフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 モータ 2 パルス発生器 4 イグニションスイッチの接点部 10 操作スイッチ部 20 制御ユニット 21 駆動回路(モータ駆動回路) 22 制御回路(制御手段) 23 不揮発性メモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 学 長野県飯田市桐林2254番地28 オムロン飯 田株式会社内 (72)発明者 沢柳 正志 長野県飯田市桐林2254番地28 オムロン飯 田株式会社内 (72)発明者 坂之上 賢一 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 部谷 周作 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 竪本 實 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 清水 茂孝 広島県東広島市西条町田口722−3 ベバ ストジャパン株式会社内 (72)発明者 伊藤 克憲 広島県東広島市西条町田口722−3 ベバ ストジャパン株式会社内 Fターム(参考) 2E052 AA09 BA01 CA06 CA07 DA00 DB00 EA14 EA15 EB01 GA02 GB06 GC00 GC10 GD03 GD09 HA01 KA10 LA01 3D127 AA02 BB01 CB03 CB05 CC05 CC08 DF04 DF36 FF05 FF06 FF20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両における開閉体の駆動源であるモー
    タに対して、正逆何れかの方向で電源供給可能なモータ
    駆動回路と、 前記開閉体の動作を指令するための操作部の作動状態に
    応じて、前記モータ駆動回路を制御して前記モータを何
    れかの方向に作動させ或いは何れかの位置で停止させる
    とともに、前記モータが作動後停止したときには、前記
    開閉体又はモータの作動量及び作動方向から前記開閉体
    又はモータの絶対的動作位置を判定し更新記憶する絶対
    位置学習処理を実行する制御手段とを備えた車両の開閉
    体制御装置であって、 前記制御手段は、 前記モータの作動中に、車両の始動操作手段の作動状態
    に基づいて車両駆動源が始動時であるか否か判断し、始
    動時であると判断したことを条件として、強制的に前記
    モータを停止させて前記絶対位置学習処理を実行するこ
    とを特徴とする車両の開閉体制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、車両駆動源が始動時で
    あると判断し、さらに電源電圧の設定値以下への降下を
    判断したこと条件として、強制的に前記モータを停止さ
    せて前記絶対位置学習処理を実行することを特徴とする
    請求項1記載の車両の開閉体制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、電源電圧の設定値以下
    への降下の判断のための電源電圧の読み取りを、車両駆
    動源が始動時であると判断した時点から所定の遅延時間
    経過後に実行することを特徴とする請求項2記載の開閉
    体制御装置。
  4. 【請求項4】 前記開閉体は、車両のウインドウである
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の車両
    の開閉体制御装置。
  5. 【請求項5】 前記開閉体は、車両のサンルーフである
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の車両
    の開閉体制御装置。
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