JP2002002131A - 熱転写フィルムおよび画像形成方法 - Google Patents

熱転写フィルムおよび画像形成方法

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JP2002002131A
JP2002002131A JP2001115297A JP2001115297A JP2002002131A JP 2002002131 A JP2002002131 A JP 2002002131A JP 2001115297 A JP2001115297 A JP 2001115297A JP 2001115297 A JP2001115297 A JP 2001115297A JP 2002002131 A JP2002002131 A JP 2002002131A
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Japan
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transfer film
peak temperature
heat
intermediate layer
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JP2001115297A
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English (en)
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Masanori Torii
政典 鳥井
Mitsuru Maeda
充 前田
Fumihiko Mizukami
文彦 水上
Shigeki Nakajo
茂樹 中條
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 印字物に白抜けの発生がなく、鮮明な印字が
でき、さらに機密漏洩防止機能を有する熱転写フィル
ム、画像形成方法を提供する。 【解決手段】 基材フィルム上に中間層、着色層を設
け、中間層は、熱溶融性物質として、その融解ピーク温
度より15〜25℃高い温度領域の溶融粘度が100m
Pa・s以上1000mPa・s以下であり、融解ピー
ク温度が50〜110℃の範囲内、結晶化ピーク温度が
−20〜100℃の範囲内で、かつ、結晶化ピーク温度
が融解ピーク温度よりも10℃以上低い熱溶融性物質
と、軟化温度が130℃以上400℃以下である非転写
性のバインダー樹脂とを含有する。印字後、印字部が剥
離迄の間に多少冷却されても、中間層の着色層界面が、
熱溶融性物質の過冷却性で溶融かつ低粘度状態にあり、
低剥離力で着色層が披転写紙に転写され、ラフ紙に対し
ても抜けの少ない良好な印字物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材フィルム上に
中間層を介して着色層を設けた熱転写フィルムに関し、
さらに詳しくは、印字物に白抜けの発生がなく、鮮明な
印字ができ、基材フィルム上に中間層、着色層を形成す
る上で、良好に安定して塗布することができ、さらに機
密漏洩防止機能を有する熱転写フィルムおよびそれを用
いた画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、熱転写プリンター、ファクシミリ
等に用いられる熱転写記録媒体として、基材フィルムの
一方の面に熱溶融インキからなる着色層を設けた熱転写
フィルムが使用されている。
【0003】従来の熱転写フィルムは、基材フィルムと
して厚さ10〜20μm程度のコンデンサ紙やパラフィ
ン紙のような紙、あるいは厚さ3〜20μm程度のポリ
エステルやセロファンのようなプラスチックフィルムを
用い、この基材フィルム上にバインダーに顔料や染料等
の着色剤を混合し、さらに必要に応じて低融点剤および
可塑剤等の添加剤を加えた熱溶融性のインキを塗布して
着色層を設けたものである。また、基材フィルムと着色
層との間に、印画の為のエネルギーによって溶融するよ
うに調整された中間層を備えた熱転写フィルムもある。
【0004】そして、基材フィルムの裏側からサーマル
ヘッドにより所定箇所を加熱・加圧し、着色層のうち、
印字部に相当する箇所の着色層を溶融させ、被転写体に
転写して印字を行うものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基材フ
ィルム上に中間層と熱溶融性の着色層を設けた従来の熱
転写フィルムを用いて印字を行なった場合、白抜けの発
生による文字や細線の欠損が生じ、印字物がかすれた外
観になってしまうという問題点、熱転写フィルムが被転
写体から剥離される際の剥離音が大きいという問題があ
った。ベック平滑度が50秒以下であるような紙目の粗
い紙に対して白抜けを生じること無く印字を行なう為に
は、サーマルヘッドなどの手段によって画素状にエネル
ギーが印加された領域の着色層を被転写紙に抜けが生じ
ること無く(中間層に残ることなく)転写させることが
必要である。このように着色層を被転写紙に抜けが生じ
ること無く全転写させる為には、基材フィルム上に中間
層を介して着色層が設けられた熱転写フィルムの中間層
が溶融した流動性の高い液体状態にあるときに、被転写
体と熱転写フィルムとを剥離することが有効である。し
かし、熱転写フィルムを用いるファクシミリ等で現在一
般に使われている機器では、被転写体と熱転写フィルム
が重ね合わされた後に熱転写フィルムへ印字エネルギー
が印加される瞬間と、熱転写フィルムが被転写体から剥
離されるまでの間に時間の開きがあり、印画の為のエネ
ルギーによって溶融するように調整された中間層を用い
ても、この間に冷却されて再び凝固してしまう、或い
は、凝固していないけれども流動性が低い状態になって
しまうのが一般的であった。
【0006】ところで、融点よりも凝固点が10℃以上
低くなるという、いわゆる過冷却性を有する物質が種々
の文献により公知となっている。この過冷却性を有する
種々の物質を用いた中間層を介して基材フィルム上に着
色層を設けた熱転写フィルムに関する技術が公知となっ
ている。例えば、特開昭61−235189、特開昭6
1−286195、特開昭62−9991、特開昭62
−82084、特開昭63−302090、特開平3−
246094等が挙げられる。一方、ポリカプロラクト
ン系樹脂が過冷却性を有することが種々の文献により公
知となっている。このポリカプロラクトン系樹脂を配合
した着色層を基材フィルム上に設けた熱転写フィルムに
関する技術が公知となっている。例えば、特開昭59−
230795、特開昭60−122194、特開昭60
−122195、特開昭61−185492、特開昭6
2−59089、特開平5−32073等が挙げられ
る。
【0007】また、このポリカプロラクトン系樹脂を用
いた中間層を介して基材フィルム上に着色層を設けた熱
転写フィルムに関する技術が公知となっている。例え
ば、特開昭60−165291には、多数回印字の目的
に、中間層にポリカプロラクトン系樹脂を用いること
が、また、特開平7−232483には、高速印字およ
び高温雰囲気中で円滑な印字を可能とする目的で、プラ
イマー層に分子量10000以下のポリカプロラクトン
を用いることが開示されている。
【0008】しかし、これらの技術による中間層を用い
た熱転写フィルムでは、やはり白抜けの発生による文字
や細線の欠損が生じ、印字物がかすれた外観になってし
まうという問題点が解消される事は無かった。しかも、
中間層を設ける為のインキを基材フィルムに塗布する際
に、中間層インキを加熱乾燥させた後もその熱によって
中間層材料が溶融したままの状態が暫くの間続くため、
塗布後に巻き取られた熱転写フィルムの基材面と中間層
面が接着してしまうという不具合を生じていた。さら
に、中間層が設けられた基材フィルムに着色層を塗布す
る際、溶剤が不要であることにより低コストでの塗布が
可能となるホットメルトコーティング法を行なうと、中
間層のポリカプロラクトンが加熱溶融された着色層イン
キの熱で溶融して液体となるため、着色層インキを良好
な面質で安定して塗布することが出来ないという不具合
が生じていた。
【0009】本発明は、上記の欠点、問題を改善、解決
し、印字物に白抜けの発生がなく、鮮明な印字ができ、
基材フィルム上に中間層、着色層を形成する上で、良好
に安定して塗布することができ、さらに機密漏洩防止機
能を有する熱転写フィルム、および、それを用いた画像
形成方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明者は、被転写物と熱転写フィルムが剥
離される時点で溶融状態にある過冷却性を有する熱溶融
性物質の溶融粘度に着目して種々検討を重ねた結果、熱
転写フィルムに関する本発明に至った。また、過冷却性
を有する熱溶融性物質を含有する中間層のコーティング
適性、および、中間層上への着色層の重ね塗り適性につ
いて詳細な検討を行ない、過冷却性を有する熱溶融性物
質の溶融粘度に悪影響を及ぼすことなく、両者の適性を
改善しうる一群のバインダー樹脂を明らかにして、熱転
写フィルムに関する本発明に至った。さらに、熱転写フ
ィルムと被転写体を重ねて加熱記録してから、両者を分
離させるまでの時間間隔を測定し検討した結果、印字物
に白抜けの発生がなく、鮮明な印字が可能となる画像形
成方法に関する本発明に至った。
【0011】すなわち、本発明の熱転写フィルムは、基
材フィルム上に中間層を介して着色層を設けた熱転写フ
ィルムであって、中間層は熱溶融性物質および非転写性
のバインダー樹脂を含有し、該熱溶融性物質の融解ピー
ク温度(JIS K7121−1987に定める融解ピ
ーク温度)より15〜25℃高い温度領域における該熱
溶融性物質の溶融粘度は100mPa・s以上1000
mPa・s以下であり、該熱溶融性物質の融解ピーク温
度(JIS K7121−1987に定める融解ピーク
温度)は50〜110℃の範囲内であり、該熱溶融性物
質の結晶化ピーク温度(JIS K7121−1987
に定める結晶化ピーク温度)は−20〜100℃の範囲
内であり、かつ、該熱溶融性物質の前記結晶化ピーク温
度は前記融解ピーク温度よりも10℃以上低く、該バイ
ンダー樹脂の軟化温度(JISK2207−1980に
定める環球法で測定される軟化温度)は130℃以上4
00℃以下であるような構成とした。
【0012】また、前記バインダー樹脂が前記熱溶融性
物質に対して非相溶性であるような構成とした。
【0013】また、前記バインダー樹脂の中間点ガラス
転移温度(JIS K7121−1987に定める中間
点ガラス転移温度)は前記熱溶融性物質の融解ピーク温
度(JIS K7121−1987に定める融解ピーク
温度)よりも2℃以上高い温度であるような構成とし
た。
【0014】また、前記バインダー樹脂の数平均分子量
が8000以上1000000以下であるような構成、
前記バインダー樹脂がベンゼン環構造を有する樹脂であ
るような構成、前記バインダー樹脂がポリエステル樹脂
であるような構成とした。
【0015】また、前記中間層にカーボンブラックが配
合されているような構成とした。
【0016】また、前記バインダー樹脂が熱転写しない
多孔質膜を構成し、該多孔質膜の多孔中に熱溶融性物質
を含有しているような構成、さらに、前記多孔質膜にカ
ーボンブラックが配合されているような構成とした。
【0017】さらに、前記着色層の100℃における溶
融粘度が150mPa・s以上300mPa・s以下で
あるような構成、あるいは、前記着色層の融解ピーク温
度(JIS K7121−1987に定める融解ピーク
温度)と前記熱溶融性物質の融解ピーク温度(JIS
K7121−1987に定める融解ピーク温度)との差
が10℃以下であるような構成とした。
【0018】本発明の画像形成方法は、熱転写フィルム
の着色層面に被転写体を重ね合わせ、基材フィルム側か
ら加熱手段により、画素状に加熱記録を行い、熱転写フ
ィルムと被転写体とを分離させる画像形成方法におい
て、上述の本発明の熱転写フィルムを使用し、各画素を
記録してから、熱転写フィルムと被転写体とを分離させ
るまでの時間が2秒以下であるような構成とした。
【0019】また、前記加熱手段は全面グレーズ型サー
マルヘッド、または、部分グレーズ型サーマルヘッドで
あるような構成とした。
【0020】上記のような本発明では、熱溶融性物質と
特定のバインダー樹脂とにより構成された中間層は、印
字エネルギーが印加された部位が印字から剥離までの間
にある程度冷却されても、着色層との界面が含有成分の
過冷却性により溶融した状態、かつ、低粘度の状態にあ
り、低い剥離力で着色層が熱転写フィルムから剥離され
て被転写紙に転写されるので、印字エネルギー印加部位
の着色層が層内で凝集破壊されて中間層上に残ることが
防止される。これにより、エネルギー印加された領域の
着色層を、抜けを生じること無く被転写紙に転写させる
ことが可能となり、ラフ紙に対しても抜けの少ない良好
な印字物を得ることが明らかとなった。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態につい
て、詳述する。
【0022】熱転写フィルム 本発明の熱転写フィルムは、基材フィルム上に中間層を
介して着色層を設けた熱転写フィルムであり、中間層は
熱溶融性物質および非転写性のバインダー樹脂を含有す
るものである。そして、熱溶融性物質の融解ピーク温度
(JIS K7121−1987に定める融解ピーク温
度)より15〜25℃高い温度領域における該熱溶融性
物質の溶融粘度が100mPa・s以上1000mPa
・s以下であり、熱溶融性物質の融解ピーク温度(JI
S K7121−1987に定める融解ピーク温度)が
50〜110℃の範囲内であり、熱溶融性物質の結晶化
ピーク温度(JIS K7121−1987に定める結
晶化ピーク温度)が−20〜100℃の範囲内であり、
かつ、熱溶融性物質の上記結晶化ピーク温度は上記融解
ピーク温度よりも10℃以上低いものである。さらに、
バインダー樹脂の軟化温度(JIS K2207−19
80に定める環球法で測定される軟化温度)が130℃
以上400℃以下である。
【0023】(基材フィルム)本発明の熱転写フィルム
で用いられる基材フィルムとしては、従来の熱転写フィ
ルムに使用されているものと同じ基材フィルムをそのま
ま用いることが出来ると共に、その他のものも使用する
ことが出来、特に制限されない。
【0024】好ましい基材フィルムの具体例としては、
例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、セロハン、ポ
リカーボネイト、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ
塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、フッ素樹
脂、塩化ゴム、アイオノマー等のプラスチック、コンデ
ンサー紙、パラフィン紙等の紙類、不織布等があり、
又、これらを複合した基材フィルムであってもよい。
【0025】この基材フィルムの厚さは、その強度およ
び熱伝導性が適切になるように材料に応じて適宜変更す
ることが出来るが、その厚さは、好ましくは、例えば、
3〜10μmである。
【0026】(中間層)中間層は、熱溶融性物質および
非転写性のバインダー樹脂を含有するものであり、熱溶
融性物質の融解ピーク温度(JIS K7121−19
87に定める融解ピーク温度)より15〜25℃高い温
度領域における熱溶融性物質の溶融粘度が100mPa
・s以上1000mPa・s以下であり、熱溶融性物質
の融解ピーク温度(JIS K7121−1987に定
める融解ピーク温度)が50〜110℃の範囲内であ
り、熱溶融性物質の結晶化ピーク温度(JIS K71
21−1987に定める結晶化ピーク温度)が−20〜
100℃の範囲内であり、かつ、熱溶融性物質の上記結
晶化ピーク温度は上記融解ピーク温度よりも10℃以上
低く、さらに、バインダー樹脂の軟化温度(JIS K
2207−1980に定める環球法で測定される軟化温
度)が130℃以上400℃以下である。
【0027】尚、JIS K7121−1987に従っ
て測定した融解ピーク温度が複数観測される場合、最も
高温側のピークを本発明における融解ピーク温度とす
る。また、同様に、結晶化ピーク温度が複数観測される
場合は、最も高温側のピークを本発明における結晶化ピ
ーク温度とする。
【0028】本発明の中間層で使用する熱溶融性物質と
は、ポリエチレングリコール及びその誘導体、ポリカプ
ロラクトン系樹脂、ポリウレタンワックス等が挙げられ
るが、熱溶融性物質の融解ピーク温度より15〜25℃
高い温度領域における熱溶融性物質の溶融粘度が100
mPa・s以上1000mPa・s以下であり、JIS
K7121−1987に定める融解ピーク温度が50
〜110℃の範囲内であり、JIS K7121−19
87に定める結晶化ピーク温度が−20〜100℃の範
囲内であり、かつ、結晶化ピーク温度が融解ピーク温度
よりも10℃以上低い過冷却性を有するものであれば、
いずれのものでも使用することができ、複数の熱溶融性
物質を組み合わせて使用することもできる。
【0029】本発明における溶融粘度の測定は以下の測
定装置を用いて行うことができる。 ・装置名称:粘弾性測定装置ロトビスコRV20(HA
KKE社製) ・測定頭部:M5 ・センサーシステム:センサーシステムコーンプレート
PK5(開き角度0.5°、コーンプレート半径25m
m)、又は、センサーシステムMV型(MV1)。但
し、測定される粘度領域に応じて適正なコーンプレート
及びセンサーシステムを適宜選択しなければならない。
【0030】上記のポリエチレングリコールとしては、
分子量3000〜5000程度のポリエチレングリコー
ル誘導体が好ましく用いられる。
【0031】上記のポリカプロラクトン系樹脂は、ε−
カプロラクトンモノマー(既存化学物質No.5−10
91)を重合させて得られる繰り返し構造を分子内に有
する樹脂であり、ポリカプロラクトンジオールやポリカ
プロラクトントリオール(既存化学物質No.7−80
8)等が挙げられる。
【0032】また、上記のポリエチレングリコールの末
端の水酸基を種々の基で置換してもよい。
【0033】尚、上記の諸物性を有する物質であれば、
ポリエステル系物質やシリコーン系物質やポリアミド系
物質等も好ましく用いることができる。
【0034】熱溶融性物質の融解ピーク温度(JIS
K7121−1987に定める融解ピーク温度)は50
〜110℃の範囲内であり、熱溶融性物質の結晶化ピー
ク温度(JIS K7121−1987に定める結晶化
ピーク温度)は−20〜100℃の範囲内であり、か
つ、熱溶融性物質の上記結晶化ピーク温度は上記融解ピ
ーク温度よりも10℃以上低いものである。
【0035】上記の融解ピーク温度が50℃未満である
と、サーマルヘッドの予熱によって『絡み現象』が発生
しやすくなるという不具合を生じるので好ましくなく、
110℃を超えると、感度が不足して好ましくない。ま
た、上記の結晶化ピーク温度が−20℃未満であると、
中間層を設けるためのインキを基材フィルムに塗布する
際に、中間層を加熱乾燥させた後もその熱によって熱溶
融性物質が溶融したままである状態が過剰に続くため、
塗布後に巻き取られた熱転写フィルムの基材フィルム面
(中間層形成面側と反対)と中間層が接着してしまうと
いう不具合を生じる。
【0036】結晶化ピーク温度と融解ピーク温度との温
度差が10℃未満であると、熱溶融性物質の過冷却性が
弱まり、印字加熱後に溶融した低粘度の熱溶融性物質が
結晶化し、凝固してしまう、或いは印字加熱後に溶融し
た低粘度の熱溶融性物質が温度低下に伴って粘度上昇し
てしまい、印字物に白抜けが発生し、鮮明な印字ができ
ない。
【0037】尚、結晶化ピーク温度と融解ピーク温度と
の温度差の上限は、結晶化ピーク温度と融解ピーク温度
が上記の条件を満たす範囲内において、特に制限されな
い。
【0038】本発明の熱転写フィルムを構成する中間層
において、バインダー樹脂が印字加熱時に溶融せず、熱
転写フィルムの基材フィルム側に残存し、被転写体へ熱
転写しないことが重要である。このためには、バインダ
ー樹脂と熱溶融性物質とが非相溶性であることが好まし
い。すなわち、熱溶融性物質とバインダー樹脂が配合さ
れている本発明の中間層においては、熱溶融性物質がバ
インダー樹脂と混合されて中間層を構成させても、熱溶
融性物質自体の結晶化ピーク温度及び融解ピーク温度が
実質的に変化しないように中間層を構成させることが重
要であり、このためにはバインダー樹脂による多孔質膜
の多孔中に熱溶融性物質が位置している状態を作ること
が好ましい。
【0039】ここで、本発明における非相溶性について
説明する。本発明では、中間層に用いる熱溶融性物質の
みの融解ピーク温度を測定した際の融解ピーク温度と、
中間層に用いるバインダー樹脂に熱溶融性物質を配合し
て構成される中間層をポリエチレンテレフタレートフィ
ルム上に設けた状態で測定した融解ピーク温度との差
が、5℃以内である状態をもって、熱溶融性物質とバイ
ンダー樹脂が非相溶性であるものとする。尚、上記の融
解ピーク温度の測定はJIS K7121−1987に
従って行うものである。
【0040】上記の融解ピーク温度の差が5℃より大き
い場合には、熱溶融性物質に対してバインダー樹脂の一
部または全部が分子レベルで溶解しているものと考えら
れる。この場合、熱溶融性物質が溶融してもバインダー
樹脂成分の存在によって熱溶融性物質の流動が妨げられ
て溶融粘度が引き上げられる。その結果、ラフ紙に対し
て抜けの少ない印字物を得ることができなくなるという
不具合を生じる。また、熱溶融性物質に対してバインダ
ー樹脂が分子レベルで充分に溶解している場合、熱溶融
性物質の溶融による融解ピーク温度は観察されなくな
る。こうした場合も、上記と同様に、ラフ紙に対して抜
けの少ない印字物を得ることができなくなるという不具
合を生じる。
【0041】本発明では、上記のように中間層が多孔質
構造を有していることが望ましい。このようにバインダ
ー樹脂が網目状の多孔質膜を構成することにより、印字
加熱時に溶融せず、熱転写フィルムの基材フィルム側に
残存し、被転写体へ熱転写しない。
【0042】また、多孔質膜で囲まれた多孔の中には熱
溶融性物質が含有され、印字加熱時にこの熱溶融性物質
が溶融粘度が低い状態で被転写体へ転移し、中間層が印
字から剥離までの間に、ある程度冷却されても、熱溶融
性物質の過冷却性により、中間層が溶融したままの状態
で被転写紙と熱転写フィルムが剥離する。またこれによ
り、エネルギー印加された領域の着色層が被転写紙に抜
けを生じること無く、転写して、ラフ紙に対しても抜け
の少ない良好な印字物が得られる。
【0043】このためには、中間層の主成分である熱溶
融性物質とバインダー樹脂において、熱溶融性物質は、
その融解ピーク温度より15〜25℃高い温度領域にお
ける溶融粘度が100mPa・s以上1000mPa・
s以下であり、バインダー樹脂は、JIS K2207
−1980に定める環球法で測定される軟化温度が13
0℃以上400℃以下であり、このバインダー樹脂と熱
溶融性物質とが非相溶性であり、かつ、バインダー樹脂
が層として多孔質構造を構成していることが望ましい。
【0044】本発明で用いる熱溶融性物質において、そ
の融解ピーク温度より15〜25℃高い温度領域におけ
る溶融粘度が、1000mPa・sより高いと、中間層
を設けるための塗工液を基材フィルムの上に塗布後乾燥
させる過程で、バインダー樹脂と熱溶融性物質を適度に
分離させることが困難となり、熱溶融性物質が過冷却状
態であることにより発現する効果が実質的に得られなく
なり、抜けを生じることなく着色層を被転写紙に転写さ
せることが困難となる。また、バインダー樹脂と熱溶融
性物質が適度に分離した場合であっても、融解ピーク温
度より15〜25℃高い温度領域における溶融粘度が1
000mPa・sより高いと、印字によるエネルギーが
印加されることで溶融状態となる際、被転写紙と熱転写
フィルムを剥離する時点での熱溶融性物質の液体として
の流動性は不十分であり、着色層を被転写紙に抜けを生
じること無く、転写させることが困難となる。
【0045】また、本発明で用いる熱溶融性物質におい
て、融解ピーク温度より15〜25℃高い温度領域にお
ける溶融粘度が100mPa・sより低い場合は、中間
層を設けるための塗工液を基材フィルムの上に塗布後乾
燥させる過程で、バインダー樹脂と熱溶融性物質を適度
に分離させることが困難となり、熱溶融性物質が過冷却
状態であることにより発現する効果が実質的に得られな
くなり、着色層を被転写紙に抜けを生じること無く、転
写させることが困難となる。また、バインダー樹脂と熱
溶融性物質が適度に分離した場合であっても、中間層が
設けられた基材フィルムにホットメルトコーティング法
にて着色層を塗布する際に、着色層を良好な面質で安定
して重ね塗りすることが困難になる。
【0046】尚、本発明における多孔質膜とは、肉眼や
光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡や共
焦点レーザー顕微鏡で存在を観察できる状態の多孔質構
造である膜であっても良く、これらの機器を用いても観
察されない状態の極めて微細な多孔質構造であってもよ
い。
【0047】JIS K2207−1980に定める環
球法で測定される軟化温度が130℃以上400℃以下
であるバインダー樹脂としては、非転写性であり、か
つ、基材フィルム上に形成された中間層の上に着色層を
コーティングする際に、及び印字加熱時に低粘度となる
ことなく成膜性を維持していれば、いずれの樹脂でも良
い。中でも、ポリカプロラクトン系樹脂と非相溶な樹脂
が好ましく、例えば、ポリエステル樹脂、SBR樹脂や
ABS樹脂やSBS樹脂等のポリブタジエン系樹脂、ス
チレン−無水マレイン酸共重合体等のマレイン酸系樹
脂、オレフィン系樹脂、オレフィン系共重合体、アイオ
ノマー樹脂、スチレン系樹脂等が挙げられる。
【0048】バインダー樹脂の軟化温度(JIS K2
207−1980に定める環球法で測定される軟化温
度)が130℃より低い場合は、中間層を設けるための
塗工液を基材フィルムの上に塗布後乾燥させる過程で、
バインダー樹脂と熱溶融性物質を適度に分離させること
が困難となり、熱溶融性物質が過冷却状態であることに
より発現する効果が実質的に得られなくなり、着色層を
被転写紙に抜けを生じることなく転写させることが困難
となることがある。
【0049】また、軟化温度(JIS K2207−1
980に定める環球法で測定される軟化温度)が400
℃を超えるバインダー樹脂は、過剰な耐熱性を有するこ
とにより高価な材料である場合がほとんどであるため、
熱転写フィルムの製造費用が過大になるという不具合を
生じる。
【0050】本発明では、上記の中間層のバインダー樹
脂のJIS K7121−1987に定める中間点ガラ
ス転移温度が、熱溶融性物質の融解ピーク温度(JIS
K7121−1987に定める融解ピーク温度)より
も2℃以上高い温度であることが好ましく、両者の温度
差の上限については特に制限されない。しかし、温度差
が100℃を超えると、バインダー樹脂が過剰な耐熱性
を有することにより高価な材料である場合がほとんどで
あり、熱転写フィルムの製造費用が増大するという不具
合を生じる。
【0051】中間層のバインダー樹脂の中間点ガラス転
移温度が、熱溶融性物質の融解ピーク温度よりも2℃以
上高くない場合、中間層を設けるための塗工液を基材フ
ィルムの上に塗布後乾燥させる過程で、バインダー樹脂
と熱溶融性物質を適度に分離させることが困難となり、
熱溶融性物質が過冷却状態であることにより発現する効
果が実質的に得られなくなり、着色層を被転写紙に抜け
を生じること無く、転写させることが困難となる。
【0052】さらに、中間層のバインダー樹脂の数平均
分子量は8000以上1000000以下が好ましく、
特に好ましくは8000以上100000以下のものが
用いられる。
【0053】中間層のバインダー樹脂の数平均分子量が
8000未満であると、中間層を設けるための塗工液を
基材フィルムの上に塗布後乾燥させる過程で、バインダ
ー樹脂と熱溶融性物質を適度に分離させることが困難と
なり、熱溶融性物質が過冷却状態であることにより発現
する効果が実質的に得られなくなり、着色層を被転写紙
に抜けを生じること無く、転写させることが困難とな
る。また、中間層のバインダー樹脂の数平均分子量が1
000000より大きい場合も、中間層を設けるための
塗工液を基材フィルムの上に塗布後乾燥させる過程で、
バインダー樹脂と熱溶融性物質を適度に分離させること
が困難となり、熱溶融性物質が過冷却状態であることに
より発現する効果が実質的に得られなくなり、着色層を
被転写紙に抜けを生じること無く、転写させることが困
難となる。
【0054】また、中間層にカーボンブラックを配合す
ることにより、印字後の熱転写フィルムから印字した内
容を読み取ること(転写された後の熱転写フィルムの着
色層の抜け殻を複写機等により複写した複写物から、転
写フィルムで印字した内容を読み取ること)が困難とな
り、機密漏洩防止機能を併せもたせることが可能とな
る。
【0055】中間層にカーボンブラックを配合する場合
は、カーボンブラックが添加された熱溶融性物質におい
て、その融解ピーク温度より15〜25℃高い温度領域
における溶融粘度が100mPa・s以上1000mP
a・s以下となることが好ましい。また、中間層に配合
されるバインダー樹脂が熱転写しない多孔質膜を構成
し、この多孔中に熱溶融性物質を含有している熱転写フ
ィルムの場合、添加されるカーボンブラックによって熱
溶融性物質の溶融時の流動性が損なわれないようにする
為には、中間層に配合されるバインダー樹脂が構成する
熱転写しない多孔質膜状構造体内部にカーボンブラック
を主として位置させることが好ましい。つまり、多孔中
に含有する熱溶融性物質内部にカーボンブラックを主と
して位置させないことが好ましい。
【0056】中間層に配合されるバインダー樹脂が構成
する熱転写しない多孔質膜状構造体内部にカーボンブラ
ックを主として位置させる為には、このバインダー樹脂
にカーボンブラックを常法に従って充分安定な状態に分
散させ、これに熱溶融性物質の溶液を混合することが好
ましい。ここで言う充分安定な状態とは、カーボンブラ
ックをバインダー樹脂に分散させた分散体を100日間
常温で静置してもカーボンブラックの沈降物を実質的に
生じない状態を示す。カーボンブラックの分散にはサン
ドミルやビーズミル等の装置を用いることができる。
【0057】中間層を形成するには、上記の如き材料
と、高級脂肪族アルコール、リン酸エステル及びその金
属塩、有機カルボン酸及びその誘導体や低融点ワック
ス、各種界面活性剤等の分散剤を必要に応じて添加し、
メチルエチルケトン、トルエン、アルコール類、水等の
適当な溶媒中に溶解または分散させて、塗工液を調整
し、グラビアコーター、ロールコーター、ワイヤーバー
等の慣用の塗工手段により、塗工し、乾燥すればよい。
【0058】中間層の塗工量は、乾燥固形分で、0.1
〜1.0g/m2程度が好ましい。塗工量が0.1g/
2を下回ると、白抜けの発生のない、鮮明な印字物が
得られにくく、また一方、塗工量が1.0g/m2を超
えると、中間層が厚すぎて、転写時の印字感度が低下す
るので好ましくない。
【0059】(着色層)本発明では、上記の中間層の上
に、着色層を設けるものである。着色層は熱溶融性イン
キ層であり、従来公知の着色剤とバインダーよりなり、
必要に応じて、鉱物油、植物油、ステアリン酸等の高級
脂肪酸、可塑剤、酸化防止剤、充填剤等の種々の添加剤
を加えたものが使用される。
【0060】バインダーとして用いられるワックス成分
としては、例えば、マイクロクリスタリンワックス、カ
ルナバワックス、パラフィンワックス等がある。更に、
フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエ
チレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛
ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペト
ロラクタム、ポリエステルワックス、一部変性ワック
ス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等、種々のワックス
が用いられる。このなかで、特に融点が50〜85℃で
あるものが好ましい。50℃以下であると、保存性に問
題が生じ、また、85℃以上であると感度不足になる。
【0061】バインダーとして用いられる樹脂成分とし
ては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−アクリル酸エステル共重合体、ポリエチレン、ポリ
スチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、石油樹脂、塩
化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ
ビニルアルコール、塩化ビニリデン樹脂、メタクリル樹
脂、ポリアミド、ポリカーボネート、フッ素樹脂、ポリ
ビニルフォルマール、ポリビニルブチラール、アセチル
セルロース、ニトロセルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリ
イソブチレン、エチルセルロース又はポリアセタール等
が挙げられるが、特に従来より感熱接着剤として使用さ
れている比較的低軟化点、例えば、50〜80℃の軟化
点を有するものが好ましい。
【0062】着色剤としては、公知の有機または無機の
顔料、あるいは染料の中から適宜選択することができ、
例えば、十分な着色濃度を有し、光、熱等により変色、
退色しないものが好ましい。また、加熱により発色する
物質や、被転写体の表面に塗布されている成分と接触す
ることにより発色するような物質であってもよい。さら
に、着色剤の色としては、シアン、マゼンタ、イエロ
ー、ブラックに限定されるものではなく、種々の色の着
色剤を使用することができる。
【0063】さらに、着色層に、良好な熱伝導性および
熱溶融転写性を与えるため、バインダーの充填剤として
熱伝導性物質を配合してもよい。このような充填剤とし
ては、例えばカーボンブラック等の炭素質物質、アルミ
ニウム、銅、酸化錫、二硫化モリブデン等の金属および
金属化合物等がある。
【0064】着色層の形成は、上記のような着色剤成分
とバインダー成分と、さらに、これらに応じて、鉱物
油、植物油、ステアリン酸等の高級脂肪酸、可塑剤、酸
化防止剤、充填剤等の種々の添加剤を加え、水、有機溶
剤等の溶媒成分を配合調整した着色層形成用塗工液を、
従来公知のホットメルトコート、ホットラッカーコー
ト、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロール
コート等の方法で行う。また、水系又は非水系のエマル
ジョン塗液を用いて形成する方法もある。
【0065】着色層の厚みは、必要な印字濃度と熱感度
との調和がとれるように、決定すべきであって、好まし
くは0.5〜8g/m2の範囲であり、2.5〜6g/
2の範囲が特に好ましい。
【0066】本発明の熱転写フィルムは、中間層が上述
のように構成されているため、ラフ紙に対して抜けの少
ない印字物を得ることができるが、着色層の100℃に
おける溶融粘度を150mPa・s以上300mPa・
s以下とすることにより、ラフ紙に対して更に抜けの少
ない印字物を得ることができる。着色層の100℃にお
ける溶融粘度が150mPa・s未満である場合、ラフ
紙に対する抜け防止の更なる効果が得られず、溶融粘度
が300mPa・sを超えると、着色層をホットメルト
コーティング法で塗布形成する際のコーティング適性が
低下して良好な表面状態での塗工が困難になることがあ
る。
【0067】また、本発明の熱転写フィルムでは、着色
層の融解ピーク温度(JIS K7121−1987に
定める融解ピーク温度)と熱溶融性物質の融解ピーク温
度(JIS K7121−1987に定める融解ピーク
温度)との差を10℃以下となるように設定することに
より、ラフ紙に対して更に抜けの少ない印字物を得るこ
と、および、着色層が被転写体表面に融着することなく
薄膜状に付着してしまう現象(絡み現象)を低減するこ
とができる。例えば、熱溶融性物質の融解ピーク温度が
60℃の場合、着色層の融解ピーク温度を50℃以上7
0℃以下とすることで、上記の効果を得ることができ
る。このような温度差は10℃以内で小さいほど効果は
顕著であり、温度差が0℃の場合が最も好ましい印字結
果をもたらす。一方、温度差が10℃を超えると、絡み
現象防止の効果が十分に得られなくなる。
【0068】(耐熱滑性層)また、基材フィルムの他方
の面に、サーマルヘッドの粘着を防止し、且つ、滑り性
を良くするために、耐熱滑性層を設けることも可能であ
る。この耐熱滑性層は、バインダー樹脂に滑り剤、界面
活性剤、無機粒子、有機粒子、顔料等を添加したもの
を、好適に使用し、形成される。
【0069】耐熱滑性層に使用されるバインダー樹脂
は、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロ
ース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、硝化綿等の
セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、
ポリビニルピロリドン、アクリル樹脂、ポリアクリルア
ミド、アクリロニトリル−スチレン共重合体等のビニル
系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコ
ーン変性またはフッ素変性ウレタン樹脂等が挙げられ
る。これらのなかで、数個の反応性基、例えば、水酸基
を有しているものを使用し、架橋剤として、ポリイソシ
アネート等を併用して、架橋樹脂を使用することが好ま
しい。
【0070】耐熱滑性層を形成する手段は、上記のごと
き、バインダー樹脂に滑り剤、界面活性剤、無機粒子、
有機粒子、顔料等を添加した材料を、適当な溶剤中に溶
解または分散させて、塗工液を調製し、この塗工液をグ
ラビアコーター、ロールコーター、ワイヤーバー等の慣
用の塗工手段により、塗工し、乾燥するものである。
【0071】画像形成方法 また、本発明の画像形成方法は、上述の本発明の熱転写
フィルムの着色層面に被転写体を重ね合わせ、基材フィ
ルム側から加熱手段により、画素状に加熱記録を行い、
熱転写フィルムと被転写体とを分離させるもので、各画
素を記録してから、熱転写フィルムと被転写体とを分離
させるまでの時間が2秒以下である。各画素を記録して
から、熱転写フィルムと被転写体とを分離させるまでの
時間が2秒より大きいと、熱溶融性物質の過冷却性でも
間に合わず、印字加熱後に溶融した低粘度の熱溶融性物
質が凝固してしまう、或いは印字加熱後に溶融した低粘
度の熱溶融性物質が温度低下に伴って粘度上昇してしま
い、印字物に白抜けが発生し、鮮明な印字ができない。
【0072】上記の画像形成における加熱手段は、コン
ピューターからの画像情報に応じて、加熱量をコントロ
ールできる従来公知の方法がいずれも使用できる。例え
ば、ワードプロセッサー、ファクシミリ等に用いられて
いるサーマルヘッドや、レーザー印字方式プリンターに
用いられるレーザーヘッド等を用いることができる。更
に、熱転写フィルムの背面側に通電発熱層を設けた場
合、通電加熱型溶融転写方式用通電ヘッドを用いること
も可能である。
【0073】サーマルヘッドを加熱手段として用いる場
合、アルミナ等の基板の、端面ではない、平面領域に発
熱体を形成した、いわゆる全面グレーズ型サーマルヘッ
ドや部分グレーズ型サーマルヘッドを用いることは、サ
ーマルヘッド自体の価格が後述する端面型サーマルヘッ
ドに比べて大幅に低い事により、安価な画像形成装置を
構築する事が出来る点で好ましい。このような全面グレ
ーズ型サーマルヘッドや部分グレーズ型サーマルヘッド
を使用する場合は、発熱体の、熱転写フィルムの送り方
向における下流側に、共通電極を設ける為の領域や、ア
ルミナ等の基板を支持するための台座が、約1mm〜1
0mm程度の幅で存在する為に、熱転写フィルムを被転
写体から各画素の記録直後に分離する為に必要な空間を
とることが困難である。従って、サーマルヘッドで加熱
記録された各画素の領域が、熱転写フィルムの送り方向
における下流側に移動して、該基板の端部に到達した時
点以後に分離を行うことが可能となる。
【0074】本発明の画像形成方法を、前記の全面グレ
ーズ型サーマルヘッドや部分グレーズ型サーマルヘッド
を用いた画像形成装置にて実施する場合、サーマルヘッ
ドで加熱記録された各画素の領域を熱転写フィルムの送
り方向における下流側に移動させて該基板の端部に到達
させるまでに要する最短時間が、熱転写フィルムと被転
写体を分離させるまでの下限時間となる。そして、熱転
写フィルムが連続的に送られる場合はその送り速度、ま
た、熱転写フィルムが間歇的に送られる場合は、その際
の停止時間と送り速度を適宜調節すること等で、熱転写
フィルムと被転写体を分離させるまでの時間を2秒以下
にすることができる。
【0075】一方、前記の全面グレーズ型サーマルヘッ
ドや部分グレーズ型サーマルヘッドを用いた画像形成装
置にて本発明の画像形成方法を実施する場合、上記の理
由により、分離時間を0秒にする事は困難である。サー
マルヘッドを加熱手段として用いる場合に分離時間を0
秒にする為には、被転写体と熱転写フィルムの分離を、
各画素の記録後直ちに行う必要がある。こうした分離
は、アルミナ等の基板の端面部分に発熱体を形成した、
いわゆる端面型サーマルヘッドを使用する事で可能とな
る。
【0076】本発明では、画像形成における加熱記録を
行うためのエネルギーは、本発明の熱転写フィルムを構
成する中間層に用いる熱溶融性物質の融点等を考慮して
適宜設定することができる。
【0077】本発明の熱転写フィルムは、カラー印字に
適応できることは言うまでもなく、多色の熱転写フィル
ムも本発明の範囲に含まれる。
【0078】尚、本発明の熱転写フィルムは、上記の発
明の実施の形態に限定されるものではない。
【0079】また、本発明の熱転写フィルムと組み合わ
せて用いられる被転写体は、従来公知のいずれの被転写
体でも使用することができる。
【0080】
【実施例】次に実施例および比較例をあげて、本発明を
更に具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるの
は、特に断りのない限り重量基準である。
【0081】[実施例1]試料1〜12の作製 基材フィルムとして、厚さ4.5μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルム(東レ株式会社製)を用いて、そ
の基材フィルム上に、下記表1に示す組成で中間層塗工
液をグラビアコート法により、表1に示す各々の塗布量
となるように塗工し、100℃の熱風で溶剤を乾燥させ
た後に巻き取った。尚、溶融粘度の測定は以下の測定装
置および測定条件で行った。
【0082】・装置名称:粘弾性測定装置ロトビスコR
V20(HAKKE社製) ・測定頭部:M5 ・センサーシステム:センサーシステムコーンプレート
PK5 (開き角度0.5°、コーンプレート半径25mm) (設定温度:熱溶融性物質の融解ピーク温度の+15℃
と+25℃の2点)
【0083】次に、各中間層の上に、下記組成の着色層
塗工液を、100℃に加温したホットメルトコーティン
グ法で、乾燥時4g/m2の塗工量に塗布して着色層を
形成し、熱転写フィルム(試料1〜9)を作製した。
【0084】但し、基材フィルムの他方の面には、下記
組成の耐熱滑性層塗工液をロールコーターにより、塗
布、乾燥し、乾燥時0.1g/m2の塗工量の耐熱滑性
層を予め設けてある。
【0085】 (着色層塗工液) ・カーボンブラック … 15部 (平均粒径40nm、三菱化学株式会社製) ・エチレン−酢酸ビニル共重合体 … 9部 (スミテートHC10、住友化学株式会社製) ・カルナバワックス(加藤洋行) … 38部 ・パラフィンワックス(155°F、日本精蝋株式会社製) … 38部
【0086】 (耐熱滑性層塗工液) ・ポリビニルブチラール樹脂 … 20部 (積水化学株式会社製 エスレックBX−1) ・タルク(日本タルク株式会社製 ミクロエースL−1) … 30部 ・メラミン樹脂微粒子 … 30部 (日本触媒化学工業株式会社製 エポスターS) ・ポリイソシアネート … 40部 (武田薬品工業株式会社製 タケネートA−3) ・トルエン/メチルエチルケトン(重量比1/1) … 900部
【0087】
【表1】 注1:バインダー樹脂の(11)MD−1500はポリ
エステル樹脂の水分散液であり、固形分が所定の重量部
になるような適量を使用した。
【0088】使用した熱溶融性物質、バインダー樹脂、
カーボンブラックの種類は以下の通りである。 (1)ポリエチレングリコール#4000(三洋化成工
業(株)製) (2)プラクセル220(ポリカプロラクトンジオー
ル、ダイセル化学工業製) (3)プラクセル230(ポリカプロラクトンジオー
ル、ダイセル化学工業製) (4)プラクセル205(ポリカプロラクトンジオー
ル、ダイセル化学工業製) (5)プラクセル210(ポリカプロラクトンジオー
ル、ダイセル化学工業製) (6)プラクセル240(ポリカプロラクトンジオー
ル、ダイセル化学工業製) (7)プラクセルH1P(ポリカプロラクトン、ダイセ
ル化学工業製) (8)プラクセル320(ポリカプロラクトントリオー
ル、ダイセル化学工業製) (9)プラクセルH1P/プラクセル220混合物(2
/1(重量比)) (10)ジシクロヘキシルフタレート (11)バイロナールMD−1500(ポリエステル水
分散液、東洋紡績(株)製) (12)バイロン600(東洋紡績(株)製) (13)ポリスチレン(数平均分子量10,000) (14)バイロン200(東洋紡績(株)製) (15)バイロン290(東洋紡績(株)製) (16)カルナバ2号(カルナバワックス、野田ワック
ス製) (17)バイロナールMD−1930(ポリエステル水
分散液、東洋紡績(株)製) (18)カーボンブラック(平均粒径40nm、三菱化
学(株)製) (19)ステアリン酸(東京化成工業(株)製) (20)熱溶融性ポリエステル
【0089】比較試料1〜18の作製 中間層塗工液を下記の表2、表3、表4に示す組成に変
え、また表2、表3、表4に示す各々の塗布量になるよ
うに塗工した以外は、上記の試料1〜12と同様にして
熱転写フィルム(比較試料1〜18)を作製した。
【0090】
【表2】
【0091】
【表3】
【0092】
【表4】 注1:バインダー樹脂の(17)MD−1930はポリ
エステル樹脂の水分散液であり、固形分が所定の重量部
になるような適量を使用した。
【0093】使用した熱溶融性物質、バインダー樹脂、
カーボンブラックの種類は上記の通りである。
【0094】評価 次に、上記のようにして得られた熱転写フィルム(試料
1〜12、比較試料1〜18)に対して、下記の評価方
法により、中間層のコーティング適性、着色層のコーテ
ィング適性、印字品質及び機密漏洩防止性の評価を行っ
た。
【0095】<中間層のコーティング適性>基材フィル
ムの上に中間層を塗布する際のコーティング適性につい
て、以下の評価基準に従って評価を行った。 A:溶剤を乾燥させた後の中間層は指で触った際のタッ
クが観察されることは無く、また巻き取った後の基材フ
ィルム面と中間層が、中間層のタックにより接着するこ
とはなかった。 B:溶剤を乾燥させた後の中間層は指で触った際にタッ
クがわずかに観察されたが、巻き取った後の基材フィル
ム面と中間層が、中間層のタックにより接着することは
なかった。 C:溶剤を乾燥させた後の中間層は指で触った際にタッ
クが観察され、また巻き取った後の基材フィルム面と中
間層が、中間層のタックにより接着する様子が観察され
た。
【0096】<着色層のコーティング適性>中間層の上
に着色層塗工液を塗布する際のコーティング適性につい
て、以下の評価基準に従って評価を行った。 A:着色層塗工液を基材フィルムに直接コーティングし
た場合と、同等の良質な塗布面が安定して得られた。 B:着色層塗工液を基材フィルムに直接コーティングし
た場合に比べて、ムラの目立つ塗布面が得られた。 C:ムラが激しく、熱転写フィルムとして実用に供する
ことの出来ない塗布面が得られた。
【0097】<印字品質>富士ゼロックス株式会社製フ
ァクシミリ(Telecopier7033)を用い、
ゼロックス株式会社製プリンター用紙(#4024、ベ
ック平滑度32秒)に、上記の熱転写フィルムを用い
て、コピーモードで印字を行った。得られた印字物の観
察を目視により行い、白抜けの発生による文字や細線の
欠損について、以下の基準に従って、評価を行った。 A:白抜けの発生による文字や細線の欠損はほとんど観
察されず、極めて良好な印字物が得られた。 B:白抜けの発生による文字や細線の欠損が僅かに観察
されたが、良好な印字物が得られた。 C:白抜けの発生による文字や細線の欠損がかなり観察
され、文字や細線がかすれた外観である印字物が得られ
た。 D:白抜けの発生による文字や細線の欠損が著しく観察
され、文字や細線が著しくかすれた外観である印字物が
得られた。
【0098】<機密漏洩防止性>上記の印字品質で行っ
た印字条件と同じ条件で印字を行った後の熱転写フィル
ムの着色層面を富士ゼロックス株式会社製コピー機(V
ivace675)で富士ゼロックス株式会社製コピー
用紙(WR−100)に複写した。複写を行う際の濃度
設定は『自動』とした。該コピー用紙に複写された像を
目視で観察し、熱転写フィルムで印字を行った内容が読
解できるかについて、以下の基準に従って、評価を行っ
た。 A:印字を行った内容を読解することが出来なかった。 B:印字を行った内容を読解することがほとんど出来な
かった。 C:印字を行った内容を読解することが容易に出来た。
【0099】(評価結果)評価結果を下記表5に示す。
【0100】
【表5】
【0101】表5に示されるように、融解ピーク温度
(JIS K7121−1987に定める融解ピーク温
度)より15〜25℃高い温度領域における溶融粘度が
100〜1000mPa・sの範囲内にあり、さらに、
融解ピーク温度(JIS K7121−1987に定め
る融解ピーク温度)が50〜110℃の範囲内、結晶化
ピーク温度(JIS K7121−1987に定める結
晶化ピーク温度)が−20〜100℃の範囲内、かつ、
結晶化ピーク温度は融解ピーク温度よりも10〜100
℃低い熱溶融性物質を用い、バインダー樹脂が非転写性
であり、その軟化温度(JIS K2207−1980
に定める環球法で測定される軟化温度)が130〜40
0℃の範囲内にある熱転写フィルム(試料1〜12)
は、中間層のコーティング適性、着色層のコーティング
適性、印字品質のいずれの項目も実用レベルにあり、さ
らに、中間層にカーボンブラックを含有する熱転写フィ
ルム(試料7〜12)は、機密漏洩防止性も優れること
が確認された。
【0102】これに対して、融解ピーク温度よりも15
〜25℃高い温度領域における溶融粘度が100〜10
00mPa・sの範囲から外れる熱溶融性物質を用いた
熱転写フィルム(比較試料1、4、5、7、8、10〜
15)、および、中間層にバインダー樹脂を含有しない
熱転写フィルム(比較試料1〜6、10、11)、およ
び、含有するバインダー樹脂の軟化温度(JIS K2
207−1980に定める環球法で測定される軟化温
度)が130℃未満である熱転写フィルム(比較試料
8、9、17)、中間層に含有する熱溶融性物質の融解
ピーク温度から結晶化ピーク温度を引いた値が10℃未
満である熱転写フィルム(比較試料18)は、中間層の
コーティング適性、着色層のコーティング適性、印字品
質の少なくとも一項目において実用に供し得ないもので
あった。
【0103】次に、ローム株式会社製部分グレーズ型サ
ーマルヘッド(KF2008−GH14、印加電圧24
V)を使用したテストプリンターを用い、印字速度10
ms/lineで、ゼロックス株式会社製プリンター用
紙(#4024、ベック平滑度32秒)に、上述のよう
に作製した熱転写フィルム(試料9)を用いて、下記表
6に示す剥離時間と印加エネルギーの組み合わせからな
る12種の印字条件(印字条件1〜8、比較印字条件1
〜4)にて印字を行った。
【0104】印加エネルギーは印加パルスの長さを適宜
変更することで調整し、剥離時間はサーマルヘッドの発
熱体の中心位置から剥離位置までの距離を適宜変更する
ことで調整した。
【0105】また、上記と同様の評価基準に従って印字
品質の評価を行った。
【0106】(評価結果)評価結果を下記表6に示す。
【0107】
【表6】
【0108】表6に示されるように、各画素を記録して
から熱転写フィルムとプリンター用紙とを分離させるま
での時間が2秒以下である印字条件1〜8で印字された
ものの印字品質は良好である。また、この印字条件の中
でも、使用する熱溶融性物質に適した印字エネルギーを
印加した場合(印加条件2、3、6、7)に、より印字
品質が良好であることが確認された。
【0109】これに対して、各画素を記録してから熱転
写フィルムとプリンター用紙とを分離させるまでの時間
が2秒を超える比較印字条件1〜4で印字されたものの
印字品質は、いずれの印字エネルギーにおいても、悪い
ものであった。
【0110】[実施例2]試料2−1〜2−5の作製 基材フィルムとして、厚さ4.5μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルム(東レ株式会社製)を用いて、そ
の基材フィルム上に、下記組成の中間層塗工液をグラビ
アコート法により0.5g/m2の塗布量となるように
塗工し、100℃の熱風で溶剤を乾燥させた後に巻き取
った。
【0111】 (中間層塗工液) ・熱溶融性物質 … 20部 (プラクセル220、ダイセル化学工業株式会社製) (融解ピーク温度:55℃、結晶化ピーク温度:28℃) (70℃における溶融粘度:590mPa・s) (80℃における溶融粘度:430mPa・s) (数平均分子量:2000) ・バインダー樹脂(ポリエステル樹脂) … 60部 (バイロン200、東洋紡績株式会社製) (軟化温度:163℃、中間ガラス転移温度:67℃) (数平均分子量:15000〜20000) ・カーボンブラック … 20部 (平均粒径40nm、三菱化学株式会社製) ・トルエン … 900部
【0112】次に、中間層の上に、下記表7に示される
5種の組成の着色層塗工液(I〜V)をそれぞれ120
℃に加温したホットメルトコーティング法で、乾燥時
4.5μmの厚さに塗布して着色層を形成し、熱転写フ
ィルム(試料2−1〜2−5)を作製した。また、10
0℃における着色層の溶融粘度を測定して表7に示し
た。尚、溶融粘度の測定は以下の測定装置および測定条
件で行った。
【0113】・装置名称:粘弾性測定装置ロトビスコR
V20(HAKKE社製) ・測定頭部:M5 ・センサーシステム:センサーシステムコーンプレート
PK5(開き角度0.5°、コーンプレート半径25m
m、設定温度を100℃)
【0114】
【表7】
【0115】使用した材料は以下の通りである。 (1)カーボンブラック(平均粒径40nm、三菱化学
株式会社製) (2)エチレン−酢酸ビニル共重合体(スミテートHA
−10、住友化学株式会社製) (3)エチレン−酢酸ビニル共重合体(スミテートDB
−10、住友化学株式会社製) (4)エチレン−酢酸ビニル共重合体(スミテートKC
−10、住友化学株式会社製) (5)エチレン−酢酸ビニル共重合体(スミテートHE
−10、住友化学株式会社製) (6)エチレン−酢酸ビニル共重合体(NUK−316
0、日本ユニカー株式会社製) (7)カルナバワックス(加藤洋行) (8)パラフィンワックス(Paraffin Wax-140、日本精
蝋株式会社製)
【0116】但し、基材フィルムの他方の面には、下記
組成の耐熱滑性層塗工液をロールコーターにより、塗
布、乾燥し、乾燥時0.1μmの厚みの耐熱滑性層を予
め設けてある。 (耐熱滑性層塗工液) ・ポリビニルブチラール樹脂 … 20部 (積水化学株式会社製 エスレックBX−1) ・タルク(日本タルク株式会社製 ミクロエースL−1) … 30部 ・メラミン樹脂微粒子 … 30部 (日本触媒化学工業株式会社製 エポスターS) ・ポリイソシアネート … 40部 (武田薬品工業株式会社製 タケネートA−3) ・トルエン/メチルエチルケトン(重量比1/1) … 900部
【0117】上記のようにして得られた熱転写フィルム
(試料2−1〜2−5)に対して、中間層のコーティン
グ適性、着色層のコーティング適性、印字品質および機
密漏洩防止性の評価を行った。尚、中間層のコーティン
グ適性と機密漏洩防止性の評価は実施例1と同様の評価
方法により行い、着色層のコーティング適性および印字
品質の評価は以下の評価方法により行った。
【0118】<着色層のコーティング適性>中間層の上
に着色層塗工液を塗布する際のコーティング適性につい
て、コーティング後の着色層の外観を以下の評価基準に
従って評価した。尚、観察には倍率10〜20倍の実体
顕微鏡を用いた。 A:実体顕微鏡で観察しても筋状の塗布むらは観察され
ず、塗布むらのない、全体的に均一な表面状態が得られ
た。 B:実体顕微鏡で観察すると筋状の塗布むらが観察さ
れ、塗布むらによって全体的に不均一な表面状態であっ
た。 C:肉眼でも確認できるほどの筋状の塗布むら、或いは
着色層が塗られていない筋状の領域が多く観察され、全
体的に不均一な表面状態であった。
【0119】<印字品質>富士ゼロックス株式会社製フ
ァクシミリ(Telecopier7033)を用い、
ゼロックス株式会社製プリンター用紙(#4024、ベ
ック平滑度32秒)に、上記の熱転写フィルムを用い
て、コピーモードで印字を行った。得られた印字物の観
察を目視により行い、白抜けの発生による文字や細線の
欠損について、以下の基準に従って、評価を行なった。 A:白抜けの発生による文字や細線の欠損はほとんど観
察されず、極めて良好な印字物が得られた。 B:白抜けの発生による文字や細線の欠損が僅かに観察
されたが、良好な印字物が得られた。 C:白抜けの発生による文字や細線の欠損がかなり観察
され、文字や細線がかすれた外観である印字物が得られ
た。
【0120】(評価結果)評価結果を下記表8に示す。
【0121】
【表8】
【0122】表8に示されるように、100℃における
着色層の溶融粘度が150〜300mPa・sの範囲内
にある熱転写フィルム(試料2−1〜2−3)は、中間
層のコーティング適性、着色層のコーティング適性、印
字品質、および、機密漏洩防止性のいずれの項目も良好
であることが確認された。
【0123】これに対して、100℃における着色層の
溶融粘度が150〜300mPa・sの範囲から外れる
熱転写フィルム(試料2−4、2−5)は、中間層のコ
ーティング適性、着色層のコーティング適性、および、
機密漏洩防止性が良好であるものの、印字品質は上記の
熱転写フィルム(試料2−1〜2−3)よりも劣るもの
であった。
【0124】[実施例3]試料3−1〜3−5の作製 基材フィルムとして、厚さ4.5μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルム(東レ株式会社製)を用いて、そ
の基材フィルム上に、下記組成の中間層塗工液をグラビ
アコート法により0.5g/m2の塗布量となるように
塗工し、100℃の熱風で溶剤を乾燥させた後に巻き取
った。
【0125】 (中間層塗工液) ・熱溶融性物質 … 20部 (プラクセル220、ダイセル化学工業株式会社製) (融解ピーク温度:55℃、結晶化ピーク温度:28℃) (70℃における溶融粘度:590mPa・s) (80℃における溶融粘度:430mPa・s) (数平均分子量:2000) ・バインダー樹脂(ポリエステル樹脂) … 60部 (バイロン200、東洋紡績株式会社製) (軟化温度:163℃、中間ガラス転移温度:67℃) (数平均分子量:15000〜20000) ・カーボンブラック … 20部 (平均粒径40nm、三菱化学株式会社製) ・トルエン … 900部
【0126】次に、中間層の上に、下記表9に示される
5種の組成の着色層塗工液(1〜5)をそれぞれ120
℃に加温したホットメルトコーティング法で、乾燥時
4.5μmの厚さに塗布して着色層を形成し、熱転写フ
ィルム(試料3−1〜3−5)を作製した。また、10
0℃における着色層の溶融粘度を測定して表9に示し
た。尚、溶融粘度の測定は実施例2と同様の測定装置お
よび測定条件で行った。さらに、着色層の融解ピーク温
度をJIS K7121−1987の規定に従って測定
し、表9に示した。ただし、融解ピーク温度が複数観察
される場合は、最も吸熱量の大きいピークをもって融解
ピーク温度とした。
【0127】
【表9】
【0128】使用した材料は以下の通りである。 (1)カーボンブラック(平均粒径40nm、三菱化学
株式会社製) (2)エチレン−酢酸ビニル共重合体(スミテートHE
−10、住友化学株式会社製) (3)カルナバワックス(加藤洋行) (4)パラフィンワックス(SP−0110、日本精蝋
株式会社製) (5)パラフィンワックス(FR−0120、日本精蝋
株式会社製) (6)パラフィンワックス(SP−1030、日本精蝋
株式会社製) (7)パラフィンワックス(SP−1035、日本精蝋
株式会社製) (8)パラフィンワックス(SP−0160、日本精蝋
株式会社製) 但し、基材フィルムの他方の面には、下記組成の耐熱滑
性層塗工液をロールコーターにより、塗布、乾燥し、乾
燥時0.1μmの厚みの耐熱滑性層を予め設けてある。
【0129】 (耐熱滑性層塗工液) ・ポリビニルブチラール樹脂 … 20部 (積水化学株式会社製 エスレックBX−1) ・タルク(日本タルク株式会社製 ミクロエースL−1) … 30部 ・メラミン樹脂微粒子 … 30部 (日本触媒化学工業株式会社製 エポスターS) ・ポリイソシアネート … 40部 (武田薬品工業株式会社製 タケネートA−3) ・トルエン/メチルエチルケトン(重量比1/1) … 900部
【0130】上記のようにして得られた熱転写フィルム
(試料3−1〜3−5)に対して、中間層のコーティン
グ適性、着色層のコーティング適性、印字品質(白抜け
発生、絡み発生)および機密漏洩防止性の評価を行っ
た。尚、中間層のコーティング適性と機密漏洩防止性の
評価は実施例1と同様の評価方法により行い、着色層の
コーティング適性および印字品質(白抜け発生、絡み発
生)の評価は以下の評価方法により行った。
【0131】<着色層のコーティング適性>中間層の上
に着色層塗工液を塗布する際のコーティング適性につい
て、コーティング後の着色層の外観を以下の評価基準に
従って評価した。尚、観察には倍率10〜20倍の実体
顕微鏡を用いた。 A:実体顕微鏡で観察しても筋状の塗布むらは観察され
ず、塗布むらのない、全体的に均一な表面状態が得られ
た。 B:実体顕微鏡で観察すると筋状の塗布むらが観察さ
れ、塗布むらによって全体的に不均一な表面状態であっ
た。 C:肉眼で確認できるほどの筋状の塗布むら、或いは着
色層が塗られていない筋状の領域が多く観察され、全体
的に不均一な表面状態であった。
【0132】<印字品質(白抜け発生)>富士ゼロック
ス株式会社製ファクシミリ(Telecopier70
33)を用い、ゼロックス株式会社製プリンター用紙
(#4024、ベック平滑度32秒)に、上記の熱転写
フィルムを用いて、コピーモードで印字を行なった。
尚、サーマルヘッドの印字エネルギーを任意の値に変更
できるようにするため、ファクシミリに搭載されたサー
マルヘッドのコモン電極とグランド電極間に外部から任
意の電圧を印加できるよう適宜改造したファクシミリを
用いた。又、コピーを行うための原稿には、沖電気株式
会社製プリンター(MICROLINE 900PSII
LT)で富士ゼロックス株式会社製コピー用紙(WR
−100)に印刷した8ポイントサイズの大文字アルフ
ァベット(書体はCourier)印字物を使用した。
【0133】印字に際しては、熱転写フィルム(試料3
−1〜3−5)で上記の原稿をコピーした際、大文字の
EとBの区別が可能となる最低限の電圧で印字を行うこ
ととした。そして、この最低電圧で印字した際の大文字
アルファベットの印字結果を目視により観察し、白抜け
の発生による文字や細線の欠損について、以下の基準に
従って、評価を行なった。 A:白抜けの発生による文字や細線の欠損はほとんど観
察されず、極めて良好な印字物が得られた。 B:白抜けの発生による文字や細線の欠損が僅かに観察
されたが、良好な印字物が得られた。 C:白抜けの発生による文字や細線の欠損がかなり観察
され、文字や細線がかすれた外観である印字物が得られ
た。
【0134】<印字品質(絡み発生)>富士ゼロックス
株式会社製ファクシミリ(Telecopier703
3)を用い、ゼロックス株式会社製プリンター用紙(#
4024、ベック平滑度32秒)に、上記の熱転写フィ
ルムを用いて、コピーモードで印字を行った。尚、サー
マルヘッドの印字エネルギーを任意の値に変更できるよ
うにするため、ファクシミリに搭載されたサーマルヘッ
ドのコモン電極とグランド電極間に外部から任意の電圧
を印加できるよう適宜改造したファクシミリを用いた。
又、コピーを行うための原稿には、沖電気株式会社製プ
リンター(MICROLINE 900PSII LT)
で富士ゼロックス株式会社製コピー用紙(WR−10
0)に印刷した6ポイントサイズの大文字および小文字
アルファベット(書体はCourier)印字物を使用
した。
【0135】印字に際しては、熱転写フィルム(試料3
−1〜3−5)で上記の原稿をコピーした際、大文字の
EとBの区別が可能となる最低限の電圧で印字を行うこ
ととした。そして、この最低電圧で印字した際の小文字
アルファベットの印字結果を目視により観察し、絡み現
象による文字の潰れ発生について、以下の基準に従っ
て、評価を行なった。
【0136】尚、本発明における『絡み現象』とは、熱
転写フィルムの着色層が被転写体表面に融着することな
く薄膜状に付着してしまう転写状態を示す。又、本発明
において『潰れ』とは、文字を構成する複数の線が、転
写した着色層によって連接している状態を示す。 AA:絡みの発生による文字の潰れは全く観察されず、
極めて良好な印字物が得られた。 A:絡みの発生による文字の潰れはほとんど観察され
ず、良好な印字物が得られた。 B:絡みの発生による文字の潰れが僅かに観察された
が、文字の判別は良好に行える印字物が得られた。 C:絡みの発生による文字の潰れがかなり観察され、文
字の判別が困難又は不可能な印字物が得られた。
【0137】(評価結果)評価結果を下記表10に示
す。
【0138】
【表10】
【0139】表10に示されるように、着色層の融解ピ
ーク温度と熱溶融性物質(プラクセル220、ダイセル
化学工業株式会社製)の融解ピーク温度(55℃)との
差が10℃以下である熱転写フィルム(試料3−1〜3
−3)は、中間層のコーティング適性、着色層のコーテ
ィング適性、印字品質、および、機密漏洩防止性のいず
れの項目も良好であることが確認された。
【0140】これに対して、上記の融解ピーク温度の差
が10℃を超える熱転写フィルム(試料3−4)は、中
間層のコーティング適性、着色層のコーティング適性、
印字品質(白抜け)、および、機密漏洩防止性が良好で
あるものの、印字品質(絡み現象)において上記の熱転
写フィルム(試料3−1〜3−3)よりも劣るものであ
った。
【0141】さらに、上記の融解ピーク温度の差が上記
の熱転写フィルム(試料3−4)よりも大きな熱転写フ
ィルム(試料3−5)は、印字品質(白抜け)において
も上記の熱転写フィルム(試料3−1〜3−3)より劣
るものであった。
【0142】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、 (1)過冷却性を有する熱溶融性物質の溶融粘度が適正
な粘度領域であることにより、白抜けの発生が少ない良
好な印字が可能な熱転写フィルムを得ることが出来る。
また、この熱転写フィルムは、被転写体から剥離される
際の剥離音が低減されたものである。 (2)また、中間層を基材フィルムに塗布した後に加熱
乾燥させて巻き取る際、熱転写フィルムの中間層面が基
材フィルム面に接着してしまう不具合を解消することが
可能となる。 (3)また、中間層が設けられた基材フィルムにホット
メルトコーティング法にて着色層を塗布する際、中間層
の熱溶融性物質が、加熱溶融された着色層インキの熱で
溶融して低粘度の液体になっても、着色層インキを良好
な面質で安定して重ね塗りすることが可能となる。 (4)また、カーボンブラックを該中間層に添加するこ
とによって、印字後の熱転写フィルムから印字した内容
を読取ることが困難となり、機密漏洩防止効果を併せ持
たせることが可能となる。 (5)さらに、着色層の100℃における溶融粘度が1
50mPa・s以上300mPa・s以下であること、
あるいは、着色層の融解ピーク温度と熱溶融性物質の融
解ピーク温度との差が10℃以下であることにより、白
抜けの発生が更に少ない良好な印字が可能な熱転写フィ
ルムを得ることが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水上 文彦 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 中條 茂樹 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 2C068 AA06 BB27 BC26 2H111 AA01 AA14 AA20 AA26 AA33 BA04 BA07 BA23 BA34 BA53 BA55 BA70 BA71 BA76

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルム上に中間層を介して着色層
    を設けた熱転写フィルムにおいて、 中間層は熱溶融性物質および非転写性のバインダー樹脂
    を含有し、 該熱溶融性物質の融解ピーク温度(JIS K7121
    −1987に定める融解ピーク温度)より15〜25℃
    高い温度領域における該熱溶融性物質の溶融粘度は10
    0mPa・s以上1000mPa・s以下であり、 該熱溶融性物質の融解ピーク温度(JIS K7121
    −1987に定める融解ピーク温度)は50〜110℃
    の範囲内であり、該熱溶融性物質の結晶化ピーク温度
    (JIS K7121−1987に定める結晶化ピーク
    温度)は−20〜100℃の範囲内であり、かつ、該熱
    溶融性物質の前記結晶化ピーク温度は前記融解ピーク温
    度よりも10℃以上低く、 該バインダー樹脂の軟化温度(JIS K2207−1
    980に定める環球法で測定される軟化温度)は130
    ℃以上400℃以下であることを特徴とする熱転写フィ
    ルム。
  2. 【請求項2】 前記バインダー樹脂は前記熱溶融性物質
    に対して非相溶性であることを特徴とする請求項1に記
    載の熱転写フィルム。
  3. 【請求項3】 前記バインダー樹脂の中間点ガラス転移
    温度(JIS K7121−1987に定める中間点ガ
    ラス転移温度)は前記熱溶融性物質の融解ピーク温度
    (JIS K7121−1987に定める融解ピーク温
    度)よりも2℃以上高い温度であることを特徴とする請
    求項1または請求項2のいずれかに記載の熱転写フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 前記バインダー樹脂の数平均分子量は8
    000以上1000000以下であることを特徴とする
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の熱転写フィル
    ム。
  5. 【請求項5】 前記バインダー樹脂はベンゼン環構造を
    有する樹脂であることを特徴とする請求項1乃至請求項
    4のいずれかに記載の熱転写フィルム。
  6. 【請求項6】 前記バインダー樹脂はポリエステル樹脂
    であることを特徴とする請求項5に記載の熱転写フィル
    ム。
  7. 【請求項7】 前記中間層にカーボンブラックが配合さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいず
    れかに記載の熱転写フィルム。
  8. 【請求項8】 前記バインダー樹脂は熱転写しない多孔
    質膜を構成し、該多孔質膜の多孔中に熱溶融性物質を含
    有していることを特徴とする請求項1乃至請求項7のい
    ずれかに記載の熱転写フィルム。
  9. 【請求項9】 前記多孔質膜にカーボンブラックが配合
    されていることを特徴とする請求項8に記載の熱転写フ
    ィルム。
  10. 【請求項10】 前記着色層は100℃における溶融粘
    度が150mPa・s以上300mPa・s以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記
    載の熱転写フィルム。
  11. 【請求項11】 前記着色層の融解ピーク温度(JIS
    K7121−1987に定める融解ピーク温度)と前
    記熱溶融性物質の融解ピーク温度(JISK7121−
    1987に定める融解ピーク温度)との差が10℃以下
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれ
    かに記載の熱転写フィルム。
  12. 【請求項12】 熱転写フィルムの着色層面に被転写体
    を重ね合わせ、基材フィルム側から加熱手段により、画
    素状に加熱記録を行い、熱転写フィルムと被転写体とを
    分離させる画像形成方法において、請求項1乃至請求項
    11のいずれかに記載の熱転写フィルムを使用し、各画
    素を記録してから、熱転写フィルムと被転写体とを分離
    させるまでの時間が2秒以下であることを特徴とする画
    像形成方法。
  13. 【請求項13】 前記加熱手段は全面グレーズ型サーマ
    ルヘッド、または、部分グレーズ型サーマルヘッドであ
    ることを特徴とする請求項12に記載の画像形成方法。
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