JP2002001797A - 重合体シート及びフィルムの成形方法 - Google Patents

重合体シート及びフィルムの成形方法

Info

Publication number
JP2002001797A
JP2002001797A JP2000190685A JP2000190685A JP2002001797A JP 2002001797 A JP2002001797 A JP 2002001797A JP 2000190685 A JP2000190685 A JP 2000190685A JP 2000190685 A JP2000190685 A JP 2000190685A JP 2002001797 A JP2002001797 A JP 2002001797A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
cooling roll
vacuum
film
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000190685A
Other languages
English (en)
Inventor
Norio Takagi
憲男 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP2000190685A priority Critical patent/JP2002001797A/ja
Publication of JP2002001797A publication Critical patent/JP2002001797A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 減圧密着法で良品質の製品シートまたはフィ
ルムを、長時間にわたって高い生産性で製造できるシー
ト及びフィルムの成形方法を提供する。 【解決手段】 重合体の溶融シートを口金から押出し、
該溶融シートを減圧密着法により冷却ロールに密着させ
固化させるシートの成形方法において、該冷却ロールの
表面がマイクロクラック表面であることを特徴とする重
合体シートの成形方法及び、重合体の溶融シートを口金
から押出し、該溶融シートを減圧密着法により冷却ロー
ルに密着させ固化させて未延伸シートとし、次いで該未
延伸シートを縦方向及び横方向に二軸延伸する延伸フィ
ルムの成形方法において、該冷却ロールにマイクロクラ
ック表面のものを用いることを特徴とする重合体フィル
ムの成形方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は重合体シート及びフ
ィルムの成形方法に関し、更に詳しくは表面性の良好な
重合体シート又はフィルムを長時間、高い生産性で製造
できる重合体シート及びフィルムの成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】重合体シートを成形する方法として、重
合体の溶融シートをオリフィス状の口金から押出し、冷
却ロールに密着させ固化させる(キャストする)方法が
従来から知られている。この方法で、溶融シートの冷却
ロールへの密着を促進させるため、減圧密着法を併用す
ることも種々提案されている。
【0003】また、フィルムを製造する方法として、重
合体の溶融シートをオリフィス状の口金から押出し、冷
却ロールに密着させ固化(キャスト)させて未延伸シー
トを成形し、これを更に縦方向と横方向に延伸して二軸
延伸フィルムとする方法も従来から知られている。
【0004】減圧密着法は、押出された溶融シートの冷
却ロールに密着する側の雰囲気を、もう一方の側の雰囲
気よりも減圧にすることにより溶融シートを冷却ロール
に密着させる方法であるが、減圧にするため真空ポンプ
を用いることが多く、真空吸引密着法或いは真空密着法
ともいわれる。
【0005】減圧密着法は、例えば、ポリエチレンテレ
フタレートのようなポリエステルシートの成形につい
て、特公昭41−13626号公報、特公昭49−36
946号公報、特公昭52−10362号公報、特開昭
54−150477号公報で提案されている。しかしい
ずれの提案も、次のような真空吸引密着法特有の問題に
対して充分な解決を得ていないのが実状である。
【0006】即ち、真空度が余り高くない時には、冷却
ロールの表面と溶融シートとの間の空気が充分に排除さ
れないので、残留空気により固化したシートの表面に小
波様の凹凸欠点が生じたり、輪郭が不明瞭な気泡状の欠
点が生じる。これらの欠点は真空度を高くすることによ
り改善されるが、張力の低い溶融シートの場合は高真空
により大きな差圧があると、溶融シートが振動したり、
真空チャンバーに吸い込まれる等の問題を生じる。ま
た、溶融シートの引取り速度が速くなる程高真空が必要
になるが、この時は先の問題がより一層発顕著になる傾
向がある。
【0007】このような問題を解決する方策として、特
開昭61−118215号公報では少なくとも0.08
μmの表面粗さを有する冷却ロールを用いる方法が提案
されている。この提案では、粗い表面を有する冷却ロー
ルとして、ロール表面にビーズを吹き付けて形成した梨
地面のものと、ロールの表面に連続的又は非連続的な円
周方向の研磨筋を形成したものが開示されている。溶融
シートとロール表面の間に介在する空気は、梨地の場合
は相互に連結した窪みを通して排出され、また円周方向
の研磨筋の場合は筋を通じて排出される。
【0008】しかし上記表面粗さの冷却ロールを用いて
も、なお満足できない問題が存在している。第一の問題
点は、表面粗さが比較的大きい場合、梨地面あるいは研
磨筋がシート表面に転写して、シートやこれを延伸した
フィルムの表面にオレンジ肌様の細かい凹凸表面模様の
欠陥や、あるいはスジ状の模様の欠陥が生じることであ
る。このような欠陥があるシートやフィルムは、包装資
材等の用途に使用する場合は支障にならないが、高密度
磁気記録材料や写真用を含む光学関連材料に供する場合
には重大な品質欠陥になる。従って梨地や研磨筋の表面
を有する冷却ロールによるシートのキャスティングは、
その用途に制限を受ける。
【0009】第二の問題点は、冷却ロール表面の粗さが
細かい場合に生じる。即ち、冷却ロール表面の粗さが細
かいと、シートや延伸フィルムの表面欠陥は軽減する
が、キャスティング速度を高めることに支障が現れ、更
に高速度に持続できる時間が短くなる支障を生じる。こ
の冷却ロール表面には溶融シートに含まれる低分子量化
合物が付着、堆積し易い。この低分子量化合物は、溶融
シートを冷却ロール表面に密着させる際に起こりがちな
巻込み空気の排出作用を奏すべきロール表面の空気通路
を閉塞して、シートと冷却ロール表面との間に気泡が形
成される、この気泡がシートに痕跡としての泡の跡をも
たらす。このように冷却ロール表面の粗さと、シートや
フィルム表面の平坦性とは相反する関係にある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、冷却ロール
表面の凹凸が製品シートやフィルムに転写されないよう
な、平坦な表面のシートやフィルムの製造方法を提供す
ることを目的とする。本発明は、冷却能力が大きく、巻
込み空気が容易に排除され、生産速度が高められるシー
トやフィルムの製造方法を提供することを第二の目的と
する。更に本発明は、製造中に熱可塑性重合体から揮発
する低分子量化合物によって、冷却ロール表面が汚染さ
れて通気路が閉塞し難い表面構造を備えた冷却ロールを
用い、良品質の製品シートやフィルムを長時間にわたっ
て安定して生産できるシート及びフィルムの製造方法を
提供することを第三の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、重合体
の溶融シートを口金から押出し、該溶融シートを減圧密
着法により冷却ロールに密着させ固化させるシートの成
形方法において、該冷却ロールの表面がマイクロクラッ
ク表面であることを特徴とする重合体シートの成形方法
により達成できる。また、本発明の課題は、重合体の溶
融シートを口金から押出し、該溶融シートを減圧密着法
により冷却ロールに密着させ固化させて未延伸シートと
し、次いで該未延伸シートを縦方向及び横方向に二軸延
伸する延伸フィルムの成形方法において、該冷却ロール
にマイクロクラック表面のものを用いることを特徴とす
る重合体フィルムの成形方法により達成できる。
【0012】
【発明の実施の形態】[重合体]本発明において重合体
とは、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン−2,6−ナレフタレート、或いはそれらを主成分と
する共重合体のような芳香族ポリエステル、ポリプロピ
レンのようなポリオレフイン、ポリスチレンのようなポ
リビニル、ナイロンのようなポリアミド、ポリカーボネ
ート等の熱可塑性重合体であり、その中でも芳香族ポリ
エステルが特に好ましい。
【0013】[冷却ロール]本発明では、その表面にマ
イクロクラックが存在する冷却ロール(マイクロクラッ
ク表面の冷却ロール)を用いる。このマイクロクラック
表面とは、平坦面に微細で無秩序な多数の溝(クラッ
ク)が設けられている構造からなり、クラック自体は平
面から深部に向かって形成されている。冷却ロール表面
に存在するクラックは、表面上の少なくとも1方向の走
査線10mmに対し交差するクラックの数が少なくとも
5個であり、そのクラックの70%以上のものは開口幅
が0.3μm以上であって、走査線10mmに対し交差
する全てのクラックの幅の総計が5mm以下であること
が好ましい。溶融シートが冷却ロール面に密着する際そ
の間に巻込まれた空気は、このクラックを通って排出さ
れる。
【0014】マイクロクラックは非規則的に形成されて
いるが、この形成状況は後述する真空漏洩法によって測
定される冷却ロール表面の通気抵抗が10000秒以
下、更には5000秒以下、特に1000秒以下となる
ものであることが好ましい。最も好ましい通気抵抗の範
囲は2〜500秒である。通気抵抗が10000秒を超
えるとキャスティング速度の向上は期待できない。
【0015】[通気抵抗]本発明において通気抵抗と
は、粗面の表面上に特定容積の密封空間を設け、この空
間を所定の真空度にした後、粗面の溝を通じて流入する
空気により空間の真空度が所定の真空度まで低下するの
に要する時間をいう。即ち、上記特定容積の密封空間中
の空気を真空ポンプなどにより排出して所定真空度の真
空領域とした後空気の排出を停止し、粗面の溝を通じて
流入する空気により空間の真空度が所定の値まで低下す
るのに要する時間を測定する。
【0016】通気抵抗の具体的な測定法は、第1図にそ
の概略図を示すように、真空計2の付いた真空容器1の
一端に真空コック3を介して真空ポンプ4を接続し、他
端に真空ホース5を介してゴムの吸盤6(例えば株式会
社妙徳製FPM.PFYK−40)を取り付ける。吸盤
部分は、第2図の拡大断面模式図に示すように、直径4
0mmの吸盤(6,12)を冷却ロール表面14に押し
当て、吸盤の外周面が粗面の表面上に密着するように直
径30mmのポーラスなシート(例えば日本精線株式会
社製ナスロン低密度焼結体8−L−500)13を吸盤
の中央に置いて押し当てる。この時、真空コック3から
吸盤6までの空間容積が100ccとなるよう調整す
る。次いで、この100ccの空間の真空度が−93.
1kPa(−700mmHg)となるまで真空ポンプ4
により空間の空気を排出した後真空コック3を閉じ、直
ちに時間の測定を開始する。吸盤部分の粗面の溝を通じ
て真空系に空気が流入するため真空度が低下するが、こ
の時真空度が−93.1kPaから−86.45kPa
(−700mmHgから−650mmHg)に低下する
のに要する時間を測定し、この所要時間を通気抵抗と定
義する。なお、通気抵抗の測定に先立って測定器の真空
漏れをチェックするために、磨かれたガラス板の通気抵
抗が20000秒以上であることを確認する。
【0017】[キャスト方法]本発明では、重合体の溶
融シートをオリフィス状の口金から押出しマイクロクラ
ック表面の冷却ロールに密着させ固化させてキャストす
ることによりシートを成形する。また、このシートを延
伸して二軸延伸フィルムとする。上記オリフィス状の口
金とは、例えばTダイ、フィッシュテールダイ、Iダイ
等で、直線状の開口部を有する口金のことである。
【0018】また、本発明では、溶融シートを冷却ロー
ルに密着させる際に、減圧密着法を併用する。即ち、本
発明においてシートを成形する際に、重合体を口金から
溶融シートとして押出し、この溶融シートの一方の面
(冷却ロールに接する面)の雰囲気を真空(減圧)にし
て溶融シートの両面に圧力差を生じさせ、この圧力差に
よって溶融シートを冷却ロールに密着させ、固化させ
る。この一方の面の雰囲気の減圧度の好ましい値は、口
金と冷却ロール面との間の間隔、溶融シートの厚さ、冷
却速度等によって変化するが、通常の真空度(減圧度)
は絶対圧で49〜9810Pa(5〜1000mmAq)
であることが好ましい。一般に厚み斑を小さくして均質
なシートを製造するためには、真空度の高いほうが有利
である。しかし真空度があまり高いと溶融シートが真空
チャンバーに吸い込まれことから、真空度はシートの品
質と生産の安定性の両面を考慮して決定すべきである。
【0019】従来法の特開昭61−118215号公報
に示されている冷却ロールの梨地面は、砂或いはガラス
玉等の粒子をロール表面に投射して形成されるため、大
小の種々の形状の突起の集合体であって、この梨地面に
軟らかい溶融シートが真空の力で押し圧された時には、
鋭い大きな突起が溶融シートに深く転写されると推定さ
れる。梨地面の高速化効果を保持できる範囲で梨地面を
研磨して高い突起の先端を除去しただけでは、溶融シー
トへの転写を大幅に軽減することは困難である。その結
果二軸延伸フィルムにオレンジ肌のような微細な凹凸の
欠点が生じると推定される。また研磨筋の場合において
も、粗さが大きい時には同様に筋状の欠点を生じる。
【0020】しかるに本発明で用いる冷却ロールの表面
は、平滑面と網状の溝との構成であるから、このマイク
ロクラック面に真空の力で押し圧される溶融シートは、
その多くの部分をこの表面の平坦面に保持されるため、
シートへの溝の転写は比較的軽微に止まるものと推定さ
れる。従って、本発明の冷却ロールによって急冷された
重合体シートの転写は比較的小さく、この二軸延伸によ
って表面の微細な凹凸消失する程度の実害のない物であ
る。
【0021】次に溶融シートから昇華する低分子量化合
物が冷却面に堆積すると、梨地面あるいは研磨筋で、特
に粗さの小さい面においては巻込み空気を排出せしめる
通路が閉塞され易く、その結果冷却ロール表面が鏡面に
近くなって梨地面の高速化効果が短時間に低下する。し
かし本発明のマイクロクラック表面においては高速化効
果を長時間持続する作用がある。その要因の詳細は不明
であるが、マイクロクラック構造は、クラック溝の開口
幅は狭いが、その亀裂はメッキの表層部に止まらず、内
層部まで到達するような深い溝になっているので、低分
子量化合物が付着しても巻込み空気の排出路が閉塞され
ることが少なく、閉塞されるとしてもかなりの時間を要
し、その結果高速効果が長時間持続されるものと推定さ
れる。
【0022】本発明において未延伸シートの厚さは30
〜500μmが好適である。また、キャスティング速度
は、冷却ロールの周速で30m/分以上であることが好
ましい。この上限は特に制限はないが、200m/分が
好ましい。
【0023】[二軸延伸フィルム]本発明では、マイク
ロクラック表面の冷却ロールを用いて減圧密着法でキャ
ストした未延伸シートを、縦方向と横方向とに二軸延伸
することによる重合体フィルムを成形する。この方法に
より二軸延伸フィルム表面へのマイクロクラックの転写
を大幅に軽減できる。
【0024】本発明において二軸延伸とは、未延伸シー
トを予熱して縦方向に延伸し、続いて横方向に延伸する
逐次二軸延伸すること、或いは縦方向と横方向の延伸を
同時に行う同時二軸延伸することである。特に逐次二軸
延伸の場合は種々の公知の延伸方法、例えば特開昭54
−8672号公報や特開昭54−8672号公報に提案
されている延伸方法が都合よく適用できる。例えば未延
伸シートを、複数の区間で加熱と延伸を繰り返して縦方
向の合計倍率が2〜8倍になるように縦方向に多段階に
延伸し、この複数の縦延伸区間の間に、及び/又は縦延
伸工程に続いて横方向の合計倍率が2〜8倍になるよう
に延伸して、縦横の延伸倍率の積が4〜64倍にする方
法等も本発明に用いることができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに説明す
る。
【0026】[実施例1]キャストに用いた冷却ロール
はマイクロクラック表面のロールで、表面の真空漏洩法
によって測定される通気抵抗が平均75秒、表面上の走
査線10mmに対し交差するクラックの数が平均610
個であり、走査線10mmに対し交差する全クラックの
平均開口幅が4μm、粗さは0.09μm(Ra)のも
のである。
【0027】口金からポリエチレンテレフタレートを厚
さ210μmのシート状に押出し、前記マイクロクラッ
ク表面の冷却ロールに密着させキャストした。その際ダ
イと冷却ロールの中間に減圧チャンバーを設け、このチ
ャンバーを減圧にすることで、押出しシートの冷却ロー
ルと接触する側の表面近傍の雰囲気を減圧にして、押出
しシートを冷却ロールと密着させた。
【0028】減圧チャンバー内の減圧度を1400Pa
に保持した時、空気の巻込みに伴う気泡形成を生じるこ
となく安定して冷却シートを製造しうる最高速度は78
m/分であった。この最高速度は安定しており24時間
経過後も不変であった。また、シートにはオレンジ肌様
欠点は認められず、表面平滑性が良好なものであった。
このようにして一旦巻き取ったシートを、次いで縦方向
に3.6倍、横方向に3.9倍に二軸延伸して、215
℃で熱処理をした。得られた二軸延伸フィルムにはオレ
ンジ肌様欠点は認められず、フィルムの表面平滑性につ
いて高級ビデオ用磁気記録材料のベース材料としての品
質基準を満たしていた。
【0029】[比較例1]冷却ロールとして表面形状が
粗さ0.41μm(Ra)の梨地である冷却ロールを用
いる以外は実施例1と同様の装置と方法で製膜を行っ
た。その結果最高キャスト速度は56m/分であった。
得られたシートにはオレンジ肌様の欠点が認められた。
このシートを更に二軸延伸したフィルムにはオレンジ肌
様の欠点が認められ、高級ビデオ用磁気記録材料のベー
ス材料としての品質基準を満たしていないフィルムで、
キャスト速度の高速性及びフィルム品質共にマイクロク
ラック表面の冷却ロールより劣っていた。
【0030】[比較例2]冷却ロールとして表面形状が
粗さ0.15μm(Ra)の研磨筋を有する表面の冷却
ロールを用いる以外は実施例1と同様の装置と方法で製
膜を行った。その結果最高キャスト速度は44m/分
で、マイクロクラック構造の表面を有する冷却ロールに
比べて、キャスト速度の高速性は大幅に低い。また、製
膜時間と共に空気の巻込みに起因する気泡が顕在化し、
12時間後には気泡欠点がなく、安定してキャスト出来
る速度は、41m/分に低下した。従来の粗面では、粗
さの小さい冷却ロールは高速効果が低く、しかも経時的
変化が大きい。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、表面欠陥の無い良品質
の製品シートまたはフィルムを、長時間にわたって高い
生産性で製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マイクロクラックの通気抵抗を測定する装置の
模式図。
【図2】通気抵抗測定装置の吸盤部分の拡大断面を示す
模式図。
【符号の説明】
1:真空容器 2:真空計 3:真空コック 4:真空ポンプ 5、11:真空ホース 6、12:吸盤 13:ポーラスなシート 14:冷却ロール表面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合体の溶融シートを口金から押出し、
    該溶融シートを減圧密着法により冷却ロールに密着させ
    固化させるシートの成形方法において、該冷却ロールの
    表面がマイクロクラック表面であることを特徴とする重
    合体シートの成形方法。
  2. 【請求項2】 冷却ロール表面の少なくとも1方向にお
    ける長さ10mmの直線に対し交差するマイクロクラッ
    クの数が少なくとも5本であり、該マイクロクラックの
    70%以上のものの開口幅が0.1μm〜0.5mmの
    範囲であり、かつ該マイクロクラックの開口幅の合計が
    5mmを超えない請求項1に記載の重合体シートの成形
    方法。
  3. 【請求項3】 真空漏洩法によって測定される冷却ロー
    ル表面の通気抵抗が10000秒以下である請求項1に
    記載の重合体シートの成形方法。
  4. 【請求項4】 重合体の溶融シートを口金から押出し、
    該溶融シートを減圧密着法により冷却ロールに密着させ
    固化させて未延伸シートとし、次いで該未延伸シートを
    縦方向及び横方向に二軸延伸する延伸フィルムの成形方
    法において、該冷却ロールにマイクロクラック表面のも
    のを用いることを特徴とする重合体フィルムの成形方
    法。
JP2000190685A 2000-06-26 2000-06-26 重合体シート及びフィルムの成形方法 Pending JP2002001797A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000190685A JP2002001797A (ja) 2000-06-26 2000-06-26 重合体シート及びフィルムの成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000190685A JP2002001797A (ja) 2000-06-26 2000-06-26 重合体シート及びフィルムの成形方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002001797A true JP2002001797A (ja) 2002-01-08

Family

ID=18690112

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000190685A Pending JP2002001797A (ja) 2000-06-26 2000-06-26 重合体シート及びフィルムの成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002001797A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005144727A (ja) * 2003-11-12 2005-06-09 Daiwa Can Co Ltd ポリエステルフィルム被覆金属板、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法、及びポリエステルフィルム被覆金属缶
JP2005144734A (ja) * 2003-11-12 2005-06-09 Daiwa Can Co Ltd ポリエステルフィルム被覆金属板、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法、及びポリエステルフィルム被覆金属缶
JP2005144728A (ja) * 2003-11-12 2005-06-09 Daiwa Can Co Ltd ポリエステルフィルム被覆金属板、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法、及びポリエステルフィルム被覆金属缶

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005144727A (ja) * 2003-11-12 2005-06-09 Daiwa Can Co Ltd ポリエステルフィルム被覆金属板、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法、及びポリエステルフィルム被覆金属缶
JP2005144734A (ja) * 2003-11-12 2005-06-09 Daiwa Can Co Ltd ポリエステルフィルム被覆金属板、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法、及びポリエステルフィルム被覆金属缶
JP2005144728A (ja) * 2003-11-12 2005-06-09 Daiwa Can Co Ltd ポリエステルフィルム被覆金属板、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法、及びポリエステルフィルム被覆金属缶

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4478772A (en) Process for preparing cast film of thermoplastic resin
JP2002001797A (ja) 重合体シート及びフィルムの成形方法
US3752731A (en) Plastic film made by a film casting article
JP2007320038A (ja) 熱可塑性樹脂フィルムの製造装置および製造方法
JP4996137B2 (ja) アクリル系樹脂押出フィルムの製造方法
JP2002001806A (ja) 二軸延伸フィルムの製造方法
JP2002205328A (ja) ポリエステルシートおよびフィルムの成形方法
JP2002001798A (ja) 二軸延伸フィルムの製造方法
WO2001098058A1 (fr) Procede permettant de produire une feuille et un film de polyester
JP3369381B2 (ja) ポリアミドフィルムの製造方法
JP2002001796A (ja) ポリエステルシートの成形方法
JP2002028965A (ja) ポリエステルシートおよびフィルムの成形方法
JP2002187194A (ja) ポリエステルシートの成形方法
JPH0524812B2 (ja)
JP2002001795A (ja) ポリエステルシートの成形方法
JP2002028966A (ja) ポリエステルシートおよびフィルムの成形方法
JP2002018931A (ja) ポリエステルシートおよびフィルムの成形方法
JPH0524813B2 (ja)
JP2002028967A (ja) ポリエステルシートおよびフィルムの成形方法
JP2003127206A (ja) ポリエステルシートの成形方法
JP2002187195A (ja) 重合体シート及び重合体フィルムの成形方法
JP2001315192A (ja) ポリエステルシートの成形方法
JP2002067125A (ja) 重合体シート及びフィルムの成形方法
JP2003019741A (ja) ポリアミドフィルムの製造方法
JP2002192599A (ja) 熱可塑性樹脂シートの成形方法