JP2002000628A - 歯科模型 - Google Patents

歯科模型

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JP2002000628A JP2001145683A JP2001145683A JP2002000628A JP 2002000628 A JP2002000628 A JP 2002000628A JP 2001145683 A JP2001145683 A JP 2001145683A JP 2001145683 A JP2001145683 A JP 2001145683A JP 2002000628 A JP2002000628 A JP 2002000628A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 個々の歯を簡便かつ確実に交換することがで
き歯の装着安定性および固定性も向上させることができ
る歯科模型を提供する。 【解決手段】 人工歯のための窪みを有する支持板を備
えこの人工歯が対応する窪みに整合する歯根を備えてい
る、特に練習用の歯科模型である。歯肉材（２２）が歯
列の歯（１６）と窪みの両方を包被している。歯はそれ
ぞれ支持板（１２）の窪み（１７）内に取り外し可能に
摩擦によって固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、特にう食部分の治療
および窩洞への充填材料の付加の練習ならびに実演の目
的に適した、請求項１前段に記載の歯科模型に関する。
さらに、この歯科模型上において歯科医師が患者に施す
全ての作業を実施することができる。
【０００２】
【従来の技術】この種の練習用歯科模型は、例えば米国
特許第３８８６６６１号公報によって知られている。こ
の解決方式において、練習用歯セットは支持板内に装着
可能である。多様な要素によって自然の顎の構造を模作
することができる。歯を全体的に交換するに過ぎない既
知の他の解決方式に対するこの解決方式の利点は、練習
が終了するたびに処理した歯を交換することができ従っ
てランニングコストを削減できる点である。他方、この
模型のために専用の歯を形成して保管する必要があり、
従って特殊な保管が必要となる。
【０００３】さらに、硬質の充填材料を柔軟な支持材料
と組み合わせることによって歯科模型を構成することが
提案されている。これによって自然の顎骨の支持剛性に
似せたものとすることができ、ここでシリコンゴムを使
用することによって、１本１本の歯を取り外すことが容
易になるが不用意に外れることはない。この解決方式に
おいて、歯の挿入および製造自体も柔軟なものとするこ
とができる。従って圧力がかかると歯は側方にずれ、こ
の種の歯は例えばモデリング作業に適している。しかし
ながら、例えば、穿孔に際して部分的に極めて大きな横
圧力がかかり、従ってこの種の柔軟に装着された顎模型
は適格でない。
【０００４】この種の歯科模型の別の問題点は歯が取り
外し可能に装着されている点である。歯が柔軟な接着に
よって対応する歯根窪み内に装着されると、窪み内に進
入するドリル屑によって接着特性がだんだんと劣化し、
従って窪みを規則的に洗浄するかまたは模型をすぐに交
換しなければならない。
【０００５】歯を固定的に装着する歯科模型において、
一方で歯の固定的な装着と他方では取り外し可能な支持
を確立するため、特殊な連結を実現する必要がある。部
分的に硬質で部分的に柔軟な窪み領域からなる既に提案
された組み合わせの装着においても、ドリル屑は固定的
な取り付け部分に生じた割れ目内に進入する。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、個々の歯を簡便かつ確実に交換することができ、歯
の装着安定性および固定性も向上させることができる、
請求項１前段に記載の歯科模型を提供することである。
歯科模型は複数回使用可能であるとともに形状および材
質の点において患者の状態に応じて広範に適応させるこ
とができる。
【０００７】
【課題を解決するための手段】前記の課題は本発明に従
って請求項１によって解決される。下位請求項には好適
な追加構成が示されている。
【０００８】本発明の特に好適な特徴によれば、本発明
に係る装着方式を使用して歯を支持板上に固定および支
持することができる。同時に、支持板内の該当する窪み
内への歯の装着の密封化が自動的に保持され、従ってこ
の重要な部分にドリル屑が進入することは全くない。従
って、差し歯は、例えば歯科ドリルによってかけられる
側方への圧力に対しても、長時間かつ安定的に硬質の材
料からなる支持板上に固定される。さらに、歯肉材が歯
を部分的に包囲し、従って患者の顎の模擬が可能とな
る。歯の支持は、一方で歯根によって他方では摩擦要素
によって、歯の交換に際して他の歯に対して正確に同じ
位置を取るよう作用される。
【０００９】歯科模型の概観が自然に近いことが特に好
適であり、ここで歯肉材は自然の歯肉に近いように着色
することができる。歯肉材の固定圧力は必要に応じて広
範囲に適応させることができる。従って、歯のアンダカ
ットに対して作用して解除可能な固定を形成するアンダ
カットを設けることができる。歯肉材も支持板のアンダ
カットに対して作用する適宜なアンダカットを有するこ
とができる。支持板および歯の両方が突出したピンを備
えており、歯肉材は適宜な孔部を備えている。この点に
関して、歯に対する窪みを形成する人工の歯槽頂がその
側面に粗目の表面を有することが特に好適である。これ
によって、支持板と歯肉材との間に一定のインターロッ
クが形成されることが保持され、これは歯肉材を支持板
に固定するよう作用する。
【００１０】歯槽頂上へのまたは歯に対向しての固定に
際しての歯肉材の引張は必要に応じて広範囲に適応させ
得ることは勿論である。歯肉材は例えばピンク色に着色
されたシリコンからなり、これはある程度透明であり、
従ってこの歯科模型を練習目的で使用している担当歯科
医が少なくとも前歯の領域の歯の軌道を見ることができ
る。
【００１１】本発明によれば、大量生産された歯を本発
明に係る歯科模型に使用し得る点が特に好適である。こ
のため本発明に係る歯は既知の方式で多層式に構成され
安価なプラスチックから製造された歯根を備える。しか
しながら、好適には各歯は１つの材料から形成される。
歯根は支持板の歯槽頂内の該当する窪み内に整合し、こ
れによって窪みならびに歯根の両方の錐形の形状のため
歯が既に固定的に取り付けられる。
【００１２】窪みによって包囲されている歯根の領域に
直ぐ近接して歯はピンまたは突起を備えており、これは
側方に延在するとともにアンダカットを備えている。こ
のピンあるいは突起は歯科模型内の極めて精密に整合す
るように形成された窪みに嵌合し、従って歯はこの摩擦
要素によっても固定される。歯肉材は複数の位置に支持
板に対して作用するアンダカットを備えており、従って
歯ならびに模型に対して固定的に付着する。
【００１３】本発明に係る模型は、上顎模型または下顎
模型の両方として適用することができる。さらに、摩擦
力ならびに窪みから誘導によって容易に解除することが
でき、従って歯は練習の後に容易に交換することができ
る。本発明によれば、基礎板を低価格なプラスチックか
ら大量に生産できる点が特に好適である。加えて、支持
板は咬合器内に装着することができ、従って咬合の模擬
が可能となり例えばブリッジの加工に際して咬合を検査
することができる。このため、１本または２本の歯を歯
科模型から即座に除去することができ、その結果ブリッ
ジ加工の作業モデルが形成される。
【００１４】本発明の好適な特徴によれば、同一または
互いに対応する歯については同じ形状の窪みおよび付属
する歯根が設けられる。従って、歯科模型を形成するた
めの異なった歯の形状を削減することができ、これにも
かかわらず間違えの少ない挿入が可能になる。
【００１５】本発明のその他詳細、特徴、ならびに利点
は、添付図面を参照しながら以下に記述する実施例の説
明によって明らかにされる。
【００１６】
【実施例】図３の平面図に示された歯科模型１０は、図
１にその主要な部分が断面図で示されている。この歯科
模型は、支持板１２を備えており、これは一部品として
形成されるとともに歯槽頂１４を有しており、この歯槽
頂は歯１６を受容するために適するように形成された多
数の窪みを備えている。
【００１７】図１には、１本の歯が概略的に示されてい
る。窪み１７は上方に向かって広がった斜めの側面を有
する。歯１６は、これに対応する歯根１８を備えてお
り、これは錐形に形成されている。歯根１８および窪み
１７は円形ではなく楕円形に形成され、歯根１８と窪み
１７の底部との間に一定の自由空間ができるように整合
される。
【００１８】小さな錐形角のため歯１６は既に窪み１７
内に極めて良好に固定される。
【００１９】ピン２０は歯根１８に直接的に接続して側
方に延在し、これは以下に記述するように歯１６を正確
に支持するよう作用する。ピン２０は歯槽頂１４上に配
置され、ここで歯根１８と窪み１７の間の締め付け効果
は影響を受けない。歯根１８の錐形角は２°ないし２０
°、好適には５°ないし１２°、特に８°とする。この
構成によって解除も可能な取り付けが保持される。
【００２０】歯槽頂を包囲するとともに、これと歯１６
の一部とを密着して被覆するように弾力的な材料が歯肉
材２２として配設されており、これは支持板１２と歯１
６との間の結合を保持する。歯肉材２２は歯肉色に着色
されたシリコンからなり自然の歯肉が歯を包囲するのと
同じ方式で歯を包囲している。歯槽頂１４は孔部２４を
備えており、これに対してピン２０が精密に整合する。
ピン２０は孔部２４の側面に対してアンダカットを有し
ており、歯１６を引き抜く際にはその柔軟な抵抗を超越
する必要がある。
【００２１】本発明によれば、孔部２４はカム形状のピ
ン２０によって歯槽頂１４の上部に保持されることが特
に好適である。そこにおいて歯槽頂はさらに柔軟であ
り、従って歯を引き抜くことが可能となる。窪み２４と
ピン２０との装着は窪み１７内に歯根１８を摩擦固定す
ることによって補助される。
【００２２】歯肉材２２は軽く伸張させて歯１６上に装
着させることが好適である。このため、発生したドリル
屑が装着溝部に侵入することはない。
【００２３】さらに、歯肉材は歯槽頂１４に対向して形
成された表面２８および３０を備えている。これらの表
面は対応する歯槽頂１４の表面の陰板をなし、従って支
持板１２と歯肉材２２との装着を安定化および向上させ
るよう作用する。
【００２４】図１に示された実施例において、孔部また
は貫通口３１が支持板１２を貫通して設けられている。
これは支持板１２の下面から窪み１７の略中央部分まで
延在している。この孔部３１を介して例えば太針等の適
宜な道具を使用することにより歯１６を押し出すことが
できる。この解決方式によって、支持板１２上に歯を極
めて強固かつ穿設に際して安定するよう取り付けるにも
かかわらずこの歯を容易に交換することができる。
【００２５】さらに、歯肉材２２は支持板の上面３２の
少し下まで延在している。このため支持板１２は適宜な
縁部接続低没部を備え、歯肉材２２は図１に示されてい
るように適宜に伸張されている。この構成により、汚れ
に対する敏感性を減少させると同時に支持を強化するこ
とができる。
【００２６】図２には、歯肉材がさらに追加的にアンダ
カットを設けて支持板１２上に結合されていることが示
されている。この関連において、歯槽頂１４の後端部上
にはピン３４が設けられており、これは歯肉材２２の対
応する孔部３６内に進入する。同様な接続部は歯槽頂上
に複数配分して設けられており、従って歯肉材２２は全
体として支持板１２上に良好に固定されているが、その
柔軟性のため取り外し可能に取り付けられている。
【００２７】図３に示されているように、歯肉材２２は
実質的にＵ字形であるとともに支持板１２を介して延在
している。歯１６は、実際には歯列として構成されてい
る。支持部材１２の材料は極めて硬質だが安価な、例え
ばエポキシ樹脂等のプラスチック材料とする。しかしな
がら、歯槽頂１４の細身の構造のため一定の弾力性を有
しており、従って担当する歯科医師は後で患者の口内の
処置を行う時と同じ物理的条件を体験することができ
る。
【００２８】歯１６は２つもしくはそれ以上の層から形
成される。好適には切断層と象牙質とからなり、歯根１
８はさらに別の層として形成される。切断層および象牙
質層、ならびに場合によって歯頚は自然歯に極めて近い
硬度を有し、従って歯科模型を使用して練習する学生に
対して患者の口内で処置する場合に極めて近い条件が提
供される。
【００２９】歯１６は合成材料から形成され、それぞれ
個別に製造される。このような材料は、例えばドイツ特
許第２４０３２１１Ｃ２号公報またはドイツ特許第４０
２９２３０Ｃ２号公報に記載されており、その開示内容
は本発明の構成要素の一部ともなっている。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る義歯床の詳細を示す、図３の線Ｉ
−Ｉに沿った概略断面図である。
【図２】本発明に係る義歯床の詳細を示す、図３の線II
−IIに沿った概略断面図である。
【図３】本発明に係る義歯床の一実施例を示す平面図で
ある。
【符号の説明】
１０ 歯科模型 １２ 支持板 １４ 歯槽頂 １６ 歯 １７ 窪み １８ 歯根 ２０，３４ ピン ２２ 歯肉材 ２４ 孔部 ２８，３０ 表面 ３１ 貫通口 ３２ 上面

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 人工歯のための窪みを有する支持板を備
    えこの人工歯が対応する窪みに整合する歯根を備えてい
    る、特に練習用の歯科模型であり、歯肉材（２２）が歯
    列の歯（１６）と窪みの両方を包被し、歯（１６）はそ
    れぞれ支持板（１２）の窪み（１７）内に取り外し可能
    に摩擦によって固定されることを特徴とする歯科模型。
  2. 【請求項２】 歯はアンダカットを備えておりこれがそ
    れぞれ支持板（１２）のアンダカットに対して作用する
    ことを特徴とする請求項１記載の歯科模型。
  3. 【請求項３】 歯（１６）は窪み内に収容された歯槽頂
    （１４）上に弾力的に挟み付けられて保持されることを
    特徴とする請求項１または２記載の歯科模型。
  4. 【請求項４】 歯（１６）は支持板（１２）内に弾力的
    に付着するように保持されることを特徴とする請求項１
    ないし３のいずれかに記載の歯科模型。
  5. 【請求項５】 歯（１６）は窪み（１７）内に実質的に
    遊びなく装着されることを特徴とする請求項１ないし４
    のいずれかに記載の歯科模型。
  6. 【請求項６】 窪み（１７）は支持板（１２）側から見
    て拡大していく側面を備え、歯（１６）はこの側面に整
    合する歯根（１８）を備えることを特徴とする請求項１
    ないし５のいずれかに記載の歯科模型。
  7. 【請求項７】 支持板（１２）の複数のアンダカットが
    歯肉材（２２）を取り付けるために配置されるとともに
    歯肉材（２２）のアンダカットに整合し、特に接合する
    表面が互いに圧接することによって形成される請求項１
    ないし６のいずれかに記載の歯科模型。
  8. 【請求項８】 歯肉材（２２）と支持板（１２）の互い
    に対向する表面（２８，３０）は特に歯槽頂（１４）の
    領域に自然の歯肉に似せた軽い隆起および陥没を備えて
    おり、これによって装着を改善することを特徴とする請
    求項７記載の歯科模型。
  9. 【請求項９】 歯肉材（２２）は自然の歯肉に似せた隆
    起および陥没をその周囲面に備えることを特徴とする請
    求項１ないし８のいずれかに記載の歯科模型。
  10. 【請求項１０】 歯（１６）は大規模に形成された歯に
    相当し層構造を有することを特徴とする請求項１ないし
    ９のいずれかに記載の歯科模型。
  11. 【請求項１１】 大規模に形成された歯（１６）は歯根
    （１８）の部分で切断されており支持板（１２）内に形
    成された窪み（１７）の基底部のいくらか上まで延在し
    ていることを特徴とする請求項１０記載の歯科模型。
  12. 【請求項１２】 歯（１６）は複合材すなわち充填材を
    充填した樹脂材料からなり、特にその硬度が自然歯の硬
    度に相当することを特徴とする請求項１ないし１１のい
    ずれかに記載の歯科模型。
  13. 【請求項１３】 歯根（１８）および窪み（１７）はそ
    の形状および取り付け固定度において自然歯に対する自
    然の顎骨の固定度に相当することを特徴とする請求項１
    ないし１２のいずれかに記載の歯科模型。
  14. 【請求項１４】 支持板（１２）は歯肉材（２２）のた
    めの縁部接続低没部を備え、これによって歯肉材（２
    ２）を支持板（１２）に平滑に接続させることを可能に
    することを特徴とする請求項１ないし１３のいずれかに
    記載の歯科模型。
  15. 【請求項１５】 歯（１６）は使用後に支持板（１２）
    内のガイドから個別に取り外し可能であることを特徴と
    する請求項１ないし１４のいずれかに記載の歯科模型。
  16. 【請求項１６】 支持板（１２）は歯（１６）のための
    窪み（１７）に下から接続する孔（３１）の形式の貫通
    口を備えることを特徴とする請求項１ないし１５のいず
    れかに記載の歯科模型。
  17. 【請求項１７】 互いに隣接する少なくとも２本の歯
    （１６）の歯根（１８）が一致しているが少なくとも１
    本の他の歯根（１８）に対して相異していることを特徴
    とする請求項１ないし１６のいずれかに記載の歯科模
    型。
  18. 【請求項１８】 前歯（１８）は楕円形の横断面を有
    し、楕円の縦軸が歯槽頂（１４）に対して横断方向に延
    在することを特徴とする請求項１ないし１７のいずれか
    に記載の歯科模型。
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