JP2002000273A - プロテインcインヒビターと肝細胞増殖因子アクチベーターとの複合体およびその測定方法並びに臓器障害の検出方法 - Google Patents

プロテインcインヒビターと肝細胞増殖因子アクチベーターとの複合体およびその測定方法並びに臓器障害の検出方法

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JP2002000273A
JP2002000273A JP2000187605A JP2000187605A JP2002000273A JP 2002000273 A JP2002000273 A JP 2002000273A JP 2000187605 A JP2000187605 A JP 2000187605A JP 2000187605 A JP2000187605 A JP 2000187605A JP 2002000273 A JP2002000273 A JP 2002000273A
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complex
antibody
inhibitor
protein
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Koji Suzuki
宏治 鈴木
Daichi Naka
大地 仲
Kazuhiro Nagaike
一博 長池
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 臓器障害の状態を測定する方法を提供する。 【解決手段】 臓器障害の患者から採取された生体試料
中のプロテインCインヒビターと肝細胞増殖因子アクチ
ベーターとの複合体を、臓器障害の状態の指標として測
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、臓器障害に関連す
る新規複合体、その測定法および測定キットに関する。
また、臓器障害の検出方法に関する。さらに、新規複合
体に対するモノクローナル抗体に関する。
【0002】
【従来の技術】腎臓、肝臓、心臓、肺等の臓器や血管等
の組織の修復・再生を目指す医療が臓器移植などの再生
医療を中心に普及しつつある。この臓器移植や障害臓器
を対象とした治療においては、その治療の有効性の評
価、すなわち移植あるいは治療した臓器の再生の状態を
正確に診断する検査法の確立が重要である。こうした検
査法において、従来、臓器からの穿刺吸引による細胞診
断が実施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の臓器か
らの穿刺吸引による細胞診断は侵襲的で苦痛を伴う。ま
た従来のその他の、臓器の機能を診断する検査法(臓器
固有の酵素の活性や代謝機能の測定、臓器の死細胞から
遊離する酵素や代謝産物の測定から関係臓器の状態を類
推する方法等)の感度や特異性は必ずしも充分でない。
そのため、鋭敏で特異性が高く、採取が容易な血液検体
を用いることのできる、臓器再生状況等の臓器の状態の
測定方法の開発が望まれる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、生体内に
種々存在して、タンパク質、ペプチド中のペプチド結合
を加水分解する機能を有するタンパク質すなわちプロテ
アーゼやその活性を抑制するタンパク質であるプロテア
ーゼインヒビターに焦点をあて、臓器や組織の修復・再
生時におけるそれらの血中濃度に関して検討を行った。
【0005】具体的には生体内に存在する各種プロテア
ーゼまたはプロテアーゼインヒビターを免疫抗原として
用い、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、マウス、ラット、モルモ
ット、ニワトリ等の動物に対して通常行われる免疫操作
を実施してポリクローナル抗体またはモノクローナル抗
体を作成した。次にこの得られた各種抗体を組み合わ
せ、2抗体サンドイッチ法を用いた酵素標識抗体測定法
(enzyme-linked immunosorbent assay;以下ELIS
Aと略する)を用い、種々の臓器障害の患者の血液(血
漿または血清)における反応性を解析した。すなわち
(1)各種プロテアーゼまたはプロテアーゼインヒビタ
ーに対する抗体の固相プレートへの個別の吸着(2)固
相の過剰なタンパク結合部位のブロッキングと洗浄
(3)固相プレートに吸着させた抗体と各種ヒト血液
(血漿または血清)との反応および洗浄(4)各種プロ
テアーゼまたはプロテアーゼインヒビターに対する抗体
を西洋ワサビペルオキシダーゼ等で酵素標識した標識抗
体の反応(5)未反応標識抗体の除去と洗浄(6)酵素
標識抗体と酵素基質による酵素(発色)反応(7)吸光
操作を実施し、種々の臓器障害にあって臓器再生中の患
者の血液と反応するプロテアーゼおよびプロテアーゼイ
ンヒビターに対する抗体およびその組合せを探した。
【0006】その結果、驚いたことに、血液凝固・線溶
系に関与するプロテアーゼインヒビターの1つであるプ
ロテインCインヒビター(以下PCIと略す)に対する
抗体とセリンプロテアーゼの一種である肝細胞増殖因子
アクチベーター(HepatocyteGrowth Factor Activato
r、以下HGFAと略す)に対する抗体との組合せが臓
器障害の患者の血液、例えば肝臓や腎臓の手術後の患者
の血液と強く反応性を有すること、そして、PCIとH
GFAが複合体を形成し、その量が臓器障害の患者の血
液で著しく増加することを初めて見出すに至った。
【0007】本発明は、上記の知見に基づいてなされた
ものであり、以下のものを提供する。 1.PCIとHGFAとの複合体。
【0008】2.PCIとHGFAとの複合体を測定す
る方法であって、(1)PCIとHGFAとの複合体を
認識する抗体、および、PCIとHGFAとの複合体中
のPCIを認識する抗体のいずれか又は両方を含む試薬
を検体中のPCIとHGFAとの複合体と反応させ、免
疫反応物を生成させる工程、(2)免疫反応物を分離し
た後、免疫反応物中のHGFAを認識する標識抗体と反
応させる工程、及び(3)免疫反応物に結合した標識抗
体を測定する工程を含む方法。
【0009】3.PCIとHGFAとの複合体を測定す
る方法であって、(1)PCIとHGFAとの複合体を
認識する抗体、および、PCIとHGFAとの複合体中
のHGFAを認識する抗体のいずれか又は両方を含む試
薬を検体中のPCIとHGFAとの複合体と反応させ、
免疫反応物を生成させる工程、(2)免疫反応物を分離
した後、免疫反応物中のPCIを認識する標識抗体と反
応させる工程、及び(3)免疫反応物に結合した標識抗
体を測定する工程を含む方法。
【0010】4.PCIとHGFAとの複合体をPCI
とHGFAとの複合体に対する抗体と反応させることを
含む、PCIとHGFAとの複合体を測定する方法。
【0011】5.検体が、臓器障害の患者から採取され
た生体試料である上記2〜4のいずれかに記載の方法。
【0012】6.PCIとHGFAとの複合体を認識す
る抗体、および、PCIとHGFAとの複合体中のPC
Iを認識する抗体の少なくとも一つである第1の抗体
と、第1の抗体およびPCIとHGFAとの複合体の反
応により生成する免疫反応物中のHGFAを認識する第
2の抗体とを含む、PCIとHGFAとの複合体の測定
キット。
【0013】7.PCIとHGFAとの複合体を認識す
る抗体、および、PCIとHGFAとの複合体中のHG
FAを認識する抗体の少なくとも一つである第1の抗体
と、第1の抗体およびPCIとHGFAとの複合体の反
応により生成する免疫反応物中のPCIを認識する第2
の抗体とを含む、PCIとHGFAとの複合体の測定キ
ット。
【0014】8.PCIとHGFAとの複合体を認識す
る抗体を含む、PCIとHGFAとの複合体の測定キッ
ト。
【0015】9.上記2〜4のいずれかに記載の方法に
よりPCIとHGFAとの複合体を測定し、測定された
結果に基づき臓器障害を検出することを含む、臓器障害
の検出方法。
【0016】10.PCIとHGFAとの複合体を認識
するモノクローナル抗体。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0018】<1>PCIとHGFAとの複合体 PCIとHGFAとの複合体(以下、HGFA−PCI
複合体ともいう)を形成するPCIおよびHGFAは特
に限定されず、例えば、天然に存在する形態のものでよ
い。
【0019】PCIは分子量約57,000(57kDa)の一本
鎖糖蛋白質で、主に活性化されたプロテインC(Activa
ted protein C、以下APCと略す)に対して分子比が
1対1のアシル結合複合体を形成することによりその活
性を阻害することが知られている。またPCIはAPC
以外にも、トロンビン、第Xa因子、第XIa因子、カ
リクレイン、ウロキナーゼ、組織中プラスミノーゲン活
性化因子も阻害すること報告されており(鈴木, Method
s in Enzymology, 222, 385-399, 1993)、血液・尿・
精漿・滑液等に広く存在することから血液凝固系の制御
のみならず、多彩な生理機能があると考えられている。
【0020】HGFAはセリンプロテアーゼの一種で分
子量約98,000(以下98kDa HGFAと示す)を示すものとそ
のN末端から数えたアミノ酸残基数で372番目のアルギ
ニンと373番目のバリン間で限定分解をうけたC末端側
のペプチドである分子量約34,000(以下34kDa HGFAと略
す)を示すものが存在することが知られている。各HG
FAは98kDa HGFAのN末端から数えたアミノ酸残基数で
407番目のアルギニンと408番目のイソロイシン間で限定
分解を受けることにより活性化しセリンプロテアーゼと
しての活性を有する。活性化したHGFAは増殖因子の
一種として知られている肝細胞増殖因子(Hepatocyte G
rowth Factor;以下HGFと略す)に作用してこれを特
異的に活性化させることが知られている(下村ら, The
Journal of Biological Chemistry, 268, 22972-22932,
1993)。
【0021】HGFA−PCI複合体は、PCIおよび
HGFAを適切な溶液中で混合し、両方を反応させるこ
とで得ることができる。溶液としては、生理的リン酸緩
衝水溶液が挙げられる。混合の条件は、通常には、HG
FAが10〜100μg/ml、PCIが10〜100
0μg/mlの濃度で、HGFAとPCIの比はモル比
で1:1〜1:10である。反応の温度および時間は、
通常には、20〜40℃で0.5〜6時間である。
【0022】HGFA−PCI複合体は、臓器の障害に
続く再生時に生成され、従って臓器傷害の特異的マーカ
ーとして極めて有用である。また、HGFA−PCIの
測定における標準物質または競合イムノアッセイにおけ
る標識抗原として使用できる。
【0023】<2>HGFA−PCI複合体の測定方法 PCIまたはHGFAまたはHGFA−PCI複合体を
認識する抗体を使用して、生体試料中のHGFA−PC
I複合体を定性または定量的に測定することが可能であ
る。その方法としては、HGFA−PCI複合体を検出
する目的であれば特に限定されない。例えば、酵素免疫
測定法、ラジオイムノアッセイ、蛍光イムノアッセイ、
化学発光免疫測定法、イムノブロッティング法、イムノ
クロマト法、ラテックス凝集法などが挙げられる。また
本発明で使用する抗体はそのまま用いてもよいし、定法
によりFabまたはF(ab')2化した形態の抗体を用
いてもよい。なお、本明細書において、抗体が「認識す
る」とは、抗体が特異的に結合することを意味する。
【0024】このような方法として具体的には、(1)
PCIとHGFAとの複合体を認識する抗体、および、
PCIとHGFAとの複合体中のPCIを認識する抗体
のいずれか又は両方を含む試薬を検体中のPCIとHG
FAとの複合体と反応させ、免疫反応物を生成させる工
程、(2)免疫反応物を分離した後、免疫反応物中のH
GFAを認識する標識抗体と反応させる工程、及び
(3)免疫反応物に結合した標識抗体を測定する工程を
含む、または、(1)PCIとHGFAとの複合体を認
識する抗体、および、PCIとHGFAとの複合体中の
HGFAを認識する抗体のいずれか又は両方を含む試薬
を検体中のPCIとHGFAとの複合体と反応させ、免
疫反応物を生成させる工程、(2)免疫反応物を分離し
た後、免疫反応物中のPCIを認識する標識抗体と反応
させる工程、及び(3)免疫反応物に結合した標識抗体
を測定する工程を含む、2抗体サンドイッチ法が挙げら
れる。
【0025】以下、2抗体サンドイッチ法を用いたEL
ISA法を例として説明するが、標識が酵素に限定され
るものではない。
【0026】まずマイクロタイターウェルやマイクロ磁
気ビーズなどの固相に対してHGFAまたはPCIまた
はHGFA−PCI複合体を認識するポリクローナル抗
体またはモノクローナル抗体を定法により固定化する。
次にこの抗体固定化表面の過剰なタンパク結合部位をウ
シ血清アルブミンまたはスキムミルクまたはゼラチン等
でブロッキングする。この後、HGFA−PCI複合体
を含む可能性のある検体を添加して固相上で免疫反応物
を形成させた後に洗浄する。固相に抗PCIポリクロー
ナル抗体またはモノクローナル抗体を使用した場合、次
に免疫反応物中のHGFAまたはHGFA−PCI複合
体を認識する標識ポリクローナル抗体または標識モノク
ローナル抗体を添加して反応させる。固相に抗HGFA
ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体を使用し
た場合、次に免疫反応物中のPCIまたはHGFA−P
CI複合体を認識する標識ポリクローナル抗体または標
識モノクローナル抗体を添加して反応させる。固相に抗
HGFA−PCI複合体ポリクローナル抗体またはモノ
クローナル抗体を使用した場合、次に免疫反応物中のP
CIまたはHGFAまたはHGFA−PCI複合体を認
識する標識ポリクローナル抗体または標識モノクローナ
ル抗体を添加して反応させる。さらに洗浄後、免疫反応
物に結合した標識抗体を定量することにより、生体中の
HGFA−PCI複合体量を測定することが出来る。こ
こで使用するポリクローナル抗体またはモノクローナル
抗体の標識とはアルカリホスファターゼ、西洋わさびペ
ルオキシターゼ、β−ガラクトシダーゼ、ウレアーゼ、
グルコースオキシダーゼなどの酵素でもよいしフルオレ
ッセイン誘導体やローダミン誘導体などの蛍光物質でも
よい。またアクリジニウムエステル等の化学発光物質で
あってもよいし125Iなどのラジオアイソトープでもよ
い。すなわち発色、蛍光、化学発光、放射活性等により
測定可能な標識であればよい。
【0027】HGFA−PCI複合体を検出する検体は
特に限定されず、血清、血漿、尿、漿液、髄液、細胞組
織の抽出液等の生体試料のいずれも適切な前処理を必要
により行うことによって使用可能である。特にHGFA
−PCI複合体は腎臓、肝臓、心臓、肺等の臓器や血管
等の組織の修復・再生中の患者血液中で増加するので、
血液や、血清、血漿等の血液由来画分が検体として好ま
しい。
【0028】また、HGFA−PCI複合体を認識する
抗体を用いる場合は、2抗体サンドイッチ法に限定され
ない。すなわち、HGFA−PCI複合体をHGFA−
PCI複合体に対する抗体と反応させることを含む方法
であればよい。このような方法としては、競合法として
知られるものがあり、例えば、一定量の抗体と一定量の
標識したHGFA−PCI複合体を、測定すべきHGF
A−PCI複合体と共存させ、共存した測定すべきHG
FA−PCI複合体による、抗体と結合する標識したH
GFA−PCI複合体の量の減少を指標として測定すべ
きHGFA−PCI複合体を定量する方法や、標識した
抗体を、HGFA−PCI複合体を固定化した固相へ結
合させる際に、測定すべきHGFA−PCI複合体と共
存させ、共存した測定すべきHGFA−PCI複合体に
よる、固相と結合する標識した抗体の量の減少を指標と
して測定すべきHGFA−PCI複合体を定量する方法
などが挙げられる。
【0029】HGFA−PCI複合体またはこの複合体
中のHGFAもしくはPCIを認識する抗体は、HGF
AまたはPCIまたはHGFA−PCI複合体を抗原と
して使用し、通常行われる免疫学的方法で取得すればよ
い。また特開平11-124399に記載された活性型プロテイ
ンC(APC)とPCIの複合体を抗原として使用する
ことも出来る。HGFA−PCI複合体の作成は上述の
通りである。免疫に使用する動物は特に限定されないが
ウサギ、ヤギ、ヒツジ、マウス、ラット、モルモット、
ニワトリ等はいずれも使用できる。抗原の接種は皮下、
筋肉内、腹腔内に完全フロイントアジュバントや不完全
フロイトアジュバントとよく混和して行う。投与は2〜
5週間ごとに実施し、抗原に対する免疫動物の抗体価が
充分に上昇するまで続ける。この後、免疫動物に対して
抗原のみの静脈注射を行い3〜7日後に血清を取得す
る。モノクローナル抗体を取得する際は、免疫を行った
動物より抗体産生細胞を含むと考えられる脾臓またはリ
ンパ節を採取し、この脾臓細胞またはリンパ細胞と腫瘍
細胞との細胞融合を行う。この後、細胞融合して不死化
した抗体産生細胞(ハイブリドーマ)を単離する。ここ
で使用する腫瘍細胞は一般的に免疫を行った動物から調
製される脾臓細胞またはリンパ細胞と同一種のものであ
ることが望ましいが、異種動物のものでも可能である。
例えば腫瘍細胞としてp3(p3/x63-Ag8)、P3-U1、NS-
1、MPC-11、SP2/0、FO、x63.6.5.3、S194、R210等の骨
髄腫細胞が使用される。細胞融合は一般に行われている
方法、例えば「単クローン抗体実験マニュアル」(講談
社サイエンティフィック 1987年出版)に記載の方法に
従って実施すればよい。細胞融合促進剤としてはセンダ
イウイルスや平均分子量1000〜6000のポリエチレングリ
コールなどが挙げられる。この際、更に融合効率を高め
るためにジメチルスルホキシド等の補助剤やIL−6等
のサイトカインを添加することも出来る。免疫を行った
脾臓細胞またはリンパ細胞に対する腫瘍細胞の混合比
は、例えば腫瘍細胞に対し、脾臓細胞またはリンパ細胞
を約1〜10倍程度用いればよい。上記融合培地として
はERDF培地、RPMI-1640培地、MEM培地等の通常の各種培
地を使用することが出来、融合時は通常、牛胎児血清
(FCS)等の血清を抜いておくのがよい。融合は上記
の免疫を行った脾臓細胞またはリンパ細胞と腫瘍細胞と
の所定量を上記培地内でよく混合し、予め37℃程度に
加温しておいたポリエチレングリコール溶液を20〜5
0%程度加え、好ましくは30〜37℃で1〜10分程
度反応させることによって実施する。以降、適当な培地
を逐次添加して遠心し、上清を除去する操作を繰り返
す。目的とするハイブリドーマは通常の選択培地、例え
ばHAT培地(ヒポキチンサン、アミノプテリン及びチ
ミジンを含む培地)で培養する。このHAT培地での培
養は、目的とするハイブリドーマ以外の細胞(未融合細
胞等)が死滅するのに充分な時間、通常数日〜数週間行
えばよい。さらに得られたハイブリドーマの選別は、H
GFAまたはPCIまたはHGFA−PCI複合体を認
識する抗体産生を種々の免疫化学的方法で解析すること
により可能である。例えばHGFAまたはPCIまたは
HGFA−PCI複合体を抗原としてハイブリドーマ培
養上清中に分泌される抗体との結合をELISA法等の
酵素免疫測法(Enzyme Immunoassay、以下EIA法と略
す)、ウエスタンブロッティング法などで解析し、目的
とするHGFAまたはPCIまたはHGFA−PCI複
合体を認識する抗体を分泌しているハイブリドーマを選
択することが出来る。この様な方法で目的とする抗体産
生能を確認した後、例えば限界希釈法により単一のモノ
クローナル抗体を産生するハイブリドーマクローンを得
ることが出来る。このハイブリドーマクローンは、あら
かじめFCS中に含まれるウシ抗体(IgG)を除いた
FBSを1〜5%程度加えた培地を用いて培養を行い、
得られた培養上清を目的のモノクローナル抗体を精製す
る原料とする。あるいは得られたハイブリドーマクロー
ンをあらかじめプリステンを投与したBalb/Cマウスまた
はBalb/c(nu/nu)マウスの腹腔内に移植し、10〜14
日後にモノクローナル抗体を高濃度に含む腹水を採取
し、目的のモノクローナル抗体を精製する原料としても
よい。先の方法によって調製した抗血清よりHGFAま
たはPCIまたはHGFA−PCI複合体を認識するポ
リクローナル抗体を精製したり、ハイブリドーマの培養
上清またはその腹水よりモノクローナル抗体を精製した
りする際は通常の免疫グロブリン精製法を用いればよ
く、例えば、硫安分画法、ポリエチレン分画法、エタノ
ール分画法、陰イオン交換クロマトグラフィー、プロテ
インAまたはプロテインGが結合したアフィニティーク
ロマトグラフィー等により実施することが出来る。
【0030】上記のように取得された抗体の中から、2
抗体サンドイッチ法に用いるのに適した2抗体を選択す
ることは当業者に容易である。
【0031】HGFA−PCI複合体の測定結果は、臓
器障害の状態の指標として利用できる。
【0032】<3>HGFA−PCI複合体の測定キッ
ト HGFA−PCI複合体の測定キット(本発明測定キッ
ト)は、上記のHGFA−PCI複合体の測定方法に使
用できるものであり、その態様としては以下の抗体を含
むものが挙げられる。
【0033】(1)HGFA−PCI複合体を認識する
抗体、および、HGFA−PCI複合体中のPCIを認
識する抗体の少なくとも一つである第1の抗体と、第1
の抗体およびHGFA−PCI複合体の反応により生成
する免疫反応物中のHGFAを認識する第2の抗体とを
含む測定キット。
【0034】(2)HGFA−PCI複合体を認識する
抗体、および、HGFA−PCI複合体中のHGFAを
認識する抗体の少なくとも一つである第1の抗体と、第
1の抗体およびHGFA−PCI複合体の反応により生
成する免疫反応物中のPCIを認識する第2の抗体とを
含む測定キット。
【0035】(3)HGFA−PCI複合体を認識する
抗体を含む測定キット。
【0036】各抗体は、上記のHGFA−PCI複合体
の測定方法に関して説明した通りである。
【0037】本発明測定キットは、上記の抗体の他、標
識抗体、標準抗原(HGFA−PCI複合体)、酵素、
基質などをさらに含んでもよい。使用する抗体と酵素が
同時に含まれる場合には両者が結合した状態でもよい
し、使用する抗体を認識する酵素標識抗体を用いてもよ
い。また測定の都合により、適切な抗原希釈液、反応希
釈液、基質溶液、反応停止液等が含まれていてもよい。
【0038】<4>細胞障害の検出方法 細胞障害の検出方法(本発明検出法)は、上記のHGF
A−PCI複合体の測定方法によりHGFA−PCI複
合体を測定し、測定された結果に基づき臓器障害を検出
することを含む。
【0039】HGFA−PCI複合体は、臓器や組織の
修復・再生の指標であるため、HGFA−PCI複合体
の測定結果に基づいて臓器障害を検出できる。測定結果
に基づく臓器障害の検出は、健常人で得られる測定結果
と比較することによって行うことができる。
【0040】本発明において、臓器障害とは、臓器切
除、臓器炎症、臓器移植等の、臓器や組織の修復・再生
をその後に伴う疾患を意味する。
【0041】本発明検出法は、特にHGFA−PCI複
合体は腎臓、肝臓、心臓、肺等の臓器や血管等の組織の
修復・再生中の患者血液中で増加するので、これらに関
連する臓器障害の検出に有利に用いることができる。
【0042】<5>HGFA−PCI複合体を認識する
モノクローナル抗体 HGFA−PCI複合体を認識するモノクローナル抗体
は、上記のHGFA−PCI複合体の測定方法、本発明
測定キットおよび本発明検出法に使用できる。この抗体
は、上記の測定方法について説明したようにして取得す
ることができる。
【0043】
【実施例】以下に実施例を挙げ本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0044】
【調製例1】 PCIの精製およびHGFA(34kDa HG
FAおよび98kDa HGFA)の精製 PCIの精製は、鈴木らの文献(The Journal of Biolo
gical Chemistry, 258, 163-168, 1983)に従って行っ
た。ヒト新鮮血漿4Lに、塩酸ベンズアミジン(10m
M)、ジイソプロピルフルオロリン酸(DFP)(1mM)、フ
ェニルメタンスルホニルフルオリド(PMSF)(1mM)およ
び大豆トリプシンインヒビター(50mg/L)を加え、1M
の塩化バリウムを320ml滴下した。混合液を1時間攪拌
後、5000rpm/minで30分間遠心し、上清を採取し、固形
ポリエチレングリコール(PEG6000)を60g/Lになるよう
に加えた。1時間攪拌後、5000rpm/minで30分間遠心
し、沈殿を除去した。上清にはさらに固形ポリエチレン
グリコール(PEG6000)を60g/Lになるように加え、1時
間攪拌後、5000rpm/minで30分間遠心して沈殿を採取し
た。この沈殿に0.1Mの塩化アンモニウム、10mMの塩酸ベ
ンズアミジン、1mMのDFPおよび1mMのPMSFを含む0.05Mの
トリス塩酸緩衝液(pH7.5)を加えて溶解した。同一の
緩衝液で平衡化したDEAE-セファロースCL-6Bカラムにか
け素通り画分を採取した。採取液に硫酸アンモニウム粉
末を加え50%飽和とし、1時間攪拌後、8000rpm/minで15
分間遠心し、沈殿を採取した。この沈殿に0.1Mの塩化ア
ンモニウム、10mMの塩酸ベンズアミジン、1mMのDFPおよ
び1mMのPMSFを含む0.05Mのトリス塩酸緩衝液(pH6.0)
を加えて溶解し、同一緩衝液に対して透析した。この試
料をデキストラン硫酸アガロースカラムにかけてPCI
画分を回収し、この画分に対して硫酸アンモニウム粉末
を加えて80%飽和とした。10000rpm/minで15分間遠心し
て沈殿を採取して、溶解可能な最小容量の、0.15Mの塩
化ナトリウムを含む0.05Mのトリス塩酸緩衝液(pH7.5)
に溶解した後、Ultrogel AcA44カラムにかけ、PCI画分
を集めて0.05Mのトリス塩酸緩衝液(pH9.0)に対して透
析した。その後DEAE-セファロースCL-6Bにかけ精製PC
I画分を得た。
【0045】HGFAの精製は、下村らの文献(The Jo
urnal of Biological Chemistry, 268, 22927-22932, 1
993)に従って行った。10mM EDTA, 10mMベンズアミジ
ン、100μMナファモスタットメシレート、0.1mg/L大豆
トリプシンインヒビター、1000KIU/mlアプロチニンを含
むプロテアーゼインヒビターを添加した状態で取得した
ヒト血漿4Lを蒸留水で3倍に希釈した後、50mM NaClを
含む10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)で平衡化し
たヘパリン-セファロースCL-6Bカラムにかけた。10mMリ
ン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)中の50mMから700mMのNa
Clの直線勾配で溶出し、HGFA画分(100-250mM NaCl画
分)を回収した。回収した画分と等容量の2M硫酸アンモ
ニウム溶液を添加後、2M硫酸アンモニウム溶液で平衡化
したフェニル-セファロースCL-6Bカラムにかけた。この
後1Mから0Mまでの硫酸アンモニウム濃度を減少させた
直線勾配で溶出し、HGFA画分(400-100mM NaCl画分)を
回収した。得られた画分は150mM NaClを含む10mMのトリ
ス塩酸緩衝液(pH8.0)に対して透析後、A6モノクロー
ナル抗体アフィニティカラムにかけ、50mMグリシン-HCl
(pH3.0)緩衝液で溶出を行った。得られたHGFA画分は100
mM NaClおよび0.05%CHAPSを含む10mMリン酸ナトリウム
緩衝液(pH7.3)に置換した後、一部はHGFAに対す
る重量比で1/100量のプラズマカリクレインおよびトロ
ンビンを添加し37℃下で充分反応させた。また一部はH
GFAに対する重量比で1/100量のトロンビンのみを添
加し37℃下で充分反応させた。反応させた画分について
は、再度A6モノクローナル抗体アフィニティーカラムに
て精製後、100mM NaClおよび0.05%CHAPSを含む10mMリン
酸ナトリウム緩衝液(pH7.3)で平衡化したGS520カラム
を使用したHPLC操作を実施し、精製34kDa HGFAおよび精
製98kDa HGFAを得た。
【0046】
【実施例1】 HGFA−PCI複合体の形成とその検
出 調製例1で調製した分子量約57kDaを示すPCIおよび
HGFA(34kDa HGFAまたは98kDa HGFA)を150mM NaCl
を含む10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)中で混合
し(PCI濃度:100μg/ml、HGFA濃度:100μg/m
l)、37℃で30分間反応させた後、非還元下のSDS-PAGE
にて解析を行った結果、HGFA−PCI複合体を示す
約91kDa複合体(34kDa HGFA−PCI複合体)及び約155
kDa複合体(98kDa HGFA−PCI複合体)が検出され
た。さらにPCIがHGFAに対してHGFA−PCI
複合体を形成することによりHGFA活性を阻害してい
ることを確認するために、上記操作でPCIおよびHG
FA(34kDa HGFAまたは98kDaHGFA)を混合して37℃下
で反応させる際、経時的にそのHGFA活性を解析した
結果、PCI添加により34kDa HGFAおよび98kDa HGFAの
活性が抑制されることが解った(図1)。HGFA活性
は、合成基質(Ac-AKTKQLR(配列番号1)-MCA)を用い
て、分解反応により生じたAMC(7-アミノ-4-メチル
クマリン)量を励起波長380 nm、蛍光波長460 nmの条件
で測定することにより測定した。
【0047】
【実施例2】 抗HGFA−PCI複合体モノクローナ
ル抗体および標識抗HGFAポリクローナル抗体の調製 実施例1で作成したHGFA−PCI複合体100μg(34
kDa HGFA−PCI複合体及び98kDa HGFA−PCI複合体
の各50μgの混合物)を含む溶液を同容量のフロイント
完全アジュバントとともに、Balb/cマウスの腹腔内に2
週間間隔で5回投与した。マウスの血清中に抗体が産生
していることを確認後、100μgのHGFA−PCI複合
体を含む溶液を尾静脈内に投与した。3日後に脾臓を取
り出し、「単クローン抗体実験マニュアル」(講談社サ
イエンティフィック 1987年出版)に従い、ポリエチレ
ングリコール1500を使用して脾臓細胞をミエローマ細胞
P3U1と細胞融合させた。その後、HGFA−PCIを抗
原として、ELISA法でスクリーニングを実施し、34
kDa HGFA−PCI複合体及び98kDa HGFA−PCI複合体
の両方に特異的に反応するモノクローナル抗体を得た。
【0048】またHGFAに対するポリクローナル抗体
は調製例1で調製した精製34kDa HGFAおよび精製98kDa
HGFAを各100μg混合し、抗原としてウサギ皮下へ2週間
間隔で5回投与した。血清中に抗体が産生していること
を確認後、100μgの抗原を脈内に投与し、3日後に抗血
清を取得してさらに定法の精製操作により抗HGFAポ
リクローナル抗体を作成した。次に得られた抗HGFA
ポリクローナル抗体を「免疫生化学研究法」(1986
年出版 日本生化学会編集 東京化学同人出版)107-11
2頁に従いペルオキシダーゼ標識することにより標識抗
HGFAポリクローナル抗体を調製した。
【0049】
【実施例3】 HGFA−PCI複合体の形成とその測
定系の構築 実施例2で作成した抗HGFA−PCI複合体モノクロ
ーナル抗体を3μg/mlの濃度になるように0.1M炭酸−重
炭酸緩衝液(pH9.3)に溶解して一次抗体溶液を調製
した。一次抗体溶液を96ウェルプレートのウェルに添
加し、4℃にて一昼夜(12時間程度以上)おいた。この
ようにして得られた一次抗体付着プレートより一次抗体
溶液を除き、5% BSAを含むPBS(-)をウェルに添加して
4℃にて一昼夜(12時間程度)または37℃にて2時間以
上おくことによりブロッキングを行った。
【0050】次に、200nMの、調製例1で作成した34kDa
-HGFAまたは98kDa-HGFAを、種々の濃度の、調製例1で
作成したPCIと、100mM NaCl, 2mM CaCl2および0.05%
CHAPSを含む50mM HEPES緩衝液中で37℃下2時間反応
させた後、先にブロッキングを行ったプレートからブロ
ッキング溶液を除いたウェルに添加し、37℃下で2時
間反応させた。次に0.05% Tween 20を含むPBS(-)液(以
下PBST液と略す)を用いて洗浄を行なった後、実施例2
で作成した標識抗HGFAポリクローナル抗体1μg/ml
および1%BSAを含むPBS(-)をウェルに添加し、さらに
37℃で1時間反応させた。再びPBST液で洗浄操作を行
った後、0.4mg/mlオルトフェニレンジアミン(OPD、Sig
ma社P-9029)および0.015-0.03%過酸化水素溶液を含む
クエン酸−リン酸緩衝液(pH5.0)を添加して室温にて
充分反応させ、発色を行なった。この後1NH2SO4溶液
を添加して反応を止め、測定波長490nm、リファレンス
波長650nmにて測定を行ない、HGFA−PCI複合体
の定量を行った(図2)。この測定系によりHGFA−
PCI複合体の定量が可能であることが確認された。
【0051】
【実施例4】 健常人および肝臓切除患者血漿中におけ
るHGFA−PCI複合体の測定 健常人の血漿20検体および手術にて肝臓切除を行ない
肝再生時にある患者の血漿20検体中に存在するHGF
A−PCI複合体を実施例3で構築したHGFA−PC
I複合体測定系を用いて測定した。その結果、患者血漿
中に高い濃度のHGFA−PCI複合体が存在すること
が解った(図3)。
【0052】
【発明の効果】本発明によりHGFA−PCI複合体お
よびその測定方法が提供される。また、HGFA−PC
I複合体の測定に基づく臓器障害の検出方法が提供され
る。
【0053】
【配列表】 <110> 三菱化学株式会社(Mitsubishi Chemical Corporation) <120> プロテインCインヒビターと肝細胞増殖因子アクチベーターとの複合体お よびその測定方法並びに臓器障害の検出方法 <130> J05315 <160> 1 <210> 1 <211> 7 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Synthetic peptide <400> 1 Ala Lys Thr Lys Gln Leu Arg 5
【図面の簡単な説明】
【図1】 PCI存在下におけるHGFAの活性変化を
示す図である。
【図2】 HGFA−PCI複合体の定量の結果を示す
図である。
【図3】 健常人および肝臓切除患者の血漿中における
HGFA−PCI複合体量を測定した結果を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 16/40 C07K 19/00 19/00 C12N 9/50 C12N 9/50 C12P 21/08 C12P 21/08 G01N 33/53 D G01N 33/53 33/577 B 33/577 (C12P 21/08 //(C12P 21/08 C12R 1:91) C12R 1:91) C12N 15/00 ZNAA Fターム(参考) 4B024 AA11 BA53 GA03 HA15 4B050 CC10 LL03 LL10 4B064 AG27 CA10 CA20 CC24 DA13 4H045 AA10 AA11 AA30 BA10 BA41 CA40 DA86 DA89 EA50 FA20 FA71 FA72 HA06 HA07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロテアーゼCインヒビターと肝細胞増
    殖因子アクチベーター(HGFA)との複合体。
  2. 【請求項2】 プロテインCインヒビターとHGFAと
    の複合体を測定する方法であって、(1)プロテインC
    インヒビターとHGFAとの複合体を認識する抗体、お
    よび、プロテインCインヒビターとHGFAとの複合体
    中のプロテインCインヒビターを認識する抗体のいずれ
    か又は両方を含む試薬を検体中の前記複合体と反応さ
    せ、免疫反応物を生成させる工程、(2)免疫反応物を
    分離した後、免疫反応物中のHGFAを認識する標識抗
    体と反応させる工程、及び(3)免疫反応物に結合した
    標識抗体を測定する工程を含む方法。
  3. 【請求項3】 プロテインCインヒビターとHGFAと
    の複合体を測定する方法であって、(1)プロテインC
    インヒビターとHGFAとの複合体を認識する抗体、お
    よび、プロテインCインヒビターとHGFAとの複合体
    中のHGFAを認識する抗体のいずれか又は両方を含む
    試薬を検体中のプロテインCインヒビターとHGFAと
    の複合体と反応させ、免疫反応物を生成させる工程、
    (2)免疫反応物を分離した後、免疫反応物中のプロテ
    インCインヒビターを認識する標識抗体と反応させる工
    程、及び(3)免疫反応物に結合した標識抗体を測定す
    る工程を含む方法。
  4. 【請求項4】 プロテインCインヒビターとHGFAと
    の複合体をプロテインCインヒビターとHGFAとの複
    合体に対する抗体と反応させることを含む、プロテイン
    CインヒビターとHGFAとの複合体を測定する方法。
  5. 【請求項5】 検体が、臓器障害の患者から採取された
    生体試料である請求項2〜4のいずれか1項に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 プロテインCインヒビターとHGFAと
    の複合体を認識する抗体、および、プロテインCインヒ
    ビターとHGFAとの複合体中のプロテインCインヒビ
    ターを認識する抗体の少なくとも一つである第1の抗体
    と、第1の抗体およびプロテインCインヒビターとHG
    FAとの複合体の反応により生成する免疫反応物中のH
    GFAを認識する第2の抗体とを含む、プロテインCイ
    ンヒビターとHGFAとの複合体の測定キット。
  7. 【請求項7】 プロテインCインヒビターとHGFAと
    の複合体を認識する抗体、および、プロテインCインヒ
    ビターとHGFAとの複合体中のHGFAを認識する抗
    体の少なくとも一つである第1の抗体と、第1の抗体お
    よびプロテインCインヒビターとHGFAとの複合体の
    反応により生成する免疫反応物中のプロテインCインヒ
    ビターを認識する第2の抗体とを含む、プロテインCイ
    ンヒビターとHGFAとの複合体の測定キット。
  8. 【請求項8】 プロテインCインヒビターとHGFAと
    の複合体を認識する抗体を含む、プロテインCインヒビ
    ターとHGFAとの複合体の測定キット。
  9. 【請求項9】 請求項2〜4のいずれか一項に記載の方
    法によりプロテインCインヒビターとHGFAとの複合
    体を測定し、測定された結果に基づき臓器障害を検出す
    ることを含む、臓器障害の検出方法。
  10. 【請求項10】 プロテアーゼCインヒビターとHGF
    Aとの複合体を認識するモノクローナル抗体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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