JP2001527569A - ウスカリジンまたはその類似体を含有する医薬組成物 - Google Patents

ウスカリジンまたはその類似体を含有する医薬組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ウスカリンを含む組成物および例えば癌の治療において細胞増殖と闘うウスカリンの使用を提供する。ウスカリンの投与は癌細胞の生長速度を滅殺させることができ、過剰またはコントロールできない細胞増殖の症状の存在するその他の医学的病気の用途も有することができる。組成物はいずれの適切な経路によっても投与でき、それに応じた製剤に処方できる。組成物は局所的にまたは一般的に投与でき、薬学的に許容できる液体キャリアー媒体中に適切に溶解および/または懸濁させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 ウスカリジンまたはその類似体を含有する医薬組成物 本発明は、カルデノリド配糖体であるウスカリン(uscharin)を含有する組成物 に関する。 Asclepidaceae科の植物は極度に毒性が強いことが知られている。このような 植物は、それらが天然に生育する、例えば、東南アジアやアフリカのような地域 で民間医療に使用された歴史がある。Asclepidaceaeのうち最も知られている代 表的なものの2種類はCalotropis giganteaとCalotropis proceraである。Calot ropis procera植物からの抽出物は、伝統的に堕胎薬として、嬰児殺しのために 、リウマチ痛のためにおよびしや下薬を生成するために使用されてきた。 Asclepidaceae科の植物(Calotropis giganteaおよびCalotropis proceraを含 む)の茎、花および葉にカルデノリド類として知られている一定の化合物を含む ことが知られている。幾つかの種では、実質量のカルデノリド類が、乳状液(lat ex)中に濃縮されていることが判明している(Roeske等、「植物化学の最近の進 歩10巻で公開された植物と昆虫間の生物化学的相互作用"Biochemical Interac tions Between Plants and Insects published in Volume 10 of Recent Advanc es in Phytochemistry"」Plenum Press,New York(Wallace編)、Seiber等、Phyt ochemistry 21:2343(1982)、Seiber等「植物中のイソペントイド"Isopentoids in Plants"」Academic Press(Nes編、1984)、およびSeiber等J.Chem.Ecol.6:321(19 80))。Ascelopias curassavia中のカルデノリド類の天然産生はPhytochemistry 29(11):3479-3486(1990)においてGroeneveld等により報告されている。C.proce ra中に見出されているカルデノリド配糖体の例は、ボラスカリン(voruscharin) 、ウスカリン、ウスカリジン(uscharidin)、カロトロピン(calotropin)、カラク チン(calactin)、カロトキシン(calotoxin)、およびカロトロパゲニン(calotrop agenin)である。式Iはこれらのカルデノリド類の化学構造を示す。 今や、カルデノリドのウスカリンが医薬用途のために特に有用であることが見 出された。ウスカリンが単離され、その化学構造が決定されたが、この化合物の 利用性は以前は報告されていなかった。 したがって、本発明は、ウスカリン、その類似体およびそれらの塩類を有効成 分として、薬学的に許容できるキャリヤーまたは賦形剤と共に含む組成物を提供 する。 さらに、本発明はウスカリン、その類似体およびそれらの塩類の医学(獣医学 を含む)目的のための使用も提供する。 以前から、カロトロピンやウザリゲニン(uzarigenin)のような一定のカルデノ リド配糖体が、霊長類腫瘍細胞に対して細胞毒性活性を有することが注目されて いた。Asclepiadaceae科からの一定のカルデノリド配糖体は、ジギタリス強心配 糖体と構造および薬物学的類似性を共有する。我々は理論的考察に束縛されるこ とを望まないが、一定のカルデノリド配糖体の細胞毒性が細胞膜結合Na+/K+ATP アーゼの阻害に関連する(すなわち、ジギタリス強心配糖体がそれらの毒性作用 を働かせる方法に類似する)と思われる。しかし、一定のカルデノリド配糖体が 細胞培養に対して細胞毒性であるが、それらはインビボで腫瘍阻害活性を有しな いことも示された。これは、カロトロピンやウザリゲニンについても当てはまる 。 以前、ウスカリンが医学用途に有用であるであろうことが提案されたことは一 度もない。本発明者等の結果は、CGE-1として知られるCalotropis giganteaの主 要抽出物が、1mg/mlにおいてラット(体重約200g)の腫瘍抑制活性を有し、試験 動物の死をもたらさないことを示した。 典型的には、本発明のウスカリンの使用は、例えば、癌治療において細胞増殖 と闘うことである。したがって、ウスカリンの投与はガン細胞を殺すか生長速度 を減少させることができ、さらに過剰的または制御できない細胞増殖の症状を示 すその他の医学的病気において用途を有することができる。 「闘う」という用語は、本明細書中では罹患したヒトまたは動物の病気の症状 を軽減または回復するように既存状態を治療することに関し、そして健常なヒト または動物にこのような病気を予防することに使用する。 本発明の組成物はいずれの適切な経路によっても投与でき、そして、経腸、非 経口、局所投与を挙げることができ、当該組成物は投与形態に応じて処方できる 。 都合の良いことには、当該組成物は、通常注射により患部に局所的に投与できる 。したがって、ウスカリンは薬学的に許容できる液体キャリアー媒体中に適当に 溶解および/または懸濁させることができ、当該媒体は概して水性系、例えば、 等張性の溶液である。あるいは、本発明の組成物は経口であっても良い。 非経口投与の処方には、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤および処方製剤を意図され るレシピアントの血液と等張させる溶質を含有できる水性および非水性等張性無 菌注射用溶液;ならびに、懸濁剤および粘稠化剤を含むことができる水性および 非水性無菌懸濁液等がある。処方製剤は単位投与または多数回投与封入容器、例 えば、アンプルやバイアルの形態で提供でき、無菌液体キャリアー、例えば注射 用水のみの添加が必要な凍結乾燥(free-dried:lyophilized)状態の形態で貯蔵で きる。即時(extemoraneous)注射溶液または懸濁液を、上述した種類の無菌粉末 、顆粒および錠剤から調製できる。 投与量は熟達した医師に知られている多くの因子に依存する。それには病気の 重篤度、レシピアントの個人差、;ならびに投与しようとする特定の組成物の有 効性および毒性等が含まれる。一般に、0.1〜100mg/kg体重の範囲の 用量を使用でき、特に、1〜10mg/kgである。投与回数は投与した化合物 の代謝または排泄にの速度に依存して変動しうるが、毎日繰り返すことができ、 場合により、二回またはそれ以上補助投与できる。単位投与量は20〜500m g、好ましくは100〜400mgを使用することができる。 一日に一回で投与することができ、またはより少ない量または投与単位で24 時間の間に何回かに分けて、例えば、一日に2、3または4回で与えられる投与 単位で投与できる。 細胞増殖を含む癌または病気のどのような種類でも本発明によって治療できる 。ウスカリンは、白血病、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、大腸癌、中枢神経系(CNS )癌、メラノーマ、卵巣癌、腎癌、前立腺癌および乳癌のような癌の治療に特に 有用である。しかし、本発明は、ウスカリンが一般的な効果を有すると思われる ので、これらの特定の病気の治療に限定されない。 ウスカリンが特に効果のある癌には卵巣癌および皮膚癌等がある。 ウスカリンは、例えば、化学合成によるようなどのような都合の良い方法によ っても製造できる。あるいは、天然にウスカリンを産生する生物(例えば、Ascl epiadacaeae科の植物)から適切に抽出し精製することもできる。さらに、遺伝 子工学的に微生物、植物もしくは動物を使用してウスカリンを製造でき、または 細胞培養もしくはその他のバイオテクノロジー法を使用して製造できるというこ とも考えられる。 さらに、本発明は、上述したような、例えば、細胞増殖が望ましくない(例え ば、癌)病気と闘うような医学目的のための組成物の使用を提供する。 別の態様では、本発明は薬剤の製造におけるウスカリンの使用を提供する。一 般に、このような薬剤は細胞増殖が望ましくない癌やその他の病気と闘うための 用途を有する。 さらに別の態様では、本発明はヒトまたは非ヒト動物体の治療方法を提供し、 当該方法は上述したように当該ヒトまたは非ヒト動物体に組成物を投与すること を含む。 本発明を以下の非限定的実施例によってさらに説明する。実施例 1 ウスカリン抽出物の製造 (i)CGE-1の単離 Calotropis giganteaの葉(500g)を石油エーテル(60〜80)を用い てソックスレー抽出を開始し、次いで、酢酸エチルそして最終的にメタノールで 抽出をした。細胞培養生物学的検定によると、酢酸エチル画分は細胞毒性を有す るものを含むことが示された。この酢酸エチル抽出物を、シリカゲル60H(Mer ck社)上の真空液体クロマトグラフィー(vacuum liquid chromatography:VLC)に 付した。石油エーテル(60〜80)を用いて溶離を開始し、石油エーテルのみ から徐々に酢酸エチルの量を増やし最終的には酢酸エチルのみ含有するものまで を用いて溶離を続けた。次いで、酢酸エチルから徐々にメタノールの量を増やし たものを用いて溶離を継続した。 画分試料を集め、0.1%ツイーン中に可溶化させることにより細胞毒性試験 に備えた。 最大細胞毒性(ED50<0.10μg/ml)が石油エーテル中の70〜80 % 酢酸エチル画分で見出された。細胞毒性化合物CGE-1(72.0mg)(ED50< 0.09μg/ml)がこの画分から白色半結晶沈殿として単離された。 (ii)CGE-2の単離 100%酢酸エチル画分から半結晶沈殿として、別のより細胞毒性の少ない化 合物であるCGE-2(101.0mg)(ED50<8.0μg/ml)が単離された 。 (iii)CGE-1の性状 白色粉末、元素分析:C31H41NO8S、実測値:587.2511;理論値:587.2553、[α]0+ 10.0°(c.0.1,CH3OH)、IR Vmax CM-1:3465,2960,2920,2840,2720,1735,17 30,1705,1625,1540,1160,1110,1060,1040、EIMS m/z(rel.int.)587[M+]( 4.0),233(14.9),215(8.6),187(9.8),183CGE-1の活性 1mg/mlの濃度において、CGE-1は体重約200gのラットで腫瘍阻止活 性を有し、ラットの死をもたらさない。 CGE-1は、ウスカリンを含有することが判明した。実施例 2 Calotropis Giganteaの葉からウスカリンの単離 抽出 卓上粉砕機中で植物材料を細かな粉末になるまで細断した。得られた粉末を石 油エーテル(60〜80)および酢酸エチルを用いて枯渇するまでソックスレー 中で抽出した。ロータリーエバポレーターを使用して酢酸エチル画分を濃縮して 乾固させた。 分別 粗抽出物の初期画分について真空液体クロマトグラフィーを使用し、減圧下で ガラスロート中にシリカゲル60H(Merck)を充填し、緻密なカラムを与えた。 この粗抽出物は、シリカに吸着され、上記カラムに施用された。石油エーテルを 用いて溶離を開始し、徐々に酢酸エチルの量が増える量で含有する石油エーテル で溶離を続け、次いで酢酸エチルからメタノールを用いて溶離した。ロータリー エバポレーターを使用して各画分を濃縮した。各画分10mgを、DMSO中の可溶 化による細胞毒性試験(MTT分析法を参照)のために調製した。最も大きな細胞 毒性を有するものを含有する画分をセファデックスカラムに付し、残留するクロ ロフィルを除去した。 セファデックスカラム 画分を最小量のクロロホルムに溶解し、クロロホルム中で充填した親油性のセ ファデックスLH−20(Sigma社)を含有するカラムに施用した。溶離をクロロ ホルム、メタノール含有クロロホルムおよびメタノールを用いて行った。前述し たように各画分を乾燥させ、活性の試験を行った。最も活性の高かった画分をシ リカゲルカラムを用いてさらに分別した。 シリカゲルカラム 画分を最小量のクロロホルムに溶解し、(クロロホルム中で充填した)シリカゲ ルを含有するカラムに施用した。溶離をクロロホルム、メタノール含有クロロホ ルムおよびメタノールを用いて行った。このカラムは、殆ど純粋なウスカリンの 画分を得た。この純化合物は予備TLCによりこの画分から得られた。 予備TLC ガラスシリカゲル板上に画分をスポットした。この板を酢酸エチルおよびメタ ノール(97:3)中で展開した。板からシリカを掻き取り、酢酸エチルを用い てウスカリンを溶離した。 この化合物を単離し、分光法により同定した。実施例 3 ウスカリンの細胞毒性生物検定 細胞毒性の生物検定を行った。使用した細胞系はヒト卵巣小細胞癌SCCWm1(151 )であり、これは、5%ウシ胎児血清(v/v)、ピルビン酸ナトリウム(1mM) 、ペニシリン(50IU/ml)およびストレプトマイシン(50μg/ml) で補足したDulbecco's Modified Eagles Medium(Gibco社)中で単分子層として生 長した。37℃で5%CO2/95%空気の湿気の多い雰囲気下で培養物を維持 した。 上記単分子層培養物のトリプシン処理により単一細胞懸濁液を得、同数の細 胞(細胞系に依存して103〜104)を190μlの培養培地中の96ウエル板 の各33mm2ウエルに接種した。細胞が接着するまで24時間、板をインキュ ベートした。この点で、適当な濃度の植物抽出物またはコントロール溶媒10μ lを各ウエルに加えた。細胞を3日間薬物にさらし、その後、培地を除去し、P BSで単分子層を洗い、新たな培地を加えた。24時間後、これを繰り返した。 さらに24時間インキュベート後、各ウエルに100μg(PBS中2mg/m lを50μl)MTT(3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-2,5-ジフェニルテ トラゾリウムブロミド)を加え、37℃で4時間各細胞をインキュベートした。 次いで、Mossman,T.(1983)により最初に記載された分析の修正版(Carmichael等1 987)を使用して板を処理し、ここで、ホルマザン結晶を可溶化させるためにDMSO を酸イソプロパノールに優先させて使用した。各ウエルの内容物を混合し、直ち にFlow Titertek Multiscan MCC/340 MK 11プレートリーダーで540nmにお いて板を読んだ。2濃度(103および2×103細胞/ウエル)で平行に細胞を セットし、検定から得られた結果を、2濃度のOD読みの比が2.25:1より も大きいか、または1.75:1よりも小さい場合切り捨てた。 得られた結果を図1に示した。実施例 4 ウスカリンのインビトロスクリーニング 実施例2と同様にしてウスカリンを得、国立癌研究所(National Cancer Institute:NCI,USA)において下記の点についてインビトロ細胞スクリーニング に付した。すなわち、白血病、肺癌、大腸癌、中枢神経系の癌、メラノーマ、卵 巣癌、腎癌、ならびに一定の場合の前立腺癌および乳癌を表すサブパネル中に組 織化されたキャンセル細胞種のパネルについてスクリーニングした。 使用した標準的NCI法は、Michael R Boyd,Principles and Practices of Onc ology,Vol.3,No.10(Oct.1989)およびMonks A.等,Journal of the National Canc er Institute,Vol.83,No.11,(5th June,1991)に記載されている。 ウスカリンを使用して実施した2種類のスクリーニング実験の結果を表1およ び2に示す。 データは用量−反応曲線から導かれ、白血病および大腸癌についての二つの代 表的な曲線が添付の図1および2に例証の目的で示されている。 用量−反応曲線は、対応する薬物濃度のlog(10)に対する各細胞系の計算生長 パーセント(Percent Growth:PG)をプロットすることにより作成される。細胞系 曲線は細胞の種類、すなわちサブパネルによりグループ分けされる。試験したす べての細胞系についての平均log(10)濃度を三点、すなわち、試験化合物が細胞 生長の50%阻止(GI50)に達した点、試験化合物が0%細胞生長すなわち完全生 長阻止(Total Growth Inhibition:TGI)に達した点、および試験化合物が50% 細胞死すなわち50%致死濃度(50% Lethal Concentration:LC50)に達した点で 計算する。参照系は、+50(GI50)、0(TGI)および−50(LC50)の生長パーセ ント値で示される。 細胞系の化合物の生長パーセント(PG)は、下記の式にしたがって一般に計算さ れる: もし、平均OD(test) −平均OD(tゼロ)>=0の場合、PG=100× 平均OD(test) −平均OD(tゼロ)/平均OD(ctrl) −平均OD(tゼロ)である。 もし、平均OD(test) −平均OD(tゼロ)<0の場合、PG=100× 平均OD(test) −平均OD(tゼロ)/平均OD(tゼロ)である。 式中、 平均OD(tゼロ)=試験化合物に対して細胞を露出する直前におけるSRB-誘導色の 光学密度測定の平均値であり、 平均OD(test)=試験化合物に対して細胞を露出しないで48時間後におけるSR B-誘導色の光学密度測定の平均値であり、そして 平均OD(ctrl)=試験化合物に対して細胞を露出しないで48時間後におけるSR B-誘導色の光学密度測定の平均値である。 表1および2に示されている結果から、ウスカリンは広範囲のガン細胞系に対 してインビトロで生長阻止作用を示すことが明かである。実施例 5 ウスカリジンのインビトロスクリーニング 実施例4に示した方法でウスカリジンについてもインビトロ細胞スクリーニン グに付した。結果を表3および図3に示したが、これらは、ウスカリジンも種々 の癌細胞系にインビトロで阻止作用を発揮することが示されている。実施例 6 カロトキシンのインビトロスクリーニング 実施例4に示した方法でカロトキシンについてもインビトロ細胞スクリーニン グに付した。結果を表4および図4に示したが、これらは、カロトキシンも種々 の癌細胞系にインビトロで阻止作用を発揮することが示されている。実施例 7 ヌードマウスにおけるウスカリンを用いたインビトロ実験 SCCI細胞(ヒト腫瘍細胞系)を75cm2組織培養フラスコ中の25ml RPMI 1640(10%ウシ胎児血清、5%グルタミン)中で生長させた( 1×105/ml播種密度)。log生長相(約5日間)で細胞を採取し、マウス に注射する前に生理的食塩水で一度洗浄した。 ヌードマウス(BALB/cヌード)を飼育し、封をしたアイソレーター内に入れた 。マウスの背中(肩胛骨付近の右手側)に1×107細胞を皮下注射した。7日 後、ランダムに検討のためグループ分けした(1グループ当たり10〜15動物) 。次いで、各々を異なるレジメ(注射と各注射時の薬物の用量との間の時間を 変動させた)で処置し、コントロールグループも全実験計画に含ませた。 実験中毎日動物をチェックし、腫瘍サイズが大きくなりすぎた場合(全体重の 5〜7%より大きくなったとき)または動物が窮迫した場合に動物を除いた。こ れに加えて、独立した観察者により3〜4日毎に腫瘍を評価させ、結果を記録さ せた。検討から動物を除去したら、腫瘍サイズ、容積および重量を測り、さらに 細胞学的検討をするために腫瘍を保存した。検討から動物を除去した理由も記録 した(理由が腫瘍サイズでない場合)。次表に結果を示す。 開始日に107SSC−1細胞を注射したヌードマウスを使用し、9日目に薬 物治療を始めた。 グループ番号1 0.1mg CGE-1/動物/5日 グループ番号2 0.1mg CGE-1/動物/10日グループ番号3 0.5mg CGE-1/動物/5日グループ番号4 0.5mg CGE-1/動物/10日グループ番号5 コントロール(0.1mg生理的食塩水/動物/5日)注記: 理由: (1)腫瘍サイズが理由で除去 (2)別の病気が理由で除去 (3)ケージ中で死亡が判明 (4)腫瘍が今にも破裂しそうなために除去 (5)実験の終了時に除去 表5 表5は結果の概要を与える これらの結果から、45%までの癌細胞が原因の死亡率の減少が、本発明の化 合物(ウスカリン)の投与により達成できることが分かる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年9月8日(1998.9.8) 【補正内容】 幾つかの種では、実質量のカルデノリド類が、乳状液(latex)中に濃縮されてい ることが判明している(Roeske等、「植物化学の最近の進歩10巻で公開された 植物と昆虫間の生物化学的相互作用"Biochemical Interactions Between Plants and Insects published in Volume 10 of Recent Advances in Phytochemistry "」Plenum Press,New York(Wallace編)、Seiber等、Phytochemistry 21:2343(1 982)、Seiber等「植物中のイソペントイド"Isopentoids in Plants"」Academic Press(Nes編、1984)、およびSeiber等J.Chem.Ecol.6:321(1980))。Ascelopias c urassavia中のカルデノリド類の天然産生はPhytochemistry 29(11):3479-3486(1 990)においてGroeneveld等により報告されている。C.procera中に見出されてい るカルデノリド配糖体の例は、ボラスカリン(voruscharin)、ウスカリン、ウス カリジン(uscharidin)、カロトロピン(calotropin)、カラクチン(calactin)、カ ロトキシン(calotoxin)、およびカロトロパゲニン(calotropagenin)である。式 Iはこれらのカルデノリド類の化学構造を示す。 【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年8月11日(1999.8.11) 【補正内容】 請求の範囲 1. 活性成分として単離されたまたは合成されたウスカリンまたはその類似 物またはそれらの塩を薬学的に許容できるキャリアーまたは賦形剤と共に含有す る細胞増殖の治療のための組成物。 2. ウスカリンが、許容されうる液体キャリアー媒体中に懸濁または溶解さ れている請求の範囲第1項に記載の組成物。 3. 前記キャリアー媒体が水性系である請求の範囲第2項に記載の組成物。 4. ヒトまたは非ヒト動物体の細胞増殖の治療のための薬剤の製造のための 単離されたまたは合成されたウスカリンの使用。 5. 体重1kg当たりウスカリンを0.1〜100mg使用する請求の範囲 第4項に記載の使用。 6. 単離されたまたは合成されたウスカリンを含む組成物をヒトまたは非ヒ ト動物体に投与することを含む、当該ヒトまたは非ヒト動物体における細胞増殖 の治療方法。 7. 単位用量の組成物がウスカリン20〜500mgを含む請求の範囲第6 項に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 513/20 C07D 513/20 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 グレイ,アレグザンダー・アーヴィン イギリス国グラスゴー ジー44・3エヌエ ル,キャスカート,ロチンヴァー・ドライ ブ 48

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 活性成分としてウスカリンまたはその類似物またはそれらの塩を薬学的 に許容できるキャリアーまたは賦形剤と共に含有する組成物。 2. 医学(獣医学を含む)目的のためのウスカリン、その類似物またはそれ らの塩の使用。 3. 薬剤の調製において求められるウスカリンの使用。 4. ウスカリンが、許容されうる液体キャリアー媒体中に懸濁または溶解さ れている請求の範囲第1項または第2項に記載の組成物。 5. 前記キャリアー媒体が水性系である請求の範囲第4項に記載の組成物。 6. 体重1kg当たりウスカリンを0.1〜100mg使用する請求の範囲 第2項または第3項に記載の使用。 7. ウスカリンを含む組成物をヒトまたは非ヒト動物体に投与することを含 む、当該ヒトまたは非ヒト動物体の治療方法。 8. 単位用量の組成物がウスカリン20〜500mgを含む請求の範囲第7 項に記載の方法。
JP55015998A 1997-05-24 1998-05-26 ウスカリジンまたはその類似体を含有する医薬組成物 Pending JP2001527569A (ja)

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