JP2001527089A - エストロンスルファターゼのエストロンスルファメートインヒビター、および関連した薬学的組成物および使用方法 - Google Patents

エストロンスルファターゼのエストロンスルファメートインヒビター、および関連した薬学的組成物および使用方法

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ワン−ルー チャオ,
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Abstract

(57)【要約】 エストロンスルファターゼのインヒビターとして有用な新規化合物が提供される。これらの化合物は、構造式(I)を有し、ここで、r1は、任意の二重結合であり、R1およびR2は、水素および低級アルキルからなる群から選択されるか、または一緒になって、環状置換基(II)を形成し、ここで、Qは、NH、OまたはCH2であり、そして他の種々の置換基は、本明細書中で定義された通りである。式(I)の化合物を使用してエストロゲン依存性障害を処置する薬学的組成物および方法もまた、提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は一般的にはステロイドホルモン、より詳細には酵素、すなわちエスト
ロンスルファターゼインヒビターである新規のステロイドに関連する。本発明は
さらに、エストロンスルファターゼ活性を阻害する方法、エストロゲン依存的、
すなわちエストロゲン誘導的またはエストロゲン刺激的である疾患の処置、およ
び1つ以上の新規化合物を含む薬学的組成物に関連する。
【0002】 (背景) 乳癌は最も罹患率の高い癌の1つであり、疫学的および臨床試験は、約3分の
1の乳房腫瘍がエストロゲン依存的であることを示した。これは、閉経前および
閉経後の患者どちらにおいても、エストロゲンがそのような乳房腫瘍の増殖に必
要であることを意味する。乳癌が最も普通におこる閉経後女性においては、エス
トロンおよびエストラジオールの乳房腫瘍中濃度は、血中エストロゲンレベルに
比べて相当高い。高親和性結合タンパク質によって乳房腫瘍中にエストロゲンが
保持されることが、腫瘍中のエストロゲンレベルに寄与しているが、その腫瘍が
エストロゲン受容体陽性(ER+)か、または受容体陰性(ER−)かに関わら
ず、乳癌患者における乳房中のエストロゲン濃度は血漿中レベルよりも高い。現
在、腫瘍内におけるエストロゲン生合成前駆体からのエストロゲンのインサイチ
ュ形成が、乳房腫瘍のエストロゲン含有量に主に寄与していることが知られてい
る。
【0003】 天然に存在する主なエストロゲンは、17β−エストラジオール、エストロン
、およびエストリオールである。エストラジオールの生合成に必要な酵素(すな
わち、アロマターゼ、17β−ヒドロキシ−ステロイドデヒドロゲナーゼ、およ
びエストロンスルファターゼ)は、正常および悪性の乳房組織に存在する。硫酸
エストロンの血中濃度は、共役していない遊離のエストロンより8〜10倍高く
、エストロンスルファターゼ活性(すなわち、硫酸エストロンのエストロンへの
転換の要因となる酵素)の乳房組織中濃度は、アロマターゼ活性の1000倍高
い。合わせると、これらの結果は、特に閉経後女性において、エストロンスルフ
ァターゼが乳房腫瘍内でのエストロゲン形成を制御する主要な役割を演じている
ことを示唆している。例えば、Thijsenら、Ann.N.Y.Acad.
Sci.464:106−116(1986);Santnerら、J.Cli
n.Endocrinol.Matabol.59(1):29−33(198
4);Evansら、J.Steroid Biochem.Mol.Biol
39:493−499(1991);Pasqualiniら、J.Ster
oid Biochem.Mol.Biol.41(308):323−329
(1992);Vignonら、Endocrinology 106(4):
1079−1086(1980);およびSantnerら、Int.J.Ca
ncer 54:119−124(1993)を参照のこと。
【0004】
【化25】 腫瘍の増殖を維持するのに十分なエストロゲンの供給における、アロマターゼ
およびエストロンスルファターゼ経路の相対的な重要性のさらなる証拠が存在す
る。閉経後女性において、乳房腫瘍組織中のエストラジオールレベルは血漿中よ
りも10〜40倍高く、閉経後は血漿中エストロゲンレベルがかなり低くなるに
もかかわらず、閉経前女性における濃度と同程度である。組織中エストラジオー
ルレベルはエストロゲン受容体レベルとあまり相関していないので、この濃度の
勾配は、エストラジオールの取り込みおよびエストロゲン受容体への結合に全て
よるわけではない。
【0005】 アロマターゼまたはエストロンスルファターゼ経路のどちらかによるエストラ
ジオールのインサイチュ生成は、この勾配に影響を与え得る。閉経後女性の血清
中に存在する硫酸エストロンのレベルは、遊離エストロゲンレベルの10倍高い
(Prostら、Cancer Res.44:661−664(1984))
。血清中硫酸エストロンレベルはまた、正常閉経後女性よりも乳癌を持つ閉経後
女性で高い(Purohitら、Int.J.Cancer 50:901−9
05(1992))。また、腫瘍中のスルファターゼレベルはアロマターゼレベ
ルよりもかなり高い(Pasqualiniら、J.Steroid Bioc
hem.34(1−6):155−163(1989);Adamsら、Can
cer Res.39:5124−5126(1979))。腫瘍中のアロマタ
ーゼ活性の絶対的なレベルは比較的低く、5〜80pmol/gタンパク質/h
の範囲である。Bradlow(Bradlowら、Cancer Res.(
Suppl.)42:3382s−3386s(1982))および他は、この
腫瘍アロマターゼ活性の程度を、生物学的に意味のあるレベルのエストラジオー
ルが腫瘍内で局所的に合成されるには低すぎると判断している。
【0006】 エストロゲンの局所での生成における定量的な情報は、乳房腫瘍中のスルファ
ターゼ活性はアロマターゼ活性の10倍以上であることを示している。ヒト腫瘍
中のスルファターゼおよびアロマターゼ活性を生理的なレベルの基質で比較する
と、アロマターゼが0.27pmol/gタンパク質/hしか生成しなかったの
に対して、スルファターゼは2.8pmolのエストロン/gタンパク質/hを
生成した。従って、硫酸エストロンは組織におけるエストラジオール生成の最も
重要な前駆体の1つに相当し、エストロンスルファターゼは定量的にアロマター
ゼより重要なエストロゲン生成の局所経路である。
【0007】 現在までに、エストロンスルファターゼインヒビターの開発における研究は殆
ど行われていなかった。Liら、Storoids 60:299−306(1
995)は、いくつかの化合物をヒト胎盤ステリルスルファターゼの可能性のあ
るインヒビターとして評価しているが、非常に強力なエストロンスルファターゼ
インヒビターを同定していない。同様に、Duncanら、Cancer Re
search 53:298−303(1993)は可能性のあるエストロンス
ルファターゼインヒビター、エストロン−3−メチルチオホスホネートを評価し
ているが、その化合物を用いた実験的研究は、酵素の「より有効な」インヒビタ
ーの開発につながると期待される、と結論している。
【0008】 従って、本発明は非常に有効なエストロンスルファターゼインヒビターである
新規化合物に関連する。従って、本発明は当該分野において、特に乳癌ならびに
エストロゲンの存在によって増強される他の疾患および病状の処置において重要
な進歩を表す。
【0009】 上記で引用した参考文献に加えて、本発明のおよびそれと等しい1つ以上の局
面に属する次のものが当業者にとって背景の関心となり得る。すなわち、How
arthら、J.Med.Chem.37:219−221(1994)および
PCT公開番号WO93/05064は、ステロイドスルファターゼのインヒビ
ターとしてあるエストロンスルファメートに関連する。Howarthらは特に
エストロンスルファターゼの阻害に焦点を合わせている。それに加えて、Dib
beltら、J.Steroid Biochem.&Molec.Biol. 50 (5/6):261−266(1994)は、エストロンスルファメートを
ヒト胎盤ステリルスルファターゼの可能性のあるインヒビターとして評価し、一
方、Liら、Steroids 58:106−111(1993)およびPu
rohitら、Biochemistry 34:11508−11514(1
995)もまた、エストロンスルファメートを可能性のある酵素インヒビターと
して考察している。しかし、これらおよび他の参考文献で述べられた化合物は、
本明細書中で提供された新規化合物とは異なり、加水分解時にエストロゲン様生
成物を生じると考えられる。
【0010】 (発明の要旨) 従って、本発明の主な目的は、エストロンスルファターゼのインヒビターとし
て有用な新規化合物を提供することによって、当該分野における前述の必要性に
取り組むことである。
【0011】 本発明の別の目的は、非エストロゲン様の新規エストロンスルファターゼイン
ヒビターを提供することである。
【0012】 本発明のさらに別の目的は、加水分解時にエストロゲン様生成物を生じないそ
のような化合物を提供することである。
【0013】 本発明のさらに別の目的は、抗エストロゲン様の新規エストロンスルファター
ゼインヒビターを提供することである。
【0014】 本発明のさらなる目的は、加水分解時に抗エストロゲン様生成物を生じるその
ような化合物を提供することである。
【0015】 本発明の別の目的は、新規化合物を用いたエストロンスルファターゼ活性の阻
害方法を提供することである。
【0016】 本発明のさらなる目的は、個体に有効なエストロンスルファターゼ阻害量の本
明細書中で提供された新規化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を投与する
ことによって、エストロゲン依存的な疾患、すなわちエストロゲン誘導的または
エストロゲン刺激的病状または疾患を持つ個体を、処置する方法を提供すること
である。
【0017】 本発明のなおさらなる目的は、エストロゲン依存的な疾患を持つ個体を処置す
る薬学的組成物、薬学的に受容可能なキャリアおよび有効なエストロンスルファ
ターゼ阻害量の本明細書中で提供された新規化合物、またはその薬学的に受容可
能な塩を包含する組成物を提供することである。
【0018】 本発明のさらなる目的、利点および新規の特徴は、一部は次の説明で述べる。
そして、一部は次の実験で当業者に明らかになる。または本発明の実施によって
知り得る。
【0019】 1つの実施態様では、本発明は式(I)の構造を持つ新規化合物に関連し、
【0020】
【化26】 ここで: r1は任意の二重結合であり、 R1およびR2は水素および低級アルキルからなる群から選択されるか、あるい
は一緒になって環状の置換基(II)を形成し、
【0021】
【化27】 ここで、QはNH、OまたはCH2であり; R3は水素、−CN、−NO2、−COOR4からなる群から選択され、ここで 、R4は水素または低級アルキル、−(CH2nOR5および−(CH2nNR67であり(nは0〜6の範囲の整数である)、R5は水素または低級アルキルで
あり、そしてR6およびR7は水素、低級アルキルおよび低級アシルからなる群か
ら選択されるか、あるいは一緒になって環状の置換基(II)を形成し; R8は水素、−NO2およびNR67からなる群から選択され; R9およびR10は水素および低級アルキルからなる群から独立して選択され; そして R11およびR12の一方は水素であり、他方は低級アルキル、低級アルケニル、
低級アルキニル、低級アルコキシ、低級アシル、低級アシルオキシ、または−(
CH2m−O−(CH2q−NR67であり(mおよびqは、それぞれ0〜6お
よび1〜6の範囲の整数である)、あるいはR11およびR12は一緒になって=O
または=CR1314を形成し、ここでR13およびR14は水素、低級アルキル、−
CN、−(CH2m−O−(CH2q−NR67および−COOR4からなる群 から独立して選択される。
【0022】 本発明はまた、1つ以上の構造式(I)の化合物を含む薬学的組成物に関連す
る。さらに、エストロンスルファターゼ活性を阻害し、およびエストロゲン依存
的な疾患を持つ個体を処置するための化合物を使用する方法に関連する。
【0023】 (発明の詳細な説明) (定義および命名) 本発明の化合物、組成物および方法が開示および述べられる前に、本発明は、
それ自体もちろん多様であり得る特定の試薬または反応条件、特定の薬学的キャ
リア、または特定の投与レジメンに限定されるものではないことが理解される。
本明細書中で使用される専門用語は、特定の実施態様のみを説明するためのもの
であり、限定を意味するものではないことも理解される。
【0024】 本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、他に明らかに規定
されなければ、単数形「a」、「an」および「the」は複数形の指示対象を
含むことに注意しなければならない。従って、例えば「エストロンスルファター
ゼインヒビター」という言及は、エストロンスルファターゼインヒビターの混合
物を含み、「薬学的キャリア」という言及は2つ以上のそのようなキャリアの混
合物を含む、等である。
【0025】 本明細書および特許請求の範囲において、多数の用語に対する言及がなされる
が、以下の意味を有するように定義されるべきである。すなわち、 本明細書中で使用される「アルキル」という用語は、メチル、エチル、n−プ
ロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、オクチル、デシ
ル、テトラデシル、ヘキサデシル、エイコシル、テトラコシル等のような分岐ま
たは非分岐の、1〜24個の炭素原子を持つ飽和炭化水素基、およびシクロペン
チル、シクロヘキシル等のようなシクロアルキル基を指す。本明細書中の好まし
いアルキル基は、1〜12個の炭素原子を含む。「低級アルキル」という用語は
、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を持つアルキル基を意味
する。
【0026】 本明細書中で使用される「アルケニル」という用語は、エテニル、n−プロペ
ニル、イソプロペニル、n−ブテニル、イソブテニル、オクテニル、デセニル(
decenyl)、テトラデセニル、ヘキサデセニル、エイコセニル(eico
senyl)、テトラコセニル等のような少なくとも1つの二重結合を持つ、分
岐または非分岐の、2〜24個の炭素原子を持つ炭化水素基を指す。本明細書中
で好ましいアルケニル基は、2〜12個の炭素原子を含む。「低級アルケニル基
」という用語は、2〜6個の炭素原子、好ましくは2〜4個の炭素原子を持つア
ルケニル基を意味する。「シクロアルケニル」という用語は、3〜8個、好まし
くは5または6個の炭素原子を持つ環状アルケニル基を意味する。
【0027】 本明細書中で使用される「アルキニル」という用語は、エチニル、n−プロピ
ニル、イソプロピニル、n−ブチニル、イソブチニル、オクチニル、デシニル(
decynyl)等のような少なくとも1つの三重結合を持つ、分岐または非分
岐の、2〜24個の炭素原子を持つ炭化水素基を指す。本明細書中で好ましいア
ルキニル基は、2〜12個の炭素原子を含む。「低級アルキニル」という用語は
、2〜6個の炭素原子、好ましくは2〜4個の炭素原子を持つアルキニル基を意
味する。
【0028】 本明細書中で使用される「アルコキシ」という用語は、1つの末端エーテル結
合で結合しているアルキル基を意味する。すなわち、「アルコキシ」基は、Rが
上記で定義したアルキルである−ORとして定義され得る。「低級アルコキシ」
基は、1〜6個、より好ましくは1〜4個の炭素原子を含むアルコキシ基を意味
する。
【0029】 「アシル」という用語は、従来の意味で使用され、Rが上記で定義したアルキ
ルである分子置換基RCO−を指す。「低級アシル」という用語は、Rが1〜6
個、より好ましくは1〜4個の炭素原子を含むアシル基を指す。
【0030】 「エステル」という用語は、本明細書中で従来の意味で使用され、Rが上記で
定義したアルキルである分子置換基R(CO)O−を指す。「低級アルキルエス
テル」基は、1〜6個、より好ましくは1〜4個の炭素原子を含むエステル基、
すなわち低級アシルオキシ基を意味する。
【0031】 本明細書中で使用される「アリール」という用語は、5〜7個の炭素原子を持
つ単環式の芳香族種を指し、典型的にはフェニルである。任意で、これらの基は
1〜4個、より好ましくは1〜2個の、低級アルキル、低級アルコキシ、または
ヒドロキシルの置換基で置換される。
【0032】 「スルファメート」という用語は、従来の意味で使用され、一般式−O(SO 2 )NR12を持つ分子置換基を指す。いくつかの例では、スルファメート基は R12NO2SO−として描かれ得るが、硫黄原子が、3つの酸素原子および窒 素原子にそれぞれ直接結合しており、R1およびR2を分離する酸素原子が存在せ
ず、Hであり得ることが理解される。任意で、それらは本明細書中の他の部分で
考察されるように他の置換基を表し得る。
【0033】 本明細書中で使用される「インヒビター」という用語は、可逆的酵素インヒビ
ターおよび不可逆的酵素インヒビター、すなわち酵素不活性化剤の両方を含むこ
と意味する。
【0034】 「任意の」または「任意に」は、次に述べる出来事または状況が起こり得る、
または起こらないかもしれないこと、および説明が前述の出来事または状況が起
こる例、および起こらない例を含むことを意味する。例えば、式(I)の構造で
「r1」として示される点線を指して使用される「任意の二重結合」という語句
は、単結合または2重結合のどちらかが存在することを意味する。
【0035】 本明細書中で提供される薬剤の「有効量」または「薬学的に有効量」または「
エストロンスルファターゼ阻害量」という用語は、毒性が無いが、望ましいレベ
ルの酵素阻害および対応する処置的効果を提供するのに十分な薬剤の量を意味す
る。下記で指摘するように、正確な必要量は、種、年齢、および患者の一般的な
病状、処置する病状の重症度、および特定の酵素インヒビターおよび投与様式等
に依存して、被験者によって異なる。従って、正確な「有効量」を特定すること
は不可能である。しかし、あらゆる個々の場合の適切な「有効な」量は、当業者
によって、慣用の実験のみを用いて決定され得る。
【0036】 「薬学的に受容可能なキャリア」は、生物学的でないか、あるいは所望でない
材料を意味する。すなわち、この材料は、任意の有害な生物学的影響を与えずに
、またはそれが含まれる薬学的組成物の任意の他の構成要素と有害な様式で相互
作用を起こさずに、選択されたエストロンスルファターゼインヒビターと共に個
体に投与され得る。同様に、本明細書中で提供される新規化合物の「薬学的に受
容可能な」塩または「薬学的に受容可能な」エステルは、生物学的でないか、あ
るいは所望でない塩またはエステルである。
【0037】 「エストロゲン様」という用語は、エストロゲンによって生成されるいくつか
のまたはすべての効果を生む能力に関連する。逆に言えば、「非エストロゲン様
」という用語は、エストロゲン様の効果を生まない化合物を指して使用される。
本明細書中で述べられる好ましい化合物は「非エストロゲン様」であり、加水分
解時にエストロゲン様生成物を生じない。「減少されたエストロゲン様活性」と
いう用語は、エストラジオールの60%以下のエストロゲン様活性を持つ化合物
を指す。化合物はまた、本明細書中で「エストロゲン様活性を実質的に持たない
」と言及され得る。これは化合物がエストラジオールの約5%以下、好ましくは
約2%以下のエストロゲン様活性を持つことを意味する。
【0038】 「抗エストロゲン様」という用語は本明細書中で、エストロゲンによって生ま
れる効果を阻害または修飾する能力を意味して使用される。「抗エストロゲン様
」化合物は、哺乳類の個体に投与した後、エストラジオールのようなエストロゲ
ンの活性またはインサイチュ生成を阻害する傾向がある。本発明の好ましい化合
物は、本質的に抗エストロゲン様であり、加水分解時に抗エストロゲン様生成物
を生じる。本明細書中で使用される「純粋」抗エストロゲン様化合物は、エスト
ロゲン様活性を持たない、またはエストロゲン様活性を実質的に持たない抗エス
トロゲン様化合物を指す。
【0039】 基および置換基の位置を述べるのに、次の番号付けの系統が使用される。この
系統はシクロペンタノフェナントレン核の番号付けをIUPACまたはChem
ical Abstracts Serviceによって使用される慣例に適合
させるように意図される。本明細書中で使用される「ステロイド」という用語は
、前述のシクロペンタノフェナントレン核を持つ化合物を意味する。
【0040】
【化28】 これらの構造で、基の特定の配座を示す太線および破線の使用は、再びIUP
ACステロイド命名慣例に従う。記号「α」および「β」は、描かれた化学構造
の不斉炭素原子における置換基の特定の立体化学的配置を示す。従って、破線で
示される「α」は、描いた時に該当の基が分子の略平面より下にあることを示す
。および太線で示される「β」は、描いた時に該当の位置の基が分子の略平面よ
り上にあることを示す。
【0041】 それに加えて、ステロイド分子の5および6員環は、しばしば示されたように
A、B、CおよびDと呼ばれる。
【0042】 (新規化合物) 本明細書中で提供される新規化合物は、構造式(I)により定義される化合物
であり、ここでR1、R2、R3、R8〜R12、およびr1は、上記で定義された通
りである。
【0043】 R1、R2、R9、およびR10が水素であり、そして任意の二重結合r1が存在 しない化合物が好ましい。
【0044】 この好ましいグループ内の特に好ましい化合物は以下の通りである:
【0045】
【化29】
【0046】
【化30】 ここでR3およびR8は前に定義された通りであり、そしてR13およびR14のうち
の一方は水素であり、そして他方は前に定義された通りであるか、またはR13
よびR14は両方−CNである;
【0047】
【化31】 ここでR11およびR12のうちの一方は水素であり、そして他方は−(CH2m
O(CH2q−N(CH32であり、そしてmは、好ましくは0または1であり
、そしてqは、好ましくは2、3、または4である。
【0048】 式(I)の特定の化合物の例は、以下を含むが、これらに限定されない:
【0049】
【化32】 これらの化合物は、薬学的に受容可能な塩もしくはエステルの形態でもよく、
または選択された生物学的特性を増強する1つ以上の適切な官能基を付加するこ
とで修飾されてもよい。このような修飾は当該分野で公知であり、そして所定の
生物系への生物学的浸透を増大させる修飾、経口バイオアベイラビリティーを増
大させる修飾、可溶性を増大させて注射による投与を可能にする修飾などを含む
【0050】 これらの化合物の塩は、合成有機化学の当業者に公知の標準的な手順を用いて
調製され得、そして例えば、J.March,Advanced Organi
c Chemistry:Reactions,Mechanisms and
Structure,第4版(New York:Wiley−Inters
cience,1992)に記載されている。酸付加塩は、適切な酸との反応を
含む従来の手段を用いて、遊離塩基(例えば、中性−NH2または環状アミン基 を有する化合物)から調製される。典型的には、この化合物の塩基形態は、極性
有機溶媒(例えば、メタノールまたはエタノール)に溶解され、そして約0℃〜
約100℃の温度、好ましくは周囲温度で酸が添加される。得られる塩は沈殿す
るか、または極性がより低い溶媒の添加により溶液から析出され得るかのいずれ
かである。酸付加塩の調製に適した酸は、有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸
、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレ
イン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタ
ンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸など)
および無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など)の両方を
含む。酸付加塩は、適切な塩を用いた処理により遊離塩基に戻され得る。
【0051】 存在し得る酸部分(例えば、カルボン酸基)の塩基塩の調製物は、薬学的に受
容可能な塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウ
ム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、トリメチルアミンなど)を用いて
同様の様式で調製される。
【0052】 エステルの調製は、存在し得るヒドロキシル基および/またはカルボキシル基
の官能化を必要とする。これらのエステルは、典型的には、遊離アルコール基の
アシル置換誘導体(すなわち、式RCOOHのカルボン酸に由来する部分、ここ
でRはアルキルであり、好ましくは、低級アルキルである)である。薬学的に受
容可能なエステルは、当業者に公知の方法を用いて調製され得、そして/または
関連文献に記載されている。所望であれば、エステルは、従来の水素化分解また
は加水分解手順を用いて遊離酸に戻され得る。
【0053】 いくつかの新規化合物は本質的にキラルであり、従って、鏡像異性体について
純粋な形態であり得るか、またはラセミ混合物であり得る。本発明は、このよう
な化合物の鏡像異性体について純粋な形態、ならびにそのジオアステレオマー混
合物およびラセミ混合物の両方を含む。さらに、特定の化合物は、C=C結合に
関して非対称である立体異性体である。このような場合、本発明は、このような
構造体(すなわち「E」および「Z」異性体の両方)ならびにその混合物の両方
を含む。
【0054】 (有用性および投与) 構造式(I)により定義される化合物は、エストロンスルファターゼインヒビ
ターとして有用であり、従って、エストロゲン依存性障害(すなわち、エストロ
ゲンにより誘導されるか、またはエストロゲンにより刺激される状態または疾患
)の処置に有用である。本発明の化合物は循環エストロゲンレベルを低下させ得
るので、生物学的に活性なエストロゲンが内分泌系腫瘍に到達するのを効果的に
妨げ得る。さらに、本発明の化合物は、内因性エストロゲン合成が可能な腫瘍の
エストロゲン生合成を低減し得るので、本発明の化合物は転移性腫瘍を含む乳ガ
ンの寛解を誘導することができる。さらに、本発明の化合物は、卵巣腫瘍、子宮
腫瘍、および膵臓腫瘍、ならびに乳汁漏出症、マクキューン−オルブライト症候
群(McCurne−Albright syndrome)、良性乳房疾患、
および子宮内膜症のような疾患状態の処置に有用である。
【0055】 本明細書に記載の好ましい新規化合物の重要な特徴は、この新規化合物または
その加水分解産物のいずれもエストロゲン性ではないことである。従って、この
新規化合物は、その投与が新規化合物を用いて処置される状態を悪化させないの
で、上記の適用に特に有利である。
【0056】 さらに好ましい実施態様において、本発明の化合物およびその加水分解産物は
、抗エストロゲン性である。従って、本発明の化合物は抗エストロゲン剤として
使用され得、従って、種々のエストロゲン依存性障害(すなわち、エストロゲン
により誘導されるかまたは刺激されるかのいずれかの状態または疾患)の処置に
有用である。このような状態は、転移性腫瘍を含む乳ガン;卵巣腫瘍、子宮腫瘍
、および膵臓腫瘍;ならびに乳汁漏出症、マクキューン−オルブライト症候群、
良性乳房疾患、および子宮内膜症のような疾患状態を含むが、これらに限定され
ない。
【0057】 本発明の化合物は、従来通りに、1つ以上の本発明の化合物と薬学的に受容可
能なキャリアとで構成される薬学的組成物に処方され得る。Remington
:The Science and Practice of Pharmac
y,第19版(Easton,PA:Mack Publishing Co.
,1995)を参照のこと。これは、本発明の新規な酵素インヒビターを用いて
処方物を調製するために使用され得る、代表的なキャリアおよび従来の薬学的組
成物調製方法を開示する。本発明の化合物はまた、前記のセクションで説明され
たように、薬学的に受容可能な塩の形態または薬学的に受容可能なエステルの形
態で投与され得る。
【0058】 本発明の化合物は、従来の非毒性の薬学的に受容可能なキャリア、アジュバン
ト、およびビヒクルを含む投薬処方物中で、経口、非経口、経皮、直腸、経鼻、
口腔(buccal)、膣投与され得るか、または移植リザーバを介して投与さ
れ得る。本明細書中で使用する用語「非経口」は、皮下、静脈内、および筋肉内
注射を含むことが意図される。投与される活性化合物の量は、当然のことながら
、処置される被験体、被験体の体重、投与様式、および処方する医師の判断に依
存する。しかし、一般的に、投薬量は、約0.01mg/kg/日〜10.0m
g/kg/日の範囲であり、より好ましくは、約1.0mg/kg/日〜5.0
mg/kg/日の範囲である。
【0059】 意図される投与様態に依存して、薬学的組成物は、固形、半固形、または液体
の投薬形態(例えば、錠剤、座薬、丸剤、カプセル、散剤、液体、懸濁液など)
であり、好ましくは、正確な投薬量の単回投薬に適した単位投薬形態であり得る
。組成物は、上記のように、有効量の選択されたインヒビターと薬学的に受容可
能なキャリアとを含み、さらに、他の薬学的薬剤、アジュバント、希釈剤、緩衝
液などを含み得る。
【0060】 固形組成物について、従来の非毒性固形キャリアは、例えば、医薬品グレード
のマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリ
ンナトリウム、タルク、セルロース、グルコース、ショ糖、炭酸マグネシウムな
どを含む。薬学的に投与可能な液体組成物は、例えば、本明細書に記載のエスト
ロンスルファターゼインヒビターおよび任意の薬学的アジュバントを、例えば、
水、生理食塩水、水性デキストロース、グリセロール、エタノールなどの賦形剤
に溶解、分散させるなどして、溶液または懸濁液を形成することにより調製され
得る。所望であれば、投与される薬学的組成物はまた、例えば、湿潤剤または乳
化剤、pH緩衝剤などの少量の非毒性補助物質(例えば、酢酸ナトリウム、ソル
ビタンモノラウレート、トリエタノールアミン酢酸ナトリウム、オレイン酸トリ
エタノールアミンなど)を含み得る。このような投薬形態を調製する実際の方法
は公知であるか、または当業者に明らかである;例えば、上記で引用されたRe
mington:The Science and Practice of
Pharmacyを参照のこと。
【0061】 経口投与については、組成物は、一般的に、錠剤またはカプセルの形態をとる
か、または水性溶液もしくは非水性溶液、懸濁液もしくはシロップでもよい。錠
剤およびカプセルは、好ましい経口投与形態である。一般的に、経口使用のため
の錠剤およびカプセルは、一般的に使用される1つ以上のキャリア(例えば、ラ
クトースおよびコーンスターチ)を含む。典型的には、ステアリン酸マグネシウ
ムのような滑沢剤もまた添加される。液体懸濁液が使用される場合、活性薬剤は
、乳化剤および懸濁化剤と組み合わされる。所望であれば、矯味矯臭剤、着色剤
、および/または甘味剤も同様に添加され得る。本明細書中の経口処方物に組み
込まれる他の任意の成分は、防腐剤、懸濁化剤、増粘剤などを含むが、それに限
定されない。
【0062】 非経口投与が使用される場合、これは、一般的に注射により特徴付けられる。
注射可能な処方物は、従来の形態で、液体である溶液または懸濁液、注射前に液
体に溶解もしくは懸濁するのに適した固形形態、またはエマルジョンのいずれか
として調製され得る。好ましくは、滅菌した注射可能な懸濁液が、適切な分散剤
または湿潤剤および懸濁化剤を用いて、当該分野で公知の技術に従って処方され
る。滅菌した注射可能な処方物はまた、滅菌した注射可能な溶液、または非毒性
の非経口の受容可能な希釈剤もしくは溶媒中の懸濁液であり得る。使用され得る
受容可能なビヒクルおよび溶媒には、水、リンガー液、および等張塩化ナトリウ
ム溶液がある。さらに、滅菌した不揮発性油が、溶媒または懸濁媒体として従来
的に使用される。最近改良された非経口投与アプローチは、一定レベルの投薬量
が維持されるように、ゆっくりと放出する系すなわち徐放系の使用に関する。例
えば、米国特許第3,710,795号を参照のこと。
【0063】 本発明の化合物はまた、従来の経皮薬物送達系を用いて皮膚または粘膜組織を
通して投与され得、ここで薬剤は、皮膚に貼られる薬物送達デバイスとして役立
つ積層構造内に含まれる。このような構造において、薬物組成物は、上部裏打ち
層(backing layer)の下にある層すなわち「リザーバ(rese
rvoir)」内に含まれる。積層構造は、単一のリザーバを含んでもよく、ま
たは複数のリザーバを含んでもよい。1つの実施態様において、リザーバは、薬
物送達間にこの系を皮膚に貼るのに役立つ薬学的に受容可能な接触接着材料のポ
リマーマトリクスを含む。適切な皮膚接触接着材料の例は、ポリエチレン、ポリ
シロキサン、ポリイソブチレン、ポリアクリレート、ポリウレタンなどを含むが
、これらに限定されない。あるいは、薬物含有リザーバおよび皮膚接触接着剤は
、分離した別個の層として存在し、接着剤はリザーバの下にある。この場合、リ
ザーバは、上記のポリマーマトリクスでもよく、または液体もしくはヒドロゲル
のリザーバでもよく、または他の何らかの形態をとってもよい。
【0064】 これらの積層体における裏打ち層はデバイスの上部層として役立ち、積層構造
の主な構造要素として機能し、そしてデバイスにかなりの柔軟性を提供する。裏
打ち材料のために選択される材料は、活性薬剤および存在する他の任意の材料が
実質的に透過し得ないように選択されるべきである。裏打ち層は、薬物送達の間
に皮膚に水分補給することが所望されるかどうかに応じて、閉鎖性または非閉鎖
性いずれかであり得る。好ましくは、裏打ちは、好ましくは柔軟なエラストマー
材料からなるシートまたはフィルムから作られる。裏打ち層に適切なポリマーの
例は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルなどを含む。
【0065】 保存の間および使用前に、積層構造は剥離ライナー(release lin
er)を含む。使用直前に、この層はデバイスから取り外されて、薬物リザーバ
または分離した接触接着層のいずれかである基底面が曝され、この系は皮膚に貼
られ得る。この剥離ライナーは、薬物/ビヒクル不透過性の材料から作られるべ
きである。
【0066】 経皮薬物送達デバイスは、当該分野で公知の従来技術を用いて、例えば、接着
剤、薬物、およびビヒクルの液体混合物を裏打ち層上で成型し、次いで剥離ライ
ナーをかぶせることで作製され得る。同様に、接着混合物を剥離ライナー上で成
型し、次いで、裏打ち層をかぶせ得る。あるいは、薬物リザーバは、薬物も賦形
剤もなく調製され、次いで、薬物/ビヒクル混合物に浸すことで充填され得る。
【0067】 さらに、積層経皮薬物送達系は皮膚浸透増強剤を含み得る。すなわち、皮膚本
来の薬物浸透性はあまりにも小さく、治療レベルの薬物が、適度な大きさの面積
の破壊されていない皮膚を通過できないので、このような薬物と共に皮膚浸透増
強剤を同時投与することが必要である。適切な増強剤は当該分野で周知であり、
そして例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(D
MF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)、デシルメチルスルホキシド
(C10MSO)、C2〜C6アルカンジオール、および1−置換アザシクロヘプタ
ン−2−オン、特に、1−n−ドデシルシクラザ(dodecylcyclaz
a)−シクロヘプタン−2−オン(Whitby Research Inco
rporated,Richmond,VAから登録商標Azone(登録商標
)で入手可能)、アルコールなどを含む。
【0068】 あるいは、本発明の薬学的組成物は、直腸投与のために座薬形態で投与され得
る。これらは、薬剤を、室温で固形であるが直腸温で液状である適切な非刺激性
賦形剤と混合することにより調製され得、従って、直腸で融解して薬物を放出す
る。このような材料は、カカオ脂、蜜ろう、およびポリエチレングリコールを含
む。
【0069】 本発明の薬学的組成物はまた、経鼻エアロゾルまたは経鼻吸入により投与され
得る。このような組成物は、当該分野で周知の医薬品処方技術に従って調製され
、そしてベンジルアルコールまたは他の適切な防腐剤、バイオアベイラビリティ
ーを増強する吸収促進剤、フッ化炭化水素、および/または他の従来の可溶化剤
または分散剤を用いて、生理食塩水中の溶液として調製され得る。
【0070】 膣薬物送達に好ましい処方物は軟膏およびクリームである。軟膏は半固形調製
物であり、典型的には、ワセリンまたは他のワセリン誘導体を基礎としている。
選択された活性薬剤を含むクリームは、当該分野で公知なように、粘性液体、ま
たは水中油型もしくは油中水型いずれかの半固形エマルジョンである。クリーム
の基剤は水で洗え、そして油相、乳化剤、および水相を含む。時々、「内部」相
とも呼ばれる油相は、一般的に、ワセリンおよび脂肪アルコール(例えば、セチ
ルアルコールまたはステアリルアルコール)で構成される;水相の体積は、必ず
しもそうとは限らないが、通常、油相より大きく、そして一般的に湿潤剤を含む
。クリーム処方物中の乳化剤は、一般的に、非イオン性、陰イオン性、陽イオン
性、または両性の界面活性剤である。使用される特定の軟膏またはクリームの基
剤は、当業者により理解されるように、最適な薬物送達を提供するものである。
他のキャリアまたはビヒクルを用いる場合のように、軟膏基剤は、不活性、安定
、非刺激性、かつ非感作性であるべきである。膣用座薬もまた好ましい。座薬は
、従来の手段(例えば、圧縮、圧縮成型など)を用いて処方され得、そして膣薬
物送達に適したキャリア、典型的には、所望の薬物放出プロフィールを提供する
生分解性(bioerodible)材料を含む。
【0071】 口腔投与のための処方物は、錠剤、ロゼンジ、ゲルなどを含む。あるいは、経
粘膜送達系を用いて口腔投与が達成され得る。
【0072】 (調製プロセス) 本発明の化合物は、本明細書中の実験セクションにおいて例示される比較的単
純で簡単な方法を用いて、高収率で調製され得る。代表的な化合物の合成は、実
施例1から32に詳述される。同時係属し同一人に譲渡された、「新規の抗エス
トロゲンステロイド、ならびに関連する薬学的組成物および使用方法(Nove
l Anti−Estrogenic Steroids, and Asso
ciated Pharmaceutical Compositions a
nd Methods of Use)」という名称の米国特許出願番号08/
998,877、発明者Tanabeら(本明細書と同日に出願)もまた参照さ
れ得る。
【0073】 (実験) 本発明の実施は、他に指示がなければ、合成有機化学、生物学的試験などの従
来技術を使用し、これらの技術は当業者の範囲内である。このような技術は、本
文献において十分に説明されている。ステロイド関連の合成手順に関する詳細な
情報については、例えば、Fieserら、Steroids(New Yor
k:Reinhold,1959)、Djerassi,Steroid Re
actions:An Outline for Organic Chemi
sts(San Francisco:Holden−Day,1963)、お
よびFriedら、Organic Reactions in Steroi
d Chemistry,第1巻および第2巻(New York:Reinh
old,1972)を参照のこと。化合物(例えば、本明細書に記載され、そし
て請求される化合物)を評価するのに有用な生物学的試験手順の説明については
、MacIndoeら、Endocrinology 123(3):1281
−1287(1988)、Duncanら、Cancer Res.53:29
8−303(1993)、およびYueら、J.Steroid Bioche
m.44:671−673(1993)が参照され得る。
【0074】 本発明は、その好ましい特定の実施態様に関連して説明したが、上記の説明な
らびに以下の実施例は例示を目的とし、本発明の範囲を限定しないことが理解さ
れる。本発明の範囲内での他の局面、利点、および変更は、本発明に関係がある
当業者に明らかである。
【0075】 以下の実施例において、使用した数(例えば、量、温度など)に関して確実に
正確であるように努力したが、いくらかの実験誤差および偏差が占めるはずであ
る。他に指示がない限り、温度は℃であり、圧力は大気圧またはその近傍である
。溶媒は全てHPLCグレードとして購入し、反応は全て、他に指示がない限り
、不活性アルゴン雰囲気下で慣用的に行った。試薬は全て、他に指示がない限り
商業的に得た。エストロンおよびエストラジオールをBerlichem U.
S.から購入し;エチニルエストラジオールをAkzo Nobelから購入し
た。NMR分析はVarian Gemini300で行い、そしてδ7.27
でのクロロホルムを参照した。FTIRスペクトルを、Perkin−Elme
r 1610で記録した。
【0076】 以下のスキームは、エストロンスルファターゼインヒビター(5)および(7
)を作製するために、実施例1および2において行われた合成工程を示す。
【0077】
【化33】 (実施例1) 19−ノルプレグナ(Norpregna)−1,3,5(10),16−テト
ラエン−20−イン−3−O−スルファメート(5)の調製 (a)エチニルエストラジオール3−O−アセテート(2)の合成: トリエチルアミン(6.8ml、50mmol)および無水酢酸(2.8ml
、30mmol)を、テトラヒドロフラン(THF)(30mL)およびCH2 Cl2(70ml)中のエチニルエストラジオール(1、5.92g、20mm ol)の溶液に添加した;次いで、混合物を室温で17時間攪拌した。飽和NH 4 Cl水を反応混合物に添加し、次いで、反応混合物を酢酸エチル(EtOAc )で抽出した。合わせた有機層をH2O、飽和NaCl水で洗浄し、次いで、乾 燥させた(Na2SO4)。乾燥剤を濾過し、そして溶媒を減圧下でエバポレート
させた。残渣をEt2Oで洗浄して、6.08gの2(90%収率)mp:14 7〜148℃を得た。1 H NMR: δ 7.29 (d, 1H, 芳香族), 6.90−6. 75 (m, 2H, 芳香族),2.60 (s, 1H, −C≡CH),
2.28 (s, 3H, −OCOCH3), 0.88 (s, 3H, 18−CH3)。
【0078】 (b)19−ノルプレグナ−1,3,5(10),16−テトラエン−20−
イン−3−オール−3−O−アセテート(3)の合成: オキシ塩化リン(1.7ml、18mmol)を、ピリジン(25ml)中の
エチニルエストラジオール3−O−アセテート(2、3.05g、9.0mmo
l)の溶液に添加し、そして110℃で2時間攪拌した。その後、反応混合物を
室温まで冷却し、氷(100g)に注ぎ、そして5NのHClで酸性にし、次い
で、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をH2O、飽和NaCl水で洗浄し 、次いで、乾燥させた(Na2SO4)。乾燥剤を濾過し、そして溶媒を減圧下で
エバポレートさせた。残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(15:1〜10:1
、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、
1.83gの3(64%収率)mp:104〜106℃を得た。1 H NMR: δ 7.28 (d, 1H, 芳香族), 6.95−6. 75 (m, 2H 芳香族),6.22−6.10 (m, 1H, 16−
H), 3.09 (s, 1H, −C≡CH), 2.28 (s, 3H
, −OCOCH3), 0.88 (s, 3H, 18−CH3)。
【0079】 (c)19−ノルプレグナ−1,3,5(10),16−テトラエン−20−
イン−3−オール(4)の合成: 炭酸カリウム(0.290g、2.1mmol)を、THF(2.0mL)お
よびメタノール(MeOH)(5.0mL)中の19−ノルプレグナ−1,3,
5(10),16−テトラエン−20−イン−3−オール−3−O−アセテート
(3、0.670g、2.1mmol)の溶液に添加し、そして室温で1時間攪
拌した。反応混合物を1NのHClで酸性にし、そしてEtOAcで抽出した。
合わせた有機層をH2O、飽和NaCl水で洗浄し、次いで、乾燥させた(Na2 SO4)。乾燥剤を濾過し、そして溶媒を減圧下でエバポレートさせた。残渣を 、n−ヘキサン:EtOAc(5:1〜2:1、v/v)を用いるカラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル)により精製して、0.573gの(4)(99%収
率)mp:158〜159℃を得た。1 H NMR: δ 7.15 (d, 1H, 芳香族), 6.68−6. 52 (m, 2H, 芳香族),6.20−6.10 (m, 1H, 16
−H), 4.55 (s, 1H, −OH), 3.09 (s, 1H,
−C≡CH),0.88 (s, 3H, 18−CH3); MS (EI ): m/z 278 (M+)。
【0080】 (d)19−ノルプレグナ−1,3,5(10),16−テトラエン−20−
イン−3−O−スルファメート(5)の合成: 蟻酸(0.5mlのCH2Cl2溶液、5.0M、2.5mmol)を、0℃で
、CH2Cl2(1.0mL)中のクロロスルホニルイソシアネート(0.22m
l、2.5mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温まで温め、そして1
時間攪拌した。水素化ナトリウム(0.100gの鉱油分散物、60%、2.5
mmol)を、0℃で、DMF(3.0mL)中の19−ノルプレグナ−1,3
,5(10),16−テトラエン−20−イン−3−オール(4、0.139g
、0.5mmol)の溶液に添加した。反応混合物を1時間攪拌し、次いで、蟻
酸中のクロロスルホニルイソシアネートを添加し、攪拌を2時間続けた。反応混
合物を、0℃で飽和NH4Cl水を用いてクエンチし、そしてEtOAcで抽出 した。合わせた有機層をH2O、飽和NaCl水で洗浄し、次いで、乾燥させた (Na2SO4)。乾燥剤を濾過し、そして溶媒を減圧下でエバポレートさせた。
残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(3:1〜2:1、v/v)を用いるカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、0.142gの5(79%
収率)mp:210℃(分解)を得た。1 H NMR: δ 7.31 (d, 1H, 芳香族), 7.15−7. 00 (m, 2H, 芳香族),6.18−6.12 (m, 1H, 16
−H), 4.91 (s, 2H, −NH2), 3.09 (s, 1H ,−C≡CH), 0.88 (s, 3H, 18−CH3); MS (E I): m/z 357 (M+)。
【0081】 (実施例2) 19−ノルプレグナ−1,3,5(1),16−テトラエン−20−オン−3−
O−スルファメート(7)の調製 (a)19−ノルプレグナ−1,3,5(10),16−テトラエン−20−
イン−3−オール−3−O−アセテート(3)の合成: 上記実施例1の工程(a)および(b)に記載の手順を使用して3を得た。
【0082】 (b)3−ヒドロキシ−19−ノルプレグナ−1,3,5(10),16−テ
トラエン−20−オン−3−O−アセテート(6a)および3−ヒドロキシ−1
9−ノルプレグナ−1,3,5(10),16−テトラエン−20−オン(6b
)の合成: 96%蟻酸(30mL)中の19−ノルプレグナ−1,3,5(10),16
−テトラエン−20−イン−3−オール−3−O−アセテート(3、1.05g
、3.3mmol)の溶液を、100℃で30分間攪拌した。その後、反応混合
物を室温まで冷却し、氷(100g)に注ぎ、そして0℃で18時間放置した。
沈殿物を濾過により収集し、そしてH2Oで洗浄し、そしてn−ヘキサン:Et OAc(5:16〜2:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル)により精製して、0.418gの6a(37%収率)mp:154〜1
55℃および0.267gの6b(27%収率)mp:243〜244℃を得た
。 6a: 1H NMR: δ 7.28 (d, 1H, 芳香族), 6.9 5−6.68 (m, 3H,芳香族, 16−H), 2.28 (s, 3
H, 21−CH3), 2.28 (s, 3H, −OCOCH3), 0.
92(s, 3H, 18−CH3)。 6b: 1H NMR: δ 7.15 (d, 1H, 芳香族), 6.8 0−6.72 (m, 1H, 16−H),6.68−6.53 (m, 2
H, 芳香族), 2.29 (s, 3H, 21−CH3), 0.92 (s, 3H,18−CH3); MS (EI): m/z 296 (M+
【0083】 (c)19−ノルプレグナ−1,3,5(10),16−テトラエン−20−
オン−3−O−スルファメート(7)の合成: 上記実施例1の工程(d)に記載の手順を使用して、3−ヒドロキシ−19−
ノルプレグナ−1,3,5(10),16−テトラエン−20−オン(6b、0
.148g、0.50mmol)から開始して、0.139gの(7)(74%
収率)mp:189〜190℃をクロマトグラフィー(n−ヘキサン:EtOA
c(2:1〜3:2、v/v)後に得た。1 H NMR: δ 7.31 (d, 1H, 芳香族), 7.13−7. 00 (m, 2H, 芳香族),6.78−6.70(m, 1H, 16−
H), 4.97(s,2H,−NH2), 2.29 (s, 3H, 21 −CH3),0.92 (s, 3H, 18−CH3); MS (EI):
m/z 375 (M+)。
【0084】 (実施例3) 19−ノルプレグナ−1,3,5(10)トリエン−20−オン−3−O−スル
ファメート(10)の調製
【0085】
【化34】 (a)3−ヒドロキシ−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)トリエン−
20−オン(9)の合成: 炭酸カリウム(0.138g、1.0mmmol)を、0℃で、THF(5.
0mL)およびMeOH(5.0mL)中の3−ヒドロキシ−19−ノルプレグ
ナ−1,3,5(10)トリエン−20−オン−3−O−アセテート(8、0.
340g、1.0mmol)の溶液に添加した。反応混合物を2時間攪拌し、そ
して0℃で飽和NH4Cl水を用いてクエンチし、そしてEtOAcで抽出した 。合わせた有機層をH2O、飽和NaCl水で洗浄し、次いで、乾燥させた(N a2SO4)。乾燥剤を濾過し、そして溶媒を減圧下でエバポレートさせた。残渣
をEt2Oで洗浄して、0.267gの9(90%収率)mp:237〜238 ℃を得た。1 H NMR: δ 7.15 (d, 1H, 芳香族), 6.67−6. 52 (m, 2H, 芳香族),4.76 (s, 1H, −OH), 2
.62 (t, 1H,17α−H), 2.16 (s, 3H, 21−C
3),0.66 (s, 3H, 18−CH3); MS (EI): m/
z 298 (M+)。
【0086】 (b)19−ノルプレグナ−1,3,5(10)トリエン−20−オン−3−
O−スルファメート(10)の合成 蟻酸(0.5mLのCH2Cl2溶液、5.0M、2.5mmol)を、0℃で
、CH2Cl2(1.0mL)中のクロロスルホニルイソシアネート(0.22m
L、2.5mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温まで温め、そして1
時間攪拌した。水素化ナトリウム(0.100gの鉱油分散物、60%、2.5
mmol)を、0℃で、DMF(3.0mL)中の3−ヒドロキシ−19−ノル
プレグナ−1,3,5(10)トリエン−20−オン(9、0.149g、0.
5mmol)の溶液に添加した。反応混合物を1時間攪拌し、そして蟻酸中のク
ロロスルホニルイソシアネートを添加し、そして攪拌を2時間続けた。反応混合
物を0℃で飽和NH4Cl水を用いてクエンチし、そしてEtOAcで抽出した 。合わせた有機層をH2O、飽和NaCl水で洗浄し、次いで、乾燥させた(N a2SO4)。乾燥剤を濾過し、そして溶媒を減圧下でエバポレートさせた。残渣
をEt2Oで洗浄して、0.151gの10(80%収率)mp:189〜19 0℃を得た。1 H NMR: δ 7.31 (d, 1H, 芳香族), 7.13−7. 00 (m, 2H, 芳香族),4.89 (s, 2H, −NH2), 2.61 (t, 1H,17α−H), 2.16 (s, 3H, 21−
CH3),0.66 (s, 3H, 18−CH3); MS (EI): m
/z 377 (M+)。
【0087】 以下のスキームは、抗エストロゲン化合物(13)、(15)、(17)、(
19)、(21)、および(23)を製造するために実施例4から9で行った合
成工程を示す。
【0088】
【化35】 (実施例4) [17(20)Z]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10),17(20)
−テトラエン−3−O−スルファメート(13)の合成: (a)カリウムtert−ブトキシド(1.35g、12mmol)を、TH
F(40mL)中のエチルトリフェニルホスホニウムブロマイド(4.64g、
12.5mmol)の懸濁液に添加し、そして室温で30分間攪拌した。次いで
、エストロン(11、1.35g、5.0mmol)を添加し、次いで、混合物
を室温で24時間攪拌した。反応混合物を0℃で飽和NH4Cl水を用いてクエ ンチし、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaC l水で洗浄し、次いで、乾燥させた(Na2SO4)。乾燥剤を濾過し、そして溶
媒を減圧下でエバポレートさせた。残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(5:1
〜2:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精
製して、1.03gの12(72%収率)mp:138〜139℃を得た。1 H NMR: δ 7.16 (d, 1H, 芳香族), 6.68−6. 50 (m, 2H, 芳香族),5.22−5.08 (m, 1H, =C −CH3), 4.48 (s, 1H, −OH), 1.72−1.65 (m, 3H,=CH−C 3), 0.91 (s, 3H, 18−CH3 ); MS (EI): m/z 282 (M+)。
【0089】 (b)[17(20)Z]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10),17
(20)−テトラエン−3−O−スルファメート(13)の合成: 蟻酸(0.5mLのCH2Cl2溶液、5.0M、2.5mmol)を、0℃で
、CH2Cl2(1.0mL)中のクロロスルホニルイソシアネート(0.22m
L、2.5mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温まで温め、そして1
時間攪拌した。水素化ナトリウム(0.100gの鉱油分散物、60%、2.5
mmol)を、0℃で、DMF(3.0mL)中の[17(20)Z]−19−
ノルプレグナ−1,3,5(10),17(20)−テトラエン−3−オール(
12、0.141g、0.50mmol)の溶液に添加した。反応混合物を1時
間攪拌し、蟻酸中のクロロスルホニルイソシアネートを添加し、そして攪拌を2
時間続けた。反応混合物を0℃で飽和NH4Cl水を用いてクエンチし、そして EtOAcで抽出した。合わせた有機層をH2O、飽和NaCl水で洗浄し、次 いで、乾燥させた(Na2SO4)。乾燥剤を濾過し、そして溶媒を減圧下でエバ
ポレートさせた。残渣を、n−ヘキサン:CHCl3:EtOAc(5:5:1 〜3:3:1、v/v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)
により精製して、0.181gの13(100%収率)mp:131〜132℃
を得た。1 H NMR: δ 7.31 (d, 1H, 芳香族), 7.18−6. 95 (m, 2H, 芳香族),5.25−5.10 (m, 1H, =C
H−CH3), 4.96 (s, 2H, −NH2), 1.69 (d,
3H,=CH−C 3), 0.91 (s, 3H, 18−CH3); MS
(DCI): m/z 379 (M+ +NH4 +),362 (M+ +H)
【0090】 (実施例5) [17(2))Z]−プロピリデンエストラ−1,3,5(10)−トリエン−
3−O−スルファメート(15)の合成 (a)[17(20)Z]−プロピリデンエストラ−1,3,5(1)−トリ
エン−3−オール(14)の合成: DMSO(100mL)を水素化ナトリウム(1.20gの鉱油分散物、60
%、30mmol)に添加し、そして混合物を75℃で1時間攪拌した。次いで
、プロピルトリフェニルホスホニウムブロマイド(12.3g、32.0mmo
l)を添加し、そして攪拌を室温で30分間続けた。エストロン(11、2.7
0g、10mmol)を反応混合物に添加し、次いで、80℃で4日間攪拌した
。反応混合物を0℃で飽和NH4Cl水を用いてクエンチし、そしてEt2Oで抽
出した。合わせた有機層をH2O、飽和NaCl水で洗浄し、次いで、乾燥させ た(Na2SO4)。乾燥剤を濾過し、そして溶媒を減圧下でエバポレートさせた
。残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(10:1〜1:1、v/v)を用いるカ
ラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、1.30gの14(4
4%収率)および1.05gの出発物質11(39%収率)mp:149〜15
1℃を得た。1 H NMR: δ 7.15 (d, 1H, 芳香族), 6.68−6. 50 (m, 2H, 芳香族),5.12−5.00 (m, 1H, =C −CH2−), 4.57 (s, 1H, −OH), 0.96 (t, 3H,23−CH3), 0.90 (s, 3H, 18−CH3); MS
(EI): m/z 296 (M+)。
【0091】 (b)[17(20)Z]−プロピリデンエストラ−1,3,5(10)−ト
リエン−3−O−スルファメート(15)の合成 上記実施例4の工程(b)に記載の手順を用いて、[17(20)Z]−プロ
ピリデンエストラ−1,3,5(10)−トリエン−3−オール(14、0.1
48g、0.50mmol)から出発して、0.145gの15(77%収率;
mp:120〜121℃)をクロマトグラフィー(n−ヘキサン:EtOAc(
5:1〜2:1、v/v)後に得た。1 H NMR: δ 7.31 (d, 1H, 芳香族), 7.13−6. 98 (m, 2H, 芳香族),5.12−5.00 (m, 1H, =C −CH2−), 4.94 (s, 2H, −NH2), 0.96 (t,
3H,23−CH3), 0.90 (s, 3H, 18−CH3 ; MS
(EI): m/z 375 (M+)。
【0092】 (実施例6) [17(20)]−19,21−ジノルコラ−1,3,5(10)17(20)
−テトラエン−3−O−スルファメート(17)の調製 (a)[17(20)Z]−19,21−ジノルコラ−1,3,5(10)1
7(20)−テトラエン−3−オール(16)の合成: カリウムtert−ブトキシド(3.37g、30mmol)を、THF(1
00mL)中のブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド(12.8g、32
.0mmol)の溶液に添加し、そして室温で30分間攪拌した。エストロン(
11、2.70g、10mmol)を反応混合物に添加し、そして攪拌を、80
℃で5日間続けた。反応混合物を0℃で飽和NH4Cl水を用いてクエンチし、 そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機層をH2O、飽和NaCl水で洗浄 し、次いで、乾燥させた(Na2SO4)。乾燥剤を濾過し、そして溶媒を減圧下
でエバポレートさせた。残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(10:1〜2:1
、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、
2.45gの16(79%収率)mp:85〜86℃を得た。1 H NMR: δ 7.15 (d, 1H, 芳香族), 6.70−6. 52 (m, 2H, 芳香族),5.13−5.00 (m, 1H, =C −CH2−), 4.49 (s, 1H, −OH), 0.91 (t, 3H,24−CH3), 0.90 (s, 3H, 18−CH3); MS
(EI): m/z 310 (M+)。
【0093】 (b)[17(20)Z]−19,21−ジノルコラ−1,3,5(10)1
7(20)−テトラエン−3−O−スルファメート(17)の合成 上記実施例4の工程(b)に記載の手順を用いて、[17(20)Z]−19
,21−ジノルコラ−1,3,5(10)17(20)−テトラエン−3−オー
ル(16、0.176g、0.57mmol)から出発して、0.173gの1
7(78%収率;mp:117〜118℃)をクロマトグラフィー(n−ヘキサ
ン:EtOAc(5:1〜3:1、v/v)後に得た。1 H NMR: δ 7.30 (d, 1H, 芳香族), 7.15−6. 97 (m, 2H, 芳香族),5.20−4.85 (m, 3H, =C −CH2−, および −NH2), 0.91 (t, 3H, 24−CH 3 ),0.90 (s, 3H, 18−CH3); MS (EI): m/z
389 (M+)。
【0094】 (実施例7) 19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン−3−O−スルファメート
(19)の調製 (a)[17(20)Z]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10),17
,(20)−テトラエン−3−オール(12)の合成: 上記実施例4の工程(a)に記載の手順を用いて、11から12を得た。
【0095】 (b)19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン−3−O−オール
(18)の合成: 炭素上の10%パラジウム(0.100g)を、EtOAc(10mL)中の
[17(20)Z]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10),17(20)
−テトラエン−3−オール(12、0.565g、2.00mmol)の溶液に
添加した。反応混合物を、水素雰囲気下で、室温で2時間攪拌した。触媒を濾過
した後、溶媒を減圧下でエバポレートさせた。残渣を、n−ヘキサン:EtOA
c(5:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により
精製して、0.483gの18(85%収率)mp:112〜113℃を得た。 1 H NMR: δ 7.15 (d, 1H, 芳香族), 6.67−6. 50 (m, 2H, 芳香族),0.90 (t, 3H, 21−CH3) , 0.60 (s, 3H, 18−CH3); MS (EI): m/z 284 (M+)。
【0096】 (c)19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン−3−O−スルフ
ァメート(19)の合成: 上記実施例4の工程(b)に記載の手順を用いて、19−ノルプレグナ−1,
3,5(10)−トリエン−3−オール(18、0.284g、1.00mmo
l)から出発して、0.279gの19(77%収率;mp:167〜168℃
)をクロマトグラフィー(n−ヘキサン:EtOAc(3:1〜2:1、v/v
)後に得た。1 H NMR: δ 7.31 (d, 1H, 芳香族), 7.12−6. 98 (m, 2H, 芳香族),4.90 (s, 2H, −NH2), 0.90 (t, 3H, 21−CH3), 0.61 (s, 3H, 1 8−CH3); MS(DCI): m/z 381 (M+ +NH4 +); H
RMS C2028131に関する計算値、362.1790; 実測値、3 62.1812。
【0097】 (実施例8) 17β−プロピルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−3−O−スルファ
メート(21)の調製 (a)[17(20)Z]−プロピリデンエストラ−1,3,5(1)−トリ
エン−3−オール(14)の合成: 上記実施例5の工程(a)に記載の手順を用いて、11から14を得た。
【0098】 (b)17β−プロピルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−3−オー
ル(20)の合成: 上記実施例7の工程(b)に記載の手順を用いて、[17(20)Z]−プロ
ピリデンエストラ−1,3,5(10)−トリエン−3−オール(14、0.3
71g、1.25mmol)から開始して、0.311gの20(83%収率;
mp:130〜131℃)を、クロマトグラフィー(n−ヘキサン:EtOAc
10:1〜5:1、v/v)後に得た。1 H NMR: δ 7.15 (d, 1H, 芳香族), 6.70−6. 52 (m, 2H, 芳香族),4.49 (s, 1H, −OH), 0
.90 (t, 3H, 23−CH3), 0.60 (s, 3H, 18 −CH3); MS(EI): m/z 298 (M+)。
【0099】 (c)17β−プロピルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−3−O−
スルファメート(21)の合成: 上記実施例4の工程(b)に記載の手順を用いて、17β−プロピルエストラ
−1,3,5(10)−トリエン−3−オール(20、0.149g、0.50
mmol)から開始して、0.184gの21(97%収率;mp:170〜1
71℃)を、クロマトグラフィー(n−ヘキサン:EtOAc 5:1〜2:1
、v/v)後に得た。1 H NMR: δ 7.31 (d, 1H, 芳香族), 7.15−7. 00 (m, 2H, 芳香族),4.89 (s, 2H, −NH2), 0.91 (t, 3H, 23−CH3), 0.61 (s, 3H, 1 8−CH3); MS(EI): m/z 377 (M+)。
【0100】 (実施例9) 19,21−ジノルコラ−1,3,5(10)−トリエン−3−O−スルファメ
ート(23)の調製 (a)[17(20)Z]−19,21−ジノルコラ−1,3,5(10)1
7(20)−テトラエン−3−オール(16)の合成: 上記実施例6の工程(a)に記載の手順を用いて、11から16を得た。
【0101】 (b)19,21−ジノルコラ−1,3,5(10)−トリエン−3−オール
(22)の合成: [17(20)Z]−19,21−ジノルコラ−1,3,5(10)17(2
0)−テトラエン−3−オール(16、0.473g、1.52mmol)から
開始して、0.367gの22(77%収率;mp:97〜98℃)をクロマト
グラフィー(n−ヘキサン:EtOAc 10:1、v/v)後に得た。1 H NMR: δ 7.16 (d, 1H, 芳香族), 6.70−6. 50 (m, 2H, 芳香族),4.56 (s, 1H, −OH), 0
.90 (t, 3H, 24−CH3), 0.61 (s, 3H, 18 −CH3); MS(EI): m/z 312 (M+)。
【0102】 (c)19,21−ジノルコラ−1,3,5(10)−トリエン−3−O−ス
ルファメート(23)の合成: 上記実施例4の工程(b)に記載の手順を用いて、19,21−ジノルコラ−
1,3,5(10)−トリエン−3−オール(22、0.177g、0.57m
mol)から開始して、0.198gの23(89%収率;mp:144〜14
5℃)を、クロマトグラフィー(n−ヘキサン:EtOAc 5:1〜2:1、
v/v)後に得た。1 H NMR: δ 7.31 (d, 1H, 芳香族), 7.13−6. 97 (m, 2H, 芳香族),4.90 (s, 2H, −NH2), 0.90 (t, 3H, 24−CH3), 0.61 (s, 3H, 1 8−CH3); MS(EI): m/z 391 (M+)。
【0103】 (実施例10) ([17(20)E]−プロピリデンエストラ−1,3,5(10)−トリエ
ン−3−O−スルファメート(28)の調製)
【0104】
【化36】 (a)3−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−17α−エテニルエスト
ラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−オール(25): 17α−エテニルエストラジオール(24、0.298g、1.0mmol)
の1,2−ジクロロエタン(5.0mL)およびTHF(1.0mL)溶液に、
室温で、トリエチルアミン(0.35mL、2.5mmol)および、tert
−ブチルジメチルクロロシラン(0.226g、1.5mmol)および4−ジ
メチルアミノピリジン(0.006g、0.05mmol)を添加した。この反
応混合物を2日間攪拌し、EtOAcで希釈し、H2O、飽和NaCl水溶液で 洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減
圧下でエバポレートした。その残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(5:1→3
:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製し
て、0.358gの25(収率87%;融点:127〜128℃)を得た。1 H NMR:δ7.10(d、1H、芳香族)、6.67−6.52(m、2 H、芳香族)、6.12(dd、1H、−C=CH2)、5.25−5.13 (m、2H、−CH=C 2)、0.97(s、9H、−C(CH33)、0. 95(s、3H、18−CH3)、0.18(s、6H、−Si(CH32)。
【0105】 (b)3−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−[17(20)E]−プ
ロピリデンエストラ−1,3,5(10)−トリエン(26)の合成: 三臭化リン(CH2Cl2溶液4.5mL、1.0M、4.5mmol)のトル
エン(6.0mL)溶液に、0℃で、3−tert−ブチルジメチルシリルオキ
シ−17α−エテニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−オー
ル(25、1.86g、4.5mmol)およびピリジン(0.40mL、5.
0mmol)のトルエン(25mL)溶液を添加した。この反応混合物を2時間
攪拌し、H2Oでクエンチし、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機層を 、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。こ の乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポレートした。その残渣をTHF(
20mL)に溶解し、そして0℃で、臭化メチルマグネシウム(Et2O溶液7 .5mL、3.0M、22.5mmol)を添加した。この反応混合物を、室温
で、19時間攪拌し、0℃で、H2Oでクエンチし、そしてEtOAcで抽出し た。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥し た(Na2SO4)。その残渣を、n−ヘキサン:CHCl3(5:1→3:1、 v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、1
.06gの26(収率57%;融点:59〜60℃)を得た。1 H NMR:δ7.13(d、1H、芳香族)、6.66−6.51(m、 2H、芳香族)、5.08−4.95(m、1H、=C−CH2−)、0.9 8(s、9H、−C(CH33)、0.93(t、3H、23−CH3)、0. 78(s、3H、18−CH3)、0.18(s、6H、−Si(CH32)。
【0106】 (c)[17(20)E]−プロピリデンエストラ−1,3,5(10)−ト
リエン−3−オール(27)の合成: 3−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−[17(20)E]−プロピリ
デンエストラ−1,3,5(10)−トリエン(26、0.821g、2.0m
mol)のTHF(20mL)溶液に、0℃で、フッ化テトラブチルアンモニウ
ム(THF溶液2.4mL、1.0M、2.4mmol)を添加した。この反応
混合物を1時間攪拌し、EtOAcで希釈し、H2O、飽和NaCl水溶液で洗 浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧
下でエバポレートした。その残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(10:1→5
:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製し
て、0.598gの27(収率100%;融点:105〜106℃)を得た。1 H NMR:δ7.17(d、1H、芳香族)、6.67−6.52(m、2 H、芳香族)、5.06−4.95(m、1H、=C−CH2−)、4.53 (s、1H、−OH)、0.95(t、3H、23−CH3)、0.78(s、 3H、18−CH3);MS(EI):m/z 296(M+)。
【0107】 (d)[17(20)E]−プロピリデンエストラ−1,3,5(10)−ト
リエン−3−O−スルファメート(28)の合成: クロロスルホニルイソシアネート(0.22mL、2.5mmol)のCH2 Cl2(1.0mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液0.5mL、5. 0M、2.5mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで暖め、そして1
時間攪拌した。[17(20)E]−プロピリデンエストラ−1,3,5(10
)−トリエン−3−オール(27、0.148g、0.5mmol)のDMF(
3.0mL)溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(鉱油分散液0.100g、6
0%、2.5mmol)を添加した。この反応混合物を1時間攪拌し、ギ酸中の
クロロスルホニルイソシアネートを添加し、そして攪拌を1時間継続した。この
反応混合物を、0℃で、飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、そしてEtOAc で抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで 、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポレ
ートした。その残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(5:1→3:1、v/v)
を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、0.177
gの28(収率94%;融点:149〜151℃)を得た。1 H NMR:δ7.33(d、1H、芳香族)、7.13−7.00(m、2 H、芳香族)、5.08−4.95(m、1H、=C−CH2−)、4.89 (s、2H、−NH2)、0.96(t、3H、23−CH3)、0.79(s、
3H、18−CH3);MS(EI):m/z 375(M+)。
【0108】 以下のスキームは、抗エストロゲン化合物(32)および(34)を製造する
ために実施例11および12で行った合成工程を図示している:
【0109】
【化37】 (実施例11) (エチル3−スルファモイルオキシ−[17(20)Z]−19−ノルプレグ
ナ(norpregna)−1,3,5(10),17(20)−テトラエン−
21−オエート(32)の調製) (a)3−tert−ブチルジメチルシリルオキシエストラ−1,3,5(1
0)−トリエン−17−オン(29)の合成: エストロン(11、8.10g、30.0mmol)のDMF(25mL)溶
液に、室温で、イミダゾール(3.07g、45mmol)および、tert−
ブチルジメチルクロロシラン(5.42g、36mmol)を添加した。この反
応混合物を18時間攪拌し、次いで、H2O(100mL)でクエンチした。そ の沈殿物を濾過により集め、そしてH2Oで洗浄して、11.4gの29(収率 99%;融点:171〜172℃)を得た。1 H NMR:δ7.12(d、1H、芳香族)、6.67−6.55(m、2 H、芳香族)、0.98(s、9H、−C(CH33)、0.91(s、3H、
18−CH3)、0.19(s、6H、−Si(CH32)。
【0110】 (b)エチル3−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−[17(20)Z
]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10),17(20)−テトラエン−2
1−オエート(30a)およびエチル3−tert−ブチルジメチルシリルオキ
シ−[17(20)E]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10),17(2
0)−テトラエン−21−オエート(30b)の合成: トリエチルホスホノアセテート(3.17mL、16mmol)のTHF(4
0mL)溶液に、室温で、カリウムtert−ブトキシド(1.68g、15m
mol)を添加した。この反応混合物を30分間攪拌し、そして3−tert−
ブチルジメチルシリルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−
オン(29、1.92g、5.0mmol)を添加した。この攪拌を、還流条件
で、2日間継続した。この反応混合物を室温まで冷却した後、飽和NH4Cl水 溶液を添加し、この混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2O 、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤
を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポレートした。その残渣を、n−ヘキサン:
EtOAc(40:1→30:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル)により精製して、0.473gの30a(収率21%;融点:1
48〜149℃)および1.26gの30b(収率55%;融点:109〜11
0℃)を得た。1 H NMR(30a):δ7.12(d、1H、芳香族)、6.65−6.5 0(m、2H、芳香族)、5.70−5.63(m、1H、=C−COOEt
−)、4.23−4.05(m、2H、−COOC 2CH3)、1.29(t、
3H、−COOCH2 3)、1.04(s、3H、18−CH3)、0.98 (s、9H、−C(CH33)、0.18(s、6H、−Si(CH32)。1 H NMR(30b):δ7.12(d、1H、芳香族)、6.65−6.5 0(m、2H、芳香族)、5.59(s、1H、=C−COOEt−)、4.
16(q、2H、−COOC 2CH3)、1.29(t、3H、−COOCH2 CH3)、0.98(s、9H、−C(CH33)、0.86(s、3H、18 −CH3)、0.19(s、6H、Si(CH32)。
【0111】 (c)エチル3−ヒドロキシ−[17(20)Z]−19−ノルプレグナ−1
,3,5(10),17(20)−テトラエン−21−オエート(31)の合成
: エチル3−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−[17(20)Z]−1
9−ノルプレグナ−1,3,5(10),17(20)−テトラエン−21−オ
エート(30a、0.387g、0.85mmol)のTHF(10mL)溶液
に、0℃で、テトラブチルアンモニウムフルオライド(THF溶液0.9mL、
1.0M、0.9mmol)を添加した。この反応混合物を1時間攪拌し、Et
OAcで希釈し、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(N a2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポレートした。その
残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(7:1→5:1、v/v)を用いるカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、0.279gの31(収率
97%;融点:144〜145℃)を得た。1 H NMR:δ7.15(d、1H、芳香族)、6.67−6.52(m、2 H、芳香族)、5.72−5.66(m、1H、=C−COOEt)、4.2
3−4.08(m、2H、−COOC 2CH3)、1.29(t、3H、−CO
OCH2 3)、1.04(s、3H、18−CH3);MS(EI):m/z 340(M+)。
【0112】 (d)エチル3−スルファモイルオキシ−[17(20)Z]−19−ノルプ
レグナ−1,3,5(10),17(20)−テトラエン−21−オエート(3
2)の合成: クロロスルホニルイソシアネート(0.22mL、2.5mmol)のCH2 Cl2(1.0mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液0.5mL、5. 0M、2.5mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで暖め、そして1
時間攪拌した。エチル3−ヒドロキシ−[17(20)Z]−19−ノルプレグ
ナ−1,3,5(10),17(20)−テトラエン−21−オエート(31、
0.170g、0.5mmol)のDMF(3.0mL)およびTHF(1.0
mL)の溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(鉱油分散液0.100g、60%
、2.5mmol)を添加した。この反応混合物を1時間攪拌し、ギ酸中のクロ
ロスルホニルイソシアネートを添加し、そして攪拌を2時間継続した。この反応
混合物を、0℃で、飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、そしてEtOAcで抽 出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾 燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポレート
した。その残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(3:1→2:1、v/v)を用
いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、0.174gの
32(収率83%;融点:154〜155℃)を得た。1 H NMR:δ7.31(d、1H、芳香族)、7.15−7.00(m、2 H、芳香族)、5.69(s、1H、=C−COOEt)、4.93(s、1
H、−NH2)、4.15(q、2H、−COOC 2CH3)、1.29(t、 3H、−COOCH2 3)、1.04(s、3H、18−CH3);MS(E I):m/z 419(M+)。
【0113】 (実施例12) (エチル3−スルファモイルオキシ−[17(20)E]−19−ノルプレグ
ナ−1,3,5(10),17(20)−テトラエン−21−オエート(34)
の調製) (a)エチル3−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−[17(20)E
]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10),17(20)−テトラエン−2
1−オエート(30b)の合成: 上記実施例11の工程(a)および(b)で記述した手順を用いて、11から
30bを得た。
【0114】 (b)エチル3−ヒドロキシ−[17(20)E]−19−ノルプレグナ−1
,3,5(10),17(20)−テトラエン−21−オエート(33)の合成
: 上記実施例11の工程(c)で記述した手順を用いることにより、エチル3−
tert−ブチルジメチルシリルオキシ−[17(20)E]−19−ノルプレ
グナ−1,3,5(10),17(20)−テトラエン−21−オエート(30
b、1.00g、2.2mmol)から出発し、クロマトグラフィー(n−ヘキ
サン:EtOAc 5:1→3:1、v/v)後、0.727gの33(収率9
7%;融点:153〜154℃)を得た。1 H NMR:δ7.15(d、1H、芳香族)、6.68−6.53(m、2 H、芳香族)、5.59(s、1H、=C−COOEt−)、4.77−4.
65(m、1H、−OH)、4.17(q、2H、−COOC 2CH3)、1.
29(t、3H、−COOCH2 3)、0.86(s、3H、18−CH3) ;MS(EI):m/z 340(M+)。
【0115】 (c)エチル3−スルファモイルオキシ−[17(20)E]−19−ノルプ
レグナ−1,3,5(10),17(20)−テトラエン−21−オエート(3
4)の合成: 上記実施例11の工程(d)で記述した手順により、エチル3−ヒドロキシ−
[17(20)E]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10),17(20)
−テトラエン−21−オエート(33、0.102g、0.3mmol)から、
クロマトグラフィー(n−ヘキサン:EtOAc 5:1→3:1、v/v)後
、0.097gの34(収率77%;融点:174〜175℃)を得た。1 H NMR:δ7.32(d、1H、芳香族)、7.13−7.00(m、2 H、芳香族)、5.62−5.57(m、1H、=C−COOEt)、4.8
9(s、1H、−NH2)、4.16(q、2H、−COOC 2CH3)、1. 29(t、3H、−COOCH2 3)、0.87(s、3H、18−CH3) ;MS(EI):m/z 419(M+)。
【0116】 (実施例13) (20−シアノ−19−ノルプレグナ−1,3,5(10),17(20)
−テトラエン−21−ニトリル−O−スルファメート(36)の調製)
【0117】
【化38】 (a)20−シアノ−3−ヒドロキシ−19−ノルプレグナ−1,3,5(1
0),17(20)−テトラエン−21−ニトリル(35)の合成: エストロン(11、1.35g、5.0mmol)のベンゼン(35mL)お
よび酢酸(5.0mL)懸濁液に、マロノニトリル(1.65g、40mmol
)およびβ−アラニン(0.535g、6.0mmol)を添加し、そして還流
条件で、19時間攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却した後、H2Oを添 加し、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl 水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その
溶媒を減圧下でエバポレートした。その残渣をEt2Oで洗浄して、1.46g の35(収率92%;融点:>250℃)を得た。1 H NMR:δ7.13(d、1H、芳香族)、6.70−6.53(m、2 H、芳香族)、1.07(s、3H、18−CH3);MS(EI):m/z 318(M+)。
【0118】 (b)20−シアノ−19−ノルプレグナ−1,3,5(10),17(20
)−テトラエン−21−ニトリル−O−3−スルファメート(36)の合成: クロロスルホニルイソシアネート(0.22mL、2.5mmol)のCH2 Cl2(1.0mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液0.5mL、5. 0M、2.5mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで暖め、そして1
時間攪拌した。20−シアノ−3−ヒドロキシ−19−ノルプレグナ−1,3,
5(10),17(20)−テトラエン−21−ニトリル(35、0.159g
、0.5mmol)のDMF(3.0mL)溶液に、0℃で、水素化ナトリウム
(鉱油分散液0.100g、60%、2.5mmol)を添加した。この反応混
合物を1時間攪拌し、ギ酸中のクロロスルホニルイソシアネートを添加し、そし
て攪拌を1時間継続した。この反応混合物を、0℃で、飽和NH4Cl水溶液で クエンチし、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和N aCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し
、その溶媒を減圧下でエバポレートした。その残渣を、n−ヘキサン:アセトン
(3:1→3:2、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)
により精製して、0.152gの36(収率77%;融点:183〜184℃)
を得た。1 H NMR:δ7.31(d、1H、芳香族)、7.20−7.00(m、2 H、芳香族)、4.93(s、1H、−NH2)、1.08(s、3H、18− CH3);MS(EI):m/z 397(M+)。
【0119】 (実施例14) (21−(2’−N,N−ジメチルアミノエトキシ)−[17(20E)]
−19−ノルプレグナ−1,3,5(10),18(20)−テトラエン−3−
O−スルファメート(39)の調製)
【0120】
【化39】 (a)17α−エテニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−3,17
β−ジオール 3−O−アセテート(37)の合成: 17α−エテニルエストラジオール(24、0.895g、3.0mmol)
のCH2Cl2(7.0mL)およびTHF(3.0mL)溶液に、室温で、トリ
エチルアミン(0.95mL、6.7mmol)および無水酢酸(0.4mL、
4.0mmol)を添加した。この反応混合物を20時間攪拌し、EtOAcで
希釈し、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4 )。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポレートした。その残渣を、
n−ヘキサン:EtOAc(3:1→2:1、v/v)を用いるカラムクロマト
グラフィー(シリカゲル)により精製して、1.02gの37(収率100%;
融点:127〜128℃)を得た。1 H NMR:δ.7.26(d、1H、芳香族)、6.88−6.77(m、 2H、芳香族)、6.10(dd、1H、−C=CH2)、5.25−5.1 0(m、2H、−CH=C 2)、2.27(s、3H、−OCOCH3)、0.
94(s、3H、18−CH3)。
【0121】 (b)21−(2’−N,N−ジメチルアミノエトキシ)−[17(20E)
]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10),17(20)−テトラエン−3
−オール(38)の合成: 三臭化リン(CH2Cl2溶液3.2mL、1.0M、3.2mmol)のトル
エン(4.0mL)溶液に、0℃で、17α−エテニルエストラ−1,3,5(
10)−トリエン−3,17β−ジオール 3−O−アセテート(37、1.0
9g、3.2mmol)およびピリジン(0.3mL、3.7mmol)のトル
エン(20mL)溶液を添加した。この反応混合物を2時間攪拌し、0℃で、飽
和NH4Cl水溶液でクエンチし、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機 層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4) 。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポレートした。その残渣をTH
F(20mL)に溶解し、そして0℃で、THF(20mL)中のN,N−ジメ
チルエタノールアミン(3.0mL、30mmol)および水素化ナトリウム(
鉱油分散液1.00g、60%、25mmol)を添加した。この反応混合物を
2時間攪拌し、0℃で、飽和NaHCO3水溶液でクエンチし、そしてEtOA cで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次い で、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポ
レートした。その残渣を、CHCl3:MeOH(10:1→7:1、v/v) を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、0.309
gの38(収率26%;融点:116〜117℃)を得た。1 H NMR:δ7.12(d、1H、芳香族)、6.63−6.48(m、2 H、芳香族)、5.25−5.14(m、1H、=C−CH2O−)、3.9 8(d、2H、=CH−C 2O−)、3.65−3.45(m、2H、−OC 2 CH2N−)、2.61(t、2H、−OCH2 2N−)、2.34(s、
6H、−N(CH32)、0.76(s、3H、18−CH3);MS(DCI ):m/z 370(M+H)。
【0122】 (c)21−(2’−N,N−ジメチルアミノエトキシ)−[17(20)E
]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10),17(20)−テトラエン−3
−O−スルファメート(39)の合成: クロロスルホニルイソシアネート(0.14mL、1.5mmol)のCH2 Cl2(0.6mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液0.3mL、5. 0M、1.5mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで暖め、そして1
時間攪拌した。21−(2’−N,N−ジメチルアミノエトキシ)−[17(2
0)E]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10),17(20)−テトラエ
ン−3−オール(38、0.111g、0.3mmol)のDMF(2.0mL
)溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(鉱油分散液0.060g、60%、1.
5mmol)を添加した。この反応混合物を1時間攪拌し、ギ酸中のクロロスル
ホニルイソシアネートを添加し、そして攪拌を2時間継続した。この反応混合物
を、0℃で、飽和NaHCO3水溶液でクエンチし、そしてEtOAcで抽出し た。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥し た(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、そして溶媒を減圧下で蒸発させた。こ
の残留物を、CHCl3:MeOH(10:1→5:1、v/v)を用いるカラ ムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、0.121gの39(収
率90%;融点:147〜148℃)を得た。1 H NMR:δ7.30(d,1H,芳香族),7.13−7.00(m,2 H,芳香族),5.30−5.18(m,1H,=C−CH2O−),4.0 5−3.90(m,2H,=CH−C 2O−),3.53(t,2H,−OC 2 CH2N−),2.55(t,2H,−OCH2 2N−),2.30(s,
6H,−N(CH32),0.78(s,3H,18−CH3);MS(DCI ):m/z449(M++H)。
【0123】 以下のスキームは、エストロンスルファターゼ阻害化合物(44)および(4
7)を製造するために実施例15および16で行った合成工程を図示している:
【0124】
【化40】 (実施例15) (17β−(2’−N,N−ジメチルアミノエトキシ)エストラ−1,3,
5(10)−トリエン−3−O−スルファメート(44)の調製) (a)3−ベンジルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−
オン(40)の合成: エストロン(11、2.70g、10mmol)のDMF(40mL)溶液に
、室温で、炭酸カリウム(2.76g、20mmol)および臭化ベンジル(1
.8mL、15mmol)を添加した。この反応混合物を26時間攪拌し、次い
で、H2Oでクエンチし、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2 O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥
剤を濾過し、この溶媒を減圧下で蒸発させた。この残留物をEt2Oで洗浄して 、2.91gの40(収率81%;融点:126〜127℃)を得た。1 H NMR:δ7.65−7.10(m,6H,芳香族),6.90−6.6 5(m,2H,芳香族),5.04(s,2H,−OCH2Ph),0.91( s,3H,18−CH3);MS(EI):m/z360(M+)。
【0125】 (b)3−ベンジルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β
−オール(41)の合成: 3−ベンジルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン(
40、2.70g、7.5mmol)のTHF(5.0mL)およびMeOH(
30mL)溶液に、0℃で、ホウ水素化ナトリウム(284mg、7.5mmo
l)を添加した。この反応混合物を30分間撹拌し、次いで、飽和NH4Cl水 溶液でクエンチし、そしてH2Oを添加した。この沈殿物を濾過により集め、そ してH2Oで洗浄して、2.73gの41(収率100%;融点:118〜11 9℃)を得た。1 H NMR:δ7.50−7.15(m,6H,芳香族),6.83−6.6 7(m,2H,芳香族),5.03(s,2H,−OCH2Ph),3.80− 3.65(m,2H,17α−H,−OH),0.78(s,3H,18−CH 3 );MS(EI):m/z362(M+)。
【0126】 (c)3−ベンジルオキシ−17β−(2’−N,N−ジメチルアミノエトキ
シ)エストラ−1,3,5(10)−トリエン(42)の合成: 3−ベンジルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−オー
ル(41、1.81g、5.0mmol)のDMF(40mL)溶液に、0℃で
、水素化ナトリウム(鉱油分散液3.00g、60%、75mmol)を添加し
、そして30分間攪拌し、次いで、2−N,N−ジメチルアミノエチルクロライ
ド塩酸塩(2.16g、15mmol)およびテトラブチルアンモニウムヨージ
ド(0.185g、0.50mmol)を添加し、そして100℃で、3時間攪
拌した。この反応混合物を室温まで冷却した後、飽和NaHCO3水溶液を添加 し、この混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和Na Cl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、
この溶媒を減圧下で蒸発させた。この残留物を、CHCl3:MeOH(30: 1→10:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によ
り精製して、1.82gの42(収率84%;融点:153〜155℃)を得た
1 H NMR:δ7.50−7.15(m,6H,芳香族),6.85−6.6 7(m,2H,芳香族),5.03(s,2H,−OCH2Ph),4.03− 3.85(m,2H,17β−OCH2−),3.44(t,1H,17α−H ),2.89(s,6H,−N(CH32),0.77(s,3H,18−CH 3 )。
【0127】 (d)17β−(2’−N,N−ジメチルアミノエトキシ)エストラ−1,3
,5(10)−トリエン−3−オール(43)の合成: 3−ベンジルオキシ−17β−(2’−N,N−ジメチルアミノエトキシ)エ
ストラ−1,3,5(10)−トリエン(42、1.73g、4.0mmol)
のMeOH(20mL)溶液に、10%炭素上パラジウム(0.500g)を添
加した。この反応混合物を、水素雰囲気下にて、室温で、2時間攪拌した。この
触媒を濾過した後、この溶媒を減圧下で蒸発させた。この残留物を、CHCl3 :MeOH(10:1→3:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(
シリカゲル)により精製して、1.27gの43(収率92%;融点:191〜
192℃)を得た。1 H NMR:δ7.13(d,1H,芳香族),6.68−6.48(m,2 H,芳香族),3.73−3.48(m,2H,17β−OCH2−),3.3 7(t,1H,17α−H),2.33(s,6H,−N(CH32),0.7
4(s,3H,18−CH3);MS(DCI):m/z344(M++H)。
【0128】 (e)17β−(2’−N,N−ジメチルアミノエトキシ)エストラ−1,3
,5(10)−トリエン−3−O−スルファメート(44)の合成: クロロスルホニルイソシアネート(0.22mL、2.5mmol)のCH2 Cl2(1.0mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液0.5mL、5. 0M、2.5mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで暖め、そして1
時間攪拌した。17β−(2’−N,N−ジメチルアミノエトキシ)エストラ−
1,3,5(10)−トリエン−3−オール(43、0.172g、0.5mm
ol)のDMF(3.0mL)およびTHF(1.0mL)溶液に、0℃で、水
素化ナトリウム(鉱油分散液0.100g、60%、2.5mmol)を添加し
た。この反応混合物を1時間攪拌し、ギ酸中のクロロスルホニルイソシアネート
を添加し、そして攪拌を2時間継続した。この反応混合物を、0℃で、飽和Na
HCO3水溶液でクエンチし、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機層を 、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。こ の乾燥剤を濾過し、この溶媒を減圧下で蒸発させた。この残留物を、CHCl3 :MeOH(10:1→5:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(
シリカゲル)により精製して、0.180gの44(収率85%;融点:142
〜143℃)を得た。1 H NMR:δ7.28(d,1H,芳香族),7.13−7.00(m,2 H,芳香族),3.90−3.45(m,4H,17β−OCH2−,−NH2
,3.37(t,1H,17α−H),2.34(s,6H,−N(CH32
,0.73(s,3H,18−CH3);MS(DCI):m/z423(M+
H)。
【0129】 (実施例16) (17β−(3’−N,N−ジメチルアミノプロポキシ)エストラ−1,3
,5(10)−トリエン−3−O−スルファメート(47)の調製) (a)3−ベンジルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β
−オール(41)の合成: 上記実施例15の工程(a)および(b)で記述した手順を用いて、41を得
た。
【0130】 (b)3−ベンジルオキシ−17(3’−N,N−ジメチルアミノプロポキシ
)エストラ−1,3,5(10)−トリエン(45)の合成: 3−ベンジルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−オー
ル(41、1.27g、3.5mmol)のDMF(30mL)溶液に、0℃で
、水素化ナトリウム(鉱油分散液2.10g、60%、52.5mmol)を添
加し、そして30分間攪拌した。次に、3−N,N−ジメチルアミノプロピルク
ロライド塩酸塩(1.66g、10.5mmol)およびテトラブチルアンモニ
ウムヨージド(0.129g、0.35mmol)を添加し、そして100℃で
、19時間攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却した後、飽和NaHCO3 水溶液を添加し、この混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2 O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥
剤を濾過し、この溶媒を減圧下で蒸発させた。この残留物を、CHCl3:Me OH(20:1→10:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル)により精製して、1.57gの45(収率100%;融点:190〜1
92℃)を得た。1 H NMR:δ7.50−7.15(m,6H,芳香族),6.83−6.6 7(m,2H,芳香族),5.03(s,2H,−OCH2Ph),3.60− 3.43(m,2H,17β−OCH2−),3.37(t,1H,17α−H ),2.28(s,6H,−N(CH32),0.78(s,3H,18−CH 3 )。
【0131】 (c)17β−(3’−N,N−ジメチルアミノプロポキシ)エストラ−1,
3,5(10)−トリエン−3−オール(46)の合成: 上記実施例15の工程(d)で記述した手順により、Et2Oで洗浄した後、 3−ベンジルオキシ−17β(3’−N,N−ジメチルアミノプロポキシ)エス
トラ−1,3,5(10)−トリエン(45、1.57g、3.50mmol)
から、0.992gの46(収率79%;融点:>250℃)を得た。1 H NMR(CDCl3−DMSO−d6):δ8.20(s,1H,−OH) ,6.91(d,1H,芳香族),6.50−6.33(m,2H,芳香族),
3.47−3.30(m,2H,17β−OCH2−),3.18(t,1H, 17α−H),2.64,2.63(sおよびs,各3H,−N(CH32),
0.55(s,3H,18−CH3);MS(DCI):m/z358(M++H
)。
【0132】 (d)17β−(3’−N,N−ジメチルアミノプロポキシ)エストラ−1,
3,5(10)−トリエン−3−O−スルファメート(47)の合成: 上記実施例15の工程(e)で記述した手順により、クロマトグラフィー(C
HCl3:MeOH 10:1→5:1、v/v)後、17β−(3’−N,N −ジメチルアミノプロポキシ)エストラ−1,3,5(10)−トリエン−3−
オール(46、0.179g、0.50mmol)から、0.161gの47(
収率74%;融点:122〜123℃)を得た。1 H NMR(CDCl3−DMSO−d6):δ7.28(d,1H,芳香族) ,7.11−7.00(m,2H,芳香族),3.62−3.45(m,2H,
17β−OCH2−),3.38(t,1H,17α−H),2.41(s,6 H,−N(CH32),0.77(s,3H,18−CH3);MS(DCI) :m/z437(M++H)。
【0133】 以下のスキームは、エストロンスルファターゼ阻害化合物(52)および(5
5)を製造するために実施例17および18で行った合成工程を図示している:
【0134】
【化41】 (実施例17) (17α−tert−ブチルジメチルシリルオキシエストラ−1,3,5(
10)−トリエン−3−O−スルファメート(52)の調製) (a)3−ベンジルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β
−オール(41)の合成: 上記実施例15の工程(a)および(b)で記述した手順を用いて、11から
41を得た。
【0135】 (b)3−ベンジルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17α
−オール 17α−O−p−ニトロ安息香酸塩(48)の合成: トリフェニルホスフィン(6.29g、24mmol)およびジエチルアゾジ
カルボキシレート(4.18g、24mmol)のトルエン(40mL)懸濁液
に、3−ベンジルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−オ
ール(41、4.35g、12.0mmol)のトルエン(40mL)溶液を室
温で添加し、そして80℃で、2時間攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却
した後、H2Oを添加し、この混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層 を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。 この乾燥剤を濾過し、この溶媒を減圧下で蒸発させた。この残留物を、n−ヘキ
サン:EtOAc(10:1→7:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフ
ィー(シリカゲル)により精製して、5.82gの48(収率95%;融点:1
35〜136℃)を得た。1 H NMR:δ8.37−8.18(m,4H,芳香族),7.52−7.3 0(m,5H,芳香族),7.19(d,1H,芳香族),6.85−6.68
(m,2H,芳香族),5.15(d,1H,17β−H),5.03(s,2
H,−OCH2Ph),0.88(s,3H,18−CH3)。
【0136】 (c)3−ベンジルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17α
−オール(49)の合成: 3−ベンジルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17α−オー
ル 17α−O−p−ニトロ安息香酸塩(48、6.14g、12mmol)の
THF(40mL)およびMeOH(40mL)溶液に、炭酸カリウム(1.6
6g、12mmol)を添加し、そして室温で、2時間攪拌した。この反応混合
物をH2Oでクエンチし、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2 O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥
剤を濾過し、この溶媒を減圧下で蒸発させた。この残留物を、n−ヘキサン:E
tOAc(5:1→3:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル)により精製して、4.10gの49(収率94%;融点:85〜86℃
)を得た。1 H NMR:δ7.55−7.30(m,5H,芳香族),7.22(d,1 H,芳香族),6.85−6.67(m,2H,芳香族),5.03(s,2H
,−OCH2Ph),3.81(d,1H,17β−H),0.70(s,3H ,18−CH3)。
【0137】 (d)3−ベンジルオキシ−17α−tert−ブチルジメチルシリルオキシ
エストラ−1,3,5(10)−トリエン(50)の合成: 3−ベンジルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17α−オー
ル(49、1.45g、4.0mmol)のDMF(5.0mL)溶液に、室温
で、イミダゾール(0.408g、6.0mmol)およびtert−ブチルジ
メチルクロロシラン(0.784g、5.2mmol)を添加した。この反応混
合物を2時間攪拌し、そして0℃で、飽和NaHCO3水溶液でクエンチし、そ してEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で 洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、この溶媒を減
圧下で蒸発させた。この残留物を、n−ヘキサン:CHCl3:EtOAc(5 0:50:1→20:20:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(
シリカゲル)により精製して、1.91gの50(収率100%)を得た。1 H NMR:δ7.53−7.25(m,5H,芳香族),7.22(d,1 H,芳香族),6.85−6.68(m,2H,芳香族),5.03(s,2H
,−OCH2Ph),3.72(d,1H,17β−H),0.90(s,9H ,−C(CH33),0.66(s,3H,18−CH3),0.04(s,6 H,−Si(CH32)。
【0138】 (e)17α−tert−ブチルジメチルシリルオキシエストラ−1,3,5
(10)−トリエン−3−オール(51)の合成: 3−ベンジルオキシ−17α−tert−ブチルジメチルシリルオキシエスト
ラ−1,3,5(10)−トリエン(50、1.90g、4.0mmol)のT
HF(30mL)溶液に、10%炭素上パラジウム(0.500g)を添加した
。この反応混合物を、水素雰囲気下にて、室温で、2時間攪拌した。この触媒を
濾過した後、この溶媒を減圧下で蒸発させた。この残留物を、n−ヘキサン:E
tOAc(10:1→5:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シ
リカゲル)により精製して、1.45gの51(収率94%;融点:161〜1
62℃)を得た。1 H NMR:δ7.16(d,1H,芳香族),6.67−6.48(m,2 H,芳香族),4.53(s,1H,−OH),3.71(d,1H,17β−
H),0.90(s,9H,−C(CH33),0.66(s,3H,18−C
3),0.04(s,6H,−Si(CH32);MS(EI):m/z38 6(M+)。
【0139】 (f)17α−tert−ブチルジメチルシリルオキシエストラ−1,3,5
(10)−トリエン−3−O−スルファメート(52)の合成: クロロスルホニルイソシアネート(0.22mL、2.5mmol)のCH2 Cl2(1.0mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液0.5mL、5. 0M、2.5mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで暖め、そして1
時間攪拌した。17α−tert−ブチルジメチルシリルオキシエストラ−1,
3,5(10)−トリエン−3−オール(51、0.193g、0.5mmol
)のDMF(3.0mL)およびTHF(1.0mL)溶液に、0℃で、水素化
ナトリウム(鉱油分散液0.100g、60%、2.5mmol)を添加した。
この反応混合物を1時間攪拌し、ギ酸中のクロロスルホニルイソシアネートを添
加し、そして攪拌を2時間継続した。この反応混合物を、0℃で、飽和NH4C l水溶液でクエンチし、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2 O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥
剤を濾過し、この溶媒を減圧下で蒸発させた。この残留物を、n−ヘキサン:E
tOAc(5:1→3:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル)により精製して、0.216gの52(収率93%;融点:150〜1
51℃)を得た。1 H NMR:δ7.33(d,1H,芳香族),7.13−6.98(m,2 H,芳香族),4.87(s,2H,−NH2),3.72(d,1H,17β −H),0.90(s,9H,−C(CH33),0.66(s,3H,18−
CH3),0.04(s,6H,−Si(CH32);MS(EI):m/z4 65(M+)。
【0140】 (実施例18) (17α−(2’−N,N−ジメチルアミノエトキシ)エストラ−1,3,
5(10)−トリエン−3−O−スルファメート(55)の調製) (a)3−ベンジルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17α
−オール 17α−O−p−ニトロ安息香酸塩(48)の合成: 上記実施例17の工程(a)および(b)で記述した手順を用いて、41から
48を得た。
【0141】 (b)3−ベンジルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17α
−オール(49)の合成: 上記実施例17の工程(b)および(c)で記述した手順を用いて、48から
49を得た。
【0142】 (c)3−ベンジルオキシ−17α−(2’−N,N−ジメチルアミノエトキ
シ)エストラ−1,3,5(10)−トリエン(53)の合成: 3−ベンジルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17α−オー
ル(49、1.45g、4.0mmol)のDMF(30mL)溶液に、0℃で
、水素化ナトリウム(鉱油分散液2.40g、60%、60mmol)を添加し
、そして30分間攪拌し、次いで、2−N,N−ジメチルアミノエチルクロライ
ド塩酸塩(1.73g、12mmol)およびテトラブチルアンモニウムヨージ
ド(0.148g、0.40mmol)を添加し、そして100℃で、2時間攪
拌した。この反応混合物を室温まで冷却した後、飽和NaHCO3水溶液を添加 し、この混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和Na Cl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、
この溶媒を減圧下で蒸発させた。この残留物を、CHCl3:MeOH(30: 1→15:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によ
り精製して、1.56gの53(収率90%;融点:190〜191℃)を得た
1 H NMR:δ7.53−7.16(m,6H,芳香族),6.83−6.6 7(m,2H,芳香族),5.03(s,2H,−OCH2Ph),4.05− 3.70(m,2H,17α−OCH2−),3.42(d,1H,17β−H ),2.88(s,6H,−N(CH32),0.72(s,3H,18−−C
3)。
【0143】 (d)17α−(2’−N,N−ジメチルアミノエトキシ)エストラ−1,3
,5(10)−トリエン−3−オール(54)の合成: 3−ベンジルオキシ−17α−(2’−N,N−ジメチルアミノエトキシ)エ
ストラ−1,3,5(10)−トリエン(53、1.52g、3.5mmol)
のMeOH(20mL)溶液に、10%炭素上パラジウム(0.500g)を添
加した。この反応混合物を、水素雰囲気下にて、室温で、2時間攪拌した。この
触媒を濾過した後、この溶媒を減圧下で蒸発させた。この残留物をEt2Oで洗 浄して、1.02gの76(収率85%;融点:233〜235℃)を得た。1 H NMR(CDCl3−DMSO−d6):δ7.10(d,1H,芳香族) ,6.72−6.55(m,2H,芳香族),4.05−3.70(m,2H,
17α−OCH2−),3.41(d,1H,17β−H),2.86(s,6 H,−N(CH32),0.71(s,3H,18−CH3);MS(DCI) :m/z344(M++H)。
【0144】 (e)17α−(2’−N,N−ジメチルアミノエトキシ)エストラ−1,3
,5(10)−トリエン−3−O−スルファメート(55)の合成: クロロスルホニルイソシアネート(0.22mL、2.5mmol)のCH2 Cl2(1.0mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液0.5mL、5. 0M、2.5mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで暖め、そして1
時間攪拌した。17α−(2’−N,N−ジメチルアミノエトキシ)エストラ−
1,3,5(10)−トリエン−3−オール(54、0.172g、0.5mm
ol)のDMF(3.0mL)およびTHF(1.0mL)溶液に、0℃で、水
素化ナトリウム(鉱油分散液0.100g、60%、2.5mmol)を添加し
た。この反応混合物を1時間攪拌し、ギ酸中のクロロスルホニルイソシアネート
を添加し、そして攪拌を4時間継続した。この反応混合物を、0℃で、飽和Na
HCO3水溶液でクエンチし、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機層を 、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。こ の乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポレートした。その残渣を、CHC
3:MeOH(12:1→7:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィ ー(シリカゲル)によって精製して、0.116gの55(収率55%;融点:
136〜138℃)を得た。1 H NMR:δ7.27(d,1H,芳香族),7.15−6.98(m,2 H,芳香族),6.20−5.65(m,2H,−NH2),3.68−3.3 7(m,2H,17α−OCH2−),3.31(d,1H,17β−H),2 .33(s,6H,−N(CH32),0.67(s,3H,18−CH3); MS(DCI):m/z423(M++H)。
【0145】 以下のスキームは、エストロンスルファターゼ阻害化合物(59)および(6
5)を製造するために実施例19および20で行った合成工程を図示している:
【0146】
【化42】 (実施例19) (2−シアノエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−オール−3
−O−スルファメート 17β−O−アセテート(59)の調製) (a)3,17β−ジヒドロキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−
2−カルボキシアルデヒド(57)の合成: マグネシウム(2.07g、85mmol)のTHF(20mL)懸濁液に、
室温で、THF(15mL)に溶解したブロモエタン(8.9mL、119mm
ol)を添加した。この反応混合物に、THF(40mL)に溶解したエストラ
ジオール(56、4.63g、17mmol)を添加し、そして攪拌を30分間
継続した。その溶媒を減圧下で除去し、その残渣に、ベンゼン(200mL)、
ヘキサメチルホスホリックトリアミド(7.4mL、42.5mmol)および
パラホルムアルデヒド(7.00g)を添加した。攪拌を、80℃で、20時間
継続した。この反応混合物を室温まで冷却した後、5N HCl(150mL)
を添加し、この混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽 和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾
過し、その溶媒を減圧下でエバポレートした。その残渣をMeOH(200mL
)に溶解し、20%水酸化ナトリウム水溶液(25mL)を添加し、この混合物
を、室温で、30分間攪拌した。この反応混合物を、0℃で、5N HClで酸
性化し、その溶媒を減圧下でエバポレートし、その残渣をEtOAcで抽出した
。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した (Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポレートした。
その残渣を、n−ヘキサン:THF(5:1→2:1、v/v)を用いるカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製して、4.81gの57(収率
94%;融点:219〜221℃)を得た。1 H NMR:δ10.77(s,1H,−OH),9.81(s,1H,−− CHO),7.42(s,1H,芳香族),6.70(s,1H,芳香族),3
.74(t,1H,17α−H),0.79(s,3H,18−CH3);MS (EI):m/z300(M+)。
【0147】 (b)2−シアノエストラ−1,3,5(10)−トリエン−3,17−β−
ジオール 17β−O−アセテート(58)の合成: 3,17β−ジヒドロキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−2−カ
ルボキシアルデヒド(57、0.300g、1.0mmol)の酢酸(6.0m
L)懸濁液に、酢酸ナトリウム(1.23g、15mmol)、ヒドロキシルア
ミン塩酸塩(0.139g、2.0mmol)を添加した。この反応混合物を、
還流条件下にて、18時間攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却した後、E
tOAcで希釈し、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した( MgSO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポレートした。そ の残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(3:1→2:1、v/v)を用いるカラ
ムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製して、0.259gの58(
収率76%;融点:249〜251℃)を得た。1 H NMR:δ7.38(s,1H,芳香族),6.68(s,1H,芳香族 ),4.69(t,1H,17α−H),2.07(s,3H,−OCOCH3 ),0.83(s,3H,18−CH3);MS(EI):m/z339(M+
;IR(ヌジョール):2229cm-1,1733cm-1
【0148】 (c)2−シアノエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−オール
−3−O−スルファメート 17β−O−アセテート(59)の合成: クロロスルホニルイソシアネート(3.0mL、35mmol)のCH2Cl2 (14mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液7.0mL、5.0M、3
5mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで暖め、そして1時間攪拌し
た。3−シアノエストラ−1,3,5(10)−トリエン−3−オール−17β
−O−アセテート(58、2.38g、7.0mmol)のDMF(40mL)
溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(鉱油分散液1.40g、60%、35mm
ol)を添加した。この反応混合物を1時間攪拌し、ギ酸中のクロロスルホニル
イソシアネートを添加し、そして攪拌を5時間継続した。この反応混合物を、0
℃で、飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、そしてEtOAcで抽出した。合わ せた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2 SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポレートした。その残 渣を、CHCl3:EtOAc(5:1→2:1、v/v)を用いるカラムクロ マトグラフィー(シリカゲル)によって精製して、0.676gの出発物質58
(収率29%)および1.39gの59(収率47%;融点:182〜183℃
)を得た。1 H NMR:d7.56(s,1H,芳香族),7.25(s,1H,芳香族 ),5.43(s,2H,−NH2),4.70(t,1H,17α−H),2 .07(s,3H,−OCOCH3),30.83(s,3H,18−CH3);
MS(EI):m/z418(M+);HRMS C2125251についての
計算値417.1484,実測値417.1476;IR(ヌジョール):33
19cm-1,3216cm-1,2233cm-1,1703cm-1
【0149】 (実施例20) (2−メトキシカルボニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−
オン−3−O−スルファメート(65)の調製) (a)3,17β−ジヒドロキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−
2−カルボキシアルデヒド(57)の合成: 上記実施例19の工程(a)で記述した手順を用いて、56から57を得た。
【0150】 (b)3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン
−2−カルボキシアルデヒド(60)の合成: 3,17β−ジヒドロキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−2−カ
ルボキシアルデヒド(57、0.300g、1.0mmol)のアセトン(20
mL)溶液に、0℃で、ジョーンズ試薬(0.5mL)を添加した。この反応混
合物を5分間攪拌し、そして2−プロパノールでクエンチし、そしてEtOAc
で抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで 、乾燥した(MgSO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポレ ートした。その残渣を、n−ヘキサン:THF(4:1→3:1、v/v)を用
いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製して、0.185g
の60(収率62%;融点:154〜157℃)を得た。1 H NMR:d10.83(s,1H,−OH),9.86(s,1H,−C HO),7.47(s,1H,芳香族),6.77(s,1H,芳香族),0.
97(s,3H,18−CH3);MS(EI):m/z298(M+)。
【0151】 (c)3−アセトキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン
−2−カルボキシアルデヒド(61)の合成: 3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン−2−
カルボキシアルデヒド(60、1.92g、6.43mmol)のCH2Cl2
30mL)溶液に、室温で、トリエチルアミン(2.3mL、16mmol)お
よび無水酢酸(0.94mL、9.6mmol)を添加した。この反応混合物を
16時間攪拌し、H2Oを添加し、この混合物をEtOAcで抽出した。合わせ た有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2
4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポレートした。その残渣 を、n−ヘキサン:EtOAc(2:1→3:2、v/v)を用いるカラムクロ
マトグラフィー(シリカゲル)によって精製して、2.08gの61(収率95
%;融点:179〜181℃)を得た。1 H NMR:d10.06(s,1H,−CHO),7.83(s,1H,芳 香族),6.94(s,1H,芳香族),2.42(s,3H,−OCOCH3 ),0.96(s,3H,18−CH3)。
【0152】 (d)3−アセトキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン
−2−カルボン酸(62)の合成: 3−アセトキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン−2−
カルボキシアルデヒド(61、1.20g、3.5mmol)のアセトニトリル
(17mL)およびH2O(2.1mL)懸濁液に、室温で、30%過酸化水素 (0.53mL)およびリン酸ナトリウム一塩基(monobasic)(1.
79g)を添加した。この反応混合物に、1時間にわたって、亜塩素酸ナトリウ
ム(H2O(7.0mL)溶液中で0.935g)を滴下し、そして室温で、さ らに2時間、攪拌を継続した。この反応混合物を亜硫酸ナトリウムでクエンチし
、10%HClで酸性化し、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、
2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この 乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポレートした。その残渣をEt2Oで 洗浄して、1.06gの62(収率85%;融点:180〜181℃)を得た。 1 H NMR:d8.04(s,1H,芳香族),6.86(s,1H,芳香族 ),2.33(s,3H,−OCOCH3),0.92(s,3H,18−CH3 );MS(EI):m/z356(M+)。
【0153】 (e)メチル3−アセトキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17
−オン−2−カルボキシレート(63)の合成: 3−アセトキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン−2−
カルボン酸(62、1.07g、3.0mmol)のジクロロエタン(10mL
)溶液に、室温で、塩化チオニル(0.28mL、3.9mmol)およびDM
F(1滴)を添加した。この反応混合物を、80℃で、30分間攪拌した。この
反応混合物を0℃まで冷却した後、MeOH(5.0mL)およびトリエチルア
ミン(1.0mL)を添加し、そして1時間攪拌した。この反応混合物をEtO
Acで希釈し、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2 SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポレートした。その残 渣を、n−ヘキサン:EtOAc(3:1→3:2、v/v)を用いるカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製して、0.764gの63(収率
69%;融点:182〜183℃)を得た。1 H NMR:d7.95(s,1H,芳香族),6.83(s,1H,芳香族 ),3.85(s,3H,−COOCH3),2.34(s,3H,−OCOC H3),0.92(s,3H,18−CH3)。
【0154】 (f)メチル3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17
−オン−2−カルボキシレート(64)の合成: メチル3−アセトキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン
−2−カルボキシレート(63、0.746g、2.0mmol)のTHF(1
0mL)およびMeOH(15mL)溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(鉱油
分散液0.240g、60%、6.0mmol)を添加した。この反応混合物を
30分間攪拌し、そして0℃で、飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、そしてE tOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し 、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下で
エバポレートした。その残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(3:1、v/v)
を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製して、0.57
2gの64(収率87%;融点:178〜179℃)を得た。1 H NMR:d10.50(s,1H,−OH),7.73(s,1H,芳香 族),6.72(s,1H,芳香族),3.93(s,3H,−COOCH3) ,0.92(s,3H,18−CH3);MS(EI):m/z328(M+)。
【0155】 (g)2−メトキシカルボニルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−1
7−オン−3−O−スルファメート(65)の合成: クロロスルホニルイソシアネート(0.43mL、5.0mmol)のCH2 Cl2(2.0mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液1.0mL、5. 0M、5.0mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで加温し、そして
1時間攪拌した。メチル3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(10)−トリエ
ン−17−オン−2−カルボキシレート(64、0.328g、1.0mmol
)のDMF(5.0mL)およびTHF(2.0mL)溶液に、0℃で、水素化
ナトリウム(鉱油分散液0.20g、60%、5.0mmol)を添加した。こ
の反応混合物を1時間攪拌し、ギ酸中のクロロスルホニルイソシアネートを添加
し、そして攪拌を、0℃で、2時間、さらに、室温で、14時間継続した。この
反応混合物を、0℃で、飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、そしてEtOAc で抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで 、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポレ
ートした。その残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(3:1→1:1、v/v)
を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製して、0.23
3gの出発物質64(収率71%)および0.055gの65(収率14%;融
点:139〜140℃)を得た。1 H NMR:d7.85(s,1H,芳香族),7.20(s,1H,芳香族 ),3.91(s,3H,−COOCH3),0.92(s,3H,18−CH3 );MS(DCI):m/z425(M++NH4+)。
【0156】 以下のスキームは、エストロンスルファターゼ阻害化合物(67)、(69)
および(71)を製造するために実施例21、22および23で行った合成工程
を図示している:
【0157】
【化43】 (実施例21) (2−メトキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン−3−
O−スルファメート(67)の調製) クロロスルホニルイソシアネート(0.43mL、5.0mmol)のCH2 Cl2(2.0mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液1.0mL、5. 0M、5.0mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで暖め、そして1
時間攪拌した。2−メトキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−3−オ
ール(66、0.300g、1.0mmol)のDMF(5.0mL)溶液に、
0℃で、水素化ナトリウム(鉱油分散液0.200g、60%、5.0mmol
)を添加した。この反応混合物を1時間攪拌し、ギ酸中のクロロスルホニルイソ
シアネートを添加し、そして攪拌を、0℃で、1時間、さらに、室温で、2時間
継続した。この反応混合物を、0℃で、飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、そ してEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で 洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減
圧下でエバポレートした。その残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(2:1→1
:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製
して、0.210gの67(収率55%;融点:176〜177℃)を得た。1 H NMR:d7.06(s,1H,芳香族),6.93(s,1H,芳香族 ),5.06(s,2H,−NH2),3.88(s,3H,−OCH3),0.
92(s,3H,18−CH3);MS(EI):m/z379(M+);HRM
S C1924151についての計算値378.1375;実測値378.1 368。
【0158】 (実施例22) (2−メトキシ−[17(20)Z]−19−ノルプレグナ−1,3,5(1
0)、17(20)−テトラエン−3−O−スルファメート(69)の調製) (a)2−メトキシ−[17(20)Z]−19−ノルプレグナ−1,3,5
(10)、17(20)−テトラエン−3−オール(68)の合成: エチルトリフェニルホスホニウムブロミド(2.14g、6.0mmol)の
THF(15mL)懸濁液に、カリウムtert−ブトキシド(0.670g、
6.0mmol)を添加し、そして室温で、30分間攪拌した。この反応混合物
に、2−メトキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−3−オール(66
、0.600g、2.0mmol)を添加し、還流状態で、6時間攪拌した。こ
の反応混合物を、0℃で、飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、そしてEtOA cで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次い で、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポ
レートした。その残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(15:1→10:1、v
/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製して、0
.571gの68(収率91%;融点:126〜127℃)を得た。1 H NMR:d6.80(s,1H,芳香族),6.64(s,1H,芳香族 ),5.42(s,1H,−OH),5.23−5.08(m,1H,=C
CH3),3.86(s,3H,−OCH3),0.92(s,3H,18−CH 3 );MS(EI):m/z312(M+)。
【0159】 (b)2−メトキシ−[17(20)Z]−19−ノルプレグナ−1,3,5
(10)、17(20)−テトラエン−3−O−スルファメート(69)の合成
: クロロスルホニルイソシアネート(0.22mL、2.5mmol)のCH2 Cl2(1.0mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液0.5mL、5. 0M、2.5mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで加温し、そして
1時間攪拌した。2−メトキシ−[17(20)Z]−19−ノルプレグナ−1
,3,5(10)、17(20)−テトラエン−3−オール(68、0.156
g、0.5mmol)のDMF(3.0mL)溶液に、0℃で、水素化ナトリウ
ム(鉱油分散液0.100g、60%、2.5mmol)を添加した。この反応
混合物を1時間攪拌し、ギ酸中のクロロスルホニルイソシアネートを添加し、そ
して攪拌を2時間継続した。この反応混合物を、0℃で、飽和NH4Cl水溶液 でクエンチし、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和 NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過
し、その溶媒を減圧下でエバポレートした。その残渣を、n−ヘキサン:EtO
Ac(5:1→3:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲ
ル)によって精製して、0.191gの69(収率98%;融点:171〜17
2℃)を得た。1 H NMR:d7.03(s,1H,芳香族),6.94(s,1H,芳香族 ),5.25−5.10(m,1H,=H−CH3),5.00(s,2H, −NH2),3.87(s,3H,−OCH3),0.92(s,3H,18−C
3);MS(DCI):m/z409(M++NH4+),392(M++H)。
【0160】 (実施例23) (2−メトキシ−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン−3
−O−スルファメート(71)の調製) (a)2−メトキシ−[17(20)Z]−19−ノルプレグナ−1,3,5
(10),17(20)−テトラエン−3−オール(68)の合成: 上記実施例22の工程(a)で記述した方法を用いて、66から68を得た。
【0161】 (b)2−メトキシ−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン−
3−オール(70)の合成: 2−メトキシ−[17(20)Z]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10
),17(20)−テトラエン−3−オール(68、0.312g、1.0mm
ol)のMeOH(3.0mL)およびTHF(3.0mL)溶液に、10%炭
素上パラジウム(0.150g)を添加した。この反応混合物を、水素雰囲気下
にて、室温で、2時間攪拌した。この触媒を濾過した後、その溶媒を減圧下で蒸
発させた。その残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(10:1、v/v)を用い
るカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、0.287gの7
0(収率91%;融点:124〜125℃)を得た。1 H NMR: d 6.80 (s, 1H, 芳香族), 6.64 (s , 1H, 芳香族), 5.41 (s,1H, −OH), 3.86 (
s, 3H, −OCH3), 0.90 (t, 3H, 21−CH3),
0.61 (s, 3H,18−CH3); MS (EI):m/z314( M+)。
【0162】 (c)2−メトキシ−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン−
3−O−スルファメート(71)の合成: 上記実施例22の工程(b)で記述した方法を用いることにより、2−メトキ
シ−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン−3−オール(70、
0.157g、0.5mmol)で開始して、クロマトグラフィー(n−ヘキサ
ン:EtOAc 5:1→2:1、v/v)後、0.191gの71(収率97
%;融点:191〜192℃)を得た。1 H NMR: d 7.03 (s, 1H, 芳香族), 6.94 (s , 1H, 芳香族), 4.98 (s,2H, −NH2), 3.87
(s, 3H, −OCH3), 0.91 (s, 3H, 21−CH3),
0.62 (s, 3H,18−CH3); MS (DCI): m/z 411 (M+ +NH4 +), 394 (M+ +H)。
【0163】 以下のスキームは、エストロンスルファターゼ阻害化合物(73)および(7
5)を製造するために実施例24および25で行った合成工程を図示している:
【0164】
【化44】 (実施例24) (2−ジメチルアミノメチルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−1
7−オン−3−O−スルファメート(73)の調製) (a)2−ジメチルアミノメチル−3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(1
0)−トリエン−17−オン(72)の合成: エストロン(11、5.40g、20mmol)のEtOH(100mL)お
よびベンゼン(60mL)懸濁液に、パラホルムアルデヒド(0.600g、2
0mmol)およびN,N,N’,N’−テトラメチルジアミノメタン(5.5
mL、40mmol)を添加し、そして80℃で、20時間攪拌した。この反応
混合物を0℃まで冷却した後、5N HClを添加した。その水層をEt2Oで 洗浄し、そしてNH4OH水溶液で塩基性にした。その沈殿物を濾過により集め 、そしてH2Oで洗浄し、そしてEtOHから再結晶して、4.37gの72( 収率67%;融点:172〜173℃)を得た。1 H NMR: d 6.86 (s, 1H, 芳香族), 6.57 (s , 1H, 芳香族), 3.59 (ABタイプ, 2H, −CH2 −N (CH32), 2.31 (s, 6H, −N(CH32), 0.91
(s, 3H,18−CH3); MS (EI): m/z 327 M+)。
【0165】 (b)2−ジメチルアミノメチルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−
17−オン−3−O−スルファメート(73)の合成: クロロスルホニルイソシアネート(0.46mL、5.0mmol)のCH2 Cl2(2.0mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液1.0mL、5. 0M、5.0mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで暖め、そして1
時間攪拌した。2−ジメチルアミノメチル−3−ヒドロキシエストラ−1,3,
5(10)−トリエン−17−オン(72、0.327g、1.0mmol)の
DMF(5.0mL)溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(鉱油分散液0.20
0g、60%、5.0mmol)を添加した。この反応混合物を1時間攪拌し、
ギ酸中のクロロスルホニルイソシアネートを添加し、次いで、攪拌を3時間継続
した。この反応混合物を、0℃で、飽和NaHCO3水溶液でクエンチし、そし てEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗 浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧
下で蒸発させた。その残渣を、n−ヘキサン:アセトン(3:1→3:2、v/
v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、0.0
93gの出発物質72(収率28%)および0.115gの73(収率28%;
融点:148〜149℃)を得た。 NMR: d 7.21 (s, 1H, 芳香族), 7.14 (s, 1
H, 芳香族), 3.48 (s, 2H,−CH2−N(CH32), 2 .30 (s, 6H, −N(CH32), 0.92 (s, 3H, 1
8−CH3); MS(DCI): m/z 407 (M+ +H)。
【0166】 (実施例25) (2−メトキシメチルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オ
ン−3−O−スルファメート(75)の調製) (a)2−ジメチルアミノメチル−3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(1
0)−トリエン−17−オン(72)の合成: 上記実施例24の工程(a)で記述した方法に従って、72を得た。
【0167】 (b)3−ヒドロキシ−2−メトキシメチルエストラ−1,3,5(10)−
トリエン−17−オン(74)の合成: 2−ジメチルアミノメチル−3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(10)−
トリエン−17−オン(72、2.0g、6.1mmol)のEt2O(200 mL)懸濁液に、ヨードメタン(10mL、161mmol)を添加し、そして
、室温で、20時間攪拌した。その沈殿物を濾過により集め、そしてEt2Oで 洗浄した。その固形物をMeOH(50mL)に溶解し、そして水酸化カリウム
(5.0g、85%、76mmol)を添加し、そして還流状態で、3時間攪拌
した。この反応混合物を室温まで冷却した後、半分の体積になるまで、減圧下に
て、溶媒を蒸発させた。この反応混合物を、0℃で、5N HClで酸性化し、
そしてEt2Oで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗
浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧
下で蒸発させた。その残渣を、CHCl3:EtOAc(15:1→10:1、 v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、1
.34gの74(収率88%;融点:149〜151℃)を得た。1 H NMR: δ 6.93 (s, 1H, 芳香族), 6.63 (s , 1H, 芳香族), 4.62(AB タイプ, 2H, −CH2 −O CH3), 3.43 (s, 3H, −OCH3), 0.91 (s, 3
H,18−CH3); MS (EI): m/z 314 (M+)。
【0168】 (c)2−メトキシメチルエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−
オン−3−O−スルファメート(75)の合成: クロロスルホニルイソシアネート(0.46mL、5.0mmol)のCH2 Cl2(2.0mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液1.0mL、5. 0M、5.0mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで暖め、そして1
時間攪拌した。3−ヒドロキシ−2−メトキシメチルエストラ−1,3,5(1
0)−トリエン−17−オン(74、0.314g、1.0mmol)のDMF
(5.0mL)溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(鉱油分散液0.200g、
60%、5.0mmol)を添加した。この反応混合物を1時間攪拌し、ギ酸中
のクロロスルホニルイソシアネートを添加し、次いで、攪拌を1時間継続した。
この反応混合物を、0℃で、飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、そしてEtO Acで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次 いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下で蒸発
させた。その残渣を、CHCl3:EtOAc(10:1→3:1、v/v)を 用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、0.321g
の75(収率82%;融点:173〜174℃)を得た。1 H NMR: δ 7.30 (s, 1H, 芳香族), 7.20 (s , 1H, 芳香族), 5.39(S, 2H, −NH2), 4.47 (S, 2H, −CH2 −OCH3), 3.44 (s, 3H, −OC
3), 0.92(s, 3H, 18−CH3); MS (EI): m/
z 393 (M+)。
【0169】 以下のスキームは、化合物(77)、(78)、(83)、(88)、(93
)および(96)を製造するために実施例26〜31で行った合成工程を図示し
ている:
【0170】
【化45】 (実施例26) (4−ニトロエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン−3−
O−スルファメート(77)の調製) (a)3−ヒドロキシ−4−ニトロエストラ−1,3,5(10)−トリエン
−17−オン(76a)および3−ヒドロキシ−2−ニトロエストラ−1,3,
5(10)−トリエン−17−オン(76b)の合成: エストロン(11、8.11g、30mmol)の酢酸(250mL)懸濁液
を120℃まで加熱し、そして50℃まで冷却した。この反応混合物に、50℃
で、70%硝酸(酢酸(8.0mL)溶液中にて、2.27mL、36mmol
)を添加し、そして室温で、20時間攪拌した。その沈殿物を濾過し、そして酢
酸、H2O、Et2Oで洗浄して、1.18gの76a(収率13%;融点:>2
50℃)を得た。その濾液に、H2Oを添加し、次いで、Et2Oで抽出した。合
わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(N a2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下で蒸発させた。その残渣を
、n−ヘキサン:EtOAc(2:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフ
ィー(シリカゲル)により精製して、3.25gの76b(収率34%;融点:
178〜180℃)を得た。 76a: 1H NMR: δ 9.46 (s, 1H, −OH), 7. 52 (d, 1H, 芳香族),7.03 (d, 1H, 芳香族), 0
.98 (s, 3H, 18−CH3); MS (EI): m/z 31 5 (M+)。 76b: 1H NMR: δ 10.44 (s, 1H, −OH), 8 .02 (s, 1H, 芳香族),6.90 (s, 1H, 芳香族),
0.96 (s, 3H, 18−CH3); MS (EI): m/z 3 15 (M+)。
【0171】 (b)4−ニトロエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン−3
−O−スルファメート(77)の合成: クロロスルホニルイソシアネート(0.43mL、5.0mmol)のCH2 Cl2(2.0mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液1.0mL、5. 0M、5.0mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで暖め、そして1
時間攪拌した。3−ヒドロキシ−4−ニトロエストラ−1,3,5(10)−ト
リエン−17−オン(76a、0.315g、1.0mmol)のDMF(5.
0mL)溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(鉱油分散液0.200g、60%
、5.0mmol)を添加した。この反応混合物を1時間攪拌し、ギ酸中のクロ
ロスルホニルイソシアネートを添加し、攪拌を、室温で、4時間継続した。この
反応混合物を、0℃で、飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、そしてEtOAc で抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで 、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下で蒸発させ
た。その残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(3:1→3:2、v/v)を用い
るカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、0.084gの出
発物質76a(収率27%)および0.243gの77(収率62%;融点:1
78〜180℃)を得た。1 H NMR: δ 7.49 (d, 1H, 芳香族), 7.43 (d , 1H, 芳香族), 5.22(s, 2H, −NH2), 0.92 (s, 3H, 18−CH3); MS (EI): m/z 394 (M+ )。
【0172】 (実施例27) (2−ニトロエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン−3−
O−スルファメート(78)の調製) (a)3−ヒドロキシ−4−ニトロエストラ−1,3,5(10)−トリエン
−17−オン(76a)および3−ヒドロキシ−2−ニトロエストラ−1,3,
5(10)−トリエン−17−オン(76b)の合成: 上記実施例26の工程(a)で記述した方法を用いて、11から76aおよび
76bを得た。
【0173】 (b)2−ニトロエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン−3
−O−スルファメート(78)の合成: 上記実施例26の工程(b)で記述した方法を用いて、3−ヒドロキシ−2−
ニトロエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン(76b、0.3
15g、1.0mmol)から、クロマトグラフィー(n−ヘキサン:アセトン
4:1→3:2、v/v)後、0.122gの出発物質76b(収率39%)
および0.165gの78(収率42%;融点:107〜109℃)を得た。1 H NMR: δ 7.76 (s, 1H, 芳香族), 7.29 (s , 1H, 芳香族), 5.43(s, 2H, −NH2), 0.91 (s, 3H, 18−CH3); MS (DCI): m/z 412 ( M+ +NH4 +);HRMS C1821261に対する計算値 393.11
20,実測値 393.1127。
【0174】 (実施例28) (2−ジメチルアミノエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オ
ン−3−O−スルファメート(83)の調製) (a)(76b)の合成: 上記実施例26の工程(a)で記述した方法を用いて、11から76bを得た
【0175】 (b)3−ベンジルオキシ−2−ニトロエストラ−1,3,5(10)−トリ
エン−17−オン(79)の合成: 3−ヒドロキシ−2−ニトロエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17
−オン(76b、1.58g、5.0mmol)のDMF(20mL)溶液に、
炭酸カリウム(1.38g、10mmol)および臭化ベンジル(0.9mL、
7.5mmol)を添加し、そして室温で、19時間攪拌した。この反応混合物
に、0℃で、飽和NH4Cl水溶液を添加し、そしてCHCl3で抽出した。合わ
せた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2 SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下で蒸発させた。その残渣をE t2Oで洗浄して、2.01gの79(収率99%;融点234〜235℃)を 得た。1 H NMR: δ 7.83 (s, 1H, 芳香族), 7.55−7. 30 (m, SH, 芳香族),6.83 (s, 1H, 芳香族), 5
.19 (s, 2H, −OCH2−Ph), 0.91 (s, 3H, 18−CH3)。
【0176】 (c)3−ベンジルオキシ−2−アミノエストラ−1,3,5(10)−トリ
エン−17−オン(80)の合成: 3−ベンジルオキシ−2−ニトロエストラ−1,3,5(10)−トリエン−
17−オン(79、1.82g、4.5mmol)のアセトン(250mL)懸
濁液に、80℃で、0.5N NaOH水溶液(60mL、30mmol)およ
び亜硫酸水素ナトリウム(85%、6.0g)を添加し、そして1時間攪拌した
。この反応混合物を室温まで冷却した後、H2O(150mL)を添加し、減圧 下にて、アセトンを除去し、その残渣を、0℃で、3時間放置した。その沈殿物
を濾過により集め、そしてH2Oで洗浄して、1.15gの80(収率68%; 融点:205〜207℃)を得た。1 H NMR: δ 7.60−7.30 (m, 5H, 芳香族), 6. 70 (s, 1H, 芳香族),6.60 (s, 1H, 芳香族), 5
.05 (s, 2H, −OCH2−Ph), 0.91 (s, 3H, 18−CH3)。
【0177】 (d)3−ベンジルオキシ−2−ジメチルアミノエストラ−1,3,5(10
)−トリエン−17−オン(81)の合成: 3−ベンジルオキシ−2−アミノエストラ−1,3,5(10)−トリエン−
17−オン(80、0.751g、2.0mmol)のTHF(2.0mL)お
よびCH3CN(10mL)懸濁液に、37%ホルムアルデヒド水溶液(4.0 mL)およびシアノホウ水素化ナトリウム(0.377g、6.0mmol)を
添加し、そして室温で、2時間攪拌した。次いで、この反応混合物に、シアノホ
ウ水素化ナトリウム(0.377g、6.0mmol)を追加し、その混合物を
、次いで、20時間攪拌した。次に、この反応混合物に、0℃で、NH4Cl飽 和水溶液を添加し、次いで、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2O 、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤
を濾過し、その溶媒を減圧下で蒸発させた。その残渣を、n−ヘキサン:THF
(5:1→3:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)
により精製して、0.797gの81(収率99%;融点:165〜1660℃
)を得た。1 H NMR: δ 7.55−7.25 (m, 5H, 芳香族), 6. 89 (s, 1H, 芳香族),6.65 (s, 1H, 芳香族), 5
.12 (s, 2H, −OCH2−Ph), 2.82 (s, 6H, −N(CH32), 0.92 (s, 3H, 18−CH3)。
【0178】 (e)2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(10)−
トリエン−17−オン(82)の合成: 3−ベンジルオキシ−2−ジメチルアミノエストラ−1,3,5(10)−ト
リエン−17−オン(81、0.666g、1.65mmol)のTHF(30
mL)溶液に、10%炭素上パラジウム(0.200g)を添加した。この反応
混合物を、水素雰囲気下にて、室温で、1時間攪拌した。この触媒を濾過した後
、その溶媒を減圧下で蒸発させた。その残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(3
:1→2:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によ
り精製して、0.462gの82(収率89%;融点:160〜161℃)を得
た。1 H NMR: δ 7.09 (s, 1H, 芳香族), 6.68 (s , 1H, 芳香族), 2.64(s, 6H, −N(CH32), 0.
92 (s, 3H, 18−CH3); MS (EI): m/z 313 (M+)。
【0179】 (f)2−ジメチルアミノエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−
オン−3−O−スルファメート(83)の合成: クロロスルホニルイソシアネート(0.22mL、2.5mmol)のCH2 Cl2(1.0mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液0.5mL、5. 0M、2.5mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで暖め、そして1
時間攪拌した。2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(1
0)−トリエン−17−オン(82、0.157g、0.5mmol)のDMF
(3.0mL)溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(鉱油分散液0.100g、
60%、2.5mmol)を添加した。この反応混合物を1時間攪拌し、ギ酸中
のクロロスルホニルイソシアネートを添加し、そして攪拌を2時間継続した。こ
の反応混合物を、0℃で、飽和NaHCO3水溶液でクエンチし、そしてEtO Acで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次 いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下で蒸発
させた。その残渣を、n−ヘキサン:THF(3:1→2:1、v/v)を用い
るカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、0.082gの出
発物質82(収率52%)および0.070gの83(収率36%;融点:17
8〜179℃)を得た。1 H NMR: δ 7.05 (s, 1H, 芳香族), 7.02 (s , 1H, 芳香族), 2.79(s, 6H, −N(CH32), 0.
92 (s, 3H, 18−CH3); MS (EI): m/z 392 (M+)。
【0180】 (実施例29) (4−ジメチルアミノエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オ
ン−3−O−スルファメート(88)の調製) (a)(76a)の合成: 上記実施例26の工程(a)で記述した方法を用いて、11から76aを得た
【0181】 (b)3−ベンジルオキシ−4−ニトロエストラ−1,3,5(10)−トリ
エン−17−オン(84)の合成: 3−ヒドロキシ−4−ニトロエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17
−オン(76a、3.15g、10mmol)のDMF(40mL)溶液に、炭
酸カリウム(2.76g、20mmol)および臭化ベンジル(1.8mL、1
5mmol)を添加し、次いで、この混合物を、室温で、1時間攪拌した。次い
で、0℃で、飽和NH4Cl水溶液を添加し、そしてこの混合物をCHCl3で抽
出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾 燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下で蒸発させた。
その残渣をEt2Oで洗浄して、3.73gの84(収率92%;融点:198 〜199℃)を得た。1 H NMR: δ 7.45−7.20 (m, 6H, 芳香族), 6. 87 (d, 1H, 芳香族),5.15 (s, 2H, −OCH2−P h), 0.92 (s, 3H, 18−CH3)。
【0182】 (c)3−ベンジルオキシ−4−アミノエストラ−1,3,5(10)−トリ
エン−17−オン(85)の合成: 3−ベンジルオキシ−4−ニトロエストラ−1,3,5(10)−トリエン−
17−オン(84、3.24g、8.0mmol)のアセトン(400mL)懸
濁液に、80℃で、0.5N NaOH水溶液(100mL、50mmol)お
よび亜硫酸水素ナトリウム(85%、10g)を添加した。次いで、この混合物
を1時間攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却した後、H2O(300mL )を添加した。減圧下にて、アセトンを除去し、その混合物を、0℃で、3時間
放置した。その沈殿物を濾過により集め、そしてH2Oで洗浄して、2.29g の85(収率76%;融点:219〜221℃)を得た。1 H NMR: δ 7.50−7.30 (m, 5H, 芳香族), 6. 76 (d, 1H, 芳香族),6.71 (d, 1H, 芳香族), 5
.08 (s, 2H, −OCH2−Ph), 0.90 (s, 3H, 18−CH3)。
【0183】 (d)3−ベンジルオキシ−4−ジメチルアミノエストラ−1,3,5(10
)−トリエン−17−オン(86)の合成: 3−ベンジルオキシ−4−アミノエストラ−1,3,5(10)−トリエン−
17−オン(85、0.188g、0.5mmol)のTHF(1.0mL)お
よびCH3CN(5.0mL)懸濁液に、37%ホルムアルデヒド水溶液(1. 0mL)およびシアノホウ水素化ナトリウム(0.251g、4.0mmol)
を添加し、そして室温で、3時間攪拌した。次いで、シアノホウ水素化ナトリウ
ム(0.251g、4.0mmol)を追加し、その混合物を、24時間攪拌し
た。0℃で、NH4Cl飽和水溶液を添加し、この混合物をEtOAcで抽出し た。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥し た(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下で蒸発させた。その
残渣を、n−ヘキサン:EtOAc(3:1→1:1、v/v)を用いるカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、0.109gの86(収率
54%)を得た。1 H NMR: δ 7.53−7.26 (m, 5H, 芳香族), 7. 07 (d, 1H, 芳香族),6.79 (d, 1H, 芳香族), 5
.07 (s, 2H, −OCH2−Ph), 2.78 (s, 6H, −N(CH32), 0.90 (s, 3H, 18−CH3)。
【0184】 (e)4−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(10)−
トリエン−17−オン(87)の合成: 3−ベンジルオキシ−4−ジメチルアミノエストラ−1,3,5(10)−ト
リエン−17−オン(86、0.271g、0.67mmol)のTHF(10
mL)溶液に、10%炭素上パラジウム(0.200g)を添加した。この反応
混合物を、水素雰囲気下にて、室温で、1時間撹拌した。この触媒を濾過した後
、溶媒を減圧下でエバポレートした。その残留物を、n−ヘキサン:EtOAc
(5:1→3:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)
により精製して、0.171gの87(収率81%;融点:155〜156℃)
を得た。1 H NMR:δ 7.06(d,1H,芳香族),6.78(d,1H,芳香 族),2.84および2.82(sおよびs,それぞれ3H,−N(CH32
,0.91(s,3H,18−CH3);MS(EI):m/z 313(M+
【0185】 (f)4−ジメチルアミノエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−
オン−3−O−スルファメート(88)の合成: クロロスルホニルイソシアネート(0.16mL、1.8mmol)のCH2 Cl2(0.7mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液0.36mL、5 .0M、1.8mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで温め、そして
1時間撹拌した。4−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(
10)−トリエン−17−オン(87、0.112g、0.36mmol)のD
MF(2.0mL)溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(鉱油分散液0.070
g、60%、1.7mmol)を添加した。この反応混合物を1時間撹拌し、次
いで、ギ酸中のクロロスルホニルイソシアネートを添加し、そして撹拌を2時間
継続した。この反応混合物を、0℃で、飽和NaHCO3水溶液でクエンチし、 そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液 で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、そして、溶
媒を減圧下でエバポレートした。その残留物を、n−ヘキサン:EtOAc(3
:1→3:2、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によ
り精製して、0.069gの出発物質87(収率61%)および0.034gの
88(収率24%;融点:151〜152℃)を得た。1 H NMR:δ 7.20(d,1H,芳香族),7.09(d,1H,芳香 族),5.20−4.90(br s,2H,−NH2),2.84(s,6H ,−N(CH32),0.92(s,3H,18−CH3);MS(EI):m /z 392(M+)。
【0186】 (実施例30) (2−アセトアミドエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン−
3−O−スルファメート(93)の調製) (a)(76b)の合成: 上記実施例26の工程(a)で記述した方法を用いて、11から76bを得た
【0187】 (b)3−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2−ニトロエストラ−1
,3,5(10)−トリエン−17−オン(89)の合成: 3−ヒドロキシ−2−ニトロエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17
−オン(76b、1.10g、3.5mmol)のDMF(10mL)溶液に、
室温で、イミダゾール(0.476g、7.0mmol)およびtert−ブチ
ルジメチルクロロシラン(0.690g、4.6mmol)を添加した。この反
応混合物を1時間撹拌し、EtOAcで希釈し、そしてH2O、飽和NaCl水 溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶
媒を減圧下でエバポレートした。その残留物を、n−ヘキサン:EtOAc(5
:1→2:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によ
り精製して、1.45gの89(収率97%;融点:184〜185℃)を得た
1 H NMR:δ 7.76(s,1H,芳香族),6.68(s,1H,芳香 族),1.01(s,9H,−C(CH33),0.92(s,3H,18−C
3),0.24(s,6H,−Si(CH32)。
【0188】 (c)2−アミノ−3−tert−ブチルジメチル−シリルオキシエストラ−
1,3,5(10)−トリエン−17−オン(90)の合成: 3−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2−ニトロエストラ−1,3,
5(10)−トリエン−17−オン(89、1.29g、3.0mmol)のT
HF(30mL)溶液に、10%炭素上パラジウム(0.200g)を添加した
。この反応混合物を、水素雰囲気下にて、室温で、18時間撹拌した。この触媒
を濾過した後、その溶媒を減圧下でエバポレートした。その残留物を、n−ヘキ
サン:EtOAc(5:1→3:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィ
ー(シリカゲル)により精製して、1.08gの90(収率87%;融点:17
3〜174℃)を得た。1 H NMR:δ 6.66(s,1H,芳香族),6.45(s,1H,芳香 族),1.01(s,9H,−C(CH33),0.90(s,3H,18−C
3),0.24(s,6H,−Si(CH32)。
【0189】 (d)2−アセトアミド−3−tert−ブチルジメチル−シリルオキシエス
トラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン(91)の合成: 2−アミノ−3−tert−ブチルジメチル−シリルオキシエストラ−1,3
,5(10)−トリエン−17−オン(90、0.416g、1.0mmol)
のCH2Cl2(5.0mL)溶液に、トリエチルアミン(0.34mL、2.5
mmol)および無水酢酸(0.14mL、1.5mmol)を添加し、そして
室温で、4時間撹拌した。次に、この反応混合物に、飽和NaHCO3水溶液を 添加し、次いで、この混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2 O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥
剤を濾過し、そして、溶媒を減圧下でエバポレートした。その残留物を、n−ヘ
キサン:EtOAc(5:1→3:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフ
ィー(シリカゲル)により精製して、0.354gの91(収率80%)を得た
1 H NMR:δ 8.24(s,1H,芳香族),7.55(s,1H,−N COCH3),6.52(s,1H,芳香族),2.15(s,3H,−NH COC 3),1.03(s,9H,−C(CH33),0.90(s,3H, 18−CH3),0.25(s,6H,−Si(CH32)。
【0190】 (e)2−アセトアミド−3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(10)−ト
リエン−17−オン(92)の合成: 2−アセトアミド−3−tert−ブチルジメチルシリルオキシエストラ−1
,3,5(10)−トリエン−17−オン(91、0.339g、0.77mm
ol)のTHF(5.0mL)溶液に、0℃で、フッ化テトラブチルアンモニウ
ム(THF溶液0.80mL、1.0M、0.80mmol)を添加した。この
反応混合物を10分間撹拌し、EtOAcで希釈し、H2O、飽和NaCl水溶 液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒
を減圧下でエバポレートした。その残留物をEt2Oで洗浄して、0.228g の92(収率91%;融点:>250℃)を得た。1 H NMR:δ 8.62(s,1H,芳香族),7.53(s,1H,−N COCH3),6.86(s,1H,−OH),6.76(s,1H,芳香族 ),2.25(s,3H,−NHCOC 3),0.91(s,3H,18−C H3);MS(EI):m/z 327(M+)。
【0191】 (f)2−アセトアミドエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オ
ン−3−O−スルファメート(93)の合成: クロロスルホニルイソシアネート(0.22mL、2.5mmol)のCH2 Cl2(1.0mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液0.5mL、5. 0M、2.5mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで温め、そして1
時間撹拌した。2−アセトアミド−3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(10
)−トリエン−17−オン(92、0.163g、0.5mmol)のDMF(
3.0mL)溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(鉱油分散液0.100g、6
0%、2.5mmol)を添加した。この反応混合物を1時間撹拌し、次いで、
ギ酸中のクロロスルホニルイソシアネートを添加し、そして撹拌を3時間継続し
た。この反応混合物を、0℃で、飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、そしてE tOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し 、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、そして、溶媒を減圧
下でエバポレートした。その残留物を、CHCl3:THF(5:1→2:1、 v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、0
.130gの93(収率64%;融点:180〜182℃)を得た。1 H NMR:δ 7.93(s,1H,−NCOCH3),7.74(s,1
H,芳香族),7.12(s,1H,芳香族),5.61(s,2H,−NH2 ), 2.16(s,3H,−NHCOC 3),0.89(s,3H,18− CH3);MS(DCI):m/z 407(M++H)。
【0192】 (実施例31) (4−アセトアミドエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オン−
3−O−スルファメート(96)の調製) (a)3−ヒドロキシ−4−ニトロエストラ−1,3,5(10)−トリエン
−17−オン(76a)の合成: 上記実施例26の工程(a)で記述した手順を用いて、11から76aを得た
【0193】 (b)3−ベンジルオキシ−4−アミノエストラ−1,3,5(10)−トリ
エン−17−オン(85)の合成: 上記実施例29の工程(b)および(c)で記述した手順を用いて、76aか
ら85を得た。
【0194】 (c)4−アセトアミド−3−ベンジルオキシエストラ−1,3,5(10)
−トリエン−17−オン(94)の合成: 4−アミノ−3−ベンジルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−
17−オン(85、0.376g、1.0mmol)のCH2Cl2(5.0mL
)およびTHF(2.0mL)溶液に、トリエチルアミン(0.34mL、2.
5mmol)および無水酢酸(0.14mL、1.5mmol)を添加し、次い
で、この混合物を、室温で、20時間撹拌した。次いで、この反応混合物に、飽
和NaHCO3水溶液を添加し、この混合物をEtOAcで抽出した。合わせた 有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO 4 )。この乾燥剤を濾過し、そして、溶媒を減圧下でエバポレートした。その残 留物をEt2Oで洗浄して、0.338gの94(収率81%;融点:212〜 213℃)を得た。1 H NMR:δ 7.47−7.30(m,5H,芳香族),7.18(d, 1H,芳香族),6.82(d,1H,芳香族),6.75(s,1H,−N COCH3),5.06(s,2H,−OCH2Ph),2.17(s,3H,−
NHCOC 3),0.90(s,3H,18−CH3)。
【0195】 (d)4−アセトアミド−3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(10)−ト
リエン−17−オン(95)の合成: 4−アセトアミド−3−ベンジルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリ
エン−17−オン(94、0.313g、0.75mmol)のTHF(10m
L)溶液に、10%炭素上パラジウム(0.100g)を添加した。この反応混
合物を、水素雰囲気下にて、室温で、3時間撹拌した。この触媒を濾過した後、
溶媒を減圧下でエバポレートした。その残留物を、n−ヘキサン:アセトン(2
:1→3:2、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によ
り精製して、0.250gの95(収率100%;融点:158〜159℃)を
得た。1 H NMR:δ 7.17(d,1H,芳香族),7.08(s,1H,−N COCH3),6.91(d,1H,芳香族),2.31(s,3H,−NH COC 3),0.90(s,3H,18−CH3);MS(EI):m/z 3
27(M+)。
【0196】 (e)4−アセトアミドエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17−オ
ン−3−O−スルファメート(96)の合成: クロロスルホニルイソシアネート(0.22mL、2.5mmol)のCH2 Cl2(1.0mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液0.5mL、5. 0M、2.5mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで温め、そして1
時間撹拌した。4−アセトアミド−3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(10
)−トリエン−17−オン(95、0.152g、0.46mmol)のDMF
(3.0mL)溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(鉱油分散液0.100g、
60%、2.5mmol)を添加した。この反応混合物を1時間撹拌し、ギ酸中
のクロロスルホニルイソシアネートを添加し、そして撹拌を3時間継続した。こ
の反応混合物を、0℃で、飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、そしてEtOA cで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次い で、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、その溶媒を減圧下でエバポ
レートした。その残留物を、n−ヘキサン:アセトン(3:1→3:2、v/v
)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、0.04
0gの出発物質95(収率27%)および0.087gの96(収率47%;融
点:176〜178℃)を得た。1 H NMR(CDCl3−DMSO−d6):δ 8.14(d,1H,芳香族
),7.32(d,1H,芳香族),6.59(s,2H,−NH2),2.2 1(s,3H,−NHCOC 3),0.90(s,3H,18−CH3);MS
(DCI):m/z 424(M++NH4 +),407(M++H)。
【0197】 (実施例32) (β−ホモ−9−(10→19)−アベオエストラ−1,3,5(10),9
(19)−テトラエン−11,17−ジオン−3−O−スルファメート(99)
の調製)
【0198】
【化46】 (a)3−ヒドロキシ−β−ホモ−9−(10→19)−アベオエストラ−1
,3,5(10),9(19)−テトラエン−11,17−ジオン(98)の合
成: 3−メトキシ−β−ホモ−9−(10→19)−アベオエストラ−1,3,5
(10),9(19)−テトラエン−11,17−ジオン(97、0.931g
、3.0mmol)のCH2Cl2(35mL)溶液に、0℃で、三臭化ホウ素(
CH2Cl2溶液15mL、1.0M、15mmol)を添加した。3時間撹拌し
た後、三臭化ホウ素(CH2Cl2溶液5.0mL、1.0M、5.0mmol)
を追加した。この反応混合物を、さらに1時間撹拌し、次いで、H2Oでクエン チし、次いで、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2O、飽和NaC l水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(Na2SO4)。この乾燥剤を濾過し、そ
の溶媒を減圧下でエバポレートした。その残留物を、CHCl3:EtOAc( 5:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製
して、0.552gの98(収率62%;融点:225〜226℃)を得た。1 H NMR:δ 7.56−7.20(m,2H,芳香族),6.80−6. 70(m,2H,芳香族),5.53(s,1H,−OH),0.99(s,3
H,18−CH3);MS(EI):m/z 296(M+)。
【0199】 (b)β−ホモ−9−(10→19)−アベオエストラ−1,3,5(10)
,9(19)−テトラエン−11,17−ジオン−3−O−スルファメート(9
9)の合成: クロロスルホニルイソシアネート(2.6mL、30mmol)のCH2Cl2 (15mL)溶液に、0℃で、ギ酸(CH2Cl2溶液6.0mL、5.0M、3
0mmol)を添加した。この反応混合物を室温まで温め、そして1時間撹拌し
た。3−ヒドロキシ−β−ホモ−9−(10→19)−アベオエストラ−1,3
,5(10),9(19)−テトラエン−11,17−ジオン(98、1.78
g、6.0mmol)のDMF(40mL)溶液に、0℃で、水素化ナトリウム
(鉱油分散液0.840g、60%、21mmol)を添加した。この反応混合
物を1時間撹拌し、次いで、ギ酸中のクロロスルホニルイソシアネートを添加し
、そして撹拌を2時間継続した。この反応混合物を、0℃で、飽和NH4Cl水 溶液でクエンチし、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、H2O、 飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで、乾燥した(MgSO4)。この乾燥剤を 濾過し、そして、溶媒を減圧下でエバポレートした。その残留物を、CHCl3 :MeOH(30:1→15:1、v/v)を用いるカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル)により精製して、1.68gの99(収率75%;融点:191
〜192℃)を得た。1 H NMR(CDCl3−DMSO−d6):δ 7.44−7.12(m,4
H,芳香族),6.94(s,2H,−NH2),0.88(s,3H,18− CH3);MS(NES):m/z 374(M+−H);HRMS C1920 151についての計算値 374.1062;実測値 374.1049。
【0200】 (実施例33) (生体評価:方法および結果) (A.MCF−7細胞でのエストロンスルファターゼ活性に対する阻害剤の効
果) 試薬:MCF−7ヒト乳癌細胞株は、American Type Cult
ure Collection(Rockville,MD)により、支給され
た。イーグル最小必須培地(MEM)およびウシ胎児血清(FCS)は、Sig
ma chemical Company(St.Louis,MO)から購入
した。[4−14C]エストロン、[6,7−3H]エストラジオールおよび[6 ,7−3H](N)エストロン硫酸塩は、New England Nucle ar Research Products(Boston,MA)から得た。
【0201】 手順:Duncanら(Cancer Res.53;298〜303(19
93))の方法を使用した。MCF−7細胞を、1×105細胞/皿で、60m m×15mm培養皿に播種し、そして2mMグルタミンおよび5%FCSを含有
するMEM(4.0ml)中で維持した。これらの細胞を、その培地を3日ごと
に変えて、5%CO2/95%空気および100%湿度の雰囲気下にて、37℃ でインキュベートした。これらの細胞が80%の集密度に達したとき、その無傷
な単層を、アール平衡塩溶液で一度洗浄し、血清およびフェノールリフリー(r
e−free)MEM(これは、エタノールに溶解した基質(3H−エストロン 硫酸塩、7pmol、9×105dpm)および阻害剤か、またはエタノールだ けか、いずれかを含有する)4.0ml中でインキュベートした。その最終エタ
ノール濃度は、常に、1%より低かった。このインキュベーションは、規定の条
件下にて、24時間継続した。24時間の最終時点で、培地2.0mlを、7×
103dpmの14C−エストロンを含有する別のチューブに移した。この混合物 を、トルエン5mlと共に、60秒間にわたって、激しく渦状にかき混ぜた。相
分離後、その有機相2.0mlを、シンチレーション計数用の計数バイアルに移
した。加水分解したエストロン硫酸塩の量は、得られた3H総数に基づいて計算 し、追加した14C−エストロンの総数は、この抽出操作による回収に対して補正
するのに使用した。
【0202】 各培養皿中に残っている細胞は、生理食塩水で一度洗浄し、次いで、1.0m
lの0.5N NaOHで、10×75mmチューブへと擦り付けた。各チュー
ブ内の細胞ペレットを、50℃で、20分間インキュベートして、消化が完結し
全てのタンパク質が溶解するのを確実にした。次いで、Lowry法(Lowr
yら、J.Biol.Chem.193;265〜275(1951))による
タンパク質定量のために、アリコートを取り出した。
【0203】 阻害割合は、この阻害剤で加水分解したエストロン硫酸塩の量を、この阻害剤
なしの量と比較して評価することにより、決定した。
【0204】 一般的な手法として、利用可能な全ての阻害剤は、まず、100μMで試験し
た。その濃度で阻害効果を示すものは、種々の濃度で再度試験して、IC50値を
得た。
【0205】 (B.ウテロトロフィック(uterotrophic)およびアンチウテロ
トロフィックアッセイ) Spague Dawleyラットは、Simmonsen Laborat
ories(Gilroy,CA)から得た。安息香酸エストラジオールは、S
igma Chemical Co.,(St.Louis,MO)から購入し
た。
【0206】 Wakelingら(Endocrinology 99;447〜453(
1983))の方法に従う。この実験には、体重40〜50グラムのメスSpa
gue Dawleyラットを使用する。一般に、動物は、その実験場所に到着
した後、3日間、隔離する。
【0207】 ラットを、まず、計量し、そして各群5匹ずつの群にランダムに分ける。この
ウテロトロフィックアッセイ用に、動物に、1日1回、皮下注射または経口栄養
補給によって、それぞれ、0.1mlまたは1.0mlの無菌生理食塩水中の種
々の用量の試験化合物を投薬する。このアンチウテロトロフィックアッセイ用に
は、動物に、1日1回、上で示した同じ用量+0.5μg/ラットのエストラジ
オール安息香酸のみを投薬する。
【0208】 これらの動物を、7日間処置する。8日目に、動物を計量し、次いで、殺す。
死亡直後に、各動物の子宮を取り除き、そして計量する。計量前に、脂肪物質を
切り取る。
【0209】 試験化合物だけを受けた群からの子宮重量とビヒクル対照群の子宮重量との比
較により、そのエストロゲン活性が得られる。抗エストロゲン活性は、試験化合
物+エストラジオールを受けた群からの子宮重量とエストラジオール対照群の子
宮重量とを比較することにより、得られる。
【0210】 本発明の化合物を評価するために使用した生体試験方法の結果は、以下の表で
示す:
【0211】
【表1】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成11年7月23日(1999.7.23)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】
【化26】 ここで: r1は任意の二重結合であり、 R1およびR2は水素および低級アルキルからなる群から選択されるか、あるい
は一緒になって環状の置換基(II)を形成し、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 111 A61P 43/00 111 (72)発明者 チャオ, ワン−ルー アメリカ合衆国 カリフォルニア 94087, サニーベイル, オリオル アベニュー 1510 (72)発明者 シゲノ カズヒコ 埼玉県入間市高倉ナンバー203 4−5− 26 Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 AA03 DA08 DA09 DA10 DA11 DA12 MA01 NA14 ZB26 ZC03 ZC20 4C091 AA02 BB03 BB04 BB07 BB11 CC01 DD03 DD05 DD15 DD16 EE03 FF16 GG02 GG05 HH01 JJ01 JJ02 KK01 KK02 KK04 LL01 MM03 NN01 PA02 PA05 PA09 PB02 PB03 QQ01

Claims (65)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の構造式を有する化合物およびその薬学的に受容可能な
    塩およびエステルであって: 【化1】 ここで: r1は、任意の二重結合であり; R1およびR2は、水素および低級アルキルからなる群から選択されるか、また
    は一緒になって、環状置換基(II)を形成し: 【化2】 ここで、Qは、NH、OまたはCH2であり; R3は、水素、−CN、−NO2、−COOR4、−(CH2nOR5および−(
    CH2nNR67からなる群から選択され、ここで、R4は、水素または低級ア ルキルであり、ここで、nは、0〜6であり、R5は、水素または低級アルキル であり、そしてR6およびR7は、水素、低級アルキルおよび低級アシルからなる
    群から選択されるか、または一緒になって、該環状置換基(II)を形成し: R8は、水素、−NO2およびNR67からなる群から選択され; R9およびR10は、独立して、水素および低級アルキルからなる群から選択さ れ; r1が存在するとき、R11およびR12の一方は、存在せず、そして他方は、水
    素、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルコキシ、低級ア
    シル、低級アシルオキシ、または−(CH2m−O−(CH2q−NR67であ
    り、ここで、mおよびqは、それぞれ、0〜6および1〜6の範囲の整数であり
    ;そして r1が存在しないとき、R11およびR12の一方は、水素であり、そして他方は
    、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルコキシ、低級アシ
    ル、低級アシルオキシ、または−(CH2m−O−(CH2q−NR67であり
    、ここで、mおよびqは、それぞれ、0〜6および1〜6の範囲の整数であるか
    、またはR11およびR12は、一緒になって、=Oまたは=CR1314を形成し、
    ここで、R13およびR14は、独立して、水素、低級アルキル、−CN、−(CH 2m−O−(CH2q−NR67および−COOR4からなる群から選択され、 但し、(a)R11およびR12が、一緒になって、=Oを形成するとき、R3、 R8、R9およびR10の少なくとも1個は、水素以外のものであるが、但し、もし
    、R3が−(CH2nOR5であり、そしてR5が低級アルキルなら、nは、0以 外のものであり、そして(b)R11およびR12の一方が低級アシルオキシであり
    、他方が水素のとき、R1およびR2は、低級アルキル以外のものである、 化合物またはその薬学的に受容可能な塩およびエステル。
  2. 【請求項2】 R1、R2、R9およびR10が、水素であり、そして前記任意 の二重結合r1が、存在しない、請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R11およびR12が、一緒になって、=Oを形成する、請求項
    2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 R11およびR12が、一緒になって、=CR1314を形成し、
    ここで、R13およびR14の一方が水素であるか、またはR13およびR14が、共に
    、−CNである、請求項2に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 R11およびR12の一方が、水素であり、そして他方が、−(
    CH2m−O(CH2q−N(CH32であり、mが、0または1であり、そし
    てqが、2、3または4である、請求項2に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 エストロンスルファターゼの酵素活性を阻害する方法であっ
    て、該方法は、該酵素を、構造式(I)を有する化合物またはその薬学的に受容
    可能な塩およびエステルのエストロンスルファターゼ阻害有効量と接触させる工
    程を包含し: 【化3】 ここで: r1は、任意の二重結合であり; R1およびR2は、水素および低級アルキルからなる群から選択されるか、また
    は一緒になって、環状置換基(II)を形成し: 【化4】 ここで、Qは、NH、OまたはCH2であり; R3は、水素、−CN、−NO2、−COOR4、−(CH2nOR5および−(
    CH2nNR67からなる群から選択され、ここで、R4は、水素または低級ア ルキルであり、ここで、nは、0〜6であり、R5は、水素または低級アルキル であり、そしてR6およびR7は、水素、低級アルキルおよび低級アシルからなる
    群から選択されるか、または一緒になって、該環状置換基(II)を形成し: R8は、水素、−NO2およびNR67からなる群から選択され; R9およびR10は、独立して、水素および低級アルキルからなる群から選択さ れ; r1が存在するとき、R11およびR12の一方は、存在せず、そして他方は、水
    素、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルコキシ、低級ア
    シル、低級アシルオキシ、または−(CH2m−O−(CH2q−NR67であ
    り、ここで、mおよびqは、それぞれ、0〜6および1〜6の範囲の整数であり
    ;そして r1が存在しないとき、R11およびR12の一方は、水素であり、そして他方は
    、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルコキシ、低級アシ
    ル、低級アシルオキシ、または−(CH2m−O−(CH2q−NR67であり
    、ここで、mおよびqは、それぞれ、0〜6および1〜6の範囲の整数であるか
    、またはR11およびR12は、一緒になって、=Oまたは=CR1314を形成し、
    ここで、R13およびR14は、独立して、水素、低級アルキル、−CN、−(CH 2m−O−(CH2q−NR67および−COOR4からなる群から選択され、 但し、(a)R11およびR12が、一緒になって、=Oを形成するとき、R3、 R8、R9およびR10の少なくとも1個は、水素以外のものであるが、但し、もし
    、R3が−(CH2nOR5であり、そしてR5が低級アルキルなら、nは、0以 外のものであり、そして(b)R11およびR12の一方が低級アシルオキシであり
    、他方が水素のとき、R1およびR2は、低級アルキル以外のものである、 方法。
  7. 【請求項7】 式(I)の前記化合物において、R1、R2、R9およびR10 が、水素であり、そして前記任意の二重結合r1が、存在しない、請求項6に記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 式(I)の前記化合物において、R11およびR12が、一緒に
    なって、=Oを形成する、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 式(I)の前記化合物において、R11およびR12が、一緒に
    なって、=CR1314を形成し、ここで、R13およびR14の一方が水素であるか
    、またはR13およびR14が、共に、−CNである、請求項7に記載の方法。
  10. 【請求項10】 式(I)の前記化合物において、R11およびR12の一方が
    、水素であり、そして他方が、−(CH2m−O(CH2q−N(CH32であ
    り、mが、0または1であり、そしてqが、2、3または4である、請求項7に
    記載の方法。
  11. 【請求項11】 エストロゲン依存性障害を有する個体を処置する方法であ
    って、該方法は、該個体に、構造式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能
    な塩およびエステルの薬理学的有効量を投与する工程を包含し: 【化5】 ここで: r1は、任意の二重結合であり; R1およびR2は、水素および低級アルキルからなる群から選択されるか、また
    は一緒になって、環状置換基(II)を形成し: 【化6】 ここで、Qは、NH、OまたはCH2であり; R3は、水素、−CN、−NO2、−COOR4、−(CH2nOR5および−(
    CH2nNR67からなる群から選択され、ここで、R4は、水素または低級ア ルキルであり、ここで、nは、0〜6であり、R5は、水素または低級アルキル であり、そしてR6およびR7は、水素、低級アルキルおよび低級アシルからなる
    群から選択されるか、または一緒になって、該環状置換基(II)を形成し: R8は、水素、−NO2およびNR67からなる群から選択され; R9およびR10は、独立して、水素および低級アルキルからなる群から選択さ れ; r1が存在するとき、R11およびR12の一方は、存在せず、そして他方は、水
    素、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルコキシ、低級ア
    シル、低級アシルオキシ、または−(CH2m−O−(CH2q−NR67であ
    り、ここで、mおよびqは、それぞれ、0〜6および1〜6の範囲の整数であり
    ;そして r1が存在しないとき、R11およびR12の一方は、水素であり、そして他方は
    、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルコキシ、低級アシ
    ル、低級アシルオキシ、または−(CH2m−O−(CH2q−NR67であり
    、ここで、mおよびqは、それぞれ、0〜6および1〜6の範囲の整数であるか
    、またはR11およびR12は、一緒になって、=Oまたは=CR1314を形成し、
    ここで、R13およびR14は、独立して、水素、低級アルキル、−CN、−(CH 2m−O−(CH2q−NR67および−COOR4からなる群から選択され、 但し、(a)R11およびR12が、一緒になって、=Oを形成するとき、R3、 R8、R9およびR10の少なくとも1個は、水素以外のものであるが、但し、もし
    、R3が−(CH2nOR5であり、そしてR5が低級アルキルなら、nは、0以 外のものであり、そして(b)R11およびR12の一方が低級アシルオキシであり
    、他方が水素のとき、R1およびR2は、低級アルキル以外のものである、方法。
  12. 【請求項12】 式(I)の前記化合物において、R1、R2、R9およびR1 0 が、水素であり、そして前記任意の二重結合r1が、存在しない、請求項11 に記載の方法。
  13. 【請求項13】 式(I)の前記化合物において、R11およびR12が、一緒
    になって、=Oを形成する、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 式(I)の前記化合物において、R13およびR14の一方が
    水素であるか、またはR13およびR14が、共に、−CNである、請求項12に記
    載の方法。
  15. 【請求項15】 式(I)の前記化合物において、R11およびR12の一方が
    、水素であり、そして他方が、−(CH2m−O(CH2q−N(CH32であ
    り、mが、0または1であり、そしてqが、2、3または4である、請求項12
    に記載の方法。
  16. 【請求項16】 薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせて、請求項1に
    記載の化合物のエストロンスルファターゼ阻害有効量を含有する、薬学的組成物
  17. 【請求項17】 薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせて、請求項2に
    記載の化合物のエストロンスルファターゼ阻害有効量を含有する、薬学的組成物
  18. 【請求項18】 薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせて、請求項3に
    記載の化合物のエストロンスルファターゼ阻害有効量を含有する、薬学的組成物
  19. 【請求項19】 薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせて、請求項4に
    記載の化合物のエストロンスルファターゼ阻害有効量を含有する、薬学的組成物
  20. 【請求項20】 薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせて、請求項5に
    記載の化合物のエストロンスルファターゼ阻害有効量を含有する、薬学的組成物
  21. 【請求項21】 R1およびR2が、一緒になって、前記環状置換基(II)
    を形成する、請求項1に記載の化合物。
  22. 【請求項22】 R1およびR2が、共に、水素である、請求項1に記載の化
    合物。
  23. 【請求項23】 R1およびR2が、共に、低級アルキルである、請求項1に
    記載の化合物。
  24. 【請求項24】 R3、R8およびR9が、水素であり、そしてR10が、低級 アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  25. 【請求項25】 r1が、存在している、請求項1に記載の化合物。
  26. 【請求項26】 r1が、存在しない、請求項1に記載の化合物。
  27. 【請求項27】 R11およびR12の一方が、水素であり、そして他方が、低
    級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルコキシ、低級アシル、
    低級アシルオキシ、または−(CH2m−O−(CH2q−NR67であり、こ
    こで、mおよびqが、それぞれ、0〜6および1〜6の範囲の整数である、請求
    項26に記載の化合物。
  28. 【請求項28】 R11およびR12が、一緒になって、=Oを形成する、請求
    項26に記載の化合物。
  29. 【請求項29】 R11およびR12が、一緒になって、=CR1314を形成し
    、ここで、R13およびR14が、独立して、水素、低級アルキル、−CN、−(C
    2m−O−(CH2q−NR67および−COOR4からなる群から選択され る、請求項26に記載の化合物。
  30. 【請求項30】 以下の構造式(III)を有する化合物であって: 【化7】 ここで: R3は、水素、−CN、−NO2、−COOR4、−(CH2nOR5および−(
    CH2nNR67からなる群から選択され、ここで、R4は、水素または低級ア ルキルであり、ここで、nは、0〜6であり、R5は、水素または低級アルキル であり、そしてR6およびR7は、水素、低級アルキルおよび低級アシルからなる
    群から選択されるか、または一緒になって、環状置換基(II)を形成し: 【化8】 ここで、Qは、NH、OまたはCH2であり;そして R8は、水素、−NO2およびNR67からなる群から選択され、 但し、R3およびR8の両方が水素になることはなく、さらに、但し、もし、R 3 が−(CH2nOR5であり、そしてR5が低級アルキルなら、nは、0以外の ものである、化合物。
  31. 【請求項31】 R3が、水素であり、そしてR8が、−NO2である、請求 項30に記載の化合物。
  32. 【請求項32】 R3が、水素であり、そしてR8が、NR67である、請求
    項30に記載の化合物。
  33. 【請求項33】 以下の構造式(IV)を有する化合物であって: 【化9】 ここで: R3は、水素、−CN、−NO2、−COOR4、−(CH2nOR5および−(
    CH2nNR67からなる群から選択され、ここで、R4は、水素または低級ア ルキルであり、ここで、nは、0〜6であり、R5は、水素または低級アルキル であり、そしてR6およびR7は、水素、低級アルキルおよび低級アシルからなる
    群から選択されるか、または一緒になって、環状置換基(II)を形成し: 【化10】 ここで、Qは、NH、OまたはCH2であり;そして R8は、水素、−NO2およびNR67からなる群から選択され;そして R13およびR14は、独立して、水素、低級アルキル、−CN、−(CH2m
    O−(CH2q−NR67および−COOR4からなる群から選択され、ここで 、mおよびqは、それぞれ、0〜6および1〜6の範囲の整数である、化合物。
  34. 【請求項34】 R13およびR14の一方が、水素であり、そして他方が、水
    素、低級アルキル、−CN、−(CH2m−O−(CH2q−NR67および−
    COOR4からなる群から選択されるか、またはR13およびR14が、共に、−C Nである、請求項33に記載の化合物。
  35. 【請求項35】 R3およびR8が、共に、水素である、請求項33に記載の
    化合物。
  36. 【請求項36】 R3およびR8が、共に、水素である、請求項34に記載の
    化合物。
  37. 【請求項37】 以下の構造式(V)を有する化合物であって: 【化11】 ここで: R3は、水素、−CN、−NO2、−COOR4、−(CH2nOR5および−(
    CH2nNR67からなる群から選択され、ここで、R4は、水素または低級ア ルキルであり、ここで、nは、0〜6であり、R5は、水素または低級アルキル であり、そしてR6およびR7は、水素、低級アルキルおよび低級アシルからなる
    群から選択されるか、または一緒になって、環状置換基(II)を形成し: 【化12】 ここで、Qは、NH、OまたはCH2であり;そして R8は、水素、−NO2およびNR67からなる群から選択され;そして R11およびR12の一方は、水素であり、そして他方は、低級アルキル、低級ア
    ルケニル、低級アルキニル、低級アルコキシ、低級アシル、低級アシルオキシ、
    または−(CH2m−O−(CH2q−NR67であり、 ここで、mおよびqは、それぞれ、0〜6および1〜6の範囲の整数である、
    化合物。
  38. 【請求項38】 R11およびR12の一方が、水素であり、そして他方が、−
    (CH2m−O−(CH2q−NR67であり、ここで、mが、0または1であ
    り、そしてqが、2、3または4である、請求項37に記載の化合物。
  39. 【請求項39】 R3およびR8が、共に、水素である、請求項37に記載の
    化合物。
  40. 【請求項40】 R3およびR8が、共に、水素である、請求項38に記載の
    化合物。
  41. 【請求項41】 エストロンスルファターゼの酵素活性を阻害する方法であ
    って、該方法は、該酵素を、構造式(III)を有する化合物またはその薬学的
    に受容可能な塩およびエステルのエストロンスルファターゼ阻害有効量と接触さ
    せる工程を包含し: 【化13】 ここで: R3は、水素、−CN、−NO2、−COOR4、−(CH2nOR5および−(
    CH2nNR67からなる群から選択され、ここで、R4は、水素または低級ア ルキルであり、ここで、nは、0〜6であり、R5は、水素または低級アルキル であり、そしてR6およびR7は、水素、低級アルキルおよび低級アシルからなる
    群から選択されるか、または一緒になって、環状置換基(II)を形成し: 【化14】 ここで、Qは、NH、OまたはCH2であり;そして R8は、水素、−NO2およびNR67からなる群から選択され、 但し、R3およびR8の両方が水素になることはなく、さらに、但し、もし、R 3 が−(CH2nOR5であり、そしてR5が低級アルキルなら、nは、0以外の ものである、方法。
  42. 【請求項42】 R3が、水素であり、そしてR8が、−NO2である、請求 項41に記載の方法。
  43. 【請求項43】 R3が、水素であり、そしてR8が、NR67である、請求
    項41に記載の方法。
  44. 【請求項44】 エストロンスルファターゼの酵素活性を阻害する方法であ
    って、該方法は、該酵素を、構造式(IV)を有する化合物またはその薬学的に
    受容可能な塩およびエステルのエストロンスルファターゼ阻害有効量と接触させ
    る工程を包含し: 【化15】 ここで: R3は、水素、−CN、−NO2、−COOR4、−(CH2nOR5および−(
    CH2nNR67からなる群から選択され、ここで、R4は、水素または低級ア ルキルであり、ここで、nは、0〜6であり、R5は、水素または低級アルキル であり、そしてR6およびR7は、水素、低級アルキルおよび低級アシルからなる
    群から選択されるか、または一緒になって、環状置換基(II)を形成し: 【化16】 ここで、Qは、NH、OまたはCH2であり;そして R8は、水素、−NO2およびNR67からなる群から選択され;そして R13およびR14は、独立して、水素、低級アルキル、−CN、−(CH2m
    O−(CH2q−NR67および−COOR4からなる群から選択され、ここで 、mおよびqは、それぞれ、0〜6および1〜6の範囲の整数である、方法。
  45. 【請求項45】 R13およびR14の一方が、水素であり、そして他方が、水
    素、低級アルキル、−CN、−(CH2m−O−(CH2q−NR67および−
    COOR4からなる群から選択されるか、またはR13およびR14が、共に、−C Nである、請求項44に記載の方法。
  46. 【請求項46】 R3およびR8が、共に、水素である、請求項44に記載の
    方法。
  47. 【請求項47】 R3およびR8が、共に、水素である、請求項45に記載の
    方法。
  48. 【請求項48】 エストロンスルファターゼの酵素活性を阻害する方法であ
    って、該方法は、該酵素を、構造式(V)を有する化合物またはその薬学的に受
    容可能な塩およびエステルのエストロンスルファターゼ阻害有効量と接触させる
    工程を包含し: 【化17】 ここで: R3は、水素、−CN、−NO2、−COOR4、−(CH2nOR5および−(
    CH2nNR67からなる群から選択され、ここで、R4は、水素または低級ア ルキルであり、ここで、nは、0〜6であり、R5は、水素または低級アルキル であり、そしてR6およびR7は、水素、低級アルキルおよび低級アシルからなる
    群から選択されるか、または一緒になって、環状置換基(II)を形成し: 【化18】 ここで、Qは、NH、OまたはCH2であり;そして R8は、水素、−NO2およびNR67からなる群から選択され;そして R11およびR12の一方は、水素であり、そして他方は、低級アルキル、低級ア
    ルケニル、低級アルキニル、低級アルコキシ、低級アシル、低級アシルオキシ、
    または−(CH2m−O−(CH2q−NR67であり、 ここで、mおよびqは、それぞれ、0〜6および1〜6の範囲の整数である、 方法。
  49. 【請求項49】 R11およびR12の一方が、水素であり、そして他方が、−
    (CH2m−O−(CH2q−NR67であり、ここで、mが、0または1であ
    り、そしてqが、2、3または4である、請求項48に記載の方法。
  50. 【請求項50】 R3およびR8が、共に、水素である、請求項48に記載の
    方法。
  51. 【請求項51】 R3およびR8が、共に、水素である、請求項49に記載の
    方法。
  52. 【請求項52】 エストロゲン依存性障害を有する個体を処置する方法であ
    って、該方法は、該個体に、構造式(III)の化合物またはその薬学的に受容
    可能な塩およびエステルの薬理学的有効量を投与する工程を包含し: 【化19】 ここで: R3は、水素、−CN、−NO2、−COOR4、−(CH2nOR5および−(
    CH2nNR67からなる群から選択され、ここで、R4は、水素または低級ア ルキルであり、ここで、nは、0〜6であり、R5は、水素または低級アルキル であり、そしてR6およびR7は、水素、低級アルキルおよび低級アシルからなる
    群から選択されるか、または一緒になって、環状置換基(II)を形成し: 【化20】 ここで、Qは、NH、OまたはCH2であり;そして R8は、水素、−NO2およびNR67からなる群から選択され、 但し、R3およびR8の両方が水素になることはなく、さらに、但し、もし、R 3 が−(CH2nOR5であり、そしてR5が低級アルキルなら、nは、0以外の ものである、方法。
  53. 【請求項53】 R3が、水素であり、そしてR8が、−NO2である、請求 項52に記載の方法。
  54. 【請求項54】 R3が、水素であり、そしてR8が、NR67である、請求
    項52に記載の方法。
  55. 【請求項55】 エストロゲン依存性障害を有する個体を処置する方法であ
    って、該方法は、該個体に、構造式(IV)の化合物またはその薬学的に受容可
    能な塩およびエステルの薬理学的有効量を投与する工程を包含し: 【化21】 ここで: R3は、水素、−CN、−NO2、−COOR4、−(CH2nOR5および−(
    CH2nNR67からなる群から選択され、ここで、R4は、水素または低級ア ルキルであり、ここで、nは、0〜6であり、R5は、水素または低級アルキル であり、そしてR6およびR7は、水素、低級アルキルおよび低級アシルからなる
    群から選択されるか、または一緒になって、環状置換基(II)を形成し: 【化22】 ここで、Qは、NH、OまたはCH2であり;そして R8は、水素、−NO2およびNR67からなる群から選択され;そして R13およびR14は、独立して、水素、低級アルキル、−CN、−(CH2m
    O−(CH2q−NR67および−COOR4からなる群から選択され、ここで 、mおよびqは、それぞれ、0〜6および1〜6の範囲の整数である、方法。
  56. 【請求項56】 R13およびR14の一方が、水素であり、そして他方が、水
    素、低級アルキル、−CN、−(CH2m−O−(CH2q−NR67および−
    COOR4からなる群から選択されるか、またはR13およびR14が、共に、−C Nである、請求項55に記載の方法。
  57. 【請求項57】 R3およびR8が、共に、水素である、請求項55に記載の
    方法。
  58. 【請求項58】 R3およびR8が、共に、水素である、請求項56に記載の
    方法。
  59. 【請求項59】 エストロゲン依存性障害を有する個体を処置する方法であ
    って、該方法は、該個体に、構造式(V)の化合物またはその薬学的に受容可能
    な塩およびエステルの薬理学的有効量を投与する工程を包含し: 【化23】 ここで: R3は、水素、−CN、−NO2、−COOR4、−(CH2nOR5および−(
    CH2nNR67からなる群から選択され、ここで、R4は、水素または低級ア ルキルであり、ここで、nは、0〜6であり、R5は、水素または低級アルキル であり、そしてR6およびR7は、水素、低級アルキルおよび低級アシルからなる
    群から選択されるか、または一緒になって、環状置換基(II)を形成し: 【化24】 ここで、Qは、NH、OまたはCH2であり;そして R8は、水素、−NO2およびNR67からなる群から選択され;そして R11およびR12の一方は、水素であり、そして他方は、低級アルキル、低級ア
    ルケニル、低級アルキニル、低級アルコキシ、低級アシル、低級アシルオキシ、
    または−(CH2m−O−(CH2q−NR67であり、 ここで、mおよびqは、それぞれ、0〜6および1〜6の範囲の整数である、 方法。
  60. 【請求項60】 R11およびR12の一方が、水素であり、そして他方が、−
    (CH2m−O−(CH2q−NR67であり、ここで、mが、0または1であ
    り、そしてqが、2、3または4である、請求項59に記載の方法。
  61. 【請求項61】 R3およびR8が、共に、水素である、請求項59に記載の
    方法。
  62. 【請求項62】 R3およびR8が、共に、水素である、請求項60に記載の
    方法。
  63. 【請求項63】 薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせて、請求項30
    に記載の化合物のエストロンスルファターゼ阻害有効量を含有する、薬学的組成
    物。
  64. 【請求項64】 薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせて、請求項33
    に記載の化合物のエストロンスルファターゼ阻害有効量を含有する、薬学的組成
    物。
  65. 【請求項65】 薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせて、請求項37
    に記載の化合物のエストロンスルファターゼ阻害有効量を含有する、薬学的組成
    物。
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