JP2001525595A - 二次電池用電極 - Google Patents

二次電池用電極

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JP2001525595A JP2000523718A JP2000523718A JP2001525595A JP 2001525595 A JP2001525595 A JP 2001525595A JP 2000523718 A JP2000523718 A JP 2000523718A JP 2000523718 A JP2000523718 A JP 2000523718A JP 2001525595 A JP2001525595 A JP 2001525595A
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フィリップ・パルマンティエ
フランソワ・ベガン
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メシェ−ブガッティ
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Abstract

(57)【要約】 二次電池用炭素繊維電極が開示される。該炭素繊維は(i)0.36nm(好ましくは0.38nm)よりも小さくない平均格子表面間隔(d002)および平均高さ(Lc)が0.7〜3nmで平均幅(La)が2〜6nmであるような結晶子サイズを有し、(ii)10〜30%の全多孔度を付与する。該電極は好ましくはレーヨン前駆体炭素クロスである。該電極は、リチウムイオンの挿入と脱挿入をおこなう陰極(20)と電解質(30)を有する二次電池の陽極(10)を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) この発明は二次電池、特に再充電性リチウム電池および該電池用炭素繊維電極
の製造法に関する。
【0002】 (背景技術) リチウム二次電池においては、炭素基材原料を陽極として使用できることが知
られている。この場合、リチウムイオンは充電中は陽極内へ挿入されるが、放電
中は陽極内から脱挿入される。
【0003】 通常、炭素含有材料はバインダーで結合された炭素粉末またはグラファイト粉
末の形態で使用に供され、電導性支持体(例えば、銅またはその他の電導性金属
のシート)上に付着される。このような技術は、例えば、ヨーロッパ特許公報EP
0765505-A1に記載されている。
【0004】 この既知の技術の欠点は炭素含有粉末とバインダーを混合するために、回収と
再生を必要とする溶剤を使用することである。さらに、一般的に使用されるバイ
ンダーは比較的低温、一般的には50℃以上の温度で劣化して電極を損なう危険
をもたらす。さらにまた、相互に結合した炭素含有粒子から成る1層もしくは2
層によって被覆された金属支持体によって構成される複合体の造形の選択範囲が
制限されるために、製造できる電極の形態が限定される。
【0005】 炭素繊維形態、特に炭素繊維の織布もしくは不織布形態の炭素含有材料を使用
することが提案されている。例えば、ヨーロッパ特許公報EP-A-0629011には電導
性材料製箔に接着剤で固定された一方向繊維製シートから製造される電極が開示
されている。この提案にも、上記の場合のように、造形に関する制約がある。
【0006】 グラファイト形態の炭素含有材料を使用する場合には、剥離の危険がある。即
ち、充電−放電サイクルを繰り返した後で、炭素構造が部分的に破壊されるとい
う問題がある。
【0007】 (発明の開示) (発明が解決しようとする技術的課題) 本発明の課題は当該分野における前述の問題点を除去するか、または少なくと
も大幅に低減できる炭素繊維電極を提供することである。本発明の別の課題は造
形が容易な炭素繊維電極を提供することである。本発明のさらに別の課題はリチ
ウム二次電池に使用したときに、リチウムイオンに対する改良された挿入能と脱
挿入能を発揮する炭素繊維電極を提供することである。本発明のさらにまた別の
課題は、電子および/または立体障害に関するリチウム親和性を付与する添加剤
の導入を可能にする形態の炭素繊維電極を提供することである。
【0008】 (その解決方法) 本発明の第1の観点によれば、炭素繊維支持体を含む二次電池用電極において
、該繊維の炭素が(i)0.36nmよりも小さくない平均格子表面間隔(d002 )および平均高さ(Lc)が0.7〜3nmで平均幅(La)が2〜6nmである ような結晶子サイズを有し、(ii)10〜30%の全多孔度を付与することを特
徴とする二次電池用電極が提供される。
【0009】 (発明を実施するための最良の形態) 格子表面間隔(d002)は、該支持体上への散乱X線によって得られる炭素構 造内の2枚の連続するグラファイト間の距離の尺度である。LcとLaの大きさは
、以下に詳述するように、同様にして測定される。
【0010】 好ましくは、平均格子表面間隔(d002)は0.38nmよりも小さくなく、結
晶子のサイズは平均高さ(Lc)が約1nmで平均幅(La)が約3nmになるよ
うな大きさであり、また、炭素繊維の全多孔度は約20%である。
【0011】 従って、本発明の特徴は格子表面間隔(d002)がグラファイトの格子表面間 隔(一般的には0.3354nm)よりも大きな炭素を使用することである。炭 素構造のシート間においては繰り返しおこなわれるリチウムイオンの挿入と脱挿
入の後で発生する剥離の危険性は大幅に低減されるか、または除去される。さら
に、結晶子の小さなサイズと多孔度はリチウムイオンを受容するための空間を提
供する。
【0012】 炭素瀬には硬質(即ち、非黒鉛化性)炭素をもたらす前駆体から得られる。こ
のような前駆体はセルロース系前駆体、フェノール系前駆体および等方性ピッチ
前駆体から選択される。このような硬質炭素はグラファイトよりも組織化度の小
さい構造と微小構造をもたらすので、リチウムイオンの挿入と脱挿入にとって好
適であって、高性能リチウム電池の製造を可能にする。
【0013】 炭素繊維はセルロース系前駆体、例えば、カーボンブラックを含ませてもよい
レーヨンまたはレーヨンステープルから誘導するのが好ましい。
【0014】 炭素繊維支持体は、セルロース前駆体(好ましくは、レーヨン前駆体)を有し
て電導性金属支持体に結合されていない二次元織物、特に織布であるのが好まし
い。これによって、加熱により損なわれるバインダーを用いるときにもたらされ
る問題が回避されるだけでなく、電極の造形、例えば、巻取りによる造形が促進
される。
【0015】 本発明の別の観点によれば、下記の工程を含む二次電池用電極の製造方法が提
供される: (i)セルロース系前駆体、フェノール系前駆体および等方性ピッチ前駆体か
ら選択される炭素前駆体繊維の二次元織物を調製し、 (ii)該前駆体を熱処理に付すことによって、0.36nmよりも小さくない(
好ましくは、0.38nmよりも小さくない)格子表面間隔(d002)および平均
高さ(Lc)が0.7〜3nm(好ましくは、約1nm)で平均幅(La)が2〜 6nm(好ましくは、約2nm)である結晶子サイズを有する炭素に変換させて
全多孔度が10〜30%の炭素繊維を得る。
【0016】 前駆体を炭素に変換させる熱処理は、好ましくは700〜1300℃、即ち、
黒鉛化に必要な温度(一般的には2800℃)よりも十分に低い温度でおこなう
。レーヨン前駆体を使用する場合には、熱処理温度は900〜1000℃が好適
であり、また、熱処理時間は0.1〜1.5分間が好ましい。
【0017】 炭素前駆体と熱処理条件を適当に選択することによって、多数のsp3混成型 欠陥と非常に小さなサイズの結晶子を含むシートを有する炭素を得ることができ
る。これによって、第一に、炭素構造が一定の弾性を有するので、剥離の危険性
を低減させ、また、第二に、繊維組織内に多数の細孔が存在するので、特にリチ
ウムイオンの挿入能と脱挿入能を増大させることができる。
【0018】 炭素繊維織物は二次元織物、例えば、織布、フェルト、ニット、一方向性シー
トまたは重ね合せた複数の一方向性シートを用いて調製することができる。
【0019】 本発明のさらに別の観点によれば、陽極、リチウムイオンの挿入と脱挿入をお
こなう陽極および電解質を具有する二次電池であって、該陽極が上述のようにし
て製造される炭素繊維によって構成されることを特徴とする二次電池が提供され
る。
【0020】 図1は二次電池の構造を示す模式的部分断面図である。 図2および図3はそれぞれ第1態様および第2態様において、充電−放電操作
を連続的に5回おこなったときの電位の変化、即ち、各々の操作後の電池の性能
を示すグラフである。
【0021】 図1はディスク状またはボタン状のリチウム二次電池の一部を示す。該電池は
炭素基材製陽極(負電極)(10)、陰極(正電極)(20)、および該陽極と
該陰極の間の電解液(30)に浸漬された1枚もしくは複数枚のディスク状シー
ト(32)、(34)および(36)から成るセパレーターを具有する。電解液
と接触する陽極(10)と陰極(20)の面から離れたこれらの電極の面は金属
製コレクターディスク(12)および(22)とそれぞれ電気的に接触する。こ
のアセンブリーは、該ディスク(12)および(22)に対してそれぞれプレス
されてこれらの周縁部において絶縁性ガスケット(46)を介して機械的に連結
されたハウジング内にカプセル化される。プレート(42)および(44)はそ
れぞれ電池の負端子および正端子を構成する。カプセル化は、(i)陽極(10
)、コレクター(12)およびプレート(42)の間、並びに(ii)陰極(20
)、コレクター(22)およびプレート(44)の間における所望の電気的接触
を保証するのに十分な圧力下でおこなう。このような構造は二次電池においては
周知である。
【0022】 常套法の場合のように、陰極(20)では活性物質としては一般にリチウムを
含有する遷移金属酸化物、例えば、LiCoO2、LiMnO2、LiNiO2もしくはLiMn2O4ま たはコンジュゲートポリマー、例えば、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、
ポリチオフェン、ポリピロールもしくはポリアニリンを使用する。このような活
性物質は粉末状態で導電性粉末とバインダーと混合して陰極(20)を得る。導
電性粉末はカーボンブラックまたはグラファイトであってもよい。また、バイン
ダーとしてはポリエチレン、ポリプロピレンまたはエラストマーが例示される。
【0023】 電解液(30)は1種もしくは複数種の有機溶剤に電解させたリチウム塩を含
有していてもよい。ポリマーのような固体状電解質を使用してもよい。
【0024】 陰極(20)と電解液(30)を調製するのに適した種々の原料が知られてい
る。これに関連する特許文献としては次のものが特に例示される:ヨーロッパ特
許公報EP-A-0249331、EP-A-0563911、EP-A-0629011(前出)、国際公報WO-A-97/
28570。
【0025】 電解質が固体でないときには、セパレーターは陽極と陰極の間の短絡を防止す
る特別な機能を有する。セパレーターは1種もしくは複数種の、例えば、ポリプ
ロピレン製もしくはポリエチレン製の織布または不織布によって構成される。図
示する例においては、ポリプロピレン製の薄いシート(32)には、短絡をもた
らす金属リチウムのデンドライトが陰極上に形成されるのを防止することが要求
される。一方、シート(34)および(36)はシート(32)と陽極(10)
の間に配設されるポリプロピレン製の厚いシートから構成され、電解質が電極と
接触したときに該電極に良好な湿潤性を付与することができる。
【0026】 本発明は特に陽極(10)の製造法に関する。該陽極は炭素構造面の間の平均
格子表面間隔(d002)が少なくとも0.36nmである炭素繊維支持体によって
形成される。この平均格子表面間隔は0.36〜0.39nm、好ましくは0.3 8nmよりも小さくない。結晶子の高さ(Lc)および幅(La)の平均値はそれ
ぞれ0.7〜3nm(好ましくは約1nm)および2〜6nm(好ましくは約3 nm)である。炭素繊維の全多孔度は10〜30%(好ましくは約20%)であ
る。
【0027】 格子表面間隔(d002)は炭素の002スペクトル線にブラッグの法則を適用 することによって測定される。X線源からは被測定炭素繊維に対して垂直方向に
X線が放出される。この場合、炭素繊維は放出されるX線の方向と一致する軸の
まわりに回転されるので、得られるスペクトルは炭素のミクロ分子の配向に依存
しない平均スペクトルとなる。シェレル(Scherrer)の式を用いることにより、
この平均スペクトル上で得られる002の半高さ幅およびhKピークからそれぞ
れ結晶子の高さ(Lc)および幅(La)の測定値が得られる。本明細書において
用いるLcとLaの値は平均値である。
【0028】 炭素繊維の全多孔度は、該繊維のみかけの体積に対する細孔によって占められ
る体積の百分率で示す。この値は既知の小角X線散乱法(SAXS法)によって
測定することができる。この目的のためには、ボイド(細孔)と被測定物(炭素
)との間に電子密度コントラストが存在して、炭素繊維の全細孔量に関連する散
乱強度が存在するような条件下において、該繊維をXビームにさらす。
【0029】 炭素繊維支持体は炭素前駆体繊維の二次元織物から形成される。ここで用いる
「二次元織物」という用語には織布、薄いフェルト、ニット、一方向シート、ま
たは複数の一方向シートを重ね合わせたシート(所望により、各々のシートは異
なる方向に配置させてもよく、また、複数のシートは、例えば、軽いニードリン
グによって相互に連結させてもよい)が含まれる。炭素前駆体繊維は連続フィラ
メントまたは不連続フィラメントから成形される。
【0030】 炭素繊維支持体を形成させるためには、複数の二次元織物層を重ね合わせる。
これらの重畳層は、例えば、ニードリングによって連結させるのが有利である。
この場合、ニードリングは前駆体の段階、即ち、前駆体を炭素に変換するための
熱処理の前におこなうのが好ましい。
【0031】 使用する炭素前駆体は熱処理によって、所望の格子表面間隔(d002)と結晶 子サイズを有すると共に所望の全多孔度を付与する硬質(即ち、非黒鉛化性)炭
素をもたらすような前駆体から選択される。
【0032】 このような用途に適した工業用前駆体はセルロース系前駆体、フェノール系前
駆体および等方性ピッチ前駆体である。前駆体を変換するための熱処理の最高温
度は700〜1300℃であり、処理時間は比較的短く、好ましくは、1〜数分
間よりも短時間である。この熱処理は、黒鉛化をおこなうのに必要な熱処理(一
般的には約2800℃でおこなう)よりも実施が容易である。
【0033】 セルロース系前駆体、例えば、レーヨンまたはレーヨンステープルを使用する
のが好ましい。レーヨンを使用する場合には、熱処理は900〜1000℃の温
度で0.1〜1.5分間おこなう。この熱処理の前に350〜420℃の温度で予
備炭化処理をおこなってもよい。
【0034】 カーボンブラックを含ませたセルロース系前駆体、例えば、レーヨンを使用す
るのも好ましい。この場合には、得られる炭素繊維織物の電気抵抗を十分に低く
することができるので、該織物を電極として機能させるためにこれを電導性支持
体、例えば、金属製箔に結合させることは不要となる。バインダーが不要である
という利点に加えて、この態様によれば、所望の用途に応じた電極の造形をより
容易におこなうことができる。
【0035】 炭素へ変換するための熱処理の前に、炭素前駆体の二次元織物の内部にリチウ
ムイオンの挿入と脱挿入を促進するための処理剤を含ませるのが有利である。該
促進作用は炭素の構造および/または微小組織の破壊、および/または炭素のリ
チウムイオンに対する親和性の増大によっておこなわれる。
【0036】 このような処理剤は、電子または立体障害の観点から炭素の構造および/また
は微小組織に影響を及ぼすことによって、リチウムのような元素の挿入と脱挿入
を促進するような作用をする無機化合物または有機化合物から選択される。
【0037】 このような処理剤としては次のものが例示される:有機金属化合物、特に、エ
チルシリケート型の有機珪素化合物、有機錫化合物およびボーレート型の有機硼
素化合物並びに無機化合物、たとえば、燐酸、四硼酸ナトリウムおよび塩化アン
モニウム等。
【0038】 本発明による炭素繊維構造形態の陽極の製法は図1に示す二次電池以外の二次
電池、特に円筒状形態の二次電池にも適用できる。このような場合には、炭素繊
維支持体の形態は1または複数の扁平層形態ではなくて、ロール状形態である。
【0039】
【実施例】
以下の本発明の実施例は、図1に示すようなリチウム二次電池への適用に関連
して説明する。
【0040】 実施例1 ポリオキシエチレン(POE)またはポリフッ化ビニリデンのようなバインダ
ー中でカーボンブラックと結合させたLiCoO2粉末から調製した陰極(20)を有
する二次電池を製造した。直径が10mmで厚さが約0.7mmのディスク状陰 極をNi製コレクターディスク(22)と接触させた。
【0041】 電解液(30)としてはエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混
合溶剤にLiPF6を溶解させた溶液を用いた。この電解液の体積は約1mlとした 。
【0042】 セパレーターシート(32)は厚さが0.5mmよりも小さいポリプロピレン シートであり、セパレーターシート(34)および(36)は厚さが0.5mm よりも小さいポリプロピレンシートである。
【0043】 陽極(10)は、直径が約8mmで厚さが約0.6mmのディスク形態を有す る炭素繊維織布層から構成した。この陽極はNi製のコレクターディスク(12)
と接触させた。
【0044】 このアセンブリーは、ステンレス鋼板によって構成される端子(42)および
(44)の間に締付固定し、周縁ガスケット(46)によって封止した。
【0045】 陽極(10)は、カーボンブラックを含ませたマルチフィラメントビスコース
製レーヨンクロスから得た。このビスコースは約400℃で予備炭化させた後、
約1000℃で約1分間保持することによって炭化させた。平均間隔(d002) が0.384nmで、結晶子のLcおよびLaの平均値がそれぞれ2.03nmおよ
び3.57nmである炭素が得られ、炭素繊維の全多孔度は約21%であった。 このようにして、電極としてそのまま使用できる機械強度と電導度特性を有する
カーボンクロスが得られた。
【0046】 このようにして製造された電池(陽極:27.9mg)の性能試験を起電力(e
mf)が3.101Vで、充電または放電電流が0.5575mAの条件下でおこな
った。炭素繊維織物の質量に対する初期の静電容量は316mAh/gであった
。充電−放電サイクルを5回おこなった後の該静電容量は212mAh/gまで
充電された。
【0047】 図2は、5回の充電−放電サイクル中における系の電位関数としての比静電容
量の変化をプロットして得られた系の電気化学的性能を示す。以下の表1は放電
−充電サイクル(d1、c1、………、d5、c5)を連続的に5回おこなった
ときの静電容量を示す。
【0048】
【表1】
【0049】 表1および図2から明らかなように、最初の放電は別として、安定で再現性の
ある放電−充電過程が得られた。この場合、ヒステリシスは比較的小さく、また
、最初の放電後の充電と放電の差は非常に小さい。
【0050】 実施例2 炭化前にレーヨンクロスを添加し、また、乾燥クロスの質量に対して約10質
量%の有機錫系処理剤を使用する以外は実施例1と同様の操作をおこなった。試
験は14.5mgの陽極を用い、emfが3.103V電流が0.29mAの条件下で
おこなった。測定された初期の静電容量は488mAh/gを越えたが、放電−
充電サイクルを5回おこなった後の静電容量は326mAh/gであった。図3
は、図2の場合と同様にしてプロットとして得られた系の電気化学的性能を示す
。以下の表2は放電−充電サイクル(d'1、c'1、………、d'5、c'5)を
最初に5回おこなったときの静電容量(capacity)を示す。
【0051】
【表2】
【0052】 図3と表2から明らかなように、実施例1の場合に比べて静電容量は増加した
にもかかわらず、安定で再現性のある放電−充電過程が得られた。
【0053】 上記の実施例は、炭素繊維構造がリチウムイオンの挿入と脱挿入を容易にする
のに非常に適合していること、および特にレーヨン前駆体を使用する場合には容
易に適合させることのできる炭素繊維織物への添加剤の導入が得られる系の性能
に有意に寄与することを示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ディスク状二次電池の模式的部分断面図である。
【図2】 実施例1で得られた二次電池において、放電−充電サイクルを連
続的に5回おこなったときの電位の変化を示すグラフである。
【図3】 実施例2で得られた二次電池において、放電−充電サイクルを連
続的に5回おこなったときの電位の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
10:陽極 12、22:コレクターディスク 20:陰極 30:電解液 32、34、36:ディスク状シート 42、44:プレート 46:絶縁性ガスケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エルズビエータ・フラコビアック ポーランド、ペエル−60ポズナニ、ウリ カ・ビルチャック12エ/47番 Fターム(参考) 5H050 AA01 CA15 GA02 HA04 HA09 HA14

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素繊維支持体を含む二次電池用電極において、該繊維の炭
    素が(i)0.36nmよりも小さくない平均格子表面間隔(d002)および平均
    高さ(Lc)が0.7nm〜3nmで平均幅(La)が2nm〜6nmであるよう な結晶子サイズを有し、(ii)10%〜30%の全多孔度を付与することを特徴
    とする二次電池用電極。
  2. 【請求項2】 平均格子表面間隔(d002)が0.38nmよりも小さくない
    請求項1記載の電極。
  3. 【請求項3】 結晶子のサイズが、平均高さ(Lc)が約1nmで平均幅( La)が約3nmであるようなサイズである請求項1または2記載の電極。
  4. 【請求項4】 炭素繊維の全多孔度が約20%である請求項1から3いずれ
    かに記載の電極。
  5. 【請求項5】 炭素繊維が、セルロース系前駆体、フェノール系前駆体およ
    び等方性ピッチ前駆体から選択される炭素前駆体から誘導される請求項1から4
    いずれかに記載の電極。
  6. 【請求項6】 前駆体がレーヨンまたはビスコースである請求項5記載の電
    極。
  7. 【請求項7】 前駆体がカーボンブラックも含む請求項6記載の電極。
  8. 【請求項8】 炭素繊維の構造が二次元織物によって構成される請求項1か
    ら7いずれかに記載の電池。
  9. 【請求項9】 炭素繊維織物が製織によって製造される請求項8記載の電極
  10. 【請求項10】 電導性支持体に結合されていない炭素繊維織物によって構
    成される請求項8または9記載の電極。
  11. 【請求項11】 炭素繊維支持体を含む陽極、リチウムイオンの挿入と脱挿
    入をおこなうリチウム化合物を含む陰極、および電解質を具有する二次電池にお
    いて、該陽極が請求項1から10いずれかに記載の電極によって構成されること
    を特徴とする二次電池。
  12. 【請求項12】 炭素繊維支持体を調製することを含む二次電池用電極の製
    造法において、下記の工程(i)および(ii)を含むことを特徴とする二次電池
    用電極の製造法: (i)セルロース系前駆体、フェノール系前駆体および等方性ピッチ前駆体か
    ら選択される炭素前駆体繊維の二次元織物を調製し、 (ii)該前駆体を熱処理に付すことによって、0.36nmよりも小さくない 格子表面間隔(d002)および平均高さ(Lc)が0.7nm〜3nmで平均幅( La)が2nm〜6nmである結晶子サイズを有する炭素に変換させて全多孔度 が10%〜30%の炭素繊維を得る。
  13. 【請求項13】 前駆体を炭素へ変換するための熱処理を、格子表面間隔(
    002)が0.38nmよりも小さくならないようにしておこなう請求項12記載
    の方法。
  14. 【請求項14】 前駆体を炭素へ変換するための熱処理を、平均高さ(Lc )が約1nmで平均幅(La)が約3nmであるような結晶子サイズが得られる ようにおこなう請求項12または13記載の方法。
  15. 【請求項15】 繊維前駆体から炭素への変換によって全多孔度が約20%
    になるように熱処理をおこなう請求項12から14いずれかに記載の方法。
  16. 【請求項16】 熱処理を700℃〜1300℃でおこなう請求項12から
    14いずれかに記載の方法。
  17. 【請求項17】 二次元レーヨン織物を調製し、熱処理を900℃〜100
    0℃でおこなう請求項12から15いずれかに記載の方法。
  18. 【請求項18】 カーボンブラックを含ませたレーヨン繊維織物を使用する
    請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 熱処理を900℃〜1000℃で0.1〜1.5分間おこな
    う請求項17または18記載の方法。
  20. 【請求項20】 前駆体を変換するための熱処理前に、有機金属化合物から
    選択される添加剤を二次元織物に含ませる請求項12から19いずれかに記載の
    方法。
  21. 【請求項21】 添加剤が有機珪素化合物、有機錫化合物および有機硼素化
    合物から選択される請求項20記載の方法。
  22. 【請求項22】 前駆体を変換するための熱処理前に、燐酸、四硼酸ナトリ
    ウムおよび塩化アンモニウムから選択される無機化合物の形態の添加剤を二次元
    織物に含ませる請求項12から19いずれかに記載の方法。
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