JP2001521917A - 精製テレフタル酸を製造する方法及び装置 - Google Patents
精製テレフタル酸を製造する方法及び装置Info
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Abstract
Description
d Apparatus for Preparing Purified Terephthalic Acid) と題して出願された
同時係属中の出願第08/477,898号の一部継続である1996年12月
6日に精製テレフタル酸製造方法及び装置と題して出願された同時係属中の出願
第08/760,890号の一部継続であり、両方とも本願と同じ譲受人に譲渡
され、それらの開示全体は全ての目的のため本願明細書中に参考として援用され
ている。
しばしばガラス繊維のような他の材料によって強化される、繊維、フィルム、プ
ラスチックボトル及びポリエステル樹脂構造物の製造に有効であるポリエステル
樹脂を製造するのに有効な出発原料である精製テレフタル酸を製造するために粗
テレフタル酸を精製する方法及び装置に関する。
有する多数の商業材料を製造するのに使用されるポリエステル樹脂を生成するた
めの出発原料である。精製テレフタル酸は、「粗(crude)」テレフタル酸から、 しばしば触媒の助けをもって、多数の精製方法によって従来生成されている。従
来利用できる粗テレフタル酸精製方法は技術的観点から又は経済的観点からのど
ちらかで完全には満足されておらず、それでも、精製テレフタル酸の純度はポリ
エステル樹脂を生成するプロセスの満足度の重要な決定要素である。
いる。本発明の精製態様はこれら反応システムの実質的にどれをもっても使用で
きるが、本発明によれば、パラキシレン(p−キシレン)の酸化を包含する反応
システムが使用されることが好ましく、そしてかかる合成システムの使用は本発
明の一部を成す。
テル製造の出発原料として適する品質の精製テレフタル酸を製造するように不純
物及び不要成分を除去するように粗テレフタル酸を精製することの難しさによっ
て倍加される、経済的に粗テレフタル酸を収率よく製造するように反応システム
を実施することの難しさに集中している。従来システムにおける付随する問題と
しては、PTAプラントに要求される投下資金、粗テレフタル酸の製造とその精
製どちらについても従来方法の過酷な操作条件、及び、環境問題を解消し材料損
失も抑えるような仕方で反応副生物ばかりでなく触媒系や反応溶媒を取り扱う必
要性、が挙げられる。
好な取扱特性、洗浄適性及び濾過適性を、そしてポリエステルプロセスでのより
容易な取扱とより良い加工性を与えるような、サイズ及び形状を有する結晶の生
成である。
る。一つの態様においては、この方法はp−キシレンの酸化による粗テレフタル
酸の生成を包含する。酸化工程はテレフタル酸ばかりでなく、酸化中間体として
のp−トルイル酸と4−カルボキシベンズアルデヒド(4−CBA)、及び副反
応によるその他不純物を生成する。酸化工程で生成される生成物は液状分散物で
あり、その中には、未反応出発物質、溶媒(使用した場合)、酸化中間生成物、
特に上記のもの、及び要求された精製テレフタル酸には望まれないその他物質も
含有されている。本発明の酸化工程は粗テレフタル酸への転化率がp−キシレン
の1回通過当たり少なくとも約30重量%であるように行われる。
の他の物質から大まかに分離し、次いで、それを下記に説明する本発明の選択晶
析用溶媒(selective crystallization solvent) 及び場合によって一つ又はそれ
以上の追加溶媒の中に再溶解する。再溶解された粗テレフタル酸を次いで、本発
明の選択晶析用溶媒及び追加溶媒から、一つの又は好ましくは二つの晶析段階で
晶析させる。晶析され次第に精製されたテレフタル酸を本発明の溶媒から分離す
るために用意し、そして最終的に得られた精製テレフタル酸の濾過ケークを本発
明の他の溶媒で洗浄しそして乾燥する、又は代わりに、乾燥し(例えば、真空乾
燥器を使用して)、浸漬装置に送って残留溶媒を除去し、そして最終的に濾過し
乾燥して貯蔵又は更なる処理にあてる。
粗TAも精製できる。本発明の重要な利点は本発明が4−CBAのような酸化中
間体の高含量を処理できることであり、それによって、酸化条件を緩和すること
が可能になり、それはp−キシレンと酢酸の燃焼損失を減少させる。
きに形成しがちな種類の塩を殆ど又は全く含有しないと考えられるより大きな球
形結晶を製造する概説された通りの晶析プロセスにおける改良が提供される。当
該より大きな非塩結晶は、水洗によって破壊されず、そして他の点では残留不純
物の除去ために洗浄がより容易であるばかりでなくそれからの溶媒回収がより容
易であるという利点を有する。
において、それへの圧力を低下させることによって、晶化しつつある酸から溶媒
をフラッシュ蒸発させることを含む。更に、バッチ又は連続フロー晶析装置どち
らかにおいて圧力を次第に低レベルに低下させることが好ましく、これは段階的
又は連続的に行われるように配列されてもよい。更にまた、溶媒除去の速度及び
量を増大させるために減圧適用中に、晶化しつつある酸に熱を加えてもよい。し
かしながら、酸の再溶解及び結果としてエネルギー浪費の原因となる、晶化しつ
つある酸の温度の著しい増加を回避するように注意が払われる。
形態が使用される場合には、上記の晶析改良技術の幾つか又は全ては第二の又は
最後の段階で利用されることが好ましいが、これら技術は第一段階で効果的に使
用されてもよい。
に補助溶媒が使用されてもよい。溶媒よりも低い沸点を有する補助溶媒は晶析の
ためのフラッシュ温度及びそれ故溶解温度を低下させるのに使用できる。より低
い蒸発温度では、より低い真空度で晶析を行うことができる。
、C5〜C10炭化水素、例えば、p−キシレン、及びC1〜C10有機酸、例えば、
ギ酸又は酢酸、等、が包含される。従って、補助溶媒として25〜200℃の範
囲の沸点を有する約1%〜約50%の不活性溶媒を含有することが可能である。
及び洗浄の各段階で本発明の溶媒を再生利用する及び再循環させる工程が包含さ
れることを意図している。何らかの好ましくない物質の環境への送達を厳密に制
御する工程も採用される。
製を遂行するのに有効である溶媒に関する幾つかの発見に基づいている。これら
発見は次の通り幾つかの仕方でまとめることができる。
が取り扱われる所望温度範囲内の実質的にどの温度においても、テレフタル酸を
精製するためにテレフタル酸から分離されることが望まれる不純物が、テレフタ
ル酸よりも相対的により可溶性であり、そして(b)テレフタル酸が高温ではよ
り可溶でありそしてより低い又は低下した温度ではより可溶でない、ものを包含
する。用語「選択晶析用溶媒」は上記の通りそして下記に詳述されている通り、
そして図1及び図2に示されている通り、テレフタル酸の選択晶析に有効な溶媒
を意味することを意図している。
ン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、等)はテレフタル酸の精製
に使用されてきたが空気中で不安定であることに悩まされ容易にテレフタル酸と
の付加生成物を生成するということに言及していることに留意すべきである。こ
の同じ特許は他の幾つかと共にテレフタル酸精製用溶媒として酢酸と水を使用す
ることも教示している。これに対して、本発明による選択晶析用溶媒は、(a)
非水性で、(b)非腐食性で、かつ(c)本質的にテレフタル酸と非反応性であ
り、そして前記それら従来例を包含しない。特に、水、酢酸(及びその他アルキ
ル酸)、及び上記有機溶媒は本発明によって意図される選択晶析用溶媒から排除
される。
MP)及びN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)であり、それは下記の幾
つかの理由故であり、またそれらの優れた性能故である。1960年8月16日
付けのハム(Ham) に対する米国特許第2,949,483号は、NMPがテレフ
タル酸を晶析させるのに使用されることを開示しているが、本発明に好まれるの
と同じ晶析温度を使用していない。それはフラッシュ晶析も、その有利な結果も
示唆していない。Tr. Vses. Nauch-Issled. Proekt. Inst. Monomerov (1970),
2(2), 26-32; Ref. Zh., Khim. 1971, Abstr. No. 1N166から; V.N. Kulakov等 の「芳香族炭化水素のジアルキル誘導体の液相酸化によって得られた芳香族ジカ
ルボン酸の精製(Purification of Aromatic Dicarboxylic Acids Obtained by L
iquid-Phase Oxidation of Dialkyl Derivatives of Aromatic Hydrocarbons)」
は非常に簡単に溶媒としてのNMPに言及しているが、溶解又は晶析の温度又は
フラッシュ晶析については何ら言及していない。
AC)は本発明の実施のためには好ましい選択晶析用溶媒である。これら溶媒は
非水性、熱安定性、非毒性(環境安全性)、非腐食性、そして商業的に入手可能
である。NMPは本発明の実施のために最も好ましい選択晶析用溶媒であり、そ
の理由はその溶解度対温度曲線がテレフタル酸については上向きにそして右にス
ロープを描いているからであり、そのことはテレフタル酸が高温ではその中に溶
解されそして低温ではそこから沈殿又は晶化することができることを意味してい
る。
徴を示すということ、及び本発明によれば、粗テレフタル酸を精製するための他
の好ましい選択晶析用溶媒は、限定されるものではないが、N−アルキル−2−
ピロリドン(例えば、N−エチルピロリドン)、N−メルカプトアルキル−2−
ピロリドン(例えば、N−メルカプトエチル−2−ピロリドン)、N−アルキル
−2−チオピロリドン(例えば、N−メチル−2−チオピロリドン)、及びN−
ヒドロキシアルキル−2−ピロリドン(例えば、N−ヒドロキシエチル−2−ピ
ロリドン)、1,5−ジメチルピロリドン、N−メチルピペリドン、N−メチル
カプロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、及びN−ホルミルピペリジン
等、及びそれらの混合物を包含する様々な極性有機溶媒から選択できるというこ
とが理解されるべきである。本発明によって意図される更に他の選択晶析用溶媒
は、限定されるものではないが、スルホラン、メチルスルホラン、スルホン類、
モルホリン類(例えば、モルホリン及びN−ホルミルモルホリン)、カルビトー
ル類、C1〜C12のアルコール類、エーテル類、アミン類、アミド類、及びエス テル類、等、及びそれらの混合物を包含する。
合には、一つ又はそれ以上の追加溶媒好ましくは2種のかかる追加溶媒と組み合
わせて多段階晶析プロセスで使用されることが好ましい。好ましくは、洗浄用溶
媒、例えば、限定されるものではないが、水、p−キシレン、アセトン、メチル
エチルケトン(MEK)又はメタノール等が、酸化装置から出てくる他の物質か
ら粗テレフタル酸をまず分離することによって得られた最初の濾過ケークを洗浄
するのに使用される。加えて、低い沸点を有する置換用溶媒、例えば、限定され
るものではないが、水、メタノール、アセトン、MEK等が使用されてもよい。
好ましくは、水が置換用溶媒として、好ましいプロセスでは第二晶析段階の後の
第三濾過と組み合わせて使用される。所望の置換用溶媒は得られた濾過ケークか
ら選択晶析用溶媒を置換し、それによって、浸漬プロセス中には実質的に置換用
溶媒だけが存在する。浸漬プロセスは生成物に最終の濾過及び乾燥の工程を施す
前にTA結晶の中に捕捉されて残留している可能性のある溶媒を全て消去するの
に好ましい。
用溶媒である。それらは非水性で、熱安定性で、非毒性(環境安定性)で、非腐
食性で、そして商業的に入手可能である。NMPは本発明の実施にとって好まし
い選択晶析用溶媒である、何故ならば、他のものの中でも、その溶解度対温度曲
線がテレフタル酸については上向きにそして右にスロープを描いているからであ
り、それはテレフタル酸が高温ではその中に溶解されそして低温ではそこから沈
殿又は晶化することができることを意味している。しかしながら、テレフタル酸
についての溶解度対温度曲線は粗テレフタル酸から分離されるべきと考えられる
他の物質例えば安息香酸、4−カルボキシベンズアルデヒト(4−CBA)及び
p−トルイル酸についてのNMPの中での溶解度曲線よりもはるかに穏やかなス
ロープである。結果として、未反応出発物質、溶媒(存在するならば)及び酸化
中間生成物例えば上記のもの又は他の望まれない物質を含有している又はそれら
と組み合わされている粗テレフタル酸がNMP又はDMACの中に高温で溶解さ
れたときには、実質的に全ての物質は少なくとも高度に分散される。次いで、熱
と圧力を除きそしてその結果としてかかる溶解物質のNMP又はDMAC溶液を
冷却すると、純テレフタル酸が優先的に晶出するが、本目的のためには不純物と
認識されるであろう他のより可溶性の物質はNMP又はDMACの中に溶液状態
でとどまる。従って、精製テレフタル酸とその関連不純物との間に分離が行われ
る。NMP又はDMACは再生塔で不純物を除去されそしてプロセスに再循環さ
れてもよく、他方、不純物は酸化工程に再循環されてもよいし又はさもなくば廃
棄されてもよい。
副反応の生成物及び/又はその他の望まれない物質から選ばれた不純物も含有し
ているその液状分散物から精製する方法が提供される。それは前記粗テレフタル
酸から第一段階精製テレフタル酸を製造し、そして第一段階精製テレフタル酸を
選択晶析用溶媒の中に再溶解して溶液を生成することを包含する。この溶液のテ
レフタル酸から溶媒をフラッシュ蒸発させるのに十分に温度及び圧力を低下させ
ることにより、しかし溶液を約50℃未満に冷却することなく、溶液から第二段
階精製テレフタル酸を晶析させる。次いで、第二段階精製テレフタル酸を溶液か
ら分離し、そしてこの分離された第二段階精製テレフタル酸を水で洗浄する。洗
浄され分離された第二段階精製テレフタル酸を水の中に約150℃〜約300℃
の温度で、好ましくは約180℃〜約250℃で浸漬し、そしてこの水に浸漬さ
れた第二段階精製テレフタル酸を次いで濾過し乾燥する。
ル酸をそこから分離する前に約15〜約60分間、好ましくは約20〜約40分
間保持される。また、精製テレフタル酸の洗浄は1〜3回行われてもよい。同様
に、溶媒をフラッシュ蒸発させるために温度及び圧力を低下させる操作は2〜6
段階で、好ましくは2〜4段階で、段階的に行われてもよい。有利には、第一蒸
発段階でフラッシュ蒸発される溶媒の割合は最終結晶サイズを増大させるように
制限される。
物及び/又はその他の望まれない物質から選ばれた不純物も含有しているその液
状分散物から精製する方法が提供される。この方法は、分散物を濾過して粗テレ
フタル酸濾過ケークを生成し、濾過ケークを選択晶析用溶媒の中に約60℃以上
の温度で溶解して溶液を生成し、前記溶液の温度及び/又は圧力を低下させるこ
とによってしかし約50℃以上で溶液から精製テレフタル酸を晶析させ、前記の
晶析された精製テレフタル酸を溶液から分離し、この分離された精製テレフタル
酸を水で洗浄し、この洗浄された分離された精製テレフタル酸を水に約150〜
300℃で、好ましくは180〜250℃で浸漬させ、そしてこの水に浸漬され
た精製テレフタル酸を濾過し乾燥することを包含する。
生成物及び/又はその他の望まれない物質から選ばれた不純物も含有しているそ
の液状分散物から精製する方法であって、分散物を濾過して粗テレフタル酸濾過
ケークを生成し、濾過ケークを選択晶析用溶媒の中に約50℃以上の温度で溶解
して溶液を生成し、この溶液からその温度及び/又は圧力を低下させることによ
って精製テレフタル酸を晶析させ、この晶析された精製テレフタル酸を溶液から
分離し、この分離された精製テレフタル酸を選択晶析用溶媒の中に再溶解して第
二溶液を生成し、この第二溶液のテレフタル酸から溶媒をフラッシュ蒸発させる
のに十分に温度及び圧力を低下させることによってしかしその溶液を約50℃未
満に冷却することなく第二溶液から第二段階精製テレフタル酸を晶析させ、そし
てこの第二段階精製テレフタル酸を第二溶液から分離することを包含する前記方
法が提供される。
成物及び/又はその他の望まれない物質から選ばれた不純物も含有しているその
液状分散物から精製する方法であって、分散物を濾過して粗テレフタル酸濾過ケ
ークを生成し、濾過ケークを選択晶析用溶媒の中に約50℃以上の温度で溶解し
て溶液を生成し、この溶液からその温度及び/又は圧力を低下させることによっ
て精製テレフタル酸を晶析させ、この晶析された精製テレフタル酸を溶液から分
離し、この分離された精製テレフタル酸を選択晶析用溶媒の中に再溶解して第二
溶液を生成し、この第二溶液のテレフタル酸から溶媒をフラッシュ蒸発させるの
に十分に温度及び圧力を低下させることによってしかし前記溶液を約50℃未満
に冷却することなく第二溶液から第二段階精製テレフタル酸を晶析させ、この第
二段階精製テレフタル酸を第二溶液から分離し、この分離された第二段階精製テ
レフタル酸を水で洗浄し、この洗浄され分離された第二段階精製テレフタル酸を
水に約150〜300℃で好ましくは180〜250℃で浸漬させ、そしてこの
水に浸漬された第二段階精製テレフタル酸を濾過し乾燥することを包含する前記
方法を提供する。
のに必要とされる純度の精製テレフタル酸を経済的に魅力ある速度でそして低い
資本投下と簡素化されたプロセッシングを要求する軽減された厳しさの操作条件
で生成するための改良された方法及び装置を提供することであることが理解でき
る。本発明のこれら及びその他の目的は以下に図面と共になされた本発明の詳細
な説明を考察することによって理解されるであろう。
れているPTA技術に比べて、より低コストのプラント操作ばかりでなく、新規
なPTAプラント構造のより低い資本投下を与える。それはまた、現行のDMT
プラントにPTAを同時に生成する手段も付与して比較的新しいPTAプラント
に対する競争力を強化させる。
基づいている。この晶析技術は約70%(酸化装置からの)のような低い純度の
粗テレフタル酸(TA)を第一段階晶析装置で約98+%に、そして第二段階晶
析装置で約99.99+%に精製することができる。これはTA酸化装置を従来
技術のプロセスに広く使用されているものより遙かに低い厳しさで操作すること
を可能にする。晶析プロセスに使用される選択晶析用溶媒は非水性で、熱安定性
で、非毒性(環境安定性)で、非腐食性で、かつ商業的に入手可能である。
とき、本発明は第一晶析プロセス後に99.9+重量%までの、そして第二晶析
プロセス後に99.99+重量%までの、TA純度を実証した。特に、表1は粗
TA(89.89重量%TA)から、第一晶析プロセス後に99.95重量%純
度のTAを、そして第二晶析プロセス後に99.997重量%純度のTAを回収
したことを表している。
%TA)から第一晶析プロセス後に99.90重量%純度のTAを、そして第二
晶析プロセス後に99.9933重量%純度のTAを回収したことを表す。
(単一の晶析プロセス)を回収したことを表している。加えて、安息香酸、p−
トルイル酸、4−CBA、MMT及びその他不純物の各々が10ppm未満であ
った。
度のTA(単一の晶析プロセス)を回収したことを表している。
度のTA(単一の晶析プロセス)を回収したことを表している。
TA)から99.15重量%純度のTA(単一の晶析プロセス)を回収したこと
を表している。
%純度のTAを回収したことを表している。過飽和の晶析用混合物は上記にまと
めたプロセスから得られた結晶よりも実質的に大きいTA結晶の生成をもたらし
た。当業者によって理解されるように、TA結晶のサイズは結晶を溶媒及び不純
物から分離することに関して重大な要件である。
て、粗TPA(82.92重量%TA)から99.45重量%純度のTPA(単
一の晶析プロセス)を回収したことを実証している。4−CBA含量は6重量%
から3276ppmに減少した。操作温度の範囲は非常に穏やか(45〜120
℃)であった。
れども、冷却晶析を用いて比較的低温で行った実験は高温(160℃又はそれ以
上)での完全溶解に比べて似たような精製が達成されることを示した: 実験A: (a) TAの重量: 254 g (b) 晶析用溶媒の重量: 507 g (c) 初期(「飽和」)温度: 60℃ (d) 晶析温度: 45℃ (1) 粗TAの組成: 安息香酸 p−トルイル酸 4−CBA TA 210 ppm 459 ppm 0.78 % 99.15 % (2) 晶析生成物(回収率: 89.5 %) 21 ppm 21 ppm 548 ppm 99.94 % 実験B: (a) TAの重量: 256 g (b) 晶析用溶媒の重量: 510 g (c) 初期(「飽和」)温度: 58℃ (d) 晶析温度: 45℃ (1) 粗TAの組成: 安息香酸 p−トルイル酸 4−CBA TA その他 0.27 % 5.3 % 2.53 % 91.56 % 0.34 % (2) 晶析生成物(回収率: 74.5 %) 140 ppm 0.18 % 0.13 % 99.67 % 31 ppm
あろう。
生成する傾向のある有機溶液からTAを晶析させる方法の発見に関する。塩は高
温でTAによって飽和されている有機溶媒の又は有機溶媒混合物の溶液を冷却す
ることから通常生成される。しかしながら、塩の結晶構造は結晶の中の溶媒を除
去するのにそれを水又は他の溶媒で洗浄するときに破壊される。洗浄された結晶
は非常に微細な粉末になり、それら粉末は捕捉された母液や残留溶媒の中の不純
物を除去するために濾過し洗浄するのが非常に困難である。かかる微細粉末は避
けることが望ましい。
る結果、精製及び純テレフタル酸の回収における困難性に遭遇する。これら困難
性のうちの幾つかは様々な実験観察の統合から認識できる。塩結晶は望ましいこ
とに大きい(>120〜150ミクロン)傾向があるが、水、メタノール又は酢
酸(さもなくば望ましい洗浄剤)との接触によって破壊され、そして非常に微細
な結晶(<50ミクロン)に分解され、それらは上記に指摘したように取扱が難
しい。塩結晶から形成されたケークは柔らかく、そして濾過が容易であるが、水
を加えた後では、ケークは収縮し(その厚さが減少し)、非常に圧縮したケーク
になり、それは脱水しそして残留溶媒の除去のために洗浄することが非常に難し
い。この望ましくない結果を克服する試みを、ケークを水添加(室温で)の後に
再スラリー化することによって行ったらば、固体濃度を非常に低く(<20%)
保たなければスラリーにもかかわらず高粘度ペーストを生じることが判明した。
ペーストは更なる処理が困難である。温水(60℃又はそれ以上)による再スラ
リー化を試みたところ、混合物は処理するのが非常に困難である非常に安定な泡
(シェービングフォームの如き)になる傾向を有することが判明した。塩結晶に
水を添加した後に生じる小さな粒子サイズのせいで、得られる特性は非常に劣っ
ており、そして洗浄塔を通しての処理速度は非常に低く、非常に大きな装置を要
求する。塩結晶から残留溶媒を洗い落とすための試みにおいて遭遇した前述の困
難性にもかかわらず、残留溶媒の除去はなお不可欠である、何故ならば、かかる
溶媒は120℃又はそれ以上の温度に加熱されたときにTPAを変色させるから
である。これはかかる材料から製造されるポリエステルの品質に影響するであろ
う。加えて、コストの理由で溶媒を回収するためには、再生又は水洗は必要であ
る。
透明でありそして僅かに淡いが、後者は不透明でもっと白い。従来の研究者は塩
がTPA1モル当たり溶媒2モルを含有することを報告しており、それは塩の式
がTPA:2NMPであることを意味する。重量式に基づけば、塩の中のTPA
は45%であり、そしてNMPは55%である。実験によれば、塩結晶の溶媒含
量は55〜65%に制限されることが判明しており、そのことは従来の研究者に
よって主張された塩の式が正確であることを追認しており、そして差はケーク内
の湿気としての遊離溶媒である。
している(pHはそれぞれ10.3及び11である)。TPAが添加されると、
pHは中性に降下し、そして水が添加されると、混合物は酸性になる。図3は、
NMP、DMAC、およびNMP+TPAの塩結晶についての、水濃度に対する
pHのプロットである。
割合が増加すると塩基性から酸性になるという同じタイプの挙動を示している。
6.5のpH付近で、TPA塩が沈殿し始め、それは溶液が飽和したことを意味
している。図4はTPA/溶媒の重量比に対するpHのプロットである。
殿結晶は棒状で透明(塩結晶)であり、それは元のTPA結晶が低温で塩結晶に
転位したことを表している。
定できる: TPA(s)+2NMP(l)→TPA:2NMP(s)
白色結晶に転位し、そして温度が>300℃になるまでは同じままであり、その
温度で昇華の可能性をあらわす若干の目に見える蒸気が発生することを示してい
た。同じ現象はDMACから生成された塩結晶についても観察された。
しており、それは先の研究者によって提起された塩の式と一致している。120
℃以上の温度での乾燥試験で、物質は褐色に変わった。
(NMP)と白色で不透明な硬い結晶(TPA)とのスラリーになる。スラリー
形成はもっと高い温度でも観察された。
なることを表している。50℃以下の温度では、塩はより安定である。従って、
塩分解反応は次のように記述できる:
に関連する問題の全てを防止できる真のTPA結晶を生成するために晶析条件を
設定するのに使用された。
冷却するかのどちらかを伴う実験は水によって破壊されない真のTPA結晶を製
造することによって、上記に仮定された塩形成/分解メカニズムを確認した。
物)と不純物例えば4−カルボキシベンズアルデヒド(4−CBA)やp−トル
イル酸等との溶液は、塩生成を回避するために50℃以上に保たれた温度で、連
続又はバッチ方式で、溶媒が即座に蒸発するのを可能にするために、より低い圧
力(又は真空下)に維持された晶析装置に、供給される。次いで、この溶媒蒸発
によって生じた固体(核)は、低下した圧力及び温度において或る時間成長する
にまかされる。より高いTA回収率とより大きいTA結晶を生じるように、飽和
溶液は同じ晶析装置の中で又は一連の接続した幾つかの晶析装置の中で各々異な
る減圧(又は真空)下の多数の溶媒蒸発操作を受けることが望ましい。驚くべき
ことには、この方法から形成された結晶の構造は晶析用溶媒(又は溶媒混合物)
に対して有意な溶解度を有する水又はその他溶媒で洗浄することによる又は溶媒
を除去するように結晶を真空乾燥することによる悪影響を受けないことが判明し
た。結局、塩が形成されなかった又は少なくとも塩形成が少なくなったので晶析
用溶媒を溶解できる水又はその他溶媒による洗浄又は真空乾燥がTA結晶のサイ
ズ及び形状を変化させなかったと思われる。
ている。このプロセスは圧力及び温度を低下させて良好な粒子サイズおよび分布
(120ミクロン平均)を達成するのに3〜5回のフラッシュを要求する。この
タイプの晶析は高い過飽和条件を特に第一フラッシュにおいてつくりだすために
は先行技術で報告されているようなそして水へのPTAの溶解度を温度に対して
プロットしてある図5に示されているような溶解度曲線の形状を利用する。
に平坦であるが、結晶成長速度はたった4回のフラッシュを使用するフラッシュ
晶析手順に基づくと、もっと高く: より大きな結晶が得られる(160〜170
ミクロン平均)。また、フラッシュ晶析からの結晶は冷却だけによって得られた
ものより大きい。図6はかかるフラッシュプロセスによって得られた粒子サイズ
分布を示している。
シュ後のフラッシュアウトされた溶媒量)の良好な制御が重要である。フラッシ
ュ晶析は良好な濾過速度と洗浄効率を有する球形タイプの結晶を生成するための
唯一の方法である、しかし、あまりに多量の溶媒が最初の2回のフラッシュで除
去されると、小さな球形結晶が得られ、それは濾過及び洗浄がいくらか難しい。
従って、フラッシュプロフィールの選択及び制御は図7に示されるように、結晶
の形状及びサイズに関して適切又は最適な飽和条件をつくりだすためのやり方を
提供する。
には、NMPを使用してのフラッシュ晶析方法は溶媒の蒸気圧が低いので減圧下
で行う。好ましいフラッシュ条件は次の通りである: 第一フラッシュ 150mmHg 於145〜150℃、V/F*=0.26 第二フラッシュ 80mmHg 於120〜125℃、V/F=0.12 第三フラッシュ 40mmHg 於110〜115℃、V/F=0.07 第四フラッシュ 20mmHg 於95〜100℃、V/F=0.07 * 各フラッシュについての、初期溶媒の画分としての蒸発溶媒の量
ところ、どちらの方法によっても真のTPA結晶が生成されたが、それらは互い
に形状とサイズが異なっている。フラッシュ晶析については、初期条件で完全溶
解(29gTPA/100gNMP、於185℃)が好ましいが、冷却について
は、初期条件が好ましくは43.7gTPA/100gNMP、於185℃にな
るように若干の種結晶が必要とされる。冷却によって得られた結晶の形状は棒状
と球状の混合物であったが、主に球形であり、そして冷却による晶析工程の最後
に達成されたより低い過飽和条件(フラッシュにおける49gTPA/100g
NMPに比べて、冷却においては懸濁固体として31gTPA/100gNMP
)の結果、フラッシュによって生成されたものよりも小さかった。図8はフラッ
シュ及び冷却の両方の様々なプロセスについての冷却曲線を示している。
15分から最大60分までが好ましく、最適は約30分である。この時間は液相
と固相の間の一定の平衡を達成するのに及び濾過中の閉塞問題を解消するのに十
分である。
いが、次のものが包含される: N−メチルピロリドン(NMP)、N,N−ジメ
チルアセトアミド(DMAC)、1,5−ジメチルピロリドン、N−メチルピペ
リドン、N−メチルカプロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N−ホル
ミルピペリジン、N−アルキル−2−ピロリドン(例えば、N−エチルピロリド
ン)、N−メルカプトアルキル−2−ピロリドン(例えば、N−メルカプトエチ
ル−2−ピロリドン)、N−アルキル−2−チオピロリドン(例えば、N−メチ
ル−2−チオピロリドン)、及びN−ヒドロキシアルキル−2−ピロリドン(例
えば、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン)。
されたTA結晶を好ましくは高温浸漬装置に送り、そこで水を使用してTA結晶
を部分的に又は完全に溶解する。
た。結果は0.5%の残留溶媒がなお残っていることを示したが、明らかに、そ
れは粒子の凝集が起こって凝集粒子間に若干の溶媒を捕捉したからである。
に効率的かつ満足に残留溶媒を除去できることを実証した:
gのNMPを加えた。この混合物を大気圧の下で180℃に、TAの全てが完全
に溶解するまで加熱した。
ことによって混合物を表面冷却した。それから、15分後に、このスラリーを濾
過して固体を母液から分離し、そしてケークを室温で純NMPで洗浄してケーク
から母液の全てを置換させた。
〜150ミクロンの範囲内のサイズを有していた。
適する溶媒によってケークを洗浄しなければならなかった。80℃の温水を使用
してケークを洗浄した。しかしながら、ケーク中の棒状結晶は水によって完全に
破壊されて微細粉末に変化し、それは晶析プロセスによって生成された結晶より
も沈殿物に似て見えた。これら微細沈殿物は洗浄及び取扱が極めて難しく、そし
て残留溶媒の除去は複雑である。
溶媒のフラッシュ除去を混合物に受けさせた以外は、前記実施例と同じようなN
MP及びTAの試料調製を使用した。この仕方では、若干の溶媒が蒸発され冷却
器に通して凝縮されたので、混合物の温度が180℃から147℃に降下した。
フラッシュ除去された溶媒の量はNMPの中に溶解されたTAが固相に晶化する
ように過飽和条件をつくり出した。
で、混合物は核を形成し成長を可能にするために30分間攪拌され、こうして、
スラリーになった。スラリーを濾過して固体を液相から分離し、室温で純NMP
で洗浄し、そして顕微鏡で観察した。結晶の形状は前記冷却晶析法を使用したと
きのような棒状の代わりに球形であり、そしてサイズは非常に均一であるが小さ
く約40〜60ミクロンであった。
は水洗によって影響されなかった(それらの形状とサイズは変化しなかった)。
これら球状結晶は非常に高い濾過速度を有しており、そしてそれらを効率的に洗
浄することが遙かに容易である。
酸を使用した以外は、前記実施例におけるように実験を行った。
て温度は145℃であった。次いで、混合物を第二回目に40mmHgでフラッ
シュさせ、前記実施例に記載のように、そして温度は110℃に降下した。従っ
て、より多量のテレフタル酸が結晶化した。結晶の形状は球状であり、そしてサ
イズは60〜80ミクロンに増加した。
のテレフタル酸を使用した。また、異なる圧力プロフィールに従い、そして更に
2回のフラッシュを追加した: 第一フラッシュ: 150mmHg 於154℃ 第二フラッシュ: 80mmHg 於135℃ 第三フラッシュ: 40mmHg 於117℃ 第四フラッシュ: 20mmHg 於101℃
ことを示していた。最終試料は120〜150ミクロンの範囲の結晶を含有して
いた。
環の温度は、フラッシングの同じ回において溶媒の若干の蒸発が起こったやり方
で、晶析装置温度よりも5〜10℃高く維持された。この手順は、結晶の回収率
を増加させる、より多量の溶媒のフラッシュ/蒸発とより低い温度プロフィール
を生じた:
球形に見えた。
晶析のそれと比較した。
にして約2%の濃度で出発するように添加された。結晶の大部分が溶解するまで
混合物を185℃に加熱し攪拌した。若干の結晶が溶解されなかったかもしれな
いが、これらは結晶成長のための種になった。油浴は155℃に設定された。第
一真空(150mmHg)に減圧して約15分間に液体の約15〜20%を除去
した。次に、フラッシュ真空を80mmHgに減圧し、そして5分以内に残留液
体の6〜8%を除去した。第三フラッシュにおいては、40mmHgの真空をも
って約6〜7分を要して溶媒の6〜8%が除去された。第四フラッシュにおいて
は、20mmHgの真空をもって約10〜15分を要して溶媒の12%が除去さ
れた。次いで、母液を可能な限り速やかに約30分を要して50℃に冷却した。
次いで、結晶をフラスコから取り出しブフナー漏斗と枝付きフラスコを使用して
濾過した。次いで、結晶を洗浄するためにその上に約200gの50℃溶媒を注
いだ。次いで、結晶を加圧濾過器に入れ、そして窒素を40psiで30分間通
すことによって乾燥した。最終結晶は4−CBA含量について分析され、500
ppmの結果を与えた。
にして約2%の濃度で出発するように添加された。結晶の大部分が溶解するまで
混合物を185℃に加熱し攪拌した。若干の結晶が溶解されなかったかもしれな
いが、これらは結晶成長のための種になった。混合物を冷却して溶液からTAを
晶析させ始めた。冷却速度は50℃の最終温度まで2℃/分であった。次いで、
結晶をフラスコから取り出しブフナー漏斗と枝付きフラスコを用いて濾過した。
次いで、結晶を洗浄するためにその上に約200gの50℃溶媒を注いだ。次い
で、結晶を加圧濾過器に入れ、そして窒素を40psiで30分間通すことによ
って乾燥した。これらの最終結晶は4−CBA含量について分析され、約500
ppmの結果を与えた。
に同じ拒絶能力を有することを示している。
有しているであろうので、酸化装置での混合は収率と選択性を維持するのに及び
汚れ(fouling) と閉塞を防止するのに非常に重要である。供給流の初期混合はス
タティックミキサー(static mixer)(酸化装置の外部)で達成されてもよい。更
なる混合はエアスパージャー(air sparger) によって及び外部循環によって付与
されてもよい。濾過装置(後述)でのp−キシレンによる洗浄工程の完全度に依
存して、固形分中のテレフタル酸(TA)は約55%と約90+%の間で変動し
得る。
浄液と、及び追加の晶析用溶媒と混合した。この混合されたスラリーをスラリー
槽の中で予め定められた温度で、好ましくは約140℃〜約200℃で、溶解さ
せる。この飽和溶液を保持槽に移してp−キシレンを蒸発によって除去する。次
いで、この飽和溶液を第一段階バッチ晶析装置に供給して減圧での溶媒のフラッ
シュ蒸発及び/又は冷却によって精製TAを回収する。この晶析工程の後に、こ
の晶析装置内容物を次いで生成物保持槽に滴下し、そしてポンプで連続的に濾過
器(又は遠心分離器)に送って、更なる精製のために第二段階晶析装置で再晶析
されるべき固体を収集する。
装置のための晶析用溶媒によって、予め定められた条件で、例えば約140℃〜
約200℃の温度で、再溶解する。この飽和溶液を、再び低圧での溶媒のフラッ
シュ蒸発及び/又は冷却による結晶成長と回収のために第二段階晶析装置にポン
プ輸送する。次いで、晶析装置内容物を浸漬装置に送る前に濾過のために保持槽
に滴下する。濾過工程では、固体(ケーク)をまず晶析用溶媒で洗浄してケーク
中に残留している母液を置き換える。次いで、固体を低沸点溶媒によって洗浄し
てケーク中の晶析用溶媒を置き換え、水の中に高温で浸漬して全ての残留溶媒を
除去し、そして続いて乾燥してPTA生成物から最後の液体を除去する。晶析用
溶媒の置き換えは、代わりに、真空乾燥装置を使用して固体を乾燥する及びケー
クに浸漬処理を受けさせることによっても可能である。浸漬処理はTAを溶媒の
中に部分的に又は完全に溶解し、生成物を水中で高温及び高圧で晶析させて結晶
の中に捕捉された残留溶媒を除去し、そしてTAケークを再晶析させ、濾過しそ
して乾燥することを含む。
収する。不純物、例えば、限定されるものではないが、p−トルイル酸、安息香
酸、4−カルボキシベンズアルデヒド(4−CBA)、等、は塔底から回収され
る。塔底スラリーを確実に酸化装置に戻せるようにするためには、好ましくは高
沸点希釈剤が再沸器に添加される。
ムの中の触媒作用成分の溶液の存在下でp−キシレンの空気酸化からテレフタル
酸(TA)を製造し回収することに関して説明する。酸化装置の温度は好ましく
は約150℃〜約250℃であり、そして圧力は約5〜約30kg/cm2 で
ある。酸化装置の流出液はTAを30%まで含有しているであろうので、酸化装
置での混合は収率と選択性を維持するのに及び堆積(汚れ)と閉塞を防止するの
に非常に重要である。供給流の初期混合はスタティックミキサー(酸化装置の外
部)で達成されてもよい。更なる混合はエアスパージャー及び外部循環によって
付与されてもよい。本方法の好ましい形態においては、酸化反応を触媒するため
に酢酸マグネシウムと酢酸コバルトが水溶液で酸化装置に供給される。
を母液(濾液)から分離した。濾過中に固体ケークを30℃から100〜150
℃に加熱されたp−キシレンによって洗浄する。母液を第一保持槽に移す。ケー
ク洗浄液を分離して第一濾過器から第二保持槽へ取り出す。
NMP又はDMAC(選択晶析用溶媒)洗浄液(45℃から100〜150℃に
加熱された); (2)母液(50℃から100〜150℃に加熱された); 及び
(3)NMP又はDMAC(45℃から100〜150℃に加熱された)。
浄は必要がなく、そして粗TAを第一スラリ槽の中に上記のように滴下する。粗
TAは2〜3%ほどの4−CBAを含有することができる; 従って、酸化条件は
緩和されてもよく、それは結果としてp−キシレンと酢酸の燃焼損失を有意に低
減する。
中の内容物を次いで、第一溶解槽の中の熱油加熱コイルによって間接的に100
〜150℃から140〜200℃に加熱する。混合物中のp−キシレンの約75
%とスパージング窒素の約100%が第一溶解槽から蒸発除去される。スパージ
ング窒素はp−キシレンの除去を助けるために第一溶解槽に添加される。第一溶
解槽と粗晶析装置からの蒸気流を合わせて一つの流れにし、冷却器で凝縮し、そ
して第一貯蔵槽に送る。第一溶解槽からの底部流出液をバッチ方式で粗晶析装置
に移す。
〜50℃に冷却してTA結晶が成長するための所期の過飽和を生成する。結晶サ
イズ分布及び固体回収率を改良するためには、結晶種が助けとなるであろう。バ
ッチ晶析サイクルの終わりに、スラリを第三保持槽の中に滴下しそして第二濾過
器に移し、そこで連続レートで濾過する。
ークを洗浄する。母液とNMP又はDMAC洗浄液を合わせて晶析用溶媒回収塔
に供給する。洗浄されたケークを第二溶解槽の中に滴下し、そこでNMPまたは
DMACと混合して純晶析装置のための過飽和供給物にする。NMP又はDMA
Cを45℃から140〜200℃に加熱し、そして第二溶解槽に供給する。
方で圧力を低下させ、そして温度を140〜200℃から50〜60℃に低下さ
せてTA結晶成長を誘発させる。過飽和を促進するための冷却はフラッシュ工程
から得られる。やはり、結晶サイズ分布及び結晶回収率を改良するためには、結
晶種が助けとなるであろう。バッチサイクルの最後に、スラリを純晶析装置から
第三濾過のための供給槽の中に滴下する。
移す。ケークを最初に45℃のNMP又はDMACによって洗浄してケークから
残留母液を置き換え、次いでケークを低沸点の置換用溶媒、例えば、水、で洗浄
してケークからNMP又はDMACを置き換える、又は代わりに真空乾燥器に送
る。次いで、NMP又はDMAC洗浄液(晶析用溶媒の貯蔵槽から)及び置換用
溶媒を第三濾過器に加える。NMPまたはDMAC洗浄液は第一スラリ槽に送ら
れ、他方、置換用溶媒は第四保持槽に移される。
水を加えて晶析用溶媒を除去する。洗浄塔又は接触器からのスラリを次いで浸漬
器に供給し、そこで温度を約150〜250℃に上げて、捕捉されていた溶媒を
結晶から除去する。最後に、スラリを濾過して、生成物乾燥器に滴下し、そこで
ケーク内の水(水分)を加熱窒素の向流による加熱とパージによって除去する。
この乾燥されたPTA製品を乾燥器から取り出し、そして製品箱(product bin) の中に貯蔵する。
多段接触器からの液体と一緒に、加熱器(25℃から80〜120℃に加熱する
ための)を通って置換用溶媒蒸発器に移す。置換用溶媒蒸発器の塔頂からの置換
用溶媒の蒸気を凝縮させそして置換用溶媒槽に送る。置換用溶媒蒸発器からの底
部流れを2つの流れに分割する: 一つの流れはベントポット(vent pot)に、そし
てもう一つの流れは晶析用溶媒槽に。
いでNMP又はDMAC回収塔に供給する。この流れを回収塔に入る前に15〜
45℃から130〜170℃に加熱する。塔頂蒸気を凝縮しそして凝縮ポットに
送る。160〜220℃の凝縮部分を還流として回収塔に戻す。回収塔からの塔
頂生成物の残りを晶析用溶媒点検槽に送る。晶析用溶媒点検槽から、再生された
NMP又はDMACを、NMP又はDMAC貯蔵槽にポンプ輸送する。
沸点希釈剤例えば安息香酸又はDMTを再沸器に添加する。スラリ+高沸点希釈
剤を回収塔の底から引出し、そして酸化装置に戻す。
ており、そこでは溶媒をフラッシュさせるために圧力を低下させる時間中に晶化
しつつある酸混合物に熱が適用される。図3に示されているように、晶析装置S
−2は交換器E−8をもつ冷却再循環回路と加熱器E−8aをもつ加熱再循環回
路の両方を付与されている。フラッシュ中には加熱器E−8aによって混合物に
熱を適用される。そして他の時間には交換器E−8によって混合物に冷却が適用
される。フラッシュされた溶媒(例えば、NMP又はDMAC)は回収塔への回
収のためにライン50を通って除かれ、そして減圧真空もライン50を通って晶
析装置に適用される。
プロセスブロック図である。
ー要求を軽減する。
して最終生成物中の4−CBA要求が200〜400ppmであれば、単一段階
のフラッシュ晶析を使用することである。
載してきたが、本発明は開示されたそれら態様に限定されるものではなく、特許
請求の範囲に記載され規定されている本発明の思想を逸脱することなく多数の再
構成、変更及び変形が可能であることが理解されるであろう。
純物又は副反応生成物についての溶解度対温度曲線のプロットである。
不純物又は副反応生成物についての溶解度対温度曲線のプロットである。
ロットである。
PAの水への溶解度のプロットである。
Claims (31)
- 【請求項1】 粗テレフタル酸を、未反応出発物質、溶媒、副反応の生成物
及び/又はその他の望まれない物質から選ばれた不純物も含有しているその液状
分散物から精製する方法であって、 前記分散物を濾過して粗テレフタル酸濾過ケークを生成し; 前記濾過ケークを選択晶析用溶媒の中に約50℃〜約250℃の温度で溶解し
て溶液を生成し; 前記溶液から、その温度及び/又は圧力を低下させることによって、精製テレ
フタル酸を晶析させ; 前記の晶析された精製テレフタル酸を前記溶液から分離し; 前記の分離された精製テレフタル酸を選択晶析用溶媒の中に再溶解して第二溶
液を生成し; 前記第二溶液の前記テレフタル酸から溶媒をフラッシュ蒸発させるのに十分に
温度及び圧力を低下させることによって、しかし前記溶液を約50℃未満に冷却
することなく、前記第二溶液から第二段階精製テレフタル酸を晶析させ; 前記第二段階精製テレフタル酸を前記第二溶液から分離し; 前記の分離された第二段階精製テレフタル酸を水で洗浄し; 前記の洗浄され分離された第二段階精製テレフタル酸を水に約150℃〜約3
00℃の温度で浸漬し; そして 前記の水に浸漬された第二段階精製テレフタル酸を濾過し乾燥する; ことを含む、前記方法。 - 【請求項2】 水による前記浸漬が約180℃〜約250℃で行われる、請
求項1の方法。 - 【請求項3】 前記第二溶液が、前記の温度低下の後にそして前記第二段階
精製テレフタル酸をそれから分離する前に、約15〜約60分間保持される、請
求項1の方法。 - 【請求項4】 前記第二溶液が約20〜約40分間保持される、請求項3の
方法。 - 【請求項5】 精製テレフタル酸の前記洗浄が1〜3回行われる、請求項1
の方法。 - 【請求項6】 溶媒をフラッシュ蒸発させるための前記の温度及び圧力の低
下が2〜6段階で段階的に行われる、請求項1の方法。 - 【請求項7】 前記の温度及び圧力の低下が2〜4段階で行われる、請求項
6の方法。 - 【請求項8】 第一蒸発段階でフラッシュ蒸発される溶媒の割合は最終結晶
サイズを増大させるように制限される、請求項6の方法。 - 【請求項9】 粗テレフタル酸を、未反応出発物質、溶媒、副反応の生成物
及び/又はその他の望まれない物質から選ばれた不純物も含有しているその液状
分散物から精製する方法であって、 前記粗テレフタル酸から第一段階精製テレフタル酸を調製し; 前記の第一段階精製テレフタル酸を選択晶析用溶媒の中に再溶解して溶液を生
成し; 前記第二溶液の前記テレフタル酸から溶媒をフラッシュ蒸発させるのに十分に
温度及び圧力を低下させることによって、しかし前記溶液を約50℃未満には冷
却することなく、前記第二溶液から第二段階精製テレフタル酸を晶析させ; 前記第二段階精製テレフタル酸を前記第二溶液から分離し; 前記の分離された第二段階精製テレフタル酸を水で洗浄し; 前記の洗浄され分離された第二段階精製テレフタル酸を水に約150℃〜約3
00℃の温度で浸漬し; そして 前記の水に浸漬された第二段階精製テレフタル酸を濾過し乾燥する; ことを含む、前記方法。 - 【請求項10】 水による前記浸漬が約180℃〜約250℃で行われる、
請求項9の方法。 - 【請求項11】 前記第二溶液が、前記の温度低下の後にそして前記第二段
階精製テレフタル酸をそれから分離する前に、約15〜約60分間保持される、
請求項9の方法。 - 【請求項12】 前記第二溶液が約20〜約40分間保持される請求項11
の方法。 - 【請求項13】 精製テレフタル酸の前記洗浄が1〜3回行われる、請求項
9の方法。 - 【請求項14】 溶媒をフラッシュ蒸発させるための前記の温度及び圧力の
低下が2〜6段階で段階的に行われる、請求項9の方法。 - 【請求項15】 前記の温度及び圧力の低下が2〜4段階で行われる、請求
項14の方法。 - 【請求項16】 第一蒸発段階でフラッシュ蒸発される溶媒の割合は最終結
晶サイズを増大させるように制限される、請求項14の方法。 - 【請求項17】 粗テレフタル酸を、未反応出発物質、溶媒、副反応の生成
物及び/又はその他の望まれない物質から選ばれた不純物も含有しているその液
状分散物から精製する方法であって、 前記分散物を濾過して粗テレフタル酸濾過ケークを生成し; 前記濾過ケークを選択晶析用溶媒の中に約50℃〜約250℃の温度で溶解し
て溶液を生成し; 前記溶液の温度及び/又は圧力を低下させることによって、しかし約50℃以
上で、前記溶液から精製テレフタル酸を晶析させ; 前記の晶析された精製テレフタル酸を前記溶液から分離し; 前記の分離された精製テレフタル酸を水で洗浄し; 前記の洗浄され分離された精製テレフタル酸を水に約150℃〜約300℃の
温度で浸漬し; そして 前記の水に浸漬された精製テレフタル酸を濾過し乾燥する; ことを含む、前記方法。 - 【請求項18】 水による前記浸漬が約180℃〜約250℃で行われる、
請求項17の方法。 - 【請求項19】 前記第二溶液が、前記の温度低下の後にそして前記第二段
階精製テレフタル酸をそれから分離する前に、約15〜約60分間保持される、
請求項17の方法。 - 【請求項20】 前記第二溶液が約20〜約40分間保持される請求項19
の方法。 - 【請求項21】 精製テレフタル酸の前記洗浄が1〜3回行われる、請求項
17の方法。 - 【請求項22】 溶媒をフラッシュ蒸発させるための前記の温度及び圧力の
低下が2〜6段階で段階的に行われる、請求項17の方法。 - 【請求項23】 前記の温度及び圧力の低下が2〜4段階で行われる、請求
項22の方法。 - 【請求項24】 第一蒸発段階でフラッシュ蒸発される溶媒の割合は最終結
晶サイズを増大させるように制限される、請求項22の方法。 - 【請求項25】 粗テレフタル酸を、未反応出発物質、溶媒、副反応の生成
物及び/又はその他の望まれない物質から選ばれた不純物も含有しているその液
状分散物から精製する方法であって、 前記分散物を濾過して粗テレフタル酸濾過ケークを生成し; 前記濾過ケークを選択晶析用溶媒の中に約50℃〜約250℃の温度で溶解し
て溶液を生成し; 前記溶液から、その温度及び/又は圧力を低下させることによって、精製テレ
フタル酸を晶析させ; 前記の晶析された精製テレフタル酸を前記溶液から分離し; 前記の分離された精製テレフタル酸を選択晶析用溶媒の中に再溶解して第二溶
液を生成し; 前記第二溶液の前記テレフタル酸から溶媒をフラッシュ蒸発させるのに十分に
温度及び圧力を低下させることによって、しかし前記溶液を約50℃未満には冷
却することなく、前記第二溶液から第二段階精製テレフタル酸を晶析させ; そし
て 前記第二段階精製テレフタル酸を前記第二溶液から分離する; ことを含む、前記方法。 - 【請求項26】 前記第二溶液が、前記の温度低下の後にそして前記第二段
階精製テレフタル酸をそれから分離する前に、約15〜約60分間保持される、
請求項25の方法。 - 【請求項27】 前記第二溶液が約20〜約40分間保持される請求項26
の方法。 - 【請求項28】 精製テレフタル酸の前記洗浄が1〜3回行われる、請求項
25の方法。 - 【請求項29】 溶媒をフラッシュ蒸発させるための前記の温度及び圧力の
低下が2〜6段階で段階的に行われる、請求項25の方法。 - 【請求項30】 前記の温度及び圧力の低下が2〜4段階で行われる、請求
項29の方法。 - 【請求項31】 第一蒸発段階でフラッシュ蒸発される溶媒の割合は最終結
晶サイズを増大させるように制限される、請求項29の方法。
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