JP2001519315A - 平らなガラスを緻密化する方法 - Google Patents

平らなガラスを緻密化する方法

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Abstract

(57)【要約】 簡単で、それによって有利な価格の、平らなガラス板の予備圧縮法が開示される。この方法はガラス内に高い温度均一性を保証する。少なくとも1枚のセラミックパネル上に少なくとも1枚の平らなガラス板が載ったものが輻射炉内において300〜900℃の温度範囲の熱処理を受ける。このセラミックパネルは、熱処理温度の領域において、処理されるガラス板の熱伝導度の5倍を有する。このようなセラミックパネルは、ガラスの積み重ねの高さに対するセラミックパネルの全厚の比が、λを熱処理温度領域のセラミック材料の熱伝導度として、少なくとも1/λ/40W/mkとされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、平らなガラス板、特にはディスプレー用ガラスの緻密化方法に関し
、この方法では、少なくとも1枚のパネル、少なくとも1枚のガラス板が、炉内
で300〜900℃の範囲の温度処理を受ける。 構造的にガラスは非晶質であるが、この非晶質構造は固定のものではなく熱的
履歴に依存する。この非晶質構造は、もしガラス製品が熱応力にさらされるなら
ば、製造プロセス後でも変化する。非晶質構造内の各変化は、室温で測定される
密度の高い値又は低い値への変化である。これらの構造的変化及び対応する密度
の変化は熱応力の温度−時間曲線(George W.Scherer: Re
laxation in Glass and Composites, Jo
hn Wiley&Sons, Inc(New York,Chichest
er,Brisbane,Toronto,Singapore),1986,
Library of Congress Catalog Card Num
ber:85−17871)を用いて公知の物理法則から少なくとも近似的に求
めることができる。
【0002】 JP08−301628Aからは、加熱されるべきガラス板が、良好な熱伝導
度を保証するようアルミ層を備えた加熱ブロック上に置かれるようになった加熱
炉が知られている。 このガラス板の上には更に加熱ブロックが移動可能に配置されており、ガラス
板を押圧する。加熱要素が加熱ブロック内へ併合されているため、異なった熱出
力に基づいて、処理されるべきガラス板への異なったかつ有害な入力が生じる恐
れがある。 DE3422347A1は、薄いガラスの安定化方法を開示しており、少なく
とも1枚の紙の層上にガラス板が積み重ねられる。紙の層は、又個々のガラス板
間にも用意される。最下層の紙は、グラファイト、セラミック、ガラス、又は金
属からなる平坦な支持板上に置かれる。この支持板の膨張係数は、安定化される
薄いガラスのそれと同様に変わるべきであるので、同一の材料が好ましい。
【0003】 冷却点以下で遂行されるこのような安定化方法とは別に、予備−圧縮方法と呼
ばれるものがある。 下方冷却点から上方冷却点(ガラスの粘性が1014.5dPas及び10 dPasであって各種の温度がある)に至る温度での実際上の製造プロセス以
前の温度処理の際、高温では強く、低温では弱い材料の圧縮がある。もしガラス
が高い温度、好ましくは低及び高冷却点間で予備的に圧縮されると低温での弱い
圧縮は更に弱い。 平板ディスプレーの製作用の平板ガラスは、多くは予備圧縮(緻密化)される
ことによって、ディスプレーガラスの更なる製造プロセスの際の種々の温度応力
においてかなりの圧縮(収縮)が生じないようにしなければならない。もし、こ
のような圧縮が更に起きてしまうと、平板ディスプレーの製造時に層内に適用さ
れる種々の構造はもはや所望通りには合わない。 液晶ディスプレースクリーン(LCD’s)は、平板ディスプレーのかなりの
部分を占める。それらの製造時の通常のプロセス温度は200℃〜400℃であ
る。製造プロセスの際のガラス基板の最大許容圧縮は、採用される技術に依存す
る。非晶質シリコンに基づく薄膜トランジスタ(TFT)については、圧縮は1
0ppmを越えてはならない(T.Yukawa,K Taruta,Y.Sh
igeno,Y.Ugai,S.Matsumoto,S.Aoki(1991
):Recent progress of liquid crystal
display devices,In:Science and Techn
ology of new glasses.Eds.:S.Sakka&N.
Soga,pages 71−82,Tokyo,1991)。
【0004】 平板ディスプレーも広く利用されている。それらの製造プロセスは例えば、電
極配置、及び通常450〜600℃の温度範囲において燐及び誘電体層材の交差
とからなる。薄いガラスの圧縮は、このプロセス中20ppmを越えてはならな
い。 このガラス板が例えば引き抜き又はフローティング法によって製造された直後
は、このガラスは一般的にいって未だ十分には予備圧縮されていないため、更な
る温度処理(後時の焼きなまし)がなされなければならない。 例えば、ディスプレー目的で使用される典型的なガラス(例えば、Deuts
che Spezialglas AGのAF45 Grunenplan)の
収縮は、もし、このガラスが予備的に圧縮されていないと、450℃で1時間の
後時の焼きなましで50ppmである。この収縮は適切な温度処理によって12
ppm以下に減少されることができる。低冷却点のガラス(Deutsche
Spezialglas AGのD263 Grunenplan)の場合、製
造プロセス直後の収縮は450℃で1時間の後時の焼きなましで300ppmで
ある。この値は適切な後時の焼きなましで20ppm以下とすることができる。 この後時の焼きなましは、バッチ又は連続炉でなされる。経済的理由から、こ
のガラスは通常1mmの厚さのオーダで10〜20枚として積み重ねられる。こ
れらの積み重ねは、支持パネル上に載置され、そして時にはカバーパネルを用い
て押圧されるが、そのためには例えば石英板が使用される。 このような積み重ねたガラス板は、下方冷却点及び上方冷却点間の高い温度に
おいて接着する傾向があり、問題を生ずる。このようなパネルの接着を避けるべ
く無機質パウダーがガラスパネル間に解放剤(USP 5,073,181)と
し導入される。 もし、ある粒子の径が大きいと、このパウダーはパネル表面の光学的質を損な
うという欠点がある。
【0005】 更には、焼きなましの際、全ての積み重ね内の最良の可能な温度的−性を保証
する必要があるという問題がある。板から板への温度の不均一性(即ち、積み重
ねの垂直方向の温度の不均一)は、温度プログラムに依存して、それぞれの板が
異なった温度履歴を受け、そのため、異なった予備圧縮を受けるということを意
味する。 単一の板においては、積み重ね内の垂直温度傾斜は、この板の厚さが積み重ね
の高さに比べて小さいから問題にはならない。横方向の温度不均一に関しては別
である。これは、温度プロセスに依存して、1枚の板の異なる部分が異なった温
度履歴を受け、そしてそれによって異なった予備圧縮を受けることを意味する。
しかしながら、個々の板においては、横方向の温度不均一は又、焼きなましプロ
セスの終わりにおいて、板内に内部応力が生じ、続いての温度応力の解放が体積
の局部的変化を生ずる。もし、焼きなましの際、板の平面内において温度勾配が
生ずると、これは焼きなましプロセスの終わりの温度平衡の際、板の異なった各
部の不整合を生ずることになる。この不整合は、ガラスの異なった部分の相互の
ゆがみによって補われることになる。 もしこれらの張力が後時の温度処理によって解放されると、ガラスの各部が膨
張したり収縮したりする。
【0006】 このような不均一の体積膨張もしくは収縮作用は、ディスプレー製造業者にと
って大きな問題となる。 何故なら、これは後時の被覆プロセスの際、適切なマスク寸法によっては補償
されないからである。 ある温度不均一の存在も避けられない。焼きなましプロセスの1部として必要
な加熱の際、熱は積み重ね内へ流れなければならない。 冷却の際、焼きなましプロセスの必要部分として、熱はこの積み重ねから再び
流れ出なければならない。両プロセスは又、積み重ね内の内部の熱の流れもある
から、その駆動力としての内部温度勾配を要する。幾何学理由から(典型的値と
して積み重ねの高さは2cmであり、横方向の寸法は1×1mのオーダである)
、板の平面に直角な方向内に支配的に熱が流入および流出することが望ましい。
この方向においては、比較的小さな温度差で、同一の熱流では、横方向には非常
に大きな温度差が必要とされる。 大きな横方向温度差は、問題となる二つの作用を生ずる(異なった予備圧縮お
よび応力作用)。一方、垂直方向の温度差は好ましくない作用が一つしかない。
これは異なった予備圧縮である。 従って、可能な限り均一の横方向熱分布が好ましい。加熱及び冷却の際の垂直
方向の温度差は、積み重ねの加熱又は冷却用の熱流としてのみ必要な限り大きく
あるべきである。等温フェーズの際は、垂直温度差はゼロであるべきである。
【0007】 大きな温度不均一による焼きなましの技術的実現は、当該の温度範囲に依存す
る。ディスプレーガラスの後時的焼きなましのためには、これらの範囲は典型的
には500〜700℃である(D263の上方及び下方冷却点はそれぞれ529
℃および557℃であり、AF45の上方及び下方冷却点はそれぞれ627℃及
び663℃であり、特殊ガラスではそれらは300〜900℃である)。 もし硬度の温度均一性が得られると、空気が所望の炉温に金熱され炉内を循環
する、強制風流型の炉が使用される。 加熱又は冷却の場合、空気は、積み重ねの内方又は外方への熱流の駆動力を生
ずるために、積み重ねの外面よりも少し熱くか又は冷たくされる。この温度差は
、どこでも同じ大きさであって、局部的に異なる加熱および冷却率、ひいては温
度の不均一が熱流内に局部的差によって生じないようにしなければならない。
【0008】 幾つかの理由から、強制風流加熱は好ましくない。まず第1に、循環に関係す
る付加的コストが必要である。第2に解放剤の部分がガラス板間に空間から溶出
し、ある状況のもとでは、かわりにごみ粒子が入り込む。これは、後のプロセス
がクリーンルームで行われるディスプレーガラスにおいては好ましくない。従っ
て、循環風なしの焼きなましが好ましい。 USP5,597,395は、焼きなまし温度の炉内においてガラス板が同時
にガス手段によって周り全てを一つの圧力にするような予備圧縮が開示されてい
る。
【0009】 本発明の一つの目的は、平板ガラス板の予備圧縮のための方法を、より簡単に
し、それによって価格をより有利にし、かつガラス内に良好な温度均一性を保証
することを目的とする。 この目的は、熱処理が輻射炉内で行われ、そこにおいて平らなガラス板が少な
くとも一つのセラミックパネル上に載せられ、セラミックパネルは熱処理温度範
囲において、処理されるガラス板の少なくとも5倍の熱伝導度を持つようにする
ことによって達成される。 熱処理温度又は温度範囲は、処理されるガラス板のガラス値に従って選定され
、この温度は好ましくは上方及び下方冷却点の間にある。 強制風流型の炉と比較して、輻射炉を使うことは、循環のための付加的コスト
がかからないからより経済的である。さらに解放剤が使用されるような場合は、
それらはガラス板間の空間から溶出しない。 以前には、輻射炉は300〜900℃の範囲の温度では通常使用されなかった
。何故なら、輻射による熱移転は、見かけ上は同一の構造のヒーターの異なった
出力、同一でない熱絶縁等の構造上の理由から炉の不均一性を克服し、炉内の空
間に良好な温度の均一性を生ずるには不十分であるからである。 更に、ガラスは典型的にIW/(mk)という貧弱な熱伝導度であるため、ガ
ラス内の温度の不均一性の発生が強調される。
【0010】 これらの輻射炉の欠点は、少なくとも1枚のガラスが少なくとも1枚のセラミ
ックパネル上に配置され、このセラミックパネルが、熱処理がなされる温度範囲
において、熱処理されるガラス板の熱伝導度の5倍とすることによって補償され
ることが明らかとなった。 このようなセラミックパネルの利点は、熱流がそれらによってなされ、そして
ガラス板の全面に亘って同時に分配され、それによって板の平面内の温度差が補
償されることにある。加熱の際の急速な内方向流及び冷却の際の急速な外方向流
は更に有利である。 これらの利点を、従来周知の石英板で得ることはできない。何故なら、この材
料の熱伝導度は処理されるガラス板のそれとほぼ等しいからである。 好ましくは、平らなガラス板の積み重ねがセラミックパネル上に置かれ、そし
て熱処理下に置かれる。ガラス内の温度均一性は、もしガラス板又はガラスの積
み重ねがこのようなセラミックパネル間に配置されると更に改良される。 好ましくは、細孔のないセラミックパネルが利用される。この理由は、このよ
うなパネルは熱処理の際、処理されるガラスパネルの表面上にマイナスの効果を
持つような、残留洗浄剤等の取り込みをしないからである。 好ましくは、SiCからなるか又はSiCを含むセラミックパネルが使用され
る。これらは、例えば窒化物結合SiCやシリコン浸透SiCを含む。後者の材
料は、細孔がないから特に好ましい。
【0011】 キルンの装備品としてのこれらの材料の使用は、構成材の高強度、温度の突然
の変化への高抵抗、及び大きな寸法安定性(熱的応力下にクリープがない)の特
性が利用されるセラミック工業において知られている(A.Sonntag:“
Improved R−SiC Material for Cyclic U
se at High Temperatures:Halsic−RX”,c
fi/Ber.DKG74(1977)No.4,page199)。例えば、
シャープな焼成および石目づけのため板のホルダーが提供されている(sour
ce:Anna Werk Keramische Betriebe,964
66 Rodental,Material“recrystallized
SiC”)。 しかしながら、従来ではセラミック材料の他の特性が目立ってしまい、平坦な
ガラス板の予備圧縮の際にも適切に利用可能なことについては何の開示もない。 セラミック材料の使用は、ガラス板の積み重ねと比較すると、炉内の横方向温
度差(即ち、例えば二つの側壁間の温度差)が積み重ね内では明確に小さくなる
から、有利である。これは、相互に放射している炉の表面間の熱移転が、ここで
言及している温度では低いものであるから、特に驚くべきことといえる。 大きい熱伝導性のセラミックの使用によって、積み重ね内の横方向温度勾配は
、ガラスの積み重ねの高さが二枚のセラミックパネルの厚さに適合した時は半分
以上も減少することが明らかとなった。 好ましくは、使用されるセラミックパネルの厚さは、ガラスの積み重ねが少な
くとも1/λ.40.W/(mK)、ここでλは熱処理温度範囲におけるセラミ
ック材料の熱伝導度である、である。
【0012】 関連状態は次の例に示される。 炉の二つの対峙した側壁間には、例えば10゜Kの温度差がある。セラミック
パネルは炉内に置かれ、それによってセラミックパネルの前面は、炉の各側壁及
び相互放射に平行にかつ対向することになる。セラミックパネルの広い側部は炉
から絶縁される。炉空間内の平均温度は500℃である。炉の側壁及びセラミッ
クパネルは一つのある放射率である。セラミックパネルの前面を通して正味の熱
量がある。この熱量密度は約100W/(mK)/△T′である。ここで△T
′とは、炉の各側壁とセラミックパネルの反対正面側との間の温度差である。 ガラスの積み重ねは面積は0.5×0.5mで高さは0.01mである。各セ
ラミック板は同じ表面積で高さは1cmである。このガラス及びセラミックパネ
ルは、同様に一つの放射率を有する。この時、正面側を通る熱流は1.5(w/
k)×△T′である。典型的には1W/(mk)であるところのガラスの熱伝導
性の低さのため、この熱流はセラミックパネルによって支配的に取ってかわられ
る。ここでの熱流は0.8(w/k)×△T″である。熱流は維持されねばなら
ないこと、また一方の側壁から他方の側壁への温度差の合計は10゜Kでなけれ
ばならないことの条件から、△T′は2.6゜kに計算され、また△T″は4.
8゜Kと計算される。セラミック板なしでは、正面側を通る熱流はガラス自体に
よって更に伝達されねばならない。この場合、熱流は0.005(w/k)×△
T″である。熱流等は維持されなければならないという条件から、△T′は0.
033゜K及び△T″は9.934゜Kである。従って、高い熱伝導度のセラミ
ックを使用することによって、積み重ねの高さと二枚のセラミック板の厚さが互
いに整合した時には、積み重ね内の横方向温度勾配を半分以下に減少することが
できる。 好ましくは、ガラス板又はガラス板の積み重ねが二枚のシリコン浸透SiC(
SiSiC)間に配置される。もし幾つかのセラミックパネルがガラスの積み重
ねと炉壁間に使用されると、シリコン浸透SiCパネルは好ましくはガラスの積
み重ねに向けられる。何故ならシリコン浸透炭化シリコンは、焼きなましの際、
ガラス表面に接触反応し、これらを使用できないものとする残留洗浄剤、金属の
ちり等が沈積するような細孔を有しないという利点があるからである。
【0013】 好ましくは、シリコン浸透SiCパネルは粗度Rouが、Rou≦10μm、
好ましくは≦≦1μmとなるよう研磨される。これらの手段によって、焼きなま
しの際、必然的に予備圧縮へと進んでしまうシリコン浸透炭化シリコン上でのガ
ラスのスリップ及び熱膨張係数の差によってもたらされる更に別のスリップが妨
げられ、光学的な損傷作用は生じない。 USP5,073,181で知られるような解放剤の使用は、積み重ね内の温
度の均一性上に接続的の作用する。垂直方向の熱伝導性は、ガラス及びパウダー
の熱伝導度の重量平均であり、典型的には0.1W/(mk)である。もしパウ
ダー層が、例えばガラス板の厚さの1/10であるなら、重量平均は0.5W/
(mk)である。このようにパウダーは積み重ね内の温度の不均一を増大する。
温度の均一性を更に改良するため、もし板が予備的に科学的なプロセスにおかれ
ていると、板の積み重ねは解放剤なしでも焼きなまされることができることが驚
くべきことに明らかとなった。この科学的処理は好ましくは幾つかのステップを
含む。 処理プロセスの第1ステップにおいて、このガラスはpH10以上のアルカリ
溶液に浸漬される。続くステップとして、好ましくは酸媒質(pH<4)、これ
は付加的に表面活性剤を含んでいても良い、や蒸留水による更新されたすすぎで
、好ましくはカスケードすすぎプロセスからなる。この蒸留水のすすぎ水は好ま
しくは濾過により1μm径までの粒子が除去されたものである。蒸留されたすす
ぎ水の比抵抗は好ましくは>1Mohm、例えば18Mohmである。更には、
種々の槽中には超音波モジュールがあっても良い。温度は好ましくは40〜80
℃間の値に調整される。続いて板は乾燥される。このため、温度及び循環空気が
、プロセスの終わりにおいて板が湿った表面を持たず、かつ顕微鏡的表面上に意
味ある程度に濃縮残留水分がない表面を持つように、循環される。空気中の粒子
濾過と乾燥の際の静電荷を避ける手段を組み合わせ、板は乾燥プロセスの後、粒
子による汚れが板間に入り込まないように積み重ねられねば成らない。
【0014】 本発明を、以下の実施例によって更に詳述する。 SiSiCの調製 焼きなましのために、540×420×6mmのSiSiCパネルが使用さ
れた。これは、後でSiが浸透されるすべり鋳造(slip casting)
法によって製造されたものである。 これを、金属研磨円板上でNo.200粒度のSiSiCを、対角線上の60
μmの平面において5μm以下の表面粗さとなるまで磨いた。この研磨後は、パ
ネルは10μm以上の部分的に研がれた気泡はなかった。この研磨プロセスの後
、パネルは6モルの塩酸溶液中に維持され、続いてすすがれた。
【0015】 AF45ガラスの化学的処理 AF45ガラスを解放剤なしで焼きなますため、このガラスは320×320
mm規格の1.1mm厚にされた。この処理プロセスのため、このガラスは側
部をテフロンリブで、底部をステンレス容器内に維持された。この間隔は、この
ガラスが張力下にないように選定された。このガラスはクリーニング設備で処理
された。設備の最初の容器はpH12の溶液で満たされていた。このガラスはこ
の容器内に5分間に亘って50℃におかれた。続いて、このガラスの入ったバス
ケットは、蒸留水のすすぎ水へ入れられ、伝導度が1μS以下になるよう約3分
間放置され、それによってバスケットを酸容器中へ移転することが可能となった
。pHは2に調整され、このガラスは50℃で5分間容器中に放置された。 続いて、このバスケットは蒸留水のすすぎ容器へ再び入れられ、伝導度が1μ
Sになるまですすがれた。最終的なクリーニングは高度の純水中で行われた。こ
の純水は、逆浸透及び電気的脱イオン方法で作成されたものである。 この処理を通して、バスケットは連続的に全ての容器中に6cm上下動された
。すすぎ容器を除いては全ての容器で超音波が使用された。同様の処理が1.9
mm厚のガラスにもなされた。乾燥は200℃で20分間なされた。
【0016】 D263ガラスの化学的処理 D263ガラスが340×360mm規格の1.1mm厚とされた。処理プ
ロセスのために、このガラスはステンレス容器内に垂直に、テフロンテープ内の
溝で維持された。このガラスはクリーンルーム中の自動クリーニング装置で処理
された。このため、バスケットが台上におかれ、そして第1の容器へ移送された
。 この溶液はpH12であり、ガラスは容器内へ60℃で5分間置かれた。続い
て、このバスケットは蒸留水の入ったすすぎ容器へ入れられ、5分間維持され、
次に酸容器に移された。pHは2に調整されており、ガラスはこの容器に60℃
で5分間維持された。 続いて、このバスケットは、蒸留水の入ったすすぎ容器に再び入れられ、そこ
で5分間放置された、このガラスは階段槽中で、伝導度が0.05μSとなるま
で洗われた(3回、各5分)。5μm粒子濾過がこの槽内に併合された。すすぎ
容器および階段槽内の蒸留水の温度は60℃である。最後のすすぎにおいて、バ
スケットは上昇機構によって高い稼動性、高効率、ミクロン以下の特別の空気フ
ィルタ、等約100のクリーンルームの乾燥モジュールにおいて、120℃で8
分間の乾燥が行われた。 続いて、ガラス板はクリーンルーム内で包装されそして振動に耐えるように搬
送された。
【0017】 焼きなまし 積み重ねのため、ガラス板はフローボックス(flow box)内に、濾過
された空気を常にそそぎつつ、置かれた。 SiSiCパネルはエタノールできれいにされ、その後、フローボックス内の
ガラス板の隣へ置かれた。 ガラス板はプラスチックグローブで端で取り扱われ、そして10枚のガラス板
がSiSiCパネル(上方側が磨かれた)上で一枚ずつ積み重ねられた。 最後に、磨かれたSiSiCパネルが頂部パネル上に磨かれた側を下にして置
かれた。このように組み合わされた「サンドイッチ」は輻射炉内へ運ばれた。こ
の炉は、5つの制御帯によって良好に温度の均質性なすようにされたものであっ
た。検査のため、幾つかの熱電対(Pt/Pt Rh10、熱電対、これは熱電
圧が純白金と10%ロジウム白金の対で発生されるものである)がガラスの積み
重ね内に置かれた。そこでZ軸方向並びにX軸及びY軸方向に測定された温度の
不均一は、焼きなましの際±3゜Kを越えなかった。室温から出発して、このガ
ラスは300゜/時間で最大温度Tmaxへと加熱された。 帯留時間Tholdの後、このガラスは構造及び応力解放に関して最適化され
た冷却曲線に従って、室温まで冷却された。
【0018】 後時温度処理の際の収縮(緻密化) 緻密化の測定のため、この板は後時の熱処理の前は100mm間隔で刻まれた
十字標識の格子をもつようにされた。全ての隣接する標識間の距離は後時熱処理
の前後で、座標測定器で測定された。D263の熱処理は、1時間に450℃の
加熱率及び5゜K/minの冷却率であった。AF45用の熱処理は1時間に5
90℃の加熱率及び6゜K/minの冷却率であった。各積み重ねから3枚のガ
ラス板の緻密化が観測された(1枚目は中央、2枚目は頂部、3枚目は最下部)
。この熱処理は同一の炉の、前述のような同一の温度均一性境界条件であった。 次のような結果が得られた。
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 オシュテンダープ、ハインリッヒ ドイツ、デェー−55128 マインツ ドレ ヒェスラーヴェーク 12ベー (72)発明者 ヴェゲナー、ホルガー ドイツ、デェー−31061 アルフェルトグ レネータルシュトラーセ 99 (72)発明者 ビュルゲル、ヴォルフガング ドイツ、デェー−55126 マインツ コン スタンティンヴェーク 28 (72)発明者 ヘルツェル、エヴァ ドイツ、デェー−55270 オーベレ−オル ム、ウルメンリング 11 Fターム(参考) 4G015 EA00

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス板、特にはディスプレーガラス用のガラス板を緻密化
    させる方法であって、少なくとも1枚のパネルと少なくとも1枚の平らなガラス
    板が炉内で300゜〜900℃の温度範囲で熱処理され、この熱処理は輻射炉で
    遂行され、平らな板ガラスは、熱処理温度帯域において、この板ガラスの少なく
    とも5倍の熱伝導度の少なくとも1枚のセラミックパネル上に配置させる方法。
  2. 【請求項2】 平らなガラス板の積み重ねは少なくとも2枚のセラミックパ
    ネル間に配置される請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 細孔のないセラミックパネルが使用される請求項1又は2の
    方法。
  4. 【請求項4】 SiCを含むか、それよりなるセラミックパネルが使用され
    る請求項1〜3のいずれかの方法。
  5. 【請求項5】 λを熱処理温度領域におけるセラミック材料の熱伝導度とし
    て、セラミックパネルの全厚とガラスの積み重ね高さの比は、少なくとも1/λ
    .40.W/(mK)の厚さのセラミックパネルが使用される請求項1〜4のい
    ずれかの方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも2枚のシリコン浸透SiCパネルが使用される請
    求項1〜5のいずれかの方法。
  7. 【請求項7】 シリコン浸透SiCパネルがガラスの積み重ねに対接する請
    求項6の方法。
  8. 【請求項8】 シリコン浸透SiCパネルが使用され、それらがガラス板の
    積み重ねと一緒にされる前に、粗度RouがRou≦10μm、好ましくはRo
    u≦1μmとなるよう精密研磨される請求項1〜7のいずれかの方法。
  9. 【請求項9】 ガラス板は積み重ねられる前に化学的処理がなされる請求項
    1〜8のいずれかの方法。
  10. 【請求項10】 化学的処理は次のよりなる請求項9の方法。 − 10以上のpHを有するアルカリ溶液への浸漬、 − 蒸留水処理、 − 表面活性剤を含んでも良い、pH4以下の酸媒質での処理、 − 蒸留水でのすすぎ、 − ガラス板の乾燥。
  11. 【請求項11】 蒸留水によるすすぎ水は1μm以下への粒子濾過がなされ
    る請求項10の方法。
  12. 【請求項12】 蒸留水によるすすぎ水の比抵抗は1モーム(Mohm)以
    上である請求項10又は11の方法。
  13. 【請求項13】 使用される水の温度は40℃〜80℃である請求項10〜
    12のいずれかの方法。
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