JP2001517565A - 大型フォーマット用インク−ジェットカラープリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は大型フォーマットをカラープリントするために使用されるインク−ジェットプリンタの分野に関する。本発明はプリンタの品質を改良し、生産性を増大するために使用され、原色を順次付与する段階と、両側で半透明材料をプリントする場合カラー収差を抑える段階と、基板上に像をプリントする場合ヘッドを正確に位置決めさせる段階と、キャリッジを制御信号、空気およびインクを供給する装置に接続するラインを排除する段階とを含む。この目的に対して、ジェットヘッドを備えたキャリッジは正確に位置決めされるために平行線定規を装嵌した閉鎖案内レールに沿って一方向に運動し、ヘッドはラジオチャンネルを使用して情報が本装置の制御装置からキャリッジまで伝送されている間は両側の基板を迂回する。プリンタは更に同時に２枚の基板上の片側プリントを行なうために２個の独立した、平行の基板送り装置を具備することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 （発明の分野） 本発明は、特に広告業界で使用される大型のフォーマット製品のカラープリン
トに使用されるインク−ジェットプリンタの分野に関する。

【０００２】 （背景技術） 大型フォーマット製品のカラープリントに使用されるインク−ジェットプリン
タを利用することの特定の特徴は比較的低コストで十分高品質の（数十平方メー
トルまでの）大きなサイズの像を作ることであって、これはつくられた像の解像
度が比較的低い（通常インチ当たり１８―３６本の線）が高生産性の機械を提供
することによって達成される。基本的に、これらの装置はパーソナルコンピュー
タ（ＰＣ）における文書作成装置として広く使用されている通常のプリンタと明
らかな差はない。

【０００３】 そのような装置の典型的な代表はインク−ジェットプリントヘッド並びに、用
紙送り装置と、用紙の基板に沿って往復運動するキャリッジと、該キャリッジに
装着されたインクリザーバを備えた着脱可能ジェットヘッドとからなるプリンタ
である（欧州特許第Ａ２０４００６５２号、１９９０、Ｂ４１Ｊ２／０７）。前
記ヘッドは、該ヘッドにおける吸引ノズルの相互の位置関係に関する情報が入力
される電子装置を有する自律的装置の形態で作られる。これらのノズルは情報が
ＰＣからプリンタに送られるとＰＣの制御プログラムによって使用される。

【０００４】 吸引の工程は前記ヘッドの各ノズルに、ノズルからインクの一部を排出するに
十分な熱に変換される電気パルスの形態のエネルギを供給することによって実行
される。更に、基板に対するヘッドの位置と提供されつつある情報とを同期化す
る装置がプリンタにおいて使用される。

【０００５】 基本的には、全てのプリンタはこのような方法で作動するが、唯一の相違は（
熱によるか、油圧の衝撃によるか、あるいは空気の衝風、等による）像を付与す
る方法である。

【０００６】 そのようなプリンタの基本的な要素の全ては米国特許第４９９９６５１号、１
９９１、Ｇ０１Ｄ１５／１６に開示の装置に存在している。カラーリコーダにお
いて、インクカートリッジは往復運動する共通のカートリッジに位置している。
また、インクのレベルが事実上一定に保たれ、再現される像の最高の品質を保証
する中間の作業カートリッジも設けられている。更に、本装置は再現されつつあ
る像をそのメモリにおいて保持し、本装置の作動モードを制御する電子装置を内
蔵している。

【０００７】 提供すべき情報を記憶する中間装置があることによって（例えば写真像を走査
し、ついでそれらを編集し、あるいは機械的グラフィック方法等により像を生成
するための）ＰＣにおける像の生成とそれらを基板に転写することを時間的に分
離することが可能である。更に、本装置に記憶されている情報の量はその容量に
よってのみ決まり、ＰＣには何ら関係がないので、この装置をネットワークシス
テムにおいて使用出来るようにする。

【０００８】 キャリッジに直接インクカートリッジが存在することによって本装置の構造を
簡素化し、同時に、本装置を屡再充填する必要なく大量のグラフィック材料を得
る可能性を保証する。既に前述したように、中間サービスカートリッジが存在す
ることによってインクの一定レベルを保証し、これによってジェット要素の効果
的な作動と再現される像の高品質とを促す。

【０００９】 用紙の一方の側に直接の像と、反対側において対称形の像とを得るよう作用す
ることによって半透明の材料上で高品質の像を取得することが出来る装置が知ら
れている（米国特許第Ａ５３７６９５７号、１９９４、Ｂ４１Ｊ２／０４５）．
この装置には基板の両側に位置した２個のカートリッジを備えたインク送り機構
が設けられている。本装置および、特にカートリッジとヘッドの作動の制御は形
成されつつある直接の像と対称形の像とを制御し、記憶する装置の援用によって
実行される。スキャナによって、情報はコンピュータに入力され、該コンピュー
タは像を編集し、種々の幅の電流パルスの形態で各カラーのプリント濃度を符号
化し、それがインク−ジェットプリント装置に設けられている各カラーのジェッ
トヘッドの噴霧装置の電気弁を制御する。このようにして、各カラーの濃度はＰ
Ｃによって発生するパルスの幅によって決まる。ヘッドのインク−ジェット要素
の作動の特定の特徴はジェット要素の作動ノズルへ入る空気の流れが二種類の流
れ、すなわち第１の連続した流れであってノズルにおいて一定の空気の流れを発
生させ、供給流路におけるインクが乾燥することがなく、該流路の端部において
寄生滴下の形成を阻止するよう保証する流れと、第２の空気の、制御パルスの幅
に従って基板へのインクの供給を保証するよう空気の別の流れを開放する空気弁
によって制御された流れとから構成される。安定した接着および乾燥を保証し、
かつインクがにじむのを排除するために、基板は該基板の運動方向においてキャ
リッジの下方と上方とに装着された螺旋状のヒータによって加熱される。また、
キャリッジにはスポンジが配置され、該スポンジがインクが供給される前に基板
を拭うことによって異物による汚染物を確実に除去し、基板上へのインクの供給
を向上させる。

【００１０】 しかしながら、この構造において、各々の運動しているキャリッジにおけるラ
インの存在を注目すべきである。これらのラインはヘッドの弁を制御するための
複数の電線と、インクを送るためのチューブとから構成されている。このライン
は、キャリッジがそれに沿って運動する基板の幅が増大するにつれて増大し、こ
のラインはキャリッジと共に運動する必要があり、これは多数の技術的問題を発
生させ、本装置の作動の安定性を低下させる。

【００１１】 キャリッジの往復運動によって公称速度を加速させ、制動し、各作業サイクル
を停止させるので、本装置の生産性を低下させ、駆動機構と対応する制動ダンパ
との動力を増加させる必要がある。更に、左方から右方へ、そして右方から左方
へ種々カラーのヘッドを水平方向に位置させることによって、原色を付与する順
序が配分され、その結果得られた像が（影で）「縞模様」となる。また、高い品
質の両面像を得る上で問題があり、この問題に対する解決方法は従来技術におい
ては発見されていない。特に、種々のキャリッジに位置している種々のヘッドが
直接像と対称像とを作るために使用されている。作動において完全な同一性を保
証することは事実上不可能である。従って、両面像が作られると、カラーの再現
においてずれの発生は不可避である。

【００１２】 （発明の開示） 前記問題は本発明において以下の通り解決される。 −キャリッジを制御信号、空気およびインクを供給する装置に接続しているラ
インを一掃し、 −原色の順次の付与を確実にし、 −両方の側で半透明の基板をプリントする場合カラー収差を抑え、 −基板上へのインクの正確な付与を確実にし、 −２枚の基板に片側のプリントを同時に確実に実行しうるようにすることであ
る。

【００１３】 前述の技術的な成果を達成するために、基板送り装置と、前記基板に対して閉
鎖された案内レールに沿って運動可能であってヘッドが二つの側で基板の周りを
移動出来るようにするインク送り機構と、プリンタ制御装置とを含む大型フォー
マット用のインク−ジェットカラープリンタの構造が提案されている。基板送り
装置のシャフトは垂直平面に位置され、磁気クラッチによって可逆性モータに接
続されたテンションシャフトが可逆性モータを備えた送りシャフトの上方と下方
とに位置されている。閉鎖した案内レールに沿って運動可能なインク送り機構に
は電力を供給するブラッシを備えた少なくとも１個のキャリッジと、急速解放キ
ャッチによって外部の供給限からの空気で充填される受け取り手段と、トランシ
ーバを備えた制御装置と、前記制御装置に電気的に結合された光学センサとが設
けられている。案内レールには電力を供給するバスバー（バス）と、前記キャリ
ッジを正確に位置決めする平行線定規とが設けられている。プリンタの制御装置
に接続された電気弁が、キャリッジに位置され、レベルセンサを有する充填カー
トリッジと、これらのカートリッジに再充填するための装置の急速解放キャッチ
との間に装着されている。急速解放キャッチは案内レールが転回する位置におい
て位置されている。生産性を増大するために、そのようなキャリッジは２個以上
としてもよい。キャリッジは一定速度で運動するので駆動機構のパワーを低減さ
せ、緩衝装置の必要性を排除し、キャリッジの運動は一方向（例えば、時計方向
）であるので、得られた像における「縞模様」の問題を排除し、また直接像およ
び対称像のカラーパレットも同じである。基板の作業部分の上を運動するとキャ
リッジの完全自律性が保証される。

【００１４】 プリンタは第１の基板送り装置とは独立した第２の基板送り装置を有すること
が可能で、双方の平行に位置された基板送り装置は閉鎖された案内レールによっ
て囲まれている。このように、閉鎖された案内レール内にある２枚の基板上に同
時に像を得ることができ、このため本装置の消費者の要求する特性を著しく広げ
、その生産性を向上させる。

【００１５】 図１、図２、図３、図４および図５は本装置の構造を示す。

【００１６】 （発明を実施する最良の態様） 大型フォーマット用インク−ジェットカラープリンタ（図１）はフレーム（１
）と、キャリヤを送るためのローラ（２）と、テンションシャフト（３）と、送
りシャフト（４）と、案内ローラ（５）と、押圧ローラ（６）と、受け取りシャ
フト（７）と、キャリッジ（８）と、案内レール（９）とから構成されている。
基板のためのテンションシャフトは磁気クラッチ（１２）によって減速機（１１
）と可逆性電動モータ（１０）に接続されている。基板を受け取り、送るシャフ
トは減速機（図１に示さず）を介して可逆性駆動電動モータに接続されている。
キャリッジ（８）（図２）は非電導体で作られた支持体（１３）によって銅製の
バスバー（１４）が固定されている閉鎖レール（９）に位置している。電流がバ
スバーに供給される。ブラッシ（１５）により、電流がキャリッジ（図示せず）
の電力源およびその他のパワー消費装置に供給される。インク送り機構は図３に
示されている。キャリッジ（８）の運動を保証する電気駆動装置（１６）と、ジ
ェット要素の作動を保証するよう高圧の空気を蓄えている受け取り手段（１７）
と、ジェット要素を備えたヘッド（１８）とレベルセンサ（図３には図示せず）
を備え、インクを蓄える充填カートリッジ（１９）との組み立て体と、電気駆動
制御装置（２０）と、ラジオチャンネルにより制御装置（図示せず）と連通し、
像の現像工程においてキャリッジの全ての装置の作動を保証する電子制御装置（
２１）と、案内レールに位置した平行線定規（２３）に沿って基板に対してキャ
リッジを位置決めする光学センサ（２２）と、キャリッジに電力を供給するよう
ブラッシ（１５）を備えたブラッシホルダ（２４）とはキャリッジ（８）に配置
されている。キャリッジを空気およびインクで再充填するために使用される急速
解放接続の位置を示す線図が図４に示されている。空気再充填装置はパイプ（２
５）と、回転しうるように可動チップ（２７）がカップリングに着座している供
給カップリング（２６）と、キャリッジ受け取り手段を充填するためにパイプ（
３０）と突き合わせ接続されたり、外れたりする急速解放キャッチ（２９）が固
定されているキャリヤ（２８）とを含む。キャリヤ（２８）は初期位置において
可動チップ（２７）に固定されたばね（３１）によって保持されている。インク
再充填装置も同様に設置されているが、例外はインク（１９）の充填カートリッ
ジに接続されたインク充填電気弁（３３）がキャリヤ（３２）に装着されている
ことである。急速解放キャッチ（３４）は電気弁（３３）の下側（出力側）部分
に固定され、再充填の間充填カートリッジ（１９）の首と、キャリッジ（８）に
配置されたインク（１８）用カートリッジとヘッドとの組み立て体とに対向して
位置している。

【００１７】 本装置は以下の要領で作動する。 本装置の制御装置からの指令に従って、送りシャフト（４）は形成されつつあ
る像の線の幅に等しい一作業ステップだけ運動する。キャリッジ（８）のその均
一な運動の過程における位置は本装置の非作動ゾーン（図２のゾーンＩおよびＩ
Ｉを参照）にあり、キャリッジは空気およびインクで再充填され、また基板にお
いて再現されるべき情報がラジオチャンネルに亘って伝送される。キャリッジに
配置された制御装置（２１）が該キャリッジの運動の過程において作業ゾーンへ
入ると、（この場合、ジェット要素の作動によって）情報を基板上に移す工程を
自律的に制御する。本装置の制御装置は作業ゾーンから出ると、本装置の状態を
検出し、空気とインクの再充填装置の作動を制御し、基板を運動させ、更に別の
サービス作用を実行し、本装置の作業容量を検出し、別のユニットを検査し、操
作者への情報を再現装置まで運び、その後の作動サイクルを実行する。一枚の基
板が介在する場合、本装置は前述したアルゴリズムに従って１個のキャリッジと
、かつ２個以上のキャリッジとの双方により２つの側から像を構成することがで
き、基板を送る２個の独立した装置が存在する場合には本装置は２枚の基板に像
を構成することが可能である。基板を送るための２個の装置と２個のキャリッジ
とを備えた装置の全体線図が図５に示されている。

【００１８】 （産業上の利用可能性） 提案された技術的解決方法は特に、外部での広告対象物の作成においてプリン
トされた製品を作るための大型フォーマット用プリンタを提供することを可能と
する。

【００１９】 本発明の実施により作られた製品の品質（すなわち像の品質）を向上させ、プ
リンタの生産性を少なくとも２倍は増加させる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 １個の基板送り装置を備えた装置の全体的な斜視図である。

【図２】 案内レールと、バスバーと、基板との相互の位置関係を示す図である。

【図３】 インク送り機構の主要装置の配置を示す図である。

【図４】 本装置における急速解放接続を示す斜視図である。

【図５】 ２個の基板送り装置を備えた装置の全体的な線図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＵ，ＢＧ，ＢＲ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ， ＥＥ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＲ，ＬＫ，Ｌ Ｒ，ＬＴ，ＬＶ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ ，ＳＧ，ＳＫ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ， ＶＮ，ＹＵ (72)発明者 ボカレブ、アレクサンドル、ビクトロビッ チ ロシア連邦 モスクワ、ウル、ゼレノグラ ドスカヤ、３−158 (72)発明者 ブリコブ、イゴル、ビヤチェスラボビッチ ロシア連邦 モスクワ、ウル、コスモナブ タ ボルコバ、17−２−28 (72)発明者 コズロブ、ブラディミール、バシレビッチ ロシア連邦 モスクワ、ボロコラムスコ エ、エスエイチ、７ビー − 64 Ｆターム(参考） 2C056 EB21 EB50 EC20 EC28 EC64 FA01 FA10 HA36 KB37

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 基板送り装置と、前記基板に対して案内レールに沿って運動
   可能なインク送り機構と、プリンタ制御装置とを含む大型フォーマット用インク
   −ジェットカラープリンタにおいて、前記基板送り装置におけるシャフト（３，
   ４，７）が垂直平面に位置され、磁気クラッチ（１２）によって可逆性モータ（
   １０）に接続されたテンションシャフト（３）が可逆性モータ（１０）を備えた
   送りシャフト（４）の上方および下方に位置され、閉鎖された案内レール（９）
   に沿って運動可能な前記インク送り機構に、電力を供給するブラッシ（１５）を
   備えた少なくとも１個のキャリッジと、急速解放キャッチ（２９）によって空気
   で充填される受け取り手段（１７）と、トランシバーを備えた制御装置（２１）
   と、前記制御装置（２１）に電気的に結合された光学センサ（２２）とが設けら
   れ、前記案内レールに、電力を供給するバスバー（１４）と前記キャリッジ（８
   ）を正確に位置決めする平行線定規（２３）が設けられ、プリンタの制御装置に
   接続された電気弁（３３）が、キャリッジに位置しレベルセンサを有するインク
   充填カートリッジ（１９）とインクカートリッジにインクを再充填する装置の急
   速解放キャッチ（３４）との間に装着され、前記の急速解放キャッチ（３４）が
   、前記案内レール（９）が転回する位置に配置されていることを特徴とする大型
   フォーマット用インク−ジェットカラープリンタ。
2. 【請求項２】 第１の基板送り装置とは独立した第２の基板送り装置を有し
   、双方の平行に位置した基板送り装置が、閉鎖された案内レール（９）によって
   囲まれていることを特徴とする請求項１に記載の大型フォーマット用インク−ジ
   ェットカラープリンタ。