JP2001516333A - 塩素再循環を利用したイソシアネート製造 - Google Patents

塩素再循環を利用したイソシアネート製造

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Abstract

(57)【要約】 イソシアネートを製造しそしてイソシアネート製造の副生成物である無水の塩化水素を電気化学槽内で塩素ガスに変換する方法およびシステム。この塩素をイソシアネート工程に再循環させる。如何なる未反応の無水塩化水素も電気化学槽に再循環可能である。この方法およびシステムでは無水塩化水素と塩素を再循環させることによってイソシアネートの製造コストを低くすることができる。加うるに、この方法およびシステム工程では無水の塩化水素をイソシアネート工程の有用な出発材料に変えることによってそれの処分に伴う問題をなくすか或は少なくとも実質的に最小限にする。

Description

【発明の詳細な説明】 塩素再循環を利用したイソシアネート製造 発明の背景 1. 発明の分野 本発明は、塩素を再利用してホスゲンを生じさせた後にこれを用いてイソシア ネートを生じさせるイソシアネート製造方法およびシステムに関する。 2. 関連技術の説明 イソシアネート類は付加ポリマー類、例えばポリウレタン類、ポリ尿素類およ びポリイソシアネート類などの原料として多量に用いられるようになって来た。 ポリマー生成用反応体(イソシアネート類、ポリオール類、ポリアミン類など) を変えることにより、絶縁用の軟質および硬質フォームから高い引張り応力を示 す外装部品そして高品質の被膜および耐摩耗性エラストマー類に渡る無数の製品 が開発されて来た。Kirk Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,Four th Edition,14巻,902-934頁(1995)を参照のこと。 幅広く製造されている1タイプのイソシアネートであるトルエンジイソシアネ ートの商業的製造方法で用いられるプラント、即ちシステムを、図1のブロック 流れ図に示す。このプラントを一般に10で示す。プラント10には、図1に1 2で示す如きジニトロトルエン反応槽が含まれている。図1に示す如き第一入り 口供給ライン14でトルエンが上記反応槽に供給される。第二入り口供給ライン 16で硝酸が反応槽に供給される。この硝酸でトルエンがニトロ化されるとジニ トロートルエン(DNT)が生じる。このジニトロートルエンはライン20で還 元反応槽1 8に送り込まれる。加うるに、水素ガスがライン22によって上記還元反応槽1 8に送り込まれる。この水素ガスでジニトロトルエンのニトロ基がアミノ基に還 元されてトルエンジアミン(TDA)が生じる。図1に示す如きライン26で上 記トルエンジアミンがトルエンジイソシアネート反応槽24に送り込まれる。図 1に示す如きホスゲン発生装置28で発生したホスゲン(COCl2)がライン 30で反応槽24に送り込まれる。ライン32で塩素が上記ホスゲン発生装置に 送り込れかつライン34で一酸化炭素が上記ホスゲン発生装置に送り込まれる。 本技術で知られるように、この塩素と一酸化炭素が反応してホスゲンが生じる。 このホスゲンがトルエンジアミンと反応してトルエンジイソシアネート(TDI )(これはライン36を通って出る)と本質的に無水の塩化水素(AHCI)( これはライン38を通って出る)が生じる。 このようなイソシアネート工程ではその無水の塩化水素を処分する必要がある ことから、環境の観点ばかりでなく経済性の観点で問題が生じる。これは、無水 塩化水素の排出は環境的に健全でないことによるものである。更に、塩化水素の 供給量は要求量を非常に越えていることから、それを注意深く精製した後でもそ れを販売または使用するのはしばしば不可能である。超距離輸送は経済的に実行 不可能である。 従って、イソシアネート製造工程の副生成物である無水の塩化水素をその工程 で再利用することを可能にする簡潔で安価なイソシアネート製造方法を開発する ことが求められいる。このような方法は、イソシアネートの製造に伴って現在問 題になっている無水塩化水素処分問題をなくすか或は最小限にするものである。 加うるに、このような方法は、副生成物である無水塩化水素をイソシアネート工 程の有用な出発材料に変換 することができることでイソシアネート製造コストの低減を可能にするものであ る。 発明の要約 本発明は、無水の塩化水素を塩素と水素に変換することを可能にしかつその塩 素をイソシアネート製造工程に再循環させることを可能にするイソシアネート製 造方法およびシステムを提供することによって従来技術の問題を解決するもので ある。このように、本発明の方法およびシステムは、無水塩化水素の処分に伴う 問題をなくすか或は最小限にすると同時に有用な出発材料、即ち塩素を工程に再 循環させることでイソシアネートの製造コストを下げるものである。 更に、ある種のイソシアネート類、例えばトルエンジイソシアネートの製造方 法では、また、本発明のシステムおよび工程で無水塩化水素の電気化学変換の結 果として生じる水素も工程に再循環させてアミン(これは高価な出発材料である )を生じさせることができる。このようにして、本発明ではトルエンジイソシア ネートの製造コストが更に低くなる。 加うるに、本発明の方法およびシステムは、電気化学処理に先立って本質的に 無水の塩化水素を塩化水素水溶液に変える必要がないばかりでなくその生じた塩 素ガスから水を除去する必要なく無水の塩化水素を直接処理することを可能にす るものである。従って、このように無水の塩化水素を直接処理することから、投 資費用がより低くなりかつ電気化学変換で要求される投資費用も従来技術の変換 に比較して低くなる。 上記解決法の達成では、本明細書に具体的に示しかつ幅広く記述する本発明の 目的に従って無水塩化水素の電気化学変換で生じさせた塩素を用いてイソシアネ ートを製造するシステムを提供し、このシステムに、 塩素供給用第一入り口供給ラインと一酸化炭素供給用第二入り口供給ラインを有 していて中で塩素と一酸化炭素を反応させてホスゲンを生じさせるホスゲン発生 装置;中でホスゲンとアミンを反応させてイソシアネートと分子状の無水塩化水 素を生じさせるイソシアネート反応槽[このイソシアネート反応槽と上記ホスゲ ン発生装置の間に伸びているホスゲン供給用第一入り口供給ラインとアミン供給 用第二入り口供給ラインを有する];電気化学槽[乾燥塩素ガスとプロトンが生 じるように分子状の無水塩化水素に酸化を受けさせる手段、上記酸化を受けさせ る手段に隣接して位置する陽極チャンバ、上記陽極チャンバと流体伝達(flu id communication)状態で位置していて上記無水の塩化水素を 上記酸化を受けさせる手段に導入する陽極側入り口手段、およびまた上記陽極チ ャンバと流体伝達状態で位置していて塩素ガスを排出する陽極側出口手段、プロ トンが中を通って移動するカチオン輸送手段(cation−transpor ting means)(このカチオン輸送手段の1つの側に上記酸化を受けさ せる手段が接触して位置する)、その移動して来たプロトンに還元を受けさせる 手段(この還元を受けさせる手段は上記カチオン輸送手段のもう一方の側に接触 して位置する)、上記還元を受けさせる手段に隣接して位置する陰極チャンバ、 上記陰極チャンバと流体伝達状態で位置していて流体を上記カチオン輸送手段の もう一方の側に導入する陰極側入り口手段、およびまた上記陰極チャンバと流体 伝達状態で位置する陰極側出口手段を含む];および上記イソシアネート反応槽 と上記電気化学槽の間に伸びていて上記イソシアネート反応槽内で生じた無水の 塩化水素を上記電気化学槽の陽極側入り口手段に供給する塩化水素供給ラインを 含める。 更に、本発明に従い、無水塩化水素の電気化学変換で生じさせた塩素ガスを用 いてイソシアネートを製造する方法も提供し、この方法に、塩素を第一入り口供 給ラインから上記ホスゲン発生装置に供給しかつ一酸化炭素を第二入り口供給ラ インからホスゲン発生装置に供給することで塩素と一酸化炭素を上記ホスゲン発 生装置内で反応させてホスゲンを生じさせ;上記ホスゲン発生装置で発生したホ スゲンをイソシアネート反応槽に供給し;アミンを上記イソシアネート反応槽に 供給して、このイソシアネート反応槽内で上記アミンとホスゲンを反応させるこ とで、イソシアネートと分子状の無水塩化水素を生じさせ;上記分子状の無水塩 化水素を電気化学槽[この電気化学槽は、カチオン輸送膜、この膜の1つの側に 接触して位置する陽極、および上記膜のもう一方の側に接触して位置する陰極を 含む]の陽極側入り口に供給し;上記電気化学槽に電圧を上記陽極が上記陰極よ りも高い電位になるようにそして上記分子状の無水塩化水素が上記陽極に輸送さ れて上記陽極の所で酸化を受けて塩素ガスとプロトンが生じ、上記槽の陽極側出 口から塩素ガスが放出され、上記槽の膜を通ってプロトンが輸送されそしてこの 輸送されたプロトンが上記槽の陰極の所で還元を受けるようにかけ;そして上記 電気化学槽の陽極側出口から放出された塩素を上記ホスゲン発生装置に供給する 段階を含める。 図の簡単な説明 本明細書に組み込むことで本明細書の一部を構成する添付図で本発明の現在好 適な態様を説明し、そしてこの添付図をこの上に示した一般的な記述および以下 に示す好適な態様の詳細な記述と一緒に用いて、本発明の原理を説明する。 図1は、従来技術に従うトルエンジイソシアネート製造システムを示すブロッ ク流れ図である。 図2は、本発明に従うイソシアネート製造システムを示すブロック流れ図であ る。 図3は、無水塩化水素から塩素ガスを生じさせる目的で図2のシステムで用い る電気化学槽の詳細を示す図式図である。 図3Aは、図3に示す如き陽極および陰極の質量流れ場(mass flow field)を示す破断上面断面図である。 図4は、本発明に従うトルエンジイソシアネート製造システムを示すブロック 流れ図である。 好適な態様の記述 ここに、添付図に示す如き本発明の現在好適な態様を詳細に言及する。 本発明に従い、イソシアネート製造システムを提供する。上記システムを図2 に100で一般的に示す。システム100は、如何なる種類のイソシアネート製 造でも使用可能であり、それには、これらに限定するものでないが、トルエン2 ,4−ジイソシアネート(TDI)、トルエン2,6−ジイソシアネート(TD I)、4,4’−メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、2,4’− メチレンジフェニルジイソシアネート、ポリマー状のメチレンジフェニルジイソ シアネート(PMDI)、p−フェニレンジイソシアネート(PDI)およびナ フタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)が含まれる。 システム100はホスゲンプラントを含み、これは図2に102で示す如きホ スゲン発生装置を含む。このホスゲン発生装置は、乾燥液状塩素の形態である塩 素をホスゲン発生装置に供給する第一入り口供給ライ ン104と一酸化炭素を上記ホスゲン発生装置に供給する第二入り口供給ライン 106を有する。このホスゲンに含まれる遊離塩素の含有量をできるだけ低く保 つ目的で一酸化炭素を塩素の化学量論的過剰量で加える。これは、ホスゲン発生 中に塩素が存在していると望ましくない生成物が生じる可能性があることによる ものである。塩素を分解させて塩化物アニオンCl-を生じさせる目的で触媒を 上記ホスゲン発生装置内で用いることも可能である。下記の式: 2Cl-+CO→COCl2 (1) に従って上記塩化物アニオンが一酸化炭素と反応してホスゲンが生じる。 本発明のシステムはまたイソシアネート反応槽も含む。イソシアネート反応槽 を図2に108で示す。この反応槽はホスゲンをイソシアネート反応槽に供給す る第一入り口供給ラインを有し、この供給ラインは上記ホスゲン発生装置と上記 イソシアネート反応槽の間を伸びている。上記ホスゲン発生装置とイソシアネー ト反応槽の間を伸びている上記ラインを図2に110で示す。この反応槽はまた アミンを上記イソシアネート反応槽に供給する第二入り口ラインも有する。上記 ラインを図2に112で示す。このイソシアネート反応槽内で上記アミンとホス ゲンが反応してイソシアネートと本質的に無水の塩化水素が生じ、この塩化水素 の形態は分子状である。この反応の式は −(NH2)+COCl2→−(NCO)+2AHCl (2) である。このイソシアネートを、図2に示す如きライン114で送って、それに さらなる精製を受けさせる。 本発明のシステムは更に電気化学槽(図2−4に200で一般的に示す如き) を含み、この槽内で無水の塩化水素を本質的に乾燥している塩 素ガスに直接変換する。本発明の電気化学槽内で変換を受けさせる塩化水素は本 質的に無水であり、このことは、それが塩化水素水溶液(これの形態はイオンで ある)とは対照的に分子形態であることを意味する。上記用語「直接」は、上記 電気化学槽では生成した塩素ガスから水を除去する必要はなくまた電気化学処理 前に本質的に無水の塩化水素を塩化水素水溶液に変換する必要もないことを意味 する。本発明の第一態様における槽200内では、塩素ガスが生じるばかりでな く水素ガスも生じる。第二態様における上記槽内では、以下により詳細に説明す るように、水素ガスが生じるばかりでなく水も生じる。 本発明の電気化学槽は、本質的に乾燥した塩素ガスとプロトンが生じるように 分子状の無水塩化水素に酸化を受けさせる手段を含む。この酸化を受けさせる手 段は電極、より具体的には図3に示す如き陽極202を含む。この酸化を受けさ せる手段は、無水の塩化水素に酸化を受けさせて本質的に乾燥した塩素ガスとプ ロトンを生じさせるものである。この反応は方程式: で示される。 本発明の電気化学槽はまた陽極チャンバも含み、この陽極チャンバは上記酸化 を受けさせる手段に隣接して位置する。陽極チャンバを図3に203で示し、こ れは上記陽極に隣接して位置する(これはそれの隣に位置するか或はその近くに 位置することを意味する)。本発明の電気化学槽は、更に、上記無水の塩化水素 を上記酸化を受けさせる手段に導入する陽極側入り口手段を含み、この陽極側入 り口手段は上記陽極チャンバと流体伝達状態で位置する。この陽極側入り口手段 は図3に示す如き 陽極側入り口204を含む。本発明の電気化学槽は、また、塩素ガスを排出する 陽極側出口手段も含み、これもまた上記陽極チャンバと流体伝達状態にある。こ の出口手段は図3に示す如き陽極側出口206を含む。上記無水塩化水素の一部 は未反応であり、この未反応部分は上記本質的に乾燥した塩素ガスと一緒に上記 陽極側出口を通って電気化学槽から出る。上記陽極側入り口を通って腐食性の無 水HClが運ばれそして上記出口を通って塩素ガスが運ばれることから、この入 り口と出口をテトラフルオロエチレンとパーフルオロ(アルキル)−ビニルエー テルのコポリマー[E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington、Delaware)(本明細書では以 後「デュポン」と呼ぶ)が商標TEFLON(商標)PFA(本明細書では以後 「PFA」と呼ぶ)の下で販売]で内張りしてもよい。 本発明のシステムは、更に、上記イソシアネート反応槽で生じた無水塩化水素 を上記電気化学槽の陽極側入り口手段に供給する塩化水素供給ラインも含み、こ のラインは上記イソシアネート反応槽と上記電気化学槽の間を伸びている。上記 ラインを図2に116で示す。 本発明の電気化学槽はまたカチオン輸送手段(この中を通ってプロトンが移動 する)も含み、このカチオン輸送手段の1つの側に接触させて上記酸化を受けさ せる手段を位置させる。好適には、このカチオン輸送手段はカチオン輸送膜20 8であり、図3および3Aに示すように、上記膜の1つの側に接触させて陽極を 位置させる。より具体的には、膜208はプロトン伝導膜であってもよい。本発 明では上記膜を電解質として働かせる。この膜はフルオロもしくはパーフルオロ ポリマーで作られた市販のカチオン膜であってもよく、好適には2種以上のフル オロもし くはパーフルオロモノマー(これらの少なくとも1つはペンダント型のスルホン 酸基を有する)から作られたコポリマーであってもよい。カルボキシル基はそれ がプロトン化した時の膜の伝導性が低い傾向があることから、このような基を存 在させるのは望ましくない。適切な樹脂材料はいろいろ商業的に入手可能である か、或はそのような樹脂材料を特許文献に従って製造することも可能である。そ れらには、 −CF2CFRSO3Hおよび−OCF2CF2CF2SO3H [ここで、RはF、Cl、CF2Cl、またはC1からC10のパーフルオロアルキ ル基である]型の側鎖を有するフッ素置換ポリマー類が含まれる。この膜の樹脂 は、例えばテトラフルオロエチレンと CF2=CFOCF2CF(CF3)OCF2CF2SO3H から作られたコポリマーであってもよい。このような樹脂は、時には−SO3H 基ではなくてペンダント型−SO2F基を有する形態であり得る。このフッ化ス ルホニル基に水酸化カリウムを用いた加水分解を受けさせることで−SO3K基 にした後、これを酸で−SO3H基に変換することも可能である。適切な完全フ ッ素置換カチオン膜をデュポンが商標「NAFION(商標)」[本明細書では 以後NAFION(商標)と呼ぶ]の下で提供しており、これはポリテトラフル オロエチレンとポリフッ化スルホニルビニルエーテルのコポリマーを水和させる ことで作られていて、ペンダント型のスルホン酸基を含む。ペンダント型のスル ホン酸基を含むNAFION(商標)膜には、特にNAFION(商標)115 、NAFION(商標)117、NAFION(商標)324、およびNAFI ON(商標)417が含まれる。この1番目および2番目の種類のNAFION (商標)は未支持型で、それの当量重量は1100gで あり、ここで当量重量を1リットルのIM水酸化ナトリウム溶液の中和に要する 樹脂の量であるとして定義する。NAFION(商標)324およびNAFIO N(商標)417は両方ともフルオロカーボン生地に支持されており、NAFI ON(商標)417の当量重量も1100gである。NAFION(商標)32 4は2層構造を有する、即ち当量重量が1100gで厚みが125μmの膜と当 量重量が1500gで厚みが25μmの膜が備わっている。本発明の電気化学槽 では特にNAFION(商標)115を用いることができる。 本発明では固体状ポリマーである電解質膜の使用を記述するが、ポリマー状で ない他のカチオン輸送膜を用いることも充分に本発明の範囲内である。例えば、 ベータ−アルミナなどの如きプロトン伝導性セラミックを用いることも可能であ る。ベータ−アルミナは、一般構造Na2x・Al23[ここで、xは500( β"−アルミナ)から11(β−アルミナ)の範囲である]で表される種類の非 化学量論的結晶性化合物である。この材料および本発明で用いるに有用な固体状 電解質の膜がFuel Cell Handbook,A.J.ApplebyおよびF.R.Foulkes,Van Nost rand Reinhold,N.Y.,1989の308−312頁に記述されている。追加的に有 用な固体状態のプロトン伝導体、特にストロンチウムとバリウムのろう膏、例え ばストロンチウムイッテルビエート(ytterbiate)ろう膏(SrCe0.95 Yb0.053- α)およびバリウムネオジミエートろう膏(BaCe0.9Nd0 .013- α)などが、U.S.Department of Energy,Office of Fossil Energy,M organtown Energy Technology CenterのためにInstitute of Gas Technology,C hicago,Illinoisが1990年12月に準備した最終報告書であるDOE/MC/24218 -2957,Jewulski, OsifおよびRemickに記述されている。 本発明の電気化学槽は、また、その移動して来たプロトンに還元を受けさせる 手段も含み、この還元を受けさせる手段は上記カチオン輸送手段のもう一方の側 に接触して位置する。この還元を受けさせる手段は電極、より具体的には陰極2 10を含み、この場合の陰極210は、図3および3Aに示すように、膜208 のもう一方の側(上記陽極が接触している側の反対側に位置する)に接触して位 置する。 本発明の電気化学槽はまた陰極チャンバも含み、これは上記還元を受けさせる 手段に隣接して位置する。陰極チャンバを図3および3Aに示し、これは上記陰 極に隣接して位置する(これはそれの隣に位置するか或はその近くに位置するこ とを意味する)。本発明の電気化学槽は、また、流体をカチオン輸送手段のもう 一方の側に導入する陰極側入り口手段も含み、この陰極側入り口手段は上記陰極 チャンバと流体伝達状態で位置する。この陰極側入り口手段は図3に示す如き陰 極側入り口212を含む。この陰極側入り口手段を図2に示すようにライン11 5などの如きラインに連結する。この陰極側入り口に通して第一態様では水など の如き流体を上記膜の陰極側に導入し、或は以下に説明するように、第二態様で は、酸素ガスの如き酸素含有ガスを上記陰極そして次に上記膜の陰極側に導入す る。本発明の電気化学槽はまた陰極側出口手段も含み、これもまた上記陰極チャ ンバと流体伝達状態にある。この陰極側出口手段は図3に示す如き陰極側出口2 14を含む。この陰極側出口を図2に示すようにライン117の如きラインに連 結する。この膜を塩化物イオンがある程度通り抜ける結果としてHClが上記槽 の陰極側にも存在することから、また上記陰極の入り口および出口もPFAで内 張りしても よい。図3に示すように、上記陽極側入り口と陰極側出口の間に通路215が生 じそして同様な通路217が陰極側入り口と陽極側出口の間にも生じることが分 かる。このような通路により、以下に更に説明するように反応体が陽極側入り口 および陰極側入り口を通って運び込まれそして生成物が陽極側出口および陰極側 出口を通って上記槽から出て行く。 上記陽極および陰極は電気化学活性材料を含む。この電気化学活性材料には、 材料が電荷移動を支持し得る限り如何なる種類の触媒もしくは金属材料も金属酸 化物材料も含まれ得る。この電気化学活性材料には、好適には触媒材料、例えば 白金、ルテニウム、オスミウム、レニウム、ロジウム、イリジウム、パラジウム 、金、チタン、錫またはジルコニウムなど、そしてそれらの酸化物、合金または 混合物が含まれ得る。本発明で用いるに適切な他の触媒材料には、これらに限定 するものでないが、モノマー形態およびポリマー形態の遷移金属マクロサイクル (macro cycles)および遷移金属酸化物(これにはペロブスカイト およびピロコアー(pyrochores)が含まれる)が含まれ得る。 この陽極および陰極は多孔質の気体拡散(gas−diffusion)電極 であってもよい。気体拡散電極は、本分野の技術者に知られるように、高い比表 面積を有すると言った利点を与える。ELATとして知られる特別な種類の気体 拡散電極を上記陽極および陰極として用いることができる。ELATは支持体構 造物に加えて電気化学活性材料を含む。1つの好適な態様では、E−TEK(N atick、Massachusetts)から商業的に入手可能なELAT( これは炭素布で出来ている支持体構造物、そして酸化ルテニウムを含む電気化学 活性材料を含む)を用いることができる。 本発明の陽極および陰極では、そのような電気化学活性材料の代替配置も使用 可能である。この電気化学活性材料を上記カチオン輸送膜の表面に隣接させて位 置させることも可能である(このことは、上記表面の所またはそれの下を意味す る)。例えば、Fedkiwの米国特許第4,959,132号に示されている ように、上記電気化学活性材料を上記膜の中に付着させることも可能である。こ の電気化学活性材料の薄膜を上記膜に直接取り付けることも可能である。また、 A.J.ApplebyおよびE.B.Yeager,Energy,11巻,137(1986)に示されているよ うに、上記電気化学活性材料を上記膜に熱プレス(hot−press)するこ とも可能である。 上記電極を上記膜に熱プレスすると上記触媒と膜の間の接触が良好になると言 った利点が得られる。電極を熱プレスする時には、上記電気化学活性材料に触媒 材料を含めて、それを支持体材料で支持させてもよい。このような支持体材料に は、炭素の粒子、およびポリテトラフルオロエチレン、即ちデュポンから商業的 に入手可能で商標「TEFLON(商標)」の下で販売されているテトラフルオ ロポリマー樹脂であるPTFE(本明細書では以後「PTFE」と呼ぶ)の粒子 が含まれ得る。この電気化学活性材料は、上記PTFEにより、炭素の布または 紙もしくはグラファイト紙で出来ている支持体構造に接着し、上記カチオン輸送 膜に熱プレス加工可能である。このPTFEは疎水性を示すことから、上記陽極 の所に水膜が生じることはない。この電極は水を遮断することから、HClが反 応部位に拡散するのが妨げられ得る。 この電気化学活性材料の充填量は上記膜の取り付け方法に応じて多様であり得 る。気体拡散電極を熱プレスする場合の充填量は典型的に0. 10から0.50mg/cm2である。他の付着方法を利用することができる場 合、例えばWilsonおよびGottesfeld,“High Performance Catalyzed Membranes of Ultra-low Pt Loadings for Polymer Electrolyte Fuel Cells”,Los Alam os National Laboratory,J.Electrochem Soc.,139巻No.2 L28-30,1992に記 述されているように、インクを用いてそれを薄膜として上記膜上に分布させるこ とを通して触媒で被覆された膜を生じさせることができる場合には、より低い充 填量を用いることも可能であり、その場合にはインクに可溶化したNAFION (商標)を入れることで、触媒−アイオノマーの表面接触を高めかつNAFIO N(商標)完全フッ素置換膜シートへの結合剤として働かせる。そのような系を 用いると、1cm2当たり0.017mgの如き低い活性材料充填量が達成され た。 好適な態様では、上記電気化学活性材料の薄膜を上記膜に直接付着させること で触媒で覆われた膜を生じさせる。この好適な態様では、上記膜を典型的にはフ ッ化スルホニル形態のポリマーから生じさせる、と言うのは、それはそのような 形態で熱可塑性を示すことでフィルムを熱可塑性ポリマーから製造するに適した 通常の技術を用いることができるからである。フッ化スルホニル形態、即ちSO2 F形態は、加水分解を受ける前の膜の側鎖が式 [−OCF2CF(CF3)]n−OCF2CF2SO2F で表されることを意味する。別法として、このポリマーは別の熱可塑性形態であ ってもよく、例えば−SO2X基[ここで、XはCH3、CO2、または第四級ア ミンである]を有する形態であってもよい。また、望まれるならば、個々のポリ マーに適切な溶媒を用いた溶液フィルム流し込 み技術も使用可能である。 フッ化スルホニル形態のポリマーで出来ているフィルムに本技術分野で公知の 方法を用いた加水分解を受けさせることでそれをスルホン酸塩形態(時にはイオ ン形態とも呼ぶ)に変化させることができる。例えば、上記膜を25重量%のN aOHに約90℃の温度で約16時間浸漬した後、1回の濯ぎ当たり約30から 約60分にして上記フィルムを90℃の脱イオン水中で2回濯ぐことを通して、 上記膜に加水分解を受けさせてそれをスルホン酸ナトリウム形態に変化させても よい。別の可能な方法は、アルカリ金属の水酸化物が6−20%と極性有機溶媒 、例えばジメチルスルホキサイドなどが5−40%入っている水溶液を50−1 00℃で用いて接触時間を少なくとも5分間にした後に濯ぎを10分間行う方法 である。加水分解後、望まれるならば、上記膜を所望のカチオンが入っている1 %塩溶液を入れた浴内で接触させて別のイオン形態に変化させるか、或は酸に接 触させて濯ぎを行うことを通して上記膜を酸形態に変化させることも可能である 。本発明の膜−電極アセンブリで用いる膜は、通常、スルホン酸形態の膜である 。 この膜の厚みは所望に応じて多様であり得る。典型的には、膜の厚みを一般に 約250μm未満、好適には約25μmから約150μmの範囲にする。 上記電気化学活性材料の組み込みを通常はコーティング配合物、即ち「インク 」の状態で行い、このインクを上記膜に塗布する。この電気化学活性材料は粒子 直径が0.1ミクロン(μ)から10μの範囲の粒子形態である。上記コーティ ング配合物、従ってCCMを生じさせた後の陽極および陰極に、また、上記電気 化学活性材料の粒子を一緒に結合させ る結合剤ポリマーも含める。この電気化学活性材料の粒子は、これを上記結合剤 ポリマーと一緒に被覆した時、凝集する傾向がある。これらの粒子を粉砕して特 に小さいサイズにすると、より良好な粒子分布を得ることができる。従って、粒 子の平均直径が5μ未満、多くの場合好適には2μ未満になるように、上記コー ティング配合物の粉砕を行う。ボールミリング(ball milling)ま たはEigerミニミルを用いた粉砕でそのような小さな粒子サイズが達成され 、この後者の技術を用いると1μ以下の粒子を生じさせることができる。 上記結合剤ポリマーを溶媒に溶解させる。この結合剤ポリマーは、本明細書に 記述する如き膜で用いたのと同じポリマーであってもよいが、必ずしも必要では ない。この結合剤ポリマーは多様なポリマー類であり得、例えばポリテトラフル オロエチレン(PTFE)などであってもよい。好適な態様における結合剤ポリ マーは完全フッ素置換されているスルホン酸ポリマーであり、そしてこの結合剤 ポリマーの側鎖は、この結合剤ポリマーに加水分解を受けさせる前、式 [−OCF2CF(CF3)]n−OCF2CF2SO2F で表される(即ち、SO2F、即ちフッ化スルホニル形態)。この側鎖は、これ に加水分解を受けさせた後、式 [−OCF2CF(CF3)]n−OCF2CF2SO3H で表される(即ち、SO3H、即ちスルホン酸、即ち酸形態)。この結合剤ポリ マーがフッ化スルホニル形態の時の溶媒は多様な溶媒であり得、例えば3M(S t.Paul、Minnesota)から商業的に入手可能なFLUOROIN ERT FC−40[これはパーフルオロ(メチル−ジ−n−ブチル)−アミン とパーフルオロ(トリ−n−ブチルア ミン)の混合物である]などであってもよい。この態様では、テトラフルオロエ チレンと式 CF2=CF−O−CF2CF(CF3)−O−CF2CF2SO2F で表されるビニルエーテルを重合させたコポリマーが適切な結合剤ポリマーであ ることを確認した。加うるに、二酸化ルテニウムが適切な触媒であることを確認 した。上記フッ化スルホニル形態はFC−40に相溶して上記膜上に二酸化ルテ ニウム触媒の均一な被膜を与えることを確認した。 上記インクの粘度は、(i)粒子サイズの選択、(ii)電気化学活性材料粒 子と結合剤の組成の調節、または(iii)溶媒含有量(存在させる場合)の調 整を通して調節可能である。好適には電気化学活性材料粒子が隣接粒子に接触し ていて触媒層を通る低い抵抗値の伝導路を与える高い体積密度において上記触媒 層の均一かつ調節された厚みが保持されるのを確保する目的で、好適には、上記 電気化学活性材料の粒子を上記ポリマー内に均一に分散させる。この電気化学活 性材料粒子と結合剤ポリマーの比率は約0.5:1から約8:1の範囲、特に約 1:1から約5:1の範囲であってもよい。上記膜上に生じさせる触媒層は、上 記槽内で消費および産出される気体/液体が容易に透過し得るように多孔質であ るべきである。平均孔直径を好適には0.01から50μm、最も好適には0. 1から30μmの範囲にする。間隙率を一般に10から99%、好適には10か ら60%の範囲にする。 上記インクで被覆すべき膜領域は、上記膜の表面領域全体または選択した部分 のみであってもよい。望まれるならば、所望の厚みになるまで塗布を繰り返すこ とで被膜を形成させる。電気化学活性材料の粒子を付 着させる必要がない膜表面領域にはマスクを付けてもよいか、或は他の手段を用 いて、上記電気化学活性材料の粒子がそのような領域に付着しないようにしても よい。この電気化学活性材料粒子を上記膜に付着させる所望の充填率は前以て決 定可能であり、この電気化学活性材料が過剰量で塗布されないような特定量で電 気化学活性材料粒子を上記膜表面に付着させることができる。好適な態様では、 上記インクを噴霧することでそれを上記膜表面に付着させる。しかしながら、適 切な如何なる技術で上記触媒インクを上記膜表面に付着させてもよいことを注目 すべきであり、そのような技術には、ナイフまたはブレードを用いた展着、はけ 塗り、注ぎ込み、計量用バーの使用などが含まれる。別法として、本技術分野で 知られる如きスクリーン印刷方法を用いて上記電気化学活性材料を上記膜に付着 させることも可能である。上記電気化学活性材料を上記膜に直接印刷する別法は 転写方法(これも本技術分野で公知である)であり、この方法では、上記触媒イ ンクを基質に被覆、塗装、噴霧またはスクリーン印刷して溶媒を除去する。次に 、その結果として生じた転写板(decal)を後で上記基質から上記膜表面に 移して、典型的には熱と圧力をかけることでそれらを結合させる。 上記電気化学活性材料の触媒層を付着させた後、強力に接着した触媒層とカチ オン輸送膜を得ることができるように上記インクを上記膜表面に固着させるのが 好適である。このインクを上記膜表面に固着させる時、圧力、熱、接着剤、結合 剤、溶媒、静電などのいずれか1つまたは組み合わせが使用可能である。上記イ ンクを膜表面に固着させる好適な方法は、圧力、熱または圧力と熱の組み合わせ を用いる方法である。この触媒層を上記膜表面に好適には510から51,00 0kPa(5から5 00ATM)、最も好適には1,015から10,500kPa(10から10 0ATM)の圧力下100℃から300℃、最も好適には150℃から280℃ で押し付ける。 この上に記述したようにして触媒を被覆した膜を電気化学槽で用いる場合には 、この電気化学槽に、陽極および陰極に接触して(または少なくとも陽極に接触 して)それぞれ上記膜が接触する陽極もしくは陰極の側とは反対の側に位置する 気体拡散層(示していない)を含める必要がある。この気体拡散層は、無水の塩 化水素が上記触媒被覆膜の電気化学活性材料層の中を通って拡散することを可能 にする多孔質構造を与えるものである。加うるに、陽極の気体拡散層および陰極 の気体拡散層は両方とも、上記触媒被覆膜の電気化学活性材料の上または領域に 電流を分布させるものである。この拡散層を好適にはグラファイト紙で作成し、 その厚みを典型的には15−20ミルにする。 本発明で用いる膜および電極が如何なる種類のものであっても、プロトンが上 記膜の中を移動する効率を高める目的で上記膜を水和状態に保持するべきである 。これによって上記膜の伝導性が高く保たれる。水素を産出する陽極を持たせる 第一態様では、以下に説明するように、上記膜の陰極側をそれが液状の水に接触 した状態に保持することで上記膜の水和を得る。例えば、気体拡散電極を用いる 場合には、液状の水を陰極に送り込むと、その液状の水は上記気体拡散電極の中 を通って上記膜に接触する。触媒を被覆した膜を用いる場合には、この膜に直接 塗布した電気化学活性材料の薄層が陰極になることから、この膜自身に液状の水 を送り込む。特に、第一態様では水を陰極側入り口212に通して電気化学槽に 加える。無水塩化水素の酸化で生じたプロトン[上記式(2) 中の2H+]は上記膜を通って移動して陰極の所で以下の式(3) に示すように還元を受けることで、水素ガスが生じる。この水素ガスは陰極と膜 の間の界面の所で発生する。図2および3に示す第一態様でH2(I)として示 す水素ガスは、図2に示すように、陰極側出口からライン115を通って槽から 出る。この水素ガスは、塩化物イオンの移行が原因で、HClをいくらか含有し 得る。この水素ガスは他の目的、例えば燃料として使用可能であるか、或は以下 に説明するように、アミンの製造で使用可能である。 第二態様では、水の産出と水の導入で湿らせた酸素供給または空気供給流れを 用いることを通して、膜の水和を達成する。特に、この第二態様では、酸素含有 ガス、例えば酸素、空気または酸素が豊富な空気(即ち窒素中に酸素が21モル %以上入っている)などを陰極側入り口112に通して導入する。空気の使用が より安価であるが、酸素が豊富な空気または酸素を用いると槽の性能が向上する 。以下に説明する目的で上記膜内の水分を調節する補助で上記酸素含有ガスを湿 らせておくべきである。この酸素ガス(O2)と移動して来たプロトンが陰極の 所で式: 1/22(g)+2e-+2H+→H2O(g) (4) に示すように還元を受けることで、水が生じる。この生じた水は、第二態様を表 す図2および3にH2O(II)で示すように、全ての未反応水素および酸素ガ スと一緒に陰極側出口を通って出る。この水は、第一態様の場合と同様に、塩化 物イオンの移行が原因でHClをいくらか含有し得る。 この第二態様における陰極反応は水が生成する反応である。このよう な陰極反応は、第一態様では陰極の所でH2が生じるのと比較して、熱力学がよ り好適であると言った利点を有する。これは、上記態様の反応全体に伴う自由エ ネルギー変化[これは下記の式:で表される]の方が第一態様の反応全体に伴う自由エネルギー変化[これは下記 の式: で表される]よりも小さいことによるものである。従って、上記槽への入力とし て要求される電圧、即ちエネルギーの量は、第二態様の方が低い。 再び図2の説明に戻り、本発明の電気化学槽は、更に、図3および3Aに示す ように陽極に接触して位置する陽極流れ場216と陰極に接触して位置する陰極 流れ場218も含む。この流れ場は導電性を示し、質量および電流両方の流れ場 として働く。好適には、この陽極および陰極の流れ場に多孔質グラファイト紙を 含める。このような流れ場はSpectracorp(Lawrence、Ma ssachusetts)から商業的に入手可能である。しかしながら、この流 れ場は本分野の技術者に知られている如何なる様式で如何なる材料で作られても よい。例えば、別法として、この流れ場はフォーム、布またはマットの形態の多 孔質炭素で作られていてもよい。質量流れ場として働かせる目的で、図3A(こ れは図3の流れ場のみを示す破断上面断面図である)に示すように、陽極の質量 流れ場に陽極フローチャンネル220を複数含めそして陰極の質量流れ場に陰極 フローチャンネル222を複数含める。第一 および第二態様において、上記陽極流れ場および陽極フローチャンネルは、反応 体、例えば無水HClなどを陽極に運びかつ産物、例えば乾燥塩素ガスなどを陽 極から運び出すものである。上記陰極流れ場および陰極フローチャンネルは、陰 極液、例えば第一態様では液状の水を上記膜に運び、或は第二態様では酸素含有 ガスを陰極に運び、そして産物、例えば第一態様では水素ガス、または第二態様 では液状の水を陰極から運び出すものである。 本発明の電気化学槽は、また、図3に示すように陽極側ガスケット224と陰 極側ガスケット226も含み得る。ガスケット224および226は、上記電気 化学槽の内側と外側の間のシールを形成する。この陽極側ガスケットを好適には Dupont Dow Elastmers L.L.C.(Wilmingt on、Delaware)が商標VITON(商標)の下で販売しているフルオ ロエラストマー[本明細書では以後VITON(商標)と呼ぶ]で作成する。上 記陰極側ガスケットは、デュポンが商標NORDEL(商標)の下で販売してい るターポリマーであるエチレン/プロピレン/ジエン(EPDM)で作成可能で あるか、或はこれをVITON(商標)で作成することも可能である。 本発明の電気化学槽は、また、図3に示すように陽極電流バス(bus)22 8と陰極電流バス230も含む。この電流バスは電流を電圧源(示していない) に導きかつそこから引き出すものである。具体的には、図3に示す如く、電圧を 上記槽にかけた時に電流が上記槽の構成要素全部を通って電流バス228の右側 [ここには電流バス230(ここから電流が電圧源に戻る)が含まれている]に 流れるように、陽極電流バス228を電圧源のプラス端子に連結しかつ陰極電源 バス230を電圧源 のマイナス端子に連結する。上記電流バスを導電材料、例えば銅などで作成する 。 本発明の電気化学槽は、更に、図3に示す如き陽極電流分配器232も含み得 る。この陽極電流分配器は、電流を上記陽極電流バスから集めてそれを電子伝導 で陽極に分配するものである。この陽極電流分配器にフルオロポリマーを含めて もよく、これに導電性材料を充填しておく。1つの態様では、陽極電流分配器を 、Elf Atochem North America、Inc.が商標KY NAR(商標)の下で販売しているポリフッ化ビニリデン(本明細書では以後「 KYNAR(商標)」と呼ぶ)フルオロポリマー類とグラファイトで作成しても よい。 本発明の電気化学槽は、更に、図3に示す如き陰極電流分配器234も含み得 る。この陰極電流分配器は、電流を上記陰極から集めて電流を電子伝導で陰極バ スに分配するものである。この陰極分配器は、また、陰極電流バスおよび陰極と 塩化水素の間のバリヤーを与えるものである。これは、ある程度であるが塩化水 素が膜を貫通して移行することが起こることから望ましいことである。上記陽極 電流分配器と同様に、陰極電流分配器にもフルオロポリマー、例えばKYNAR (商標)などを含めてもよく、これに導電性材料、例えばグラファイトなどを充 填しておく。 本発明の電気化学槽は、また、槽の外側に上記陽極電流分配器に隣接して位置 する陽極側のステンレス鋼製バッカープレート(backer plate)( 示していない)と槽の外側に上記陰極電流分配器に隣接して位置する陰極側のス テンレス鋼製バッカープレート(これも示していない)も含む。このような鋼製 バッカープレートは、それを貫いて伸びるボルトを有していて、上記電気化学槽 の構成要素を一緒に保持し てそれに機械的安定性を加えるものである。 例えば製造時などに陽極−陰極対を2つ以上用いる場合などでは、本分野の技 術者によく知られている如き二極配置が好適である。本発明の電気化学槽を二極 スタック(bipolar stack)で使用することも可能である。このよ うな二極スタックを作り出す場合、図3に示すように、陽極電流分配器232お よびこの陽極電流分配器の右側までの全構成要素から陰極電流分配器234(こ れを含む)に至る全構成要素を槽の長さに沿って繰り返し、そして電流バスを上 記スタックの外側に位置させる。 再び図2の説明を言及し、本発明のシステムは、更に、上記電気化学槽の陽極 側出口手段から放出される塩素を上記ホスゲン発生装置に供給する塩素再循環ラ インも含み、このラインは、上記電気化学槽の陽極側出口手段とホスゲン発生装 置の間に伸びている。上記塩素再循環ラインを図2に118で示す。その塩素ガ スは、上記槽の陽極側出口手段から放出される時、本質的に乾燥している。従っ て、本発明のシステムに、更に、上記乾燥ガスを液化および浄化して乾燥した液 状の塩素を生じさせる浄化器を含めてもよく、この浄化器を上記再循環ライン内 に位置させてもよい。浄化器を図2に120で示し、これは塩素再循環ライン1 18内に位置する。 この上で述べたように、上記無水塩化水素の一部は未反応である可能性があり 、これを上記電気化学槽の陽極側出口手段から放出させる。本発明の浄化器は、 また、上記塩素再循環ライン内で未反応の無水塩化水素と塩素ガスの分離も行う 。従って、本発明のシステムは、更に、未反応の無水塩化水素を電気化学槽の陽 極側入り口に再循環させる塩化水素 再循環ラインも含み、このラインは上記浄化器と上記電気化学槽の間を伸びてい る。上記塩化水素再循環ラインを図2に119で示す。 このように、図2に示す如き本発明のシステムを用いると、未反応の無水塩化 水素を絶えず電気化学槽に再循環させることができることから、無水の塩化水素 から回収可能な塩素の量が多くなる。更に、この塩素を絶えず上記ホスゲン発生 装置に再循環させることができる。本発明はこのように二重の再循環特徴を有す ることから、イソシアネート工程への塩素の供給が確保されかつ塩素のコストが 低くなることで、イソシアネートの製造コストが低くなる。更に、このような再 循環特徴により、無水塩化水素の処分に関する環境および論理的問題がなくなる か或は最小限になる。 図2で見ることができるように、上記ホスゲン発生装置につながる第一入り口 供給ラインは、このホスゲン発生装置に到達する直前に、上記塩素再循環ライン と一緒になる。この第一入り口供給ラインに通して塩素ガスを上記ホスゲン発生 装置に供給する(電気化学槽200で生じる塩素ガスに加えて)。この追加的に 供給する新鮮な液状の乾燥塩素は、工程が不充分なことでシステム内の塩素が失 われることで生じる損失分を補う目的で必要である。しかしながら、本発明のシ ステムは再循環能力を有することで上記電気化学槽内で多量に生じる塩素を再循 環させることができることから、追加的に必要な、即ち新鮮な乾燥液状塩素の量 は有意に少ない。 図4に、個々の種類のイソシアネートを製造するシステムを示し、この場合に はトルエンジイソシアネート製造システムを説明する。このシステムを一般に3 00で示す。図4の態様では、塩素ガスばかりでなく 水素ガスもイソシアネート工程に再循環させる。システム300にはジニトロト ルエン製造用のジニトロトルエン(DNT)反応槽が含まれている。上記反応槽 を図4に302で示す。トルエンを第一入り口供給ライン304に通してジニト ロトルエン反応槽302に供給しかつ硝酸を第二入り口供給ライン306に通し て反応槽302に供給する。このジニトロトルエン反応槽内で上記トルエンが硝 酸でニトロ化されてジニトロトルエン、即ちDNTが生じ、このDNTはニトロ 基を2つ含む。この反応は本技術分野で公知であり、式: C65CH3+2HNO3 → C63(NO2)+2H2O (7) で表される。 本発明のシステムに、また、トルエンジアミンを生じさせる還元反応槽、即ち トルエンジアミン反応槽も含める。上記反応槽を図4に308で示す。ジニトロ トルエンをライン310で上記還元反応槽に供給する。加うるに、水素ガスも図 4に示すようにライン312でトルエンジアミン反応槽308に供給する。本技 術分野で公知な如く、上記水素ガスで上記ジニトロトルエンのニトロ基がアミノ 基に還元されることで、トルエンジアミン、即ちTDAが生じる。この反応を式 : C6H3(NO2)2CH3+4H2 → C6H3(NH2)2CH3+2H2O (8) で示す。 加うるに、システム300は、図4に314で示すホスゲン発生装置も含む。 第一入り口供給ライン316で塩素(これは乾燥した液状の塩素である)を上記 ホスゲン発生装置に供給する。第二入り口供給ライン318で一酸化炭素を上記 ホスゲン発生装置に供給する。この上で説明したように、ホスゲンの遊離塩素含 有量をできるだけ低く保つ目的で、 一酸化炭素を塩素の化学量論的過剰量で加える。ホスゲンは上記式(1)に従っ て生じる。 本発明のシステムにまたトルエンジイソシアネート製造用のトルエンジイソシ アネート(TDI)反応槽も含める。上記反応槽を図4に320で示す。この反 応槽は、図4に示すように、ホスゲンを上記イソシアネート反応槽に供給する第 一入り口供給ライン322を有する。ライン322は、上記ホスゲン発生装置と トルエンジイソシアネート反応槽の間を伸びている。この反応槽は、また、図4 に示すように、トルエンジアミンをこの反応槽に供給する第二入り口ライン32 4も有する。このTDI装置内で上記トルエンジアミンとホスゲンが反応してト ルエンジイソシアネートと本質的に無水の塩化水素(これの形態は分子状である )が生じる。このトルエンジイソシアネートが生成する反応は、 C6H3(NH2)2CH3+2COCl2 → C6H3(NCO)2CH3+4AHCl (9) である。このトルエンジイソシアネートを図4に示す如きライン325で送って それにさらなる精製を受けさせる。 本発明のトルエンジイソシアネート製造システムは、更に、図2−4に200 で一般的に示しかつ上に記述した如き電気化学槽も含み、この電気化学槽で無水 塩化水素を本質的に乾燥している塩素ガスに直接変換する。加うるに、この電気 化学槽の陰極側入り口を、図4に示すように、ライン315の如きラインに連結 し、そして陰極側出口を、図4に示すように、ライン317の如きラインに連結 する。 本発明のトルエンジイソシアネート製造システムは、更に、上記ジイソシアネ ート反応槽内で生じた無水の塩化水素を上記電気化学槽に供給する塩化水素供給 ラインも含み、このラインは上記ジイソシアネート反 応槽と電気化学槽の間を伸びている。上記ラインを図4に326で示す。 本発明のトルエンジイソシアネート製造システムは、更に、上記電気化学槽の 陽極側出口手段から放出される塩素ガスを上記ホスゲン発生装置に供給する塩素 再循環ラインも含み、このラインは上記電気化学槽の陽極側出口手段と上記ホス ゲン発生装置の間を伸びている。上記塩素再循環ラインを図4に328で示す。 この塩素ガスは、上記槽の陽極側出口手段から放出される時、本質的に乾燥して いる。従って、本発明のシステムは、更に、上記乾燥塩素ガスを液化および浄化 して乾燥した液状の塩素を生じさせる浄化器(これは上記再循環ライン内に位置 する)も含み得る。浄化器を図4に330で示し、これは塩素再循環ライン32 8内に位置する。 この上で述べたように、上記無水塩化水素の一部は未反応である可能性があり 、これを上記電気化学槽の陽極側出口手段から放出させる。本発明の浄化器は、 また、上記塩素再循環ライン内で未反応の無水塩化水素と乾燥液状塩素の分離も 行う。従って、本発明のシステムは、更に、未反応の無水塩化水素を上記槽の陽 極側入り口に再循環させる塩化水素再循環ライン(このラインは上記浄化器と上 記電気化学槽の間を伸びる)を含めてもよい。上記塩化水素再循環ラインを図4 に319で示す。 本発明のシステムは、更に、上記電気化学槽の陰極側出口手段と上記トルエン ジアミン反応槽の間に伸びている水素再循環ラインも含み得る。上記再循環ライ ンを図4に328で示す。上記電気化学槽を出る時に湿っている水素ガスを乾燥 させる目的で、浄化器(示していない)をライン328内に設けることも可能で ある。この再循環ラインによって、水を陰極側入り口に添加する第一態様で生じ た水素ガスを陰極側出口からト ルエンジアミン反応槽に運ぶ。この水素ガスを上記式(8)に示したトルエンジ アミン反応に送り込むことでアミン(これは高価な出発材料である)の製造で用 いることも可能である。このTDA反応槽に新鮮な水素ガスを追加的に供給して 加えることも可能であることを注目すべきである。このように追加的に供給する 新鮮な水素ガスは、工程が不充分なことでシステム内の水素が失われることで生 じる損失分を補う目的で必要であり得るが、このように新しく加える水素ガスの 量は従来技術の方法に比較して有意に少ない。 図4から分かるであろうように、図2のシステムの場合と同様に、上記ホスゲ ン発生装置につながる第一入り口供給ラインは、上記ホスゲン発生装置に至る直 前に、上記塩素再循環ラインと一緒になる。この第一入り口供給ラインで乾燥液 状塩素を上記ホスゲン発生装置に供給し、それに加えて、電気化学槽200内で 生じて浄化器で浄化した塩素も供給する。上記追加的に供給する新鮮な塩素ガス は、工程が不充分なことでシステム内の塩素が失われることで生じる損失分を補 う目的で必要であるが、水素ガスを添加する場合と同様に再び、このように新し く加える塩素の量は従来技術の方法に比較して有意に少ない。 図4に示す如き本発明のシステムでも、図2のシステムに伴う利点と同じ利点 が達成される、即ち無水塩化水素を再循環させかつ塩素を再循環させると言った 二重の再循環特徴により、イソシアネートの製造コストが低くなりかつ無水塩化 水素の処分に関する問題がなくなるか或は最小限になる。加うるに、図4のシス テムでは、上記槽の陰極側出口から放出される水素ガスを再利用することができ る。この上に記述したように、この水素ガスをトルエンジアミン還元反応に送り 込んで用いると、 本発明で低くなったトルエンジイソシアネート製造コストが更に低くなり得る。 更に、本発明に従い、無水塩化水素の電気化学変換で塩素ガスを生じさせるこ とで製造した塩素を用いてイソシアネートを製造する方法も提供する。本方法は 、図2−4に関係させてこの上に記述した如き本発明のシステムの運転に関係す ることから、これの説明をそれに関連させて行う。本方法は、塩素(これは乾燥 した液状塩素の形態である)を第一入り口供給ライン、例えば図1に示すライン 104または図4に示すライン319などを通してホスゲン発生装置、例えば図 2に示す如き発生装置102または図4に示す発生装置314などに供給する段 階を含む。本方法は、また、一酸化炭素を第二入り口供給ライン、例えば図2に 示すライン106または図4に示すライン316などに通して上記ホスゲン発生 装置に供給する段階も含む。この一酸化炭素をこの上に述べた理由で塩素の化学 量論的過剰量で加える。上記ホスゲン発生装置内で塩素と一酸化炭素がこの上に 示した式(a)に従って反応してホスゲンが生じる。本方法は、また、上記ホス ゲン発生装置内で発生したホスゲンをイソシアネート反応槽、例えば図2に示す イソシアネート反応槽108または図4に示すトルエンジイソシアネート反応槽 320などに供給する段階も含む。本方法は、また、アミンを上記イソシアネー ト反応槽に供給する段階も含む。上記イソシアネート反応槽内で上記アミンとホ スゲンがこの上に示した式(2)または式(9)に従って反応してイソシアネー トと分子状の無水塩化水素が生じる。 この分子状の無水塩化水素を電気化学槽、例えば図2−4に示す如き槽200 の陽極側入り口に供給する。この電気化学槽に電圧を陽極が陰 極よりも高い電位になりそして上記分子状の無水塩化水素がフローチャンネル、 例えば陽極質量流れ場216内のチャンネル220を通って陽極の表面に輸送さ れてその陽極の所で酸化を受けて塩素ガスとプロトン(H+)が生じるようにか ける。この塩素ガスは上記槽の陽極側出口、例えば図3に示す如き陽極側出口2 06から放出される。 上記電気化学槽内で生じたプロトンは、電解質として働く上記膜を通って移動 する。この移動して来たプロトンは陰極の所で還元を受ける。陰極の電流分配器 232が電流を陰極210から集めてそれを陰極バス230に分配する。第一態 様では、上記膜の水和を保持する目的で水を陰極側入り口、例えば図3に示す如 き入り口212などにより陰極質量流れ場内のチャンネル、例えば図3Aに示す 如き陰極質量流れ場218内のチャンネル222に通して陰極側の所の膜に送り 込むことで、上記膜を水和させ、それによってプロトンが上記膜を移動する効率 を高める。この上に記述したように、陰極と膜の間の界面の所で発生する水素ガ スは、陰極側出口、例えば図3に示す如き出口214を通って出る。第二態様で は、上記膜の水和を保持する目的で、好適には湿らせた酸素含有ガス、例えば酸 素(O2(g))などを陰極側入り口、例えば入り口212などにより陰極質量 流れ場内に生じさせたチャンネル、例えば図3Aに示す如き流れ場218内のチ ャンネル222に通して導入する。この上に説明したように、酸素と移動して来 たプロトンが陰極の所で還元を受けることで水が生じる。この水は陰極側出口、 例えば図3に示す如き出口214を通って出る。 本発明の方法は、更に、上記槽の陽極側出口手段から放出される塩素ガスを上 記ホスゲン発生装置に供給する段階も含む。この塩素ガスは塩 素再循環ライン、例えば図2に示す如きライン118または図4に示す如きライ ン317を通って供給される。上記槽の陽極側出口手段から放出される塩素ガス は本質的に乾燥している。本発明の方法は、更に、その乾燥している塩素ガスを 浄化器、例えば図2に示す如き装置120または図4に示す如き浄化器330な ど内で液化させて乾燥した液状の塩素を生じさせる段階も含む。本発明の方法は 、更に、乾燥液状塩素を追加的供給量で第一入り口供給ライン、例えば図2に示 すライン104または図4に示すライン319などに通して上記ホスゲン発生装 置に供給する段階も含む。 この無水塩化水素の一部は上記電気化学槽内で未反応のままである可能性があ る。この未反応分は上記電気化学槽の陽極側出口手段から陽極側出口、例えば出 口202を通って本質的に乾燥している塩素ガスと一緒に放出される。本発明の 方法は、この未反応の無水塩化水素と液状の乾燥した塩素の分離を浄化器、例え ば図2に示す浄化器120または図4に示す浄化器330など内で起こさせる段 階も含む。このように、本発明は、更に、未反応の無水塩化水素を再循環ライン 、例えば図2に示す如きライン119または図4に示すライン321などに通し て上記電気化学槽の陽極側入り口に再循環させる段階も含み得る。 特に、トルエンジイソシアネートを製造する場合、本発明の方法は、更に、ジ ニトロトルエン反応槽、例えば図4に示す如き反応槽302内で硝酸を用いてト ルエンをニトロ化してジニトロートルエン(このジニトロートルエンはニトロ基 を2つ有する)を生じさせる段階も含む。本発明の方法は、また、上記ジニトロ ートルエンを図4に示すライン310の如きラインに通してトルエンジアミン反 応槽、例えば反応槽308 などに供給する段階も含む。加うるに、水素ガスも水素供給ライン、例えば図4 に示す如きライン325に通して上記トルエンジアミン反応槽に供給する。この トルエンジアミン反応槽内で上記水素ガスが各ニトロ基それぞれをアミノ基に還 元することで、トルエンジアミンが生じる。 本発明の第一態様では、上記電気化学槽内の陰極の所でプロトンが還元を受け て水素ガスが生じる。本発明の方法は、また、この電気化学槽内で生じた水素ガ スを水素再循環ライン、例えば図4に示す如きライン328に通して上記トルエ ンジアミン反応槽に供給する段階も含む。 図4に示す如き本発明の適用では、本発明の方法に、また、上記トルエンジア ミンを図4に示すライン324の如きラインに通して上記トルエンジイソシアネ ート反応槽に供給してトルエンジイソシアネートと分子状の無水塩化水素を生じ させる段階も含める。この反応はこの上に示した式(9)で表される。 本分野の技術者には追加的利点および修飾形が容易に思い浮かぶであろう。従 って、本発明のより幅広い面において、この具体的に示して記述した詳細および 代表的な装置に本発明を限定するものでない。相当して、添付請求の範囲で定義 する如き一般的な発明概念の精神からも範囲からも逸脱しない限りそのような詳 細およびそれの相当物から逸脱させることも可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CN,CU,CZ, EE,GE,HU,IL,IS,JP,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LT,LV,MD,MG ,MK,MN,MX,NO,NZ,PL,RO,RU, SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,U Z,VN (72)発明者 フエリツクス,ビンチ・マルテイネズ アメリカ合衆国ペンシルベニア州19348― 1831ケネツトスクエア・イーストストリー トロード437 (72)発明者 マー,デニー・ターリン アメリカ合衆国デラウエア州19810―2430 ウイルミントン・マジエステイツクドライ ブ2609 (72)発明者 トレイナム,ジエイムズ・アーサー,ザサ ード アメリカ合衆国デラウエア州19711―3444 ニユーアーク・ホワイトヘブンコート7 (72)発明者 ロー,クラレンス・ガーラン,ジユニア アメリカ合衆国ニユージヤージイ州08628 ―2022ウエストトレントン・パーデイープ レイス19 (72)発明者 ニユーマン,ジヨン・スコツト アメリカ合衆国カリフオルニア州94708ケ ンジントン・ヨークアベニユー114 (72)発明者 イームズ,ダグラス・ジヨン アメリカ合衆国ジヨージア州30341シヤン ブリー・ヒツコリーロード1881

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 無水塩化水素の電気化学変換で生じさせた塩素を用いてイソシアネート を製造するシステムであって、 (a) 塩素供給用第一入り口供給ラインと一酸化炭素供給用第二入り 口供給ラインを有していて中で塩素と一酸化炭素を反応させてホスゲンを生じさ せるホスゲン発生装置、 (b) 中でホスゲンとアミンを反応させてイソシアネートと分子状の 無水塩化水素を生じさせるイソシアネート反応槽であって上記ホスゲン発生装置 と該イソシアネート反応槽の間に伸びているホスゲン供給用第一入り口供給ライ ンとアミン供給用第二入り口供給ラインを有するイソシアネート反応槽、 (c) (i) 塩素ガスとプロトンが生じるように該分子状の無水塩 化水素に酸化を受けさせる手段、 (ii) 該酸化を受けさせる手段に隣接して位置する陽極チ ャンバ、該陽極チャンバと流体伝達状態で位置していて該無水塩化水素を該酸化 を受けさせる手段に導入する陽極側入り口手段、およびまた該陽極チャンバと流 体伝達状態で位置していて該塩素ガスを排出する陽極側出口手段、 (iii) 該酸化を受けさせる手段が1つの側に接触して位 置していてプロトンが中を通って移動するカチオン輸送手段、 (iv) 該カチオン輸送手段のもう一方の側に接触して位置 していてその移動して来たプロトンに還元を受けさせる手段、 および (v) 該還元を受けさせる手段に隣接して位置する 陰極チャンバ、該陰極チャンバと流体伝達状態で位置していて流体を該カチオン 輸送手段のもう一方の側に導入する陰極側入り口手段、およびまた該陰極チャン バと流体伝達状態で位置する陰極側出口手段、 を含む電気化学槽、および (d) 該イソシアネート反応槽と該電気化学槽の間に伸びていて該イ ソシアネート反応槽内で生じた無水の塩化水素を該電気化学槽の陽極側入り口手 段に供給する塩化水素供給ライン、 を含むシステム。 2. 該陽極側出口手段と該ホスゲン発生装置の間に伸びていて該電気化学槽 の陽極側出口から放出される塩素を該ホスゲン発生装置に供給する塩素再循環ラ インを更に含む請求の範囲第1項記載のシステム。 3. 該塩素ガスが該槽の陽極側出口から放出される時に乾燥しており、該再 循環ライン内に位置していて該塩素ガスを液化させて乾燥液状塩素を生じさせる 浄化器を更に含む請求の範囲第2項記載のシステム。 4. 該無水塩化水素の一部が未反応で該電気化学槽の陽極側出口手段から放 出され、該浄化器と該陽極側入り口手段の間に伸びていて該未反応の無水塩化水 素を該陽極側入り口手段に再循環させる塩化水素再循環ラインを更に含む請求の 範囲第3項記載のシステム。 5. 無水塩化水素の電気化学変換で生じさせた塩素ガスを用いてトルエンジ イソシアネートを製造するシステムであって、 (a) トルエン供給用第一入り口供給ラインと硝酸供給用第二入り口 供給ラインを有していて中でトルエンを硝酸でニトロ化してニトロ基を2つ有す るジニトロトルエンを生じさせるジニトロトルエン製造用ジニトロトルエン反応 槽、 (b) 水素ガスで該ジニトロートルエンのニトロ基をアミノ基に還元 してトルエンジアミンを生じさせるトルエンジアミン製造用トルエンジアミン反 応槽であって上記ジニトロトルエン反応槽と該トルエンジアミン反応槽の間に伸 びているジニトロトルエン供給用第一入り口供給ラインと水素ガス供給用第二入 り口供給ラインを有するトルエンジアミン反応槽、 (c) 塩素供給用第一入り口供給ラインと一酸化炭素供給用第二入り 口供給ラインを有していて中で塩素と一酸化炭素を反応させてホスゲンを生じさ せるホスゲン発生装置、 (d) 中でホスゲンとトルエンジアミンを反応させてトルエンジイソ シアネートと分子状の無水塩化水素を生じさせるトルエンジイソシアネート反応 槽であって上記ホスゲン発生装置と該トルエンジイソシアネート反応槽の間に伸 びているホスゲン供給用第一入り口供給ラインおよび該トルエンジアミン反応槽 と該トルエンジイソシアネート反応槽の間に伸びているトルエンジアミン供給用 第二入り口供給ラインを有するトルエンジイソシアネート反応槽、 (e) (i) 塩素ガスとプロトンが生じるように該分子状の無水塩 化水素に酸化を受けさせる手段、 (ii) 該酸化を受けさせる手段に隣接して位置する陽極チ ャンバ、該陽極チャンバと流体伝達状態で位置していて該無水塩化水素を該酸化 を受けさせる手段に導入する陽極側入り口手段、およびまた該陽極チャンバと流 体伝達状態で位置していて該塩素ガスを排出しる陽極側出口手段、 (iii) 該酸化を受けさせる手段が1つの側に接 触して位置していてプロトンが中を通って移動するカチオン輸送手段、 (iv) 該カチオン輸送手段のもう一方の側に接触して位置 していてその移動して来たプロトンに還元を受けさせる手段、および (v) 該還元を受けさせる手段に隣接して位置する陰極チャ ンバ、該陰極チャンバと流体伝達状態で位置していて流体を該カチオン輸送手段 のもう一方の側に導入する陰極側入り口手段、およびまた該陰極チャンバと流体 伝達状態で位置する陰極側出口手段、 を含む電気化学槽、および (f) 該ジイソシアネート反応槽と該電気化学槽の間に伸びていて該 ジイソシアネート反応槽内で生じた無水の塩化水素を該電気化学槽の陽極側入り 口手段に供給する塩化水素供給ライン、 を含むシステム。 6. 該酸化を受けさせる手段が陽極であり、該カチオン輸送手段が膜であり そして該還元を受けさせる手段が陰極である請求の範囲第5項記載のシステム。 7. 該陰極の所で該プロトンが還元を受けて水素ガスが生じ、該水素ガスが 該陰極側出口手段を通って放出され、該陰極側出口手段と該トルエンジアミン反 応槽の間に伸びている水素再循環ラインを更に含む請求の範囲第5項記載のシス テム。 8. 該陽極側出口手段と該ホスゲン発生装置の間に伸びていて該電気化学槽 の陽極側出口から放出される塩素ガスを該ホスゲン発生装置に供給する塩素再循 環ラインを更に含む請求の範囲第5項記載のシステム。 9. 該塩素ガスが該槽の陽極側出口手段から放出される時に乾燥し ており、該再循環ライン内に位置していて該乾燥塩素ガスを液化させて乾燥液状 塩素を生じさせる浄化器を更に含む請求の範囲第8項記載のシステム。 10. 該無水塩化水素の一部が未反応で該電気化学槽の陽極側出口手段から 放出され、該浄化器と該陽極側入り口手段の間に伸びていて該未反応の無水塩化 水素を該陽極側入り口手段に再循環させる塩化水素再循環ラインを更に含む請求 の範囲第9項記載のシステム。 11. 無水塩化水素の電気化学変換で塩素ガスを生じさせることで製造した 塩素ガスを用いてイソシアネートを製造する方法であって、 (a) 塩素を第一入り口供給ラインに通してホスゲン発生装置に供給 しかつ一酸化炭素を第二入り口供給ラインに通して該ホスゲン発生装置に供給す ることで該塩素と該一酸化炭素を該ホスゲン発生装置内で反応させてホスゲンを 生じさせ、 (b) 該ホスゲン発生装置で発生したホスゲンをイソシアネート反応 槽に供給し、 (c) アミンを該イソシアネート反応槽に供給して、このイソシアネ ート反応槽内で該アミンと該ホスゲンを反応させることで、イソシアネートと分 子状の無水塩化水素を生じさせ、 (d) 該分子状の無水塩化水素を、カチオン輸送膜と該膜の1つの側 に接触して位置する陽極と該膜のもう一方の側に接触して位置する陰極を含む電 気化学槽の陽極側入り口に供給し、 (e) 該電気化学槽に電圧を、該陽極が該陰極よりも高い電位になる ように、そして (i) 該分子状の無水塩化水素が該陽極に輸送され て該陽極の所で酸化を受けて塩素ガスとプロトンが生じ、 (ii) 該槽の陽極側出口から該塩素ガスが放出され、 (iii) 該槽の膜を通って該プロトンが輸送され、そして (iv) この輸送されたプロトンが該槽の陰極の所で還元を 受ける、 ようにかけ、そして (f) 該陽極側出口から放出された塩素ガスを該ホスゲン発生装置に 供給する、 段階を含む方法。 12. 該槽の陽極側出口から放出される塩素ガスが乾燥しており、この乾燥 している塩素ガスを浄化器内で液化させて乾燥液状塩素を生じさせる段階を更に 含む請求の範囲第11項記載の方法。 13. 該浄化器内で生じた乾燥液状塩素に加えて乾燥液状塩素を該ホスゲン 発生装置に供給してホスゲンを生じさせる段階を更に含む請求の範囲第12項記 載の方法。 14. 該無水塩化水素の一部が未反応で該電気化学槽の陽極側出口手段から 放出され、該未反応の無水塩化水素を該乾燥液状塩素から分離する段階を更に含 む請求の範囲第11項記載の方法。 15. 該未反応の無水塩化水素を該電気化学槽の陽極側入り口に再循環させ る段階を更に含む請求の範囲第14項記載の方法。 16. 該イソシアネートがトルエンジイソシアネートであり、ジニトロトル エン反応槽内で硝酸を用いてトルエンをニトロ化してニトロ基 を2つ有するジニトロトルエンを生じさせる段階を更に含む請求の範囲第11項 記載の方法。 17. 該ジニトロトルエンをトルエンジアミン反応槽に供給しかつ水素ガス を該トルエンジアミン反応槽に供給して該水素ガスで該ニトロ基の各々をそれぞ れアミノ基に還元することでトルエンジアミンを生じさせる段階を更に含む請求 の範囲第16項記載の方法。 18. 該陰極の所で該プロトンに還元を受けさせて水素ガスを生じさせる請 求の範囲第17項記載の方法。 19. 該水素ガスを水素再循環ラインに通して該トルエンジアミン反応槽に 供給する段階を更に含む請求の範囲第18項記載の方法。 20. 該トルエンジアミンを該トルエンジイソシアネート反応槽に供給して 該ホスゲンと該トルエンジアミンを反応させることでトルエンジイソシアネート と分子状の無水塩化水素を生じさせる段階を更に含む請求の範囲第17項記載の 方法。
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